JP2020500943A - 抗菌ペプチド - Google Patents

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フェリング ベスローテン フェンノートシャップ
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Abstract

本開示は、式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩に関し、式(I)の、n、R1、R1’、R2、R3、R4、R4’およびR5〜R14は、本明細書で定義されている。式(I)の化合物を使用して、細菌性感染症を処置することに用いることができる。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、35 U.S.C.§119(e)の下に、2016年12月13日に出願された米国仮出願第62/433,567号の優先権を主張し、その開示は、全体が本明細書に組み込まれる。
本開示は、抗菌ペプチド、ならびに関連した組成物および方法に関する。
抗生物質耐性の脅威に関する、疾病対策センター(CDC)の2013年の報告によれば、抗菌剤耐性は、現代において最も重篤な健康上の脅威の1つである。それ故に、細菌性感染症に対処するために、新たな抗生物質が必要とされている。
一態様では、本開示は、式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩:
(式中、nは、0または1であり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rは、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、Rは、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルであり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、Rは、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rが、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、またはアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R11は、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、R12は、HまたはC〜Cアルキルであり、R13は、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、アリール(例えば、フェニル)で置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルであり、R14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、但し、化合物は、
ではない)を特徴とする。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載されている式(I)の化合物、および医薬として許容できる担体を含む医薬組成物を特徴とする。
さらに別の態様では、本開示は、細菌性感染症を処置する方法であって、それを必要とする患者に、本明細書に記載されている有効量の医薬組成物を投与するステップを含む方法を特徴とする。
さらに別の態様では、本開示は、医薬としての使用のための、本明細書に記載されている化合物または医薬組成物を特徴とする。
さらに別の態様では、本開示は、細菌性感染症を処置する方法における使用のための、本明細書に記載されている化合物または医薬組成物を特徴とする。
さらに別の態様では、本開示は、細菌性感染症を処置する医薬の製造における本明細書で開示されている化合物の使用を特徴とする。
他の特徴、目的および利点は、この説明および特許請求の範囲から明らかになる。
本開示は、一般的に、細菌性感染症の処置に使用できるペプチド(例えば、デプシペプチド)に関する。詳細には、本開示は、あるペプチドが、薬物耐性株を含めたグラム陽性菌(例えば、Clostridium difficileまたはStaphylococcus aureus)およびグラム陰性菌(例えば、Escherichia coli)による感染症の処置に効率的に使用できるという想定外の発見に基づいている。さらに、これらのペプチドは、比較的高い合成収率で合成できる。ある実施形態では、本明細書に記載されている抗菌ペプチドは、グラム陰性菌と対比して、グラム陽性菌に対して改善した選択性を有し得る。ある実施形態では、抗菌ペプチドは、他の細菌と対比して、C.difficileに対して改善した効力および選択性を有し得る。いくつかの実施形態では、抗菌ペプチドは、細菌性感染症を処置した場合に、高い効力および低い細胞毒性の両方を有し得る。ある実施形態では、抗菌ペプチドは、改善した薬物動態学的性質、および/または生物物理学的性質(例えば、溶解度および安定性)を有し得る。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている抗菌ペプチドは、式(I)の抗菌ペプチド
(式中、nは、0または1であり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rは、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、Rは、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルであり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、Rは、、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、または、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R11は、、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、R12は、HまたはC〜Cアルキルであり、R13は、、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルであり、R14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであるが、但し、化合物は、
ではない)、または医薬として許容できるその塩である。
「アルキル」という用語は、飽和した直鎖または分岐炭化水素部分、例えば、−CHまたは−CH(CHを指す。「アルコキシ」という用語は、酸素ラジカルに共有結合した、飽和した直鎖または分岐炭化水素部分、例えば、−OCHまたは−OCH(CHを指す。「アルケニル」という用語は、炭素−炭素二重結合を含有する直鎖または分岐炭化水素部分、例えば、−CH−CH=CHまたは−CH=C(CHを指す。「アリール」という用語は、1つまたは複数の芳香族環を有する炭化水素部分を指す。アリール部分の例は、フェニル(Ph)、フェニレン、ナフチル、ナフチレン、ピレニル、アントリルおよびフェナントリルを含む。「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1個のヘテロ原子(例えば、N、OまたはS)を含有する1つまたは複数の芳香族環を有する部分を指す。ヘテロアリール部分の例は、フリル、フリレン、フルオレニル、ピロリル、チエニル、オキサゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピリミジニル、キナゾリニル、キノリル、イソキノリルおよびインドリルを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている抗菌ペプチドは、式(II)の抗菌ペプチド、または医薬として許容できるその塩:
(式中、n、R、R 、R、R、R、R およびR〜R14は、上の式(I)に記載されているものと同一であってよい)である。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるnは、0である。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、HまたはC〜Cアルキルであり、R’はHである。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されている。いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、フェニルで置換されているC〜Cアルキルであり、フェニル基は、ハロで置換されていてもよい。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、HまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R’は、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールである。いくつかの実施形態では、Rは、H、C〜Cアルキル、またはヘテロアリールであり、R’は、HまたはC〜Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいメチル、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルである。いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、アリール、または、OH、NHもしくはヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるRは、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるR、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれは、C〜Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるR11は、OHで置換されているC〜Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるR13は、C、CもしくはC〜Cアルキルであり、前記C、CもしくはC〜Cアルキルは、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよく、各Rは、独立して、H、NO、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるR13は、C、C、CもしくはCアルキルであり、前記C、C、CもしくはCアルキルは、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよく、各Rは、独立して、H、NO、C〜CアルキルまたはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルである。いくつかの実施形態では、式(I)および(II)におけるR13は、NH(=NH)NH(R)またはN(Rで置換されているC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、HまたはC〜Cアルキルである。
式(I)または(II)の化合物の第1のサブセットは、nは、0または1であり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rは、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、Rは、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルであり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、Rは、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、またはアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R11は、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、R12は、HまたはC〜Cアルキルであり、R13は、アリール、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、COOR、CO−NH(CHN(Rで置換されていてもよいC、C、またはC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、C〜CアルキルまたはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルであり、R14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであるサブセットである。
そのような実施形態では、nは、0であってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、Hであってよく、Rは、フェニルで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、Hであってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、C〜Cアルキルであってよく、Rは、OH、NHまたはヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれは、C〜Cアルキルであってよく、R11は、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R13は、NH(=NH)NH(R)で置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、HまたはC〜Cアルキルであってよい。そのような化合物の例としては、
が挙げられる。
式(I)または(II)の化合物の第2のサブセットは、nは、0または1であり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rは、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、Rは、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルであり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいメチル、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、Rは、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、または、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R11は、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、R12は、HまたはC〜Cアルキルであり、R13は、アリール、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、またはCO−NH(CHN(Rで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、C〜CアルキルまたはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルであり、R14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであるサブセットである。
そのような実施形態では、nは、0であってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、Hであってよく、Rは、フェニルで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、Hであってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、C〜Cアルキルであってよく、Rは、アリール、アリールもしくはヘテロアリールで置換されているメチル、またはNHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれは、C〜Cアルキルであってよく、R11は、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R13は、NH(=NH)NH(R)またはN(Rで置換されているC〜Cアルキルであってよく、各Rは、独立して、HまたはC〜Cアルキルであってよい。そのような化合物の例としては、
が挙げられる。
式(I)または(II)の化合物の第3のサブセットは、nは、0または1であり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rは、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されており、Rは、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルであり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、Rは、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、またはアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R11は、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、R12は、HまたはC〜Cアルキルであり、R13は、アリール、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、またはCO−NH(CHN(Rで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、C〜CアルキルまたはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルであり、R14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであるサブセットである。
そのような実施形態では、nは0であってよく、RおよびR’のそれぞれは、Hであってよく、Rは、フェニルで置換されているC〜Cアルキルであってよく、フェニルは、ハロで置換されていてよく、Rは、Hであってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、C〜Cアルキルであってよく、Rは、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれは、C〜Cアルキルであってよく、R11は、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R13は、NHで置換されているC〜Cアルキルであってよい。そのような化合物の例としては、
が挙げられる。
式(I)または(II)の化合物の第4のサブセットは、nは、0または1であり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rは、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、Rは、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルであり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、Rは、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、またはアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R11は、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、R12は、HまたはC〜Cアルキルであり、R13は、アリール、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、またはCO−NH(CHN(Rで置換されていてもよいC、C、CまたはCアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、C〜CアルキルまたはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルであり、R14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであるサブセットである。
そのような実施形態では、nは、0であってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、Hであってよく、Rは、フェニルで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、Hであってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、C〜Cアルキルであってよく、Rは、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれは、C〜Cアルキルであってよく、R11は、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R13は、NHで置換されているC、C、CまたはCアルキルであってよい。そのような化合物の例としては、
が挙げられる。
式(I)または(II)の化合物の第5のサブセットは、nは、0または1であり、RおよびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rは、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、Rは、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rは、C〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R’は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、Rは、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、またはアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、Rは、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、R11は、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、R12は、HまたはC〜Cアルキルであり、R13は、アリール、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、またはCO−NH(CHN(Rで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、C〜CアルキルまたはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルであり、R14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであるサブセットである。
そのような実施形態では、nは、0であってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、Hであってよく、Rは、フェニルで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、Hであってよく、Rは、C〜Cアルキルであってよく、R’は、Hであってよく、Rは、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、Rは、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれは、C〜Cアルキルであってよく、R11は、OHで置換されているC〜Cアルキルであってよく、R13は、NHで置換されているC〜Cアルキルであってよい。そのような化合物の例としては、
が挙げられる。
いくつかの実施形態では、式(I)または(II)の抗菌ペプチドのサブセットは、式(III)のサブセット、または医薬として許容できるその塩:
(式中、Rは、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基は、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、Rは、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rは、H、C(O)O−R’、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’は、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、R13は、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rは、独立して、H、NO、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’は、C〜Cアルキルである)である。
いくつかの実施形態では、式(III)におけるRは、フェニル、クロロフェニル、メトキシフェニルまたはナフチルで置換されているC〜Cアルキルである。
いくつかの実施形態では、式(III)におけるRは、OH、NH−R、インドリル、ナフチルで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rは、H、C(O)O−アリル、または−SO−トシルである。
いくつかの実施形態では、式(III)におけるR13は、NH(=NH)NH、NHCHPh、またはNH(=NH)NHで置換されているフェニルで置換されていてもよいC〜Cアルキルである。
式(III)の化合物の例としては、
が挙げられる。
いくつかの実施形態では、式(III)の化合物の立体化学は、以下の式:
で示され得る。いくつかの実施形態では、式(I)または(II)の化合物における各キラル中心は、式(III)の化合物における対応するキラル中心と同一のSまたはR立体配置を有する。
式(I)の模範的な化合物(すなわち、化合物1〜75)は、以下の表1で列挙されているものを含む。
特に規定がなければ、表1におけるアミノ酸コードは、そのL−異性体を指す。さらに、置換がアミノ酸コードの前にある場合、置換はα−NH位にあることを意味する。例えば、MePheは、α−NH位においてメチル基で置換されているPheを指す。置換がアミノ酸コードの後にある場合、置換は側鎖上にあることを意味する。例えば、Lys(Me)は、6−アミノ位においてメチル基で置換されているLysを指す。
表1に列挙されているあるアミノ酸コードは、以下に列挙されている。Phe(4−Cl)は、フェニル環上の4位においてクロロ基で置換されているPheを指し、Phe(4−グアニジノ)は、フェニル環上の4位においてグアニジン基で置換されているPheを指し、Fmoc−D−MePheは、α−NH位においてメチル基およびFmoc基で置換されているPheを指し、MeAlaは、α−NH位においてメチル基で置換されているアラニンを指し、Ala−D−MePheは、α−NH位においてメチル基およびアラニン基で置換されているPheを指し、Ac−D−Pheは、α−NH位においてアセチル基で置換されているPheを指し、Ac−Ileは、α−NH位においてアセチル基で置換されているIleを指し、1Nalは、(1−ナフチル)−L−アラニンを指し、D−alleは、D−allo−イソロイシンを指し、Hseは、ホモセリンを指し、Ornは、L−オルニチンを指し、Harは、ホモアルギニン(Hargとしても公知)を指し、Har(Me)は、グアニジニル基のNH位においてメチル基で置換されているHarを指し、hLysは、ホモリジンを指し、bhLysは、ベータ−hLysを指し、Lys(Ac)は、6−アミノ位においてアセチル基で置換されているLysを指し、Lys(tos)は、6−アミノ位においてトシル基で置換されているLysを指し、Lys(Alloc)は、6−アミノ位においてCOO−アリル基で置換されているLysを指し、Lys(ニコチノイル)は、6−アミノ位においてC(O)−3−ピリジニル基で置換されているLysを指し、Lys(Me)は、6−アミノ位において3個のメチル基で置換されているLysを指し、Arg(Me)は、グアニジニル基のNH位においてメチル基で置換されているArgを指し、Arg(NO)は、グアニジニル基のNH位においてNO基で置換されているArgを指し、Dabは、2,4−ジアミノ酪酸を指し、Dab(Ac)は、5−アミノ位においてアセチル基で置換されているDabを指し、Agbは、ノルアルギニンを指し、Agb(Me)は、グアニジニル基のNH位においてメチル基で置換されているAgbを指し、hCit(Me)は、尿素基のNH位においてメチル基で置換されているホモシトルリンを指し、norCit(Me)は、尿素基のNH位においてメチル基で置換されているノルシトルリンを指し、Cit(Me)は、尿素基のNH位においてメチル基で置換されているシトルリンを指し、Glu(NH(CHNMe)は、4−カルボキシル位においてNH(CHNMeで置換されているGluを指し、Glu(NH(CHNH)は、4−カルボキシル位においてNH(CHNHで置換されているGluを指し、Orn(iPr)は、5−アミノ位においてイソプロピル基で置換されているOrnを指し、Orn(Ac)は、5−アミノ位においてアセチル基で置換されているOrnを指す。表1で列挙されている他のアミノ酸コードは、当業界で周知である。
模範的な化合物1〜75は、式(II)の化合物:
(式中、n、R、R 、R、R、R、R およびR〜R14は、以下の表2−1および2−2で示されている)である。
式(I)〜(III)の化合物は、当業界で公知の方法、または本明細書に記載されている方法により作ることができる。以下の実施例1〜15は、化合物1〜75が実際にどのように調製されたかの詳細な説明を示す。いくつかの実施形態では、本明細書に記載されているペプチドは、比較的高い合成収率で作ることができる。例えば、本明細書に記載されているペプチドは、少なくとも約3%(例えば、少なくとも約4%、少なくとも約5%、少なくとも約6%、少なくとも約7%、少なくとも約8%、少なくとも約9%)の全収率(すなわち、出発アミノ酸から)、および、出発商用樹脂から約10%までの全収率を有するプロセスにより作ることができる。
本開示は、治療有効量の、少なくとも1つ(例えば、2つ以上)の本明細書に記載されている抗菌ペプチド(すなわち、式(I)〜(III)の化合物)、または医薬として許容できるその塩を、活性成分として、ならびに、少なくとも1つの医薬として許容できる担体(例えば、補助剤または希釈剤)を含有する医薬組成物も特徴とする。薬学的に許容される塩の例は、酸付加塩、例えば、ハロゲン化水素酸(例えば、塩酸または臭化水素酸)、鉱酸(例えば、硫酸、リン酸および硝酸)、ならびに脂肪族、脂環式、芳香族またはヘテロ環式スルホン酸またはカルボン酸(例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、ピルビン酸、p−ヒドロキシ安息香酸、エンボン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ヒドロキシエタンスルホン酸、ハロベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トルエンスルホン酸およびナフタレンスルホン酸)との反応により形成される塩を含む。
医薬組成物中の担体は、組成物の活性成分と適合し(好ましくは、活性成分を安定化させることが可能であり)、処置される対象に有害ではないという意味で、「許容でき」なければならない。1つまたは複数の可溶化剤を、活性な抗菌ペプチドを送達するための医薬担体として利用できる。他の担体の例は、コロイド状酸化ケイ素、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、ラウリル硫酸ナトリウム、およびD&C Yellow#10を含む。
本明細書に記載されている医薬組成物は、崩壊剤、結合剤、潤滑剤、香味剤、防腐剤、着色剤およびそれらのいずれかの混合物から選択される少なくとも1つのさらなる添加剤を含み得る。そのような添加剤および他の添加剤の例は、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」;A.H.Kibbe編、第3版、American Pharmaceutical Association、USAおよびPharmaceutical Press UK、2000年で見出せる。
本明細書に記載されている医薬組成物は、非経口、経口、局所、経鼻、直腸、バッカル、もしくは舌下投与、または、例えば、エーロゾルもしくは空中に浮遊した微細粉末の形態で気道を経由した投与に適合し得る。本明細書で使用されている「非経口」という用語は、皮下、皮内、静脈内、筋肉内、関節内、動脈内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、病巣内、腹腔内、眼内、耳内、または頭蓋内注入、ならびに任意の適切な輸液技術を指す。いくつかの実施形態では、組成物は、錠剤、カプセル剤、散剤、微小粒子剤、粒剤、シロップ剤、懸濁液剤、液剤、経鼻スプレー剤、経皮パッチ剤または坐剤の形態であってよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、水溶液中に溶解した本明細書に記載されている抗菌ペプチドを含有し得る。例えば、組成物は、希釈剤としての役割を果たす塩化ナトリウム水溶液(例えば、0.9重量%の塩化ナトリウムを含有する)を含み得る。
さらに、本開示は、細菌性感染症を処置するための、またはそのような処置の医薬を製造するための、上で概説されている抗菌ペプチドを使用する方法を特徴とする。さらに、本開示は、医薬としての使用のための、上で概説されている化合物または医薬組成物を特徴とする。さらに、本開示は、細菌性感染症を処置する方法における使用のための、上で概説されている化合物または医薬組成物を特徴とする。方法は、それを必要とする患者に、本明細書に記載されている有効量の医薬組成物を投与するステップを含み得る。「有効量」は、処置される対象に対する治療効果を付与するのに必要とされる医薬組成物の量を指す。有効量は、当業者により認知されているように、処置される疾患のタイプ、投与経路、賦形剤の使用、および他の治療的処置との併用の可能性に応じて変化する。
本明細書で使用されている、「処置」「処置する」および「処置すること」という用語は、本明細書に記載されている細菌性感染症、または1つもしくは複数のその症状無効にする、軽減する、その発症を遅延させる、またはその進展を阻害することを指す。いくつかの実施形態では、処置は、1つまたは複数の症状が発現した後で行われ得る。他の実施形態では、処置は、症状なしで行われ得る。例えば、処置は、症状を発症する前に、感受性がある個体(例えば、症状の病歴を踏まえて、および/または、遺伝因子もしくは他の感受性因子を踏まえて)に行われ得る。処置は、症状が消散した後も、例えば、再発を防止する、または遅延させるために続くことがある。
細菌性感染症は、グラム陽性菌感染症、グラム陰性菌感染症、またはマイコバクテリウム属感染症であり得る。グラム陽性菌の例としては、Clostridium difficile(C.difficile)、Staphylococcus aureus、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus pneumonia、Streptococcus pyogenesおよびEnterococci(例えば、Enterococcus faecalisまたはEnterococcus faecium)が挙げられる。グラム陰性菌の例としては、Escherichia coli(E.coli)およびBacteroides fragilis(B.fragilis)が挙げられる。理論に束縛されることを望むものではないが、本明細書に記載されている抗菌ペプチドは、グラム陰性菌と対比して、グラム陽性菌に対して改善した選択性を有し得、他の細菌と対比して、C.difficileに対して改善した効力および選択性、ならびに/または改善した薬物動態学的性質および/もしくは生物物理学的性質(例えば、溶解度および安定性)を有し得ると考えられる。さらに、理論に束縛されることを望むものではないが、本明細書に記載されている抗菌ペプチドは、細菌性感染症を処置した場合に、高い効力および低い細胞毒性の両方を有し得ると考えられる。
本明細書に記載されている抗菌ペプチドの典型的な投与量は、広い範囲で変化させてよく、様々な要因、例えば、各患者の個々の要求および投与経路によって決まる。模範的な一日投与量(例えば、皮下投与での)は、少なくとも約0.5mg(例えば、少なくとも約1mg、少なくとも約5mg、少なくとも約10mgもしくは少なくとも約15mg)かつ/または多くとも約5g(例えば、多くとも約4g、多くとも約3g、多くとも約2g、多くとも約1g、多くとも約750mg、多くとも約500mg、少なくとも約250mg、多くとも約100mg、多くとも約75mg、多くとも約50mg、多くとも約25mg、もしくは多くとも約15mg)の抗菌ペプチドであってよい。当業者または医師は、この投与量の範囲に関連性がある変化、および目の前の状況に対応する現場での実践を考慮することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されている医薬組成物は、1日1回投与され得る。いくつかの実施形態では、医薬組成物は、1日1回超(例えば、1日2回、1日3回、または1日4回)投与され得る。
本明細書で引用されるすべての公報の内容(例えば、特許、特許出願公報および論文)は、全体が参照により本明細書に組み込まれる。
以下の実施例は、例示であり、限定することを意図するものではない。
一般的な合成方法
アミノ酸誘導体、カップリング試薬、樹脂および溶媒は、Chem−Impex international、Bachem、Novabiochem、Combi−Blocks、Sigma−Aldrich、Fisher ScientificおよびAdvanced ChemTechを含む商業的業者から購入した。
本明細書に記載されている化合物は、標準的なFmocベースの固相ペプチド合成により調製した。逆相フラッシュおよび逆相HPLC精製は、Interchim Puriflashで行った。すべてのケースにおいて、2つの溶媒移動相を使用し、溶媒Aを水中0.1%TFAとし、溶媒Bをアセトニトリル中0.1%TFAとした。分取LCカラムおよび溶媒勾配を、後続の実施例に記載されているように使用した。分析逆相HPLCは、40℃カラム区画で維持したZorbax 1.8μm C18カラム(4.6×50mm)を使用して、Agilent Technologies 1260 infinity HPLCで行った。すべての分析は、特に指定のない限り、UV検出を215nmにセットして実施した。すべてのケースにおいて、2つの溶媒移動相を使用し、溶媒Aを水中0.1%TFAとし、および溶媒Bをアセトニトリル中0.1%TFAとした。溶媒勾配を、後続の実施例に記載されているように使用した。
LC/ESI MSは、Dionex MSQ Plus ESI質量分析計に連結させた、35℃カラム区画で維持したLuna 3μM C8カラム(2×50mm)を使用して、Dionex UltiMate 3000 UHPLCで行った。すべての分析は、特に指定のない限り、陽イオンモードで実施した。すべてのケースにおいて、2つの溶媒移動相を使用し、溶媒Aを水中0.01% TFAとし、溶媒Bを95%アセトニトリル/5%水中0.01%TFAとした。標準勾配を、すべてのLC/ESI MS分析に使用した。1mL/分で、5% Bで1分間保持、次いで5〜100% Bで7分間かけて保持、次いで100% Bで、1.5分間保持した。
樹脂に結合するペプチドのLC−MS分析に関して、樹脂の少量試料は、付着したペプチドを切断するために、試験管中において、1:1 CHCl:HFIP(200μL)で5分間処理した。次いで、溶媒を、窒素流で蒸発させた。次いで、メタノール(250μL)を試験管に添加し、溶液を、シリンジ中で溶解し、濾過して、樹脂を除去した。次いで、濾過した溶液をLC/ESI MS分析に供した。
実施例1:第1の重要な中間体の合成
H−Ala−Trt(2−Cl)−樹脂(5g、3mmol、CHCl中で予め膨張させた)を、1:1 DMF/CHCl(25mL)中のFmoc−D−Thr−OH(2.05g、6mmol)、HBTU(2.28g、6mmol)およびNEt(1.6mL、12mmol)の溶液で処理した。樹脂懸濁液を1時間混合した後で、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。次いで、樹脂を、DMF(40mL)中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後樹脂を、DMFで洗浄した。最終的に、樹脂を、1:1 DMF/CHCl(25mL)中のAlloc−Osu(0.93mL、6mmol)およびNEt(1.21mL、9mmol)溶液で処理した。樹脂懸濁液を1.5時間混合した後で、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。樹脂を乾燥させ、後続の化学反応の一部に使用した。
上で得られた樹脂結合ペプチド(1mmol、CHCl中で予め膨張させた)を、4:1 CHCl/NMP(10mL)中のFmoc−Ile−OH(2.12g、6mmol)およびDMAP(73mg、0.6mmol)の溶液で処理した。次いで、反応は、DIC(0.93mL、6mmol)を添加することにより開始した。反応物を3時間混合した後で、樹脂を濾過し、CHClで洗浄した。LCMSにより、イソロイシルエステルへの完全な変換を確認した。分析用HPLCは、Ileのα炭素が<5%エピマー化されたこと(勾配:2mL/分で10分間かけて30〜100% B)を指し示した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:610.1、[C3239+H]の要求値:610.3。
上で得られた樹脂結合ペプチド(1mmol、CHCl中で予め膨張させた)を、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFで徹底的に洗浄した。DMF(15mL)中のO−ニトロベンゼンスルホニルクロリド(663mg、3mmol)および2,4,6−コリジン(1.19mL、9mmol)の溶液を樹脂に添加し、2時間混合した。次いで、樹脂を濾過し、DMFおよびDCMで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。
上で得られた樹脂結合ペプチド(1mmol)を、CHCl中で予め膨張させ、アルゴンで5分間パージすることにより固相の反応容器の中身を排出した。次いで、樹脂を、CHCl(15mL)中のPd(PPh(231mg、0.2mmol)の溶液、続いてフェニルシラン(1.5mL、12mmol)で処理した。反応物は、反応容器の内側における圧力上昇を軽減するために、場合により通風させながら1時間混合した。樹脂を濾過し、DCM、NMPおよびDMFで洗浄した。LCMSにより、alloc保護基の完全な除去を確認した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:489.4。[C1928S+H]の要求値:489.2。
次いで、上で得られた樹脂結合ペプチドを、DMF(15mL)中のFmoc−Ser(tBu)−OH(1.14g、3mmol)、HOBt水和物(462mg、3mmol)およびDIC(464μL、3mmol)の溶液で処理した。反応物を終夜混合した後で、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。
実施例2:第2の重要な中間体の合成
6つのアミノ酸残基を、標準的なFmocベースの固相合成により実施例1で合成された樹脂結合ペプチド(1〜3mmol)にカップリングさせた。Fmoc脱保護は、DMF中の20%ピペリジンを用いた、2回反復させる15分間の樹脂の処理により達成した。カップリングは、2つの方法:A)1時間の反応時間、室温にて、DMFまたはNMP(Fmoc−D−Gln−OHの場合)中に2当量のアミノ酸誘導体、2当量のHBTU、および2当量のTEA、ならびにB)終夜の反応時間、室温にてDMF中の2当量のアミノ酸誘導体、2当量のHOBt水和物、および2当量のDICのうち1つを使用して達成された。以下のアミノ酸誘導体および方法、Fmoc−Ile−OH(方法A)、Fmoc−D−allo−Ile−OH(方法A)、Fmoc−D−Gln−OH(方法A)、Fmoc−Ile−Ser(psiMe、Mepro)−OH(方法A)、Boc−D−MePhe−OH(方法B)を使用して、ペプチドを構築した。カップリングの完了後、樹脂を乾燥させ、後続の化学反応の一部に使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1487.7、[C701101221S+H]の要求値:1487.8。
実施例3:第3の重要な中間体の合成

6つのアミノ酸残基を、Tribute自動ペプチド合成装置にて、標準的なFmocベースの固相合成により実施例1で合成された樹脂結合ペプチド(0.1〜0.3mmol)にカップリングさせた。Fmoc脱保護は、Fmoc切断生成物が検出されなくなるまでUVモニタリングしながら、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2分間の連続するサイクルで樹脂を処理することにより達成した。アミノ酸のカップリングは、DMF中の5当量のアミノ酸誘導体、5当量のHBTU、および10当量のN−メチルモルホリンを30分間混合しながら使用して達成した。以下のアミノ酸誘導体および方法、Fmoc−Ile−OH、Fmoc−D−allo−Ile−OH、Fmoc−D−Gln(Trt)−OH、Fmoc−Ser(tBu)−OH、Fmoc−Ile−OH、Boc−D−MePhe−OHを使用してペプチドを構築した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1745.5、[C901281221S+H]の要求値:1745.9。
実施例4:化合物2の合成
6つのアミノ酸残基を、標準的なFmocベースの固相合成により実施例1で合成された樹脂結合ペプチド(0.2mmol)にカップリングさせた。Fmoc脱保護は、DMF中の20%ピペリジンを用いた2回反復させる15分間の樹脂の処理により達成した。カップリングは、2時間の反応時間、室温にて、DMFまたはNMP(Fmoc−D−Gln−OHの場合)中の3当量のアミノ酸誘導体、3当量のDICおよび3当量のHOBtを使用して実施した。以下のアミノ酸の誘導体、Fmoc−Ile−OH、Fmoc−D−allo−Ile−OH、Fmoc−D−Gln−OH、Fmoc−Trp−OH、Fmoc−Ile−OH、Boc−D−MePhe−OHを使用して、ペプチドを構築した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1647.3、[C801191322S+H]の要求値:1646.8。
上で調製した樹脂結合ペプチド(DMF中で予め膨張させた)を、KCO(55mg、0.4mmol)、および3回×1時間のサイクルのDMF中の5%チオフェノールで処理した。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陽性のKaiser試験により、2−ニトロベンゼンスルホニル基の除去を確認した。次に、樹脂を、DMF 5mL中のFmoc−Lys(Cbz)−OH(276mg、0.6mmol)およびHBTU(228mg、0.6mmol)の溶液で処理した。反応物を1時間混合した後で、樹脂を濾過し、DMFおよびCHClで洗浄した。陰性のKaiser試験およびLCMS分析により、完全な変換を確認した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1947.3、[C1031441423+H]の要求値:1947.1。
次に、上で調製した樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% TFEを用いた3×60分間の処理により、ペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Puriflash 15μM C18 120g、勾配:15mL/分で25分間かけて40〜80% B)により単離した。収率 − 44.4mg、0.024mmol。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1723.9、[C881341421+H]の要求値:1724.0。
CHCl(12mL)中の、上で調製した精製ペプチドおよびNMM(9μL、0.09mmol)の溶液を、DMF(240μL)中の100mM HATUおよび300mM HOAtの溶液で処理した。反応物を1時間混合した後で、溶媒を真空で除去した。LCMS分析により、環化ペプチドラクトンへの完全な変換を確認した。粗ペプチドを、精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1705.8。[C831341420+H]の要求値:1706.0。
上で得られた粗ペプチドラクトンは、MeOH(5mL)および酢酸(1mL)中に溶解した。溶液に、10%炭素担持パラジウム(40mg)を入れた。次いで、反応フラスコを隔壁で密閉し、内部雰囲気を水素ガスでパージした。わずかに正圧の水素下で水素化を終夜進めた後で、反応物を濾過して、炭素担持パラジウムを除去した。LCMS分析により、Cbz基の完全な除去を確認した。溶媒を真空で除去し、リジン脱保護ペプチドを、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Puriflash 15μm、C18、35g、勾配:40% Bで10分間、次いで15mL/分で25分間かけて40〜90% Bを保持した)により精製した。収率:22.2mg、0.0132mmol(TFA塩)。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1571.9。[C801261418+H]の要求値:1571.9。
CHCl中の、上で得られた精製ペプチド(22.2mg、0.0132mmol)およびi−PrNEt(6μL、0.03mmol)の溶液を、N,N’−ビス−Boc−1−グアニルピラゾール(4.9mg、0.016mmol)で処理し、24時間反応させた。LCMS分析により、完全な変換を確認した(観察されたESI m/z+:1813.9、[C911441622+H]の要求値:1814.1)。溶媒を真空で除去し、残りの残渣をTFA(2mL)で処理した。全体の脱保護を2時間進め、その後、TFAを蒸発させた。室温にて、酸性条件下で、トリプトファンインドール窒素上のBoc−保護基からCOを除くのが遅くなるので、粗ペプチドを、水中50%アセトニトリルに溶解し、凍結乾燥させた。粗凍結乾燥固体のLCMS分析により、全体の完全な脱保護が指し示された。最終生成物のペプチドを、逆相HPLC(カラム:Luna 5μm C18、勾配:40mL/分で20分間かけて20〜40% B)により単離した。収率 − 12.2mg、0.00770mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から全収率4%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1357.9、[C671041614+H]の要求値:1357.8。
実施例5:化合物5の合成
実施例2で調製した樹脂結合ペプチド(0.5mmol、DMF中で予め膨潤させた)をKCO(138mg、1mmol)、および3回×1時間のサイクルのDMF中の5%チオフェノールで処理した。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。LCMSおよび陽性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1302.7、[C641071117+H]の要求値:1302.8。
次に、上で得られた樹脂結合ペプチドを、DMF(5mL)中のFmoc−Lys(z)−OH(754mg、1.5mmol)、HBTU(570mg、1.5mmol)およびDIPEA(262μL、1.5mmol)の溶液で処理した。反応物を45分間混合し、その後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。
次に、樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% HFIPを用いた3×30分間の処理により、ペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Puriflash 15μM C18 40g、勾配:15mL/分で30分間かけて40〜80% B)により単離した。収率 − 161mg(0.103mmol)、LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1564.7、[C781251320+H]の要求値:1564.9。
DCM(50mL)中の、上で得られた精製分岐ペプチド(161mg、0.103mmol)およびNMM(41μL、0.37mmol)の溶液を、DMF(1mL)中の100mM HATUおよび300mM HOAtで構成される溶液で処理した。環化反応を1時間進めた。LCMSにより、完全な変換を確認した。反応物を濃縮し、残りの粗ペプチドを、さらなる精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1546.9、[C781231319+H]の要求値:1546.9。
粗環化ペプチドを、MeOH(9mL)および酢酸(1mL)中に溶解した。溶液に、10%炭素担持パラジウム(27mg)を入れ、次いで、反応フラスコを隔壁で密閉し、内部雰囲気を水素ガスでパージした。わずかに正圧の水素下で、反応物を5時間進め後、反応溶液を濾過して、炭素担持パラジウムを除去した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Puriflash 15μM C18 40g、勾配:30mL/分で21分間かけて40〜90% B)により単離した。収率 − 119.8mg、0.07851mmol(TFA塩)。LCMS分析、観察されたESI m/z+:1413.0、[C701171317+H]の要求値:1412.9。
リジン脱保護ペプチド(60mg、0.039mmol、TFA塩)の半分を、CHCl(4mL)中に溶解し、DIPEA(16μL、0.094mmol)およびN,N’−ビス−Boc−1−グアニルピラゾール(15mg、0.047mmol)で処理した。反応物を24時間進めた後で、溶媒を窒素流により除去した。次いで、濃縮した残渣を、TFA(4mL)で1時間処理し、その後、溶媒を除去し、生成物を逆相HPLC(カラム:Luna 5μm C18、勾配:40mL/分で20分間かけて20〜40% B)により精製した。生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させて、生成物を白色粉末として得た。収率 − 38mg、0.026mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂からの全収率10%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1258.8、[C59991515+H]の要求値:1258.8。
実施例6:化合物6の合成
実施例3で調製した樹脂結合ペプチド(0.3mmol並行バッチ、DMF中で予め膨張させた)を、DMF中の5%チオフェノールで2×1時間処理した(KCO上で保存した)。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陽性のKaiser試験により、2−ニトロベンゼンスルホニル基の除去を確認した。次に、樹脂を、Fmoc−Lys(Z)−OH(452mg、0.9mmol)、HOBt(138mg、0.9mmol)およびDIC(139μL、0.9mmol)の溶液で処理した。反応物を終夜混合した後で、樹脂を濾過し、DMFおよびCHClで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。
次に、上で調製した樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% TFEを用いた3×60分間の処理により、ペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1822.9、[C981431320+H]の要求値:1823.1。
上で調製した粗ペプチドの2つの同一のバッチを合わせ、DCM(30mL)中に溶解し、次いで、DMF(3mL)中の0.3M HOAt/0.1M EDCI溶液で処理した。1時間後、溶媒を真空で除去し、生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィーにより単離した(カラム:PFC18−HQ 80g、勾配:25分間かけて60〜95% B、次いで34mL/分で5分間95% Bで保持した)。生成物を含有する分画をプールし、水で希釈し、次いで凍結乾燥させた。収率:653mg、0.36mmol、出発樹脂から60%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1805.0、[C981411319+H]の要求値:1805.1。
上で調製した精製ペプチド(0.36mmol)を、MeOH(8mL)および酢酸(2mL)中に溶解した。溶液に、10%炭素担持パラジウム(76mg)を入れた。次いで、反応フラスコを隔壁で密閉し、内部雰囲気を水素ガスでパージした。1時間後、反応物を濾過して、炭素担持パラジウムを除去した。濾液を真空で濃縮し、残りの残渣をジエチルエーテルで洗浄し、リジン脱保護生成物を白色固体として得、これを精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z 1670.9、[C901351317+H]の要求値:1671.0。
上で調製したペプチドの一部(0.05mmolとする)を、1:1 CHCl/MeOH(5mL)中に溶解し、i−PrNEt(266μL、1.5mmol)および1H−ピラゾール−1−(N−メチルカルボキサミデイン)HCl(40mg、0.25mmol)で処理した。48時間混合した後で、溶媒を真空で除去し、残りの残渣を精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1727.2、[C921391517+H]の要求値:1727.1。
上で調製したペプチドを、TFA(5mL)およびTIPS(125μL)で処理した。90分後、反応物を真空で濃縮し、残りの残渣をジエチルエーテルで洗浄して、粗生成物を黄色固体として得た。最終生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Luna 5μm C18 50×100mm、勾配、30分間25% B、次いで、40mL/分で5分間かけて25〜95% Bを保持した)により精製した。純粋生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:11mg、0.0073mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から9%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1272.6、[C601011515+H]+の要求値:1272.8。
実施例7:化合物14の合成
6つの残渣を、標準的なFmocベースの固相合成により実施例1で合成された樹脂結合ペプチド(0.2mmol)にカップリングさせた。Fmoc脱保護は、DMF中の20%ピペリジンを用いた2回反復させる15分間の樹脂の処理により達成した。2時間の反応時間、室温にて、DMFまたはNMP(Fmoc−D−Gln−OHの場合)中の3当量のアミノ酸誘導体、3当量のDICおよび3当量のHOBtを使用して、カップリングを実施した。以下のアミノ酸の誘導体、Fmoc−Ile−OH、Fmoc−D−allo−Ile−OH、Fmoc−D−Lys−OH、Fmoc−Ile−Ser(psiMe、Mepro)−OH、Boc−D−MePhe−OHを使用してペプチドを構築した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1588.1、[C761221222S+H]の要求値:1587.7。
上で得られた樹脂結合ペプチド(DMF中で予め膨張させた)を、KCO(55mg、0.4mmol)および3回×1時間のサイクルのDMF中の5%チオフェノールで処理した。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陽性のKaiser試験により、2−ニトロベンゼンスルホニル基の除去を確認した。次に、樹脂を、DMF 5mL中のFmoc−Lys(Cbz)−OH(276mg、0.6mmol)およびHBTU(228mg、0.6mmol)の溶液で処理した。反応物を1時間混合した後で、樹脂を濾過し、DMFおよびCHClで洗浄した。陰性のKaiser試験およびLCMS分析により、完全な変換を確認した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1888.1、[C991471323+H]の要求値:1888.1。
次に、上で得られた樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% TFEを用いた3×60分間の処理により、ペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Puriflash 15μM C18 120g、勾配:15mL/分で25分間かけて40〜80% B)により単離した。収率 − 26.1mg、0.0156mmol。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1665.1、[C841371321+H]の要求値:1665.0。
CHCl(7.25mL)中の精製ペプチドおよびi−PrNEt(9μL、0.05mmol)の溶液を、100mM HBTU−DMF(145μL)の溶液で処理した。反応物を1時間混合した後で、溶媒を真空で除去した。LCMS分析により、環化ペプチドラクトンへの完全な変換を確認した。粗ペプチドラクトンを精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1646.8、[C841351320+H]+の要求値:1647.0。
上で得られた粗ペプチドラクトンを、MeOH(2mL)および酢酸(200μL)中に溶解した。溶液に、10%炭素担持パラジウム(40mg)を入れた。次いで、反応フラスコを隔壁で密閉し、内部雰囲気を水素ガスでパージした。わずかに正圧の水素下で水素化を90分間進めた後で、反応混合物を濾過して、炭素担持パラジウムを除去した。LCMS分析により、Cbz基の完全な除去を確認した(観察されたESI m/z+:1512.90。[C761291318+H]の要求値:1512.97)。濾過したペプチド溶液を真空で濃縮し、TFA(2mL)で1時間処理し、その後、TFAを蒸発させた。最終生成物のペプチドを、逆相HPLC(カラム:Luna 5μm C18、勾配:40mL/分で20分間かけて20〜40% B)により単離した。収率 − 9.7mg、0.0062mmol(トリ−TFA塩)、出発樹脂からの全収率3%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1216.8。[C591011314+H]の要求値:1216.8。
実施例8:化合物34の合成
実施例2で調製した樹脂結合ペプチド(0.32mmol)を、KCO(88mg、.64mmol)および3回×1時間のサイクルのDMF中の5%チオフェノールで処理した。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。LCMSおよび陽性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1302.7、[C641071117+H]の要求値:1302.8。
次いで、樹脂を、DMF(5mL)中のFmoc−Glu(OBzl)−OH(294mg、0.64mmol)、HBTU(99mg、0.64mmol)およびTEA(200μL、1.28mmol)の溶液で処理した。反応物を混合した60分後に、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。
次に、上で得られた樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% HFIPを用いた3×30分の処理でペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを、逆相フラッシュクロマトグラフィーにより単離した。(カラム:Puriflash 15μM C18 120g、勾配:50mL/分で20分間かけて30〜70% B)。収率 − 88mg(0.058mmol)。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1521.6、[C761201220+H]の要求値:1521.9。
上で得られた精製ペプチド(88mg、0.058mmol)を、CHCl(50mL)およびDMF(15mL)中に、i−PrNEt(36μL、0.208mmol)と溶解し、0℃に冷却した。次いで、溶液を、DMF(1mL)中のHBTU(26mg、0.069mmol)の溶液で処理し、30分間反応させた。LCMS分析により、完全な環化変換を確認した。反応溶液を、分液漏斗に移し、NaHCO水溶液およびブラインで抽出した。有機相を収集し、硫酸マグネシウムで脱水し、その後、溶液を濾過し、真空で濃縮した。粗生成物の残渣を精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1504.2、[C761181219+H]の要求値:1503.9。
MeOH(10mL)中の粗環化ペプチドの溶液に、10%炭素担持パラジウム(31mg)を入れた。次いで、反応フラスコを隔壁で密閉し、水素ガスでパージした。わずかに正圧の水素下で反応を1時間進めた後で、反応物を濾過して、炭素担持パラジウムを除去した。LCMS分析により、完全な変換を確認した。濾過した反応溶液を真空で濃縮し、残りの油状残渣を、1:1アセトニトリル/水に溶解し、これにより白色沈殿物が生成された。沈殿物を濾過することにより除去し、望ましい生成物を含有する濾液を真空で濃縮した。粗残渣を精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1413.8、[C691121219+H]の要求値:1413.8。
全体の脱保護を達成するために粗Glu−脱保護ペプチドを、TFAで処理し、あるいは、CHCl(1mL)中のペプチド(26mg、0.018mmol)およびDCM(1mL)中のi−PrNEt(12μL、0.066mmol)の溶液を、DMF中の100mM HBTU(220μL、0.022mmol)で処理し、15分間反応させた。次いで、N,N−ジメチルエチレンジアミン(4μL、0.036mmol)を添加した。1時間後、反応物を、酢酸エチル(約15mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで抽出した。有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、次いで濾過し、真空で濃縮した。生じた残渣をTFAで処理し、1時間反応させた後で、溶媒を除去し、生成物を分取逆相HPLC(カラム:Luna 5μm C18、100×30mm、勾配40mL/分で20分間かけて20〜40% B)により精製した。生成物を含有する分画を合わせ、凍結乾燥させて、生成物を白色粉末として得た。収率:11.7mg、0.00772mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂からの全収率2%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1287.7、[C611021416+H]の要求値:1287.8。
実施例9:化合物70の合成
化合物70は、アミノ酸を1位に導入するためにBoc−D−MePhe(4−Cl)−OHをBoc−D−MePhe−OHと置き換えて、実施例5と同一の手段で合成した。最終生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラムPF−15CN 40g、勾配:25分間かけて27mL/分で20〜60% B)により精製した。精製生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:143mg、0.094mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から31%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1292.8、[C5998ClN1515+H]の要求値:1292.7。
実施例10:化合物71の合成
実施例3で調製した樹脂結合ペプチド(0.3mmol並行バッチ、DMF中で予め膨張させた)を、DMF中の5%チオフェノールで2×1時間処理した(KCO上で保存した)。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陽性のKaiser試験により、2−ニトロベンゼンスルホニル基の除去を確認した。次に、樹脂を、Fmoc−Lys(Z)−OH(452mg、0.9mmol)、HOBt(138mg、0.9mmol)およびDIC(139μL、0.9mmol)の溶液で処理した。反応物を終夜混合した後で、樹脂を濾過し、DMFおよびCHClで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。
次に、上で調製した樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% TFEを用いた3×60分間の処理により、ペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1822.9、[C981431320+H]の要求値:1823.1。
上で調製した粗ペプチドの同一のバッチ2つを合わせ、DCM(30mL)中に溶解し、次いで、DMF(3mL)中の0.3M HOAt/0.1M EDCI溶液で処理した。1時間後、溶媒を真空で除去し、生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィーにより単離した。(カラム:PFC18−HQ 80g、勾配:25分間かけて60〜95% B、次いで34mL/分で5分間95% Bを保持した)。生成物を含有する分画をプールし、水で希釈し、次いで凍結乾燥させた。収率:653mg、0.36mmol、出発樹脂から60%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1805.0、[C981411319+H]の要求値:1805.1。
上で調製した精製ペプチド(0.36mmol)を、MeOH(8mL)および酢酸(2mL)中に溶解した。溶液に、10%炭素担持パラジウム(76mg)を入れた。次いで、反応フラスコを隔壁で密閉し、内部雰囲気を水素ガスでパージした。1時間後、反応物を濾過して、炭素担持パラジウムを除去した。濾液を真空で濃縮し、残りの残渣をジエチルエーテルで洗浄し、リジン脱保護生成物を白色固体として得、これを精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1670.9、[C901351317+H]の要求値:1671.0。
上で調製した粗ペプチドの一部(0.1mmolとする)を、アセトニトリル(8mL)および酢酸(1mL)の混合物中に溶解した。溶液に、ベンズアルデヒド(1mL、10mmol)およびトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(850mg、4mmol)を入れた。48時間混合した後で、反応物を飽和塩化アンモニウム水溶液でクエンチし、次いで凍結乾燥させた。粗固体を精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1761.1、[C97H141N13O17+H]+の要求値:1761.1。
上で調製した粗ペプチドを、95:5:2.5 TFA/水/TIS(10mL)で処理した。2時間後、反応物を真空で濃縮し、残りの残渣をジエチルエーテルで洗浄して、粗生成物を黄色固体として得た。生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Luna 5μm C18 50×100mm、勾配、40mL/分で20分間かけて20〜40% B)により精製した。純粋生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:29mg、0.019mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から11%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1306.9、[C651031315+H]の要求値:1306.8。
実施例11:化合物72の合成
実施例3で調製した樹脂結合ペプチド(0.3mmol、DMF中で予め膨張させた)を、DMF中の5%チオフェノールで2×1時間処理した(KCO上で保存した)。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。陽性のKaiser試験により、2−ニトロベンゼンスルホニル基の除去を確認した。次に樹脂を、Fmoc−Phe(4−グアニジノ−boc2)−OH(580mg、0.9mmol)、HATU(344mg、0.9mmol)およびi−PrNEt(315μL、1.8mmol)溶液で処理した。反応物を2時間混合した後で、樹脂を濾過し、DMFおよびCHClで洗浄した。陰性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。
次に、上で調製した樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% TFEを用いた3×60分間の処理により、ペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。濾液を濃縮し、望ましいペプチドを、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Puriflash 15μM C18 120g、勾配:47mL/分で25分間かけて40〜80% B)により単離した。望ましい生成物、ならびにグアニジンフェニルアラニン側鎖から切断されたBoc基1個を有する副産物に対応する、2つの生成物を単離した。各生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:望ましい生成物 − 135mg、0.060mmol、出発樹脂から20%、副産物 − 65mg、0.035mmol、出発樹脂から12%。LCMS分析:望ましい生成物 − 観察されたESI m/z:1965.0、[C1041531522+H]の要求値:1965.1。副産物 − 観察されたESI m/z:1965.0、[C991451520+H]の要求値:1865.1。
上で調製した望ましい生成物を、CHCl(6mL)中に溶解し、DMF(0.72mL)中のEDCI(0.1M)およびHOAt(0.3M)溶液で処理した。1時間後、溶媒を除去し、残りの残渣を精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1947.1、[C1041511521+H]の要求値:1947.1。上で調製した副産物を、CHCl(4mL)中に溶解し、DMF(0.48mL)中のEDCI(0.1M)およびHOAt(0.3M)溶液で処理した。1時間後、溶媒を除去し、残りの残渣を精製なしで使用した。LCMS分析、観察されたESI m/z:1847.1、[C991431519+H]の要求値:1747.1。
上で調製した2つのペプチドを合わせ、95:5:2.5 TFA/H2O/TISを含有するカクテル(10mL)で処理した。90分後、反応物を真空で濃縮し、残りの残渣をジエチルエーテルで洗浄して、粗生成物を黄色固体として得た。最終生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラムPF−15CN 40g、勾配:25分間かけて27mL/分で20〜60% B)により単離した。精製生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:76mg、0.05mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から17%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1292.9、[C62971515+H]の要求値:1292.7。
実施例12:化合物73の合成
化合物73は、アミノ酸を3位に導入するためにFmoc−1−Nal−OHをFmoc−Trp(Boc)−OHと置き換えて、実施例4と同一の手段で合成した。最終生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラムPF−15CN 40g、勾配:20分間かけて27mL/分で20〜35% B)により精製した。精製生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:20mg、0.013mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から7%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1368.9、[C691051514+H]の要求値:1368.8。
実施例13:化合物74の合成
化合物74は、アミノ酸を1位に導入するためにBoc−D−MeTyr(Me)−OHをBoc−D−MePhe−OHと置き換えて、実施例5と同一の手段で合成した。最終生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Phenomenex Luna 5μm C18 50×100mm、勾配:40mL/分で20分間かけて20〜38% B)により精製した。精製生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:54mg、0.036mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から18%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1288.9、[C601011516+H]の要求値:1288.8。
実施例14:化合物75の合成
化合物75は、アミノ酸を1位に導入するためにBoc−D−2−MeNal−OHをBoc−D−MePhe−OHと置き換えて、実施例5と同一の手段で合成した。最終生成物を、逆相フラッシュクロマトグラフィー(カラムPF−15CN 40g、勾配:20分間かけて27mL/分で15〜35% B)により精製した。精製生成物を含有する分画をプールし、凍結乾燥させた。収率:108mg、0.070mmol(ジ−TFA塩)、出発樹脂から35%。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1309.0、[C631011515+H]の要求値:1308.8。
実施例15:化合物1、3、4、7〜13、15〜33および35〜69の合成
出発原料として適切なアミノ酸を使用する場合は、化合物1、3、4、7〜13、15〜33および35〜69を、実施例3〜14に記載されている方法に従って合成した。
観察し、計算した化合物1〜75のMSデータ(すなわち、M+H)は、以下の表3に要約されている。
実施例16:テイクソバクチンの合成
実施例2で調製した樹脂結合ペプチド(0.05mmol、DMF中で予め膨潤させた)を、KCO(28mg、0.2mmol)および3回×1時間のサイクルのDMF中の5%チオフェノールで処理した。各処理後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。LCMSおよび陽性のKaiser試験により、完全な変換を確認した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z:1302.81、[C641071117+H]の要求値:1302.79。
次いで、樹脂結合ペプチドを、DMF(2mL)中のFmoc−allo−End(Cbz)−OH(50mg、0.075mmol)およびHOAt(21mg、0.15mmol)の溶液で処理した。樹脂懸濁液を混合し、次いで、カップリング反応は、HATU(29mg、0.075mmol)およびDIPEA(26μL、0.15mmol)を素早く連続して添加することにより開始した。反応物を2時間混合し、その後、樹脂を濾過し、DMFで洗浄した。LCMSにより、完全な変換を確認した。観察されたESI m/z+:1947.51、[C1011391524+H]+の要求値:1948.02。
樹脂結合ペプチドを、DMF中の20%ピペリジンを用いて、2回の15分間サイクルで処理し、その後、樹脂をDMFおよびCHClで徹底的に洗浄した。次いで、CHCl中の30% HFIPを用いた3×30分間の処理により、ペプチドを樹脂から切断し、各処理後に濾液を収集した。LCMSにより、粗切断生成物は、モノ−Cbzおよびジ−Cbz allo−エンズラシジジン保護ペプチドの混合物であったことが指し示された。合わせた濾液を濃縮し、次いで、2つの生成物を、逆相HPLC(カラム:Luna 5μM C18、勾配、40mL/分で20分間かけて40〜77% B)により完全に単離した。収率:モノ−Cbz生成物:22.7mg(0.0142mmol)、ジ−Cbz生成物:9.9mg(0.0057mmol)。LCMS分析 − モノ−Cbz生成物の観察されたESI m/z+:1590.74、[C781231520+H]の要求値:1590.91、ジ−Cbz生成物の観察されたESI m/z+:1724.83、[C861291522+H]の要求値:1724.95。
CHCl(2.9mL)中のモノ−Cbz allo−エンズラシジジン保護ペプチド(22.7mg、0.0142mmol)の撹拌溶液を、DMF中のHOAt(286μL、0.0429mmol)0.15M溶液、続いてDMF中のHATU(286μL、0.143mmol)0.05M溶液、最後にCHCl中の4−メチルモルホリン(286μL、0.0429mmol)0.15M溶液で処理した。反応を1時間進め、その後、LCMSにより、出発原料の環化生成物への完全な変換が指し示された。溶媒を真空で除去し、粗生成物を精製なしで使用した。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1572.78、[C781211519+H]+の要求値:1572.90。
粗環化ペプチドを、2mL MeOH中の200μL酢酸と溶解した。溶液に、10% Pd/C(12mg)を入れ、次いで、反応容器は、隔壁で栓をし、雰囲気を水素ガスでパージした。わずかに正圧の水素下で、水素化反応を30分間進め、その後、LCMSにより、allo−エンズラシジジン脱保護中間体への完全な変換が指し示された。次いで、反応物を濾過し、真空で濃縮した。粗残渣を精製なしで使用した。LCMS分析:観察されたESI m/z:1438.84、[C701151517+H]の要求値:1438.87。
次いで、部分的に脱保護した粗ペプチドを、室温にてTFA(2mL)で1.5時間処理し、その後、LCMSにより、全体の完全な脱保護が指し示された。溶媒を真空で除去し、最終生成物をHPLC(カラムLuna 5μM C18、勾配:20分間かけて40mL/分で20〜40% B)により精製した。生成物を含有する分画を合わせ、凍結乾燥させて、生成物を白色粉末として得た。収率:8.1mg(0.0055mmol、ジ−TFA塩)。LCMS分析 − 観察されたESI m/z+:1242.73、[C58951515+H]の要求値:1242.72。
実施例17:最小発育阻止濃度(MIC)を測定するためのブロス微量希釈アッセイ
上で得られた化合物1〜75の一部を、以下で概説されている細菌増殖の阻害における効き目について試験した。
17a.E.coliおよびS.aureus
このアッセイを使用して、当該菌株の増殖を阻害できる試験化合物(すなわち、本明細書に記載されている抗菌ペプチド)の最小濃度を判定した。これは、ペプチド系抗菌剤の効力を測定し、比較するための標準的方法である(Steinbergら、Antimicrobial Agents and Chemotherapy、1997年、41(8)、1738〜1742頁、およびWiegandら、Nature Protocols 2008年、3、163〜175頁)。
MICは、約5×10cfu/mLの接種材料を用いた、37℃にて少なくとも16時間の細菌培養物の増殖を完全に阻害できる試験化合物の最低濃度と定義される。MICは、μg/mLの単位で報告される。
細菌培養物は、Mueller−Hinton Broth(MHB)に、LB寒天プレート上で増殖させた細菌株からの3または4つの代表的コロニー(典型的な大きさ、色および形状)を接種することにより増殖させた。接種された液体培養物は、細菌が視覚的に濁った懸濁液を生じるまで、37℃にて穏やかに振とうさせながら(200〜250rpm)増殖させた。細菌接種材料は、無菌MHBブランクに対する細菌培養物の、600nmの光学密度(OD600)を測定することによって見積もった。典型的には、OD600=0.10は、S.aureusでは約1x10cfu/mLに相当し、OD600=0.15は、E.coliでは約1×10cfu/mLに相当する。
試験化合物は、抗菌活性について試験される最高濃度(通常は320μg/mLの原液)の10倍濃度で、ビヒクル中の原液として調製した。ビヒクル中の試験化合物(10×最終試験濃度)の2×段階希釈物は、非結合96ウェルプレート中の試験化合物原液から調製した。
無菌の透明平底96ウェルプレートにおいて、15μLの各試験化合物希釈物を135μLの約5×10 cfu/mL細菌培養物に添加した。各濃度を繰り返し試験した。各実験は、細菌増殖に対する陽性対照ウェル(すなわち、細菌に添加される試験化合物なし)、および無菌対照ウェル(すなわち、無菌MHB、および添加される試験化合物なし)を含有していた。細菌培養物および試験化合物を含有する96ウェルプレートを、37℃にて16〜20時間インキュベートし、200rpmで振とうした。
インキュベーション後、プレートリーダーを使用して各ウェルのOD600を測定することにより、各試験化合物のMICを判定した。OD600>0.08のウェルは、細菌増殖を示すとみなし、OD600<0.08のウェルは、細菌増殖を示さないとみなした。細菌増殖を阻害できる試験剤の最低濃度(16〜20時間後でOD600<0.08)を、MICと定義した。
17b.C.difficileおよびB.fragilis
ブロス微量希釈の感受性アッセイは、Methods for Antimicrobial Susceptibility Testing of Anaerobic Bacteria;Approved Standard − 第8版、CLSI文書M11−A8で臨床・検査標準協会(CLSI)により記載されている手順に従い、自動液体ハンドラー(Biomek 2000およびBiomek FX、Beckman Coulter、Fullerton CA)を利用して段階希釈および液体の移動を実行した。標準96ウェル微量希釈プレート(Costar)の列2〜12におけるウェルは、0.2%ウシ血清アルブミンを最終濃度の10×で含有する、150μLの0.01%酢酸で満たした。これにより、各ウェルにおいて、0.001%酢酸および0.02%ウシ血清アルブミンの最終濃度が得られた。これらは、「マザープレート」になり、そこから「ドーター」すなわち試験プレートが調製され得る。試験化合物(試験プレート中に望ましい最高濃度の10×で300μL)を、マザープレートの列1における適切なウェルに分注した。Biomek 2000を使用して、「マザープレート」における列11にわたって2倍連続希釈を行った。列12のウェルは、試験化合物を含有しておらず、生物増殖対照ウェルを表した。
マルチチャネルピペットを使用して、ドータープレートを、ウェル当たり170μLの補充Brucellaブロス(BectonDickinson;Sparks、MD;Catalog 211088、Lot 3182288)で満たした。このブロスに、5mg/mLヘミン(Sigma;Lot SLBC4685V)、1mg/mL ビタミンK(Sigma;Lot 108K1088)および5%溶血ウマ血液(Cleveland Scientific;Lot 291960)を補充した。Costarプレートの対応する別のセットは、増殖培地としてReinforced Clostridial Broth(Hi−Media;Lot 0000186925)を使用して調製した。ドータープレートは、Biomek FXを用いて調製し、マザープレートの各ウェルから、20μLの試験化合物溶液を、各ドータープレートの対応する各ウェルに単回ステップで移した。
生物の標準化接種材料を、CLSI方法によって調製した。細菌懸濁液を、0.5McFarland標準に等しい濁度の補充Brucellaブロス中で調製した。0.5McFarland懸濁液をブロス中で1:10にさらに希釈した。接種材料を、無菌容器(Beckman Coulter)に分注し、接種材料を、Bactron Anaerobeチャンバに手作業で移して、低度から高度の薬物濃度で植菌を行った。10μLの接種材料を各ウェルに送達した。したがって、ドータープレートのウェルは、最終的に、170μLのブロス、20μLの試験化合物溶液、および10μLの接種材料を含有していた。比較用薬物に関しては、ウェルは、185μLの培地、5μLの薬物および10μLの接種材料を含有した。各分離株に関して、低レベルの酢酸は、増殖を阻害しないことを確認するために、別個の行に、10μLの接種材料、20μLの溶媒および170μLの培地(試験化合物なし)を含有させた。
プレートを重ね、嫌気ボックスにGasPakサシェ(BectonDickinson;Lot 5327518)を入れ、プレート上面を蓋で覆い、35〜37℃にてインキュベートした。マイクロプレートは、44〜48時間後、プレートビューワーを使用して底面から見た。各マザープレートでは、試験化合物が沈殿したことを証拠立てるため、接種されていない溶解度制御プレートを観察した。MICを読み取り、視覚的に生物増殖を阻害した試験化合物の最低濃度として記録した。実施例17aおよび17bから得られた結果は、以下の表4で要約されている。
17c:S.aureus、S.epidermidis、S.pneumoniae、S.pyogenes、E.faecalisおよびE.faeciumに対するMIC90測定
ブロス微量希釈の感受性アッセイは、CLSI文書M7−A10で、臨床・検査標準協会(CLSI)により記載されている手順に従った。
以下の細菌分離株を試験した。
S.aureus、S.epidermidis、E.faecalisおよびE.faeciumコロニーを、TSA(トリプトンソイ寒天培地;cat.N.PO5012A−OXOID)で増殖させ、S.pneumoniaeおよびS.pyogenesコロニーを、TSASB((TSA)寒天+5%ヒツジ血液;cat.N.PB5012A−オキソID)で増殖させた。接種材料は、周囲空気中で、35±2℃にて18から24時間インキュベートした寒天プレートから選択される、単離したコロニーの直接生理食塩水懸濁液を作ることにより調製した。懸濁液を調整して、0.5McFarland濁度標準(1から2×108コロニー形成単位(CFU))に等しい濁度を得、15分以内にブロス中で200倍に希釈した。(S.aureus、S.epidermidis、E.faecalisおよびE.faeciumをCAMHB:Mueller Hinton Broth 2,Cation−Adjusted(cat.N.90922 Fluka)で希釈し、S.pneumoniaeおよびS.pyogenesをCAMHB+2.5%溶血ウマ血液中で希釈した。すべてのブロスは、0.002%ポリソルベート80を含有した。
1μLの試験化合物(100% DMSO中に望ましい試験濃度の100×)を含有する96ウェルプレートを調製し、化合物を、8種の最終濃度、すなわち16μg/mL、8μg/mL、4μg/mL、2μg/mL、1μg/mL、0.5μg/mL、0.25μg/mLおよび0.125μg/mLで試験した。100μLのブロス希釈物を各ウェルプレート中に分注して、プレートにおいて、約5×10 CFU/mLの最終細菌濃度を得た。プレートを、周囲空気中で、35±2℃にて20時間インキュベートした。
個々の分離株それぞれのMICは、微量希釈ウェルにおいて、生物の増殖を、裸眼で検出されるように完全に阻害した試験化合物薬剤の最低濃度と定義した。各種に対するMIC90は、この種の試験される分離株の90%の増殖を完全に阻害するのに必要とされる濃度として判定した。上の細菌6種に対する化合物5および70〜75のMIC90値を得、表5に要約した。
表5で示されているように、本発明の化合物5および70〜75は、[Arg10]テイクソバクチンまたは[Lys10]テイクソバクチンより低いMIC90を示した。化合物5および70〜75は、天然化合物テイクソバクチンと同様のMIC90を示したが、これらの細胞毒性は、以下の実施例18で実証されているように、テイクソバクチンより低かった。
実施例18:哺乳類細胞株の細胞毒性アッセイ
哺乳類細胞株HepG2(ECACC(85011430)からのヒト肝細胞癌)に対する細胞毒性について化合物を試験した。Hep G2細胞は、96ウェルプレートに、100μl培地(2mM L−グルタミン、1%非必須アミノ酸および10%ウシ胎仔血清を補充した最少必須培地(Gibco 21090))中7500細胞/ウェルで播種し、37℃、5% COにて20時間インキュベートした。最終濃度の2×で試験化合物またはDMSO(対照の場合)を含有する100μLの新しい培地を添加し、37℃、5% COにて48時間インキュベートした。プレートにおけるDMSOの最終濃度は、1%であった。このインキュベーションの終わりに、HO(最終的にウェル中0.5mg/ml)中の20μlのMTT(チアゾリルブルーテトラゾリウムブロミド)5mg/ml溶液を、すべてのウェルに添加した。細胞を、MTTと、37℃、5% COにて4時間インキュベートした。インキュベーション後、MTTを含有する培地を除去し、200μlのDMSOを各ウェル中に添加し、プレートを振とう機に5分間かけた。吸光度をSpectraMaxプレートリーダーにて570nmで読み取った。比吸光度(Specific A570)は、空のウェルの平均吸光度値(HepG2細胞なし)を各ウェルのものから引くことにより計算した。対照値は、細胞を含有するウェルから判定し、培地+1% DMSOのみ(試験化合物なし)で処理した。%生存能力を
(Specific A570試験化合物/Specific A570対照)×100
として計算した。
結果は、以下の表6で要約されている。表6で示されているように、本発明の化合物は、天然化合物テイクソバクチンよりも低い細胞毒性を示した。
他の実施形態は、以下の特許請求の範囲の範囲内である。

Claims (52)

  1. 式(I)の化合物、または医薬として許容できるその塩:
    (式中
    nは、0または1であり、
    およびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rが、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    は、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基が、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、
    は、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rが、C〜Cアルキルであり、
    およびR’のそれぞれは、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    は、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、または、C〜Cアルキルで置換されていいてもよいアリールであり、Rが、H、C(O)O−R’またはC〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    は、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rが、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、または、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    10は、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    11は、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    12は、HまたはC〜Cアルキルであり、
    13は、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、COO−NH(CHN(R、または、NH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rが、独立して、H、NO、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’が、C〜Cアルキルであり、
    14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルであるが、
    但し、化合物が、
    ではないことを条件とする)。
  2. 前記化合物が、式(II)の化合物
    である、請求項1に記載の化合物。
  3. nが0である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. が、HまたはC〜Cアルキルであり、R’がHである、請求項1に記載の化合物。
  5. が、フェニルで置換されているC〜Cアルキルであり、フェニル基が、ハロで置換されていてもよい、請求項1に記載の化合物。
  6. が、HまたはC(O)−Rであり、RがC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  7. が、H、C〜Cアルキルまたはヘテロアリールであり、R’が、HまたはC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  8. が、アリール、またはOH、NHもしくはヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  9. が、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  10. 、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれが、C〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  11. 11が、OHで置換されているC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  12. 13が、NH(=NH)NH(R)またはN(Rで置換されているC〜Cアルキルであり、各Rが、独立して、HまたはC〜Cアルキルである、請求項1に記載の化合物。
  13. 式(II)の化合物、または医薬として許容できるその塩:
    (式中、
    nが、0または1であり、
    およびR’のそれぞれが、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rが、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    が、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基が、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、
    が、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rが、C〜Cアルキルであり、
    およびR’のそれぞれが、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    が、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rが、H、C(O)O−R’または、C〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    が、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rが、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、または、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    10が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    11が、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    12が、HまたはC〜Cアルキルであり、
    13が、C、CもしくはC〜Cアルキルであり、前記C、CもしくはC〜Cアルキルは、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよく、各Rが、独立して、H、NO、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’が、C〜Cアルキルであり、
    14が、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルである)。
  14. nが0である、請求項13に記載の化合物。
  15. が、C〜Cアルキルであり、R’がHである、請求項13に記載の化合物。
  16. が、フェニルで置換されているC〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  17. がHである、請求項13に記載の化合物。
  18. が、C〜Cアルキルであり、R’が、C〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  19. が、OH、NHまたはヘテロアリールで置換されているC〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  20. が、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  21. 、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれが、C〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  22. 11が、OHで置換されているC〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  23. 13が、NH(=NH)NH(R)で置換されているC〜Cアルキルであり、Rが、HまたはC〜Cアルキルである、請求項13に記載の化合物。
  24. 前記化合物が、
    である、請求項13に記載の化合物。
  25. 式(II)の化合物、または医薬として許容できるその塩:
    (式中、
    nが、0または1であり、
    およびR’のそれぞれが、独立して、H、C〜Cアルキル、C(O)−RまたはC(O)O−Rであり、Rが、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    が、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基が、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、
    が、H、C〜CアルキルまたはC(O)−Rであり、Rが、C〜Cアルキルであり、
    およびR’のそれぞれが、独立して、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    が、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rが、H、C(O)O−R’または、C〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    が、C(O)−NH(R)、NH(R)、NHC(O)−R、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、各Rが、独立して、H、アリール、ヘテロアリール、または、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    10が、H、C〜Cアルキル、アリールまたはヘテロアリールであり、
    11が、OH、NH、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、
    12が、HまたはC〜Cアルキルであり、
    13が、C、C、CもしくはCアルキルであり、前記C、C、CもしくはCアルキルは、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよく、各Rが、独立して、H、NO、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’が、C〜Cアルキルであり、
    14は、NHで置換されていてもよいC〜Cアルキルである)。
  26. nが0である、請求項25に記載の化合物。
  27. が、C〜Cアルキルであり、R’が、Hである、請求項25に記載の化合物。
  28. が、フェニルで置換されているC〜Cアルキルである、請求項25に記載の化合物。
  29. がHである、請求項25に記載の化合物。
  30. が、C〜Cアルキルであり、R’が、C〜Cアルキルである、請求項25に記載の化合物。
  31. が、OHで置換されているC〜Cアルキルである、請求項25に記載の化合物。
  32. が、C(O)NHで置換されているC〜Cアルキルである、請求項25に記載の化合物。
  33. 、R、R、R10、R12およびR14のそれぞれは、C〜Cアルキルである、請求項25に記載の化合物。
  34. 11が、OHで置換されているC〜Cアルキルである、請求項25に記載の化合物。
  35. 13が、NHで置換されているC、C、CまたはCアルキルである、請求項25に記載の化合物。
  36. 前記化合物が、
    である、請求項25に記載の化合物。
  37. 前記化合物が、式(III)の化合物、または医薬として許容できるその塩:
    (式中、
    が、アリールまたはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、アリールまたはヘテロアリール基が、ハロ、NH、C〜CアルキルまたはC〜Cアルコキシで置換されていてもよく、
    が、OH、NH−R、アリールもしくはヘテロアリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、または、C〜Cアルキルで置換されていてもよいアリールであり、Rが、H、C(O)O−R’または、C〜Cアルキルで置換されていてもよい−SO−フェニルであり、R’が、C〜CアルキルまたはC〜Cアルケニルであり、
    13が、C〜Cアルキルであり、前記C〜Cアルキルは、ヘテロアリール、NH(=NH)NH(R)、NH(=O)NH(R)、N(R、N(R 、COOR、COO−NH(CHN(R、またはNH(=NH)NH(R)で置換されていてもよいアリールで置換されていてもよく、各Rが、独立して、H、NO、アリールで置換されていてもよいC〜Cアルキル、またはC(O)−R’であり、R’が、C〜Cアルキルである)である、請求項1に記載の化合物。
  38. が、フェニル、クロロフェニル、メトキシフェニルまたはナフチルで置換されているC〜Cアルキルである、請求項37に記載の化合物。
  39. が、OH、NH−R、インドリル、ナフチルで置換されていてもよいC〜Cアルキルであり、Rが、H、C(O)O−アリルまたは−SO−トシルである、請求項37に記載の化合物。
  40. が、NH(=NH)NH、NHCHPhまたはNH(=NH)NHで置換されているフェニルで置換されていてもよいC〜Cアルキルである、請求項37に記載の化合物。
  41. 前記化合物は、
    である、請求項37に記載の化合物。
  42. 請求項1から41のいずれか一項に記載の化合物、および医薬として許容できる担体を含む医薬組成物。
  43. 細菌性感染症を処置する方法であって、それを必要とする患者に、有効量の請求項42に記載の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
  44. 細菌性感染症が、グラム陽性菌感染症である、請求項43に記載の方法。
  45. 細菌性感染症が、Clostridium difficile感染症またはStaphylococcus aureus感染症である、請求項44に記載の方法。
  46. 医薬としての使用のための、請求項1から41のいずれか一項に記載の化合物、または請求項42に記載の医薬組成物。
  47. 細菌性感染症を処置する方法における使用のための、請求項1から41のいずれか一項に記載の化合物、または請求項42に記載の医薬組成物。
  48. 細菌性感染症がグラム陽性菌感染症である、請求項47に記載の使用のための化合物または組成物。
  49. 細菌性感染症が、Clostridium difficile感染症またはStaphylococcus aureus感染症である、請求項48に記載の使用のための化合物または組成物。
  50. 細菌性感染症を処置する医薬の製造における、請求項1から41のいずれか一項に記載の化合物の使用。
  51. 細菌性感染症が、グラム陽性菌感染症である、請求項50に記載の使用。
  52. 細菌性感染症が、Clostridium difficile感染症、またはStaphylococcus aureus感染症である、請求項51に記載の使用。
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