JP4402463B2 - リポペプチド抗生物質のDab9誘導体およびそれを製造および使用する方法 - Google Patents
リポペプチド抗生物質のDab9誘導体およびそれを製造および使用する方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4402463B2 JP4402463B2 JP2003558038A JP2003558038A JP4402463B2 JP 4402463 B2 JP4402463 B2 JP 4402463B2 JP 2003558038 A JP2003558038 A JP 2003558038A JP 2003558038 A JP2003558038 A JP 2003558038A JP 4402463 B2 JP4402463 B2 JP 4402463B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- alkyl
- different
- aryl
- substituted
- compound
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07K—PEPTIDES
- C07K7/00—Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
- C07K7/50—Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link
- C07K7/54—Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring
- C07K7/56—Cyclic peptides containing at least one abnormal peptide link with at least one abnormal peptide link in the ring the cyclisation not occurring through 2,4-diamino-butanoic acid
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/04—Antibacterial agents
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Biophysics (AREA)
- Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Oncology (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Communicable Diseases (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Peptides Or Proteins (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
本発明は、一般に、アンホマイシン型のリポペプチド抗生物質の誘導体、それらを調製する方法および中間体、特に、グラム陽性菌により引き起こされる感染に対して、薬理学的に活性な物質としてそれらを使用する方法に関する。
微生物由来の二次代謝物は、感染症の治療に首尾よく使用されている。二次代謝物は、低分子量化合物であり、これは、一次代謝物から枝分かれした「生合成一方通行」により、生成される。特定の産生株に対する二次代謝物の機能は、明らかではない。今までのところ、種々の微生物(特に、ストレプトマイセス属の真菌および細菌)の培養物から単離した約8000種の二次代謝物が知られている。
1局面では、本発明は、アンホマイシン型の新規リポペプチド抗生物質を提供する。これらの新規抗生物質は、アンホマイシン型の大環状ペプチド「コア」および親油性脂肪酸部分または親油性断片からなる。この大環状ペプチドコアは、Dab残基、または他のアミノ酸(これは、第一級アミン基またはアミノ酸または親油性断片を備えた側鎖を有する)、およびそれらの誘導体を含み、これは、典型的には、その大環の9位にある(「Dab9残基」)。この大環状ペプチドコアはまた、環外アミノ酸を含み、これは、典型的には、AspまたはAsnであり、そのコアの環部分と親油性脂肪酸部分とに介在する。この大環状Dab9残基のβ−アミノ基は、置換基(これは、第一級または第二級アミンまたはアミノ酸または親油性断片およびそれらの誘導体を含む)でアシル化されている。1実施形態では、このアミン含有置換基は、アミノ酸、典型的には、α−アミノ酸、β−アミノ酸またはγ−アミノ酸である。このアミノ酸は、必要に応じて、1個またはそれ以上の側鎖部分(例えば、遺伝的にコードされた20個のアミノ酸のうちの1個の側鎖)を含み得る。この親油性脂肪酸部分は、その末端カルボキシル基を介して、この大環状ペプチドコアのN−末端に連結されている。この親油性脂肪酸部分は、直鎖または分枝で飽和または単一不飽和もしくは複数不飽和の脂肪酸またはヒドロキシ脂肪酸であり、これは、6個〜22個の炭素原子の鎖長を有する。他の実施形態では、この大環状ペプチドコアのN−末端は、親油性断片に連結されており、ここで、この親油性断片は、水素、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C1〜C25)アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C1〜C25)ヘテロアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C5〜C10)アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C5〜C15)アリールアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C5〜C15)ビアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した5員〜10員のヘテロアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C6〜C26)アリールアルキル、および1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した6員〜26員のヘテロアリールアルキルからなる群から選択される;各R15は、別個に、−OR16、−SR16、NR16R16、−CN、−NO2、−N3、−C(O)OR16、−C(O)NR16R16、−C(S)NR16R16、−C(NR16)NR16R16、−CHO、−R16CO、−SO2R16、−SOR16、−PO(OR16)2、−PO(OR16)、−CO2H、−SO3H、−PO3H、ハロゲンおよびトリハロメチルからなる群から選択される;そして各R16は、別個に、水素、(C1〜C6)アルキル、(C5〜C10)アリール、5員〜10員のヘテロアリール、(C6〜C16)アリールアルキルおよび6員〜16員のヘテロアリールアルキルからなる群から選択される。
(略語)
遺伝的にコードされたアミノ酸および特定の一般的な非コード化アミノ酸に使用される略語は、通常のものであり、以下のとおりである:
本明細書中で列挙した任意の濃度または百分率は、特に明記しない限り、その範囲および割合内の任意の整数の濃度(例えば、整数の10分の1および100分の1)を含むことが理解できるはずである。本明細書中で使用される場合、「約」または「〜を本質的に含む」は、±15%を意味する。
「アルキル」とは、飽和または不飽和の分枝、直鎖または環状の一価炭化水素基であって、親アルカン、アルケンまたはアルキンの単一炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導されたものを意味する。典型的なアルキル基には、メチル;エチル(例えば、エタニル、エテニル、エチニル);プロピル(例えば、プロパン−1−イル、プロパン−2−イル、シクロプロパン−1−イル、プロプ−1−エン−1−イル、プロプ−1−エン−2−イル、プロプ−2−エン−1−イル(アリル)、シクロプロプ−1−エン−1−イル;シクロプロプ−2−エン−1−イル、プロプ−1−イン−1−イル、プロプ−2−イン−1−イルなど);ブチル(例えば、ブタン−1−イル、ブタン−2−イル、2−メチル−プロパン−1−イル、2−メチル−プロパン−2−イル、シクロブタン−1−イル、ブト−1−エン−1−イル、ブト−1−エン−2−イル、2−メチル−プロプ−1−エン−1−イル、ブト−2−エン−2−イル、ブト−2−エン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブト−1−エン−1−イル、シクロブト−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブト−1−イン−1−イル、ブト−1−イン−3−イル、ブト−3−イン−1−イルなど)などが挙げられるが、これらに限定されない。
R1は、分岐鎖または直鎖で飽和または単不飽和もしくは多重不飽和の脂肪族またはヒドロキシ脂肪族部分であり、該脂肪族またはヒドロキシ脂肪族部分は、6個〜22個の炭素原子長の鎖を有する;そして
R2は、OHまたはNH2である。
各R15は、別個に、−OR16、−SR16、NR16R16、−CN、−NO2、−N3、−C(O)OR16、−C(O)NR16R16、−C(S)NR16R16、−C(NR16)NR16R16、−CHO、−R16CO、−SO2R16、−SOR16、−PO(OR16)2、−PO(OR16)、−CO2H、−SO3H、−PO3H、ハロゲンおよびトリハロメチルからなる群から選択される;
各R16は、別個に、水素、(C1〜C6)アルキル、(C5〜C10)アリール、5員〜10員ヘテロアリール、(C6〜C16)アリールアルキルおよび6員〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択される;そして
R2は、OHまたはNH2である。
本発明の化合物は、アンホマイシン型リポペプチド抗生物質の誘導体であり、これは、その大環状Dab9残基のβ−アミノ基で、第一級または第二級アミンを含む置換基で置換されている。例証的な1実施形態では、本発明の化合物は、その塩を含めて、構造式(III)のアンホマイシン型リポペプチド抗生物質誘導体である:
R1およびR2は、構造(I)について先に定義したとおりである;そしてR6は、(i)少なくとも1種のアミノ酸であるか、(ii)第一級アミンまたは第二級アミンを含む置換基であるか、または(iii)以下からなる群から選択される:水素、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C1〜C25)アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C1〜C25)ヘテロアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C5〜C10)アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C5〜C15)アリールアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C5〜C15)ビアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した5員〜10員ヘテロアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した(C6〜C26)アリールアルキル、および1個またはそれ以上の同一または異なるR15基で必要に応じて置換した6員〜26員ヘテロアリールアルキル;
各R15は、別個に、−OR16、−SR16、NR16R16、−CN、−NO2、−N3、−C(O)OR16、−C(O)NR16R16、−C(S)NR16R16、−C(NR16)NR16R16、−CHO、−R16CO、−SO2R16、−SOR16、−PO(OR16)2、−PO(OR16)、−CO2H、−SO3H、−PO3H、ハロゲンおよびトリハロメチルからなる群から選択される;そして
各R16は、別個に、水素、(C1〜C6)アルキル、(C5〜C10)アリール、5員〜10員ヘテロアリール、(C6〜C16)アリールアルキルおよび6員〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択される。
(IV) −X−R10−NHR7
を有し、ここで:
R7は、先に記述したとおりである;
R10は、(C1〜C4)アルカノである;そして
Xは、−C(O)−、−C(NH)−または−S(O)2−である。
(V) −X−(R11R11)n−NHR7
ここで:
nは、1〜6の整数である;
各R11は、別個に、水素、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシ、グアニジノ、ヒドロキシ、スルファニル、(C1〜C4)アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C1〜C4)アルキル、(C5〜C10)アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C5〜C10)アリール、(C6〜C13)アリールアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C6〜C13)アリールアルキル、5員〜10員ヘテロアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した5員〜10員ヘテロアリール、6員〜13員ヘテロアリールアルキルおよび1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した6員〜13員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択される;
各R12は、別個に、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシル、グアニジノ、ヒドロキシおよびスルファニルからなる群から選択される;そして
XおよびR7は、構造(IV)について先に記述したとおりである。
(VI) −X1−R3
ここで:
X1は、リンカーであり、これは、窒素と共有結合を形成できる任意の種類の化学官能基であり得、これは、当業者に公知である。代表的な実施形態では、X1は、−CO−、−SO2、−CS−、−PO−、−OPO−、−OC(O)−、−NHCO−、−NR1CO−からなる群から選択される。他の好ましい実施形態では、X1は、−CO−、−NHCO−または−SO2である。特に好ましい実施形態では、X1は、−CO−である。
各R15は、別個に、−OR16、−SR16、NR16R16、−CN、−NO2、−N3、−C(O)OR16、−C(O)NR16R16、−C(S)NR16R16、−C(NR16)NR16R16、−CHO、−R16CO、−SO2R16、−SOR16、−PO(OR16)2、−PO(OR16)、−CO2H、−SO3H、−PO3H、ハロゲンおよびトリハロメチルからなる群から選択される;そして
各R16は、別個に、水素、(C1〜C6)アルキル、(C5〜C10)アリール、5員〜10員ヘテロアリール、(C6〜C16)アリールアルキルおよび6員〜16員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択される。
本発明の化合物は、市販の出発物質を使用して、および/または通常の合成方法および/または生合成方法により調製した出発物質を使用して、いくつかの異なる合成経路を経由して、合成され得る。2つの一般的な合成アプローチは、以下の図式(I)で図示されている:
本発明のDab9誘導体は、一般に、インビトロアッセイで測定されるように、グラム陽性菌に対して抗菌活性を示し、これは、従来のアンホマイシン型リポペプチド抗生物質が示すものと類似している。さらに、本発明のDab9誘導体の多くは、従来のアンホマイシン型リポペプチド抗生物質と比較して、改良された治療可能性(例えば、低い毒性)を示し得、それにより、本発明のDab9誘導体は、グラム陽性菌により引き起こされる感染と戦うために、全身投与するのに特に適している。
本発明の抗菌Dab9誘導体は、微生物を殺すかその増殖を阻止するために、広範囲の用途で使用できる。例えば、これらの抗菌Dab9誘導体は、食品、化粧品、医薬および他の栄養分含有物質のような物質の消毒剤または防腐剤として、使用できる。これらの抗菌Dab9誘導体はまた、被験体(例えば、植物および動物(ヒトを含めて))における微生物感染に関連した疾患またはそれにより引き起こされる疾患を治療または予防するのに使用できる。
(化合物の合成)
種々の脂肪酸部分をあらかじめ分離し単離して、またはそれをせずに、培養したアスパルトシンから、図式(I)に従って、多数のアスパルトシンのDab9誘導体を調製した。本明細書中で使用する術語では、「natC14」は、指定した化合物の単離したC14脂肪酸部分を表わし、そして「natC15」は、指定した化合物の単離したC15脂肪酸部分を表わす。大環状Dab9残基のβ−アミノ基に結合した置換基R6は、その親アンホマイシン型リポペプチド抗生物質の名称(括弧内)に従う。
700リットルのステンレス鋼バイオリアクター内で発酵させることにより、アスパルトシン複合体を生成した。水道水100mL中の1.0%デキストロース、0.5%糖蜜、1.0%Bacto Peptoneおよび0.1%CaCO3から構成された培地に、Streptomyces griseus ssp.spiralis(NRRL B−3290;BSP−M707)のスラントに由来の胞子および菌糸スクレーピングを接種することにより、アスパルトシンの生化学合成を実行する。接種した培地を、実質的に均一な栄養生長を与えつつ、約28℃の温度で、回転振盪機で、約180回転/分(RPM)で、約48時間インキュベートする。この増殖したシード10mlを、2リットルフラスコ中の同じ培地(これは、同じ条件下にてインキュベートした)400mlに移し、次いで、16リットル発酵槽の同じ培地9.6リットルに加えて、48時間、200rpm、5Lpmの気流後、第三段階の種子を得た。この最終種子段階を使用して、滅菌前に、500リットルの培地(これは、1g/LのCaCO3、10g/LのGrandma’s Molasses(アンサルファード)、10g/LのDifco Bacto Peptoneおよび20g/LのBaker Dextrose(これは、pH7.1に調節した)を接種するのに使用した。かき混ぜ速度200rpm、気流125Lpmおよび28℃で、必要なら、消泡剤Mazu DF204を加えつつ、発酵を行った。発酵は、114時間後に収穫した。
この発酵ブロスの細胞および他の固形物を遠心分離で除去し、その上澄み液470Lを、HClでpH3.3に調節し、そして14℃で、2時間放置した。遠心分離により沈殿物を除去して、捨てた。そのデカントをpH7.0に調節し、そこに、硫酸アンモニウムを加えて、その粗抗生物質複合体を沈殿させた。この沈殿物を遠心分離で分離し、水に溶解し、pH7.0に調節し、次いで、凍結乾燥して、2058gの固形物(これは、5〜7%のアスパルトシン複合体を含有する)を得た。下記のキレート化手順により、さらに精製した。
黒色の粗製剤68.3グラム(これは、5〜7%のアスパルトシン錯体を含有する)を蒸留水500mlに溶解し、そしてpH7.0に調節しつつ攪拌して、最良の水溶性を得た。一部の不溶物質を、遠心分離で分離し、そのデカントをpH3.5に調節した。このアスパルトシン錯体を2回の1−ブタノール連続抽出(500mL、300mL)で抽出し、そして合わせたブタノール相に、水600mlを加えた。得られた2相系を攪拌し、そして1N NaOHでpH8.0に調節して、水相中にて、そのナトリウム塩として、このアスパルトシン錯体を得た。分離した水相に塩化カルシウム(2.642g)を加え、そして2回の連続抽出(500mL、250mL)により、アスパルトシンを、キレートとして、1−ブタノールに抽出した。カルシウムを除去するために、これらの1−ブタノール相を合わせ、水900mlと混合し、pH3.0に調節し、その水相から分離し、そして水150mlで洗浄した。このアスパルトシン錯体を含有する1−ブタノール相を水500mlと合わせ、そしてpH7.0に調節した。一部の残留顔料を除去するために、この抗生物質錯体を含有する水相をpH3.0に調節し、そして1−ブタノール500mlと混合した。その1−ブタノール相を分離し、水150ml(pH2〜3)で洗浄し、そして水500mlと合わせ、その混合物をpH7.0に調節した。このアスパルトシン錯体を部分ナトリウム塩として含有する水相を減圧下にて蒸発させて、残留1−ブタノールを除去し、そして凍結乾燥して、白色固形物3.6gを得た。精製した錯体をHPLC分析すると、このアスパルトシン錯体は、9.4分と10.6分の間での錯体のピークの215nm面積%により、約90%純粋であることが明らかとなった。そのHPLCシステムは、Prodigy(登録商標)5μODS(2)カラム(これは、pH7.2で、0.05Mリン酸緩衝液で、10%〜75%アセトニトリルの8分勾配を使用して溶出する)を利用した。
N−(9−フルオレニルメトキシカルボニル)グリシン(12.5mg、41.7μmol)およびO−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(「HBTU」;15.8mg、41.7μmol)のDMF(0.75mL)溶液を、室温で、1時間攪拌した。その反応混合物にアスパルトシン(50mg、37.9μmol)(上記のように調製した)を加え、そして30分間攪拌し、その後、イオンスプレー質量分析法により検出されるように、全てのアスパルトシンをアシル化した。ピペリジン(0.2mL)を一度に加え、その溶液を15分間攪拌した。この反応混合物を、塩化アンモニウム(1mL)だけでなくメタノール(2mL)の飽和水溶液を加えることにより、ワークアップした。その混合物を濾過し、そして逆相HPLC(70:30〜10:90のA:Bであって、ここで、A=90%H2O、10%アセトニトリル(「ACN」)、0.1%トリフルオロ酢酸(「TFA」)であり、そしてB=90%ACN、10%H2O、0.1%TFAである)で、32分間にわたって、6.0mL/分の流速で、C18 Hyperprep BDSカラム(National Scientific製(150×20mm))を使用して、精製した。このアスパルトシン(Dab9−N−グリシル)生成物を、約30分間で溶出し、そのC14画分を約29分で溶出し、そのC15画分を約29.5〜30分で溶出した。分取HPLCから得た各画分の純度は、さらに、逆相HPLC(100%A〜100%Bであり、ここで、A=90%リン酸アンモニウム緩衝液(pH=7.1)、10%ACNであり、そしてB=85%ACN、15%H2Oである)で、λ=214nmで、ハイパージルカラム(National Scientific製(250×4.6mm))を使用して、40℃で分析し、95%より高い純度の画分だけを合わせた。C62H99N14O21の計算値[M+H]+ 1375.7;実測値1375.7。
表1で特定した追加誘導体もまた、合成した。アスパルトシン錯体50mgおよび上記6.1.1節で記した同じ割合の試薬で、アスパルトシンをアミノ酸で全てアシル化した。このアミノ酸がt−ブチルベースの保護基(例えば、Fmoc−Ser(t−Bu)−OH)を備えている場合、Fmocを除去した後、トリフルオロ酢酸(2mL)を加え、その混合物を一晩攪拌した。次いで、この混合物を上記のように濾過し、そして分取HPLCで精製した。
一般に、アスパルトシンの種々のDab9誘導体は、分取HPLCだけでなく分析HPLCにおいて、非常に類似した保持時間を有する。分取では、殆どの誘導体は、約28〜30分で溶出し、また、分析では、約13〜14分で溶出した。各画分を分析HPLCで純度を試験しただけでなく、イオンスプレー質量分析法で特性付けを試験した。発酵により生成した天然生成物は、他の類似物に加えて、一群のアスパルトシン類似物を含有し、これは、最も大量の化合物として、C15脂肪酸を有し、第二の大量な化合物として、C14脂肪酸を有する。このC14およびC15脂肪酸画分を、6.1.2節(上記)で記述したようにして、分取HPLCで分離し、そして下記のようにして、MIC測定にかけた。合成し試験した種々の化合物だけでなく、それらの観察された質量(M+H)(これは、質量分析法で決定した)は、表1で提供する。
(インビトロ抗菌活性)
本実施例は、先の実施例に従って合成した種々のDab9アスパルトシン誘導体がインビトロアッセイにおいてグラム陽性菌に対して著しい抗菌活性を示すことを証明する。
Approved Standard M7−A3前述で記述されたプロトコルに従って、カルシウムの存在下または非存在下にて、最小阻止濃度(MICs)を決定した。カルシウムの存在下で測定を実行するために、このアッセイの開始時にて、その培地に、4mM CaCl2を加えた。
種々のアッセイの結果は、以下の表1で要約する。表1から分かるように、そのDab9β−アミンから約3個〜6個の炭素で間隔を開けて配置した第一級および第二級アミンの存在により、それらの抗菌化合物の活性が向上する。アミノ酸側鎖は、よく耐性があり、これらの化合物の抗菌活性を低下させるようには見えない。
(接種材料の調製)
脳心臓注入ブロス(BHI)で固定相に増殖したメチシリン感受性Staphylococcus aureus(「MSSA」;Smith strain)の一晩培養物を1000倍希釈し、そして37℃で、振盪インキュベータ中にて、維持した。約2時間後、この培養物を遠心分離し、そのペレットを無菌リン酸緩衝生理食塩水(「PBS」)で洗浄した。次いで、洗浄したペレットをMueller−Hinton Broth(「MHB」)で再構成して、所望密度の細菌を得た。その接種材料の一部を血液寒天プレートに置いて、1ミリリットルあたりのコロニー形成ユニット(CFU)を決定した。
5%デキストロースを含有する水性ビヒクルで投薬する直前に、化合物IB−1272を処方した。化合物IB−756(アスパルトシン)をPBSまたは5%デキストロースで処方し、そして正対照として使用した。
免疫適格性のSwiss Websterマウス(Simonsen Laboratories、Gilroy、CA製)に、腹腔内注射によって、単一接種材料(0.5ml)(これは、推定で4.0×107のCFUのMSSA Smith株を含有する)を与えた。接種日は、指定研究日0であった。注射直後、マウスを、単一用量のビヒクルだけ、IB−1272(2、4または8mg/kg)、IB−756(2.5または5mg/kg、PBS中)、またはIB−756(2.5または5mg/kg、5%デキストロース中)で皮下処理した。その群の割り当ての詳細は、表2で提示する。
生存データを表3で要約する。ビヒクル(対照)マウスの死亡率は、100%であった。2.5mg/kgまたは5mg/kgの用量でIB−756(PBSで処方した)で皮下処理したマウスの死亡率は、それぞれ、60%および0%であった。2.5mg/kgまたは5mg/kgの用量でIB−756(5%デキストロースで処方した)で皮下処理したマウスの死亡率は、それぞれ、50%および0%であった。2mg/kg、4mg/kgまたは8mg/kgの用量でIB−1272で皮下処理したマウスの死亡率は、それぞれ、50%、0%および0%であった。
Claims (40)
- R2が、OHである、請求項1に記載の化合物。
- R2が、NH2である、請求項1に記載の化合物。
- R1が、直鎖または分枝で飽和または単一不飽和のアルキルであり、該アルキルが、11個、12個、13個、14個または15個の炭素原子を含有する、請求項1に記載の化合物。
- 前記アルキルが、イソまたはアンテ−イソ立体配置である、請求項4に記載の化合物。
- R6が、アミノ酸であり、該アミノ酸が、そのカルボキシル基を介して、大環状Dab9残基のβ−アミノ基に連結されており、ここで、該アミノ酸が、必要に応じて、側鎖部分を含む、請求項1に記載の化合物。
- R6が、−X−R10−NHR7または−X−(CR11R11)n−NHR7を有し、ここで:
nが、1〜6の整数であり、
Xが、−C(O)−、−C(NH)−または−S(O)2−であり、
R7が、水素または(C1〜C4)アルキルであり、
R10が、(C1〜C4)アルキルジイル、(C1〜C4)アルキレノまたは(C1〜C4)アルカノであり、
各R11が、別個に、水素、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシ、グアニジノ、ヒドロキシ、スルファニル、(C1〜C4)アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C1〜C4)アルキル、(C5〜C10)アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C5〜C10)アリール、(C6〜C13)アリールアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C6〜C13)アリールアルキル、5員〜10員ヘテロアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した5員〜10員ヘテロアリール、6員〜13員ヘテロアリールアルキルおよび1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した6員〜13員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、そして
各R12が、別個に、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシル、グアニジノ、ヒドロキシおよびスルファニルからなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。 - nが、1であり、そしてR11が、遺伝的にコードされたアミノ酸の側鎖部分である、請求項7に記載の化合物。
- nが、2または3であり、1個のR11だけが、水素以外のものである、請求項7に記載の化合物。
- 請求項1に記載の化合物および薬学的に受容可能な担体、賦形剤または希釈剤を含有する、医薬組成物。
- グラム陽性菌の増殖をインビトロで阻止する方法であって、該菌を、その増殖を阻止するのに有効な量の請求項1に記載の化合物と接触させる工程を包含する、方法。
- 前記化合物の量が、前記菌を殺すのに有効である、請求項11に記載の方法。
- グラム陽性菌によって引き起こされるか、またはグラム陽性菌に関連する感染を治療するための薬学的組成物であって、該感染を治療するのに有効な量の請求項1に記載の化合物を含有する、薬学的組成物。
- 前記化合物が、局所的な投与のために処方される、請求項13に記載の薬学的組成物。
- 前記化合物が、全身的な投与のために処方される、請求項13に記載の薬学的組成物。
- 前記化合物が、治療適用のために処方される、請求項13に記載の薬学的組成物。
- 前記化合物が、予防適用のために処方される、請求項13に記載の薬学的組成物。
- グラム陽性菌の増殖を阻止するかまたはグラム陽性菌によって引き起こされるか、もしくはグラム陽性菌に関連する感染を治療する方法で使用する、請求項1に記載の化合物。
- R2が、OHである、請求項18に記載の化合物。
- R2が、NH2である、請求項18に記載の化合物。
- R1が、直鎖または分枝で飽和または単一不飽和のアルキルであり、該アルキルが、11個、12個、13個、14個または15個の炭素原子を含有する、請求項18に記載の化合物。
- 前記アルキルが、イソまたはアンテ−イソ立体配置である、請求項21に記載の化合物。
- R6が、アミノ酸であり、該アミノ酸が、そのカルボキシル基を介して、大環状Dab9残基のβ−アミノ基に連結されており、ここで、該アミノ酸が、必要に応じて、側鎖部分を含む、請求項18に記載の化合物。
- R6が、−X−R10−NHR7または−X−(CR11R11)n−NHR7を有し、ここで:
nが、1〜6の整数であり、
Xが、−C(O)−、−C(NH)−または−S(O)2−であり、
R7が、水素または(C1〜C4)アルキルであり、
R10が、(C1〜C4)アルキルジイル、(C1〜C4)アルキレノまたは(C1〜C4)アルカノであり、
各R11が、別個に、水素、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシ、グアニジノ、ヒドロキシ、スルファニル、(C1〜C4)アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C1〜C4)アルキル、(C5〜C10)アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C5〜C10)アリール、(C6〜C13)アリールアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C6〜C13)アリールアルキル、5員〜10員ヘテロアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した5員〜10員ヘテロアリール、6員〜13員ヘテロアリールアルキルおよび1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した6員〜13員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、そして
各R12が、別個に、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシル、グアニジノ、ヒドロキシおよびスルファニルからなる群から選択される、請求項18に記載の化合物。 - nが、1であり、そしてR11が、遺伝的にコードされたアミノ酸の側鎖部分である、請求項24に記載の化合物。
- nが、2または3であり、1個のR11だけが、水素以外のものである、請求項24に記載の化合物。
- グラム陽性菌の増殖を阻止するかまたはグラム陽性菌よって引き起こされるかもしくはグ
ラム陽性菌に関連する感染を治療する医薬を調製するための、請求項1に記載の化合物の使用。 - R2が、OHである、請求項27に記載の化合物の使用。
- R2が、NH2である、請求項27に記載の化合物の使用。
- R1が、直鎖または分枝で飽和または単一不飽和のアルキルであり、該アルキルが、11個、12個、13個、14個または15個の炭素原子を含有する、請求項27に記載の化合物の使用。
- 前記アルキルが、イソまたはアンテ−イソ立体配置である、請求項30に記載の化合物の使用。
- R6が、アミノ酸であり、該アミノ酸が、そのカルボキシル基を介して、大環状Dab9残基のβ−アミノ基に連結されており、ここで、該アミノ酸が、必要に応じて、側鎖部分を含む、請求項27に記載の化合物の使用。
- R6が、−X−R10−NHR7または−X−(CR11R11)n−NHR7を有し、ここで:
nが、1〜6の整数であり、
Xが、−C(O)−、−C(NH)−または−S(O)2−であり、
R7が、水素または(C1〜C4)アルキルであり、
R10が、(C1〜C4)アルキルジイル、(C1〜C4)アルキレノまたは(C1〜C4)アルカノであり、
各R11が、別個に、水素、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシ、グアニジノ、ヒドロキシ、スルファニル、(C1〜C4)アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C1〜C4)アルキル、(C5〜C10)アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C5〜C10)アリール、(C6〜C13)アリールアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した(C6〜C13)アリールアルキル、5員〜10員ヘテロアリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した5員〜10員ヘテロアリール、6員〜13員ヘテロアリールアルキルおよび1個またはそれ以上の同一または異なるR12で置換した6員〜13員ヘテロアリールアルキルからなる群から選択され、そして
各R12が、別個に、アミノ、アミド、アミジノ、カルボキシル、グアニジノ、ヒドロキシおよびスルファニルからなる群から選択される、請求項27に記載の化合物の使用。 - nが、1であり、そしてR11が、遺伝的にコードされたアミノ酸の側鎖部分である、請求項33に記載の化合物の使用。
- nが、2または3であり、1個のR11だけが、水素以外のものである、請求項33に記載の化合物の使用。
- グラム陽性菌の増殖を阻止するのに有効量の請求項1に記載の化合物を含有する、グラム陽性菌の増殖を阻止するための薬学的組成物。
- 前記化合物の量が、前記菌を殺傷するのに有効量である、請求項36に記載の薬学的組成物。
- R 6 がX n −L m −NHR 7 であり、ここで、
Xは、−C(O)−、−S(O) 2 −、−C(NH)−、C(O)O−であり、
Lは、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−NH−、−NH−NH−、−N=N−、−C(O)−、−S(O) 2 −、−S(O) 2 −(O)−、−C(NH)−、または分岐もしくは非分岐の(C 1 〜C 6 )アルキルジイルであり、任意のHが、−NR 8 R 8 、−OR 8 、−SR 8 、ハロゲン、トリハロメチル、−CN、−C(O)R 8 、−C(O)OR 8 、アミジン、グアニジン、アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアルキル、アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアリール、アリールアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアリールアルキル、ヘテロアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、あるいは1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したヘテロアリールアルキルで置換され得、
各R 8 は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルからなる群より独立して選択され、
各R 9 は、−NR 8 R 8 、−OR 8 、−SR 8 、ハロゲン、トリハロメチル、−CN、−C(O)R 8 、−C(O)OR 8 、−C(O)NR 8 R 8 、アミジン、グアニジン、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルから独立して選択され、
R 7 は水素または(C 1 〜C 4 )アルキルであり、そして
nおよびmは整数であり、そしてnは1かつmは0または1である、請求項1に記載の化合物。 - R 6 がX n −L m −NHR 7 であり、ここで、
Xは、−C(O)−、−S(O) 2 −、−C(NH)−、C(O)O−であり、
Lは、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−NH−、−NH−NH−、−N=N−、−C(O)−、−S(O) 2 −、−S(O) 2 −(O)−、−C(NH)−、または分岐もしくは非分岐の(C 1 〜C 6 )アルキルジイルであり、任意のHが、−NR 8 R 8 、−OR 8 、−SR 8 、ハロゲン、トリハロメチル、−CN、−C(O)R 8 、−C(O)OR 8 、アミジン、グアニジン、アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアルキル、アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアリール、アリールアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアリールアルキル、ヘテロアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、あるいは1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したヘテロアリールアルキルで置換され得、
各R 8 は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルからなる群より独立して選択され、
各R 9 は、−NR 8 R 8 、−OR 8 、−SR 8 、ハロゲン、トリハロメチル、−CN、−C(O)R 8 、−C(O)OR 8 、−C(O)NR 8 R 8 、アミジン、グアニジン、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルから独立して選択され、
R 7 は水素または(C 1 〜C 4 )アルキルであり、そして
nおよびmは整数であり、そしてnは1かつmは0または1である、請求項18に記載の化合物。 - R 6 がX n −L m −NHR 7 であり、ここで、
Xは、−C(O)−、−S(O) 2 −、−C(NH)−、C(O)O−であり、
Lは、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−NH−、−NH−NH−、−N=N−、−C(O)−、−S(O) 2 −、−S(O) 2 −(O)−、−C(NH)−、または分岐もしくは非分岐の(C 1 〜C 6 )アルキルジイルであり、任意のHが、−NR 8 R 8 、−OR 8 、−SR 8 、ハロゲン、トリハロメチル、−CN、−C(O)R 8 、−C(O)OR 8 、アミジン、グアニジン、アルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアルキル、アリール、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアリール、アリールアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したアリールアルキル、ヘテロアルキル、1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したヘテロアルキル、ヘテロアリールアルキル、あるいは1個またはそれ以上の同一または異なるR 9 で置換したヘテロアリールアルキルで置換され得、
各R 8 は、水素、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルからなる群より独立して選択され、
各R 9 は、−NR 8 R 8 、−OR 8 、−SR 8 、ハロゲン、トリハロメチル、−CN、−C(O)R 8 、−C(O)OR 8 、−C(O)NR 8 R 8 、アミジン、グアニジン、アルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールまたはヘテロアリールアルキルから独立して選択され、
R 7 は水素または(C 1 〜C 4 )アルキルであり、そして
nおよびmは整数であり、そしてnは1かつmは0または1である、請求項27に記載の化合物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US45371002P | 2002-01-03 | 2002-01-03 | |
PCT/US2003/000158 WO2003057724A1 (en) | 2002-01-03 | 2003-01-02 | Dab9 DERIVATIVES OF LIPOPEPTIDE ANTIBIOTICS AND METHODS OF MAKING AND USING THE SAME |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005524622A JP2005524622A (ja) | 2005-08-18 |
JP2005524622A5 JP2005524622A5 (ja) | 2006-02-16 |
JP4402463B2 true JP4402463B2 (ja) | 2010-01-20 |
Family
ID=33131662
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003558038A Expired - Fee Related JP4402463B2 (ja) | 2002-01-03 | 2003-01-02 | リポペプチド抗生物質のDab9誘導体およびそれを製造および使用する方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (3) | US7125844B2 (ja) |
EP (1) | EP1481005A1 (ja) |
JP (1) | JP4402463B2 (ja) |
AU (1) | AU2003202878B2 (ja) |
CA (1) | CA2471458A1 (ja) |
WO (1) | WO2003057724A1 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7125844B2 (en) * | 2002-01-03 | 2006-10-24 | Migenix Inc. | Dab9 derivatives of lipopeptide antibiotics and methods of making and using the same |
US7868135B2 (en) * | 2003-06-26 | 2011-01-11 | Biowest Therapeutics Inc. | Compositions of lipopeptide antibiotic derivatives and methods of use thereof |
EP2007199A2 (en) * | 2006-02-09 | 2008-12-31 | Elevance Renewable Sciences, Inc. | Antimicrobial compositions, methods and systems |
WO2007092632A2 (en) * | 2006-02-09 | 2007-08-16 | Elevance Renawable Sciences, Inc. | Surface coating compositions and methods |
GB0821540D0 (en) | 2008-11-25 | 2008-12-31 | Merlion Pharmaceuticals Pte Ltd | Lipopeptide compounds and their use |
US9504756B2 (en) * | 2012-05-15 | 2016-11-29 | Seattle Genetics, Inc. | Self-stabilizing linker conjugates |
CN109562152B (zh) | 2016-08-09 | 2024-04-02 | 西雅图基因公司 | 含有具有改善的生理化学性质的自稳定性接头的药物缀合物 |
Family Cites Families (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB923544A (en) | 1959-07-21 | 1963-04-10 | Takeda Pharmaceutical | A new antibiotic-glumamycin |
US3057779A (en) | 1960-03-14 | 1962-10-09 | American Cyanamid Co | Antibiotic and production thereof |
US3639582A (en) * | 1967-04-14 | 1972-02-01 | Zaidan Hojin Biseibutsu | Antibiotic laspartomycin |
DE1800363A1 (de) * | 1967-10-04 | 1969-07-03 | Shionogi & Co | Tsushimycin und seine Herstellung |
FR2124060B1 (ja) * | 1971-02-02 | 1974-04-12 | Rhone Poulenc Sa | |
US4524135A (en) * | 1982-05-21 | 1985-06-18 | Eli Lilly And Company | A-21978C cyclic peptides |
CA1315229C (en) * | 1987-06-10 | 1993-03-30 | Patrick J. Baker | Chromatographic purification process |
US4994270A (en) * | 1988-04-11 | 1991-02-19 | Eli Lilly And Company | A54145 antibiotics and process for their production |
US5028590A (en) * | 1988-04-11 | 1991-07-02 | Eli Lilly And Company | Derivatives of A54145 cyclic peptides |
US5039789A (en) * | 1988-04-11 | 1991-08-13 | Eli Lilly And Company | A54145 cyclic peptides |
US4977083A (en) * | 1988-04-11 | 1990-12-11 | Eli Lilly And Company | Processes for preparing A54145 compounds |
TW455591B (en) * | 1993-06-08 | 2001-09-21 | Hoechst Ag | Lipopeptides from actinoplanes sp. with pharmacological action, process for their production and the use thereof |
DE4411025A1 (de) * | 1994-03-30 | 1995-10-05 | Hoechst Ag | Lipopeptid-Derivate, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung |
WO1997047738A1 (fr) * | 1996-06-13 | 1997-12-18 | Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. | Acylase des lipopeptides cycliques |
DE19807972A1 (de) | 1998-02-25 | 1999-08-26 | Hoechst Marion Roussel De Gmbh | Lipopeptidantibiotika-Calciumsalze, Verfahren zu ihrer Herstellung und Verwendung |
US6716962B2 (en) * | 2000-07-17 | 2004-04-06 | Micrologix Biotech Inc. | Extractive purification of lipopeptide antibiotics |
US6750199B2 (en) * | 2000-07-17 | 2004-06-15 | Micrologix Biotech Inc. | Antimicrobial sulfonamide derivatives of lipopeptide antibiotics |
AU2001278933B2 (en) | 2000-07-17 | 2006-05-25 | Migenix Inc. | Antimicrobial sulfonamide derivatives of lipopeptide antibiotics |
US7125844B2 (en) * | 2002-01-03 | 2006-10-24 | Migenix Inc. | Dab9 derivatives of lipopeptide antibiotics and methods of making and using the same |
-
2003
- 2003-01-02 US US10/336,641 patent/US7125844B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2003-01-02 AU AU2003202878A patent/AU2003202878B2/en not_active Ceased
- 2003-01-02 CA CA002471458A patent/CA2471458A1/en not_active Abandoned
- 2003-01-02 WO PCT/US2003/000158 patent/WO2003057724A1/en active Application Filing
- 2003-01-02 EP EP03701990A patent/EP1481005A1/en not_active Withdrawn
- 2003-01-02 JP JP2003558038A patent/JP4402463B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2006
- 2006-10-05 US US11/539,139 patent/US7655623B2/en not_active Expired - Fee Related
-
2010
- 2010-02-01 US US12/697,937 patent/US20100137199A1/en not_active Abandoned
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2471458A1 (en) | 2003-07-17 |
EP1481005A1 (en) | 2004-12-01 |
US7655623B2 (en) | 2010-02-02 |
US20100137199A1 (en) | 2010-06-03 |
US20040138107A1 (en) | 2004-07-15 |
US7125844B2 (en) | 2006-10-24 |
JP2005524622A (ja) | 2005-08-18 |
WO2003057724A1 (en) | 2003-07-17 |
US20070167357A1 (en) | 2007-07-19 |
AU2003202878B2 (en) | 2008-07-31 |
AU2003202878A1 (en) | 2003-07-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7868135B2 (en) | Compositions of lipopeptide antibiotic derivatives and methods of use thereof | |
TWI675850B (zh) | 新穎縮肽及其用途 | |
JP2007536200A5 (ja) | ||
US11046730B2 (en) | Antimicrobial compositions | |
US20050272646A1 (en) | Streptogramin antibiotics | |
CA2865791A1 (en) | Antifungal agents and uses thereof | |
KR20080081062A (ko) | 고리형 항균 펩타이드 | |
US20100137199A1 (en) | Dab9 DERIVATIVES OF LIPOPEPTIDE ANTIBIOTICS AND METHODS OF MAKING AND USING THE SAME | |
JPH09500103A (ja) | シクロヘキサペプチジルアミノアルキルエーテル | |
JP2013521330A (ja) | 抗菌剤として有用なペプチド化合物 | |
CA2379058A1 (en) | Pseudomycin prodrugs | |
EP2780359A1 (en) | Cationic antibacterial composition | |
EP1200460A1 (en) | Pseudomycin n-acyl side-chain analogs | |
JP2002502239A (ja) | 新規化合物 | |
US7144858B2 (en) | Antibacterial compounds and methods for treating Gram positive bacterial infections | |
CN116284253A (zh) | 一种靶向金黄色葡萄球菌且具有抑制群体感应信号和抗菌作用双重功能的抗菌肽 | |
MXPA06000525A (en) | Compositions of lipopeptide antibiotic derivatives and methods of use thereof | |
CA2379317A1 (en) | Amine-modified pseudomycin compounds |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051226 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051226 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090121 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20090420 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20090427 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090721 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091002 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091029 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121106 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |