JP2020204269A - 貫流ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプ効率を高めると共に、風量及び風圧の向上を図ることが可能な貫流ポンプの提供を目的とする。【解決手段】流路に軸支された円筒形状の羽根車17と、前記羽根車を回転駆動する駆動モータ19と、を備えた貫流ポンプ11であって、流体の吸入口12の一端から前記羽根車17の回転方向31に沿って噴出口13へ続く流路の内壁面16aの膨出により形成された膨出空間33と、羽根車17の外周部に所定間隔で配列された、形状変化可能な複数の羽根18と、吸入口12から流入する流体への抵抗を減少させるために、吸入口12に面した位置にある複数の羽根18の形状を変化させる羽根形状変化手段と、を有する構成である。【選択図】図2

Description

本発明は、流路内に軸支され、外周部に複数の羽根が配列されたた円筒形状の羽根車を備えた貫流ポンプに関する。
回転方向に湾曲した多数の羽根を持つ筒形の羽根車を回転し、流体(気体)が羽根車を貫流する貫流ファンを備えた貫流ポンプが知られている。貫流ファンは軸方向に長い送風幅を持つことで風量の増大を図ることは容易であるが、静圧が低く、羽根車内に渦を発生させて流体を加速させているので、加速能力が不安定で且つ加速効率が悪いという面がある。
そのため上記問題点を解消すべく、貫流ポンプの羽根車を円弧状の遠心翼列と直線翼列とで構成し、直線翼列を吸入側に利用することでポンプ効率を向上させた貫流ポンプを提案した(特許文献1)。
特開2003−83280号公報
上記特許文献1に記載の貫流ポンプによれば、直線翼列を吸入に利用することでポンプ効率を飛躍的に向上させることができ、さらには騒音を低減させることが可能となった。
上記特許文献1に記載の貫流ポンプは従来の貫流ポンプ同様に、羽根車の上流に位置する流体は、羽根車の内部に形成された渦の負圧により吸引されて、羽根車の回転方向の遠心力により加速されながら、羽根車の下流側に吐出される。このような貫流ポンプでは、風圧を高めるために羽根車の高速回転を行うと、上記渦の負圧による吸引と、遠心力による下流側への吐出のバランスが崩れ、所望の風圧を得ることができない。
本発明は、ポンプ効率を高めると共に、風圧及び風量の向上を図ることが可能な貫流ポンプの提供を目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る貫流ポンプは、流路に軸支された円筒形状の羽根車と、前記羽根車を回転駆動する駆動モータと、を備えた貫流ポンプであって、流体の吸入口の一端から前記羽根車の回転方向に沿って噴出口へ続く前記流路の内壁面の膨出により形成された膨出空間と、前記羽根車の外周部に所定間隔で配列された、形状変化可能な複数の羽根と、前記吸入口から流入する前記流体への抵抗を減少させるために、前記吸入口に面した位置にある前記複数の羽根の形状を変化させる羽根形状変化手段と、を有する構成である。
このような構成によれば、流体の吸入口の一端から前記羽根車の回転方向に沿って噴出口へ続く流路の内壁面の膨出により形成された膨出空間を有するので、羽根車の内部から噴出された流体は膨出空間を通じて遠心流として噴出口から噴射され、羽根車の内部で形成される渦流の影響を受けずに吸入口から流体を流入させることができる。このとき、羽根車の外周部に配置された複数の羽根のうち、吸入口に面した位置にある複数の羽根を流入する流体への抵抗を減少させるために変化させることができるので、吸入口での支障を抑えて流体を流入できる。そして、高回転させた羽根車からの流体は高圧、高速気流として噴出口から噴出することができる。複数の羽根は、流入する流体への抵抗を減少させるために、例えば、羽根の面積を減少させるように形状を変化させることができる。加えて、流入する流体への抵抗を減少させるために、流体に対向する羽根の角度を変化させることができる。
本発明に係る貫流ポンプにおいて、前記膨出空間は、前記噴出口に向かうにつれて徐々に前記内壁面が膨出する形状となる構成とすることができる。
このような構成によれば、膨出空間が噴出口に向かうにつれて徐々に内壁面が膨出する形状となっているので、羽根車が高速回転して遠心流となった流体が噴出口に向かって高圧、高速気流となることができる。膨出空間は、噴出口に向かって徐々に流路の内壁面が羽根車から離れる形状とすることができる。
本発明に係る貫流ポンプにおいて、前記複数の羽根は、それぞれ前記羽根車の回転軸方向を長手方向として前記回転方向に2以上に分割された分割羽根が重畳可能に形成され、前記羽根形状変化手段は、前記吸入口に面した位置において前記分割羽根を重畳させて前記流体への抵抗を減少させる構成とすることができる。
このような構成によれば、羽根車の周囲に配置される複数の羽根は、それぞれ羽根車の回転軸方向を長手方向として回転方向に2以上に分割された分割羽根が重畳可能に形成されており、羽根形状変化手段により吸入口に面した位置において分割羽根を重畳させて流体への抵抗を減少させることができるので、流体の流入量を増加させることができるので、噴出させる遠心流を高圧、高速気流とすることができる。
本発明に係る貫流ポンプにおいて、前記羽根形状変化手段は、前記複数の羽根のそれぞれに設けた前記回転軸方向に伸長する可動軸部及び固定軸部を有し、前記固定軸部は、前記羽根車の両端に固着された一対の回転板に接続され、前記可動軸部は、前記一対の回転板を貫通して前記回転板の外側に設けられた一対の固定板に形成された溝部に貫入し、前記羽根車の回転に伴って前記溝部の所定形状に沿って移動し、前記溝部の所定範囲位置において前記分割羽根を重畳させる構成とすることができる。
このような構成によれば、羽根形状変化手段は、複数の羽根のそれぞれに設けた回転軸方向に伸長する可動軸部と固定軸部を有し、可動軸部が羽根車の回転に伴って、貫入する固定板の溝部の所定形状に沿って移動し、溝部の所定範囲位置において分割羽根を重畳させることができるので、複数の羽根のうち吸入口に面した位置で分割羽根を重畳させることで流入する流体への抵抗を減少させることができる。これにより、流体の流入量を増加させることができるので、噴出させる遠心流を高圧、高速気流とすることができる。
本発明に係る貫流ポンプにおいて、前記複数の羽根は、それぞれ前記羽根車の回転軸方向を長手方向として前記回転方向に2以上に分割された分割羽根が連動して回動可能に形成され、前記羽根形状変化手段は、前記吸入口に面した位置において前記分割羽根をそれぞれ回動させて前記流体への抵抗を減少させる構成とすることができる。
このような構成によれば、複数の羽根はそれぞれ羽根車の回転軸方向を長手方向として回転方向に2以上に分割された分割羽根が連動して回動可能に形成されているので、羽根形状変化手段は、前記吸入口に面した位置において分割羽根をそれぞれ回動させて流体への抵抗を減少させるようにできる。羽根が吸入口に面した位置のときに、分割羽根を回動させることで、分割羽根同士の間に所定の隙間を形成させることで、流体の流入を増大させることができる。羽根が吸入口に面した位置から離れた位置のときは、分割羽根を回動させて一枚の羽根とすることで、噴出する流体を高圧で風流のある遠心流とすることができる。これにより、流体の流入量を増加させることができるので、噴出させる遠心流を高圧、高速気流とすることができる。
本発明に係る貫流ポンプにおいて、前記羽根形状変化手段は、前記複数の羽根のそれぞれに設けた前記回転軸方向に伸長する可動軸部及び固定軸部を有し、前記固定軸部は、前記羽根車の両端に固着された一対の回転板に接続され、前記可動軸部は、前記一対の回転板を貫通して前記回転板の外側に設けられた一対の固定板に形成された溝部に貫入し、前記羽根車の回転に伴って前記溝部の所定形状に沿って移動し、前記溝部の所定範囲位置において前記分割羽根を回動させる構成とすることができる。
このような構成によれば、羽根形状変化手段は、複数の羽根のそれぞれに設けた回転軸方向に伸長する可動軸部と固定軸部を有し、可動軸部が羽根車の回転に伴って、貫入する固定板の溝部の所定形状に沿って移動し、溝部の所定範囲位置において分割羽根を回動させることができるので、複数の羽根のうち吸入口に面した位置で分割羽根を回動させて流入する流体への抵抗を減少させることができる。これにより、流体の流入量を増加させることができるので、噴出させる遠心流を高圧、高速気流とすることができる。
本発明に係る貫流ポンプにおいて、前記可動軸部は、前記溝部の所定範囲位置において前記分割羽根を回動させて隣接する分割羽根同士の間に所定の隙間を形成させる構成とすることができる。
このような構成によれば、分割羽根を回動させて隣接する分割羽根同士の間に所定の隙間を形成させることで、流入する流体への抵抗を減少させ、高速回転する羽根車から噴出させる流体を高圧、高速気流とすることができる。
本発明に係る貫流ポンプにおいて、前記可動軸部は、前記複数の羽根が前記吸入口を離れた位置にあるときは、前記分割羽根を回動させて隣接する分割羽根との間の隙間を解消させる構成とすることができる。
このような構成によれは、羽根が吸入口の位置から離れた位置にあるときは、分割羽根を回動させて隣接する分割羽根との隙間を解消させるので、羽根車から流出する流体を遠高圧、高速の遠心気流にして噴出させることができる。
本発明に係る貫流ポンプによれば、噴出口からの気流を遠心流として噴出させると共に、吸入口に向けた羽根の形状を流入する流体への抵抗を減少させるように変化させるので、高速回転する羽根車から高圧、高速の気流として噴出させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る貫流ポンプの側断面図である。 図2は、図1のY1−Y1断面概略図である。 図3は、図1に示す折り畳んだ状態の羽根と、回転板及び固定板を示す切り欠き斜視図である。 図4は、図1に示す伸長した状態の羽根と固定板を示す切り欠き斜視図である。 図5は、本発明の第2の実施形態に係る貫流ポンプの側断面図である。 図6は、図5のY2−Y2断面概略図である。 図7は、図5に示す回動により隣接する分割羽根との間に隙間を設けた状態の羽根と、回転板及び固定板を示す切り欠き斜視図である。 図8は、図5に示す回動により隣接する分割羽根との間に隙間を設けない状態の羽根と、回転板及び固定板を示す切り欠き斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。第1の実施形態については図1乃至図4に、第2の実施の形態については図5乃至図8を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1、図2に示すように、貫流ポンプ11は、流体である空気の吸入口12及び墳出口13を備えた筒状のケーシング体16と、ケーシング体16の内部で回転軸15に軸支された円筒形状の羽根車17と、回転軸15を回転駆動させる駆動モータ19と、羽根車17の外周に所定間隔で配置される複数個の羽根18と、を有する。
羽根車17は、円筒形状の両端面に円盤状の回転板21a、21bが設けられている。羽根車17の外周に配置された複数の羽根18は、それぞれ回転軸15の軸方向を長手方向として伸長し、その両端が上記した回転板21a、21bに形状が変形可能に接続されている。駆動モータ19による回転軸15の回転によって、羽根18と回転板21a、21bは一体となって回転する。回転板21a、21b、複数の羽根18により羽根車17が構成される。羽根車17は、回転軸15の軸方向を長手方向とした円筒形状で、上記したように両端面を回転板21a、21bで封止される。回転する羽根車17は、吸入口12に向いた側面から羽根18を通して内部に空気を吸入し、そして内部を貫流して噴出口13に向いた側面から羽根18を通して高圧の気流として噴出する構造となっている。
回転板21a、21bの外側には所定間隔を設けた位置に、回転軸15を貫通させた固定板23a、23bがケーシング体16の内壁16aにそれぞれ固定されている。固定板23aを貫通した回転軸15の一方の端は、ケーシング体16の壁面に回転可能に軸支されており、固定板23bを貫通した回転軸15の他方の端は、ケーシング体16の内壁を貫通して外部の駆動モータ19に接続されている。回転軸15が貫通するケーシング体16には、回転軸15の回転を円滑にすべく軸受け25a、25bが設けられている。
図2に示すように、ケーシング体16の内壁16aには、吸入口12の両端位置において流路を締め切り構造とするために、羽根車17に近接する隔壁として舌部27a、27bが形成されている。更に、吸入口12の一端である舌部27bから羽根車17の回転方向31に沿って噴出口13へ続くケーシング体16の内壁16a(流路の内壁面)が外側に徐々に膨出(拡大)するように形成されている。これにより、羽根車17(羽根18)とケーシング体16の内壁16aとの間には、徐々に外側に向けて膨出する膨出空間33が形成される。この膨出空間33の形成により、高速回転する羽根車17の羽根18から吐出された空気は旋回する遠心流となり、後述する羽根18形状の変化である、吐出口12に面した位置における短縮翼(分割羽根が重畳した状態)、吐出口12側以外の位置における遠心翼(分割羽根が一枚の羽根となる状態)と相まって高圧、高速気流が噴出口13から噴射される。
羽根車17の外周に所定間隔で設けられる羽根18は、回転軸15の軸方向を長手方向として回転方向に分割された5枚の分割羽根35a、35b、35c、35d、35e(適宜、「分割羽根35」と総称する。)で構成されている(図4参照)。羽根18及び分割羽根35は、回転方向に向けて凹面となるように湾曲した形状となっている。
図1、図2に示すように、羽根車17の回転に伴って、羽根18は吸入口12に面した位置にあるときは5枚の分割羽根35a〜35eは重なり(重畳して短縮翼)、吸入口12に面した位置から離れた位置にあるときは重なった状態からそれぞれ離れて面積の広い一枚の羽根18(遠心翼)となる。羽根18の形状が上記のように変化することで、吸入口12から吸入する空気への抵抗を小さくして吸入量を増加させ、更に面積の大きな一枚の羽根18により膨出空間33に噴出させて、遠心流として風圧、風量を高めることができる。なお、羽根18及びその分割羽根35の形状、配置の角度は適宜に設定することができる。
図3、図4に示すように、一枚の羽根18を構成する5枚の分割羽根35a〜35eは、取付具37a、37b、37c、37d、37eがそれぞれ設けられており、取付具37a〜37eの孔部を通した紐状接続部材38で連結されている。分割羽根35の一方の端部にある分割羽根35eには、長手方向に沿って棒状の固定軸部41が設けられている。他方の端部にある分割羽根35aには、長手方向に沿って棒状の可動軸部42が設けられている。図4において、可動軸部42を分割羽根35e方向に移動させることで、分割羽根35a〜35eを重畳させることができ、また重畳させた分割羽根35a〜35eは、可動軸部42を元の位置に移動させることで元の羽根18の状態(開いた状態)に戻すことができる。
固定軸部41は、その両端を回転板21a、21bに固定されている。一方、可動軸部42は、その両端が回転板21a、21bにそれぞれ形成された円弧状の溝部45と、固定板23a、23bにそれぞれ形成された環状の溝部46を貫通した状態に設けられている。環状の溝部46は、図2の破線で示すように、円弧状の溝部46aと円弧の両端から外側に膨出した形状の溝部46bから構成されている。膨出した形状の溝部46bは吸入口12側に形成されており、円弧状の溝46aは吸入口12以外の側に形成されている。
羽根車17が回転すると、固定軸部41は固定された回転板21a、21bと共に回転する。固定軸部41は、その両端が回転板21a、21bに固定されているので、羽根車17が回転すると回転板21a、21bと共に回転する。可動軸部42は、羽根車17の回転により、固定板23a、23bに形成された環状の溝を構成する溝部46a、46bに沿って移動する構造となっている。可動軸部42を備えた羽根18が吸入口12側の位置にあるときは、可動軸部42は膨出した形状の溝部46bに沿って移動し、羽根18が吸入口12側以外の位置にあるときは、可動軸部42は円弧状の溝部46aに沿って移動する構造となっている。
可動軸部42が固定板23a、23bの溝部46bに沿って移動するとき、即ち可動軸部42を備えた羽根18が吸入口12側の位置にあるときは、可動軸部42は回転板21a、21bの溝部45の端部45aに位置している(図3参照)。このとき、羽根18を構成する分割羽根35a〜35eは、分割羽根35eを下にして分割羽根35d、35c、35b、35aの順に重なった構造(重畳)となる。よって、羽根18が吸入口12側にあるときは、吸入口12から流入する空気への抵抗を減少させることができ、空気の吸入量を増大させることになる(図2参照)。
また、可動軸部42が固定板23a、23bの溝部46aに沿って移動するとき、即ち可動軸部42を備えた羽根18が吸入口12側を離れた位置(吸入口12側以外の位置)にあるときは、可動軸部42は回転板21a、21bの溝部45の端部45bに位置している(図4参照)。このとき、羽根18を構成する分割羽根35a〜35eは、上述した重なった状態から開いた状態となり、分割羽根35a、分割羽根35b、35c、35d、35eの順に並んだ状態となる。よって、羽根18が吸入口12側以外の位置にあるときは、羽根18の面積が最大となり、噴出する空気を高圧、高速の遠心流として噴出させることができる。
以下に、上記貫流ポンプ11の動作について図面(図1乃至図4)を参照して説明する。駆動モータ19を作動させて、回転軸15を介して羽根車17を高速回転(回転方向31)させる。羽根車17の回転により、羽根18は吸入口12側の位置にあるときは、可動軸部42が固定板23a、23bの環状の溝部の一部である膨出した形状の溝部46bに沿って移動する(図2参照)。このとき、可動軸部42は回転板の溝部45の一方の端45aに位置するので(図3参照)、羽根18を構成する分割羽根35a〜35eは上下に重なった状態(重畳)になり、吸入口12から流入する空気への抵抗が減少する。そのため、羽根車17の内部に流入する空気の量は増大することになる。
羽根18が吸入口12側の位置以外にあるときは、可動軸部42が固定板23a、23bの環状の溝部の一部である円弧状の溝部46aに沿って移動する(図2参照)。このとき、可動軸部42は回転板の溝部45の一方の端45bに位置するので(図4参照)、羽根18を構成する分割羽根35a〜35eは開いた(拡大した)になり、噴出させる空気へ充分な圧力を加えることができる。そのため、従来の貫流ポンプの渦の負圧による吸引とは異なり、膨出空間33の開いた羽根による遠心流と、重畳した分割羽根とにより、高圧、高速の気流として噴射することができる。すなわち、羽根車17の回転により、吸入口12側に位置する羽根18は分割羽根35が重畳した状態となり、吸入口12側を離れた位置では膨出空間33に向けて重畳状態を解除して開いた一枚羽根の状態となることで、上記したように、高圧、高速の気流を噴射することが可能となった。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る貫流ポンプについて、図面(図5乃至図8)を参照して説明する。なお、本実施形態に係る貫流ポンプの説明に際しては、第1の実施形態と相違する点を中心に説明し、重複する部分については適宜説明を省略する。また、第1の実施形態と共通する部分については同様の名称、符号を使用する。
本実施形態に係る貫流ポンプ61は、第1の実施形態に係る貫流ポンプ11と共通する点は、羽根53が吸入口12側にあるときは、羽根53の形状を変化させて吸入口12から流入する空気への抵抗を減少させ、羽根車52内部への空気の吸入量を増大させること、吸入口12の一端である舌部27bから羽根車52の回転方向31に沿って噴出口13へ続くケーシング体16の内壁16a(流路の内壁面)が外側に徐々に膨出(拡大)するように形成されていることである。
貫流ポンプ61の羽根車52の外周に所定間隔で羽根53が複数個配置されている。羽根53は、回転軸15の軸方向を長手方向として回転方向に分割された5枚の分割羽根55a、55b、55c、55d、55e(適宜、「分割羽根55」と総称する。)で構成されている(図7、8参照)。図5、図6に示すように、羽根車52の回転に伴って、羽根53は吸入口12に面した位置にあるときは5枚の分割羽根55a〜55eは隣接する分割羽根同士の間に所定の隙間を形成するように連動して回動し、吸入口12に面した位置から離れた位置にあるときは所定の隙間を生じないように回動して面積の広い一枚の羽根53(遠心翼)を形成するようになる。羽根53の形状が上記のように変化することで、吸入口12から吸入する空気への抵抗を小さくして羽根車52内への吸入量を増加させ、更に面積の大きな一枚の羽根53となることにより膨出空間33に噴出させて、遠心流として風圧、風量を高めることができる構造としたものである。
図7、図8に示すように、一枚の羽根53を構成する5枚の分割羽根55a〜55eは、分割羽根を回動させるためにその回動の軸となる長手方向に伸長する回動軸部58a、58b、58c、58d、58eがそれぞれ設けられており、回動軸部58a〜58eを連動させるための連結部材56で連結されている。回動軸部58a〜58eの両端は、回転板21a、21bに回動可能に接続されている。また、分割羽根55の一方の端部にある分割羽根55aには、棒状の可動軸部51が設けられている。
可動軸部51は、その両端が回転板21a、21bにそれぞれ形成された円弧状の溝部45(図3、図4参照)と、固定板23a、23bにそれぞれ形成された環状の溝部46を貫通した状態に設けられている。環状の溝部46は、図6の破線で示すように、円弧状の溝部46aと円弧の両端から外側に膨出した形状の溝部46bから構成されている。膨出した形状の溝部46bは吸入口12側に形成されており、円弧状の溝46aは吸入口12側以外に形成されている。
羽根車52が回転すると、可動軸部51は、羽根車52の回転により、固定板23a、23bに形成された環状の溝を構成する溝部46a、46bに沿って移動する構造となっている。可動軸部51を備えた羽根53が吸入口12側の位置にあるときは、可動軸部51は膨出した形状の溝部46bに沿って移動し、羽根53が吸入口12側以外の位置にあるときは、可動軸部51は円弧状の溝部46aに沿って移動する構造となっている。
可動軸部51が固定板23a、23bの溝部46bに沿って移動するとき、即ち可動軸部51を備えた羽根53が吸入口12側の位置にあるときは、可動軸部51は回転板21a、21bの溝部の一方の端部に位置している(図示省略)。このとき、羽根53を構成する分割羽根55a〜55eは、可動軸部51の移動により回動軸部58a〜58eが回動して隣接する分割羽根55同士が所定の隙間を形成するようになる(図7)。なお、図7においては、分割羽根55と所定の隙間とを区別するために、分割羽根55に破線による斜線を設けている。所定の隙間を形成することにより、羽根53が吸入口12側にあるときは、吸入口12から羽根車52へ流入する空気への抵抗を減少させることができ、空気の吸入量を増大させることになる。
また、可動軸部51が固定板23a、23bの溝部46aに沿って移動するとき、即ち可動軸部51を備えた羽根53が吸入口12側を離れた位置(吸入口12側以外の位置)にあるときは、可動軸部42は回転板21a、21bの溝部の他方の端部に位置している(図示省略)。このとき、羽根53を構成する分割羽根55a〜35eは、上述した所定の隙間を形成した状態から回動により隙間を無くした状態となる。よって、羽根53が吸入口12側以外の位置にあるときは、羽根53の面積が最大となり、噴出する空気を高圧、高速の遠心流として噴出させることができる。
以下に、上記貫流ポンプ61の動作について図面(図5乃至図8)を参照して説明する。駆動モータ19を作動させて、回転軸15を介して羽根車52を高速回転(回転方向31)させる。羽根車52の回転により、羽根53は吸入口12側の位置にあるときは、可動軸部42が固定板23a、23bの環状の溝部の一部である膨出した形状の溝部46bに沿って移動する(図2参照)。このとき、羽根53を構成する分割羽根55a〜55eは回動軸部58a〜58eの回動により隣接する分割羽根55同士の間に所定の隙間が形成されるので、吸入口12から羽根車52へ流入する空気への抵抗が減少する。そのため、羽根車52の内部に流入する空気の量は増大することになる。
羽根53が吸入口12側の位置以外にあるときは、可動軸部51が固定板23a、23bの環状の溝部の一部である円弧状の溝部46aに沿って移動する(図6参照)。このとき、羽根53を構成する分割羽根35a〜35は回動により上記した所定の隙間を無くした状態になり、一枚の羽根として噴出させる空気へ充分な圧力を加えることができる。そのため、羽根車52の内部から流出する空気は膨出空間33により遠心流となり、高圧、高速の気流として噴射することができる。上記した羽根53の形状の変化と、膨出空間33の形成により、高速回転する羽根車52の羽根53から吐出された空気は旋回する遠心流となり、高圧、高速気流が噴出口13から噴射される。
上記した第1、第2の実施の形態のように羽根の形状を変化させ、吐出させる空気を高圧、高速の遠心流として噴出させているが、上記のものに限定されない。例えば、羽根を可撓性の材質で巻き取り可能に形成し、吸入口12側に位置するときは羽根を巻き込んで流入口を開き、吸入口12側を離れた位置にあるときは羽根を開いて面積を拡大することで吐出する空気を高圧、高速の遠心流として噴出する構造とすることができる。なお、本実施形態では、回転方向に向けて凹面に湾曲した形の前方円弧翼としているが、直線翼としてもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態及び各部の変形例を説明したが、この実施形態や各部の変形例は、一例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述したこれら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明に含まれる。
更に、本実施形態の貫流ポンプによれば、高圧、高速の空気を噴射することができるので、例えば垂直離着陸機の機体に装着すれば、コンパクトな外径形状で大きな重量(機体+荷物)の上げ下ろしが可能となる。
本発明によれば、噴出口からの気流を遠心流として噴出させると共に、吸入口に向けた羽根の形状を流入する流体への抵抗を減少させるように変化させるので、高速回転する羽根車から高圧、高速の気流として噴出させることができるので、流路内の流体を加速するための貫流ポンプとして有用である。
11 貫流ポンプ
12 吸入口
13 噴出口
15 回転軸
16 ケーシング体
16a ケーシング体の内壁
17 羽根車
18 羽根
19 駆動モータ
21a、21b 回転板
23a、23b 固定板
25a、25b 軸受け
35a、35b、35c、35d、35e 分割羽根
37a、37b、 取付具
38 紐状接続部材
41 固定軸部
42 可動軸部
46a 円弧状の溝部
46b 膨出した形状の溝部
51 可動軸部
52 羽根車
53 羽根
55a、55b、55c、55d、55e 分割羽根
56 連結部材
58a、58b、58c、58d、58e 回動軸部

Claims (8)

  1. 流路に軸支された円筒形状の羽根車と、
    前記羽根車を回転駆動する駆動モータと、
    を備えた貫流ポンプであって、
    流体の吸入口の一端から前記羽根車の回転方向に沿って噴出口へ続く前記流路の内壁面の膨出により形成された膨出空間と、
    前記羽根車の外周部に所定間隔で配列された、形状変化可能な複数の羽根と、
    前記吸入口から流入する前記流体への抵抗を減少させるために、前記吸入口に面した位置にある前記複数の羽根の形状を変化させる羽根形状変化手段と、
    を有する貫流ポンプ。
  2. 前記膨出空間は、前記噴出口に向かうにつれて徐々に前記内壁面が膨出する形状となる請求項1に記載の貫流ポンプ。
  3. 前記複数の羽根は、それぞれ前記羽根車の回転軸方向を長手方向として前記回転方向に2以上に分割された分割羽根が重畳可能に形成され、
    前記羽根形状変化手段は、前記吸入口に面した位置において前記分割羽根を重畳させて前記流体への抵抗を減少させる請求項1又は2に記載の貫流ポンプ。
  4. 前記羽根形状変化手段は、前記複数の羽根のそれぞれに設けた前記回転軸方向に伸長する可動軸部及び固定軸部を有し、
    前記固定軸部は、前記羽根車の両端に固着された一対の回転板に接続され、
    前記可動軸部は、前記一対の回転板を貫通して前記回転板の外側に設けられた一対の固定板に形成された溝部に貫入し、前記羽根車の回転に伴って前記溝部の所定形状に沿って移動し、前記溝部の所定範囲位置において前記分割羽根を重畳させる請求項3に記載の貫流ポンプ。
  5. 前記複数の羽根は、それぞれ前記羽根車の回転軸方向を長手方向として前記回転方向に2以上に分割された分割羽根が連動して回動可能に形成され、
    前記羽根形状変化手段は、前記吸入口に面した位置において前記分割羽根をそれぞれ回動させて前記流体への抵抗を減少させる請求項1又は2に記載の貫流ポンプ。
  6. 前記羽根形状変化手段は、前記複数の羽根のそれぞれに設けた前記回転軸方向に伸長する可動軸部及び固定軸部を有し、
    前記固定軸部は、前記羽根車の両端に固着された一対の回転板に接続され、
    前記可動軸部は、前記一対の回転板を貫通して前記回転板の外側に設けられた一対の固定板に形成された溝部に貫入し、前記羽根車の回転に伴って前記溝部の所定形状に沿って移動し、前記溝部の所定範囲位置において前記分割羽根を回動させる請求項5に記載の貫流ポンプ。
  7. 前記可動軸部は、前記溝部の所定範囲位置において前記分割羽根を回動させて隣接する分割羽根同士の間に所定の隙間を形成させる請求項6に記載の貫流ポンプ。
  8. 前記可動軸部は、前記複数の羽根が前記吸入口を離れた位置にあるときは、前記分割羽根を回動させて隣接する分割羽根との間の隙間を解消させる請求項6に記載の貫流ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5845994U (ja) * 1981-09-21 1983-03-28 石崎 勝也 フアン
JPS6065397U (ja) * 1984-05-07 1985-05-09 シャープ株式会社 クロスフローフアン装置

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