JP2020201531A - 医療支援システム及び眼科検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】診断の正確性を担保しつつ、患者等への負担低減及び診療の効率化を図ることが可能な医療支援システム及び眼科検査装置を提供すること。【解決手段】医療支援システム1は、ユーザを特定する識別子を作成する識別子作成部201を有するユーザ端末200と、前記識別子を読み取り、読み取った識別子からユーザを特定する識別子読取部301を有し、ユーザに対して眼科検査を行う眼科検査装置300と、前記眼科検査装置300により行われた眼科検査の検査データを受け付ける検査データ受付部40と、前記検査データ受付部40にて受け付けた検査データを記憶する記憶部20と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、医療支援システム及び眼科検査装置に関する。
診療においては、問診や検査により取得された情報に基づいて診断が行われ、治療方針が決定される。典型的には、まず、問診によって情報が取得され、この情報に基づいて検査の種別が決定される。そして、問診及び検査により取得された情報を参照して診断が行われる。
なお、問診により取得される情報の例として、主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活歴、職業歴、渡航歴などがある。また、検査には、測定や撮影が含まれ、診療科等に応じて様々な種別がある。例えば、眼科においては、自覚屈折測定、他覚屈折測定、眼圧測定、細隙灯顕微鏡検査、眼底撮影、光コヒーレンストモグラフィ(OCT)、視野検査などが代表的な検査である。更に、検査によって取得された情報を解析する様々な手法も利用されている。OCTで取得されたデータに基づく組織形態解析(網膜厚解析、乳頭形状解析等)などが、眼科における代表的な例である。
また、人工知能等のコンピュータ技術の医療支援への応用も急速に進行している。その典型例として、エキスパートシステム、インタラクションの支援、治療計画策定の支援、画像の処理などがある。
特開2009−211714号公報 特開2015−167863号公報 特開2010−20784号公報 特開2015−154918号公報 特表2015−501667号公報
診断の正確性の向上を図るには、より多くの情報を参照することが望ましい。多くの情報を取得するには、患者とのコミュニケーションに掛ける時間を長くしたり、検査の種類を増やしたりする必要がある。しかし、診察・検査に要する時間や手間が増加するため、患者に掛かる負担の増大、医療従事者に掛かる労力の増大、診療の非効率化といった問題を引き起こすおそれがある。
特に、在宅診療や健診車両のように専門家(医師等)でない者が検査を行う場合、問診や検査により取得された情報から更に行うべき検査の種別を特定したり罹患可能性のある疾患を特定したりすることは極めて困難であるため、上記の問題が顕著であった。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、診断の正確性を担保しつつ、患者等への負担低減及び診療の効率化を図ることが可能な医療支援システム及び眼科検査装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明に係る医療支援システムでは、ユーザを特定する識別子を作成する識別子作成部を有するユーザ端末と、前記識別子を読み取り、読み取った識別子からユーザを特定する識別子読取部を有し、ユーザに対して眼科検査を行う眼科検査装置と、前記眼科検査装置により行われた眼科検査の検査データを受け付ける検査データ受付部と、前記検査データ受付部にて受け付けた検査データを記憶する記憶部と、を備える。
上記医療支援システムにおいて、前記眼科検査装置は、前記識別子読取部により読み取った識別子を用いてユーザの認証を行ってもよい。
また、上記医療支援システムにおいて、前記眼科検査装置は、前記識別子読取部により読み取った識別子を用いて検査のための調整を行ってもよい。
また、上記医療支援システムにおいて、前記識別子は二次元コードであってもよい。
上記した目的を達成するために、本発明に係る眼科装置では、ユーザ端末の識別子作成部により作成されたユーザを特定する識別子を読み取り、読み取った識別子からユーザを特定する識別子読取部を有し、前記識別子読取部により読み取った識別子を用いてユーザの認証を行う。
上記医療支援システムにおいて、前記識別子読取部により読み取った識別子を用いて検査のための調整を行ってもよい。
例示的な実施形態によれば、診断の正確性を担保しつつ、患者等への負担低減及び診療の効率化を図ることが可能である。
例示的な医療支援方法を表すフローチャートである。 例示的な医療支援システムの構成を表す概略図である。 例示的な医療支援システムにおいて検査種別を選択するために参照される検査種別情報を表す概略図である。 例示的な医療支援システムを用いて実施可能な使用形態を表すフローチャートである。 例示的な使用形態において表示される情報を表す概略図である。 例示的な使用形態において表示される情報を表す概略図である。 例示的な使用形態において表示される情報を表す概略図である。 医療支援システムの具体的なシステム構成例を表す概略図である。
本発明の例示的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の実施形態に係る医療支援システムは、例えば、相互に通信が可能な2以上の装置(例えば、1以上のコンピュータ、1以上の記憶装置など)を含んでよい。或いは、医療支援システムは、単一の装置(例えば、記憶装置が搭載されたコンピュータ)であってもよい。
医療支援システムを実現するためのハードウェア及びソフトウェアは、以下に例示するものに限定されず、その実現に寄与する任意のハードウェアと任意のソフトウェアとの組み合わせが含まれていてよい。典型的な例として、医療支援システムは、人工知能エンジンとして機能するハードウェア及びソフトウェアを含んでいてよい。
医療支援システムは、医学的な検査を行うために用いられ、より具体的には、患者に対して実施される検査の種別を決定するために用いられる。検査種別の決定には、例えば、患者への問診により取得されたデータ(問診データ)が少なくとも参照され、更に、既に実施された検査により取得されたデータ(検査データ)を参照することができる。以下、医療支援システムを眼科に適用した場合の例を主に説明するが、これを適用可能な診療科は眼科に限定されず、他の任意の診療科への適用も可能である。
〈医療支援システムを用いた医療支援方法の例〉
医療支援システムを眼科に適用した例を説明する。医療支援システムは、医療機関内又は医療機関外にて適用可能である。医療機関外の運用場所として、健診車両、患者宅、老人福祉施設、ドラッグストア、眼鏡店などがある。
医療支援システムに係る処理はコンピュータにより実行される。コンピュータは、人工知能エンジンとして機能するよう構成されてもよい。コンピュータは、1以上のプロセッサを含む。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、SPLD(Simple Programmable Logic Device)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array))等の回路を意味する。プロセッサは、例えば、記憶装置(記憶回路)に格納されているプログラムを読み出して実行することにより所望の機能を実現する。
プロセッサは、記憶装置及び出力装置を制御することができる。記憶装置は、コンピュータの内部に含まれてもよいし、コンピュータの外部に設けられてもよい。出力装置についても同様である。
記憶装置には、検査種別を選択するための情報が記憶されている。例えば、記憶装置には、問診データに基づき実施される第1次検査のための検査種別の選択肢である第1検査種別群が記憶されている。同様に、記憶装置には、問診データ及び第1検査データ(第1次検査の結果)に基づき実施される第2次検査のための検査種別の選択肢である第2検査種別群と、問診データ、第1検査データ及び第2検査データ(第2次検査の結果)に基づき実施される第3次検査のための検査種別の選択肢である第3検査種別群とが記憶されている。
出力装置は、情報を出力する装置であり、その典型例として、表示装置や、音声出力装置や、印刷装置や、データ送信機能を有する通信機器や、記録媒体に情報を記録するデータライタなどがある。このような例の少なくとも1つが出力装置として用いられる。
医療支援システムを用いた医療支援方法の例を図1に示す。以下のステップS1の前に患者登録等を行うことができる。ここで、患者とは、検査を受ける者を意味する。すなわち、患者には、医療機関を受診済みの者だけでなく、未受診の者(例えば、特定の疾患のスクリーニングのために検査を受ける者など)も含まれる。患者登録等を行うタイミングは、ステップS1の前には限定されず、ステップS1の実施中における任意のタイミング、又は、ステップS1の後の任意のタイミングであってもよい。
(S1:問診)
まず、患者の問診を行う。問診では、主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活歴、職業歴、渡航歴等の項目に関する質問がなされ、患者にはそれらに回答する。問診の方法は任意である。問診方法の例を以下に説明する(これらに限定されない)。
1つの例として、コンピュータは、問診のための画面(問診画面)を表示装置に表示させる。問診画面には、例えば、質問と回答欄とが設けられている。患者は、入力デバイス(キーボード、マウス、タッチパネル等)を利用して、回答欄に回答を入力する。入力形態としては、自然言語での文字入力、複数の選択肢からの選択(チェックボックスやプルダウンメニュー等の利用)などがある。
或いは、質問及び回答入力の少なくとも一方を、患者以外の者(検者)が行ってもよい。また、質問の出力方法は、表示には限定されず、音声出力等を含んでもよい。同様に、回答の入力方法は、入力デバイスの利用には限定されず、音声入力等を含んでもよい。この場合、音声認識技術を用いて、音声データとしての回答を文字データに変換することができる。
(S2:問診データの入力)
ステップS1で取得された問診データがコンピュータに入力される。この入力方法は任意である。例えば、ステップS1において回答がコンピュータに入力された場合、入力されたデジタルデータ又はこれを加工したデータが使用される。ステップS1で回答が入力されたコンピュータがステップS3以降の処理を実行する場合、ステップS1における回答の入力がステップS2の問診データの入力となる。また、ステップS1で回答が入力されたコンピュータ(問診用コンピュータ)と異なるコンピュータ(処理用コンピュータ)がステップS3以降の処理を実行する場合、問診用コンピュータに入力された回答(問診データ)が直接的又は間接的に処理用コンピュータに送られる。
(S3:第1検査種別の選択)
コンピュータは、ステップS2で受け付けた問診データに基づいて、記憶装置に予め記憶された第1検査種別群のうちから、第1次検査のための1以上の第1検査種別を選択する。
この処理を人工知能エンジンによって行うことができる。例えば、問診データが自然言語を含む場合、人工知能エンジンは、ステップS2で受け付けた問診データに対して所定の自然言語処理を適用する。コンピュータ(人工知能エンジン)は、この自然言語処理により得られた結果を用いて第1検査種別を選択することができる。
或いは、問診項目に対する回答の組み合わせのそれぞれに第1検査種別が関連付けられたテーブル情報を参照することによって、ステップS2で受け付けた問診データに応じた第1検査種別を選択するように構成することも可能である。
(S4:第1検査種別の表示等)
コンピュータは、ステップS3で選択された第1検査種別を表す情報を出力装置に出力させる。出力装置が表示装置を含む場合、コンピュータは、ステップS3で選択された第1検査種別を表す情報(例えば検査種別を表す文字列やリスト)を表示装置に表示させる。出力装置が音声出力装置を含む場合、コンピュータは、ステップS3で選択された第1検査種別を表す音声(例えば合成音声)を音声出力装置に出力させる。出力装置が印刷装置を含む場合、コンピュータは、ステップS3で選択された第1検査種別を表す情報(例えば検査種別を表す文字列やリスト)を所定の用紙に印刷するように印刷装置を制御する。出力装置が通信機器を含む場合、コンピュータは、ステップS3で選択された第1検査種別を表す情報を所定の装置(例えばサーバ、アーカイビング装置、携帯端末等)に送信するように通信機器を制御する。出力装置がデータライタを含む場合、コンピュータは、ステップS3で選択された第1検査種別を表す情報を所定の記録媒体に記録するようにデータライタを制御する。
(S5:第1次検査)
ステップS4で出力された第1検査種別(の少なくとも1つ)を含む第1次検査が実施される。検査は、例えば、検者又は検査装置の指示にしたがって行われる。2以上の検査が行われる場合、その順序を任意に設定することができる。例えば、コンピュータは、各種の検査装置の稼働状況(検査に掛かる時間、待ち人数など)に応じて検査順序を決定することができる。
(S6:第1検査データの入力)
ステップS5における第1次検査で取得されたデータ(第1検査データ)がコンピュータに入力される。この入力方法は任意である。1つの例として、コンピュータと通信可能な検査装置により検査が行われた場合、検査装置からコンピュータに第1検査データを送信することができる。他の例として、検査装置により取得された第1検査データを記録媒体に記録し、コンピュータに設けられたデータリーダを用いてこの記録媒体から第1検査データを読み出すことができる。
(S7:第2検査種別の選択)
コンピュータは、ステップS2で受け付けた問診データと、ステップS6で受け付けた第1検査データとに基づいて、記憶装置に予め記憶された第2検査種別群のうちから、第2次検査のための1以上の第2検査種別を選択する。この処理は、例えば、ステップS3と同様に、人工知能エンジン又はテーブル情報を用いて実行される。
(S8:第2検査種別の表示等)
コンピュータは、ステップS7で選択された第2検査種別を表す情報を出力装置に出力させる。この処理は、例えば、ステップS4と同様にして実行される。
(S9:第2次検査)
ステップS8で出力された第2検査種別(の少なくとも1つ)を含む第2次検査が実施される。検査は、例えば、ステップS5と同様にして実行される。
(S10:第2検査データの入力)
ステップS9における第2次検査で取得されたデータ(第2検査データ)がコンピュータに入力される。この処理は、例えば、ステップS6と同様にして実行される。
(S11:第3検査種別の選択)
コンピュータは、ステップS2で受け付けた問診データと、ステップS6で受け付けた第1検査データと、ステップS10で受け付けた第2検査データとに基づいて、記憶装置に予め記憶された第3検査種別群のうちから、第3次検査のための1以上の第3検査種別を選択する。この処理は、例えば、ステップS3等と同様に、人工知能エンジン又はテーブル情報を用いて実行される。
(S12:第3検査種別の表示等)
コンピュータは、ステップS11で選択された第3検査種別を表す情報を出力装置に出力させる。この処理は、例えば、ステップS4等と同様にして実行される。
(S13:予約アプリケーションの起動)
例えば、現在の検査場所で第3次検査を行えない場合や、専門医の診療を受けることが望ましい場合、コンピュータは、専門医療機関や高度医療機関の予約を行うためのアプリケーションソフトウェアを起動する。
このアプリケーションソフトウェアは、例えば、記憶装置に予め格納されているか、又は、必要に応じて他のコンピュータから配信される。或いは、他のコンピュータ(サーバ等)によって予約処理を実行しつつ、予約処理のユーザインターフェイスとして当該コンピュータを用いるように構成することもできる。
(S14:予約処理)
予約アプリケーションが起動されると、コンピュータは、例えば出力装置の表示装置に予約画面を表示させる。予約画面には、例えば、患者情報(氏名、性別、生年月日、保険証番号、患者ID、メールアドレス等)や、予約可能な医療機関(専門医院等)のリストなどの各種情報に加え、予約を希望するか否か選択するためのオブジェクト(プルダウンメニュー、チェックボックス等)や、予約希望日を指定するためのオブジェクト(入力スペース、プルダウンメニュー等)が設けられている。
また、各医療機関における予約可能な日時などを表示することもできる。このような場合、コンピュータは、例えば、各医療機関の院内サーバ、又は、各院内サーバと通信可能なサーバから、情報(予約状況等)を取得することができる。
ユーザ(患者、検者等)は、操作装置を用いて、必要な情報を予約画面に入力する。入力された情報は、直接的に又は間接的に、指定された医療機関の院内サーバに送られる。予約が完了すると、その旨を表す情報が、当該院内サーバからコンピュータに、直接的に又は間接的に送信される。或いは、コンピュータや当該院内サーバや他のコンピュータから患者等のメールアドレスに、予約完了を表す情報を送信することもできる。以上で、本例の説明を終了する。
具体的な医療支援システムの構成について図2に示す。
医療支援システム1は、制御部10と、記憶部20と、データ処理部30と、データ受付部40と、通信部50、眼科検査装置300、ユーザ端末200とを含む。ユーザインターフェイス(UI)100は、医療支援システム1に含まれてもよいし、含まれなくてもよい。医療支援システム1に含まれる要素は、単一の装置又は2以上の装置として構成される。例えば、医療支援システム1は、これら要素の全てを備えた単一のコンピュータを含む。
医療支援システム1が2以上の装置を含む場合の例として、制御部10を含むコンピュータと、記憶部20を含むコンピュータと、データ処理部30を含むコンピュータとを、それぞれ個別に設けることができる。或いは、医療支援システム1は、制御部10、記憶部20及びデータ処理部30のうちのいずれか2つを備えたコンピュータと、他の1つを備えたコンピュータとを含む。異なるコンピュータの間の通信形態は、有線通信及び/又は無線通信を含んでよく、専用回線及び/又は公衆回線を含んでよく、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、近距離通信及びインターネットのうちの少なくとも1つを含んでよい。
〈制御部10〉
制御部10は各種の制御を実行する。例えば、制御部10は、医療支援システム1の各要素の制御や、2以上の要素の連係的制御を実行する。また、制御部10は、医療支援システム1の外部の装置の制御を行うことができる。例えば、ユーザインターフェイス100が医療支援システム1に含まれない場合、制御部10はユーザインターフェイス100の制御を行うことができる。制御部10はプロセッサを含む。
〈出力制御部11〉
出力制御部11は、前述した出力装置を制御する。本例において、出力制御部11は、図1のステップS4(第1検査種別の表示等)、S8(第2検査種別の表示等)、及びS12(第3検査種別の表示等)を実行する。
出力装置は、例えば、表示装置、音声出力装置、印刷装置、通信機器、及びデータライタのうちの少なくとも1つを含む。すなわち、出力制御部11は、次の制御のうちの少なくともいずれかを実行するように構成される:情報を表示するための表示装置の制御;音声情報を出力するための音声出力装置の制御;用紙に情報を印刷するための印刷装置の制御;外部装置に情報を送信させるための通信機器の制御;記録媒体に情報を記録するためのデータライタの制御。
図2に示す例では、表示装置としての表示部101が設けられている。また、通信部50を通信機器として用いることが可能である。図示は省略するが、音声出力装置、印刷装置、及びデータライタのうちの1つ以上が設けられていてよい。なお、他の出力装置が設けられていてもよい。
〈記憶部20〉
記憶部20は各種のデータを記憶する。記憶部20に記憶されるデータの例として、患者氏名や患者ID等の患者情報がある。記憶部20は、例えば、半導体記憶装置、磁気記憶装置、光記憶装置、及び光磁気記憶装置のうちの少なくとも1つを含む。
〈検査種別情報21〉
記憶部20には検査種別情報21が予め記憶されている。検査種別情報21は、検査種別を選択するための情報であり、前述した第1検査種別群、第2検査種別群及び第3検査種別群を含む。ここで、第1検査種別群は、問診データに基づき実施される第1次検査のための検査種別の選択肢である。第2検査種別群は、問診データ及び第1検査データ(第1次検査の結果)に基づき実施される第2次検査のための検査種別の選択肢である。第3検査種別群は、問診データ、第1検査データ及び第2検査データ(第2次検査の結果)に基づき実施される第3次検査のための検査種別の選択肢である。
検査種別情報21の例を図3に示す。検査種別情報21Aは、スクリーニングの対象である複数の疾患のそれぞれに対して各種情報が設けられたテーブル情報である。検査種別情報21Aは、各種医療情報(臨床データ、論文、書籍、電子カルテ、データベース等)に基づいて作成される。新たな医療情報が得られたときなどに、検査種別情報21Aを再度作成したり更新したりすることができる。検査種別情報21Aの作成や更新は、医療支援システム1又は他のコンピュータによって実行される。
図3においては、スクリーニングの対象である疾患の例として、緑内障、加齢黄斑変性症、及び白内障が示されており、更に他の疾患が含まれていてよい。他の疾患としては、例えば、角膜内皮障害、糖尿病網膜症、網膜静脈閉塞症、中心性漿液性脈絡網膜症、網膜色素変性症などがある。以下、緑内障、加齢黄斑変性症、及び白内障に対応する情報について説明するが、他の疾患に対応する情報も同様である。
検査種別情報21Aには、「疾患名」項目と、「問診(注目語)」項目と、「第1次検査」項目と、「第2次検査」項目と、「第3次検査」項目とが設けられている。疾患名項目には、前述のように、スクリーニングの対象である疾患の名称が設けられている。
問診項目には、問診で得られた患者の回答(主訴、現病歴、既往歴、家族歴、生活歴、職業歴、渡航歴等)に含まれる文字列、回答に含まれる可能性のある文字列、これらに類似する文字列、これらに関連する文字列などが設けられている。例えば、緑内障に対応する問診項目には、「家族歴」、「霧」、「ぼやけ」、「虹」、「光の輪」、「目が痛い」、「頭痛」、「充血」、「視界の一部が見にくい」などの文字列が設けられている。加齢黄斑変性症に対応する問診項目には、「高齢(50歳以上)」、「家族歴」、「喫煙」、「遠視」、「高血圧」、「高コレステロール」、「女性」、「歪み」、「色が分かりにくい」、「視力低下」などの文字列が設けられている。白内障に対応する問診項目には、「かすみ」、「眩しい」、「二重」、「明るい場所で見にくい」、「眼鏡が合わない」などの文字列が設けられている。
第1次検査項目には、第1次検査のための検査種別の選択肢である第1検査種別群が設けられている。例えば、緑内障に対応する第1次検査項目には、視力検査、屈折検査、眼圧検査、眼底撮影(カラー)などが設けられている。また、眼底撮影により取得された画像(カラー眼底像)の解析として、乳頭形状解析、乳頭出血の特定、乳頭血管の鼻側変位の特定、乳頭周囲網脈絡膜萎縮の特定、網膜神経線維層(RNFL)の欠損の特定などが設けられている。加齢黄斑変性症に対応する第1次検査項目には、眼底撮影(カラー、自発蛍光(FAF))などが設けられている。また、カラー眼底像の解析として、地図状萎縮の特定、ドルーゼン(軟性ドルーゼン、網状擬ドルーゼン等)の特定、色素沈着の特定、漿液性網膜色素上皮(RPE)剥離の特定などが設けられている。更に、自発蛍光画像の解析として、萎縮境界の低蛍光の特定、萎縮周囲の過蛍光の特定などが設けられている。白内障に対応する第1次検査項目には、眼底撮影(カラー)などが設けられている。また、カラー眼底像の解析として、画質解析(明るさ、色、コントラスト、鮮鋭度)などが設けられている。
第2次検査項目には、第2次検査のための検査種別の選択肢である第2検査種別群が設けられている。例えば、緑内障に対応する第2次検査項目には、眼底OCTなどが設けられている。また、眼底OCTにより取得された画像の解析として、乳頭3次元形状解析、RNFL厚解析などが設けられている。加齢黄斑変性症に対応する第2次検査項目には、眼底OCTなどが設けられている。また、眼底OCTにより取得された画像の解析として、RPE厚解析、セグメント解析(視細胞内接/外節(IS/OS)ライン、錐体外節先端(COST)、外顆粒層、外境界膜、脈絡膜)などが設けられている。白内障に対応する第2次検査項目には、専門医による診断(スリットランプ検査、視力検査)などが設けられている。
第3次検査項目には、第3次検査のための検査種別の選択肢である第3検査種別群が設けられている。例えば、緑内障に対応する第3次検査項目には、専門医による診断(眼圧検査、カラー眼底撮影、OCT、視野検査)などが設けられている。加齢黄斑変性症に対応する第3次検査項目には、専門医による診断(カラー眼底撮影、FAF、フルオレセイン蛍光眼底造影(FA)、インドシアニングリーン蛍光眼底造影(ICGA)、OCT)などが設けられている。
図3に示す検査種別情報21Aは、各種情報が疾患毎に分類されたテーブル情報であるが、検査種別を選択するための情報の形式はこれに限定されない。例えば、人工知能エンジンが検査種別の選択(例えば、図1のステップS3、S7及びS11のうちの少なくとも1つ)を実行する場合、前述の引用文献の少なくともいずれかに記載された技術において参照可能な情報、及び、他の公知技術において参照可能な情報の少なくとも一方が、図2に示す検査種別情報21に含まれてよい。使用可能な人工知能技術の例として、ニューラルネットワーク、ディープラーニング、サポートベクターマシン、ベイジアンネットワーク、相関ルール学習、強化学習、表現学習、データマイニング、自然言語処理、推論などがある。また、検査種別情報21は、辞書(医学辞書等)やコーパス(医学コーパス等)や知識ベース(医学知識ベース)などを含んでいてよい。
〈データ受付部40〉
データ受付部40は、図1のステップS2(問診データの入力)において、患者に対する問診によって取得された問診データを受け付ける。また、データ受付部40は、図1のステップS6(第1検査データの入力)及びS10(第2検査データの入力)において、検査装置により取得された検査データを受け付ける。
データ受付部40は、医療支援システム1と通信可能なコンピュータ(ユーザ端末200)に入力された問診データを受信する通信機器を含む。この通信機器は通信部50に含まれてもよい。
ここで、ユーザ端末200は、例えば、タブレット端末、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、専用端末、携帯通信端末などである。ユーザ端末200は、識別子作成部201を有している。
識別子作成部201は、例えば二次元コード、QRコード(登録商標)や、バーコード等の識別子を作成する。当該識別子には、ユーザ(患者又は検者)を特定するユーザID、ユーザの認証情報や、眼科検査装置300の設定情報、検査データ等が含まれている。
眼科検査装置300は、例えば複数の眼科検査装置を含む。具体例として、眼科検査装置300は、1以上の眼底カメラ(無散瞳眼底カメラ)、1以上のOCT装置、1以上の視力検査装置、1以上の他覚屈折測定装置(レフラクトメータ、ケラトメータ)、1以上の眼圧計などを含む。
眼科検査装置300は、識別子読取部301を有している。眼科検査装置300は、識別子読取部301を介してユーザ端末200の識別子作成部201にて作成された識別子を読み取り、認証情報、検査装置の設定情報、検査データ等を取得する。
眼科検査装置300は、例えば予め記憶された、又は医療支援システム1の通信部50を介して取得したユーザの識別情報と、識別子読取部301を介して取得した識別子とを照合して認証処理を行う。認証が成功した場合には、眼科検査装置300は検査を実行する。一方、認証に失敗した場合は、眼科検査装置300は検査に関する機能を停止する。或いは、認証に失敗した場合、眼科検査装置300は認証に失敗した旨や、識別子の再入力を促す旨のメッセージを出力させる。メッセージの出力先は、例えば眼科検査装置300が有する表示部又はユーザ端末200が有する表示部である。
また、眼科検査装置300は、識別子読取部301を介して取得した眼科検査装置の設定情報に応じて、ユーザに合わせた眼科検査装置300の調整を行う。当該設定情報には、たとえば次の事項のうち少なくとも1つに関する設定内容を含む:(1)固視位置;(2)スキャンパターン;(3)合焦位置;(4)視度補正値;(5)解析処理。固視位置は、被検眼Eを固視させる方向を示す。
(1)「固視位置」は、被検眼Eを固視させる方向、つまりOCT計測が実行される被検眼の部位を示す。固視位置としては、黄斑およびその周囲のOCT計測を行うための固視位置、視神経乳頭およびその周囲のOCT計測を行うための固視位置、黄斑および視神経乳頭並びにこれらの周囲のOCT計測を行うための固視位置などがある。また、被検眼の任意の部位に対応する固視位置を設定することも可能である。固視位置は、たとえば、固視標の表示位置(画素の位置)を示す情報を含む。
(2)「スキャンパターン」は、被検眼に対する測定光の投射位置をどのようなパターンに沿って移動させるかを示す。スキャンパターンとしては、1以上のラインスキャン(水平スキャン、垂直スキャン)、1以上のクロススキャン、ラジアルスキャン、サークルスキャンなどがある。また、3次元画像(3次元データセット)を取得する場合には、複数のラインスキャンの間隔が十分に狭く設定された3次元スキャンが適用される。
(3)「合焦位置」は、OCT計測において適用されるフォーカス条件を示す。合焦位置は、たとえば、対物レンズの位置を示す情報を含む。
(4)「視度補正値」は、視度補正において適用される条件を示す。具体的には、被検眼Eの屈折力(視力値)を示す値、視度補正レンズの適用/非適用、視度補正レンズにより印加する屈折力を示す値などがある。
(5)「解析処理」は、眼科検査装置300が備える光学ユニットにより取得されるデータに基づき実行される処理の内容、つまり取得される検査データの種別を示す。解析処理としては、たとえば眼底層厚解析、ドルーゼン解析、乳頭形状解析などがある。眼底層厚解析は、眼底の所定の層組織(網膜、網膜のサブ組織、脈絡膜、強膜等)の厚さを求めるための解析処理である。ドルーゼン解析は、加齢黄斑変性症の診断材料として用いられるドルーゼン(老廃物の塊)の分布を求めるための解析処理である。乳頭形状解析は、眼底の断面像や3次元画像を解析して、網膜の孔部(切れ目、欠損部位)を検出して視神経乳頭の形状を求める解析処理である。また、乳頭形状解析では、視神経乳頭の傾き(形状の非対称性)を求めることもできる。
被検者の左眼と右眼の双方のOCT計測を行う場合であって、特に左右で異なる設定が適用される場合には、左眼に関する設定情報(左眼用設定情報)と、右眼に関する設定情報(右眼用設定情報)とを別々に設けることが可能である。
また、眼科検査装置300を2以上のユーザが共用する場合であって、特にユーザごとに異なる設定が適用される場合には、ユーザごとに個別の設定情報を設けることが可能である。各被検者の設定情報は、たとえばユーザIDと対応付けられている。その場合、たとえば眼科検査装置300は、検査時に識別子読取部301により読み取った識別子から取得されるユーザIDに応じた設定情報を読み込み、自動的にユーザに合った設定を行う。なお、眼科検査装置300は、ユーザIDに応じた設定情報を検査毎に更新してもよい。つまり、ユーザは次回の検査時には、直近の検査と同じ設定で検査を行うことができる。または、設定情報を別途作成してもよい。
設定情報を別途作成する方法について説明する。眼科検査装置300は、例えばユーザに貸し出され、ユーザの自宅等で使用される。
設定情報の作成方法の第1の例として、眼科検査装置300自体のユーザインターフェイスを用いることができる。たとえば、眼科検査装置300が有する表示部に表示された所定の設定画面に対し、眼科検査装置300が有する光学ユニットおよびデータ処理部等に関する所定の項目の設定内容を、眼科検査装置300が有する操作部を用いて入力する。眼科検査装置300の制御部は、入力された設定内容を含む設定情報を作成し、記憶部に記憶させる。
設定情報の作成方法の第2の例として、眼科検査装置300に接続された医療支援システム1のコンピュータのユーザインターフェイス100を用いることができる。たとえば医療支援システム1のコンピュータのユーザインターフェイス100を医師が使用することで、より専門的な設定を行うことができる。
設定情報の作成においては、被検眼の検査結果や検査条件、疾患名(その診断材料となるデータの種別など)などが参照される。たとえば、固視位置の設定は、過去のOCT計測において適用された固視位置や、疾患名を参照して行われる。スキャンパターンの設定は、過去のOCT計測において適用されたスキャンパターンや、疾患名を参照して行われる。合焦位置の設定は、過去のOCT計測において適用された合焦位置を参照して行われる。視度補正値の設定は、過去の検査で取得された視力値や屈折力を参照して行われる。解析処理の設定は、過去の検査で適用された解析処理の種別や、疾患名を参照して行われる。
検査結果、検査条件および/または疾患名と、設定内容との関係の具体例を説明する。
黄斑の検査においては次のような設定内容を採用することができる。
(1)固視位置としては、スキャン範囲に黄斑が含まれるような固視位置、たとえば測定光路の光軸の延長上に黄斑が位置するような固視位置が採用される。
(2)スキャンパターンとしては、3次元スキャン、ラジアルスキャンおよび/またはラインスキャンが採用される。
(3)合焦位置としては、過去に実施されたOCT計測において適用された合焦位置、または被検眼Eの測定値(眼軸長、屈折力等)から演算によって得られる合焦位置が採用される。
(4)視度補正値としては、過去に実施されたOCT計測において適用された視度補正値、または被検眼Eの屈折力の測定値から得られる視度補正値が採用される。
(5)解析処理としては、眼底層厚解析(および標準的な層厚値との比較解析)が用いられる。なお、この眼底層厚解析では、たとえば網膜の厚さが求められる(網膜厚解析)。
視神経乳頭の検査においては次のような設定内容を採用することができる。
(1)固視位置としては、スキャン範囲に視神経乳頭が含まれるような固視位置、たとえば、測定光路の光軸の延長上に視神経乳頭が位置するような固視位置が採用される。
(2)スキャンパターンとしては、3次元スキャンおよび/またはサークルスキャンが採用される。
(3)合焦位置としては、過去に実施されたOCT計測において適用された合焦位置、または被検眼Eの測定値(眼軸長、屈折力等)から演算によって得られる合焦位置が採用される。
(4)視度補正値としては、過去に実施されたOCT計測において適用された視度補正値、または被検眼Eの屈折力の測定値から得られる視度補正値が採用される。
(5)解析処理としては、眼底層厚解析(および標準的な層厚値との比較解析)および/または乳頭形状解析が用いられる。なお、この眼底層厚解析では、たとえば網膜神経線維層の厚さが求められる(RNFL厚解析)。
緑内障の検査においては次のような設定内容を採用することができる。
(1)固視位置としては、スキャン範囲に黄斑が含まれるような固視位置(たとえば測定光路の光軸の延長上に黄斑が位置するような固視位置)、および/または、スキャン範囲に視神経乳頭が含まれるような固視位置(たとえば測定光路の光軸の延長上に視神経乳頭が位置するような固視位置)が採用される。
(2)スキャンパターンとしては、3次元スキャンが採用される。
(3)合焦位置としては、過去に実施されたOCT計測において適用された合焦位置、または被検眼Eの測定値(眼軸長、屈折力等)から演算によって得られる合焦位置が採用される。
(4)視度補正値としては、過去に実施されたOCT計測において適用された視度補正値、または被検眼Eの屈折力の測定値から得られる視度補正値が採用される。
(5)解析処理としては、網膜厚解析(および標準的な層厚値との比較解析)、RNFL厚解析(および標準的な層厚値との比較解析)、および/または乳頭形状解析が用いられる。
加齢黄斑変性症の検査においては次のような設定内容を採用することができる。
(1)固視位置としては、スキャン範囲に黄斑が含まれるような固視位置、たとえば測定光路の光軸の延長上に黄斑が位置するような固視位置が採用される。
(2)スキャンパターンとしては、3次元スキャンが採用される。
(3)合焦位置としては、過去に実施されたOCT計測において適用された合焦位置、または被検眼Eの測定値(眼軸長、屈折力等)から演算によって得られる合焦位置が採用される。
(4)視度補正値としては、過去に実施されたOCT計測において適用された視度補正値、または被検眼Eの屈折力の測定値から得られる視度補正値が採用される。
(5)解析処理としては、網膜厚解析(および標準的な層厚値との比較解析)、および/またはドルーゼン解析が用いられる。
〈通信部50〉
通信部50は、他のコンピュータ(外部コンピュータ400)にデータを送信する処理と、外部コンピュータ400からデータを受信する処理とを行う。通信部50は、外部コンピュータ400との間の通信方式に応じた公知の通信機器を含む。
〈データ処理部30〉
データ処理部30は、各種のデータ処理を実行する。本例において、データ処理部30は、図1のステップS3(第1検査種別の選択)、S7(第2検査種別の選択)、及びS11(第3検査種別の選択)を実行する。データ処理部30は、第1検査種別の選択を行う第1選択部31と、第2検査種別の選択を行う第2選択部32と、第3検査種別の選択を行う第3選択部33とを含む。
〈第1選択部31〉
第1選択部31は、図1のステップS3(第1検査種別の選択)を実行する。すなわち、第1選択部31は、データ受付部40により受け付けられた問診データに基づいて、検査種別情報21(検査種別情報21Aの第1次検査項目)から第1次検査のための1以上の第1検査種別を選択する。
第1選択部31が実行する処理の例を説明する。第1選択部31は、データ受付部40により受け付けられた問診データから、検査種別情報21Aの問診項目に含まれる文字列を抽出する。このとき、例えば人工知能エンジンを用いることにより、問診項目に含まれる文字列と同じ文字列だけでなく、それと同義の文字列やそれに関連する文字列などを抽出することができる。
次に、第1選択部31は、問診データから抽出された文字列の組み合わせに基づいて、検査種別情報21Aに含まれる疾患群(疾患名項目に含まれる疾患名)のうちから、当該患者が罹患している可能性のある1以上の疾患を選択する。この処理は、例えば、抽出された文字列のうちの所定数以上(例えば1つ以上)を含む疾患を選択することにより実行することができる。
或いは、疾患名項目に含まれる疾患名のそれぞれについて、対応する問診項目に抽出された文字列がいくつ含まれるかカウントし、これらカウント数に基づいて、罹患可能性のある疾患を選択することができる。例えば、カウント数が多い順に、所定個数(例えば3つ)の疾患を選択することができる。このとき、カウント数に基づいて、その疾患に罹患している確率を求めることができる。ここで、カウント数と罹患確率との関係は、臨床データや医学知識ベースなどに基づいて求められる。また、問診項目に含まれる文字列のそれぞれに対して事前に重みを割り当て、カウントされた複数の文字列に関する重み付け加算によって罹患確率を算出するようにしてもよい。
他の例として、人工知能エンジン、医学知識ベースなどを用いて疾患名を求めることも可能である。
続いて、第1選択部31は、選択された疾患のそれぞれに対応する第1次検査項目を特定し、この第1次検査項目に含まれる1以上の第1検査種別を特定する。
なお、問診データから第1検査種別を選択する処理は、疾患名を経由して実行される必要はない。例えば、人工知能エンジン、医学知識ベースなどを用いることにより、問診データ(に含まれる文字列等)から第1検査種別を推定することができる。
〈第2選択部32〉
第2選択部32は、図1のステップS7(第2検査種別の選択)を実行する。すなわち、第2選択部32は、データ受付部40により受け付けられた問診データと第1次検査により取得された第1検査データとに基づいて、検査種別情報21(検査種別情報21Aの第2次検査項目)から第2次検査のための1以上の第2検査種別を選択する。
なお、第2選択部32は第1選択部31により得られた結果を受けて処理を実行するので、問診データ及び第1検査データから第2検査種別を選択する処理には、問診データを用いずに第1検査データから第2検査種別を選択する処理も含まれるものとする。
第2選択部32が実行する処理の例を説明する。第2選択部32は、問診データ(例えば、問診データ自体、第1選択部31により問診データから抽出された文字列、又は、第1選択部31により選択された疾患など)と、第1検査データとに基づいて、検査種別情報21Aの第2次検査項目に含まれる1以上の第2検査種別を選択する。
このとき、第2選択部32、データ処理部30の他の要素、又は外部コンピュータ400によって第1検査データの処理が行われる。この処理は例えば人工知能エンジンにより実行される。典型的には、第1検査データが、患者の所定部位の構造又は機能を表す画像データを含む場合がある。構造を表す画像データとして、カラー眼底像やOCT画像がある。機能を表す画像データとして、蛍光眼底造影画像やOCT血流画像などがある。第1検査として眼底撮影が行われた場合、患者の眼底像(画像データ)が得られる。人工知能エンジンは、第1検査データに含まれる眼底像を処理して、罹患可能性のある疾患、罹患確率、第2検査種別などを求めたり、これらのいずれかを求めるための情報を取得したりすることができる。
第2選択部32は、問診データ(問診データ自体、問診データから抽出された文字列、又は、第1選択部31により選択された疾患など)と、人工知能エンジンが画像データを処理した結果とに基づいて、第2検査種別の選択を行う。このとき、第1選択部31の場合と同様に、第2選択部32は、罹患可能性のある疾患や罹患確率を求めることも可能である。
問診データ及び第1検査データから第2検査種別を選択する処理は、上記の処理に限定されない。例えば、人工知能エンジン、医学知識ベースなどを用いることにより、問診データ及び第1検査データから第2検査種別を推定することができる。
〈第3選択部33〉
第3選択部33は、図1のステップS11(第3検査種別の選択)を実行する。すなわち、第3選択部33は、データ受付部40により受け付けられた問診データと第1次検査により取得された第1検査データと第2次検査により取得された第2検査データとに基づいて、検査種別情報21(検査種別情報21Aの第3次検査項目)から第3次検査のための1以上の第3検査種別を選択する。
なお、第3選択部33は、第2選択部32により得られた結果を受けて処理を実行するので、問診データ、第1検査データ及び第2検査データから第3検査種別を選択する処理には、問診データを用いずに第1検査データ及び第2検査データから第3検査種別を選択する処理、及び、問診データ及び第1検査データを用いずに第2検査データから第3検査種別を選択する処理も含まれるものとする。
第3選択部33が実行する処理の例を説明する。第3選択部33は、問診データ(例えば、問診データ自体、第1選択部31により問診データから抽出された文字列、又は、第1選択部31により選択された疾患など)と、第1検査データと、第2検査データとに基づいて、検査種別情報21Aの第3次検査項目に含まれる1以上の第3検査種別を選択する。
このとき、第3選択部33、データ処理部30の他の要素、又は外部コンピュータ400によって(第1検査データ及び)第2検査データの処理が行われる。この処理は例えば人工知能エンジンにより実行される。例えば、第2検査として眼底OCTが行われた場合、患者のOCT画像(画像データ)が得られる。人工知能エンジンは、第2検査データに含まれるOCT画像を処理して、罹患可能性のある疾患、罹患確率、第3検査種別などを求めたり、これらのいずれかを求めるための情報を取得したりすることができる。
第3選択部33は、問診データ(問診データ自体、問診データから抽出された文字列、又は、第1選択部31により選択された疾患など)と、人工知能エンジンが第1検査データ(眼底像など)を処理した結果と、人工知能エンジンが第2検査データ(OCT画像など)を処理した結果とに基づいて、第3検査種別の選択を行う。このとき、第1選択部31の場合と同様に、第3選択部33は、罹患可能性のある疾患や罹患確率を求めることも可能である。
問診データ、第1検査データ及び第2検査データから第3検査種別を選択する処理は、上記の処理に限定されない。例えば、人工知能エンジン、医学知識ベースなどを用いることにより、問診データ、第1検査データ及び第2検査データから第3検査種別を推定することができる。
〈ユーザインターフェイス100〉
ユーザインターフェイス100には、表示部101と操作部102とが含まれる。表示部101は、フラットパネルディスプレイ等の表示デバイスを含む。操作部102は、マウス、キーボード、トラックパッド、ボタン、キー、ジョイスティック、操作パネル等の操作デバイスを含む。
表示部101と操作部102は、それぞれ個別のデバイスとして構成される必要はない。たとえばタッチパネルのように、表示機能と操作機能とが一体化されたデバイスを用いることも可能である。その場合、操作部102は、このタッチパネルとコンピュータプログラムとを含んで構成される。操作部102に対する操作内容は、電気信号として制御部10に入力される。また、表示部101に表示されたグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と、操作部102とを用いて、操作や情報入力を行うようにしてもよい。
〈使用形態〉
医療支援システム1によって実施可能な使用形態について説明する。使用形態の例を図4に示す。
(S21:問診)
まず、患者の問診を行う。患者の回答はユーザ端末200に入力される。
(S22:問診データの受け付け)
データ受付部40は、ステップS21でユーザ端末200に入力された問診データを受け付ける。
(S23:第1検査種別の選択)
第1選択部31は、例えば前述した処理のいずれかを行うことにより、データ受付部40により受け付けられた問診データに基づいて、検査種別情報21(検査種別情報21Aの第1次検査項目)に含まれる第1検査種別群のうちから、第1次検査のための1以上の第1検査種別を選択する。このとき、罹患可能性のある疾患(候補疾患)や、その罹患確率を求めることも可能である。
(S24:候補疾患、第1検査種別の表示)
出力制御部11は、第1選択部31により取得された候補疾患(その罹患確率)及び第1検査種別に基づいて表示部101に情報を表示させる。なお、この段階では評価材料は問診データのみであるから、罹患確率の算出及び表示を行っても行わなくてもよい。
ステップS24で表示される情報の例を図5に示す。図5に示す表示画面501には、主訴と、主訴以外の問診データの少なくとも一部と、候補疾患と、第1検査種別とが提示される。主訴と、それ以外の問診に関する情報は、第1選択部31により問診データから抽出された情報である。候補疾患及び第1検査種別は、第1選択部31によって問診データから特定(推定)された情報である。
表示画面501における主訴の項目には、問診データから抽出された情報である「最近、ものが見にくくなってきた」が提示されている。問診の項目には、問診データから抽出された情報である「78歳、男性、喫煙歴55年(1日20本)、飲酒毎日3合、高血圧、視界がぼやける」が提示されている。候補疾患の項目には、問診データに基づき第1選択部31により推定された「緑内障、加齢黄斑変性症、白内障」が提示されている。第1検査項目の項目には、問診データに基づき第1選択部31により推定された検査項目である「眼底撮影」が提示されている。
(S25:第1次検査)
表示部101に表示された第1検査種別に基づいて、当該患者に対する第1次検査が実施される。第1次検査は、眼科検査装置のいずれかを用いて行われる。図5に示す例では、(無散瞳)眼底カメラを用いて患者の片眼又は両眼の眼底撮影が行われる。この眼底撮影は、例えば、カラー眼底撮影のみでもよいし、カラー眼底撮影及びFAFでもよい。また、眼底撮影により取得された眼底像の解析など、第1検査データの解析を行ってもよい。
(S26:第1検査データの受け付け)
データ受付部40は、第1次検査によって眼科検査装置300により取得された第1検査データを受け付ける。
(S27:第2検査種別の選択)
第2選択部32は、例えば前述した処理のいずれかを行うことにより、データ受付部40により受け付けられた問診データ及び第1検査データに基づいて、検査種別情報21(検査種別情報21Aの第2次検査項目)に含まれる第2検査種別群のうちから、第2次検査のための1以上の第2検査種別を選択する。このとき、候補疾患や罹患確率を求めることも可能である。
(S28:候補疾患、罹患確率、第2検査種別の表示)
出力制御部11は、第2選択部32により取得された候補疾患、罹患確率及び第2検査種別に基づいて表示部101に情報を表示させる。
ステップS28で表示される情報の例を図6に示す。図6に示す表示画面502には、図5の表示画面と同様に、主訴と、それ以外の問診結果とが提示される。更に、第1次検査の結果の項目には、第1次検査として眼底撮影が行われたこと、乳頭形状に異常がみられること、更に、緑内障の疑いが67%、加齢黄斑変性症の疑いが45%、及び、白内障の疑いが21%であることが提示されている。これら罹患確率は、問診データ及び第1検査データに基づき第2選択部32によって推定された値である。加えて、第2検査項目の項目には、問診データに基づき第2選択部32により推定された検査項目である「眼底OCT」が提示されている。
(S29:第2次検査)
表示部101に表示された第2検査種別に基づいて、当該患者に対する第2次検査が実施される。第2次検査は、眼科検査装置300のいずれかを用いて行われる。図6に示す例では、OCT装置を用いて患者の片眼又は両眼の眼底OCTが行われる。また、眼底OCTにより取得されたOCT画像の解析など、第2検査データの解析を行ってもよい。
(S30:第2検査データの受け付け)
データ受付部40は、第2次検査によって眼科検査装置300により取得された第2検査データを受け付ける。
(S31:第3検査種別の選択)
第3選択部33は、例えば前述した処理のいずれかを行うことにより、データ受付部40により受け付けられた問診データ、第1検査データ及び第3検査データに基づいて、検査種別情報21(検査種別情報21Aの第3次検査項目)に含まれる第3検査種別群のうちから、第3次検査のための1以上の第3検査種別を選択する。このとき、候補疾患や罹患確率を求めることも可能である。
(S32:候補疾患、罹患確率、第3検査種別の表示)
出力制御部11は、第3選択部33により取得された候補疾患、罹患確率及び第3検査種別に基づいて表示部101に情報を表示させる。
ステップS32で表示される情報の例を図7に示す。図7に示す表示画面503には、図6の表示画面と同様に、主訴と、それ以外の問診結果と、第1次検査の結果(第1次検査の種別、解析結果)が提示される。更に、第2次検査の結果の項目には、第2次検査として眼底OCTが行われたこと、乳頭形状に異常があること、RNFLに欠損があること、更に、緑内障の疑いが89%、加齢黄斑変性症の疑いが24%、及び、白内障の疑いが13%であることが提示されている。これら罹患確率は、問診データ、第1検査データ及び第2検査データに基づき第3選択部33によって推定された値である。加えて、第3検査項目の項目には、問診データに基づき第3選択部33により取得された事項である「緑内障専門医による診断を受けて下さい(眼圧検査、眼底撮影、眼底OCT、視野検査)」が提示されている。
ここで、図6に示す第1次検査の結果と図7に示す第2次検査の結果との比較から容易に分かるように、第2次検査の結果では、緑内障の疑いが高くなり、加齢黄斑変性症の疑い及び白内障の疑いが低くなっている。すなわち、問診及び第1次検査のみを参照した場合よりも、第2次検査を更に参照したことによって候補疾患の絞り込み(精度の向上)がなされたことが分かる。
(S33:予約画面の表示)
専門医による診断が提案された場合、制御部10は、専門医療機関や高度医療機関の予約を行うためのアプリケーションソフトウェアを起動する。出力制御部11は、予約のための画面(予約画面)を表示部101に表示させる。
前述したように、予約画面には、例えば、患者情報、予約可能な医療機関のリスト、予約を希望するか否か選択するためのオブジェクト、予約希望日を指定するためのオブジェクト、各医療機関における予約可能な日時などが提示される。
(S34:予約処理)
ユーザ(患者、検者等)は、ユーザ端末200または操作部102を用いて、必要な情報を予約画面に入力する。入力された情報は、指定された医療機関の院内サーバに送られる。予約が完了すると、その旨を表す情報が、当該院内サーバから医療支援システム1や患者アドレスに送信される。本例に係る処理は以上で終了となる。
〈システム構成例〉
医療支援システム1の具体的なシステム構成例について説明する。システム構成の例を図8に示す。
図8に示すように、医療支援システム1は、ユーザ端末200(スマートフォン等の携帯通信端末)、医療機関H、及び眼科検査装置300がインターネットNを介してクラウドサーバSに接続されている。
クラウドサーバSは、上述した制御部10と、記憶部20と、データ処理部30と、データ受付部40と、通信部50を備えている。
このようなシステム構成により、ユーザはユーザ端末200の識別子作成部201により作成される識別子(例えば、QRコード(登録商標))を使用して、医療機関Hに対するユーザ認証、予約確認、支払い等に必要な情報を提供する。そして、医療機関Hにおける眼科検査装置300に対してもユーザ端末200にて作成した識別子を使用してユーザの認証、装置の設定に必要な情報を提供する。医療機関H及び眼科検査装置300は、取得した識別子についてクラウドサーバSの記憶部20に記憶されている情報と照合等を行い、ユーザ認証、予約確認、支払い、装置の設定等の処理を実行する。なお、医療機関Hは、例えばドラッグストア、雑貨屋、公共施設等の売店等であってもよい。
また、眼科検査装置300による検査結果は、クラウドサーバSに送信され、記憶部20に記憶される。なお、眼科検査装置300も識別子作成部を備えており、眼科検査装置300から検査結果や医療機関の情報等の情報を含んだ識別子を表示して、ユーザ端末200が当該識別子を読み取ることでこれらの情報を取得してもよい。
このような医療支援システム1の構成とすることで、ユーザは識別子を用いて一貫してサービスの提供を受けることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
〈作用・効果〉
以上に例示した実施形態の作用及び効果について説明する。
実施形態の医療支援システムは、コンピュータを用いて行われるものであり、コンピュータは、次のステップを実行する。まず、コンピュータは、患者に対する問診によって取得された問診データを、ユーザ端末200を介して受け付ける。次に、コンピュータは、受け付けられた問診データに基づいて、記憶装置に予め記憶された第1検査種別群のうちから第1次検査のための1以上の第1検査種別を選択する。続いて、コンピュータは、選択された1以上の第1検査種別を表す情報をユーザ端末200に出力する。ユーザ端末200は識別子作成部201により第1検査種別を表す情報を含む識別子を作成する。作成された識別子を、眼科検査装置300が識別子読取部301により読み取ってユーザの認証を行い、且つ第1検査種別に応じた検査を実行する。1以上の第1検査種別のうち少なくとも1つを含む第1次検査が患者に対して実施された後、コンピュータは、第1次検査により取得された第1検査データを受け付ける。次に、コンピュータは、問診データ及び第1検査データに基づいて、記憶装置に予め記憶された第2検査種別群のうちから第2次検査のための1以上の第2検査種別を選択する。そして、コンピュータは、選択された1以上の第2検査種別を表す情報をユーザ端末200に出力させ、第1次検査と同様に識別子を用いて眼科検査装置300による第2次検査を実行する。第3次検査も同様である。また、予約処理もユーザ端末200を介して行うことができる。
例示として説明した医療支援システム1は、記憶部20と、データ受付部40と、第1選択部31と、表示部101と、出力制御部11と、第2選択部32とを含む。なお、表示部101は、医療支援システム1の外部に設けられてもよい。
記憶部20は、記憶装置として機能するものであり、第1検査種別群及び第2検査種別群を予め記憶する。データ受付部40は、患者に対する問診によって取得された問診データを受け付ける問診データ受付部として機能する。第1選択部31は、問診データに基づいて、第1検査種別群のうちから第1次検査のための1以上の第1検査種別を選択する。表示部101は出力部として機能するものである。なお、出力部による出力形態は表示には限定されず、音声出力、印刷、データ送信、記録媒体への書き込みなどであってもよい。出力制御部11は、1以上の第1検査種別を表す情報を表示部101に表示させる。1以上の第1検査種別のうち少なくとも1つを含む第1次検査が患者に対して実施された後、データ受付部40は、第1次検査により取得された第1検査データを受け付ける。本例のデータ受付部40は、問診データ受付部としての機能に加え、検査データ受付部としても機能する。第2選択部32は、問診データ及び第1検査データに基づいて、第2検査種別群のうちから第2次検査のための1以上の第2検査種別を選択する。出力制御部11は、選択された1以上の第2検査種別を表す情報を表示部101にさせる。
このような例示的な医療支援システム1によれば、ユーザ端末200で入力した問診データから第1次検査種別を選択することができ、更に、この第1次検査で得られた第1検査データを追加的に考慮して第2次検査種別を選択することができる。よって、スクリーニング等に必要と考えられる検査を選択的に且つ段階的に実施することができる。
ユーザはユーザ端末200の識別子作成部201にて作成した識別子を、眼科検査装置300の識別子読取部301に読み取らせるだけで、ユーザ認証及び、眼科検査装置300の設定、検査種別に応じた検査、を実行することができる。
したがって、検査に要する時間や手間の増加、ユーザに掛かる負担の増大、医療従事者に掛かる労力の増大、診療の非効率化などを防止することができる。本例のシステムは、専門医等の管理の下に検査が行われる場合だけでなく、在宅診療や健診車両のように専門医等がいない場所(例えばドラッグストア、雑貨屋、公共施設等の売店等)で検査を行う場合にも有効である。このように、本例のシステムによれば、診断の正確性を担保しつつ、患者や検査者に掛かる負担の低減及び診療の効率化を図ることが可能となる。
以上に例示した実施形態の更なる特徴、作用、効果等について説明する。
コンピュータ(第2選択部32)は、問診データ及び第1検査データに基づいて、記憶装置(記憶部20)に予め記憶された疾患群のうちから罹患可能性のある1以上の疾患(候補疾患)を選択し、選択された候補疾患に基づいて1以上の第2検査種別の選択を行うように構成されてもよい。
更に、コンピュータ(出力制御部11)は、候補疾患を表す情報と第2検査種別を表す情報とを出力装置(表示部101またはユーザ端末200)に出力させるように構成されてもよい。
このような構成によれば、第2検査種別に加えて候補疾患についても患者や検査者に提供することが可能である。
また、コンピュータ(第2選択部32)、問診データ及び第1検査データに基づいて、候補疾患それぞれの罹患確率を求め、候補疾患及び罹患確率に基づいて第2検査種別の選択を行うように構成されてもよい。
更に、コンピュータ(出力制御部11)は、候補疾患を表す情報と罹患確率を表す情報と第2検査種別を表す情報とを出力装置(表示部101またはユーザ端末200)に出力させるように構成されてもよい。
このような構成によれば、第2検査種別に加えて候補疾患及び罹患確率についても患者や検査者に提供することが可能である。
選択された1以上の第2検査種別のうち少なくとも1つを含む第2次検査が患者に対して実施された後、コンピュータ(データ受付部40)は、第2次検査により取得された第2検査データを受け付けることができる。この場合、コンピュータ(第3選択部33)は、問診データ、第1検査データ及び第2検査データに基づいて、記憶装置(記憶部20)に予め記憶された第3検査種別群のうちから第3次検査のための1以上の第3検査種別を選択するよう構成されてもよい。更に、コンピュータ(出力制御部11)は、選択された1以上の第3検査種別を表す情報を出力装置(表示部101またはユーザ端末200)に出力させることが可能である。
このような構成によれば、問診データから第1次検査種別を選択し、この第1次検査で得られた第1検査データを追加的に考慮して第2次検査種別を選択し、この第2次検査で得られた第2検査データを更に追加的に考慮して第3次検査種別を選択することができる。したがって、スクリーニング等に必要と考えられる検査をより段階的に実施することができる。これにより、本例の方法及びシステムの効果の更なる向上を図ることが可能となる。
更に、コンピュータ(第3選択部33)は、問診データ、第1検査データ及び第2検査データに基づいて、記憶装置(記憶部20)に予め記憶された疾患群のうちから1以上の候補疾患を選択し、選択された候補疾患に基づいて第3検査種別の選択を行うように構成されてもよい。
加えて、コンピュータ(出力制御部11)は、選択された候補疾患を表す情報と第3検査種別を表す情報とを出力装置(表示部101またはユーザ端末200)に出力させるように構成されてもよい。
このような構成によれば、第3検査種別に加えて候補疾患についても患者や検査者に提供することが可能である。
また、コンピュータ(第3選択部33)は、問診データ、第1検査データ及び第2検査データに基づいて、候補疾患それぞれの罹患確率を求め、候補疾患及び罹患確率に基づいて第3検査種別の選択を行うように構成されてもよい。
更に、コンピュータ(出力制御部11)は、候補疾患を表す情報と罹患確率を表す情報と第3検査種別を表す情報とを出力装置(表示部101またはユーザ端末200)に出力させるように構成されてもよい。
このような構成によれば、第3検査種別に加えて候補疾患及び罹患確率についても患者や検査者に提供することが可能である。
コンピュータは人工知能エンジンを含んでいてもよい。例えば、第1選択部31、第2選択部32、及び第3選択部33のうちの1つ以上が、人工知能エンジンとして機能してもよい。なお、第1選択部31、第2選択部32、及び第3選択部33を構成するハードウェア(プロセッサ等)は同じでもよい。或いは、データ処理部30の他の要素、又は、医療支援システム1の外部に設けられた装置(外部コンピュータ400)が、人工知能エンジンを備えていてもよい。人工知能エンジンが用いられる場合には、その処理のためのデータやデータベースが、記憶装置(記憶部20)若しくは外部コンピュータ400、又は、医療支援システム1若しくは外部コンピュータ400によりアクセス可能な記憶装置に格納される。
問診データが自然言語を含む場合、人工知能エンジン(第1選択部31、第2選択部32、第3選択部33、データ処理部30、外部コンピュータ400等)は、問診データに対して自然言語処理を適用することができる。第1選択部31は、この自然言語処理により得られた結果を用いて第1検査種別の選択(候補疾患の選択、罹患確率の算出)を行うことができる。同様に、第2選択部32は、この自然言語処理により得られた結果を用いて第2検査種別の選択(候補疾患の選択、罹患確率の算出)を行うことができる。また、第3選択部33は、この自然言語処理により得られた結果を用いて第3検査種別の選択(候補疾患の選択、罹患確率の算出)を行うことができる。
第1検査データが、患者の所定部位の構造又は機能を表す画像データ(例えば眼底像)を含む場合、人工知能エンジン(第1選択部31、第2選択部32、第3選択部33、データ処理部30、外部コンピュータ400等)は、この画像データに基づく処理(高画質化、セグメンテーション、特徴抽出、病変検出、データマイニング等)を実行することができる。第2選択部32は、人工知能エンジンにより得られた結果を用いて第2検査種別の選択を行うことができる。
同様に、第2検査データが、患者の所定部位の構造又は機能を表す画像データ(例えばOCT画像)を含む場合、人工知能エンジン(第1選択部31、第2選択部32、第3選択部33、データ処理部30、外部コンピュータ400等)は、この画像データに基づく処理(高画質化、セグメンテーション、特徴抽出、病変検出、データマイニング等)を実行することができる。第3選択部33は、人工知能エンジンにより得られた結果を用いて第3検査種別の選択を行うことができる。
このような人工知能エンジンを用いることにより、検査種別の選択(推定)や、候補疾患の選択(推定)や、罹患確率の算出を、より高精度、より高確度で実行することが可能となる。
コンピュータ(出力制御部11)は、問診データ及び第1検査データ(並びに第2検査データ)に基づいて、医療機関の診療予約を行うための画面(予約画面)を表示装置(ユーザ端末200)に表示させるよう構成されてもよい。コンピュータ(ユーザインターフェイス100、操作部102)は、予約画面に対して入力された情報を受け付ける。コンピュータ(制御部10)は、受け付けられた情報に基づいて、当該患者の診療予約のための処理を実行するよう構成されてもよい。
このような構成によれば、専門医による診断が必要になったときなどに、その予約手続を容易に且つ円滑に行うことが可能となる。
実施形態に係る医療支援方法に含まれる工程や、医療支援システムに含まれる要素(構成、動作等)は、上記の例示に限定されるものではない。
以上に説明した実施形態は本発明の一例に過ぎない。本発明を実施しようとする者は、本発明の要旨の範囲内における変形(省略、置換、付加等)を任意に施すことが可能である。
1 医療支援システム
10 制御部
11 出力制御部
20 記憶部
21、21A 検査種別情報
30 データ処理部
31 第1選択部
32 第2選択部
33 第3選択部
40 データ受付部
50 通信部
100 ユーザインターフェイス
101 表示部
102 操作部
200 ユーザ端末
201 識別子作成部
300 眼科検査装置
301 識別子読取部
400 外部コンピュータ

Claims (6)

  1. ユーザを特定する識別子を作成する識別子作成部を有するユーザ端末と、
    前記識別子を読み取り、読み取った識別子からユーザを特定する識別子読取部を有し、ユーザに対して眼科検査を行う眼科検査装置と、
    前記眼科検査装置により行われた眼科検査の検査データを受け付ける検査データ受付部と、
    前記検査データ受付部にて受け付けた検査データを記憶する記憶部と、
    を備える医療支援システム。
  2. 前記眼科検査装置は、前記識別子読取部により読み取った識別子を用いてユーザの認証を行う請求項1記載の医療支援システム。
  3. 前記眼科検査装置は、前記識別子読取部により読み取った識別子を用いて検査のための調整を行う請求項1記載の医療支援システム。
  4. 前記識別子は二次元コードである請求項1記載の医療支援システム。
  5. ユーザ端末の識別子作成部により作成されたユーザを特定する識別子を読み取り、読み取った識別子からユーザを特定する識別子読取部を有し、前記識別子読取部により読み取った識別子を用いてユーザの認証を行う眼科検査装置。
  6. 前記識別子読取部により読み取った識別子を用いて検査のための調整を行う請求項5記載の眼科検査装置。
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