JP2020201398A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】画素領域のイオン性不純物を画素領域から離間する位置に掃き出して凝集させておく能力を向上した電気光学装置、および電子機器を提供すること。【解決手段】電気光学装置100において、位相が互いに120°ずれた信号が印加されるイオントラップ電極130(第1電極131、134、第2電極132、135、および第3電極133、136)が第1基板10に設けられているため、画素領域Eの電気光学層50に混入した負極性のイオン性不純物、および正極性のイオン性不純物を画素領域Eから離間した領域まで掃き出して凝集させておくことができる。イオントラップ電極130と重なる領域は、第2基板20に形成した凹部27によって、電気光学層50の厚さが厚くなっており、イオントラップ電極130と重なる領域には共通電極25が設けられていない。【選択図】図6

Description

本発明は、電気光学装置および電子機器に関するものである。
液晶装置等の電気光学装置は、第1基板と、シール材を介して第1基板と貼り合わされた第2基板とを有しており、シール材の内側に液晶層等の電気光学層が配置されている。かかる電気光学装置において、液晶層のイオン性不純物が画素領域において偏在すると、イオン性不純物が偏在した領域において光変調特性が低下する。そこで、画素領域のイオン性不純物を画素領域の外側に掃き出して滞留させるイオントラップ電極を画素領域とシール材との間に設ける技術が提案されている(特許文献1、2参照)。
特許文献1に記載の技術では、画素領域からシール材に向かって配列させた第1電極、第2電極、および第3電極(イオントラップ電極)に対して、互いに位相のずれた交流信号を印加し、画素領域のイオン性不純物を画素領域から外側に掃引するとともに、イオン性不純物を画素領域からより離間する領域に凝集させる。特許文献2に記載の技術では、画素領域とシール材との間に正極性の定電圧が印加されるイオントラップ電極と負極性の定電圧が印加されるイオントラップ電極とを配置し、イオントラップ電極によってイオン性不純物をトラップする。
特開2015−1634号公報 特開2013−41130号公報
特許文献1、2に記載の技術を比較すると、特許文献1に記載の技術の方が、イオン性不純物を画素領域からより離間する領域に凝集させることができる点で、画素領域でのイオン性不純物の偏在を効果的に抑制できるという利点がある。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、第1電極、第2電極、および第3電極の水平電場によってイオン性不純物を画素領域から離間する側に向けて順次、掃引するため、画素領域から離間する領域では、イオン性不純物が高い濃度で凝集する。従って、画素領域から離間する領域では、イオン性不純物の濃度勾配が大きくなりやすいとともに、共通電極の電位的な影響で水平電場が弱まりやすく、イオン性不純物が画素領域の側に拡散するおそれがある。それ故、画素領域のイオン性不純物を画素領域から離間する位置に掃き出して凝集させておく能力をさらに向上する必要性があるという課題が存在する。
なお、特許文献2には、イオントラップ電極と重なる領域の電気光学層の厚さを厚くしてイオン性不純物の濃度上昇を抑制する構成が記載されているが、特許文献2では、イオントラップ電極に直流電圧が印加されるため、イオン性不純物は、イオントラップ電極に静電的にトラップされる。それ故、イオン性不純物の拡散は、特許文献1に記載の技術より表面化しにくい。
上記課題を解決するために、本発明に係る電気光学装置の一態様は、第1基板と、シール材を介して前記第1基板と貼り合わされた第2基板と、前記シール材の内側に配置された電気光学層と、前記第1基板の画素領域に設けられた複数の画素電極と、前記第2基板に設けられた共通電極と、前記画素領域と前記シール材との間に設けられ、基準電位に対して極性が反転する交流信号が印加されるイオントラップ電極と、を有し、前記イオントラップ電極は、前記第1基板において第1交流信号が印加される第1電極と、前記第1基板の前記第1電極と前記シール材との間に設けられ、前記第1交流信号に対して位相のずれた第2交流信号が印加される第2電極と、を含み、前記イオントラップ電極の少なくとも一部と重なる領域は、前記画素領域より前記電気光学層の厚さが厚く、前記共通電極が設けられていないことを特徴とする。
本発明を適用した電気装置は、直視型表示装置や投射型表示装置等の各種電子機器に用いることができる。電子機器が投射型表示装置である場合、投射型表示装置は、前記電気光学装置に供給される光を出射する光源部と、前記電気光学装置によって変調された光を投射する投射光学系と、を有している。
本発明の実施形態1に係る電気光学装置の平面構成を模式的に示す説明図。 図1に示す電気光学装置のH−H′断面を模式的に示す断面図。 図1に示す電気光学装置の電気的な構成を示す等価回路図。 図3に示す画素の構造を模式的に示す断面図。 図1に示す電気光学装置の平面構成を示す説明図。 図5に示す電気光学装置のA1−A1’断面を模式的に示す説明図。 図5に示すイオントラップ電極に印加される信号の一例を示す説明図。 本発明の実施形態2に係る電気光学装置の断面を模式的に示す説明図。 本発明の実施形態3に係る電気光学装置の断面を模式的に示す説明図。 本発明を適用した電気光学装置を用いた投射型表示装置の概略構成図。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下に参照する図面では、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。また、以下の説明において、第1基板10に形成された膜等を説明する際、上層とは第1基板10の基板本体10wとは反対側を意味し、下層とは基板本体10wの側を意味する。第2基板20に形成された膜等を説明する際、上層とは第2基板20の基板本体20wとは反対側を意味し、下層とは基板本体20wの側を意味する。また、平面視とは、第1基板10および第2基板20に対する法線方向からみた様子を意味する。また、以下の説明では、トランジスターの一例として、薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT30)を画素スイッチング素子として備えたアクティブマトリックス型の電気光学装置100を中心に説明する。かかる電気光学装置100は、後述する投射型表示装置(液晶プロジェクター)の光変調手段(液晶ライトバルブ)等として好適に用いることができる。
[実施形態1]
図1は、本発明の実施形態1に係る電気光学装置100の平面構成を模式的に示す説明図である。図2は、図1に示す電気光学装置100のH−H′断面を模式的に示す断面図である。図1および図2に示す電気光学装置100は液晶装置であり、液晶パネル110を有している。電気光学装置100は、第1基板10と、第1基板10に対向する第2基板20とを有しており、第1基板10と第2基板20とは、枠状のシール材40を介して貼り合わされている。第1基板10と第2基板20との間には、シール材40の内側に液晶層からなる電気光学層50が配置されている。第1基板10は、石英基板やガラス基板等の透光性基板からなる基板本体10wを有しており、基板本体10wから第1配向膜18までが第1基板10に相当する。第2基板20は、石英基板やガラス基板等の透光性基板からなる基板本体20wを有しており、基板本体20wから第2配向膜28までが第2基板20に相当する。
第1基板10は第2基板20よりも大きく、シール材40は、第2基板20の外縁に沿って配置されている。電気光学層50において、液晶層は、正または負の誘電異方性を有する液晶材料を含んでいる。シール材40は、例えば、熱硬化性または紫外線硬化性のエポキシ樹脂等の接着剤からなり、第1基板10と第2基板20との間隔を一定に保持するためのスペーサー(図示せず)を含んでいる。
シール材40で囲まれた領域内には、画素Pがマトリクス状に複数配列された画素領域Eが設けられており、第2基板20には、シール材40と画素領域Eとの間に画素領域Eの周りを囲む見切り部21が設けられている。見切り部21は、金属あるいは金属酸化物等からなる遮光層によって構成されている。図示を省略するが、遮光層は、第2基板20に対して、隣り合う画素Pの境界部分に平面視で重なるブラックマトリックスとして構成されることもある。
第1基板10において、基板本体10wの第2基板20と対向する一方面10sには、シール材40の外側に、1つの辺に沿って複数の端子104が配列されており、端子104と画素領域Eとの間にはデータ線駆動回路101が設けられている。基板本体10wの一方面10sの側において、画素領域Eの外側には、端子104が配列された辺と隣り合う2辺の各々に沿って走査線駆動回路102が設けられ、端子104が配列された辺と対向する辺に沿って検査回路103が設けられている。基板本体10wの一方面10sの側において、シール材40と検査回路103との間には、2つの走査線駆動回路102を繋ぐ複数の配線105が設けられている。データ線駆動回路101、および走査線駆動回路102に繋がる複数の配線は各々、複数の端子104に接続されている。以下、端子104が配列されている方向をX軸方向とし、X軸方向に直交する方向をY軸方向として説明する。なお、検査回路103は、データ線駆動回路101と画素領域Eとの間に設けてもよい。
基板本体10wの一方面10sの側では、複数の画素P毎に配置された画素電極15と、画素電極15を覆う第1配向膜18とが設けられている。また、図示を省略するが、基板本体10wの一方面10sの側には、後述する画素スイッチング素子や配線等が設けられている。画素電極15は、ITO(Indium Tin Oxide)等の透光性導電膜からなる。
第2基板20において、基板本体20wの第1基板10と対向する一方面20sの側には、見切り部21と、見切り部21を覆う下地膜22と、下地膜22を覆う共通電極25と、共通電極25を覆う第2配向膜28とが設けられている。見切り部21は、平面視において、画素領域Eの周りを囲むととともに、走査線駆動回路102および検査回路103と重っている。従って、第2基板20側から走査線駆動回路102等に入射しようとする光を遮蔽することにより、光による誤動作を防止している。また、見切り部21は、不必要な迷光が画素領域Eに入射することを防止し、表示される画像のコントラストを高めている。下地膜22は、例えば酸化シリコン等の無機材料からなる。
共通電極25は、ITO等の透光性導電膜からなり、第1基板10と第2基板20との間に設けられた上下導通部106に電気的に接続されている。上下導通部106は、第1基板10に設けられた配線を介して端子104に電気的に接続されている。
第1配向膜18、および第2配向膜28は、電気光学装置100の光学設計に基づいて選定される。本実施形態において、第1配向膜18、および第2配向膜28は、気相成長法によって成膜されたSiOx(酸化シリコン)等の無機材料を含む無機配向膜からなり、負の誘電異方性を有する液晶分子を略垂直配向させる。第1配向膜18、および第2配向膜28は、表面がラビングされたポリイミド等の有機配向膜からなる場合もあり、有機配向膜は、正の誘電異方性を有する液晶分子を略水平配向させる。
本実施形態の電気光学装置100は透過型であって、液晶パネル110に対する光の入射側、および出射側の各々に配置される偏光素子の光学設計に応じて、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最大となるノーマリーホワイトモードや、電圧無印加状態で画素Pの透過率が最小となるノーマリーブラックモードの液晶装置として構成される。本実施形態では、第1配向膜18、および第2配向膜28として無機配向膜を用い、電気光学層50に負の誘電異方性を有する液晶材料を用いることによって、ノーマリーブラックモードの光学設計が適用された例を中心に説明する。
(電気的な構成)
図3は、図1に示す電気光学装置100の電気的な構成を示す等価回路図である。図3に示すように、電気光学装置100は、少なくとも画素領域EにおいてX軸方向に延在する複数の走査線3aと、Y軸方向に延在する複数のデータ線6aとを有しており、走査線3aとデータ線6aとは、第1基板10において、互いに絶縁された状態にある。本実施形態において、第1基板10は、データ線6aに沿って延在する容量線3bを有している。また、複数の走査線3aと複数のデータ線6aとの各交差に対応して画素Pが設けられている。複数の画素Pは各々、画素電極15、TFT30、および蓄積容量16を備えている。走査線3aはTFT30のゲートに電気的に接続され、データ線6aはTFT30のソースに電気的に接続されている。画素電極15はTFT30のドレインに電気的に接続されている。
データ線6aは、図1に示すデータ線駆動回路101に接続されており、データ線駆動回路101から供給される画像信号D1、D2、…、Dnを各画素Pに供給する。走査線3aは、図1に示す走査線駆動回路102に接続されており、走査線駆動回路102から供給される走査信号SC1、SC2、…、SCmを順次、各画素Pに供給する。データ線駆動回路101からデータ線6aに供給される画像信号D1〜Dnは、この順に線順次で供給してもよく、互いに隣り合う複数のデータ線6a同士に対してグループ毎に供給してもよい。走査線駆動回路102は、走査線3aに対して、走査信号SC1〜SCmを所定のタイミングで線順次で供給する。
電気光学装置100では、スイッチング素子であるTFT30が走査信号SC1〜SCmの入力によりオン状態とされる期間、データ線6aから供給される画像信号D1〜Dnが所定のタイミングで画素電極15に書き込まれる。画素電極15を介して電気光学層50に書き込まれた所定レベルの画像信号D1〜Dnは、画素電極15と電気光学層50を介して対向配置された共通電極25との間で一定期間保持される。画像信号D1〜Dnの周波数は例えば60Hzである。本実施形態においては、画素電極15と電気光学層50との間に保持された画像信号D1〜Dnがリークするのを防止するため、画素電極15と共通電極25との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量16が接続されている。蓄積容量16は、TFT30のドレインと容量線3bとの間に設けられている。
図1に示す検査回路103にはデータ線6aが接続されており、電気光学装置100の製造過程において、上記画像信号を検出することによって、電気光学装置100の動作欠陥などを確認するのに用いられる。従って、図3では、検査回路103の図示を省略してある。なお、図1には、画素領域Eの外側に形成される周辺回路として、データ線駆動回路101、走査線駆動回路102、および検査回路103を示してあるが、周辺回路として、上記画像信号をサンプリングしてデータ線6aに供給するサンプリング回路や、データ線6aに所定電圧レベルのプリチャージ信号を上記画像信号D1〜Dnに先行して供給するプリチャージ回路等が設けられる場合もある。
(画素Pの構成)
図4は、図3に示す画素Pの構造を模式的に示す断面図である。図4に示すように、第1基板10において、基板本体10wの一方面10sには、走査線3aが形成される。走査線3aは、例えばAl(アルミニウム)、Ti(チタン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)等の遮光層からなる。
走査線3aの上層には酸化シリコン等からなる第1絶縁膜11a(下地絶縁膜)が形成され、第1絶縁膜11aの上層に半導体層30aが形成されている。半導体層30aは、多結晶シリコン膜からなる。半導体層30aは、酸化シリコン等からなる第2絶縁膜(ゲート絶縁膜)11bによって覆われており、第2絶縁膜11bの上層には、走査線3aに電気的に接続されたゲート電極30gが形成される。
ゲート電極30gの上層には酸化シリコン等からなる第3絶縁膜11cが形成されており、第2絶縁膜11bおよび第3絶縁膜11cには、半導体層30aのソース領域およびドレイン領域に到るコンタクトホールCNT1、CNT2が形成される。第3絶縁膜11cの上層には、コンタクトホールCNT1、CNT2を介して半導体層30aに接続するデータ線6a(ソース電極)、および第1中継電極6b(ドレイン電極)が形成される。このようにしてTFT30が構成される。本実施形態において、TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有している。
データ線6aおよび第1中継電極6bの上層側には酸化シリコン等からなる第1層間絶縁膜12aが形成される。第1層間絶縁膜12aの表面は、化学的機械的研磨処理(Chemical Mechanical Polishing:CMP処理)等によって平坦化されている。第1層間絶縁膜12aには、第1中継電極6bに到るコンタクトホールCNT3が形成されており、第1層間絶縁膜12aの上層には、配線7aと、コンタクトホールCNT3を介して第1中継電極6bに電気的に接続される第2中継電極7bとが形成される。配線7aは、TFT30の半導体層30aやデータ線6aと平面視で重なるように形成されており、固定電位が印加されたシールド層として機能する。
配線7aおよび第2中継電極7bの上層側には酸化シリコン等からなる第2層間絶縁膜13aが形成される。第2層間絶縁膜13aの表面は、CMP処理等によって平坦化されている。第2層間絶縁膜13aには、第2中継電極7bに到るコンタクトホールCNT4が形成される。
第2層間絶縁膜13aの上層には、遮光性の金属等によって、第1容量電極16aおよび第3中継電極16dが形成される。第1容量電極16aは複数の画素Pに跨るように形成された容量線3bであり、固定電位が供給される。第1容量電極16aおよび第3中継電極16dの上層には、第1容量電極16aの外縁および第3中継電極16dの外縁等を覆うように絶縁膜13bが形成される。第1容量電極16aおよび絶縁膜13bの上層側には誘電体層16bが形成される。誘電体層16bは、シリコン窒化膜や、酸化ハフニウム(HfO2)、アルミナ(Al23)、酸化タンタル(Ta25)等からなる。誘電体層16bの上層には、窒化チタン(TiN)等からなる第2容量電極16cが形成され、第1容量電極16a、誘電体層16b、および第2容量電極16cによって蓄積容量16が構成される。第2容量電極16cは、誘電体層16bおよび絶縁膜13bの除去部分を介して第3中継電極16dに電気的に接続されている。
第2容量電極16cの上層側には酸化シリコン等からなる第4層間絶縁膜14aが形成され、第4層間絶縁膜14aの表面は、CMP処理等によって平坦化されている。第4層間絶縁膜14aには、第2容量電極16cに到達するコンタクトホールCNT5が形成されている。第4層間絶縁膜14aの上層にはITO等の透光性導電膜からなる画素電極15が形成され、画素電極15は、コンタクトホールCNT5を介して第2容量電極16cに電気的に接続されている。
このように構成した電気光学装置100では、第1基板10に、複数の配線が形成されており、配線間を絶縁する絶縁膜や層間絶縁膜の符号を用いて配線部を表してある。例えば、配線部11の代表的な配線は走査線3aである。配線部12の代表的な配線はデータ線6aである。配線部13の代表的な配線は配線7aである。配線部14の代表的な配線は、第1容量電極16aとしての容量線3bである。
(電気光学層50等の構成)
第1配向膜18および第2配向膜28は、無機配向膜であって、酸化シリコン等の無機材料を斜め蒸着して柱状に成長させたカラム18c、28cの集合体からなる。従って、電気光学層50において、液晶分子LCは、第1基板10および第2基板20に対する法線方向に対して、3°〜5°のプレチルト角度θpを有して略垂直配向(VA;Vertical Alignment)する。液晶分子LCは、画素電極15と共通電極25との間に駆動信号が印加された際、画素電極15と共通電極25との間に生ずる電界方向によって傾きが変化する。
図1において、第1基板10に第1配向膜18を形成する際の斜め蒸着方向は、例えば、破線の矢印C1で示す方位であり、Y軸方向に角度θaの角度を成す方向である。第2基板20に第2配向膜28を形成する際の斜め蒸着方向は、例えば、実線の矢印C2で示す方位であり、Y軸方向に角度θaの角度を成す方向である。かかる蒸着方向によって、液晶分子LCの配向方向に規定される。角度θaは例えば45度である。第1基板10に第1配向膜18を形成する際の斜め蒸着の方位と、第2基板20に第2配向膜28を形成する際の斜め蒸着の方位とは逆向きである。
(画素領域E等の説明)
図5は、図1に示す電気光学装置100の平面構成を示す説明図であり、第1基板10と第2基板20とが重なっている領域の説明図である。図6は、図5に示す電気光学装置100のA1−A1’断面を模式的に示す説明図ある。図5および図6に示すように、電気光学装置100の画素領域Eは複数の画素PがX軸方向およびY軸方向に配置されており、複数の画素Pは各々、TFT30に電気的に接続された画素電極15を有している。画素Pおよび画素電極15は、平面的な形状、大きさや配置ピッチ等が同一である。
画素領域Eは、複数の画素Pのうち、画像の表示に直接寄与する表示画素P0が配置された表示領域E1を有し、表示領域E1の周りには、複数の画素Pのうち、画像の表示に直接寄与しない複数のダミー画素DPを有するダミー画素領域E2を有している。また、画素領域Eの外側は周辺領域E3になっている。以下の説明では、複数の画素電極15のうち、表示画素P0に設けられた画素電極15を有効画素電極150とし、ダミー画素DPに設けられた画素電極15をダミー画素電極151とする。図5に示す態様では、ダミー画素領域E2にX軸方向において表示領域E1を挟んで2個ずつ、Y軸方向において表示領域E1を挟んで2個ずつのダミー画素DPが配置されている。但し、ダミー画素領域E2におけるダミー画素DPの配置数はこれに限定されるものではなく、X軸方向およびY軸方向の各々において、表示領域E1を挟んで少なくとも1個ずつのダミー画素DPが配置されていればよい。また、3個ずつ以上でもよく、X軸方向とY軸方向とにおける配置数が異なっていてもよい。
本実施形態では、ダミー画素領域E2を電子見切り部120として機能させる。より具体的には、ダミー画素電極151は各々、下層側に設けられたTFT30に電気的に接続されており、電気光学装置100がノーマリーブラックモードの場合、表示領域E1の画素Pの表示状態に関わらず、常にダミー画素DPの透過率が変化しない程度の交流電位が印加される。従って、電子見切り部120の全域が黒表示となる。なお、図1および図2を参照して説明した見切り部21は、シール材40とダミー画素領域E2との間に位置するため、ダミー画素領域E2(電子見切り部120)は、見切り部21とともに、電気光学装置100のON・OFFに依存しない見切りとして機能する。
(不純物イオン)
このように構成した電気光学装置100において、電気光学層50を駆動すると、図4に矢印Bで示すように、液晶分子LCが振動し、図1に示す矢印C1、C2で示した斜め蒸着方向に液晶分子LCのフローが生ずる。従って、液晶注入時における混入、シール材40からの溶出、液晶材料の光化学反応等によって、電気光学層50にイオン性不純物に混入すると、イオン性不純物は、液晶分子LCのフローに沿って画素領域Eの隅部Ea、Ebに向かって移動し、隅部Ea、Ebに偏在しようとする。イオン性不純物が偏在している領域では、電気光学層50の絶縁抵抗が低下し、駆動電位の低下を招く。その結果、隅部Ea、Ebでは表示ムラや通電による焼き付き現象が発生することになる。
そこで、本実施形態では、以下に説明するように、表示領域E1の外側に、基準電位に対して極性が反転する交流信号が印加されるイオントラップ電極130を設け、表示領域E1のイオン性不純物を表示領域E1の外側に掃き出す。
(トラップ用電極130の構成)
図7は、図8に示すイオントラップ電極130に印加される信号の一例を示す説明図である。図5および図6に示すように、本実施形態の電気光学装置100の第1基板10には、イオントラップ電極130として、平面視で画素領域Eとシール材40とに挟まれた領域で第1交流信号Vaが供給される第1電極131と、平面視で第1電極131とシール材40とに挟まれた領域で第1交流信号Vaに対して位相がずれた第2交流信号Vbが供給される第2電極132とが設けられている。また、第1基板10には、平面視で第2電極132とシール材40とに挟まれた領域で第1交流信号Vaおよび第2交流信号Vbに対して位相がずれた第3交流信号Vcが供給される第3電極133が設けられている。
さらに、第1基板10には、平面視で第3電極133とシール材40とに挟まれた領域で第1交流信号Vaが供給される第1電極134と、平面視で第1電極134とシール材40とに挟まれた領域で第2交流信号Vbが供給される第2電極135とが設けられている。また、第1基板10には、平面視で第2電極135とシール材40とに挟まれた領域で第3交流信号Vcが供給される第3電極136が設けられている。本実施形態において、イオントラップ電極130は、画素電極15と同一の層からなる。
イオントラップ電極130は、少なくとも、イオン性不純物が偏在しようとする画素領域Eの隅部とシール材40の隅部との間に設けられている。本実施形態において、図1に示す矢印C1、C2で示した斜め蒸着方向(液晶分子LCの配向方向)に対応して、イオントラップ電極130は、少なくとも、画素領域Eの対角方向における2つの隅部Ea、Ebと、シール材40の前記対角方向における2つの隅部40a、40bとの間の各々に設けられている。なお、イオントラップ電極130は、2つの隅部Ea、Ebから画素領域Eに沿って延在している態様や、2つの隅部Ea、Ebを含む画素領域Eの全周にわたって枠状に延在している態様が採用されることもある。本実施形態において、イオントラップ電極130は、少なくとも画素領域Eの対角方向における2つの隅部Ea、Ebと、シール材40の前記対角方向における2つの隅部40a、40bとの間付近のみに設けられている。
本実施形態においては、例えば、図7に示すように、第1電極131、134に供給される第1交流信号Vaが正極性(+)から負極性(−)に遷移する前に、第2電極132、135に供給される第2交流信号Vbが負極性(−)から正極性(+)に遷移する。また、第2交流信号Vbが正極性(+)から負極性(−)に遷移する前に、第3電極133、136に印加される第3交流信号Vcが負極性(−)から正極性(+)に遷移する。また、第1電極131、134に印加される第1交流信号Vaが負極性(−)から正極性(+)に遷移する前に、第2電極132、135に印加される第2交流信号Vbが正極性(+)から負極性(−)に遷移する。また、第2交流信号Vbが負極性(−)から正極性(+)に遷移する前に、第3電極133、136に印加される第3交流信号Vcが正極性(+)から負極性(−)に遷移する。
ここで、第2電極132、135に与えられた第2交流信号Vbは、第1電極131、134に与えられ第1交流信号Vaに対して、時間軸tにおいてΔt時間だけ遅れている。同様に、第3電極133、136に与えられた第3交流信号Vcは、第2電極132、135に与えられた第2交流信号Vbに対して、時間軸tにおいてΔt時間だけ遅れている。例えば、Δt時間を1/3周期とすれば、第1電極131、134、第2電極132、135、第3電極133、136の各々に与えられた交流信号は、互いに1/3周期(120°)だけ位相がずれることとなる。言い換えれば、第1電極131、134、第2電極132、135、および第3電極133、136の各々の電位が互いに位相がずれた状態となる最大の位相のずれ量Δtは、交流信号の1周期を電極の数nで除した値となる。なお、図7に示した信号は、基準電位を0Vとして、高電位(5V)と低電位(−5V)とに遷移する周波数が1mHzの矩形波の交流信号であったが、基準電位、高電位、低電位の設定は、これに限定されるものではない。
かかる構成によれば、図7に示す時間t0から時間t1において、第1電極131、134に供給される第1交流信号Vaが5Vの正極性(+)のとき、第1電極131、134に隣り合う第2電極132、135に供給の第2交流信号Vbは、−5Vの負極性となる。従って、第1電極131と第2電極132との間には、第1電極131から第2電極132に向う水平電場が発生し、第1電極134と第2電極135との間には、第1電極134から第2電極135に向う水平電場が発生する。また、時間t1から時間t2において、第2電極132、135に供給される第2交流信号Vbが5Vの正極性(+)のとき、第2電極132、135に隣り合う第3電極133、136に供給される第3電位が−5Vの負極性(−)となる。従って、第2電極132と第3電極133との間には、第2電極132から第3電極133に向う水平電場が発生し、第2電極135と第3電極136との間には、第2電極135から第3電極136に向う水平電場が発生する。
また、時間t2から時間t3において、第3電極133、136に供給される第3交流信号Vcが5Vの正極性(+)のとき、第3電極133、136に隣り合う第2電極132、135に供給される第2交流信号Vbが5Vの正極性(+)から−5の負極性(−)に遷移する。従って、時間t0から時間t3の交流信号における1周期に相当する時間内において、第1電極131、134、第2電極132、135、および第3電極133、136の電極間における水平電場の分布が、第1電極131から第3電極133へ時間的にスクロールされ、第1電極134から第3電極136へ時間的にスクロールされる。
ここで、イオン性不純物は、正極性(+)を有するものと、負極性(−)を有するものとが存在する可能性があるが、本実施形態では、第1電極131、134の第1電位の極性に対応して正極性(+)または負極性(−)のイオン性不純物が第1電極131、134に引き寄せられることになる。第1電極131、134に引き寄せられたイオン性不純物をそのまま滞留させておくと、次第にイオン性不純物が蓄積されて、電子見切り部120や表示領域E1の表示に影響を及ぼすおそれがあるので、第1電極131、134に引き寄せられたイオン性不純物を逐次、第2電極132、135や第3電極133、136に移動させる。すなわち、第1電極131、134に引き寄せられた正極性(+)または負極性(−)のイオン性不純物を、第2電極132、135を経由して第3電極133、136へ移動させることができる。それ故、イオン性不純物は、上記の水平電場の第1電極131、134から第3電極133、136への移動に伴ってダミー画素領域E2から周辺領域E3に掃き寄せられる。かかる動作は画像を表示している期間、あるいは画像の表示を休止している期間のいずれに実施してもよい。
なお、水平電場のスクロールに伴って確実にイオン性不純物を第3電極133、136に掃き寄せるためには、イオン性不純物の移動速度を考慮して交流信号の周波数を決める。なお、イオントラップ電極130に印加する交流信号は、図7に示した矩形波の交流信号に限定されない。例えば、図7の矩形波の交流信号は、電位が正極性(+)である時間と負極性(−)である時間が同じであるが、例えば、電位が正極性(+)である時間よりも電位が負極性(−)である時間の方が長い設定の交流信号としてもよい。また、矩形波の交流信号は、5Vと−5Vの2値の電位間で振幅させてもよいが、異なる3値以上の電位を遷移するように波形を設定してもよい。さらに、イオントラップ電極の各々に印加される交流信号は、1周期の時間内において互いに位相が異なる正弦波であってもよい。
(トラップ用電極130の周辺の構成)
本形態において、イオントラップ電極130の少なくとも一部と重なる領域は、画素領域Eより電気光学層の厚さが厚くなっている。本形態では、イオントラップ電極130と重なる領域の全体が、画素領域Eより電気光学層の厚さが厚くなっている。すなわち、イオントラップ電極130と重なる領域における電気光学層50の厚さd1は、画素領域Eにおける電気光学層50の厚さd0より厚い。
本形態において、イオントラップ電極130と重なる領域は、第2基板20に設けられた溝状の凹部27によって画素領域Eより電気光学層50の厚さが厚くなっている。
また、第2基板20において、イオントラップ電極130の少なくとも一部と重なる領域には共通電極25が設けられていない。本形態では、第2基板20において、イオントラップ電極130と重なる領域の全体に共通電極25が設けられていない。従って、凹部27の内部の全体が共通電極25の非形成領域になっている。
ここで、共通電極25は、図1に示す上下導通部106を介して第1基板10に設けられた配線と電気的に接続する必要がある。また、シール材40は、第1基板10と第2基板20との基板間隔(電気光学層50の厚さ)を制御する。
従って、第2基板20において、凹部27は、画素領域Eとシール材40との間に設けられており、シール材40が設けられている領域には凹部27が形成されていない。このため、シール材40が設けられている領域は、周方向の全体にわたって第1基板10と第2基板20との間隔が一定または略一定である。それ故、第1基板10と第2基板20との間隔は、シール材40によって適正の値に制御される。
また、共通電極25は、凹部27の内側を除いて第2基板20の全面に形成されている。このため、共通電極25は、シール材40が設けられている領域の全体にわたって残されており、シール材40と第2基板20との間には、共通電極25と同一層に設けられた透明導電層25aが設けられている。従って、シール材40の内側に設けられている共通電極25をシール材40の外側に設けられた上下導通部106を介して第1基板10に設けられた配線と電気的に接続することができる。
(本実施形態の主な効果)
以上説明したように、本実施形態では、位相が互いに120°ずれた信号が印加されるイオントラップ電極130(第1電極131、134、第2電極132、135、および第3電極133、136)が設けられているため、表示領域E1を備えた画素領域Eの電気光学層50に混入した負極性のイオン性不純物、および正極性のイオン性不純物を画素領域Eから離間した領域まで掃引することができる。従って、画素領域Eにおいてイオン性不純物の偏在に起因する画像品位の低下を抑制することができる。
また、イオントラップ電極130と重なる領域には共通電極25が設けられていないため、イオントラップ電極130によって形成される水平電場が、共通電極25の電位によって弱まることを抑制することができる。それ故、イオン性不純物を効率よく掃引することができる。
また、イオントラップ電極130と重なる領域は、凹部27によって、電気光学層50の厚さが厚くなっている。このため、イオントラップ電極130によって、画素領域Eから離間した領域にイオン性不純物が凝集した場合でも、イオン性不純物の濃度を低く抑えることができる。それ故、イオン性不純物が濃度勾配によって画素領域Eに向けて拡散することを抑制することができる。特に、本形態では、画素領域Eから離間した領域にイオン性不純物が高濃度に凝集するため、濃度勾配による拡散が発生しやすい傾向にあるが、凹部27によって、電気光学層50の厚さを厚くしたため、濃度勾配を小さくしてイオン性不純物の拡散を抑制する効果が顕著である。
また、本形態では、凝集したイオン性不純物は、イオントラップ電極130に静電力で補足された状態にないため、濃度勾配による拡散が発生しやすいが、イオントラップ電極130と重なる領域に共通電極25を設けないことによって、イオントラップ電極130によって形成される水平電場が弱まることを抑制している。従って、画素領域Eから離間した領域に凝集したイオン性不純物が画素領域Eに向けて拡散することを抑制できる効果が顕著である。
[実施形態2]
図8は、本発明の実施形態2に係る電気光学装置100の断面を模式的に示す説明図であり、図6に示すA1−A1’断面に対応する。なお、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を省略する。
実施形態1では、イオントラップ電極130と重なる領域の全体が、画素領域Eより電気光学層50の厚さが厚くなっていたが、本形態では、図8に示すように、第2電極132と重なる領域、および第2電極132と重なる領域よりシール材40の側に凹部27が形成されている。このため、第1電極131、第2電極132および第3電極133のうち、第1電極131と重なる領域における電気光学層50の厚さは画素領域Eにおける電気光学層50の厚さと等しく、第2電極132および第3電極133と重なる領域における電気光学層50の厚さが、画素領域Eにおける電気光学層50の厚さより厚くなっている
また、共通電極25は凹部27の内側に設けられておらず、それ故、第1電極131、第2電極132および第3電極133のうち、第2電極132および第3電極133と重なる領域に共通電極25が設けられていない。かかる構成でも、イオントラップ電極130によって画素領域Eより外側に掃引されたイオン性不純物は、第2電極132と重なる領域、および第2電極132と重なる領域よりシール材40の側に凝集するので、イオン性不純物が画素領域Eに向けて拡散することを抑制することができる。
[実施形態3]
図9は、本発明の実施形態3に係る電気光学装置100の断面を模式的に示す説明図であり、図6に示すA1−A1’断面に対応する。なお、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と同様であるため、共通する部分には同一の符号を付してそれらの詳細な説明を省略する。
本形態でも、実施形態1と同様、イオントラップ電極130と重なる領域は、凹部27によって、電気光学層50の厚さが厚くなっている。また、イオントラップ電極130と重なる領域(凹部27の底部)には共通電極25が設けられていない。
ここで、実施形態1では、イオントラップ電極130が第1基板10に設けられ、第2基板20に設けられていなかったが、本形態では、図9に示すように、第1基板10にはイオントラップ電極130が設けられ、第2基板20には、凹部27の底部にイオントラップ電極230が設けられている。
本形態において、イオントラップ電極230は、イオントラップ電極130と同様な構成を有している。より具体的には、イオントラップ電極230は、第2基板20の画素領域Eとシール材40との間に設けられた第4電極231と、第2基板20の第4電極231とシール材40との間に設けられた第5電極232と、第2基板20の第5電極232とシール材40との間に設けられた第6電極233とを含んでいる。第4電極231、第5電極232、および第6電極233は各々、位相がずれた交流信号が印加される。
第4電極231に印加される第4交流信号、第5電極232に印加される第5交流信号、および第6電極233に印加される第6交流信号は各々、第1交流信号Va、第2交流信号Vb、および第3交流信号Vcと波形や電圧等が異なっていてもよいが、本形態において、第4交流信号、第5交流信号、および第6交流信号は各々、第1交流信号Va、第2交流信号Vb、および第3交流信号Vcと同一の信号である。具体的には、第4電極231に印加される第4交流信号は、第1電極131に印加される第1交流信号Vaと同一信号であり、第5電極232に印加される第5交流信号は、第2電極132に印加される第2交流信号Vbと同一信号であり、第6電極233に印加される第5交流信号は、第3電極133に印加される第3交流信号Vcと同一信号である。
さらに、イオントラップ電極230は、第2基板20において第6電極233とシール材40との間で第4交流信号(第1交流信号Va)が印加される第4電極234と、第2基板20において第4電極234とシール材40との間で第5交流信号(第2交流信号Vb)が印加される第5電極235と、第2基板20において第5電極235とシール材40との間で第6交流信号(第3交流信号Vc)が印加される第6電極236とを含んでいる。
イオントラップ電極130とイオントラップ電極230とは重なった構成、および重なっていない構成のいずれであってもよいが、本形態において、イオントラップ電極130とイオントラップ電極230とは重なっている。すなわち、第1電極131、134は第4電極231、234と各々重なり、第2電極132、135は第5電極232、235と各々重なり、第3電極133、136は第6電極233、236と各々重なっている。
このように構成したイオントラップ電極230でも、イオントラップ電極130と同様、画素領域Eのイオン性不純物を画素領域Eから離間した領域に向けて掃引し、凝集させることができる。特に本形態では、イオントラップ電極130とイオントラップ電極230とが重なっているため、イオントラップ電極130とイオントラップ電極230との間で電気的な干渉が小さい。従って、第1基板10の表面では、イオントラップ電極130によって強い水平電場を形成でき、第2基板20の表面では、イオントラップ電極230によって強い水平電場を形成できる。それ故、画素領域Eから離間した領域に向かうイオ2ン性不純物の掃引を適正にできるとともに、凝集したイオン性不純物の画素領域Eへの拡散を効果的に抑制することができる。
[他の実施形態]
上記実施形態1−3に係る電気光学装置100では、ダミー画素領域E2が見切り部21と表示領域E1の間に設けられていたが、ダミー画素領域E2が見切り部21と平面視で重なっている場合に本発明を適用してもよい。また、見切り部21と表示領域E1の間にダミー画素領域E2が設けられていない場合に本発明を適用してもよい。上記実施形態1−3に係る電気光学装置100では、第2基板20に設けた凹部27によって、イオントラップ電極130と重なる領域における電気光学層50の厚さを厚くしたが、第1基板10に設けた凹部によって、イオントラップ電極130と重なる領域における電気光学層50の厚さを厚くしてもよい。
上記実施形態では、透過型の電気光学装置100に本発明を適用したが、反射型の電気光学装置100に本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
上述した実施形態に係る電気光学装置100を用いた電子機器について説明する。図10は、本発明を適用した電気光学装置100を用いた投射型表示装置の概略構成図である。図10には、偏光板等の光学素子の図示を省略してある。図10に示す投射型表示装置2100は、電気光学装置100を用いた電子機器の一例である。
図10に示す投射型表示装置2100において、上記実施形態に係る電気光学装置100がライトバルブとして用いられ、装置を大きくすることなく高精細で明るい表示が可能である。図10に示すように、投射型表示装置2100の内部には、ハロゲンランプ等の白色光源を有するランプユニット2102(光源部)が設けられている。ランプユニット2102から射出された投射光は、内部に配置された3枚のミラー2106および2枚のダイクロイックミラー2108によってR(赤)色、G(緑)色、B(青)色の3原色に分離される。分離された投射光は、各原色に対応するライトバルブ100R、100G、100Bにそれぞれ導かれ、変調される。なお、B色の光は、他のR色やG色と比較すると光路が長いので、その損失を防ぐために、入射レンズ2122、リレーレンズ2123および出射レンズ2124を有するリレーレンズ系2121を介して導かれる。
ライトバルブ100R、100G、100Bによってそれぞれ変調された光は、ダイクロイックプリズム2112に3方向から入射する。そして、ダイクロイックプリズム2112において、R色およびB色の光は90度に反射し、G色の光は透過する。したがって、各原色の画像が合成された後、スクリーン2120には、投射レンズ群2114(投射光学系)によってカラー画像が投射される。
(他の投射型表示装置)
なお、投射型表示装置については、光源部として、各色の光を出射するLED光源等を用い、かかるLED光源から出射された色光を各々、別の液晶装置に供給するように構成してもよい。
(他の電子機器)
本発明を適用した電気光学装置100を備えた電子機器は、上記実施形態の投射型表示装置2100に限定されない。例えば、投射型のHUD(ヘッドアップディスプレイ)や直視型のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)、パーソナルコンピューター、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ等の電子機器に用いてもよい。
10…第1基板、15…画素電極、18…第1配向膜、18c、28c…カラム、20…第2基板、21…見切り部、25…共通電極、27…凹部、28…第2配向膜、30…TFT、40…シール材、50…電気光学層、100…電気光学装置、100B、100G、100R…ライトバルブ、110…液晶パネル、120…電子見切り部、130、230…イオントラップ電極、131、134…第1電極、132、135…第2電極、133、136…第3電極、150…有効画素電極、151…ダミー画素電極、231、234…第4電極、232、235…第5電極、233、236…第6電極、2100…投射型表示装置、2102…ランプユニット(光源部)、2114…投射レンズ群(投射光学系)、DP…ダミー画素、E…画素領域、E1…表示領域、E2…ダミー画素領域、E3…周辺領域、P…画素、P0…表示画素、LC…液晶分子、Ea、Eb、40a、40b…隅部、Va…第1交流信号、Vb…第2交流信号、Vc…第3交流信号。

Claims (10)

  1. 第1基板と、
    シール材を介して前記第1基板と貼り合わされた第2基板と、
    前記シール材の内側に配置された電気光学層と、
    前記第1基板の画素領域に設けられた複数の画素電極と、
    前記第2基板に設けられた共通電極と、
    前記画素領域と前記シール材との間に設けられ、基準電位に対して極性が反転する交流信号が印加されるイオントラップ電極と、
    を有し、
    前記イオントラップ電極は、前記第1基板において第1交流信号が印加される第1電極と、前記第1基板の前記第1電極と前記シール材との間に設けられ、前記第1交流信号に対して位相のずれた第2交流信号が印加される第2電極と、を含み、
    前記イオントラップ電極の少なくとも一部と重なる領域は、前記画素領域より前記電気光学層の厚さが厚く、前記共通電極が設けられていないことを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1に記載の電気光学装置において、
    前記イオントラップ電極の少なくとも一部と重なる前記領域は、前記第2基板に設けられた凹部によって前記画素領域より前記電気光学層の厚さが厚くなっていることを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項1または2に記載の電気光学装置において、
    前記イオントラップ電極は、前記第1基板の前記第2電極と前記シール材との間に設けられた第3電極を含み、
    前記第3電極は、前記第1交流信号および前記第2交流信号に対して位相のずれた第3交流信号が印加されることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項3に記載の電気光学装置において、
    前記第1交流信号、前記第2交流信号、および前記第3交流信号は各々、位相が120°ずれていることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項3または4に記載の電気光学装置において、
    前記共通電極は、少なくとも、前記第2電極および前記第3電極と重なる領域には設けられていないことを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項3から5までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記イオントラップ電極は、前記第2基板において第4交流信号が印加される第4電極と、前記第2基板の前記第4電極と前記シール材との間に設けられ、前記第4交流信号に対して位相のずれた第5交流信号が印加される第5電極と、前記第2基板の前記第5電極と前記シール材との間に設けられ、前記第5交流信号に対して位相のずれた第6交流信号が印加される第6電極と、を含むことを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項6に記載の電気光学装置において、
    前記第4電極は、前記第1電極と重なり、
    前記第5電極は、前記第2電極と重なり、
    前記第6電極は、前記第3電極と重なっていることを特徴とする電気光学装置。
  8. 請求項1から7までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記イオントラップ電極は、少なくとも、前記画素領域の対角方向における2つの隅部と、前記シール材の前記対角方向における2つの隅部との間の各々に設けられていることを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項1から8までの何れか一項に記載の電気光学装置において、
    前記第2基板と前記シール材との間には、前記共通電極と同一層に設けられた透明導電層を備えていることを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項1から9までの何れか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11682361B2 (en) 2021-05-19 2023-06-20 Seiko Epson Corporation Liquid crystal device and electronic apparatus having electrode between pixel area and seal material

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