JP2020200716A - スラット及びこれを用いたブラインド - Google Patents

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Abstract

【課題】通常のスラットの塗装方法と同様の製造工程にて、再帰性反射性能を有するスラットを製造することの可能なスラット及びこれを用いたブラインドを提供する。【解決手段】スラット100及びこれを用いた横型ブラインド10は、開口部に設置可能であり、スラット基材102と、スラット基材102の表面に形成されスラット100の表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層104と、下塗層104の表面に形成され再帰性反射性能を有する複数の透明ビーズ106が分散される上塗層108と、を有することを特徴とする。かかる構成により、通常のスラット塗装方法と同様の製造工程にて、再帰性反射性能を有するスラットを製造することの可能なスラット及びこれを用いたブラインドが得られる。【選択図】図2

Description

本発明は、スラット及びこれを用いたブラインドに関する。
従来のスラットとしては、特開2017−2708号公報(特許文献1)に示されるものがある。この特許文献1に開示されるものは、複数のスラットの各々が、平坦な表面を有する第一の主面と、第一の主面と反対側に第二の主面を有する。第一の主面には第一の反射構造体、第二の主面には第二の反射構造体がそれぞれ形成される。第一の反射構造体が、所定範囲の入射角で第一の主面側から入射する近赤外線を再帰性反射する再帰性反射性能を有し、第二の反射構造体が、第二の主面側から入射する近赤外線を正反射する正反射特性を有することが開示されている。
このような構成によれば、春季から夏季にかけた太陽高度が比較的高いとき、入射した光の多くは再帰性反射性能を有する第一の反射構造体の表面へと入射し、第一の反射構造体の再帰性反射性能によって、多くの近赤外線が屋外側に再帰性反射され、地表方向への反射の影響を防ぐことができる効果を有する。
特開2017−2708号公報
ところで、上記のような従来のスラットにおいては、第一の反射構造体は、表面がプリズム形状、レンチキュラー形状、半球状、コーナーキューブ状等の凹凸面からなるシート材として予め製造されている。また、第二の反射構造体は予め帯状に製造されている。そして、シート状の第一の反射構造体と帯状の第二の反射構造体と貼り合わせることによってスラットとして製造している。このため、通常のスラットの製造方法とは異なるため製造面での課題があった。
そこで本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、通常のスラットの塗装方法と同様の製造工程にて、再帰性反射性能を有するスラットを製造することの可能なスラット及びこれを用いたブラインドを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の第1の観点によれば、開口部に設置されるブラインドに用いられるスラットにおいて、スラット基材と、前記スラット基材の表面に形成され表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層と、前記下塗層の表面に形成され再帰性反射性能を有する複数の再帰性反射部材が分散される上塗層と、を有することを特徴とする、スラットが提供される。
かかる構成によれば、スラット基材表面に、表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層と、複数の再帰性反射部材が分散された上塗層とを形成することで再帰性反射性能を有するスラットを製造することができる。よって、通常のスラット塗装方法と同様の製造工程にて、再帰性反射性能を有するスラットを製造することができる。
本発明は様々な応用が可能である。例えば、前記複数の再帰性反射部材は、大小異なる大きさの粒状からなるようにしてもよい。大きさが均一の再帰性反射部材のみに比べ、大小異なる大きさの再帰性反射部材を混在した方が、スラットのフォーミングなどによる外部応力に対し、多様化した応力分散により、塗装割れなどに強い。また、大きさが均一の再帰性反射部材が並んでいるものよりも、大小異なる大きさの再帰性反射部材が並んでいる方が、塗膜内の再帰性反射部材による密度が高まり、使用する塗料を節約できる。また、大きさが均一の再帰性反射部材のみに比べ、大小異なる大きさの再帰性反射部材を用いた方が小さい再帰性反射部材が大きい再帰性反射部材の隙間を埋め、より密度の高い配置ができ、併せて小さい再帰性反射部材により再帰性反射性能を補完できる。
また、前記複数の再帰性反射部材のうち一部の再帰性反射部材は、前記上塗層内に封入されていてもよい。すなわち、一部の再帰性反射部材が上塗層内に封入され、残りの再帰性反射部材が上塗層から露出する構成としてもよい。例えば、複数の再帰性反射部材が大小異なる大きさの粒状からなる場合、小さい粒の再帰性反射部材が上塗層内に封入され、これら小さい粒よりも大きい粒が上塗層内に封入されず塗膜表面から露出する構成とすることができる。
このように、上塗層内に封入されていない再帰性反射部材は塗膜表面から露出するため、再帰性反射性能を高めることができる。また、上塗層内に封入されていない再帰性反射部材は、露出面がスラット端部など外部との接触により傷つきやすいため性能の劣化が懸念されるが、表面を塗膜で覆われている上塗層内に封入されている再帰性反射部材を混在させることにより、上塗層内に封入されていない再帰性反射部材の傷による性能劣化の影響をスラット全体として補完し、最小限に留めることができる。また、経年により上塗層が劣化した場合、塗膜表面から露出する上塗層内に封入されていない再帰性反射部材は塗装面から分離しやすいが、塗膜に覆われた上塗層内に封入されている再帰性反射部材は分離しにくいため、スラット全体として大きい粒径の再帰性反射部材の弱点を補完できる。
また、前記複数の再帰性反射部材は、前記下塗層に接していてもよい。大小全ての再帰性反射部材が下塗層に接しているため、上塗層の膜厚を薄くでき、全体としてスラット基材表面の膜厚を薄くできる。
また、本発明の第2の観点によれば、開口部に設置可能なブラインドに用いられるスラットにおいて、スラット基材の表面には、表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層として熱硬化性樹脂層が形成され、下塗層の表面には再帰性反射性能を有する大小異なる径からなる複数の透明ビーズが塗膜内に分散された上塗層として熱硬化性樹脂層が形成され、上塗層を形成する塗膜の膜厚は、最も小径の透明ビーズの直径と略同一であることを特徴とする、スラットが提供される。
かかる構成によれば、スラット基材表面に表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層を形成し、下塗層の表面に再帰性反射性能を有する複数の透明ビーズが分散された上塗層を形成することによって再帰性反射性能を有するスラットを製造することができる。よって、通常のスラット塗装方法と同様の製造工程にて、再帰性反射性能を有するスラットを製造することができる。
また、再帰性反射性能を有する大小異なる径からなる複数の透明ビーズを用いるため、大きさが均一の透明ビーズのみを用いる場合に比べ、大小異なる大きさの透明ビーズを混在した方が、スラットのフォーミングなどによる外部応力に対し、多様化した応力分散により、塗装割れなどに強い。また、大きさが均一の透明ビーズが並んでいるものよりも、大小異なる大きさの透明ビーズが並んでいる方が、塗膜内の透明ビーズによる密度が高まり、使用する塗料を節約できる。また、大径の透明ビーズのみを用いる場合に比べて、小径の透明ビーズが大径の透明ビーズの隙間を埋め、より密度の高い配置ができ、併せて小径の透明ビーズにより再帰性反射性能を補完できる。
さらに、上塗層を形成する塗膜の膜厚が最も小径の透明ビーズの直径と略同一であるため、それよりも大径の透明ビーズが塗膜表面から露出する。よって、再帰性反射性能を高めることができる。また、大径の透明ビーズは、露出面がスラット端部など外部との接触により傷つきやすいため、性能の劣化が懸念されるが、表面を塗膜で覆われている小径の透明ビーズを混在させることにより、大径の透明ビーズの傷による性能劣化の影響をスラット全体として補完し、最小限に留めることができる。また、経年により樹脂が劣化した場合、塗膜表面から露出する大径の透明ビーズは塗装面から分離しやすいが、塗膜に覆われた小径の透明ビーズは分離しにくいため、スラット全体として大径の透明ビーズの弱点を補完できる。また、上塗層を形成する塗膜の膜厚を最も小径の透明ビーズの直径と略同一としたことにより、上塗層を形成する塗料の量を最少にすることができる。
また、本発明の第3の観点によれば、上記本発明の第1、第2の観点にかかるスラットを用いたブラインドが提供される。
かかる構成によれば、屋外の日射に対しては、スラット面での再帰性反射によって室内の高温化やヒートアイランドの抑制だけでなく、グレアの発生を抑制でき、室内の照明に対しても、スラット面での再帰性反射によって照明の光を天井に反射するため、グレアの発生を抑制できる。
本発明のスラット及びこれを用いたブラインドによれば、通常のスラットの塗装方法と同様の製造工程にて、再帰性反射性能を有するスラットを製造することが可能である。本発明のその他の効果については、後述する発明を実施するための形態においても説明する。
第1の実施形態にかかる横型ブラインド10の正面図である。 スラット100を説明するための図であり、(a)は(b)のスラット100のAの部分の拡大図であり、(b)はスラット100の一部分を示す斜視図であり、(c)は(b)のスラット100のBの部分の拡大図である。 スラット100の再帰性反射性能を示す断面図である。 横型ブラインド10の光の反射方向を説明するための図であり、(a)は昼間の直射日光をスラット面で再帰性反射する状態を示す概略図であり、(b)は夜間の室内照明の光をスラット面で再帰性反射する状態を示す概略図である。 第2の実施形態にかかる縦型ブラインド20の斜視図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
本実施形態の横型ブラインド10について、図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態の横型ブラインド10の正面図である。横型ブラインド10は、図1に示したように、図示していない窓枠等に固定されるヘッドボックス12と、ヘッドボックス12から傾動可能に垂下するラダーコード14と、ラダーコード14に整列状態に支持される多数のスラット100と、ラダーコード14の下端が連結されるボトムレール16と、ヘッドボックス12からスラット100を挿通して垂下し下端がボトムレール16に連結される昇降コード18と、ヘッドボックス12の一端から垂下し、ラダーコード14と昇降コード18を操作するための操作部19と、を備えて構成される。
本実施形態の特徴的な構成要素であるスラット100について、図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、スラット100を説明するための図であり、(a)は(b)のスラット100のAの部分の拡大図であり、(b)はスラット100の一部分を示す斜視図であり、(c)は(b)のスラット100のBの部分の拡大図である。
スラット100は、図2に示したように、スラット基材102の表面に、スラットの表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層104と、再帰性反射性能を有する複数の透明ビーズ(再帰性反射部材)106が分散され下塗層104の表面に形成される上塗層108とが形成されて構成される。
スラット基材102は、図2に示したように、長尺な板状であり、短手方向に若干湾曲した形状に形成されている。スラット基材102はアルミニウムまたはアルミニウム合金等の金属材料から構成されている。
下塗層104は、スラット基材102の表面に形成される塗膜である。下塗層104は、図2(c)に示したように、スラット基材102の表面に熱硬化性樹脂の塗料を直接塗布し硬化させることによって形成される熱硬化性樹脂層である。下塗層104は硬度の比較的低い熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂として、例えば、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂などが用いられる。熱硬化性樹脂は、スラット100の表面色を呈するための意匠顔料も含む。
上塗層108は、図2(a)、(c)に示したように、下塗層104の表面に形成される熱硬化性樹脂層である。熱硬化性樹脂層は、後述する大小異なる径からなる複数の透明ビーズ106を混ぜた透明な熱硬化性樹脂の塗料を下塗層104の表面に塗布し硬化させることによって形成される。上塗層108には、複数の透明ビーズ106が分散された状態になる。また、複数の透明ビーズ106は、下塗層104に接した状態で上塗層108の塗膜に保持される。上塗層108は下塗層104よりも硬度の高い熱硬化性樹脂を含む。熱硬化性樹脂として、例えば、熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性ポリウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂などが用いられる。
上塗層108の膜厚は、複数の透明ビーズ106のうち最も小径の小径透明ビーズ106aの直径と略同一である。よって、小径透明ビーズ106aは上塗層108内に封入されて、上塗層108から分離しにくくなっている。
一方、上塗層108の膜厚よりも大径の大径透明ビーズ106bは、一部が上塗層108の表面から露出している。大径透明ビーズ106bの露出した部分には、上塗層108を形成するときに用いた熱硬化性樹脂の薄い膜108aが形成されている。よって、上塗層108内に封入されている小径透明ビーズ106aよりも上塗層108から分離しやすいが、容易に離脱することはない。また、大径透明ビーズ106bは、上塗層108から露出した部分において再帰性反射性能が高められている。さらに、透明ビーズ106は大小異なる径からなるため、上塗層108において大径透明ビーズ106bの隙間を小径透明ビーズ106aが埋めることができる。
透明ビーズ106は、再帰性反射材からなり、スラット100に再帰性反射の機能を備えさせるものである。複数の透明ビーズ106は、図2(a)、(c)に示したように、球形であり、大小さまざまに異なる径のものが存在する。なお、透明ビーズ106は2種類以上の大きさの異なるものがあればよい。
透明ビーズ106は、再帰性反射が可能であればガラス、樹脂など素材は問わない。なお、本実施形態では、透明ビーズ106は球形であるが、再帰性反射が可能であれば多面体など必ずしも球形でなくてもよい。また、透明ビーズ106は、再帰性反射が可能であれば必ずしも透明でなくてもよく、半透明などでもよい。
次に、スラット100の製造方法について、図2を参照しながら説明する。
1)スラット基材102の表面にスラット100の表面色を呈するための意匠顔料を含んだ熱硬化性樹脂の塗料を塗布し硬化させる。これにより下塗層104である熱硬化性樹脂層が形成される。
2)下塗層104の表面に大小異なる径からなる複数の透明ビーズ106を攪拌しながら混ぜた透明な熱硬化性樹脂層を塗布する。塗料は最も小径の小径透明ビーズ106aの直径と略同一の膜厚になるように塗布される。これを硬化させることにより複数の透明ビーズ106が分散された状態で上塗層108である熱硬化性樹脂層が形成される。複数の透明ビーズ106は、下塗層104に接した状態で上塗層108の塗膜に保持される。また、小径透明ビーズ106aは、図2(c)に示したように、上塗層108内に封入されるが、上塗層108から露出した大径透明ビーズ106bには熱硬化性樹脂の薄い膜108aが形成される。
複数の透明ビーズ106は、図2(a)に示したように、大小さまざまに異なる径のものが存在するため、大径の透明ビーズ106の隙間を小径の透明ビーズ106で埋めるように配置される。なお、複数の透明ビーズ106は、隣り合う透明ビーズ106同士が接していてもよく、適度に隙間があいていてもよい。
このようにして、再帰性反射性能を有するスラット100が製造される。
以上、本実施形態の横型ブラインド10の構成について説明した。次に、横型ブラインド10の作用について、図3及び図4を参照しながら説明する。図3は、スラット100の再帰性反射性能を示す断面図である。図4は、横型ブラインド10の光の反射方向を説明するための図であり、(a)は昼間の直射日光をスラット面で再帰性反射する状態を示す概略図であり、(b)は夜間の室内照明の光をスラット面で再帰性反射する状態を示す概略図である。
スラット100に図3の矢印Aに示したように、光が入射すると、透明ビーズ106で再帰性反射する。よって、透明ビーズ106からは、図3の矢印Bに示したように、入射した方向に光が出ていく。よって、図4(a)に示したように、昼間の太陽Sからの図中の矢印Cに示した直射は、図中の矢印Dに示した太陽Sの方向に反射するため、地表には反射されず、ヒートアイランド現象が緩和される。さらに、室内に光が入射しにくいため、グレアの発生を抑制できる。また、図4(b)に示したように、夜間の室内照明Lからの図中の矢印Eに示した光は、図中の矢印Fに示したように天井Tの方向に反射するため、室内が明るくなる。
(第1の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、スラット基材102の表面に、スラット100の表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層104と、複数の透明ビーズ106が分散された上塗層108とを形成することでスラット100を構成する。よって、通常のスラットの塗装方法と同様の製造工程にて、再帰性反射性能を有するスラット100を製造することができる。
また、大きさが均一の透明ビーズ106のみに比べ、大小異なる大きさの透明ビーズ106を混在した方が、スラット100のフォーミングなどによる外部応力に対し、多様化した応力分散により、塗装割れなどに強い。
また、大きさが均一の透明ビーズ106が並んでいるものよりも、大小異なる大きさの透明ビーズ106が並んでいる方が、塗膜内の再帰性反射部材による密度が高まり、使用する塗料を節約できる。
また、大きさが均一の透明ビーズ106のみにくらべ、小径透明ビーズ106aが大径透明ビーズ106bの隙間を埋め、より密度の高い配置ができ、併せて小径透明ビーズ106aにより再帰性反射性能を補完できる。
また、塗膜表面から大径透明ビーズ106bが露出していることから再帰性反射性能を高めることができる。
また、大径透明ビーズ106bは、露出面がスラット端部など外部との接触により傷つきやすいため、性能の劣化が懸念されるが、表面を塗膜で覆われている小径透明ビーズ106aを混在させることにより、大径透明ビーズ106bの傷による性能劣化の影響をスラット100全体として補完し、最小限に留めることができる。
また、経年により樹脂が劣化した場合、塗膜表面から露出する大径透明ビーズ106bは塗装面から分離しやすいが、塗膜に覆われた小径透明ビーズ106aは分離しにくいため、スラット100全体として大きい粒径の再帰性反射部材の弱点を補完できる。
また、大小全ての透明ビーズ106が下塗層104に接しているため、上塗層108の膜厚を薄くでき、全体としてスラット基材102の表面の膜厚を薄くできる。
また、屋外の日射に対しては、スラット100面での再帰性反射によって室内の高温化やヒートアイランドの抑制だけでなく、室内に光が入射しにくいためにグレアの発生を抑制でき、室内の照明に対しても、スラット100面での再帰性反射によって照明の光を天井に反射するため、グレアの発生を抑制できる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態の縦型ブラインド20について、図5を参照しながら説明する。図5は、本実施形態にかかる縦型ブラインド20の斜視図である。本実施形態の縦型ブラインド20は、ルーバー200に再帰性反射性能を備えた点が第1の実施形態と異なるものである。本実施形態では、上記第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
本実施形態の縦型ブラインド20は、図5に示したように、ヘッドレール22と、ヘッドレール22の下方に吊り下げられるルーバー(スラット)200と、ルーバー200のヘッドレール22の長手方向への移動と回転を操作可能な操作部24と、を備えて構成される。
ルーバー200は、上記第1の実施形態のスラット100と同様の1)〜2)の方法で製造することができる。すなわち、ルーバー200の基材の表面に下塗層を形成し、下塗層の表面に大小異なる径からなる複数の透明ビーズを混ぜた透明な熱硬化性樹脂の塗料を塗布し硬化させることによって上塗層を形成する。このように、ルーバー200は、上記第1の実施形態のスラット100と同様に透明ビーズが散布されて再帰性反射性能を有するように構成される。
(第2の実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、ルーバー200及びこれを備えた縦型ブラインド20は、第1の実施形態のスラット100及び横型ブラインド10と同様の効果を有する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記第1の実施形態では、複数の透明ビーズ106は、大小異なる大きさからなるものとしたが、本発明はこの例に限定されない。再帰性反射性能を有するものであれば、透明ビーズは任意の大きさとすることができる。例えば、大きさは均一であってもよい。第2の実施形態も同様である。
また、上記第1の実施形態では、再帰性反射部材は透明ビーズ106としたが、本発明はこの例に限定されない。再帰性反射性能を有するものであれば、再帰性反射部材は任意の構成とすることができる。例えば、半透明や不透明のビーズであったり、球形ではなく多面体であったり、樹脂製やガラス製などであってもよい。第2の実施形態も同様である。
また、上記第1の実施形態では、複数の透明ビーズ106のうち最も小径の小径透明ビーズ106aが上塗層108内に封入され、大径透明ビーズ106bが塗膜表面から露出する構成としたが、本発明はこの例に限定されない。スラットの再帰性反射性能を高めたり、スラット全体として再帰性反射性能を補完したりできれば任意の設計とすることができる。例えば、上塗層の膜厚が最も小径の小径透明ビーズの直径よりも小さく、全ての透明ビーズが上塗層から露出していてもよい。また、小径の透明ビーズが上塗層の上部に配されて塗膜表面から露出し、大径透明ビーズが上塗層の下部に配されて上塗層内に封入されてもよい。また、小径透明ビーズと大径透明ビーズの間の大きさの透明ビーズ又は全ての透明ビーズが上塗層内に封入される大きさとしてもよい。第2の実施形態も同様である。
また、上記第1の実施形態では、全ての透明ビーズ106が下塗層104に接している構成としたが、本発明はこの例に限定されない。全ての又は一部の透明ビーズが下塗層に接していなくてもよい。上塗層の膜厚を薄くでき、全体としてスラット基材表面の膜厚を薄くできれば任意の設計とすることができる。第2の実施形態も同様である。
10 横型ブラインド
12 ヘッドボックス
14 ラダーコード
16 ボトムレール
18 昇降コード
19 操作部
100 スラット
102 スラット基材
104 下塗層
106 透明ビーズ(再帰性反射部材)
106a 小径透明ビーズ
106b 大径透明ビーズ
108 上塗層
108a 熱硬化性樹脂の薄い膜
20 縦型ブラインド
22 ヘッドレール
24 操作部
200 ルーバー(スラット)
S 太陽
L 照明
T 天井

Claims (6)

  1. 開口部に設置可能なブラインドに用いられるスラットにおいて、
    スラット基材と、
    前記スラット基材の表面に形成され表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層と、
    前記下塗層の表面に形成され再帰性反射性能を有する複数の再帰性反射部材が分散される上塗層と、
    を有することを特徴とする、スラット。
  2. 前記複数の再帰性反射部材は、大小異なる大きさの粒状からなることを特徴とする、請求項1に記載のスラット。
  3. 前記複数の再帰性反射部材のうち一部の再帰性反射部材は、前記上塗層内に封入されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のスラット。
  4. 前記複数の再帰性反射部材は、前記下塗層に接していることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のスラット。
  5. 開口部に設置可能なブラインドに用いられるスラットにおいて、
    スラット基材の表面には、表面色を呈するための意匠顔料を含む下塗層として熱硬化性樹脂層が形成され、
    前記下塗層の表面には再帰性反射性能を有する大小異なる径からなる複数の透明ビーズが塗膜内に分散された上塗層として熱硬化性樹脂層が形成され、
    前記上塗層を形成する塗膜の膜厚は、最も小径の透明ビーズの直径と略同一であることを特徴とする、スラット。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のスラットを用いたブラインド。

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