JP2020199649A - 立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置 - Google Patents

立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】優れた抗菌性を示し、かつ長期間に亘って抗菌性を維持することができる立体造形物を製造できる立体造形物の製造方法の提供。【解決手段】立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、を含み、抗菌性を示す立体造形物の製造方法である。【選択図】図3

Description

本発明は、立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置に関する。
近年、様々な生活用品、衣料品、医療用品等には使用者個々人の要求に応じたカスタマイズが常態化しつつあり、その製作には3次元(3D)プリンタを用いた3次元印刷によるケースが増加している。更に近年、立体造形物に対して単なる形状モデルではなく、抗菌機能等の新たな機能付与が求められている。例えば、樹脂成形品に抗菌機能を付与する場合に、特許文献1では樹脂に対し、銀、銅、亜鉛等の金属を含む化合物を添加する方法や、特許文献2では合成樹脂に対し、銀イオンや銅イオンでイオン交換したゼオライト系の固体粒子を添加する方法が開示されている。
本発明は、優れた抗菌性を示し、かつ長期間に亘って抗菌性を維持することができる立体造形物を製造できる立体造形物の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を達成するための手段としての本発明の立体造形物の製造方法は、立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、を含み、抗菌性を示す。
本発明によると、優れた抗菌性を示し、かつ長期間に亘って抗菌性を維持することができる立体造形物を製造できる立体造形物の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の立体造形物の製造装置の一例を説明するための平面図である。 図2は、本発明の立体造形物の製造装置の一例を説明するための側面図である。 図3は、本発明の立体造形物の製造装置の一例を説明するための断面図である。 図4は、本発明の立体造形物の製造装置の一例における制御部の概要を説明するためのブロック図である。 図5Aは、本発明の立体造形物の製造方法の一例を説明するための概略図である。 図5Bは、本発明の立体造形物の製造方法の一例を説明するための概略図である。 図5Cは、本発明の立体造形物の製造方法の一例を説明するための概略図である。 図5Dは、本発明の立体造形物の製造方法の一例を説明するための概略図である。 図5Eは、本発明の立体造形物の製造方法の一例を説明するための概略図である。 図6Aは、本発明の立体造形物の製造方法の他の一例を説明するための概略図である。 図6Bは、本発明の立体造形物の製造方法の他の一例を説明するための概略図である。 図6Cは、本発明の立体造形物の製造方法の他の一例を説明するための概略図である。 図6Dは、本発明の立体造形物の製造方法の他の一例を説明するための概略図である。 図6Eは、本発明の立体造形物の製造方法の他の一例を説明するための概略図である。 図6Fは、本発明の立体造形物の製造方法の他の一例を説明するための概略図である。
(立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置)
本発明の立体造形物の製造方法は、立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、を含み、抗菌性を示し、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の立体造形物の製造装置は、立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成手段と、前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与手段と、前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与手段と、前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化手段と、を有し、抗菌性を示し、更に必要に応じてその他の手段を有する。
本発明の立体造形物の製造方法は本発明の立体造形物の製造装置により好適に行うことができ、粉末層形成工程は粉末層形成手段により好適に行うことができ、第一の液体付与工程は第一の液体付与手段により好適に行うことができ、固化工程は固化手段により好適に行うことができ、その他の工程はその他の手段により好適に行うことができる。
つまり、本発明の立体造形物の製造方法は、本発明の立体造形物の製造装置を用い実施することと同義である。また、本発明の立体造形物の製造装置は、本発明の立体造形物の製造方法を実施することと同義である。
したがって、本発明の立体造形物の製造装置の説明を通じて本発明の立体造形物の製造方法の詳細についても明らかにする。
特許文献1に記載の従来技術では、このような固体粒子を添加した場合、金属イオンはゼオライト等の格子材料中にトラップされて思いの外活性を示さず、その結果、抗菌性を十分に発現しにくいという問題があった。
また、特許文献2に記載の従来技術では、出来上がった立体造形物の表面に液化した金属イオン等を塗布もしくは噴霧してコーティングしているが、初期には一時的に抗菌性を有する造形物を得られるが、一定期間使用すると抗菌作用が無くなるという問題がある。
本発明の立体造形物の製造方法及び立体造形物の製造装置によれば、造形時に粉末層に選択的に付与する第二の液体中に抗菌材を含有し、好ましくは第一の液体中にも抗菌材を含有しているので、立体造形物を囲むように(立体造形物の表面に)抗菌材を一定量配置することにより、立体造形物の表面近傍内部の抗菌材濃度を高めることができ、更に立体造形物の内部の抗菌材濃度も増加させることができるので、優れた抗菌性を長期間に亘って保持することができる。
<粉末層形成工程及び粉末層形成手段>
粉末層形成工程は、立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する工程であり、粉末層形成手段により実施される。
粉末層形成手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉末を供給する機構と、供給された粉末を均しながら粉末層を形成する機構の組合せなどが挙げられる。
前記立体造形用粉末材料は、樹脂材料を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
−樹脂材料−
前記樹脂材料としては、主に熱可塑性樹脂が好適であるが、熱硬化性樹脂、「エンプラ」や「スーパーエンプラ」などが含まれていてもよい。
前記樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸樹脂、ポリアセタール樹脂、スチレン系樹脂、ビニル樹脂、アミド樹脂、イミド樹脂、フッ素系樹脂、オレフィン樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリエチレングリコール樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリアリレート樹脂、液晶ポリマー、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ウレタン樹脂、セルロース、デンプン、ゼラチンなどが挙げられる。
これらは、ホモポリマー(単独重合体)であってもよいし、コポリマー(共重合体)であってもよく、更には混合してポリマーアロイ化したものを用いてもよい。
−その他の成分−
その他の成分としては、フィラー等の各種充填剤を含有していてもよく、これにより、強度や耐熱性、各種耐性を高めたり、新しい機能を持たせたり、コストを下げたりといったことが可能になる。
充填剤としては、特に制限はなく、抗菌材の機能を損なわなければ目的に応じて適宜選択することができ、例えば、流動化剤、フィラー、レベリング剤、などが挙げられる。
前記立体造形用粉末材料が、前記流動化剤を含むと前記立体造形用粉末材料による層等を容易にかつ効率よく形成し得る点で好ましく、前記フィラーを含むと得られる立体造形物の強度が著しく増加し、前記レベリング剤を含むと前記立体造形用粉末材料の濡れ性が向上して第一の液の使用量を減量できる等の工程上優位になる点で好ましい。
流動化剤としては、シリカや酸化チタン等の無機微粒子を採用することもできるが、有機微粒子であることが更に好適である。
有機微粒子としては、汎用性樹脂やエンジニアリングプラスチック等の公知の樹脂材料が利用でき、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ビニル樹脂、アミド樹脂等の微粒子などが挙げられる。
有機微粒子の体積平均粒径は、10nm以上2,000nm以下であることが好ましく、10nm以上1,000nm以下であることがより好ましい。この体積平均粒径の範囲よりも小さい場合は、粒子同士のVan der Waals力による凝集が無視できずハンドリングや微粉吸引等の労働安全性面で取り扱いが厳しく、また大きい場合は所望の流動化効果が得られないという問題が生ずるためである。
−立体造形用粉末材料の作製方法−
立体造形用粉末材料の作製方法としては、公知のバッチ式あるいは連続式の混練機である各種ミキサーやニーダーが使用できる。具体的には、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製)、スーパーミキサー(川田製作所製)、Qミキサー(日本コークス工業株式会社製)、メカノフュージョンシステム(ホソカワミクロン株式会社製)、メカノミル(岡田精工社製)等の混合機、また微少量の粉末調製時にはターブラーミキサー(シンマルエンタープライゼス社製)、オスターブレンダー(大阪ケミカル株式会社製)、ハイブリダイゼーションシステム(奈良機械製作所製)などの装置も利用することができる。
−立体造形用粉末材料の物性等−
前記立体造形用粉末材料としては、その体積平均粒径(一次粒径)は1μm以上100μm以下が好ましく、10μm以上80μm以下がより好ましい。この範囲よりも小さい場合は粒子同士のVan der Waals力が無視できずに凝集し易くなり、ハンドリングや微粉吸引等操作性や労働安全性面で取り扱いが厳しくなる。またこれ以上に大きい場合は粒子同士が細密充填しても粒子間の空隙が大きいため密度や強度低下あるいは造形精度の低下が大きな問題となるためである。
前記立体造形用粉末材料の特性としては、その安息角を測定した場合において、60度以下が好ましく、50度以下がより好ましく、40度以下が更に好ましい。
前記安息角が、60度以下であると、前記立体造形用粉末材料を支持体上の所望の場所に効率よく安定に配置させることができる。
なお、前記安息角は、例えば、粉末特性測定装置(パウダテスタPT−N型、ホソカワミクロン株式会社製)などを用いて測定することができる。
前記粉末層は支持体上に形成されることが好ましい。
−−支持体−−
前記支持体としては、前記立体造形用粉末材料を載置することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記立体造形用粉末材料の載置面を有する台、特開2000−328106号公報の図1に記載の装置におけるベースプレート、などが挙げられる。
前記支持体の表面、即ち、前記立体造形用粉末を載置する載置面としては、例えば、平滑面であってもよいし、粗面であってもよく、また、平面であってもよいし、曲面であってもよいが、前記立体造形用粉末材料における前記有機材料が加熱溶解し冷却固化した際に、熱膨張係数が異なるものであれば得られた立体造形物を前記載置面から取り外すことが容易である点で好ましい。
−−粉末層の形成−−
前記立体造形用粉末材料を前記支持体上に配置させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、薄層に配置させる方法としては、特許第3607300号公報に記載の選択的レーザー焼結方法に用いられる、公知のカウンター回転機構(カウンターローラー)などを用いる方法、前記立体造形用粉末材料をブラシ、ローラ、ブレード等の部材を用いて薄層に拡げる方法、前記立体造形用粉末の表面に押圧部材を用いて押圧して薄層に拡げる方法、公知の粉末積層装置を用いる方法、などが好適に挙げられる。
前記カウンター回転機構(カウンターローラー)、前記ブラシ乃至ブレード、前記押圧部材などを用いて、前記支持体上に前記立体造形用粉末材料を薄層に載置させるには、例えば、以下のようにして行うことができる。
即ち、外枠(「型」、「中空シリンダー」、「筒状構造体」などと称されることもある)内に、前記外枠の内壁に摺動しながら昇降可能に配置された前記支持体上に前記立体造形用粉末材料を、前記カウンター回転機構(カウンターローラー))、前記ブラシ、ローラ又はブレード、前記押圧部材などを用いて載置させる。このとき、前記支持体として、前記外枠内を昇降可能なものを用いる場合には、前記支持体を前記外枠の上端開口部よりも少しだけ下方の位置に配し、即ち、前記立体造形用粉末材料層の厚み分だけ下方に位置させておき、前記支持体上に前記立体造形用粉末材料を載置させる。以上により、前記立体造形用粉末材料を前記支持体上に薄層に載置させることができる。
なお、固化工程には大別して2種類があり、前記のようにして薄層に載置させた前記立体造形用粉末材料に対し、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与し、エネルギー線を照射すると、例えば前記エネルギー吸収剤から様々なラジカルイオン等が発生し、これが樹脂に作用して重合することで粉末層の所定領域が固化する方法がある。
また、前記立体造形用粉末材料を薄層に対し、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与し、粉末層の表面に対してエネルギー線を照射すると、第一の液体の着弾部が選択的に温度上昇して溶融し、その後、冷却することで固化する方法がある。このときの熱的な固化は、前記薄層に載置された前記立体造形用粉末材料(層)においてのみならず、その下にも影響し、先に固化して得られた前記薄層の固化物との間でも融着が生ずる。その結果を繰り返すことで、前記薄層に載置された前記立体造形用粉末材料層は積層ピッチを跨って接着し、より高強度を有する固化物(立体造形物)が得られる。
また、前記立体造形用粉末材料を前記支持体上に薄層に載置させるには、前記公知の粉末積層装置を用いて自動的にかつ簡便に行うこともできる。前記粉末積層装置は、一般に、前記立体造形用粉末材料を積層するためのリコーターと、前記立体造形用粉末材料を前記支持体上に供給するための可動式供給槽と、前記立体造形用粉末材料を薄層に載置し、積層するための可動式造形槽とを備える。前記粉末積層装置においては、前記供給槽を上昇させるか、前記造形槽を下降させるか、又はその両方によって、常に前記供給槽の表面は前記造形槽の表面よりもわずかに上昇させることができ、前記供給槽側から前記リコーターを用いて前記立体造形用粉末材料を薄層に配置させることができ、前記リコーターを繰り返し移動させることにより、薄層の前記立体造形用粉末材料を積層させることができる。
前記立体造形用粉末材料層の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、一層当たりの平均厚みでは、1μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上200μm以下がより好ましい。
前記厚みが、1μm以上であると、前記立体造形用粉末材料に前記第一の液体を付与して形成した立体造形用粉末材料(層)による固化物(立体造形物)の強度が充分であり、その後の焼結等の処理乃至取扱い時に型崩れ等の問題が生ずることがない、500μm以下であると、前記立体造形用粉末材料に前記第一の液体を付与して形成した立体造形用粉末材料(層)による固化物(立体造形物)の寸法精度が担保できる。
なお、前記平均厚みは、特に制限はなく、公知の方法に従って測定することができる。
粉末層形成手段が粉末層を形成する際には、粉末の温度が予め所望の温度になるように、粉末を予熱しておくことが好ましい。これにより、固化手段により粉末の融点まで昇温させるためのエネルギー線の照射を低減することができるとともに、エネルギー線の照射時間を短縮することができる。
予熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、粉末に含まれる樹脂の再結晶化温度と溶融温度の間の温度であることが好ましい。予熱温度が樹脂の再結晶化温度と溶融温度の間の温度であることにより、粉末層を形成する際の粉末の流動性を保ちつつ、造形した立体造形物における反りなどの発生を抑制することができる。
粉末を予熱する手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、赤外線ヒーターで上側から加熱する、接触式のヒーターで造形槽自体を加熱する、などの方法が可能である。
<第一の液体付与工程及び第一の液体付与手段>
第一の液体付与工程は、前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する工程であり、第一の液体付与手段により実施される。
第一の液体の粉末層への付与の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスペンサ方式、スプレー方式、インクジェット方式などが挙げられる。なお、これらの方式を実施するには公知の装置を前記第一の液体付与手段として好適に使用することができる。
これらの中でも、前記ディスペンサ方式は、液滴の定量性に優れるが、塗布面積が狭くなり、前記スプレー方式は、簡便に微細な吐出物を形成でき、塗布面積が広く、塗布性に優れるが、液滴の定量性が悪く、スプレー流による粉末の飛散が発生する。このため、本発明においては、前記インクジェット方式が特に好ましい。前記インクジェット方式は、前記スプレー方式に比べ、液滴の定量性が良く、前記ディスペンサ方式に比べ、塗布面積が広くできる利点があり、複雑な立体形状を精度良くかつ効率よく形成し得る点で好ましい。
前記インクジェット法による場合、前記第一の液体付与手段は、前記インクジェット法により前記第一の液体を前記粉末材料層に付与可能なノズルを有する。なお、前記ノズルとしては、公知のインクジェットプリンタにおけるノズル(吐出ヘッド)を好適に使用することができ、また、前記インクジェットプリンタを前記第一の液体付与手段として好適に使用することができる。なお、前記インクジェットプリンタとしては、例えば、株式会社リコー製のSG7100、などが好適に挙げられる。前記インクジェットプリンタは、ヘッド部から一度に滴下できる第一の液体量が多く、塗布面積が広いため、塗布の高速化を図ることができる点で好ましい。
<<第一の液体>>
第一の液体は、エネルギー線吸収材を含有し、抗菌材を含有することが好ましく、安定化剤、媒体、及び界面活性剤を含有することがより好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
−エネルギー線吸収材−
エネルギー線吸収材としては、エネルギー線を吸収するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、染料、顔料等の色素、赤外線吸収体、近赤外線吸収体、可視光吸収体、UV光吸収体、骨炭、黒鉛、炭素繊維、白亜顔料、干渉顔料などが挙げられる。
エネルギー線吸収材としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
市販品としては、例えば、ブラック分散体(CAB−O−JET 200、キャボット社製)、カーボンブラックを含むインク型配合物であるCM997A(ヒューレット・パッカード社製)、可視光促進剤を含むインクとしてCM993A、CE042A(いずれもヒューレット・パッカード社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
−抗菌材−
抗菌材としては、有機系抗菌材が好ましく、有機系抗菌材としてはカチオン界面活性剤がより好ましい。
カチオン界面活性剤は第1〜3級アミン塩と、第4級アンモニウム塩とに分類される。これらはいずれも抗菌材として機能するが、陽イオンとしてより安定形である第4級アンモニウム塩類がより強い抗菌作用を示す。
第1〜3級アミン塩としては、例えば、モノメチルアミン塩酸塩(CHNH・HCl)、ジメチルアミン塩酸塩((CHNH・HCl)、トリメチルアミン塩酸塩((CHN・HCl)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
第4級アンモニウム塩としては、例えば、塩化テトラメチルアンモニウム(N(CHCl)、水酸化テトラメチルアンモニウム(N(CHOH)、塩化テトラブチルアンモニウム(N(CCl)、塩化ドデシルジメチルベンジルアンモニウム(C1225(CHCHCl)、塩化アルキルトリメチルアンモニウム(RN(CHCl)、塩化オクチルトリメチルアンモニウム(C17(CHCl)、塩化デシルトリメチルアンモニウム(C1021(CHCl)、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム(C1225(CHCl)、塩化テトラデシルトリメチルアンモニウム(C1429(CHCl)、塩化セチルトリメチルアンモニウム(CTAC)(C1633(CHCl)、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム(C1837(CHCl)、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(C2245(CHCl)、ベヘニルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート(C2245(CHCHSO)、臭化アルキルトリメチルアンモニウム(RN(CHBr)、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(CTAB)(C1633(CHBr)、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム(CCH(CHCl)、塩化ベンジルトリエチルアンモニウム(CCH(CCl)、塩化ベンザルコニウム(CCH(CHRCl)*R=C8〜C17、臭化ベンザルコニウム(CCH(CHRBr)*R=C8〜C17、塩化ベンゼトニウム(CCH(CH(CHCHO)17Cl)、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(RNR(CHCl)、塩化ジデシルジメチルアンモニウム(C10211021(CHCl)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム(C18371837(CHCl)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
カチオン界面活性剤による抗菌作用の発現メカニズムには諸説あるが、細菌類にはその表面に負電荷を帯びているものが多く、カチオン界面活性剤がクーロン力によって吸着し、界面活性作用により前記細菌類の細胞壁が流動化することにより前記細菌類が形態を保てなくなり、殺菌するというメカニズムが知られている。
抗菌製品技術協議会(SIAA)では、抗菌材の安全性基準を設けている。その基準には、急性経口毒性(ラット又はマウスの経口毒性LD50で2,000mg/kg以上)、変異原性(サルモネラ4菌株+大腸菌1菌株のAmes試験で陰性)、皮膚刺激性(ウサギの皮膚一次刺激性試験で弱い刺激性)及び皮膚感作性(モルモットのマキシミゼーション試験で陰性)を挙げている。
抗菌材の含有量は、第一の液体の全量に対して、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
−安定化剤−
前記安定化剤としては、第一の液体の粘度変化を抑制して保存安定性を保つ性質を有するものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アミノ基含有多価アルコール、アミノ基含有キレート剤、ホスホノ基含有キレート剤などが挙げられる。
前記アミノ基含有多価アルコールとしては、例えば、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−(ジメチルアミノ)−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオールがより好ましい。
前記アミノ基含有キレート剤としては、例えば、ジヒドロキシエチルグリシン又はその塩などが挙げられる。
前記ホスホノ基含有キレート剤としては、例えば、アミノトリメチレンホスホン酸又はその塩、ホスホノブタントリカルボン酸又はその塩、ヒドロキシエタンジスホン酸又はその塩などが挙げられる。
安定化剤の含有量は、第一の液体の全量に対して、0.1質量%以上5質量%以下が好ましい。この含有量の範囲において、第一の液体の保存安定性が良好である。
安定化剤としては、東京化成工業株式会社、関東化学工業株式会社、和光純薬工業株式会社を初めとした種々のメーカーより入手可能である。
−媒体−
前記媒体としては、水系溶媒であれば特に限定されず、例えば、水、エタノール等のアルコール、エーテル、ケトン等の親水性媒体、脂肪族炭化水素、グリコールエーテル等のエーテル系溶剤、酢酸エチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、高級アルコール等が挙げられる。これらの中でも、環境負荷の点から、第一の液や第二の液体をインクジェット方式で付与する際の吐出安定性(経時での粘度変化が少ない)を考慮すると、水性媒体が好ましく、これらの中でも、水が環境負荷低減の観点からも最適である。なお、前記水性媒体としては、前記水が前記アルコール等の水以外の成分を若干量含有するものであってもよいが、第一の液体が水性媒体である場合には、有機材料は水溶性有機材料を主として含むことが好ましい。
前記親水性媒体としては、例えば、水、エタノール等のアルコール、エーテル、ケトン、などが挙げられる。なお、前記水性媒体は、前記水が前記アルコール等の水以外の成分を含有する親水性有機溶剤であってもよい。
前記親水性有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ブタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,3−ブタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ピロリドン、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ヘキサンジオール、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、β−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクタム、エチレングリコール、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、グリセリン、ジエチレングリコール、ジエチレングリコール−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジグリセリン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジグリコール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコール−n−プロピルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、プロピルプロピレンジグリコール、プロピレングリコール、プロピレングリコール−n−ブチルエーテル、プロピレングリコール−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールフェニルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらは東京化成工業株式会社、関東化学工業株式会社、和光純薬工業株式会社などから入手可能である。
親水性有機溶剤の含有量は、第一の液体の全量に対して、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上30質量%以下がより好ましい。
−界面活性剤−
界面活性剤は、第一の液体の表面張力を調整する目的で添加される。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤、アセチレングリコール界面活性剤、フッ素界面活性剤などが挙げられる。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、琥珀酸エステルスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミドなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
これらの界面活性剤の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキルベタイン、ジメチルラウリルベタインなどが挙げられる。
このような界面活性剤は、日光ケミカルズ株式会社、日本エマルジョン株式会社、株式会社日本触媒、東邦化学株式会社、花王株式会社、アデカ株式会社、ライオン株式会社、青木油脂株式会社、三洋化成工業株式会社などから容易に入手できる。
アセチレングリコール界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール等のアセチレングリコール系(例えば、エアープロダクツ社(米国)製のサーフィノール104、82、465、485あるいはTGなど)などが挙げられる。これらの中でも、サーフィノール465、104やTGが良好な印字品質を示す点から好ましい。
フッ素界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー又はこの硫酸エステル塩、フッ素系脂肪族系ポリマーエステルなどが挙げられる。
このようなフッ素界面活性剤として市販されているものを挙げると、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(旭硝子株式会社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431、FC−4430(住友スリーエム株式会社製)、FT−110、250、251、400S(ネオス社製)、ゾニールFS−62、FSA、FSE、FSJ、FSP、TBS、UR、FSO、FSO−100、FSN N、FSN−100、FS−300、FSK(DuPont社製)、ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N(OMNOVA社製)などが挙げられる。
前記界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、単独で用いても、複数のものを混合して用いてもよい。
単独では第一の液体中で容易に溶解しない場合も、混合することで可溶化され安定に存在することができる。
界面活性剤の含有量としては、第一の液体の全量に対して、0.01質量%以上5質量%以下であることが好ましい。
界面活性剤の含有量が0.01質量%以上であると、粉末層への浸透性制御の効果を発揮することができ、5質量%以下であると、良好な保存安定性が得られる。
第一の液体の25℃での粘度は、20mPa・s以下が好ましく、12mPa・s以下がより好ましい。前記粘度が前記の範囲外であると、前記第一の液体をインクジェット方式で付与する際に、前記第一の液体をインクジェットヘッドから安定に吐出することができなくなる。
また、第一の液体を密閉容器内において50℃で1週間放置した前後の粘度変化率が20%未満であるものが好ましい。前記粘度変化率が20%以上になると、前記第一の液体をインクジェット方式で付与する際に、長期的に前記第一の液体を充分安定に吐出できないことがある。
第一の液体のpHとしては、ノズルのノズルヘッド部分の腐食や目詰り防止の観点からは、6(中性)〜12(塩基性)が好ましく、8〜10(弱塩基〜塩基性)がより好ましい。前記pHの調整のために公知のpH調整剤を使用してもよい。
<第二の液体付与工程及び第二の液体付与手段>
第二の液体付与工程は、前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する工程であり、第二の液体付与手段により実施される。
第二の液体付与手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、第二の液体を吐出させるインクジェットヘッドなどが挙げられる。
<<第二の液体>>
第二の液体は、立体造形物の製造時に用いられる第一の液体の周辺部に吐出される水を主成分とする液体であって、抗菌材を含有し、必要に応じてその他の成分を含有する。
第二の液体は前記第一の液体吐出部分(造形部)に対して非造形部を構成し、造形部とのコントラストを強調して造形精度を向上する目的で使用される。ただし、接触界面の一部は造形部に取り込まれるため、第二の液体が抗菌材を含有するので立体造形物に抗菌性を付与することが可能である。
第二の液体における抗菌材としては、上記第一の液体の抗菌材と同様のものを用いることができ、有機系抗菌材が好ましく、有機系抗菌材としてはカチオン界面活性剤がより好ましい。
抗菌材の含有量は、第二の液体の全量に対して、0.01質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
第二の液体のその他の成分としては、安定化剤、媒体、界面活性剤、染料、顔料等の色素などが挙げられる。
前記安定化剤、媒体、及び界面活性剤としては、上記第一の液体と同様のものが挙げられる。
第二の液体付与手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、第二の液体を吐出させるインクジェットヘッドなどが挙げられる。
第二の液体の25℃での粘度は、20mPa・s以下が好ましく、12mPa・s以下がより好ましい。前記粘度が前記の範囲外であると、前記第二の液体をインクジェット方式で付与する際に、前記第二の液体をインクジェットヘッドから安定に吐出することができなくなる。
また、前記第二の液体を50℃で1週間放置した前後の粘度変化率が20%未満であるものが好ましい。前記粘度変化率が20%以上になると、前記第二の液体をインクジェット方式で付与する際に、前記第二の液体を充分安定に吐出できないことがある。
第二の液体のpHとしては、ノズルのノズルヘッド部分の腐食や目詰り防止の観点からは、6(中性)〜12(塩基性)が好ましく、8〜10(弱塩基〜塩基性)がより好ましい。前記pHの調整のために公知のpH調整剤を使用してもよい。
<固化工程及び固化手段>
固化工程は、前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる工程であり、固化手段により実施される。
エネルギー線としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、赤外線、光や電波等の電磁波などが挙げられる。
固化手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、赤外線照射手段、光照射手段、マイクロ波照射手段などが挙げられる。
<その他の工程及びその他の手段>
その他の工程としては、例えば、焼結工程、制御工程などが挙げられる。
その他の手段としては、例えば、焼結手段、制御手段などが挙げられる。
本発明の立体造形物の製造方法は、立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、前記所定領域に接する周囲に、エネルギー線吸収材を含有しない第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、を含み、少なくとも前記第二の液体が機能付与材を含有する、表面に機能付与されたものである。
機能付与材としては、例えば、抗菌性を付与する抗菌材、難燃性を付与する難燃材、静電気の帯電による弊害を除去する帯電防止材、透明性を付与する透明化材、可塑材、滑材、核材などが挙げられる。
これらの機能付与材を少なくとも第二の液体に含有させることにより、立体造形物の表面に機能付与材が有する機能を付与することができる。
ここで、本発明の立体造形物の製造装置の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本発明の立体造形物の製造装置は、立体造形用粉末材料を用いて形成した粉末層の所定領域にエネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与し、所定領域の周囲に抗菌材を含有する第二の液体を付与し、粉末層表面にエネルギー線を照射して前記所定領域を溶融・固化させて立体造形を行うものである。
なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、下記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状等にすることができる。
図1は立体造形物の製造装置の概略平面説明図、図2は立体造形物の製造装置の概略側面説明図、図3は立体造形物の製造装置の造形部の断面説明図である。
この立体造形物の製造装置(以下、「立体造形装置」と称することもある。)は、粉末が結合された層状造形物である造形層30が形成される造形部1と、造形部1の層状に敷き詰められた粉末層31に造形液10を吐出して立体造形物を造形する造形ユニット5とを備えている。
造形部1は、粉末槽11と、平坦化部材(リコーター)である回転体としての平坦化ローラ12などを備えている。なお、平坦化部材は、回転体に代えて、例えば、板状部材(ブレード)とすることもできる。
粉末槽11は、粉末20を供給する供給槽21と、造形層30が積層されて立体造形物が造形される造形槽22とを有している。造形前に供給槽21に粉末を供給する。供給槽21の底部は供給ステージ23として鉛直方向(高さ方向)に昇降自在となっている。同様に、造形槽22の底部は造形ステージ24として鉛直方向(高さ方向)に昇降自在となっている。造形ステージ24上に造形層30が積層された立体造形物が造形される。
供給ステージ23と造形ステージ24は、モータによって矢印Z方向(高さ方向)に昇降される。
平坦化ローラ12は、供給槽21の供給ステージ23上に供給された粉末20を造形槽22に供給し、平坦化部材である平坦化ローラ12によって均して平坦化して、粉末層31を形成する。
この平坦化ローラ12は、造形ステージ24のステージ面(粉末20が積載される面)に沿って矢印Y方向に、ステージ面に対して相対的に往復移動可能に配置され、往復移動機構によって移動される。また、平坦化ローラ12は、モータ26によって回転駆動される。
一方、造形ユニット5は、造形ステージ24上の粉末層31に造形液(第一の液や第二の液)10を吐出する液体吐出ユニット50を備えている。
液体吐出ユニット50は、キャリッジ51と、キャリッジ51に搭載された2つ(1又は3つ以上でもよい。)の液体吐出ヘッド(以下、単に「ヘッド」という。)52a、52bを備えている。
キャリッジ51は、ガイド部材54及び55に移動可能に保持されている。ガイド部材54及び55は、両側の側板70、70に昇降可能に保持されている。
このキャリッジ51は、後述するX方向走査機構550によってプーリ及びベルトから構成される主走査移動機構を介して主走査方向である矢印X方向(以下、単に「X方向」という。他のY、Zについても同様とする。)に往復移動される。
2つのヘッド52a、52b(以下、区別しないときは「ヘッド52」という。)は、液体を吐出する複数のノズルを配列したノズル列がそれぞれ複数列配置されている。ヘッド52ノズル列は、エネルギー線吸収材を含有する第一の液を吐出する。ヘッド52aやヘッド52bのノズル列は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックなど色がついた、エネルギー線吸収材を含有しない(抗菌材を含有する)第二の液をそれぞれ吐出することもできる。なお、ヘッド構成はこれに限るものではない。
造形液(第一の液や第二の液)10の各々を収容した複数のタンク60がタンク装着部56に装着され、供給チューブなどを介してヘッド52a、52bに供給される。
また、X方向の一方側には、液体吐出ユニット50のヘッド52の維持回復を行うメンテナンス機構61が配置されている。
メンテナンス機構61は、主にキャップ62とワイパ63で構成される。キャップ62をヘッド52のノズル面(ノズルが形成された面)に密着させ、ノズルから造形液を吸引する。ノズルに詰まった粉末の排出や高粘度化した造形液を排出するためである。その後、ノズルのメニスカス形成(ノズル内は負圧状態である)のため、ノズル面をワイパ63でワイピング(払拭)する。また、メンテナンス機構61は、造形液の吐出が行われない場合に、ヘッドのノズル面をキャップ62で覆い、粉末20がノズルに混入することや造形液10が乾燥することを防止する。
造形ユニット5は、ベース部材7上に配置されたガイド部材71に移動可能に保持されたスライダ部72を有し、造形ユニット5全体がX方向と直交するY方向(副走査方向)に往復移動可能である。この造形ユニット5は、後述するモータを含むY方向走査機構552によって全体がY方向に往復移動される。
液体吐出ユニット50は、ガイド部材54、55とともに矢印Z方向に昇降可能に配置され、後述するモータを含むZ方向昇降機構551によってZ方向に昇降される。
ここで、造形部1の詳細について説明する。
粉末槽11は、箱型形状をなし、供給槽21と造形槽22と、余剰粉末受け槽25の3つの上面が開放された槽とを備えている。供給槽21内部には供給ステージ23が、造形槽22内部には造形ステージ24がそれぞれ昇降可能に配置される。
供給ステージ23の側面は供給槽21の内側面に接するように配置されている。造形ステージ24の側面は造形槽22の内側面に接するように配置されている。これらの供給ステージ23及び造形ステージ24の上面は水平に保たれている。
平坦化ローラ12は、供給槽21から粉末20を造形槽22へと移送供給して、表面を均すことで平坦化して所定の厚みの層状の粉末である粉末層31を形成する。
この平坦化ローラ12は、造形槽22及び供給槽21の内寸(即ち、粉末が供される部分又は仕込まれている部分の幅)よりも長い棒状部材であり、往復移動機構によってステージ面に沿ってY方向(副走査方向)に往復移動される。
この平坦化ローラ12は、モータ26によって回転されながら、供給槽21の外側から供給槽21及び造形槽22の上方を通過するようにして水平移動する。これにより、粉末20が造形槽22上へと移送供給され、平坦化ローラ12が造形槽22上を通過しながら粉末20を平坦化することで粉末層31が形成される。
また、図3にも示すように、平坦化ローラ12の周面に接触して、平坦化ローラ12に付着した粉末20を除去するための粉末除去部材である粉末除去板13が配置されている。
粉末除去板13は、平坦化ローラ12の周面に接触した状態で、平坦化ローラ12とともに移動する。また、粉末除去板13は、平坦化ローラ12が平坦化を行うときの回転方向に回転するときにカウンター方向でも、順方向での配置可能である。
本実施形態では、造形部1の粉末槽11が供給槽21と造形槽22の二つの槽を有する構成としているが、造形槽22のみとして、造形槽22に粉末供給装置から粉末を供給して、平坦化手段で平坦化する構成とすることもできる。
次に、立体造形装置の制御部の概要について図4を参照して説明する。図4は立体造形装置の制御部のブロック図である。
制御部500は、この立体造形装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501に本発明に係わる制御を含む立体造形動作の制御を実行させるためのプログラムを含むプログラム、その他の固定データを格納するROM502と、造形データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
制御部500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための不揮発性メモリ(NVRAM)504を備えている。また、制御部500は、画像データに対する各種信号処理等を行う画像処理やその他の装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505を備えている。
制御部500は、外部の造形データ作成装置600から造形データを受信するときに使用するデータ及び信号の送受を行うためのI/F506を備えている。なお、造形データ作成装置600は、最終形態の造形物を各造形層にスライスした造形データを作成する装置であり、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置で構成されている。
制御部500は、各種センサの検知信号を取り込むためのI/O507を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50の各ヘッド52を駆動制御するヘッド駆動制御部508を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のキャリッジ51をX方向(主走査方向)に移動させるX方向走査機構550を構成するモータを駆動するモータ駆動部510と、造形ユニット5をY方向(副走査方向)に移動させるY方向走査機構552を構成するモータを駆動するモータ駆動部512を備えている。
制御部500は、液体吐出ユニット50のキャリッジ51をZ方向に移動(昇降)させるZ方向昇降機構551を構成するモータを駆動するモータ駆動部511を備えている。なお、矢印Z方向への昇降は造形ユニット5全体を昇降させる構成とすることもできる。
制御部500は、供給ステージ23を昇降させるモータ27を駆動するモータ駆動部513と、造形ステージ24を昇降させるモータ28を駆動するモータ駆動部514を備えている。
制御部500は、平坦化ローラ12を移動させる往復移動機構のモータ553を駆動するモータ駆動部515と、平坦化ローラ12を回転駆動するモータ26を駆動する516を備えている。
制御部500は、供給槽21に粉末20を供給する粉末供給装置101を駆動する供給系駆動部517と、液体吐出ユニット50のメンテナンス機構61を駆動するメンテナンス駆動部518を備えている。
制御部500のI/O507には、装置の環境条件としての温度及び湿度を検出する温湿度センサ560などの検知信号やその他のセンサ類の検知信号が入力される。
制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル522が接続されている。
なお、造形データ作成装置600と立体造形装置(粉末積層造形装置)601によって造形装置が構成される。
次に、造形の流れについて図5A〜図5Eを参照して説明する。図5A〜図5Eは造形の流れを説明する模式的説明図である。
造形槽22の造形ステージ24上に、1層目の造形層30が形成されている状態から説明する。
この造形層30上に次の造形層30を形成するときには、図5Aに示すように、供給槽21の供給ステージ23をZ1方向に上昇させ、造形槽22の造形ステージ24をZ2方向に下降させる。
このとき、造形槽22の上面(粉末層表面)と平坦化ローラ12の下部(下方接線部)との間隔がΔtとなるように造形ステージ24の下降距離を設定する。この間隔Δtが次に形成する粉末層31の厚さに相当する。間隔Δtは、数十μm〜100μm程度であることが好ましい。
次いで、図5Bに示すように、供給槽21の上面レベルよりも上方に位置する粉末20を、平坦化ローラ12を順方向(矢印方向)に回転しながらY2方向(造形槽22側)に移動することで、粉末20を造形槽22へと移送供給する(粉末供給)。
更に、図5Cに示すように、平坦化ローラ12を造形槽22の造形ステージ24のステージ面と平行に移動させ、図5Dに示すように、造形ステージ24の造形層30上で所定の厚さΔtになる粉末層31を形成する(平坦化)。粉末層31を形成後、平坦化ローラ12は、図5Dに示すように、Y1方向に移動されて初期位置に戻される。
ここで、平坦化ローラ12は、造形槽22及び供給槽21の上面レベルとの距離を一定に保って移動できるようになっている。一定に保って移動できることで、平坦化ローラ12で粉末20を造形槽22の上へと搬送させつつ、造形槽22上又は既に形成された造形層30の上に均一厚さΔtの粉末層31を形成できる。
その後、図5Eに示すように、液体吐出ユニット50のヘッド52から造形液10の液滴を吐出する。
次いで、上述した粉末供給・平坦化よる粉末層31を形成する工程、ヘッド52による造形液吐出工程を繰り返して新たな造形層30を形成する。このとき、新たな造形層30とその下層の造形層30とは一体化して三次元形状造形物の一部を構成する。
以後、粉末の供給・平坦化よる粉末層31を形成する工程、ヘッド52による造形液吐出工程を必要な回数繰り返すことによって、三次元形状造形物(立体造形物)を完成させる。
なお、エネルギー線吸収材を含有する第一の液には抗菌材を含むことが好ましく、また第一の液はバインダー成分を含むことが可能である。あるいは、粉末に第一の液を付与することで凝集(固化)するようなバインダー成分をコーティングすることも可能である。
また、第二の液はエネルギー線吸収材を含有せず、抗菌材を含有する。
ヘッドの左右にはエネルギー源80を備えることができる。なお、どちらか片方のみの設置でも可能である。ヘッド52からエネルギー線吸収材を含有する第一の液を吐出する。これと同時に、別のヘッドより造形部と非造形部の界面に、抗菌材を含有する第二の液体を吐出し、造形物表面の輪郭をなぞる。次いで、吐出された領域上をエネルギー源80が駆動する。エネルギー源80はキャリッジ51内に備えることで、ヘッド52と駆動を共有することも可能だが、個別に駆動源を用意することで単体でのX方向間の駆動することも可能である。
この場合の造形流れは図6A〜図6Fに示す。図6A〜図6Eは図5A〜図5Eと同様であるため、その説明を省略する。
図6Fに示すように、エネルギー源を造形槽上で駆動させることで、粉末層に着弾した第一の液に含まれるエネルギー線吸収材によって温度が上昇し、第一の液が着弾した部分が溶融し、その後、冷却することで固化し、1層分の造形物(造形層30)を得る。
次いで、上述した粉末供給・平坦化よる粉末層31を形成する工程、ヘッド52による液体付与工程、エネルギー線の照射の工程を繰り返して新たな造形層30を形成する。このとき、新たな造形層30とその下層の造形層30とは一体化して三次元形状造形物の一部を構成する。
以後、粉末の供給・平坦化よる粉末層31を形成する工程、ヘッド52による液体付与工程、エネルギー線の照射の工程を必要な回数繰り返すことによって、三次元形状造形物(立体造形物)を完成させる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(比較例1)
−第一の液体1の調製−
イオン交換水62.5質量部と、水溶性有機溶剤[プロパン−1,2−ジオール27質量部、グリセリン9質量部、2−ピロリドン2質量部、及びエチルヘキサンジオール2質量部(いずれも、東京化成工業株式会社製)の混合溶剤]40質量部と、エネルギー線吸収材としてブラック分散体(CAB−O−JET 200、キャボット社製)20質量部と、抗菌材として塩化ベヘニルトリアンモニウム(NIKKOL CA−2580、日本サーファクタント工業株式会社製)1質量部、及びノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル、NIKKOL BC−23、日本サーファクタント工業株式会社製)2質量部を、ホモミキサーを用いて30分間分散させて、第一の液体1を調製した。
得られた第一の液体1の粘度を、ブルックフィールド社製回転粘度計、DV−E VISCOMETER HADVE115型を用いて、25℃で測定したところ、8.01mPa・sであった。
−立体造形物の作製方法−
(1)図1に示したような立体造形物の製造装置を用いて、120℃に加熱した状態で供給側粉末貯留槽から造形槽に立体造形用粉末材料1を移送させ、支持体上に前記立体造形用粉末材料1を、その平均厚みが100μmとなるように供給した。
ここで、前記支持体としては市販のテフロン(登録商標)板(50mm×50mm、厚さ3mm)を用い、前記立体造形用粉末材料1としてはポリアミド12(HP 3D High Reusability PA 12、ヒューレット・パッカード社製)を用いた。
(2)次に、供給された前記立体造形用粉末材料1の表面に、前記第一の液体1を、公知のインクジェット吐出ヘッドのノズルから付与(吐出)した。
(3)その後、粉面に対して赤外線ランプ(岩崎電気株式会社製)を用い、粉面で50mW/mmで数秒間造形層のほぼ全面を照射し、第一の液体1の着弾部が選択的に温度上昇して溶融し、その後、冷却固化することを確認した。
(4)次に、上記(1)、(2)及び(3)の操作を所定の3mmの総平均厚みになるまで繰返し、供給された前記立体造形用粉末材料1のうち前記第一の液体1により固化された部分を供給された前記立体造形用粉末材料1から取り出した。
取り出し後12時間室温で乾燥工程を行い、出来上がった造形物を造形槽から取り出し、造形物表面を高圧エアー(7kgf/cm)でブロー洗浄し、巾50mm×長さ50mm×厚さ3mmの板状の立体造形物1を得た。
(実施例1)
−第一の液体2の調製−
比較例1の第一の液体1の抗菌材としての塩化ベヘニルトリアンモニウム(NIKKOL CA−2580、日本サーファクタント工業株式会社製)1質量部を、ノニオン界面活性剤のポリオキシエチレンセチルエーテル(NIKKOL BC−23、日本サーファクタント工業株式会社製)1質量部に変えた以外は、比較例1と同様にして、第一の液体2を調製した。
この第一の液体2の粘度をブルックフィールド社製回転粘度計、DV−E VISCOMETER HADVE115型を用いて、25℃で測定したところ、9.35mPa・sであった。
−第二の液体1の調製−
イオン交換水82.5質量部と、水溶性有機溶剤[プロパン−1,2−ジオール30質量部、グリセリン9質量部、2−ピロリドン2質量部、及びエチルヘキサンジオール2質量部(いずれも、東京化成工業株式会社製)の混合溶剤]40質量部と、抗菌材として塩化ベヘニルトリアンモニウム(NIKKOL CA−2580、日本サーファクタント工業株式会社製)1質量部と、ノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンセチルエーテルNIKKOL BC−23、日本サーファクタント工業株式会社製)2質量部とを、ホモミキサーを用いて30分間分散させて、第二の液体1を調製した。
得られた第二の液体1の粘度を比較例1と同様の方法にて測定したところ、25℃で6.87mPa・sであった。
−立体造形物の作製方法−
(1)図1に示した立体造形物の製造装置を用いて、かつ立体造形用粉末材料1としてはポリアミド12(HP 3D High Reusability PA 12、ヒューレット・パッカード社製)を用いた。
(2)供給された前記立体造形用粉末材料1の表面に、前記第一の液体2を、公知のインクジェット吐出ヘッドのノズルから付与(吐出)した。同時に上記とは別のインクジェットノズルより造形部と非造形部の界面に前記第二の液体1を吐出し、造形物表面の輪郭をなぞった。
(3)その後、粉面に対して赤外線ランプ(岩崎電気株式会社製)を用い、粉面で平均50mW/mmで数秒間造形層のほぼ全面を照射し、前記第一の液体2の着弾部が選択的に温度上昇して溶融し、その後、冷却固化することを確認した。
(4)次に、上記(1)、(2)及び(3)の操作を所定の3mmの総平均厚みになるまで繰返し、供給された前記立体造形用粉末材料1のうち前記第一の液体2により固化された部分を供給された前記立体造形用粉末材料1から取り出した。取り出し後、12時間室温で乾燥工程を行い、出来上がった造形物を造形層から取り出し、造形物表面を高圧エアー(7kgf/cm)でブロー洗浄し、立体造形物2を得た。
(比較例2)
比較例1の第一の液体1に、アニオン界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)2質量部を添加し、第一の液体3を得た以外は、比較例1と同様にして、立体造形物3を得た。
得られた第一の液体3の粘度を比較例1と同様の方法にて測定したところ、25℃で10.02mPa・sであった。なお、アニオン界面活性剤は抗菌材の活性を低下させる。
(比較例3)
比較例1の第一の液体1におけるノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル、NIKKOL BC−23、日本サーファクタント工業株式会社製)2質量部を、アニオン界面活性剤(ドデシル硫酸ナトリウム)2質量部に変え、第一の液体4を得た以外は、比較例1と同様にして、立体造形物4を得た。
得られた第一の液体4の粘度を比較例1と同様の方法にて測定したところ、25℃で7.0mPa・sであった。
(比較例4)
比較例1の第一の液体1の抗菌材として塩化セチルトリアンモニウム(NIKKOL CA−2450、日本サーファクタント工業株式会社製)を用い、第一の液体5を得た以外は、比較例1と同様にして、立体造形物5を得た。
得られた第一の液体5の粘度を比較例1と同様の方法にて測定したところ、25℃で8.94mPa・sであった。
(実施例2)
実施例1の第二の液体2の抗菌材として塩化ステアリルトリアンモニウム(NIKKOL CA−2350E、日本サーファクタント工業株式会社製)を用い、第二の液体2を得た以外は、実施例1と同様にして、立体造形物6を得た。
得られた第二の液体2の粘度を比較例1と同様の方法にて測定したところ、25℃で6.90mPa・sであった。
(比較例5)
比較例1の第一の液体1のノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンセチルエーテル、NIKKOL BC−23、日本サーファクタント工業株式会社製)2質量部を9.5質量部に変えた以外は、比較例1と同様にして、第一の液体6を得た。
この第一の液体6を用いて造形を行おうとしたところ、インクジェットノズルから安定した吐出動作が行えず、データ通りの造形が行えなかった(造形不能)。
得られた第一の液体6の粘度を比較例1と同様の方法にて測定したところ、25℃で13.1mPa・sであった。
(実施例3)
抗菌材として塩化ベヘニルトリアンモニウム(NIKKOL CA−2580、日本サーファクタント工業株式会社製)を含む比較例1の第一の液体1を用い、更に実施例1で用いた抗菌材として塩化ベヘニルトリアンモニウム(NIKKOL CA−2580、日本サーファクタント工業株式会社製)を含む第二の液体1を用い、実施例1と同様にして、立体造形物7を得た。
<無加工品の造形>
実施例1の第一の液体2(抗菌材無添加)を用い、第二の液体1を使用しなかった以外は、実施例1と同様の方法で作製した造形物を無加工品とした。
次に、得られた立体造形物1〜7及び無加工品について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表2−1及び表2−2に示した。
<抗菌性試験(初期抗菌性)>
抗菌性の評価は、JIS Z 2801(抗菌加工製品−抗菌性試験方法・抗菌効果)に記載の方法に準じて実施した。
試験法は、フィルム密着法により行い、上記方法で作製した試験片を下記のようにフィルムにて被覆して実施した。前記50mm角の平板試験片を用意し、その上に1ccあたり10個の大腸菌(Escherichia coli)又は黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)を含む菌懸濁液を400μL接種する。その上をポリエチレンフィルムにて覆い、35℃の条件下で24時間インキュベートした。その後に試験片とポリエチレンフィルムに付着している菌を洗い出して生菌数をカウントした。JIS Z 2801に準拠すると、抗菌加工製品と無加工製品における細菌を接種培養後の生菌数の対数値の差を示す値(抗菌活性値:Value of antimicrobial activity)が2.0以上であれば抗菌性があると判断した。
<長期抗菌性>
初期抗菌性試験を行った後に、前記平板試験片表面を流水洗浄した。その後、ブロックオンリング法で、前記試験片の造形面をTABER摩耗輪CS−5(ダイトロン株式会社製、Felt)上に荷重50gで設置し、速度60rpmで前記摩耗輪を先ず5分間回転し造形面の一部を摩擦した。流水洗浄後このサンプルを用い、特に摩擦部位に対して再度前記抗菌試験を実施した。その後、上記と同条件で更に25分間造形面を摩擦したサンプルについて、再度前記抗菌試験を実施した。なお、本条件はサンプルの使用状況によっても変わり得るが、5分間摺擦で凡そ数週間から1月程度、更に25分間摺擦で凡そ半年から1年程度の使用期間を想定している。結果を以下の基準により分類した。
[評価基準]
〇:30分間摺擦後の抗菌性が初期抗菌性と同程度である
△:5分間摺擦後の抗菌性が初期抗菌性と同程度である
×:5分間摺擦後の抗菌性がない(抗菌活性値2.0未満)
実施例1、2の長期抗菌性の「〇〜△」は、“5分後抗菌性は初期と同等で、30分後抗菌性は初期と同等とまではいえないが抗菌性が認められた(抗菌活性値2.0以上)”、という意味である。表2−1及び表2−2の結果から、実施例1、2は、比較例1の「△」=5分後抗菌性は初期と同等(だが、30分後抗菌性は認められない)よりは良好な結果が得られることがわかった。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、
前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、
前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、
前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、
を含み、抗菌性を示す立体造形物の製造方法である。
<2> 前記第一の液体が抗菌材を含有する前記<1>に記載の立体造形物の製造方法である。
<3> 前記抗菌材が有機系抗菌材であり、かつカチオン界面活性剤である前記<1>から<2>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<4> 前記第一の液体及び第二の液体がノニオン界面活性剤を更に含有する前記<3>に記載の立体造形物の製造方法である。
<5> 前記第一の液体及び第二の液体の粘度が25℃で12mPa・s以下である前記<1>から<4>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<6> 前記第一の液体及び第二の液体が親水性有機溶剤を含有し、該親水性有機溶剤の含有量が0.1質量%以上50質量%以下である前記<1>から<5>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<7> 前記立体造形用粉末材料が樹脂粉末材料である前記<1>から<6>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<8> 前記第一の液体及び第二の液体の付与がインクジェットプリンタ用ヘッドによる吐出である前記<1>から<7>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法である。
<9> 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成手段と、
前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与手段と、
前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与手段と、
前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化手段と、
を有し、抗菌性を示す立体造形物の製造装置である。
<10> 前記第一の液体が抗菌材を含有する前記<9>に記載の立体造形物の製造装置である。
<11> 前記抗菌材が有機系抗菌材であり、かつカチオン界面活性剤である前記<9>から<10>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<12> 前記第一の液体及び第二の液体がノニオン界面活性剤を更に含有する前記<11>に記載の立体造形物の製造装置である。
<13> 前記第一の液体及び第二の液体の25℃での粘度が12mPa・s以下である前記<9>から<12>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<14> 前記第一の液体及び第二の液体が親水性有機溶剤を含有し、該親水性有機溶剤の含有量が0.1質量%以上50質量%以下である前記<9>から<13>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<15> 前記立体造形用粉末材料が樹脂粉末材料である前記<9>から<14>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<16> 前記第一の液体及び第二の液体の付与がインクジェットプリンタ用ヘッドによる吐出である前記<9>から<15>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置である。
<17> 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、
前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、
前記所定領域に接する周囲に、エネルギー線吸収材を含有しない第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、
前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、
を含み、少なくとも前記第二の液体が機能付与材を含有する、表面に機能付与された立体造形物の製造方法である。
<18> 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、
前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、
前記所定領域に接する周囲に、エネルギー線吸収材を含有しない第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、
前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、
を含み、得られる立体造形物の表面近傍内部の機能付与材濃度が、更に内部の機能付与材濃度より高い立体造形物の製造方法である。
前記<1>から<8>及び<17>から<18>のいずれかに記載の立体造形物の製造方法、及び前記<9>から<16>のいずれかに記載の立体造形物の製造装置によると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
1 造形部
5 造形ユニット
7 ベース部材
10 造形液
11 粉末槽
12 平坦化ローラ
13 粉末除去板
20 粉末
21 供給槽
22 造形槽
23 供給ステージ
24 造形ステージ
25 余剰粉末受け槽
26、28 モータ
30 造形層
31 粉末層
50 液体吐出ユニット
51 キャリッジ
52、52a、52b 液体吐出ヘッド
54、55 ガイド部材
56 タンク装着部
60 タンク
61 メンテナンス機構
62 キャップ
63 ワイパ
71 ガイド部材
72 スライダ部
80 エネルギー源
特開昭54−147220号公報 特開昭59−133235号公報

Claims (11)

  1. 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、
    前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、
    前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、
    前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、
    を含み、抗菌性を示す立体造形物の製造方法。
  2. 前記第一の液体が抗菌材を含有する請求項1に記載の立体造形物の製造方法。
  3. 前記抗菌材が有機系抗菌材であり、かつカチオン界面活性剤である請求項1から2のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  4. 前記第一の液体及び第二の液体がノニオン界面活性剤を更に含有する請求項3に記載の立体造形物の製造方法。
  5. 前記第一の液体及び第二の液体の25℃での粘度が12mPa・s以下である請求項1から4のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  6. 前記第一の液体及び第二の液体が親水性有機溶剤を含有し、該親水性有機溶剤の含有量が0.1質量%以上50質量%以下である請求項1から5のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  7. 前記立体造形用粉末材料が樹脂粉末材料である請求項1から6のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  8. 前記第一の液体及び第二の液体の付与がインクジェットプリンタ用ヘッドによる吐出である請求項1から7のいずれかに記載の立体造形物の製造方法。
  9. 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成手段と、
    前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与手段と、
    前記所定領域に接する周囲に、抗菌材を含有する第二の液体を付与する第二の液体付与手段と、
    前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化手段と、
    を有し、抗菌性を示す立体造形物の製造装置。
  10. 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、
    前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、
    前記所定領域に接する周囲に、エネルギー線吸収材を含有しない第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、
    前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、
    を含み、少なくとも前記第二の液体が機能付与材を含有する、表面に機能付与された立体造形物の製造方法。
  11. 立体造形用粉末材料からなる粉末層を形成する粉末層形成工程と、
    前記粉末層の所定領域に、エネルギー線吸収材を含有する第一の液体を付与する第一の液体付与工程と、
    前記所定領域に接する周囲に、エネルギー線吸収材を含有しない第二の液体を付与する第二の液体付与工程と、
    前記粉末層の表面に対してエネルギー線を照射し、前記所定領域を固化させる固化工程と、
    を含み、得られる立体造形物の表面近傍内部の機能付与材濃度が、更に内部の機能付与材濃度より高い立体造形物の製造方法。

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