JP2020198280A - 有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機電界発光素子の発光効率を高精度かつ簡易に評価し得る有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体を提供すること【解決手段】有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]を測定することと、該抵抗成分Rのデータを取得することと、を備え、前記抵抗成分Rは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、前記抵抗成分Rの評価は、該抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する。【選択図】図1
Description
本開示は、有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体に関する。
近年、有機電界発光素子は広く普及し、様々な用途において数多くの製品が市場に投入されている。このような状況下、有機電界発光素子の性能、特に発光効率を評価する評価装置、評価方法についても研究開発が行われ、種々の評価方法、評価装置が知られている。
例えば、有機電界発光素子の各層を形成する材料のLUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital;最低空軌道)が、有機電界発光素子の電子注入性に大きな影響を与えることが知られている。
また、特許文献1は、インピーダンス分光法により測定して得られたMプロットにおいて所定の条件を満たす場合に有機電界発光素子が良好であるとする、有機電界発光素子の評価方法を開示している。
また、特許文献1は、インピーダンス分光法により測定して得られたMプロットにおいて所定の条件を満たす場合に有機電界発光素子が良好であるとする、有機電界発光素子の評価方法を開示している。
しかしながら、特許文献1にかかる有機電界発光素子の評価方法は、有機電界発光素子が有する有機層の層数に基づき評価し、さらに、この有機層の層数からはp型、n型ドープ層の数から除かれていることを要する。このため、特許文献1にかかる有機電界発光素子の評価方法は、有機層の具体的な構成が判明した有機電界発光素子にしか適用できず、簡易に評価することができないという問題があった。
そこで、本開示の一実施形態は、有機電界発光素子の発光効率を高精度かつ簡易に評価し得る有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体を提供することに向けられている。
そこで、本開示の一実施形態は、有機電界発光素子の発光効率を高精度かつ簡易に評価し得る有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体を提供することに向けられている。
本開示の一実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法は、有機電界発光素子を評価する評価方法であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得することと、
該抵抗成分Rを評価することと、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記抵抗成分Rの評価は、該抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価方法である。
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得することと、
該抵抗成分Rを評価することと、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記抵抗成分Rの評価は、該抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価方法である。
また、本開示の他の実施形態にかかる評価装置は、有機電界発光素子を評価する評価装置であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得する取得部と、
該抵抗成分Rを評価する評価部と、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記評価部は、前記抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価装置である。
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得する取得部と、
該抵抗成分Rを評価する評価部と、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記評価部は、前記抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価装置である。
さらに、本開示の他の実施形態にかかるプログラムは、上記有機電界発光素子の評価方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
またさらに、本開示の他の実施形態にかかる記録媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
本開示の一実施形態によれば、有機電界発光素子の発光効率を高精度かつ簡易に評価し得る有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体を提供することができる。
本発明者等は、有機電界発光素子の評価方法についてさらなる検討を重ねた。
有機電界発光素子の発光効率は、有機電界発光素子の種々の性能の中でも極めて重要な性能である。この発光効率を左右する因子として多大なる影響をもたらす電子注入性を高精度に評価し得ることで、有機電界発光素子の研究開発・解析において大きく貢献することができる。
有機電界発光素子の発光効率は、有機電界発光素子の種々の性能の中でも極めて重要な性能である。この発光効率を左右する因子として多大なる影響をもたらす電子注入性を高精度に評価し得ることで、有機電界発光素子の研究開発・解析において大きく貢献することができる。
そこで、本発明者等は、LUMO(Lowest Unoccupied Molecular Orbital;最低空軌道)に基づいた電子注入性、発光効率の評価について検討した。すると、LUMOに基づいた評価の場合、各層を形成する材料自体の電子注入性については評価できるが、有機電界発光素子全体としての電子注入性の評価としては充分ではないことがわかった。
本発明者等が実際に有機電界発光素子を作製して、発光効率とLUMOとの関係を明らかにしたところ、LUMOと、有機電界発光素子の発光効率とは相関関係が弱く、LUMOのみでは発光効率を高精度に評価することが難しいことがわかった。これは、LUMOのみで発光効率を評価しようとしても、材料以外に由来する電子注入性が充分に評価できていないため、有機電界発光素子全体の発光効率との相関関係が弱くなっていると本発明者等は推測している。
これに対して本発明者等は、有機電界発光素子全体の電子注入性を評価し得る方法について検討したところ、インピーダンス分光法において一定以上の高負荷の状態を示す領域が電子注入性に大きく関与していることを知見した。
すなわち、インピーダンス分光法において一定以上の高負荷の状態を示す領域(印加電圧の範囲)は、層間の電荷の蓄積などによる影響が大きくて発光効率が低下している場合には広くなり、逆に層間の効率的な電子注入が行われて発光効率の低下が抑制されている場合には狭くなると本発明者等は推測している。
すなわち、インピーダンス分光法において一定以上の高負荷の状態を示す領域(印加電圧の範囲)は、層間の電荷の蓄積などによる影響が大きくて発光効率が低下している場合には広くなり、逆に層間の効率的な電子注入が行われて発光効率の低下が抑制されている場合には狭くなると本発明者等は推測している。
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<第1の実施形態(有機電界発光素子の評価方法)>
本開示の第1の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法は、有機電界発光素子を評価する評価方法であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得することと、
該抵抗成分Rを評価することと、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記抵抗成分Rの評価は、該抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価方法である。
本開示の第1の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法は、有機電界発光素子を評価する評価方法であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得することと、
該抵抗成分Rを評価することと、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記抵抗成分Rの評価は、該抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価方法である。
<<抵抗成分Rのデータの取得>>
第1の実施形態では、有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得する。
インピーダンス分光(Impedance Spectroscopy)法は、直流電圧に微小正弦波電圧(交流電圧)を重畳した電圧を有機電界発光素子に印加してインピーダンスを算出する測定方法である。第1の実施形態における抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの抵抗成分Rの電圧変化である。この抵抗成分Rのデータは、インピーダンス分光法により測定することができる。
第1の実施形態では、有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得する。
インピーダンス分光(Impedance Spectroscopy)法は、直流電圧に微小正弦波電圧(交流電圧)を重畳した電圧を有機電界発光素子に印加してインピーダンスを算出する測定方法である。第1の実施形態における抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの抵抗成分Rの電圧変化である。この抵抗成分Rのデータは、インピーダンス分光法により測定することができる。
抵抗成分Rは、インピーダンスをZ、リアクタンスをXとすると、以下の式で表すことができる。
Z=(R2+X2)1/2
インピーダンス分光法によって測定された抵抗成分Rの電圧に対する変化(抵抗成分Rの電圧変化)のデータを取得して、有機電界発光素子の評価に用いる。
Z=(R2+X2)1/2
インピーダンス分光法によって測定された抵抗成分Rの電圧に対する変化(抵抗成分Rの電圧変化)のデータを取得して、有機電界発光素子の評価に用いる。
一定の周波数としては、有機電界発光素子を評価することができれば制限はないが、20000Hz以下であることが好ましい。周波数が20000Hz以下であると、有機電界発光素子に与えるダメージを充分に抑制することができる。
有機電界発光素子に印加される印加電圧は、交流電圧と、直流電圧と、が重畳した電圧である。
また、抵抗成分Rの電圧変化は、直流電圧がdmin[V]からdmax[V]まで所定の間隔で掃引されたときの抵抗成分Rの変化であることが好ましい。
また、抵抗成分Rの電圧変化は、直流電圧がdmin[V]からdmax[V]まで所定の間隔で掃引されたときの抵抗成分Rの変化であることが好ましい。
dmin[V]、dmax[V]は、有機電界発光素子を評価することができれば制限はないが、dminが−10V以上0V以下であり、dmaxが7V以上15V以下であることが好ましい。dminは、−6V以上−3V以下であることがより好ましく、dmaxは、7V以上10V以下であることがより好ましい。
交流電圧は直流電圧よりも微小な電圧を印加することが好ましい。交流電圧としては、例えば、1mV以上200mV以下である。
以上のようにして取得された抵抗成分Rの電圧変化のデータの一例をグラフにまとめて図1に示す。図1は、第1の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法で取得された電圧と抵抗成分Rとの関係の一例を示すグラフである。縦軸は抵抗成分Rの最大値Rmax[Ω]で規格化された抵抗を示し、横軸は直流電圧の電位を示す。なお、図1中に示されている横軸と平行な実線は、縦軸(規格化された抵抗値)が0.5を示す線であるが、その詳細は後述する。
図1に示すように、印加電圧を増加させると、有機電界発光素子の抵抗成分Rは低抵抗から高抵抗となり、高抵抗の状態が一定期間継続した後、低抵抗となる。有機電界発光素子に高負荷がかけられている状態とは、有機電界発光素子を構成する各層の間における電荷の蓄積などによって効率的な電子注入が阻まれている状態であると、本発明者等は推測している。そして、この高負荷がかけられている状態がどの程度となるかを評価することで、有機電界発光素子の電子注入性を高精度に評価し得ることを本発明者等は発見した。
<<抵抗成分Rの評価>>
第1の実施形態では、取得された抵抗成分Rの電圧変化に基づき、抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する。
第1の実施形態では、取得された抵抗成分Rの電圧変化に基づき、抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する。
図1のグラフでは、α=0.5であるときの抵抗成分Rの評価を示している。図1中に示されている横軸と平行な実線は、縦軸(規格化された抵抗値)が0.5を示す線である。したがって、抵抗の電圧変化を示す線と、規格化された抵抗が0.5を示す線と、の交点が、R=0.5・Rmaxを満たしている。図1においては2点のみで交わっているため、低電圧側がV1、高電圧側がV2であり、Vd=V2−V1である。このときのVdは、抵抗成分Rの最大値Rmaxの半値幅に相当する。
ここで、αは0.1以上0.7以下の定数であるが、αが0.4以上0.7以下の定数であることが好ましい。αが0.4以上0.7以下であると、様々な素子においてより高精度に差分Vdが算出可能であるため好ましい。
差分Vdが小さいと、高負荷状態となる電圧値の範囲が狭く、効率的な電子注入が行われていると評価することができる。ただし、同一の有機電界発光素子であったとしても、交流電圧の周波数などインピーダンス分光法の諸条件が異なると差分Vdの大きさも異なる。
そこで、差分Vdの具体的な評価方法について以下に一例を挙げる。
周波数が1000Hz、dmin=0V、dmax=7V、α=0.5であるときに、差分Vdが1以下であると有機電界発光素子が優れた発光効率を有すると評価することで、有機電界発光素子の発光効率を高精度かつ簡易に評価できる。
周波数が1000Hz、dmin=0V、dmax=7V、α=0.5であるときに、差分Vdが1以下であると有機電界発光素子が優れた発光効率を有すると評価することで、有機電界発光素子の発光効率を高精度かつ簡易に評価できる。
ここで、図2は図1の要部を拡大したグラフであり、図3は、第1の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法で取得された電圧と抵抗成分Rとの関係の他の一例を示すグラフである。
図2は、図1における2山のピーク付近を拡大している。図2のように2山のピークがある場合、ピーク・トゥ・ピークの幅で評価するという手法を採ることができる。一方、図3のように1山のピークである場合、ピーク・トゥ・ピークの幅で評価するという手法を採ることはできないため、本実施形態のような評価の手法が必要となる。
図2は、図1における2山のピーク付近を拡大している。図2のように2山のピークがある場合、ピーク・トゥ・ピークの幅で評価するという手法を採ることができる。一方、図3のように1山のピークである場合、ピーク・トゥ・ピークの幅で評価するという手法を採ることはできないため、本実施形態のような評価の手法が必要となる。
<<有機電界発光素子の層構成>>
有機電界発光素子の構成については特に限定されるものではないが、例えば、以下に示す(i)〜(iv)の構成が挙げられる。
(i):陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ii):陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(iii):陽極/正孔注入層/電荷発生層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iv):陽極/正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層(第一電子輸送層)/電子注入層(第二電子輸送層)/陰極
また、(i)〜(iv)の構成に示す各層の1つが、2層構成または3層以上の構成となっていてもよい。
さらに、(i)〜(iv)の構成以外にさらに他の層が追加されていてもよい。
有機電界発光素子の構成については特に限定されるものではないが、例えば、以下に示す(i)〜(iv)の構成が挙げられる。
(i):陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(ii):陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
(iii):陽極/正孔注入層/電荷発生層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iv):陽極/正孔注入層/正孔輸送層/電子阻止層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層(第一電子輸送層)/電子注入層(第二電子輸送層)/陰極
また、(i)〜(iv)の構成に示す各層の1つが、2層構成または3層以上の構成となっていてもよい。
さらに、(i)〜(iv)の構成以外にさらに他の層が追加されていてもよい。
以下、陽極と、正孔輸送層と、発光層と、電子輸送層と、陰極と、をこの順に備え、前記電子輸送層が、第一電子輸送層、および、該第一電子輸送層と前記陰極との間に積層されてなる第二電子輸送層を有する有機電界発光素子を例に挙げて説明する。
<<有機電界発光素子の各層を構成する材料>>
有機電界発光素子の各層を構成する材料としては、公知の材料であれば特に制限はない。以下に一例を挙げて説明するが、本実施形態にかかる評価方法はこれに何ら限定されるものではない。
有機電界発光素子の各層を構成する材料としては、公知の材料であれば特に制限はない。以下に一例を挙げて説明するが、本実施形態にかかる評価方法はこれに何ら限定されるものではない。
[陽極]
陽極の材料としては、仕事関数の大きい(例えば4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物が挙げられる。
発光が陽極を通過して取り出される構成の有機電界発光素子の場合、陽極は当該発光を通すかまたは実質的に通す導電性透明材料で形成される。
陽極の材料としては、仕事関数の大きい(例えば4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物が挙げられる。
発光が陽極を通過して取り出される構成の有機電界発光素子の場合、陽極は当該発光を通すかまたは実質的に通す導電性透明材料で形成される。
[正孔輸送層]
正孔輸送層の材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物などが挙げられる。これらの中でも、有機電界発光素子の性能がよい点で、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物が好ましく、特に芳香族第三級アミン化合物が好ましい。
また、p型−Si、p型−SiCなどの無機化合物も正孔輸送層の材料の一例として挙げることができる。
正孔輸送層の材料としては、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、導電性高分子オリゴマー(特にチオフェンオリゴマー)、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物などが挙げられる。これらの中でも、有機電界発光素子の性能がよい点で、ポルフィリン化合物、芳香族第三級アミン化合物、スチリルアミン化合物が好ましく、特に芳香族第三級アミン化合物が好ましい。
また、p型−Si、p型−SiCなどの無機化合物も正孔輸送層の材料の一例として挙げることができる。
正孔輸送層は、一種または二種以上の材料からなる単構造であってもよく、同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
[発光層]
発光層の材料としては、燐光発光材料、蛍光発光材料、熱活性化遅延蛍光発光材料が挙げられる。
発光層の材料としては、燐光発光材料、蛍光発光材料、熱活性化遅延蛍光発光材料が挙げられる。
発光層は、単一の低分子材料または単一のポリマー材料からなっていてもよいが、発光層が、ホスト材料と、発光ドーパント材料と、を含むことが好ましい。発光は主としてドーパントから生じ、任意の色を有することができる。発光層が、ホスト材料と、青色発光ドーパント材料と、を含むことがより好ましい。
ホスト材料としては、例えば、ビフェニリル基、フルオレニル基、トリフェニルシリル基、カルバゾール基、ピレニル基、アントリル基を有する化合物が挙げられる。
蛍光ドーパントとしては、例えば、アントラセン、ピレン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン、キナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム、チアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、カルボスチリル化合物、等が挙げられる。蛍光ドーパントはこれらから選ばれる2種以上を組み合わせたものであってもよい。
燐光ドーパントとしては、例えば、イリジウム、白金、パラジウム、オスミウム等の遷移金属の有機金属錯体が挙げられる。
発光層は、一種または二種以上の材料からなる単層構造であってもよく、同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
[第一電子輸送層、第二電子輸送層]
第一電子輸送層、第二電子輸送層の材料としては、アジン誘導体、イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素環化合物;縮合芳香族炭化水素誘導体;高分子化合物;SiO2、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、Cなどの各種酸化物、窒化物、酸化窒化物等の無機化合物;アルカリ金属錯体;アルカリ土類金属錯体;土類金属錯体;等が挙げられる。
第一電子輸送層、第二電子輸送層の材料としては、アジン誘導体、イミダゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントロリン誘導体等の複素環化合物;縮合芳香族炭化水素誘導体;高分子化合物;SiO2、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、Cなどの各種酸化物、窒化物、酸化窒化物等の無機化合物;アルカリ金属錯体;アルカリ土類金属錯体;土類金属錯体;等が挙げられる。
第一電子輸送層および第二電子輸送層の少なくともいずれか一方が、1,3,5−トリアジン骨格またはピリミジン骨格を分子内に有する化合物を含むことが好ましい。
第一電子輸送層、第二電子輸送層は、一種または二種以上の材料からなる単層構造であってもよく、同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
[陰極]
陽極を通過した発光のみが取り出される構成の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合、陰極は任意の導電性材料から形成することができる。
陰極の材料としては、例えば、仕事関数の小さい金属(以下、電子注入性金属とも称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物が挙げられる。ここで、仕事関数の小さい金属とは、例えば、4eV以下の金属である。
陽極を通過した発光のみが取り出される構成の有機エレクトロルミネッセンス素子の場合、陰極は任意の導電性材料から形成することができる。
陰極の材料としては、例えば、仕事関数の小さい金属(以下、電子注入性金属とも称する)、合金、電気伝導性化合物およびこれらの混合物が挙げられる。ここで、仕事関数の小さい金属とは、例えば、4eV以下の金属である。
<<有機電界発光素子>>
以上の構成を有する有機電界発光素子であって、第1の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法における周波数が1000Hz、dmin=0V、dmax=7V、α=0.5であるものは、差分Vdが1以下であると優れた発光効率を有するため、特に好ましい。
以上の構成を有する有機電界発光素子であって、第1の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法における周波数が1000Hz、dmin=0V、dmax=7V、α=0.5であるものは、差分Vdが1以下であると優れた発光効率を有するため、特に好ましい。
<第2の実施形態(有機電界発光素子の評価方法)>
図4は、第2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法で取得された電圧と抵抗成分Rとの関係の一例を示すグラフである。縦軸は抵抗成分Rの最大値Rmax[Ω]で規格化された抵抗を示し、横軸は直流電圧の電位を示す。なお、図4中に示されている横軸と平行な実線は、縦軸(規格化された抵抗値)が0.5を示す線であり、横軸と平行な破線は、縦軸が0.1を示す線である。
図4は、第2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法で取得された電圧と抵抗成分Rとの関係の一例を示すグラフである。縦軸は抵抗成分Rの最大値Rmax[Ω]で規格化された抵抗を示し、横軸は直流電圧の電位を示す。なお、図4中に示されている横軸と平行な実線は、縦軸(規格化された抵抗値)が0.5を示す線であり、横軸と平行な破線は、縦軸が0.1を示す線である。
第1の実施形態では、αが0.4以上0.7以下の定数であるときのV2とV1との差分Vd1を評価しているが、第2の実施形態では、さらに、αが0.1以上0.3以下の定数であるときのV2とV1との差分Vd2を評価する。差分Vd1に加えてVd2を評価することで、誤差をより縮小できるため好ましい。
図4において、差分Vd1は実線と交差する2点間の差分であり、差分Vd2は破線と交差する2点間の差分である。
図4において、差分Vd1は実線と交差する2点間の差分であり、差分Vd2は破線と交差する2点間の差分である。
なお、第2の実施形態では、差分Vd1に加えて差分Vd2を評価すること以外は第1の実施形態と同一であるため、他の説明については省略する。
<第3の実施形態(有機電界発光素子の評価装置)>
本開示の第3の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価装置10は、有機電界発光素子を評価する評価装置10であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得する取得部(11)と、
該抵抗成分Rを評価する評価部(11)と、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記評価部(11)は、前記抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する。
すなわち、第3の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価装置は、上記した第1〜2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法を実施できる。取得部、評価部が行うプロセスは、上記第1〜2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法と同じであるため、説明は省略する。
本開示の第3の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価装置10は、有機電界発光素子を評価する評価装置10であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得する取得部(11)と、
該抵抗成分Rを評価する評価部(11)と、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記評価部(11)は、前記抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する。
すなわち、第3の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価装置は、上記した第1〜2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法を実施できる。取得部、評価部が行うプロセスは、上記第1〜2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法と同じであるため、説明は省略する。
図5は、第3の実施形態にかかる評価装置10における構成の一例を示すブロック図である。評価装置10は、CPU11、RAM12、ROM13、記憶装置14、I/F15、ディスプレイ16を備えており、外部の測定部20と双方向に通信可能となっている。なお、CPU11は、評価部、取得部として機能し得る。
CPU(Central Processing Unit)11は、CPUコア、キャッシュメモリなどを備え、評価装置10、測定部20を統括的に制御する。また、CPU11は、測定部20から抵抗成分Rの電圧変化の測定結果(データ)を取得し、この測定結果を評価する(取得部、評価部)。
RAM(Random Access Memory)12は、例えばDRAM(Dynamic RAM)であり、CPU11のワーク領域、プログラムのロード領域などに使用される。
RAM12は、CPU11の処理に必要なデータ、測定部20で生成された測定結果、記憶装置14から読み出した測定結果等を一時的に記憶する。
ROM(Read Only Memory)13は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)であり、各種設定ファイル、OS(Operating System)等の基本プログラムを格納する。評価装置10が測定部20の動作を制御する機能を有する場合、ROM13は、測定部20の動作を制御するための制御プログラムを格納する。
記憶装置14は、例えばフラッシュメモリ、ハードディスクであり、抵抗成分Rの電圧変化の測定結果等を記憶し得る。また、記憶装置14は、外部の測定装置によって測定された抵抗成分Rの電圧変化の測定結果、インターネット上にある測定結果等を、I/F15を介して格納することも可能である。記憶装置14は、可搬型の記憶媒体であってもよく、メモリカードスロット、USBコネクタ等を介して、評価装置10と着脱可能に構成され得る。
I/F(Interface)15は、インターネットや各種周辺機器等の外部とデータの送受信を行う。
ディスプレイ16は、例えば液晶ディスプレイ、有機電界発光素子ディスプレイから構成される。ディスプレイ16は、CPU11からのデータに基づき、測定部20からの測定結果、記憶装置14に記憶した測定結果、メニュー画面等の各種表示を行う。ディスプレイ16がタッチパネルである場合、評価装置10の操作部としても機能してもよい。
測定部20は、例えばインピーダンス分光法により有機電界発光素子の抵抗成分Rの電圧変化を測定可能な市販の測定装置から構成される。
なお、評価装置10と、測定部20とが一体となった測定評価装置であってもよい。また、その際には評価装置10が有する一部の構成は、測定部20側が有していてもよく、測定部20と共有していてもよい。
以上説明した第3の実施形態にかかる評価装置は、上記第1〜2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法を実施できる。ただし、上記第1〜2の実施形態にかかる有機電界発光素子の評価方法は、装置によって自動的に実施される形態に限られるものではなく、人が手動で実施する形態であってもよい。
<プログラム(第4の実施形態)、記録媒体(第5の実施形態)>
第4の実施形態に係るプログラムは、上記第1〜第2の実施形態に記載の評価方法を、コンピュータに実行させるものである。プログラムの言語等に特に制限はなく、周知慣用されているものをいずれも用いることができる。
また、第5の実施形態に係る記録媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記録媒体の種類等に特に制限はなく、周知慣用されているものをいずれも用いることができる。
第4の実施形態に係るプログラムは、上記第1〜第2の実施形態に記載の評価方法を、コンピュータに実行させるものである。プログラムの言語等に特に制限はなく、周知慣用されているものをいずれも用いることができる。
また、第5の実施形態に係る記録媒体は、上記プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記録媒体の種類等に特に制限はなく、周知慣用されているものをいずれも用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定して解釈されるものではない。
(製造例1−1)
図6は、製造例1−1で作製した有機電界発光素子の積層構成を示す概略断面図である。製造例1−1について、図6を参照しながら説明する。また、製造例1−1で用いた化合物の構造式およびその略称を以下に示す。
図6は、製造例1−1で作製した有機電界発光素子の積層構成を示す概略断面図である。製造例1−1について、図6を参照しながら説明する。また、製造例1−1で用いた化合物の構造式およびその略称を以下に示す。
(基板1、陽極2の用意)
陽極をその表面に備えた基板として、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用意した。ついで、この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。
陽極をその表面に備えた基板として、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用意した。ついで、この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。
(真空蒸着の準備)
洗浄後の表面処理が施された基板上に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、各層を積層形成した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。そして、以下の順で、各層の成膜条件に従ってそれぞれ作製した。
洗浄後の表面処理が施された基板上に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、各層を積層形成した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。そして、以下の順で、各層の成膜条件に従ってそれぞれ作製した。
(正孔注入層3の作製)
昇華精製したHILを0.15nm/秒の速度で55nm成膜し、正孔注入層を作製した。
昇華精製したHILを0.15nm/秒の速度で55nm成膜し、正孔注入層を作製した。
(電荷発生層4の作製)
昇華精製したHATを0.05nm/秒の速度で5nm成膜し、電荷発生層を作製した。
昇華精製したHATを0.05nm/秒の速度で5nm成膜し、電荷発生層を作製した。
(第一正孔輸送層51の作製)
HTL−1を0.15nm/秒の速度で10nm成膜し、第一正孔輸送層を作製した。
HTL−1を0.15nm/秒の速度で10nm成膜し、第一正孔輸送層を作製した。
(第二正孔輸送層52の作製)
HTL−2を0.15nm/秒の速度で10nm成膜し、第二正孔輸送層を作製した。
HTL−2を0.15nm/秒の速度で10nm成膜し、第二正孔輸送層を作製した。
(発光層6の作製)
EML−1およびEML−2を95:5(質量比)の割合で25nm成膜し、発光層を作製した。成膜速度は0.18nm/秒であった。
EML−1およびEML−2を95:5(質量比)の割合で25nm成膜し、発光層を作製した。成膜速度は0.18nm/秒であった。
(第一電子輸送層71の作製)
表1−1に示す化合物を0.15nm/秒の速度で5nm成膜し、第一電子輸送層71を作製した。なお、表1−1に示す化合物は、特開2018−002711号公報の実施例3と同様の方法により作製した。
表1−1に示す化合物を0.15nm/秒の速度で5nm成膜し、第一電子輸送層71を作製した。なお、表1−1に示す化合物は、特開2018−002711号公報の実施例3と同様の方法により作製した。
(第二電子輸送層72の作製)
表1−1に示す化合物およびLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜し、第二電子輸送層72を作製した。成膜速度は0.15nm/秒であった。なお、表1−1に示す化合物は、特開2015−74649号公報の合成実施例1と同様の方法により作製した。
表1−1に示す化合物およびLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜し、第二電子輸送層72を作製した。成膜速度は0.15nm/秒であった。なお、表1−1に示す化合物は、特開2015−74649号公報の合成実施例1と同様の方法により作製した。
(陰極8の作製)
最後に、基板上のITOストライプと直交するようにメタルマスクを配し、陰極8を成膜した。陰極は、銀/マグネシウム(質量比1/10)と銀とを、この順番で、それぞれ80nmと20nmとで成膜し、2層構造とした。銀/マグネシウムの成膜速度は0.5nm/秒、銀の成膜速度は成膜速度0.2nm/秒であった。
最後に、基板上のITOストライプと直交するようにメタルマスクを配し、陰極8を成膜した。陰極は、銀/マグネシウム(質量比1/10)と銀とを、この順番で、それぞれ80nmと20nmとで成膜し、2層構造とした。銀/マグネシウムの成膜速度は0.5nm/秒、銀の成膜速度は成膜速度0.2nm/秒であった。
以上により、図4に示すような発光面積4mm2有機電界発光素子100を作製した。なお、それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK、Bruker社製)で測定した。
さらに、この素子を酸素および水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止は、ガラス製の封止キャップと成膜基板(素子)とを、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いて行った。
上記のようにして作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、輝度計(製品名:BM−9、トプコンテクノハウス社製)を用いて発光特性を評価した。発光特性として、電流密度10mA/cm2を流した時の発光効率(cd/A)を測定した。
また、上記のようにして作製した有機電界発光素子を、インピーダンス分光法により測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを得た。
測定は、Keysight Technologies社(旧社名:Agilent Technologies社)製のE4980A−001(製品名)を用いて行った。周波数は1kHzに固定した。また、印加電圧は、直流電圧を0Vから7Vまでの範囲で0.05Vの間隔で掃引し、さらに交流電圧5mVを重畳した。
解析においては、測定時にE4980A−001における直列等価回路モードを選択し、得られた直列抵抗である抵抗成分Rの値を掃引電圧に対してプロットした。
測定は、Keysight Technologies社(旧社名:Agilent Technologies社)製のE4980A−001(製品名)を用いて行った。周波数は1kHzに固定した。また、印加電圧は、直流電圧を0Vから7Vまでの範囲で0.05Vの間隔で掃引し、さらに交流電圧5mVを重畳した。
解析においては、測定時にE4980A−001における直列等価回路モードを選択し、得られた直列抵抗である抵抗成分Rの値を掃引電圧に対してプロットした。
(製造例1−2〜1−7)
第一電子輸送層71の作製において、第一電子輸送層の材料を表1−1〜表1−2に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層72の作製において、第二電子輸送層の材料を表1−1〜表1−2に記載の化合物に変更した以外は、製造例1−1と同様にして、製造例1−2〜1−7の有機電界発光素子を作製した。
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
第一電子輸送層71の作製において、第一電子輸送層の材料を表1−1〜表1−2に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層72の作製において、第二電子輸送層の材料を表1−1〜表1−2に記載の化合物に変更した以外は、製造例1−1と同様にして、製造例1−2〜1−7の有機電界発光素子を作製した。
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
なお、製造例1−2〜1−7の第一電子輸送層の材料は、特開2015−38062号公報に記載の合成実施例6と(製造例1−2)、特開2015−134743号公報に記載の各実施例と(製造例1−3)、特開2015−96486号公報に記載の合成実施例5と(製造例1−4)と、特開2018−507174号公報に記載の合成例34と(製造例1−5,1−6)、特開2019−001732号公報に記載の合成実施例1と(製造例1−7)、同様の方法もしくは準じた方法により作製した。
また、製造例1−6〜1−7の第二電子輸送層の材料は、特開2017−105717号公報に記載の実施例1と同様の方法により作製した。
また、製造例1−6〜1−7の第二電子輸送層の材料は、特開2017−105717号公報に記載の実施例1と同様の方法により作製した。
(製造例2−1)
第二正孔輸送層52の作製において、第二正孔輸送層の材料を4−[3−[N−(4−(1−ナフチル)フェニル−N−(1−ナフチル)アミノ]フェニル]−6−フェニル−ジベンゾフランに変更し、第一電子輸送層71の作製において、第一電子輸送層の材料を表2−1に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層72の作製において、第二電子輸送層の材料を表2−1に記載の化合物に変更した以外は、製造例1−1と同様にして、製造例2−1の有機電界発光素子を作製した。
なお、表2−1に示す第一電子輸送層の材料は、特開2018−158918号公報の各実施例に準じた方法により作製した。
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
第二正孔輸送層52の作製において、第二正孔輸送層の材料を4−[3−[N−(4−(1−ナフチル)フェニル−N−(1−ナフチル)アミノ]フェニル]−6−フェニル−ジベンゾフランに変更し、第一電子輸送層71の作製において、第一電子輸送層の材料を表2−1に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層72の作製において、第二電子輸送層の材料を表2−1に記載の化合物に変更した以外は、製造例1−1と同様にして、製造例2−1の有機電界発光素子を作製した。
なお、表2−1に示す第一電子輸送層の材料は、特開2018−158918号公報の各実施例に準じた方法により作製した。
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
(製造例2−2〜2−8)
第一電子輸送層71の作製において、第一電子輸送層の材料を表2−1〜表2−2に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層72の作製において、第二電子輸送層の材料を表2−2〜表2−2に記載の化合物に変更した以外は、製造例2−1と同様にして、製造例2−2〜2−8の有機電界発光素子を作製した。
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
第一電子輸送層71の作製において、第一電子輸送層の材料を表2−1〜表2−2に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層72の作製において、第二電子輸送層の材料を表2−2〜表2−2に記載の化合物に変更した以外は、製造例2−1と同様にして、製造例2−2〜2−8の有機電界発光素子を作製した。
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
なお、製造例2−2の第一電子輸送層の材料は、特開2015−34148に記載の合成実施例2と同様の方法により作製した。
また、製造例2−3〜2−7の第二電子輸送層の材料は、特開2011−121934号公報に記載の実験例1と(製造例2−3)、特開2011−63584号公報に記載の実験例6と(製造例2−4)、特開2015−44792号公報に記載の合成実験例6と(製造例2−5)、特開2018−158918号公報に記載の合成実験例8と(製造例2−6)、特開2012−82136号公報に記載の実施例1と(製造例2−7)、同様の方法により作製した。
また、製造例2−3〜2−7の第二電子輸送層の材料は、特開2011−121934号公報に記載の実験例1と(製造例2−3)、特開2011−63584号公報に記載の実験例6と(製造例2−4)、特開2015−44792号公報に記載の合成実験例6と(製造例2−5)、特開2018−158918号公報に記載の合成実験例8と(製造例2−6)、特開2012−82136号公報に記載の実施例1と(製造例2−7)、同様の方法により作製した。
(製造例3−1(図7参照))
(基板101、陽極102の用意)
陽極をその表面に備えた基板として、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用意した。ついで、この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。
(基板101、陽極102の用意)
陽極をその表面に備えた基板として、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜(膜厚110nm)がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用意した。ついで、この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、オゾン紫外線洗浄にて表面処理を行った。
(真空蒸着の準備)
洗浄後の表面処理が施された基板上に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、各層を積層形成した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。そして、以下の順で、各層の成膜条件に従ってそれぞれ作製した。
洗浄後の表面処理が施された基板上に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、各層を積層形成した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。そして、以下の順で、各層の成膜条件に従ってそれぞれ作製した。
(正孔注入層103の作製)
昇華精製したN−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−9,9−ジメチル−N−[4−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)フェニル]−9H−フルオレン−2−アミンと1,2,3−トリス[(4−シアノ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパンを0.15nm/秒の速度で10nm成膜し、正孔注入層103を作製した。
昇華精製したN−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−9,9−ジメチル−N−[4−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)フェニル]−9H−フルオレン−2−アミンと1,2,3−トリス[(4−シアノ−2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)メチレン]シクロプロパンを0.15nm/秒の速度で10nm成膜し、正孔注入層103を作製した。
(第一正孔輸送層1051の作製)
昇華精製したN−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−9,9−ジメチル−N−[4−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)フェニル]−9H−フルオレン−2−アミンを0.15nm/秒の速度で85nm成膜し、第一正孔輸送層1051を作製した。
昇華精製したN−[1,1’−ビフェニル]−4−イル−9,9−ジメチル−N−[4−(9−フェニル−9H−カルバゾール−3−イル)フェニル]−9H−フルオレン−2−アミンを0.15nm/秒の速度で85nm成膜し、第一正孔輸送層1051を作製した。
(第二正孔輸送層1052の作製)
昇華精製したN−フェニル−N−(9,9−ジフェニルフルオレン−2−イル)−N−(1,1’−ビフェニル−4−イル)アミンを0.15nm/秒の速度で5nm成膜し、第二正孔輸送層1052を作製した。
昇華精製したN−フェニル−N−(9,9−ジフェニルフルオレン−2−イル)−N−(1,1’−ビフェニル−4−イル)アミンを0.15nm/秒の速度で5nm成膜し、第二正孔輸送層1052を作製した。
(発光層106の作製)
昇華精製した3−(10−フェニル−9−アントリル)−ジベンゾフランと2,7−ビス[N,N−ジ−(4−tertブチルフェニル)]アミノ−ビスベンゾフラノ−9,9’−スピロフルオレンを95:5(質量比)の割合で20nm成膜し、発光層106を作製した。成膜速度は0.18nm/秒であった。
昇華精製した3−(10−フェニル−9−アントリル)−ジベンゾフランと2,7−ビス[N,N−ジ−(4−tertブチルフェニル)]アミノ−ビスベンゾフラノ−9,9’−スピロフルオレンを95:5(質量比)の割合で20nm成膜し、発光層106を作製した。成膜速度は0.18nm/秒であった。
(第一電子輸送層1071の作製)
表3に示す化合物(BCP)を0.05nm/秒の速度で6nm成膜し、第一電子輸送層1071を作製した。
表3に示す化合物(BCP)を0.05nm/秒の速度で6nm成膜し、第一電子輸送層1071を作製した。
(第二電子輸送層1072の作製)
表3に示す化合物およびLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜し、第二電子輸送層1072を作製した。成膜速度は0.15nm/秒であった。なお、表3に示す化合物は、特表2018−511173号公報なの製造例1と同様の方法により作製した。
表3に示す化合物およびLiqを50:50(質量比)の割合で25nm成膜し、第二電子輸送層1072を作製した。成膜速度は0.15nm/秒であった。なお、表3に示す化合物は、特表2018−511173号公報なの製造例1と同様の方法により作製した。
(陰極108の作製)
最後に、基板上のITOストライプと直交するようにメタルマスクを配し、陰極108を成膜した。陰極は、銀/マグネシウム(質量比1/10)と銀とを、この順番で、それぞれ80nmと20nmとで成膜し、2層構造とした。銀/マグネシウムの成膜速度は0.5nm/秒、銀の成膜速度は成膜速度0.2nm/秒であった。
最後に、基板上のITOストライプと直交するようにメタルマスクを配し、陰極108を成膜した。陰極は、銀/マグネシウム(質量比1/10)と銀とを、この順番で、それぞれ80nmと20nmとで成膜し、2層構造とした。銀/マグネシウムの成膜速度は0.5nm/秒、銀の成膜速度は成膜速度0.2nm/秒であった。
以上により、図7に示すような発光面積4mm2有機電界発光素子100を作製した。なお、それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK、Bruker社製)で測定した。
さらに、この素子を酸素および水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止は、ガラス製の封止キャップと成膜基板(素子)とを、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いて行った。
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
(製造例3−2〜3−5)
第一電子輸送層1072の作製において、2−[3’−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを表3に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層1072の作製において、2,4−ビス[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−6−[4−(9,10−ジヒドロ−9,10−[1,2]ベンゼノアントラセン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを表3に記載の化合物に変更した以外は、製造例3−1と同様にして、製造例3−2〜3−5の有機電界発光素子を作製した。
なお、製造例3−2の第一電子輸送層の材料は、特開2018−145166に記載の実施例6と同様の方法により作製した。
また、製造例3−3の第二電子輸送層の材料は、特開2008−280330号公報に記載の実施例6と同様の方法により、製造例3−4
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
第一電子輸送層1072の作製において、2−[3’−(9,9−ジメチル−9H−フルオレン−2−イル)[1,1’−ビフェニル]−3−イル]−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジンを表3に記載の化合物に変更し、第二電子輸送層1072の作製において、2,4−ビス[(1,1’−ビフェニル)−4−イル]−6−[4−(9,10−ジヒドロ−9,10−[1,2]ベンゼノアントラセン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジンを表3に記載の化合物に変更した以外は、製造例3−1と同様にして、製造例3−2〜3−5の有機電界発光素子を作製した。
なお、製造例3−2の第一電子輸送層の材料は、特開2018−145166に記載の実施例6と同様の方法により作製した。
また、製造例3−3の第二電子輸送層の材料は、特開2008−280330号公報に記載の実施例6と同様の方法により、製造例3−4
また、製造例1−1と同様にして、作製した有機電界発光素子の発光効率を測定し、抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。
製造例1−1〜3〜20で測定された抵抗成分Rの電圧変化のデータにおいて、抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、R=0.5Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=0.5Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vd(半値幅)を算出した。結果を表4に示す。
また、図6は、製造例1−1〜3〜20における半値幅と、発光効率と、の相関関係を示すグラフである。図6から明らかなように、半値幅と、発光効率と、の相関関係が非常に強い。したがって、本実施形態にかかる評価方法によれば、差分Vdを評価することで有機電界発光素子の発光効率を高精度かつ簡易に評価し得る。
さらに、4種類の有機電界発光素子について、周波数を100Hz、1000Hz、10000Hz、1000000Hzの条件下で、インピーダンス分光法により抵抗成分Rの電圧変化のデータを取得した。周波数以外は製造例1−1と同様である。結果を図7、図8に示す。
なお、周波数が10000000Hzの条件下においても同様に測定したが、今回用いた4種類の有機電界発光素子であると高周波数過ぎて測定・算出ができなかった。また、有機電界発光素子の発光が非常に強いため、長時間発光させていると素子の劣化・破損等が生じる場合があることがわかった。
なお、周波数が10000000Hzの条件下においても同様に測定したが、今回用いた4種類の有機電界発光素子であると高周波数過ぎて測定・算出ができなかった。また、有機電界発光素子の発光が非常に強いため、長時間発光させていると素子の劣化・破損等が生じる場合があることがわかった。
図9は、周波数が100Hz、1000Hz、10000Hzである場合の半値幅と、発光効率と、の相関関係を示すグラフである。図10は、周波数が100000Hzである場合の半値幅と、発光効率と、の相関関係を示すグラフである。
図9、図10によれば、周波数が100Hz〜100000Hzの間であれば半値幅と、発光効率と、の相関関係が強く、良好に発光効率を評価し得ることがわかる。
図9、図10によれば、周波数が100Hz〜100000Hzの間であれば半値幅と、発光効率と、の相関関係が強く、良好に発光効率を評価し得ることがわかる。
10 評価装置
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 記憶装置
15 I/F
16 ディスプレイ
20 測定部
1,101 基板
2,102 陽極
3,103 正孔注入層
4 電荷発生層
5,105 正孔輸送層
6,106 発光層
7,107 電子輸送層
8,108 陰極
51,1051 第一正孔輸送層
52,1052 第二正孔輸送層
71,1071 第一電子輸送層
72,1072 第二電子輸送層
100 有機電界発光素子
11 CPU
12 RAM
13 ROM
14 記憶装置
15 I/F
16 ディスプレイ
20 測定部
1,101 基板
2,102 陽極
3,103 正孔注入層
4 電荷発生層
5,105 正孔輸送層
6,106 発光層
7,107 電子輸送層
8,108 陰極
51,1051 第一正孔輸送層
52,1052 第二正孔輸送層
71,1071 第一電子輸送層
72,1072 第二電子輸送層
100 有機電界発光素子
Claims (11)
- 有機電界発光素子を評価する評価方法であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得することと、
該抵抗成分Rを評価することと、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記抵抗成分Rの評価は、該抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価方法。 - 前記抵抗成分Rの評価は、αが0.4以上0.7以下の定数であるときのV2とV1との差分Vd1を評価する、請求項1に記載の有機電界発光素子の評価方法。
- 前記抵抗成分Rの評価は、さらに、αが0.1以上0.3以下の定数であるときのV2とV1との差分Vd2を評価する、請求項2に記載の有機電界発光素子の評価方法。
- 前記一定の周波数が、20000[Hz]以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の評価方法。
- 前記印加電圧は、交流電圧と、直流電圧と、が重畳した電圧であり、
前記抵抗成分Rの電圧変化は、前記直流電圧がdmin[V]からdmax[V]まで所定の間隔で掃引されたときの抵抗成分Rの変化であり、
dminは、−10V以上−6V以下であり、
dmaxは、7V以上15V以下である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の評価方法。 - 前記有機電界発光素子が、陽極と、正孔輸送層と、発光層と、電子輸送層と、陰極と、をこの順に備え、
前記電子輸送層が、
第一電子輸送層、および、
該第一電子輸送層と前記陰極との間に積層されてなる第二電子輸送層を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の評価方法。 - 前記第一電子輸送層および前記第二電子輸送層の少なくともいずれか一方が、1,3,5−トリアジン骨格またはピリミジン骨格を分子内に有する化合物を含む、請求項6に記載の有機電界発光素子の評価方法。
- 前記有機電界発光素子が、陽極と、正孔輸送層と、発光層と、電子輸送層と、陰極と、をこの順に備え、
前記発光層が、ホスト材料と、青色発光ドーパント材料と、を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の評価方法。 - 有機電界発光素子を評価する評価装置であって、
該有機電界発光素子のインピーダンス分光法における抵抗成分R[Ω]のデータを取得する取得部と、
該抵抗成分Rを評価する評価部と、を備え、
前記抵抗成分Rのデータは、一定の周波数の条件下、所定の範囲で印加電圧が変化したときの前記抵抗成分Rの電圧変化であり、
前記評価部は、前記抵抗成分Rの最大値をRmax[Ω]、αを0.1以上0.7以下の定数、R=α・Rmaxを満たす電圧の最小値をV1[V]、R=α・Rmaxを満たす電圧の最大値をV2[V]としたとき、V2とV1との差分Vdを評価する、有機電界発光素子の評価装置。 - 請求項1〜8のいずれか1項に記載の有機電界発光素子の評価方法をコンピュータに実行させるプログラム。
- 請求項10に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019105486A JP2020198280A (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | 有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019105486A JP2020198280A (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | 有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2020198280A true JP2020198280A (ja) | 2020-12-10 |
Family
ID=73648161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2019105486A Pending JP2020198280A (ja) | 2019-06-05 | 2019-06-05 | 有機電界発光素子の評価方法、評価装置、プログラムおよび記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020198280A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021186306A1 (ja) * | 2020-03-18 | 2021-09-23 | 株式会社半導体エネルギー研究所 | 発光デバイス、発光装置、電子機器および照明装置 |
WO2022191570A1 (ko) * | 2021-03-08 | 2022-09-15 | 에스에프씨 주식회사 | 유기발광 화합물 및 이를 포함하는 유기발광소자 |
WO2022191583A1 (ko) * | 2021-03-08 | 2022-09-15 | 에스에프씨 주식회사 | 유기발광소자 |
-
2019
- 2019-06-05 JP JP2019105486A patent/JP2020198280A/ja active Pending
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