JP2020198258A - 加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複合材に対する加熱の均一化を図ることができる加熱装置を提供する。【解決手段】複合材20を磁場により誘導加熱する磁場加熱コイル22を備えた加熱装置10において、複合材20は、奥行き方向の長さと、奥行き方向に直交する幅方向の長さとを有し、磁場加熱コイル22は、幅方向に沿って設けられる第1コイル部位22aと、第1コイル部位の幅方向の両側に連なって設けられ、幅方向に対して奥行き方向の一方側に所定の角度θをもって傾斜する一対の第2コイル部位22bと、を有し、第1コイル部位22a及び一対の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの幅方向における中央において奥行き方向に引いた線分に対して線対称となっている。【選択図】図2

Description

本発明は、複合材を磁場により誘導加熱する磁場加熱コイルを備えた加熱装置に関するものである。
従来、加熱装置として、コイル支持部材の内部にコイル導線が設置された電磁誘導加熱装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。コイル導線は、コイル支持部材の加熱面において、略同心円状に配置されている。
特開2014−116293号公報
しかしながら、特許文献1のようにコイル導線を配置してしまうと、複合材に対する加熱が不均一となる。このため、加熱装置を用いて、複合材を加熱して成形する場合、複合材が成形不良となってしまう可能性がある。
そこで、本発明は、複合材に対する加熱の均一化を図ることができる加熱装置を提供することを課題とする。
本発明の加熱装置は、複合材を磁場により誘導加熱する磁場加熱コイルを備えた加熱装置において、前記複合材は、奥行き方向における長さと、前記奥行き方向に直交する幅方向における長さとを有し、前記磁場加熱コイルは、前記幅方向に沿って設けられる第1コイル部位と、前記第1コイル部位の前記幅方向の両側に連なって設けられ、前記幅方向に対して前記奥行き方向の一方側に所定の角度をもって傾斜する一対の第2コイル部位と、を有し、前記第1コイル部位及び前記一対の第2コイル部位は、前記第1コイル部位の前記幅方向における中央において前記奥行き方向に引いた線分に対して線対称となっている。
この構成によれば、第1コイル部位と一対の第2コイル部位とを有する磁場加熱コイルとすることで、複合材に対する加熱の均一化を図ることができる。
また、前記磁場加熱コイルは、前記第1コイル部位上において前記幅方向に引いた線分に対して、前記一対の第2コイル部位と線対称に設けられる一対の第3コイル部位を、さらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、第1コイル部位、一対の第2コイル部位及び一対の第3コイル部位を有する磁場加熱コイルとすることで、複合材のより広い範囲において、加熱の均一化を図ることができる。
また、前記磁場加熱コイルは、前記複合材に対して予め設定された加熱エリアを加熱対象としており、前記加熱エリアは、奥行き方向における長さがLとなり、前記奥行き方向に直交する幅方向における長さがDとなっており、前記磁場加熱コイルは、前記一対の第2コイル部位が、前記幅方向に対して前記加熱エリア側に所定の角度をもって傾斜し、前記幅方向における前記第1コイル部位の長さをl1とし、前記所定の角度をθとすると、前記所定の角度θは、0°<θ≦90°となっており、前記第1コイル部位の長さl1は、前記加熱エリアの長さDよりも長い、l1>Dとなっていることが、好ましい。
この構成によれば、加熱エリアに対して、磁場加熱コイルを適切な形状とすることができるため、加熱エリアにおける加熱の均一化を図ることができる。
また、前記磁場加熱コイルは、前記奥行き方向に複数並べて設けられることが、好ましい。
この構成によれば、奥行き方向に複数の磁場加熱コイルを配置することができるため、複合材の奥行き方向における加熱の均一化をより向上させることができる。
また、前記奥行き方向に並べて設けられた複数の前記磁場加熱コイル同士を接続する接続部位を、さらに備えることが、好ましい。
この構成によれば、複数の磁場加熱コイルを接続部位により接続することで、複数の磁場加熱コイルの各部位が一本の線でつながる形状、すなわち一筆書きの形状とすることができる。このため、複数の磁場加熱コイルを、一本の導線で形成し易い形状とすることができる。
また、前記接続部位は、前記奥行き方向に隣接する一方の前記磁場加熱コイルに流れる電流と、前記奥行き方向に隣接する他方の前記磁場加熱コイルに流れる電流とが、逆位相となるように接続することが、好ましい。
この構成によれば、一方の磁場加熱コイルで形成される磁場と、他方の磁場加熱コイルで形成される磁場とが逆極性となるため、磁場同士が相殺されることを抑制することができ、複数の磁場加熱コイルによる加熱を好適に行うことができる。
図1は、実施形態1に係る加熱装置の概略構成図である。 図2は、実施形態1に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。 図3は、図2の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。 図4は、実施形態1に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。 図5は、図4の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。 図6は、実施形態2に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。 図7は、図6の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。 図8は、実施形態2に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。 図9は、図8の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。 図10は、実施形態3に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。 図11は、図10の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。 図12は、実施形態3に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。 図13は、図12の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。 図14は、従来に係る加熱装置の磁場加熱コイルに関する模式図である。 図15は、従来に係る磁場加熱コイルにより加熱された加熱エリアの温度分布に関する説明図である。 図16は、実施形態1に係る磁場加熱コイルにより加熱された加熱エリアの温度分布に関する説明図である。 図17は、実施形態2に係る磁場加熱コイルにより加熱された加熱エリアの温度分布に関する説明図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[実施形態1]
実施形態1に係る加熱装置10は、樹脂を含浸させた強化繊維を加熱し硬化させて複合材20を成形する成形装置に設けられる装置である。加熱装置10の説明に先立ち、複合材20について説明する。
複合材20は、樹脂を含浸させた強化繊維基材を積層方向に複数積層することで平板形状となる積層体が形成され、硬化前となる積層体を加熱装置10に配置し、加熱装置10により積層体が加熱されることで成形される。なお、以下の説明において、積層体を、単に複合材ということもある。
積層体に含まれる強化繊維は、電気伝導性を有している。加熱装置10において積層体に磁場が与えられると、積層体の内部において渦電流が発生する。積層体は、内部において渦電流が発生すると、強化繊維の電気抵抗によって発熱する。強化繊維で発生した熱は、積層体に含まれる樹脂に伝えられる。なお、樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂である。すなわち、積層体は、磁場を与えることによって発熱する複合材料となっている。複合材20に含まれる強化繊維は、実施形態1では炭素繊維が例示されるが、これに限定されることはなく、その他の強化繊維でもよい。複合材20に含まれる熱硬化性樹脂は、実施形態1ではエポキシ系樹脂を有する樹脂が例示される。
次に、図1を参照して、加熱装置10について説明する。図1は、実施形態1に係る加熱装置の概略構成図である。加熱装置10は、積層体が配置される成形型24と、積層体に磁場を与えることで加熱する磁場加熱コイル22と、磁場加熱コイル22を制御する制御部18とを含んで構成されている。
成形型24は、その上面に硬化前の積層体が配置される。成形型24は、磁場に対して透明な材料で構成されている。すなわち、成形型24は、磁場に対して不変となる材料であり、また、磁場による渦電流が発生しない材料で構成されている。
磁場加熱コイル22は、成形型24を挟んで積層体の反対側に設けられ、成形型24を介して積層体と対向するように設けられている。磁場加熱コイル22は、磁場を発生可能な導線が用いられ、積層体に磁場を与えることによって、積層体の所定の加熱エリアEを加熱する。
ここで、図2を参照して、加熱エリアE及び磁場加熱コイル22に関する一例について説明する。図2は、実施形態1に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。ここで、積層体の加熱エリアEは、積層体に対して予め設定された加熱対象となるエリアである。このため、磁場加熱コイル22は、少なくとも加熱エリアEを加熱する。また、加熱エリアEを加熱すると、加熱エリアEの外側も加熱されることから、磁場加熱コイル22は、加熱エリアEを含むエリアを加熱する。積層体の加熱エリアEは、奥行き方向及び幅方向に直交する高さ方向から見た面内において方形状となっている。積層体の加熱エリアEは、奥行き方向(図2の上下方向)における長さがLとなっており、奥行き方向に直交する幅方向(図2の左右方向)における長さがDとなっている。このような加熱エリアEに対して、図2の磁場加熱コイル22は、加熱エリアEにおける加熱の均一化を図るべく、第1コイル部位22aと、一対の第2コイル部位22bと、を有するものとなっている。
第1コイル部位22aは、幅方向に沿って直線状に設けられる部位であり、奥行き方向において加熱エリアEの一方側に位置している。幅方向における第1コイル部位22aの長さをl1とすると、第1コイル部位22aの長さl1は、加熱エリアEの奥行き方向の長さDよりも長い、「l1>D」となっている。
一対の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの幅方向の両側にそれぞれ連なって設けられる。第2コイル部位22bは、幅方向の線分に対して、加熱エリアE側に所定の角度θをもって傾斜して配置されている。ここで、所定の角度θは、「0°<θ≦90°」となっている。なお、所定の角度θは、「30°<θ≦60°」がより好ましく、実施形態1では、例えば、「θ=45°」となっている。また、第2コイル部位22bの長さをl2とすると、第2コイル部位22bの長さl2は、第1コイル部位22aの長さl1よりも短くなっている。
そして、第1コイル部位22a及び一対の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの幅方向における中央において奥行き方向に引いた線分に対して、線対称となっている。
ここで、図2に示す磁場加熱コイル22を、各部位が一本の線でつながる形状、すなわち一筆書きの形状とする場合、磁場加熱コイル22は、例えば、図3に示すような形状となる。図3は、図2の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。図3の磁場加熱コイル22において、第1コイル部位22aは、幅方向に沿って設けられる平行な2本の導線を含んで構成されている。一対の第2コイル部位22bのうち、幅方向の他方側(図3の右側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図3の下側)の導線に接続される導線と、第1コイル部位22aの他方側(図3の上側)の導線に接続される導線と、これらの導線同士を接続する導線とを含んでいる。また、幅方向の一方側(図3の左側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図3の下側)の導線に接続される導線と、第1コイル部位22aの他方側(図3の上側)の導線に接続される導線と、を含み、これらの導線は制御部18に接続されている。第2コイル部位22bの導線は、第1コイル部位22aの導線に対して、加熱エリアE側に傾斜して延びて設けられている。
このように、磁場加熱コイル22を図3に示す形状とすることで、磁場加熱コイル22を構成する導線は、制御部18から順に、一方側の第2コイル部位22b及び第1コイル部位22aを経て、他方側の第2コイル部位22bに至り、折り返されて、他方側の第2コイル部位22bから、第1コイル部位22a及び一方側の第2コイル部位22bを経て、制御部18に至るものとなっている。このとき、第1コイル部位22a及び一対の第2コイル部位22bにおいて、2本の導線を流れる電流は、一方側の導線と他方側の導線とで流れる向きを逆向きとすることができる。
次に、図4を参照して、磁場加熱コイル22に関する他の一例について説明する。図3は、実施形態1に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。図4の磁場加熱コイル22は、第1コイル部位22aと、一対の第2コイル部位22bと、一対の第3コイル部位22cとを有するものとなっている。なお、第1コイル部位22a及び一対の第2コイル部位22bは、図2と同様であるため、説明を省略する。
一対の第3コイル部位22cは、第1コイル部位22aの幅方向の両側にそれぞれ連なって設けられる。第3コイル部位22cは、幅方向の線分に対して、加熱エリアEとは反対側に所定の角度θをもって傾斜して配置されている。つまり、第2コイル部位22bと第3コイル部位22cは、第1コイル部位22aから分岐する部位となっている。そして、第3コイル部位22cは、第1コイル部位22a上において幅方向に引いた線分に対して、一対の第2コイル部位22bと線対称に設けられる。このため、第3コイル部位22cの所定の角度θは、第2コイル部位22bと同様の角度となっている。また、第3コイル部位22cの長さをl3とすると、第3コイル部位22cの長さl3は、第1コイル部位22aの長さl1よりも短く、第2コイル部位22bの長さl2と同じ長さとなっている。
そして、第1コイル部位22a、一対の第2コイル部位22b及び一対の第3コイル部位22cは、第1コイル部位22aの幅方向における中央において奥行き方向に引いた線分に対して、線対称となっている。
ここで、図4に示す磁場加熱コイル22を、各部位が一本の線でつながる形状、すなわち一筆書きの形状とする場合、磁場加熱コイル22は、例えば、図5に示すような形状となる。図5は、図4の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。図5の磁場加熱コイル22において、第1コイル部位22aは、幅方向に沿って設けられる平行な2本の導線を含んで構成されている。一対の第2コイル部位22bのうち、幅方向の他方側(図5の右側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図5の下側)の導線に接続される導線を含んでおり、第2コイル部位22bの導線は、第1コイル部位22aの一方側の導線から、加熱エリアE側に延びて設けられると共に、再び、第1コイル部位22aの一方側の導線へ向かって延びるものとなっている。また、幅方向の一方側(図5の左側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図5の下側)の導線に接続される導線と、第3コイル部位22cの導線に接続される導線と、を含み、これらの導線は制御部18に接続されている。第2コイル部位22bの導線は、第1コイル部位22aの導線に対して、加熱エリアE側に傾斜して延びて設けられている。一対の第3コイル部位22cは、第1コイル部位22aの他方側(図4の上側)の導線に接続される導線を含んでおり、第3コイル部位22cの導線は、第1コイル部位22aの他方側の導線から、加熱エリアEとは反対側に延びて設けられると共に、再び、第1コイル部位22aの他方側の導線へ向かって延びるものとなっている。そして、第2コイル部位22bの導線と第3コイル部位22cの導線とは、第1コイル部位22aと接続される端部とは反対側の端部が、接続されている。
このように、磁場加熱コイル22を図5に示す形状とすることで、磁場加熱コイル22を構成する導線は、制御部18から順に、一方側の第2コイル部位22b、一方側の第3コイル部位22c、第1コイル部位22a、他方側の第3コイル部位22c、他方側の第2コイル部位22b、第1コイル部位22a及び一方側の第2コイル部位22bを経て、制御部18に至るものとなっている。このとき、第1コイル部位22a、一対の第2コイル部位22b及び一対の第3コイル部位22cにおいて、導線を流れる電流は、一方側の導線と他方側の導線とで流れる向きを逆向きとすることができる。なお、詳細は後述するが、図5の磁場加熱コイル22の温度分布は、従来に比して温度の偏在を抑制したものとなり、均一化を図ることができる。
制御部18は、磁場加熱コイル22に流す電流を制御して、積層体に与える磁場を制御している。制御部18は、CPU等の集積回路によって演算処理を行うことで、加熱装置10における各種制御動作を実行する。
このような加熱装置10において、成形型24上に配置された積層体を加熱する場合、制御部18は、磁場加熱コイル22に電流を流すことで、磁場加熱コイル22から磁場を発生させる。発生した磁場は、成形型24を通過し、積層体に当てられる。積層体は、磁場が与えられると、加熱エリアEにおいて誘導加熱されることで硬化し、複合材20として成形される。
以上のように、実施形態1によれば、図2の磁場加熱コイル22において、第1コイル部位22aと一対の第2コイル部位22bとを有する磁場加熱コイル22とすることで、磁場加熱コイル22周りの複合材20に対して加熱の均一化を図ることができる。
また、実施形態1によれば、図4の磁場加熱コイル22において、一対の第3コイル部位22cをさらに有する磁場加熱コイル22とすることで、磁場加熱コイル22周りのより広い範囲の複合材20に対して加熱の均一化を図ることができる。
[実施形態2]
次に、図6から図9を参照して、実施形態2に係る加熱装置30について説明する。なお、実施形態2では、重複した記載を避けるべく、実施形態1と異なる部分について説明し、実施形態1と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図6は、実施形態2に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。図7は、図6の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。図8は、実施形態2に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。図9は、図8の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。
実施形態2の加熱装置30は、実施形態1の図2及び図4の磁場加熱コイル22を、奥行き方向に複数並べて配置したものとなっている。具体的に、実施形態2の加熱装置30において、図6に示す磁場加熱コイル32は、図2の磁場加熱コイル22を、加熱エリアEを挟んで、奥行き方向に並べて設けたものとなっている。図6に示すように、奥行き方向に並ぶ2つの磁場加熱コイル32は、その一方側(図6の上側)の磁場加熱コイル32が、加熱エリアEの奥行き方向の一方側に配置され、その他方側(図6の下側)の磁場加熱コイル32が、加熱エリアEの奥行き方向の他方側に配置されている。そして、一方側の磁場加熱コイル32の第1コイル部位22aと、他方側の磁場加熱コイル32の第1コイル部位22aとは、奥行き方向に対向して設けられる。また、一方側の磁場加熱コイル32の一対の第2コイル部位22bと、他方側の磁場加熱コイル32の一対の第2コイル部位22bとは、加熱エリアE側に傾斜して設けられる。
ここで、図6に示す磁場加熱コイル32のそれぞれを、図3に示す一筆書きの磁場加熱コイル22とする場合、磁場加熱コイル32は、例えば、図7に示すような形状となる。図7の磁場加熱コイル32は、図3の磁場加熱コイル22を、加熱エリアEを挟んで、奥行き方向の両側に設けた構成となっている。なお、図7に示す磁場加熱コイル32のそれぞれは、図3に示す磁場加熱コイル22と同様であるため説明を省略する。そして、図7に示す磁場加熱コイル32のそれぞれは、制御部18に接続される。つまり、一方側の磁場加熱コイル32を構成する導線と、他方側の磁場加熱コイル32構成する導線とは、それぞれ制御部18に接続されている。
また、実施形態2の加熱装置30において、図8に示す磁場加熱コイル32は、図4の磁場加熱コイル22を、加熱エリアEを挟んで、奥行き方向に並べて設けたものとなっている。図8に示すように、奥行き方向に並ぶ2つの磁場加熱コイル32は、その一方側(図8の上側)の磁場加熱コイル32が、加熱エリアEの奥行き方向の一方側に配置され、その他方側(図8の下側)の磁場加熱コイル32が、加熱エリアEの奥行き方向の他方側に配置されている。そして、一方側の磁場加熱コイル32の第1コイル部位22aと、他方側の磁場加熱コイル32の第1コイル部位22aとは、奥行き方向に対向して設けられる。また、一方側の磁場加熱コイル32の一対の第2コイル部位22bと、他方側の磁場加熱コイル32の一対の第2コイル部位22bとは、加熱エリアE側に傾斜して設けられる。さらに、一方側の磁場加熱コイル32の一対の第3コイル部位22cと、他方側の磁場加熱コイル32の一対の第3コイル部位22cとは、加熱エリアEとは反対側に傾斜して設けられる。
ここで、図8に示す磁場加熱コイル32のそれぞれを、図5に示す一筆書きの磁場加熱コイル22とする場合、磁場加熱コイル32は、例えば、図9に示すような形状となる。図9の磁場加熱コイル32は、図5の磁場加熱コイル22を、加熱エリアEを挟んで、奥行き方向の両側に設けた構成となっている。なお、図9に示す磁場加熱コイル32のそれぞれは、図5に示す磁場加熱コイル22と同様であるため説明を省略する。そして、図9に示す磁場加熱コイル32のそれぞれは、制御部18に接続される。つまり、一方側の磁場加熱コイル32を構成する導線と、他方側の磁場加熱コイル32構成する導線とは、それぞれ制御部18に接続されている。なお、詳細は後述するが、図9の磁場加熱コイル32の温度分布は、従来に比して温度の偏在を抑制したものとなり、均一化を図ることができる。
以上のように、実施形態2によれば、加熱エリアEの奥行き方向における両側に磁場加熱コイル32を配置することができるため、加熱エリアEの奥行き方向における加熱の均一化をより向上させることができる。
[実施形態3]
次に、図10から図13を参照して、実施形態3に係る加熱装置40について説明する。なお、実施形態3でも、重複した記載を避けるべく、実施形態1及び2と異なる部分について説明し、実施形態1及び2と同様の構成である部分については、同じ符号を付して説明する。図10は、実施形態3に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。図11は、図10の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。図12は、実施形態3に係る加熱装置の加熱エリア及び磁場加熱コイルに関する一例の説明図である。図13は、図12の磁場加熱コイルの一例の形状に関する模式図である。
実施形態3の加熱装置40は、実施形態2の図6及び図8の複数の磁場加熱コイル32を接続して、各部位が一本の線でつながる形状、すなわち一筆書きの形状となるようにしたものである。具体的に、実施形態3の加熱装置40において、図10に示す磁場加熱コイル42は、図6の磁場加熱コイル32が加熱エリアEを挟んで奥行き方向に並べて設けられ、接続部位22dにより接続されたものとなっている。図10では、接続部位22dが一対設けられ、一対の接続部位22dは、一方側(図10の下側)の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bと、他方側(図10の上側)の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bとを、それぞれ接続している。なお、図10では、接続部位22dを一対設けたが、特に限定されず、複数の磁場加熱コイル42を接続する部位であれば、何れの構成であってもよい。
つまり、図10に示すように、複数の磁場加熱コイル42のうち、加熱エリアEの奥行き方向の一方側(図10の下側)に設けられる磁場加熱コイル42は、第1コイル部位22aと、一対の第2コイル部位22bとを有する。また、加熱エリアEの奥行き方向の他方側(図10の上側)に設けられる磁場加熱コイル42は、第1コイル部位22aと、一対の第2コイル部位22bとを有する。そして、一方側の磁場加熱コイル42の第1コイル部位22aと、他方側の磁場加熱コイル42の第1コイル部位22aとは、奥行き方向に対向して設けられる。また、一方側の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bと、他方側の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bとは、加熱エリアE側に傾斜して設けられる。一対の接続部位22dは、一方側の一対の第2コイル部位22bと、他方側の一対の第2コイル部位22bとをそれぞれ接続する。
ここで、図10に示す複数の磁場加熱コイル42を、一筆書きの磁場加熱コイル42とする場合、磁場加熱コイル42は、例えば、図11に示すような形状となる。なお、図11に示す磁場加熱コイル42は、図7に示す磁場加熱コイル32と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。なお、図11では、一つの接続部位22dにより、一方側の磁場加熱コイル42の一方側(図11の左側)の第2コイル部位22bと、他方側の磁場加熱コイル42の一方側(図11の左側)の第2コイル部位22bとを接続している。
図11に示す一方側(図11の下側)の磁場加熱コイル42において、一方側(図11の左側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図11の下側)の導線に接続される導線と、第1コイル部位22aの他方側(図11の上側)の導線に接続される導線と、を含んでいる。第1コイル部位22aの一方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、接続部位22dの導線に接続される。一方で、第1コイル部位22aの他方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、制御部18に接続される。
また、図11に示す他方側(図11の上側)の磁場加熱コイル42において、一方側(図11の左側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図11の下側)の導線に接続される導線と、第1コイル部位22aの他方側(図11の上側)の導線に接続される導線と、を含んでいる。第1コイル部位22aの一方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、接続部位22dの導線に接続される。一方で、第1コイル部位22aの他方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、制御部18に接続される。
このように、複数の磁場加熱コイル42を図11に示す形状とすることで、複数の磁場加熱コイル42を構成する導線は、制御部18から順に、他方側の磁場加熱コイル42、接続部位22d及び他方側の磁場加熱コイル42を経て、制御部18に至るものとなっている。他方側の磁場加熱コイル42における導線は、制御部18から順に、一方側の第2コイル部位22b及び第1コイル部位22aを経て、他方側の第2コイル部位22bに至り、折り返されて、他方側の第2コイル部位22bから、第1コイル部位22a及び一方側の第2コイル部位22bを経て、接続部位22dに至るものとなっている。一方側の磁場加熱コイル42における導線は、接続部位22dから順に、一方側の第2コイル部位22b及び第1コイル部位22aを経て、他方側の第2コイル部位22bに至り、折り返されて、他方側の第2コイル部位22bから、第1コイル部位22a及び一方側の第2コイル部位22bを経て、制御部18に至るものとなっている。
このとき、他方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線を流れる電流は、一方側の導線と他方側の導線とで流れる向きを逆向きとすることができる。このため、他方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線の間には、他方の極性となる磁場を形成できる。また、一方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線を流れる電流は、一方側の導線と他方側の導線とで流れる向きを逆向きとすることができる。このため、一方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線の間には、一方の極性となる磁場を形成できる。つまり、接続部位22dは、他方側の磁場加熱コイル42に流れる電流と、一方側の磁場加熱コイル42に流れる電流とが、逆位相となるように接続することで、他方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場と、一方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場とを逆極性にしている。
また、実施形態3の加熱装置40において、図12に示す磁場加熱コイル42は、図8の磁場加熱コイル32が加熱エリアEを挟んで奥行き方向に並べて設けられ、接続部位22dにより接続されたものとなっている。図12では、接続部位22dが一対設けられ、一対の接続部位22dは、一方側(図12の下側)の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bと、他方側(図12の上側)の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bとを、それぞれ接続している。なお、図12では、接続部位22dを一対設けたが、特に限定されず、複数の磁場加熱コイル42を接続する部位であれば、何れの構成であってもよい。
つまり、図12に示すように、複数の磁場加熱コイル42のうち、加熱エリアEの奥行き方向の一方側(図12の上側)に設けられる磁場加熱コイル42は、第1コイル部位22aと、一対の第2コイル部位22bと、一対の第3コイル部位22cとを有する。また、加熱エリアEの奥行き方向の他方側(図12の上側)に設けられる磁場加熱コイル42は、第1コイル部位22aと、一対の第2コイル部位22bと、一対の第3コイル部位22cとを有する。そして、一方側の磁場加熱コイル42の第1コイル部位22aと、他方側の磁場加熱コイル42の第1コイル部位22aとは、奥行き方向に対向して設けられる。また、一方側の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bと、他方側の磁場加熱コイル42の一対の第2コイル部位22bとは、加熱エリアE側に傾斜して設けられる。また、一方側の磁場加熱コイル42の一対の第3コイル部位22cと、他方側の磁場加熱コイル42の一対の第3コイル部位22cとは、加熱エリアEとは反対側に傾斜して設けられる。一対の接続部位22dは、一方側の一対の第2コイル部位22bと、他方側の一対の第2コイル部位22bとをそれぞれ接続する。
ここで、図12に示す複数の磁場加熱コイル42を、一筆書きの磁場加熱コイル42とする場合、磁場加熱コイル42は、例えば、図13に示すような形状となる。なお、図13に示す磁場加熱コイル42は、図9に示す磁場加熱コイル32と同様の部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。なお、図13では、一つの接続部位22dにより、一方側の磁場加熱コイル42の一方側(図13の左側)の第2コイル部位22bと、他方側の磁場加熱コイル42の一方側(図13の左側)の第2コイル部位22bとを接続している。
図13に示す一方側(図13の下側)の磁場加熱コイル42において、一方側(図13の左側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図13の下側)の導線に接続される導線と、第1コイル部位22aの他方側(図13の上側)の導線に接続される導線と、を含んでいる。第1コイル部位22aの一方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、接続部位22dの導線に接続される。一方で、第1コイル部位22aの他方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、制御部18に接続される。
また、図13に示す他方側(図13の上側)の磁場加熱コイル42において、一方側(図13の左側)の第2コイル部位22bは、第1コイル部位22aの一方側(図13の下側)の導線に接続される導線と、第1コイル部位22aの他方側(図13の上側)の導線に接続される導線と、を含んでいる。第1コイル部位22aの一方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、接続部位22dの導線に接続される。一方で、第1コイル部位22aの他方側の導線に接続される第2コイル部位22bの導線は、制御部18に接続される。
このように、複数の磁場加熱コイル42を図13に示す形状とすることで、複数の磁場加熱コイル42を構成する導線は、制御部18から順に、他方側の磁場加熱コイル42、接続部位22d及び他方側の磁場加熱コイル42を経て、制御部18に至るものとなっている。他方側の磁場加熱コイル42における導線は、制御部18から順に、一方側の第2コイル部位22b、一方側の第3コイル部位22c、第1コイル部位22a、他方側の第3コイル部位22c、他方側の第2コイル部位22b、第1コイル部位22a及び一方側の第2コイル部位22bを経て、接続部位22dに至るものとなっている。一方側の磁場加熱コイル42における導線は、接続部位22dから順に、一方側の第2コイル部位22b、一方側の第3コイル部位22c、第1コイル部位22a、他方側の第3コイル部位22c、他方側の第2コイル部位22b、第1コイル部位22a及び一方側の第2コイル部位22bを経て、制御部18に至るものとなっている。
このとき、他方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線を流れる電流は、一方側の導線と他方側の導線とで流れる向きを逆向きとすることができる。このため、他方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線の間には、他方の極性となる磁場を形成できる。また、一方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線を流れる電流は、一方側の導線と他方側の導線とで流れる向きを逆向きとすることができる。このため、一方側の磁場加熱コイル42における第1コイル部位22aにおいて、2本の導線の間には、一方の極性となる磁場を形成できる。つまり、接続部位22dは、他方側の磁場加熱コイル42に流れる電流と、一方側の磁場加熱コイル42に流れる電流とが、逆位相となるように接続することで、他方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場と、一方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場とを逆極性にしている。
以上のように、実施形態3によれば、加熱エリアEを取り囲むように磁場加熱コイル42を配置することができるため、加熱エリアEにおける加熱の均一化をより向上させることができる。また、複数の磁場加熱コイル42は、各部位が一本の線でつながる形状、すなわち一筆書きの形状とすることができる。このため、複数の磁場加熱コイル42を、一本の導線で形成し易い形状とすることができる。
また、実施形態3によれば、一方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場と、他方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場とが逆極性となるため、磁場同士が相殺されることを抑制することができ、複数の磁場加熱コイル42による複合材20の加熱を好適に行うことができる。
なお、実施形態3では、図11及び図13において、一つの接続部位22dにより、複数の磁場加熱コイル42を接続する構成としたが、この接続に特に限定されない。一方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場と、他方側の磁場加熱コイル42で形成される磁場とが逆極性となれば、接続部位22dによる複数の磁場加熱コイル42の接続の仕方は、何れの接続であってもよい。
次に、図14から図17を参照して、従来の磁場加熱コイルと、実施形態1の磁場加熱コイル22及び実施形態2の磁場加熱コイル32との温度分布について比較する。図10は、従来に係る加熱装置の磁場加熱コイルに関する模式図である。図10に示す従来の磁場加熱コイル52は、導線が同心円状となるように配置されたものとなっている。
図11は、従来に係る磁場加熱コイルにより加熱された加熱エリアの温度分布に関する説明図である。図11に示すように、従来の磁場加熱コイル52により加熱された加熱エリアEの温度分布は、磁場加熱コイル52の径方向において、中心と径方向外側との間の中央の領域が最高温度となる加熱領域となっている。そして、最高温度となる加熱領域は、周方向に沿う円環状の領域となっている。
図12は、実施形態1に係る磁場加熱コイルにより加熱された加熱エリアの温度分布に関する説明図である。図12に示すように、実施形態1の図4に示す磁場加熱コイル22により加熱された加熱エリアEの温度分布は、最高温度となる加熱領域が、4つに分散して形成され、第1コイル部位22aの幅方向の両側に2つずつ形成される共に、第1コイル部位22aを挟んで奥行き方向の両側に形成される。図12の加熱領域と、図11の加熱領域とを比較すると、図12の温度分布では、最高温度となる加熱領域の偏在が抑制されたものとなっている。
図13は、実施形態2に係る磁場加熱コイルにより加熱された加熱エリアの温度分布に関する説明図である。図13に示すように、実施形態2の図7に示す磁場加熱コイル32により加熱された加熱エリアEの温度分布は、最高温度となる加熱領域が、2つに分散して形成され、第1コイル部位22aの幅方向の両側に2つ形成される。また、2つの最高温度となる加熱領域は、2つの磁場加熱コイル32の間の加熱エリアEに形成される。図13の加熱領域と、図11の加熱領域とを比較すると、図13の温度分布では、最高温度となる加熱領域の偏在が抑制されたものとなっており、また、図12の温度分布に比してより均一化されている。
10 加熱装置(実施形態1)
18 制御部
20 複合材
22 磁場加熱コイル(実施形態1)
22a 第1コイル部位
22b 第2コイル部位
22c 第3コイル部位
22d 接続部位
24 成形型
30 加熱装置(実施形態2)
32 磁場加熱コイル(実施形態2)
40 加熱装置(実施形態3)
42 磁場加熱コイル(実施形態3)
52 磁場加熱コイル

Claims (6)

  1. 複合材を磁場により誘導加熱する磁場加熱コイルを備えた加熱装置において、
    前記複合材は、奥行き方向における長さと、前記奥行き方向に直交する幅方向における長さとを有し、
    前記磁場加熱コイルは、
    前記幅方向に沿って設けられる第1コイル部位と、
    前記第1コイル部位の前記幅方向の両側に連なって設けられ、前記幅方向に対して前記奥行き方向の一方側に所定の角度をもって傾斜する一対の第2コイル部位と、を有し、
    前記第1コイル部位及び前記一対の第2コイル部位は、前記第1コイル部位の前記幅方向における中央において前記奥行き方向に引いた線分に対して線対称となっている加熱装置。
  2. 前記磁場加熱コイルは、
    前記第1コイル部位上において前記幅方向に引いた線分に対して、前記一対の第2コイル部位と線対称に設けられる一対の第3コイル部位を、さらに備える請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記磁場加熱コイルは、前記複合材に対して予め設定された加熱エリアを加熱対象としており、
    前記加熱エリアは、奥行き方向における長さがLとなり、前記奥行き方向に直交する幅方向における長さがDとなっており、
    前記磁場加熱コイルは、
    前記一対の第2コイル部位が、前記幅方向に対して前記加熱エリア側に所定の角度をもって傾斜し、
    前記幅方向における前記第1コイル部位の長さをl1とし、前記所定の角度をθとすると、
    前記所定の角度θは、0°<θ≦90°となっており、
    前記第1コイル部位の長さl1は、前記加熱エリアの長さDよりも長い、l1>Dとなっている請求項1または2に記載の加熱装置。
  4. 前記磁場加熱コイルは、前記奥行き方向に複数並べて設けられる請求項3に記載の加熱装置。
  5. 前記奥行き方向に並べて設けられた複数の前記磁場加熱コイル同士を接続する接続部位を、さらに備える請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記接続部位は、前記奥行き方向に隣接する一方の前記磁場加熱コイルに流れる電流と、前記奥行き方向に隣接する他方の前記磁場加熱コイルに流れる電流とが、逆位相となるように接続する請求項5に記載の加熱装置。
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