JP2020197380A - 電力測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】基準IF信号及び漏洩IF信号の伝搬路長の差が大きい場合であっても、簡易に漏洩電力を測定する。【解決手段】電力測定装置1のアンテナ受信電力算出部123は、同軸ケーブル2を挿入する前の接続状態において、漏洩信号の電力P1を算出し、これをメモリ10に格納する。次に、アンテナ受信電力算出部123は、当該電力測定装置1と同軸ケーブル103との間に同軸ケーブル2を挿入した状態において、漏洩信号の電力P2を測定してメモリ10に格納する。漏洩電力算出部11は、メモリ10から電力P1,P2を読み出し、電力P1,P2、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt及びシンボル長sに基づき、漏洩電力Pmを算出する。【選択図】図1

Description

本発明は、衛星放送用の受信設備等から漏洩する電力を測定する電力測定装置に関する。
4K/8K衛星放送の開始に伴い、従来の右旋円偏波の帯域に加え、新たに左旋円偏波の帯域が追加された。衛星放送には12GHz帯の電波が割り当てられており、パラボラアンテナで受信された電波は、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号に変換される。従来の右旋円偏波の帯域は1.0〜2.1GHzのIF信号に周波数変換され、新たに追加された左旋円偏波の帯域は2.2〜3.3GHzのIF信号に周波数変換され、受信機へと入力される。
この新たに追加された左旋円偏波における2.2〜3.3GHzのIF信号の帯域は、以前より移動体通信事業者等に割り当てられている。このため、受信設備等の不備によりIF信号が漏洩することで、移動体通信事業者等のサービスに妨害を与えることが懸念される。このことから、IF信号の漏洩について基準が設けられている(例えば、非特許文献1を参照)。
受信設備等から漏洩したIF信号は微弱であり、衛星放送の変調波は広帯域である。このため、従来の測定器では、受信設備等がIF信号の漏洩基準を満たしているか否かを簡易に判断することができない。
そこで、衛星放送の受信設備から得た基準となるIF信号と、漏洩したIF信号をアンテナで受信した信号とを混合し、広帯域の信号を狭帯域の信号に変換する手法が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
図3は、特許文献1に記載の従来の電力測定装置を用いて、漏洩電波の電力を測定する様子を表したイメージ図である。
受信設備100は、衛星放送の受信信号を得るための設備であり、具体的には衛星放送を受信するために使用されるブースター、分配器等の機器である。同軸ケーブル104,105は、受信設備100の前後に設けられ、衛星放送の信号を入力する入力系統にて使用される。
受信設備100は、受信した衛星放送のBS/CS波が変換されたBS/CS−IF信号を、入力系統の同軸ケーブル(入力系統用同軸ケーブル)104を介して入力する。
受信設備100は、BS/CS−IF信号に対して増幅及び分配(分岐)等の処理を行い、受信設備信号として、入力系統の同軸ケーブル(入力系統用同軸ケーブル)105を介して後段の装置へ出力する。また、受信設備100は、分配した受信設備信号を、後述する同軸ケーブル103を介して電力測定装置101へ出力する。
ここで、受信設備100の内部のシールドが不十分である場合、または受信設備100の上流側及び下流側に設けられた同軸ケーブル104,105がコネクタではなく手ひねりで接続されている場合には、漏洩電波が発生する可能性がある。つまり、衛星放送のBS/CS−IF信号が漏洩電波となり、同じ周波数に割り当てられている移動体通信事業者等のサービスの妨害となる可能性がある。
この漏洩電波が基準を満たしているか否かを確認するために用いる測定器が、電力測定装置101である。ユーザは、電力測定装置101を用いて漏洩電力を測定する際に、同軸ケーブル103を受信設備100と電力測定装置101との間に挿入して接続する。
これにより、受信設備100からの受信設備信号が、同軸ケーブル103を介して電力測定装置101へ入力され、受信設備100から放射された漏洩電波が、電力測定装置101に備えたアンテナ102にて受信される。
つまり、電力測定装置101は、受信設備100から同軸ケーブル103を介して、受信設備信号である基準IF信号を入力すると共に、受信設備100から放射された漏洩電波を、アンテナ102を介して受信し、漏洩IF信号として入力する。
図4は、図3に示した従来の電力測定装置101の構成例を示すブロック図である。この電力測定装置101は、BPF(バンドパスフィルタ)110,117、AMP(増幅器)111,118、発振器112、混合器113,120、HPF(ハイパスフィルタ)114、電力測定部115、受信アンテナ部116、可変移相器119、LPF(ローパスフィルタ)121、電力比測定部122及びアンテナ受信電力算出部123を備えている。尚、図4にはアンテナ102が記載されていないが、受信アンテナ部116は、図示しないアンテナ102を介して漏洩電波を受信する。
混合器113は、BPF110及びAMP111を通過した受信設備信号と、発振器112の出力信号を乗算することで、受信設備信号の周波数を変換する。
受信設備信号、発振器112の出力信号、及び混合器113の出力信号は、それぞれ次式となる。
[数1]
(受信設備信号)=AG1cos(ωt+φ) ・・・(1)
[数2]
(発振器112の出力信号)=AR’cos(ω’t) ・・・(2)
[数3]
(混合器113の出力信号)
=AG1cos(ωt+φ)×AR’cos(ω’t)
=(AG1R’/2){cos(ωt+φ+ω’t)+cos(ωt+φ-ω’t)}
・・・(3)
ここで、A及びφは、それぞれ衛星放送の変調波の振幅成分及び位相成分である。G1はAMP111の利得、ωは受信設備信号の搬送波の角周波数、tは時刻をそれぞれ示す。また、R’は、受信設備信号及び発振器112の出力信号の振幅比、ω’は、発振器112の出力信号の角周波数をそれぞれ示す。
混合器113の出力信号をHPF114に通過させることで、低域成分が除去される。
[数4]
(HPF114の出力信号)=(A21R’/2)cos(ωt+φ+ω’t)
・・・(4)
また、可変移相器119の出力信号である漏洩信号は、次式で表される。
[数5]
(漏洩信号)=(AG2R)cos(ωt+φ) ・・・(5)
ここで、G2はAMP118の利得、Rは受信設備信号と漏洩信号の振幅比である。尚、可変移相器119は、受信設備信号と漏洩信号との間の時間差を補償するために使用されるが、ここでは調整済みとして扱う。
混合器120の出力信号は、次式で表される。
[数6]
(混合器120の出力信号)
=(A21R’/2)cos(ωt+φ+ω’t)×(AG2R)cos(ωt+φ)
=(A312RR’/4){cos(2ωt+ω’t+2φ)+cos(ω’t)}
・・・(6)
混合器120の出力信号をLPF121に通過させることで、高域成分が除去される。
[数7]
(LPF121の出力信号)=(A312RR’/4)cos(ω’t)
・・・(7)
このようにして生成されたLPF121の出力信号は、電力比測定部122に入力される。電力比測定部122は、可変移相器119に出力する位相情報に含まれる位相を変化させながら、LPF121の出力信号(狭帯域信号)である低周波成分の混合信号(狭帯域信号)を入力してその電力を測定し、電力の最大値を特定する。そして、電力比測定部122は、低周波成分の混合信号における電力の最大値及び予め設定されたパラメータに基づいて、電力比Rを測定する。
電力測定部115は、HPF114の出力信号を入力し、HPF114の出力信号に基づいて、設備側信号の電力を測定する。
アンテナ受信電力算出部123は、電力比測定部122により測定された電力比R及び電力測定部115により測定された設備側信号の電力に基づいて、漏洩信号の電力を算出し、これを受信アンテナ部116にて受信した漏洩電波のアンテナ受信電力として出力する。
特開2019−39843号公報
"中間周波数の漏洩 −新4K8K衛星放送開始に向けたBS・110度CSの左旋偏波の中間周波数の漏洩について−"、[online]、総務省、[平成31年4月27日検索]、インターネット<URL:http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/housou_suishin/4k8k_suishin/radio-frequency-interference.html>
図4に示した従来の電力測定装置101において、漏洩電波から得られる漏洩IF信号は、受信設備100からの漏洩電波をアンテナ102にて受信することで入力される。また、受信設備信号である基準IF信号は、受信設備100から同軸ケーブル103を介して入力される。
一般に、同軸ケーブル103を伝搬する信号は、自由空間を飛んでくる無線信号に比べて伝搬速度が遅いため、電力測定装置101に入力される信号に遅延差が生じる。
電力測定装置101では、受信設備信号である基準IF信号と漏洩電波とが入力される時間差は、変調波のシンボルレートより十分に小さいことを前提としている。すなわち、混合器120において基準IF信号と漏洩IF信号とを混合する際に、それぞれの信号がほぼ等距離を伝搬して入力される(1シンボル継続時間よりも伝搬時間差が十分に小さい)ことを想定している。
一方、前述の時間差が変調波のシンボルレートより十分に小さくない場合は、異なる距離を伝搬して電力測定装置101に入力されたことを意味し、両信号は同一シンボルとなる時間にずれを生じる。
図5(1)は、漏洩IF信号及び基準IF信号(受信設備100からの信号)に遅延差がない場合を説明する図であり、図5(2)は、遅延差がある場合を説明する図である。
図5(1)に示すように、漏洩IF信号及び基準IF信号に遅延差がないのは、両信号がほぼ等距離を伝搬して電力測定装置101に入力されたからである。シンボル長(1シンボルの時間長)が一定である場合、両信号において、シンボルs1のタイミングは同じであり、シンボルs2,s3も同様である。
一方、図5(2)に示すように、漏洩IF信号及び基準IF信号に遅延差があるのは、両信号が異なる距離を伝搬して電力測定装置101に入力されたからである。図5(2)では、基準IF信号が漏洩IF信号よりも遅れている。両信号において、シンボルs1のタイミングは異なり、シンボルs2,s3も同様である。これは、基準IF信号の伝搬路長が漏洩IF信号の伝搬路長よりも長く、伝搬路差があるからである。
このため、基準IF信号及び漏洩IF信号の伝搬路差が大きい場合には、電力の最大値を特定する必要がある。図4に示した電力測定装置101において、電力比測定部122は、位相情報を可変移相器119に出力することで漏洩IF信号の位相を変更し、両信号の位相差を変えることで、位相情報に対する電力値を測定及び保持し、電力の最大値を特定する。そして、アンテナ受信電力算出部123は、電力比測定部122により電力の最大値から測定された電力比Rを用いて、漏洩電力を算出する。
また、漏洩箇所までの距離を測定する場合は、特許文献1の図5及び図8のように、漏洩箇所を特定した上で、レーザー光を用いて距離を求めることとなっている。
このように、従来の電力測定装置101では、漏洩電力を測定する際に、位相差を変更することで電力の最大値を特定したり、レーザー光を用いて距離を求めたりする必要があり、手間がかかり簡易でないという問題があった。このため、従来の電力測定装置101の構成及び処理を簡易化し、その性能を向上させることが所望されていた。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、基準IF信号及び漏洩IF信号の伝搬路長の差が大きい場合であっても、簡易に漏洩電力を測定可能な電力測定装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1の電力測定装置は、衛星放送の受信用の設備から出力された前記衛星放送の電波のIF信号を、同軸ケーブルを介して受信設備信号として入力すると共に、前記設備から放射された漏洩電波を受信し、当該漏洩電波の電力を漏洩電力として測定する電力測定装置において、前記受信設備信号における所定周波数の信号の電力を測定する電力測定部と、前記受信設備信号における所定周波数の信号と、前記漏洩電波の信号における所定周波数の信号とを混合し、混合信号を出力する混合器と、前記混合器により出力された前記混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、低周波成分の混合信号を出力するLPF(ローパスフィルタ)と、前記設備から出力された前記受信設備信号が前記同軸ケーブルを介して入力される状態において、前記LPFにより出力された前記低周波成分の混合信号、及び前記電力測定部により測定された前記電力に基づいて、前記漏洩電波の電力を算出し、当該電力を第1電力としてメモリに格納し、ユーザにより新たな同軸ケーブルが追加同軸ケーブルとして挿入され、前記設備から出力された前記受信設備信号が前記同軸ケーブル及び前記追加同軸ケーブルを介して入力される状態において、前記LPFにより出力された前記低周波成分の混合信号、及び前記電力測定部により測定された前記電力に基づいて、前記漏洩電波の電力を算出し、当該電力を第2電力として前記メモリに格納する電力算出部と、前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、並びに前記追加同軸ケーブルの予め設定された長さ及びシンボル長に基づき、前記漏洩電力を算出する漏洩電力算出部と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2の電力測定装置は、請求項1に記載の電力測定装置において、さらに、前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、前記漏洩電力算出部により算出された前記漏洩電力、及び前記追加同軸ケーブルの予め設定された前記長さに基づき、当該電力測定装置から前記漏洩電波の漏洩箇所までの距離を算出する距離算出部、を備えたことを特徴とする。
また、請求項3の電力測定装置は、請求項1に記載の電力測定装置において、前記漏洩電力算出部が、前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、並びに前記追加同軸ケーブルの予め設定された前記長さ、前記シンボル長及び伝搬損失に基づき、前記漏洩電力を算出する、ことを特徴とする。
また、請求項4の電力測定装置は、請求項2に記載の電力測定装置において、前記距離算出部が、前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、前記漏洩電力算出部により算出された前記漏洩電力、及び前記追加同軸ケーブルの予め設定された前記長さ及び伝搬損失に基づき、前記距離を算出する、ことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、基準IF信号及び漏洩IF信号の伝搬路長の差が大きい場合であっても、簡易に漏洩電力を測定することができる。
本発明の実施形態による電力測定装置の構成例を示すブロック図である。 電力測定装置が漏洩電力Pmを測定する際の全体の手順を説明する図である。 従来の電力測定装置を用いて、漏洩電波の電力を測定する様子を表したイメージ図である。 従来の電力測定装置の構成例を示すブロック図である。 (1)は、漏洩IF信号及び基準IF信号(受信設備からの信号)に遅延差がない場合を説明する図である。(2)は、遅延差がある場合を説明する図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。本発明は、基準IF信号の系統に所定長の同軸ケーブルを挿入することで、漏洩電力を測定するものである。具体的には、本発明は、同軸ケーブルの挿入前後の電力差に基づいて、所定式により漏洩IF信号の電力の最大値を求めることで、漏洩電力を測定することを特徴とする。また、本発明は、漏洩電力の測定と同時に、所定式により当該電力測定装置から漏洩箇所までの間の距離を算出することを特徴とする。
これにより、同軸ケーブルを用いることで、漏洩IF信号の電力の最大値を算出することができるから、漏洩IF信号の位相を変化させる等の処理が必要ない。つまり、基準IF信号及び漏洩IF信号の伝搬路長の差が大きい場合であっても、簡易に漏洩電力を測定することができる。
〔電力測定装置〕
以下、本発明の実施形態による電力測定装置について説明する。図1は、本発明の実施形態による電力測定装置の構成例を示すブロック図である。
この電力測定装置1は、図3に示した構成において、従来の電力測定装置101の代わりに用いる装置である。電力測定装置1は、BPF110,117、AMP111,118、発振器112、混合器113,120、HPF114、電力測定部115、受信アンテナ部116、LPF121、アンテナ受信電力算出部123、メモリ10、漏洩電力算出部11及び距離算出部12を備えている。
図4に示した従来の電力測定装置101とこの電力測定装置1とを比較すると、両電力測定装置1,101は、BPF110,117、AMP111,118、発振器112、混合器113,120、HPF114、電力測定部115、受信アンテナ部116、LPF121及びアンテナ受信電力算出部123を備えている点で共通する。
一方、電力測定装置1は、電力測定装置101に備えた可変移相器119及び電力比測定部122を備えておらず、メモリ10、漏洩電力算出部11及び距離算出部12を備えている点で、電力測定装置101と相違する。
電力測定装置1は、受信設備信号である基準IF信号を入力すると共に、受信設備100から放射された漏洩電波をアンテナ102にて受信する。
BPF110は、受信設備100から受信設備信号を入力し、受信設備信号に対し、所定の測定周波数を選択するためのフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の周波数帯域の信号をAMP111に出力する。これにより、受信設備信号から、測定周波数の信号が選択される。
AMP111は、BPF110からフィルタ処理後の周波数帯域の信号を入力し、フィルタ処理後の周波数帯域の信号を増幅し、増幅後の信号を設備側信号として混合器113に出力する。
発振器112は、AMP111により出力された設備側信号の周波数をシフトするために、所定の発振器信号を混合器113に出力する。混合器113は、AMP111から設備側信号を入力すると共に、発振器112から発振器信号を入力し、設備側信号及び発振器信号を混合し、混合後の設備側信号(周波数がシフトした設備側信号)をHPF114に出力する。
HPF114は、混合器113から混合後の設備側信号を入力し、混合後の設備側信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、高周波成分の設備側信号を電力測定部115及び混合器120に出力する。
電力測定部115は、HPF114から高周波成分の設備側信号を入力し、設備側信号の電力を測定する。そして、電力測定部115は、設備側信号の電力をアンテナ受信電力算出部123に出力する。
受信アンテナ部116は、受信設備100から放射された漏洩電波を、図示しないアンテナ102を介して受信する。BPF117は、受信アンテナ部116から漏洩電波の信号を漏洩IF信号として入力し、漏洩IF信号に対し、所定の測定周波数を選択するためのフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の周波数帯域における漏洩IF信号をAMP118に出力する。これにより、漏洩IF信号から、測定周波数の信号が選択される。
AMP118は、BPF117からフィルタ処理後の周波数帯域における漏洩IF信号を入力し、フィルタ処理後の周波数帯域における漏洩IF信号を増幅し、増幅後の漏洩IF信号を漏洩信号として混合器120に出力する。
混合器120は、HPF114から高周波成分の設備側信号を入力すると共に、AMP118から漏洩信号を入力し、これらの信号を混合し、混合信号をLPF121に出力する。
LPF121は、混合器120から混合信号を入力し、混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行う。そして、LPF121は、(所定の周波数にて振幅の大きい直流成分を有する)低周波成分の混合信号(狭帯域信号)をアンテナ受信電力算出部123に出力する。
アンテナ受信電力算出部123は、電力測定部115から設備側信号の電力を入力すると共に、LPF121から低周波成分の混合信号を入力する。そして、アンテナ受信電力算出部123は、低周波成分の混合信号及び予め設定されたパラメータに基づいて、AMP111による増幅処理の前の設備側信号とAMP118による増幅処理の前の漏洩信号との間の電力比Rを算出する。
アンテナ受信電力算出部123は、電力比R及び設備側信号の電力に基づいて、漏洩信号の電力を算出し、漏洩信号の電力をメモリ10に格納する。
ここで、電力測定装置1は、漏洩電力Pmを測定するために、漏洩信号の電力について、2つの電力P1,P2を算出し、メモリ10に格納する。具体的には、電力測定装置1は、後述する図2のJ1の接続状態において、漏洩信号の電力P1を測定してメモリ10に格納する。そして、電力測定装置1は、後述する図2のJ2に示すように、当該電力測定装置1と同軸ケーブル103との間に同軸ケーブル(追加同軸ケーブル)2を挿入した状態において、漏洩信号の電力P2を測定してメモリ10に格納する。
これにより、メモリ10には、同軸ケーブル2が挿入されていない状態で測定された漏洩信号の電力P1、及び、同軸ケーブル2が挿入された状態で測定された漏洩信号の電力P2が格納される。
漏洩電力算出部11は、メモリ10から電力P1,P2を読み出す。そして、漏洩電力算出部11は、電力P1,P2、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt及びシンボル長sに基づき、後述する式(11)にて漏洩電力Pmを算出する。そして、漏洩電力算出部11は、漏洩電波の漏洩電力Pmを距離算出部12及び外部に出力する。同軸ケーブル2の長さdt及びシンボル長s、並びに式(11)及び漏洩電力Pmの詳細については後述する。
距離算出部12は、メモリ10から電力P1,P2を読み出すと共に、漏洩電力算出部11から漏洩電力Pmを入力する。そして、距離算出部12は、電力P1,P2、漏洩電力Pm、及び予め設定された同軸ケーブル2の長さdtに基づき、後述する式(14)にて当該電力測定装置1から漏洩箇所までの距離Lを算出し、外部へ出力する。式(14)及び距離Lの詳細については後述する。
図2は、図1に示した電力測定装置1が漏洩電力Pmを測定する際の全体の手順を説明する図である。電力測定装置1を操作するユーザは、予め2本の同軸ケーブル2,103を用意しているものとする。同軸ケーブル2,103は、同じ特性(例えば同じ波長短縮率k)を有するケーブルであることが望ましい。
まず、ユーザは、予め用紙しておいた同軸ケーブル103を、受信設備100と電力測定装置1との間に挿入して接続する(J1)。これにより、受信設備100からの受信設備信号は、当該受信設備100から同軸ケーブル103を介して電力測定装置1に入力される。
電力測定装置1は、J1の状態において、電力P1を測定する(ステップS201)。具体的には、電力測定装置1のアンテナ受信電力算出部123は、J1の状態において、漏洩信号の電力P1を算出し、電力P1をメモリ10に格納する。
次に、ユーザは、電力測定装置1(のコネクタ)に接続されている同軸ケーブル103(のコネクタ)を外し、予め用意しておいた同軸ケーブル2を、同軸ケーブル103と電力測定装置1との間に挿入して接続する(J2)。これにより、受信設備100と電力測定装置1との間に、同軸ケーブル103及び同軸ケーブル2が挿入され接続された状態となる。受信設備100からの受信設備信号は、当該受信設備100から同軸ケーブル103及び同軸ケーブル2を介して電力測定装置1に入力される。
尚、図2のJ2では、受信設備100のコネクタに同軸ケーブル103の一方のコネクタが接続され、同軸ケーブル103の他方のコネクタに同軸ケーブル2の一方のコネクタが接続され、同軸ケーブル2の他方のコネクタに電力測定装置1のコネクタが接続された構成となっている。これに対し、受信設備100のコネクタに同軸ケーブル2の一方のコネクタが接続され、同軸ケーブル2の他方のコネクタに同軸ケーブル103の一方のコネクタが接続され、同軸ケーブル103の他方のコネクタに電力測定装置1のコネクタが接続される構成としてもよい。
電力測定装置1は、J2の状態において、電力P2を測定する(ステップS202)。具体的には、電力測定装置1のアンテナ受信電力算出部123は、J2の状態において、漏洩信号の電力P2を算出し、電力P2をメモリ10に格納する。
これにより、メモリ10には、同軸ケーブル2が挿入されていないJ1の状態で測定された漏洩信号の電力P1、及び、同軸ケーブル2が挿入されたJ2の状態で測定された漏洩信号の電力P2が格納されることとなる。
そして、電力測定装置1は、漏洩電力Pm及び距離Lを算出して出力する(ステップS203)。具体的には、電力測定装置1の漏洩電力算出部11は、メモリ10から電力P1,P2を読み出し、電力P1,P2、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt及びシンボル長sに基づき、後述する式(11)にて漏洩電力Pmを算出する。
これにより、同軸ケーブル2を用いることで、漏洩電力Pmを、簡易な構成及び処理にて算出することができる。
また、電力測定装置1の距離算出部12は、メモリ10から電力P1,P2を読み出し、電力P1,P2、漏洩電力算出部11により算出された漏洩電力Pm、及び予め設定された同軸ケーブル2の長さdtに基づき、後述する式(14)にて距離Lを算出する。
これにより、同軸ケーブル2を用いることで、漏洩電力Pmを算出するのと同時に距離Lを、簡易な構成及び処理にて算出することができる。そして、ユーザは、距離L及びアンテナ102の指向性から、漏洩箇所を特定することができる。
〔漏洩電力Pm〕
次に、漏洩電力算出部11による処理、すなわち電力P1,P2、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt及びシンボル長sに基づいて、漏洩電力Pmを算出する処理について説明する。
前述のとおり、電力測定装置1において、受信設備信号である基準IF信号は、受信設備100から同軸ケーブル103を介して入力されるのに対し、漏洩IF信号は、受信設備100からの漏洩電波をアンテナ102にて受信することで入力される。
図5(2)に示したとおり、基準IF信号及び漏洩IF信号に遅延差がある場合、両信号は同一シンボルとなる時間にずれを生じる。このため、基準IF信号及び漏洩IF信号の混合信号の電力は、時間差が大きくなればなるほど小さくなる。つまり、混合信号の電力は、遅延差(時間差)に反比例して小さくなる。
基準IF信号の伝搬時間と漏洩IF信号の伝搬時間との間の差は、伝搬路長の差に比例するため、伝搬路長の差が大きくなるほど伝搬時間の差も大きくなる。つまり、混合信号の電力は、伝搬路差に反比例して小さくなる。
つまり、遅延差は、挿入する同軸ケーブル2の長さdtに比例するため、この長さdtと混合信号の電力とは、反比例の関係にある。
例えば、衛星伝送方式を規定するISDB−S3の規格では、シンボルレートが33.7561[Mbaud]である。このため、同軸ケーブル2におけるシンボル長s(1シンボル時間あたりに信号が進む距離)は、光速c×波長短縮率k÷シンボルレートRs=約6.84[m]となる(k=0.77の場合)。
基準IF信号と漏洩IF信号のシンボルが完全に一致した場合、電力測定装置1により測定される漏洩信号の電力は最大値となる。この電力が電力測定装置1にて求めたい(測定対象)の漏洩電力Pm[W]であり、真値である。
基準IF信号と漏洩IF信号の距離差、すなわち受信設備100からの受信設備信号の伝搬距離と漏洩電波の伝搬距離との間の距離差をd1[m]とすると、図2に示したJ1の状態における漏洩信号の電力P1は、以下の式で表される。
[数8]
P1=Pm×(1−d1/s) ・・・(8)
基準IF信号と漏洩IF信号の距離差d1が大きいほど電力P1は小さくなり、距離差d1が小さいほど電力P1は大きくなり、漏洩電力Pmに近くなる。
ここで、ユーザは、同軸ケーブル2を同軸ケーブル103に延長して接続する。具体的には、ユーザは、長さdt[m]の同軸ケーブル2を、図2に示したJ2の状態のように、同軸ケーブル103と電力測定装置1との間に挿入して接続する。
図2に示したJ2の状態における漏洩信号の電力P2は、以下の式で表される。
[数9]
P2=Pm×(1−(d1−dt)/s) ・・・(9)
尚、ユーザは、図3に示した同軸ケーブル104,105と同じ特性を有する同軸ケーブル2を用いることが望ましい。例えばユーザは、同軸ケーブル104,105と同じ特性(例えば同じ波長短縮率k)を有する長さdt[m]の同軸ケーブル2を、図2に示したJ2の状態のように、同軸ケーブル103と電力測定装置1との間に挿入して接続する。これにより、精度の高い漏洩信号の電力P2を算出し、結果として精度の高い漏洩電力Pmを算出することができる。
電力P1,P2の差は、以下の式で表される。
[数10]
P1−P2=Pm×(1−d1/s)−Pm×(1−(d1−dt)/s)
=(Pm×dt)/s ・・・(10)
したがって、以下の式が導出され、漏洩電力Pmが求められる。
[数11]
Pm=s×(P1−P2)/dt ・・・(11)
つまり、漏洩電力算出部11は、電力P1から電力P2を減算し、シンボル長sにその減算結果を乗算し、その乗算結果を長さdtで除算し、漏洩電力Pmを求める。
このように、漏洩電力算出部11において、メモリ10から読み出された電力P1,P2(電力P1から電力P2を減算して得られた結果)、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt及びシンボル長sに基づいて、漏洩電力Pmを算出することができる。
尚、同軸ケーブル2における測定周波数の伝搬損失x[dB/m]が無視できない場合、以下の式にて漏洩電力Pmが算出される。
[数12]
Pm=s×(P1−P2’−10-x・dt/10)/dt ・・・(12)
電力P2’は、同軸ケーブル2の伝搬損失xを含めて算出された電力である。伝搬損失xは、同軸ケーブル2における測定周波数に応じて予め設定される。
つまり、漏洩電力算出部11は、電力P1から電力P2’及び電力10-x・dt/10を減算し、シンボル長sにその減算結果を乗算し、その乗算結果を長さdtで除算し、漏洩電力Pmを求める。
例えば、4K8K衛星放送のパラメータを使用して、波長短縮率k=0.77の同軸ケーブル2を用いた場合、シンボル長s=6.84[m]となる。伝搬損失xを0.5[dB/m]、長さdt=1[m]の同軸ケーブル2を用いた場合を想定すると、漏洩電力Pmは、以下の式で表される。
[数13]
Pm=6.84×(P1−P2’−0.89) ・・・(13)
このように、同軸ケーブル2における測定周波数の伝搬損失xが無視できない場合、漏洩電力算出部11において、メモリ10から読み出された電力P1,P2’、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt、シンボル長s及び伝搬損失xに基づいて、漏洩電力Pmを算出することができる。
〔距離L〕
次に、距離算出部12による処理、すなわち電力P1,P2、漏洩電力Pm、及び予め設定された同軸ケーブル2の長さdtに基づいて、当該電力測定装置1から漏洩箇所までの距離Lを算出する処理について説明する。
この距離Lは、当該電力測定装置1から漏洩箇所までの間に設けられた同軸ケーブル103等の長さに相当する。具体的には、漏洩箇所が受信設備100の場合、距離Lは、当該電力測定装置1から漏洩箇所までの間に設けられた同軸ケーブル103の長さに相当する。また、漏洩箇所が受信設備100以外の設備の場合、距離Lは、同軸ケーブル103の長さに、受信設備100から漏洩箇所までの間に同軸ケーブルを設置したと仮定した場合の当該同軸ケーブルの長さを加算した長さに相当する。
漏洩電力Pmは、基準IF信号及び漏洩IF信号のシンボル長の重なる割合に比例し、シンボル長の重なる割合は、同軸ケーブル103の長さに反比例する。
このため、漏洩電力算出部11により算出された漏洩電力Pm[W]、同軸ケーブル2の長さdt[m]、同軸ケーブル2の挿入前の電力P1[W]及び挿入後の電力P2[W]から、距離L[m]は、以下の式で表される。距離Lには、挿入された同軸ケーブル2の長さdtを含まない。
[数14]
L=(Pm−P1)×dt/(P1−P2) ・・・(14)
つまり、距離算出部12は、漏洩電力Pmから電力P1を減算して第1減算結果を求め、第1減算結果に長さdtを乗算し、電力P1から電力P2を減算して第2減算結果を求め、乗算結果を第2減算結果で除算し、距離Lを求める。
このように、距離算出部12において、メモリ10から読み出された電力P1,P2、漏洩電力Pm、及び予め設定された同軸ケーブル2の長さdtに基づいて、当該電力測定装置1から漏洩箇所までの距離Lを算出することができる。
したがって、例えばレーザー光を用いた外部の測定装置を使用することなく、所定長の同軸ケーブル2を用いることにより、当該電力測定装置1から漏洩箇所までの距離Lを算出することができる。
尚、同軸ケーブル2における測定周波数の伝搬損失x[dB/m]が無視できない場合、以下の式にて距離Lが算出される。
[数15]
L=(Pm−P1)×dt/(P1−P2’−10-x・dt/10) ・・・(15)
となる。
つまり、距離算出部12は、漏洩電力Pmから電力P1を減算して第1減算結果を求め、第1減算結果に長さdtを乗算する。そして、距離算出部12は、電力P1から電力P2’及び電力10-x・dt/10を減算して第2減算結果を求め、乗算結果を第2減算結果で除算し、距離Lを求める。
このように、同軸ケーブル2における測定周波数の伝搬損失xが無視できない場合、距離算出部12において、メモリ10から読み出された電力P1,P2’、漏洩電力Pm、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt及び伝搬損失xに基づいて、距離Lを算出することができる。
以上のように、本発明の実施形態の電力測定装置1によれば、混合器113は、BPF110及びAMP111を通過した受信設備信号と、発振器112の出力信号を乗算することで、基準IF信号の周波数を変換し、混合後の設備側信号を出力する。
混合器120は、HPF114から高周波成分の設備側信号を入力すると共に、AMP118から漏洩信号を入力し、これらの信号を混合し、混合信号を出力する。LPF121は、混合器120により混合された混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、低周波成分の混合信号を出力する。
アンテナ受信電力算出部123は、低周波成分の混合信号及び予め設定されたパラメータに基づいて、増幅処理前の設備側信号と増幅処理前の漏洩信号との間の電力比Rを算出する。そして、アンテナ受信電力算出部123は、電力比R及び電力測定部115により測定された設備側信号の電力に基づいて、漏洩信号の電力を算出し、漏洩信号の電力をメモリ10に格納する。
ここで、同軸ケーブル2を挿入する前の接続状態において、アンテナ受信電力算出部123は、漏洩信号の電力P1を算出し、これをメモリ10に格納する。次に、当該電力測定装置1と同軸ケーブル103との間に同軸ケーブル2を挿入した状態において、アンテナ受信電力算出部123は、漏洩信号の電力P2を測定してメモリ10に格納する。
漏洩電力算出部11は、メモリ10から電力P1,P2を読み出し、電力P1,P2、予め設定された同軸ケーブル2の長さdt及びシンボル長sに基づき、前記式(11)にて漏洩電力Pmを算出する。
距離算出部12は、メモリ10から電力P1,P2を読み出し、電力P1,P2、漏洩電力Pm、及び予め設定された同軸ケーブル2の長さdtに基づき、前記式(14)にて当該電力測定装置1から漏洩箇所までの距離Lを算出する。
従来技術では、漏洩電力Pmを測定する際に、異なる位相毎の電力を測定して保持し、電力の最大値を求めるようにしたが、本発明の実施形態では、このような処理を行う必要がない。
本発明の実施形態では、所定長の同軸ケーブル2を一度だけ使用することで、基準IF信号と漏洩IF信号の伝搬路差による電力レベルの低下を補正することができ、漏洩電力Pmを簡易に算出することができる。つまり、基準IF信号及び漏洩IF信号の伝搬路長の差が大きい場合であっても、簡易に漏洩電力Pmを測定することができる。
また、所定長の同軸ケーブル2を使用して漏洩電力Pmを測定すると同時に、当該電力測定装置1から漏洩箇所までの距離Lを算出するようにしたから、レーザー光を用いて距離を測定する等の外部の仕組みを用いる必要がない。つまり、簡易な手法にて、かつコストをかけることなく距離Lを測定することができ、ユーザは、当該電力測定装置1からの距離L及びアンテナ102の指向性にて、漏洩箇所を特定することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば前記実施形態において、受信設備100は、BS/CS波の衛星放送を受信する衛星放送用の機器であってもよいし、BS/CS波以外の電波を受信する機器であってもよい。
また、前記実施形態では、受信設備100から放射される漏洩電波の電力を測定するようにしたが、受信設備100以外の設備(受信機器等の様々な機器を含む)から放射される漏洩電波の電力を測定するようにしてもよい。
本発明による電力測定装置は、衛星放送の受信用の設備におけるIF信号の漏洩電力の測定において有用である。
1,101 電力測定装置
2 同軸ケーブル(追加同軸ケーブル)
10 メモリ
11 漏洩電力算出部
12 距離算出部
100 受信設備
102 アンテナ
103 同軸ケーブル
104,105 同軸ケーブル(入力系統用同軸ケーブル)
110,117 BPF(バンドパスフィルタ)
111,118 AMP(増幅器)
112 発振器
113,120 混合器
114 HPF(ハイパスフィルタ)
115 電力測定部
116 受信アンテナ部
119 可変移相器
121 LPF(ローパスフィルタ)
122 電力比測定部
123 アンテナ受信電力算出部

Claims (4)

  1. 衛星放送の受信用の設備から出力された前記衛星放送の電波のIF信号を、同軸ケーブルを介して受信設備信号として入力すると共に、前記設備から放射された漏洩電波を受信し、当該漏洩電波の電力を漏洩電力として測定する電力測定装置において、
    前記受信設備信号における所定周波数の信号の電力を測定する電力測定部と、
    前記受信設備信号における所定周波数の信号と、前記漏洩電波の信号における所定周波数の信号とを混合し、混合信号を出力する混合器と、
    前記混合器により出力された前記混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、低周波成分の混合信号を出力するLPF(ローパスフィルタ)と、
    前記設備から出力された前記受信設備信号が前記同軸ケーブルを介して入力される状態において、前記LPFにより出力された前記低周波成分の混合信号、及び前記電力測定部により測定された前記電力に基づいて、前記漏洩電波の電力を算出し、当該電力を第1電力としてメモリに格納し、
    ユーザにより新たな同軸ケーブルが追加同軸ケーブルとして挿入され、前記設備から出力された前記受信設備信号が前記同軸ケーブル及び前記追加同軸ケーブルを介して入力される状態において、前記LPFにより出力された前記低周波成分の混合信号、及び前記電力測定部により測定された前記電力に基づいて、前記漏洩電波の電力を算出し、当該電力を第2電力として前記メモリに格納する電力算出部と、
    前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、並びに前記追加同軸ケーブルの予め設定された長さ及びシンボル長に基づき、前記漏洩電力を算出する漏洩電力算出部と、
    を備えたことを特徴とする電力測定装置。
  2. 請求項1に記載の電力測定装置において、
    さらに、前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、前記漏洩電力算出部により算出された前記漏洩電力、及び前記追加同軸ケーブルの予め設定された前記長さに基づき、当該電力測定装置から前記漏洩電波の漏洩箇所までの距離を算出する距離算出部、を備えたことを特徴とする電力測定装置。
  3. 請求項1に記載の電力測定装置において、
    前記漏洩電力算出部は、
    前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、並びに前記追加同軸ケーブルの予め設定された前記長さ、前記シンボル長及び伝搬損失に基づき、前記漏洩電力を算出する、ことを特徴とする電力測定装置。
  4. 請求項2に記載の電力測定装置において、
    前記距離算出部は、
    前記メモリから前記第1電力及び前記第2電力を読み出し、前記第1電力、前記第2電力、前記漏洩電力算出部により算出された前記漏洩電力、及び前記追加同軸ケーブルの予め設定された前記長さ及び伝搬損失に基づき、前記距離を算出する、ことを特徴とする電力測定装置。
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