JP2020101475A - 電力測定装置 - Google Patents

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真介 横澤
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Abstract

【課題】受信設備等から漏洩した漏洩IF信号の電力を測定する際に、発振器の出力の漏洩による測定結果の劣化を抑制する。【解決手段】電力測定装置1は、受信設備100から受信設備信号を入力し、漏洩電波を受信する。混合器13は、増幅後の受信設備信号と発振器12から出力された発振器信号とを混合し、受信設備信号の周波数を変換する。混合器13’は、増幅後の漏洩IF信号と発振器12’から出力された発振器信号とを混合し、漏洩IF信号の周波数を変換する。混合器20は、受信設備信号の高周波成分と、漏洩IF信号の高周波成分の位相を変化させた信号とを混合し、LPF21は、混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、狭帯域信号を生成する。狭帯域信号の角周波数の絶対値|ω’−ω”|と、発振器12,12’の発振器信号の角周波数ω’,ω”とが一致しないようにする。【選択図】図2

Description

本発明は、衛星放送用の受信設備等から漏洩する電力を測定する電力測定装置に関する。
従来、4K/8Kスーパーハイビジョンの衛星放送の開始に伴い、右旋円偏波の帯域に加え、新たに左旋円偏波の帯域が追加された。衛星放送には12GHz帯の電波が割り当てられており、パラボラアンテナで受信された電波は、IF(Intermediate Frequency:中間周波数)信号に変換される。従来の右旋円偏波の帯域は1.0〜2.1GHzのIF信号に周波数変換され、新たに追加された左旋円偏波の帯域は2.2〜3.3GHzのIF信号に周波数変換され、受信機へと入力される。
周波数変換された左旋円偏波における2.2〜3.3GHzのIF信号の帯域は、以前より移動体通信事業者等に割り当てられていることから、受信設備の不備によりIF信号が漏洩することで、これらのサービスに妨害を与えることが懸念される。このため、IF信号の漏洩について基準が設けられている(例えば、非特許文献1を参照)。
受信設備から漏洩したIF信号は微弱であり、衛星放送の変調波は広帯域である。従来の測定器を用いて広帯域の信号の電力を測定すると、内部雑音等の影響を受けることから、微弱な信号の測定性能には限界がある。このため、従来の測定器を用いた場合には、受信設備がIF信号の漏洩基準を満たしているか否かを簡易に判断することは困難である。
そこで、衛星放送の受信設備から取得した基準となるIF信号と、受信設備から漏洩した漏洩電波をアンテナで受信した漏洩IF信号とを混合し、広帯域の信号を狭帯域の信号に変換する手法が提案されている(例えば、非特許文献2を参照)。これにより、従来の測定器を用いて、受信設備がIF信号の漏洩基準を満たしているか否かを簡易に判断することができる。
尚、非特許文献2と同一の手法及び類似の手法が、本件特許出願の同一の出願人によりなされた、本件特許出願時に未公開である特願2017−162902号公報に記載されている。
"中間周波数の漏洩 −新4K8K衛星放送開始に向けたBS・110度CSの左旋偏波の中間周波数の漏洩について−"、[online]、総務省、[平成30年10月24日検索]、インターネット<URL:http://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/housou_suishin/4k8k_suishin/radio-frequency-interference.html> 岩崎充志、長坂正史、田中祥次、"衛星放送受信設備における漏洩電力簡易測定器の試作と性能評価"、22D−4、2018年映像情報メディア学会年次大会(ITE Annual Convention 2018)、2018年8月
図3は、従来の電力測定装置の構成例を示すブロック図であり、非特許文献2に記載された手法を説明する図である。この電力測定装置110は、発振器12、混合器13,20、LPF(ローパスフィルタ)21及びHPF(ハイパスフィルタ)14等を備えている。図3には、本発明に関連する構成部のみが示されている。
電力測定装置110は、衛星放送の受信設備から入力した受信設備信号(基準IF信号)と、受信設備から漏洩した漏洩電波をアンテナで受信した漏洩IF信号とを混合(乗算)し、広帯域信号を狭帯域信号に変換することで、漏洩IF信号の電力を測定する。ここで、受信設備信号及び漏洩IF信号は広帯域信号であり、混合後の信号は狭帯域信号である。
電力測定装置110は、衛星放送の受信設備から受信設備信号を入力すると共に、受信設備から漏洩した漏洩電波を、図示しないアンテナを介して受信し、漏洩IF信号として入力する。
混合器13は、受信設備信号と発振器12から出力された発信器信号とを混合することで、受信設備信号の周波数を変換する。HPF14は、混合器13により周波数が変換された受信設備信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、受信設備信号の高周波成分を出力する。
電力測定装置110が入力する受信設備信号、発振器12から出力される発振器信号、及び混合器13の出力信号は、以下の式で表される。
Figure 2020101475
Figure 2020101475
Figure 2020101475
ここで、A及びφは、それぞれ衛星放送の変調波の振幅成分及び位相成分を示す。尚、受信設備信号と漏洩IF信号との間の時間差は、変調波のシンボルレートより十分に小さいものとする。G1は、混合器13の前段に設けられた図示しないAMP(増幅器)の利得、ωは受信設備信号の搬送波の角周波数を示す。tは時刻、R’は受信設備信号と発振器信号との間の振幅比、ω’は発振器信号の角周波数を示す。
前記式(3)に示した混合器13の出力信号は、HPF14を通過することにより、低域成分が除去される。HPF14の出力信号は、以下の式で表され、混合器20に入力される。
Figure 2020101475
また、混合器20に入力される漏洩IF信号側の信号は、混合器20の前段(漏洩IF信号側)に設けられた図示しない移相器の出力信号であり、以下の式で表される。
Figure 2020101475
ここで、G2は、図示しない移相器の前段に設けられた図示しないAMPの利得を示し、Rは、受信設備信号と漏洩IF信号との間の振幅比を示す。尚、図示しない移相器は、受信設備信号と漏洩IF信号との時間差を補償するために使用されるが、ここでは調整済みであるものとする。
混合器20の出力信号は狭帯域信号であり、以下の式で表される。
Figure 2020101475
前記式(6)に示した混合器20の出力信号は、LPF21を通過することにより、高域成分が除去される。LPF21の出力信号は狭帯域信号であり、以下の式で表される。
Figure 2020101475
電力測定装置110は、前記式(7)に示したLPF21の出力信号である狭帯域信号の電力を測定し、この電力を漏洩IF信号の電力に換算する。
ここで、図3に示した従来の電力測定装置110において、発振器12及び混合器13は、受信設備信号の周波数を変換し、最終的に、狭帯域信号の周波数を規定している。
しかしながら、前記式(2)に示した発振器信号の角周波数ω’と、前記式(7)に示した測定対象であるLPF21の出力信号の角周波数ω’とが一致している。
このため、混合器13の特性及び機器内部のシールド性能によっては、発振器12の出力信号である発振器信号が、LPF21の出力信号である狭帯域信号に漏洩してしまう。発振器信号が狭帯域信号に漏洩すると、狭帯域信号の電力の測定精度が低下し、結果として、漏洩IF信号の電力の測定精度が低下する。
つまり、従来の電力測定装置110では、発振器信号が狭帯域信号に漏洩し、漏洩IF信号の電力の測定結果が劣化するという問題があった。
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、受信設備等から漏洩した漏洩IF信号の電力を測定する際に、発振器の出力の漏洩による測定結果の劣化を抑制可能な電力測定装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、請求項1の電力測定装置は、衛星放送の受信用の機器から、前記衛星放送の電波のIF信号を受信信号として入力すると共に、前記機器から放射された漏洩電波を受信し、当該漏洩電波の信号の電力を漏洩IF信号の電力として測定する電力測定装置において、第1発振器信号を出力する第1発振器と、前記受信信号と、前記第1発振器から出力された前記第1発振器信号とを混合し、前記受信信号の周波数変換を行う第1混合器と、前記第1混合器により周波数変換された前記受信信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、前記受信信号の高周波成分を出力する第1HPF(ハイパスフィルタ)と、第2発振器信号を出力する第2発振器と、前記漏洩IF信号と、前記第2発振器から出力された前記第2発振器信号とを混合し、前記漏洩IF信号の周波数変換を行う第2混合器と、前記第2混合器により周波数変換された前記漏洩IF信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、前記漏洩IF信号の高周波成分を出力する第2HPFと、前記第1HPFから出力された前記受信信号の高周波成分と、前記第2HPFから出力された前記漏洩IF信号の高周波成分とを混合し、混合信号を出力する第3混合器と、前記第3混合器から出力された前記混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、狭帯域信号を出力するLPF(ローパスフィルタ)と、前記LPFから出力された前記狭帯域信号の電力を算出し、前記狭帯域信号の電力及び所定のパラメータに基づいて、前記受信信号と前記漏洩IF信号との間の電力比を測定する電力比測定部と、前記第1HPFから出力された前記受信信号の高周波成分の電力及び前記電力比測定部により測定された前記電力比に基づいて、前記漏洩IF信号の電力を算出する電力算出部と、を備え、前記第1発振器信号の角周波数をω’、前記第2発振器信号の角周波数をω”として、以下の数式
Figure 2020101475
を満たすことを特徴とする。
また、請求項2の電力測定装置は、請求項1に記載の電力測定装置において、さらに、所定の位相情報を入力し、当該位相情報に基づいて、前記第2HPFから出力された前記漏洩IF信号の高周波成分の位相を変化させる移相器を備え、前記第3混合器が、前記第1HPFから出力された前記受信信号の高周波成分と、前記移相器により前記位相が変化した前記漏洩IF信号の高周波成分とを混合し、前記混合信号を出力し、前記電力比測定部が、前記漏洩IF信号の高周波成分の位相を変化させるための前記位相情報を、異なる位相に応じてそれぞれ生成し、前記位相情報を前記移相器に出力し、前記位相情報毎に、前記LPFから出力された前記狭帯域信号を入力し、当該狭帯域信号の電力を算出し、前記位相情報毎の前記電力のうち最大値を特定し、前記狭帯域信号の前記電力の最大値及び所定のパラメータに基づいて、前記電力比を測定する、ことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、受信設備等から漏洩した漏洩IF信号の電力を測定する際に、発振器の出力の漏洩による測定結果の劣化を抑制することが可能となる。また、発振器の出力の漏洩を防ぐためのシールド性能の要求条件を緩和することができるため、構成部品の選定が容易になり、電力測定装置の軽量化を実現することができる。
本発明の実施形態による電力測定装置を用いて、漏洩電波の電力を測定する様子を表したイメージ図である。 本発明の実施形態による電力測定装置の構成例を示すブロック図である。 従来の電力測定装置の構成例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。本発明は、衛星放送の電波が変換された受信信号である基準IF信号と、漏洩電波の漏洩IF信号とを混合して狭帯域信号を生成する際に、受信信号及び漏洩IF信号のそれぞれを周波数変換することで、狭帯域信号の周波数と発振器信号の周波数とが一致しないようにすることを特徴とする。
〔漏洩電波の電力を測定するイメージ図〕
図1は、本発明の実施形態による電力測定装置を用いて、漏洩電波の電力を測定する様子を表したイメージ図である。ユーザは、本発明の実施形態による電力測定装置1を、同軸ケーブル101を介して受信設備100に接続する。
受信設備100は、例えばBS/CS波の映像放送を受信するために使用されるブースター、分配器等の機器であり、受信したBS/CS波が変換されたBS/CS−IF信号を入力する。そして、受信設備100は、BS/CS−IF信号に対して増幅及び分配等の処理を行い、BS/CS−IF信号に基づいて生成した出力信号を受信設備信号として、後段の装置へ出力する。このとき、受信設備信号は、同軸ケーブル101を介して電力測定装置1へ出力される。
ここで、受信設備100の内部のシールドが不十分である場合、または、同軸ケーブル101がコネクタではなく手ひねりで接続されている場合には、受信設備100において、BS/CS−IF信号の入力に伴い、漏洩電波が発生することがあり得る。つまり、受信設備100から漏洩電波が放射される。この漏洩電波によって、同じ周波数に割り当てられている移動体通信事業者のサービスを妨害してしまう可能性がある。
電力測定装置1は、この漏洩電波が所定の基準を満たしているか否かを確認するために用いる装置である。
電力測定装置1は、受信設備100から同軸ケーブル101を介して、受信設備信号である基準IF信号を入力すると共に、受信設備100から放射された漏洩電波を、アンテナ2を介して受信し、漏洩IF信号として入力する。そして、電力測定装置1は、受信設備信号及び漏洩IF信号に基づいて狭帯域信号を生成し、狭帯域信号に基づいて、漏洩IF信号の電力を測定する。
〔電力測定装置1〕
次に、図1に示した本発明の実施形態による電力測定装置1について詳細に説明する。図2は、本発明の実施形態による電力測定装置1の構成例を示すブロック図である。この電力測定装置1は、BPF(バンドパスフィルタ)10,16、AMP(増幅器)11,17、発振器12,12’、混合器13,13’,20、HPF(ハイパスフィルタ)14,14’、受信アンテナ部15、移相器18、電力測定部19、LPF(ローパスフィルタ)21、電力比測定部22及びアンテナ受信電力算出部23(電力算出部)を備えている。
電力測定装置1は、周波数変換された受信設備信号である基準IF信号と、周波数変換された漏洩IF信号とを混合して狭帯域信号を生成し、狭帯域信号の電力比を測定し、受信設備信号の電力及び電力比から漏洩IF信号の電力を測定する。
BPF10は、受信設備100から同軸ケーブル101を介して、受信設備信号を入力し、受信設備信号に対し、所定の測定周波数を選択するためのフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の受信設備信号をAMP11に出力する。これにより、受信設備信号から、測定周波数の信号が選択される。
AMP11は、BPF10からフィルタ処理後の受信設備信号を入力し、フィルタ処理後の受信設備信号を増幅し、増幅後の受信設備信号を混合器13に出力する。
発振器12は、増幅後の受信設備信号の周波数を変換するための所定の発振器信号を、混合器13に出力する。
混合器13は、AMP11から増幅後の受信設備信号を入力すると共に、発振器12から発振器信号を入力し、増幅後の受信設備信号と発振器信号とを混合し、増幅後の受信設備信号の周波数を変換する。そして、混合器13は、周波数変換後の受信設備信号をHPF14に出力する。
HPF14は、混合器13から周波数変換後の受信設備信号を入力し、周波数変換後の受信設備信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、受信設備信号の高周波成分を電力測定部19及び混合器20に出力する。
受信アンテナ部15は、図1に示したアンテナ2に相当し、受信設備100から放射された漏洩電波を受信し、漏洩電波に対して受信処理を行い、漏洩IF信号をBPF16に出力する。
BPF16は、受信アンテナ部15から漏洩IF信号を入力し、漏洩IF信号に対し、所定の測定周波数を選択するためのフィルタ処理を行い、フィルタ処理後の漏洩IF信号をAMP17に出力する。これにより、漏洩IF信号から、測定周波数の信号が選択される。
AMP17は、BPF16からフィルタ処理後の漏洩IF信号を入力し、フィルタ処理後の漏洩電IF信号を増幅し、増幅後の漏洩IF信号を混合器13’に出力する。
発振器12’、混合器13’及びHPF14’は、漏洩IF信号の周波数を変換するために設けられる。これにより、LPF21が出力する狭帯域信号の周波数と、発振器12,12’から出力される発振器信号の周波数とが不一致となり、発振器12,12’の出力の漏洩による測定結果の劣化を抑制することができる。
発振器12’は、増幅後の漏洩IF信号の周波数を変換するための所定の発振器信号を、混合器13’に出力する。
混合器13’は、AMP17から増幅後の漏洩IF信号を入力すると共に、発振器12’から発振器信号を入力し、増幅後の漏洩IF信号と発振器信号とを混合し、増幅後の漏洩IF信号の周波数を変換する。そして、混合器13’は、周波数変換後の漏洩IF信号をHPF14’に出力する。
HPF14’は、混合器13’から周波数変換後の漏洩IF信号を入力し、周波数変換後の漏洩IF信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、漏洩IF信号の高周波成分を移相器18に出力する。
移相器18は、HPF14’から漏洩IF信号の高周波成分を入力すると共に、電力比測定部22から位相情報を入力する。そして、移相器18は、位相情報に基づいて、漏洩IF信号の高周波成分の位相を変化させ、位相変化後の漏洩IF信号の高周波成分を混合器20に出力する。
電力測定部19は、HPF14から受信設備信号の高周波成分を入力し、受信設備信号の高周波成分の電力を測定する。そして、電力測定部19は、受信設備信号の高周波成分の電力をアンテナ受信電力算出部23に出力する。
混合器20は、HPF14から受信設備信号の高周波成分を入力すると共に、移相器18から位相変化後の漏洩IF信号の高周波成分を入力し、受信設備信号の高周波成分と位相変化後の漏洩IF信号の高周波成分とを混合し、混合信号をLPF21に出力する。
LPF21は、混合器20から混合信号を入力し、混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、混合信号の低周波成分を電力比測定部22に出力する。この混合信号の低周波成分が狭帯域信号である。
電力比測定部22は、LPF21から混合信号の低周波成分を入力し、混合信号の低周波成分の電力を測定する。そして、電力比測定部22は、測定した混合信号の低周波成分の電力を、既に出力済みの位相情報に対応する電力として保持する。
電力比測定部22は、混合信号の低周波成分の位相を変化させ、当該位相の変化に関する位相情報を移相器18に出力し、LPF21から、当該位相情報に対応する混合信号の低周波成分を入力する。そして、電力比測定部22は、混合信号の低周波成分の電力を測定し、測定した混合信号の低周波成分の電力を、既に出力済みの位相情報に対応する電力として保持する。電力比測定部22は、このような処理を異なる位相毎に行い、混合信号の低周波成分における電力の最大値を特定する。
尚、受信設備信号及び漏洩電波が当該電力測定装置1に入力するまでの時間差が、信号の1シンボル継続時間(1/シンボルレート)よりも十分に小さくない場合に、前述のとおり、位相を変化させて電力の最大値を特定する処理を行う。一方、時間差が十分に小さい場合には、前述の処理は不要である。
電力比測定部22は、混合信号の低周波成分における電力の最大値及び予め設定されたパラメータに基づいて、AMP11による増幅処理の前の受信設備信号とAMP17による増幅処理の前の漏洩IF信号との間の電力比Rを測定する。そして、電力比測定部22は、電力比Rをアンテナ受信電力算出部23に出力する。
ここで、後述する式(12)のとおり、LPF21の出力信号である混合信号の低周波成分の電力の最大値は、(A4G1G2RR’R”/4)である。したがって、混合信号の低周波成分の電力の最大値(A4G1G2RR’R”/4)、及び予め設定されたパラメータ(A4G1G2R’R”/4)に基づいて、電力比Rが測定される。後述するように、A,G1,G2,R’,R”は既知であるため、パラメータ(A4G1G2R’R”/4)を予め設定することができる。
〔角周波数の不一致の条件〕
次に、図2に示した電力測定装置1において、狭帯域信号の角周波数と、発振器12,12’から出力される発振器信号の角周波数とが一致しないための条件について説明する。両角周波数が一致していないことで、発振器12,12’の出力の漏洩による測定結果の劣化を抑制することができる。
発振器12’から出力される発振器信号、及び混合器13’の出力信号(周波数変換後の漏洩IF信号)は、以下の式で表される。
Figure 2020101475
Figure 2020101475
ここで、A及びφは、それぞれ衛星放送の変調波の振幅成分及び位相成分を示す。尚、受信設備信号と漏洩IF信号との間の時間差は、変調波のシンボルレートより十分に小さいものとする。G2は、混合器13’の前段に設けられたAMP17の利得、Rは、受信設備信号と漏洩IF信号との間の振幅比、ωは、漏洩IF信号の搬送波の角周波数を示す。tは時刻、R”は漏洩IF信号と発振器信号との間の振幅比、ω”は発振器信号の角周波数を示す。
前記式(9)に示した混合器13’の出力信号は、HPF14’を通過することにより、低域成分が除去される。HPF14’の出力信号は、以下の式で表され、移相器18を介して混合器20に入力される。
Figure 2020101475
混合器20の出力信号である混合信号は狭帯域信号であり、前記式(4)と前記式(10)とを乗算することで得られ、以下の式で表される。
Figure 2020101475
前記式(11)に示した混合器20の出力信号は、LPF21を通過することにより、高域成分が除去される。LPF21の出力信号は狭帯域信号であり、以下の式で表される。
Figure 2020101475
前述のとおり、漏洩IF信号の電力の測定結果の劣化を抑制するためには、電力測定装置1において、狭帯域信号の角周波数と、発振器12,12’から出力される発振器信号の角周波数とが一致しないことが必要である。すなわち、前記式(12)に示した狭帯域信号の角周波数の絶対値|ω’−ω”|と、前記式(2)(8)に示した発振器信号の角周波数ω’,ω”とが一致しないことが必要である。
この条件は、以下の式で表される。
Figure 2020101475
このように、前記式(13)に示した条件を満たす角周波数ω’,ω”の発振器信号を出力する発振器12,12’を用いることにより、発振器12,12’の出力の漏洩による測定結果の劣化を抑制することができ、精度の高い測定が可能となる。
以上のように、本発明の実施形態の電力測定装置1によれば、混合器13は、増幅後の受信設備信号と発振器12から出力された発振器信号とを混合し、増幅後の受信設備信号の周波数を変換する。HPF14は、周波数変換後の受信設備信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、受信設備信号の高周波成分を生成する。
また、混合器13’は、増幅後の漏洩IF信号と発振器12’から出力された発振器信号とを混合し、増幅後の漏洩IF信号の周波数を変換する。HPF14’は、周波数変換後の漏洩IF信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、漏洩IF信号の高周波成分を生成する。
混合器20は、受信設備信号の高周波成分と、漏洩IF信号の高周波成分の位相を変化させた信号とを混合する。LPF21は、混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、混合信号の低周波成分である狭帯域信号を生成する。
電力比測定部22は、狭帯域信号の電力及び予め設定されたパラメータに基づいて、受信設備信号と漏洩IF信号との間の電力比Rを測定する。アンテナ受信電力算出部23は、電力比R及び受信設備信号の高周波成分の電力に基づいて、漏洩IF信号の電力を算出する。
この場合、狭帯域信号の角周波数の絶対値|ω’−ω”|と、発振器12の発振器信号の角周波数ω’とが一致せず、かつ、狭帯域信号の角周波数の絶対値|ω’−ω”|と、発振器12’の発振器信号の角周波数ω”とが一致しない条件を満たす発振器12,12’を用いる。すなわち前記式(13)の条件を満たす、角周波数ω’,ω”の発振器信号を出力する発振器12,12’を用いる。
これにより、発振器12,12’の出力の漏洩により、受信設備から漏洩した漏洩IF信号の電力の測定結果が劣化するのを抑制することができ、精度の高い測定が可能となる。また、発振器12,12’の出力の漏洩を防ぐためのシールド性能の要求条件を緩和することができるため、構成部品の選定が容易になり、電力測定装置1の軽量化を実現することができる。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば前記実施形態において、受信設備100は、BS/CS波の衛星放送を受信する衛星放送用の機器であってもよいし、BS/CS波以外の電波を受信する機器であってもよい。
また、前記実施形態では、受信設備100から放射される漏洩電波の電力を測定するようにしたが、受信設備100以外の設備(受信機器等の様々な機器を含む)から放射される漏洩電波の電力を測定するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、電力測定装置1は、移相器18を備えるようにした。これに対し、受信設備信号及び漏洩電波が当該電力測定装置1に入力するまでの時間差が、信号の1シンボル継続時間(1/シンボルレート)よりも十分に小さい場合には、電力測定装置1は、移相器18を備えていなくてもよい。
この場合、HPF14’は、漏洩IF信号の高周波成分を混合器20に出力する。また、電力比測定部22は、位相を変化させて電力の最大値を特定する処理を行う必要がない。
本発明による電力測定装置は、衛星放送の受信設備等におけるIF信号の漏洩の測定において有用である。
1,110 電力測定装置
2 アンテナ
10,16 BPF(バンドパスフィルタ)
11,17 AMP(増幅器)
12,12’ 発振器
13,13’,20 混合器
14,14’ HPF(ハイパスフィルタ)
15 受信アンテナ部
18 移相器
19 電力測定部
21 LPF(ローパスフィルタ)
22 電力比測定部
23 アンテナ受信電力算出部(電力算出部)
100 受信設備
101 同軸ケーブル

Claims (2)

  1. 衛星放送の受信用の機器から、前記衛星放送の電波のIF信号を受信信号として入力すると共に、前記機器から放射された漏洩電波を受信し、当該漏洩電波の信号の電力を漏洩IF信号の電力として測定する電力測定装置において、
    第1発振器信号を出力する第1発振器と、
    前記受信信号と、前記第1発振器から出力された前記第1発振器信号とを混合し、前記受信信号の周波数変換を行う第1混合器と、
    前記第1混合器により周波数変換された前記受信信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、前記受信信号の高周波成分を出力する第1HPF(ハイパスフィルタ)と、
    第2発振器信号を出力する第2発振器と、
    前記漏洩IF信号と、前記第2発振器から出力された前記第2発振器信号とを混合し、前記漏洩IF信号の周波数変換を行う第2混合器と、
    前記第2混合器により周波数変換された前記漏洩IF信号に対し、所定の低周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、前記漏洩IF信号の高周波成分を出力する第2HPFと、
    前記第1HPFから出力された前記受信信号の高周波成分と、前記第2HPFから出力された前記漏洩IF信号の高周波成分とを混合し、混合信号を出力する第3混合器と、
    前記第3混合器から出力された前記混合信号に対し、所定の高周波成分を除去するためのフィルタ処理を行い、狭帯域信号を出力するLPF(ローパスフィルタ)と、
    前記LPFから出力された前記狭帯域信号の電力を算出し、前記狭帯域信号の電力及び所定のパラメータに基づいて、前記受信信号と前記漏洩IF信号との間の電力比を測定する電力比測定部と、
    前記第1HPFから出力された前記受信信号の高周波成分の電力及び前記電力比測定部により測定された前記電力比に基づいて、前記漏洩IF信号の電力を算出する電力算出部と、を備え、
    前記第1発振器信号の角周波数をω’、前記第2発振器信号の角周波数をω”として、以下の数式
    Figure 2020101475
    を満たすことを特徴とする電力測定装置。
  2. 請求項1に記載の電力測定装置において、
    さらに、所定の位相情報を入力し、当該位相情報に基づいて、前記第2HPFから出力された前記漏洩IF信号の高周波成分の位相を変化させる移相器を備え、
    前記第3混合器は、
    前記第1HPFから出力された前記受信信号の高周波成分と、前記移相器により前記位相が変化した前記漏洩IF信号の高周波成分とを混合し、前記混合信号を出力し、
    前記電力比測定部は、
    前記漏洩IF信号の高周波成分の位相を変化させるための前記位相情報を、異なる位相に応じてそれぞれ生成し、前記位相情報を前記移相器に出力し、
    前記位相情報毎に、前記LPFから出力された前記狭帯域信号を入力し、当該狭帯域信号の電力を算出し、前記位相情報毎の前記電力のうち最大値を特定し、前記狭帯域信号の前記電力の最大値及び所定のパラメータに基づいて、前記電力比を測定する、ことを特徴とする電力測定装置。
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