JP2020197345A - 管理装置及び熱源システム - Google Patents
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Abstract
【課題】熱源システムの消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた熱源機器の管理を行う管理装置を提供する。【解決手段】管理装置50は、熱源システム1を循環する熱媒体の温度を変化させる熱源機器10を管理する。管理装置50は、熱媒体の温度を変化させる熱源機器10の能力を変更する変更操作を前回の変更操作から所定期間禁止する待機時間を、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて決定し、待機時間の間、熱源機器10の能力の変更操作を禁止する。【選択図】図1
Description
熱源システムを循環する熱媒体の温度を変化させる熱源機器を管理する管理装置及び、当該管理装置を備える熱源システム
従来から、特許文献1(特許第3211188号公報)に記載されている冷凍システムのように、熱媒体が循環する複数台の冷凍機を備える熱源システムがある。このような熱源システムには、供給する熱量に合わせて冷凍機の冷凍能力を変更するため、冷凍機の運転台数を変更する制御が行われるように構成されているものがある。熱源機器の能力の制御の乱調を防ぐため、例えば特許文献1に記載されている熱源システムでは、効果待ち時間の間、能力の更なる変更を禁止する制御が行われることがある。特許文献1において、この効果待ち時間は、負荷流量や熱量が安定するまでの時間であると説明されている。
しかしながら、特許文献1に記載されているような効果待ち時間を設けて熱源機器の動作を管理しても、適正なタイミングで熱源機器の能力の変更を行えない場合がある。適正なタイミングで熱源機器の能力の変更を行うような管理ができない場合には、熱源機器から熱媒体に与えられる熱エネルギーを消費する利用側機器が快適な環境を提供できなかったり、エネルギーの使用に無駄が生じたりする。
熱源システムを循環する熱媒体の温度を変化させる熱源機器を管理する管理装置には、熱源システムの消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた熱源機器の管理を行うという課題がある。
第1観点の管理装置は、熱源システムを循環する熱媒体の温度を変化させる熱源機器を管理する管理装置であって、熱媒体の温度を変化させる熱源機器の能力を変更する変更操作を前回の変更操作から所定期間禁止する待機時間を、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて決定し、待機時間の間、熱源機器の能力の変更操作を禁止する。
第1観点の管理装置は、熱源システムの消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を行うことができる。
第2観点の管理装置は、第1観点の管理装置であって、熱源機器が複数台あり、変更操作が、運転している熱源機器の台数を変更することである。
第2観点の管理装置は、消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を、複数台の熱源機器を備える熱源システムに対して行うことができる。
第3観点の管理装置は、第1観点又は第2観点の管理装置であって、パラメータが、熱媒体を循環させる循環ポンプの能力、熱媒体を利用する利用側機器の流量調整度合、及び利用側機器に流入する熱媒体と流出する熱媒体の圧力差のうちの少なくとも一つに関する変数である。
第3観点の管理装置は、循環ポンプの能力、流量調整度合及び熱媒体の圧力差のうちの少なくとも一つを用いて待機時間を容易に決定することができる。
第4観点の管理装置は、第1観点又は第2観点のいずれかの管理装置であって、パラメータが、熱媒体を循環させる循環ポンプの流量に関する変数、または循環ポンプの流量と熱源システムの保有水量に関する変数である。
第4観点の管理装置は、循環ポンプの流量を用いて待機時間を決定することで、待機時間を熱媒体の循環に適合させ易くなる。
第5観点の管理装置は、第4観点の管理装置であって、保有水量が、設計書に記載されている値、または図面に記載されている配管長と配管断面積から算出される値である。
第6観点の管理装置は、第1観点から第5観点のいずれかの管理装置であって、熱源機器から出る熱媒体の温度を測定する出口温度センサを備え、出口温度センサで測定される出口温度と、目標温度との差が所定値よりも大きいときには、熱源機器が熱媒体の温度を変化させる能力の変更操作の禁止を解除する。
第6観点の管理装置は、熱源システムの起動時において、消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた熱源機器の管理の精度を向上させることができる。
第7観点の管理装置は、第1観点から第6観点のいずれかの管理装置であって、変更操作を禁止している状態にあるか、変更操作を禁止していない状態にあるかを報知する。
第7観点の管理装置は、外部に管理状態を知らせることができる。
第8観点の熱源システムは、循環する熱媒体の温度を変化させるチラー、冷却塔または温水器と、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて待機時間を決定し、チラー、冷却塔または温水器の能力を変更する変更操作を、前回の変更操作からの時間間隔が待機時間を超えるまで禁止する管理装置とを備える。
第8観点の熱源システムは、チラー、冷却塔または温水器に対し、熱源システムの消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を行うことができる。
(1)全体構成
熱源システム1は、図1に示されているように、熱源機器10と利用側機器20と流路30とポンプ40と管理装置50とを備えている。熱源機器10は、熱源システム1を循環する熱媒体の温度を変化させる機器である。熱源機器10としては、例えば、チラー、冷却塔及び温水器がある。利用側機器20は、熱媒体を利用する機器である。利用側機器20としては、例えば、エアハンドリングユニット、ファンコイルユニット、水熱交換器を有する空気調和機がある。
熱源システム1は、図1に示されているように、熱源機器10と利用側機器20と流路30とポンプ40と管理装置50とを備えている。熱源機器10は、熱源システム1を循環する熱媒体の温度を変化させる機器である。熱源機器10としては、例えば、チラー、冷却塔及び温水器がある。利用側機器20は、熱媒体を利用する機器である。利用側機器20としては、例えば、エアハンドリングユニット、ファンコイルユニット、水熱交換器を有する空気調和機がある。
流路30は、主に、熱源機器10と利用側機器20とを繋ぐ配管である。熱源システム1の熱媒体は、流路30を通って熱源機器10と利用側機器20との間を循環している。流路30には、戻りヘッダ31と送りヘッダ32が含まれる。ポンプ40から送り出された水は戻りヘッダ31で熱源機器11〜13に分配される。熱源機器11〜13を出た冷水は、送りヘッダ32で混合されて利用側機器20へ送られる。この実施形態の熱源システム1は、3台の熱源機器11,12,13を有している。熱源機器全体を指し示すときには符号「10」を用い、個別の熱源機器を指し示すときには符号「11,12,13」を用いる。実施形態では、3台の熱源機器11,12,13を例に挙げて説明するが、熱源システム1が備える熱源機器台数は、2台であってもよく、4台以上であってもよい。
ポンプ40は、熱媒体を循環させるために流路30の熱媒体に圧力を加える。ポンプ40は、流路30を循環する熱媒体の循環量を変更できるように構成されている。循環量を変更する方法としては、例えば、ポンプ40が可変容量型であってインバータ制御されており、インバータの周波数によって回転数を変化させて吐出量を変化させる方法がある。他の循環量を変更する方法としては、例えば、一定速度で回転する一定速ポンプを複数並列に繋いで、運転する一定速ポンプの台数を変更する方法がある。
管理装置50は、熱源機器10を管理する。管理装置50は、待機時間を決定する機能を有している。管理装置50は、熱源機器10の能力を変更する変更操作を前回の変更操作から所定期間禁止する。熱源機器10の能力の変更操作を禁止する所定期間の長さが待機時間である。管理装置50は、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて待機時間を決定する。管理装置50は、待機時間の間、熱源機器10の能力の変更操作を禁止する。換言すれば、管理装置50は、待機時間の経過後に、熱源機器10の能力の変更操作を許可する。この実施形態では、管理装置50が禁止する変更操作は、運転している熱源機器10の台数を変更する操作である。
管理装置50は、熱源機器10の台数制御を行うための台数制御コントローラ51を有している。台数制御コントローラ51には、待機時間決定部52と変更操作禁止部53が含まれる。待機時間決定部52は、熱媒体の循環流量に関係するパラメータを使って待機時間を算出する。変更操作禁止部53は、熱源機器10の能力の変更操作を待機時間の間だけ禁止することにより、過渡状態で熱源機器10の能力が変更されるのを抑制する。
管理装置50は、例えばコンピュータにより実現されるものである。管理装置50は、制御演算装置と記憶装置とを備える。制御演算装置には、CPU又はGPUといったプロセッサを使用できる。制御演算装置は、記憶装置に記憶されているプログラムを読み出し、このプログラムに従って所定の画像処理や演算処理を行う。さらに、制御演算装置は、プログラムに従って、演算結果を記憶装置に書き込んだり、記憶装置に記憶されている情報を読み出したりすることができる。図1には、制御演算装置により実現される管理装置50の各種の機能ブロックが示されている。記憶装置は、データベースとして用いることができる。
管理装置50は、熱源機器10が設置される建物などの物件内に設置される場合と当該物件から離れた遠隔地に設置される場合とがある。遠隔地に設置される場合としては、例えば、熱源機器10と通信できるように構成されているクラウドサーバ(コンピュータ)に管理装置50が設置される場合がある。
(2)詳細構成
(2−1)熱源システム1の構成例
図2に示されているように、熱源システム1の熱媒体が水であり、熱源機器11,12,13がチラー111,121,131であり、利用側機器20が4台のファンコイルユニット201,202,203,204である場合について説明する。
(2−1)熱源システム1の構成例
図2に示されているように、熱源システム1の熱媒体が水であり、熱源機器11,12,13がチラー111,121,131であり、利用側機器20が4台のファンコイルユニット201,202,203,204である場合について説明する。
ファンコイルユニット201〜204は、チラー111,121,131から送られてくる冷水を使って、空調対象空間(図示せず)の冷房を行う。ファンコイルユニット201〜204は、それぞれ、流量調整弁21と、空気熱交換器22と、送風ファン23とを有している。空気熱交換器22は、チラー111,121,131から送られてくる冷水と空調対象空間の空気との間の熱交換を行う。流量調整弁21は、空気熱交換器22に流す冷水の流量を調整する。送風ファン23は、空気熱交換器22を通過する空気の流れを発生させる。
熱源システム1は、温度センサ61と、差圧センサ62とを有している。温度センサ61は、戻り水温を測定する。戻り水温は、チラー111,121,131に戻ってくる水の温度である。差圧センサ62は、ファンコイルユニット201〜204に送られる冷水の圧力とファンコイルユニット201〜204から戻ってくる水の圧力との差圧を測定する。
ポンプ40は、インバータ制御されており、吐出し量を変更できるものとする。管理装置50は、差圧センサ62が検知する差圧が一定になるようにポンプ40の吐出し量を制御する。
(2−2)熱源システム1の動作例
チラー111,121,131は、それぞれ内部に水熱交換器(図示せず)及びチラーコントローラ(図示せず)を備えている。チラー111,121,131の各チラーコントローラは、それぞれ、チラー111,121,131の各単体の出口水温が設定水温になるようにチラー111,121,131毎に制御を行う。設定水温は、チラー111,121,131のうちの運転している機器が送出する熱媒体(水)の温度である。
チラー111,121,131は、それぞれ内部に水熱交換器(図示せず)及びチラーコントローラ(図示せず)を備えている。チラー111,121,131の各チラーコントローラは、それぞれ、チラー111,121,131の各単体の出口水温が設定水温になるようにチラー111,121,131毎に制御を行う。設定水温は、チラー111,121,131のうちの運転している機器が送出する熱媒体(水)の温度である。
熱源システム1が設定水温7℃、戻り水温13℃の安定状態で運転されている場合を例に挙げて、熱源システム1の動作について説明する。この安定状態で、チラー111が運転されており(オン状態であり)、チラー121,131が停止している(オフ状態である)とする。また、チラー111は、安定状態のときに、最大能力の50%の能力で運転されているとする。
ファンコイルユニット201〜204の負荷が急増すると、より多くの熱量をファンコイルユニット201〜204が処理しなければならなくなる。そのため、ファンコイルユニット201〜204は、流量調整弁21を開いて、多くの冷水を空気熱交換器22に流す。流量調整弁21が開かれると、差圧センサ62が検知する差圧が低下する。このように差圧センサ62が差圧の低下を検知すると、その差圧センサ62の検知結果を受けた管理装置50がポンプ40の吐出し量を増加させて差圧を元の状態に戻す制御を行う。
ファンコイルユニット201〜204の負荷の急増に伴って、チラー111は、より多くの熱量を処理しなければならなくなるので能力を例えば50%から100%に引き上げる。チラー111の能力が100%(最大能力)になっても能力が不足していれば、例えば、戻り水温が上昇して20℃になり、チラー111から供給される冷水の温度が13℃に上昇する。
管理装置50は、チラー111の能力と戻り水温とから運転する熱源機器10の台数を判断する。前述のように、冷水の温度が設定水温よりも上昇すると、管理装置50は、チラー121も運転させる。このように熱源機器10の運転台数を増加させることを増段と呼ぶ。逆に、熱源機器10の運転台数を減少させることを減段と呼ぶ。
管理装置50は、待機時間決定部52により、チラー121を運転開始させた後の待機時間を決定する。待機時間決定のために、管理装置50は、熱媒体の循環流量に関係するパラメータを取得し、流路30を流れる水の流量に応じて待機時間を変化させる。循環流量に関係するパラメータについては後ほど説明する。
例えば、基準流量が100リットル/分で、基準待機時間が60秒である熱源システム1を例に挙げて説明する。このような熱源システム1であれば、管理装置50は、チラー121を運転開始させた後の流量が基準流量よりも多くて200リットル/分のときには、待機時間を30秒(=60×100/200)に決定するように構成することができる。逆に増段後の流量が基準流量よりも少なくて、チラー121の増段後の流量が50リットル/分のときには、待機時間を120秒(=60×100/50)に決定するように構成することができる。ここでは説明を分かりやすくするために、流量を熱媒体の循環流量に関するパラメータとして用いる場合について説明したが、流量をパラメータとして用いて待機時間を決定するために、必ずしも流量を計算する必要はない。例えば、流量と待機時間の関係を示すテーブルを予め準備しておいて、流量をテーブルに照らし合わせて待機時間を決定してもよい。
管理装置50は、変更操作禁止部53により、待機時間の間、チラー121の増段後の運転台数の変更操作を禁止する。管理装置50は、待機時間の経過後に、さらに能力が不足していれば、チラー131の運転を行わせ、逆に能力が過剰であれば、チラー111またはチラー121の運転を停止させる。
増段後の待機時間が長すぎる場合には、チラー121の運転開始後のチラー131の増段またはチラー111,121の減段が遅れることになる。チラー131の増段が遅れると、ファンコイルユニット201〜204の能力が不足する事態がしばしば発生する。ファンコイルユニット201〜204の能力が不足すると、空調対象空間の温度がなかなか下がらずに、空調対象空間に居る人々に不快感を与えることになる。
増段後の待機時間が短すぎる場合には、チラー121の運転開始後のチラー131の増段またはチラー111,121の減段が早過ぎることになる。チラー131の増段が早すぎると、熱源機器10の能力が過剰になる事態がしばしば発生する。熱源機器10の能力が過剰になる事態が発生すると、無駄なエネルギーを消費することになる。
チラー111,121,131が運転されていてチラー131の運転が停止される減段の場合について考える。このような減段後の待機時間が短すぎる場合には、チラー111,121の減段またはチラー131の運転停止後のチラー131の増段が早過ぎることになる。チラー111,121の減段が早すぎると、熱源機器10の能力が過小になる事態がしばしば発生する。熱源機器10の能力が過小になる事態が発生すると、熱源機器10(この場合には、チラー111,121のうちの一方)の発停が繰り返されることになる。
減段後の待機時間が長すぎる場合には、チラー131の停止後のチラー131のチラー111,121の減段または増段が遅れることになる。チラー111,121の減段が遅れると、熱源機器10の能力が過剰になる事態がしばしば発生する。熱源機器10の能力が過剰になると、無駄なエネルギーを消費することになる。
増減段が早過ぎたり遅すぎたりしない適切な待機時間は、配管内の水温状態が安定するまでに掛かる時間と考えられる。従って、待機時間は、例えば、ポンプ40の流速及びチラー111,121,131の応答性に応じて動的に変化するのが好ましい。例えば、前述のチラー121の増段によって、送りヘッダ32から送り出される冷水の水温が13℃から設定水温の7℃に変わったとする。すると、その設定水温になった冷水が再びポンプ40にまで戻り、戻り水温に送りヘッダ32の冷水の温度が7℃に変わった影響が反映される。待機時間が短すぎないために、待機時間は、ポンプ40から出た水が再びポンプ40に帰ってくるまでの周回時間よりも長く設定されることが好ましい。待機時間には、循環流量が多ければ、周回時間が短くなるので、待機時間は短くなり、循環量が少なければ、周回時間が長くなるので、待機時間も長くなる、という傾向がある。
待機時間中には、例えば、戻り水温が20℃と高いので、チラー111,121が最大能力の80%の能力で運転され、送りヘッダ32から送り出される冷水の水温が10℃に下がる。このとき、ファンコイルユニット201〜204に入る冷水の温度がまだ13℃を保っており、ファンコイルユニット201〜204を出た直後の水の温度はまだ20℃と高くなっている。
待機時間経過後には、例えば、戻り水温が13℃に低下し、チラー111,121が最大能力の60%の能力で運転される。このとき、送りヘッダ32の冷水の水温もファンコイルユニット201〜204に入る冷水の温度も設定温度の7℃になっており、ファンコイルユニット201〜204を出た直後の水の温度は13℃になっている。
(2−3)循環流量に関係するパラメータ
循環流量に関係するパラメータとして、ポンプ40の能力が考えられる。例えば、ポンプ40がインバータ制御されるものであれば、ポンプ40の最大周波数に対する増段後の周波数をパラメータとして用いることができる。例えば、基準周波数を50%とすると、ポンプ40の周波数が80%であれば、流量が多くなるので待機時間を短くし、周波数が20%であれば、流量が少なくなるので待機時間を長くするように制御するなどである。ただし、ポンプ40の能力を示すパラメータは、周波数に限られるものではなく、例えば回転数、ポンプ特性カーブから求められる吐出量など他のパラメータであってもよい。例えば、管理装置50は、ポンプ40の能力と待機時間との関係をテーブルにして記憶していてもよい。例えば、予め実機による測定を行えば、このようなテーブルを作成することができる。
循環流量に関係するパラメータとして、ポンプ40の能力が考えられる。例えば、ポンプ40がインバータ制御されるものであれば、ポンプ40の最大周波数に対する増段後の周波数をパラメータとして用いることができる。例えば、基準周波数を50%とすると、ポンプ40の周波数が80%であれば、流量が多くなるので待機時間を短くし、周波数が20%であれば、流量が少なくなるので待機時間を長くするように制御するなどである。ただし、ポンプ40の能力を示すパラメータは、周波数に限られるものではなく、例えば回転数、ポンプ特性カーブから求められる吐出量など他のパラメータであってもよい。例えば、管理装置50は、ポンプ40の能力と待機時間との関係をテーブルにして記憶していてもよい。例えば、予め実機による測定を行えば、このようなテーブルを作成することができる。
例えば、回転数が一定の一定速ポンプを複数台並列に接続してポンプ40が構成されている場合には、一定速ポンプの運転台数を変更することで、流量を調節することができる。このように構成されている場合、管理装置50は、運転されている一定速ポンプの台数を循環流量に関係するパラメータとして用いることができる。
循環流量に関係するパラメータとして、ポンプ40の能力と配管の抵抗とを用いることも考えられる。循環流量に関係するパラメータとして、例えば、ファンコイルユニット201〜204の流量調整弁21の弁開度とポンプ40の周波数を用いてもよい。図3に示されている曲線Cv1は、ファンコイルユニット201〜204の流量調整弁21の弁開度が小さくなっているなどによって配管抵抗が大きくなっている場合の圧力と流量の関係を示す曲線である。図3に示されている曲線Cv2は、ファンコイルユニット201〜204の流量調整弁21の弁開度が中程度に開いているなどによって配管抵抗が中程度になっている場合の圧力と流量の関係を示す曲線である。図3に示されている曲線Cv3は、ファンコイルユニット201〜204の流量調整弁21の弁開度が全開状態になっているなどによって配管抵抗が小さくなっている場合の圧力と流量の関係を示す曲線である。図3に示されている曲線Cv4は、ポンプ40の運転周波数が最大周波数の80%のときの圧力と流量の関係を示す曲線である。図3に示されている曲線Cv5は、ポンプ40の運転周波数が最大周波数の50%のときの圧力と流量の関係を示す曲線である。図3に示されている曲線Cv6は、ポンプ40の運転周波数が最大周波数の20%のときの圧力と流量の関係を示す曲線である。流路30を流れる冷水の流量は、例えば、ポンプ40の周波数が50%で配管抵抗が中程度の場合には曲線Cv2と曲線Cv5との交点に対応する流量になる。例えば、管理装置50は、ポンプ40の能力と配管の抵抗と待機時間との関係をテーブルにして記憶していてもよい。例えば、予め実機による測定を行えば、このようなテーブルを作成することができる。
循環流量に関係するパラメータとして、ポンプ40が一定速ポンプの場合に、配管の抵抗を用いることも考えられる。例えば、管理装置50は、配管の抵抗と待機時間との関係をテーブルにして記憶していてもよい。例えば、予め実機による測定を行えば、このようなテーブルを作成することができる。
循環流量に関係するパラメータとして、ポンプ40の能力と差圧とを用いることも考えられる。差圧は、差圧センサ62により検知することができる。図4に示されている曲線Ln1は、配管抵抗が大きくなっている場合の差圧と流量の関係を示す曲線である。曲線Ln2は、配管抵抗が中程度になっている場合の差圧と流量の関係を示す曲線である。直線Ln3は、配管抵抗が小さくなっている場合の差圧と流量の関係を示す曲線である。図4に示されている曲線Cv7は、ポンプ40の運転周波数が最大周波数の80%のときの差圧と流量の関係を示す曲線である。曲線Cv8は、ポンプ40の運転周波数が最大周波数の50%のときの差圧と流量の関係を示す曲線である。曲線Cv9は、ポンプ40の運転周波数が最大周波数の20%のときの差圧と流量の関係を示す曲線である。例えば、ポンプ40の周波数が50%で配管抵抗が中程度の場合には直線Ln2と曲線Cv8との交点に対応する流量になる。例えば、管理装置50は、ポンプ40の能力と差圧と待機時間との関係をテーブルにして記憶していてもよい。例えば、予め実機による測定を行えば、このようなテーブルを作成することができる。なお、差圧は、例えば、差圧センサ62によって検知される差圧である。
循環流量に関係するパラメータとして、ポンプ40が一定速ポンプの場合に、差圧を用いることも考えられる。例えば、管理装置50は、差圧と待機時間との関係をテーブルにして記憶していてもよい。例えば、予め実機による測定を行えば、このようなテーブルを作成することができる。
待機時間決定部52が待機時間を決定するために、ポンプ40の流量と保有水量との関係を用いることもできる。熱源システム1を循環する水の保有水量は、例えば、熱源システム1を設計したときに決定できる。その決定された保有水量は、管理装置50のメモリ(図示せず)に記憶される。このような場合、保有水量は、設計書に記載されている値である。また、保有水量は、熱源システム1の図面に記載されている配管長と配管断面積を使って算出することもできる。
流量は、ポンプ特性カーブと配管抵抗カーブから求めることができる。簡易に流量を決定するには、試運転時に、ポンプ40の周波数または運転台数とファンコイルユニット201〜204の流量調整弁21と流量との関係を測定して、管理装置50のメモリにテーブルとして記憶させておけばよい。例えば、保有水量が100リットルで、流量が100リットル/分であれば、待機時間を、100リットル÷100リットル/分の計算から1分と算出することができる。なお、これは水が熱源システム1を1周する時間(周回時間)である。熱源機器10の応答特性を考慮すると、待機時間を、周回時間よりももう少し長く設定することも考えられる。待機時間決定部52は、例えば、周回時間に補正係数を掛けて待機時間を設定するように構成されてもよい。
(3)変形例
(3−1)変形例1A
上記実施形態の熱源システム1は、待機時間の間は常に変更操作を禁止している。しかし、待機時間の間でも所定の条件を満たせば、変更操作の禁止を解除できるように管理装置50を構成することもできる。図5に示されている熱源システム1は、送りヘッダ32から送り出される冷水の温度を検知する出口温度センサ63を備えている。図5に示されている管理装置50には、待機時間決定部52と変更操作禁止部53と変更禁止解除部54が含まれている。変更禁止解除部54は、出口温度センサ63で測定される出口温度と目標温度との差が所定値よりも大きいときには、熱源機器10が熱媒体の温度を変化させる能力の変更操作の禁止を解除する。例えば、目標温度である設定温度が7℃であるにもかかわらず、出口温度が15℃になっているような場合には、明らかに熱源機器10の能力が不足している。このとき、チラー111だけが運転されているとすると、チラー121だけでなく、できるだけ速くチラー131も運転されるように変更することが好ましい。例えば、所定値を14℃に設定していれば、出口温度センサ63が15℃の出口温度を検知したときに、変更禁止解除部54により、待機時間の間でもチラー111のみが運転されている状態から、チラー111,121,131の3台が全て運転される状態にすばやく移行させることができる。
(3−1)変形例1A
上記実施形態の熱源システム1は、待機時間の間は常に変更操作を禁止している。しかし、待機時間の間でも所定の条件を満たせば、変更操作の禁止を解除できるように管理装置50を構成することもできる。図5に示されている熱源システム1は、送りヘッダ32から送り出される冷水の温度を検知する出口温度センサ63を備えている。図5に示されている管理装置50には、待機時間決定部52と変更操作禁止部53と変更禁止解除部54が含まれている。変更禁止解除部54は、出口温度センサ63で測定される出口温度と目標温度との差が所定値よりも大きいときには、熱源機器10が熱媒体の温度を変化させる能力の変更操作の禁止を解除する。例えば、目標温度である設定温度が7℃であるにもかかわらず、出口温度が15℃になっているような場合には、明らかに熱源機器10の能力が不足している。このとき、チラー111だけが運転されているとすると、チラー121だけでなく、できるだけ速くチラー131も運転されるように変更することが好ましい。例えば、所定値を14℃に設定していれば、出口温度センサ63が15℃の出口温度を検知したときに、変更禁止解除部54により、待機時間の間でもチラー111のみが運転されている状態から、チラー111,121,131の3台が全て運転される状態にすばやく移行させることができる。
(3−2)変形例1B
変形例1Bに係る熱源システム1の管理装置50は、図6に示されているように、報知部55を備えている。管理装置50は、報知部55により、変更操作を禁止している状態にあるか、変更操作を禁止していない状態にあるかを報知する。報知部55による報知の方法には、例えば、ブザーにより変更操作を禁止している状態を報知する方法、表示装置に変更操作の禁止の有無を表示することで報知する方法、公衆回線を通じて報知の有無を示す情報を送信する方法などがある。
変形例1Bに係る熱源システム1の管理装置50は、図6に示されているように、報知部55を備えている。管理装置50は、報知部55により、変更操作を禁止している状態にあるか、変更操作を禁止していない状態にあるかを報知する。報知部55による報知の方法には、例えば、ブザーにより変更操作を禁止している状態を報知する方法、表示装置に変更操作の禁止の有無を表示することで報知する方法、公衆回線を通じて報知の有無を示す情報を送信する方法などがある。
(3−3)変形例1C
上記実施形態の熱源システム1については、熱源機器11,12,13がチラー111,121,131である場合を例に挙げて説明した。しかし、熱源機器11,12,13は、チラーには限られない。熱源機器11,12,13としては、例えば、図7に示されているような冷却塔112,122,132がある。図7に示されている熱源システム1は、熱源機器10としての冷却塔112,122,132と、流路30と、ポンプ40と、利用側機器20とを備えている。冷却水は、ポンプ40により、流路30を通って冷却塔112,122,132と利用側機器20とを循環している。利用側機器20は、チラー211と、エアハンドリングユニット212と、ポンプ213とを有している。利用側機器20の動作については、既に実施形態において説明しているので、ここでは説明を省略する。流路30を循環する冷却水は、チラー211において利用側機器20の中をポンプ213により循環する冷水の冷却に用いられる。
上記実施形態の熱源システム1については、熱源機器11,12,13がチラー111,121,131である場合を例に挙げて説明した。しかし、熱源機器11,12,13は、チラーには限られない。熱源機器11,12,13としては、例えば、図7に示されているような冷却塔112,122,132がある。図7に示されている熱源システム1は、熱源機器10としての冷却塔112,122,132と、流路30と、ポンプ40と、利用側機器20とを備えている。冷却水は、ポンプ40により、流路30を通って冷却塔112,122,132と利用側機器20とを循環している。利用側機器20は、チラー211と、エアハンドリングユニット212と、ポンプ213とを有している。利用側機器20の動作については、既に実施形態において説明しているので、ここでは説明を省略する。流路30を循環する冷却水は、チラー211において利用側機器20の中をポンプ213により循環する冷水の冷却に用いられる。
図7の熱源システム1では、熱媒体として冷却水がポンプ40により流路30を循環している。熱源システム1は、定常状態において、例えば、チラー211の入口の冷却水の温度が20℃であり、チラー211の出口の冷却水の温度が26℃である。ポンプ40は、チラー211の入口と出口の冷却水の温度差が目標温度差になるように、周波数を変化させる。熱源システム1は、目標温度差に対して入口と出口の冷却水の温度差が大きくなると、ポンプ40の周波数を大きくする。逆に、目標温度差に対して入口と出口の冷却水の温度差が小さくなると、熱源システム1は、ポンプ40の周波数を小さくする。
熱源システム1は、送りヘッダ32の出口の冷却水の温度に応じて、冷却塔112,122,132の台数を変更する。例えば、送りヘッダ32の出口の冷却水の設定温度が20℃であるにもかかわらず、出口温度センサ63が検知した温度が20℃(設定温度)よりも閾値以上低ければ(設定温度−閾値≧検知温度)、冷却塔112,122,132の減段を行う。逆に、出口温度センサ63が検知した温度が20℃(設定温度)よりも閾値以上高ければ(設定温度+閾値≦検知温度)、冷却塔112,122,132の増段を行う。
管理装置50が、冷却塔112,122,132の増減段に際して、待ち時間を決定して変更操作の禁止を行うのは、実施形態と同様である。なお、変形例1Cの管理装置50及びポンプ40など、実施形態と同一符号のものは同一のもので構成することができる。
増段後の待機時間が長すぎる場合には、冷却塔112,122,132に関する増段が遅れ、チラー211などの異常停止が発生するなどの不具合が生じる。このようなチラー211の不具合が生じると、空調対象空間の温度がなかなか下がらずに、空調対象空間に居る人々に不快感を与えることになる。増段後の待機時間が短すぎる場合には、冷却塔112,122,132に関する増段が早すぎ、無駄なエネルギーを消費することになる。
減段後の待機時間が短すぎる場合には、冷却塔112,122,132に関する減段が早すぎ、冷却塔112,122,132の中のいずれかが運転と停止を繰り返すハンチングが発生することになる。減段後の待機時間が長すぎる場合には、冷却塔112,122,132に関する減段が遅れ、無駄なエネルギーを消費することになる。
(3−4)変形例1D
変形例1Cでは、熱源機器11,12,13が冷却塔112,122,132である場合について説明したが、熱源機器11,12,13は、図8に示すように温水器113,123,133であってもよい。図8に示されている熱源システム1は、流路30として、チラー111,121,131を循環する流路30aと、温水器113,123,133を循環する流路30bとを有している。また、図8に示されている熱源システム1は、ポンプ40として、流路30aの冷水を循環させるポンプ40aと、流路30bの温水を循環させるポンプ40bとを有している。温水器113,123,133としては、例えば、ボイラーがある。
変形例1Cでは、熱源機器11,12,13が冷却塔112,122,132である場合について説明したが、熱源機器11,12,13は、図8に示すように温水器113,123,133であってもよい。図8に示されている熱源システム1は、流路30として、チラー111,121,131を循環する流路30aと、温水器113,123,133を循環する流路30bとを有している。また、図8に示されている熱源システム1は、ポンプ40として、流路30aの冷水を循環させるポンプ40aと、流路30bの温水を循環させるポンプ40bとを有している。温水器113,123,133としては、例えば、ボイラーがある。
利用側機器20には、2台のエアハンドリングユニット221,222が含まれている。これらエアハンドリングユニット221,222は、例えば、冷水を使って空調対象空間(図示せず)の冷房を行い、温水を使って空調対象空間(図示せず)の暖房を行う。図8の熱源ユニット1は、電磁弁223,224,225,226を有している。電磁弁223が閉じれば、チラー111,121,131からエアハンドリングユニット221への冷水の供給が停止される。電磁弁224が閉じれば、チラー111,121,131からエアハンドリングユニット222への冷水の供給が停止される。電磁弁225が閉じれば、温水器113,123,133からエアハンドリングユニット221への温水の供給が停止される。電磁弁226が閉じれば、温水器113,123,133からエアハンドリングユニット222への温水の供給が停止される。
管理機器50は、実施形態と同様に、チラー111,121,131の増減段において、待機時間を決定し、待機時間の間、チラー111,121,131の増減段の変更操作を禁止する。また、管理機器50は、温水器113,123,133の増減段において、待機時間を決定し、待機時間の間、温水器113,123,133の増減段の変更操作を禁止する。
(3−5)変形例1E
上記実施形態及び変形例では、熱媒体が水の場合について説明したが、熱媒体は水には限られない。熱媒体は、例えば、ブライン液、冷媒またはオイルであってもよい。
上記実施形態及び変形例では、熱媒体が水の場合について説明したが、熱媒体は水には限られない。熱媒体は、例えば、ブライン液、冷媒またはオイルであってもよい。
(4)特徴
(4−1)
上述の熱源システム1は、待機時間を、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて待機時間決定部52により決定し、待機時間の間、熱源機器10の能力の変更操作を変更操作禁止部53により禁止する。その結果、熱源システム1は、変更操作が早過ぎたり遅すぎたりせずに適切なタイミングで変更操作を行うことができる。それにより、管理装置50は、熱源システム1の消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を行うことができる。
(4−1)
上述の熱源システム1は、待機時間を、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて待機時間決定部52により決定し、待機時間の間、熱源機器10の能力の変更操作を変更操作禁止部53により禁止する。その結果、熱源システム1は、変更操作が早過ぎたり遅すぎたりせずに適切なタイミングで変更操作を行うことができる。それにより、管理装置50は、熱源システム1の消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を行うことができる。
(4−2)
複数台の熱源機器11〜13を含む熱源機器10の場合には、熱源システム1は、増減段が早過ぎたり遅すぎたりせずに適切なタイミングで増減段を行うことができる。それにより、管理装置50は、消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を、複数台の熱源機器11〜13を備える熱源システム1に対して行うことができる。
複数台の熱源機器11〜13を含む熱源機器10の場合には、熱源システム1は、増減段が早過ぎたり遅すぎたりせずに適切なタイミングで増減段を行うことができる。それにより、管理装置50は、消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を、複数台の熱源機器11〜13を備える熱源システム1に対して行うことができる。
(4−3)
図3及び図4などを用いて説明したが、上述の管理装置50が待機時間を決定するための熱媒体の循環流量に関係するパラメータは、例えば、ポンプ40の能力、流量調整弁21の弁開度及び差圧センサ62によって検知される差圧のうちの少なくとも一つである。ポンプ40の能力は、熱媒体を循環させる循環ポンプの能力に関する変数である。流量調整弁21の弁開度は、熱媒体を利用する利用側機器の流量調整度合に関する変数である。差圧センサ62によって検知される差圧は、利用側機器に流入する熱媒体と流出する熱媒体の圧力差に関する変数である。上述のように、管理装置50は、循環ポンプの能力、流量調整度合及び熱媒体の圧力差のうちの少なくとも一つを用いて待機時間を容易に決定することができる。
図3及び図4などを用いて説明したが、上述の管理装置50が待機時間を決定するための熱媒体の循環流量に関係するパラメータは、例えば、ポンプ40の能力、流量調整弁21の弁開度及び差圧センサ62によって検知される差圧のうちの少なくとも一つである。ポンプ40の能力は、熱媒体を循環させる循環ポンプの能力に関する変数である。流量調整弁21の弁開度は、熱媒体を利用する利用側機器の流量調整度合に関する変数である。差圧センサ62によって検知される差圧は、利用側機器に流入する熱媒体と流出する熱媒体の圧力差に関する変数である。上述のように、管理装置50は、循環ポンプの能力、流量調整度合及び熱媒体の圧力差のうちの少なくとも一つを用いて待機時間を容易に決定することができる。
(4−4)
ポンプ40の周波数及び台数のうちの少なくとも一方は、熱媒体を循環させる循環ポンプの流量に関する変数である。上記実施形態では、このようなポンプ40の周波数及び台数のうちの少なくとも一方を用いて待機時間を決定する方法を説明した。また、ポンプ40の流量と熱源システム1の保有水量から待機時間を決定することを説明した。管理装置50は、循環ポンプであるポンプ40の流量を用いて待機時間を決定することで、待機時間を熱媒体である水の循環に適合させ易くなっている。
ポンプ40の周波数及び台数のうちの少なくとも一方は、熱媒体を循環させる循環ポンプの流量に関する変数である。上記実施形態では、このようなポンプ40の周波数及び台数のうちの少なくとも一方を用いて待機時間を決定する方法を説明した。また、ポンプ40の流量と熱源システム1の保有水量から待機時間を決定することを説明した。管理装置50は、循環ポンプであるポンプ40の流量を用いて待機時間を決定することで、待機時間を熱媒体である水の循環に適合させ易くなっている。
(4−5)
変形例1Aで説明した管理装置50は、変更禁止解除部54を備えている(図5参照)。この変更禁止解除部54は、出口温度センサ63で測定される出口温度と目標温度との差が所定値よりも大きいときに熱源機器10が熱媒体の温度を変化させる能力の変更操作の禁止を解除する。目標温度と出口温度の差が大きくなる状態は、熱源システム1の起動時に多く発生する。そのため、図5に示されているような管理装置50は、システム起動時において、熱源システム1の消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた熱源機器10の管理の精度を向上させることができる。
変形例1Aで説明した管理装置50は、変更禁止解除部54を備えている(図5参照)。この変更禁止解除部54は、出口温度センサ63で測定される出口温度と目標温度との差が所定値よりも大きいときに熱源機器10が熱媒体の温度を変化させる能力の変更操作の禁止を解除する。目標温度と出口温度の差が大きくなる状態は、熱源システム1の起動時に多く発生する。そのため、図5に示されているような管理装置50は、システム起動時において、熱源システム1の消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた熱源機器10の管理の精度を向上させることができる。
(4−6)
管理装置50は、報知部55により、変更操作を禁止している状態にあるか、変更操作を禁止していない状態にあるかを報知し、外部に管理状態を知らせることができる。この報知により、能力の変更が禁止されている過渡期であることを外部に知らせることができ、熱源システム1の能力の調整がユーザなどに許容され易くなる。
管理装置50は、報知部55により、変更操作を禁止している状態にあるか、変更操作を禁止していない状態にあるかを報知し、外部に管理状態を知らせることができる。この報知により、能力の変更が禁止されている過渡期であることを外部に知らせることができ、熱源システム1の能力の調整がユーザなどに許容され易くなる。
(4−7)
熱源システム1は、循環する熱媒体の温度を変化させるチラー111,121,131、冷却塔112,122,132または温水器113,123,133と、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて待機時間を決定し、チラー111,121,131、冷却塔112,122,132または温水器113,123,133の能力を変更する変更操作(例えば、増減段の操作)を、前回の変更操作からの時間間隔が待機時間を超えるまで禁止する管理装置50とを備えている。その結果、熱源システム1は、チラー111,121,131、冷却塔112,122,132または温水器113,123,133に対し、熱源システム1の消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を行うことができる。
熱源システム1は、循環する熱媒体の温度を変化させるチラー111,121,131、冷却塔112,122,132または温水器113,123,133と、熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて待機時間を決定し、チラー111,121,131、冷却塔112,122,132または温水器113,123,133の能力を変更する変更操作(例えば、増減段の操作)を、前回の変更操作からの時間間隔が待機時間を超えるまで禁止する管理装置50とを備えている。その結果、熱源システム1は、チラー111,121,131、冷却塔112,122,132または温水器113,123,133に対し、熱源システム1の消費エネルギーの増加の抑制と快適性とのバランスが取れた管理を行うことができる。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
1 熱源システム
10,11,12,13 熱源機器
20 利用側機器
40 ポンプ
50 管理装置
63 出口温度センサ
111,121,131 チラー
112,122,132 冷却塔
113,123,133 温水器
10,11,12,13 熱源機器
20 利用側機器
40 ポンプ
50 管理装置
63 出口温度センサ
111,121,131 チラー
112,122,132 冷却塔
113,123,133 温水器
特許第3211188号公報
Claims (8)
- 熱源システム(1)を循環する熱媒体の温度を変化させる熱源機器(10)を管理する管理装置(50)であって、
前記熱媒体の温度を変化させる前記熱源機器の能力を変更する変更操作を前回の変更操作から所定期間禁止する待機時間を、前記熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて決定し、
前記待機時間の間、前記熱源機器の能力の変更操作を禁止する、管理装置(50)。 - 前記熱源機器が複数台あり、
前記変更操作が、運転している前記熱源機器(11,12,13)の台数を変更することである、
請求項1に記載の管理装置(50)。 - 前記パラメータが、前記熱媒体を循環させる循環ポンプ(40)の能力、前記熱媒体を利用する利用側機器(20)の流量調整度合、及び前記利用側機器に流入する前記熱媒体と流出する前記熱媒体の圧力差のうちの少なくとも一つに関する変数である、
請求項1または請求項2に記載の管理装置(50)。 - 前記パラメータが、前記熱媒体を循環させる循環ポンプの流量に関する変数、または前記循環ポンプの流量と前記熱源システムの保有水量に関する変数である、
請求項1または請求項2に記載の管理装置(50)。 - 前記保有水量が、設計書に記載されている値、または図面に記載されている配管長と配管断面積から算出される値である、
請求項4に記載の管理装置(50)。 - 前記熱源機器から出る前記熱媒体の温度を測定する出口温度センサ(63)を備え、
前記出口温度センサで測定される出口温度と、目標温度との差が所定値よりも大きいときには、前記熱源機器が前記熱媒体の温度を変化させる能力の前記変更操作の禁止を解除する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の管理装置(50)。 - 前記変更操作を禁止している状態にあるか、前記変更操作を禁止していない状態にあるかを報知する、
請求項1から6のいずれか一項に記載の管理装置(50)。 - 循環する熱媒体の温度を変化させるチラー(111,121,131)、冷却塔(112,122,132)または温水器(113,123,133)と、
前記熱媒体の循環流量に関係するパラメータに応じて待機時間を決定し、前記チラー、前記冷却塔または前記温水器の能力を変更する変更操作を、前回の変更操作からの時間間隔が前記待機時間を超えるまで禁止する管理装置(50)と
を備える、熱源システム(1)。
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-
2019
- 2019-06-03 JP JP2019103862A patent/JP2020197345A/ja active Pending
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