JP2020196455A - 二重容器用注出キャップ及び二重容器 - Google Patents

二重容器用注出キャップ及び二重容器 Download PDF

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Abstract

【課題】空気弁に起因する音鳴りを効果的に抑制することが可能な二重容器用注出キャップ及び二重容器を提案する。【解決手段】本発明の二重容器用注出キャップは、通気口3eに通じる外気導入口8hを有するキャップ本体8と、キャップ本体8に直接的又は間接的に支持される基部6cと、基部6cに一端部が連結するとともに他端部は基部6cに対して移動可能であって、他端部がキャップ本体8の内面に気密に当接して通気口3eと外気導入口8hとの間での空気の流通を遮断する一方、内部空間Nが減圧状態になると他端部がキャップ本体の内面から離反して通気口3eと外気導入口8hとの間での空気の流通を許容する弁体部6dと、を有する空気弁6aと、キャップ本体8に対して移動可能に設けられ、弁体部6dに常時当接する移動部材9とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、内容物を収容する内層体と内層体を内側に収める外層体とを備える容器本体に装着され、外層体への押圧に伴って内容物を注出させる二重容器用注出キャップ、及び容器本体にこの注出キャップを装着した二重容器に関する。
近年、内容物を収容する容器本体に注出キャップを装着した容器においては、例えば特許文献1に示されているような、内層体と外層体で構成した容器本体を用いた二重容器(デラミ容器、積層剥離容器ともいう)が使用されている。この種の外層体は可撓性を有していて、また表裏を貫く貫通穴(通気口)を設けて、内層体との相互間に形成される内部空間に空気を取り込むことができるよう構成されている。そして注出キャップには、内部空間から外界へ空気が漏れるのを防ぐ一方、内部空間が減圧されると外界から内部空間へ空気の導入が許容される空気弁が設けられている。
このような構成の二重容器によれば、外層体を押圧することによって内部空間が加圧され、これによって充填空間の圧力が高まって内容物を注出させることができる。また外層体への押圧を解除すれば、外層体の復元に伴って内部空間が減圧し、これによって通気口から内部空間へ空気が導入されて内層体のみを減容変形させることができる。すなわち、内容物が少なくなっても容器の自立性が維持されるという利点がある。また、外気と置換することなく内容物を注出させることができるので、収容した内容物の品質劣化が生じにくいという利点もある。このためこの種の容器は、例えば醤油、ソース、味醂、料理酒などの調味料やシャンプー、リンス、液体石鹸、化粧水などの化粧料を収容するのに好適なものとして多用されつつある。
特開2011−31932号公報
上述した注出キャップは、特許文献1に示されているように、外層体に装着されるキャップ本体の内側に空気弁を備えている。そしてキャップ本体は、外層体の通気口に通じる外気導入口を備えていて、また空気弁は、通常時はキャップ本体の裏面に当接して通気口と外気導入口との間での空気の流通を遮断する一方、内部空間が減圧状態になるとキャップ本体の裏面から離反するように弾性変形する結果、通気口と外気導入口との間での空気の流通が可能となる。
ところで、内部空間に導入される空気の量や流速などによっては、キャップ本体の裏面から離反した空気弁が振動して音鳴りが発生することがあった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、空気弁に起因する音鳴りを効果的に抑制することが可能な二重容器用注出キャップ、及び二重容器を提供することを目的とする。
本発明は、内容物を収容する充填空間を有する内層体と、該内層体との相互間に内部空間を区画するとともに該内部空間に通じる通気口を有する外層体とを備える容器本体に装着され、該外層体を押圧することによって該充填空間の内容物を注出口から注出させる二重容器用注出キャップであって、
前記通気口を覆って前記外層体に装着され、前記通気口に通じる外気導入口を有するキャップ本体と、
前記キャップ本体の内側において該キャップ本体に直接的又は間接的に支持される基部と、該基部に一端部が連結するとともに他端部は該基部に対して移動可能であって、該他端部が該キャップ本体の内面に気密に当接して前記通気口と前記外気導入口との間での空気の流通を遮断する一方、前記内部空間が減圧状態になると該他端部が該キャップ本体の内面から離反して該通気口と該外気導入口との間での空気の流通を許容する弁体部と、を有する空気弁と、
前記キャップ本体に対して移動可能に設けられ、前記弁体部に常時当接する移動部材と、を備える二重容器用注出キャップである。
前記移動部材は、前記外気導入口において移動可能に設けられることが好ましい。
前記移動部材は、径方向外側に向けて突出する凸部と、該凸部に対して周方向に隣り合う凹部とを有し、
前記キャップ本体は、前記外気導入口の内周面から径方向内側に向けて突出するとともに前記凸部に係合して該外気導入口に対する前記移動部材の下方への抜け出しを阻止する下部突起を有することが好ましい。
前記移動部材は、径方向外側に向けて突出する凸部と、該凸部に対して周方向に隣り合う凹部とを有し、
前記キャップ本体は、前記外気導入口の内周面から径方向内側に向けて突出するとともに前記凸部に係合して該外気導入口に対する前記移動部材の上方への抜け出しを阻止する上部突起を有することが好ましい。
前記キャップ本体と前記移動部材は合成樹脂製であって、成形時において該キャップ本体と該移動部材とを一体に連結する弱化部を有することが好ましい。
そして本発明の二重容器は、前記容器本体と前記何れかの二重容器用注出キャップとで構成される。
本発明の二重容器用注出キャップは、キャップ本体に対して移動可能に設けられる移動部材が弁体部に常時当接するため、弁体部がキャップ本体の内面から離反した状態で生じていた振動が抑えられて、音鳴りを抑制することができる。なお、本明細書等で当接とは、2つの部材が接触している状態のみならず、僅かに離れている状態も含む。
本発明に従う二重容器の一実施形態を示した部分拡大断面図である。 図1における外気導入口の周辺を拡大して示した側面視の断面図とその平面図である。 成形時において弱化部を介して一体に連結したキャップ本体と移動部材とを示した図である。
以下、図1を参照して、本発明に従う二重容器の第一実施形態について説明する。なお、本明細書等において、「上」方向、「下」方向とは、図1に示すように外層体(符号3)が下方に位置し、蓋体(符号9)が上方に位置する状態での向きをいう。
本実施形態の二重容器は、容器本体1(内層体2と外層体3で構成される)、注出キャップ4(中栓5、逆止弁6、移動弁7、キャップ本体8、移動部材9で構成される)、及び蓋体10を備えている。
内層体2は、その内側に内容物を収容可能な充填空間Sを備えている。本実施形態の内層体2は、薄肉の合成樹脂製であって、減容変形可能に設けられている。
外層体3は、中心軸Oに沿って延在する筒状の口部3aを備えている。本実施形態の口部3aは、上端が開口する口部上部分3bに対し、口部下部分3cが大径に形成されている。また口部上部分3bの外周面には雄ねじ部3dが設けられている。更に口部上部分3bには、径方向に延在して口部上部分3bを貫通する通気口3eが設けられ、また通気口3eが開口する外周面には、上下方向に延在して雄ねじ部3dを分断する切欠き3fが設けられている。なお、図示は省略するが、口部3aの下方には筒状の胴部と、胴部の下端を閉鎖する底部が設けられていて、外層体3はボトル状の形態をなしている。また本実施形態の外層体3は合成樹脂製であって、胴部は可撓性を有している。
また内層体2と外層体3との相互間には、通気口3eに通じる内部空間Nが形成されている。
本実施形態における内層体2と外層体3は、相互に相溶性が低い合成樹脂を剥離可能に積層させたものである。内層体2を構成する合成樹脂としては、例えばナイロン樹脂(PA)、エチレンビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)、変性ポリオレフィン樹脂(例えば三井化学株式会社製「アドマー」(登録商標)等)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)の他、ポリエチレン樹脂(PE)やポリプロピレン樹脂(PP)を採用することができる。また外層体3を構成する合成樹脂としては、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)をはじめとするポリエチレン樹脂(PE)の他、ポリプロピレン樹脂(PP)やポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)を採用することができる。なお内層体2と外層体3は、単一の合成樹脂によってそれぞれが単層構造となるように形成されるものでもよいし、複数の合成樹脂を重ね合わせてそれぞれが積層構造となるように形成されるものでもよい。このような内層体2と外層体3は、内層体2を形成する合成樹脂素材と外層体3を形成する合成樹脂素材とが積層されたパリソンを、ブロー成形することによって得ることができるが、他にも、内層体2の合成樹脂素材と外層体3の合成樹脂素材とを積層させた試験管状のプリフォームを準備し、このプリフォームを2軸延伸ブロー成形して形成することや、内層体及び外層体を個別に形成し、その後、内層体を外層体の内側に配置したものも用いることができる。また、図示は省略するが、内層体2と外層体3との間に、縦方向に延在して内層体2と外層体3とを部分的に接合する、1本或いは複数本の接着帯を設けてもよい。
中栓5は、口部3aの上方に位置して充填空間Sを閉鎖する隔壁5aを備えている。隔壁5aには、これを貫通する開口(内容物用連通口5b)と、全体として円筒状をなすとともに、上部に対して下部を縮径させた筒状壁5cが設けられている。
また、内容物用連通口5b及び筒状壁5cの径方向外側には、上方を開放した環状凹部5eが設けられていて、環状凹部5eの径方向外側における隔壁5aの下面には、内層体2と液密に当接する環状のシール壁5dが設けられている。更に、隔壁5aの外縁部には、上方に向けて延在する外縁壁5fが設けられていて、隔壁5aと外縁壁5fとの連結部には、これらを貫通する連通開口5gが設けられている。なお、本実施形態の中栓5は、例えばポリプロピレン(PP)のような合成樹脂で形成されている。
逆止弁6は、空気の流れを規制するための空気弁6aと、内容物の流れを規制するための注出弁6bとを有している。本実施形態の逆止弁6は、ゴムやエラストマー、軟質ポリエチレン(低密度ポリエチレン)等の軟質材で形成されている。
空気弁6aは、中心軸Oを中心とする筒状であって且つ下端部が環状凹部5eによって支持される基部6cを備えている。また基部6cの径方向外側には、中心軸Oを中心とする薄肉のドーナツ板状であって、図1に示すように内縁部が基部6cに対して一体に連結して基部6cに固定支持され、そこから径方向外側に向かって下方に湾曲するように延在し、外縁部を膨出させて内縁部よりも肉厚にした弁体部6dが設けられている。このような弁体部6dは、その外縁部が上下動するように弾性変形することが可能である。
注出弁6bは、内容物用連通口5b及び筒状壁5cの上方に位置し、隔壁5aに着座して内容物用連通口5bを閉鎖する一方、筒状壁5cの一部は解放させたままとする板状の注出弁本体6eと、注出弁本体6eと基部6cとを弾性的に連結する連結片6fとを備えている。注出弁6bは、例えば3点弁や4点弁のように複数本の連結片6fによって注出弁本体6eと基部6cとを連結するものに限られず、1点弁の如き一つの連結片6fによって注出弁本体6eと基部6cとを連結するものでもよい。
移動弁7は、筒状壁5c内に配置されていて、容器本体1の姿勢変更や充填空間Sの内圧に応じて筒状壁5cの内周面に沿って移動するように設けられている。移動弁7は、図1に示すように容器本体1を正立姿勢にした状態においては、筒状壁5cの縮径した下部に着座して、筒状壁5cと充填空間Sとを非連通状態にしている。
キャップ本体8は、本実施形態では合成樹脂で形成されていて、逆止弁6の上方に位置する天壁8aと、天壁8aの外縁に一体に連結するとともに、通気口3eを覆って口部上部分3bを取り囲み、下端部が口部下部分3cに気密に当接する外周壁8bとを備えている。外周壁8bの内周面には、雄ねじ部3dに適合する雌ねじ部8cが設けられている。
天壁8aの中央部には、天壁8aを貫く孔の縁部から上方に向けて延在し、その上部開口を内容物の注出口8dとする注出筒8eが設けられている。また天壁8aの下面には、下方を開放するとともに基部6cの上端部を支持する環状凹部8fが設けられている。更に天壁8aの下面において、弁体部6dの外縁部の直上に位置する部位には、下面が水平方向に延在する段部8gが設けられている。
また天壁8aには、その表裏を貫通する外気導入口8hが設けられている。図2に示すように外気導入口8hの内周面における上方には、径方向内側に向けて突出する上部突起8jが設けられている。本実施形態の上部突起8jは、図2の平面図に示すように、周方向に間隔をあけて合計2つ設けられている。また外気導入口8hの内周面における上方には、上部突起8jと同様に径方向内側に向けて突出する下部突起8kが設けられている。下部突起8kも周方向に間隔をあけて合計2つ設けられていて、本実施形態では、上部突起8jの直下に位置している。
更に天壁8aは、図1に示すようにその外縁部において、蓋体10を保持する爪部8mを備えている。
移動部材9は、本実施形態では合成樹脂で形成されていて、図2に示すように円柱状をなす下部分9aと、下部分9aに一体に連結するとともに下部分9aよりも大径になる円形の上部分9bとを備えている。上部分9bには、その外周面から径方向外側に向けて突出する凸部9cが、周方向に等しく間隔をあけて合計3つ設けられている。なお、凸部9cに対して周方向に隣り合う上部分9bの外周面部は、凸部9cを基準にすると径方向内側に凹む形態となる。従って本明細書等においては、凸部9cに対して周方向に隣り合う上部分9bの外周面部を凹部9dと称することとする。また凸部9cの外径は、上部突起8j及び下部突起8kの内径よりも大である一方、外気導入口8hの内径よりも小である。
本実施形態の移動部材9は、図3に示すように成形時においては、薄肉状の弱化部9eによってキャップ本体8に一体に連結するものである。成形時においてキャップ本体8と移動部材9は、図3に示すように、下部分9aが外気導入口8hの内側に位置するとともに上部分9bが天壁8aの上面から突き出た状態で、それぞれの凸部9cの下方における外縁部と外気導入口8hの上方における内縁部を弱化部9eで繋いで一体に連結している。そして移動部材9を上方から下方に向けて押圧することにより、弱化部9eを破断させ、且つ上部突起8jに対して凸部9cを乗り越えさせて、図1、図2に示すように外気導入口8hに収まる状態にすることができる。なお、凸部9cの外径は外気導入口8hの内径よりも小であるため、移動部材9は外気導入口8hの内側で上下方向に移動することができる。一方、凸部9cの外径は、上部突起8j及び下部突起8kの内径よりも大であるため、移動部材9が外気導入口8hから上方及び下方に抜け出すことはない。
蓋体10は、本実施形態では合成樹脂で形成されていて、図1に示すように、天壁8aの上方に位置する頂壁10aと、頂壁10aに一体に連結する蓋体外周壁10bとを備えている。
頂壁10aの下面には、注出筒8eの内側に挿入されるとともに注出筒8eの内面と気密に当接するシール筒10cが設けられている。
蓋体外周壁10bの内周面には、爪部8mに係合する係合凹部10dが設けられている。また蓋体外周壁10bの外周面には、キャップ本体8の外周壁8bに一体に連結するヒンジ部10eが設けられている。なお、本実施形態の蓋体10はキャップ本体8と一体に連結するものであるが、キャップ本体8とは別異に設け、ねじやアンダーカットによってキャップ本体8に着脱自在に取り付けるようにしてもよい。
このような中栓5、逆止弁6、移動弁7、キャップ本体8、移動部材9を外層体3に装着すると、通常時は図1に示す如き状態になる。この状態においては、図2において実線で示すように、弁体部6dの外縁部は段部8gの下面に気密に当接する。また移動部材9は、自重でもって外気導入口8h内を下方に移動するため、下部分9aが弁体部6dに当接する。本実施形態の移動部材9は合成樹脂製であり、またサイズもそれ程大きくないため、下部分9aが弁体部6dに当接した状態においても、弁体部6dの外縁部が段部8gの下面から離反する程の力は作用しないようにしている。またこの状態においては、移動部材9の凹部9dと外気導入口8hとの間には、空気が通る隙間gが区画されている。
また弁体部6dは、後述するように内部空間Nが減圧状態になると、図2において仮想線で示すように、内縁部を起点として外縁部が下がるように弾性変形するものである。この状態においてキャップ本体8の内側には、外気導入口8hから通気口3eまで連通する空気の通る通路(連通路)が形成される。本実施形態の連通路は、外気導入口8hと移動部材9との間に形成される隙間gを経て、離反した弁体部6dの外縁部と段部8gとの隙間を通り、連通開口5gを経由して、更に雄ねじ部3dと雌ねじ部8cとの間に形成される螺旋状の隙間(又は切欠き3fによる隙間)を経て通気口3eに至る通路である。なお、弁体部6dの外縁部が段部8gから離反した状態においても、移動部材9の下部分9aは弁体部6dに当接する。
このような構成になる二重容器おいては、外層体3の胴部を押圧することによって内部空間Nが加圧され、これによって充填空間Sの圧力が高まるため、充填空間Sの内容物は、注出弁本体6eを上昇させつつ、内容物用連通口5bから連結片6fの周囲の隙間を通って基部6cの内側に流れ込み、注出筒8eの内部を通って注出口8dから注出される。ここで、通気口3eと外気導入口8hとをつなぐ上述した連通路は、弁体部6dの外縁部が段部8gに気密に当接して非連通の状態になっているため、内部空間Nの空気が外界へ漏れ出すことはない。なお、筒状壁5c内の移動弁7は、内容物を注出させるべく容器本体1を傾倒姿勢に変位させた状態において、自重や筒状壁5cの下方側の開口から流入する内容物によって、注出弁本体6e側(図1に破線で示す位置)に移動している。
その後、外層体3への押圧を解除して胴部が復元し始めると、内部空間Nの容積が増えることから内部空間Nは減圧状態になる。これにより弁体部6dは、図2に仮想線で示すように弾性変形してその外縁部が段部8gから離反するため、外気導入口8hから導入された空気は、上述した連通路を通って内部空間Nへ導入される。これにより内層体2を減容変形させたまま、外層体3を復元させることができる。またこの状態においては、移動部材9の下部分9aは弁体部6dに当接していて、弁体部6dの振動が抑えられるので、音鳴りを効果的に抑制することができる。
また外層体3への押圧を解除した際は、充填空間Sの圧力が元の状態に戻って注出弁本体6eが隔壁5aの上面に着座するため、内容物用連通口5bから充填空間Sへの外気の流れ込みを防止することができる。ここで、内容物の注出を終えて容器本体1を元の正立姿勢に変位させた際、移動弁7は、それ自身の自重や充填空間S内の圧力低下によって下方に移動する。これによって筒状壁5cの上方内側には、移動弁7が移動した分のスペースが形成されることになるため、このスペース分に相当する分の内容液を注出筒8eから筒状壁5c内へ引き戻すことができ(サックバック機能)、注出筒8eから液だれを有効に防止することができる。なお、下方に移動した移動弁7は、筒状壁5cの縮径した下部に着座するので、筒状壁5cから充填空間Sへの外気の流れ込みを防止することができる。
ところで近年は、例えばリサイクル性を考慮して、内層体2や外層体3の素材としてポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)の採用が検討されている。この素材は二重容器で多用されている低密度ポリエチレン(LDPE)よりも曲げ弾性率が高く、外層体3に用いたときには剛性が高くなるため、外層体3への押圧を解除すると、胴部が急速に復元する。すなわち、外層体3が復元する際に内部空間Nに導入される空気の流速が上がりやすくなるため、弁体部6dの振動が大きくなる傾向がある。このような場合には、例えば移動部材9の自重を大きくして弁体部6dに対してやや強めに当接させることによって、弁体部6dの振動が大きくなる場合でも、音鳴りを効果的に抑えることができる。
以上、本発明に従う二重容器用注出キャップ、及び二重容器について具体的な実施形態に沿って説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではない。例えば上述した実施形態における移動部材9は、上部分9bの外周面から径方向外側に突出する部位を凸部9cとし、凸部9cに対して周方向に隣り合う上部分9bの外周面部を凹部9dとしたが、上部分9bの外周面部を縦溝状に凹ませることによってこの凹んだ部位を凹部とし、凹部に対して周方向に隣り合うとともにこの凹部よりも径方向外側に突出することになる上部分9bの外周面部を凸部としてもよい。またキャップ本体8と移動部材9は、成形時に一体的に形成されるものに限られず、当初から別異の部材として形成されるものでもよい。また移動部材9は、キャップ本体8に対して外気導入口8hとは別の部位に配置してもよい。また空気弁6aは、注出弁6bとともに1つの部材(逆止弁6)で構成していたが、これらを分離して2以上の部材で構成してもよい。また基部6cは、キャップ本体8に直接的に支持されるものに限られず、例えば他の部材を介してキャップ本体8に間接的に支持されるものでもよい。
1:容器本体
2:内層体
3:外層体
3a:口部
3b:口部上部分
3c:口部下部分
3d:雄ねじ部
3e:通気口
3f:切欠き
4:注出キャップ
5:中栓
5a:隔壁
5b:内容物用連通口
5c:筒状壁
5d:シール壁
5e:環状凹部
5f:外縁壁
5g:連通開口
6:逆止弁
6a:空気弁
6b:注出弁
6c:基部
6d:弁体部
6e:注出弁本体
6f:連結片
7:移動弁
8:キャップ本体
8a:天壁
8b:外周壁
8c:雌ねじ部
8d:注出口
8e:注出筒
8f:環状凹部
8g:段部
8h:外気導入口
8j:上部突起
8k:下部突起
8m:爪部
9:移動部材
9a:下部分
9b:上部分
9c:凸部
9d:凹部
9e:弱化部
10:蓋体
10a:頂壁
10b:蓋体外周壁
10c:シール筒
10d:係合凹部
10e:ヒンジ部
N:内部空間
S:充填空間
g:隙間

Claims (6)

  1. 内容物を収容する充填空間を有する内層体と、該内層体との相互間に内部空間を区画するとともに該内部空間に通じる通気口を有する外層体とを備える容器本体に装着され、該外層体を押圧することによって該充填空間の内容物を注出口から注出させる二重容器用注出キャップであって、
    前記通気口を覆って前記外層体に装着され、前記通気口に通じる外気導入口を有するキャップ本体と、
    前記キャップ本体の内側において該キャップ本体に直接的又は間接的に支持される基部と、該基部に一端部が連結するとともに他端部は該基部に対して移動可能であって、該他端部が該キャップ本体の内面に気密に当接して前記通気口と前記外気導入口との間での空気の流通を遮断する一方、前記内部空間が減圧状態になると該他端部が該キャップ本体の内面から離反して該通気口と該外気導入口との間での空気の流通を許容する弁体部と、を有する空気弁と、
    前記キャップ本体に対して移動可能に設けられ、前記弁体部に常時当接する移動部材と、を備える二重容器用注出キャップ。
  2. 前記移動部材は、前記外気導入口において移動可能に設けられる、請求項1に記載の二重容器用注出キャップ。
  3. 前記移動部材は、径方向外側に向けて突出する凸部と、該凸部に対して周方向に隣り合う凹部とを有し、
    前記キャップ本体は、前記外気導入口の内周面から径方向内側に向けて突出するとともに前記凸部に係合して該外気導入口に対する前記移動部材の下方への抜け出しを阻止する下部突起を有する、請求項1又は2に記載の二重容器用注出キャップ。
  4. 前記移動部材は、径方向外側に向けて突出する凸部と、該凸部に対して周方向に隣り合う凹部とを有し、
    前記キャップ本体は、前記外気導入口の内周面から径方向内側に向けて突出するとともに前記凸部に係合して該外気導入口に対する前記移動部材の上方への抜け出しを阻止する上部突起を有する、請求項1〜3の何れか一項に記載の二重容器用注出キャップ。
  5. 前記キャップ本体と前記移動部材は合成樹脂製であって、成形時において該キャップ本体と該移動部材とを一体に連結する弱化部を有する、請求項1〜4の何れか一項に記載の二重容器用注出キャップ。
  6. 前記容器本体と請求項1〜5の何れか一項に記載の二重容器用注出キャップとで構成される二重容器。
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