JP2020195709A - 脈波解析装置、脈波解析方法および脈波解析プログラム - Google Patents

脈波解析装置、脈波解析方法および脈波解析プログラム Download PDF

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大輔 内田
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Abstract

【課題】より短時間の脈波信号を基に精度よく脈波を解析する。【解決手段】本脈波解析装置は、被測定者から取得した脈波信号に含まれるノイズ区間を特定する特定部と、前記脈波信号において前記ノイズ区間以外の区間を複数の短区間に分割し、前記複数の短区間のそれぞれにおける脈波の特徴量について周波数解析を行う解析部と、前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果に基づいて、前記ノイズ区間における脈波の特徴量についての周波数解析の結果を補間する補間部と、前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果と、前記補間部が補間した周波数解析の結果とに基づいて、前記被測定者から取得した脈波信号の解析結果を算出する算出部と、を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、脈波解析装置、脈波解析方法および脈波解析プログラムに関する。
近年、被測定者から取得した脈波信号を解析することで、被測定者の体調やストレス状態を示す情報を取得する脈波解析装置が利用されている。例えば、被測定者の皮膚に照射した光の反射光強度を基に光電脈波を取得する光電式脈波センサを利用する脈波解析装置が提案されている。また、例えば、被測定者の顔や手の画像を撮影し、撮影した撮像を基に映像脈波を取得する脈波解析装置が利用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2010−184041号公報 特開2015−213686号公報
脈波信号を解析することで、脈拍数、血圧値、血管年齢、ストレス状態等の被測定者の健康状態を示す様々な情報を取得することができる。そのため、脈波信号の解析は、被測定者の健康管理上、非常に有用である。
脈波信号の取得中に被測定者が動いてしまったり、被測定部位とセンサとの接触不良が生じると、取得した脈波信号中にノイズが混入してしまい、脈波信号の解析精度が低下する。そのため、被測定者は、脈波信号の取得中には安静にすることとなっていた。また、従来の技術では、脈波信号の解析には比較的長時間の脈波信号が用いられる。安静が求められる上に、脈波信号の取得に長時間を要するため、脈波信号の取得は被測定者にとって負担となっていた。
開示の技術の1つの側面は、より短時間の脈波信号を基に精度よく脈波を解析できる脈波解析装置、脈波解析方法および脈波解析プログラムを提供することを目的とする。
開示の技術の1つの側面は、次のような脈波解析装置によって例示される。本脈波解析装置は、被測定者から取得した脈波信号に含まれるノイズ区間を特定する特定部と、前記脈波信号において前記ノイズ区間以外の区間を複数の短区間に分割し、前記複数の短区間のそれぞれにおける脈波の特徴量について周波数解析を行う解析部と、前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果に基づいて、前記ノイズ区間における脈波の特徴量についての周波数解析の結果を補間する補間部と、前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果と、前記補間部が補間した周波数解析の結果とに基づいて、前記被測定者から取得した脈波信号の解析結果を算出する算出部と、を備える。
本脈波解析装置は、より短時間の脈波信号を基に精度よく脈波を解析することができる。
図1は、実施形態に係るスマートフォンの外観の一例を示す図である。 図2は、実施形態に係るスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。 図3は、実施形態に係るスマートフォンの処理ブロックの一例を示す図である。 図4は、実施形態における、平均輝度を基に脈波を取得する処理を模式的に示す図である。 図5は、脈波取得部によるフィルタ処理を模式的に示す図である。 図6は、ノイズ区間除去部によるノイズ区間の除去を模式的に示す図である。 図7は、実施形態において、脈波信号を短区間に区切って周波数解析を行う様子を模式的に示す図である。 図8は、実施形態に係るスマートフォンの処理フローの概略を示す図である。 図9は、実施形態における脈波取得部が脈波信号を取得する処理の処理フローの一例を示す図である。 図10は、実施形態におけるノイズ区間特定部がノイズ区間を特定する処理の処理フローの一例を示す図である。 図11は、実施形態におけるノイズ区間除去部がノイズ区間を除去する処理の処理フローの一例を示す図である。 図12は、実施形態における心拍間隔算出部が心拍間隔を算出する処理の処理フローの一例を示す図である。 図13は、実施形態における解析部が脈波信号を解析する処理の処理フローの一例を示す図である。 図14は、第1変形例に係るスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。 図15は、第1変形例に係るスマートフォンの処理ブロックの一例を示す図である。 図16は、第1変形例に係るスマートフォンの処理フローの概略を示す図である。 図17は、第1変形例における脈波取得部が脈波信号を取得する処理の処理フローの一例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。以下に示す実施形態の構成や具体的な数値は例示であり、開示の技術は実施形態の構成に限定されない。
<実施形態>
実施形態では、スマートフォンがユーザの脈波信号を取得し、脈波の解析を行う。図1は、実施形態に係るスマートフォンの外観の一例を示す図である。図1はスマートフォン10の正面側の外観の一例を示す。なお、本明細書において、スマートフォン10がディスプレイ20を備える側を正面、その反対側を背面と称する。また、スマートフォン10の長手方向をX方向、短手方向をY方向、高さ方向(図1の法線方向)をZ方向とする。また、スマートフォン10の長手方向において、インカメラ30が設けられている側を上、ディスプレイ20が設けられている側を下とする。
図1に例示するように、スマートフォン10は、ディスプレイ20とインカメラ30とを正面側に備える。スマートフォン10は、背面側にアウトカメラをさらに備えてもよい。スマートフォン10は、可搬型の情報処理装置である。スマートフォン10は、インカメラ30によってユーザの顔画像を撮影し、撮影した顔画像を解析してユーザの脈波を検出する。スマートフォン10は、「コンピュータ」、「脈波解析装置」の一例である。ユ
ーザは、「被測定者」の一例である。
ディスプレイ20は、スマートフォン10による情報処理の結果を出力する表示装置である。ディスプレイ20は、例えば、Liquid Crystal Display(LCD)、Plasma Display Panel(PDP)、Electroluminescence(EL)パネル、有機ELパネルである。
インカメラ30は、動画および静止画を撮影可能な装置である。インカメラ30は、例えば、デジタルカメラである。インカメラ30はスマートフォン10の正面側、すなわち、スマートフォン10においてディスプレイ20が配置された面に設けられる。インカメラ30は、「カメラ」の一例である。
図2は、実施形態に係るスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。図2に例示されるスマートフォン10は、Central Processing Unit(CPU)101、主記憶部102、補助記憶部103、スピーカー104、通信部105、操作部106、センサ107、ディスプレイ20、インカメラ30および接続バスB1を含む。CPU101、主記憶部102、補助記憶部103、スピーカー104、通信部105、操作部106、センサ107ディスプレイ20およびインカメラ30は、接続バスB1によって相互に接続される。
CPU101は、マイクロプロセッサユニット(MPU)、プロセッサとも呼ばれる。CPU101は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。また、単一のソケットで接続される単一のCPU101がマルチコア構成を有していても良い。CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、CPU101以外のプロセッサ、例えば、Digital Signal Processor(DSP)、Graphics Processing Unit(GPU)、数値演算プロセッサ、ベクトルプロセッサ、画像処理プロセッサ等の専用プロセッサで行われても良い。また、CPU101が実行する処理のうち少なくとも一部は、集積回路(IC)、その他のデジタル回路によって実行されてもよい。また、CPU101の少なくとも一部にアナログ回路が含まれても良い。集積回路は、Large Scale Integrated circuit(LSI)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を含む。PLDは、例えば、Field−Programmable Gate Array(FPGA)を含む。CPU101は、プロセッサと集積回路との組み合わせであっても良い。組み合わせは、例えば、マイクロコントローラユニット(MCU)、System−on−a−chip(SoC)、システムLSI、チップセットなどと呼ばれる。スマートフォン10では、CPU101が補助記憶部103に記憶されたプログラムを主記憶部102の作業領域に展開し、プログラムの実行を通じて周辺装置の制御を行う。これにより、スマートフォン10は、所定の目的に合致した処理を実行することができる。主記憶部102および補助記憶部103は、スマートフォン10が読み取り可能な記録媒体である。
主記憶部102は、CPU101からアクセスされる記憶部として例示される。主記憶部102は、Random Access Memory(RAM)およびRead Only Memory(ROM)を含む。主記憶部102は、Erasable Programmable ROM(EPROM)、ソリッドステートドライブ(Solid State Drive、SSD)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)等を含んでもよい。主記憶部102には、本実施形態における各処理をCPU101に実行させるプログラムP、オペレーティングシステム(Operating System、OS)等が格納される。OSは、例えば、スマートフォン10の状
態をプログラムPから取得可能とするApplication Programming
Interface(API)を提供する。プログラムPは、「脈波解析プログラム」の一例である。
補助記憶部103は、スマートフォン10から取り外し可能な記憶媒体である。補助記憶部103に記憶されたデータは、例えば、CPU101によって主記憶部102に読み出される。補助記憶部103として、例えば、Secure Digital(SD)メモリカードおよびUniversal Serial Bus(USB)メモリ等を挙げることができる。
スピーカー104は、音声を出力する装置である。スピーカー104は、例えば、電話の音声や音楽等を出力する。通信部105は、例えば、携帯電話回線、無線Local Area Network(LAN)等のコンピュータネットワーク環境とのインターフェースである。通信部105は、コンピュータネットワーク環境を介して外部の装置と通信を行う。
操作部106は、ユーザからの操作を受け付ける。操作部106は、例えば、ディスプレイ20に重畳して配置され、ユーザによるタッチ操作を検出するタッチパネルである。
センサ107は、スマートフォン10に加えられる外力を検知するセンサである。センサ107は、スマートフォン10の振動や移動を検知するセンサということもできる。センサ107は、例えば、スマートフォン10の加速度を検出する加速度センサやスマートフォン10の角度(姿勢)を検出するジャイロセンサである。加速度センサおよびジャイロセンサはX方向、Y方向、Z方向への振動や移動が検知可能な3軸加速度センサや3軸ジャイロセンサである方が検出精度の上では好ましいが、これに限定されない。加速度センサおよびジャイロセンサはX軸、Y軸およびZ軸のうちのいずれかの1軸に対するものであってもよい。
<スマートフォン10の処理ブロック>
図3は、実施形態に係るスマートフォンの処理ブロックの一例を示す図である。スマートフォン10は、脈波取得部11、ノイズ区間特定部12、ノイズ区間除去部13、心拍間隔算出部14および解析部15を備える。スマートフォン10は、主記憶部102に実行可能に展開されたコンピュータプログラムをCPU101が実行することで、上記スマートフォン10の、脈波取得部11、ノイズ区間特定部12、ノイズ区間除去部13、心拍間隔算出部14および解析部15等の各部としての処理を実行する。
脈波取得部11は、インカメラ30が撮影したユーザの顔や手の撮像(動画)を解析してユーザの脈波信号(映像脈波)を取得する。撮像からの脈波信号の取得には、様々な公知技術を適用できる。脈波信号の取得では、例えば、撮像中における、顔領域の認識処理を実行し、認識された顔領域全体の輝度の平均(平均輝度)を算出する。脈波取得部11は、算出した平均輝度の時系列の変化を解析することによって、脈波信号を取得できる。
図4は、実施形態における、平均輝度を基に脈波を取得する処理を模式的に示す図である。図4では、縦軸が輝度の強度を示し、横軸が時間を示す。図4では、連続する3フレームにおける輝度の変化が例示される。各フレームにおける輝度は、図4中の点F1、F2、F3によって例示される。図4(A)は、インカメラ30が撮影した顔領域の輝度を平均化し、各色成分(赤、緑、青)についての時系列変化を例示する図である。脈波取得部11は、図4(A)に例示される輝度の時系列変化に対して線形補間を行う。本実施形態では、サンプリング周波数200Hzで線形補間を行う。図4(B)は、線形補間を行った輝度の時系列変化に対してリサンプリング(例えば、例えば、0.2秒間隔)を行っ
た状態を例示する図である。脈波取得部11は、リサンプリング後における赤の輝度と青の輝度との平均輝度の時系列における変化を赤輝度信号として取得する。また、脈波取得部11は、リサンプリング後における緑の輝度の時系列変化における変化を緑輝度信号として取得する。脈波取得部11は、取得した赤輝度信号と緑輝度信号に対して所定のフィルタ処理を行うことで、脈波信号を取得する。
図5は、脈波取得部によるフィルタ処理を模式的に示す図である。脈波取得部11は、赤輝度信号および緑輝度信号に含まれるノイズ成分を抽出するため、補間後の赤輝度信号と緑輝度信号に対して、バンドパスフィルタ(BPF)111、絶対値フィルタ(ABS)112、ローパスフィルタ(LPF)113を適用し、これらフィルタを通過後の赤輝度信号に対する緑輝度信号による除算を除算フィルタ114が実行することで、ノイズ成分を抽出する。ノイズ成分は、例えば、呼吸より低い周波数成分や、1bpmより低い周波数成分を挙げることができる。抽出したノイズ成分は、除算フィルタ116に入力される。
脈波取得部11は、脈波信号を抽出するため、補間後の赤輝度信号と緑輝度信号をBPF115に入力する。BPF115は、入力された赤輝度信号および緑輝度信号のうち、脈拍数と想定される周波数成分(例えば、42−150bpm)を通過させる。BPF115を通過した赤輝度信号は、除算フィルタ116に入力される。除算フィルタ116は、入力された赤輝度信号を入力されたノイズ成分で除算を実行する。BPF115通過後の緑輝度信号と除算フィルタ116通過後の赤輝度信号は減算フィルタ117に入力される。減算フィルタ117は、入力された緑輝度信号から赤輝度信号を減算する。減算フィルタ117を通過した信号は、BPF118に入力される。BPF118は、入力された信号のうち、脈拍数と想定される周波数成分を通過させることで、脈波信号を抽出する。脈波取得部11は、抽出した脈波信号を主記憶部102や補助記憶部103に記憶させる。
ノイズ区間特定部12は、脈波取得部11が取得した脈波信号が示す波形における「脈波らしさ」に基づいて、ノイズ区間を特定する。脈波は規則的な心拍を示す波形であることから、自己相関が高いと考えられる。そこで、本実施形態では、「脈波らしさ」の判定に脈波信号が示す波形における自己相関を用いる。ノイズ区間特定部12は、脈波信号取得部11が取得した脈波信号が示す脈波の波形を複数の区間に分割し、分割した区間のそれぞれにおいて相関係数を算出する。ノイズ区間特定部12は、算出した相関係数が脈波らしさを示す閾値未満である区間をノイズ区間として特定する。脈波らしさを示す閾値は、例えば、実験等で適宜決定されればよい。脈波の波形を複数の区間に分割する際の区間それぞれの境界は、例えば、脈波の波形における転換点を用いることができる。転換点は、例えば、脈波の波形における極大値や極小値等の極値、反射点等を挙げることができる。ノイズ区間特定部12は、「特定部」の一例である。
ノイズ区間除去部13は、脈波信号が示す脈波の波形から、ノイズ区間特定部12が特定したノイズ区間に対応する区間の波形を除去する。図6は、ノイズ区間除去部によるノイズ区間の除去を模式的に示す図である。図6(A)は、脈波取得部11が取得した脈波信号が示す波形を例示し、図6(B)はノイズ区間特定部12が特定したノイズ区間を例示する。図6(A)および図6(C)の縦軸は脈波信号の強度を示し、図6(B)の縦軸は相関係数の大きさを示す。図6(A)、(B)、(C)の横軸は、時間を示す。ノイズ区間は、例えば、ノイズの検知を開始した時刻から、ノイズの検知を終了した時刻の範囲によって規定される。図6(C)は、ノイズ区間が除去された後の脈波の波形を例示する。ノイズ区間除去部13は、図6(A)に例示される脈波の波形から、図6(B)に例示されるノイズ区間Aに対応する区間の波形を除去することで、図6(C)に例示されるノイズ区間除去後の脈波信号を取得する。ノイズ区間除去後の脈波信号は、ノイズを含まな
い脈波の波形を含む解析対象区間Bと、ノイズ区間Aに対応する区間を除去したことで生じた欠損区間Cとを含む。
心拍間隔算出部14は、ノイズ区間除去部13によってノイズ区間が除去された脈波信号における心拍間隔を算出する。すなわち、心拍間隔算出部14は、図6(C)における解析対象区間Bの脈波信号における心拍間隔を算出する。心拍間隔算出部14が心拍間隔を算出する手法に限定はない。心拍間隔算出部14は、例えば、脈波信号の波形におけるピーク点を検出し、検出したピーク点の間隔を心拍間隔として算出してもよい。また、心拍間隔算出部14は、脈波信号の波形におけるゼロ交差点の間隔やボトム点の間隔を、心拍間隔として算出してもよい。また、心拍間隔算出部14は、例えば、特開2014−176584号公報に開示されるような、相関係数を用いて心拍間隔を算出する手法を採用してもよい。心拍間隔は、「脈波の特徴量」の一例である。
解析部15は、心拍間隔算出部14が算出した心拍間隔に対する周波数解析を行い、解析結果を出力する。解析部15は、周波数解析部151、推定部152および出力部153を含む。
周波数解析部151は、心拍間隔算出部14が算出した心拍間隔に対する周波数解析を行う。周波数解析部151は、解析対象区間Bのいずれもが第1時間幅(例えば、2分間や5分間)未満であり、かつ、第2時間幅(例えば30秒)以上である場合には、解析対象区間Bのそれぞれを短区間(例えば、30秒の区間)に区切る。ここで、第1時間幅は、例えば、解析対象区間Bの長さが第1時間幅以上である解析対象区間Bに対する周波数解析の結果が、ユーザから取得した脈波信号全体に対する周波数解析の結果に相当し得る時間幅である。第2時間幅は、例えば、第2時間幅未満である解析対象区間Bに対して周波数解析を行っても有意な解析結果を得ることが困難となる時間幅である。
図7は、実施形態において、脈波信号を短区間に区切って周波数解析を行う様子を模式的に示す図である。図7(A)では、ユーザから取得した脈波信号の全体を角丸の四角で例示している。図7(A)では、脈波信号の全体において3つのノイズ区間Cが存在し、ノイズ区間以外の区間を7つの短区間Dに区切っている状態が例示されている。
周波数解析部151は、短区間Dのそれぞれについてリサンプリング(例えば、0.2秒間隔)して、周波数解析を行う。周波数解析部151が用いる周波数解析の手法としては、例えば、高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform、FFT)および最大エントロピー法等を挙げることができる。周波数解析部151は、例えば、所定の周波数バンド幅毎のパワースペクトル密度(Power Spectral Density、PSD)を算出する。周波数解析部151は、算出したPSDを基に、低周波成分(LF成分)と高周波成分(HF成分)のそれぞれについて、積分値(積算値、面積)またはフィッティング(中心周波数、半値幅)等を行い、LF成分とHF成分の比であるLF/HF値を算出する。LF/HF値は、例えば、ユーザのストレス状態の把握に用いることができる。なお、例えば、LF成分は周波数0.04Hz−0.15Hzの範囲とすることができ、HF成分は周波数0.15Hz−0.4Hzの範囲とすることができる。図7(B)において、実線で示された丸D1は、周波数解析部151が短区間D毎に算出したLF/HF値を例示している。
周波数解析部151は、例えば、第1時間幅以上の解析対象区間Bが存在する場合、当該解析対象区間Bにおいてリサンプリング(例えば、0.2秒間隔)して、周波数解析を行う。周波数解析部151は、当該解析対象区間Bについての周波数解析結果として、例えば、LF/HF値を算出する。周波数解析部151は、「解析部」の一例である。
推定部152は、周波数解析部151による短区間に対する周波数解析の結果が所定の推定可能条件を満たす場合に、ノイズ区間除去部13によるノイズ区間の除去によって生じた欠損区間Cにおける周波数解析の結果を推定する。推定部152は、例えば、周波数解析部151が算出したLF/HF値の時系列データに対し、カルマンフィルタ、線形補間、スプライン補間等の補間処理を行って、欠損区間CにおけるLF/HF値を推定する。推定可能条件は、欠損区間CにおけるLF/HF値の推定に十分な数の短区間におけるLF/HF値が揃っていることを示す条件である。推定可能条件を満たす場合として、例えば、短区間を合計した期間が推定可能期間(例えば、2分間)以上となる場合および取得した脈波信号のうちの所定の割合(例えば、60%以上)について周波数解析を実行できた場合の少なくとも一方を満たした場合を挙げることができる。点線で示された曲線Wは、短区間D毎に算出されたLF/HF値に対する補間処理によって算出されたLF/HF値の変化を示す曲線を例示する。点線で示された丸C1は、推定部152が推定した欠損区間CにおけるLF/HF値を例示している。推定部152は、「補間部」の一例である。
出力部153は、解析部15による脈波信号の解析結果を出力する。出力部153は、例えば、解析対象区間Bのいずれもが第1時間幅未満である場合には、周波数解析部151が短区間毎に算出したLF/HF値および推定部152が推定した欠損区間CにおけるLF/HF値について、中央値、平均値、重みづけ平均値等を算出する統計処理を行う。出力部153は、統計処理の結果をユーザから取得した脈波信号全体のLF/HF値に相当する値として、出力する。
また、出力部153は、例えば、第1時間幅以上の解析対象区間Bが存在する場合、当該解析対象区間Bについて周波数解析部151が算出したLF/HF値をユーザから取得した脈波信号全体のLF/HF値に相当する値として、出力する。出力部は、「算出部」の一例である。
<処理フロー>
図8は、実施形態に係るスマートフォンの処理フローの概略を示す図である。以下、図8を参照して、実施形態に係るスマートフォン10の処理フローの概略について説明する。
T1では、スマートフォン10のインカメラ30は、ユーザの顔の動画を撮影する。脈波取得部11は、インカメラ30が撮影したユーザの顔の撮像を取得する。
T2では、脈波取得部11は、T1で取得した撮像を解析してユーザの顔が撮影された顔領域を認識し、認識した顔領域の輝度の時系列における変化を基に脈波信号を取得する。撮像を解析して脈波信号を取得する方法には、上記の通り限定はなく、様々な公知技術を適用可能である。脈波取得部11は、取得した脈波信号を主記憶部102や補助記憶部103に記憶させる。
T3では、ノイズ区間特定部12は、脈波信号の波形における自己相関に基づいて、ノイズ区間の特定を行う。T4では、ノイズ区間除去部13は、T2で取得した脈波信号から、T3で特定したノイズ区間の波形を除去する。
T5では、心拍間隔算出部14は、T3の処理によってノイズ区間が除去された脈波信号における心拍間隔を算出する。心拍間隔算出部14は、例えば、T3の処理によってノイズ区間が除去された脈波信号の波形におけるピーク点を検出し、検出したピーク点の間隔を心拍間隔として算出する。
T6では、周波数解析部151は、心拍間隔算出部14が算出した心拍間隔に対する周波数解析を行い、LF/HF値を算出する。周波数解析部151は、解析対象区間B(図6(C)参照)のいずれもが第1時間幅(例えば、2分間や5分間)未満である場合には、解析対象区間Bのそれぞれを短区間(例えば、30秒)に区切り、短区間のそれぞれについてLF/HF値の算出を行う。また、推定部152は、周波数解析部151が算出した解析対象区間BのLF/HF値を用いて、欠損区間C(図6(C)参照)におけるLF/HF値の推定を行う。出力部153は、周波数解析部151が算出した解析対象区間BのLF/HF値と推定部152が推定した欠損区間CのLF/HF値とを統計処理し、統計処理の結果をユーザから取得した脈波信号に対する周波数解析の結果に相当する値として、出力する。
また、周波数解析部151は、第1時間幅以上の解析対象区間Bが存在する場合、当該解析対象区間Bに対して周波数解析を行い、LF/HF値を算出する。出力部153は、算出したLF/HF値をユーザから取得した脈波信号に対する周波数解析の結果に相当する値として、出力する。
(脈波信号取得処理)
図9は、実施形態における脈波取得部が脈波信号を取得する処理の処理フローの一例を示す図である。図9は、図8のT2の処理をより詳細に説明する図である。以下、図9を参照して、脈波取得部11が脈波信号を取得する処理の処理フローの一例について説明する。
T21では、脈波取得部11は、インカメラ30が撮影した撮像のうち、ユーザの顔が撮影された顔領域を検出する。T22では、脈波取得部11は、T21で検出した顔領域を脈波信号を解析する領域として決定する。T23では、脈波取得部11は、T22で決定した領域に対して領域平均処理を行う。領域平均処理はT22で決定した領域からノイズを低減する処理を含む。領域平均処理は、図5を参照して説明した各種のフィルタを適用する処理を含んでもよい。T21からT23の処理は、インカメラ30がユーザの顔を撮影した動画に対して、時系列に処理される。すなわち、脈波取得部11は、動画において時系列に含まれる複数の静止画の各々に対して、T21からT23の処理を実行する。
T24では、脈波取得部11は、輝度波形抽出処理を行う。脈波取得部11は、T23における領域平均処理によってノイズを除去した領域における輝度の時系列の変化を基に、脈波信号を抽出する。脈波取得部11は、例えば、抽出した脈波信号を補助記憶部103に記憶させる。
(ノイズ区間検出処理)
図10は、実施形態におけるノイズ区間特定部がノイズ区間を特定する処理の処理フローの一例を示す図である。図10は、図8のT3の処理をより詳細に説明する図である。以下、図10を参照して、ノイズ区間特定部12がノイズ区間を検出する処理の処理フローの一例について説明する。
T31では、ノイズ区間特定部12は、脈波取得部11が取得した脈波信号が示す波形を複数の区間に分割し、分割したそれぞれの区間について相関係数を算出する。T32では、ノイズ区間特定部12は、算出した相関係数が脈波らしさを示す閾値未満である区間が存在するか否かを判定する。相関係数が脈波らしさを示す閾値未満である区間が存在する場合(T32でYES)、処理はT33に進められる。算出した相関係数が脈波らしさを示す閾値未満である区間が存在しない場合(T32でNO)、処理はT31に進められる。
T33では、ノイズ区間特定部12は、ノイズ区間の特定を行う。ノイズ区間特定部12は、算出した相関係数が脈波らしさを示す閾値未満である区間をノイズ区間として特定する。特定したノイズ区間は、例えば、算出した相関係数が脈波らしさを示す閾値未満である区間の開始時および終了時によって規定される。開始時および終了時は、インカメラ30が顔の撮影を開始してからの経過時間によって示されてもよいし、時刻で示されてもよい。ノイズ区間特定部12は、特定したノイズ区間(ノイズ区間を規定する情報)を補助記憶部103に記憶させる。
(ノイズ区間除去処理)
図11は、実施形態におけるノイズ区間除去部がノイズ区間を除去する処理の処理フローの一例を示す図である。図11は、図8のT4の処理をより詳細に説明する図である。以下、図11を参照して、ノイズ区間除去部13がノイズ区間を除去する処理の処理フローの一例について説明する。
T41では、ノイズ区間除去部13は、図9のT24で補助記憶部103に記憶された脈波信号を取得する。T42では、ノイズ区間除去部13は、図10のT33で補助記憶部103に記憶されたノイズ区間を取得する。T43では、ノイズ区間除去部13は、T41で取得した脈波信号から、T42で取得したノイズ区間における信号を除去する。ノイズ区間除去部13は、ノイズ区間における信号を除去した脈波信号を補助記憶部103に記憶させる。
(心拍間隔算出処理)
図12は、実施形態における心拍間隔算出部が心拍間隔を算出する処理の処理フローの一例を示す図である。図12は、図8のT5の処理をより詳細に説明する図である。以下、図12を参照して、心拍間隔算出部14がノイズ区間を除去する処理の処理フローの一例について説明する。
T51では、心拍間隔算出部14は、図11のT43で補助記憶部103に記憶されたノイズ区間除去後の脈波信号を取得する。T52では、心拍間隔算出部14は、例えば、T51で取得した脈波信号が示す脈波の波形から、心拍のピーク点を検出する。T53では、心拍間隔算出部14は、例えば、T52で検出したピーク点の間隔を心拍間隔として算出する。
(脈波解析処理)
図13は、実施形態における解析部が脈波信号を解析する処理の処理フローの一例を示す図である。図13は、図8のT6の処理をより詳細に説明する図である。以下、図13を参照して、解析部15が脈波信号を解析する処理の処理フローの一例について説明する。
T61では、解析部15の周波数解析部151は、第1時間幅以上である解析対象区間B(図6(C)参照)が存在するか否かを判定する。存在する場合(T61でYES)、処理はT68に進められる。存在しない場合(T61でNO)、処理はT62に進められる。
T62では、周波数解析部151は、第2時間幅以上である解析対象区間Bが存在するか否かを判定する。存在する場合(T62でYES)、処理はT63に進められる。存在しない場合(T62でNO)、処理は終了する。
T63では、周波数解析部151は、第2時間幅以上である解析対象区間Bを短区間に区切る。T64では、周波数解析部151は、T63で解析対象区間Bを区切った短区間
それぞれについてリサンプリングして、周波数解析を行う。周波数解析部151は、周波数解析の結果として、例えば、短区間それぞれにおけるLF/HF値を算出する。
T65では、推定部152は、T64における周波数解析の結果が所定の推定可能条件を充足するか否かを判定する。推定可能条件は、例えばT66で実行される推定処理(欠損区間C(図6(C)参照)におけるLF/HF値の推定)に十分な量の短区間におけるLF/HF値が揃っていることを示す条件である。推定可能条件を充足する場合(T65でYES)、処理はT66に進められる。推定可能条件を充足しない場合(T65でNO)、処理は終了される。
T66では、推定部152は、ノイズ区間除去部13によるノイズ区間の除去によって生じた欠損区間Cにおける周波数解析の結果を推定する。推定部152は、例えば、T64で算出されたLF/HF値の時系列データに対し、カルマンフィルタ、線形補間、スプライン補間等の手法を用いて、欠損区間CにおけるLF/HF値を推定する。
T67では、出力部153は、T64において周波数解析部151が算出したLF/HF値と、T66において推定部152が推定したLF/HF値とに対して統計処理を行う。T67で実行する統計処理の手法に限定はなく、脈波信号の使用目的に応じて適宜選択できる。出力部153は、例えば、T64において周波数解析部151が算出したLF/HF値と、T66において推定部152が推定したLF/HF値とに対して、中央値、平均値、重みづけ平均値等を算出する。
T68では、周波数解析部151は、例えば、第1時間幅以上の解析対象区間Bにおいてリサンプリング(例えば、0.2秒間隔)して、周波数解析を行い、LF/HF値を算出する。
T69では、出力部153は、T67で算出した統計処理の結果、または、T68で算出したLF/HF値を、ユーザから取得した脈波信号に対する周波数解析の結果として、出力する。
<実施形態の作用効果>
実施形態では、ノイズ区間特定部12が特定したノイズ区間を脈波取得部11が取得した脈波信号からノイズ区間除去部13が除去する。心拍間隔算出部14は、ノイズ区間が除去された脈波信号を基に心拍間隔を算出する。そのため、実施形態によれば、ノイズの影響を低減して心拍間隔の算出精度を高めることができ、ひいては、周波数解析部151による周波数解析の解析精度を高めることができる。
実施形態では、推定部152が、周波数解析部151が算出した短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果を用いて、ノイズ区間除去部13がノイズ区間を除去したことで生じた欠損区間における周波数解析の結果を推定する。出力部153は、周波数解析部151が算出した短区間それぞれにおける周波数解析の結果と、推定部153が推定した欠損区間における周波数解析の結果とを統計処理する。そのため、実施形態によれば、ノイズ区間を除去したことによる統計処理に用いるデータ数の不足を補うことができる。すなわち、実施形態によれば、より短時間の脈波信号を基に高精度の解析を実行することができる。ひいては、脈波信号取得中にユーザが動いてノイズが混入しても、当該ノイズの影響を抑制して脈波信号の解析を実行することができるため、脈波信号の取得に係るユーザの負担を低減することができる。
実施形態では、周波数解析部151および推定部152は、LF/HF値を算出する。LF/HF値は、ユーザのストレス状態を示す指標として用いられる。すなわち、本実施
形態によれば、ノイズの影響を低減して高精度のLF/HF値を取得することで、ユーザのストレス状態の判定を支援することができる。
実施形態では、ノイズ区間特定部12は、脈波信号の自己相関を用いることでノイズ区間を特定する。そのため、実施形態によれば、加速度センサ等のセンサを用いることなくノイズ区間を特定することができる。
<第1変形例>
実施形態では、脈波取得部11は、インカメラ30が撮影したユーザの顔の画像を基に脈波信号を取得する。第1変形例では、光電脈波センサによって光電脈波を取得する。実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。以下、図面を参照して、第1変形例について説明する。
図14は、第1変形例に係るスマートフォンのハードウェア構成の一例を示す図である。図14に例示されるスマートフォン10aは、光電脈波センサ108をさらに備える点で、実施形態に係るスマートフォン10とは異なる。
光電脈波センサ108は、光電脈波センサ108に押し当てられたユーザの体(例えば、指先等)の皮膚に光を照射し、その反射光の強度を取得する。光電脈波センサ108の光源は、例えば、Light Emitting Diode(LED)である。光電脈波センサ108は、「光電式センサ」の一例である。
図15は、第1変形例に係るスマートフォンの処理ブロックの一例を示す図である。図15に例示されるスマートフォン10aは、脈波取得部11に代えて脈波取得部11aを備える点で、実施形態に係るスマートフォン10とは異なる。
脈波取得部11aは、光電脈波センサ108が取得する反射光の強度に基づいて、脈波信号(光電脈波)を取得する。光電脈波センサ108から脈波信号を取得する手法に限定はなく、様々な公知技術を適用できる。脈波取得部11aは、取得した脈波信号を補助記憶部103に記憶させる。
図16は、第1変形例に係るスマートフォンの処理フローの概略を示す図である。以下、図16を参照して、実施形態に係るスマートフォンの処理フローの概略について説明する。
T1aでは、スマートフォン10の光電脈波センサ108は、光電脈波センサ108に押し当てられた指先等に光を照射し、照射した光の反射光の強度を取得する。T2aでは、脈波取得部11aは、光電脈波センサ108が取得した反射光の強度を基に脈波信号を取得する。
図17は、第1変形例における脈波取得部が脈波信号を取得する処理の処理フローの一例を示す図である。図17は、図16のT2aの処理をより詳細に説明する図である。以下、図17を参照して、第1変形例における脈波取得部11aが脈波信号を取得する処理の処理フローの一例について説明する。
T21aでは、脈波取得部11aは、光電脈波センサ108から反射光の強度を取得する。脈波取得部11aは、例えば、反射光の強度の取得を所定期間経過するまで継続する。T22aでは、脈波取得部11aは、T21aで取得した反射光の強度の時系列の変化に基づいて、脈波信号を取得する。
第1変形例によれば、インカメラ30が撮影した撮像に代えて、光電脈波センサ108からの反射光の強度を基に、脈波信号を取得できる。
<第2変形例>
実施形態では、ノイズ区間特定部12は、脈波信号の自己相関に基づいてノイズ区間の特定を行ったが、センサ107が検出する加速度に基づいてノイズ区間の特定を行ってもよい。例えば、センサ107が3軸(例えば、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸)の加速度センサである場合には、ノイズ区間特定部12は、3軸それぞれの加速度を合成した合成加速度を算出し、算出した合成加速度の所定期間(例えば2秒間)における移動平均が所定の閾値(例えば、9.8m/sec)以上である区間をノイズ区間として特定してもよい。また、センサ107として地磁気センサ、角速度センサ、照度センサ、近接センサ、圧力センサ等を採用し、ノイズ区間特定部12は、これらセンサの検出値を基に、ノイズ区間を特定してもよい。
<第3変形例>
実施形態では、ノイズ区間特定部12は、脈波信号の自己相関に基づいてノイズ区間の特定を行ったが、ノイズ区間特定部12は、インカメラ30が撮影した撮像におけるユーザの顔の移動量に基づいて、ノイズ区間を特定してもよい。例えば、ユーザの顔の移動量は、例えば、1フレーム前のフレームとの間における顔領域の移動量(ピクセル数)として算出される。ノイズ区間特定部12は、例えば、インカメラ30が撮影した撮像における顔領域の移動量の所定期間(例えば、2秒間)における移動平均を算出し、算出した移動平均が所定閾値以上である区間をノイズ区間として特定する。所定閾値は、例えば、4ピクセルである。
<その他の変形>
実施形態では、スマートフォン10は脈波の特徴量として心拍間隔を取得したが、スマートフォン10は他の特徴量を脈波信号から取得してもよい。他の特徴量としては、例えば、血圧、心拍数、心拍変動等を挙げることができる。
実施形態では、ノイズ区間特定部12が特定したノイズ区間をノイズ区間除去部13が除去したが、ノイズ区間の除去は省略してもよい。このような構成を採用する場合、心拍間隔算出部14は、ノイズ区間以外の区間である解析対象区間B(図6(C)参照)について心拍間隔の算出を行う。そして、周波数解析部151は、心拍間隔算出部14が心拍間隔を算出した区間(すなわち、解析対象区間B、換言すれば、ノイズ区間以外の区間)を短区間に分割し、短区間のそれぞれについて周波数解析を行ってLF/HF値を算出する。推定部152は、周波数解析部151が算出したLF/HF値の時系列データを基に、ノイズ区間がノイズを含まない場合におけるLF/HF値を推定する。出力部153は、周波数解析部151が短区間毎に算出したLF/HF値および推定部152が推定したノイズ区間がノイズを含まない場合におけるLF/HF値について統計処理を行えばよい。
実施形態や変形例では、スマートフォンによって脈波の解析が実行されたが、スマートフォン以外の装置、例えば、スマートウォッチ、タブレット型コンピュータ等によって脈波の解析が実行されてもよい。
以上で開示した実施形態や変形例はそれぞれ組み合わせる事ができる。
<<コンピュータが読み取り可能な記録媒体>>
コンピュータその他の機械、装置(以下、コンピュータ等)に上記いずれかの機能を実現させる情報処理プログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録すること
ができる。そして、コンピュータ等に、この記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、その機能を提供させることができる。
ここで、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体とは、データやプログラム等の情報を電気的、磁気的、光学的、機械的、または化学的作用によって蓄積し、コンピュータ等から読み取ることができる記録媒体をいう。このような記録媒体のうちコンピュータ等から取り外し可能なものとしては、例えばフレキシブルディスク、光磁気ディスク、Compact Disc Read Only Memory(CD−ROM)、Compact Disc−Recordable(CD−R)、Compact Disc−ReWriterable(CD−RW)、Digital Versatile Disc(DVD)、ブルーレイディスク(BD)、Digital Audio Tape(DAT)、8mmテープ、フラッシュメモリなどのメモリカード等がある。また、コンピュータ等に固定された記録媒体としてハードディスクやROM等がある。
10、10a・・・スマートフォン
20・・・ディスプレイ
30・・・インカメラ
101・・・CPU
102・・・主記憶部
103・・・補助記憶部
104・・・スピーカー
105・・・通信部
106・・・操作部
107・・・センサ
108・・・光電脈波センサ
11、11a・・・脈波取得部
12・・・ノイズ区間特定部
13・・・ノイズ区間除去部
14・・・心拍間隔算出部
15・・・解析部
151・・・周波数解析部
152・・・推定部
153・・・出力部

Claims (10)

  1. 被測定者から取得した脈波信号に含まれるノイズ区間を特定する特定部と、
    前記脈波信号において前記ノイズ区間以外の区間を複数の短区間に分割し、前記複数の短区間のそれぞれにおける脈波の特徴量について周波数解析を行う解析部と、
    前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果に基づいて、前記ノイズ区間における脈波の特徴量についての周波数解析の結果を補間する補間部と、
    前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果と、前記補間部が補間した周波数解析の結果とに基づいて、前記被測定者から取得した脈波信号の解析結果を算出する算出部と、を備える、
    脈波解析装置。
  2. 前記補間部は、前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果に対して、カルマンフィルタ、線形補間およびスプライン補間のいずれかを適用することで、前記ノイズ区間における脈波の特徴量についての周波数解析の結果を補間する、
    請求項1に記載の脈波解析装置。
  3. 前記算出部は、前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果と、前記補間部が補間した周波数解析の結果の中央値または平均値を前記被測定者から取得した脈波信号の解析結果として算出する、
    請求項1または2に記載の脈波解析装置。
  4. 前記特定部は、前記脈波信号を複数の区間に分割し、分割した区間それぞれについて算出した相関係数に基づいて、前記分割した区間から前記ノイズ区間を特定する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の脈波解析装置。
  5. 加速度センサをさらに備え、
    前記特定部は、前記加速度センサが検出する加速度が閾値以上である区間を前記ノイズ区間として特定する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の脈波解析装置。
  6. 前記特定部は、被測定者を撮影したカメラの撮像を基に検出した前記被測定者の移動量が閾値以上である区間を前記ノイズ区間として特定する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の脈波解析装置。
  7. 前記被測定者を撮影したカメラの撮像を基に前記被測定者の皮膚における輝度の時系列変化に基づいて脈波信号を取得する脈波取得部をさらに備え、
    前記特定部は、前記脈波取得部が取得した脈波信号に含まれるノイズ区間を特定する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の脈波解析装置。
  8. 前記被測定者の皮膚に照射した光の反射光の強度に基づいて脈波信号を取得する脈波取得部をさらに備え、
    前記特定部は、前記脈波取得部が取得した脈波信号に含まれるノイズ区間を特定する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の脈波解析装置。
  9. コンピュータが、
    被測定者から取得した脈波信号に含まれるノイズ区間を特定し、
    前記脈波信号において前記ノイズ区間以外の区間を複数の短区間に分割し、前記複数の短区間のそれぞれにおける脈波の特徴量について周波数解析を行い、
    前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果に基づいて、前記ノイズ区間に
    おける脈波の特徴量についての周波数解析の結果を補間し、
    前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果と、前記補間した周波数解析の結果とに基づいて、前記被測定者から取得した脈波信号の解析結果を算出する、
    脈波解析方法。
  10. コンピュータに、
    被測定者から取得した脈波信号に含まれるノイズ区間を特定させ、
    前記脈波信号において前記ノイズ区間以外の区間を複数の短区間に分割し、前記複数の短区間のそれぞれにおける脈波の特徴量について周波数解析を行わせ、
    前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果に基づいて、前記ノイズ区間における脈波の特徴量についての周波数解析の結果を補間させ、
    前記複数の短区間のそれぞれにおける周波数解析の結果と、前記補間した周波数解析の結果とに基づいて、前記被測定者から取得した脈波信号の解析結果を算出させる、
    脈波解析プログラム。
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