JP2020194976A - インダクタ部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイル特性を向上することができるインダクタ部品を提供する。【解決手段】インダクタ部品は、複数の絶縁層を積層してなる素体と、前記素体内に設けられたコイルとを備え、前記絶縁層は、クオーツからなるフィラー材とガラス材とを含み、前記コイルは、前記絶縁層上に巻回されたコイル導体層を含み、前記コイル導体層のアスペクト比は、1.0以上であり、前記コイル導体層の延伸方向に直交する横断面において、前記コイル導体層の側面は、1つの突起を有するか、または、平滑である。【選択図】図3

Description

本発明は、インダクタ部品に関する。
従来、インダクタ部品としては、特開2014−207280号公報(特許文献1)に記載されたものがある。インダクタ部品は、ガラス材を含む素体と素体内に設けられたコイルとを有する。素体は、複数の絶縁層を含む。コイルは、絶縁層上に平面に巻回されたコイル導体層を含む。
特開2014−207280号公報
ところで、前記従来のインダクタ部品では、コイル導体層のアスペクト比が小さいので、コイル導体層の断面積を大きくすることができず、コイルに流れる電流を多くすることができなかった。そこで、アスペクト比を大きくするために、2層のコイル導体層を面接触させていた。
しかしながら、2層のコイル導体層を面接触させることで、面接触した2層のコイル導体層の側面には、複数の突起が形成され、この複数の突起により、コイル特性が低下していた。
ここで、本願発明者は、従来のインダクタ部品の製造方法において、絶縁層にフォトリソグラフィ工法により溝を形成し、この溝内にコイル導体層を形成していることから、溝を深く形成することで、コイル導体層のアスペクト比を大きくすることに着目した。
しかしながら、本願発明者は、従来の製造方法では以下の問題があることを見出した。つまり、絶縁層には、ガラス材に加えて、強度を確保するためにアルミナからなるフィラー材が含まれている。フィラー材のアルミナは、屈折率が高いので、ネガ型の感光性の絶縁層を露光して溝を形成するとき、露光に用いる光が、絶縁層内で散乱して、絶縁層内のより深い部分まで光を照射することができない。このため、溝が浅くなって、アスペクト比の大きなコイル導体層を形成することが困難となる。
そこで、本発明の課題は、コイル特性を向上することができるインダクタ部品を提供することにある。
前記課題を解決するため、本発明のインダクタ部品の製造方法は、
クオーツからなるフィラー材とガラス材と樹脂材とを含む感光性の絶縁ペーストと導電ペーストとを準備する工程と、
前記絶縁ペーストを塗布して第1絶縁層を形成する工程と、
前記第1絶縁層の第1部分をマスクにより遮光した状態で前記第1絶縁層を露光する工程と、
前記第1絶縁層の前記第1部分を除去して、前記第1部分に対応する位置に溝を形成する工程と、
前記溝内に前記導電ペーストを塗布して、前記溝内にコイル導体層を形成する工程と、
前記第1絶縁層上および前記コイル導体層上に前記絶縁ペーストを塗布して、第2絶縁層を形成する工程と
を備える。
本発明のインダクタ部品の製造方法によれば、クオーツからなるフィラー材とガラス材とを含む絶縁ペーストを用いているので、フィラー材とガラス材の屈折率を近似させることができる。これにより、第1絶縁層に露光により溝を形成する際、露光に用いる光が第1絶縁層内で散乱することを防止できて、第1絶縁層内のより深い部分まで光を照射することができる。これによって、コイル導体層のアスペクト比を大きくでき、コイル導体層の断面積を大きくすることができる。したがって、複数のコイル導体層を面接触させて積層する必要がなく、コイル導体層の側面の形状を滑らかに形成することができるため、よりQ値を高くすることができて、コイル特性を向上することができる。
また、インダクタ部品の製造方法の一実施形態では、前記露光工程において、350nm以下の波長を含まない光で露光を行う。
前記実施形態によれば、350nm以下の波長を含まない光で露光を行うので、散乱し易い短波長をカットでき、深い溝を一層確実に形成することができる。
また、インダクタ部品の製造方法の一実施形態では、前記第2絶縁層の形成工程の後に、800℃以上1000℃以下の温度で焼成を行う。
前記実施形態によれば、第2絶縁層の形成工程の後に、800℃以上1000℃以下の温度で焼成を行うので、ガラス材は溶けてフィラー材は溶けず、焼成を行うことができる。
また、インダクタ部品の製造方法の一実施形態では、前記絶縁ペーストと前記導電ペーストとを準備する工程において、前記フィラー材の前記ガラス材に対する含有率は、20vol%以上50vol%以下である。
前記実施形態によれば、フィラー材のガラス材に対する含有率は、20vol%以上50vol%以下であるので、高アスペクト比と焼結性を満たすことができる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、
複数の絶縁層を積層してなる素体と、
前記素体内に設けられたコイルと
を備え、
前記絶縁層は、クオーツからなるフィラー材とガラス材とを含み、
前記コイルは、前記絶縁層上に巻回されたコイル導体層を含み、
前記コイル導体層のアスペクト比は、1.0以上であり、
前記コイル導体層の延伸方向に直交する横断面において、前記コイル導体層の側面は、1つの突起を有するか、または、平滑である。
ここで、コイル導体層のアスペクト比とは、(コイル導体層のコイル軸方向の厚み)/(コイル導体層の幅)である。なお、コイルの軸方向とは、コイルが巻き回された螺旋の中心軸に平行な方向を指す。また、コイル導体層の幅とは、コイル導体層の延伸方向に直交する断面におけるコイルの軸方向と直交する方向の幅を指す。
前記実施形態によれば、コイル導体層のアスペクト比を大きくでき、コイル導体層の側面の形状を滑らかに形成することができて、コイル特性を向上することができる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、前記コイル導体層のアスペクト比は、2.0以下である。
前記実施形態によれば、コイル導体層のアスペクト比は、2.0以下であるので、アスペクト比の高いコイル導体層を安定して形成できる。
また、インダクタ部品の一実施形態では、前記横断面において、前記コイル導体層は、胴部と前記胴部に接続された頭部とを含み、前記頭部の幅は、前記胴部の幅よりも広く、前記頭部の厚みは、前記胴部の厚みよりも薄い部分を有する。
前記実施形態によれば、頭部の幅方向の端部は、突起を構成することになるが、頭部の厚みが薄いので、コイル特性の低下を防ぐことができる。コイル導体層の頭部が形成されるように、マスクの開口を大きくして露光することができ、露光ずれが発生してもコイル導体層を確実に形成できる。
本発明のインダクタ部品によれば、コイル特性を向上することができる。
本発明のインダクタ部品の第1実施形態を示す透視斜視図である。 インダクタ部品の分解斜視図である。 インダクタ部品の断面図である。 コイル導体層の断面図である。 インダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 インダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 インダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 インダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 インダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 インダクタ部品の製造方法を説明する説明図である。 本発明のインダクタ部品の第2実施形態を示す断面図である。 コイル導体層の画像図である。
以下、本発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、インダクタ部品の第1実施形態を示す透視斜視図である。図2は、インダクタ部品の分解斜視図である。図3は、インダクタ部品の断面図である。図1と図2と図3に示すように、インダクタ部品1は、素体10と、素体10の内部に設けられた螺旋状のコイル20と、素体10に設けられコイル20に電気的に接続された第1外部電極30および第2外部電極40とを有する。図1では、素体10は、構造を容易に理解できるよう、透明に描かれている。図3は、図1のIII−III断面である。
インダクタ部品1は、第1、第2外部電極30,40を介して、図示しない回路基板の配線に電気的に接続される。インダクタ部品1は、例えば、高周波回路のインピーダンス整合用コイル(マッチングコイル)として用いられ、パソコン、DVDプレーヤー、デジカメ、TV、携帯電話、カーエレクトロニクス、医療用・産業用機械などの電子機器に用いられる。ただし、インダクタ部品1の用途はこれに限られず、例えば、同調回路、フィルタ回路や整流平滑回路などにも用いることもできる。
素体10は、複数の絶縁層11を積層して構成される。素体10は、略直方体状に形成されている。素体10の表面は、第1端面15と、第1端面15に対向する第2端面16と、第1端面15と第2端面16の間に接続された底面17と、底面17に対向する天面18とを有する。第1端面15、第2端面16、底面17および天面18は、絶縁層11の積層方向Aに平行な面となる。ここで、本願における「平行」とは、厳密な平行関係に限定されず、現実的なばらつきの範囲を考慮し、実質的な平行関係も含む。なお、素体10は、焼成などによって、複数の絶縁層11同士の界面が明確となっていない場合がある。
絶縁層11は、クオーツからなるフィラー材とガラス材とを含む。クオーツは、結晶石英であり、クオーツの結晶化度は、特に限定されない。ガラス材は、ホウケイ酸ガラスである。なお、ガラス材としては、ホウケイ酸ガラス以外に、例えば、SiO、B、KO、LiO、CaO、ZnO、Bi、および/またはAlなどを含むガラス、例えば、SiO−B−KO系ガラス、SiO−B−LiO−CaO系ガラス、SiO−B−LiO−CaO−ZnO系ガラス、およびBi−B−SiO−Al系ガラスであってもよい。これらの無機成分は、2種以上を組み合わせてもよい。
第1外部電極30および第2外部電極40は、例えば、AgまたはCuなどの導電性材料、及び、ガラス粒子から構成される。第1外部電極30は、第1端面15と底面17に渡って設けられたL字形状である。第2外部電極40は、第2端面16と底面17に渡って設けられたL字形状である。
コイル20は、例えば、第1、第2外部電極30,40と同様の導電性材料及びガラス粒子から構成される。コイル20は、絶縁層11の積層方向Aに沿って、螺旋状に巻き回されている。コイル20の第1端は、第1外部電極30に接続され、コイル20の第2端は、第2外部電極40に接続されている。なお、本実施形態では、コイル20と第1、第2外部電極30,40とは一体化されており、明確な境界は存在しないが、これに限られず、コイルと外部電極とが異種材料や異種工法で形成されることにより、境界が存在していても良い。
コイル20は、軸方向Lからみて、略長円形に形成されているが、この形状に限定されない。コイル20の形状は、例えば、円形、楕円形、長方形、その他の多角形などであってもよい。コイル20の軸方向Lとは、コイル20が巻き回された螺旋の中心軸に平行な方向を指す。コイル20の軸方向Lと絶縁層11の積層方向Aとは、同一方向を指す。
コイル20は、絶縁層11上に巻回された複数のコイル導体層25を含む。積層方向Aに隣り合うコイル導体層25は、絶縁層11を厚み方向に貫通するビア導体層26を介して、電気的に直列に接続される。このように、複数のコイル導体層25は、互いに電気的に直列に接続されながら、螺旋を構成している。具体的には、コイル20は、互いに電気的に直列に接続され、巻回数が1周未満の複数のコイル導体層25が積層された構成を有し、コイル20はヘリカル形状である。
図4に示すように、コイル導体層25のアスペクト比は、1.0以上である。コイル導体層25のアスペクト比とは、(コイル導体層25の軸方向Lの厚みt)/(コイル導体層25の幅w)である。コイル導体層25の幅wとは、コイル導体層25の延伸方向に直交する断面におけるコイル20の軸方向Lと直交する方向の幅を指す。コイル導体層25の厚みtは、例えば50μmであり、コイル導体層25の幅wは、例えば25μmである。
図4では、コイル導体層25の断面は矩形状であるが、実際のコイル導体層25では矩形状とならない場合がある。この場合であっても、コイル導体層25のアスペクト比は、コイル導体層25の断面積とコイル導体層25の軸方向の最大厚みとから算出することができる。具体的には、上記厚みtは、コイル導体層25の軸方向Lの最大厚みとし、上記幅wは、コイル導体層25の断面積をコイル導体層25の最大厚みで割った値とすればよい。これにより、コイル導体層25の内面や外面に凹凸が形成されていても、アスペクト比を容易に求めることができる。このように、コイル導体層25の断面形状は、矩形に限らず、楕円形や多角形、これらを凹凸させた形状なども含む。
図4に示すように、コイル導体層25の延伸方向に直交する横断面において、コイル導体層25の側面25aは、平滑である。コイル導体層25の側面25aは、幅方向の両側に位置し、軸方向に延在する。平滑とは、突起のない状態をいい、平面に限らず、曲面を含む。
前記インダクタ部品1によれば、コイル導体層25のアスペクト比を大きくでき、コイル導体層25の側面25aの形状を滑らかに形成することができて、コイル特性を向上することができる。これに対して、従来において、同じアスペクト比を形成しようとすると、複数のコイル導体層を面接触させて積層する必要があり、複数のコイル導体層の側面に複数の突起が形成されることになって、コイル特性が悪化する。
前記インダクタ部品1のコイル導体層25のアスペクト比は、好ましくは、2.0以下である。したがって、アスペクト比の高いコイル導体層25を安定して形成できる。
次に、前記インダクタ部品1の製造方法について説明する。
まず、ネガ型の感光性の絶縁ペーストと導電ペーストとを準備する。絶縁ペーストは、クオーツからなるフィラー材とガラス材と樹脂材とを含む。
図5Aに示すように、絶縁ペーストを塗布して外側絶縁層11aを形成する。外側絶縁層11aに絶縁ペーストを塗布して第1絶縁層11bを形成する。絶縁ペーストは、例えば、スクリーン印刷により塗布される。
図5Bに示すように、第1絶縁層11bの第1部分111(二点鎖線に示される)をマスク110により遮光した状態で、第1絶縁層11bを露光する。図5Cに示すように、第1絶縁層11bの第1部分111を現像により除去して、第1部分111に対応する位置に溝112を形成する。
図5Dに示すように、溝112内に導電ペーストを塗布して、図5Eに示すように、溝112内にコイル導体層25を形成する。具体的に述べると、図5Dに示すように、第1絶縁層11b上および溝112内に感光性の導電ペーストをスクリーン印刷により塗布する。このとき、コイル導体層25の上部の幅を、コイル導体層25の溝112内の幅よりも、大きく形成する。そして、溝112内の導電ペーストにマスク110を介して紫外線等を照射し、アルカリ溶液等の現像液で現像して、コイル導体層25の未露光部分25aを除去する。これにより、図5Eに示すように、コイル導体層25は、溝112内に形成される。
図5Fに示すように、第1絶縁層11b上およびコイル導体層25上に絶縁ペーストを塗布して、第2絶縁層11cを形成する。以上の工程を複数繰り返して、積層体を形成し、その後、焼成を行い、インダクタ部品1を製造する。
前記インダクタ部品1の製造方法によれば、クオーツからなるフィラー材とガラス材とを含む絶縁ペーストを用いているので、フィラー材とガラス材の屈折率を近似させることができる。これにより、第1絶縁層11bに露光により溝112を形成する際、露光に用いる光が第1絶縁層11b内で散乱することを防止できて、第1絶縁層11b内のより深い部分まで光を照射することができる。したがって、コイル導体層25のアスペクト比を大きくできて、コイル導体層25の断面積を大きくすることができ、この結果、コイル20に流れる電流を多くすることができて、コイル特性を向上することができる。
また、コイル導体層25のアスペクト比を大きくできるので、複数のコイル導体層25を面接触させて積層する必要がなく、コイル導体層25の側面25aの形状を滑らかに形成することができて、コイル特性を向上することができる。
クオーツの粒径は、0.1μm以上5μm以下である。好ましくは、クオーツの粒径は0.9μmである。クオーツの粒径が0.1μm以上であることで、絶縁ペーストとして分散が容易となる一方、クオーツの粒径が5μm以下であることで、屈折率の変化が小さく、溝112の形状がいびつになりづらいため好ましい。
フィラー材とガラス材の屈折率の差の絶対値は、好ましくは、0.1以下である。これにより、露光に用いる光の散乱を一層防止できる。
コイル20に含まれるガラス粒子の粒径は、0.1μm以上5μm以下である。好ましくは、ガラス粒子の粒径は0.9μmである。ガラス粒子の粒径が0.1μmより小さいと、導電ペーストの分散が困難になる一方、ガラス粒子の粒径が5μmより大きいと、屈折率が変化してコイルの形状がいびつになり好ましくない。
好ましくは、前記露光工程において、フィルタなどを用いて、350nm以下の波長を含まない光で露光を行う。したがって、散乱し易い短波長をカットでき、深い溝112を一層確実に形成することができる。例えば、ハロゲンランプの光源の短波長をカットする。または、LEDのような単一の波長を有する光源を用いてもよい。
好ましくは、800℃以上1000℃以下の温度で焼成を行う。これにより、ガラス材は溶けてフィラー材は溶けず、焼成を行うことができる。
好ましくは、絶縁ペーストと導電ペーストとを準備する工程において、フィラー材のガラス材に対する含有率は、20vol%以上50vol%以下である。したがって、高アスペクト比と焼結性を満たすことができる。これに対して、フィラー材の含有率が少なすぎると、高アスペクト比に不利となり、フィラー材の含有率が多すぎると、焼結性が低下する。
(インダクタ部品の実施例)
インダクタ部品の実施例において、インダクタ部品のW寸は200±10μmであり、インダクタ部品のL寸は400±10μmであり、インダクタ部品のT寸は200μm以上320μm以下である。溝の深さは20μmであり、溝の幅は25μmであり、コイル導体層の厚みは25μmである。コイルの巻数は、1〜10回巻きである。
インダクタ部品の従来例において、インダクタ部品のW寸は200±10μmであり、インダクタ部品のL寸は400±10μmであり、インダクタ部品のT寸は200μm以上320μm以下である。溝の深さは10μmであり、溝の幅は25μmであり、コイル導体層の厚みは10μmである。コイルの巻数は、1〜10回巻きである。
そして、測定周波数を6.1GHzとし、L値を3.6nHとした条件の下、Q値の測定を行ったところ、従来例のQ値が18に対して、実施例のQ値が24となって、Q値が1.25倍以上に向上した。
(屈折率の測定方法)
屈折率の測定方法に組成分析方法を用いる。インダクタ部品の断面をL方向の中央まで研磨して、EDXを用いて、Ag以外のガラス部分の全体の組成分析を実施する。この結果から、組成比率が判明し、屈折率を類推する。ガラスの屈折率の範囲は、ガラスの組成の比率と屈折率の対応表で類推する。
(クオーツフィラー材の素体に占める断面積の割合)
インダクタ部品の断面をL方向の中央まで研磨して、EDX、SEMを用いて、球状のクオーツフィラー材を特定する。測定領域の情報を元に、その面積比率を計算する。線を100本引いて、クオーツとホウケイ酸ガラスそれぞれの長さを測定し、平均化することで求める。
(クオーツフィラー材の粒径の測定方法)
インダクタ部品の断面をL方向の中央まで研磨して、溶解していないフィラーのそれぞれの最大長を測定する。フィラーを特定して、最大長を測る。10個の平均を求める。
(第2実施形態)
図6は、本発明のインダクタ部品の第2実施形態を示す断面図である。第2実施形態は、第1実施形態とは、コイル導体層の構成が相違する。この相違する構成を以下に説明する。
図6に示すように、第2実施形態のインダクタ部品では、横断面において、コイル導体層25Aは、胴部251と胴部251に接続された頭部252とを含む。図7に、電子顕微鏡により撮影したコイル導体層25Aの画像図を示す。
頭部252は、胴部251の積層方向Aの上側に位置する。頭部252の幅w2は、胴部251の幅w1よりも広い。頭部252の厚みt2は、胴部251の厚みt1よりも薄い部分を有する。頭部252の厚みt2は、好ましくは、全体の厚みの30%以下である。
コイル導体層25Aの両側面25aは、それぞれ、1つの突起250を有する。つまり、突起250は、頭部252の幅方向の端部に相当する。頭部252は、図5Dに示すように、マスク110の開口を溝112の開口よりも大きくすることで、形成される。このように、マスク110の開口を大きくすることで、マスク110のずれが発生しても、コイル導体層25Aを確実に形成できる。
したがって、頭部252の幅方向の端部は、突起250を構成することになるが、頭部252の厚みt2が薄いので、コイル特性の低下を防ぐことができる。また、コイル導体層25Aの頭部252が形成されるように、マスク110の開口を大きくして露光することができ、露光ずれが発生してもコイル導体層25Aを確実に形成できる。なお、コイル導体層25Aの一方の側面25aのみに突起250を設けるようにしてもよい。
なお、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。例えば、第1と第2実施形態のそれぞれの特徴点を様々に組み合わせてもよい。
前記実施形態において、素体にコバルトなどの着色材を入れて、製品の透過率を低減してもよく、内部のコイルの視認性を低減できる。
前記実施形態では、外部電極はL字形状に形成されたが、これに限られず、素体の底面のみに形成されてもよい。
前記実施形態では、コイルは、巻回数が1周未満の複数のコイル導体層が積層された構成であったが、コイル導体層の巻回数は1周以上であってもよい。つまり、コイル導体層は、平面スパイラル形状であってもよい。
1 インダクタ部品
10 素体
11 絶縁層
20 コイル
25,25A コイル導体層
25a 側面
26 ビア導体層
30 第1外部電極
33 第1外部電極導体層
40 第2外部電極
43 第2外部電極導体層
250 突起
251 胴部
252 頭部
A 積層方向
L 軸方向
t コイル導体層の厚み
w コイル導体層の幅

Claims (3)

  1. 複数の絶縁層を積層してなる素体と、
    前記素体内に設けられたコイルと
    を備え、
    前記絶縁層は、クオーツからなるフィラー材とガラス材とを含み、
    前記コイルは、前記絶縁層上に巻回されたコイル導体層を含み、
    前記コイル導体層のアスペクト比は、1.0以上であり、
    前記コイル導体層の延伸方向に直交する横断面において、前記コイル導体層の側面は、1つの突起を有するか、または、平滑である、インダクタ部品。
  2. 前記コイル導体層のアスペクト比は、2.0以下である、請求項1に記載のインダクタ部品。
  3. 前記横断面において、前記コイル導体層は、胴部と前記胴部に接続された頭部とを含み、前記頭部の幅は、前記胴部の幅よりも広く、前記頭部の厚みは、前記胴部の厚みよりも薄い部分を有する、請求項1または2に記載のインダクタ部品。
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