JP2020193594A - 内燃機関 - Google Patents

内燃機関 Download PDF

Info

Publication number
JP2020193594A
JP2020193594A JP2019099657A JP2019099657A JP2020193594A JP 2020193594 A JP2020193594 A JP 2020193594A JP 2019099657 A JP2019099657 A JP 2019099657A JP 2019099657 A JP2019099657 A JP 2019099657A JP 2020193594 A JP2020193594 A JP 2020193594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intake
control
cylinder groups
variable valve
variable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019099657A
Other languages
English (en)
Inventor
慎太郎 堀田
Shintaro Hotta
慎太郎 堀田
伸治 定金
Shinji Sadakane
伸治 定金
明 北條
Akira Hojo
明 北條
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2019099657A priority Critical patent/JP2020193594A/ja
Publication of JP2020193594A publication Critical patent/JP2020193594A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

【課題】切替制御の実行に伴う内部EGRガス量の気筒群間ばらつきを抑制する。【解決手段】内燃機関は、複数の気筒群と、複数の気筒群のそれぞれに設けられ、吸気弁の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構、及び、排気弁の開閉時期を可変とする排気可変動弁機構のうちの少なくとも吸気可変動弁機構を含む可変動弁装置と、可変動弁装置を制御する制御装置とを備える。吸気可変動弁機構は、クランクシャフトの回転位相に対する吸気カムシャフトの回転位相を電動アクチュエータを用いて変更して吸気弁の開閉時期を可変とする。制御装置は、エンジン始動時に、複数の気筒群を対象として吸気弁の閉じ時期の遅角を利用したデコンプ制御を実行し、デコンプ制御の終了後に複数の気筒群の吸気弁の閉じ時期を進角させる切替制御を実行し、かつ、切替制御の実行に伴う内部EGRガス量の気筒群間のばらつきが抑制されるように可変動弁装置の制御を気筒群間で異ならせる。【選択図】図5

Description

この発明は、内燃機関に関し、より詳細には、複数の気筒群のそれぞれに、電動アクチュエータを用いて吸気弁の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構を備える内燃機関に関する。
例えば、特許文献1には、電動アクチュエータを用いて吸気弁の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構(電動VVT(Variable Valve Timing)装置)を備える内燃機関が開示されている。この内燃機関では、エンジン始動時のデコンプ制御のために、エンジン停止処理中に吸気弁の開閉時期が最遅角位置に制御される。
特開2016−205195号公報 特開2017−115619号公報
上述のような電動式の吸気可変動弁機構による吸気弁の閉じ時期の遅角を利用して始動時にデコンプ制御を行う内燃機関では、エンジン始動後に吸気の吸入効率を高めるために、デコンプ制御の終了後に吸気弁の閉じ時期を進角させる切替制御を行う必要がある。また、上記の吸気可変動弁機構の構成によれば、閉じ時期が変化すると、開き時期も変化する。
ここで、複数の気筒群を備える内燃機関では、上記の吸気可変動弁機構を気筒群毎に備えることが考えられる。このような内燃機関では、切替制御によって吸気弁の閉じ時期が切り替わるタイミングが気筒群間でずれると、吸気弁の開き時期が切り替わるタイミングも気筒群間でずれることになる。その結果、内部EGRガス量の気筒群間ばらつきが生じることが懸念される。
本発明は、上述のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電動式の吸気可変動弁機構による吸気弁の閉じ時期の遅角を利用してエンジン始動時にデコンプ制御を行う内燃機関において、切替制御の実行に伴う内部EGRガス量の気筒群間ばらつきを抑制することにある。
本発明の第1の態様に係る内燃機関は、複数の気筒群と、可変動弁装置と、制御装置とを備える。
前記可変動弁装置は、前記複数の気筒群のそれぞれに設けられ、吸気弁の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構、及び、排気弁の開閉時期を可変とする排気可変動弁機構のうちの少なくとも前記吸気可変動弁機構を含む。
前記制御装置は、前記可変動弁装置を制御する。
前記吸気可変動弁機構は、クランクシャフトの回転位相に対する吸気カムシャフトの回転位相を電動アクチュエータを用いて変更することにより前記吸気弁の開閉時期を可変とする。
前記制御装置は、
エンジン始動時に、前記複数の気筒群を対象として、前記吸気可変動弁機構による前記吸気弁の閉じ時期の遅角を利用したデコンプ制御を実行し、
前記デコンプ制御の終了後に前記複数の気筒群の前記吸気弁の閉じ時期を進角させる切替制御を実行し、かつ、
前記切替制御の実行に伴う内部EGRガス量の気筒群間のばらつきが抑制されるように前記可変動弁装置の制御を気筒群間で異ならせる。
本発明の第2の態様に係る内燃機関は、複数の気筒群と、可変動弁装置と、制御装置とを備える。
前記可変動弁装置は、前記複数の気筒群のそれぞれに設けられ、吸気弁の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構を含む。
前記制御装置は、前記可変動弁装置を制御する。
前記吸気可変動弁機構は、クランクシャフトの回転位相に対する吸気カムシャフトの回転位相を電動アクチュエータを用いて変更することにより前記吸気弁の開閉時期を可変とする機能と、前記電動アクチュエータによって前記吸気弁の閉じ時期を進角させる際に前記吸気弁から前記吸気カムシャフトに作用するカムトルクを可変とする機能とを有する。
前記制御装置は、
エンジン始動時に、前記複数の気筒群を対象として、前記吸気可変動弁機構による前記吸気弁の閉じ時期の遅角を利用したデコンプ制御を実行し、
前記デコンプ制御の終了後に前記複数の気筒群の前記吸気弁の閉じ時期を進角させる切替制御を実行し、かつ、
前記切替制御によって前記吸気弁の開閉時期が切り替わるタイミングの気筒群間のずれが抑制されるように、前記吸気可変動弁機構を用いて前記複数の気筒群の少なくとも1つにおいて前記吸気カムシャフトに作用する前記カムトルクを変化させる。
本発明の第1の態様及び第2の態様に係る内燃機関によれば、気筒群間で異ならせた可変動弁装置の制御を利用して、切替制御の実行に伴う内部EGRガス量の気筒群間ばらつきを抑制することができる。
本発明の実施の形態1に係る内燃機関の構成の一例を模式的に示す図である。 デコンプ制御用の吸気弁の閉じ時期IVC1と、切替制御によって選択される閉じ時期IVC2(早閉じ)の例を説明するための図である。 第1バンク及び第2バンクの各吸気カムシャフトをそれらの軸方向から見た図である。 各気筒の吸気弁の開閉動作に伴うカム反力(バルブスプリング反力など)に起因して各吸気カムシャフトに作用するカムトルクの波形をバンク毎に表した図である。 本発明の実施の形態1に係る切替制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態2に係る切替制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態3に係る切替制御に付随して実行される排気弁の閉じ時期EVCの制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態4に係る切替制御に付随して実行される吸気弁のリフト量の制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態5に係る切替制御に付随して実行される気筒休止制御を説明するためのタイムチャートである。
以下に説明される各実施の形態において、各図において共通する要素には、同一の符号を付して重複する説明を省略又は簡略する。また、以下に示す実施の形態において各要素の個数、数量、量、範囲等の数に言及した場合、特に明示した場合や原理的に明らかにその数に特定される場合を除いて、その言及した数に、この発明が限定されるものではない。また、以下に示す実施の形態において説明する構造やステップ等は、特に明示した場合や明らかに原理的にそれに特定される場合を除いて、この発明に必ずしも必須のものではない。
1.実施の形態1
図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
1−1.内燃機関の構成例
図1は、本発明の実施の形態1に係る内燃機関10の構成の一例を模式的に示す図である。図1に示す内燃機関10は、一例として、火花点火式エンジン(例えば、ガソリンエンジン)であり、車両に搭載され、その動力源とされる。
内燃機関10は、複数の気筒群を備える内燃機関の一例として、第1バンク20(第1気筒群)と第2バンク50(第2気筒群)とを有するV型エンジンとして構成されている。より詳細には、内燃機関10では、一例として、第1バンク20は、一列に配置された3つの気筒12(#1、#3及び#5)を含み、第2バンク50は、一列に配置された3つの気筒12(#2、#4及び#6)を含む。すなわち、内燃機関10はV型6気筒エンジンである。内燃機関10の爆発順序の一例は、#1→#2→#3→#4→#5→#6である。
第1バンク20及び第2バンク50は、それぞれ、可変動弁装置22及び52を備えている。第1バンク20用の可変動弁装置22は、各気筒12の吸気弁(図示省略)の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構24と、各気筒12の排気弁(図示省略)の開閉時期を可変とする排気可変動弁機構26とを備えている。
吸気可変動弁機構24は、各吸気弁を駆動する吸気カム28が固定された吸気カムシャフト30と、電動アクチュエータ(電動機)を含むVVTユニット32とを含む。吸気可変動弁機構24は、この電動アクチュエータを用いてクランクシャフト14の回転位相に対する吸気カムシャフト30の回転位相を変更することにより吸気弁の開閉時期を可変とする機能を有する。より詳細には、吸気カムシャフト30の回転位相を変更するために、電動アクチュエータは、減速機構(図示省略)を介して吸気カムシャフト30を回転駆動するように構成されている。
吸気可変動弁機構24によれば、吸気弁の作用角(開弁期間)を固定としつつ当該吸気弁の開閉時期(開弁期間の位相)を所定の制御範囲内で連続的に変更できる。また、吸気カムシャフト30の周囲には、吸気カムシャフト30の回転位相(カム角)に応じた信号を出力する吸気カム角センサ34が配置されている。
排気可変動弁機構26は、一例として、公知の油圧式の可変バルブタイミング機構であり、排気弁(図示省略)を駆動する排気カム36が固定された排気カムシャフト38の回転位相をクランクシャフト14の回転位相を基準として変更することにより排気弁の開閉時期を可変とする機能を有する。なお、排気可変動弁機構26も、吸気可変動弁機構24と同様に電動式であってもよい。また、排気カムシャフト38の周囲には、排気カムシャフト38の回転位相(カム角)に応じた信号を出力する排気カム角センサ40が配置されている。
第2バンク50の可変動弁装置52は、各気筒12の吸排気弁を駆動するために、第1バンク20の可変動弁装置22と同様に、吸気可変動弁機構24と排気可変動弁機構26とを備えている。
内燃機関10は、さらに、各バンク20、50の可変動弁装置22、52等の内燃機関10の各種アクチュエータを制御する制御装置60を備えている。制御装置60は、プロセッサ60aとメモリ60bとを有する電子制御ユニット(ECU)である。メモリ60bは、内燃機関10を制御するためのプログラムを記憶している。プロセッサ60aは、メモリ60bからプログラムを読み出して実行する。なお、制御装置60は、複数のECUから構成されていてもよい。
制御装置60は、各種センサからセンサ信号を取り込む。各種センサは、上述のカム角センサ34、40に加え、例えば、クランク角センサ62を含む。クランク角センサ62は、クランク角に応じた信号を出力する。制御装置60は、クランク角センサ62からの信号を用いてエンジン回転速度NEを算出できる。また、プロセッサ60aは、取り込まれたセンサ信号を用いて各種プログラムを実行し、上記の各種アクチュエータ(可変動弁装置22、52、並びに図示省略する燃料噴射弁及び点火装置など)を操作するための操作信号を出力する。
1−2.エンジン制御
制御装置60により行われるエンジン制御は、吸気可変動弁機構24を用いたデコンプ制御と切替制御とを含む。図2は、デコンプ制御用の吸気弁の閉じ時期IVC1と、切替制御によって選択される閉じ時期IVC2(早閉じ)の例を説明するための図である。
1−2−1.デコンプ制御
エンジン始動時(より詳細には、クランキング中)には、気筒内の圧縮圧を解放するためのデコンプレッション(以下、「デコンプ」と略する)を行うことにより、パワートレーン(内燃機関及びこれに接続された動力伝達装置)の共振に起因する車両のフロア振動の低減を図ることができる。
本実施形態では、デコンプを実現するためのデコンプ制御は、第1バンク20及び第2バンク50を対象として、吸気可変動弁機構24による吸気弁の閉じ時期の遅角を利用して実行される。より詳細には、デコンプ制御の実施のために、制御装置60は、図2に示すように、吸気下死点(BDC)よりも遅角された閉じ時期IVC1が得られるように吸気可変動弁機構24を制御する。
吸気可変動弁機構24の利用により、クランクシャフト14が回転していないエンジン停止中においても、閉じ時期IVCの変更が可能となる。このため、デコンプ制御用の閉じ時期IVC1への閉じ時期IVCの変更は、例えば、エンジン停止中に行われてもよい。なお、閉じ時期IVC1への変更は、エンジン停止中に代え、例えば、エンジン停止要求の発令に伴うエンジン停止処理中に(すなわち、エンジン停止前に)実行されてもよい。
1−2−2.切替制御
エンジン始動後(初爆完了後)には、吸気の吸入効率(充填効率)を高めるために、デコンプ制御の終了後に吸気弁の閉じ時期IVCを進角させる切替制御を行う必要がある。図2に示す例では、この進角制御によって、デコンプ制御用の閉じ時期IVC1から、吸気下死点(BDC)よりも早閉じ側の閉じ時期IVC2に向けて、第1バンク20及び第2バンク50の吸気弁の閉じ時期IVC(開閉時期)が進角される。閉じ時期IVC2は、早閉じモードの利用中に最初に選択される閉じ時期IVCに相当する。
1−2−3.切替制御に関する課題
内燃機関10のように複数の気筒群のそれぞれに対して上述の構成を有する吸気可変動弁機構24を備える内燃機関では、切替制御によって吸気弁の閉じ時期IVCが切り替わるタイミングが気筒群間でずれると、吸気弁の開き時期IVOが切り替わるタイミングも気筒群間でずれることになる。その結果、内部EGRガス量の気筒群間ばらつきが生じることが懸念される。なお、閉じ時期IVCが切り替わるタイミングが気筒群間でずれることは、気筒群間で吸気の吸入効率がばらつくことに起因する新気充填量(トルク)不足(閉じ時期IVCの切り替えが早く進行する側の気筒群)やノック発生(閉じ時期IVCの切り替えが遅れる側の気筒群)に繋がる。
以下、図3及び図4を参照して、切替制御によって吸気弁の閉じ時期IVCが切り替わるタイミングが気筒群間でずれる要因について説明する。
図3は、第1バンク20及び第2バンク50の各吸気カムシャフト30をそれらの軸方向から見た図である。より詳細には、図3は、あるクランク角位置における2つの吸気カムシャフト30の回転位置を示している。図3に示すように、第1バンク20の吸気カムシャフト30には、上述の爆発順序に従う#1、#3及び#5気筒の吸気カム28が等角度間隔(120°間隔)で配置されている。同様に、第2バンク50の吸気カムシャフト30には、#2、#4及び#6気筒の吸気カム28が等角度間隔(120°間隔)で配置されている。
図4は、各気筒12の吸気弁の開閉動作に伴うカム反力(バルブスプリング反力など)に起因して各吸気カムシャフト30に作用するカムトルクの波形をバンク20、50毎に表した図である。このカムトルクは、吸気弁が開く際には吸気カムシャフト30の回転に抗する方向(図4では上方向)に作用する。ここでは、カムトルクがこのように作用する時を、カム反力(カムトルク)が大きい時と称する。一方、吸気弁が閉じる際には、カムトルクは吸気カムシャフト30の回転方向と同じ方向(図4では下方向)に作用する。ここでは、カムトルクがこのように作用する時を、カム反力(カムトルク)が小さい時と称する。
VVTユニット32の電動アクチュエータが吸気弁の開閉時期を進角させることは、回転している吸気カムシャフト30をさらにその回転方向に回転駆動させることに相当する。このため、例えば図4中のクランク角位置Aが到来したタイミングで切替制御(すなわち、進角)を開始しようとした場合、第1バンク20では、電動アクチュエータは、その動作開始直後に、#3気筒からの大きなカムトルクに抗しながら吸気カムシャフト30を回転駆動することが求められる。一方、第2バンク50では、電動アクチュエータが動作開始直後に受けるカムトルクは#2気筒からのものとなり、吸気カムシャフト30の回転駆動はこのカムトルクによって妨げられない。
以上説明したように作用するカムトルクの影響により、両バンク20、50の電動アクチュエータが切替制御のために同じタイミングで同じトルクを発揮した場合には、切替制御によって吸気弁の閉じ時期IVCが切り替わるタイミングが気筒群間でずれてしまう。図4に示す例では、第1バンク20の切替タイミングが第2バンク50のそれと比べて遅れてしまう。また、閉じ時期IVC1から閉じ時期IVC2に切り替わる過程での各時点の閉じ時期IVCについても、バンク間(気筒群間)でずれてしまう。
付け加えると、吸気可変動弁機構24のような電動式の可変バルブタイミング機構の利用によれば、デコンプ制御用の閉じ時期IVC1と早閉じ用の閉じ時期IVC(閉じ時期IVC2等)との間の閉じ時期IVC1の作動幅を広く確保しようとすると、上記減速機構の減速比を低くすることが求められる。この減速比が低くなると、電動アクチュエータが発生させるトルクが同じ場合に吸気カムシャフト30に伝達されるトルクが小さくなる。したがって、閉じ時期IVC1を大きく遅角してデコンプの効果を高めつつ早閉じモードを行えるように上記作動幅を広くした場合には、上述の課題がより顕著となる。
1−2−4.切替制御の特徴部
上述の課題に鑑み、本実施形態では、制御装置60は、デコンプ制御の終了後の切替制御を次のように実行する。図5は、本発明の実施の形態1に係る切替制御を説明するためのタイムチャートである。
図5中の時点t1は、エンジン始動要求を受けてクランキングが開始された時点に相当する。クランキングの開始に伴い、エンジン回転速度NEが上昇していく。また、クランキングの開始に伴い、吸入空気量を制御するためのスロットル弁(図示省略)は閉じているので、吸気圧(吸気管圧)は、エンジン停止中の大気圧から低下していく。
クランキングの開始時(エンジン始動の開始時)には、各気筒12の吸気弁の閉じ時期IVCは、デコンプ制御用の閉じ時期IVC1に制御されている。エンジン回転速度NEが所定の共振周波数帯を超えると、燃料噴射及び点火が開始される。時点t2は、燃料噴射及び点火の開始に伴い、ある気筒で初爆が生じた時点に相当する。
時点t2よりも後の時点t3は、初爆後に吸気圧が所定の閾値Pthにまで低下した時点に相当する。本実施形態における切替制御(デコンプ制御用の閉じ時期IVC1から早閉じ用の閉じ時期IVC2への切替)は、基本的には、この時点t3の到来を受けて実行される。このような時期において切替制御を行うことにより、エンジン始動後に吸気圧が下がった後に、閉じ時期IVCがBDCを通過する(跨ぐ)ようになる。これにより、実圧縮比が高くなるBDC付近において筒内充填空気量(筒内圧)を下げられるようになるので、BDC付近においてノックが生じ易くなることを抑制できるようになる。
図5中の実線と破線の2つのIVC位置の波形は、本実施形態とは異なり、時点t3において両バンク20、50の切替制御を同時に開始した場合の波形に相当する。より詳細には、実線は、両バンク20、50の切替制御を同時に開始したとしたならば切替制御の開始時(電動アクチュエータが動き始める時)にカムトルク(カム反力)が相対的に大きくなる方のバンク(以下、「カムトルク大バンク」と称する)に対応している。一方、破線は、切替制御の開始時にカムトルクが相対的に小さくなる方のバンク(以下、「カムトルク小バンク」と称する)に対応している。
図5に示すように、電動アクチュエータが動き出す際のカムトルクの気筒群間の差の影響により、カムトルク大バンクにおいて閉じ時期IVCが切り替わるタイミングが遅れてしまう。このような切替タイミングの遅れを抑制するために、本実施形態では、カムトルク大バンク側の電動アクチュエータの通電開始タイミングが、カムトルク小バンクのそれよりも早められる。
具体的には、カムトルク大バンク側の電動アクチュエータの通電開始タイミングは、例えば、吸気圧が上記閾値Pthよりも所定量だけ高い値にまで下がった時と定めることができる。また、2つのバンク20、50のうちのどちらがカムトルク大バンクになるのかは、例えば次のような手法によって、事前に(エンジン始動開始前に)把握することができる。すなわち、内燃機関10では、クランク角センサ62を用いてクランク角が検知されている。したがって、切替制御の開始タイミングを予め決定しておくことにより、エンジン停止中にクランク角センサ62を用いて取得されたクランク角に基づいて、エンジン停止中の各気筒12のカム山(カムノーズ部)の位置とともに、切替制御の開始タイミングのカム山の位置を把握することが可能となる。
1−3.作用効果
図5を参照して説明した本実施形態の切替制御によれば、カムトルク影響の軽減のために、カムトルク大バンク側の電動アクチュエータの通電開始タイミングが、カムトルク小バンクのそれよりも早められる。これにより、カムトルク大バンク側の閉じ時期IVCの切替タイミングの遅れを抑制できるので、当該切替タイミングの気筒群間のずれが抑制される。その結果、開き時期IVOの気筒群間のずれ(気筒群間でのバルブオーバーラップ期間の差)も抑制されるので、内部EGRガス量の気筒群間のばらつきを抑制できるようになる。その結果、切替制御時の燃焼安定性を良好に確保できる。
付け加えると、上述した実施の形態1の制御例「カムトルク大バンク側の電動アクチュエータの通電開始タイミングをカムトルク小バンクのそれよりも早めること」は、「切替制御の実行に伴う内部EGRガス量の気筒群間のばらつきが抑制されるように可変動弁装置の制御を気筒群間で異ならせる」という上位概念1の技術思想を具現化した制御の一例に相当する。
また、上述した実施の形態1の制御例は、上述の上位概念1に対する下位概念1に相当する次の技術思想「切替制御によって吸気弁の開閉時期が切り替わるタイミングの気筒群間のずれが抑制されるように、少なくとも1つの気筒群において閉じ時期が切り替わるタイミングを変化させる」を具現化した制御の一例にも相当する。
1−4.実施の形態1に対する変形例
上述の下位概念1に相当する技術思想「切替制御によって吸気弁の開閉時期が切り替わるタイミングの気筒群間のずれが抑制されるように、少なくとも1つの気筒群において閉じ時期が切り替わるタイミングを変化させる」を具現化した他の制御例は、次のような例を含む。すなわち、切替タイミングの気筒群間のずれを抑制するために、カムトルク小バンク側の電動アクチュエータの通電開始タイミングをカムトルク大バンクのそれよりも遅らせてもよい。また、通電開始タイミングを気筒群間で異ならせる例に代え、切替制御時のカムトルク大バンク側の電動アクチュエータの駆動電流をカムトルク小バンクのそれよりも高めてもよい。これにより、カムトルク大バンクにおける閉じ時期IVCの切替速度(切り替えに要する時間)を短縮し、切替タイミングの気筒群間のずれを抑制できる。また、上記とは逆に、切替制御時のカムトルク小バンク側の電動アクチュエータの駆動電流をカムトルク大バンクのそれよりも下げてもよい。
また、2つの気筒群(バンク20、50)を備える内燃機関10とは異なり、3つ以上の気筒群を備える内燃機関に対して、実施の形態1及び上記の変形例の制御が適用されてもよい。具体的には、複数の気筒群のうちでカムトルク(カム反力)が相対的に大きい1又は複数の気筒群を対象として、電動アクチュエータの通電開始タイミングを早めたり、又は、その駆動電流を高めたりしてもよい。或いは、複数の気筒群のうちでカムトルクが相対的に小さい1又は複数の気筒群を対象として、電動アクチュエータの通電開始タイミングを遅らせたり、又は、その駆動電流を下げたりしてもよい。
2.実施の形態2
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態2について説明する。本実施形態の内燃機関は、図1に示す内燃機関10と同様のハードウェア構成を備え、以下に説明する点において内燃機関10と相違している。このことは、後述の実施の形態3〜5についても同様である。
2−1.切替制御の特徴部
図6は、本発明の実施の形態2に係る切替制御を説明するためのタイムチャートである。なお、図6に示す例においては、エンジン回転速度NE及び吸気圧(吸気管圧)の図示を省略しているが、これらの波形は図5と同様である。また、このことは、後述の形態3〜5についても同様である。
実施の形態1において説明した課題に鑑み、本実施形態では、制御装置60は、図6に示すように、カムトルク大バンクのデコンプ制御用の閉じ時期IVC3を、事前に(すなわち、切替制御の実行に先立ち)カムトルク小バンクのデコンプ制御用の閉じ時期IVC1よりも進角させる制御を行う。
より詳細には、閉じ時期IVC3への進角は、例えば、デコンプ制御の開始時(エンジン始動時)に行われてもよい。また、当該進角は、例えば、エンジン停止中に、特定のバンク20又は50を必ずカムトルク大バンクとするという条件を満たす閉じ時期IVC3が得られるように、当該特定のバンク20又は50の吸気カムシャフト30の回転位置を制御する停止位置制御を行う(換言すると、カムトルク大バンクの初期バルブタイミング自体を進角しておく)ことによって実行されてもよい。或いは、当該進角は、例えば、デコンプ制御の開始時に代え、エンジン停止中に実行されてもよい。
2−2.作用効果
図6を参照して説明した本実施形態の切替制御は、カムトルク影響の軽減のために、カムトルク大バンクのデコンプ制御用の閉じ時期IVC3を、事前にカムトルク小バンクのデコンプ制御用の閉じ時期IVC1よりも進角させる制御を伴って実行される。これにより、両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時(時点t3)のカムトルク大バンク側の閉じ時期IVCの移動量を減らすことができる。このような実施の形態2によっても、カムトルク大バンク側の閉じ時期IVCの切替タイミングの遅れを抑制できるので、当該切替タイミングの気筒群間のずれが抑制される。したがって、内部EGRガス量の気筒群間のばらつきを抑制できる。
付け加えると、上述した実施の形態2の制御例「カムトルク大バンクのデコンプ制御用の閉じ時期IVC3を、事前にカムトルク小バンクのデコンプ制御用の閉じ時期IVC1よりも進角させること」も、実施の形態1の制御例と同様に、実施の形態1において説明した上位概念1の技術思想、及びその下位概念1に相当する技術思想を具現化した制御の一例に相当する。
また、3つ以上の気筒群を備える内燃機関の例では、複数の気筒群のうちでカムトルク(カム反力)が相対的に大きい1又は複数の気筒群を対象として、実施の形態2の制御(閉じ時期IVCを事前に進角させること)が適用されてもよい。
3.実施の形態3
次に、図7を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
3−1.切替制御に付随して実行される排気弁の制御
図7は、本発明の実施の形態3に係る切替制御に付随して実行される排気弁の閉じ時期EVCの制御を説明するためのタイムチャートである。
実施の形態1において説明した課題に鑑み、本実施形態では、制御装置60は、図7に示すように、両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時(時点t3)に、カムトルク大バンクの排気弁の閉じ時期EVCが遅角されるように排気可変動弁機構26を制御する。より詳細には、カムトルク大バンクの排気弁の閉じ時期EVCが、カムトルク小バンクのそれと同じ閉じ時期EVC1から、閉じ時期EVC2に向けて遅角される。
カムトルクの気筒群間の差の影響によってカムトルク大バンクの開き時期IVOの切替タイミングが遅れることは、カムトルク大バンクのバルブオーバーラップ期間が過渡的にカムトルク小バンクのそれよりも小さくなり、内部EGRガス量が過渡的に少なくなることを意味する。したがって、カムトルク大バンクの閉じ時期EVCを上記のように遅角させることによって、バルブオーバーラップ期間の過渡的な減少を抑制できる。
また、図7に示す例では、カムトルク大バンクの閉じ時期EVCを遅角してから所定時間が経過した時点t4において、カムトルク小バンクの閉じ時期EVCについても、EVC1からEVC2に変更されている。これは、カムトルク大バンクの吸気弁の開閉時期の切替タイミングの遅れが解消した後(両バンク20、50の開き時期IVOが揃った後)に上述の閉じ時期EVCの遅角に起因するバルブオーバーラップ期間の気筒群間の差が残らないようにするためである。
3−2.作用効果
図7を参照して説明した本実施形態の排気弁の制御によれば、切替制御の開始時に一時的にカムトルク大バンクの閉じ時期EVCを遅角することによって、カムトルク大バンクの吸気弁の開閉時期の切替タイミングの遅れに起因する内部EGRガス量の気筒群間のばらつきを抑制できる。
付け加えると、上述した実施の形態3の制御例「両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時に、カムトルク大バンクの排気弁の閉じ時期EVCが遅角されるように排気可変動弁機構26を制御すること」も、実施の形態1及び2の制御例と同様に、実施の形態1において説明した上位概念1の技術思想を具現化した制御の一例に相当する。
また、3つ以上の気筒群を備える内燃機関の例では、複数の気筒群のうちでカムトルク(カム反力)が相対的に大きい1又は複数の気筒群を対象として、実施の形態3の制御(閉じ時期EVCの遅角)が適用されてもよい。
4.実施の形態4
次に、図8を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
本実施形態の内燃機関が備える吸気可変動弁機構は、図1に示す吸気可変動弁機構と同様の機能(電動アクチュエータを用いて吸気弁の開閉時期を可変とする機能)Aだけでなく、電動アクチュエータによって吸気弁の閉じ時期IVCを進角させる際に吸気弁から吸気カムシャフト30に作用するカムトルクを可変とする機能Bをも有する。そして、後者の機能Bは、本実施形態では、吸気可変動弁機構が、吸気弁のリフト量を可変とする公知の可変バルブリフト機構を含むことによって実現される。
4−1.切替制御に付随して実行される吸気弁のリフト量の制御
図8は、本発明の実施の形態4に係る切替制御に付随して実行される吸気弁のリフト量の制御を説明するためのタイムチャートである。
実施の形態1において説明した課題に鑑み、本実施形態では、制御装置60は、図8に示すように、両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時(時点t3)に、カムトルク大バンクの吸気弁のリフト量を、カムトルク小バンクのそれよりも減少させるように吸気可変動弁機構を制御する。
より詳細には、切替制御開始の時点t3に先立ってカムトルク大バンクの吸気弁のリフト量を所定量だけ減少させることにより、時点t3におけるカムトルク大バンクの吸気弁のリフト量が相対的に下げられる。このリフト量の減少開始タイミングは、例えば、可変バルブリフト機構によるリフト量の切り替えに要する時間を考慮しながら上記閾値Pthよりも所定量だけ高い閾値を決定したうえで、吸気圧が当該閾値にまで下がった時と定めることができる。
また、図8に示す例では、切替制御の開始時点t3において、カムトルク小バンクの吸気弁のリフト量についても、カムトルク大バンクと同様にリフト量を下げる制御が行われている。これは、上記課題への対策としてのカムトルク大バンクの吸気弁のリフト量の減少を行った後にリフト量の気筒群間の差が残らないようにするためである。なお、このような例に代え、上記対策を行ったカムトルク大バンクのリフト量を、カムトルク小バンクのリフト量と同じ値に戻す制御が実行されてもよい。
4−2.作用効果
図8を参照して説明した本実施形態の吸気弁のリフト量の制御によれば、切替制御の開始時にカムトルク大バンクのリフト量が下げられる。これにより、電動アクチュエータの作動開始直後において、カムトルク大バンクの吸気カムシャフト30に作用するカムトルク(カム反力)を下げることができる。つまり、カムトルク大バンクの吸気カムシャフト30の駆動に必要なトルクを下げることができる。このような実施の形態4によっても、カムトルク大バンク側の閉じ時期IVCの切替タイミングの遅れを抑制できるので、当該切替タイミングの気筒群間のずれが抑制される。したがって、内部EGRガス量の気筒群間のばらつきを抑制できる。
付け加えると、上述した実施の形態4の制御例「両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時に、カムトルク大バンクの吸気弁のリフト量を、カムトルク小バンクのそれよりも減少させるように吸気可変動弁機構を制御すること」は、実施の形態1〜3の制御例と同様に、上述の上位概念1の技術思想を具現化した制御の一例に相当する。さらに、実施の形態4の制御例は、「切替制御によって吸気弁の開閉時期が切り替わるタイミングの気筒群間のずれが抑制されるように、吸気可変動弁機構を用いて複数の気筒群の少なくとも1つにおいて吸気カムシャフトに作用するカムトルクを変化させる」という上位概念2の技術思想を具現化した制御の一例にも相当する。
4−3.実施の形態4に対する変形例
上述の上位概念2に相当する技術思想を具現化した制御例は、次のような例を含む。すなわち、切替タイミングの気筒群間のずれを抑制するために、両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時に、カムトルク小バンクの吸気弁のリフト量を、カムトルク大バンクのそれよりも増加させるように吸気可変動弁機構を制御してもよい。
また、3つ以上の気筒群を備える内燃機関の例では、複数の気筒群のうちでカムトルク(カム反力)が相対的に大きい1又は複数の気筒群を対象として、実施の形態4の制御(吸気弁のリフト量の減少)が適用されてもよい。或いは、複数の気筒群のうちでカムトルクが相対的に小さい1又は複数の気筒群を対象として、上記変形例の制御(吸気弁のリフト量の増加)が適用されてもよい。
5.実施の形態5
次に、図9を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。
本実施形態の内燃機関が備える吸気可変動弁機構は、実施の形態4の吸気可変動弁機構と同様に、上述の機能Aと機能Bを有する。ただし、本実施形態では、後者の機能Bは、吸気可変動弁機構が、吸気弁を閉じた状態で維持可能とする公知の気筒休止機構(弁停止機構)を含むことによって実現される。
5−1.切替制御に付随して実行される気筒休止制御
図9は、本発明の実施の形態5に係る切替制御に付随して実行される気筒休止制御を説明するためのタイムチャートである。
実施の形態1において説明した課題に鑑み、本実施形態では、制御装置60は、図9に示すように、両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時(時点t3)に、カムトルク大バンクの特定気筒を対象として気筒休止制御を実行する。この気筒休止制御は、特定気筒の吸気弁の駆動を停止させるように吸気可変動弁機構を制御することを含む。
より詳細には、ここでいう特定気筒としては、切替制御の開始後に最初に吸気カム28が吸気弁を駆動する予定の気筒が該当する。気筒休止制御は、例えば、クランク角センサ62を用いて取得されるクランク角に基づいて特定気筒を判別しながら行うことができる。なお、特定気筒は、切替制御の開始後に最初に吸気カム28が吸気弁を駆動する予定の気筒だけでなく、同一気筒群におけるその後の1つ以上の所定数の気筒を含んでもよい。
5−2.作用効果
図9を参照して説明した本実施形態の気筒休止制御によれば、切替制御の開始時に、カムトルク大バンクの特定気筒を対象として吸気弁の駆動を停止させる(吸気カム28を空振りさせる)気筒休止制御が実行される。これにより、電動アクチュエータの作動開始直後においてカムトルク大バンクの吸気カムシャフト30に作用するカムトルク(カム反力)を下げることができる。つまり、カムトルク大バンクの吸気カムシャフト30の駆動に必要なトルクを下げることができる。このような実施の形態5によっても、カムトルク大バンク側の閉じ時期IVCの切替タイミングの遅れを抑制できるので、当該切替タイミングの気筒群間のずれが抑制される。したがって、内部EGRガス量の気筒群間のばらつきを抑制できる。
付け加えると、上述した実施の形態5の制御例「両バンク20、50を対象として早閉じ用の閉じ時期IVCへの切替制御を開始する時に、カムトルク大バンクの特定気筒を対象として吸気弁の駆動を停止させる気筒休止制御を実行すること」は、実施の形態1〜4の制御例と同様に、上述の上位概念1の技術思想を具現化した制御の一例に相当する。また、実施の形態5の制御例は、実施の形態4の制御例と同様に、上述の上位概念2の技術思想を具現化した制御の一例にも相当する。
また、3つ以上の気筒群を備える内燃機関の例では、複数の気筒群のうちでカムトルク(カム反力)が相対的に大きい1又は複数の気筒群を対象として、実施の形態5の気筒休止制御)が適用されてもよい。
6.他の実施の形態
以上説明した各実施の形態1〜5に記載の制御例及びそれらの各変形例の少なくとも2つを適宜組み合わせてもよい。また、実施の形態1、2、4、5及びこれらの変形例に係る制御は、図1に示す構成とは異なり、排気可変動弁機構26を備えない内燃機関に適用されてもよい。
10 内燃機関
12 気筒
14 クランクシャフト
20 第1バンク
22、52 可変動弁装置
24 吸気可変動弁機構
26 排気可変動弁機構
28 吸気カム
30 吸気カムシャフト
32 VVTユニット(電動アクチュエータを含む)
34 吸気カム角センサ
36 排気カム
38 排気カムシャフト
40 排気カム角センサ
50 第2バンク
60 制御装置
62 クランク角センサ

Claims (2)

  1. 複数の気筒群と、
    前記複数の気筒群のそれぞれに設けられ、吸気弁の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構、及び、排気弁の開閉時期を可変とする排気可変動弁機構のうちの少なくとも前記吸気可変動弁機構を含む可変動弁装置と、
    前記可変動弁装置を制御する制御装置と、
    を備える内燃機関であって、
    前記吸気可変動弁機構は、クランクシャフトの回転位相に対する吸気カムシャフトの回転位相を電動アクチュエータを用いて変更することにより前記吸気弁の開閉時期を可変とし、
    前記制御装置は、
    エンジン始動時に、前記複数の気筒群を対象として、前記吸気可変動弁機構による前記吸気弁の閉じ時期の遅角を利用したデコンプ制御を実行し、
    前記デコンプ制御の終了後に前記複数の気筒群の前記吸気弁の閉じ時期を進角させる切替制御を実行し、かつ、
    前記切替制御の実行に伴う内部EGRガス量の気筒群間のばらつきが抑制されるように前記可変動弁装置の制御を気筒群間で異ならせる
    ことを特徴とする内燃機関。
  2. 複数の気筒群と、
    前記複数の気筒群のそれぞれに設けられ、吸気弁の開閉時期を可変とする吸気可変動弁機構を含む可変動弁装置と、
    前記可変動弁装置を制御する制御装置と、
    を備える内燃機関であって、
    前記吸気可変動弁機構は、クランクシャフトの回転位相に対する吸気カムシャフトの回転位相を電動アクチュエータを用いて変更することにより前記吸気弁の開閉時期を可変とする機能と、前記電動アクチュエータによって前記吸気弁の閉じ時期を進角させる際に前記吸気弁から前記吸気カムシャフトに作用するカムトルクを可変とする機能とを有し、
    前記制御装置は、
    エンジン始動時に、前記複数の気筒群を対象として、前記吸気可変動弁機構による前記吸気弁の閉じ時期の遅角を利用したデコンプ制御を実行し、
    前記デコンプ制御の終了後に前記複数の気筒群の前記吸気弁の閉じ時期を進角させる切替制御を実行し、かつ、
    前記切替制御によって前記吸気弁の開閉時期が切り替わるタイミングの気筒群間のずれが抑制されるように、前記吸気可変動弁機構を用いて前記複数の気筒群の少なくとも1つにおいて前記吸気カムシャフトに作用する前記カムトルクを変化させる
    ことを特徴とする内燃機関。
JP2019099657A 2019-05-28 2019-05-28 内燃機関 Pending JP2020193594A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019099657A JP2020193594A (ja) 2019-05-28 2019-05-28 内燃機関

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019099657A JP2020193594A (ja) 2019-05-28 2019-05-28 内燃機関

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020193594A true JP2020193594A (ja) 2020-12-03

Family

ID=73546248

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019099657A Pending JP2020193594A (ja) 2019-05-28 2019-05-28 内燃機関

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020193594A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6020770B2 (ja) エンジンの制御装置
US8096279B2 (en) Premixed compression ignition type engine and method of controlling the same
JP4525517B2 (ja) 内燃機関
WO2011114518A1 (ja) 内燃機関の制御装置およびその内燃機関を備える車両の制御装置
JP5765494B2 (ja) 内燃機関の制御装置および制御方法
US8695544B2 (en) High expansion ratio internal combustion engine
JP2008151059A (ja) 可変動弁機構を備える内燃機関の制御装置
US10718275B2 (en) Miller cycle engine
JP2010025061A (ja) 内燃機関の点火時期制御装置及び点火時期制御方法
US20200173378A1 (en) Internal combustion engine system
JP2020037906A (ja) ミラーサイクルエンジン
US10669953B2 (en) Engine control system
JP5979031B2 (ja) 火花点火式エンジン
US7325521B1 (en) System and method for improved cam retard
JP5447169B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US7690340B2 (en) Device and method for controlling internal combustion engine
JP2020193594A (ja) 内燃機関
JP2015048839A (ja) 内燃機関のバルブタイミング制御装置
US20180347477A1 (en) Control device for vehicle
JP4238629B2 (ja) 内燃機関のアイドル振動低減装置
US11859520B1 (en) Extended phaser range of authority for reduced effective compression ratio during engine starting
JP2010031803A (ja) 多気筒内燃機関の制御装置
JP2010229911A (ja) 可変動弁機構の制御装置
WO2016104732A1 (ja) 内燃機関の制御装置
CN110578608A (zh) 内燃机控制