JP2010031803A - 多気筒内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生を抑制することのできる多気筒内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】電子制御装置50は、8つの気筒11のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する。また、電子制御装置50は、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを可変とする吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する。また、稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが遅角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する。
【選択図】図1
【解決手段】電子制御装置50は、8つの気筒11のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する。また、電子制御装置50は、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを可変とする吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する。また、稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが遅角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、複数の気筒のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する多気筒内燃機関の制御装置に関する。
この種の多気筒内燃機関の制御装置としては、例えば特許文献1に記載のものがある。特許文献1に記載のものも含めて従来の多気筒内燃機関の制御装置では、例えば、当該内燃機関を搭載する車両の加速時や高速走行時等には、複数の気筒を全て稼動させる全気筒運転を行うことにより所望の安定した出力を得るようにしている。一方、機関回転速度や車速等が略一定であるクルーズ走行時等には、複数の気筒の一部のみを稼働させる部分気筒運転に切り換えることにより、稼動気筒に対する吸気の充填効率を高めて燃費の向上等を図るようにしている。
特開昭60―45767号公報
ところが、このような多気筒内燃機関の制御装置にあっては、稼動気筒を増加させる際には、機関出力が急激に増大し、稼動気筒数を減少させる際には、機関出力が急激に低下することとなる。このため、稼動気筒数の変更にともない出力ショックが生じることとなる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生を抑制することのできる多気筒内燃機関の制御装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、複数の気筒のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する稼動気筒数変更手段を備える多気筒内燃機関の制御装置において、吸気バルブの開弁タイミングを可変とするバルブタイミング可変機構と、前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが遅角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御することをその要旨としている。
(1)請求項1に記載の発明は、複数の気筒のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する稼動気筒数変更手段を備える多気筒内燃機関の制御装置において、吸気バルブの開弁タイミングを可変とするバルブタイミング可変機構と、前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが遅角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御することをその要旨としている。
吸気バルブの開弁タイミングを遅角させると、すなわち吸気バルブを遅開きにすると、これにともない吸気の充填効率が低下するようになるため、機関出力が低下することとなる。そして、上記構成によれば、稼動気筒を増加する際には、これに併せて吸気バルブの開弁タイミングが遅角されるようになるため、稼動気筒の増加にともなう機関出力の増大を抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒の増加に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングを遅角させた後、進角側に向けて徐変するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御することをその要旨としている。
稼動気筒の増加に併せて吸気バルブの開弁タイミングを遅角させた後には、機関出力を増大させるべく、吸気バルブの開弁タイミングを進角させる必要がある。ただしこのとき、吸気バルブの開弁タイミングを急激に進角させると、これにともない機関出力が急激に増大して出力ショックが発生するおそれがある。
この点、上記構成によれば、稼動気筒の増加に併せて吸気バルブの開弁タイミングを遅角させた後、進角側に向けて徐変するようにしているため、機関出力の急激な増大を抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数の増加後に吸気バルブの開弁タイミングを進角する際に、これにともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(3)請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を増加するのに先だち、前記吸気バルブの開弁タイミングを進角側に徐変させるとともに、稼動気筒の増加に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが遅角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御することをその要旨としている。
同構成によれば、稼動気筒数を増加する際に、吸気バルブの開弁タイミングが最遅角位置にある場合であっても、すなわち吸気バルブのバルブタイミングをそれ以上遅角させることができない場合であっても、稼動気筒を増加するのに先立ち吸気バルブの開弁タイミングを進角させることで、稼動気筒の増加に併せて吸気バルブの開弁タイミングを遅角させることができるようになる。また、こうした吸気バルブの開弁タイミングの進角制御は徐々に行われるため、当該進角制御の実行にともなう機関出力の急激な増大が生じることもない。従って、稼動気筒数の増加に併せて吸気バルブの開弁タイミングを遅角するための機会を好適に得るとともに、稼動気筒を増加するのに先立ち吸気バルブの開弁タイミングを進角する際に、これにともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段による前記稼動気筒の増加数が多いときほど前記吸気バルブの開弁タイミングの遅角量を大きく設定することをその要旨としている。
同構成によれば、稼動気筒数変更手段による稼動気筒の増加数が多いときほど、すなわち稼動気筒の増加にともない予想される機関出力の増大量が大きいときほど、吸気バルブの開弁タイミングの遅角量が大きく設定されるため、稼動気筒の増加にともなう機関出力の増大を的確に抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生を的確に抑制することができるようになる。
(5)請求項5に記載の発明は、複数の気筒のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する稼動気筒数変更手段を備える多気筒内燃機関の制御装置において、吸気バルブの開弁タイミングを可変とするバルブタイミング可変機構と、前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する駆動制御手段とを備え、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を減少する際に、当該稼動気筒の減少に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが進角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御することをその要旨としている。
吸気バルブの開弁タイミングを進角させると、すなわち吸気バルブを早開きにすると、これにともない吸気の充填効率が増大するようになるため、機関出力が増大することとなる。そして、上記構成によれば、稼動気筒を減少する際には、これに併せて吸気バルブの開弁タイミングが進角されるようになるため、稼動気筒の減少にともなう機関出力の低下を抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(6)請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を減少するのに先だち、前記吸気バルブの開弁タイミングを遅角側に徐変させるとともに、稼動気筒の減少に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが進角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御することをその要旨としている。
同構成によれば、稼動気筒数を減少する際に、吸気バルブの開弁タイミングが最進角位置にある場合であっても、すなわち吸気バルブのバルブタイミングをそれ以上進角させることができない場合であっても、稼動気筒を減少するのに先立ち吸気バルブの開弁タイミングを遅角させることで、稼動気筒の減少に併せて吸気バルブの開弁タイミングを進角させることができるようになる。また、こうした吸気バルブの開弁タイミングの遅角制御は徐々に行われるため、当該遅角制御の実行にともなう機関出力の急激な低下が生じることもない。従って、稼動気筒数の減少に併せて吸気バルブの開弁タイミングを進角するための機会を好適に得るとともに、稼動気筒を減少するのに先立ち吸気バルブの開弁タイミングを遅角する際に、これにともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項5に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒の減少に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングを進角させた後、遅角側に向けて徐変するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御することをその要旨としている。
稼動気筒の減少に併せて吸気バルブの開弁タイミングを進角させた後には、機関出力を低下させるべく、吸気バルブの開弁タイミングを遅角させる必要がある。ただしこのとき、吸気バルブの開弁タイミングを急激に遅角させると、これにともない機関出力が急激に低下して出力ショックが発生するおそれがある。
この点、上記構成によれば、稼動気筒の減少に併せて吸気バルブの開弁タイミングを進角させた後、遅角側に向けて徐変するようにしているため、機関出力の急激な低下を抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数の減少後に吸気バルブの開弁タイミングを遅角する際に、これにともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段による前記稼動気筒の減少数が多いときほど前記吸気バルブの開弁タイミングの進角量を大きく設定することをその要旨としている。
同構成によれば、稼動気筒数変更手段による稼動気筒の減少数が多いときほど、すなわち稼動気筒の減少にともない予想される機関出力の低下量が大きいときほど、吸気バルブの開弁タイミングの進角量が大きく設定されるため、稼動気筒の減少にともなう機関出力の低下を的確に抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生を的確に抑制することができるようになる。
以下、図1〜図7を参照して、本発明にかかる多気筒内燃機関の制御装置を、車両に搭載されるV型8気筒ガソリンエンジン(以下、「エンジン10」)の制御装置として具体化した一実施形態について詳細に説明する。
図1に、エンジン10及びこれを制御する電子制御装置50の概略構成を模式的に示す。同図では、8つの気筒のうちの1つの気筒11のみを示している。
エンジン10の気筒11には、ピストン12が往復動可能に設けられており、気筒11の内周面とピストン12の頂面とにより燃焼室13が形成される。また、燃焼室13には、吸気ポート21及び排気ポート31が接続されている。また、燃焼室13には、混合気に点火をするための点火プラグ14が設けられている。ピストン12には、コネクティングロッドを介してクランクシャフト16が駆動連結されている。クランクシャフト16には、図示しないタイミングベルトを介して吸気カムシャフト17A及び排気カムシャフト17Bが駆動連結されている。吸気カムシャフト17A及び排気カムシャフト17Bには、吸気カム18A及び排気カム18Bがそれぞれ設けられている。
エンジン10の気筒11には、ピストン12が往復動可能に設けられており、気筒11の内周面とピストン12の頂面とにより燃焼室13が形成される。また、燃焼室13には、吸気ポート21及び排気ポート31が接続されている。また、燃焼室13には、混合気に点火をするための点火プラグ14が設けられている。ピストン12には、コネクティングロッドを介してクランクシャフト16が駆動連結されている。クランクシャフト16には、図示しないタイミングベルトを介して吸気カムシャフト17A及び排気カムシャフト17Bが駆動連結されている。吸気カムシャフト17A及び排気カムシャフト17Bには、吸気カム18A及び排気カム18Bがそれぞれ設けられている。
吸気ポート21には、吸気ポート21にて燃料を噴射する燃料噴射弁15が設けられている。また、吸気ポート21には、吸気通路22が接続されている。吸気通路22の途中には、サージタンク23が設けられている。また、サージタンク23の上流側には、吸気を調量するためのスロットルバルブ24が設けられている。スロットルバルブ24には、スロットルバルブ24の開閉駆動を行うためのスロットルモータ25が設けられている。
排気ポート31には、排気通路32が接続されている。
エンジン10には、吸気ポート21及び排気ポート31を開閉する吸気バルブ26及び排気バルブ36がそれぞれ設けられている。吸気バルブ26は、吸気カムシャフト17Aと一体回転する吸気カム18Aにより開閉駆動され、排気バルブ36は、排気カムシャフト17Bと一体回転する排気カム18Bにより開閉駆動される。
エンジン10には、吸気ポート21及び排気ポート31を開閉する吸気バルブ26及び排気バルブ36がそれぞれ設けられている。吸気バルブ26は、吸気カムシャフト17Aと一体回転する吸気カム18Aにより開閉駆動され、排気バルブ36は、排気カムシャフト17Bと一体回転する排気カム18Bにより開閉駆動される。
また、エンジン10には、吸気バルブ26の開閉タイミングを可変とする吸気バルブタイミング可変機構41A、及び排気バルブ36の開閉タイミングを可変とする排気バルブタイミング可変機構41Bがそれぞれ設けられている。吸気バルブタイミング可変機構41Aは、クランクシャフト16に対する吸気カムシャフト17Aの相対回転位相を調節することにより、吸気バルブ26の開閉タイミングを調節するものとなっている。また、排気バルブタイミング可変機構41Bは、クランクシャフト16に対する排気カムシャフト17Bの相対回転位相を調節することにより、排気バルブ36の開閉タイミングを調節するものとなっている。
こうしたエンジン10において、スロットルバルブ24により調量された空気と燃料噴射弁15から噴射された燃料とが混合されて混合気となり、燃焼室13に供給される。そして、点火プラグ14による点火を通じて混合気が燃焼されると、燃焼のエネルギによりピストン12が押し下げられ、同ピストン12に駆動連結されるクランクシャフト16が回転する。また、燃焼により発生した排気は排気ポート31を通じて排気通路32へと排出される。
また、エンジン10には、その運転状態を検出するための各種センサが設けられている。すなわち、吸気通路22においてスロットルバルブ24の上流側には、燃焼室13に供給される空気の量(以下、「吸気量GA」)を検出する吸気量センサ71が設けられている。また、スロットルバルブ24の近傍には、スロットルバルブ24の開度(以下、「スロットル開度TA」)を検出するスロットル開度センサ72が設けられている。また、クランクシャフト16の近傍には、クランクシャフト16の回転から機関回転速度NEを検出する機関回転速度センサ73が設けられている。また、吸気カムシャフト17Aの近傍には、吸気カムシャフト17Aの回転から吸気カム18Aのカム角GIを検出する吸気カム角センサ74Aが設けられている。また、排気カムシャフト17Bの近傍には、排気カムシャフト17Bの回転から排気カム18Bのカム角GEを検出する排気カム角センサ74Bが設けられている。また、アクセルペダル61の近傍には、アクセルペダル61の操作量(以下、「アクセル開度ACCP」)を検出するアクセル開度センサ75が設けられている。また、エンジン10の冷却水の温度(以下、「冷却水温THW」)を検出するための水温センサ76が設けられている。尚、これらセンサ以外にも各種のセンサが必要に応じて設けられている。これら各センサ71〜76の検出信号は、エンジン10の各種制御を実行する電子制御装置50に入力される。
電子制御装置50は、各種制御を実行するためのプログラム及び演算用マップ、並びに制御の実行に際して算出される各種データ等を記憶するメモリを備えて構成されており、上記各センサ71〜76をはじめとする各種センサの出力値により把握される機関運転状態等に基づいて、例えば次の各制御を実行する。すなわち、スロットルバルブ24を制御するスロットル制御、燃料噴射弁15を制御する燃料噴射制御、吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する吸気バルブタイミング制御、排気バルブタイミング可変機構41Bを駆動制御する排気バルブタイミング制御、エンジン10の8気筒のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する稼動気筒数変更制御を実行する。
次に、図2を参照して、吸気バルブタイミング制御について説明する。
図2に、クランク角と、吸気バルブ26のバルブリフト量及び排気バルブ36のバルブリフト量との関係を示す。
図2に、クランク角と、吸気バルブ26のバルブリフト量及び排気バルブ36のバルブリフト量との関係を示す。
吸気バルブ26の開弁タイミングIVO及び閉弁タイミングIVCは、一点鎖線にて示す最遅角位置から、二点鎖線にて示す最進角位置までの範囲において連続的に設定することができる。ここで、吸気バルブ26の開弁タイミングIVO及び閉弁タイミングIVCは、最遅角位置からの進角量ΔVTIN(以下、「進角量ΔVTIN」)により表すことができる。すなわち、進角量ΔVTINが大きいときほど吸気バルブ26の開閉タイミングIVO,IVCは進角側にあり、進角量ΔVTINが小さいときほど吸気バルブ26の開閉タイミングIVO,IVCは遅角側にある。
図3を参照して、稼動気筒数変更制御について説明する。
図3は、機関回転速度NE及び機関負荷KLと、稼動気筒数との関係を示すマップである。
図3は、機関回転速度NE及び機関負荷KLと、稼動気筒数との関係を示すマップである。
図3に示すように、稼動気筒数変更制御では、機関回転速度NE及び機関負荷KLが気筒休止領域にあるとき、具体的には、機関回転速度NEが中速領域にあり、且つ機関負荷KLが低負荷領域から中負荷領域までの範囲にあるときには、稼動気筒数を4気筒とする。また、機関回転速度NE及び機関負荷KLが気筒休止領域以外の領域である全気筒運転領域にあるときには、稼動気筒数を8気筒とする。尚、本実施形態では、機関負荷KLとして、そのときの吸気量GAと、そのときの機関回転速度NEにて得られる吸気量の最大値である最大吸気量GAmaxとの比「GA/GAmax」を用いている。
ところが、稼動気筒数を増加する際(増筒切替時)には、機関出力が急激に増大することとなる。また、稼動気筒数が減少する際(減筒切替時)には、機関出力が急激に低下することとなる。これらのことから、稼動気筒数の変更にともない出力ショックが生じることとなる。
そこで、本実施形態では、稼動気筒数の変更に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを変更することにより、稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生の抑制を図るようにしている。
以下、増筒切替時における吸気バルブタイミング制御、及び減筒切替時における吸気バルブタイミング制御についてそれぞれ詳細に説明する。
<増筒切替時における吸気バルブタイミング制御>
稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが遅角するようにしている。このように吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させると、すなわち吸気バルブ26を遅開きにすると、これにともない吸気の充填効率が低下するようになるため、機関出力が低下することとなる。これにより、稼動気筒の増加にともなう機関出力の増大を抑制するようにしている。
<増筒切替時における吸気バルブタイミング制御>
稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが遅角するようにしている。このように吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させると、すなわち吸気バルブ26を遅開きにすると、これにともない吸気の充填効率が低下するようになるため、機関出力が低下することとなる。これにより、稼動気筒の増加にともなう機関出力の増大を抑制するようにしている。
また、稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させた後には、その後に、機関出力を増大させるべく、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させる必要がある。ただしこのとき、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを急激に進角させると、これにともない機関出力が急激に増大して出力ショックが発生するおそれがある。そこで、本実施形態では、稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させた後、進角側に向けて徐変させるようにしている。これにより、機関出力の急激な増大を抑制するようにしている。
<減筒切替時における吸気バルブタイミング制御>
稼動気筒を減少する際に、当該稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが進角するようにしている。このように吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させると、すなわち吸気バルブ26を早開きにすると、これにともない吸気の充填効率が増大するようになるため、機関出力が増大することとなる。これにより、稼動気筒の減少にともなう機関出力の低下を抑制するようにしている。
<減筒切替時における吸気バルブタイミング制御>
稼動気筒を減少する際に、当該稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが進角するようにしている。このように吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させると、すなわち吸気バルブ26を早開きにすると、これにともない吸気の充填効率が増大するようになるため、機関出力が増大することとなる。これにより、稼動気筒の減少にともなう機関出力の低下を抑制するようにしている。
また、稼動気筒数を減少する際には、通常、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOは最進角位置となっており、吸気バルブ26のバルブタイミングをそれ以上進角させることができない。そこで、本実施形態では、稼動気筒を減少するのに先立ち開弁タイミングIVOを遅角側に徐変させることで、稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させることができるようにしている。更に、こうした吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの遅角制御を徐々に行うようにしている。これにより、当該遅角制御の実行にともなう機関出力の急激な低下が生じないようにしている。
次に、図4を参照して、稼動気筒数変更制御を通じて稼動気筒を増加する際(増筒切替時)の吸気バルブタイミング制御について詳細に説明する。尚、図4は、増筒切替時における吸気バルブタイミング制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、機関運転中に電子制御装置50により繰り返し実行される。
この処理では、まず、増筒切替要求があるか否かを判断する(ステップS101)。ここで、増筒切替要求は、先の図3にて示したマップに基づいて、機関運転状態が気筒休止領域から全気筒運転領域へ移行しようとするときに電子制御装置50により出力される要求信号である。そしてステップS101の判断処理の結果、増筒切替要求がない場合には(ステップS101:「NO」)、この一連の処理を一旦終了する。一方、増筒切替要求がある場合には(ステップS101:「YES」)、次に、吸気バルブ26のバルブタイミングの目標進角量ΔVTIN1を設定する。ここでの目標進角量ΔVTIN1は、そのときの吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTIN2よりも遅角側の値として設定されるものである。また、目標進角量ΔVTIN1は、稼動気筒の増加数(本実施形態では4気筒)、すなわち稼動気筒の増加にともない予想される機関出力の増大量に応じて設定されている。
こうして目標進角量ΔVTIN1を設定すると(ステップS102)、次に、稼動気筒を増加するのに併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させるべく、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが再び目標進角量ΔVTIN2となるように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動する(ステップS103)。ちなみに、電子制御装置50から吸気バルブタイミング可変機構41Aに対して駆動指令がなされてから、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが目標進角量ΔVTIN2となるまでには所定の時間を要する。そこで本実施形態では、こうした応答遅れを考慮することにより、増筒タイミングよりも僅かに早く吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動するようにしている。
吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが目標進角量ΔVTIN2となると、次に、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角側に徐変させるべく、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが目標進角量ΔVTIN1となるように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動する(ステップS104)。ここでの吸気バルブタイミング可変機構41Aの駆動速度は、ステップS103での吸気バルブ26の駆動速度に比べて十分に小さく設定されている。そして、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが目標進角量ΔVTIN1となると、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図5のタイミングチャートを参照して、増筒切替時における、(a)稼動気筒数CNの推移、(b)吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINの推移、(c)機関出力Pの推移の一例について説明する。尚、図中において、本実施形態の制御における吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINの推移及び機関出力Pの推移を実線にて、従来の制御における吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINの推移及び機関出力Pの推移を一点鎖線にてそれぞれ示す。また、同図においては、吸気バルブタイミング可変機構41Aの応答遅れについては便宜上反映させていない。
図中に一点鎖線にて示すように、従来の制御においては、時刻t1において稼動気筒数CNが4気筒から8気筒に増筒されても(a)、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINは稼動気筒数CNの変更前の進角量ΔVTIN2から変更されることはない(b)。このため、時刻t1において機関出力Pが「P1」から「P2」まで急激に増大することとなる(c)。
一方、本実施形態の制御においては、時刻t1において稼動気筒数CNが4気筒から8気筒に増筒される際に(a)、これに併せて吸気バルブ26の開弁タイミングの進角量ΔVTINが稼動気筒数CNの変更前の進角量ΔVTIN2から、それよりも遅角側の進角量ΔVTIN1に変更される(b)。これにより、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角することにともない吸気の充填効率が低下して機関出力Pが低下することとなる。従って、時刻t1において増筒にともない機関出力Pが急激に増大することはない。また、時刻t1から時刻t2までの期間において、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINが時刻t1における進角量ΔVTIN1から、進角側のΔVTIN2に向けて徐変される(b)。これにより、吸気の充填効率が徐々に増大して機関出力Pが徐々に増大することとなる(c)。
次に、図6を参照して、稼動気筒数変更制御を通じて稼動気筒を減少する際(減筒切替時)の吸気バルブタイミング制御について詳細に説明する。尚、図6は、減筒切替時における吸気バルブタイミング制御の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、機関運転中に電子制御装置50により繰り返し実行される。
この処理では、まず、減筒切替要求があるか否かを判断する(ステップS201)。ここで、減筒切替要求は、先の図3にて示したマップに基づいて、機関運転状態が全気筒運転領域から気筒休止領域へ移行しようとするときに電子制御装置50により出力される要求信号である。そしてステップS201の判断処理の結果、減筒切替要求がない場合には(ステップS201:「NO」)、この一連の処理を一旦終了する。一方、減筒切替要求がある場合には(ステップS201:「YES」)、次に、吸気バルブ26のバルブタイミングの目標進角量ΔVTIN3を設定する。ここでの目標進角量ΔVTIN3は、そのときの吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTIN4よりも遅角側の値として設定されるものである。
こうして目標進角量ΔVTIN3を設定すると(ステップS202)、次に、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角側に徐変させるべく、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが目標進角量ΔVTIN3となるように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動する(ステップS203)。
そして次に、稼動気筒を減少するのに併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させるべく、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが再び目標進角量ΔVTIN4となるように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動する(ステップS204)。ここで、先の目標進角量ΔVTIN3は、ステップS204においての稼動気筒の減少数(本実施形態では4気筒)、すなわち稼動気筒の減少にともない予想される機関出力の増大量に応じて設定されている。また、ここでの吸気バルブタイミング可変機構41Aの駆動速度は、ステップS203での吸気バルブ26の駆動速度に比べて十分に大きく設定されている。ちなみに、電子制御装置50から吸気バルブタイミング可変機構41Aに対して駆動指令がなされてから、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが目標進角量ΔVTIN4となるまでには所定の時間を要する。そこで本実施形態では、こうした応答遅れを考慮することにより、減筒タイミングよりも僅かに早く吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動するようにしている。そして、吸気バルブ26のバルブタイミングの進角量ΔVTINが目標進角量ΔVTIN4となると、この一連の処理を一旦終了する。
次に、図7のタイミングチャートを参照して、減筒切替時における、(a)稼動気筒数CNの推移、(b)吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINの推移、(c)機関出力Pの推移の一例について説明する。尚、図中において、本実施形態の制御における吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINの推移及び機関出力Pの推移を実線にて、従来の制御における吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINの推移及び機関出力Pの推移を一点鎖線にてそれぞれ示す。また、同図においては、吸気バルブタイミング可変機構41Aの応答遅れについては便宜上反映させていない。
図中に一点鎖線にて示すように、従来の制御においては、時刻t4において稼動気筒数CNが8気筒から4気筒に減筒されても(a)、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINは稼動気筒数CNの変更前の進角量ΔVTIN2から変更されることはない(b)。このため、時刻t1において機関出力Pが「P4」から「P3」まで急激に増大することとなる(c)。
一方、本実施形態の制御においては、時刻t4において稼動気筒数CNが8気筒から4気筒に減筒される際に(a)、これよりも前の時刻t3から時刻t4までの期間において、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINが時刻t3における進角量ΔVTIN4から、遅角側のΔVTIN3に向けて徐変される(b)。これにより、吸気の充填効率が徐々に減少して機関出力Pが徐々に低下することとなる(c)。そして時刻t4において稼動気筒数CNが8気筒から4気筒に減筒される際に、これに併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量ΔVTINが稼動気筒数CNの変更前の進角量ΔVTIN3から、それよりも進角側の進角量ΔVTIN4に変更される(b)。これにより、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角することにともない吸気の充填効率が増大して機関出力Pが増大することとなる。従って、時刻t4において減筒にともない機関出力Pが急激に低下することはない。
以上説明した本実施形態にかかる多気筒内燃機関の制御装置によれば、以下に示す作用効果が得られるようになる。
(1)吸気バルブ26の開弁タイミングを可変とする吸気バルブタイミング可変機構41Aと、吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する電子制御装置50とを備え、電子制御装置50を通じて、稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが遅角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御することとした。これにより、稼動気筒の増加にともなう機関出力Pの増大を抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数CNの変更にともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(1)吸気バルブ26の開弁タイミングを可変とする吸気バルブタイミング可変機構41Aと、吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する電子制御装置50とを備え、電子制御装置50を通じて、稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが遅角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御することとした。これにより、稼動気筒の増加にともなう機関出力Pの増大を抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数CNの変更にともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(2)電子制御装置50を通じて、稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させた後、進角側に向けて徐変するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御することとした。これにより、機関出力Pの急激な増大を抑制することができるようになる。従って、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角にともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(3)吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを可変とする吸気バルブタイミング可変機構41Aと、吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御する電子制御装置50とを備え、電子制御装置50を通じて、稼動気筒を減少する際に、当該稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが進角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御することとした。これにより、稼動気筒の減少にともなう機関出力Pの低下を抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数CNの変更にともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
(4)電子制御装置50を通じて、稼動気筒を減少するのに先だち、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角側に徐変させるとともに、稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが進角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御することとした。これにより、稼動気筒数CNを減少する際に、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが最進角位置にある場合であっても、すなわち吸気バルブ26のバルブタイミングをそれ以上進角させることができない場合であっても、稼動気筒を減少するのに先立ち開弁タイミングIVOを遅角させることで、稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させることができるようになる。また、こうした吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの遅角制御は徐々に行われるため、当該遅角制御の実行にともなう機関出力Pの急激な低下が生じることもない。従って、稼動気筒数CNの減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角するための機会を好適に得るとともに、稼動気筒を減少するのに先立ち吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角する際に、これにともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
尚、本発明にかかる多気筒内燃機関の制御装置は、上記実施形態にて例示した構成に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施形態では、ガソリンエンジンについて例示したが、本発明が適用される内燃機関はガソリンエンジンに限られるものではなく、ディーゼルエンジン等の他のエンジンにおいても本発明を適用することができる。
・上記実施形態では、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量と閉弁タイミングIVCの進角量とが等しくされる吸気バルブタイミング可変機構41Aについて例示したが、本発明にかかるバルブタイミング可変機構はこれに限られるものではない。他に例えば、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量と閉弁タイミングIVCの進角量とが異なるものであってもよい。
・上記実施形態では、吸気バルブタイミング可変機構41Aの応答遅れを考慮して、増筒タイミング及び減筒タイミングよりも僅かに早く吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動するようにしているが、こうした吸気バルブタイミング可変機構41Aの応答遅れが無視できるほど小さい場合には、増筒タイミング及び減筒タイミングと同時に吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動するようにすればよい。
・上記実施形態では、増筒切替として稼動気筒数CNを4気筒から8気筒に増加させるものについて例示したが、増筒切替としてはこれらの他にも例えば、稼動気筒数CNを2気筒から8気筒に増加させるものについても本発明を適用することができる。またこの場合には、電子制御装置50を通じて、稼動気筒の増加数が多いときほど吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの遅角量を大きく設定するようにすればよい。これにより、稼動気筒の増加にともない予想される機関出力Pの増大量が大きいときほど、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの遅角量が大きく設定されるため、稼動気筒の増加にともなう機関出力Pの増大を的確に抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数の変更にともなう出力ショックの発生を的確に抑制することができるようになる。
・上記実施形態では、減筒切替として稼動気筒数CNを8気筒から4気筒に減少させるものについて例示したが、減筒切替としてはこれらの他にも例えば、稼動気筒数CNを8気筒から2気筒に増加させるものについても本発明を適用することができる。またこの場合には、電子制御装置50を通じて、稼動気筒の減少数が多いときほど吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量を大きく設定するようにすればよい。これにより、稼動気筒の減少にともない予想される機関出力Pの低下量が大きいときほど、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角量が大きく設定されるため、稼動気筒の減少にともなう機関出力Pの低下を的確に抑制することができるようになる。従って、稼動気筒数CNの変更にともなう出力ショックの発生を的確に抑制することができるようになる。
・上記実施形態では、8つの気筒を備えるエンジン10について例示したが、本発明にかかる多気筒内燃機関の気筒数は8つに限られるものではなく、2つ以上の気筒を備えるものであれば、その気筒数を任意に設定することができる。
・上記実施形態では、増筒切替時において、稼動気筒数CNを増加するまでは吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを変更しないようにしている。しかし例えば、稼動気筒数CNを増加する際に、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが最遅角位置にある場合、すなわち吸気バルブ26のバルブタイミングをそれ以上遅角させることができない場合には、稼動気筒を増加するのに先だち、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角側に徐変させるとともに、稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させるようにすればよい。このように稼動気筒を増加するのに先立ち吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させることで、稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させることができるようになる。また、こうした吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの進角制御は徐々に行われるため、当該進角制御の実行にともなう機関出力Pの急激な増大が生じることもない。従って、稼動気筒数CNの増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角するための機会を好適に得るとともに、稼動気筒を減少するのに先立ち吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角する際に、これにともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
結局のところ、稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが遅角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御するものであればよい。
・上記実施形態によるように、稼動気筒を減少するのに先だち、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角側に徐変させるとともに、稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させるようにすることが、稼動気筒数CNの減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角するための機会を好適に得る上では望ましい。しかし、稼動気筒数CNを減少する際に、吸気バルブ26のバルブタイミングを遅角させることができるのであれば、図8に示すように、時刻t5において稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させた後、時刻t5から時刻t6までの期間において遅角側に向けて徐変するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御するようにしてもよい。稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングを進角させた後には、その後に、機関出力Pを低下させるべく、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを遅角させる必要がある。ただしこのとき、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを急激に遅角させると、これにともない機関出力Pが急激に低下して出力ショックが発生するおそれがある。この点、上述したように、稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOを進角させた後、遅角側に向けて徐変するようにすれば、機関出力Pの急激な低下を抑制することができるようになる。従って、吸気バルブ26の開弁タイミングIVOの遅角にともなう出力ショックの発生を抑制することができるようになる。
結局のところ、稼動気筒を減少する際に、当該稼動気筒の減少に併せて吸気バルブ26の開弁タイミングIVOが進角するように吸気バルブタイミング可変機構41Aを駆動制御するものであればよい。
10…エンジン、11…気筒、12…ピストン、13…燃焼室、14…点火プラグ、15…燃料噴射弁、16…クランクシャフト、17A…吸気カムシャフト、17B…排気カムシャフト、18A…吸気カム、18B…排気カム、21…吸気ポート、22…吸気通路、23…サージタンク、24…スロットルバルブ、25…スロットルモータ、26…吸気バルブ、31…排気ポート、32…排気通路、36…排気バルブ、41A…吸気バルブタイミング可変機構(バルブタイミング可変機構)、41B…排気バルブタイミング可変機構、50…電子制御装置(稼動気筒数変更手段、駆動制御手段)、60…アクセルペダル、71…吸気量センサ、72…スロットル開度センサ、73…機関回転速度センサ、74A…吸気カム角センサ、74B…排気カム角センサ、75…アクセル開度センサ、76…水温センサ。
Claims (8)
- 複数の気筒のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する稼動気筒数変更手段を備える多気筒内燃機関の制御装置において、
吸気バルブの開弁タイミングを可変とするバルブタイミング可変機構と、
前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を増加する際に、当該稼動気筒の増加に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが遅角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒の増加に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングを遅角させた後、進角側に向けて徐変するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。 - 請求項1に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を増加するのに先だち、前記吸気バルブの開弁タイミングを進角側に徐変させるとともに、稼動気筒の増加に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが遅角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段による前記稼動気筒の増加数が多いときほど前記吸気バルブの開弁タイミングの遅角量を大きく設定する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。 - 複数の気筒のうち燃焼が行われる稼動気筒の数を機関運転状態に応じて変更する稼動気筒数変更手段を備える多気筒内燃機関の制御装置において、
吸気バルブの開弁タイミングを可変とするバルブタイミング可変機構と、
前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する駆動制御手段とを備え、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を減少する際に、当該稼動気筒の減少に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが進角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。 - 請求項5に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段により前記稼動気筒を減少するのに先だち、前記吸気バルブの開弁タイミングを遅角側に徐変させるとともに、稼動気筒の減少に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングが進角するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。 - 請求項5に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒の減少に併せて前記吸気バルブの開弁タイミングを進角させた後、遅角側に向けて徐変するように前記バルブタイミング可変機構を駆動制御する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。 - 請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載の多気筒内燃機関の制御装置において、
前記駆動制御手段は、前記稼動気筒数変更手段による前記稼動気筒の減少数が多いときほど前記吸気バルブの開弁タイミングの進角量を大きく設定する
ことを特徴とする多気筒内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008196833A JP2010031803A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | 多気筒内燃機関の制御装置 |
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JP2008196833A JP2010031803A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | 多気筒内燃機関の制御装置 |
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JP2008196833A Pending JP2010031803A (ja) | 2008-07-30 | 2008-07-30 | 多気筒内燃機関の制御装置 |
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JP (1) | JP2010031803A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013256952A (ja) * | 2012-06-11 | 2013-12-26 | Dr Ing Hcf Porsche Ag | 内燃機関を作動する方法 |
CN104728199A (zh) * | 2013-12-18 | 2015-06-24 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 多路阀、多路阀系统及工程机械 |
-
2008
- 2008-07-30 JP JP2008196833A patent/JP2010031803A/ja active Pending
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