JP2020193231A - 弱毒生アルファウイルス製剤のための組成物および方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本願の実施形態は、弱毒生アルファウイルスの組成物および弱毒生アルファウイルスのための方法に関する。【解決手段】弱毒生ウイルス組成物は、限定するものではないが、1種以上の弱毒生アルファウイルスと、その弱毒生アルファウイルスの不活性化および/または分解を低減する組成物とを含む。他の実施形態において、弱毒生ウイルス組成物はワクチン組成物であってもよい。さらに他の組成物において、弱毒生アルファウイルス組成物はHEPESバッファーを含んでもよい。他の実施形態において、HEPESバッファーは炭水化物およびゼラチンおよび/または塩をさらに含んでもよい。【選択図】図5
Description
本願の実施形態は、弱毒生ウイルスを安定化するための組成物および方法に関する。他の実施形態は、弱毒生ウイルスの分解を低減する組成物および方法に関する。さらに他の実施形態は、携行可能な用途のためのキットにおけるこれらの組成物の使用および方法に関する。
ウイルス感染からの防御用のワクチンは、ヒトまたは動物の病気の発生率を低下させるのに効果的に用いられてきた。ウイルスワクチンについて最も成功している技術のうちの1つは、ウイルスの弱毒化した株(「弱毒生ウイルス」)で動物またはヒトを免疫することである。免疫後の制限された複製のため、弱毒化株は病気を引き起こさない。しかしながら、制限されたウイルス複製は、ウイルス抗原の完全なレパートリーを発現するのに十分であり、そのウイルスに対する強力かつ長期にわたる免疫応答を生じる。したがって、ウイルスの病原性株に曝露されても、免疫された個体は病気から防御される。これらの弱毒生ウイルスワクチンは、公衆衛生で用いられている最も成功しているワクチンである。
米国で販売が許可されているウイルスワクチンの大部分は弱毒生ウイルスである。非常に成功している生ウイルスワクチンには、黄熱17Dウイルス、Sabinポリオウイルス1型、2型および3型、はしか、ムンプスウイルス、風疹、水痘およびワクシニアウイルスが挙げられる。天然痘の発生を抑制するためのワクシニアウイルスワクチンの使用は、ヒトの病気の初めてかつ唯一の根絶をもたらした。Sabinポリオウイルスワクチンは、障害をもたらす病気を予防するのに世界中で役立っており、ポリオを根絶する取り組みにおいて使用され続けている。はしか、ムンプスウイルス、風疹および水痘ワクチンの子供へのワクチン接種は、国際的に何百万という死亡および発症を予防している。
最近再流行した蚊媒介性ウイルス病のチクングニア熱は、何百万の重度の症例そして時に慢性関節痛をアフリカおよびアジアでもたらした。チクングニアは最近カリブ海で流行しており、西半球への広がりを見せている。この症状に対するワクチンは世界の流行地域における病気を予防するだけでなく、米国およびアメリカ大陸の他の地域へ持ち込まれるリスクを低減するであろう。
遺伝子再集合、逆遺伝学および低温適応化等の最近の技術の進歩は、インフルエンザおよびロタウイルスの弱毒生ウイルスの認可をもたらした。組換えDNA技術で開発された多くの生ウイルスワクチンが動物およびヒトでの治験段階にある。これらの組換えウイルスワクチンは、十分に特徴解析された弱毒ウイルスワクチンの操作に依存する。安全な弱毒ウイルスは主に他のウイルス病原体や細菌病原体に対する防御的抗原を発現するように操作される。
弱毒生ウイルスワクチンが有効であるためには、これらは免疫後に複製可能でなければならない。したがって、ウイルスを不活性化させる任意の因子がワクチンを活動不能にし得る。凍結乾燥に加え、弱毒生ウイルスワクチンにおいてウイルスの安定化を助ける様々な添加物が特定されている(例えばBurke,Hsu et al 1999を参照)。
他の通常用いられるワクチンは極度の温度に影響される。すなわち、過度な熱または不測の凍結はワクチンを不活性化し得る。配給中のこの「コールドチェーン」の維持は、発展途上国で特に困難である。よって、既存のおよび新しく開発された弱毒生ウイルスワクチン製剤の両方の安定性を向上させる必要性が依然存在する。
本願の実施形態は、弱毒生アルファウイルス組成物の劣化または不活性化を低減または抑制する方法および組成物に関する。開示される特定の組成物は、弱毒生アルファウイルスの劣化を低減する成分の組合せを含んでもよい。本願の他の実施形態は、弱毒生アルファウイルスの安定性を大幅に高める賦形剤の組合せに関する。本願のさらに他の組成物および方法は、含水および/または再構成弱毒生アルファウイルスの低温(例えば冷蔵または冷凍保存)の必要性を低下させると同時に保存寿命を延ばすことに関する。これらの実施形態に従って、弱毒生アルファウイルス組成物は、対象においてアルファウイルスに対する免疫応答を誘導するのに用いることができ、アルファウイルスによって引き起こされる対象における感染症の発症率を低下させることができる。
組成物に関するいくつかの実施形態は、限定するものではないが、1つ以上の弱毒生アルファウイルス、例えば1種以上の弱毒生アルファウイルスとHEPESバッファー、1種以上の炭水化物およびゼラチンとの組合せを含むことができる。これらの実施形態に従って、任意のHEPESバッファー、および対象において用いられる任意のゼラチン製品を組成物に用いることができる。ゼラチンの供給源は、哺乳類由来の誘導物から合成により生成されたゼラチン形態まで様々であり得る。組成物に用いられる炭水化物には、限定するものではないが、スクロース、ラクトース ガラクトース、トレハロース、フルクトース、ソルビトール、デキストロース、マンニトールおよび他の炭水化物源が挙げられる。ある実施形態において、全3種の成分は弱毒生アルファウイルス組成物を安定化するのに必要である。他の実施形態において、組成物に塩分または浸透圧を付与するために塩が組成物に添加されてもよい(例えば塩化ナトリウムや他の塩)。ある実施形態において、本願で企図される組成物は、限定するものではないが、約pH6.0〜pH10.0、約1〜40mM HEPESの緩衝HEPES、約1〜25%w/vの1種以上の炭水化物物質、および約0.01〜5.0%w/vのゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質を含んでもよく、ここで、組成物は弱毒生アルファウイルスの不活性化および/または分解を低減する。
本願で企図される組成物は、チクングニアウイルス、オニョンニョンウイルス、ロスリバーウイルス、東部ウマ脳炎、ベネズエラウマ脳炎ウイルスおよび西部ウマ脳炎、あるいはコロナウイルス科およびトガウイルス科の他のアルファウイルスを含むがこれらに限定されない弱毒生アルファウイルスの安定化を高め、かつ/または不活性化および/または分解を低減することができる。他のセムリキ森林ウイルス群は、限定するものではないが、べバルウイルス、マヤロウイルス、亜型:ウナウイルス、オニョンニョンウイルス:亜型:イグボオラ(Igbo−Ora)ウイルス、ロスリバーウイルス:亜型:ベバルウイルス;亜型:ゲタウイルス;亜型:サギヤマウイルス、セムリキ森林ウイルス:亜型:メトリ(Me Tri)ウイルスを含む。
チクングニアウイルスは、約11.6kbのプラスセンス単鎖RNAゲノムを持つアルファウイルスである。これはセムリキ森林ウイルス群のメンバーであり、ロスリバーウイルス、オニョンニョンウイルスおよびセムリキ森林ウイルスと近縁関係にある。本願に開示の組成物は、セムリキ森林ウイルス群の任意のメンバーに対して用いることができ、ワクチン組成物に用いられる弱毒生ウイルスの安定性を高め、または分解を低減する。
ヒトの上皮、内皮、初代線維芽細胞および単球由来マクロファージはin vitroでチクングニアウイルスの増殖を許容し、ウイルス複製は高度に細胞変性させるが、I型およびII型インターフェロンに影響されやすい。in vivoでは、チクングニアウイルスは線維芽細胞、骨格筋前駆細胞、および筋線維内で複製するようである。
他の実施形態は、本願で考慮されるアルファウイルスのうちの1種以上に起因する病状の発症を低減または予防可能なワクチンまたは免疫原性組成物のための弱毒生ウイルス組成物および方法に関する。本願に開示される医薬組成物は、ヒト、動物(例えば飼育動物または家畜)等の対象に導入するために調製または製剤化される組成物に関する。
ある実施形態において、本願で企図される組成物は部分的にまたは完全に脱水または水和されてもよい。さらに、本願に開示の組成物は、弱毒生アルファウイルス組成物の凍結乾燥中またはその後に使用されてもよい。これらの実施形態に従って、組成物は20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、または90%あるいは95%以上脱水されてもよい。本願に記載の組成物は、含水または再水和弱毒生アルファウイルスの保存寿命を延ばすことができる。本願に開示の組成物は、凍結乾燥または液体/凍結状態で、広範な範囲の温度において、例えば室温で、氷点下で、高温(例えば−80℃〜37℃以上)で、弱毒生アルファウイルスの安定性を高める。ある実施形態では、本願に開示の組成物は、弱毒生アルファウイルスの安定性を、少なくともHEPESバッファー、炭水化物およびゼラチンの組成物にさらされていない弱毒生アルファウイルス組成物よりも、2倍、4倍、10倍またはそれ以上高めることができる。
他の実施形態は、1種以上の弱毒生アルファウイルスと、1種以上のタンパク質物質、1種以上のサッカライドまたはポリオール物質、および1種以上のバッファーを含むがこれらに限定されない弱毒生ウイルスの不活性化を低減できる組成物とを組み合わせることを含むがこれに限定されない、弱毒生アルファウイルスの不活性化を低減する方法に関し、上記組成物は弱毒生ウイルスの不活性化を低減する。これらの実施形態に従って、弱毒生ウイルスは、限定されるものではないが、トガウイルスまたはコロナウイルスを、あるいは特定の実施形態では任意のアルファウイルスを含んでもよい。
ある実施形態では、本願で企図される組成物は、水和弱毒生ウイルスの不活性化および/または分解を、室温で(例えば約20℃〜約25℃、あるいは37℃の高さでさえも)、または冷蔵温度(例えば約0℃〜約10℃)で、12〜24時間を超えて低減することができる。いくつかの実施形態において、組合せ組成物は、弱毒生アルファウイルスの約100%を24時間を超えて維持することができる。さらに、本願で企図される組合せ組成物は、水和弱毒生ウイルスの不活性化を、少なくとも2回の凍結、少なくとも3回、少なくとも4回、少なくとも5回、少なくとも6回ないしそれを超える回数の解凍サイクルの間、低減することができる。他の方法は、水和弱毒生ウイルスの不活性化を、約24時間〜約50日間、冷蔵温度(例えば約0℃〜約10℃)で低減可能な組合せ組成物に関する。これらの方法において考慮される組成物には、限定するものではないが、緩衝剤、HEPESバッファー、スクロースやトレハロース等の1種以上の炭水化物、および、ゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質が含まれる。ある実施形態では、弱毒生ウイルス組成物は、約37℃で20時間以上経過した後も約100%のウイルス力価を維持し、また、約4℃の冷蔵温度で50日経過した後も約100%のウイルス力価を維持する。本願の他の実施形態は、約21℃で7日後に約90%、または約80%のウイルス力価、および約4℃の冷蔵温度で50日後に約90%、または約80%のウイルス力価を維持する弱毒生アルファウイルス組成物を含み得る。企図される他の実施形態は、約37℃で数時間(例えば20時間)後に、当分野で知られている他の組成物に対し約3×から約10×のウイルス力価濃度を維持する弱毒生ウイルス組成物を含む。(例えば図3および4を参照)。本願に開示の組成物は、その組成物が約37℃で保存された場合に弱毒生アルファウイルスの分解を低減する。
他の実施形態は、弱毒生ウイルス組成物の不活性化を低減するためのキットに関し、そのキットは、限定するものではないが、容器および組成物を含み、組成物は、限定するものではないが、約pH6.0〜pH10.0、約1〜30mM HEPESの緩衝化HEPES、約1〜25%w/vの1種以上の炭水化物物質(例えばスクロースおよび/またはトレハロース)、および、約0.01〜5.0%w/vのゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質を含み、上記組成物は弱毒生アルファウイルスの不活性化および/または分解を低減する。これらの実施形態に従って、キットは1種以上の弱毒生アルファウイルスを更に含んでもよい。他の実施形態において、キットは塩または塩溶液(例えば塩化ナトリウム)を更に含んでもよい。
他の実施形態において、本願で企図される組成物は、二価の陽イオンを微量で含むかまたは全く含まなくてもよい。例えば、本願で企図される組成物はカルシウム/マグネシウム(Ca+2/Mg+2)を微量で含むかまたは全く含まなくてもよい。
添付の図面は本明細書の一部を形成し、本願の特定の実施形態の特定の態様をさらに実証するために含められている。実施形態は、本明細書に提示された詳細な説明と併せてこれらの図面の1つまたは複数を参照することにより、よりよく理解されよう。
〔定義〕
本願で使用する場合、「1つの」は1つまたは2つ以上の事項を意味する場合がある。
本願で使用する場合、「約」は最大でプラスまたはマイナス5パーセントを意味し得る。例えば、約100は95および最大105を意味し得る。
本願で使用する場合、「1つの」は1つまたは2つ以上の事項を意味する場合がある。
本願で使用する場合、「約」は最大でプラスまたはマイナス5パーセントを意味し得る。例えば、約100は95および最大105を意味し得る。
本願で使用する場合、「炭水化物」物質は、1種以上の単糖、(例えばグルコース、ガラクトース、リボース、マンノース、ラムノース、タロース、キシロース、またはアロース アラビノース)、1種以上の二糖(例えばトレハロース、スクロース、マルトース、イソマルトース、セリビオース、ガラクトース ゲンチオビオース、ラミナリボース、キシロビオース、マンノビオース、ラクトース、またはフルクトース)、三糖(例えばアカルボース、ラフィノース、メレジトース、パノース、またはセロトリオース)または糖ポリマー(例えばデキストラン、キサンタン、プルラン、シクロデキストリン、アミロース、アミロペクチン、デンプン、セロオリゴ糖、セルロース、マルトオリゴ糖、グリコーゲン、キトサン、またはキチン)を意味する場合がある。
本願で使用する場合、CHIKVはチクングニアウイルスを意味する場合がある。
本願で使用する場合、TCID50は50%組織培養感染用量(Tissue Culture Infective Dose)を意味する場合がある。
本願で使用する場合、TCID50は50%組織培養感染用量(Tissue Culture Infective Dose)を意味する場合がある。
本願で使用する場合、HBはHEPESバッファー生理食塩水を意味する場合がある。
本願で使用する場合、HBSはHEPESバッファー生理食塩水+スクロースを意味する場合がある。
本願で使用する場合、HBSはHEPESバッファー生理食塩水+スクロースを意味する場合がある。
本願で使用する場合、HSGはHEPESバッファー生理食塩水+スクロース+ゼラチンを意味する場合がある。
本願で使用する場合、IRESは内部リボソーム進入部位(Internal Ribosomal Entry Site)を意味する場合がある。
本願で使用する場合、IRESは内部リボソーム進入部位(Internal Ribosomal Entry Site)を意味する場合がある。
本願で使用する場合、DMEMはダルベッコ改変最少必須培地を意味する場合がある。
本願で使用する場合、MCTはマイクロ遠心チューブを意味する場合がある。
本願で使用する場合、PBSはリン酸緩衝生理食塩水を意味する場合がある。
本願で使用する場合、MCTはマイクロ遠心チューブを意味する場合がある。
本願で使用する場合、PBSはリン酸緩衝生理食塩水を意味する場合がある。
本願で使用する場合、FBSはウシ胎仔血清を意味する場合がある。
本願で使用する場合、Pre−MVSはプレマスターウイルスシードを意味する場合がある。
本願で使用する場合、Pre−MVSはプレマスターウイルスシードを意味する場合がある。
本願で使用する場合、Lyoは、参照される製剤に応じて凍結乾燥されたかまたは脱水されたことを意味する場合がある。
本願で使用する場合、ゼラチンは、様々な動物の副生成物等から得られるコラーゲンに由来する無色透明の、(乾燥時には)脆弱な、無臭の固体物質であり得る。これは一般にゲル化剤として用いられており、市販されている。あらゆる市販の単離または合成ゼラチン物質が本願では考慮される。
本願で使用する場合、ゼラチンは、様々な動物の副生成物等から得られるコラーゲンに由来する無色透明の、(乾燥時には)脆弱な、無臭の固体物質であり得る。これは一般にゲル化剤として用いられており、市販されている。あらゆる市販の単離または合成ゼラチン物質が本願では考慮される。
本願で使用する場合、「弱毒化ウイルス」は、動物に投与された時に病気の軽減された臨床兆候を示すか、または全く示さないウイルスを意味し得る。
〔詳細な説明〕
以下の節では、様々な実施形態を詳述するために、様々な例示的な組成物および方法が説明されている。当業者には、様々な実施形態の実施にあたり、本明細書に概説された詳細の全てを採用することも、あるいはその幾つかさえ採用することも必要なく、むしろ、濃度、時間その他の詳細は通常の実験によって変更可能であることが明らかであろう。いくつかの場合、周知の方法や構成要素はこの説明には含められていない。
〔詳細な説明〕
以下の節では、様々な実施形態を詳述するために、様々な例示的な組成物および方法が説明されている。当業者には、様々な実施形態の実施にあたり、本明細書に概説された詳細の全てを採用することも、あるいはその幾つかさえ採用することも必要なく、むしろ、濃度、時間その他の詳細は通常の実験によって変更可能であることが明らかであろう。いくつかの場合、周知の方法や構成要素はこの説明には含められていない。
アルファウイルスワクチンの安定性は、本願に開示の特定の実施形態において評価されている。ある実施形態では、液体の、凍結乾燥した、および再水和した弱毒生アルファウイルス製剤の力価の損失に対するかなりの保護効果を付与する製剤が実証されている。ある実施形態では、本願に開示の組成物は、HEPESバッファー、ゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質、および1種以上の炭水化物物質のうちの2つ以上、または3つ全ての成分の組合せに関する。ある実施形態において、本願に開示の組成物は、HEPESバッファー、スクロースまたはトレハロースの少なくとも一方を含む炭水化物、および任意の供給源に由来するゼラチン(例えば、医薬品グレードまたは対象に導入可能なグレード)中にアルファウイルスを含むことができる。本願に開示の特定の組成物は、塩または塩溶液を含む。これらの製剤は、約−80℃〜約37℃またはそれを超える保管でCHIKワクチンを有意に損失させない弱毒生アルファウイルスの液体、凍結または凍結乾燥保存形態用に用いることができる。例えば、4℃での長期保存もこの製剤にとっては可能性がある。
本願における実施形態は、弱毒生アルファウイルス組成物の劣化または不活性化を低減または抑制するための方法および組成物に関する。開示される特定の組成物は、弱毒生ウイルスの劣化を低減する成分の組合せを含んでもよい。本願における他の実施形態は、弱毒生ウイルスの安定性を大幅に高める賦形剤の組合せに関する。本願における更に他の組成物および方法は、低温(例えば冷蔵または冷凍状態での保存)の必要性を低下させると同時に、含水かつ/または再構成された弱毒生アルファウイルスの保存寿命を延ばすことに関する。
これらの実施形態に従って、ある弱毒生ウイルスはアルファウイルスに向けられている。組成物に関するいくつかの実施形態は、限定するものではないが、HEPESバッファー、1種以上の炭水化物、および/または、ゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質と組み合わされた1種以上の弱毒生アルファウイルス等の、1種以上の弱毒生アルファウイルスを含むことができる。ある実施形態において、本願に開示のアルファウイルス製剤は少なくとも3種類の成分を含む。他の実施形態において、製剤の緩衝力を高めるために塩が添加されてもよい。
本願で企図される組成物は、弱毒生アルファウイルスの安定性を高め、かつ/または不活性化および/または分解を低減することができ、限定するものではないが、チクングニアウイルス、オニョンニョンウイルス、ロスリバーウイルス、東部ウマ脳炎、ベネズエラウマウイルス、および西部ウマ脳炎、またはコロナウイルス科およびトガウイルス科の他のアルファウイルスを含む弱毒生アルファウイルスを含むが、これに限定されない。
他の実施形態は、弱毒生ウイルス組成物、および、本願で企図される1種以上のアルファウイルスに起因する疾患の発症を低下または予防可能なワクチン組成物に向けられた方法に関する。ある実施形態において、弱毒生アルファウイルスは、蚊で複製不能なウイルスである。他の実施形態において、本願で企図される弱毒生アルファウイルスは真核細胞の制御下となるように操作(例えば、IRES配列を挿入)される。
ある実施形態において、本願で企図される組成物は部分的にまたは完全に脱水または水和されることができる。他の実施形態において、本願において組成物での使用が企図される炭水化物物質には、限定するものではないが、スクロース、フルクトース、ガラクトースおよびトレハロースが挙げられる。
ある実施形態において、HEPESバッファーは約1mM〜約40mMであり、炭水化物濃度は約1〜約25%w/vであり、ゼラチンは約0.01%〜約5%である。他の実施形態において、HEPESバッファーは約1mM〜約20mMであり、炭水化物濃度は約5〜約20%w/vであり、ゼラチンは約0.1%〜約2%である。さらに他の実施形態において、HEPESバッファーは約5mM〜約15mMであり、炭水化物濃度は約5〜約25%w/vであり、ゼラチンは約0.5%〜約1.5%である。ある実施形態において、製剤は更に10〜150mMの塩(例えば、塩化ナトリウムまたは当分野で既知の他の適切な塩)を含んでもよい。他の緩衝剤を、本願の特定の組成物において、必要とされる上記3種類の成分と組み合わせて使用することができる。
本願のいくつかの実施形態は、部分的にまたは完全に脱水された弱毒生アルファウイルス組成物に関する。これらの実施形態に従って、組成物は20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上、または90%以上脱水されてもよい。さらに他の実施形態において、本願に開示の組成物は完全に凍結乾燥された組成物であってもよい。
他の実施形態は、弱毒生アルファウイルスの不活性化を低減する方法に関し、限定するものではないが、1種以上の弱毒生アルファウイルスを、弱毒生アルファウイルスの不活性化を低減することのできる組成物と組み合わせることを含み、上記組成物は、限定するものではないが、1種以上のタンパク質物質、1種以上の炭水化物、サッカライドまたはポリオール物質、およびHEPESバッファーを含み、上記組成物は弱毒生アルファウイルスの不活性化を低減する。これらの実施形態に従って、弱毒生ウイルスは、例えばCHIKに関連するウイルス(例えばセムリキ森林ウイルス群)等の特定のアルファウイルスを含んでもよい。
さらに、本願に開示の方法および組成物は、上記組合せのための凍結乾燥方法または他の脱水方法を含み得る。これらの方法および組成物に従って、方法および組成物は凍結乾燥された、あるいは部分的にまたは完全に脱水された弱毒生ウイルスの不活性化を低減する。他の方法において、弱毒生ウイルスの不活性化を低減する組成物は含水組成物を含んでもよく、または脱水後に再水和された組成物を含んでもよい。本願に記載の組成物は、含水または再水和弱毒生アルファウイルスの保存寿命を延ばすことができる。
ある実施形態において、本願で企図される組成物は、水和された弱毒生アルファウイルスの不活性化および/または分解を、室温で(例えば約20℃〜約25℃、あるいは37℃の高さでさえも)、または冷蔵温度(例えば約0℃〜約10℃)で、12〜24時間を超えて低減することができる。いくつかの実施形態において、組合せ組成物は弱毒生アルファウイルスの約100%を24時間を超えて維持することができる。さらに、本願で企図される組合せ組成物は、水和された弱毒生ウイルスの不活性化を、少なくとも2回の凍結解凍サイクル(あるいは3、4、または5回)の間、低減することができる。他の方法は、水和された弱毒生ウイルスの不活性化を、冷蔵温度(例えば約0℃〜約10℃)で約24時間から50日間を超えて低減可能な組合せ組成物に関する。これらの方法において企図される組成物は、限定するものではないが、緩衝剤、HEPESバッファー、スクロースやトレハロース等の1種以上の炭水化物、およびゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質を含むことができる。ある実施形態において、弱毒生ウイルス組成物は、約37℃で20時間以上後に約100%のウイルス力価を維持し、約4℃の冷蔵温度で50日以上後に約100%のウイルス力価を維持する。本願の他の実施形態は、約21℃で7日後に約90%、または約80%のウイルス力価を維持し、約4℃の冷蔵温度で50日後に約90%、または約80%のウイルス力価を維持する弱毒生アルファウイルス組成物を含んでもよい。企図される他の実施形態は、約37℃で数時間(例えば20時間)後に、当分野で知られている他の組成物に対し約3×から約10×のウイルス力価の濃度を維持する弱毒生ウイルス組成物を含む。(実施例を参照)。本願に開示の組成物は、組成物が約37℃で保存された時にも、他の温度の場合と同程度に弱毒生アルファウイルスの分解を低減する。
他の実施形態は、弱毒生ウイルス組成物の不活性化を低減するキットであって、限定するものではないが、容器と組成物とを含むキットに関し、上記組成物は、限定するものではないが、約pH6.0〜pH10.0の緩衝化HEPES、1種以上の炭水化物物質(例えばスクロースおよび/またはトレハロース)、およびゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質を含み、上記組成物は、弱毒生アルファウイルスの不活性化および/または分解を低減する。これらの実施形態に従って、キットは1種以上の弱毒生アルファウイルス、1〜40mM HEPESの約pH6.0〜pH10.0の緩衝化HEPES、約1〜25%w/vの1種以上の炭水化物物質、および約0.01〜5.0%w/vのゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質をさらに含んでもよく、上記組成物は弱毒生アルファウイルスの不活性化および/または分解を低減する。
他の実施形態において、本願で企図される組成物は、二価の陽イオンを微量で含むかまたは全く含まなくてもよい。例えば、本願で企図される組成物はカルシウム/マグネシウム(Ca+2/Mg+2)を微量で含むかまたは全く含まなくてもよい。
凍結乾燥された製剤の、2〜8℃を超える温度での長期間の安定性を付与する弱毒生アルファウイルスワクチン用の製剤は同定されていない。また、数時間以上にわたり含水ワクチンの力価の損失を抑制するか、安定化するか、または分解を低減する製剤も記述されていない。
他の弱毒生ウイルス用の製剤も記述されている(例えば、Burke,Hsu et al.1999を参照)。SPGAと呼ばれる1つの慣用の安定剤は、2〜10%のスクロース、リン酸塩、グルタミン酸カリウムおよび0.5〜2%の血清アルブミンの混合物である(例えば、Bovarnick,Miller et al.1950を参照)。この基本的な製剤の様々な変更例が、異なる陽イオンについて、デンプン加水分解物またはデキストランによるスクロースの置換について、およびカゼイン加水分解物またはポリビニルピロリドンによる血清アルブミンの置換について同定されている。他の製剤は、タンパク質源として血清アルブミンの代わりに加水分解されたゼラチンを用いる(Burke,Hsu et al 1999)。しかしながら、ゼラチンは、免疫された子どもに対しアレルギー反応を引き起こす場合があり、ワクチンに関連する有害事象の原因となり得る。米国特許第6210683号明細書は、ワクチン製剤において、ヒト血清から精製されたアルブミンを組換えヒト血清アルブミンに置換することを記載している。
本願の実施形態は、従来技術のものよりも弱毒生ウイルスワクチンの安定性を高める、かつ/または劣化を低減する組成物を開示する。本願に開示のある組成物は、約37℃で最大2時間、最大3時間、最大4時間、および21時間超の間、含水ウイルスの安定性をもたらす。本願に開示のある組成物は、室温(例えば25℃)または室温前後で最大1日から約1週間またはそれ以上、含水ウイルスの安定性をもたらす。本願で企図される実施形態は、弱毒生ウイルスの、例えば凍結および/または解凍、および/または高温からの増強された保護を提供する。ある実施形態において、本願の組成物は、室温の条件(例えば約25℃)において、脱水された弱毒生ウイルス製品を安定化し、その劣化を低減し、かつ/または不活性化を抑制することができる。他の実施形態において、本願で企図される組成物は、約25℃または最大で約37℃において、含水弱毒生ウイルス製品を安定化し、その劣化を低減し、かつ/または不活性化を抑制することができる。本願に開示の組成物および方法は、先進地域および未開発地域において、ウイルスワクチンの保存、配給、送達および投与を促進することができる。
当業者は、本願の組成物または製剤が、細胞培養継代、遺伝子再集合、感染性クローンにおける突然変異の組み込み、逆遺伝学、他の組換えDNAまたはRNA操作を含むがこれらに限定されない任意の手段により弱毒化されるウイルスに関連することを認識するであろう。さらに、当業者は、他の実施形態が組換えアルファウイルスを含むがこれに限定されない任意の他のタンパク質またはRNAを発現するように遺伝子操作されたウイルスに関連することを認識するであろう。そのようなウイルスは感染性疾患用のワクチン、腫瘍疾患を治療するためのワクチン、または発現タンパク質またはRNAを導入して(例えば遺伝子療法、アンチセンス療法、リボザイム療法または低分子干渉RNA療法)その疾患を治療するためのウイルスとして用いられてもよい。
いくつかの実施形態において、本願の組成物は、トガウイルスまたはコロナウイルス、あるいはトガウイルス科の任意のアルファウイルスの膜エンベロープを持つ1種以上のウイルス(例えばエンベロープウイルス)を含むことができる。他の実施形態において、本願の組成物は、トガウイルス科またはコロナウイルス科の1種以上のプラス鎖RNAエンベロープウイルスを含むことができる。ある実施形態において、組成物は、ワクチン組成物に用いるためにウイルスの弱毒化を誘導する1つ以上の挿入、欠失または突然変異を有する1種以上の弱毒生アルファウイルス(例えばチクングニア)を含むことができる。
ある実施形態において、弱毒生アルファウイルス組成物は、2009年1月23日出願の「ATTENUATED RECOMBINANT ALPHAVIRUSES INCAPABLE OF REPLICATING IN MOSQUITOES AND USES THEREOF(蚊で複製不能な弱毒化組換えアルファウイルスおよびその使用)」と題された米国特許出願PCT/US2009/000458号、および2010年7月23日出願の米国特許出願第12/804,535号に記載された1種以上の弱毒生アルファウイルス構築物を含むことができる。両出願およびそれらの継続出願ならびに分割出願は、参照により、全ての目的でそれらの全体が組み込まれる。
本願におけるいくつかの実施形態は、弱毒生ウイルスの含水形態または凍結乾燥形態の組成物に関する。当業者は、熱的ウイルス安定性を高め、かつ凍結解凍による不活性化を抑制する組成物が、液体の、粉体の、または凍結乾燥された製品であって、当分野において既知の方法で調製された製品を改善させ得ることを理解するであろう。再構成後、このような安定化ワクチンを、皮内投与、皮下投与、筋肉内投与、鼻内投与、経肺投与または経口投与を含むがこれらに限定されない様々な経路で投与すことができる。ワクチン送達用の様々なデバイスが当分野において知られており、これらは、限定するものではないが、シリンジと針での注射、二股針投与、皮内パッチまたはポンプによる投与、皮内への無針のジェット送達(皮内等)、皮内粒子送達、またはエアロゾルパウダー送達を含む。
実施形態は、(上記で説明したような)1種以上の弱毒生ウイルスと、HEPESバッファーまたは同様のバッファーおよび1種以上の炭水化物およびゼラチンを含む1種以上のタンパク質の混合物とからなる組成物を含み得る。ある実施形態において、組成物は、限定するものではないが、1種以上の弱毒生ウイルス、HEPESバッファーまたは同様のバッファー、および、スクロースまたはトレハロースの1種以上、およびゼラチンを含む1種以上のタンパク質を含む。
いくつかの実施形態において、炭水化物は糖またはポリオールである。糖には、限定するものではないが、単糖類(例えば、グルコース、ガラクトース、リボース、マンノース、ラムノース、タロース、キシロースまたはアロース アラビノース)、二糖類(例えば、トレハロース、スクロース、マルトース、イソマルトース、セリビオース、ゲンチオビオース、ラミナリボース、キシロビオース、マンノビオース、ラクトース、またはフルクトース)、三糖類(例えば、アカルボース、ラフィノース、メレジトース、パノース、またはセロトリオース)、または糖ポリマー(例えば、デキストラン、キサンタン、プルラン、シクロデキストリン、アミロース、アミロペクチン、デンプン、セロオリゴ糖、セルロース、マルトオリゴ糖、グリコーゲン、キトサン、またはキチン)が挙げられる。ポリオールには、限定するものではないが、マンニトール、ソルビトール、アラビトール、エリトリトール、マルチトール、キシリトール、グリシトール、グリコール、ポリグリシトール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびグリセロールが挙げられる。
低水分条件に耐性である無水環境生物は、多量のトレハロースを含む。トレハロースは、乾燥中に膜の不安定化をもたらし得る膜融合事象および相転移の両方を抑制することが示されている。構造分析は、トレハロースが脂質二重膜の極性頭部基の間によく適合することを示唆している。トレハロースはまた、乾燥中に不安定なタンパク質が変性するのを抑制する。トレハロースは、極性タンパク質残基との水素結合によりタンパク質を安定化すると考えられている。トレハロースは、1:1結合した2つのグルコース分子からなる二糖である。1:1結合のため、トレハロースには還元力がほとんどあるいは全くなく、したがってアミノ酸およびタンパク質とは本質的に反応しない。この還元活性の欠如は、トレハロースのタンパク質に対する安定化影響力を高める。ある実施形態において、トレハロースは弱毒生ウイルスに安定性を与える。トレハロースのこの活性は、ウイルスの膜およびコートタンパク質の両方を安定化する能力によるものと考えられる。
ある実施形態において、組成物は典型的には生理学的に許容される緩衝剤を含むものと説明することができる。当業者は、HEPESが、本願に開示のアルファウイルス組成物に対して予想外の安定化効果を有することが見いだされたことを認識する。さらに、当業者は、生理学的レベル付近(例えば、生理食塩水または塩合計で0.15M)に塩濃度を調整することは、組成物の非経口投与で、細胞の損傷および/または注射部位の痛みを抑制するために最適であり得ることを認識する。当業者は、炭水化物濃度が上昇するにつれて、製剤と等しい浸透圧を維持するために塩濃度が減少し得ることを認識するであろう。ある実施形態において、いくつかの弱毒生ウイルス(例えばアルファウイルス)は低pHでは不安定であるため、pHが6.8超〜約pH10.0の緩衝媒体が企図される。
本願のいくつかの弱毒生ウイルスワクチン組成物は、免疫原性が低下していることまたは非免疫原性であることに加え、弱毒生ウイルスの安定性を高め、かつ/または劣化を低減する組成物に関する。
〔医薬組成物〕
本願の実施形態は、in vivoの製剤投与に適切な、生物学的に適合する形態での組成物の対象への投与を提供する。「in vivoの投与に適切な、生物学的に適合する形態」とは、投与される活性剤の治療効果があらゆる毒性効果を上回るその活性剤(例えば、実施形態の弱毒生ウイルス組成物)の形態を意味する。治療上活性な量の治療用組成物の投与は、所望の結果を達成するのに必要な用量および期間での、効果的な量として定義される。例えば、組成物の治療上活性な量は、個体の病状、年齢、性別、および体重、および個体において所望の応答を誘発する製剤の能力等の要因によって変動し得る。投薬レジメンは、最適な治療的応答を提供するように調整され得る。
本願の実施形態は、in vivoの製剤投与に適切な、生物学的に適合する形態での組成物の対象への投与を提供する。「in vivoの投与に適切な、生物学的に適合する形態」とは、投与される活性剤の治療効果があらゆる毒性効果を上回るその活性剤(例えば、実施形態の弱毒生ウイルス組成物)の形態を意味する。治療上活性な量の治療用組成物の投与は、所望の結果を達成するのに必要な用量および期間での、効果的な量として定義される。例えば、組成物の治療上活性な量は、個体の病状、年齢、性別、および体重、および個体において所望の応答を誘発する製剤の能力等の要因によって変動し得る。投薬レジメンは、最適な治療的応答を提供するように調整され得る。
いくつかの実施形態において、組成物(実施形態の医薬用化学物質、タンパク質、ペプチド)は、皮下、静脈内、経口投与により、吸入、経皮適用、経膣適用、局所適用、鼻内または直腸投与等の都合のよい様式で投与され得る。さらに特定の実施形態において、化合物は経口投与または皮下投与され得る。別の実施形態において、化合物は静脈内投与され得る。一実施形態において、化合物は鼻内投与、例えば吸入され得る。
化合物は適切な担体または希釈剤中で、組成物と共に対象に投与されてもよい。本願で用いられる場合、「医薬的に許容される担体」という用語は、生理食塩水や水性緩衝剤溶液等の希釈剤を含むように意図されている。活性剤はまた、非経口でまたは腹腔内に投与されてもよい。グリセロール中の、液体ポリエチレングリコール中の、およびそれらの混合物中の、ならびに油中の分散液が調製されてもよい。保存および使用の通常の条件下で、これらの調製物は微生物の増殖を抑制する防腐剤を含んでもよい。
注射用に適した医薬組成物は、当分野で既知の手段により投与され得る。例えば、滅菌水溶液(水溶性である場合)または、懸濁液および滅菌注射用溶液または懸濁液の即席調製用の滅菌粉末が使用され得る。全ての場合において、組成物は滅菌することができ、注射可能な程度に流体とすることができる。これはさらに、細菌および菌類等の微生物の汚染作用に対し保護されていてもよい。薬学的に許容される担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール等)、およびそれらの適切な混合物を含む溶媒または分散媒であってもよい。例えば、レシチン等のコーティングの使用により、懸濁液の場合には要求される粒子サイズの維持により、および界面活性剤の使用により、適切な流動性を維持することができる。
滅菌注射溶液は、必要量の活性化合物を適切な溶媒に、必要に応じて上記に列挙した材料との1つ以上の組み合わせで含有させ、その後滅菌することにより調製することができる。
調製されたら、溶液は投与製剤に適合した様式で、治療上有効な量となるように投与され得る。製剤は、上述した注射用溶液のタイプなどの様々な剤形で容易に投与される。徐放性カプセル、持続放出マイクロ粒子等は、本願の組成物を投与するために用いられ得ると考えられる。これらの特定の水溶液は特に静脈内、筋肉内、皮下および腹腔内投与に適している。いくつかの実施形態において、本願に開示の製剤は本発明のアルファウイルスのへの曝露前、曝露中、および/または曝露後に投与されてもよい。
別の実施形態において、対象とする化合物を送達するのに、鼻用溶液またはスプレー、エアロゾルまたは吸入剤が用いられてもよい。他の投与様式に適切な更なる製剤は、坐薬およびペッサリを含む。直腸用ペッサリまたは坐薬が用いられてもよい。
経口用製剤は、通常採用される賦形剤、例えば医薬品グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリン酸ナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウム等を含む。ある実施形態において、経口用医薬組成物は不活性希釈剤または吸収可能な可食担体を含んでもよく、あるいは、硬質または軟質シェルゼラチンカプセルに封入されていてもよく、または錠剤に圧縮されてもよく、または食品に直接包含されてもよい。経口治療用投与のために、活性化合物には賦形剤が包含されてもよく、摂取可能な錠剤、バッカル錠、トローチ、カプセル、エリキシル剤、懸濁物、シロップ、ウエハース等の形態で用いられてもよい。そのような組成物および調製物は少なくとも0.1%の活性化合物を含むはずである。組成物および調製物の割合は、もちろん変動してよく、好都合には単位重量の約2〜約75%、または好ましくは25〜60%である。そのような治療上有効な組成物における活性化合物の量は、好適な用量が得られるような量とする。
キット
更なる実施形態は、本願に記載の方法および組成物と共に用いられるキットに関する。組成物および生ウイルス製剤はキットで提供されてもよい。キットはまた、適切な容器、本願で詳述した弱毒生ウイルス組成物、および任意選択で、他の抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗細菌剤等の1種以上の追加の作用剤を含んでもよい。
更なる実施形態は、本願に記載の方法および組成物と共に用いられるキットに関する。組成物および生ウイルス製剤はキットで提供されてもよい。キットはまた、適切な容器、本願で詳述した弱毒生ウイルス組成物、および任意選択で、他の抗ウイルス剤、抗真菌剤、抗細菌剤等の1種以上の追加の作用剤を含んでもよい。
キットはさらに、組成物を必要とする対象に用いるために適切にアリコートに分けられた組成物を含んでもよい。また、本願の組成物は、部分的にまたは完全に脱水されていても、水を含んでいてもよい。本願で企図されるキットは、個別の製剤に応じて本願に開示のような室温または冷蔵温度で保存することができる。
キットの容器手段は、通常、少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、瓶、シリンジまたは他の容器手段を含み、その中に組成物が、好ましくは適切にアリコートに分けて入れられ得る。更なる成分が提供される場合、キットは概して1つ以上の更なる容器も含み、その中にこの作用剤または成分が入れられ得る。本願のキットはまた、典型的には、上記作用剤、組成物および任意の他の試薬の容器を、市場で販売するために一緒にパッキングした状態で収容するための手段を含む。そのような容器は、射出成形またはブロー成形されたプラスチック容器を含んでもよく、その中に所望のバイアルが保持される。
〔実施例〕
以下の実施例は、本明細書に示される特定の実施形態を実証するために含められる。以下の実施例において開示された技術が、本明細書に開示される実施において十分に機能することが見出されている代表的な技術に従っており、よってその実施の好ましい形態を構成するとみなすことができることは、当業者には理解されるはずである。しかしながら、当業者は本開示に鑑みれば、開示されるある種の実施形態では、本願の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であり、依然として同様のまたは類似の結果を得られることを理解するはずである。
以下の実施例は、本明細書に示される特定の実施形態を実証するために含められる。以下の実施例において開示された技術が、本明細書に開示される実施において十分に機能することが見出されている代表的な技術に従っており、よってその実施の好ましい形態を構成するとみなすことができることは、当業者には理解されるはずである。しかしながら、当業者は本開示に鑑みれば、開示されるある種の実施形態では、本願の趣旨および範囲から逸脱することなく、多くの変更が可能であり、依然として同様のまたは類似の結果を得られることを理解するはずである。
〔実施例1〕
緩衝剤の評価
ある例示的な方法において、前臨床試験および臨床試験に適切な液体組成物および凍結乾燥可能な組成物ならびにアルファウイルスワクチンの使用が特定される。これらの例示的な組成物に従う液体組成物に関する1つの留意点は、いくつかのアルファウイルスがpH(例えば低pHに)感受性であるということである。したがって、本願に開示の組成物の成分は、pHに関して注意深い検討を含んでいる。ある例示的な組成物において、製剤のpHは約pH6〜約pH10であり、多くの製剤がpH6.5〜7.5程度、最大で9.5程度であった。
緩衝剤の評価
ある例示的な方法において、前臨床試験および臨床試験に適切な液体組成物および凍結乾燥可能な組成物ならびにアルファウイルスワクチンの使用が特定される。これらの例示的な組成物に従う液体組成物に関する1つの留意点は、いくつかのアルファウイルスがpH(例えば低pHに)感受性であるということである。したがって、本願に開示の組成物の成分は、pHに関して注意深い検討を含んでいる。ある例示的な組成物において、製剤のpHは約pH6〜約pH10であり、多くの製剤がpH6.5〜7.5程度、最大で9.5程度であった。
いくつかの実施形態において、弱毒化チクングニアウイルス(以降CHIK)を前臨床試験および臨床試験用のアルファウイルス組成物の一例として使用する。これらの方法のための組成物が提供される。1つの例示的な実験において、所定量のCHIK−IRESワクチン(pMVS)この弱毒化ウイルスはIRES挿入物の制御下にある。任意の弱毒化アルファウイルスをこれらの例示的な組成物に用いて組成物の安定性を高め、分解を低減することができる。最初に、DMEM、PBS、HEPES等の多数の異なる基礎緩衝剤を試験した。
弱毒化ウイルス製剤の安定性を試験するため、37℃で最長21時間のインキュベーション等のある種の試験を実施した。サンプルを採取し、感染性ウイルスの存在について、96ウェルプレートにおけるVero細胞に対するTCID50により滴定した。インプット(インキュベートされていない)ワクチン対照と比較した残存ウイルスの割合を計算した。PBSのみ、20%DMEMまたはDMEM緩衝デキストロースを含有する組成物におけるCHIKウイルスワクチンの105TCID50のインキュベーションは、効力の急速な損失を示した。ある例示的な組成物、例えば、様々な濃度の、例えば約1〜約30mM HEPESのHEPESバッファー(4−(2−ヒドロキシエチル)−l−ピペラジンエタンスルホン酸)(データは示されていない)を含む組成物は、CHIKウイルスワクチン等の弱毒化アルファウイルスの安定化に有効であることが見いだされた。一例において、150mM NaClおよび15mM HEPES(HEPESバッファー生理食塩水−HS)を含有する組成物は、弱毒化アルファウイルスワクチンに、対照と比較して高められた安定性を与えることが見いだされた(図1)。
図1および2は、様々な組成物における37℃、約21時間のインキュベーション後に残存する弱毒化アルファウイルスCHIKVワクチンの効力(指定された期間後の残存ウイルス合計の割合として示される)を示す例示的なヒストグラムを表す。様々な濃度のHEPESを含む組成物は、他の緩衝剤組成物と比べてCHIKワクチンの安定性を有意に向上させた(20%〜55%対10%未満、データは示されていない)。図1において、150mM NaClを有する15mM HEPESまたは15mM HEPESを含む組成物は、他と比べてワクチン安定性および効力に対する顕著な効果を示した。
〔実施例2〕
いくつかの他の例示的方法において、1種以上の炭水化物がCHIKワクチン安定性に正の効果を有することを含む観察に基づき、様々な炭水化物(例えば糖)のアルファウイルスワクチン安定性、例えばCHIKウイルスワクチンに対する効果を解析するために、4℃での長期安定性実験を実施した。HEPESおよび炭水化物、例えばスクロース、ラクトース、トレハロース、ガラクトース、フルクトース、D−ソルビトール、デキストロースおよびD−マンニトールを含む組成物を生成した。CHIK−IRESワクチン(pMVS)の所定の濃度の個々のアリコートをこれらの組成物に製剤化し、4℃で12週間以上インキュベートした。図2に示す時点でサンプルを回収し、Vero細胞上で滴定した。図2に示すように、約15%トレハロース、15%スクロースまたは10%D−マンニトールのHEPES緩衝生理食塩水(HB)と組み合わせた組成物は、ウイルス安定性において、他の組成物よりも優れるほぼ等しい向上を示した。
いくつかの他の例示的方法において、1種以上の炭水化物がCHIKワクチン安定性に正の効果を有することを含む観察に基づき、様々な炭水化物(例えば糖)のアルファウイルスワクチン安定性、例えばCHIKウイルスワクチンに対する効果を解析するために、4℃での長期安定性実験を実施した。HEPESおよび炭水化物、例えばスクロース、ラクトース、トレハロース、ガラクトース、フルクトース、D−ソルビトール、デキストロースおよびD−マンニトールを含む組成物を生成した。CHIK−IRESワクチン(pMVS)の所定の濃度の個々のアリコートをこれらの組成物に製剤化し、4℃で12週間以上インキュベートした。図2に示す時点でサンプルを回収し、Vero細胞上で滴定した。図2に示すように、約15%トレハロース、15%スクロースまたは10%D−マンニトールのHEPES緩衝生理食塩水(HB)と組み合わせた組成物は、ウイルス安定性において、他の組成物よりも優れるほぼ等しい向上を示した。
ある例示的な方法において、スクロースまたはトレハロースのいずれかを含む製剤を、アルファウイルスワクチンおよび他の製剤の向上した安定性に関する特性について試験した。ある方法において、CHIKウイルスワクチンの105TCID50を、タンパク質の存在下または非存在下でスクロースまたはトレハロースの濃度が漸増する様々なHEPESバッファー(HB)の組成物中で、室温37℃でインキュベートし、21時間までの安定性について解析した。図3のヒストグラムプロットに示されているように、5%スクロースを含むHEPESバッファー(HBS)または15%トレハロースを含むHEPESバッファーを含有する組成物は、HEPESバッファーおよびヒト血清アルブミンまたは他の炭水化物濃度の組成物よりも安定性が高い。
図2は、HEPES緩衝生理食塩水および様々な炭水化物を含有する液体アルファウイルス組成物であるCHIKVワクチン組成物の、4℃で12週間の安定性を示す例示的なグラフである。図2は、HEPESバッファー 150mM NaClおよび様々な濃度の炭水化物、例えばスクロースまたはトレハロースを0.1%HSAの存在下または非存在下で含有する組成物中において4℃で数週間インキュベーションした後の残存ウイルス合計の割合を図示した例示的なヒストグラムプロットを示す。
〔実施例3〕
タンパク質誘導安定性組成物のスクリーニング
他の例示的な方法において、様々なタンパク質物質を、アルファウイルス製剤の高められた安定性に関して、タンパク質なしの、または他のタンパク質に対しての対照と比較して解析した。目的のタンパク質物質と共にHBまたはHBSを含有する組成物を解析した。1実験条件につき約105の弱毒化CHIKワクチン組成物のインキュベーション(37℃で約21時間)後、アリコートを取り出してVero細胞での増殖をTCID50により滴定した。残存ウイルス力価の割合を評価した。図4に示されているように、製剤への炭水化物を伴う、または伴わないゼラチンの添加は、37℃でアルファウイルスワクチン安定性を高めた(図4参照)。
タンパク質誘導安定性組成物のスクリーニング
他の例示的な方法において、様々なタンパク質物質を、アルファウイルス製剤の高められた安定性に関して、タンパク質なしの、または他のタンパク質に対しての対照と比較して解析した。目的のタンパク質物質と共にHBまたはHBSを含有する組成物を解析した。1実験条件につき約105の弱毒化CHIKワクチン組成物のインキュベーション(37℃で約21時間)後、アリコートを取り出してVero細胞での増殖をTCID50により滴定した。残存ウイルス力価の割合を評価した。図4に示されているように、製剤への炭水化物を伴う、または伴わないゼラチンの添加は、37℃でアルファウイルスワクチン安定性を高めた(図4参照)。
図4は、HEPES緩衝生理食塩水およびタンパク質(例えばラクトフェリン、トリプトン、ラクトアルブミン、およびゼラチン)を含有する組成物中での37℃、約21時間のインキュベーション後の残存CHIKウイルス力価合計の割合を図示した例示的なヒストグラムを示す。全ての試験した組成物の中で、ゼラチンおよびHBバッファーを含有する組成物が、ワクチン安定性について、室温でのアルファウイルスの分解の低減による安定性の向上を示した。スクロース等の炭水化物が組成物に含められた時、この効果は相加性を超えることが見出された。
FBSまたはPBSを単独で含有する培地中で保存したワクチンと比較した時のアルファウイルスワクチンの安定性の有意な向上が見られた。非常に安定したウイルスワクチンをもたらす1つの例示的な製剤は、HEPESバッファー、スクロースおよびゼラチンの製剤であることが判明した。組換えゼラチンを製剤に含めることで、このアルファウイルスワクチンの不安定性が大幅に低下した。
〔実施例4〕
長期安定性試験
いくつかの例示的な方法において、ゼラチンの濃度の範囲を解析し、どのゼラチンの濃度がアルファウイルス組成物に対し最良の安定化特性を有するか決定した。1つの方法において、特定の組成物でHBSと組み合わせて用いるためにゼラチンの2種の濃度を選択した(HBS+0.5%およびHBS+1%ゼラチン)。その後、ゼラチンおよびHBSを含有する組成物を用いて4℃または−80℃の液体CHIKワクチンを評価する長期安定性試験を実施した(表1)。これらの組成物の実施例を以下に示す。
長期安定性試験
いくつかの例示的な方法において、ゼラチンの濃度の範囲を解析し、どのゼラチンの濃度がアルファウイルス組成物に対し最良の安定化特性を有するか決定した。1つの方法において、特定の組成物でHBSと組み合わせて用いるためにゼラチンの2種の濃度を選択した(HBS+0.5%およびHBS+1%ゼラチン)。その後、ゼラチンおよびHBSを含有する組成物を用いて4℃または−80℃の液体CHIKワクチンを評価する長期安定性試験を実施した(表1)。これらの組成物の実施例を以下に示す。
例示的な組成物:
1.HB−HEPESバッファー生理食塩水 15mM HEPESおよび150mM NaCl
2.HBS−HEPESバッファー生理食塩水と5%スクロース
3.HSG(0.5%ゼラチン)−HEPESバッファー生理食塩水と5%スクロースおよび0.5%ゼラチン
4.HSG(1%ゼラチン)−HEPESバッファー生理食塩水と5%スクロースおよび1%ゼラチン
1.HB−HEPESバッファー生理食塩水 15mM HEPESおよび150mM NaCl
2.HBS−HEPESバッファー生理食塩水と5%スクロース
3.HSG(0.5%ゼラチン)−HEPESバッファー生理食塩水と5%スクロースおよび0.5%ゼラチン
4.HSG(1%ゼラチン)−HEPESバッファー生理食塩水と5%スクロースおよび1%ゼラチン
これらの組成物に製剤化されたワクチンサンプルを500μLの体積で1.5mL MCTの中で保存した。1つの製剤につき15サンプルを4℃で保存し(Micro Climate Chamber;モデル#MCB−12−33−33−H/AC)、15サンプルを−80℃で保存した(Thermo;モデル#ULT2186−6−D43)。
サンプルを表1および図5〜6に指定された時点で採取し、効力を評価した。36週間にわたる力価の傾向を明らかにするため、4℃でインキュベートしたサンプル(図5)を、−80℃でインキュベートしたサンプル(図6)と並行して解析した。図5のグラフに示したように、これらの組成物に製剤化されたワクチンは、4℃で最大12週まで力価の損失を有意に低減した。24週間のインキュベーション後、ウイルス力価の1log10TCID50以上の損失が観察された。ゼラチンの添加は、アルファウイルスワクチン製剤(弱毒化CHIK)の安定化に対する有意な正の効果を示した。試験した全ての組成物において、アルファウイルス組成物は試験期間の間、−80℃で安定であった(図6)。
〔実施例4〕
凍結乾燥製剤
別の例示的な方法において、凍結乾燥した弱毒化アルファウイルス製剤(例えばCHIKワクチン製剤)の長期安定性を評価した。凍結乾燥したワクチン製剤を4℃(図7)または−80℃(図8)で保存した。指定された時点で採取したサンプルを再構成し、Vero細胞中でTCID50により滴定した。HSG(0.5%および1%ゼラチンの両方)中で製剤化された例示的な弱毒化CHIKワクチンは、4℃において80週間を超えて最小のウイルス力価の損失を示した。一方、HBまたはHBS組成物は、24時間後にウイルス力価を約1log10TCID50失った(図7)。CHIKワクチンは、試験した全ての組成物において−80℃で80週間以上にわたり非常に安定であった(図8)。
凍結乾燥製剤
別の例示的な方法において、凍結乾燥した弱毒化アルファウイルス製剤(例えばCHIKワクチン製剤)の長期安定性を評価した。凍結乾燥したワクチン製剤を4℃(図7)または−80℃(図8)で保存した。指定された時点で採取したサンプルを再構成し、Vero細胞中でTCID50により滴定した。HSG(0.5%および1%ゼラチンの両方)中で製剤化された例示的な弱毒化CHIKワクチンは、4℃において80週間を超えて最小のウイルス力価の損失を示した。一方、HBまたはHBS組成物は、24時間後にウイルス力価を約1log10TCID50失った(図7)。CHIKワクチンは、試験した全ての組成物において−80℃で80週間以上にわたり非常に安定であった(図8)。
1つの他の例示的な方法において、異なる供給源に由来するゼラチンのCHIKワクチンを安定化する能力を比較した。Sigma、Merck、TekniおよびGelitaを含むあらゆる製造業者の間で、差は見られなかった(図9)。
図5〜6は、HB、HBSまたはHSGを含有する組成物中、4℃(図5)または−80℃(図6)で最大80〜90週間保存された液体の弱毒化アルファウイルスワクチン製剤(例えばCHIKV)の高められた安定性を示す例示的なグラフを表す。図7〜8は、HB、HBSまたはHSGを含有する組成物中、4℃(図7)または−80℃(図8)で最大80〜90週間凍結乾燥されたCHIKVワクチンの効力を示す例示的なグラフを表す。
図9は、異なる供給源に由来するゼラチンの、CHIKワクチンを安定化する効果を比較した例示的なヒストグラムを示す。
図10は、異なる供給源に由来するゼラチンの、凍結−解凍(F−T)処理後のCHIKワクチン安定性に対する効果を比較した例示的なヒストグラムプロットを示す。CHIKワクチン組成物は、HEPES(HS)バッファーを0.5%ゼラチンと共に含む。Sigma、Merck、Tekni、Gelita、およびNittaを含む5つの異なる供給源からのゼラチンを試験した。CHIKワクチン組成物を1回(1×)、3回(3×)、または5回(5×)のF−T処理にさらした。異なるゼラチン供給源の間に有意差は見られなかった。したがって、このデータは任意の供給源のゼラチン(例えば医薬品グレード等の、対象に導入可能なグレード)を本願の製剤に使用して、本願に開示の組成物において弱毒生ウイルスの安定性を高めることができることを裏付けている。
図10は、異なる供給源に由来するゼラチンの、凍結−解凍(F−T)処理後のCHIKワクチン安定性に対する効果を比較した例示的なヒストグラムプロットを示す。CHIKワクチン組成物は、HEPES(HS)バッファーを0.5%ゼラチンと共に含む。Sigma、Merck、Tekni、Gelita、およびNittaを含む5つの異なる供給源からのゼラチンを試験した。CHIKワクチン組成物を1回(1×)、3回(3×)、または5回(5×)のF−T処理にさらした。異なるゼラチン供給源の間に有意差は見られなかった。したがって、このデータは任意の供給源のゼラチン(例えば医薬品グレード等の、対象に導入可能なグレード)を本願の製剤に使用して、本願に開示の組成物において弱毒生ウイルスの安定性を高めることができることを裏付けている。
図11は異なる供給源に由来するゼラチンの、凍結乾燥後のCHIKワクチンの安定性に対する効果を、液体培養物と比較した例示的なヒストグラムプロットを示す。CHIKワクチン組成物は、HEPES(HS)バッファーを0.5%または1.0%ゼラチンと共に含む。Merck製およびNitta製(beMatrix)のゼラチンを試験した。Merck製およびNitta製のゼラチンの間に有意差は見られなかった。どちらのCHIKワクチン組成物も、安定な凍結乾燥ケーキを生成し、これは凍結乾燥からの再構成後に、液体製剤と比較して有意に力価を維持した。
〔材料と方法〕
CHIK−IRESワクチン(pre−MVS)の所定の用量の個々のアリコートを、Hepes緩衝生理食塩水(HB)、スクロース含有Hepes緩衝生理食塩水(HBS)、スクロースおよび様々なゼラチン濃度(例えば0.5%および1%ゼラチン)のゼラチンを含有するHepes緩衝生理食塩水(HSG)を含む緩衝剤を含有する組成物に製剤化した。製剤化された水和または液体ワクチンを、室温37℃、冷凍4℃または急速冷凍−80℃等の特定の温度でインキュベートした。これらの製剤から、所定の時間間隔でサンプルを採取し、TCID50により、例えば96ウェルプレートでVero細胞と共に感染性ウイルスの存在について滴定した。
CHIK−IRESワクチン(pre−MVS)の所定の用量の個々のアリコートを、Hepes緩衝生理食塩水(HB)、スクロース含有Hepes緩衝生理食塩水(HBS)、スクロースおよび様々なゼラチン濃度(例えば0.5%および1%ゼラチン)のゼラチンを含有するHepes緩衝生理食塩水(HSG)を含む緩衝剤を含有する組成物に製剤化した。製剤化された水和または液体ワクチンを、室温37℃、冷凍4℃または急速冷凍−80℃等の特定の温度でインキュベートした。これらの製剤から、所定の時間間隔でサンプルを採取し、TCID50により、例えば96ウェルプレートでVero細胞と共に感染性ウイルスの存在について滴定した。
細胞株および組織培養
これらの実験を行うために、出願人のcGMPワーキング細胞バンクに由来するリサーチグレードのVero細胞バンクを準備した。Vero細胞を入手し:Vero(WHO)ワーキング細胞バンク継代:142(ロット#INV−VERO−WCB−001;5×106)、液体窒素中で保存した。バイアルをウォーターバスで急速に解凍し、T−75cm2フラスコ中の予備加温した約19mlのcDMEM(ダルベッコ改変最少必須培地)ペニシリン−ストレプトマイシン、40mM L−グルタミンおよび10%FBSを含有する)に直接播種し、37℃、5%CO2でインキュベートした。細胞をコンフルエンシーまで増殖させ、PBS、トリプシン(HyClone、例えばカタログ#SH30042.01)およびcDMEM−10を用いて二次培養した。このフラスコを2つのT−185cm2フラスコに展開し、細胞が100%コンフルエンシーに達するまで増殖させた。細胞をトリプシン処理により回収し、800×gで10分間遠心し、20%FBSおよび10%DMSOを含有するDMEMに1×107細胞/mLの濃度で再懸濁した。これらの細胞(合計20mL)をクライオバイアル(20×1mL)へアリコートに分け、ラベル付けし:Vero WHO WCB p#142−2(ワイスマン(Waisman))(WWCB)1ml 1×107細胞/mL、13Jan12LV、液体窒素中で保存した。
これらの実験を行うために、出願人のcGMPワーキング細胞バンクに由来するリサーチグレードのVero細胞バンクを準備した。Vero細胞を入手し:Vero(WHO)ワーキング細胞バンク継代:142(ロット#INV−VERO−WCB−001;5×106)、液体窒素中で保存した。バイアルをウォーターバスで急速に解凍し、T−75cm2フラスコ中の予備加温した約19mlのcDMEM(ダルベッコ改変最少必須培地)ペニシリン−ストレプトマイシン、40mM L−グルタミンおよび10%FBSを含有する)に直接播種し、37℃、5%CO2でインキュベートした。細胞をコンフルエンシーまで増殖させ、PBS、トリプシン(HyClone、例えばカタログ#SH30042.01)およびcDMEM−10を用いて二次培養した。このフラスコを2つのT−185cm2フラスコに展開し、細胞が100%コンフルエンシーに達するまで増殖させた。細胞をトリプシン処理により回収し、800×gで10分間遠心し、20%FBSおよび10%DMSOを含有するDMEMに1×107細胞/mLの濃度で再懸濁した。これらの細胞(合計20mL)をクライオバイアル(20×1mL)へアリコートに分け、ラベル付けし:Vero WHO WCB p#142−2(ワイスマン(Waisman))(WWCB)1ml 1×107細胞/mL、13Jan12LV、液体窒素中で保存した。
Vero WWCBIWHO細胞を増殖させ、ペニシリン−ストレプトマイシンおよび10%FBS(HyClone)を含有するダルベッコ改変最少必須培地(DMEM)(DMEM−10%−FBS)中に維持した。細胞を維持するのにトリプシンを用いた。ウイルス吸着の2日前に、96ウェルプレートに1ウェル当たりDMEM−FBS−10%中の1.4×105細胞/mLを100uLで播種した。インキュベーターを毎日モニタリングし、指定した温度を維持した。cDMEM−FBS2%中でウイルス希釈、吸着およびTCID50アッセイを実施した。
CHIK弱毒化ウイルス
説明した様々な方法で用いられるCHIKワクチンの分子生成をCHIK−002(以前に記述された)と称する。CHIKワクチンを生成し、Vero細胞中で増殖させた。プレマスターウイルスシードストックを105TCID50/mLの濃度でこれらの実験に用いた。簡潔に述べると、Vero細胞の単層の感染後、CHIK pre−MVSを生成した。ワクチンウイルスは上清に分泌され、ウイルスは、死んだVero細胞の清澄化/除去後に培地から回収される。CHIK−pre−MVSを10%FBS含有DMEM中で安定化し、−80℃で保存した。
説明した様々な方法で用いられるCHIKワクチンの分子生成をCHIK−002(以前に記述された)と称する。CHIKワクチンを生成し、Vero細胞中で増殖させた。プレマスターウイルスシードストックを105TCID50/mLの濃度でこれらの実験に用いた。簡潔に述べると、Vero細胞の単層の感染後、CHIK pre−MVSを生成した。ワクチンウイルスは上清に分泌され、ウイルスは、死んだVero細胞の清澄化/除去後に培地から回収される。CHIK−pre−MVSを10%FBS含有DMEM中で安定化し、−80℃で保存した。
アッセイ方法
TCID50アッセイ方法を用いて、ワクチン調製物中に存在する感染性ウイルスの量(効力または安定性)を定量した。96ウェルプレート中の感染させたウェルの一連のレプリケートの半分が、例えばCPE(細胞変性効果)に裏付けられるような、ウイルス感染力の兆候を示すウイルスの希釈レベルを、TCID50と定義した。Vero細胞(WWCBI WHO)を、ペニシリン−ストレプトマイシン、L−グルタミンおよび10%FBS(HyClone)を含有するダルベッコ改変最少必須培地(DMEM)(DMEM10%−FBS)中で増殖させ維持した。製剤化されたサンプルのアリコートをウォーターバス中で急速に解凍し、混合した。pre−MVSのワーキング濃度への最初の希釈を実施し、これらのサンプルの連続10倍希釈物を、例えば96ウェルプレート中のcDMEM−2%FBSの中で作成した。希釈したウイルスをVero細胞単層の接種前に4℃で維持した。アッセイ時に、培養培地を96ウェルプレートから吸引し、100μLの各ウイルス希釈物をウェルに添加した。プレートを3〜5日間、37℃、5%CO2でインキュベートした。Spearman−Karber法を用いて力価を計算した。
TCID50アッセイ方法を用いて、ワクチン調製物中に存在する感染性ウイルスの量(効力または安定性)を定量した。96ウェルプレート中の感染させたウェルの一連のレプリケートの半分が、例えばCPE(細胞変性効果)に裏付けられるような、ウイルス感染力の兆候を示すウイルスの希釈レベルを、TCID50と定義した。Vero細胞(WWCBI WHO)を、ペニシリン−ストレプトマイシン、L−グルタミンおよび10%FBS(HyClone)を含有するダルベッコ改変最少必須培地(DMEM)(DMEM10%−FBS)中で増殖させ維持した。製剤化されたサンプルのアリコートをウォーターバス中で急速に解凍し、混合した。pre−MVSのワーキング濃度への最初の希釈を実施し、これらのサンプルの連続10倍希釈物を、例えば96ウェルプレート中のcDMEM−2%FBSの中で作成した。希釈したウイルスをVero細胞単層の接種前に4℃で維持した。アッセイ時に、培養培地を96ウェルプレートから吸引し、100μLの各ウイルス希釈物をウェルに添加した。プレートを3〜5日間、37℃、5%CO2でインキュベートした。Spearman−Karber法を用いて力価を計算した。
ワクチン製剤
リサーチグレードワクチン調製物、およびInviragenで誘導されたCHIK−IRES pMVSを含むワクチンと共に、安定性実験を準備した。本願で提供される様々な組成物を用いた賦形剤のスクリーニングおよび安定性試験のため、ワクチン製剤を、1サンプル当たり105TCID50/mLのウイルスを含有する500μLの最終体積に調製した。サンプルを指定された緩衝剤/製剤中でバルク調製し、試験の開始前に、初期力価の測定値としてのインプットサンプルを採取した。サンプルをMCTへアリコートに分け、指定された時間および温度で保存した。4つの製剤の各々を、1サンプル当たり105TCID50/mLウイルスの最終500μLに調製した。1製剤当たり60サンプルをバルク調製し、500uLを含有する1.5mL MCTへアリコートに分ける前にインプットサンプルを採取した。
リサーチグレードワクチン調製物、およびInviragenで誘導されたCHIK−IRES pMVSを含むワクチンと共に、安定性実験を準備した。本願で提供される様々な組成物を用いた賦形剤のスクリーニングおよび安定性試験のため、ワクチン製剤を、1サンプル当たり105TCID50/mLのウイルスを含有する500μLの最終体積に調製した。サンプルを指定された緩衝剤/製剤中でバルク調製し、試験の開始前に、初期力価の測定値としてのインプットサンプルを採取した。サンプルをMCTへアリコートに分け、指定された時間および温度で保存した。4つの製剤の各々を、1サンプル当たり105TCID50/mLウイルスの最終500μLに調製した。1製剤当たり60サンプルをバルク調製し、500uLを含有する1.5mL MCTへアリコートに分ける前にインプットサンプルを採取した。
製剤化されたワクチンの保存
ワクチン製剤を4℃(Micro Climate Chamber;モデル#MCB−12−33−33−H/AC)および−80℃(REVCO Elite Plus;モデル#ULT2186−6−D43)で保存した。両方の系をDickson Wizard2−900MHZ Logger(4℃用にはモデル#WT−22、−80℃用にはWT−240)でモニタリングした。
ワクチン製剤を4℃(Micro Climate Chamber;モデル#MCB−12−33−33−H/AC)および−80℃(REVCO Elite Plus;モデル#ULT2186−6−D43)で保存した。両方の系をDickson Wizard2−900MHZ Logger(4℃用にはモデル#WT−22、−80℃用にはWT−240)でモニタリングした。
本明細書中に開示されかつ特許請求の範囲に記載された組成物および方法はすべて、本開示に照らして過度の実験作業を伴うことなく作製および実行可能である。組成物および方法は好ましい実施形態に関して記載されているが、当業者には、本明細書中の概念、思想および範囲から逸脱することなく、上記組成物および方法ならびに本明細書中に記載された方法のステップまたはステップの順序に対して変更が適用され得ることは、明白である。より具体的には、化学的および生理学的のいずれにも関連するある種の作用剤は、本明細書中に記載された作用剤の代わりに用いられることが可能でありさらに同一または同様の結果が達成されるであろう。当業者に明白なそのような同様の置換形態および改変形態はすべて、添付の特許請求の範囲に定義されるような思想、範囲および概念の範囲内にあるとみなされる。
Claims (22)
- 弱毒生アルファウイルス組成物であって、
1種以上の弱毒生アルファウイルス、
1.0〜40.0mM HEPESバッファー、
1種以上の炭水化物物質、および
ゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質
を含み、弱毒生アルファウイルス組成物を安定化する、組成物。 - 前記弱毒生アルファウイルスは、チクングニアウイルス、オニョンニョンウイルス、ロスリバーウイルス、東部ウマ脳炎および西部ウマ脳炎、他のセムリキ森林ウイルス、または他のトガウイルスおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記弱毒生アルファウイルスはチクングニア(CHIK)ウイルスである、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記組成物は含水形態である、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記組成物は部分的にまたは完全に脱水されている、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記1種以上の炭水化物物質は、トレハロース、ガラクトース、フルクトース、スクロース、キトサン、ソルビトール、マンニトールおよびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記1種以上の炭水化物物質は1種以上のスクロースおよびトレハロースを含む、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記組成物は、HEPES、スクロースおよびゼラチンを含む、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記ゼラチンの濃度は0.01〜5.0%を含む、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記ゼラチンの濃度は0.1〜2.0%を含む、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記HEPESバッファーは1〜20mMであり、前記炭水化物組成物は1〜25%であり、前記ゼラチンの濃度は0.01〜5.0%(w/v)である、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 前記HEPESバッファーは5〜15mMであり、前記ゼラチンの濃度は0.5%〜1.5%である、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 10〜200mMの塩をさらに含む、請求項1に記載のウイルス組成物。
- 弱毒生アルファウイルス組成物の不活性化を低減する方法であって、1種以上の弱毒生アルファウイルスと組成物とを組み合わせることを含み、前記組成物は、0.1〜40.0mM HEPESバッファー、1種以上の炭水化物物質、およびゼラチンを含む1種以上のタンパク質物質を含み、前記組成物は弱毒生アルファウイルス組成物の不活性化を低減する、方法。
- 前記弱毒生アルファウイルスは、チクングニアウイルス、オニョンニョンウイルス、ロスリバーウイルス、他のセムリキ森林ウイルス群、東部ウマ脳炎および西部ウマ脳炎およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項14に記載の方法。
- 前記組合せを部分的にまたは完全に脱水することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
- 投与前に前記組成物を部分的にまたは完全に再水和することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
- 前記組成物は、含水ウイルス組成物の保存寿命を長期化する、請求項14に記載の方法。
- 前記HEPESバッファーは1〜20mMであり、前記炭水化物組成物は1〜25%であり、前記ゼラチンの濃度は0.01〜5.0%(w/v)である、請求項14に記載の方法。
- 前記弱毒生アルファウイルス組成物は、健康状態の発病を低下させ、または健康状態を予防するために対象に投与される医薬として製剤化される、請求項14に記載の方法。
- 弱毒生アルファウイルス組成物の不活性化を低減するキットであって、
少なくとも1つの容器、
0.1〜40.0mM HEPESバッファー、1種以上の炭水化物物質、およびゼラチンを含有する1種以上のタンパク質物質を含む組成物、および
アルファウイルス
を含むキット。 - 前記弱毒生アルファウイルスは、チクングニアウイルス、オニョンニョンウイルス、ロスリバーウイルス、他のセムリキ森林ウイルス群、東部ウマ脳炎および西部ウマ脳炎およびそれらの組合せからなる群から選択される、請求項21に記載のキット。
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