JP2020192692A - 表示装置の製造方法、表示装置製造用のインクジェット装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】均一性の高い表示装置を製造するために、表示装置を製造している際のインクに生じる量子ドット材料の分散状態の変化、光散乱材の分散状態の変化、粘性変化、等について、変化が許容レベルを超える前に予め検知する方法が求められていた。【解決手段】吐出ヘッドを用いて色変換材を含んだインクを基体上の所定位置に付与するインク付与工程と、前記所定位置に付与された前記インクに対して、前記色変換材を励起する所定波長の光と、赤外光と、を照射する光照射工程と、前記光照射工程により前記所定波長の光を照射された前記インクから放射される色変換された光の強度と、前記インクに照射された後の赤外光のスペクトルを計測する計測工程と、前記計測工程の計測結果に基づき、前記吐出ヘッドに供給する前記インクに含まれる前記色変換材の分散状態を調整する分散調整工程と、を有することを特徴とする表示装置の製造方法である。【選択図】図2
Description
本発明は、色変換材料を含有する色変換部を備えた表示装置の製造方法と、それに用いるインクジェット装置に関する。
近年、種々の機能素子を製造する際に、インクジェット装置を用いて機能素子の材料を付与してパターンを形成することが試みられている。インクジェット装置を用いたパターニングは、オンデマンドパターニングが可能であるため材料の使用効率が高いこと、非真空プロセスであり製造装置が比較的小型になること、などのメリットを有している。
ところで、有機EL素子をはじめとする機能素子の分野では、大面積の基体に非常に多数の機能素子を形成することが多いが、インクジェット装置を用いた材料の付与が不均一になると、各機能素子の特性がばらついてしまう。例えば、有機EL素子を多数配列した表示装置の場合、発光特性のばらつきが大きいと、駆動条件を素子毎に補正するための回路を付加する必要が生じたり、規格外となった表示パネルを廃棄せざるを得ない場合が生じたりする。そこで、インクジェット装置を用いて機能素子を製造する際には、材料を付与する際のばらつきの制御が重要になる。
一方、最近では、量子ドット材料を含んだ色変換部を備えた表示装置が注目されている。数nm程度のサイズの超微粒子に光が入射すると、電子が伝導体から価電子帯に転移しながら、超微粒子の材料とサイズにより決まる特定波長の光を放出する現象を利用して、入射光の色を変換して出射させるものである。
例えば、特許文献1には、表示装置の製造過程において、インクジェット法を用いて量子ドット材料を含んだ色変換部を作成することが記載されている。
また、特許文献2には、プラズマディスプレイに蛍光体ペーストを塗布する前に塗布ノズルを検査する方法として、回転するローラに蛍光体ペーストを吐出して紫外線を照射して蛍光体ペーストの発光量を計測する装置が記載されている。
また、特許文献2には、プラズマディスプレイに蛍光体ペーストを塗布する前に塗布ノズルを検査する方法として、回転するローラに蛍光体ペーストを吐出して紫外線を照射して蛍光体ペーストの発光量を計測する装置が記載されている。
一般に、インクジェット装置を用いて大面積の基体上に多数の機能素子を形成する場合には、インクを塗布する塗布領域とインクジェットヘッドとを相対的に走査して機能素子の材料を塗布してゆく。図1は、これを説明するための模式的な斜視図であり、100は基体、101は基体100の表面のうち機能素子を形成する面である基体表面、102は機能素子である。模式図であるため、7×5個の機能素子102が示されているにすぎないが、実際には非常に多数の機能素子が形成され得る。
基体表面101がXY平面と平行だとすると、不図示のインクジェットヘッドを、基体表面101からZ方向に所定の距離だけ離間させて、まず主走査方向であるX方向に沿って軌道103上を移動させて、A列の機能素子102の材料を吐出する。そして、機能素子102を形成する領域すなわち塗布領域よりも外側まで移動すると、インクジェットヘッドを副走査方向であるY方向に軌道104に沿って所定距離移動させた後、移動方向をX軸マイナス向きに変更する。そして、軌道105に沿って移動させながらB列の機能素子102の材料を吐出する。そして、塗布領域よりも外側まで移動すると、インクジェットヘッドの移動方向を再び副走査方向であるY方向に変更して軌道106に沿って所定距離移動させる。ここでは、説明を簡単化するため、インクジェットヘッドがノズルを1個だけ備える例を説明したが、複数のノズルを備える場合には、一回の主走査で複数列分の機能素子の材料を吐出することもできる。
かかる移動を繰返してインクジェットヘッドを主走査方向に往復移動させて走査し、(A−1)→(A−2)→(A−3)→・・・(A−7)→(B−7)→(B−6)→・・・(B−1)という順に、各位置での吐出を行っていく。
量子ドット材料を含んだ色変換部をインクジェット法により形成する際には、数nm程度のサイズの量子ドット材料や、光散乱材としてTiO2粒子等を分散させたインクを用いる。量子ドット材料等が分散されたインクの成分が常に一定で、しかもインクジェット装置の吐出特性が常に一定であれば、高い均一性で各画素の色変換部を形成することが可能である。
しかし、非常に多数の画素を含む表示装置を連続して量産する場合に、インクの状態を常に一定に維持しながら上述した走査方法等でインクジェット装置を駆動し続けるのは現実的には困難であった。
例えば、量子ドット材料や光散乱材の超微粒子を分散させたインクにおいては、重力による微粒子の沈降、あるいは吐出駆動による液室内のインク撹拌により、インク内における超微粒子の分散状態は絶えず変化する。また、インクの粘性変化等により、液滴の大きさ(液量)も変化し得る。
例えば、量子ドット材料や光散乱材の超微粒子を分散させたインクにおいては、重力による微粒子の沈降、あるいは吐出駆動による液室内のインク撹拌により、インク内における超微粒子の分散状態は絶えず変化する。また、インクの粘性変化等により、液滴の大きさ(液量)も変化し得る。
特許文献1では、かかる課題に対処する方法については検討されていない。また、特許文献2に記載されたプラズマディスプレイを製造する前に予め回転するローラに蛍光体ペーストを吐出して塗布ノズルの状態を検査する方法を参照しても、表示装置を製造中に生じるインクの状態変化に迅速に対処することはできない。
そこで、均一性の高い表示装置を製造するために、表示装置を製造している過程でインクに生じる量子ドット材料の分散状態の変化、光散乱材の分散状態の変化、粘性変化、等が許容レベルを超える前に予め検知できる方法が求められていた。
本発明は、吐出ヘッドを用いて色変換材を含んだインクを基体上の所定位置に付与するインク付与工程と、前記所定位置に付与された前記インクに対して、前記色変換材を励起する所定波長の光と、赤外光と、を照射する光照射工程と、前記光照射工程により前記所定波長の光を照射された前記インクから放射される色変換された光の強度と、前記インクに照射された後の赤外光のスペクトルを計測する計測工程と、前記計測工程の計測結果に基づき、前記吐出ヘッドに供給する前記インクに含まれる前記色変換材の分散状態を調整する分散調整工程と、を有する、ことを特徴とする表示装置の製造方法である。
また、本発明は、色変換材を含んだインクを基体に向けて吐出可能な吐出ヘッドと、前記吐出ヘッドから前記基体に付与された前記インクに対して、前記色変換材を励起する所定波長の光と、赤外光と、を照射させる光源と、前記所定波長の光を照射された前記インクから放射される色変換された光の強度と、前記インクに照射された後の前記赤外光のスペクトルを計測する計測部と、前記吐出ヘッドに供給する前記インクに含まれる前記色変換材の分散状態を調整する分散調整部と、前記計測部の計測結果に基づき前記分散調整部の動作を制御する制御部と、を有する、ことを特徴とする表示装置製造用のインクジェット装置である。
本発明によれば、表示装置を製造している過程でインクに生じる量子ドット材料の濃度変化、光散乱材の濃度変化、粘性変化、等について、変動量がまだ微小な段階で速やかに検知することができる。変化が許容レベルを超える前に予め検知できるため、インクの特性を再調整することが可能となり、表示装置の各画素の色変換部を高い均一性で形成することが可能である。
図面を参照して、本発明の実施形態にかかる表示装置の製造方法、および表示装置製造用のインクジェット装置について説明する。尚、以下の実施形態及び実施例の説明において参照する図面では、特に但し書きがない限り、同一の機能を有する部材については同一の参照番号を付して示すものとする。
[実施形態1]
[製造装置]
図2は、実施形態1の製造装置であるインクジェット描画装置1の構成を示す模式図である。尚、同図においては、装置の内部を示すために、外装カバー等の部材を除外して示している。
インクジェット描画装置1は、表示パネルの基板となる基体100を固定するための描画ステージ2を備える。基体100は、製造しようとする対象製品により、ガラス基板あるいはプラスチック基板等から適宜に選択されたものが用いられる。基体100は、典型的には板状の部材であるが、基体として機能し得るものであれば形態が限られるわけではなく、たとえば変形可能なフィルムであってもよい。基体100上には、インクを塗布して多数の表示画素を配列形成するための画素エリア21と、インクの状態を評価するためにインクを試験的に吐出する評価エリア22が設けられている。
[製造装置]
図2は、実施形態1の製造装置であるインクジェット描画装置1の構成を示す模式図である。尚、同図においては、装置の内部を示すために、外装カバー等の部材を除外して示している。
インクジェット描画装置1は、表示パネルの基板となる基体100を固定するための描画ステージ2を備える。基体100は、製造しようとする対象製品により、ガラス基板あるいはプラスチック基板等から適宜に選択されたものが用いられる。基体100は、典型的には板状の部材であるが、基体として機能し得るものであれば形態が限られるわけではなく、たとえば変形可能なフィルムであってもよい。基体100上には、インクを塗布して多数の表示画素を配列形成するための画素エリア21と、インクの状態を評価するためにインクを試験的に吐出する評価エリア22が設けられている。
インクジェット描画装置1は、量子ドット材料を含むインク滴を基体100の所定位置に向けて吐出可能なインクジェットヘッド4、インクジェットヘッド4を走査する走査部3を備える。また、インクジェット描画装置1は、量子ドット材料を含むインクを貯留するインクタンク23と、貯留されたインク中で超微粒子が偏在するのを解消して均一に分散させるための分散調整部である分散装置24を備える。インクタンク23からインクジェットヘッド4にインク供給系25を介してインクが供給される。また、インクジェットヘッド4の吐出ノズルに対してクリーニング処理等を行って吐出特性を回復させる回復ユニット11を備えている。
走査部3は、インクジェットヘッド4を、例えば図11に示した走査手順により走査可能であり、インクジェットヘッド4からは量子ドット材料を含むインク滴が基体100の画素エリア21あるいは評価エリア22に向かって吐出される。尚、図2は、画素エリア21に向けてインク滴401を吐出した状態を模式的に示している。
さらに、インクジェット描画装置1は、評価エリア22に付与されたインクに対して所定波長を含む光を照射可能な光源5を備える。ここで、所定波長とは、インクに含まれる量子ドット材料を励起可能な波長(例えば青色光)と、付与されたインクの光学膜厚や屈折率を計測するための波長(例えば赤外光)を指す。
量子ドット材料を励起可能な波長としては、λ=450nmかその周辺領域の波長が好適であり、例えば青色LEDを光源として用いる。また、インクの厚さや屈折率を計測するための赤外光用の光源には、例えばコイル状のフィラメントを加熱した黒体輻射タイプの光源を用いることができる。例えばCal−Sensors社製の赤外連続光源を用い、フィラメント温度は1000Kに制御する。図3に、赤外光源のスペクトルの一例を示すが、可視光よりも短波長光側(750nm以下)の光をカットするフィルターを利用し、赤外光のみ照射する構成にしている。このように、光源5には、青色光源と赤外光源を組み合わせた光源が用いられ得る。
また、インクジェット描画装置1は、光源5から照射された青色光がインクにおいて波長変換されて放出された光と、光源5から照射されてインクを透過した赤外光を計測するための光計測部6を備えている。波長変換されて放出される光は、表示装置の仕様に合わせて選択された色変換材(量子ドット材料)により色が異なるが、光計測部6は、例えば赤(λ=610nm)や緑(λ=530nm)の光を計測する。尚、光計測部6の校正の便宜のために、校正時には光源5の光をインクを介さずに光計測部6に導くことができるように装置を構成しておくのが好ましい。
インクジェット描画装置1は、装置の動作を制御するためのコンピュータとして制御部50を備え、制御部50は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート等を備えている。ROMには、インクジェット描画装置1の動作プログラムが記憶されている。
本実施形態における色変換部の製造方法にかかる各種処理を実行するためのプログラムは、他の動作プログラムと同様にROMに記憶させておいてもよいが、ネットワークを介して外部からRAMにロードしてもよい。あるいは、プログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体を介して、RAMにロードしてもよい。
I/Oポートは、外部機器やネットワークと接続され、たとえば表示装置の色変換部の製造に必要なデータの入出力を、外部のコンピュータとの間で行うことができる。また、I/Oポートは、不図示のモニターや入力装置と接続され、インクジェット描画装置1の動作状態情報を操作者に表示したり、操作者からの命令を受け付けたりすることができる。
本実施形態における色変換部の製造方法にかかる各種処理を実行するためのプログラムは、他の動作プログラムと同様にROMに記憶させておいてもよいが、ネットワークを介して外部からRAMにロードしてもよい。あるいは、プログラムを記録したコンピュータにより読み取り可能な記録媒体を介して、RAMにロードしてもよい。
I/Oポートは、外部機器やネットワークと接続され、たとえば表示装置の色変換部の製造に必要なデータの入出力を、外部のコンピュータとの間で行うことができる。また、I/Oポートは、不図示のモニターや入力装置と接続され、インクジェット描画装置1の動作状態情報を操作者に表示したり、操作者からの命令を受け付けたりすることができる。
制御部50は、描画ステージ2、走査部3、分散装置24、回復ユニット11、インクジェットヘッド4、光源5、光計測部6、等と信号線により接続されており、これらを制御して色変換部の製造にかかる処理等を実行する。制御部50は、吐出制御部8、光源制御部9、計測信号処理部7を機能ブロックとして備え、インク滴の吐出、塗布されたインクへの光照射、放射光や赤外光の計測、等の各処理を、同期をとりながら実行する。尚、図示の便宜上、図2では、制御部50が備える構成要素や機能ブロックのうち一部だけを模式的に示している。
[表示装置]
図4を参照して、量子ドット材料を含む色変換部を備えた表示装置の一例を説明する。ただし、本実施形態のインクジェット装置あるいは製造方法により製造される表示装置はこの例に限られるものではなく、量子ドット材料等の色変換材を含有する色変換部を備える表示装置であればよい。
図4は、量子ドット材料を含む色変換部を備えた自発光型表示装置の画素エリアの模式的な断面図であり、図には左側から赤色画素、緑色画素、青色画素の3画素が示されている。ただし、図4の画素配列は例示に過ぎず、これと異なる配列であってもよい。
図4を参照して、量子ドット材料を含む色変換部を備えた表示装置の一例を説明する。ただし、本実施形態のインクジェット装置あるいは製造方法により製造される表示装置はこの例に限られるものではなく、量子ドット材料等の色変換材を含有する色変換部を備える表示装置であればよい。
図4は、量子ドット材料を含む色変換部を備えた自発光型表示装置の画素エリアの模式的な断面図であり、図には左側から赤色画素、緑色画素、青色画素の3画素が示されている。ただし、図4の画素配列は例示に過ぎず、これと異なる配列であってもよい。
基体100の上には、各画素を区画するための隔壁としてバンク14が設けられている。図示のように各画素は複数の機能層が積層されて成るが、バンク14は、各画素を形成する際に機能層の材料が隣接画素に混入するのを防止する壁の役割を果たしている。特に、インクジェット装置により量子ドット材料を含むインク滴を付与する際に、着弾したインク滴をターゲット画素内に安定的に位置させるガイドの役割を果たす。バンク14は、画素の配列に応じて各種の格子状パターンやストライプ状パターンにすることができる。
図4左側の赤色画素は、青色発光のトップエミッション型有機EL素子の上に、青色光を赤色光に色変換する量子ドット材料を含む色変換部121を備えている。
基体100には、当該赤色画素の発光輝度を制御するための駆動トランジスタであるトランジスタ11Rと、これと電気的に接続された下部電極12Rが設けられている。下部電極12Rの上には、青色発光する有機EL素子の発光層10が設けられ、さらにその上には上部透明電極13が配置されている。
基体100には、当該赤色画素の発光輝度を制御するための駆動トランジスタであるトランジスタ11Rと、これと電気的に接続された下部電極12Rが設けられている。下部電極12Rの上には、青色発光する有機EL素子の発光層10が設けられ、さらにその上には上部透明電極13が配置されている。
下部電極12Rは、有機EL素子の片極で、例えば銀や銅のナノ粒子が分散された液をバンクで囲まれた領域に塗布し、その後高温に焼成することで形成されている。下部電極12Rは、典型的には電子注入層として機能するとともに、発光層10で発する青色光のうち基体100側に向かう光を反射して光取り出し効率を向上させるためのミラーとして機能する。
発光層10は、青色の発光能を有する材料であれば何でも良く、発光色が青色の蛍光性有機化合物若しくは燐光性有機化合物材料を含み得る。また発光層10には、ゲスト材料、ホスト材料などの複数の材料が含まれていてもよい。発光材料としては、高分子材料、中分子材料または低分子材料などが挙げられ、塗布型として用いられ得る発光材料であれば特に限定されない。例えば、ポリフルオレン、ポリフルオレンの共重合体、ポリフェニレンビニレンなどの高分子材料、オリゴフルオレンなどの中分子材料が挙げられる。また、フルオレン系、ピレン系、フルオランテン系、アントラセン系などの縮合多環化合物、イリジウムを含む金属錯体などの低分子材料も挙げられる。
発光層10は、単一の層で構成してもよいが、正孔注入層/正孔輸送層/発光層の3層構造や、正孔注入層/発光層/電子輸送層の3層構造や、正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層の4層構造で構成してもよい。
正孔注入層は、発光層に正孔を注入するための層で、正孔注入性を有する材料であれば何でも良く、塗布型の有機EL素子に広く用いられるPEDOT:PSSが利用できるが、特にこれに限定されるものではない。
正孔注入層は、発光層に正孔を注入するための層で、正孔注入性を有する材料であれば何でも良く、塗布型の有機EL素子に広く用いられるPEDOT:PSSが利用できるが、特にこれに限定されるものではない。
上部透明電極13は、有機EL素子の片極で、たとえば金属酸化物等の光透過性を備えた導電材料が用いられる。典型的には、上部透明電極13は、は正孔を供給するとともに光取り出し窓として機能する。上部透明電極13は、図示外の領域で、駆動回路と接続されている。上部透明電極13は、例えばスパッタのような真空成膜か、あるいは塗布により形成することができる。
上部透明電極13の上には、上部透明電極13を介して入射する青色光を赤色光に色変換するための量子ドット材料を含む色変換部121が設けられている。
色変換部121に含まれる量子ドット材料は、青色光を照射されて吸収すると、電子が伝導帯から価電子帯に転移しながら赤色光を放出することができる。量子ドット材料は、コア−シェル構造を有していてもよく、コアは半導体ナノ結晶物質であり得る。コアの例としては、ケイ素(Si)系ナノ結晶、II−VI族系化合物ナノ結晶、III−V族系化合物ナノ結晶などが挙げられるが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。例えば、量子ドット材料は、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化カドミウム(CdS)、リン化インジウム(InP)のいずれかからなるコアと、硫化亜鉛(ZnS)からなる外部シェルとを含むことができる。赤色光を放出する量子ドット材料には、例えば粒径が5.5nm以上、6.5nm以下の超微粒子を用いることができるが、これに限定されない。
色変換部121に含まれる量子ドット材料は、青色光を照射されて吸収すると、電子が伝導帯から価電子帯に転移しながら赤色光を放出することができる。量子ドット材料は、コア−シェル構造を有していてもよく、コアは半導体ナノ結晶物質であり得る。コアの例としては、ケイ素(Si)系ナノ結晶、II−VI族系化合物ナノ結晶、III−V族系化合物ナノ結晶などが挙げられるが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。例えば、量子ドット材料は、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化カドミウム(CdS)、リン化インジウム(InP)のいずれかからなるコアと、硫化亜鉛(ZnS)からなる外部シェルとを含むことができる。赤色光を放出する量子ドット材料には、例えば粒径が5.5nm以上、6.5nm以下の超微粒子を用いることができるが、これに限定されない。
また、色変換部121には、上部透明電極13を介して入射する青色光を効率的に量子ドットに照射して吸収させるため、光散乱材を含有することができる。光散乱材は、光を散乱反射することができる物質であれば特に限定されないが、例えば、金属酸化物粒子または有機粒子などを用い得る。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化亜鉛または酸化スズなどを例示することができ、有機材料としては、アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂などを例示することができる。例えば、粒径が10nm以上、30nm以下の酸化チタン(TiO2)の微粒子を好適に用いることができる。
色変換部121の上には、水分や衝撃等の外部要因から画素を保護するために、透明な封止部15が設けられる。ガラス等の透湿性の低い材料を、UV硬化性樹脂やガラスフリット等の接着剤で接着して封止部として用いることができる。また、SiNやSiO等の透湿性の低い無機膜や、樹脂膜と透湿性の低い無機膜との積層膜等で画素を覆う構成の封止部を用いることもできる。この表示素子はトップエミッション構造なので、ガラスやSiN等の光透過率の高い材料が封止部15に好適に用いられる。
尚、封止部15の上または下には、不図示の赤色透過フィルターを付設してもよい。上部透明電極13を介して色変換部121に入射した青色光の一部が、色変換部121では吸収しきれずに透過して漏れる場合に、これをカットして赤色画素の色純度を高めることができる。
次に、図4中央の緑色画素は、青色発光のトップエミッション型有機EL素子の上に、青色光を緑色光に色変換するための量子ドット材料を含む色変換部122を備えている。
基体100には、当該緑色画素の発光輝度を制御するための駆動トランジスタであるトランジスタ11Gと、これと電気的に接続された下部電極12Gが設けられている。下部電極12Gの上には、青色発光する有機EL素子の発光層10が設けられ、さらにその上には上部透明電極13が配置されている。青色発光のトップエミッション型有機EL素子の部分については、先に説明した赤色画素と同様であるため、説明を省略する。
基体100には、当該緑色画素の発光輝度を制御するための駆動トランジスタであるトランジスタ11Gと、これと電気的に接続された下部電極12Gが設けられている。下部電極12Gの上には、青色発光する有機EL素子の発光層10が設けられ、さらにその上には上部透明電極13が配置されている。青色発光のトップエミッション型有機EL素子の部分については、先に説明した赤色画素と同様であるため、説明を省略する。
緑色画素の上部透明電極13の上には、上部透明電極13を介して入射する青色光を緑色光に色変換する量子ドット材料を含む色変換部122が設けられている。
色変換部122に含まれる量子ドット材料は、青色光を照射されて吸収すると、電子が伝導帯から価電子帯に転移しながら緑色光を放出することができる。量子ドット材料は、コア−シェル構造を有していてもよく、コアは半導体ナノ結晶物質であり得る。コアの例としては、ケイ素(Si)系ナノ結晶、II−VI族系化合物ナノ結晶、III−V族系化合物ナノ結晶などが挙げられるが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。例えば、量子ドット材料は、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化カドミウム(CdS)、リン化インジウム(InP)のいずれかからなるコアと、硫化亜鉛(ZnS)からなる外部シェルとを含むことができる。緑色光を放出する量子ドット材料には、例えば粒径が2.5nm以上、3.5nm以下の超微粒子を用いることができるが、これに限定されない。
色変換部122に含まれる量子ドット材料は、青色光を照射されて吸収すると、電子が伝導帯から価電子帯に転移しながら緑色光を放出することができる。量子ドット材料は、コア−シェル構造を有していてもよく、コアは半導体ナノ結晶物質であり得る。コアの例としては、ケイ素(Si)系ナノ結晶、II−VI族系化合物ナノ結晶、III−V族系化合物ナノ結晶などが挙げられるが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。例えば、量子ドット材料は、セレン化カドミウム(CdSe)、テルル化カドミウム(CdTe)、硫化カドミウム(CdS)、リン化インジウム(InP)のいずれかからなるコアと、硫化亜鉛(ZnS)からなる外部シェルとを含むことができる。緑色光を放出する量子ドット材料には、例えば粒径が2.5nm以上、3.5nm以下の超微粒子を用いることができるが、これに限定されない。
また、色変換部122には、上部透明電極13を介して入射する青色光を効率的に量子ドットに照射するため、光散乱材を含有させることができる。光散乱材は、光を散乱反射することができる物質であれば特に限定されないが、例えば、金属酸化物粒子または有機粒子などであり得る。金属酸化物としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化亜鉛または酸化スズなどを例示することができ、有機材料としては、アクリル系樹脂またはウレタン系樹脂などを例示することができる。
色変換部122の上には、水分や衝撃等の外部要因から画素を保護するために、透明な封止部15が設けられる。ガラス等の透湿性の低い材料を、UV硬化性樹脂やガラスフリット等の接着剤で接着して封止部として用いることができる。また、SiNやSiO等の透湿性の低い無機膜や、樹脂膜と透湿性の低い無機膜との積層膜等で画素を覆う構成の封止部を用いることもできる。この表示素子はトップエミッション構造なので、ガラスやSiN等の光透過率の高い材料が封止部15に好適に用いられる。
尚、封止部15の上または下には、不図示の緑色透過フィルターを付設してもよい。上部透明電極13を介して色変換部122に入射した青色光の一部が、色変換部122では吸収しきれずに透過して漏れる場合に、これをカットして緑色画素の色純度を高めることができる。
次に、図4右側の青色画素は、青色発光のトップエミッション型有機EL素子の上には、量子ドット材料を含む色変換部は設けられておらず、赤色画素や緑色画素よりも厚い封止部15が設けられている。
基体100には、当該青色画素の発光輝度を制御するための駆動トランジスタであるトランジスタ11Bと、これと電気的に接続された下部電極12Bが設けられている。下部電極12Bの上には、青色発光する有機EL素子の発光層10が設けられ、さらにその上には上部透明電極13が配置されている。上部透明電極13の上には、水分や衝撃等の外部要因から画素を保護するために、透明な封止部15が厚く設けられる。ガラス等の透湿性の低い材料を、UV硬化性樹脂やガラスフリット等の接着剤で接着して封止部として用いることができる。また、SiNやSiO等の透湿性の低い無機膜や、樹脂膜と透湿性の低い無機膜との積層膜等で画素を覆う構成の封止部を用いることもできる。この表示素子はトップエミッション構造なので、ガラスやSiN等の光透過率の高い材料が封止部15に好適に用いられる。
基体100には、当該青色画素の発光輝度を制御するための駆動トランジスタであるトランジスタ11Bと、これと電気的に接続された下部電極12Bが設けられている。下部電極12Bの上には、青色発光する有機EL素子の発光層10が設けられ、さらにその上には上部透明電極13が配置されている。上部透明電極13の上には、水分や衝撃等の外部要因から画素を保護するために、透明な封止部15が厚く設けられる。ガラス等の透湿性の低い材料を、UV硬化性樹脂やガラスフリット等の接着剤で接着して封止部として用いることができる。また、SiNやSiO等の透湿性の低い無機膜や、樹脂膜と透湿性の低い無機膜との積層膜等で画素を覆う構成の封止部を用いることもできる。この表示素子はトップエミッション構造なので、ガラスやSiN等の光透過率の高い材料が封止部15に好適に用いられる。
[製造方法]
図5(a)、図5(b)、図6等を参照しながら、実施形態1にかかるインクジェット描画装置1を用いて表示装置の色変換部を形成する方法について説明する。
描画を開始する前に、インクジェット描画装置1の描画ステージ2に基体100を固定する。基体100の画素エリアには、トランジスタ、下部電極12、発光層10、上部透明電極13、各画素を隔てるバンク14が予め形成されている。図5(a)には、画素エリアに含まれる多数の画素のうち3画素のみを模式的に示しているが、基体100上の画素エリアよりも外の領域には、インクの状態を評価するためにインクを試験的に吐出する領域として、評価エリア22が配置されている。評価エリア22には、評価エリアバンク35が設けられている。評価エリアバンク35は、着弾したインク滴を評価エリア22内に安定的に位置させるガイドの役割を果たす。例えば図11に示すように、評価エリア22は、画素が配列された画素エリア21の外側において、インクジェットヘッドの走査線上に配置されるとよい。1列の画素を形成する際に、インクの状態の評価を複数回実行できるようにするため、同一走査線上に複数の評価エリアを配置してもよい。評価エリアバンク35の一態様としては、画素エリアにおいて各画素を隔てているバンク14と同一形状とすることが挙げられる。画素に付与されたインクと同一の状態を評価エリアにおいて再現する趣旨である。しかし、評価エリアバンク35の形状は、必ずしも画素のバンク14と同一にしなければならないわけではなく、後述する照明や計測の精度を向上するために画素のバンクとは異なる形状を採用してもよい。
以上のように予め準備された基体100をインクジェット描画装置1の描画ステージ2にセットしたら、描画プロセスが開始される。
図5(a)、図5(b)、図6等を参照しながら、実施形態1にかかるインクジェット描画装置1を用いて表示装置の色変換部を形成する方法について説明する。
描画を開始する前に、インクジェット描画装置1の描画ステージ2に基体100を固定する。基体100の画素エリアには、トランジスタ、下部電極12、発光層10、上部透明電極13、各画素を隔てるバンク14が予め形成されている。図5(a)には、画素エリアに含まれる多数の画素のうち3画素のみを模式的に示しているが、基体100上の画素エリアよりも外の領域には、インクの状態を評価するためにインクを試験的に吐出する領域として、評価エリア22が配置されている。評価エリア22には、評価エリアバンク35が設けられている。評価エリアバンク35は、着弾したインク滴を評価エリア22内に安定的に位置させるガイドの役割を果たす。例えば図11に示すように、評価エリア22は、画素が配列された画素エリア21の外側において、インクジェットヘッドの走査線上に配置されるとよい。1列の画素を形成する際に、インクの状態の評価を複数回実行できるようにするため、同一走査線上に複数の評価エリアを配置してもよい。評価エリアバンク35の一態様としては、画素エリアにおいて各画素を隔てているバンク14と同一形状とすることが挙げられる。画素に付与されたインクと同一の状態を評価エリアにおいて再現する趣旨である。しかし、評価エリアバンク35の形状は、必ずしも画素のバンク14と同一にしなければならないわけではなく、後述する照明や計測の精度を向上するために画素のバンクとは異なる形状を採用してもよい。
以上のように予め準備された基体100をインクジェット描画装置1の描画ステージ2にセットしたら、描画プロセスが開始される。
図6は、インクジェット描画装置1を用いて表示装置の色変換部を描画するプロセスを説明するためのフローチャートである。
描画プロセスが開始されると、まずステップS1において、制御部50は走査部3およびインクジェットヘッド4を制御して、赤色画素あるいは緑色画素に、各々の色に合わせた量子ドット材を含むインク滴をインクジェットヘッド4から吐出して着弾させる。説明の便宜上、図5(a)、図5(b)に示す3個の画素Pは同色の画素とし、同じ量子ドット材を含むインクを同じ吐出ヘッドから付与するものとするが、現実の画素の配列は、同色の画素が隣接して配置されるとは限らない。
描画プロセスが開始されると、まずステップS1において、制御部50は走査部3およびインクジェットヘッド4を制御して、赤色画素あるいは緑色画素に、各々の色に合わせた量子ドット材を含むインク滴をインクジェットヘッド4から吐出して着弾させる。説明の便宜上、図5(a)、図5(b)に示す3個の画素Pは同色の画素とし、同じ量子ドット材を含むインクを同じ吐出ヘッドから付与するものとするが、現実の画素の配列は、同色の画素が隣接して配置されるとは限らない。
例えば、図11に示す走査手順によりインクジェットヘッド4を基体100に対して相対的に移動させて走査し、バンク14で囲まれた凹部内へインク滴を打ちこんでいく。打ち込まれたインクは、自重によりバンク14の形状にならって整形され、図5(a)に示すように、未硬化状態の色変換部403として画素内に配置される。一画素の色変換部を形成するのにインク滴を一個付与する方法でもよいが、色変換機能を十分に発揮するように色変換部の厚さを大きく設定した場合には、複数のインク滴を重ねて付与する方法がよい。
インクは、波長変換を行うためのコアシェル型量子ドット(色変換材料としての超微粒子)、TiO2などの光散乱粒子の他、必要に応じて分散剤を含み、主剤にはアクリルなどのUV硬化型の樹脂が用いられる。インクジェットヘッド4から安定的に吐出するために、インクの粘度は5〜10mPa・secに調整されており、液滴の大きさ(吐出量)や飛翔速度と駆動信号の関係(吐出特性)については、あらかじめ計測されている。
使用する量子ドットは、目的とする色(色変換された出力光の波長)に応じて自由に選択することができる。主たる材料としては、CdやIn系の半導体で、CdSやCdSe、In−Pなどの球体が用いられ得る。色変換による発光波長は、量子ドットのサイズを選択することによってコントロールすることが可能であり、粒子の安定性とインクジェットによる吐出を考慮すると、1.0nm〜10nm程度の粒径であることが望ましい。
株式会社リガクによるCdSe粒子の発光スペクトル計測では、粒径4nmのときの発光波長は約560nm、3nmのときの発光波長は約500nmであった。材料と粒径は、製造しようとする表示装置の仕様に応じて適切なものを選択すればよい。例えば、赤色画素の色変換部を構成する量子ドットには、発光スペクトルの強度ピークが600nm〜650nmの粒子が選択され、緑色画素の色変換部を構成する量子ドットには、発光スペクトルの強度ピークが500nm〜550nmの粒子が選択される。例えば富士色素株式会社の製造による量子ドット材料として、InP/ZnSを含む赤色発光の材料、ZnSを含む緑色発光の材料、カーボン系の青色発光の材料が知られている。
光散乱材としては、屈折率の高い材料であるTiO2やZnOが考えられ、10nm〜20nm程度の粒径のものを用いる。
光散乱材としては、屈折率の高い材料であるTiO2やZnOが考えられ、10nm〜20nm程度の粒径のものを用いる。
これらの粒子を分散させるインクの主剤たる光硬化型樹脂には、可視光の透過率が高く、インクジェットによる吐出が可能であるアクリル樹脂を用いるのが望ましい。硬化波長は200nm〜400nmの範囲にあることが実用上望ましい。
ステップS1では、予め決められた所定数の画素に対して連続して描画する。長期にわたって連続して吐出を行うと、液室内のインクが撹拌されてインク内における超微粒子の分散状態が変化したり、インクの粘性変化が生じる可能性がある。そこで、本実施形態では、ステップS1で連続して描画する画素の数を所定数に制限し、ステップS1が完了したらステップS2に進む。ここで、所定数を大きくしすぎると、ステップS1で描画している間にインクの状態が変化し、画素の特性が大きくばらついてしまう可能性がある。一方、所定数を小さくすれば、インクの特性変化は小さくなる方向であるが、後述する評価プロセスを行う頻度が高くなり、表示装置の生産効率がかえって抑制されることになる。そこで、連続して画素に描画している際のインクに生じる量子ドット材料の分散状態の変化、光散乱材の分散状態の変化、粘性変化、等を予め計測しておき、変化が許容レベルを超えない範囲で大きな画素数を所定数として定めておけばよい。所定数は、例えば1本の走査ラインに含まれる同色の画素の数にすることができる。
次に、ステップS2において、基体100において色変換部を形成するために描画すべき全画素への描画が終了しているかを判定する。全画素への描画が終了している場合(YES)には、描画プロセスを終了する。一方、全画素への描画が終了していない場合(NO)には、ステップS3に進む。
ステップS3においては、制御部50は走査部3およびインクジェットヘッド4を制御して、評価エリアにインク滴を付与する処理を行う。すなわち、図5(a)に示すように、評価エリアバンク35に囲まれた評価エリア22に、量子ドット材を含むインク滴401をインクジェットヘッド4から吐出して着弾させる。
次に、ステップS4においては、制御部50は光源5、光計測部6、走査部3、等を制御して、評価エリアに付与されたインクの特性を計測する。すなわち、まず走査部3を制御して、評価エリア22を観測可能な位置に光計測部6を移動させる。次に、制御部50は、量子ドット材料を励起可能な波長(例えば青色光)の光と、付与されたインクの光学膜厚や屈折率を計測するための波長(例えば赤外光)の光を、評価エリアに付与されたインクに向けて光源5から照射させる。図5(b)では、光源5が照射するこれらの光を、照明光ILとして図示している。尚、図示の便宜上示してはいないが、描画ステージ2には、照明光ILを透過させる窓を形成しておくか、あるいは基体100の下面と光源5が直接対向するように光源5を装着しておく。
尚、付与されたインクの光学膜厚や屈折率を計測するための赤外光源を基体100の下側ではなく上側に配置し、インクに赤外光を照射して反射させ、表面反射光と基体界面反射光が干渉した光を光計測部6により計測する系としてもよい。
尚、付与されたインクの光学膜厚や屈折率を計測するための赤外光源を基体100の下側ではなく上側に配置し、インクに赤外光を照射して反射させ、表面反射光と基体界面反射光が干渉した光を光計測部6により計測する系としてもよい。
制御部50は、照明光ILの照射と同期して、評価エリアに付与されたインクから入射する観測光CCを、光計測部6に計測させる。ここで、観測光CCには、励起された量子ドット材料が放射する色変換された可視光と、付与されたインクの厚さや屈折率に応じて干渉した赤外光が含まれている。
光計測部6は、内蔵する分光光度計で波長ごとの光強度、スペクトルを計測する。制御部50の計測信号処理部7は、光計測部6による計測データを処理し、色変換された発光の強度及び赤外光スペクトルを規格化する。
光計測部6は、内蔵する分光光度計で波長ごとの光強度、スペクトルを計測する。制御部50の計測信号処理部7は、光計測部6による計測データを処理し、色変換された発光の強度及び赤外光スペクトルを規格化する。
次に、ステップS5においては、制御部50は、付与したインクの発光色に応じた波長の光の強度が、所定範囲内(判定規格値の範囲内)であるかを判定する。例えば赤色発光の色変換部用のインクを評価エリアに付与した場合であれば、赤色光の発光強度が所定の判定規格値の範囲内であるかを判定する。ここで、所定の判定規格値とは、仮にステップS1を再度実行して所定数の画素を描画するとした場合に、その実行中にインクに含まれる量子ドット材料の分散状態が許容範囲を超えるまで変化する可能性が無いかを判定するための規格値である。
ステップS5で用いる規格値は、例えば以下のようにして決めることができる。まず、所定数の画素を描画する毎にインクを評価エリアに付与し、画素および評価エリアにて色変換された光の発光強度を繰り返し調べておく。描画を繰り返すうちに、重力による微粒子の沈降、あるいは吐出駆動による液室内のインク撹拌等により、インク内における超微粒子の分散状態が変化してゆく。何回目かの描画で所定数の画素の中に発光強度が画素としての規格を満足しないものが発生したら、その前回の描画において評価エリアにて計測された発光強度を規格値として採用する。安全性を高めるには、評価エリアにて前回計測された発光強度ではなく、例えば前々回のように、より遡った計測値を採用してもよい。また、インクの状態変化の進行が環境によりばらつく可能性もあるので、例えば温度や湿度などの環境条件を変化させて実験を行い、環境条件毎に判定規格値を決定しておいてもよい。また、評価エリアは前回あるいはそれ以前の副走査で付与した箇所でもよい。インクに溶媒が含まれている場合に、溶媒が揮発した状態で計測した方が環境影響を低減することが可能である。
ステップS5において、評価エリアに付与されたインクの発光強度が所定の判定規格値の範囲内にある場合(ステップS5:YES)には、ステップS6に進む。
ステップS6においては、制御部50は、評価エリアに付与されたインクを経由した赤外光スペクトルの計測結果に基づき、光学膜厚ndを、望ましくは屈折率nとともに算出する。光学膜厚ndには、インクの粘度や微粒子の分散状態が反映され、塗布材料の量と膜質の両方によって変動する。屈折率nは、膜内の量子ドット及び光散乱材の量に依存している。
そして、算出した光学膜厚ndが所定の判定規格値の範囲内であるかを判定する。望ましくは、屈折率nについても、所定の判定規格値の範囲内であるかを判定する。ここで、所定の判定規格値とは、仮にステップS1を再度実行して所定数の画素を描画するとした場合に、その実行中にインクに含まれる量子ドット材料や光散乱材の分散状態等が許容範囲を超えるまで変化する可能性が無いかを判定するための規格値である。
ステップS6においては、制御部50は、評価エリアに付与されたインクを経由した赤外光スペクトルの計測結果に基づき、光学膜厚ndを、望ましくは屈折率nとともに算出する。光学膜厚ndには、インクの粘度や微粒子の分散状態が反映され、塗布材料の量と膜質の両方によって変動する。屈折率nは、膜内の量子ドット及び光散乱材の量に依存している。
そして、算出した光学膜厚ndが所定の判定規格値の範囲内であるかを判定する。望ましくは、屈折率nについても、所定の判定規格値の範囲内であるかを判定する。ここで、所定の判定規格値とは、仮にステップS1を再度実行して所定数の画素を描画するとした場合に、その実行中にインクに含まれる量子ドット材料や光散乱材の分散状態等が許容範囲を超えるまで変化する可能性が無いかを判定するための規格値である。
ステップS6で用いる規格値は、例えば以下のようにして決めることができる。まず、所定数の画素を描画する毎にインクを評価エリアに付与し、画素にて色変換された光の発光強度と評価エリアにて計測される赤外スペクトルを繰り返し計測する。そして、赤外スペクトルに基づき、光学膜厚ndと屈折率nを調べておく。描画を繰り返すうちに、重力による微粒子の沈降、あるいは吐出駆動による液室内のインク撹拌等により、インク内における超微粒子の分散状態やインクの粘度が変化してゆく。何回目かの描画で所定数の画素の中に発光強度が画素としての規格を満足しないものが発生したら、その前回の描画において評価エリアにて計測された光学膜厚ndと屈折率nを規格値として採用する。安全性を高めるには、評価エリアにて前回計測された計測値ではなく、例えば前々回のように、より遡った計測値を採用してもよい。また、インクの状態変化の進行が環境によりばらつく可能性もあるので、例えば温度や湿度などの環境条件を変化させて実験を行い、環境条件毎に規格値を決定しておいてもよい。また、評価エリアは前回あるいはそれ以前の副走査で付与した箇所でもよい。インクに溶媒が含まれている場合に、溶媒が揮発した状態で計測した方が環境影響を低減することが可能である。
ステップS6において、評価エリアにて計測された光学膜厚ndと屈折率nが所定の判定規格値の範囲内の場合(ステップS6:YES)には、ステップS1に戻り、描画を継続する。さらに所定数の画素を描画し続けても、インクの変化が許容範囲内に収まると判断できるからである。
一方、ステップS5において評価エリアに付与されたインクの発光強度が所定の判定規格値の範囲外の場合(ステップS5:NO)には、ステップS7に進む。
また、ステップS6において算出した光学膜厚ndあるいは屈折率nが所定の判定規格値の範囲外の場合(ステップS6:NO)にも、ステップS7に進む。
これらの場合には、さらに所定数の画素を描画し続けると、インクの変化が進んで許容範囲を超えると判定できるからである。
一方、ステップS5において評価エリアに付与されたインクの発光強度が所定の判定規格値の範囲外の場合(ステップS5:NO)には、ステップS7に進む。
また、ステップS6において算出した光学膜厚ndあるいは屈折率nが所定の判定規格値の範囲外の場合(ステップS6:NO)にも、ステップS7に進む。
これらの場合には、さらに所定数の画素を描画し続けると、インクの変化が進んで許容範囲を超えると判定できるからである。
ステップS7において、制御部50は、分散装置24を駆動させて、インクタンク23に貯留されているインク内の量子ドット材料や光散乱材の偏在を解消させ、分散状態を均一化させる。分散装置24は、例えば超音波振動子から超音波振動をインクタンク内のインクに印加して超微粒子の分散性を改善させるが、これとは異なる攪拌機構を用いてもよい。
ステップS7が終了すると、ステップS8に進み、制御部50は回復ユニット11、インクジェットヘッド4、走査部3、等を制御して回復処理を行う。回復処理とは、回復ユニット11を駆動して吐出ノズルのインクを吸引除去する等のクリーニング処理や、予備吐出処理を行い吐出特性を安定化させる吐出安定化処理などの一連の処理をいう。
ステップS8の終了後、ステップS3に戻り評価エリアに描画し、ステップS4以降を再度行う。ステップS7およびステップS8によりインクタンク内のインクの分散状態とインクジェットヘッドの状態が回復したことが確認されるまで、このループを繰り返す。インクタンク内のインクの分散状態とインクジェットヘッドの状態が回復したことが確認されると(ステップS6:YES)、ステップS1に戻り、続きの描画を行う。尚、ステップS7とステップS8の各処理の信頼性が十分に高い場合には、ステップS8が終了した後、ステップS3に戻さずにステップS1に戻って描画を再開してもよい。
こうして、基体100の全ての色変換部にインクを付与した後、インクを硬化する硬化処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造することができる。
こうして、基体100の全ての色変換部にインクを付与した後、インクを硬化する硬化処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造することができる。
本実施形態では、所定数の画素に描画する毎に評価エリアにインクを付与し、インクに光を照射してインクの状態を調べることにより、さらに所定数の画素を描画し続けた場合にインクの状態変化が許容範囲内に収まるか否かを判定することができる。そして、許容範囲内に収まらないと判定した場合には、次の描画を開始する前に、インク内の量子ドット材料や光散乱材の偏在を解消させ、分散状態を均一化させる処理を行う。
本実施形態によれば、表示装置を製造している際のインクに生じる量子ドット材料の濃度変化、光散乱材の濃度変化、粘性変化、等について、変動量がまだ微小な段階で速やかに検知することができる。変化が許容レベルを超える前に予め検知できるため、インクの特性を事前に再調整することが可能となり、表示装置の各画素の色変換部を高い均一性で形成することが可能である。
[実施形態2]
実施形態1のインクジェット描画装置1は、所定数の画素に描画する毎に評価エリアにインクを付与し、評価エリアに付与されたインクに光を照射してインクの状態を調べた。
これに対して、実施形態2は、評価エリアではなく画素に付与されたインクに光を照射してインクの状態を調べる点が異なる。以下の説明では、実施形態1と共通する部分については記載を省略する。
図7は、実施形態2の製造装置であるインクジェット描画装置71の構成を示す模式図である。尚、同図においては、装置の内部を示すために、外装カバー等の部材を除外して示している。
実施形態1のインクジェット描画装置1は、所定数の画素に描画する毎に評価エリアにインクを付与し、評価エリアに付与されたインクに光を照射してインクの状態を調べた。
これに対して、実施形態2は、評価エリアではなく画素に付与されたインクに光を照射してインクの状態を調べる点が異なる。以下の説明では、実施形態1と共通する部分については記載を省略する。
図7は、実施形態2の製造装置であるインクジェット描画装置71の構成を示す模式図である。尚、同図においては、装置の内部を示すために、外装カバー等の部材を除外して示している。
本実施形態では、インク液が着弾した後の画素に向けて、光源5から色変換材を励起するための短波長の光(例えば青色光)が照射され、波長変換されて出射された光を光計測部6によって計測する。また、画素に付与されたインクの厚さや屈折率を計測するための長波長の光(例えば赤外光)が光源5からインクに照射され、表面反射と基体界面反射が干渉した光を光計測部6によって計測する。
図7に示す装置では、光源5と光計測部6の光軸を傾斜させて走査部3に装着し、インクジェットヘッド4の走査と連動して付与されたインクへの光の照射と計測を行う。ただし、光源5と光計測部6の配置はこの例に限る必要はなく、画素に着弾したインク402に光を照射し、インクからの光を計測することができる位置関係であればよい。例えば、光源5と光計測部6はインクジェットヘッド4と連動させなくともよく、インクジェットヘッド4の走査部3とは独立した別の移動機構を設けてもよい。
本実施形態においては、画素に光を照射し、波長変換された発光の強度や赤外光のスペクトルを計測するので、基体100に評価エリアを設ける必要がなく、表示装置の基体を小型化することができる。また、画素に付与したインクを計測してインクの状態を判定できるため、評価エリアに描画するまで計測を待つ必要がない。また、所定数の画素に描画する毎でなくても、各画素にインクを付与する毎にインクの状態を計測することも可能である。同一走査中に複数の画素のインクを計測し、その平均値を評価することにより、インクジェットヘッドから吐出されるインク滴の揺らぎ成分を除去することが可能となり、測定精度を向上することができる。
本実施形態においては、図6に示した実施形態1の描画プロセスのうち、ステップS3の評価エリア描画工程は必要ない。また、ステップS1における画素の所定数は、最小で1画素とすることができる。
本実施形態では、画素に付与したインクに光を照射してインクの状態を調べることにより、さらに画素を描画し続けた場合にインクの状態変化が許容範囲内に収まるか否かを判定することができる。そして、許容範囲内に収まらないと判定した場合には、次の描画を開始する前に、インク内の量子ドット材料や光散乱材の偏在を解消させ、分散状態を均一化させる処理を行う。
本実施形態では、画素に付与したインクに光を照射してインクの状態を調べることにより、さらに画素を描画し続けた場合にインクの状態変化が許容範囲内に収まるか否かを判定することができる。そして、許容範囲内に収まらないと判定した場合には、次の描画を開始する前に、インク内の量子ドット材料や光散乱材の偏在を解消させ、分散状態を均一化させる処理を行う。
本実施形態によれば、表示装置を製造している際のインクに生じる量子ドット材料の濃度変化、光散乱材の濃度変化、粘性変化、等について、変動量がまだ微小な段階で速やかに検知することができる。変化が許容レベルを超える前に予め検知できるため、インクの特性を事前に再調整することが可能となり、表示装置の各画素の色変換部を高い均一性で形成することが可能である。
[実施例1]
実施形態1の具体的な実施例を説明する。図2、図5(a)、図5(b)は、本実施例にかかるインクジェット装置の模式図である。図示の便宜上、図5(a)、図5(b)には3つの画素Pが示されているが、実際には、基体全面に多数の画素が存在している。
色変換部を形成するためのインクには、InP/ZnSの粒子をアクリル樹脂に分散させたものを用いた。インクジェットヘッド4から安定的に吐出させるために、インク粘度を10mPa・secに調整した。
実施形態1の具体的な実施例を説明する。図2、図5(a)、図5(b)は、本実施例にかかるインクジェット装置の模式図である。図示の便宜上、図5(a)、図5(b)には3つの画素Pが示されているが、実際には、基体全面に多数の画素が存在している。
色変換部を形成するためのインクには、InP/ZnSの粒子をアクリル樹脂に分散させたものを用いた。インクジェットヘッド4から安定的に吐出させるために、インク粘度を10mPa・secに調整した。
インクジェットヘッドの駆動波形は、図8(a)に示す波形を用い、図8(b)に示す駆動特性に準じてインク液滴の大きさ(吐出量)を調整した。尚、液滴の大きさ(吐出量)を変更すると液滴の飛翔速度が変わる場合があるが、着弾位置がずれないように、制御部50は走査部3とインクジェットヘッド4に制御信号を送り、吐出タイミングを調整するのが望ましい。
本実施例では、各画素においてバンクに囲まれた色変換部の容積が約65plであるので、駆動電圧を26Vとし、1回の走査で約12plのインク滴を吐出した。各画素に対してインク滴を吐出する回数、すなわち図11の同一列を繰り返し走査する回数は5回とした。
図6に示すフローで描画処理を行うが、1回の走査により一列の画素に描画する毎に、図5(a)に示すように評価エリア22へのインク付与を行い、図5(b)に示すようにインクの特性評価を行った。
本実施例では、各画素においてバンクに囲まれた色変換部の容積が約65plであるので、駆動電圧を26Vとし、1回の走査で約12plのインク滴を吐出した。各画素に対してインク滴を吐出する回数、すなわち図11の同一列を繰り返し走査する回数は5回とした。
図6に示すフローで描画処理を行うが、1回の走査により一列の画素に描画する毎に、図5(a)に示すように評価エリア22へのインク付与を行い、図5(b)に示すようにインクの特性評価を行った。
図9(a)に、描画処理を完了するまでの特性評価結果を示す。図中の横軸は走査回数で、縦軸は色変換された可視発光強度、nd、nを規格化した評価値である。図中の2本の一点鎖線は、表示装置の性能を担保するために許容される範囲(±4%)の上限と下限を示している。
本実施例では、図6のステップS5やステップS6において、評価エリアに付与されたインクの良否を判定する判定規格値は、±3%とした。インクの特性が、表示装置の性能上許容される範囲(±4%)を越える前に、インクの分散調整処理を行うべきタイミングを判定できるようにするためである。図11に示す例では、図中矢印で示す約2000回の走査を行った段階で、屈折率nが+3%に達したため、画素への吐出を一旦終了し、インク分散調整処理を行った。その後、回復処理を行い、再度評価エリアに描画してインク状態の良否判定を行ったところ±1%以下であることを確認したため、画素への描画を再開し全画素への描画を終了した。描画終了後、インクを硬化する処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造した後に輝度むらを測定したが、表示装置に求められる規格を満足した良品パネルが得られた。
本実施例では、図6のステップS5やステップS6において、評価エリアに付与されたインクの良否を判定する判定規格値は、±3%とした。インクの特性が、表示装置の性能上許容される範囲(±4%)を越える前に、インクの分散調整処理を行うべきタイミングを判定できるようにするためである。図11に示す例では、図中矢印で示す約2000回の走査を行った段階で、屈折率nが+3%に達したため、画素への吐出を一旦終了し、インク分散調整処理を行った。その後、回復処理を行い、再度評価エリアに描画してインク状態の良否判定を行ったところ±1%以下であることを確認したため、画素への描画を再開し全画素への描画を終了した。描画終了後、インクを硬化する処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造した後に輝度むらを測定したが、表示装置に求められる規格を満足した良品パネルが得られた。
[比較例1]
比較例1として、評価エリア22へのインク付与を行いインクの特性評価を行うが、判定規格値である±3%になってもインクの分散調整処理を行わないで描画を継続した場合ついて説明する。
図9(b)に、比較例1における描画処理を完了するまでの特性評価結果を示す。グラフの表示形式は、図9(a)と同様である。
比較例1として、評価エリア22へのインク付与を行いインクの特性評価を行うが、判定規格値である±3%になってもインクの分散調整処理を行わないで描画を継続した場合ついて説明する。
図9(b)に、比較例1における描画処理を完了するまでの特性評価結果を示す。グラフの表示形式は、図9(a)と同様である。
判定規格値である±3%に到達してもインク分散調整処理等を行わずに描画を継続した結果、1パネルを描画する間に、許容範囲である±4%の上限と下限を超過した状態のインクで多数の走査ラインが描画されてしまったことがわかる。描画終了後、インクを硬化する処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造した後に輝度むらを測定したが、表示装置に求められる規格を満足しないばらつきの大きなパネルになってしまっていた。
[実施例2]
実施形態2の具体的な実施例を説明する。図7は、本実施例にかかるインクジェット装置の模式図である。青色光源と赤外光源を内蔵する光源5と光計測部6とを、画素内に付与されたインクを測定できる位置に配置した。光源5、光計測部6、インクジェットヘッド4は、相対的位置関係が変化しないように走査部3に装着されている。
本実施例では、画素に液滴を付与するための1走査中に、複数の画素に付与されたインクを評価することが可能である。同一走査中に複数の画素を計測し、その平均値を評価することで、インクジェットヘッドから吐出されるインク滴の揺らぎ成分を除去することが可能となり、測定精度を向上することができる。
実施例1と同様に、1画素当り5ドットを描画することで、1画素に付与するインクの量が適量になる設定とした。
実施形態2の具体的な実施例を説明する。図7は、本実施例にかかるインクジェット装置の模式図である。青色光源と赤外光源を内蔵する光源5と光計測部6とを、画素内に付与されたインクを測定できる位置に配置した。光源5、光計測部6、インクジェットヘッド4は、相対的位置関係が変化しないように走査部3に装着されている。
本実施例では、画素に液滴を付与するための1走査中に、複数の画素に付与されたインクを評価することが可能である。同一走査中に複数の画素を計測し、その平均値を評価することで、インクジェットヘッドから吐出されるインク滴の揺らぎ成分を除去することが可能となり、測定精度を向上することができる。
実施例1と同様に、1画素当り5ドットを描画することで、1画素に付与するインクの量が適量になる設定とした。
図10(a)に、実施例2における描画処理を完了するまでの特性評価結果を示す。グラフの表示形式は、図9(a)と同様である。
走査回数が約1000回の時点で、色変換された可視光の発光輝度の変動が3%となったため、インク分散調整処理及びその後の回復処理の一連の動作を行った。その後、描画及び計測を再開したが、その後は判定規格値に達するような変動は無く、描画を終了した。描画終了後、インクを硬化する処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造した後に輝度むらを測定したが、表示装置に求められる規格を満足した良品パネルが得られた。
走査回数が約1000回の時点で、色変換された可視光の発光輝度の変動が3%となったため、インク分散調整処理及びその後の回復処理の一連の動作を行った。その後、描画及び計測を再開したが、その後は判定規格値に達するような変動は無く、描画を終了した。描画終了後、インクを硬化する処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造した後に輝度むらを測定したが、表示装置に求められる規格を満足した良品パネルが得られた。
[比較例2]
比較例2として、画素に描画しながらインクの特性評価を行うが、判定規格値である±3%になってもインクの分散調整処理を行わないで描画を継続した場合ついて説明する。
図10(b)に、実施例2における描画処理を完了するまでの特性評価結果を示す。グラフの表示形式は、図9(a)と同様である。
走査回数が1600回程度を超えると、評価項目間で変化の仕方が変わっているのが分かる。その後、安定性が悪くなり、判定規格値である±3%を超えてしまっている。判定規格値に到達してもインク分散調整処理等を行わずに描画を継続した結果、1パネルを描画する間に、許容範囲である±4%の上限と下限を超過した状態のインクで多数の走査ラインが描画されてしまったことがわかる。描画終了後、インクを硬化する処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造した後に輝度むらを測定したが、表示装置に求められる規格を満足しないばらつきの大きなパネルになってしまっていた。
比較例2として、画素に描画しながらインクの特性評価を行うが、判定規格値である±3%になってもインクの分散調整処理を行わないで描画を継続した場合ついて説明する。
図10(b)に、実施例2における描画処理を完了するまでの特性評価結果を示す。グラフの表示形式は、図9(a)と同様である。
走査回数が1600回程度を超えると、評価項目間で変化の仕方が変わっているのが分かる。その後、安定性が悪くなり、判定規格値である±3%を超えてしまっている。判定規格値に到達してもインク分散調整処理等を行わずに描画を継続した結果、1パネルを描画する間に、許容範囲である±4%の上限と下限を超過した状態のインクで多数の走査ラインが描画されてしまったことがわかる。描画終了後、インクを硬化する処理や、封止部を形成する処理を行い、表示パネルを製造した後に輝度むらを測定したが、表示装置に求められる規格を満足しないばらつきの大きなパネルになってしまっていた。
[他の実施形態]
本発明の実施形態は、上述した実施形態および実施例に限られるものではなく、適宜変更したり、組み合わせたりすることが可能で、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。
例えば、図6を参照して説明した処理フローでは、可視光発光強度の判定(ステップS5)と赤外光による光学膜厚判定(ステップS6)については、ステップS5を先に実行しているが、逆にステップS6を先に実行してもよい。また、インク分散調整処理(ステップS7)と回復処理(ステップS8)については、順番を逆にするか、あるいは同時に並行して行うことも、場合によっては可能である。
本発明の実施形態は、上述した実施形態および実施例に限られるものではなく、適宜変更したり、組み合わせたりすることが可能で、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。
例えば、図6を参照して説明した処理フローでは、可視光発光強度の判定(ステップS5)と赤外光による光学膜厚判定(ステップS6)については、ステップS5を先に実行しているが、逆にステップS6を先に実行してもよい。また、インク分散調整処理(ステップS7)と回復処理(ステップS8)については、順番を逆にするか、あるいは同時に並行して行うことも、場合によっては可能である。
また、実施形態1においては、図6に示したように描画プロセス開始後に所定数の画素を描画してから評価エリアに描画してインクの特性を評価したが、さらに、画素への最初の描画を開始する前に評価エリアに描画してインクの特性を評価してもよい。すなわち、描画プロセス開始後に直ちにステップS3を実行するような処理フローでもよい。
また、実施形態1においては、図5(b)に示したように、基体100を挟んで下側に光源を、反対側の上側に光計測部を配置したが、配置はこれに限られず、光源と光計測部の両方を基体100の上側に配置してもよい。また、光源および/または光計測部は、評価エリアの位置付近に固定されていてもよいが、基体上を移動可能に支持されていてもよい。
また、実施形態2においては、図7に示したように、光源と光計測部の両方を基体100の上側に配置して走査したが、配置はこれに限られない。例えば、色変換材を励起するための光源は基体100の下側に固定あるいは走査可能に配置してもよい。場合によっては、計測時に、各画素にあらかじめ形成されたトップエミッション型有機EL素子を駆動して色変換材を励起するための光源として用いてもよい。
また、インクの状態を調べるのに色変換された光の発光強度、光学膜厚、屈折率を計測したが、場合によってはこれらのうちの一部のみを計測してもよいし、またこれら以外の物理パラメータの計測を併用してもよい。
また、色変換材としては種々の量子ドット材料の他、蛍光体の微粒子等を用いても差し支えない。
また、色変換材としては種々の量子ドット材料の他、蛍光体の微粒子等を用いても差し支えない。
1・・・インクジェット描画装置/2・・・描画ステージ/3・・・走査部/4・・・インクジェットヘッド/5・・・光源/6・・・光計測部/10・・・発光層/11・・・回復ユニット/11R、11G、11B・・・トランジスタ/12R、12G、12B・・・下部電極/13・・・上部透明電極/14・・・バンク/15・・・封止部/23・・・インクタンク/24・・・分散装置/50・・・制御部/71・・・インクジェット描画装置/100・・・基体/121、122・・・色変換部/401・・・インク滴/403・・・未硬化状態の色変換部/P・・・画素
Claims (22)
- 吐出ヘッドを用いて色変換材を含んだインクを基体上の所定位置に付与するインク付与工程と、
前記所定位置に付与された前記インクに対して、前記色変換材を励起する所定波長の光と、赤外光と、を照射する光照射工程と、
前記光照射工程により前記所定波長の光を照射された前記インクから放射される色変換された光の強度と、前記インクに照射された後の赤外光のスペクトルを計測する計測工程と、
前記計測工程の計測結果に基づき、前記吐出ヘッドに供給する前記インクに含まれる前記色変換材の分散状態を調整する分散調整工程と、を有する、
ことを特徴とする表示装置の製造方法。 - 前記分散調整工程は、前記計測工程で計測された色変換された光の強度が所定範囲を超えた場合には、前記吐出ヘッドに供給する前記インクに対し前記色変換材の分散状態を調整する工程である、
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置の製造方法。 - 前記分散調整工程は、前記計測工程で計測された赤外光のスペクトルから前記所定位置に付与された前記インクの光学膜厚を算出し、少なくとも前記光学膜厚が所定範囲を超えた場合には、前記吐出ヘッドに供給する前記インクに対し前記色変換材の分散状態を調整する工程である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の表示装置の製造方法。 - 前記分散調整工程は、前記計測工程で計測された赤外光のスペクトルから前記所定位置に付与された前記インクの屈折率を算出し、少なくとも前記屈折率が所定範囲を超えた場合には、前記吐出ヘッドに供給する前記インクに対し前記色変換材の分散状態を調整する工程である、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。 - 前記インク付与工程における前記所定位置は、前記基体に画素を形成する位置とは異なる位置である、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。 - 前記インク付与工程における前記所定位置は、前記基体に画素を形成する位置である、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。 - 前記光照射工程は、前記基体を挟んで前記吐出ヘッドと反対側に配置されている光源から前記所定波長の光を照射する工程である、
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。 - 前記光照射工程は、前記所定位置を照射可能な位置に光源を移動させて前記所定波長の光を照射する工程である、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。 - 前記計測工程の計測結果に基づき、前記吐出ヘッドの吐出特性を回復させる回復処理工程をさらに有する、
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。 - 前記色変換材は量子ドット材料であり、前記所定波長の光は、前記量子ドット材料の価電子帯の電子を伝導帯に励起させる光を含む、
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の表示装置の製造方法における各工程の制御を、コンピュータに実行させるプログラム。
- 請求項11に記載のプログラムを記録した、コンピュータにより読み取り可能な記録媒体。
- 色変換材を含んだインクを基体に向けて吐出可能な吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドから前記基体に付与された前記インクに対して、前記色変換材を励起する所定波長の光と、赤外光と、を照射させる光源と、
前記所定波長の光を照射された前記インクから放射される色変換された光の強度と、前記インクに照射された後の前記赤外光のスペクトルを計測する計測部と、
前記吐出ヘッドに供給する前記インクに含まれる前記色変換材の分散状態を調整する分散調整部と、
前記計測部の計測結果に基づき前記分散調整部の動作を制御する制御部と、
を有する、
ことを特徴とする表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記制御部は、前記計測部で計測された色変換された光の強度が所定範囲を超えた場合には、前記分散調整部を駆動させる、
ことを特徴とする請求項13に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記制御部は、前記計測部で計測された赤外光のスペクトルから前記基体に付与された前記インクの光学膜厚を算出し、前記光学膜厚が所定範囲を超えた場合には、前記分散調整部を駆動させる、
ことを特徴とする請求項13または14に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記制御部は、前記計測部で計測された赤外光のスペクトルから前記基体に付与された前記インクの屈折率を算出し、前記屈折率が所定範囲を超えた場合には、前記分散調整部を駆動させる、
ことを特徴とする請求項13乃至15のいずれか1項に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記光源は、前記基体において画素を形成する位置とは異なる位置に付与された前記インクに、前記色変換材を励起する所定波長の光と、赤外光と、を照射する、
ことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記光源は、前記基体において画素を形成する位置に付与された前記インクに、前記色変換材を励起する所定波長の光と、赤外光と、を照射する、
ことを特徴とする請求項13乃至16のいずれか1項に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記光源は、前記基体を挟んで前記吐出ヘッドと反対側に配置されている、
ことを特徴とする請求項13乃至18のいずれか1項に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記光源は、前記基体の上を移動可能に支持されている、
ことを特徴とする請求項13乃至19のいずれか1項に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記計測部は、前記基体の上を移動可能に支持されている、
ことを特徴とする請求項13乃至20のいずれか1項に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。 - 前記色変換材は量子ドット材料であり、前記光源が照射する前記所定波長の光は、前記量子ドット材料の価電子帯の電子を伝導帯に励起させる光を含む、
ことを特徴とする請求項13乃至21のいずれか1項に記載の表示装置製造用のインクジェット装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019098130A JP2020192692A (ja) | 2019-05-24 | 2019-05-24 | 表示装置の製造方法、表示装置製造用のインクジェット装置、プログラム、記録媒体 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023031280A (ja) * | 2021-08-24 | 2023-03-08 | セメス株式会社 | 基板処理液供給ユニットおよびそれを備える基板処理装置 |
-
2019
- 2019-05-24 JP JP2019098130A patent/JP2020192692A/ja active Pending
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JP2023031280A (ja) * | 2021-08-24 | 2023-03-08 | セメス株式会社 | 基板処理液供給ユニットおよびそれを備える基板処理装置 |
US12119241B2 (en) | 2021-08-24 | 2024-10-15 | Semes Co., Ltd. | Unit for supplying substrate treating liquid and apparatus for treating substrate including the same |
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