JP2020192033A - 遊技機 - Google Patents

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Kensuke Imada
健介 今田
智久 富田
Tomohisa Tomita
智久 富田
和也 下島
Kazuya Shimojima
和也 下島
良典 大野
Yoshinori Ono
良典 大野
大久保 賢一
Kenichi Okubo
賢一 大久保
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Abstract

【課題】遊技への注目度を好適に高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機の遊技盤ユニットには遊技領域を流下する遊技球が入球可能な可変入賞ユニット700が設けられている。可変入賞ユニット700の開閉装置715は、流入口711に入球した遊技球を第1案内通路731側へ案内する第1通路部745及び当該第1案内通路731よりも遊技者に有利な第2案内通路732側へ案内する第2通路部746が形成された開閉体716と、当該開閉体716を動作させる駆動部717とを有している。主制御装置にて開閉装置715の駆動制御を実行することにより、開閉体716が流入口711への入球が可能な状態と当該開状態よりも流入口711への入球が困難な状態とに切り替わる構成となっている。【選択図】 図39

Description

本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤を備えているものがある。遊技者の操作に基づいて遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部に入ると、それに基づいて遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。
このように遊技球の動きに応じて特典の付与が左右される遊技機においては、遊技領域に釘や風車等の遊技部品を配設することにより、遊技球の流下経路を分散させ、遊技球の動きを多様化させることで同遊技球の動きへの注目度、ひいては遊技への注目度を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−071059号公報
しかしながら、遊技球の動きによって遊技への注目度を向上させる上では、その構成に未だ改善の余地がある。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技への注目度を好適に高めることができる遊技機を提供することを目的とするものである。
本発明は、
遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口に入球した遊技球を第1流路側へ案内する第1案内部及び当該第1流路よりも遊技者に有利な第2流路側へ案内する第2案内部が形成された振分部材と、
前記振分部材を動作させる駆動部と
を備え、
前記駆動部を駆動制御することにより、前記振分部材を、前記所定の入球口への入球が可能な第1状態と、当該第1状態よりも前記所定の入球口への入球が困難な第2状態とに切り替える切替手段を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、遊技への注目度を好適に高めることができる。
第1の実施の形態におけるパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機の主要な構成を展開して示す斜視図である。 内枠の構成を示す正面図である。 遊技盤ユニットの構成を示す正面図である。 内枠の構成を示す背面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 裏パックユニットの構成を示す正面図である。 可変入賞ユニットを示す概略図である。 (a)ハウジングの下流領域を示す平面図、(b)役物装置の斜視図である。 役物装置を示す部分断面図である。 開閉装置を示す概略図である。 (a)開閉体の斜視図、(b)〜(c)開閉体の断面図である。 (a)閉状態となっている場合の開閉装置を示す概略図、(b)開状態となっている場合の開閉装置を示す概略図である。 開閉装置の開状態/閉状態の切り替えの流れを示す概略図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。 開閉体の変形例を示す概略図である。 第2の実施の形態における開閉装置を示す概略図である。 第3の実施の形態における開閉装置を示す斜視図である。 (a)開閉体の正面図、(b)開閉装置の断面図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。 第4の実施の形態における開閉装置を示す概略図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。 開閉装置の変形例を示す概略図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。 第5の実施の形態における開閉装置を示す概略図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。 開閉装置の変形例を示す概略図である。 開閉装置の変形例を示す概略図である。 開閉装置の変形例を示す概略図である。 (a)開閉装置の水平断面図、(b)開閉体と下流側通路形成部との関係を示す概略図である。 第2通路部への遊技球の案内の様子を示す概略図である。 第6の実施の形態における開閉装置を示す概略図である。 第2通路部への遊技球の案内の様子を示す概略図である。 開閉装置の変形例を示す概略図である。 第2通路部への遊技球の案内の様子を示す概略図である。 開閉装置の変形例を示す概略図である。 (a)第7の実施の形態における開閉装置を示す概略図、(b)開閉体を示す斜視図である。 流路の切り替わりの様子を示す概略図である。
<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場の島設備に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
この外枠11によって遊技機主部12が開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
前扉枠14は、パチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側として前方へ回動可能となるようにして内枠13に取り付けられており、裏パックユニット15は、パチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側として後方へ回動可能となるようにして内枠13に取り付けられている。
前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面側のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット30によって同前扉枠14の背面側から覆われている。
枠体20には窓部21を囲むようにしてガラスユニット設置部が形成されている。ガラスユニット設置部は、枠体20の背面側に設けられているとともにパチンコ機10の前方に向けて凹んでおり、その底部に上記窓部21が形成されている。ガラスユニット30は、ガラスユニット設置部に嵌まることで上下方向及び左右方向への変位が規制されている。
ガラスユニット30は、透明性を有するガラスパネル31,32と、それらガラスパネル31,32を保持するガラスホルダ33とを備えている。ガラスホルダ33は、窓部21に沿って形成された環状の枠部を有しており、同枠部によって囲まれた領域にガラスパネル31,32が収容され、それらガラスパネル31,32によって遊技領域PEがパチンコ機10の正面側から2重に覆われる構成となっている。
再び図1を参照して説明すれば、窓部21の周囲には各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部24が設けられている。環状電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部24の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部25が設けられ、窓部21の左右両側には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部26が設けられている。また、中央のエラー表示ランプ部25に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部27が設けられている。
前扉枠14における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28内側には上方に開口した上皿28aが設けられており、下側膨出部29内側には同じく上方に開口した下皿29aが設けられている。上皿28aは、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導く機能を有している。また、下皿29aは、上皿28a内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
下側膨出部29並びとなる位置には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿28aに通じる前扉側上皿通路と、下皿29aに通じる前扉側下皿通路とが形成されてなる。通路形成ユニット50において、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿28aに導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿29aに導かれる。
次に、図2及び図3に基づき内枠13について詳細に説明する。図3は内枠13の正面図である。なお、図3においても、図2と同様にパチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の前面における回動基端側(図3の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。また、前扉枠14の背面における回動基端側には、それら支持金具71,72に対応させて突起軸が設けられている。図示は省略するが、支持金具71,72には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。つまり、これら支持金具71,72及び突起軸は内枠13に対する組付機構を構成している。
内枠13の前面には施錠装置75が設けられている。施錠装置75は、前扉枠14に向けて延びる複数の前扉用鉤部材76を有している。これら前扉用鉤部材76に対応させて、前扉枠14の背面には内枠13側に延びる鉤受け部材63が複数設けられている(図2参照)。前扉用鉤部材76が鉤受け部材63に引っ掛かることにより前扉枠14が閉じた状態で施錠される。また、図2に示すように、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
図3に示すように、樹脂ベース70の右下隅部には、施錠装置の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置に一体化されており、その先端部分(鍵穴部分)が上記前扉枠14に設けられた孔部を通じてパチンコ機10の前方に露出している。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すことで内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、同キーを左に回すことで外枠11に対する内枠13の施錠が解除される。
樹脂ベース70前面の略中央部分には、遊技盤ユニット80を収容する遊技盤収容部73が形成されている。遊技盤収容部73は、パチンコ機10の後方に凹み、遊技盤ユニット80を収容する収容空間を区画しており、樹脂ベース70に取り付けられた遊技盤ユニット80がその収容空間に嵌まった状態となっている。本実施の形態においては特に、遊技盤ユニット80が樹脂ベース70に対して着脱可能に取り付けられており、メンテナンス作業等の容易化が図られている。
遊技盤ユニット80は、合成樹脂製の遊技盤80aとその背後に設けられた背面ブロック80b(図5参照)とを有してなり、その前面が遊技盤収容部73の開放部分を通じて樹脂ベース70の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80aの前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスパネル32によって覆われている。ガラスパネル32は、遊技盤80aの前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80aは合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤ユニット80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤ユニット80の正面図である。なお、図4においては図3等に示す遊技領域区画部材108の図示を省略している。
遊技盤80aには、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、作動入球部84,85、スルーゲート86、可変入賞ユニット300等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、作動入球部84,85、可変入賞ユニット300に遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80a(遊技領域PE)の最下部にはアウト口89が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別すべく、一般入賞口81、作動入球部84,85、スルーゲート86、可変入賞ユニット300への遊技球の入球を「入賞」とも表現する。
また、遊技盤80aには、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘90が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘90や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
上記可変入賞ユニット300は遊技盤80aの中央に配されており、当該可変入賞ユニット300によって遊技領域PEにおける遊技球の流下ルートが可変入賞ユニット300を左側から迂回する左ルートと、可変入賞ユニット300を右側から迂回する右ルートとに大別されている。
可変入賞ユニット300の周辺に上記作動入球部84,85(抽選契機入球部)が配設されている。作動入球部84,85は、可変入賞ユニット300の側方(左ルート及び右ルート)に配設された左右の作動入球部84(以下、第1作動入球部84と称する)と、同可変入賞ユニット300の下方、詳しくは左右のルートの合流箇所に配設された下側の作動入球部85(以下、第2作動入球部85と称する)とによって構成されている。
第2作動入球部85には、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)として作動入球部用の電動役物91が設けられている。電動役物91は、左右一対の可動片と同可動片を駆動させるソレノイド式の駆動部とを有してなり、第2作動入球部85への入球が容易となる補助状態(開状態)と、当該開状態よりも入球が困難となる非補助状態(閉状態)とに切替可能となっている。左ルート及び右ルートにて各第1作動入球部84の上方となる位置に上記スルーゲート86が配置されている。遊技球のスルーゲート86の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、第2作動入球部85に付属の電動役物91が所定期間だけ補助状態となり、第2作動入球部85への入球が補助されることとなる。
遊技領域PEの下部には、上記一般入賞口81の配設対象となる装飾体92が配設されている。装飾体92は遊技盤80aの前面からパチンコ機10の前方に突出しており、ガラスユニット30(ガラスパネル32)との隙間が遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、装飾体92の前方を遊技球が落下することが回避されている。装飾体92にてガラスユニット30と対峙する部分には主表示ユニットDが埋設されており、ガラスユニット30を通じた主表示ユニットDの視認性が確保されている。ここで、主表示ユニットDについて補足説明する。
主表示ユニットDは、第1作動入球部84への入賞に基づいた抽選結果を表示する第1作動入球部用表示部93と、第2作動入球部85への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する第2作動入球部用表示部94とを有している。
第1作動入球部用表示部93では、第1作動入球部84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が実行され、その変動表示の停止結果として、第1作動入球部84への入賞に基づいて行われた内部抽選(当否抽選)の結果が明示される。同様に、第2作動入球部用表示部94では、第2作動入球部85への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が実行され、その変動表示の停止結果として、第2作動入球部85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。
詳細については後述するが、可変入賞ユニット300の流入口311には、流入口311への入球を許容する開状態と流入口311への入球を不可とする閉状態とに切替可能な開閉装置315が配設されている。
第1作動入球部84及び第2作動入球部85への入賞に基づく内部抽選では、開閉装置315を開状態に維持する開放期間等を決定する。本実施の形態においては、開閉装置315を開状態とする開放期間として相対的に短い期間である第1期間(例えば1sec)と、相対的に長い期間である第2期間(例えば2sec)とが設定されている。第1作動入球部84への入賞に基づく内部抽選では第1期間となりやすくなっており、第2作動入球部85への入賞に基づく内部抽選では第2期間となりやすくなっている。つまり、第1作動入球部84と第2作動入球部85とを比較した場合、開閉装置315の開放態様は前者よりも後者の方が遊技者に有利となるように差別化されている。
本実施の形態においては遊技球が第1作動入球部84又は第2作動入球部85を通過した回数は両方合せて最大4回まで保留される構成が採用されており、主表示ユニットDにはその保留数(保留個数)を表示する保留数用表示部95が設けられている。
また、主表示ユニットDには、スルーゲート86への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部96が併設されている。スルーゲート用表示部96では、スルーゲート86への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート86への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート86への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部96にて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、第2作動入球部85に付属の電動役物91が所定の態様で開放される。
本実施の形態においては、電動役物91によるサポートモードとしては電動役物91が単位時間当たりに補助状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2作動入球部85への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、第2作動入球部85よりも第1作動入球部84への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、第1作動入球部84よりも第2作動入球部85への入賞が発生する確率が高くなる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、回数、開放時間及び当選確率のうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を相違させることで、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを差別化する構成としてもよい。
因みに、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート86を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニットDにはその保留数(保留個数)を表示する保留数用表示部97が設けられている。
再び図3を用いて説明すれば、樹脂ベース70における遊技盤収容部73(遊技盤ユニット80)の下方には、遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース70に固定されることで内枠13に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤ユニット80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤ユニット80側、詳しくは遊技盤ユニット80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域区画部材108と共に遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤ユニット80において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。
誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤ユニット80の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤ユニット80の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤ユニット80の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図2参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路52に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1に示した下皿29aに排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース70において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には、樹脂ベース70を前後方向に貫通する貫通孔に通路形成部材131が配設されている。通路形成部材131は、樹脂ベース70に対してネジ止めされており、本体側上皿通路132と本体側下皿通路133とを有している。それら本体側上皿通路132及び本体側下皿通路133の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材131の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53が入り込んでおり、本体側上皿通路132の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路133の下方には前扉側下皿通路が配置されている(図2参照)。
樹脂ベース70において通路形成部材131の下方には、本体側上皿通路132及び本体側下皿通路133からの遊技球の流出を規制するシャッタ134が設けられている。シャッタ134は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能な状態で樹脂ベース70によって支持されている。また、樹脂ベース70にはシャッタ134を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられており、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ134が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路132又は本体側下皿通路133に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により上記付勢力に抗してシャッタ134が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路132及び前扉側上皿通路と、本体側下皿通路133及び前扉側下皿通路とがそれぞれ連通し、遊技球の移動が許容されることとなる。
次に、図5に基づき内枠13(樹脂ベース70及び遊技盤ユニット80)の背面構成について説明する。図5は内枠13の背面図である。
樹脂ベース70の背面における回動基端側(図5の右側)には、軸受け金具136が取り付けられている。軸受け金具136には、上下に離間させて軸受け部137が形成されており、これら軸受け部137により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース70における遊技盤収容部73の底部分には樹脂ベース70の厚さ方向に貫通し同樹脂ベース70の背面側に開放された中央開口74が形成されており、その中央開口74が遊技盤収容部73に収容された遊技盤ユニット80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤ユニット80の背面ブロック80bには制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は中央開口74を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。
遊技盤ユニット80の背面ブロック80bは、各種構成を遊技盤80aに搭載する台座としてのベース体141が固定されている。ベース体141は、遊技盤ユニット80側に開放された略箱状をなしており遊技盤80aの背面のほぼ全域を覆っている。ベース体141の一部は樹脂ベース70の中央開口74を通じて同樹脂ベース70の背面側に突出しており、その突出した部分に対して報知・演出制御装置ユニット142が搭載されている。報知・演出制御装置ユニット142は、報知・演出制御装置143と、取付台とを具備する構成となっており、取付台上に報知・演出制御装置143が装着されている。
報知・演出制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示の制御(ランプ部24〜26やスピーカ部27の制御)を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置ユニット142の下方には、ベース体141を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤ユニット80の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部は、ボックス封印部と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
ベース体141において遊技盤80aの背面と対向している部分には、一般入賞口81、作動入球部84,85、可変入賞ユニット300用の遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤ユニット80の下方に集合する構成となっている。つまり、ベース体141には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤ユニット80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤ユニット80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口89についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口89を介して排出通路に導出される。
また、上記回収通路には、遊技盤ユニット80表側の一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する一般入賞口用検知センサと、作動入球部84,85に入賞した遊技球を検知する作動入球部用検知センサとが設けられている。これら各検知センサは、可変入賞ユニット300の左右両側に配設されたスルーゲート用検知センサとともに入賞検知機構を構成している。これら各種検知センサは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各検知センサからの検知情報(検知信号)が主制御装置162に入力される構成となっている。
次に、図6及び図7に基づき裏パックユニット15について説明する。図6はパチンコ機10の背面図、図7は裏パックユニット15の正面図である。
図6に示すように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、図7に示すように払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変入賞ユニット300の背面部分を囲むのに十分な大きさを有する(図6参照)。
ベース部211には、その右上部に外部端子板が設けられている。外部端子板には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部137に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバーが挿通される複数の挿通部が形成されており、固定レバーが挿通部に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に固定された遊技球分配部225に供給される。遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿28a、下皿29aの何れかに振り分けるための機能を有している。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。
基板ボックス244,246については、内蔵された各基板を当該基板ボックス244,246の外部から視認可能となるように透明性を有する合成樹脂によって形成されている。そして、払出制御基板及び電源・発射制御基板は、一方の板面が各種素子等の搭載面となっており、他方の板面が半田面となっている。そして、搭載面が遊技機後方を向くように(半田面が内枠13側(遊技機前方)を向くように)して配置されることで、メンテナンス等の際に、各制御基板に異常が発生していないか等を目視で容易に確認できる構成となっている。
また、電源・発射制御装置243には電源のON操作及びOFF操作を行うための電源スイッチ247が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有している。例えば遊技ホールの営業終了時等に、通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。また、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。
ここで、上記主制御装置162にはリセットスイッチ166が設けられており、このリセットスイッチ166を押しながら電源が投入された場合には、RAMデータが初期化される。
(可変入賞ユニット300)
ここで、図8に基づき遊技盤ユニット80の中央に配設された可変入賞ユニット300について詳しく説明する。図8は可変入賞ユニット300の内部構造を示す正面図であり、説明の便宜上、可変入賞ユニット300の外郭の一部(後述するハウジングの一部)については図示を省略している。
可変入賞ユニット300は、内部に遊技球の流下領域及び役物装置等の配置領域が区画形成されたハウジング301を有してなる。ハウジング301は、前方に開放された略箱状をなし上記役物装置等を収容する第1ハウジング構成体と、当該第1ハウジング構成体の開放部分を遊技機前方から覆う第2ハウジング構成体とが組み合わされてなり、可変入賞ユニット300の外郭を構成している。第2ハウジング構成体については、透明な合成樹脂材料により形成されており、当該第2ハウジング構成体を通じて可変入賞ユニット300の内部領域、詳しくは当該内部領域を移動する遊技球や後述する役物装置等を遊技機前方から視認可能となっている。
ハウジング301の上面部310は左右方向における中央を頂部として左右両側に下り傾斜しており、当該頂部を境に上記左ルートの一部を構成する球通路308と上記右ルートの一部を構成する球通路308とが形成されている。上面部310にて各球通路308の途中となる部分には、可変入賞ユニット300の「入口部分」としての流入口311が各々形成されている。流入口311はハウジング301の内外(上下)に開放された開口であり、遊技球が通過可能な大きさとなっている。
上述したように、各流入口311にはそれら流入口311への遊技球の流入を左右する開閉装置315が各々併設されている。開閉装置315は、「可動体」又は「開閉体」としての開閉体316と、開閉体316を駆動させる「駆動手段」として駆動部317(詳しくはステッピングモータ)と、開閉体316の開位置及び閉位置を規定するストッパ(図示略)と、開閉体316の位置を検知する位置検知センサ(図示略)とを有している。駆動部317は主制御装置162に接続されており、主制御装置162では上記作動入球部84,85への抽選にて当選結果等に基づいて駆動部317の駆動制御を行う。
なお、図示は省略しているが、ハウジング301には、流入口311に流入した遊技球を検知する検知センサが設けられている。この検知センサは、主制御装置162に接続されており、主制御装置162においては検知センサからの検知信号(検知情報)に基づいて可変入賞ユニット300への入賞発生の有無を把握し、入賞が発生した場合には所定数の遊技球の払い出しを行う。
ハウジング301の内部領域は、上流領域/下流領域の2つの領域に大別される。下流領域には大当たりの発生抽選を行う抽選手段を構成する役物装置303が配設されており、上流領域には上述した開閉装置315と可変入賞ユニット300に流入した遊技球を上記役物装置303に供給する供給手段としての案内通路302とが配設されている。案内通路302については、当該案内通路302の最上流部分(流入口311の直下流となる位置)にて第1案内通路331及び第2案内通路332に分岐している。
ここで、図9及び図10を参照して、役物装置303について補足説明する。図9(a)はハウジングの中流領域を示す平面図、(b)は役物装置303の斜視図、図10は可変入賞ユニットの部分断面図である。
(役物装置303)
図9(a)に示すように、ハウジング301の底部380の上面には役物装置303を構成する入賞役物350が配設されている。入賞役物350は、モータ360の出力軸に固定されており(図10参照)、鉛直方向に延びる軸線を中心とした回転が許容された状態で底部380に載置されている。モータ360は主制御装置162に対して電気的に接続されており、主制御装置162からの駆動信号に基づいて動作する。この駆動信号は、遊技機の電源がONになってからOFFになるまで出力が継続される。このため、遊技機の電源がONとなっている間は、入賞役物350が常時一定速度で同一方向(詳しくは平面視にて反時計回り方向)に回動(周期動作)を続ける。なお、入賞役物350の回転速度及び回動方向は一定である必要はなく、遊技状況等に応じて変化させてもよい。
入賞役物350は、自身の中心軸線方向に複数の段差が形成された厚肉の円盤状をなしている。より具体的には、入賞役物350は、上段部351,中段部352,下段部353の3つの段部を有してなり、上段部351の外径 < 中段部352の外径 < 下段部353の外径となるように形成されることで全体として上方に凸となっている(図9(b)参照)。
図10に示すように、底部380には、下段部353に対応する円形状の凹部381が形成されており、この凹部381に対して下段部353が嵌まった状態となっている。凹部381の深さ寸法は下段部353の厚み寸法よりも小さく設定されており、下段部353が凹部381から上方に突出した状態となっている。凹部381の開口縁には、下段部353の縦壁に沿って起立する略円環状の内壁部382が形成されており、内壁部382よりも外側には同内壁部382に対向する外壁部383が形成されている。内壁部382と外壁部383との隙間は遊技球の直径よりも僅かに大きくなっており、これら両壁部382,383及び底部380によって形成された通路が上記第1案内通路331の下流部分(横通路部)を構成している。なお、横通路部については入賞役物350よりも手前側に位置しており、当該横通路部を移動する遊技球の視認性が確保されている。
底部380の上面において両壁部382,383によって挟まれている部分(遊技球の転動面)は、左右方向における中央側へ緩やかに下り傾斜している。第1案内通路331の縦通路部(上流部分)を経て底部380に至った遊技球は両壁部382,383に沿って横通路部(下流部分)を前方に移動する。
横通路部において最も低位となっている底部380の特定部分(中央部分)には、入賞役物350に向けて(すなわち後方に向けて)下り傾斜する溝部384が形成されている。内壁部382において溝部384の先側に位置する部分には、内外に貫通する陥欠部385が形成されており、この陥欠部385を介して、遊技球が入賞役物350に移動可能となっている。すなわち、この陥欠部385によって第1案内通路331の出口が構成されている。
図9(b)に示すように、入賞役物350の下段部353には、この陥欠部385に対応する複数(本実施の形態においては8つ)の入球部356が設けられている。各入球部356は、入賞役物350の周方向において等間隔となるように配列されており、内壁部382と対向する側及び上方に開放されている入球部356(以下、第1入球部356Aと称する)と、内壁部382と対向する側及び上下に開放されている入球部356(以下、第2入球部356Bと称する)とに大別される。すなわち、複数の入球部356のうちの1つ(第2入球部356B)は無底となっており、他(第1入球部356A)は有底となっている。
下段部353の入球部356が陥欠部385と連なる位置に至った場合には、第1案内通路331を通って移動してきた遊技球の入球部356への移動が許容されることとなる。これにより、第1案内通路331を経由した遊技球は1/8の確率で無底の第2入球部356Bに入り、7/8の確率で有底の第1入球部356Aに入ることとなる。そして、一旦入球部356に入った遊技球は、入賞役物350の回動に伴って入球部356と共に移動する。これにより、入球部356から第1案内通路331への遊技球の逆戻りが凹部381の壁面及び内壁部382によって阻止されることとなる。
凹部381の底部において入球部356が通過する経路と重なる位置には、V入賞口386が設けられている。V入賞口386は、遊技球の通過を許容する孔状をなしており、無底の第2入球部356Bに入った遊技球は、当該第2入球部356BとV入賞口386とが連なった際に、同V入賞口386に移る。V入賞口386を通過した遊技球は所定の排出通路を通じて可変入賞ユニット300から排出される(島設備に返却される)こととなる。
底部380には、V入賞口386に入った遊技球を検出するV入賞口検知センサ387が設けられている。V入賞口検知センサ387は主制御装置162に接続されており、主制御装置162ではV入賞口検知センサ387からの検知信号(検知情報)に基づいてV入賞口386への入賞の有無を把握する。大当たり(開閉実行モード)となっていない状況下にてV入賞口386への入賞が発生した場合には大当たり(開閉実行モード)へと移行し、大当たり(開閉実行モード)となっている状況下にてV入賞口386への入賞が発生した場合には当該入賞に基づいて開閉実行モードが継続される。
また、内壁部382にて入賞役物350の回転中心軸線を挟んで陥欠部385と反対側となる位置には、排出口388が形成されている。排出口388は可変入賞ユニット300(ハウジング301)の内外に貫通している。有底の第1入球部356Aに入った遊技球は、排出口388と第1入球部356Aの開放部分とが連なった際に、同排出口388を通じて可変入賞ユニット300外に排出され、その後、遊技盤80aの背面側に設けられた返却通路を経由して遊技ホールの島設備に返却される。
入賞役物350の上段部351には、上方に開放された一条の溝部358が形成されている。溝部358は、その一端が有底の第1入球部356A、他端が無底の第2入球部356Bに向けてそれぞれ開放されており、中段部352に形成された連通部357を介して第1入球部356A及び第2入球部356Bに連通している。ここで、上記第2案内通路332の出口部分332bは、溝部368の中央部分の直上に位置しており、当該出口部分332bから落下した遊技球は、溝部358に入る。そして、溝部358に入った遊技球は、入賞役物350の回動によって発生する遠心力により溝部358に沿って移動する。この結果、当該遊技球は、第1入球部356A及び第2入球部356Bの何れかへ移動することとなる。このため、第1案内通路341を経由した遊技球は1/2の確率で第1入球部356Aに入り、同じく1/2の確率で第2入球部356Bに入ることとなる。言い換えれば、可変入賞ユニット300に入った遊技球が第2案内通路332を経由して入賞役物350に至った場合には、1/2の確率でV入賞口386への入賞(例えば大当たり)が発生することとなる。
開閉実行モード中は開閉装置315を開状態とする期間として上記第1期間及び第2期間よりも長い第3期間(30sec)が設定される。開閉装置315が開状態となった場合には、第3期間が経過したこと又は第3期間の経過前に所定数(10個)の遊技球が流入口311に流入したことの何れかを条件として閉状態への切り替えがなされる。このように開閉装置315が閉状態 → 開状態→ 閉状態に切り替わることが1ラウンドに相当し、このラウンド遊技が複数回繰り返されることとなる。詳しくは、本実施の形態にて大当たりとなった場合には、1/2の確率で開閉実行モードにおけるラウンド数として「4」が設定され、1/4の確率でラウンド数として「8」が設定され、1/4の確率でラウンド数として「16」が設定される。
開閉実行モードが終了した後は、可変入賞ユニット300内の遊技球が全て可変入賞ユニット300から排出されたことを契機として、サポートモードが規定回数(5回:作動入球部84,85に係る保留の上限数よりも多い数)を上限として高頻度サポートモードへと移行する。高頻度サポートモード中は第2作動入球部85に付属の電動役物91が補助状態となりやすく、当該第2作動入球部85への入球が促される。既に説明したように、第2作動入球部85への入球に基づく内部抽選では、補助期間として第2期間が設定されるロング開放となりやすくなっている。
(開閉装置315)
本実施の形態においては、上述した開閉装置315に係る構成が特徴的なものとなっている。以下、図11及び図12を参照して、開閉装置315について補足説明する。図11は開閉装置315及びその周辺構成を示す図8の部分拡大図、図12(a)は開閉体316の斜視図、図12(b)〜(c)は開閉体316の縦断面図である。なお、図12においては説明の便宜上、開状態となっている場合の向きで開閉体316を表示している。因みに、開閉装置315については左右一組となるように配設されているが(図8参照)、これら各開閉装置315については具体的な構成が共通となっている。そこで以下、右側の開閉装置315について説明し、左側の開閉装置315については説明を省略する。
図11に示すように、開閉装置315を構成している開閉体316及び駆動部317は、後者が前者に対して遊技盤ユニット80の中央側に位置するように左右に並べて配置されている。開閉体316には駆動部317の出力軸が取り付けられる取付部322が形成されており、当該開閉体316は駆動部317によって回動可能に軸支されている。
駆動部317の出力軸は、遊技盤ユニット80の前面と平行且つ当該遊技盤ユニット80の中央側から側方に向けて下り傾斜となるように延びており、当該出力軸によって規定される開閉体316の回動中心軸線CL1の向きはハウジング301の上面部310によって形成された上記球通路308の通路方向と同じ方向となっている。開閉体316は、球通路308の下流側から中央側を見て時計回り方向及び反時計回り方向の各方向に回動中心軸線CL1を中心として回動することで開状態/閉状態に切り替わることとなる。
開閉体316にて、上記取付部322を挟んで駆動部317と反対側となる部分が当該開閉体316における本体部321となっている。本体部321には、回動中心軸線CL1と同じ方向に延びる溝部323が形成されており、全体として回動中心軸線CL1と同じ方向に延びる樋状をなしている(図12参照)。
溝部323については、上記回動中心軸線CL1と交差する方向に開放されており(以下、この開放されている部分を「第1開放部324」という)、更には、上面部310によって形成された球通路(詳しくは流入口311が形成されている部分)の通路方向における下流側に開放されている(以下、この開放されている部分を「第2開放部325」という)。これら第1開放部324及び第2開放部325については、何れも遊技球が通過可能となるように形成されている。
図11に示すように、開閉体316は、閉状態では第1開放部324が下向きとなり、当該開閉体316の外面部329によって球通路308の一部(流入口311が形成されている部分)が補完されている。つまり、ハウジング301の上面部310及び外面部329によって球通路308における遊技球の転動面が形成されている。
図13(b)に示すように、開状態においては開閉体316の第1開放部324が上向きとなり、溝部323が流入口311に対して遊技球の直径寸法よりも大きな隙間を隔てて下方から対峙することとなる。開状態では、流入口311→第1開放部324を通過した遊技球は溝部323内に到達する。溝部323(内面部328)は、回動中心軸線CL1と直交する断面(縦断面)が当該回動中心軸線CL1を中心とする円弧状をなしており、その直系寸法は遊技球の直径寸法よりも大きくなっている(図12参照)。溝部323に到達した遊技球は、当該溝部323の底部に沿って第2開放部325側へ転動する。溝部323の第2開放部325は第1案内通路331の入口部分331aと対峙しており、溝部323に沿って転動した遊技球は、第1案内通路331に移ることとなる。
ここで、図14を参照して、開閉装置315が開状態/閉状態に切り替わる場合の開閉体316の動作態様について補足説明する。図14は図11のA−A線部分断面図である。
開閉装置315が閉状態から開状態に切り替わる場合には、図14(a)→図14(b)→図14(c)に示すように、開閉体316が回動中心軸線CL1を中心として第1所定方向(左方から見て時計回り方向)に回動する。これにより、第1開放部324の向きが、下方→前方→上方となるように変化する。なお、以下の説明においては、図14(a)に示す閉状態にて、本体部321(溝部323)における後側の端部を第1端部321a、前側の端部を第2端部321bと称する。
図14(a)に示す閉状態では、第1端部321aが第1ハウジング構成体305にて球通路308の後壁部を形成している部分と近接しており、第2端部321bが第2ハウジング構成体306にて球通路308の前壁部を形成している部分と近接している。このため、球通路308を流下する遊技球は、流入口311に到達しても、開閉体316の外面部329に沿って流下を続け当該流入口311への流入が回避されることとなる。
図14(a)→図14(b)に示すように、開閉体316が第1所定方向に回動することで、第1端部321aが前方へ移動し、第2端部321bが後方へ移動する。この場合、開閉体316と第1ハウジング構成体305との隙間が変化しない一方、開閉体316と第2ハウジング構成体306との隙間が大きくなる。
図14(b)に示す例では、回転角度が90°となっており、この状態では上記隙間の何れについても遊技球の直径寸法よりも小さくなっている。故に、遊技球の流入口311への流入及び第2案内通路332への流入が回避されることとなる。
開閉体316の回動角度が90°を超えることで、第2端部321bと第2ハウジング構成体306との隙間よりも第1端部321aと第2ハウジング構成体306との隙間の方が大きくなる。そして、回動角度が100°に達することで、第2端部321bと第2ハウジング構成体306との隙間が遊技球の直径寸法よりも大きくなり、流入口311への入球が許容される。但し、この状態では、第2ハウジング構成体306と第1端部321aとの隙間は遊技球の直径寸法よりも小さくなっているため、流入口311に流入した遊技球が第2ハウジング構成体306と第1端部321aとの隙間を素通りして第2案内通路332へ流入することが回避され、溝部323に沿って移動することとなる。つまり、ハウジング301内に第1案内通路331に続く球通路が形成されることとなる(図14(c)参照)。
その後は、開閉体316の回動角度が180°に達すると、上記ストッパ部によって当該開閉体316のそれ以上の回動が阻止されることとなる。開閉体316が上下反転した状態(開状態)は、可変入賞ユニット300への入球数が所定数に達するかそれとも予め設定された期間に達するかの何れかの条件が成立するまで維持されることとなる。
これら2つの条件の何れかが成立した場合には、開閉体316が開状態から閉状態に切り替わる(復帰する)。この場合、図14(c)→図14(b)→図14(a)に示すように、開閉体316が回動中心軸線CL1を中心として上記第1所定方向とは反対の第2所定方向に回動する。これにより、第1開放部324の向きが、上方→前方→下方となるように変化する。
具体的には、図14(c)に示す開状態では、第1端部321aが第2ハウジング構成体306にて球通路308の前壁部を形成している部分と近接しており、第2端部321bが第1ハウジング構成体305にて球通路308の後壁部を形成している部分と近接している。このため、流入口311→第1開放部324を通じて溝部323へ到達した遊技球は、第2案内通路332への流入が回避されることとなる。
図14(c)→図14(b)に示すように、開閉体316が第2所定方向に回動することで、第1端部321aが後方へ移動し、第2端部321bが前方へ移動する。この場合、開閉体316と第1ハウジング構成体305との隙間が変化しない一方、開閉体316と第2ハウジング構成体306との隙間が大きくなる。
第2所定方向への回動角度が80°に達すると、第2端部321bと第2ハウジング構成体306との隙間が遊技球の直径寸法よりも小さくなる。このようにして、開閉体316が開状態から閉状態に切り替わることにより、流入口311への遊技球の流入が不可となる。この状態では、第1端部321aと第2ハウジング構成体306との隙間は遊技球の直径寸法よりも小さいままとなっているため、溝部323に位置する遊技球が当該隙間を通じて第2案内通路332へ流入することが回避される。但し、この状態にて当該隙間に入った遊技球については、第1案内通路331の入口部分331aの段差に引っ掛かり、当該入口部分331aへの移動が妨げられることとなる。
第2所定方向への回転角度が110°に達すると、第1端部321aと第2ハウジング構成体306との隙間が遊技球の直径寸法よりも大きくなり、溝部232に位置する遊技球が当該隙間を通じて第2案内通路332へ流入可能となる。その後は、開閉体316の回動角度が180°に達すると、上記ストッパ部によって当該開閉体316のそれ以上の回動が阻止され、開閉体316の閉状態への復帰が完了することとなる。
なお、左側の開閉装置315においては、閉状態から開状態に切り替わる場合の回動方向と、開状態から閉状態に切り替わる場合の回動方向とが、右側の開閉装置315の回動方向と各々逆の方向となる。これにより、左側の開閉装置315についても、開状態/閉状態の切り替え途中で開閉体316の第1開放部324が遊技機前方を向くように構成されている。
本実施の形態に示す開閉体316については、当該開閉体316に到達した遊技球を第1案内通路331及び第2案内通路332に振り分ける振分手段として機能していることを特徴の1つとしている。ここで、図15を参照して、第2案内通路332への遊技球の振り分けの流れについて補足説明する。
(第2案内通路332への振り分け)
図15(a)に示すように、開閉装置315が開状態となっている状況下にて流入口311に到達した遊技球B1は、当該流入口311を通じて開閉体316の溝部323へと落下する。その後は、溝部323に沿った流下を続けることで、第1案内通路331へと流入する。つまり、この状態における遊技球B1の振り分け先は第1案内通路331となっている。
第1案内通路331の最上流部分には遊技球を検知する上記検知センサが配設されている。第1案内通路331へ流入した遊技球は当該検知センサにより検知され、開状態への切り替え後に案内通路302に流入した遊技球の総数が所定数に達した場合には、開閉体316が開状態から閉状態に切り替えられることとなる。
閉状態への切替条件が成立したタイミングにて後続の遊技球B2が溝部323に位置している場合には、当該遊技球B2の振り分け先は第2案内通路332となる。具体的には、図15(b)→図15(c)→図15(d)に示すように、開閉体316が回動することにより、溝部323の第1開放部324が上向きの状態から前向きの状態を経て下向きの状態に変化する。これにより、溝部323に位置している遊技球B2は開閉体316による支えを失い、下方へと落下する。この落下先には、第2案内通路332の入口部分332aが位置しており、遊技球B2は第2案内通路332へ振り分けられることとなる。つまり、開状態から閉状態への切替間際については、遊技球の振り分け先が第2案内通路332となる。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
従来の遊技機で採用されているように、「所定の入球口」であり流入口への入球後に当該流入口から大きく離れた箇所にて遊技球の振分けを行う構成では、遊技者が注目すべき箇所が散在することとなる。これでは、入球箇所と振分箇所との一方に注視すると、他方での遊技球の動き等が分かりづらくなり、遊技者の困惑を招きやすくなる。この点、本実施の形態に示す構成によれば、流入口311に流入した遊技球については開閉体316によって第1案内通路331の入口部分331a及び第2案内通路332の入口部分332aに振り分けられることとなる。そして、この開閉体316が開状態/閉状態に切り替わることにより、流入口311への入球が左右されることとなる。つまり、本実施の形態に示す開閉体316には当該開閉体316の向きによって「所定の入球口」である流入口311への入球と流入口311へ流入した遊技球の振り分けとを制御する機能が付与されている。これは、遊技球の挙動を変化させるための構成の複雑化を抑制し、遊技者の理解を促したり、遊技(遊技球の挙動)への注目度の向上を図ったりする上で有利である。また、注目すべき箇所が開閉装置315に集約されることで、遊技球の動きを多様化したとしても、遊技球の動きが見逃される機会を少なくすることができる。
単に入球箇所や振分箇所を一所にまとめようとしても入球制限用の可動部材と振分用の可動部材とが個別となることで、遊技者の困惑を抑える効果は低下すると想定される。また、複数の可動部材を並存させようとした場合には、それら可動部材の占有領域が嵩む。これは、それら可動部材の配置に係る制約を緩和させる上で好ましくない。この点、本実施の形態に示した構成によれば、簡素な構造によって入球制限及び振分の各機能を発揮させることができ、それらの課題を好適に解消できる。
流入口311を通じて溝部323の内面部328(「球受け部」に相当)に到達した遊技球は、開閉装置315が開状態となっている場合には第2開放部325(「第1排出部」に相当)を通じて第1案内通路331の入口部分331a側へ排出される。これに対して、開状態から閉状態に切り替わる場合に内面部328上に位置している遊技球は第1開放部324(「第2排出部」に相当)を通じて第2案内通路332の入口部分332a側へ排出される。このように、開閉体316から遊技球が排出される排出部として第1開放部324及び第2開放部325を各々設けることにより、1の開放部がそれら2つの排出部を兼ねる構成と比較して、開閉体316からの排出位置等を見れば遊技球の振り分け先を容易に特定することができる。上述したように、流入口311付近での遊技球の動きが多様となる構成であるため、排出部を個別とすることは遊技者の理解を促す上でも好ましい。
開状態から閉状態に切り替わることで内面部328上に位置する遊技球が第1開放部324へ移動することとなる。この際の遊技球の移動経路については、開状態にて第2開放部325へ遊技球が移動する場合の移動経路よりも短くなる。開状態から閉状態への切り替え時には遊技球を第1開放部324を通じて第2案内通路332側(有利側)へ速やかに排出することにより、遊技球の振り分けが無駄に遅延されているかのような印象を遊技者に与えることを回避できる。
第2案内通路332の入口部分332a側へ向かう遊技球が通過する第1開放部324については、流入口311から内面部328へ遊技球が移る際の入口部として機能する。このように、第1開放部324が開閉体316の入口部及び出口部を兼ねる構成とすることにより、開閉体316の構造の簡素化に寄与できる。
本実施の形態に示す開閉体316については、流入口311へ流入した遊技球が当たる部位(内面部328)と、流入口311への流入が不可となっている場合に遊技球が当たる部位(外面部329)とが分かれている。このような構成とすれば、遊技球が当たる箇所を分散させることができ、開閉体316の耐久性が上記複数の機能を併有することに起因して低下することを好適に抑制できる。これは、上述した第1案内通路331び第2案内通路332への遊技球の振分機能等を安定して発揮させる上で好ましい。
特に、開閉体316を回動式とした上で「球受け部」としての内面部328が回動中心側を向き且つ「所定部位」としての外面部320が外側を向くように形成することにより、上記入球及び振分の制御機能を発揮させる上で開閉体316の構造の複雑化を好適に抑制できる。
「球受け部」として機能する内面部328は、回動中心軸線CL2を中心とする円弧状をなしている。この構成によれば、内面部328上に遊技球が位置している状態にて開閉体316が回動した場合に、内面部328に押されたり引っ張られたりして回動方向における遊技球の位置が変化することを抑制できる。これにより閉状態への切り替え時に遊技球を開閉体316の直下へ落下させることが可能となる。上述の如く第2案内通路332の入口部分332aが内面部328の下方に位置し、開閉装置315及びそれに関連する構成の厚さ(遊技盤80aの厚さ方向における大きさ)を小さくすることができる。これは、当該開閉装置315等の配置自由度の向上を図る上で好ましい。
開閉体316が開状態から閉状態に切り替わる場合には、溝部323の第1開放部324が遊技機前方(正面側)を向く状態を経由することとなる。このような構成とすれば、溝部323に位置する遊技球が開閉体316の背後に隠れる等して、当該遊技球の視認性が低下することを好適に抑制できる。
<変形例1>
上記第1の実施の形態では、開閉装置315が閉状態から開状態に切り替わる場合の開閉体316の回動方向と、開状態から閉状態に切り替わる場合の開閉体316の回動方向とを逆となるように構成したが、これに限定されるものではない。閉状態から開状態に切り替わる場合の開閉体316の回動方向と、開状態から閉状態に切り替わる場合の開閉体316の回動方向とを同じ方向となるように構成してもよい。
<変形例2>
上記第1の実施の形態では、開閉装置315が閉状態から開状態に切り替わる場合に、開閉体316の溝部323が遊技機前方を向く状態を経由する構成としたが、開閉装置315が閉状態から開状態に切り替わる場合に、開閉体316の溝部323が遊技機後方を向く状態を経由する構成とすることも可能である。また、開閉装置315が開状態から閉状態に切り替わる場合に、開閉体316の溝部323が遊技機前方を向く状態を経由する構成としたが、開閉装置315が開状態から閉状態に切り替わる場合に、開閉体316の溝部323が遊技機後方を向く状態を経由する構成とすることも可能である。
<変形例3>
上記第1の実施の形態では、開放条件(切替条件)が成立したことに基づいて開閉装置315が閉状態から開状態に切り替わり、閉鎖条件(切替条件)が成立したことに基づいて開閉装置315が開状態から閉状態に切り替わる構成としたが、開閉装置315が所定のタイミング(例えば遊技機の電源ON)から予め設定された周期で開状態/閉状態に切り替わる構成とすることも可能である。
<変形例4>
開閉装置315を構成する開閉体の具体的形状については、開閉体が第1案内通路331及び第2案内通路332へ遊技球を振り分ける機能と、流入口311を開閉する機能とを併有しているのであれば任意に変更してもよい。例えば、開閉体を筒状(例えば円筒状)とし、当該開閉体の外周部分に開閉体の内外に貫通し遊技球が通過可能な貫通孔を形成するとよい。開閉装置を開状態とする場合には当該貫通孔を上向きとし、閉状態とする場合には当該貫通孔を下向きとすることで、上述した開閉機能と振分機能とを好適に発揮させることができる。なお、開閉体内に遊技球を流入させるための貫通孔と、開閉体内の遊技球を第2案内通路332へ落下させるための貫通孔とを共用とする必要は必ずしもなく、それら貫通孔を個別に設けてもよい。
<変形例5>
上記第1の実施の形態では、開閉体316の第1開放部324が回動中心軸線CL1と同じ方向に延びる構成としたが、これに限定されるものではない。図16(a)の概略図に示すように、開閉体316Aの第1開放部324Aを回動中心軸線CL1に対して斜めとなるように傾けて形成することも可能である。このような構成とすれば、開閉体316Aを開状態から閉状態に切り替える際に、第2ハウジング構成体306にて流入口311を形成している部分と開閉体316Aとの間に遊技球が引っ掛かる等して、開閉体316の閉状態への切り替えが円滑に行われなくなることを抑制できる。
<変形例6>
上記第1の実施の形態では、ハウジング301の上面部310を平面状に形成したが、閉状態となっている開閉体316(詳しくは外面部329)とハウジング301の上面部310との段差を小さくする上では、上面部310についても開閉体316と同様に円弧状に形成するとよい。これにより、遊技球が開閉体316の外面部329からハウジング301の上面部310に移る際の挙動の乱れを軽減できる。
また、このような遊技球の挙動の乱れを抑える上では、図16(b)に示すように回動方向にて開閉体316Bの外面部329Bの一部を平面状となるように形成し、閉状態においてはその平面部分によって球通路308の転動面を補完する構成とすることも可能である。
<変形例7>
上記第1の実施の形態に示したように、開閉装置315を開状態から閉状態に切り替える場合に溝部323に位置している遊技球については第2案内通路332へ振り分けられることとなる。ここで、溝部323に位置する遊技球の移動速度が高くなってしまった場合には、その勢いで第1案内通路331へ流入する可能性が高くなり、第2案内通路332への振り分けに期待する遊技者にとって酷となる。本変形例においては、このような事情に鑑みた工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図16(c)の概略図を参照して、当該工夫について説明する。
開閉体316Cの溝部323Cには、開閉装置315が開状態となっている場合に遊技球が転動する部分(中央部分)を挟んだ両側に、回動中心軸線CL1と交差する方向に延びる突起328Cが所定の間隔で複数形成されている。これら突起328Cの突出量については、上記中央部分が最下部に位置している状況下にて当該中央部分に位置する遊技球との接触が回避される程度となっている。
開閉装置315Cが開状態から閉状態に切り替わる過程では、溝部323Cの最下部に突起328Cが位置する状態を経由する。このように突起328Cが第1案内通路331へ向けた流路を横切っている場合には、溝部323Cに沿って流下する遊技球についてはこれら突起328Cに当たること(乗り越えること)で減速される。つまり、上述した中央部分が最下部に位置している状態と比較して、突起328Cが最下部に位置している状態では、溝部323Cにおける遊技球の移動速度が低下し、第1案内通路331への移動が遅延されることとなる。これにより、第2案内通路332へ振り分けられるはずの遊技球が勢いよく第1案内通路331へ飛び込む等して、遊技者の遊技意欲を低下させる要因となることを好適に抑制できる。
なお、突起328Cについては、第2案内通路332の入口部分332aへ向けた遊技球の流路と同じ方向に延びいる(交差が回避されている)。これにより、突起328Cによって溝部323Cから当該入口部分332aへ向けた遊技球の移動が妨げられることを抑制している。
<変形例8>
上記第1の実施の形態に示した第1案内通路331の上流部分及び第2案内通路332の上流部分を同じ向きとし、上下又は前後に並設することも可能である。
<変形例9>
上記第1の実施の形態では、左右の流路(左ルート及び右ルート)に開閉体316を各々配設したが、これに限定されるものではない。例えば、左右の流路の一方(特定の流路)に複数の開閉体316を当該特定の流路に沿うようにして並べて配設することも可能である。つまり、複数の開閉体316を並列となるようにして配設するのではなく直列となるようにして配設することも可能である。
<変形例10>
上記第1の実施の形態では、作動入球部84,85への入球に基づいて可変入賞ユニット300への入球を可能とする手段として開閉体316を適用した構成について例示したが、これに限定されるものではない。例えば、スルーゲート86への入球に基づいて作動入球部85への入球を可能とする手段として上記開閉体316に相当する構成を適用してもよい。
なお、遊技領域PEにおける特定の流路に作動入球部84への入球に基づいて動作する開閉体316と、スルーゲート86への入球に基づいて動作する開閉体(開閉体316に相当する構成)とを配設することも可能である。
<変形例11>
上記第1の実施の形態では、遊技盤80の中央に設けられた大型の可変入賞ユニット300の入口部分に開閉体316を配設したが、少なくとも、有利度に差がある複数の通路を有する入賞装置の入口部分に配設される構成であれば足り、配設対象のサイズや配置箇所については任意である。
<変形例12>
上記第1の実施の形態では、可変入賞ユニット300に流入した遊技球の案内先として、V入賞口386及び排出口388を設け、V入賞口386への入賞により大当たり(開閉実行モード)へ移行する構成としたがこれに限定されるものではない。例えばV入賞口386への入賞に基づいて作動入球部84,85に係る抽選モードが相対的に不利な低確率モードから相対的に有利な高確率モードへ移行する構成とすることも可能である。
また、可変入賞ユニット300に流入した遊技球の案内先については有利不利の差が設けられているのであれば足り、例えば排出口388を一般入賞口81に相当する構成に変更することも可能である。また、2つの案内先のうち一方に遊技球が案内された場合には他方に遊技球が案内された場合よりも大当たりのラウンド数が多くなるように差を設けてもよい。
更には、上記変形例3に示したように開閉体315を周期的に動作させる構成とする場合や、スルーゲート86への入球によって開閉体315が開状態となる構成とする場合には、遊技球の案内先として作動入球部を設けることも可能である。このような構成には、抽選が遊技者にとって相対的に不利となるように設定された作動入球部と、相対的に有利となるように設定された作動入球部を併用し、それら作動入球部を遊技球の案内先として設定するとよい。
<変形例13>
上記第1の実施の形態では、作動入球部84,85への入球を契機とした抽選に当選した場合には、左右の開閉体315の両方が開状態に切り替わる構成としたが、これを以下のように変更してもよい。例えば、作動入球部84,85への入球を契機とした抽選により第1当選結果となった場合には左右の開閉体315の一方が開状態に切り替わり、第2当選結果となった場合には左右の開閉体315の両方が開状態に切り替わる構成とすることしてもよい。また、作動入球部84,85への入球を契機とした抽選により当選結果Aとなった場合には左側の開閉体315が開状態に切り替わり、当選結果Bとなった場合には右側の開閉体315が開状態に切り替わり、当選結果Cとなった場合には左右両方の開閉体315が開状態に切り替わる構成としてもよい。
<変形例14>
上記第1の実施の形態では、作動入球部84,85への入球を契機として抽選を行い、その抽選に当選した場合に開閉体315が閉状態から開状態に切り替えられる構成とした、これに限定されるものではない。作動入球部84,85への入球が発生した場合には、その都度開閉体315が開状態に切り替えられる構成(抽選を行わない構成)とすることも可能である。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態では開閉体316を樋状としたが、本実施の形態においては開閉体316の形状が上記第1の実施の形態と相違している。以下、図17の概略図を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に本実施の形態における開閉体316D及びそれに関連する構成について補足説明する。図17(a)は閉状態となっている開閉装置315Dを示す概略図、図17(b)は開状態となっている開閉装置315Dを示す概略図、図17(c)は開状態/閉状態の切り替わり途中の開閉装置315Dを示す概略図である。なお、図17においては説明の便宜上、案内通路331D,332Dの入口部分331aD,332aDを二点鎖線によって示しており、これら入口部分331aD,332aDのうち遊技球の入球先となっているものにドットハッチングを付与している。
本実施の形態に示す開閉装置315Dについても、上記第1の実施の形態に示した開閉装置315と同様に、流入口311を開閉可能な回動式の開閉体316Dと、当該開閉体316Dを回動させる駆動部(図示略)とを有してなる。
開閉体316Dの本体部321Dは、駆動部の軸部が取り付けられた取付部322Dから回動中心軸線CL1方向に延びる肉厚一定の平板状をなしている。本体部321Dは回動中心軸線CL1からオフセットされており、回動中心軸線CL1側の板面(以下、内面部328Dという)及び当該内面部328Dとは反対側の板面(以下、外面部329Dという)の何れについても回動中心軸線CL1と平行となるように形成されている。
図17(a)に示すように、開閉装置315Dが閉状態となっている場合には、本体部321Dの外面部329Dとハウジング301の上面部310とが同一仮想平面上に位置しており、それらハウジング301の上面部310及び本体部321Dの外面部329Dによってハウジング301を左右に迂回する球通路308D(詳しくは遊技球の転動面)が形成されている。
図17(b)に示すように、開閉装置315Dが開状態となっている場合、詳しくは開閉体316Dが最大回動位置に配置されている場合には、本体部321Dが流入口311の下方に位置し、本体部321Dの内面部328Dが流入口311に対して下方から対峙している。内面部328Dについては、取付部322D側とは反対側(球通路308Dの下流側)へ下り傾斜しており、第1案内通路331Dの入口部分331aDについては本体部321Dに対して当該傾斜方向における下流側に位置している。流入口311を通過して内面部328Dに載った遊技球は、内面部328Dに沿って転動し、第1案内通路331Dの入口部分331aDに向かうこととなる。つまり、開閉装置315Dが開状態となっている場合の遊技球の主たる案内先は第1案内通路331Dとなる。
なお、取付部322Dには、開状態となっている場合に内面部328Dへ下り傾斜となるように形成された傾斜部322aDが設けられている。流入口311を通過する遊技球については傾斜部322aDに沿って移動することで加速され、流入口311を通過した後は速やかに第1案内通路331Dの入口部分331aDへと移動する。
開閉装置315Dが開状態となっている状況下にて、当該開閉装置315Dの閉鎖条件が成立した場合には、開閉装置315Dが開状態から閉状態に切り替わることとなる。この際、図17(b)に示すように、内面部328D上に遊技球が位置している場合には、この遊技球の案内先は第2案内通路332Dとなる。本実施の形態では、第2案内通路332Dの入口部分332aDが開閉体316Dの下方から遊技機前方に拡張されている。具体的には、入口部分332aDは、流入口311と開閉体316Dを隔てて対峙する範囲だけでなく、その前方となる範囲に及んでいる。図示は省略しているが、第2ハウジング構成体にて入口部分332aDの前壁部を形成している部分については遊技機前方にオフセットされており、開状態においては当該前壁部と開閉体316Dとの間に遊技球が通過可能な大きさの隙間が確保されている。但し、開状態においては内面部328Dが僅かながら後方に下り傾斜となるように傾いており、当該内面部328D上の遊技球が当該隙間を通じて第2案内通路332へ流入することが抑制されている。
図17(b)→図17(c)に示すように、開閉装置315Dが開状態から閉状態に切り替わる際には、開閉体316Dの姿勢が変化することにより、内面部328Dが遊技機前方に下り傾斜となる。これにより、内面部328D上に位置している遊技球は進路を変え、第2案内通路332Dの入口部分332aDへ流入することとなる。つまり、開状態から閉状態への切り替わりのタイミングにて内面部328D上に位置している遊技球の振り分け先は第2案内通路332となる。
また、本実施の形態においては、開状態から閉状態へ切り替わる際に開閉体316Dの内面部328が遊技機前方を向いた状態を経由することとなるが、上記第1の実施の形態とは異なり、この状態では、流入口311及び入口部分332aDの両方が開放され、それら流入口311及び入口部分332aDが連通する。このタイミングで流入口311へ流入した遊技球については、そのまま第2案内通路332Dの入口部分331aDに入ることとなる。
以上詳述した第2の実施の形態によれば、開閉装置315Dが開状態から閉状態に切り替わる場合には、内面部328D上に位置する遊技球が速やかに第2案内通路332Dの入口部分332aDに移動することとなる。また、開状態から閉状態に切り替わる過程で流入口311と入口部分332aDが直通となることにより、当該切替のタイミングで流入口311に流入した遊技球についても入口部分332aDへ速やかに移動することとなる。
<変形例1>
上記第2の実施の形態では、開状態(詳しくは開閉体316Dが最大回動位置に配置された状態)では、内面部328Dが第2案内通路332D側とは反対側(後方)に僅かに下り傾斜となるように構成することで、第2案内通路332Dへ向けた遊技球の動きを抑制する構成としたがこれに限定されるものではない。例えば、上述した傾斜に代えて又は加えて、第2案内通路332Dへ向けた遊技球の動きを抑制する他の構成を設けることも可能である。すなわち、図17(b)の破線に例示しているように、開閉体316Dの端部であって開状態となっている場合に前側に位置する端部に、上方に起立する起立部328aZを設け、当該起立部328aZによって第2案内通路332Dへ向けた遊技球の移動を妨げる構成とすることも可能である。但し、起立部の起立量については開状態から閉状態への切り替えの際に内面部328D上に位置する遊技球が当該起立部328aZを乗り越えることが可能となる程度とすることが好ましい。
<変形例2>
上記第2の実施の形態に示した第2案内通路332Dの入口部分332aDの位置及び大きさについては任意であり、例えば上記第1の実施の形態に示した第2案内通路332の入口部分332aと同じ位置及び大きさとすることも可能である。
<変形例3>
上記第2の実施の形態では、内面部328D及び外面部329Dを平行となるように形成したが、これに限定されるものではない。内面部328D及び外面部329Dを非平行とすることも可能である。また、内面部328D及び外面部329Dを平面状とする必要は必ずしもなく、少なくとも何れかを曲面状とすることを否定するものではない。
<第3の実施の形態>
本実施の形態に示す可変入賞ユニット400においては、当該可変入賞ユニット400の上部に球通路408が形成され、この球通路408の途中位置に設けられた流入口411を開閉装置415によって開閉する構成となっている点で、第1の実施の形態に示した可変入賞ユニット300と構成が一致しているものの、開閉装置及びそれに関連する構成が第1の実施の形態と相違している。詳しくは、上記第1の実施の形態においては開閉体316の回動中心軸線CL1が遊技盤ユニット80の前面と平行な向きとなるようにして開閉装置315を構成したが、本実施の形態においては開閉体416の回動中心軸線CL2が遊技盤ユニット80の前面と交差(直交)する向きとなるようにして開閉装置415を構成している点で第1の実施の形態と相違している。以下、図18及び図19を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に、本実施の形態における開閉装置415及びそれに関連する構成について説明する。図18は開閉装置415及びその周辺構成を遊技機前方から見た斜視図、図19(a)は開閉体416の正面図、図19(b)は開閉装置415の縦断面図である。なお、本実施の形態においては、
図18に示すように、開閉装置415は、開閉体416と、当該開閉体416用の駆動部417(図19(b)参照)とを有してなり、可変入賞ユニット400(ハウジング401)の上面部410に形成された流入口411への入球を許容する開状態(図18(b)参照)と流入口411への入球を不可とする閉状態(図18(a)参照)とに切替可能となっている。
開閉体416は回動中心軸線CL2を中心とする円柱状をなしており、その外周部分の一部が流入口411を通じて露出している。外周部分には回動中心軸線CL2側に凹む凹部423が形成されている。この凹部423は、1の遊技球を収容可能な大きさとなっており、回動中心軸線CL2の放射方向に開放されている。以下、この開放された部分を第1開放部424という。
本実施の形態においては、閉状態となっている場合には凹部423の第1開放部424が左斜め下方を向いている。開状態に移行する場合には、当該閉状態から開閉体416を遊技機正面視にて時計回り方向に120°回動させることで、凹部423の第1開放部424を上方、すなわち流入口411側に向ける。開状態においては、この第1開放部424が上記流入口411と連通した状態となることで流入口411を通過した遊技球が凹部423に入ることとなる。また、開状態から閉状態へ復帰する場合には、開閉体416を遊技機正面視にて反時計回り方向に120°回動させる。これにより、凹部423の第1開放部424が再び左斜め下方を向くこととなる。
図19に示すように、凹部423は、遊技機後方に開放されており(以下、第2開放部425という)、上記ハウジング401を構成する後側の第1ハウジング構成体405には、開閉装置415が開状態となっている場合に第2開放部425と連通するようにして第1案内通路431の入口部分431aが形成されている。
凹部423の底部428については入口部分431a側(後方)へ僅かに下り傾斜しており、当該底部428に載った遊技球については、入口部分431a側へ転動することとなる。なお、開閉体416の厚さ寸法については、遊技球の直径寸法よりも大きく(具体的には1.5倍程度)なっており、且つ、上記上面部410については、遊技前方に僅かに下り傾斜となるように形成されている。このため、上面部410に沿って移動する遊技球は前側に偏倚し、凹部423に入った場合には底部428にて入口部分431aから遠い位置に載ることとなる。これにより、流入口411に流入した遊技球が入口部分431aへ到達するのにはある程度の期間を要する構成となっている。
開閉装置415が閉状態となった場合には、開閉体416の外周部分にて凹部423が形成されていない部分(以下、外面部427という)が、流入口411に位置し、当該外面部427及びハウジング401の上面部410によって球通路408における遊技球の転動面が形成されることとなる。
ここで、図18に示すように、ハウジング401には、開閉体416の外周部分と対向する対向壁部412が設けられている。開閉体416が回動することで凹部423の向きが変化するが、この際、凹部423からの遊技球の流出が当該対向壁部412によって阻止されることとなる。対向壁部412には、遊技球が通過可能な陥欠部413が形成されている。陥欠部413は、対向壁部412における下側部分に設けられており、開閉装置415が閉状態となった場合に凹部423の第1開放部424と対峙することとなる(図18(a)参照)。
この陥欠部413を挟んで開閉体316とは反対側となる位置(下方)には、第2案内通路432の入口部分432aが設けられている。陥欠部413を通じて開閉体416の凹部423から流出した遊技球については、第2案内通路432へ流入することとなる。
以下、図20の概略図を参照して、本実施の形態に示す開閉装置415について、第2案内通路432への遊技球の振り分けの流れについて説明する。
図20(a)に示すように、開閉装置415が開状態となっている場合には、球通路408を流下する遊技球は流入口411を通じて開閉体416の凹部423に流入する。凹部423に流入した遊技球については、凹部423の底部428の傾斜によって第1案内通路431の入口部分431aに向かうこととなる。
底部428上に遊技球が位置しているタイミングにて開閉装置415の閉鎖条件が成立した場合には、図20(a)→図20(b)に示すように、開閉体416が遊技機正面視にて反時計回り方向に回動する。これにより、底部428に位置する遊技球が開閉体416とともに回動し、凹部423の第2開放部425と第1案内通路431の入口部分431aとの連通が解除される。これにより、当該遊技球が凹部423内、詳しくは開閉体416、第1ハウジング構成体405、第2ハウジング構成体406によって囲まれた空間内に閉じ込められ、当該凹部423からの流出が回避される。
図20(b)→図20(c)に示すように、遊技機正面視にて反時計回り方向への開閉体416の回動が続くことにより、凹部423の第1開放部424が対向壁部412の陥欠部413に連通した状態となる。これにより、凹部423に位置していた遊技球は、開閉体416から離れ、第2案内通路432の入口部分432aに流入することとなる。
<変形例1>
上記第3の実施の形態では、凹部423に1の遊技球のみが滞在可能となるように凹部423の大きさを制限したが、これに限定されるものではない。凹部423に複数の遊技球が同時に滞在可能となるように凹部423を拡張することも可能である。
<変形例2>
上記第3の実施の形態では、開状態/閉状態に切り替える場合の開閉体416の回動角度を120°となるように設定したが、これに限定されるものではない。少なくとも第1開放部424を通じて第2案内通路432へ遊技球を振り分けることができる、すなわち凹部423に位置する遊技球が当該凹部423から第2案内通路432の入口部分432aに案内することができるのであれば、開閉体416の回動角度については任意に変更してもよい。
<変形例3>
上記第3の実施の形態に示した開閉装置415では、遊技機正面視にて開閉体416を反時計回り方向に回動させることで開状態から閉状態に切り替え、時計回り方向に回動させることで閉状態から開状態に切り替える構成としたが、これらの回動方向を逆にすることも可能である。
また、閉状態から開状態に切り替える場合の回動方向と、開状態から閉状態に切り替える場合の回動方向とを同じ方向とすることも可能である。
<変形例4>
上記第3の実施の形態では、凹部423に位置する遊技球が第1案内通路431へ向かう場合には第2開放部425を通過し、凹部423に位置する遊技球が第2案内通路432へ向かう場合には第1開放部424を通過する構成とした。すなわち、凹部423からの遊技球の流出口を個別とした。これを変更し、凹部423に位置する遊技球が第1案内通路431及び第2案内通路432の何れに向かう場合であっても流出口を共用とすることも可能である。例えば、凹部423に位置する遊技球が第1案内通路431及び第2案内通路432の何れに向かう場合であっても第1開放部424を経由する構成とすることも可能である。この場合、第2案内通路432の入口部分432aについても第1案内通路431の入口部分431aと同様に遊技機前方を向く構成とすればよい。
<第4の実施の形態>
本実施の形態に示す可変入賞ユニット400Aは主たる構成が第3の実施の形態に示した可変入賞ユニット400と共通となっているものの、開閉装置及びそれに付随する構成が第3の実施の形態と相違している。以下、図21を参照して、本実施の形態における開閉装置415Aを、第3の実施の形態に示した開閉装置415との相違点を中心に説明する。図21(a)は閉状態となっている開閉装置415Aを遊技機正面から見た斜視図、図21(b)は開状態となっている開閉装置415Aを遊技機正面から見た斜視図である。
図21に示すように、開閉体416Aは、回動中心軸線CL2を中心とする円柱状をなしている点で第3の実施の形態と同様であるものの、凹部423に代えて、遊技機前方に開放された溝状の通路部423Aが形成されている。通路部423Aは、開閉体416Aの外周部分について周方向における異なる2つの箇所を繋ぐように延びており、それら2箇所にて外側に開放されている。本実施の形態においては、この通路部423Aに入った遊技球が第1案内通路431A及び第2案内通路432Aに振り分けられることとなる。以下の説明では当該通路部423Aへの入口部分として機能する開放部分を第1開放部424A、出口部分として機能する開放部分を第2開放部425Aとして区別する。
通路部423Aについてはその途中位置にて屈曲しており、全体として略へ字状をなしている。第1開放部424Aと第2開放部425Aとは、通路部423Aの屈曲部分よりも上流側の通路方向及び下流側の通路方向の何れの方向に見ても重ならない構成となっており、通路部423Aを通過する遊技球の移動速度の上昇が抑えられている。
本実施の形態においては、第1案内通路431A及び第2案内通路432Aが開閉体416Aの下方に配設されている。具体的には、第1案内通路431Aの入口部分431aが左側、第2案内通路432Aの入口部分432aが右側となるようにして左右に並設されている。
可変入賞ユニット400Aのハウジング401Aには、上記第3の実施の形態と同様に、開閉体416Aの外周面に対向する対向壁部412Aが形成されている。この対向壁部412Aにて第1案内通路431Aの入口部分431aに対峙する部分には、遊技球が通過可能な第1陥欠部413Aが形成されており、第2案内通路432Aの入口部分432aに対峙する部分には、遊技球が通過可能な第2陥欠部414Aが形成されている。通路部423Aの第2開放部425Aが第1陥欠部413Aに連通している場合には、通路部423Aに位置する遊技球の振り分け先が第1案内通路431Aとなり、通路部423Aの第2開放部425Aが第2陥欠部414Aに連通している場合には、通路部423Aに位置する遊技球の振り分け先が第2案内通路432Aとなる。
図21(a)に示すように開閉装置415Aが閉状態となっている場合には、開閉体416Aの外周部分にて開放部424A,425Aが形成されていない部分(以下、外面部429Aという)が流入口411に位置している。つまり、開閉体416Aの外面部429Aによって球通路408Aにおける遊技球の転動面が補完されている。これにより、球通路408Aに沿って流下する遊技球の流入口411への流入が不可となっている。
閉状態においては、第1開放部424Aは対向壁部412Aと対峙しており且つ第2開放部425Aは第2陥欠部414A及び第2案内通路432Aの入口部分432aと連通している。通路部423Aは縦向きとなっているため、当該通路部423Aに位置する遊技球については、通路部423Aに沿って流下することで第2案内通路432Aへ流入することとなる。
なお、通路部423Aの通路幅等は遊技球の直径寸法よりも僅かに大きい程度となっており、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない構成となっている。これにより、通路部423A内での球詰まりの発生が抑制している。
図21(a)→図21(b)に示すように、閉状態から開閉体416Aを遊技機正面視にて反時計回り方向に回動させることにより、第1開放部424A及び第2開放部425Aの両方が上昇し、回動角度が50°となることで開閉体416Aの第1開放部424Aが流入口311と連通する。この状態(開状態)では、球通路408Aを流下する遊技球は流入口311に流入し、第1開放部424Aを通じて通路部423Aに到達することとなる。
閉状態においては、第2開放部425Aが第1陥欠部413A及び第1案内通路431Aの入口部分431aと連通している。通路部423Aは縦向きとなっているため、当該通路部423Aを通過する遊技球については第1案内通路431Aへ流入することとなる。
以下、図22の概略図を参照して、本実施の形態に示す開閉装置415Aについて、第2案内通路432Aへの遊技球の振り分けの流れについて説明する。
図22(a)に示すように、開閉装置415Aが開状態となっている場合には、球通路408Aを流下する遊技球は流入口411を通じて開閉体416Aの通路部423Aに流入する。通路部423Aに流入した遊技球については、当該通路部423Aに沿って流下し、第1案内通路431Aの入口部分431aAに向かうこととなる。
通路部423A内に遊技球が位置しているタイミングにて開閉装置415Aの閉鎖条件が成立した場合には、図22(a)→図22(b)に示すように、開閉体416Aが遊技機正面視にて反時計回り方向に回動する。これにより、通路部423Aに位置する遊技球が開閉体416Aとともに回動し、通路部423Aの第2開放部425Aと第1案内通路431Aの入口部分431aAとの連通が解除される。つまり、第2開放部425Aは上述した対向壁部412Aによって外側から覆われた状態となる。これにより、当該遊技球が通路部423A内、詳しくは開閉体416A、第1ハウジング構成体405A、第2ハウジング構成体406Aによって囲まれた空間内に閉じ込められ、当該通路部423Aからの流出が回避される。
なお、本実施の形態に示す通路部423Aについては、当該通路部423A内に複数の遊技球が同時に位置し得るように通路長が設定されている。図22においては1の遊技球のみが通路部423A内に閉じ込められた場合について例示しているが、複数の遊技球が通路部423Aに位置している場合であっても同様である。
図22(b)→図22(c)に示すように、遊技機正面視にて反時計回り方向への開閉体416Aの回動が続くことにより、通路部423Aの第2開放部425Aが対向壁部412Aの第2陥欠部414Aに連通した状態となる。これにより、通路部423Aに位置していた遊技球は、開閉体416Aから離れ、第2案内通路432Aの入口部分432aAに流入することとなる。
<変形例1>
上記第4の実施の形態では、通路部423Aの入口部分として機能する第1開放部424Aと出口部分として機能する第2開放部425Aとが通路部の通路方向にて重ならないように、当該通路部423Aを途中位置で屈曲させる構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、通路部を直線状に形成して第1開放部424Aと第2開放部425Aとが通路方向にて重なる構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第4の実施の形態では、通路部423Aの途中位置にて屈曲させて当該通路部423Aを通過する遊技球の通路壁面への衝突を促すことで遊技球の滞在期間を引き延ばす構成としたが、遊技球の滞在期間を引き延ばすための具体的構成については任意であり、例えば、通路壁面に突起等を形成して、当該突起に遊技球が当たって減速することで滞在期間を引き延ばす構成とすることも可能である。
<変形例3>
上記第4の実施の形態では、開状態から閉状態への切り替えを行う場合に、開閉体416Aの回動に伴って第2開放部425Aの高さ位置が下がる構成としたが、これに限定されるものではない。開状態から閉状態への切り替えを行う場合に、開閉体416Aの回動に伴って第2開放部425Aの高さ位置が上がる構成とすることも可能である。これにより、通路部423Aにおける下流部分にて遊技球の移動速度の上昇を抑えることができるため、閉状態への切り替わりのタイミングにて通路部423Aの出口付近に位置する遊技球についても第2案内通路432Aへの入球機会を増やすことができる。例えば図22(a)に示す向きとは反対側に通路部423Aを屈曲させるとよい。
<変形例4>
第1案内通路431A及び第2案内通路432Aの入口付近に配設される遊技球用の検知センサを開閉体416Aに移設し、当該開閉体416Aの通路部423Aを通過する遊技球を検知する構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第4の実施の形態に示した開閉装置415Aでは、遊技機正面視にて開閉体416Aを反時計回り方向に回動させることで開状態から閉状態に切り替え、時計回り方向に回動させることで閉状態から開状態に切り替える構成としたが、これらの回動方向を逆にすることも可能である。
また、閉状態から開状態に切り替える場合の回動方向と、開状態から閉状態に切り替える場合の回動方向とを同じ方向とすることも可能である。
<変形例6>
上記第5の実施の形態に示した開閉体416Aの通路部423Aを途中位置にて分岐させる構成とすることも可能である。以下、図23の概略図を参照して、その具体例について説明する。
本変形例に示す開閉装置415Bにおいては、開閉体416Bに形成された通路部423Bが途中位置にて2股に分岐しており、通路部423Bの出口部分として第2開放部425B及び第3開放部426Bが設けられている。図23(a)に示す閉状態においては、入口部分として機能する第1開放部424B及び第3開放部426Bが上向きとなり、それら第1開放部424B及び第3開放部426Bの間に設けられた第2開放部425Bが下向きとなっている。開閉体416Bを囲む対向壁部412Bには、それら3つの開放部424B,425B,426Bに各々対応する3つの陥欠部413aB,414B,413bBが設けられている。
第1陥欠部413aB及び第3陥欠部413bBは、第1案内通路431Bの入口部分431aBに連通しており、それら第1陥欠部413aB及び第3陥欠部413bBを通過した遊技球は、第1案内通路431Bに流入することとなる。第2陥欠部414Bは、第2案内通路432Bの入口部分432aBに連通しており、当該第2陥欠部414Bを通過した遊技球は、第2案内通路432Bに流入することとなる。
図23(a)に示すように、閉状態では、第1開放部424B及び第3開放部426Bが対向壁部412Bに覆われているのに対して、第2開放部425Bが第2陥欠部414Bに連通している。このため、通路部423B内に位置する遊技球は、第2開放部425Bに向かい、当該第2開放部425B及び第2陥欠部414Bを通じて第2案内通路432Bへ振り分けられることとなる。
図23(b)に示すように、開状態では、第1開放部424Bが流入口411に連通し、球通路408Bを流下する遊技球は当該流入口411を通じて通路部423Bへ流入する。そして、第2開放部425B及び第3開放部426Bは、第1陥欠部413aB及び第3陥欠部413bBに各々連通しており、通路部423Bに流入した遊技球は、第1案内通路431Bへ振り分けられることとなる。
ここで、図24〜図26を参照して、第2案内通路432Bへの遊技球の案内の流れについて説明する。
図24(a)に示すように、開閉装置415Bの閉鎖条件が成立し、開閉体416Bが遊技機正面視にて反時計回り方向への回動を開始するタイミングにて、通路部423Bにおける分岐位置よりも上流側となる位置に遊技球が位置している場合には、図24(a)→図24(b)に示すように、開閉体416Bが回動することにより、第2開放部425B及び第3開放部426Bが対向壁部412Bによって覆われた状態となる。そして、上記遊技球は、通路壁部によって押されることで第2開放部425B側へ案内される。図24(c)に示すように、開閉装置415Bの閉状態への切り替えが完了することに合せて、第2開放部425Bが第2陥欠部414Bと連通し、第2案内通路432Bへの案内経路が確保される。その後、通路部423Bに沿って流下した遊技球は、第2開放部425B及び第2陥欠部414Bを通じて第2案内通路432Bへ振り分けられることとなる。
次に、図25を参照して、開閉装置415Bの閉鎖条件が成立し、開閉体416Bが遊技機正面視にて反時計回り方向への回動を開始するタイミングにて、遊技球が第2開放部425B側の分岐通路部に位置している場合について説明する。この場合には、図25(a)→図25(b)に示すように、開閉体416Bの回動に伴い当該分岐通路部の底面を形成している部分が降下することで、遊技球が支えを失う。この結果、当該遊技球については下方への落下の動きが顕著となり、移動方向が変化する。この結果、第1陥欠部413aBへの移動が困難となる。図25(b)に示すように、開閉体416Bの回動が進むことで、第2開放部425Bが対向壁部412Bによって覆われた状態となり、当該第2開放部425Bを通じた遊技球の流出が阻止されることとなる。その後、図25(c)に示すように、開閉体416Bの回動が完了することで、第2開放部425Bと第2陥欠部414Bとが連通し、上記遊技球は第2開放部425B及び第2陥欠部414Bを通じて第2案内通路432Bへ流入することとなる。
次に、図26を参照して、開閉装置415Bの閉鎖条件が成立し、開閉体416Bが遊技機正面視にて反時計回り方向への回動を開始するタイミングにて、遊技球が第3開放部426B側の分岐通路部に位置している場合について説明する。この場合には、図26(a)→図26(b)に示すように、当該分岐通路部の底面を形成している部分が上昇することで、遊技球が分岐位置へ押し戻される。これにより、当該遊技球の第3開放部426B側への移動が妨げられることとなる。このような積極的に遊技球に作用したとしても、第2開放部425Bからは遠いため、押された遊技球がそのまま第2開放部425Bに向かうことを抑制できる。図26(b)→図26(c)に示すように、開閉体416Bの回動が進み、開閉体416Bの回動が完了することで、第2開放部425Bと第2陥欠部414Bとが連通する。この状態では、第3開放部426B側の分岐通路部は第2開放部425B側の分岐通路部に向けて下り傾斜となる。このため、第3開放部426B側の分岐通路部に位置している遊技球については、第2開放部425B側の分岐通路部へ移り、第2開放部425B及び第2陥欠部414Bを通じて第2案内通路432Bへ流入することとなる。
なお、本変形例においては、第2開放部425Bが形成されている分岐通路部の長さと、第3開放部426Bが形成されている分岐通路部の長さとを同一した場合について例示しているが、これに限定されるものではない。各分岐通路部の長さを相違させてもよい。これにより、何れの分岐通路部を通過しているかによって第2案内通路432Bへの振り分け確率に差を生じさせることができる。また、分岐通路部の通過所要期間に差を設ける上では、必ずしも通路長を相違させる必要はない。開閉体416Bの小型化を実現する上では分岐通路部に突起等の減速手段を配設して遊技球の通過速度に差を設けてもよいし、閉状態における分岐通路部の傾きに差を設けることで遊技球の通過速度に差を設けてもよい。
また、本変形例においては、閉状態にて通路部423Bに流入し分岐位置へ到達した遊技球が第2開放部425B側の分岐通路部へ移動する確率と第3開放部426B側の分岐通路部へ移動する確率とが同じとなるように構成したが、これに限定されるものではない。一方の分岐通路部へ移動する確率が他方の分岐通路部へ移動する確率よりも高くなるように差を設けてもよい。
上記各変形例を組み合わせて分岐通路部の通過に要する期間が長い側の分岐通路部へ遊技球が移動する確率が、通過に要する期間が短い側の分岐通路部へ遊技球が移動する確率よりも低くなるように差を設けることにより実用上好ましい構成を実現できる。
<変形例7>
上記第4の実施の形態に示した開閉体416Aに代えて、上記第3の実施の形態に示した開閉体416を適用することも可能である。この場合、開閉体416を時計回り方向に回動させることで凹部423に位置する遊技球を第1案内通路431A及び第2案内通路432Aの一方に案内され、開閉体416を反時計回り方向に回動させることで凹部423に位置する遊技球を第1案内通路431A及び第2案内通路432Aの他方に案内する構成とするとよい。
<変形例8>
通路部423Aの折れ曲り部分にて通路内側に凸となっている部分(凸部又は頂部)を面取することり(トリム等により平面部や曲面部を形成すること)により、通路部423Bを通過する遊技球が凸部に当たった際の挙動の乱れを抑制できる。
特に、上記変形例6に示した通路部423Bにおいては通路の分岐部分に凸部が形成されている。仮にそれら凸部に変形が生じると、第2開放部425B側及び第3開放部426B側への遊技球の振り分け率が設計値から大きくかい離すると懸念される。そこで、それら分岐部分の凸部についても面取り(トリム)によって変形を抑える構成とすることにより、上記不都合の発生を抑制するとよい。
なお、凸部の面取りによって凸部に平面部や曲面部を形成する場合には、それら平面部や曲面部の形成範囲を第2開放部425B側又は第3開放部426B側に偏らせる構成としてもよい。例えば、図24(a)に示すように第1開放部424Bが上方を向いている状態にて当該第1開放部424Bの直下に位置する凸部を斜めに面取りして、第2開放部425B側への通路及び第3開放部426B側への通路の一方を他方よりも長くなるように偏重させることにより、第1開放部424Bを通過した遊技球を第2開放部425B側及び第3開放部426Bのうち前者側へ移動しやすくしたり、後者側へ移動しやすくしたりさせることができる。図24(a)に示す例では、分岐部分に3つの凸部が形成されているが、それら各凸部について遊技球の案内先の偏りが相違するように面取りを行うことにより、遊技球の振分態様の更なる多様化を好適に実現できる。
<第5の実施の形態>
本実施の形態に示す可変入賞ユニット500においては、当該可変入賞ユニット500の上部に球通路308が形成され、この球通路308の途中位置に設けられた流入口511を開閉装置515によって開閉する構成となっている点で、第1の実施の形態に示した可変入賞ユニット300と構成が一致しているものの、開閉装置及びそれに関連する構成が第1の実施の形態と相違している。詳しくは、上記第1の実施の形態においては開閉体316の回動中心軸線CL1が遊技盤ユニット80の前面に対して平行となるようにして開閉装置315を構成したが、本実施の形態においては開閉体の回動中心軸線が遊技盤ユニットの前面に対して交差(直交)するようにして開閉装置を構成している点で第1の実施の形態と相違している。以下、図27及び図28を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に、本実施の形態における開閉装置及びそれに関連する構成について説明する。図27は開閉装置及びその周辺構成を遊技機前方から見た概略図である。なお、図27においては可変入賞ユニットに設けられた案内通路を2点鎖線によって示している。
図27に示すように、開閉装置515は、開閉体516と、当該開閉体516用の駆動部(図示略)とを有してなり、可変入賞ユニット500(ハウジング501)の上面部510に形成された流入口511への入球を許容する開状態と流入口511への入球を不可とする閉状態とに切替可能となっている。
開閉体516は、上面部510によって形成される球通路514の通路方向と同じ方向に延びる長板状をなしており、一方の板面が上方を向くようにして配置されている。開閉装置515が閉状態となっている場合には、開閉体516が流入口511に位置し、当該開閉体516の板面によって球通路514における遊技球の転動面が補完されている。
具体的には、開閉体516については、球通路514の通路方向における中間部分に段差部517が形成されており、当該段差部517に対して傾斜方向における上流側が上段部516a、下流側が下段部516bとなっている。閉状態においては、それら上段部516a及び下段部516bのうち上段部516aによって流入口511が塞がれており、当該上段部516aによって上記転動面が補完されている。
ここで、上面部510にて流入口511に対して上流側に位置する部分(以下、上流部分510aという)については、下流部分510bよりも上側にオフセットしている。そして、閉状態においては、開閉体516の上段部516aが下流部分510bと同一平面上に位置し、上流部分510aと開閉体516との間に段差が生じている。なお、開閉体516の下段部516bについては、下流部分510bに下方から重なっており、球通路514を通過する遊技球への干渉が回避されている。
開閉体516については遊技盤80aの前面と平行な方向であって且つ球通路514の通路方向(流入口511の向き又は開閉体516の傾斜方向)と交差する方向にスライド移動可能な状態で保持されている。閉状態から開状態へ切り替わる場合には、当該開閉体516が下側(詳しくは左下方向)へスライド移動することで流入口511が開放される。これに対して、開状態から閉状態へ切り替わる場合には、当該開閉体516が上側(詳しくは右上方向)へスライド移動することで流入口511が塞がれることとなる。
流入口511の直下となる位置には、第1案内通路531の入口部分531aが配設されている。この入口部分531aは上向きとなっており、流入口511に対して下方から対峙している。この入口部分531aに対して開閉体516の傾斜方向における下流側(図27における右側)となる位置には第2案内通路532の入口部分532aが配設されている。この入口部分532aは上向きとなっており、上面部510の下流部分510bに対して下方から対峙している。
本実施の形態では、開閉装置315の動作契機となった当たり種別により開閉装置515の開状態が相対的に第2案内通路532へ振り分けられにくい第1開状態と、相対的に第2案内通路432へ振り分けられやすい第2開状態とに分かれる構成となっている。具体的には第1の当たり結果となった場合には第1開状態となり当該第1開状態が所定の期間に亘って維持され、第2の当たり結果となった場合には第2開状態となり当該第2開状態が所定の期間に亘って維持されるように区別されている。ここで、図28を参照して、第1開状態及び第2開状態との違いについて説明する。図28(a)は第1開状態となっている開閉装置515を示す概略図、図28(b)は第2開状態となっている開閉装置515を示す概略図である。
図28(a)に示すように、第1開状態においては、開閉体516が流入口511と第1案内通路431の入口部分431aによって挟まれた領域から外れた位置へ退避している。このため、流入口511へ流入した遊技球はそのまま入口部分431aへと落下する。なお、第1案内通路531及び第2案内通路532を区画している壁部については、その上端部と下流部分510bとの間に遊技球が通過可能な隙間が確保されているものの、流入口511に流入した遊技球は自重によって落下することで、当該隙間を通じた第2案内通路532への移動が発生する可能性は低く、ほとんどの遊技球については振分先が第1案内通路531となる。
なお、第1案内状態から閉状態に復帰する場合には第2案内状態を経由するものの、第2案内状態にて停止又は一時停止することはない。このため、第2案内状態となっている場合にタイミングよく開閉体516に載った遊技球については第2案内通路532に振り分けられる可能性があるものの、そのような事象が発生する確率は高くない。
図28(b)に示すように、第2開状態においては、開閉体516の下段部516bが流入口511と第1案内通路531の入口部分531aとの間に位置し、当該入口部分531aが開閉体516によって覆われている。これにより、第1案内通路531への振り分けが回避されている。流入口511に流入した遊技球は、開閉体516へと落下し、下段部516bに沿って移動することで、第1案内通路531の入口部分531aの上方を横切るようにして第2案内通路532の入口部分532aへ振り分けられることとなる。
なお、第2開状態から、閉状態へ復帰する場合には、下段部516bに遊技球が載っている可能性がある。このような遊技球については、開閉体516の段差部517によって傾斜方向における下流側(第2案内通路532の入口部分532a側)へ押され、当該入口部分532aへの移動が促される。
開閉装置515が閉状態となっている場合には、「所定の入球口」としての流入口511への入球が不可となる。開閉装置515が第1案内状態となると、流入口511への流入が許容され且つ当該流入口へ流入した遊技球が第1案内通路531へ案内されることとなる。これに対して、開閉装置515が第2案内状態となると、流入口511への流入が許容される点では第1開状態と同様であるが、流入口511へ流入した遊技球については第2案内通路532へ案内される。つまり、第1開状態と第2開状態とでは流入口511へ遊技球が流入するものの、その案内先については各状態に応じて切り替えられることとなる。このような構成とすれば、遊技球の動きを多様化し、遊技の単調化を抑制することが可能となる。故に、遊技への注目度の向上に寄与できる。
ここで、第1開状態及び第2開状態にて遊技球の案内先が変更される場合であっても、遊技球の案内には同じ部材(開閉体516)が用いられることとなり、遊技球の挙動に違いを付与しつつもそれが過剰となる等して遊技者を困惑させる要因になることを抑制できる。
開閉体516(下段部516b)の上面は遊技球の転動面を形成しており、当該上面に遊技球が載っている状況下にて第1開状態から第2開状態に切り替わる場合には、当該遊技球を載せたまま当該遊技球の重さに抗して開閉体516が移動する。このように、開閉体516に載っている遊技球を持ち上げる必要が生じることで、第1開状態から第2開状態への切り替わりを遅らせることができる。これにより、僅かながら第2案内通路532へ遊技球が案内される機会が増えることとなる。このように、第1開状態から閉状態への切替に際して開閉体516上に遊技球が位置するか否かによって第2案内通路532へ遊技球が案内される機会が増減することにより、遊技球の挙動が単調になることを好適に抑制できる。
閉状態から第1開状態へ切り替わる場合に前記第2開状態を経由する構成となっており、閉状態から第1開状態へ切り替わる場合に開閉体516上に遊技球が位置していない場合と比べて当該開閉体516上に遊技球が位置している場合のほうが閉状態から第1開状態への切り替えが速くなる。
開閉体516上に遊技球が位置している状況下にて第1開状態への切り替えが行われる場合に当該遊技球が第2案内通路532へ案内されることは、第1開状態から閉状態への切り替えが行われる場合に第2案内通路532へ遊技球が案内されることについてその希少性を低下させる要因になる。この点、本実施の形態に示す構成においては、閉状態から第1開状態へ切り替わる場合には、遊技球の重さ等を利用して第1開状態への切り替えを速やかに行われることとなる。故に、第2案内通路532へ案内される機会を減らし、上記不都合の発生を好適に抑制できる。
流入口511への流入に期待する遊技者は、第1開状態や第2開状態に期待して遊技を行うものと想定される。このため、閉状態への切り替え(復帰)が発生することが遊技意欲を低下させる契機になり得る。ここで、本実施の形態に示したように、閉状態へ復帰する場合には、第2開状態を経由することで遊技球の案内先が第1案内通路531から第2案内通路532に切り替わる構成とすれば、当該閉状態への切替直前に一時的に遊技者の有利度が増すこととなる。これにより、閉状態への終了に向けて遊技者の注目度が低下することを抑制し、閉状態への切り替えが遊技意欲低下の要因になることを抑制できる。
第1案内通路531の入口部分531aは流入口511の直下となる位置に設けられ、第2案内通路532の入口部分532aは上記直下となる位置から外れた位置に設けられている。そして、開閉体516は、第1開状態では流入口511と入口部分531aの間となる位置から退避し、第2開状態では当該間となる位置に位置することとなる。このような構成によれば、流入口511から落下した遊技球が開閉体516に衝突する機会を第2開状態に限定することができる。故に、開閉体561を保護し、開閉体516に歪み等の変形が生じることを抑制できる。これは、開閉体516による遊技球の案内機能の低下を抑える上で好ましい。
<変形例1>
上記第5の実施の形態では、閉状態から開状態への切り替えに際して開閉体516が球通路514の通路方向における上流側(図27における左側)へ退避する構成としたが、これに限定されるものではない。閉状態から開状態への切り替えに際して開閉体516が球通路514の通路方向における下流側(図27における右側)へ退避する構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第5の実施の形態では、開閉体516に段差部517を形成して、下段部516b側から上段部516a側への遊技球の移動を妨げる構成としたが、このような遊技球の移動を妨げるための具体的構成については任意である。例えば開閉体516の中央部分に上方に突出する仕切り部又は区画部を設け、それら仕切り部又は区画部によって開閉体516の傾斜方向とは反対側への遊技球の移動を妨げる構成としてもよい。
<変形例3>
上記第5の実施の形態では、第2案内状態となっている場合に開閉体516によって第1案内通路531の入口部分531aを覆い、当該第1案内通路531への遊技球の振り分けを不可としたが、これに限定されるものではない。少なくとも開閉体516によって第1案内通路531の入口部分531aへの遊技球の移動を困難とすることができるのであれば足り、当該入口部分531aへの入球を不可とする必要はない。
<変形例4>
上記第5の実施の形態では、開閉体516が斜めにスライド移動する構成としたが、開閉体516の移動方向についてはこれに限定されるものではない。例えば、図29の概略図に示すように、第1案内通路531Aの入口部分531aAと、第2案内通路532Aの入口部分532aAとが上下に並設されている場合には、開閉体516Aを昇降可能に保持し、その並び方向と同じ方向(上下方向)に開閉体516Aを移動させることで、閉状態/第1案内状態/第2案内状態に切り替える構成とすることも可能である。
<変形例5>
上記第5の実施の形態では、開閉体516をスライド移動させることで閉状態/第1案内状態/第2案内状態に切り替える構成としたが、開閉体を回動させることで閉状態/第1案内状態/第2案内状態に切り替える構成とすることも可能である。例えば、図30の概略図に示すように、第1案内通路531Bの入口部分531aBと、第2案内通路532Bの入口部分532aBとが上下に並設されている場合には、板状をなす開閉体516Bを当該開閉体516Bの一端部を中心に回動させることで、閉状態/第1案内状態/第2案内状態に切り替える構成とすることも可能である。
<変形例6>
上記第5の実施の形態では、当たり種別に応じて閉状態から第1開状態に切り替わる場合と、閉状態から第2開状態に切り替わる場合とに分けて、開閉体516を所定の開放期間に亘って第1開状態又は第2開状態に維持する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、何れの当たり種別においても閉状態から第1開状態に切り替わり、開閉体516が所定の開放期間に亘って第1開状態に維持される構成とすることも可能である。すなわち、閉状態から第1開状態に切り替わる過程や第1開状態から閉状態に切り替わる過程で第2開状態を経由し、第2開状態にて停止又は一旦停止しない構成とすることも可能である。このような構成においては、第2開状態となるタイミングにて開閉体516から案内通路502に移る遊技球についてはその移動先が第2案内通路532となり、それ以外のタイミングにて開閉体516から案内通路502に移る遊技球についてはその移動先が第1案内通路531となる。
ここで、第2開状態を経由する場合に開閉体上に位置する遊技球を第2案内通路の入口部分に振り分けるための具体的構成については任意である。例えば、開閉体によって遊技球の流下方向を変化させることで振り分け先が変わる構成としてもよい。以下、図31〜図33の概略図を参照して、その具体例について説明する。図31(a)は閉状態となっている開閉装置515Cを示す概略図、図31(b)は開状態となっている開閉装置515Cを示す概略図、図32(a)は第1案内通路531C及び第2案内通路532Cの関係を示す水平断面図、図32(b)は開閉体516Cと上面部510Cの下流部分510bCとの関係を示す縦断面図である。
図31に示す開閉体516Cについては、上記第5の実施の形態に示した開閉体516と同様に平板状をなしており、その中間部分に形成された段差部517Cを境に上段部516aC及び下段部516bCに区分けされている。また、この開閉体516Cについても開閉体516と同様に斜めにスライド移動可能に保持されており、当該開閉体516Cがスライド移動することで開閉装置515Cが開状態/閉状態に切り替わる構成となっている。
開閉装置515Cが閉状態となっている場合には、開閉体516Cの上段部516aCによって流入口511Cが塞がれており、開閉体516Cの下段部516bCは上面部510Cの下流部分510bCに下方から当接している。開閉装置515Cの開放条件が成立すると、開閉体516Cが斜め下方(図31においては左下方)に降下する。これにより、流入口511Cが開放され、当該流入口511Cに対して下方から開閉体516Cの下段部516bCが対峙することとなる(図31(b)参照)。
開状態にて流入口511Cに流入した遊技球は、開閉体516C(詳しくは下段部516bC)に沿って右方に流下する。本実施の形態においては下段部516bCの上面が僅かながら遊技機後方へ下り傾斜してはいるものの、当該傾斜よりも右方への傾斜が大きい点、更には、流入口511Cに流入した遊技球が右方への移動成分を有する点から、後方へ進路をずらしつつも右方に設けられた第1案内通路531Cの入口部分531aCへ流入することとなる。
ここで、ハウジングにて第1案内通路531Cの入口部分531aCよりも上流側であって且つ上面部510Cの下流部分510bCの下方となる部分には、第2案内通路532Cの入口部分532aCが形成されている。この入口部分532aCは遊技機前方を向いており、開閉体516Cが閉位置に向けている際に、当該開閉体516Cの下段部516bCに位置している遊技球が流入する。以下、このような動きを実現するための構成等について説明する。
図32(b)に示すように、上面部510Cの下流部分510bCと、開閉体516Cの下段部516bCとは、下流部分510bCの下面512Cと下段部516bCの上面518Cとの隙間が前方から後方に向かうに連れて徐々に大きくなるように傾斜している。図33(a)→図33(b)に示すように、開閉体516Cが下段部516bCに遊技球が載っている状態を維持しつつ閉位置へスライド移動する場合には、当該スライド移動に伴って下流部分510bCの下面512Cと下段部516bCの上面518Cとの隙間が小さくなり、当該遊技球が下流部分510bCの下面512C及び下段部516bCの上面518Cによって挟まれることとなる。図33(b)→図33(c)に示すように、下流部分510bCの下面512C及び下段部516bCの上面518Cに挟まれた遊技球は、開閉体516Cの移動が続くことで遊技機後方へ押され、第2案内通路532Cの入口部分52bCへ案内されることとなる。
なお、開閉体516Cの長手方向においては、下流部分510bCの下面512Cと下段部516bCの上面518Cとの隙間が均一となっているため、開閉体516Cの閉位置への移動によって遊技球が第1案内通路531Cの入口部分531aC側へ案内されることを回避している。
<第6の実施の形態>
本実施の形態に示す可変入賞ユニット600においては、当該可変入賞ユニット600の上部に球通路608が形成され、この球通路608の途中位置に設けられた流入口611を開閉装置615によって開閉する構成となっている点で、第1の実施の形態に示した可変入賞ユニット300と構成が一致しているものの、開閉装置及びそれに関連する構成が第1の実施の形態と相違している。詳しくは、上記第1の実施の形態においては開閉装置315が開状態から閉状態に切り替わる場合に、開閉体316上に位置している遊技球が自重によって第2案内通路332に流入する構成としたが、これに対して、本実施の形態では、開閉体616が当該開閉体616上に位置している遊技球に積極的に働きかけることにより当該遊技球を第2案内通路632へ流入させる構成となっている点で上記第1の実施の形態と構成が相違している。以下、図34及び図35を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に、本実施の形態における開閉装置615及びそれに関連する構成について説明する。図34(a)は閉状態となっている開閉装置615を示す概略図、図34(b)は開状態となっている開閉装置615を示す概略図、図34(c)は開閉装置615の縦断面図、図35は第2案内通路632への遊技球の流入の様子を示す概略図である。
開閉装置615の開閉体616はハウジングの上面部610により形成された球通路608の通路方向と同じ方向にスライド移動可能となるようにして当該ハウジングに取り付けられている。図34(a)に示すように、開閉体616は球通路608の通路方向における上流側となる部分(以下、上段部641という)が下流側となる部分(以下、下段部642という)よりも上位となる段差状をなしており、全体としてこの段差部643を境とする上下にクランクするクランク状をなしている。
なお、開閉体616については第1ハウジング構成体605及び第2ハウジング構成体606に形成された各溝部に上段部641の前後の端部が係合することにより、上記通路方向にスライド移動可能な状態でハウジングにより保持されているが、開閉体616の保持構造については任意である。
開閉装置615が閉状態となっている場合には、開閉体616の上段部641によって球通路608(詳しくは流入口611が形成されている部分)の転動面が補完されており、当該流入口611への遊技球の流入が阻止されている。上段部641については、上記通路方向へ下り傾斜となっているのに対して、下段部642の上面642aは当該通路方向においては高さが一定且つ遊技機前方へ下り傾斜となっている。つまり、上段部641と下段部642とでは下り傾斜の方向が異なっている。
開閉装置615は、図34(a)に示す閉状態から開閉体616が球通路608の上流側へ向けてスライド移動することにより、開状態に切り替わる。開状態においては、上段部641の全体が上面部610にて流入口611の上流側に位置する部分(以下、上流部分610aという)に下方から重なっており、下段部642が流入口611に対して下方から対峙している。
上段部641と下段部642との高低差は遊技球の直径寸法よりも大きくなっており、流入口611へ流入した遊技球は下段部642へと落下する。つまり、本実施の形態においては当該下段部642が「球受け部」として機能している。下段部642の下方には上記第1ハウジング構成体605の一部が位置しており、当該ハウジング構成体605によって下段部642の下側への撓み変形が規制されている。これは、下段部642が遊技球を受けて撓み変形した場合に、その変形が過剰となることを抑制し且つ下段部642に加わった負荷を第1ハウジング構成体605側に分散させる工夫である。
下段部642にて段差部643が形成されている側とは反対側の端部、すなわち球通路608の通路方向における下流側の端部には、上方に突出する突起644が形成されている。当該通路方向にて下段部642の延長上となる位置には第2案内通路632の入口部分632aが位置しているものの、下段部642へと落下した遊技球については上記突起644によって入口部分632a側への移動が妨げられ、下段部642(上面642a)の傾斜によって遊技機前方へ移動することとなる。
図34(c)に示すように、第1案内通路631の入口部分631aについては、下段部642に対して当該下段部642の傾斜方向における下流側に位置しており、当該傾斜に沿って遊技機前方へ移動した遊技球は第1案内通路631の入口部分631aへ流入することとなる。
本実施の形態に示す下段部642については上記傾斜が緩やかであり、下段部642上に位置する遊技球が当該下段部642から入口部分631aへ移動するにはある程度の期間が必要となる。下段部642上に遊技球が位置している状況下にて、開閉装置615が開状態から閉状態に切り替わる場合には、当該遊技球が第2案内通路632の入口部分632aへ案内されることとなる。ここで、図35を参照して第2案内通路632への遊技球の振り分けの流れについて説明する。
図35(a)に示すように、開閉装置615が開状態となっている場合には、遊技球の主たる案内先は、第1案内通路631となっている。開閉体616の下段部642上に遊技球が位置している状況下にて、開閉装置615の閉鎖条件が成立すると、開閉体616が球通路608の下流側へ向けたスライド移動を開始する。このスライド移動では、下段部642の上面642aの高さ位置が徐々に降下する。このように、上面642aを降下させることにより、当該上面642aによって上記遊技球が第2案内通路632の入口部分632a側に案内されることを抑制している。
図35(a)→図35(b)に示すように、開閉体616のスライド移動が進むことにより、段差部643が上面642a上の遊技球に対して入口部分632aとは反対側から衝突する。なお、当該衝突の発生前は、遊技球が上面642aの動きに追従して移動することが抑制され、段差部643と遊技球との衝突が上手く発生しなくなることを抑制している。
ここで、段差部643については、球通路608の通路方向における下流側を向く(詳しくは鉛直な)壁状をなしており、上面642aからの起立量については遊技球の半径寸法よりも大きくなっている。これにより、遊技球を入口部分632aに向けて押された遊技球の挙動の乱れを抑制し、入口部分632aへの案内を円滑に行うことが可能となっている。
図35(b)→図35(c)に示すように、段差部643によって押された遊技球については、上面642aに形成された上記突起644を乗り越えるようにして、第2案内通路632の入口部分632aへ流入することとなる。言い換えれば、開閉体616のスライド移動の速度については、上面642a上に位置する遊技球が突起644を乗り越えることが可能となるように設定されている。
図35(c)→図35(d)に示すように、開閉装置615が閉状態に切り替えが完了した後は、球通路608の下流側へ向けた開閉体616のスライド移動が回避される。上述した第1案内通路631の入口部分631aについては横長となるように形成されており、仮にこの状態にて下段部642の上面642a上に遊技球が残っている場合には、当該遊技球は上面642aの傾斜に沿って遊技機前方へ転動し、第1案内通路631の入口部分631aに流入することとなる。
以上詳述したように、第2案内通路632へ遊技球が移動する場合の遊技球の挙動を第1案内通路631へ遊技球が移動する場合の遊技球の挙動とを大きく異ならせることができる。これにより、開閉装置615を閉状態へ切り替える際のインパクトを強化できる。
下段部642の上面642aについては傾斜方向が前後方向となっているため、当該上面642a上に位置する遊技球があとどのくらいの期間に亘って上面642a上に滞在するかを目視で特定することが困難となる。つまり、閉状態へ切り替わるタイミングまで上面642a上に遊技球が滞在し続けるか否かを予め推測することが困難になる。これにより、上面642a上に位置する遊技球への注目を好適に促すことができる。
<変形例1>
上記第6の実施の形態では、開閉体616の下段部642の上面642aを遊技機前方に下り傾斜させて、当該上面642aに載っている遊技球が遊技機前方へ転動することにより第1案内通路631の入口部分631aに流入する構成としたが、これに限定されるものではない。開閉体616の下段部642の上面642aを遊技機後方へ下り傾斜させて、当該上面642aに載っている遊技球が遊技機後方へ転動することにより第1案内通路631の入口部分631aに流入する構成とすることも可能である。
<変形例2>
上記第6の実施の形態では、第1案内通路631の入口部分631aへ向けた遊技球の移動方向と、第2案内通路632の入口部分632aへ向けた遊技球の移動方向とが異なる方向(交差する方向)となるように構成したが、それら移動方向を同じ方向となるように構成してもよい。以下、図36及び図37の概略図を参照して、その具体例について説明する。
図36(a)に示すように、本変形例に示す開閉体616Aについては、その基本構造が上記第6の実施の形態と同様となっているものの、下段部642Aの上面642aについては遊技機前方ではなく開閉装置615Aが開状態から閉状態に切り替わる際の開閉体616Aのスライド移動方向における先側(球通路608の通路方向における下流側)に下り傾斜となるように形成されている。このため、当該上面642aに到達した遊技球は当該傾斜に沿って遊技機側方へ転動して、案内通路602Aに向かうこととなる。本実施の形態においても案内通路602Aは、その最上流部分(開閉体616Aの配設箇所)にて第1案内通路631A及び第2案内通路632Aに分岐しており、第1案内通路631Aの入口部分631aA及び第2案内通路632Aの入口部分632aAは、前者が遊技球の転動方向における手前側、後者が遊技球の転動方向における奥側に位置するように配設されている。
図36(b)に示すように、開閉装置615Aが開状態となっている場合には、流入口611を通じて下段部642Aへ落下した遊技球は、下段部642Aの上面642aAの傾斜に沿って転動し、第1案内通路631Aの入口部分631aAへ流入する。これに対して、開状態から閉状態に切り替わる場合に下段部642A上に遊技球が載っている場合には、当該遊技球は第2案内通路632Aの入口部分632aAに流入する場合がある。具体的には、図37(a)に示すように、下段部642Aに遊技球が載っている状況下にて開閉装置615Aの閉鎖条件が成立した場合には、開閉体616Aが閉位置へ向けてスライド移動を開始する。本実施の形態においては、このスライド方向と、下段部642Aの上面642aAの傾斜方向とが同じ方向となっており、当該スライド移動によって、下段部642A上の遊技球が当該下段部642Aによって下流側へ押されることが抑制されている。
図37(a)→図37(b)に示すように、開閉体616Aが閉位置へ近づくことにより、下段部642A上の遊技球に対して段差部643Aがスライド方向における元側から当たる。図37(b)→図37(c)に示すように、段差部643Aに押された遊技球は、勢いを増し、第1案内通路631Aの入口部分631aAの上方を横切って第2案内通路632Aの入口部分632aAに流入することとなる。
仮に下段部642Aに載っている遊技球が段差部643Aから最も遠い箇所に位置している場合であっても図37(d)に示すように、閉状態への切り替えが完了した状態では、第1案内通路631Aの入口部分631aAが下段部642Aによって覆われることで、当該入口部分631aへの遊技球の流入が回避される。このため、段差部643Aとの衝突が回避される等して上手く加速されなかった場合であっても、下段部642A上の遊技球は第2案内通路632Aの入口部分632aAに流入することとなる。
<変形例3>
上記第6の実施の形態では、開閉装置615が開状態となっている場合に第2案内通路632の入口部分632aへの遊技球の流入が発生し得る構成としたが、これに限定されるものではない。開閉装置が開状態となっている場合に第2案内通路の入口部分への遊技球の流入が回避される構成とすることも可能である。以下、図38の概略図を参照して、その具体例について説明する。
本変形例に示すハウジング601Bには、上面部610Bの下流部分610bBにて第2案内通路632の入口部分632aを形成している部分、詳しくは閉位置に配置された開閉体616の突起614と対峙する部分には、下方に突出する突起613Bが形成されている。開閉装置615が開状態となっている場合には、突起614と突起613Bとの隙間L1は遊技球の直径寸法Dよりも小さくなっている。このため、流入口611Bを通過した遊技球がこの隙間を通じて第2案内通路632の入口部分632aに流入することが回避されている。
開閉体616の閉位置へ向けた移動により流入口611Bの大きさが遊技球の直径寸法Dよりも小さくることで、突起614と突起613Bとの隙間L2が遊技球の直径寸法Dよりも大きくなり、突起614と下流部分610bBとの最短距離L3についても遊技球の直径寸法Dよりも大きくなる。これにより、流入口611Bを通過した遊技球がこの隙間を通じて第2案内通路632の入口部分632aに流入可能となる。
<変形例4>
上記第6の実施の形態では、開閉体616を閉位置へ移動させる際に当該開閉体616が降下する構成とすることにより、開閉体616の下段部642に載っている遊技球との摩擦を軽減させる構成とした。開閉体616の閉位置への移動に伴って段差部643に押される前に遊技球が第1案内通路631の入口部分631aに向けて移動することを抑制する上では、下段部642上に位置する遊技球を段差部643側へ偏倚させる構成とすることも可能である。例えば、下段部642の上面642aを閉位置へ向けたスライド方向とは反対側に傾斜させることで、開閉体616の下段部642に載っている遊技球を段差部643側へ偏倚させてもよい。これにより、上述した遊技球の動きを抑える上で、開閉体616のスライド方向に係る制約が強くなることを抑制できる。
<第7の実施の形態>
本実施の形態に示す可変入賞ユニット700においては、当該可変入賞ユニット700の上部に球通路708が形成され、この球通路708の途中位置に設けられた流入口711を開閉装置715によって開閉する構成となっている点で、第1の実施の形態に示した可変入賞ユニット300と構成が一致しているものの、開閉装置及びそれに関連する構成が第1の実施の形態と相違している。詳しくは、上記第1の実施の形態においては開閉体316を横方向(球通路308の通路方向と同じ方向)に延びる回動中心軸線CL1を中心に回動させることで閉状態/閉状態の切り替えを行う構成としたが、本実施の形態では開閉体716を縦方向(詳しくは遊技盤80aの前面と平行な方向且つ球通路708の通路方向と直交する方向)に延びる回動中心軸線CL3を中心に回動させることにより、開状態/閉状態の切り替えを行う構成となっている点で上記第1の実施の形態と構成が相違している。以下、図39を参照して、第1の実施の形態との相違点を中心に、本実施の形態における開閉装置715及びそれに関連する構成について説明する。図39(a)は閉状態となっている開閉装置715を示す平面図、図39(b)は開閉体の斜視図である。
開閉体716は、回動中心軸線CL3を中心とする略円盤状の本体部716aを有してなる。開閉体716の回動中心軸線CL3は流入口711に対して球通路708上流側となる位置にオフセットしており、開閉装置715が閉状態となっている場合には本体部716aによって球通路608の転動面(流入口711が形成されている部分)が補完されている。
開閉体716の下側には、案内通路702を構成する2つの分岐通路として第1案内通路731及び第2案内通路732が配設されている。第1案内通路731の入口部分731aは流入口711の直下となる位置に配されており、第2案内通路732の入口部分732aは入口部分731aよりも回動中心軸線CL3側、詳しくは回動中心軸線CL3上に配されている(図39の2点鎖線参照)。
開閉体716の本体部716aには、流入口711に流入した遊技球を第1案内通路731の入口部分731a及び第2案内通路732の入口部分732aに案内する通路形成部716bが設けられている。通路形成部716bは本体部716aの下面側へ延出しており、第1案内通路731の入口部分731aに案内する縦長の第1通路部745と、流入口711に流入した遊技球を第2案内通路732の入口部分732aに案内するクランク状の第2通路部746とに大別される。
本体部716aには、第1通路部745の入口745a及び第2通路部746の入口746aが形成されている。これら入口745a,746aは、本体部716aの厚さ方向に貫通しており、流入口711よりは小さく且つ遊技球が通過可能な大きさとなるように形成されている。
入口745a,746aは、回動中心軸線CL3を中心とした回動方向(周方向)に並んでおり、開閉体716の回動位置に応じて流入口711に連通する対象が切り替わる構成となっている。本実施の形態に示す開閉装置715においては、入口745aが流入口711に連通した状態が第1開状態(図40(1)参照)、入口746aが流入口711に連通した状態が第2開状態(図40(2)参照)、入口745a,746aの何れも流入口711に連通していない状態が閉状態(図39(a)参照)である。
図40(1)に示すように、第1開状態では、第1通路部745の出口745bが第1案内通路731の入口部分731aに上方から対峙しており、流入口711に流入した遊技球は第1通路部745に沿って落下することで、流入口711の直下に位置する第1案内通路731の入口部分731aへ向かう。
これに対して、第2開状態では、図40(2)に示すように、第2通路部746の出口746bが第2案内通路732の入口部分732aに上方から対峙しており、流入口711に流入した遊技球は第2通路部746を通過する過程で、回動中心軸線CL3側へ向きを変え、開閉体716の回動中心部の直下に位置する第2案内通路732の入口部分732aへ向かう。
ここで、図39(a)及び図40を参照して、開閉装置715の動作態様について説明する。
作動入球部84,85への入球に基づく抽選に当選した場合には、開閉体716が遊技機上方から見て時計回り方向に180°回動することにより、開閉装置715が閉状態から第1開状態に切り替わる(図39(a)→図40(2)→図40(1)参照)。
この切り替えの過程においては、図40(2)に示す第2開状態を経由する。開閉装置715については、第2開状態にて一旦停止する構成ではないため、流入口711を第2通路部746の入口746aが横切ることとなる。流入口711と第2通路部746の入口746aとが連通したタイミングにて流入口711に流入した遊技球については、第2通路部746によって第2案内通路732の入口部分732aへ案内される。
具体的には、第2通路部746については第1通路部745よりも通路長が長くなっており、遊技球の通過にある程度の期間を要し、この期間中も開閉体716の回動は進むこととなるが、当該回動に伴い、第2通路部746の入口746aの位置は回動中心軸線CL3を中心として円弧を描くように変化する一方、第2通路部746の出口746bについては第2案内通路732の入口部分732aへ遊技球を案内可能な位置(入口部分732aの上方)に留まることとなる。故に、第2通路部746による案内機能については、開閉体716が閉状態に切り替わる場合であっても維持されることとなる。
第1開状態に切り替わった後は当該第1開状態が維持され、開放終了条件が成立した場合に、開閉体716が遊技機上方から見て反時計回り方向に180°回動することにより、開閉装置715が第1開状態から閉状態に切り替わる(図40(1)→図40(2)→図39(a)参照)。
この切り替えの過程においては、図40(2)に示す第2開状態を経由する。開閉装置715については、第2開状態にて一旦停止する構成ではないため、流入口711を第2通路部746の入口746aが横切ることとなる。流入口711と第2通路部746の入口746aとが連通したタイミングにて流入口711に流入した遊技球については、第2通路部746によって第2案内通路732の入口部分732aへ案内される。
具体的には、第2通路部746については第1通路部745よりも通路長が長くなっており、遊技球の通過にある程度の期間を要し、この期間中も開閉体716の回動は進むこととなるが、当該回動に伴い、第2通路部746の入口746aの位置は回動中心軸線CL3を中心として円弧を描くように変化する一方、第2通路部746の出口746bについては第2案内通路732の入口部分732aへ遊技球を案内可能な位置(入口部分732aの上方)に留まることとなる。故に、第2通路部746による案内機能については、開閉体716が閉状態に切り替わる場合であっても維持されることとなる。
従来の遊技機で採用されているように、所定の入球口への入球後に当該所定の入球口から大きく離れた箇所にて遊技球の振分けを行う構成では、遊技者が注目すべき箇所が散在することとなる。これでは、入球箇所と振分箇所との一方に注視すると、他方での遊技球の動き等が分かりづらくなり、遊技者の困惑を招きやすくなる。この点、本特徴に示す構成によれば、「所定の入球口」としての流入口711に流入した遊技球については開閉体716の第1通路部745及び第2通路部746によって不利側の第1流路としての第1案内通路731及び有利側の第2流路としての第2案内通路732に振り分けられることとなる。そして、この開閉体716が開状態/閉状態に切り替わることにより、流入口711への流入が左右されることとなる。つまり、本実施の形態に示す開閉体716には流入口711への入球制限機能と流入口711へ流入した遊技球の振分機能とが付与されている。流入口711に併設された開閉体716を見れば入球の可否や振分先等を容易に把握することができる。これにより、遊技への注目度の向上に寄与できる。
単に入球箇所や振分箇所を一所にまとめようとしても入球制限用の可動部材と振分用の可動部材とが個別となることで、遊技者の困惑を抑える効果は低下すると想定される。また、複数の可動部材を並存させようとした場合には、それら可動部材の占有領域が嵩む。これは、それら可動部材の配置に係る制約を緩和させる上で好ましくない。この点、本実施の形態に示すように、開閉体716の動作に伴って流入口711に対する第1通路部745及び第2通路部746の位置を変化させる構成とすれば、簡素な構造によって入球制限及び振分の各機能を発揮させることができ、それらの課題を好適に解消できる。
また、第1通路部745の入口745aと第2通路部746の入口746aとを個別に設けることにより、遊技者が流入口711付近を注視している場合であっても何れの入口745a、746aを経由するかを見極めやすくなる。これは、上述した注目度向上効果を好適に発揮させる上で好ましい。
開閉装置715が第1開状態となっている場合には、遊技球の案内先が相対的に不利な第1案内通路731となり、第1開状態から閉状態へ切り替わる過程では遊技球の案内先が相対的に有利な第2案内通路732となる。このような構成とすれば、入球が困難又は不可となる閉状態への切り替えに際して、有利側の第2案内通路732への遊技球の振り分けへ期待が持てることとなり、閉状態への切り替えが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを好適に抑制できる。
第1通路部745及び第2通路部746については、遊技球の通過所要期間が相違している。通過所要期間が相対的に長い第2通路部746については、開閉装置715が第2案内状態から閉状態に切り替わる過程や閉状態に切り替わった後についても、案内先となる第2案内通路732への案内機能が維持される。このような構成とすれば、通過所要期間を確保することが、第1案内状態から閉状態への切替応答性の向上を妨げる要因になることを好適に抑制できる。また、第2通路部746による第2案内通路732への遊技球の案内が完了するまで閉状態への切り替えを遅延させる必要がなくなり、第1開状態から閉状態への切替応答性を好適に向上させることができる。
<変形例1>
上記第7の実施の形態では、第1通路部745の入口745aと第2通路部746の入口746aとを同じ大きさとしたが、これに限定されるものではない。第1通路部745の入口745aの大きさと第2通路部746の入口746aの大きさとを相違させてもよい。
例えば、第1通路部745の入口745aが流入口711と連通する位置にて停留し、第2通路部746の入口746aは流入口711と連通する位置に停留しない構成を前提とした場合には、入口746aへの流入は入口745aへの流入よりも困難となる。このような事情に配慮して、第2通路部746の入口746aを第1通路部745の入口745aよりも大きくして、第2案内通路732へ遊技球が振り分けられる頻度を高くすることも可能である。特に、第1開状態から閉状態への切替応答性の向上を図るべく、開閉体716の動作速度を高くすれば、第2開状態を経由する際に入球が発生する可能性は低くなる。このように実質的に入球が困難となれば、上述した注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。そこで、本変形例に示すように、通過の対象となっている一方の入口を他方よりも大きくすることで、遊技者に入球の余地が十分にあるとの印象を与え、上記不都合の発生を抑制できる。
<変形例2>
上記第7の実施の形態では、第2案内通路732の入口部分732aを回動中心軸線CL3上に位置する構成としたが、第2案内通路732の入口部分732aの位置については任意に変更してもよい。但し、流入口711を通過した遊技球を第2案内通路732の入口部分732aに案内する機能を担保する上では、第1案内通路731の入口部分731aよりも回動中心軸線CL3寄りとなる配設することが好ましい。
<変形例3>
上記第7の実施の形態では、第1通路部745の通路長が第2通路部746の通路長よりも短くなるように構成したが、これに限定されるものではない。第1通路部745の通路長と第2通路部746の通路長とを同じ長さとなるように構成してもよいし、第2通路部746の通路長が第1通路部745の通路長よりも長くなるように構成してもよい。
<変形例4>
上記第7の実施の形態では、円盤状をなす本体部716aと当該本体部716aから下方に延設された通路形成部716bとによって開閉体716を構成したが、開閉体716に各案内通路731,732に遊技球を案内する機能が付与されているのであれば、例えば通路形成部716bを省略することも可能である。
<変形例5>
上記第7の実施の形態に示したように、開閉体を移動させて第1開状態から閉状態に切り替える過程で第2開状態を経由する構成とする上では、開閉体を回動式とする必要は必ずしもなく、開閉体をスライド式とすることも可能である。
<変形例6>
上記第7の実施の形態では、開閉装置715が閉状態から第1開状態に切り替わる場合及び第1開状態から閉状態に切り替わる場合の両方にて、第2開状態を経由する構成としたが、これに限定されるものではない。開閉装置715が閉状態から第1開状態に切り替わる場合及び第1開状態から閉状態に切り替わる場合の何れか一方にて第2開状態を経由する構成としてもよい。
<変形例7>
上記第7の実施の形態では、開閉装置715を第1開状態→閉状態に切り替える場合及び閉状態→第1開状態に切り替える場合の回動角度を何れも360°よりも小さくしたが、第1開状態→閉状態に切り替える場合及び閉状態→第1開状態に切り替える場合の回動角度の少なくとも一方を360°よりも大きくすることも可能である。
<変形例8>
上記第7の実施の形態では、第2通路部746の出口746bが水平方向を向く構成としたが、出口746bから流出した遊技球を第2案内通路732の入口部分732aへ流入させる上では、出口746bを下向きとなるように形成し、開閉体716の回動位置に関係なく、出口746bが第2案内通路732の入口部分732aに上方から対峙した状態が維持される構成とすることも可能である。
<変形例9>
開閉装置715を第1開状態から第2開状態を経由して閉状態に切り替える場合及び閉状態から第2開状態を経由して第1開状態に切り替える場合の少なくとも何れかにおいて、一時的に開閉装置715が第2開状態に維持されるように開閉体716を一旦停止させる構成としてもよい。
<変形例10>
作動入球部84,85への入球に基づく抽選結果が第1抽選結果である場合には開閉装置715を閉状態から第1開状態に切り替え、第2抽選結果である場合には開閉装置715を第1開状態から閉状態に切り替える構成とすることも可能である。この構成においては、閉状態から第1開状態に切り替える場合の開閉体716の回動方向と閉状態から第2開状態に切り替える場合の開閉体716の回動方向とを逆とし、何れの切替においても他方の開状態を経由しない構成とすることも可能である。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態では、開閉装置315が閉状態となっている場合には、開閉体316によって流入口311が完全に塞がれる構成について例示したが、これに限定されるものではない。少なくとも閉状態となっている場合に流入口311への遊技球の入球を不可とすることができるのであれば足り、遊技球の通過が不可となる程度に流入口311等の一部が開放されたままとすることを否定するものではない。
なお、開閉装置315については、流入口311への入球が可能な第1の状態と、当該第1の状態よりも入球が困難となる第2の状態とに切替可能となっているのであれば足り、第2の状態については必ずしも入球を不可とする必要はない。
(2)上記各実施の形態では、相対的に不利な第2案内通路342へ遊技球が案内されている場合には、当該第2案内通路342へ案内された遊技球の数が多くなる程、有利度が高くなるように構成したが、これに限定されるものではない。有利度が案内された遊技球の数に依存しない構成とすることも可能である。
(3)上記各実施の形態では、右ルート及び左ルートの両ルートに開閉装置315を各々配設したが、これに限定されるものではない。開閉装置315の数や位置については任意である。例えば、右ルート及び左ルートの何れか一方に開閉装置を配設してもよいし、両ルートへの分岐位置に開閉装置315を配設する構成としてもよい。
(4)上記各実施の形態では、開閉体316の動作速度が一定となるように構成したが、開閉体316の動作速度として第1動作速度と、当該第1動作速度よりも遅い第2動作速度を設けてもよい。
(5)上記各実施の形態では、流入口311に流入した遊技球が開閉装置315によって第1案内通路331及び第2案内通路332の何れかに振り分けられる構成としたが、これに限定されるものではない。開閉装置については複数の案内通路の何れかに遊技球を振り分けることが可能となっているのであれば足り、振分先の数については任意である。例えば、第1案内通路〜第3案内通路の何れかに遊技球を振り分ける構成としてもよい。
なお、遊技球の振り分け先は通路である必要はなく、例えば入球口や排出口とすることも可能である。
(6)上記各実施の形態では、作動入球部への入球に基づいて所定の開放条件が成立した場合に開閉装置315が閉状態から開状態に切り替わり、所定の閉鎖条件が成立した場合に開閉装置315が開状態から閉状態に切り替わる構成としたが、これに限定されるものではない。開閉装置315が予め設定された周期で開状態/閉状態に切り替わる構成とすることも可能である。
(7)上記各実施の形態では、第1案内通路331よりも第2案内通路332の方が遊技者に有利となるように有利度の差を設けたが、これを変更し、第2案内通路332よりも第1案内通路331の方が遊技者に有利となるように差を設けてもよい。
(8)上記各実施の形態では、第1案内通路331及び第2案内通路332の何れに振り分けられた遊技球についてもV入賞口386へ入賞し得る構成としたが、これを変更し、第2案内通路332に振り分けられた遊技球はV入賞口386へ入賞し、第1案内通路331に振り分けられた遊技球はV入賞口386へ入賞しない構成とすることも可能である。また、振分先に有利度の差が設けられているのであれば足り、例えば第1案内通路331及び第2案内通路332への遊技球が流入した場合に遊技者に賞球が付与される構成においてはそれら賞球の数に差を設定することで有利度の差を設けてもよい。
(9)第2作動入球部85に付随する電動役物91として上記開閉装置315等を用いてもよい。この場合、例えば第1案内通路へ振り分けられた遊技球は第2作動入球部85における遊技球の検知位置を通過し、第2案内通路へ振り分けられた遊技球は第当該検知位置を通過しない構成とすることも可能である。
(10)上記各実施の形態では、「第1通路部」としての第1案内通路341と「第2通路部」としての第2案内通路342とを遊技機の正面視にて左右に並べて配置したが、少なくとも有利/不利の差が設定された「第1通路部」及び「第2通路部」に相当する構成を有していればよく、その配置については任意である。例えば、第1案内通路及び第2案内通路を前後方向に並べて配置することも可能である。
(11)上記各実施の形態に示したように、複数の開閉装置315を併用する場合には、各開閉装置315に駆動部317を個別に設けてもよいし、それら開閉装置315にて駆動部を共用としてもよい。
(12)上記各実施の形態に示した開閉体316等については、開状態/閉状態への切り替えに際して球詰まり等によって当該切替が妨げられた場合には、開閉体を反転させた後、再度切り替えを行う構成とすることで、動作の確実性を高めることができる。
(13)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されることでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群>
以下の特徴A群は、「パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤を備えているものがある。遊技者の発射操作に基づいて遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部に入ると、それに基づいて遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。このように遊技球の動きに応じて特典の付与が左右される遊技機においては、遊技領域に釘や風車等の遊技部品を配設することにより、遊技球の流下経路を分散させ、遊技球の動きを多様化させることで同遊技球の動きへの注目度、ひいては遊技への注目度を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。」という背景技術について、「しかしながら、遊技球の動きによって遊技への注目度を向上させる上では、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口(流入口311)に入球した遊技球を、第1流路(第1案内通路331)及び第2流路(第2案内通路332)に振分可能な振分手段(可変入賞ユニット300の開閉装置315)とを備えている遊技機であって、
前記振分手段は、
球受け部(内面部328)が形成され、当該球受け部に到達した遊技球を前記第1流路及び前記第2流路に振り分ける振分部材(開閉体316)と、
前記振分部材を動作させる駆動部(駆動部317)と
を有し、
前記駆動部を駆動制御することにより、前記振分部材を、前記所定の入球口を開放し、当該所定の入球口に流入した遊技球を受ける位置に前記球受け部が配置された第1状態(開状態)と、前記振分部材の一部であって前記球受け部とは異なる所定部位(外面部329)が前記所定の入球口の遊技球の通過を妨げる位置に配置された第2状態とに切り替える駆動制御手段(主制御装置162にて開閉装置315の駆動制御を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1に示す構成によれば、振分部材を動作させることにより、所定の入球口への入球と当該所定の入球口へ入球した遊技球の振り分けとを制御することができ、所定の入球口に到達した遊技球の挙動を様々に変化させることができる。これは、遊技球の挙動を変化させるための構成の複雑化を抑制し、遊技者の理解を促したり、遊技(遊技球の挙動)への注目度の向上を図ったりする上で有利である。また、注目すべき箇所が振分手段に集約されることで、遊技球の動きを多様化したとしても、遊技球の動きが見逃される機会を少なくすることができる。なお、振分部材によって所定の入球口への入球と所定の入球口へ入球した遊技球の振り分けを行う構成とすれば、振分手段に係る構成の占有領域が大きくなることを抑制できる。これは、振分手段の配置に係る制約を緩和する上でも好ましい。
なお、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口(流入口311)に入球した遊技球を、第1流路(第1案内通路331)と当該第1流路よりも遊技者に有利な第2流路(第2案内通路332)とに振分可能な振分手段(可変入賞ユニット300の開閉装置315)とを備え、前記振分手段は、球受け部(内面部328)が形成され、当該球受け部に到達した遊技球を前記第1流路及び前記第2流路に振り分ける振分部材(開閉体316)と、前記振分部材を動作させる駆動部(駆動部317)とを有し、前記駆動部を駆動制御することにより、前記振分部材を、前記所定の入球口を開放し、当該所定の入球口に流入した遊技球を受ける位置に前記球受け部が配置された第1状態(開状態)と、前記振分部材の一部であって前記球受け部とは異なる所定部位(外面部329)が前記所定の入球口の遊技球の通過を妨げる位置に配置された第2状態とに切り替える駆動制御手段(主制御装置162にて開閉装置315の駆動制御を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
因みに、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口に入球した遊技球を、第1流路(第1案内通路331)と、当該第1流路よりも遊技者に有利な第2流路(第2案内通路332)とに振分可能な振分手段(可変入賞ユニット300の開閉装置315)とを備え、前記振分手段は、球受け部(内面部328)が形成され、当該球受け部に到達した遊技球を前記第1流路及び前記第2流路に振り分ける振分部材(開閉体316)と、前記振分部材を動作させる駆動部(駆動部317)とを有し、前記振分部材が動作することにより第1状態と当該第1状態よりも前記所定の入球口への入球が困難な第2状態とに切り替わる構成となっており、前記振分部材は、前記第2状態となっている場合に、前記球受け部とは異なる所定部位(外面部329)により前記所定の入球口を塞ぐように構成されていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
また、本特徴に示す構成を「遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口に入球した遊技球を、第1流路(第1案内通路331)と、当該第1流路よりも遊技者に有利な第2流路(第2案内通路332)とに振分可能な振分手段(可変入賞ユニット300の開閉装置315)とを備え、前記振分手段は、遊技球が滞在可能な滞在部(内面部328)が形成され、当該滞在部に到達した遊技球を前記第1流路及び前記第2流路に振り分ける振分部材(開閉体316)と、前記振分部材を動作させる駆動部(駆動部317)とを有し、前記振分部材は、前記所定の入球口を開放し、当該所定の入球口の下方に前記滞在部が配置された第1状態と、前記滞在部とは異なる所定部位(外面部329)が前記所定の入球口の遊技球の通過を妨げる位置に配置された第2状態とに切り替わる構成となっていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。因みに、上記「滞在部」を遊技球が転動可能な「転動部」としてもよい。
特徴A2.前記振分部材には、前記第1状態となっている場合に、前記球受け部に到達した遊技球を前記第1流路側へ排出可能な第1排出部(第2開放部325)と、前記第2状態となる場合に前記球受け部に位置している遊技球を前記第2流路側へ排出可能な第2排出部(第1開放部324)とが形成されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、所定の流入口を通じて球受け部に到達した遊技球は、第1状態であれば第1排出部を通じて第1流路側へ排出され、第2状態であれば第2排出部を通じて第2流路側へ排出される。このように、振分部材から遊技球が排出される排出部として第1排出部と第2排出部とを各々設けることにより、1の排出部がそれら第1排出部及び第2排出部を兼ねる構成と比較して、振分部材からの排出位置等を見れば遊技球の振り分け先を容易に特定することができる。特に、特徴A1に示したように、所定の流入口付近での遊技球の動きが多様となる構成であるため、排出部を個別とすることは遊技者の理解を促す上で好ましい。
特徴A3.前記振分手段は、前記振分部材が前記第1状態となっている場合には前記球受け部に到達した遊技球を前記第1排出部へ案内し、前記振分部材が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる場合には前記球受け部上に位置する遊技球を前記第2排出部へ案内するように構成されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3に示す構成によれば、第1状態となっているにも関わらず第2排出部から遊技球が排出されたり、第2状態となっているにも関わらず第1排出部から遊技球が排出されたりすることを抑制できる。つまり、振分部材の状態と振分先との関係が分かりづらくなることを抑制できる。
特徴A4.前記振分部材には、前記第1状態から前記第2状態に切り替わる場合に前記球受け部上に位置する遊技球が前記第2排出部へ移動する移動経路が設けられており、
前記移動経路は、前記第1状態にて前記球受け部上に位置する遊技球が前記第1排出部へ移動する移動経路よりも短くなっていることを特徴とする特徴A2又は特徴A3に記載の遊技機。
特徴A4によれば、第1状態から第2状態に切り替わることで球受け部上に位置する遊技球が第2排出部へ移動することとなる。この際の遊技球の移動経路については、第1状態にて第1排出部へ遊技球が移動する場合の移動経路よりも短くなっている。第1状態から第2状態への切り替え時には遊技球を第2排出部を通じて第2流路側(有利側)へ速やかに排出することにより、遊技球の振り分けが無駄に遅延されているかのような印象を遊技者に与えることを回避できる。
特徴A5.前記振分部材は、前記第1状態となっている場合に、前記所定の入球口へ入球した遊技球が前記第2排出部を通じて前記球受け部に到達するように構成されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A5によれば、第2流路側へ向かう遊技球が通過する第2排出部が、所定の入球口から球受け部へ遊技球が移る際の入口部として機能する。このように、第2排出部を振分部材の入口部及び出口部として兼用することにより、振分部材の構造の簡素化に寄与できる。
特徴A6.前記振分部材は、当該振分部材にて前記球受け部の裏面側となる部位が前記所定部位となるように形成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A6に示す振分部材においては、所定の入球口へ入球した遊技球が当たる部位(球受け部)と、所定の入球口への入球が不可又は困難となっている場合に遊技球が当たる部位(所定部位)とが分けている。このような構成とすれば、遊技球が当たる箇所を分散させることができ、振分部材の耐久性が上記複数の機能を併有することに起因して低下することを好適に抑制できる。これは、上述した第1流路及び第2流路への遊技球の振分機能等を安定して発揮させる上で好ましい。
特徴A7.前記振分部材は所定の回動中心軸線(回動中心軸線CL1)を中心として回動可能となるように保持され、当該所定の回動中心軸線を中心に回動することで前記第1状態及び前記第2状態に切り替わる構成となっており、
前記球受け部及び前記所定部位は、前記所定の回動中心軸線から離れており、前記球受け部が前記回動中心軸線側を向き、前記所定部位が前記球受け部とは反対側を向くように形成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように振分部材を回動式とした上で球受け部が中心側且つ所定部位が外側を向くように形成することにより、特徴A1に示した入球及び振分の制御機能を発揮させる上で振分部材の構造の複雑化を好適に抑制できる。
特徴A8.前記球受け部は、前記回動中心軸線を中心とする円弧状をなしており、
前記第2流路の入口部分(入口部分332a)が前記球受け部の下方に位置していることを特徴とする特徴A7に記載の遊技機。
特徴A8によれば、球受け部上に遊技球が位置している状態にて振分部材が回動した場合に、球受け部に押されたり引っ張られたりして回動方向における遊技球の位置が変化することを抑制できる。これにより第2状態への切り替え時に遊技球を振分部材の直下へ落下させることが可能となる。第2流路の入口部分を球受け部の下方に配設することができるため、振分手段及びそれに関連する構成の厚さ(遊技盤の厚さ方向における大きさ)を小さくすることができる。これは、当該振分手段等の配置自由度の向上を図る上で好ましい。
特徴A9.前記振分部材には、少なくとも前記球受け部から前記所定部位への遊技球の移動を規制する規制部(例えば段差部517)が設けられていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように、球受け部上の遊技球の所定部位への移動を規制することにより、第1状態から第2状態に切り替える際等に遊技球が所定部位へと移動して当該所定部位へ移動した遊技球によって振分部材の動きが妨げられることを抑制できる。
特徴A10.前記球受け部に位置する遊技球を遊技機前方から視認可能となっており、
前記第1状態から前記第2状態へ切り替える場合の前記振分部材の動作方向は、当該第1状態から前記第2状態への切り替え途中にて前記球受け部が遊技機正面前方を向く状態を経由する方向となるように規定されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A9のいずれか1つに記載の遊技機。
振分部材が第1状態から第2状態に切り替わる場合には、球受け部が遊技機前方(正面側)を向く状態を経由することとなる。このような構成とすれば、球受け部上に位置する遊技球が振分部材の背後に隠れる等して、当該遊技球の視認性が低下することを好適に抑制できる。
特徴A11.前記振分部材には、前記第1状態となっている場合に、前記球受け部に到達した遊技球を前記第1流路側へ排出可能な第1排出部(第2開放部325)と、前記第2状態となる場合に前記球受け部に位置している遊技球を前記第2流路側へ排出可能な第2排出部(第1開放部324)とが形成されており、
前記第2流路は、前記第1流路よりも遊技者に有利となるように構成されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A10のいずれか1つに記載の遊技機。
第1状態から第2状態へ切り替わる場合に相対的に遊技者に有利な第2流路へ遊技球が振り分けられる機会が発生するため、第1状態の終了に向けて遊技が進むことにより、遊技者の遊技意欲の低下を好適に抑制できる。
特徴A12.前記第1状態から前記第2状態へ切り替える場合の前記振分部材の動作方向として、第1の方向と当該第1の方向とは逆となる第2の方向とが設定されていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A11のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A12によれば、第1の方向に回動させる場合と第2の方向に回動させる場合とで、遊技球の振分先を異ならせることができる。これにより、遊技球の動きの更なる多様化を実現できる。
<特徴B群>
以下の特徴B群は、「パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤を備えているものがある。遊技者の発射操作に基づいて遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部に入ると、それに基づいて遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。このように遊技球の動きに応じて特典の付与が左右される遊技機においては、遊技領域に釘や風車等の遊技部品を配設することにより、遊技球の流下経路を分散させ、遊技球の動きを多様化させることで同遊技球の動きへの注目度、ひいては遊技への注目度を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。」という背景技術について、「しかしながら、遊技球の動きによって遊技への注目度を向上させる上では、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口(流入口711)に入球した遊技球を第1流路(第1案内通路731)側へ案内する第1案内部(第1通路部745)及び当該第1流路よりも遊技者に有利な第2流路(第2案内通路732)側へ案内する第2案内部(第2通路部746)が形成された振分部材(開閉体716)と、
前記振分部材を動作させる駆動部(駆動部717)と
を備え、
前記駆動部を駆動制御することにより、前記振分部材を、前記所定の入球口への入球が可能な第1状態(開状態)と、当該第1状態よりも前記所定の入球口への入球が困難な第2状態(閉状態)とに切り替える切替手段(主制御装置162にて開閉装置715の駆動制御を実行する機能)を備えていることを特徴とする遊技機。
従来の遊技機で採用されているように、所定の入球口への入球後に当該所定の入球口から大きく離れた箇所にて遊技球の振分けを行う構成では、遊技者が注目すべき箇所が散在することとなる。これでは、入球箇所と振分箇所との一方に注視すると、他方での遊技球の動き等が分かりづらくなり、遊技者の困惑を招きやすくなる。この点、本特徴に示す構成によれば、所定の入球口に入球した遊技球については振分部材の第1案内部及び第2案内部によって不利側の第1流路及び有利側の第2流路に振り分けられることとなる。そして、この振分部材が第1状態/第2状態に切り替わることにより、所定の入球口への入球が左右されることとなる。つまり、本特徴に示す振分部材には所定の入球口への入球制限機能と所定の入球口へ入球した遊技球の振分機能とが付与されている。所定の入球口に併設された振分部材を見れば入球の可否や振分先等を容易に把握することができる。これにより、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴B2.前記第1案内部及び前記第2案内部は、前記振分部材の動作に伴って前記所定の入球口に対する位置が変化するように構成されていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
単に入球箇所や振分箇所を一所にまとめようとしても入球制限用の可動部材と振分用の可動部材とが個別となることで、遊技者の困惑を抑える効果は低下すると想定される。また、複数の可動部材を並存させようとした場合には、それら可動部材の占有領域が嵩む。これは、それら可動部材の配置に係る制約を緩和させる上で好ましくない。この点、本特徴に示すように、振分部材の動作に伴って第1案内部及び第2案内部の所定の入球口に対する位置を変化させる構成とすれば、簡素な構造によって入球制限及び振分の各機能を発揮させることができ、それらの課題を好適に解消できる。
特徴B3.前記第1案内部は、前記所定の入球口に連通することにより当該第1案内部へ遊技球が流入可能となる入口部分(入口745a)を有しており、
前記第2案内部には、前記所定の入球口に連通することにより当該第2案内部へ遊技球が流入可能となる入口部分(入口746a)を有していることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、第1案内部用の入口部分と第2案内部用の入口部分とを個別に設けることにより、遊技者が所定の入球口付近を注視している場合であっても何れの案内部を経由するかを見極めやすくなる。これは、上述した注目度向上効果を好適に発揮させる上で好ましい。
特徴B4.前記振分部材は、前記第1状態では前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分の一方が前記所定の入球口に対応する特定位置に停留し、前記第1状態から前記第2状態に切り替わる過程で前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分の他方が前記特定位置を通過するように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B4によれば、第1状態では所定の入球口に到達した遊技球は一方の案内部の入口部分へ流入する。第1状態から第2状態へ切り替わる場合には、その過程で他方の案内部へ遊技球が流入可能となる。このような構成とすれば、第2状態への切り替え前に遊技球の振分先が変化することとなり、遊技の単調化を好適に抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記振分部材は、前記第1状態では前記第1案内部及び前記第2案内部の一方が前記所定の入球口に対応する特定位置に停留し、前記第1状態から前記第2状態に切り替わる過程で前記第1案内部及び前記第2案内部の他方が前記特定位置を通過するように構成されていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴B5.前記振分部材は、前記第1状態では前記所定の入球口に対応する特定位置に前記第1案内部の入口部分が位置し、前記第1状態及び前記第2状態の一方から他方へ切り替わる過程で前記特定位置を前記第2案内部の入口部分が通過するように構成されていることを特徴とする特徴B3に記載の遊技機。
特徴B5によれば、第1状態では遊技球の案内先が相対的に不利な第1流路となり、第1状態から第2状態へ切り替わる過程では遊技球の案内先が相対的に有利な第2流路となる。このような構成とすれば、入球が困難又は不可となる第2状態への切り替えに際して、有利側の第2流路への遊技球の振り分けへ期待が持てることとなり、第2状態への切り替えが遊技者の遊技意欲を低下させる要因になることを好適に抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記振分部材は、前記第1状態では前記所定の入球口に対応する特定位置に前記第1案内部が位置し、前記第1状態及び前記第2状態の一方から他方へ切り替わる過程で前記特定位置を前記第2案内部が通過するように構成されていることを特徴とする特徴B2に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴B6.前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分のうち前記第1状態から前記第2状態に切り替わる過程で前記特定位置を通過する入口部分は、前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分のうち前記通過の対象ではない入口部分よりも大きくなっていることを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。
特徴B3等に示したように、第1状態から第2状態への切替過程にて所定の入球口に対応する特定位置を一方の案内部の入口部分が通過する構成においては、通過の過程で遊技球が入口部分を通過するため、当該入口部分への入球については他方の入口部分への入球よりも困難になる。特に、第1状態から第2状態への切替応答性の向上を図るべく、振分部材の動作速度を高くすれば、通過時に入球が発生する可能性は低くなる。このように実質的に入球が困難となれば、特徴B1に示した注目度向上効果を発揮させる上で妨げになると懸念される。そこで、本特徴に示すように、通過の対象となっている一方の入口部分を他方よりも大きくすることで、遊技者に入球の余地が十分にあるとの印象を与え、上記不都合の発生を抑制できる。
なお、本特徴に示す構成を「前記第1案内部及び前記第2案内部のうち前記第1状態から前記第2状態に切り替わる過程で前記特定位置を通過するものは、その入口部分が前記第1案内部及び前記第2案内部のうちの他方の入口部分よりも大きくなっていることを特徴とする特徴B4又は特徴B5に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴B7.前記第1案内部及び前記第2案内部は、遊技球の案内に要する所要期間が相違しており、
それら第1案内部及び第2案内部のうち前記所要期間が相対的に長いものについては、前記第1状態から前記第2状態に切り替わった後も案内先となる流路への案内機能が維持される構成となっていることを特徴とする特徴B4乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B7に示すよう案内に要する所要期間が長いものについては、第1状態から第2状態に切り替わった後も案内機能が維持される構成とすれば、所要期間の確保が第1状態から第2状態への切替応答性の向上を妨げる要因になることを抑制できる。
特徴B8.前記第2案内部を遊技球が通過するのに要する所要期間は、前記第1案内部を遊技球が通過するのに要する所要期間よりも長くなっており、
前記第2案内部は、当該第2案内部へ流入した遊技球を前記第2状態となっている場合であっても前記第2流路への案内機能が維持される構成となっていることを特徴とする特徴B4乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B8によれば、第2案内部による第2流路への遊技球の案内が完了するまで第2状態への切り替えを遅延させる必要がなくなり、第1状態から第2状態への切替応答性を好適に向上させることができる。
特徴B9.前記第1流路の流入口及び前記第2流路の流入口の一方は、前記所定の入球口の直下となる位置に配設され、前記第1流路の流入口及び前記第2流路の流入口の他方は、前記所定の入球口に対して水平方向にずれた位置に配設されており、
前記第1案内部及び前記第2案内部のうち前記ずれた位置に配設された流入口に対応するものについては通路状をなしており、水平方向において当該通路状の案内部の出口部分と入口部分とがずれていることを特徴とする特徴B7又は特徴B8に記載の遊技機。
本特徴に示すように、第2流路の流入口用に設けられた通路状をなす案内部について、水平方向にて出口部分と入口部分とをずらすことにより、第1流路の流入口と第2流路の流入口とを好適に共存させることができる。
特徴B10.前記振分部材は、回動可能に保持されており、
前記第1案内部及び前記第2案内部は、回動方向に並設されており、
前記通路状の案内部の出口部分は、当該通路状の案内部の入口部分よりも前記振分部材の回動中心寄りとなるように形成されていることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
特徴B10によれば、振分部材の回動によって案内部の位置が変化した場合であっても案内先となる流入口への遊技球の案内機能を好適に維持させる上で、当該流入口の大型化を抑え、流入口と周辺構成とを好適に共存させることができる。
特徴B11.前記はずれた位置に配設された入口部分は、前記振分部材の回動中心軸線上に位置していることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
特徴B11によれば、特徴B10に示した効果を一層好適に発揮させることができる。
なお、上記特徴A群に示した各技術的思想を特徴B1〜特徴B11に適用してもよい。
<特徴C群>
以下の特徴C群は、「パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤を備えているものがある。遊技者の発射操作に基づいて遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部に入ると、それに基づいて遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。このように遊技球の動きに応じて特典の付与が左右される遊技機においては、遊技領域に釘や風車等の遊技部品を配設することにより、遊技球の流下経路を分散させ、遊技球の動きを多様化させることで同遊技球の動きへの注目度、ひいては遊技への注目度を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。」という背景技術について、「しかしながら、遊技球の動きによって遊技への注目度を向上させる上では、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口(流入口511)に入球した遊技球を、第1流路(第1案内通路531)と当該第1流路よりも遊技者に有利な第2流路(第2案内通路532)とに振分可能な振分手段(可変入賞ユニット500の開閉装置515)と
を備え、
前記振分手段は、前記所定の入球口への入球を許容し且つ当該所定の入球口へ入球した遊技球を前記第1流路へ案内する第1状態(第1開状態)と、前記所定の入球口への入球を許容し且つ当該所定の入球口へ入球した遊技球を前記第2流路へ案内する第2状態(第2開状態)と、それら第1状態及び第2状態よりも前記所定の入球口への入球を困難又は不可とする第3状態(閉状態)とに切替可能となっていることを特徴とする遊技機。
特徴C1によれば、振分手段が第3状態となっている場合には、所定の入球口への入球を困難又は不可となる。振分手段が第1状態に切り替わると、所定の入球口への入球が許容され且つ当該所定の入球口へ入球した遊技球が第1流路へ案内されることとなる。これに対して、振分手段が第2状態に切り替わると、所定の入球口への入球が許容される点では第1状態と同様であるが、所定の入球口へ入球した遊技球については第2流路へ案内される。つまり、第1状態と第2状態では所定の入球口へ遊技球が入球するものの、その案内先については各状態に応じて切り替えられることとなる。このような構成とすれば、遊技球の動きを多様化し、遊技の単調化を抑制することが可能となる。故に、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴C2.前記振分手段は、前記第1状態となっている場合に前記第1流路の流入口へ遊技球を案内する第1案内路を形成し、前記第2状態となっている場合に前記第2流路の流入口へ遊技球を案内する第2案内路を形成する案内部材(開閉体516)を有していることを特徴とする特徴C1に記載の遊技機。
本特徴に示すように、案内部材による案内路を第1状態/第2状態にて切り替える構成とすることにより、特徴C1に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴C3.前記案内部材は、前記振分手段が前記第1状態となっている場合に前記第1案内路を形成する案内路形成部(開閉体516の上面部分)を有し、前記振分手段が前記第2状態となっている場合には前記案内路形成部によって前記第2流路の流入口への前記案内路を形成することを特徴とする特徴C2に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1状態及び第2状態にて遊技球の案内先が変更される場合であっても、遊技球の案内には同じ案内路形成部が用いられることとなり、遊技球の挙動に違いを付与しつつもそれが過剰となる等して遊技者を困惑させる要因になることを抑制できる。
特徴C4.前記案内路形成部は、遊技球の転動面を形成しており、
前記案内部材は、前記案内路形成部上に遊技球が位置している場合に、当該遊技球の重さに抗して前記第1状態及び前記第2状態に切り替わる構成となっていることを特徴とする特徴C3に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、遊技球が案内路形成部上に位置している状態にて案内部材の姿勢や位置等を変化させることができる。これにより、例えば第1流路及び第2流路の一方へ案内中の遊技球の案内先を途中で他方へ変更させることができる。つまり、案内部材に到達した時点では遊技球の案内先が確定しない。このような構成とすることにより、遊技球の挙動への注目度を好適に向上させることができる。
特徴C5.前記第1状態から前記第3状態へ切り替わる場合に前記第2状態を経由する構成となっており、
前記第1状態における前記案内路形成部の高さ位置よりも前記第2状態における前記案内路形成部の高さ位置のほうが高くなるように構成されていることを特徴とする特徴C3又は特徴C4に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1状態から第2状態に切り替わる場合には、案内路形成部に載っている遊技球を持ち上げる必要が生じ、第2状態への切り替わりを遅らせることができる。これにより、第2流路へ遊技球が案内される機会が増えることとなる。このように、案内路形成部に遊技球が位置するか否かによって第2流路へ遊技球が案内される機会が増減することにより、遊技球の挙動が単調になることを好適に抑制できる。
特徴C6.前記第1状態から前記第3状態へ切り替わる場合に前記第2状態を経由する構成となっており、
前記第1状態から前記第3状態へ切り替わる場合に、前記案内路形成部上に遊技球が位置していない場合と比べて、前記案内路形成部上に遊技球が位置している場合のほうが前記第1状態から前記第2状態への切り替えが遅くなるように構成されていることを特徴とする特徴C3乃至特徴C5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C6に示す構成によれば、第1状態→第2状態→第3状態に切り替わる場合には、第1状態にて案内路形成部に遊技球が載っている場合の方が第2状態への切り替えが遅れることとなる。これにより、第2流路へ遊技球が案内される機会が増えることとなる。このように、案内路形成部に遊技球が位置するか否かによって第2流路へ遊技球が案内される機会が増減することにより、遊技球の挙動が単調になることを好適に抑制できる。
特徴C7.前記第3状態から前記第1状態へ切り替わる場合に前記第2状態を経由する構成となっており、
前記第3状態から前記第1状態へ切り替わる場合に、前記案内路形成部上に遊技球が位置していない場合と比べて、前記案内路形成部上に遊技球が位置している場合のほうが前記第3状態から前記第1状態への切り替えが速くなるように構成されていることを特徴とする特徴C6に記載の遊技機。
案内路形成部上に遊技球が位置している状況下にて第1状態への切り替えが行われる場合に当該遊技球が第2流路へ案内されることは、第1状態から第3状態への切り替えが行われる場合に第2流路へ遊技球が案内されることについてその希少性を低下させる要因になる。そこで、第3状態から第1状態へ切り替わる場合には、遊技球の重さ等を利用して第1状態への切り替えを速やかに行うことにより、第2流路へ案内される機会が増えることを好適に抑制できる。
特徴C8.前記第1状態から前記第3状態へ切り替わる場合に前記第2状態を経由する構成となっていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C7のいずれか1つに記載の遊技機。
所定の入球口への入球に期待する遊技者は、第1状態や第2状態に期待して遊技を行うものと想定される。このため、第3状態への切り替えが発生することが遊技意欲を低下させる契機になり得る。ここで、本特徴に示す構成においては、第1状態から第3状態へ変化する場合には、第2状態を経由することで遊技球の案内先が第1流路から第2流路に切り替わることとなる。つまり、所定の入球口への入球が困難又は不可となる第3状態への切り替わりの際には、当該第3状態への切替直前に一時的に遊技者の有利度が増すこととなる。これにより、第1状態の終了に向けて遊技者の注目度が低下することを抑制し、第3状態への切り替えが遊技意欲低下の要因になることを抑制できる。
特徴C9.前記振分手段は、前記第1状態となっている場合に前記第1流路の流入口へ遊技球を案内する第1案内路を形成し、前記第2状態となっている場合に前記第2流路の流入口へ遊技球を案内する第2案内路を形成する案内部材(開閉体516)を有し、
前記第1流路の流入口は前記所定の入球口の直下となる位置に設けられ、前記第2流路の流入口は前記直下となる位置から外れた位置に設けられており、
前記振分手段は、前記第1状態では前記案内部材が前記流入口と前記所定の入球口の間となる位置から退避し、前記第2状態では前記案内部材が前記間となる位置に位置するように構成されていることを特徴とする特徴C2乃至特徴C8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、第1状態及び第2状態のいずれにおいても所定の入球口から落下した遊技球が案内部材に衝突するのではなく、遊技球が衝突する機会を第2状態に限定することができる。このような構成とすれば、案内部材を保護し、案内部材に歪み等の変形が生じることを抑制できる。これは、案内部材による遊技球の案内機能の低下を抑える上で好ましい。
特徴C10.第1条件が成立した場合に前記振分手段を前記第3状態から前記第1状態に切り替え、前記第1条件とは異なる第2条件が成立した場合に前記振分手段を前記第3状態から前記第1状態に切り替える切替手段を備えていることを特徴とする特徴C1乃至特徴C9のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴C10によれば、成立した条件に応じて振分手段が第3状態から第1状態に切り替わったり第3状態から第2状態に切り替わったりする。このようにして、遊技球の挙動が単調になることを抑制したとしても、入球の可否や振り分け先を規定する構成が散在することを回避できる。故に、遊技への注目後の向上を図りつつ、それが遊技者の困惑を招く要因になることを好適に抑制できる。
特徴C11.前記第1条件は前記第2条件よりも成立しやすい構成となっており、
前記切替手段は、前記第1条件が成立した場合には、前記第3状態から前記第1状態に切り替えた後に前記第1状態から前記第2状態を経て前記第3状態に切り替える構成となっていることを特徴とする特徴C10に記載の遊技機。
特徴C11によれば、相対的に成立が容易な第1条件が成立した場合には、第1状態から第3状態へ復帰する場合に第2状態を経由することとなる。このようにして第2流路への流入機会を増やすことにより、第1条件の成立に基づいて振分手段を動作させる場合であっても、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
特徴C12.前記切替手段は、前記第2条件が成立した場合には、前記第3状態から前記第2状態に切り替えた後に前記第2状態から前記第1状態を経由することなく前記第3状態に切り替える構成となっていることを特徴とする特徴C11に記載の遊技機。
特徴C12によれば、第2条件が成立して第2状態から第3状態へ復帰させる場合には第1状態を非経由とすることにより、特徴C11に示した効果を発揮させつつ、第1条件成立時と第2条件成立時との有利度の差が過度に小さくなることを抑制できる。
なお、特徴A群〜特徴B群に示した各技術的思想を特徴C1〜特徴C12に適用してもよい。
<特徴D群>
以下の特徴D群は、「パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤を備えているものがある。遊技者の発射操作に基づいて遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部に入ると、それに基づいて遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。このように遊技球の動きに応じて特典の付与が左右される遊技機においては、遊技領域に釘や風車等の遊技部品を配設することにより、遊技球の流下経路を分散させ、遊技球の動きを多様化させることで同遊技球の動きへの注目度、ひいては遊技への注目度を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。」という背景技術について、「しかしながら、遊技球の動きによって遊技への注目度を向上させる上では、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
前記遊技盤の前面に沿う方向に延びる回動中心軸線を中心に回動可能に設けられた開閉体(開閉体316)を有し、当該開閉体が回動することにより、前記遊技領域を流下する遊技球の所定の入球口(流入口311)への入球を許容する第1状態(開状態)と、前記第1状態よりも前記所定の入球口への入球を困難又は不可とする第2状態(閉状態)とに切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット300の開閉装置315)を有し、
前記開閉体には、前記第1状態となっている状況下にて前記所定の入球口の奥側に位置し且つ当該所定の入球口に入球した遊技球を前記遊技盤の前面に沿う方向に案内する球通路(溝部323)が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴D1によれば、遊技盤の前面に沿う方向に延びる回動中心軸線を中心に開閉体が回動することにより、可変入球部が第2状態から第1状態に切り替わる。第1状態では、所定の入球口への入球が許容され、開閉体の一部が入球口の奥側に位置することとなる。入球口を通過した遊技球は、開閉体に形成された球通路により、遊技盤の前面に沿う方向に移動することとなる。このような構成とすれば、構造の複雑化を抑えつつ、開閉体の動きと遊技球の動きとに関連性を付与し、遊技への注目度を好適に向上させることができる。
特徴D2.前記開閉体には前記遊技盤の前面に沿う方向に延びる溝部が形成されており、当該溝部によって前記球通路が構成されており、前記第1状態では当該溝部の開放部分(第1開放部324)が前記所定の入球口に対して当該所定の入球口の奥側から対峙するように構成されていることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
特徴D1に示したように開閉体が所定の入球口の奥側に位置する通路として機能している場合には、開閉体によって入球口に入球した遊技球を受けたり、遊技球を支えたりする必要が生じる。溝部によって球通路を形成すれば、開閉体の強度を向上させることができる。故に、強度不足による開閉体の変形を抑制し、通路としての機能の付加が原因となって本来の開閉機能が上手く発揮されなくなることを抑制できる。また、強度不足を解消しつつも開閉体の重量増加を抑えることができる。これは、第1状態/第2状態の切り替えを行う際の応答性の低下を抑制する上で好ましい。
特徴D3.前記所定の入球口の内部を遊技機前方から視認可能となっており、
前記第1状態から前記第2状態を切り替える場合には、前記溝部の開放部分(第1開放部324)が遊技機前方を向く状態を経由する構成となっていることを特徴とする特徴D2に記載の遊技機。
特徴D3によれば、第1状態から第2状態に切り替わる際に球通路を通過中の遊技球が存在する場合に、当該通過中の遊技球の動きを遊技機前方から確認することができる。これにより、遊技球の動きに注目している状態にて、視認性が突如として低下することを抑制できる。
特徴D4.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
前記遊技盤の前面に沿う方向に延びる回動中心軸線を中心に回動可能に設けられた開閉体(開閉体316)を有し、当該開閉体が回動することにより、前記遊技領域を流下する遊技球の所定の入球口(流入口311)への入球を許容する第1状態(開状態)と、前記第1状態よりも前記所定の入球口への入球を困難又は不可とする第2状態(閉状態)とに切り替わる可変入球部(可変入賞ユニット300の開閉装置315)を有し、
前記開閉体には、遊技球が通過可能な通過部(第1開放部324)と、当該通過部を通過した遊技球が前記回動中心軸線方向に案内する転動面(内面部328)が形成された通路部(溝部323)とが当該開閉体の回動方向に並設されており、
前記通過部及び前記通路部は、前記可変入球部が前記第1状態となっている場合に、前記通過部が前記所定の入球口と連通し、当該通過部の下方に前記転動面が位置するように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴D4によれば、開閉体が回動中心軸線を中心に回動することにより、可変入球部が第1状態/第2状態に切り替わる。ここで、開閉体には、通過部及び通路部が形成されており、第1状態では所定の入球口に入球した遊技球が通過部を通過して通路部に到達する。その後は、通路部の転動面に沿って回動中心軸線方向に移動する。このような構成とすれば、第1状態/第2状態の切り替えに際して開閉体が回動して当該開閉体の姿勢が変化することで通路部の状態を変化させることができる。つまり、通路部を通過中の遊技球の挙動を変化させることができる。これにより、所定の入球部へ入球した後の遊技球の挙動が単調になることを抑制し、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴D5.前記第1状態においては、前記通過部を通過した遊技球が前記通路部へ到達するように構成されており、
前記可変入球部が前記第1状態から前記第2状態となる場合には、前記開閉体の前記通過部と前記通路部の位置が逆転するように構成されていることを特徴とする特徴D4に記載の遊技機。
特徴D5によれば、通過部と通路部との位置か逆転することにより、前記通路部を通過中の遊技球は、通過部を通じて開閉体から流出することとなる。これにより、所定の入球口への入球後の遊技球の挙動を更に多様化することができる。
特徴D6.前記開閉体は、前記所定の入球口の奥側に配設されており、
前記可変入球部が前記第2状態となっている場合には、前記開閉体において前記通路部を形成している部分にて前記転動面が形成されている側とは反対側の面部(外面部329)によって前記所定の入球口が当該所定の入球口の奥側から覆われることを特徴とする特徴D4又は特徴D5に記載の遊技機。
特徴D6によれば、開閉体が回動中心軸線を中心に回動することにより、当該開閉体の上記面部によって所定の入球口が覆われることとなる。
なお、特徴A群〜特徴C群に示した各技術的思想を特徴D1〜特徴D6に適用してもよい。
<特徴E群>
以下の特徴E群は、「パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤を備えているものがある。遊技者の発射操作に基づいて遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部に入ると、それに基づいて遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。このように遊技球の動きに応じて特典の付与が左右される遊技機においては、遊技領域に釘や風車等の遊技部品を配設することにより、遊技球の流下経路を分散させ、遊技球の動きを多様化させることで同遊技球の動きへの注目度、ひいては遊技への注目度を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。」という背景技術について、「しかしながら、遊技球の動きによって遊技への注目度を向上させる上では、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴E1.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)と、
前記遊技盤に配設され、遊技球を所定位置(第1案内通路331の入口部分331a)へ案内可能な通路部(溝部323C)を形成する通路形成体(開閉体316)と、
前記通路形成体を、前記案内を行う案内状態(開状態)及び前記案内を行わない非案内状態(閉状態)に切り替える切替手段(駆動部317及び主制御装置162)と
を備え、
前記通路形成体の前記案内状態として、第1案内状態(第1開状態)と、当該第1案内状態とは前記通路部における遊技球の通過に要する期間が長い第2案内状態(第2開状態)とを含んでいることを特徴とする遊技機。
特徴E1によれば、遊技領域を流下する遊技球にて通路形成体(通路部)に到達したものは当該通路によって所定位置へ案内される。ここで、通路形成体の案内状態には第1案内状態と第2案内状態とが設けられており、何れの案内状態になるかによって通路部の通過に要する期間(通過所要期間)に差が生じる。このように通路形成体の状態によって通過所要期間が異なる構成とすれば、遊技球の挙動が単調になることを抑制して、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴E2.前記切替手段は、前記第1案内状態から前記非案内状態に切り替える場合に、前記第2案内状態を経由させるように構成されていることを特徴とする特徴E1に記載の遊技機。
特徴E2によれば、第1案内状態から非案内状態に切り替わる場合には第2案内状態を経由することで、遊技球の通過所要期間が一時的に延長されることとなる。これにより、所定位置に向けた遊技球の動きを多様化させることができる。
特徴E3.前記所定位置は、第1所定位置であり、
前記通路形成体が、前記非案内状態となった場合に前記通路部に位置している遊技球は前記第1所定位置とは異なる第2所定位置(第2案内通路332の入口部分332a)へ排出される構成となっていることを特徴とする特徴E2に記載の遊技機。
案内状態においては通路部に到達した遊技球は第1所定位置へと移動する。案内状態から非案内状態に切り替わる場合には通路部に位置している遊技球は第2所定位置へ移動することとなる。ここで、第1案内状態から第2案内状態を経て非案内状態に切り替わる場合には、第2案内状態となることで遊技球の移動が遅延される等し、非案内状態に切り替わるまで遊技球が通路部に留まる可能性が高くなる。これにより、第2所定位置へ遊技球が移動することへ期待する遊技者に対して、遊技への注目を促すことができる。
特徴E4.前記切替手段は、前記通路形成体を所定方向へ動作させることにより、前記第1案内状態から前記非案内状態への切り替えを行うものであり、
前記通路部には、遊技球の流路として、第1流路(溝部323Cにて突起328Cが形成されていない部分)及び当該第1流路よりも遊技球の通過期間が長い第2流路(溝部323Cにて突起328Cが形成されている部分)とが前記所定方向と交差する方向に並べて設けられており、前記第1案内状態から前記第2案内状態となることで前記第1流路に位置する遊技球が前記第2流路に移るように構成されていることを特徴とする特徴E2又は特徴E3に記載の遊技機。
特徴E4によれば、通路形成体が所定方向へ動作することにより通路部における遊技球の流路が第1流路から第2流路に切り替る。これにより、遊技球の通過所要期間が長くなる。このような構成とすれば、特徴E2等に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴E5.前記通路部の全域にて前記第1流路から前記第2流路への遊技球の移動が可能となっていることを特徴とする特徴E4に記載の遊技機。
通路形成体を非案内状態に切り替える場合には、遊技球が通路部におけるどの位置に存在しているかは様々となる。そこで、本特徴に示すように、通路部の全域にて第1流路から第2流路への遊技球の移動を可能とすれば、特徴E4に示した機能を好適に発揮させることができる。
特徴E6.前記第1案内状態においては前記通路部にて前記第1流路を形成している部分が当該通路部の底部となり、前記第2案内状態においては前記通路部にて前記第2流路を形成している部分が当該通路部の底部となるように構成されていることを特徴とする特徴E4又は特徴E5に記載の遊技機。
特徴E6によれば、遊技球を通路部の底部に据えたまま流路が第1流路/第2流路に切り替る。このような構成とすれば、通路部を移動する遊技球を目で追いにくくなるといった不都合を生じにくくすることができる。
特徴E7.前記通路形成体は、前記通路部の通路方向と同じ方向に延びる回動中心軸線を中心として回動可能となるように保持されており、
前記切替手段は当該通路形成体を回動させることにより、前記第1案内状態から前記非案内状態への切り替えを行うものであり、
前記通路部における前記回動中心軸線と交差する断面が当該回動中心軸線を中心とする円弧状をなしていることを特徴とする特徴E6に記載の遊技機。
特徴E7によれば、通路部に位置する遊技球は円弧状をなす通路部の底部を通過することとなる。ここで、第1案内状態から第2案内状態に切り替わる場合には、底部に位置する流路が第1流路から第2流路に切り替ることとなり、遊技球自体を回動中心軸線と交差する方向に移動させる必要がなくなる。このような構成とすれば、上述した流路の切り替えを円滑に行うことが可能となる。
特徴E8.前記通路形成体には、前記第2流路を通過する遊技球に当接することにより、前記通路部の通路方向へ移動する遊技球を減速させる減速部(突起328C)が形成されていることを特徴とする特徴E4乃至特徴E7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴E1に示したように第1流路及び第2流路によって通路部の通過所要期間を相違させる上では、遊技球に当接することで当該遊技球を減速させる構成とすればよい。これにより、通路部に係る構成を簡素化しつつ通過所要期間の差を確保できる。
特徴E9.前記所定位置は、第1所定位置であり、
前記通路形成体が、前記非案内状態となった場合に前記通路部に位置している遊技球は前記第1所定位置とは異なる第2所定位置(第2案内通路332の入口部分332a)へ排出される構成となっており、
前記減速部は、前記通路部の通路方向と交差する方向に延びていることを特徴とする特徴E8に記載の遊技機。
特徴E9によれば、通路部から第2所定位置へ排出される遊技球の動きが減速部によって妨げられることを抑制し、第2所定位置への遊技球を円滑に排出することができる。
なお、特徴A群〜特徴D群に示した各技術的思想を特徴E1〜特徴E9に適用してもよい。
<特徴F群>
以下の特徴F群は、「パチンコ遊技機等の遊技機には、遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤を備えているものがある。遊技者の発射操作に基づいて遊技球が遊技領域に向けて発射され、発射された遊技球が遊技領域に設けられた入球部に入ると、それに基づいて遊技球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。このように遊技球の動きに応じて特典の付与が左右される遊技機においては、遊技領域に釘や風車等の遊技部品を配設することにより、遊技球の流下経路を分散させ、遊技球の動きを多様化させることで同遊技球の動きへの注目度、ひいては遊技への注目度を高めているものがある(例えば、特許文献1参照)。」という背景技術について、「しかしながら、遊技球の動きによって遊技への注目度を向上させる上では、その構成に未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴F1.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が通過する通路を形成する通路形成体(開閉体616)が設けられている遊技機であって、
前記通路形成体には所定位置(第1案内通路631の入口部分631a)に向けて下り傾斜となる転動面(開閉部材616の下段部642の上面642a)が形成されており、
前記通路形成体を、前記転動面の傾斜方向(例えば前方)に対して交差する所定方向(例えば右方)に移動可能に保持する保持手段(ハウジング)を備え、
前記通路形成体には、前記転動面における前記所定方向とは反対側の端部から起立する壁部(段差部643)が形成されていることを特徴とする遊技機。
特徴F1によれば、遊技領域を流下する遊技球は、転動面に到達した後、当該転動面の傾斜に沿って所定位置へ移動する。ここで、転動面に遊技球が位置している状況下にて通路形成体が所定方向に移動すると、当該遊技球は転動面の端部から起立する壁部によって押されることで当該所定方向へ移動する。このようにして遊技球の挙動を変化させることにより、例えば所定位置への移動を妨げることができる。このような構成とすれば、転動面に到達した遊技球の挙動が単調になることを抑制することができ、遊技への注目度の向上に寄与できる。
特徴F2.前記転動面にて前記所定方向における先側の端部には当該所定方向への遊技球の移動を妨げる突起(突起644)が設けられており、
前記突起は、前記通路形成体の前記所定方向への移動に伴って前記壁部により押された遊技球が前記突起を乗り越えることが可能となるように形成されていることを特徴とする特徴F1に記載の遊技機。
特徴F2に示す突起によれば、転動面に到達した遊技球が到達前の勢いによって所定方向へ移動して転動面から離脱すること抑制し、特徴F1に示した遊技球の特殊な挙動が発生する機会を好適に確保できる。所定方向への通路形成体の移動に伴って転動面上に位置する遊技球が押された場合には、当該遊技球が突起を乗り越えることとなる。これにより、通路形成体の移動に伴う上記特殊な挙動が妨げられることを抑制できる。
特徴F3.前記通路形成体が前記所定方向への移動前の位置に待機している状態にて、前記突起の上方に位置し、当該突起との隙間が前記遊技球の直径寸法よりも小さくなるように形成され、当該隙間を通じた前記所定方向への遊技球の移動を規制する規制部(突起613B)を備え、
前記通路形成体が前記所定方向へ移動して前記突起と前記規制部との隙間が前記直径寸法よりも大きくなることにより、前記規制が解除されるように構成されていることを特徴とする特徴F2に記載の遊技機。
特徴F3によれば、壁部によって押された場合の所定方向への遊技球の動きを許容しつつ、通路形成体が所定方向へ移動する前に遊技球が自力で所定方向へ移動して転動面から離脱することを好適に回避できる。
特徴F4.前記通路形成体の高さ位置は、前記所定方向へ移動することにより、当該移動の前と比べて低くなるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F3のいずれか1つに記載の遊技機。
転動面上に遊技球が載っている状況下にて通路形成体が移動すると、遊技球と転動面との間に生じる摩擦によって遊技球の所定方向への移動が促される可能性がある。このような動きが顕著となれば、壁部によって遊技球を押して当該遊技球を加速させることが困難になると懸念される。これは、遊技球の所定方向への移動を確実性を高める上で好ましくない。この点、本特徴に示す構成によれば、通路形成体を所定方向に移動させる場合に下側への移動成分を含ませることができ、上述した懸念を好適に払拭できる。
特徴F5.前記通路形成体の下方には、前記転動面が形成されている部分の下側への変形を阻止する阻止部が設けられていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F4のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F1等に示した構成においては、転動面に歪み等の変形が生じることで転動面上での遊技球の挙動が設計上の想定から外れやすくなる。この点、本特徴に示すように、転動面の下側への変形を阻止する構成とすることにより、そのようは不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴F6.前記通路形成体は、所定の入球口(流入口311)を開閉する開閉手段として機能しており、前記所定の入球口に入球した遊技球を前記転動面にて受ける構成となっており、
前記所定方向へ前記通路形成体が移動することにより、前記所定の入球口への入球が当該通路形成体によって規制された状態となることを特徴とする特徴F1乃至特徴F5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴F6によれば、所定の入球口が開放された状態では、当該所定の入球口に入球した遊技球は転動面を経由して所定位置へ移動する。ここで、通路形成体が閉位置へ向けて移動することにより、所定の入球口への入球が規制されるとともに、転動面上に位置する遊技球が所定位置とは異なる位置へと移動することとなる。このような構成とすれば、遊技への注目度の向上効果を一層好適に発揮させることができる。
特徴F7.前記所定の入球口は、遊技領域に形成された所定の流路(球通路608)の途中位置に設けられており、
前記所定方向は、前記所定の流路における遊技球の流下方向と同じ方向となるように規定されていることを特徴とする特徴F6に記載の遊技機。
特徴F7によれば、所定の入球口に入球した遊技球が壁部に衝突する機会を少なくすることができる。これにより、壁部に変形等の不都合が生じることを抑制し、壁部によって遊技球を押した際の遊技球の挙動のばらつきを好適に抑制できる。
特徴F8.前記壁部の起立量は、遊技球の半径寸法よりも大きいことを特徴とする特徴F1乃至特徴F7のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、壁部によって押された遊技球の転動面からの浮き上がりを抑制できる。
特徴F9.前記通路形成体は、前記壁部と前記転動面とのなす角が直角となるように構成されていることを特徴とする特徴F1乃至特徴F8のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば、壁部によって押された遊技球の転動面からの浮き上がりを抑制できる。
特徴F10.遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤ユニット80)を備え、前記遊技領域を流下する遊技球が通過する通路を形成する通路形成体(開閉体616)が設けられている遊技機であって、
前記通路形成体には遊技球が転動する転動面(下段部642の上面642a)が形成されており、
前記通路形成体を、前記転動面に位置する遊技球を第1所定位置(第1案内通路631の入口部分631a)へ移動させる第1状態(開状態)と、当該第1状態とは異なる第2状態(閉状態)とに切り替える切替手段(主制御装置162にて開閉制御を実行する機能)を備え、
前記通路形成体は、当該通路形成体が前記第1状態から前記第2状態に切り替わる場合に前記転動面に位置している遊技球を、当該第2状態への切り替わりに伴って第2所定位置(第2案内通路632の入口部分632a)へ移動させる手段(段差部643)を有していることを特徴とする遊技機。
特徴F10によれば、通路形成体が第1状態となっている場合には、遊技領域を流下する遊技球は、転動面に到達した後、当該転動面を経由して第1所定位置へ移動する。ここで、転動面に遊技球が位置している状況下にて通路形成体が第1状態から第2状態に切り替わると、転動面に位置する遊技球は当該第2状態への切り替えに伴って第2所定位置へ移動する。このような構成とすれば、転動面に到達した遊技球の挙動が単調になることを抑制することができ、遊技への注目度の向上に寄与できる。
なお、特徴F1〜特徴F9に示した各技術的思想を特徴F10に適用してもよい。
また、特徴A群〜特徴E群に示した各技術的思想を特徴F1〜特徴F10に適用してもよい。
上述した各特徴に示す技術的思想のいずれか1つを他の特徴に適用してもよいし、複数の特徴に示した技術的思想を組み合わせて他の特徴に適用してもよい。また、各特徴に示す構成の一部を抽出して他の特徴に適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、80…遊技盤ユニット、80a…遊技盤、84,85…作動入球部、162…主制御装置、300…可変入賞ユニット、301…ハウジング、302…案内通路、308…球通路、310…上面部、311…流入口、315…開閉装置、316…開閉体、317…駆動部、321…本体部、323…溝部、324…第1開放部、331…第1案内通路、332…第2案内通路、CL1…回動中心軸線、PE…遊技領域。

Claims (5)

  1. 遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記遊技領域を流下する遊技球であって所定の入球口に入球した遊技球を第1流路側へ案内する第1案内部及び当該第1流路よりも遊技者に有利な第2流路側へ案内する第2案内部が形成された振分部材と、
    前記振分部材を動作させる駆動部と
    を備え、
    前記駆動部を駆動制御することにより、前記振分部材を、前記所定の入球口への入球が可能な第1状態と、当該第1状態よりも前記所定の入球口への入球が困難な第2状態とに切り替える切替手段を備えていることを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1案内部及び前記第2案内部は、前記振分部材の動作に伴って前記所定の入球口に対する位置が変化するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記第1案内部には、前記所定の入球口に連通することにより当該第1案内部へ遊技球が流入可能となる入口部分が設けられており、
    前記第2案内部には、前記所定の入球口に連通することにより当該第2案内部へ遊技球が流入可能となる入口部分が設けられており、
    前記振分部材は、前記第1状態では前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分の一方が前記所定の入球口に対応する特定位置に停留し、前記第1状態から前記第2状態に切り替わる過程で前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分の他方が前記特定位置を通過するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分のうち前記第1状態から前記第2状態に切り替わる過程で前記特定位置を通過する入口部分は、前記第1案内部の入口部分及び前記第2案内部の入口部分のうち前記通過の対象ではない入口部分よりも大きくなっていることを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
  5. 前記第1案内部及び前記第2案内部は、遊技球の案内に要する所要期間が相違しており、
    それら第1案内部及び第2案内部のうち前記所要期間が相対的に長いものについては、前記第1状態から前記第2状態に切り替わった後も案内先となる流路への案内機能が維持される構成となっていることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の遊技機。
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