JP2020191939A - 粉体吹き付け装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、歯科にて用いられる対象物に対する処理を行う作業者の作業負担を軽減することにある。
ここで、空気粉体混合物の元となる空気は、粉体吹き付け装置の外部から粉体吹き付け装置へ供給され、粉体吹き付け装置へ供給される空気の圧力を調整する圧力調整機構を更に備えることを特徴とすることができる。
また、排出される空気粉体混合物の圧力に関する表示を行う表示手段と、空気粉体混合物が排出される際に操作者により操作される排出用被操作部と、をさらに備え、粉体吹き付け装置は、筒状に形成され一方向に伸びる筒状部分を有し、一方向における位置を比べた場合に、圧力調整機構と排出用被操作部との間に、表示手段が位置することを特徴とすることができる。
また、排出される空気粉体混合物の圧力に関する表示を行う表示手段と、空気粉体混合物が排出される際に操作者により操作される排出用被操作部と、をさらに備え、粉体吹き付け装置は、筒状に形成され一方向に延びる筒状部分を有し、圧力調整機構、排出用被操作部、および、表示手段は、筒状部分に設けられるとともに、筒状部分の軸心を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域側に設けられていることを特徴とすることができる。
また、排出用被操作部を押圧し第1の状態とすることで、空気のみの排出又は小割合混合物の排出を行えるように構成され、排出用被操作部をさらに押圧し第2の状態とすることで、空気粉体混合物の排出を行えるように構成されたことを特徴とすることができる。
また、筒状に形成され一方向に延びるように形成され、排出部を支持する筒状部分が設けられ、粉体収容部は、筒状部分の外周面から一方向と交差する方向に向かって突出した状態で設けられていることを特徴とすることができる。
また、粉体が排出される際に操作者により操作される排出用被操作部をさらに備え、排出用被操作部は、筒状部分を挟み粉体収容部が設置されている側とは反対側に設けられていることを特徴とすることができる。
また、粉体収容部は、筒状に形成され、粉体収容部の軸方向に沿って粉体収容部および排出用被操作部を投影した場合に、粉体収容部と排出用被操作部との間に重なりが生じるように、粉体収容部と排出用被操作部とが設けられていることを特徴とすることができる。
また、空気が通り、排出部に向かう空気流路と、合流部にて空気流路に合流し、粉体収容部からの粉体を空気流路に供給する供給流路と、空気流路における空気の流れを遮断する弁と、をさらに備え、弁は、空気流路のうちの合流部よりも上流側に位置する部分にて空気の流れを遮断することを特徴とすることができる。
図1は、歯科用診療装置1および粉体吹き付け装置100を示した図である。
粉体吹き付け装置100は、補綴物など歯科にて用いられる対象物に対する粉体(粒体)の吹き付けを行う。これにより、例えば、対象物の接着面を荒らすことができ、対象物を相手方に接着する際の接着強度を高められる。
粉体の種類は、特に問わないが、粉体としては、例えば酸化アルミニウムなどの金属粉を用いることができる。また、粉体のサイズも特に問わず、様々なサイズの粉体を用いることができる。
筒状部分110は、円筒状に形成され、一方向(図中、符号1Aで示す方向)へ延びるように形成されている。また、筒状部分110は、一方向(筒状部分110の長手方向)における一方に、一端部111を有し、他方に、他端部112を有する。
粉体収容部120は、筒状部分110に対して着脱可能になっており、粉体の補充や、他の種類の粉体や他の粒径の粉体への交換を行えるようになっている。
さらに、粉体吹き付け装置100には、空気と粉体収容部120から供給された粉体とが混合した混合物(以下、「空気粉体混合物」と称する)を排出する排出部130が設けられている。
具体的には、空気粉体混合物の元となる空気は、歯科用診療装置1から供給される。粉体吹き付け装置100は、歯科用診療装置1に接続され、空気粉体混合物の元となる空気は、この歯科用診療装置1から粉体吹き付け装置100へ供給される。
なお、本実施形態では、歯科用診療装置1から粉体吹き付け装置100へ空気を供給する場合を説明したが、真空ポンプや、コンプレッサー等から粉体吹き付け装置100へ直接空気を供給してもよい。
供給装置5の符号5Aで示す部分に、空気排出部が設けられており、粉体吹き付け装置100は、この空気排出部に接続され、この空気排出部から粉体吹き付け装置100へ空気が供給される。
粉体吹き付け装置100には、圧力調整機構(圧力調整部)140が設けられている。
圧力調整機構140は、歯科用診療装置1から粉体吹き付け装置100へ供給される空気の圧力を調整する。付言すると、圧力調整機構140は、粉体吹き付け装置100の外部から粉体吹き付け装置100へ供給される空気の圧力を調整する。
圧力調整機構140には、圧力の調整を行う操作者の操作を受け付ける調整用受け付け部141が設けられている。操作者は、この調整用受け付け部141に対する操作を行って、圧力の調整を行う。具体的には、操作者は、円柱状の調整用受け付け部141を周方向に回転させて、圧力の調整を行う。
さらに、本実施形態では、操作者が、調整用受け付け部141に対する操作を行って、圧力調整機構140から下流側へ供給される空気の圧力を変更する。これにより、対象物に対して空気粉体混合物を吹き付ける際の圧力を変更できる。
ここで、圧力調整機構140としては、公知のものを用いればよく特に限定されず、例えば、既存のレギュレータを用いることができる。
付言すると、本実施形態のように圧力の変更が可能であると、様々な種類の粉体を使用できるようになり、使用する粉体の選択肢が拡がる。そして、この場合、対象物の表面粗さを、様々な表面粗さとすることができる。
さらに、本実施形態では、粉体収容部120からの粉体を空気流路151に供給する供給流路(後述)が設けられている。
圧力計160は、空気流路151を通る空気からの圧力を受けるようになっており、圧力計160は、空気流路151内における空気の圧力を把握して表示する。
ここで、圧力計160としては、公知のものを使用すればよく、特に限定されるものではない。
排出用被操作部170は、操作者により押圧される被押圧部171を有する。この被押圧部171は、板状に形成され筒状部分110の外周面114に対向配置されている。
また、被押圧部171は、筒状部分110の他端部112側に位置する回転軸172を中心に回転可能となっている。
本実施形態では、排出用被操作部170が操作者により押圧されると、排出用被操作部170のうち、筒状部分110の一端部111側に位置する端部175が、筒状部分110に接近する。
また、圧力調整機構140の調整用受け付け部141、排出用被操作部170、および、圧力計160(圧力の表示部分)は、筒状部分110の軸心110G(筒状部分110の軸心110Gを通る平面110H(図2の紙面に対して直交する平面))を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域2A側に設けられている。
また、本実施形態では、粉体収容部120は、筒状部分110の外周面114から上記一方向と交差する方向に向かって突出している。
さらに、本実施形態では、排出用被操作部170は、筒状部分110を挟み粉体収容部120が設置されている側とは反対側に設けられている。
本実施形態では、上記のとおり、圧力調整機構140から排出部130に向かう空気流路151が設けられている。
さらに、粉体(粉体収容部120からの粉体)を空気流路151に供給する供給流路152が設けられている。なお、この供給流路152は、図中符号3Aで示す箇所から下方(図中紙面の奥側方向)へさらに延びており、粉体収容部120に接続されている。
また、本実施形態では、空気流路151における空気の流れを遮断する空気用弁180が設けられている。空気用弁180は、空気流路151のうち、合流部154よりも上流側に位置する部分にて、空気の流れを遮断する。
さらに、本実施形態では、供給流路152における粉体の流れを遮断する粉体用弁190が設けられている。この粉体用弁190も、排出用被操作部170が操作者により操作されることで開閉する(詳細は後述)。
また、排出用被操作部170の回転軸172(図2参照)に対する位置を比べた場合に、粉体用弁190の方が、空気用弁180よりも回転軸172から離れた側に位置する。
これにより、空気が空気用弁180を通過し、排出部130から空気が排出される。付言すると、この時点では、粉体用弁190は開放されておらず、排出部130からは空気のみが排出される。
これにより、空気流路151を流れる空気に粉体が混ざるようになり、排出部130から空気粉体混合物が排出される。
ここで、対象物への粉体の吹き付け後、この対象物に対して空気を吹き付けるなどして、対象物に付着した粉体を除去する必要が生じる。
本実施形態のように、空気のみが吹き付け可能であると、作業者は、空気を吹き付けるための専用装置を別途操作せずに、対象物に対する空気の吹き付けを行えるようになる。この場合、作業者の作業負担が軽減される。
ところで、この場合、空気粉体混合物の吹き付けにより対象物の表面から水分が除去され、水分に起因する接着強度の低下を抑えることが可能になっているにも関わらず、対象物に対して水分が供給されることになる。
これに対し、本実施形態の構成では、この超音波洗浄を省略できる可能性が生じ、さらに、空気を吹き付けるための専用装置を操作せずに済む。
図4(A)に示すように、空気用弁180は、球状の弁体181と、この弁体181が接触する弁座182と、この弁座182に向けて弁体181を付勢する付勢部材183とを備える。さらに、弁体181を移動させる移動部材184を備える。
また、移動部材184の一部は、筒状部分110の外周面114から突出している。付言すると、移動部材184には、筒状部分110の外周面114よりも外側に突出した突出部184Aが設けられている。
粉体用弁190には、供給流路152を横切る円柱状の弁体191が設けられている。さらに、この弁体191を図中矢印4Aで示す方向へ付勢する付勢部材193が設けられている。
本実施形態では、この弁体191の一部が、筒状部分110の外周面114から突出している。付言すると、弁体191には、筒状部分110の外周面114よりも外側に突出した突出部191Aが設けられている。
本実施形態では、排出用被操作部170が操作されていないときには、供給流路152を弁体191(弁体191のうちの貫通孔191X以外の部分)が横切っており、これにより、供給流路152における粉体の移動が規制される。
本実施形態では、排出用被操作部170が操作者により操作されていないときには、排出用被操作部170は、図4(A)、(B)に示す状態となっている。
これにより、空気用弁180を空気が通過するようになり、排出部130から空気が排出される。付言すると、この時点においては、粉体用弁190は開放されていないため、排出部130からは、空気のみが排出される。
これにより、空気流路151内の空気が下流側へ流れるようになる。より具体的には、空気流路151内の空気のうちの弁体181よりも上流側に位置していた空気が、弁体181の脇を通って弁体181を通過し、下流側へ流れる。
これにより、粉体用弁190も開放され、粉体が空気流路151に供給される。これにより、排出部130からは、空気粉体混合物が排出される。
これにより、粉体が空気流路151に供給され、空気粉体混合物が排出部130から排出される。
この場合、例えば、空気のみの排出のための専用の被操作部、空気粉体混合物の排出のための専用の被操作部を各々設ける場合に比べ、操作者は、より簡易な操作で、空気のみの排出と、空気粉体混合物の排出とを切り替えることができる。
ここで、粉体吹き付け装置100における圧力の調整は、空気を排出しながら且つ圧力計160を参照しながら(圧力を把握しながら)行うことが好ましい。この場合、この調整により設定される圧力を、粉体吹き付け装置100が実際に使用される際の圧力とすることができるようになる。
これに対し、本実施形態のように、空気のみの排出を行える構成であると、粉体が周囲に飛散しないようになり、作業者の作業負担が軽減される。
この場合、例えば、作業者が、右手で圧力調整機構140に対する操作を行い且つ左手で排出用被操作部170に対する操作を行っている際に、この操作者の正面に、圧力計160が位置するようになる。
この場合、操作者の正面から外れた箇所に圧力計160が位置する場合に比べ、操作者の作業負担が軽減される。
この場合、この3つの機能部のうちの何れかが、他方の領域2B側に位置する場合に比べ、圧力の調整を行う際の操作者の作業負担が軽減される。
この場合、粉体収容部120が設けられていない場合に比べ、操作者は、より安定的に粉体吹き付け装置100を把持できるようになる。
これにより、人差し指や中指の対向位置以外の箇所に、排出用被操作部170が位置する場合に比べ、粉体吹き付け装置100の操作性が向上する。
図2、3等にて示した本実施形態の構成では、空気用弁180を粉体用弁190よりも回転軸172に近い側に配置することで、空気用弁180が先に開放され、粉体用弁190が後に開放されるようにした。
ところで、空気用弁180を先に開放し、粉体用弁190を後に開放する構成は、これに限られない。
また、その他に、排出用被操作部170側に、突出量が互いに異なる2つの突出部を設け、この突出部の各々を用いて、空気用弁180の開放、粉体用弁190の開放を行ってよい。
また、排出用被操作部170側に2つの突出部を設ける場合、上記にて説明した構成と同様、空気用弁180を粉体用弁190よりも回転軸172に近い側に配置することでも、空気用弁180を先に開放し、粉体用弁190を後に開放することができる。
ところで、これに限らず、例えば、排出用被操作部170が第1の状態のときには、含有される粉体の量が少ない混合物である小割合混合物が排出されるようにしてもよい。
言い換えると、排出用被操作部170が第1の状態のときには、上記にて説明した空気粉体混合物(第2の状態のときに排出される空気粉体混合物)における粉体の割合よりも小さい割合で粉体が含まれる混合物である小割合混合物が排出されるようにしてもよい。
このように、小割合混合物および空気粉体混合物の排出を行えると、対象物に対して単位時間当たりに吹き付けられる粉体の量を変更することができる。
Claims (10)
- 歯科にて用いられる対象物に吹き付けられる粉体を収容する粉体収容部と、
空気と前記粉体収容部から供給された粉体とが混合した混合物である空気粉体混合物を排出する排出部と、
を備え、
空気のみを排出できるように構成され、又は、前記空気粉体混合物における前記粉体の割合よりも小さい割合で当該粉体が含まれる混合物である小割合混合物を排出できるように構成された粉体吹き付け装置。 - 前記空気粉体混合物の元となる空気は、前記粉体吹き付け装置の外部から当該粉体吹き付け装置へ供給され、
前記粉体吹き付け装置へ供給される空気の圧力を調整する圧力調整機構を更に備える請求項1に記載の粉体吹き付け装置。 - 排出される前記空気粉体混合物の圧力に関する表示を行う表示手段と、
前記空気粉体混合物が排出される際に操作者により操作される排出用被操作部と、
をさらに備え、
前記粉体吹き付け装置は、筒状に形成され一方向に伸びる筒状部分を有し、
前記一方向における位置を比べた場合に、前記圧力調整機構と前記排出用被操作部との間に、前記表示手段が位置する請求項2に記載の粉体吹き付け装置。 - 排出される前記空気粉体混合物の圧力に関する表示を行う表示手段と、
前記空気粉体混合物が排出される際に操作者により操作される排出用被操作部と、
をさらに備え、
前記粉体吹き付け装置は、筒状に形成され一方向に延びる筒状部分を有し、
前記圧力調整機構、前記排出用被操作部、および、前記表示手段は、前記筒状部分に設けられるとともに、当該筒状部分の軸心を挟んで相対する2つの領域のうちの一方の領域側に設けられている請求項2に記載の粉体吹き付け装置。 - 前記空気粉体混合物の排出が行われる際に操作者により操作される排出用被操作部を更に備え、
前記排出用被操作部を第1の状態とすることで、前記空気のみの排出又は前記小割合混合物の排出を行えるように構成され、当該排出用被操作部を当該第1の状態とは異なる第2の状態とすることで、前記空気粉体混合物の排出を行えるように構成された請求項1に記載の粉体吹き付け装置。 - 前記排出用被操作部を押圧し前記第1の状態とすることで、前記空気のみの排出又は前記小割合混合物の排出を行えるように構成され、当該排出用被操作部をさらに押圧し前記第2の状態とすることで、前記空気粉体混合物の排出を行えるように構成された請求項5に記載の粉体吹き付け装置。
- 筒状に形成され一方向に延びるように形成され、前記排出部を支持する筒状部分が設けられ、
前記粉体収容部は、前記筒状部分の外周面から前記一方向と交差する方向に向かって突出した状態で設けられている請求項1に記載の粉体吹き付け装置。 - 前記粉体が排出される際に操作者により操作される排出用被操作部をさらに備え、
前記排出用被操作部は、前記筒状部分を挟み前記粉体収容部が設置されている側とは反対側に設けられている請求項7に記載の粉体吹き付け装置。 - 前記粉体収容部は、筒状に形成され、
前記粉体収容部の軸方向に沿って当該粉体収容部および前記排出用被操作部を投影した場合に、当該粉体収容部と当該排出用被操作部との間に重なりが生じるように、当該粉体収容部と当該排出用被操作部とが設けられている請求項8に記載の粉体吹き付け装置。 - 空気が通り、前記排出部に向かう空気流路と、
合流部にて前記空気流路に合流し、前記粉体収容部からの粉体を当該空気流路に供給する供給流路と、
前記空気流路における空気の流れを遮断する弁と、
をさらに備え、
前記弁は、前記空気流路のうちの前記合流部よりも上流側に位置する部分にて空気の流れを遮断する請求項1に記載の粉体吹き付け装置。
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