JP2020191249A - 導電性素線、導電性素線を用いた電線、電線の導体に端子が接続された端子付き電線、及び端子付き電線を用いたワイヤハーネス - Google Patents

導電性素線、導電性素線を用いた電線、電線の導体に端子が接続された端子付き電線、及び端子付き電線を用いたワイヤハーネス Download PDF

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甫 笠原
Hajime Kasahara
甫 笠原
中山 弘哲
Hirotetsu Nakayama
弘哲 中山
亮佑 松尾
Ryosuke Matsuo
亮佑 松尾
小島 学
Manabu Kojima
学 小島
泰治 内山
Yasuharu Uchiyama
泰治 内山
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【課題】本発明は、細径化されたツイスト電線でも、端子に対する圧着接続性に優れ、低速通信時や通信速度変化時でも伝送特性の低下を防止できる導電性素線を提供する。【解決手段】内側芯線と、該内側芯線を被覆する外層と、を備えた導電性素線であって、前記内側芯線と前記外層の主成分が同じであり、前記内側芯線の材料の引張強度は、前記外層の材料の引張強度よりも高く、前記内側芯線と前記外層の界面における、前記内側芯線の導電率に対する前記外層の導電率が90%以上200%以下である導電性素線。【選択図】図1

Description

本発明は、導電性素線、導電性素線を用いた電線、電線の導体に端子が接続された端子付き電線、及び端子付き電線を用いたワイヤハーネスに関する。
情報伝送用の電線として、純銅または銅合金の導体を備えた電線が使用されている。また、高速通信を実現するには所定の伝送特性を得る必要があり、そのために、電線径の細径化(例えば、導体の公称断面積0.22mm以下)が要求されている。
しかし、純銅の導体では、細径化した際に強度不足となるので、導体として銅合金が用いられる。電線径の細径化に対応させるための銅合金の導体として、例えば、公称断面積0.13sq換算時の導体抵抗が165〜385mΩ/mとなる導体(特許文献1)、Feを0.4質量%以上1.5質量%以下、Tiを0.1質量%以上1.0質量%以下含有し、残部がCu及び不純物からなる銅合金線(特許文献2)が提案されている。
一方で、高速通信を実現するために、複数の電線が撚り合わされて形成されたツイスト電線が用いられることがある。ツイスト電線の端末部の撚り解きは、例えば10〜15mm程度と、極力短くする必要がある。また、ツイスト電線の撚り解き長を短くすると、ツイスト電線の端末部の向きを極力一致させる必要がある。従って、ツイスト電線の撚り解きの際に、ツイスト電線が直線状となっていることが望ましい。しかし、特許文献1、2の銅合金を含め、銅合金は一般的に硬いので、導体として銅合金を用いた電線を撚った際に電線に撚り癖がつきやすく、また、銅合金を電線導体として端子に圧着しようとすると、導体が変形しにくく、端子に対する圧着接続が不安定となる。従って、高速通信を実現するために、ツイスト電線の導体である銅合金には、一定範囲内の強度に制御することが必要となる。
また、高速通信を実現するためには、波の反射による波形の乱れが通信エラーを生じさせることから、通信媒体の反射損失を低減することが必要である。しかし、上記の通り、特許文献1、2の銅合金を含め、銅合金は硬いので、複数の電線を撚り合わせるツイスト工程の際に、撚り合わせが不安定になり、ツイスト電線のツイストピッチや線間距離が不安定となる傾向がある。ツイストピッチや線間距離がツイスト電線の長手方向で変化することに対応して、特性インピーダンスも変化する。特性インピーダンスの変動はツイスト電線の反射損失の増大につながってしまう。また、撚り合わせて形成したツイスト電線の撚り戻りを抑制することも必要である。
上記問題を解決するため、コアに合金、クラッドに純銅を使うことで、強度をある程度保ちつつ、電線をある程度柔らかくする方法が検討され、例えば、0.3〜2.0質量%のCrを含有し残部がCu及び不可避不純物からなる銅合金で形成された芯線部と、純度が99.9質量%以上の銅により50%以下の被覆率で芯線部を被覆して形成された被覆部と、を有する銅合金線材(特許文献3)が提案されている。しかし、特許文献3では、高速通信用電線として以下のような問題が生じる。すなわち、交流領域では高周波になるほど表皮効果により電流は電線導体の表面付近を流れる傾向にあるところ、特許文献3では、表皮効果が極端となり、高周波側では電流はほとんど表面を流れるのに対し、低周波側では電線導体の導電率の内外差の影響が出て、均一であった導体と電流分布との関係が大きく変わることに対応して、インダクタンスが大きく変わり、インピーダンスの大きな変化が生じてしまう。その結果、電線の伝搬速度が周波数の違いに依存することとなる。これは通信波形に置き換えると、高速通信の受信側で波形がなまることを意味し、高速通信の伝送特性の低下を招くこととなる。
特開2009−245742号公報 特開2014−156617号公報 特開平01−275729号公報
上記事情に鑑み、本発明は、細径化された電線を用いたツイスト電線でも、端子に対する圧着接続性に優れ、高速通信にて優れた伝送特性が得られ、また、通信速度変化時でも伝送特性の低下を防止できる導電性素線、導電性素線を用いた電線、電線の導体に端子が接続された端子付き電線、及び端子付き電線を用いたワイヤハーネスを提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下のとおりである。
[1]内側芯線と、該内側芯線を被覆する外層と、を備えた導電性素線であって、
前記内側芯線と前記外層の主成分が同じであり、
前記内側芯線の材料の引張強度は、前記外層の材料の引張強度よりも高く、
前記内側芯線と前記外層の界面における、前記内側芯線の導電率に対する前記外層の導電率が90%以上200%以下である導電性素線。
[2]前記外層の厚さが、5μm以上30μm以下である[1]に記載の導電性素線。
[3]公称断面積0.13mmのときの、前記導電性素線から形成された導体の引張強度が、400MPa以上600MPa以下である[1]または[2]に記載の導電性素線。
[4]前記内側芯線の材料の引張強度が、600MPa以上である[3]に記載の導電性素線。
[5]前記外層の材料の引張強度が、200MPa以上400MPa以下である[3]に記載の導電性素線。
[6]公称断面積0.08mmのときの、前記導電性素線から形成された導体の引張強度が、625MPa以上950MPa以下である[1]または[2]に記載の導電性素線。
[7]前記内側芯線の材料の引張強度が、800MPa以上である[6]に記載の導電性素線。
[8]前記外層の材料の引張強度が、200MPa以上400MPa以下である[6]に記載の導電性素線。
[9]前記内側芯線と前記外層の主成分が、銅(Cu)である[1]乃至[8]のいずれか1つに記載の導電性素線。
[10]前記内側芯線と前記外層の材料が、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ベリリウム(Be)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、ヒ素(As)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、銀(Ag)、インジウム(In)、ストロンチウム(Sr)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、リン(P)、クロム(Cr)、Zr(ジルコニウム)、ニオビウム(Nb)、タングステン(W)及びモリブデン(Mo)からなる群から選択された少なくとも1種の添加元素が、合計0.01質量%以上4.5質量%以下含まれる銅合金である[1]乃至[9]のいずれか1つに記載の導電性素線。
[11][1]乃至[10]のいずれか1つに記載の導電性素線が1本で構成された導体と、該導体を被覆する絶縁被覆層と、を備える電線。
[12][1]乃至[10]のいずれか1つに記載の導電性素線が複数本撚り合わせて構成された導体と、該導体を被覆する絶縁被覆層と、を備える電線。
[13]前記導体の公称断面積が、0.08mm以上0.22mm以下である[11]または[12]に記載の電線。
[14][11]乃至[13]のいずれか1つに記載の電線が撚り合わされて形成されたツイスト電線。
[15][14]に記載のツイスト電線と、該ツイスト電線を被覆する外被と、を備えるジャケット付ツイスト電線。
[16]前記ツイスト電線と前記外被との間に、介在層が設けられた[15]に記載のジャケット付ツイスト電線。
[17][14]に記載のツイスト電線と、該ツイスト電線を被覆するシールド層と、を備えるシールド電線。
[18]前記シールド層の内側及び/または外側に、介在層が設けられた[17]に記載のシールド電線。
[19]さらに、前記シールド電線の外面を被覆する外被を備える[17]または[18]に記載のシールド電線。
[20][11]乃至[13]のいずれか1つに記載の電線、[14]に記載のツイスト電線、[15]または[16]に記載のジャケット付ツイスト電線、または[17]乃至[19]いずれか1つに記載のシールド電線の導体に、端子が電気的に接続された端子付き電線。
[21][20]に記載の端子付き電線を用いたワイヤハーネス。
上記態様において、「主成分」とは、内側芯線と外層について、それぞれ、前記添加元素と不可避不純物を除いた残部(本明細書中において同じ)であることを意味する。また、「内側芯線の材料の引張強度」及び「外層の材料の引張強度」は、JIS C 3002−1992に準じて3つのサンプルの引張強度を測定し、その平均値を意味する。また、「導体の引張強度」は、(内側芯線の材料の引張強度×内側芯線の断面積比)+(外層の材料の引張強度×外層の断面積比)の値を意味する。
本発明の導電性素線の態様によれば、内側芯線の材料の引張強度が外層の材料の引張強度よりも高いことにより、端子への圧着接続による導電性素線の破断を防止しつつ、導電性素線の撚り癖を抑制し、また圧着接続時の導電性素線の変形によって、端子への圧着接続が安定化する。従って、本発明の導電性素線は、端子に対する圧着接続性に優れている。また、本発明の導電性素線の態様によれば、内側芯線と外層の界面における内側芯線の導電率に対する外層の導電率が90%以上200%以下であることにより、内側芯線と外層の導電率の差が抑制され、結果として、高速通信にて優れた伝送特性が得られ、また、通信速度変化時でも伝送特性の低下を防止できる。
本発明の導電性素線の態様によれば、外層の厚さが5μm以上30μm以下であることにより、導体の公称断面積が0.08mm以上0.22mm以下の細線であっても、端子への圧着接続において、導電性素線の破断を確実に防止しつつ、導電性素線がより確実に変形して端子への圧着接続がより安定化する。
本発明の導電性素線の態様によれば、公称断面積0.13mmのときの、導電性素線から形成された導体の引張強度が400MPa以上600MPa以下、または公称断面積0.08mmのときの、導電性素線から形成された導体の引張強度が625MPa以上950MPa以下であることにより、高速通信の導電性素線としてより優れた強度を有しつつ、複数の導電性素線からなる撚り線の撚り戻りを防止することができる。
図1のうち、(A)図は、本発明の実施形態に係る導電性素線の長手方向の断面図であり、(B)図は、本発明の実施形態に係る導電性素線の径方向の断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係る1本の導電性素線に絶縁被覆層を形成した電線の径方向の断面図である。 図3は、本発明の実施形態に係る複数の導電性素線からなる撚り線に絶縁被覆層を形成した電線の径方向の断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る複数の導電性素線からなる圧縮撚り線に絶縁被覆層を形成した電線の径方向の断面図である。 図5は、本発明の実施形態に係る導電性素線を導体として用いられた電線が撚り合わされて形成されたツイスト電線の外観の説明図である。 図6は、本発明の実施形態に係る導電性素線を導体として用いられた電線が撚り合わされて形成されたツイスト電線に外被が形成された状態の径方向の断面図である。 図7のうち、(A)図は、本発明の実施形態に係る導電性素線の製造工程の説明図、(B)図は、内側芯線の材料と外層の材料の組み立て説明図、(C)図は、複合ビュレットの形成の説明図、(D)図は、複合ビュレットを熱間押出しする状態の説明図、(E)図は、熱間押出し材を伸線加工する状態の説明図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
(導電性素線)
図1は、本発明の実施形態に係る導電性素線の説明図であり、(A)図は、本発明の実施形態に係る導電性素線の長手方向の断面図、(B)図は、本発明の実施形態に係る導電性素線の径方向の断面図である。本発明の実施形態に係る導電性素線10は、内側芯線11と、内側芯線11を被覆する外層12と、を備えている。外層12は内側伸線11の周面に配置されている。内側芯線11の径方向の断面形状は、例えば、略円形状である。
導電性素線10は、内側芯線11と外層12の主成分は同じである。内側芯線11と外層12の主成分として、銅(Cu)を挙げることができる。また、内側芯線11の材料の引張強度は、外層12の材料の引張強度よりも高い。すなわち、内側芯線11の材料は、外層12の材料よりも硬い材料が用いられている。また、内側芯線11と外層12の界面における、内側芯線11の導電率に対する外層12の導電率は90%以上200%以下である。従って、内側芯線11の導電率と外層12の導電率は、所定の範囲内に制御されるよう均等化されている。
導電性素線10では、内側芯線11の材料の引張強度が外層12の材料の引張強度よりも高いことにより、端子への圧着接続による導電性素線10の破断を防止しつつ、導電性素線10の撚り癖を抑制し、また、端子への圧着接続時の導電性素線10の変形によって、端子への圧着接続が安定化する。従って、導電性素線10は、端子に対する圧着接続性に優れている。さらに、導電性素線10では、内側芯線11と外層12の界面における内側芯線11の導電率に対する外層12の導電率が90%以上200%以下に制御されていることにより、内側芯線11と外層12の導電率の差が抑制されて、高速通信にて優れた伝送特性が得られ、また、通信速度変化時でも伝送特性の低下を防止できる。
導電性素線10から形成された導体の公称断面積が0.13mmの場合、導電性素線10から形成された導体の引張強度の下限値は、高速通信の導電性素線10としてより優れた強度を得る点から、400MPaが好ましく、450MPaが特に好ましい。一方で、導電性素線10から形成された導体の引張強度の上限値は、複数の導電性素線10からなる撚り線の撚り戻りを防止する点から600MPaが好ましく、550MPaが特に好ましい。
また、内側芯線11の材料の引張強度は、外層12の材料の引張強度よりも高ければ、特に限定されないが、導電性素線10から形成された導体の公称断面積が0.13mmの場合、内側芯線11の材料の引張強度の下限値は、端子への圧着接続時における導電性素線10の破断を確実に防止する点から600MPaが好ましく、700MPaが特に好ましい。内側芯線11の材料の引張強度は、高いほど好ましいが、上限値として、導電性素線10の撚り癖を抑制する点から、1200MPaが好ましく、1000MPaが特に好ましい。
また、外層12の材料の引張強度は、内側芯線11の材料の引張強度よりも低ければ、特に限定されないが、導電性素線10から形成された導体の公称断面積が0.13mmの場合、外層12の材料の引張強度の下限値は、圧着時に外層12の破断が生じないようにする点から、200MPaが好ましく、250MPaが特に好ましい。一方で、外層12の材料の引張強度の上限値は、圧着接続時の導電性素線10の変形が容易化されて端子への圧着接続が安定化する点から、400MPaが好ましく、350MPaが特に好ましい。
導電性素線10から形成された導体の公称断面積が0.08mmの場合、導電性素線10の引張強度の下限値は、高速通信の導電性素線10としてより優れた強度を得る点から、625MPaが好ましく、700MPaが特に好ましい。一方で、導電性素線10の引張強度の上限値は、複数の導電性素線10からなる撚り線の撚り戻りを防止する点から950MPaが好ましく、850MPaが特に好ましい。
また、内側芯線11の材料の引張強度は、外層12の材料の引張強度よりも高ければ、特に限定されないが、導電性素線10から形成された導体の公称断面積が0.08mmの場合、内側芯線11の材料の引張強度の下限値は、端子への圧着接続時における導電性素線10の破断を確実に防止する点から800MPaが好ましく、900MPaが特に好ましい。内側芯線11の材料の引張強度は、高いほど好ましいが、上限値として、導電性素線10の撚り癖を抑制する点から、1200MPaが好ましく、1000MPaが特に好ましい。
また、外層12の材料の引張強度は、内側芯線11の材料の引張強度よりも低ければ、特に限定されないが、導電性素線10から形成された導体の公称断面積が0.08mmの場合、外層12の材料の引張強度の下限値は、圧着時に外層12の破断が生じないようにする点から、200MPaが好ましく、250MPaが特に好ましい。一方で、外層12の材料の引張強度の上限値は、圧着接続時の導電性素線10の変形が容易化されて端子への圧着接続が安定化する点から、400MPaが好ましく、350MPaが特に好ましい。
導電性素線10から形成された導体の公称断面積としては、例えば、0.08mm以上0.22mm以下の細線が挙げられる。また、導電性素線10の外層12の厚さとしては、例えば、端子への圧着接続時における導電性素線10の破断を確実に防止しつつ、導電性素線10の端子への圧着接続が安定化する点から、5μm以上30μm以下が好ましく、8μm以上20μm以下が特に好ましい。また、導電性素線10の外層12の厚さの比率としては、例えば、端子への圧着接続時における導電性素線10の破断を確実に防止しつつ、導電性素線10の端子への圧着接続が安定化する点から、導電性素線10の半径の5%以上60%以下が好ましく、10%以上30%以下が特に好ましい。
また、導電性素線10では、内側芯線11と外層12の界面における、内側芯線11の導電率に対する外層12の導電率の比率は90%以上200%以下であれば、特に限定されない。例えば、内側芯線11と外層12の導電率の差がより確実に抑制されることで、高速通信にてより優れた伝送特性が得られ、通信速度変化時でも伝送特性の低下をより確実に防止できる点から、上記比率は、95%以上170%以下が好ましく、100%以上140%以下が特に好ましい。
内側芯線11の導電率としては、例えば、高速通信にて確実に優れた伝送特性が得られる点から、60%IACS以上が好ましく、70%IACS以上がより好ましく、80%IACS以上が特に好ましい。外層12の導電率としては、例えば、高速通信にて確実に優れた伝送特性が得られる点から、60%IACS以上が好ましく、70%IACS以上がより好ましく、80%IACS以上が特に好ましい。
内側芯線11の材料としては、例えば、主成分として銅(Cu)を含み、さらに、添加元素として、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ベリリウム(Be)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、ヒ素(As)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、銀(Ag)、インジウム(In)、ストロンチウム(Sr)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、リン(P)、クロム(Cr)、Zr(ジルコニウム)、ニオビウム(Nb)、タングステン(W)及びモリブデン(Mo)からなる群から選択された少なくとも1種が、合計0.01質量%以上4.5質量%以下含まれる銅合金が挙げられる。内側芯線11の添加元素としては、上記した内側芯線11の特性を確実に得る点から、銀(Ag)、クロム(Cr)、スズ(Sn)が好ましく、また、内側芯線11の添加元素の含有量としては、0.1質量%以上4.0質量%以下が好ましく、銀(Ag)、クロム(Cr)の場合は0.5質量%以上3.5質量%以下、スズ(Sn)の場合は0.15質量%以上2.0質量%以下が特に好ましい。
外層12の材料としては、例えば、主成分として銅(Cu)を含み、さらに、添加元素として、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ベリリウム(Be)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、ヒ素(As)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、銀(Ag)、インジウム(In)、ストロンチウム(Sr)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、リン(P)、クロム(Cr)、Zr(ジルコニウム)、ニオビウム(Nb)、タングステン(W)及びモリブデン(Mo)からなる群から選択された少なくとも1種が、合計0.01質量%以上4.5質量%以下含まれる銅合金が挙げられる。外層12の添加元素としては、上記した外層12の特性を確実に得る点から、リン(P)、スズ(Sn)、銀(Ag)、クロム(Cr)が好ましく、また、外層12の添加元素の含有量としては、リン(P)の場合は、0.01質量%以上0.05質量%以下が好ましい。スズ(Sn)の場合は、0.05質量%以上1.5質量%以下が好ましく、0.10質量%以上0.70質量%以下が特に好ましい。銀(Ag)、クロム(Cr)の場合は、0.05質量%以上4.0質量%以下が好ましく、0.10質量%以上2.5質量%以下が特に好ましい。
また、内側芯線11と外層12との間に、必要に応じて、拡散防止層(図示せず)を設けてもよい。拡散防止層を設けることにより、導電性素線10の製造時に熱間押出し等の加熱処理が施される場合に、内側芯線11の添加元素と外層12の添加元素が相互に熱拡散して混在することを防止できる。拡散防止層の材料としては、例えば、Nb等が挙げられる。なお、拡散防止層を設けないことで、導電性素線10の径方向の導電率を連続的に変化させることが可能となるので、通信速度変化時でも伝送特性の低下を確実に防止できる。
(導電性素線に絶縁被覆層を形成した電線)
次に、導電性素線10に絶縁被覆層20を形成した電線について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る1本の導電性素線に絶縁被覆層を形成した電線1の径方向の断面図である。図3は、本発明の実施形態に係る複数の導電性素線からなる撚り線に絶縁被覆層を形成した電線の径方向の断面図である。図4は、本発明の実施形態に係る複数の導電性素線からなる圧縮撚り線に絶縁被覆層を形成した電線の径方向の断面図である。
図2に示すように、電線1は、1本(単線)の導電性素線10と、導電性素線10の外周面に被覆された絶縁被覆層20とを備えている。電線1の径方向の断面形状は、略円形状となっている。絶縁被覆層20の材料は、絶縁性のポリマー材料であり、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド等を挙げることができる。
絶縁被覆層20の形成方法としては、例えば、導電性素線10の外周面に、絶縁性のポリマー材料を押し出すことにより形成することができる。
また、図3に示すように、導電性素線10に絶縁被覆層20を形成した電線2として、複数の導電性素線10、10・・・が撚り合わされて形成された、導電性素線10の撚り線15に、絶縁被覆層20が形成された電線2としてもよい。
また、図4に示すように、導電性素線10に絶縁被覆層20を形成した電線3として、複数の導電性素線10、10・・・が撚り合わされて形成された、導電性素線10の撚り線を径方向に圧縮して、導電性素線10の圧縮撚り線16とし、導電性素線10の圧縮撚り線16に、絶縁被覆層20が形成された電線3としてもよい。
(導電性素線を用いた電線のツイスト電線)
次に、導電性素線10を用いた電線1、2、3のツイスト電線について説明する。ここでは、説明の便宜上、電線1のツイスト電線について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る導電性素線を導体として用いられた電線が撚り合わされて形成されたツイスト電線の外観の説明図である。図6は、本発明の実施形態に係る導電性素線を導体として用いられた電線が撚り合わされて形成されたツイスト電線に外被が形成された状態の径方向の断面図である。
図5に示すように、ツイスト電線100は、導電性素線10を導体として用いた複数(図5では、2本)の電線1が、撚り合わされて形成された構造となっている。
ツイスト電線100の端末部の撚り解きは、例えば10〜15mm程度と、極力短くする必要がある。また、ツイスト電線100の撚り解き長を短くすると、ツイスト電線100の端末部の向きを極力一致させる必要がある。従って、ツイスト電線100の撚り解きの際に、ツイスト電線100が直線状となっていることが望ましい。導電性素線10を導体とする電線1を用いたツイスト電線100では、電線1を撚った際に電線1に撚り癖がつくことを防止でき、また、導電性素線10を電線1の導体として端子に圧着する際に、導電性素線10が変形し易く、端子に対する圧着接続が安定化する。従って、ツイスト電線100では、高速通信の際に、優れた電送特性を実現することができる。
また、電線1の導体である導電性素線10は硬さが制御されているので、複数の電線1を撚り合わせるツイスト工程の際に、撚り合わせが安定化し、ツイスト電線100のツイストピッチや線間距離が安定化する。ツイストピッチや線間距離がツイスト電線100の長手方向で安定化することに対応して、特性インピーダンスも安定化し、結果、ツイスト電線100の反射損失の増大を防止できる。また、ツイスト電線100は、撚り合わせが安定化するので、撚り合わせて形成したツイスト電線100の撚り戻りが抑制される。
また、図6に示すように、ツイスト電線100と、ツイスト電線100の外周面を被覆する外被110と、を備えるジャケット付ツイスト電線101としてもよい。外被110の材料としては、例えば、絶縁性のポリマー材料を挙げることができる。絶縁性のポリマー材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド等を挙げることができる。
外被110の形成方法としては、例えば、ツイスト電線100の外周面に、外被110の材料を押し出すことにより形成することができる。
また、必要に応じて、ツイスト電線100と外被110との間に、介在層(図示せず)が設けられてもよい。介在層を設けることにより、ツイスト電線100の撚り戻りを防ぐことができる。介在層としては、例えば、外被110と同様の材料が挙げられる。
また、図示しないが、ツイスト電線100の外周面には、外被110に代えて、シールド層を被覆してもよい。すなわち、ツイスト電線100と、ツイスト電線100の外周面を被覆するシールド層と、を備えるシールド電線としてもよい。シールド層の成分としては、例えば、銅、アルミまたはそれらの合金などが挙げられる。
また、シールド層の内側及び/または外側に、必要に応じて、さらに、上記した介在層が設けられたシールド電線としてもよい。さらに、シールド電線の外周面を被覆する外被を備えるシールド電線としてもよい。シールド電線の外被の材料としては、上記と同じく、例えば、絶縁性のポリマー材料を挙げることができる。絶縁性のポリマー材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフェニレンサルファイド等を挙げることができる。
また、上記した、電線1、2、3、ツイスト電線100、ジャケット付ツイスト電線101、シールド電線に導体として用いられる導電性素線10の端部に、端子が電気的に接続されることで、端子付き電線が形成される。端子付き電線として、例えば、自動車等の車両に配線されるワイヤハーネスを挙げることができる。
(導電性素線の製造方法)
次に、導電性素線10の製造方法を説明する。図7のうち、(A)図は、本発明の実施形態に係る導電性素線の製造工程の説明図、(B)図は、内側芯線の材料と外層の材料の組み立て説明図、(C)図は、複合ビュレットの形成の説明図、(D)図は、複合ビュレットを熱間押出しする状態の説明図、(E)図は、熱間押出し材を伸線加工する状態の説明図である。
本発明の導電性素線10の製造方法は、図7(A)〜(E)に示すように、内側芯線11となる主成分が銅である芯線部材211及び外層12となる主成分が銅であるパイプ部材212を選択する第1工程S1と、選択した芯線部材211及びパイプ部材212を用い、パイプ部材212に芯線部材211を装入する第2工程S2と、芯線部材211が装入されたパイプ部材212の複合ビレット213を形成する第3工程S3と、複合ビレット213を加熱しながら熱間押出しすることにより、芯線部材211及びパイプ部材212が一体化してなる棒状の銅被覆銅複合押出材214を得る第4工程S4と、銅被覆銅複合押材214に伸線加工をする第5工程S5と、を順次行なうものである。
第1工程S1は、高強度Cu系材料からなる円柱状の芯線部材211及び高導電性Cu系材料からなる円筒状のパイプ部材212を、選択する工程である。なお、芯線部材211に用いられる銅合金は時効析出型の合金で構成されることが好ましい。
第2工程S2は、第1工程S1でそれぞれ選択した芯線部材211及びパイプ部材212を用い、パイプ部材212に芯線部材211を装入する工程である(図7(B))。パイプ部材212は、芯線部材211の装入を容易化するために、パイプ部材212の内径を、芯線部材211の直径よりも0.1〜0.5mm程度大きくすることが好ましい。加えて、銅被覆銅複合押出材214において、芯線部材211とパイプ部材212の間にNb等の拡散防止層を設ける場合には、芯線部材211の表面にNb等の箔を巻き付けてから、芯線部材211をパイプ部材212に装入すればよい。また、パイプ部材212の内面と芯線部材211の外面は、熱間押出し後に密着して一体化する必要があるため、パイプ部材212と芯線部材211は、パイプ部材212に芯線部材211を装入する前に、その表面を洗浄することが好ましい。パイプ部材212と芯線部材211の表面の洗浄としては、酸洗浄が挙げられる。
第3工程S3は、第2工程S2で、芯線部材211が装入されたパイプ部材212内に酸化防止処理220を施して、芯線部材211が装入されたパイプ部材212の複合ビレット213を形成する工程である(図7(C))。酸化防止処理220においては、酸化物の生成を防止するために、芯線部材211が装入されたパイプ部材212内を、真空もしくは窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気とすることが好ましい。
第4工程S4は、複合ビレット213を750〜1000℃に加熱しながら熱間押出しすることにより、芯線部材211とパイプ部材212が一体化された棒状の銅被覆銅複合押出材214を得る工程である(図7(D))。前記加熱温度が750℃よりも低いと、熱間押出しに用いるプレス機226の圧力が高くなりすぎ、熱間押出時の減面率を大きくすることができず、所定の径を有する細線の導体にするには、さらに伸線加工を行なうか、または伸線加工の回数を多くしなくてはならず、結果、製造効率が得られない。また、前記加熱温度が1000℃よりも高いと、Cuの熱拡散が生じやすくなる。複合ビレット213の熱間押出しとしては、具体的には、例えば、複合ビレット213をコンテナ227の中に入れ、750〜1000℃に加熱した後にプレス機226によって複合ビレット213に圧力を加えてダイスから押し出すことが挙げられる。なお、熱間押出しの回数は、特に限定されないが、歩留りやコストの点から、1回とすることが好ましい。なお、第4工程S4は、銅被覆銅複合押し出し材214に対する溶体化熱処理を兼ねてもよい。
第5工程S5の銅被覆銅複合押し出し材214に対する伸線加工(図7(E))は、複数回行なわれる。1回の伸線加工における減面率は、5〜30%が好ましく、15〜25%が特に好ましい。前記減面率が30%を超えると、断線の傾向があり、また、前記減面率が5%未満だと、伸線加工の回数が多くなるとともに、線材の内部に加工力が十分に伝わらないため、不均一な加工となる傾向にある。また、伸線加工は、常温で行なわれ、加工によって外層12に導入された加工歪みを除去する必要がある場合には、加工途中に200〜300℃程度の温度で1回または複数回の中間焼鈍を行うことが好ましい。この伸線加工により、所定の直径の導電性素線10が得られる。
次に、本発明の実施例を説明するが、本発明は、下記実施例の態様に限定されるものではない。
主成分が銅である合金材料を用いて、内側芯線と外層を有する導電性素線を製造した。導電性素線の内側芯線と外層のそれぞれの組成と導電率、導電性素線の素線径、導電性素線の外層厚さを下記表1、2に示す。導電性素線7本を撚り合わせ、さらに圧縮して、下記表1、2に示す断面積を有する導体(撚り線)を作製した。なお、撚り線である導体については、時効熱処理を行った。導体の外周面をポリ塩化ビニルで被覆して絶縁被覆層を形成し、電線を製造した。
上記のようにして得られた電線について、(1)導体の引張強度、内側芯線の材料の引張強度、外層の材料の引張強度、(2)端子に対する電線の圧着接続性、(3)電線の伝送特性を、以下のように評価した。
(1)導体の引張強度、内側芯線の材料の引張強度、外層の材料の引張強度
導体の引張強さは、JIS C 3002−1992に準じて、各導体を3本測定し、その平均値(MPa)を示した。内側芯線の材料の引張強度は、硬質材料(H材またはSH材)について、外層の材料の引張強度は、軟質材料(A材)について、それぞれ、JIS C 3002−1992に準じて3つのサンプルの引張強度を測定し、その平均値から求めた。
(2)端子に対する電線の圧着接続性
断面減少率が20%となる条件で電線を圧着端子に接続したときに、電線圧着部で電線に破断が生じなかった場合を合格(○)、電線圧着部で電線に破断が生じたときを不合格(×)とした。
(3)電線の伝送特性
図6に示されるジャケット付ツイスト電線の両端に端子を接続したサンプルを各3本作成し、通信速度1Mbps、100Mbps、1Gbpsについて、伝送特性を導電率80%の単層導体(Cu−1質量%Cr:引張強度400MPa)と比較し、劣化の有無をBER試験機にて調べ、劣化なしを○、若干の劣化ありを△、著しい劣化ありを×と評価し、○評価を合格とした。評価結果は3本のサンプル中、最も悪い評価を採用した。
(1)〜(3)の評価結果を下記表1、2に示す。なお、表1は、断面積0.13mmの導体を用いた電線の評価結果である。表2は、断面積0.08mmの導体を用いた電線の評価結果である。
Figure 2020191249
Figure 2020191249
表1、2から、内側芯線と外層の主成分がいずれも銅であり、内側芯線の材料の引張強度は外層の材料の引張強度よりも高く、内側芯線の導電率に対する外層の導電率が90%以上200%以下である導電性素線を用いた実施例1〜6では、端子に対する電線の圧着接続性に優れ、通信速度1Mbps、100Mbps、1Gbpsのいずれに対しても、優れた伝送特性を得ることができた。なお、導体の引張強度は、実施例1〜5では425〜468MPa、実施例6では670MPaであり、(内側芯線の材料の引張強度×内側芯線の断面積比)+(外層の材料の引張強度×外層の断面積比)から算出した値とほぼ一致していた。
一方で、導体としての引張強度が低い比較例1、4では、端子に対する電線の圧着接続性が得られず、伝送特性を評価することができなかった。内側芯線の導電率が12〜25%IACSであり、内側芯線の導電率に対する外層の導電率が200%超である導電性素線を用いた比較例2、3、5、6では、少なくとも通信速度1Mbps、100Mbps、1Gbpsのいずれかで、優れた伝送特性を得ることができなかった。特に、断面積0.13mmの導体を用い、内側芯線の導電率が12%IACSである比較例3、断面積0.08mmの導体を用い、内側芯線の導電率が12〜25%IACSである比較例5、6では、通信速度1Mbps、100Mbps、1Gbpsのいずれも優れた伝送特性を得ることができなかった。
本発明によれば、細線化された電線でも、端子に対する圧着接続性に優れ、高速通信にて優れた伝送特性が得られ、また、通信速度変化時でも伝送特性の低下を防止できる導電性素線が得られるので、例えば、自動車等に配線するワイヤハーネスの分野で利用価値が高い。
10 導電性素線
11 内側芯線
12 外層

Claims (21)

  1. 内側芯線と、該内側芯線を被覆する外層と、を備えた導電性素線であって、
    前記内側芯線と前記外層の主成分が同じであり、
    前記内側芯線の材料の引張強度は、前記外層の材料の引張強度よりも高く、
    前記内側芯線と前記外層の界面における、前記内側芯線の導電率に対する前記外層の導電率が90%以上200%以下である導電性素線。
  2. 前記外層の厚さが、5μm以上30μm以下である請求項1に記載の導電性素線。
  3. 公称断面積0.13mmのときの、前記導電性素線から形成された導体の引張強度が、400MPa以上600MPa以下である請求項1または2に記載の導電性素線。
  4. 前記内側芯線の材料の引張強度が、600MPa以上である請求項3に記載の導電性素線。
  5. 前記外層の材料の引張強度が、200MPa以上400MPa以下である請求項3に記載の導電性素線。
  6. 公称断面積0.08mmのときの、前記導電性素線から形成された導体の引張強度が、625MPa以上950MPa以下である請求項1または2に記載の導電性素線。
  7. 前記内側芯線の材料の引張強度が、800MPa以上である請求項6に記載の導電性素線。
  8. 前記外層の材料の引張強度が、200MPa以上400MPa以下である請求項6に記載の導電性素線。
  9. 前記内側芯線と前記外層の主成分が、銅(Cu)である請求項1乃至8のいずれか1項に記載の導電性素線。
  10. 前記内側芯線と前記外層の材料が、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ベリリウム(Be)、鉄(Fe)、マグネシウム(Mg)、チタン(Ti)、ヒ素(As)、ケイ素(Si)、スズ(Sn)、銀(Ag)、インジウム(In)、ストロンチウム(Sr)、亜鉛(Zn)、アルミニウム(Al)、リン(P)、クロム(Cr)、Zr(ジルコニウム)、ニオビウム(Nb)、タングステン(W)及びモリブデン(Mo)からなる群から選択された少なくとも1種の添加元素が、合計0.01質量%以上4.5質量%以下含まれる銅合金である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の導電性素線。
  11. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の導電性素線が1本で構成された導体と、該導体を被覆する絶縁被覆層と、を備える電線。
  12. 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の導電性素線が複数本撚り合わせて構成された導体と、該導体を被覆する絶縁被覆層と、を備える電線。
  13. 前記導体の公称断面積が、0.08mm以上0.22mm以下である請求項11または12に記載の電線。
  14. 請求項11乃至13のいずれか1項に記載の電線が撚り合わされて形成されたツイスト電線。
  15. 請求項14に記載のツイスト電線と、該ツイスト電線を被覆する外被と、を備えるジャケット付ツイスト電線。
  16. 前記ツイスト電線と前記外被との間に、介在層が設けられた請求項15に記載のジャケット付ツイスト電線。
  17. 請求項14に記載のツイスト電線と、該ツイスト電線を被覆するシールド層と、を備えるシールド電線。
  18. 前記シールド層の内側及び/または外側に、介在層が設けられた請求項17に記載のシールド電線。
  19. さらに、前記シールド電線の外面を被覆する外被を備える請求項17または18に記載のシールド電線。
  20. 請求項11乃至13のいずれか1項に記載の電線、請求項14に記載のツイスト電線、請求項15または16に記載のジャケット付ツイスト電線、または請求項17乃至19のいずれか1項に記載のシールド電線の導体に、端子が電気的に接続された端子付き電線。
  21. 請求項20に記載の端子付き電線を用いたワイヤハーネス。
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