JP2020190463A - 斜面設置用傾斜計測器および斜面への計測器の設置方法 - Google Patents

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【課題】ドローンを使用して山間地や丘陵地等の斜面まで傾斜計測器を安全に運搬して安定かつ容易に設置することが可能な斜面設置用および傾斜計測器の設置方法を提供する。【解決手段】傾斜を検知するためのセンサを内蔵した箱状をなす計測器本体(11)と、該計測器本体の下部に設けられた支持手段(12,16,17)と、前記計測器本体の上部に設けられた吊り下げ手段とを備えた斜面設置用傾斜計測器において、前記吊り下げ手段は、両端が前記計測器本体の上部に係止された少なくとも2本の紐(13A,13B)と、前記紐の中央に設けられたリング状係合部(14A,14B)とにより構成した。【選択図】図1

Description

本発明は、斜面の傾斜を監視する計測器および設置方法に関し、特にドローンのような飛行体を使用して山間地や丘陵地等の斜面へ設置することが可能な傾斜計測器および斜面への計測器の設置方法に関するものである。
山間地や丘陵地等、崩落の危険性がある斜面の近傍に敷設されている鉄道軌道においては、斜面が崩落した場合や崩落の危険性がある場合、列車の運行を見合わせるなどの対応が必要であるため、斜面の状態を常に監視する必要がある。そこで、斜面弱点箇所や落石重点監視箇所には、傾斜計などの計測器を設置して定量的に監視を行っている。
従来の斜面監視システムとしては、例えば特許文献1等に記載されているように、斜面に設置した傾斜センサから無線通信で中継装置へ送り、通信網を介して監視センタへ検出データを送信するようにしているものがある。
特開2009−250664号公報 特開2017−87898号公報
しかしながら、計測器は電力で動作するため計測器に電力を供給したり計測データを伝送したりするためのケーブルが必要である。また、計測データの伝送に関しては、無線通信を利用することも考えられるが、山間地や遠隔地の斜面の状態を監視する場合には、電波が届きにくいためケーブルが必要となり、その設置コストが大きいという課題がある。
特許文献1に開示されている斜面監視システムは、無線通信を行う中継装置を備えることが記載されており、崩落の危険性があることが予測される斜面の状態を長期間にわたり監視する場合には有効である。
一方、傾斜計が設置されていない斜面で崩落が発生したり、傾斜計が設置されていたとしても斜面の崩落により傾斜計から正常なデータが取得できなくなったりした箇所で、復旧等の工事を実施する場合、新たに傾斜計を設置して崩落の予兆を検知して二次災害の発生を未然に回避したいことがある。
しかし、特許文献1に記載されている発明は、監視したい斜面への傾斜計の設置方法については開示していない。また、斜面への傾斜計の設置は、一般に、作業員が斜面を登って人手により設置することが多く、急な斜面では滑落の危険性を伴うという課題があった。
そこで、本発明者らは、ドローンを使用して斜面へ傾斜計を設置することを検討した。その結果、ドローンを使って傾斜計を斜面へ投下させると、転がり落ちる可能性が高いので、投下せずに傾斜計を設置することができること、急な斜面でも設置後に傾斜計が転がり落ちないこと、などの課題を解決する必要があることが明らかとなった。なお、近年、ドローンを使用して荷物を運搬して指定先へ移動した後、ドローンから荷物を自動的に切り離すようにした運搬装置が開発されている(例えば特許文献2)。
しかし、従来のドローンを使用した荷物の運搬装置は、荷物を降ろす場所として斜面のような傾斜地を想定していない。一方、傾斜計を設置したい場所は山間地の斜面であり、従来のドローンを使用した荷物の運搬装置では、狙った位置に正確にかつ安定した状態で傾斜計を設置することができない。また、従来の傾斜計は設置角度に厳正さが求められているが、急な斜面ではドローンを使用して正確な角度に傾斜計を設置することが困難であるという課題がある。
本発明は上記のような課題に着目してなされたもので、ドローンを使用して山間地や丘陵地等の斜面まで傾斜計測器を安全に運搬して安定かつ容易に設置することが可能な斜面設置用および傾斜計測器の設置方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、どのような角度で設置されたとしても正確な傾斜測定値を得ることができる傾斜計測器の設置方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本出願に係る発明は、
傾斜を検知するためのセンサを内蔵した箱状をなす計測器本体と、該計測器本体の下部に設けられた支持手段と、前記計測器本体の上部に設けられた吊り下げ手段と、を備えた斜面設置用傾斜計測器であって、
前記吊り下げ手段は、両端が前記計測器本体の上部に係止された少なくとも2本の紐と、前記紐の中央に設けられたリング状係合部とにより構成したものである。
上記のような手段によれば、両端が計測器本体の上部に係止された少なくとも2本の紐と、各紐の中央に設けられたリング状係合部とよって傾斜計測器の吊り下げ手段が構成されているため、ドローンのような飛行体に設けた着脱装置によって、傾斜計測器を吊り下げて移送することができる。また、吊り下げ紐の中央のリング状係合部を開放することで着脱装置から傾斜計測器を離脱させることができるため、斜面の任意の目標地点に傾斜計測器を容易に設置することができる。
ここで、望ましくは、前記支持手段は、外側に向かって放射状に延びる複数本の支え棒により構成する。
かかる構成によれば、放射状に延びる複数本の支え棒によって、所定の角度以下であれば、どのような角度の斜面であっても、滑落を防止した状態で傾斜計測器を設置させることができる。また、吊り下げ手段の軽量化を図ることができるため、移送用の飛行体(ドローン)として小型のものを使用することができる。
あるいは、前記支持手段は、粘着性および柔軟性を有し外側に向かって広がるスカート状の滑り止めシートで構成しても良い。
かかる構成によれば、滑り止めシートが斜面に着地された傾斜計測器の滑落を防止するため、どのような角度の斜面であっても、傾斜計測器を設置させることができる。
また、望ましくは、前記複数本の支え棒の先端部にはそれぞれ重りが設けられているようにする。
かかる構成によれば、支持手段としての支え棒の先端を地表面にしっかりと突き刺すことができ、それによって斜面に着地された傾斜計測器の滑落をより確実に防止することができる。
本出願の他の発明は、電動式アクチュエータにより出没可能な一対の引っ掛け片および無線通信手段を有する着脱装置を備えた飛行体によって計測器を移送し、監視対象の斜面に設置する計測器の設置方法において、
前記着脱装置の前記一対の引っ掛け片に計測器本体の上部に係止された一対の吊り下げ紐の中央に設けられたリング状係合部を係合させるステップと、
前記飛行体を浮遊させて、前記着脱装置により前記計測器を吊り下げた状態で傾斜を監視したい斜面の目標地点へ移送するステップと、
前記飛行体を降下させて、前記着脱装置により吊り下げられた状態の前記計測器を斜面に着地させるステップと、前記無線通信手段へ指令信号を送信して前記電動式アクチュエータを作動させて前記一対の引っ掛け片を没入させて前記リング状係合部との係合を解除して前記一対の吊り下げ紐を開放させるステップと、
前記傾斜計測器の無線通信手段へ指令信号を送信して前記傾斜センサによる検知角度を「0」に設定させてから計測を開始させるステップと、
を含むようにしたものである。
上記のような方法によれば、山間地や丘陵地等の任意の斜面に傾斜計測器を設置して傾斜角を計測することができ、傾斜角が所定角度以上になった場合には警報を発して作業者に知らせることができる。また、斜面への設置後に傾斜センサによる検知角度を「0」に設定させてから計測を開始させるので、どのような角度で設置されたとしても正確な傾斜測定値を得ることができる。
本発明によれば、ドローンを使用して山間地や丘陵地等の斜面まで傾斜計測器を安全に運搬して安定かつ容易に設置することが可能な斜面設置用および傾斜計測器の設置方法を提供することができる。また、どのような角度で設置されたとしても正確な傾斜測定値を得ることができるという効果がある。
(A)は本発明に係る斜面設置用傾斜計測器の第1の実施形態を示す斜視図、(B)は傾斜計測器を斜面に設置した状態を示す説明図である。 (A)は第1実施形態の傾斜計測器の第1変形例を示す斜視図、(B)は第2変形例を示す説明図である。 本発明に係る斜面設置用傾斜計測器の第2の実施形態を示す斜視図である。 (A)は傾斜計測器を移送するドローンの構成例を示す斜視図、(B)は着脱装置の構成例を示す正面図である。 (A)〜(C)は着脱装置による傾斜計測器の装着〜吊り下げ紐解放の様子を示す説明図である。 実施形態の傾斜計測器の初期設定処理および傾斜角度の計測処理の具体的な手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る斜面設置用傾斜計測器および計測器の設置方法について説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明に係る斜面設置用傾斜計測器(以下、単に傾斜計測器と称する)の第1の実施形態を示す概略構成図である。
本実施形態の傾斜計測器10は、図1(A)に示すように、内部に傾斜センサやICや電子部品が実装された計測用基板、データ送受信用の無線通信モジュール、これらの部品に電源を供給するバッテリなどが内蔵された箱型の計測器本体11と、この計測器本体11の下部から外側へ向けてたこ足状もしくは放射状に延設された複数(例えば8本)の支え棒12と、両端部が計測器本体11の上部に止着された2本の吊り下げ紐13A,13Bとを備える。傾斜センサには、加速度センサが用いられている。
さらに、上記2本の吊り下げ紐13A,13Bの上端には、引っ掛け用のリング14A,14Bが設けられている。
計測器本体11は、金属板もしくは剛性の高いプラスチックなどにより形成されている。また、支え棒12は、棒状プラスチックあるいはステンレスのような適度の弾性と剛性を備えた材料により形成されている。これらの支え棒12の先端には下方へ向かって折曲された爪部12aがそれぞれ設けられており、斜面に設置された際に地面に突き刺さることで計測器本体11が斜面に沿って滑り落ちるのを防止できるように構成されている。支え棒12の最小本数は「3」である。
また、支え棒12の長さLは、傾斜計測器10の想定最大設置角度をθとした場合、図1(B)に示すように、計測器本体11がθだけ傾いた際に重心Oが斜面下側に位置する2本の支え棒12の先端同士の中点Cを超えないような値に設定される。なお、風などによる本体の揺れや支え棒12の変形による転倒を回避するため、Lに安全係数をかけた値を支え棒12の長さとして設定しても良い。
さらに、本実施形態の傾斜計測器10は、無線通信による指令によって初期設定が行えるように構成されている。そして、初期設定処理が終了すると、傾斜角度の計測処理を開始し、傾斜角度が所定のしきい値を越えるとアラーム信号を送信する。傾斜計測器10から送信されたアラーム信号は警報器を備え作業現場に設置された受信機によって受信され、回転灯を点灯させたり、スピーカによる警報を発したりするように構成されている。
図2には、図1の実施形態の傾斜計測器10の変形例が示されている。このうち図2(A)の傾斜計測器10は、支え棒12の先端部にそれぞれ重り15を設けたものである。支え棒12の先端部に重り15を設けることで、支え棒12の先端の爪部12aが地面に刺さり易くなり、それにより計測器本体11が斜面に沿って滑り落ちるのをより確実に防止することができるようになる。
図2(B)に示す変形例は、計測器本体11の下面に多数のスパイク(尖状突起)16を形成したものである。計測器本体11の下面にスパイク16を設けることで、計測器本体11が設置された際にこれらのスパイク16が地面に刺さり、それによって計測器本体11が斜面に沿って滑り落ちるのをより確実に防止することができるようになる。なお、計測器本体11の下面にスパイク16を設ける代わりに、粘着シートを貼付するか接着剤を塗布しておくようにしても良い。
(第2実施形態)
図3には、本発明に係る傾斜計測器の第2の実施形態が示されている。
図3に示すように第2実施形態の傾斜計測器10は、図1の実施形態における支え棒12を設ける代わりに、計測器本体11の下部に、下面が粘着性を有し外側向かって広がるスカート状の滑り止めシート17を設けたものである。滑り止めシート17は、合成樹脂等でできた柔軟性を有するシートの下面に接着剤を塗布したものや、ゴムのような摩擦力の大きな材料で形成されたシートであっても良い。
上記のような滑り止めシート17を設けた傾斜計測器10によれば、設置しようとする斜面の表面が岩や石で覆われているような個所である場合に、シート17が斜面表面の凹凸に合わせて変形することで、接触面が大きくなり、計測器本体11が斜面に沿って滑り落ちるのを防止することができる。
図示しないが、第2実施形態の傾斜計測器10においても、計測器本体11の下面にスパイクや粘着シート、接着剤層を設けるようにしても良い。
次に、上述したような構成を有する傾斜計測器10を移送するドローンについて説明する。本実施形態で使用するドローンは、カメラを搭載しこのカメラで撮影した画像を見ながら遠隔から操縦を行うことができるリモコン式のドローンである。
図4には、本実施形態で使用するドローン20の構成が示されている。
図4(A)に示すように、ドローン20は、機体フレーム21と、機体フレーム21の上部に設けられた複数のロータ22と、機体フレーム21より垂下された2本のワイヤ23A,23Bにより吊り下げられた着脱装置24と、撮影用のカメラ25を備える。図示しないが、機体フレーム21には、ロータ22を制御する制御装置やバッテリ、姿勢検知用のジャイロ、コントローラとの間の無線通信を行う無線通信モジュールなどが搭載されている。
図4(B)には、機体フレーム21により吊り下げられた着脱装置24の構成が示されている。図4(B)に示すように、着脱装置24は、上面に上記ワイヤ23A,23Bの下端が係止されたボックス41と、該ボックス41の左右両側面の上部に出没可能に設けられた一対の引っ掛け片42A,42Bと、引っ掛け片42A,42Bを出没させる電動式アクチュエータとしてのソレノイド43A、43Bとを備える。なお、ソレノイド43A、43Bの代わりにモータを使用しても良い。
また、ボックス41の上部には、上記一対の引っ掛け片42A,42Bに対応して、ボックス41の側面との間に所定の大きさの隙間を形成するL字状の外れ防止片44A,44Bが横向きに固着されている。
さらに、図示しないが、ボックス41にはソレノイド43A、43Bに給電するための電池およびソレノイド43A、43Bをオン、オフするスイッチ、無線による指令でスイッチさせるための無線通信モジュール等が内蔵されている。ボックス41内に無線通信モジュールを設ける代わりに、機体フレーム21側からケーブルを伸ばして、機体側の無線通信モジュールで受けた駆動指令信号をケーブルを介してソレノイド43A、43Bへ伝送するように構成しても良い。
引っ掛け片42A,42Bは、ソレノイド43A、43Bが有するバネにより突出する側へ付勢されて、図5(A)に拡大して示すように、先端が外れ防止片44A,44Bの垂下部に当接されている。引っ掛け片42A,42Bは、逆三角形をなしており、図5(B)に示すように、ボックス41の側面に沿って下方から吊り下げ紐13A,13Bの上端のリング14A,14Bを挿入すると、引っ掛け片42A,42Bが一旦引っ込んだ後、バネの復元力で引っ掛け片42A,42Bが突出してリング14A,14Bに係合する。これにより、着脱装置24は、吊り下げ紐13A,13Bによって傾斜計測器10を吊り上げることができる状態になる。
また、ドローン20を浮遊させて傾斜計測器10を吊り上げた状態で、リモコンの解除ボタンを操作すると、ソレノイド43A、43Bが励磁されて、図5(C)に示すように、引っ掛け片42A,42Bがボックス41内に没入する。これにより、吊り下げ紐13A,13Bの上部のリング14A,14Bとの係合が外れ、吊り下げ紐13A,13Bが解放されて落下する。なお、上記吊り下げ紐13A,13Bの開放は、傾斜計測器10が斜面に設置された状態で実行することで、落下時の衝撃で計測器がバウンドして転倒するのを防止することができる。そして、傾斜計測器10の設置が終了すると、データ送受信機より傾斜計測器10へ無線による初期設定指令が送信されて、傾斜角度の計測が開始される。
ドローン20による上記傾斜計測器10の斜面への設置方法を具体的に説明する。
先ず、ドローン20から垂下された2本のワイヤ23A,23Bにより吊り下げられた着脱装置24の引っ掛け片42A,42Bに、傾斜計測器10の吊り下げ紐13A,13Bのリング14A,14Bを係合させる。次に、コントローラを操作してドローン20を浮上させ、傾斜計測器10の吊り下げた状態で監視したい斜面の目標地点まで飛行させる。続いて、ドローン20をホバリングさせてドローンに搭載されたカメラの映像を見ながら降下させ、傾斜計測器10を斜面の適切な箇所へ着地させる。
その後、無線通信で着脱装置24へソレノイド43A、43Bの作動指令を送信して、引っ掛け片42A,42Bを没入させることでリング14A,14Bとの係合を外して吊り下げ紐13A,13Bを開放、落下させ、着脱装置24から傾斜計測器10を離脱させる。そして、傾斜計測器10の設置状態をカメラの映像で確認してからドローン20を帰還させる。上記のような設置作業を、繰り返して複数の傾斜計測器10を監視対象の斜面に設置して準備作業が終了する。
次に、上記のようにして斜面に設置された傾斜計測器10による初期設定処理および傾斜角度の計測処理の具体的な手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。
傾斜計測器10は電源が投入された状態(ステップS1)でドローンによる移送が開始されており、電源が投入されると、待機モードとなりデータの受信処理を開始する(ステップS2)。そして、初期設定コマンド(リセット指令)を受信したか否か判定し(ステップS3)、初期設定コマンドを受信していない(No)と判定した場合は、ステップS2へ戻って待機モードを継続する。
データ送受信機は、電源が投入されると待機状態(ステップS4)となり、機器に設けられているリセットボタンが操作されたか否か判定する(ステップS5)。そして、リセットボタンが操作された(Yes)と判定すると、ステップS6へ進んで、初期設定コマンドとしての「0リセット」指令を送信する。
送信された初期設定コマンドを傾斜計測器10が受信すると、ステップS3からステップS7へ進んで、そのときの姿勢を現在角度「0」に設定し、レスポンス(応答コマンド)を送信する。
データ送受信機は、レスポンスを受信すると計測開始コマンドを送信する(ステップS8)。その計測開始コマンドを傾斜計測器10が受信すると、レスポンスを送信(ステップS9)した後、例えば1秒間隔で加速度センサからの信号をデータとして収集し、メモリに記憶する処理(ステップS10)を実行する。
次に、傾斜計測器10は、センサにより検知された加速度を傾斜角度に換算する演算処理(ステップS11)を実行して、算出された傾斜角度が予め設定されているしきい値を越えたか否か判定する(ステップS12)。
傾斜計測器10は、ステップS12で、傾斜角度がしきい値を越えていない(No)と判定した場合は、ステップS10へ戻って加速度センサのデータ収集を継続し、傾斜角度がしきい値を越えた(Yes)と判定すると、ステップS13へ進んで、傾斜角度の異常を知らせる情報を受信機へ送信し、受信機は回転灯やスピーカによる警報を発する処理を実行する。
また、データ送受信機は、計測された角度データの要求するデータ要求コマンドを送信することができ(ステップS14)、データ要求コマンドを傾斜計測器10が受信すると、計測したデータをデータ送受信機へ送信し(ステップS15)、データ送受信機によって受信される(ステップS16)。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、上記実施形態の傾斜計測器10では、傾斜センサとして加速度センサを使用したものについて説明したが、加速度センサの代わりに、振り子を利用した振り子式センサやMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を用いた傾斜センサを使用することも可能である。
また、前記実施形態では、傾斜角が所定角度以上になった場合に異常と判定して警報を発するようにしているが、傾斜角が所定時間内に所定角度以上変化した場合に異常と判定して警報を発するようにしても良い。
10 傾斜計測器
11 計測器本体
12 支え棒
13A,13B 吊り下げ紐
14A,14B リング
15 重り
16 スパイク
17 滑り止めシート
20 ドローン
21 機体フレーム
23A,23B ワイヤ
24 着脱装置
41 ボックス
42A,42B 引っ掛け片
43A、43B ソレノイド

Claims (5)

  1. 傾斜を検知するためのセンサを内蔵した箱状をなす計測器本体と、該計測器本体の下部に設けられた支持手段と、前記計測器本体の上部に設けられた吊り下げ手段と、を備えた斜面設置用傾斜計測器であって、
    前記吊り下げ手段は、両端が前記計測器本体の上部に係止された少なくとも2本の紐と、前記紐の中央に設けられたリング状係合部とにより構成されていることを特徴とする斜面設置用傾斜計測器。
  2. 前記支持手段は、外側に向かって放射状に延びる複数本の支え棒により構成されていることを特徴とする請求項1に記載の斜面設置用傾斜計測器。
  3. 前記支持手段は、粘着性および柔軟性を有し外側に向かって広がるスカート状の滑り止めシートであることを特徴とする請求項1に記載の斜面設置用傾斜計測器。
  4. 前記複数本の支え棒の先端部にはそれぞれ重りが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の斜面設置用傾斜計測器。
  5. 電動式アクチュエータにより出没可能な一対の引っ掛け片および無線通信手段を有する着脱装置を備えた飛行体によって、傾斜センサおよび無線通信手段を有する傾斜計測器を移送し、監視対象の斜面に設置する傾斜計測器の設置方法であって、
    前記着脱装置の前記一対の引っ掛け片に計測器本体の上部に係止された一対の吊り下げ紐の中央に設けられたリング状係合部を係合させるステップと、
    前記飛行体を浮遊させて、前記着脱装置により前記傾斜計測器を吊り下げた状態で傾斜を監視したい斜面の目標地点へ移送するステップと、
    前記飛行体を降下させて、前記着脱装置により吊り下げられた状態の前記傾斜計測器を斜面に着地させるステップと、
    前記着脱装置の無線通信手段へ指令信号を送信して前記電動式アクチュエータを作動させて前記一対の引っ掛け片を没入させて前記リング状係合部との係合を解除して前記一対の吊り下げ紐を開放させるステップと、
    前記傾斜計測器の無線通信手段へ指令信号を送信して前記傾斜センサによる検知角度を「0」に設定させてから計測を開始させるステップと、
    を含むことを特徴とする斜面への傾斜計測器の設置方法。
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