JP2020188718A - 温室用液体散布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】機構が簡易で安価に得られるると共に、軽量で取り扱いが容易な温室内用液体散布装置を提供する。【解決手段】液体散布装置1は、上部で温室の横梁Bに左右一対取り付けられるレール支持部材2と、それの下部のレール支持部に横梁Bと直交方向に支持されるレール3と、これに沿って自走しながら輸液ホース5を介して送られる農薬等の液体を散布する散布機4とを具備する。散布機4の走行体6は、レール3上を転動する前後各一対の駆動車輪65と従動車輪66とを具備する。走行体6から垂下し伸縮調整自在の昇降ポール7の下部に水平方向に多頭噴霧ノズル8が支持される。輸液ホース5は、温室外のタンクTからポンプPを介して多頭噴出ノズル8に接続され、散布機4の移動に応じて温室内へ進出する。【選択図】図2

Description

本発明は、温室内の上方を自走しながら薬剤等の液体を散布する液体散布装置に関する。
従来、作物畝の長手方向に沿って建設されたハウス内において、作物畝の上方に架設された縦レールに懸架されて移動しながら薬剤を自動散布する散布装置が開発されている(例えば特許文献1)。
特開2000−317363号公報
上記従来の散布装置は、比較的機構が複雑で高価なものとなる問題点がある。
したがって、本発明は、比較的機構が簡易で安価に得られる温室内用液体散布装置を提供することを目的としている。
以下、添付図面の符号を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
上記課題を解決するための、本発明の液体散布装置1は、上方の同じ高さ位置に相互間隔を置いて水平に設けられる複数の横梁Bを有する温室H内で自走しながら液体を散布する装置であって、各横梁Bにそれの延長方向である左右に相互間隔を置いて支持される一対のレール支持部材2と、レール支持部材2の下部に横梁Bに対して直交方向に水平に延びるように支持されるレール3と、このレール3に支持されてこれに沿って自走しながら輸液ホース5を介して送られる農薬等の液体を散布する散布機4とを具備する。各横梁Bに支持される各一対のレール支持部材2は、それぞれ各横梁Bに固定される上部の接続部21と、当該接続部21から下方へ垂下するアーム部22と、当該アーム部22の下部から互いに他方のレール支持部材2に向かって延出するレール支持部23とを具備する。一対のレール3は、各一対のレール支持部材2のレール支持部23上に支持される。散布機4は、レール3上を転動する前後各一対の駆動車輪65と従動車輪66とを具備する走行体6と、当該走行体6から垂下し下方へ伸縮調整自在の昇降ポール7と、この昇降ポール7の下部に水平方向に延びるように支持される多頭噴霧ノズル8とを具備する。輸液ホース5は、温室H外のタンクTからポンプPを介して多頭噴出ノズル8に液体を送るように接続され、かつ散布機4の移動に応じて温室内へ進出するように設けられる。
本発明の温室用液体散布装置は、比較的構造が簡易で、安価に得られると共に、軽量で取り扱いが容易であるという効果を有する。
本発明に係る温室用液体散布装置の概略的説明図である。 本発明に係る温室用液体散布装置の正面図である。 本発明に係る温室用液体散布装置の拡大正面図である。 図3の温室用液体散布装置の側面図である。 図3の温室用液体散布装置の平面図である。 図3のVI−VI矢視図である。
図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1において、温室Hは、上方の同じ高さ位置に相互間隔を置いて水平に設けられる複数の横梁Bを有する。液体散布装置1は、横梁Bに支持された一対のレール3に沿って温室H内の上方を自走しながら液体を散布する。6はレール3上を自走する走行体、8は昇降ポール7で走行体3の下に支持される多頭噴出ノズルである。多頭噴出ノズル8は、輸液ホース5で温室H外の貯液タンクTと接続される。輸液ホース5は、延長途上をホースリールRに巻かれ、制御バルブVを介して、ポンプPに接続され、走行体3の移動にしたがい温室Hの内外へ進入又は退出できるように手動又は自動でホースリールRに巻き出し巻き戻しされる。
以下、液体散布装置1をさらに具体的に説明する。図2,3によく示すように、液体散布装置1は、温室Hの各横梁Bに、それの延長方向である左右に相互間隔を置いて支持される一対のレール支持部材2と、レール支持部材2の下部に横梁Bに対して直交方向に水平に延びるように支持される左右一対のレール3と、レール3に支持されてこれに沿って自走しながら輸液ホース5を介してタンクTから送られる農薬等の」液体を散布する散布機4とを具備する。
図3によく示すように、各一対のレール支持部材2は、それぞれ各横梁に固定される上部の接続部21と、この接続部21から下方へ垂下するアーム部22と、このアーム部22の下部から互いに他方のレール支持部材2に向かって延出するレール支持部23とを具備する。
鋼管材からなる一対のレール3は、各一対のレール支持部材2のレール支持部23上にUバンド24で固定される。
散布機4は、レール3に吊られて走行する走行体6と、走行体6から垂下する昇降ポール7と、昇降ポール7の下部に水平方向に延びるように支持される多頭噴霧ノズル8とを具備する。
走行体6は、機体フレーム61上に電源バッテリ62、駆動モータ63、駆動モータ63の制御装置64を搭載する。制御装置64は、無線送受信機を備え、温室外のコントローラから信号を受けて駆動モータ63の起動、停止、正逆回転切替等を行うと共に、予め設定された走行方向の末端に到達したことを図示しないダンパリミットスイッチ等のセンサで検知してコントローラ側に鳴動信号を送出する。
レール3上を転動するように前後に配置される左右各一対の駆動車輪65と従動車輪66は、機体フレーム61の四隅部に設けられる。駆動車輪65と従動車輪66の支持軸65a、66aは、機体フレーム61の左右両側部から、一対のレール3の内側をこのレール3より高い位置まで立ち上がるように設けられた軸受部67に支持される。駆動車輪65の支持軸65aは、伝動機構68を介して駆動モータ63に接続される。
昇降ポール7は、走行体6から垂下し、下方へ伸縮調整自在である。これにより、下方に支持される多頭噴霧ノズル8の高さ位置をその下方に生育する植物の高さに応じて調整することができる。昇降ポール7は、走行体6の機体フレーム61に支持される上部支持パイプ71と、この支持パイプ71に着脱及び上下方向の支持位置を調整可能に挿通される下部支持パイプ72とを具備する。上部支持パイプ71は、上端部において機体フレーム61を上下方向に貫通し、下部は機体フレーム61から下方へ突出している。したがって、上部支持パイプ71に挿通される下部支持パイプ72の上部を機体フレーム61の上方へ突出させてその高さを必要に応じて引き上げることができる。下部支持パイプ72は、下端部に角度調整金具73を具備する。
走行体6には、下部支持パイプ72を取り外した状態で、地上に降ろして安定配置できるように、上部支持パイプ71の下方への突出長さより長く下方へ延出する脚部材69が設けられる。また、脚部材69を持って走行体6を持ち上げ、レール3上へ容易に載せ置くことができる。
多頭噴霧ノズル8は、下部支持パイプ72の下部に、ノズル支持アーム9を介して一対設けられる。一対のノズル支持アーム9は、それぞれ基端部において角度調整金具73に支持され、多頭噴霧ノズル8と一体に、相互の水平方向の延出角度を調整自在である。ノズル支持アーム9を畳むことにより、温室Hの幅の狭い入り口からの出入りを容易に行えるように構成される。
この液体散布装置1は、公知の種々の制御システムを適用して、運転することにより、温室H内の植物に農薬や水などの液体を散布することができる。
例えば、レール3の入口側端部上に走行体6を載せた状態で、温室H外の操作者が、コントローラから制御装置64へ無線で起動信号を送ると共に、制御バルブVを開いて農薬等の液体を輸液ホース5を介して多頭噴霧ノズル8へ送り、走行体6をレール3上で走行させながら、多頭噴霧ノズル8から液体を下方の植物上へ散布する。この間、輸液ホース5がホースリールRから順次引き出される。
走行体6がレール3の端部に到達すると、ダンパリミットスイッチのようなセンサがこれを検知して駆動モータ63が停止すると共に、温室H外の操作者の手元にあるコントローラを鳴動させて到達を知らせる。これを受けて操作者は、バルブVを閉めて輸液を停止し、制御装置64へ戻り走行の指令を出す。
走行体6がレール3の入口側端部に到達すると、同様に、センサがこれを検知して駆動モータ63が停止すると共に、温室H外の操作者の手元にあるコントローラを鳴動させて到達を知らせる。輸液ホース5は自動又は手動でリールRに巻き戻される。必要に応じ、操作者は、走行体3をレール3上から取り外し、隣接する他の列のレール3上に搭載して同様の散布作業を行う。
1 液体散布装置
2 レール支持部材
21 接続部
22 アーム部
23 レール支持部
24 Uバンド
3 レール
4 散布機
5 輸液ホース
6 走行体
61 機体フレーム
62 バッテリ
63 駆動モータ
64 制御装置
65 駆動車輪
65a 支持軸
66 従動車輪
66a 支持軸
67 軸受部
68 伝動機構
69 脚部材
7 昇降ポール
71 上部支持パイプ
72 下部支持パイプ
73 角度調整金具
8 多頭噴霧ノズル
9 ノズル支持アーム
H 温室
B 横梁
T タンク
P ポンプ
V 制御バルブ

Claims (4)

  1. 上方の同じ高さ位置に相互間隔を置いて水平に設けられる複数の横梁を有する温室内で自走しながら液体を散布する装置であって、
    前記各横梁にそれの延長方向である左右に相互間隔を置いて支持される一対のレール支持部材と、
    前記各レール支持部材の下部に前記横梁に対して直交方向に水平に延びるように支持されるレールと、
    前記レールに支持されてこれに沿って自走しながら輸液ホースを介して送られる液体を散布する散布機とを具備し、
    前記各横梁に支持される前記各一対のレール支持部材は、それぞれ前記各横梁に固定される上部の接続部と、当該接続部から下方へ垂下するアーム部と、当該アーム部の下部から互いに他方の前記レール支持部材に向かって延出するレール支持部とを具備し、
    前記一対のレールは、前記各一対のレール支持部材のレール支持部上に支持され、
    前記散布機は、前記レール上を転動する前後各一対の駆動車輪と従動車輪とを具備する走行体と、当該走行体から垂下し下方へ伸縮調整自在の昇降ポールと、当該昇降ポールの下部に水平方向に延びるように支持される多頭噴霧ノズルとを具備し、
    前記輸液ホースは、前記温室外のタンクからポンプを介して前記多頭噴出ノズルに液体を送るように接続され、かつ前記散布機の移動に応じて前記温室内へ進出するように設けられることを特徴とする温室用液体散布装置。
  2. 前記走行体は、温室外のコントローラから無線制御される駆動モータ及び電源バッテリと、予め設定された走行方向の末端に到達したことを検知して前記コントローラ側に鳴動信号を送出するセンサとを搭載し、
    前記鳴動信号に応じて前記温室外において前記輸液ホースへの輸液を入り切りする手動制御バルブをさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の温室用液体散布装置。
  3. 前記多頭噴霧ノズルは、前記昇降ポールの下部に、相互の水平方向の延出角度を調整自在に一対設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の温室用液体散布装置。
  4. 前記昇降ポールは、前記走行体に上下方向に貫通するように支持される上部支持パイプと、当該上部支持パイプに着脱及び上下方向の支持位置を調整可能に挿通される下部支持パイプとを具備し、
    前記走行体は、前記上部支持パイプが前記走行体から下方へ突出する長さより長く下方へ延出する脚部材を具備し、当該脚部材により前記下部支持パイプを取り外した状態の前記走行体を地上に安定配置可能に構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の温室用液体散布装置。
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