JP2020187422A - 計算装置、計算プログラムおよび計算方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】計算のためのキーの数の増加を抑える。【解決手段】計算装置(101)は、金額を表示する表示部(3)と、複数の異なる固定の税率が対応付けられた複数の固定税率キー(22,23)と、固定税率キー(22,23)のうちの操作された1つに対応付けられた税率に基づいて、税込額を計算する計算部(9)と、計算部(9)によって計算された金額を表示部(3)に表示させる表示制御部(10)と、を備えている。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の税率を使い分けて計算する計算装置に関する。
卓上計算装置には、税込計算や税抜計算を行なう機能を有する機種が存在しており、複数の税率に対応した機種もある。例えば、特許文献1には、2種類の税率を使い分けて、税込計算または税抜計算を行なうことができる計算装置が開示されている。
この計算装置は、税込1計算キーが操作されると、税込1計算キーに設定された税率で税込額を計算し、税込2計算キーが操作されると、税込2計算キーに設定された他の税率で税込額を計算する。また、この計算装置は、税抜1計算キーが操作されると、税抜1計算キーに設定された税率で税抜額を計算し、税抜2計算キーが操作されると、税抜2計算キーに設定された他の税率で税抜額を計算する。
また、複数の税率を切り替える機能を有する計算装置も存在する。このような計算装置は、税率が設定された複数の税率キーのいずれかが操作されると、当該税率キーに設定された税率に切り替わり、続いて金額が入力された後に税込計算キーが操作されると、切り替わった税率で税込額を計算する。税抜額を計算する場合、当該計算装置は、金額の入力後に税抜計算キーが操作されると、切り替わった税率で税抜額を計算する。
また、税率の切り替えをスライドスイッチで行なう計算装置も存在する。このような計算装置では、上記の計算装置で行なわれる税率の切り替えがスライドスイッチの操作によって行なわれる。
特許6428734号(2018年11月28日発行)
しかしながら、特許文献1に開示された計算装置は、税率に応じた税込計算キーおよび税抜計算キーを備えている。このため、税率が増えた場合、増えた税率に対応する税込計算キーおよび税抜計算キーの対を設ける必要がある。
本発明の一態様は、計算のためのキーの数の増加を抑えることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る計算装置は、金額を表示する表示部と、複数の異なる固定の税率が対応付けられた複数の固定税率キーと、操作された1つの前記固定税率キーに対応付けられた税率に基づいて、税込額を計算する計算部と、前記計算部によって計算された金額を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えている。
本発明の一態様によれば、計算のためのキーの数の増加を抑えることができる。
本発明の実施形態1に係る計算装置の外観構成を示す平面図である。 上記計算装置のシステム構成を示すブロック図である。 上記計算装置の制御部を中心とする主要部の構成を示すブロック図である。 (a)〜(c)は上記計算装置の表示部における計算情報の表示を説明する図である。 上記計算装置による税込計算、税抜計算および税額計算の動作を示す図である。 上記計算装置による税込計算、税抜計算および税額計算の他の動作を示す図である。 本発明の実施形態2に係る計算装置の外観構成を示す図である。 図7の計算装置の制御部を中心とする主要部の構成を示すブロック図である。 図7の計算装置による本発明の実施形態3に係る税率設定および税率確認の動作を示す図である。
〔実施形態1〕
本発明の実施形態1について、図1〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
図1は、本実施形態に係る計算装置101の外観構成を示す平面図である。図2は、計算装置101のシステム構成を示すブロック図である。図3は、計算装置101の制御部8を中心とする主要部の構成を示すブロック図である。
以降の説明において、計算装置101の使用状態においてユーザに近い側を手前側と称し、ユーザから遠い側を奥側と称する。
図1に示すように、計算装置101は卓上型の計算装置であって、本体1と、キー操作部2と、表示部3とを備えている。本体1は、方形をなしており、図示はしないが所定の厚みを有している。キー操作部2は、本体1においてユーザに面する操作面の手前側に配置されている。表示部3は、本体1の操作面における奥側に配置されている。
キー操作部2は、数値を入力するための複数の数値キーを含む数値キー部21、固定税率キー22,23、税抜操作キー24、四則計算を指定するためのキー、計算を実行するためのキー(イコールキー)などを含んでいる。キー操作部2における各キーはマトリクス状に配置されている。
数値キー部21は、0から9までの数値が割り当てられた数値キー、00が割り当てられた00キーおよび小数点キーを含んでいる。数値キー部21における数値キーは、手前側に近い数値キーほど割り当てられる数値が小さくなり、かつ左側から右側にかけて割り当てられる数値が大きくなるように配置されている。
固定税率キー22,23および税抜操作キー24は、キー操作部2において最も奥側に位置し、かつ左側から固定税率キー22,23および税抜操作キー24の順に並ぶように配置されている。固定税率キー22は、固定の税率として8%の税率が対応付けられている。固定税率キー23は、固定の税率として10%の税率が対応付けられている。税抜操作キー24は、税額を減じる操作を行なうために設けられた操作キーである。
表示部3は、入力された数値および計算された結果の数値、税率、計算情報などを表示するために設けられている。表示部3は、液晶パネルなどの平板型の表示装置によって構成されている。表示部3は、数値表示領域31と、税率表示領域32と、計算情報表示領域33とを有している。
数値表示領域31は、キー操作部2によって入力された数値および計算結果としての数値を表示する領域である。税率表示領域32は、税率(%)を表示する領域である。計算情報表示領域33は、後述する計算部9(図3参照)によって行なわれる計算に関する計算情報を表示する領域である。計算情報としては、税込額の計算(税込計算)、税抜額の計算(税抜計算)、および税額の計算(税額計算)が挙げられる。
表示部3において、最も奥側の左端付近には、税率表示領域32が配置され、税率表示領域32よりも手前側の左端付近には、計算情報表示領域33が配置され、最も手前側かつ税率表示領域32よりも右端側には、数値表示領域31が配置されている。
数値表示領域31、税率表示領域32および計算情報表示領域33は、表示される数字や文字が決まっているため、セグメント形式で数字や文字を表示する。
図2に示すように、計算装置101は、CPU(Central Processing Unit)4と、RAM(Random Access Memory)5と、ROM(Read Only Memory)6と、補助メモリ7とをさらに備えている。
CPU4は、計算装置101の制御プログラムを実行する処理装置である。具体的には、CPU4は、制御プログラムの実行に際して、RAM5、補助メモリ7、キー操作部2などからデータを受け取り、当該データに対して演算または加工を施した結果を、RAM5、補助メモリ7、表示部3などに出力する。
RAM5は、計算装置101における主記憶装置を構成するメモリであり、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などによって構成される。RAM5は、データの一時的な保存、CPU4の演算処理におけるワークエリアなどに利用される。
ROM6は、計算装置101の動作に不可欠な制御プログラムやデータを記憶している。
補助メモリ7は、計算に必要なデータとして、固定税率キー22,23に対応付けられた税率などを記憶するために設けられている。補助メモリ7は、例えば書き替え可能なフラッシュメモリによって構成されている。
図3に示すように、計算装置101は制御部8をさらに備えている。制御部8は、計算および表示の処理を制御するために設けられている。制御部8は、CPU4がROM6に記憶されている制御プログラムを実行することにより実現される機能ブロックの部分である。制御部8は、計算部9と、表示制御部10とを含んでいる。
計算部9は、キー操作部2の各キーの操作に応じた計算処理をCPU4が有するレジスタ(図示せず)を用いて行なう。特に、計算部9は、補助メモリ7に記憶されている税率に基づく税込計算、税抜計算、税額計算および税率指定を行なう。
具体的には、計算部9は、操作された固定税率キー22,23のいずれか1つに対応付けられた税率を補助メモリ7から読み出して、当該税率に基づいて税込額を計算する。また、計算部9は、操作された固定税率キー22,23のいずれか1つに対応付けられた税率を補助メモリ7における所定の記憶領域に記憶させることにより、当該税率を指定する。計算部9は、税抜操作キー24が操作されると、指定された税率を補助メモリ7から読み出して、当該税率に基づいて税抜額を計算する。
計算部9は、上記の税込額の計算後に、当該税込額の計算時に操作された固定税率キー22,23と同じキーの操作により、税額を計算する。また、計算部9は、上記の税抜額の計算後に、再度の税抜操作キー24の操作により、税額を計算する。また、計算部9は、現在行なっている計算についての上述した計算情報をコードなどのデータで生成する。
表示制御部10は、キー操作部2の数値キー部21における数値キーの操作によって入力された数値を表示部3の数値表示領域31に表示させる。また、表示制御部10は、計算部9によって計算された金額(税込額、税抜額および税額)を表示部3の数値表示領域31に表示させる。また、表示制御部10は、計算部9によって指定された税率を、計算部9から取得して表示部3の税率表示領域32に表示させる。さらに、表示制御部10は、計算部9によって現在行なわれている計算についての計算情報を、視覚化するように、計算部9から取得して表示部3の計算情報表示領域33に表示させる。表示制御部10は、表示部3に上記のような表示を行なわせるために、表示部3に対して、表示する数字や文字に応じてセグメントの各部を点灯させるデータを出力する。
ここで、計算情報表示領域33における計算情報の視覚化について説明する。図4の(a)〜(c)は、表示部3における計算情報の表示を説明する図である。
図4の(a)に示すように、表示部3に設けられた計算情報表示領域33は、第1表示領域311と、第2表示領域312と、第3表示領域313とを含んでいる。第1表示領域311と、第2表示領域312とは横方向に並ぶように配置されている。第3表示領域313は、第1表示領域311に隣接した手前側に配置されている。
表示制御部10は、計算情報として税込計算を表示する場合、計算部9から取得したデータに基づいて、図4の(a)に示すように、第1表示領域311に「税」という文字を表示させ、第2表示領域312に「込」という文字を表示させる。これにより、計算情報表示領域33には、「税込」という文字が表示される。このとき、表示制御部10は、第3表示領域313に「抜」という文字を表示させない。
表示制御部10は、計算情報として税抜計算を表示する場合、計算部9から取得したデータに基づいて、図4の(b)に示すように、第1表示領域311に「税」という文字を表示させ、第3表示領域313に「抜」という文字を表示させる。これにより、計算情報表示領域33には、「税抜」という文字が表示される。このとき、表示制御部10は、第2表示領域312に「込」という文字を表示させない。
表示制御部10は、計算情報として税額計算を表示する場合、計算部9から取得したデータに基づいて、図4の(c)に示すように、第1表示領域311に「税」という文字を表示させる。これにより、計算情報表示領域33には、「税」という文字が表示される。このとき、表示制御部10は、第2表示領域312に「込」という文字を表示させず、第3表示領域313に「抜」という文字を表示させない。
このように、「税」、「込」、「抜」という3文字を、それぞれ第1表示領域311、第2表示領域312、第3表示領域313に表示させることにより、現在行なわれている計算が、税込計算、税抜計算、税額計算のいずれかであることを表すことができる。
続いて、上述のように構成される計算装置101の動作(計算方法)について説明する。図5は、計算装置101による税込計算、税抜計算および税額計算の動作を示す図である。図6は、計算装置101による税込計算、税抜計算および税額計算の他の動作を示す図である。図5および図6では、操作されるキーを表示部3に添えて示している。
図5に示すように、まず、数値キー部21における数値キーの操作により、税抜額として100が入力されると、表示制御部10は、表示部3の数値表示領域31に100を表示させ、税率表示領域32に10%の税率を表示させる(A1)。この状態では、10%の税率が指定されていることがわかる。
A1の状態から、固定税率キー22が操作されると、計算部9は、固定税率キー22に対応付けられた税率である8%を補助メモリ7から読み出して、当該税率に基づいて税込計算を行なう。また、計算部9は、8%の税率を補助メモリ7に記憶させて指定する。
計算部9は、税込計算において、表示部3に表示された金額に当該税率を乗じた税額を当該金額に加算する。具体的には、計算部9は次のようにして計算処理を行なう。まず、計算部9は、入力された税抜額(100円)のデータをCPU4の第1レジスタに取り込んで第2レジスタにコピーするとともに、補助メモリ7から読み出した税率(8%)をCPU4の第1レジスタに取り込んでおく。次に、計算部9は、税抜額に税率を乗じた税額(8円)を第1レジスタに書き込み、当該税額を第2レジスタの税抜額と加算した税込額(108円)を第1レジスタに書き込んで、その値を出力する。
表示制御部10は、計算された税込額(108円)を数値表示領域31に「108」と表示させ、指定された8%の税率を税率表示領域32に「8%」と表示させ、計算情報として税込計算を表す「税込」を計算情報表示領域33に表示させる(A2)。
A2の状態から、再び固定税率キー22が操作されると、計算部9は、8%の税率を補助メモリ7から読み出して、当該税率に基づいて税額計算を行なう。具体的には、上記の税込計算で第1レジスタに記憶された税額(8円)を出力する。
表示制御部10は、計算された税額(8円)を数値表示領域31に「8」と表示させ、指定された8%の税率を税率表示領域32に「8%」と表示させ、計算情報として税額計算を表す「税」を計算情報表示領域33に表示させる(A3)。
また、A3の状態から、再び固定税率キー22が操作されると、計算部9は、上記の税込計算で第1レジスタに記憶された税込額を出力して、A2の状態に戻す。このように、A2の状態とA3の状態との間では、固定税率キー22が繰り返し操作されることにより、A2の表示状態とA3の表示状態とを切り替えることができる。
また、A2の状態から、税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、指定された税率に基づいて税抜計算を行なう。計算部9は、税抜計算において、A2の状態で表示部3に表示された金額(税込額)から税額を減算する。具体的には、計算部9は、第1レジスタに記憶されている税込額(108円)を第2レジスタにコピーしておき、当該税込額から第1レジスタに記憶されている税額(8円)を減算した税抜額(100円)を第1レジスタに書き込んで、その値を出力する。
表示制御部10は、計算された税額(8円)を数値表示領域31に「8」と表示させ、指定された8%の税率を税率表示領域32に「8%」と表示させ、計算情報として税抜計算を表す「税抜」を計算情報表示領域33に表示させる(A4)。
A4の状態から、固定税率キー22が操作されると、計算部9は、A1からA2への計算と同じ計算を行なってA2の状態に移行する。また、A4の状態から、再び税抜操作キー24が操作されると、第1レジスタに記憶されている税額(8円)を出力する。表示制御部10は、当該税額(8円)を数値表示領域31に「8」と表示させ、指定された8%の税率を税率表示領域32に「8%」と表示させ、計算情報として税額計算を表す「税」を計算情報表示領域33に表示させる(A5)。
また、A5の状態から、再び税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、上記の税抜計算で第1レジスタに記憶された税抜額を出力して、A4の状態に戻す。このように、A4の状態とA5の状態との間では、税抜操作キー24が繰り返し操作されることにより、A4の状態とA5の状態とで表示状態を切り替えることができる。
一方、A1と同じく税抜額として100が入力された状態では、表示制御部10は、表示部3の数値表示領域31に100を表示させ、税率表示領域32に現在指定されている10%の税率を表示させる(B1)。
B1の状態から、固定税率キー23が操作されると、計算部9は、固定税率キー23に対応付けられた税率である10%を補助メモリ7から読み出して、当該税率に基づいて税込計算を行なう。また、計算部9は、10%の税率を補助メモリ7に記憶させて指定する。
計算部9は、税込計算において、A1からA2への計算と同様の計算を10%の税率に基づいて行なう。表示制御部10は、計算された税込額(110円)を数値表示領域31に「110」と表示させ、指定された10%の税率を税率表示領域32に「10%」と表示させ、計算情報として税込計算を表す「税込」を計算情報表示領域33に表示させる(B2)。
B2の状態から、再び固定税率キー23が操作されると、計算部9は、10%の税率を補助メモリ7から読み出して、当該税率に基づいて税額計算を行なう。計算部9は、税額計算において、A2からA3への計算と同様の計算を、110円の税込額に対して10%の税率に基づいて行なう。表示制御部10は、計算された税額(10円)を数値表示領域31に「10」と表示させ、指定された10%の税率を税率表示領域32に「10%」と表示させ、計算情報として税額計算を表す「税」を計算情報表示領域33に表示させる(B3)。
B2の状態とB3の状態との間でも、A2の状態とA3の状態との間と同様、固定税率キー23が繰り返し操作されることにより、B2の表示状態とB3の表示状態とを切り替えることができる。
B3の状態から、税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、上記の税額に対して指定された10%の税率で税抜計算を行なう。表示制御部10は、計算された税抜額(9.0909091円)を数値表示領域31に「9.0909091」と表示させ、指定された10%の税率を税率表示領域32に「10%」と表示させ、計算情報として税抜計算を表す「税抜」を計算情報表示領域33に表示させる(B4)。
また、B2の状態から、税抜操作キー24が操作されると、指定された税率に基づいて税抜計算を行なう。計算部9は、税抜計算において、A2からA4への計算と同様の計算を、110円の税込額に対して10%の税率に基づいて行なう。表示制御部10は、計算された税抜額(100円)を数値表示領域31に「100」と表示させ、指定された10%の税率を税率表示領域32に「10%」と表示させ、計算情報として税抜計算を表す「税抜」を計算情報表示領域33に表示させる(B5)。
B5の状態から、固定税率キー23が操作されると、計算部9は、B1からB2への計算と同じ計算を行なってB2の状態に移行する。また、B5の状態から、再び税抜操作キー24が操作されると、税額(10円)を出力する。表示制御部10は、当該税額(10円)を数値表示領域31に「10」と表示させ、指定された10%の税率を税率表示領域32に「10%」と表示させ、計算情報として税額計算を表す「税」を計算情報表示領域33に表示させる(B6)。
B5の状態とB6の状態との間でも、A4の状態とA5の状態との間と同様、税抜操作キー24が繰り返し操作されることにより、B5の表示状態とB6の表示状態とを切り替えることができる。
また、A2の状態から固定税率キー23が操作されると、計算部9は、8%の税率で計算された税込額を10%の税率で計算された税込額に変換する。このとき、計算部9は、第2レジスタに記憶された税抜額(100円)に、補助メモリ7から第1レジスタに取り込んだ税率(10%)を乗算した税額(10円)を第1レジスタに書き込み、当該税額を第2レジスタの100と加算した税込額(110円)を第1レジスタに書き込んで、その値を出力する。これにより、表示制御部10は、B2と同じ税込額、税率および計算情報(税込)を表示部3に表示させる。
一方、B2の状態から固定税率キー22が操作されると、計算部9は、10%の税率で計算された税込額を8%の税率で計算された税込額に変換する。これにより、表示制御部10は、A2と同じ税込額、税率および計算情報(税込)を表示部3に表示させる。
また、A3の状態から固定税率キー23が操作されると、計算部9は、8%の税率で計算された税額を10%の税率で計算された税額に変換する。このとき、計算部9は、第2レジスタに記憶された税抜額(100円)に、補助メモリ7から第1レジスタに取り込んだ税率(10%)を乗算した税額(10円)を第1レジスタに書き込んで、その値を出力する。これにより、表示制御部10は、B3と同じ税額、税率および計算情報(税)を表示部3に表示させる。
一方、B3の状態から固定税率キー22が操作されると、計算部9は、10%の税率で計算された税額を8%の税率で計算された税額に変換する。これにより、表示制御部10は、A3と同じ税額、税率および計算情報(税)を表示部3に表示させる。
なお、上述した計算部9による第1レジスタおよび第2レジスタを用いた計算処理は、一例であって、計算部9が行なう計算処理については、当該一例の計算処理には限定されない。
図6には、入力された税込額を元に税抜計算、税込計算および税額計算を行なう例を示している。図6に示す各種計算の具体的な計算処理については、図5を参照して説明した上記の例と同様であるので、以降の説明では、その詳細を省略する。また、表示制御部10は、計算部9から取得した税抜額、税込額および税率を図5の例と同様にして表示部3に表示させるので、以降の説明では、表示制御部10による表示制御の記載を省略する。
図6に示すように、まず、8%の税率が指定されて、税込額(108円)が入力された状態で(A11)、税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、8%の税率で税抜額(100円)を計算する。このとき、計算部9は、「1」に「税率/100」を加算した値(1.08)で税込額を除算して税抜計算を行なう(A12)。
A12の状態から、さらに税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、上述したA4からA5への計算と同様にして、税額(8円)を計算する(A13)。また、A12の状態とA13の状態との間でも、A4の状態とA5の状態との間と同様、税抜操作キー24が繰り返し操作されることにより、A12の表示状態とA13の表示状態とを切り替えることができる。
A13の状態から、固定税率キー23が操作されると、計算部9は、上記の税額に対して10%の税率で税込額(8.8円)を計算する(A14)。また、A13の状態から固定税率キー22が操作されると、計算部9は、上記の税額に対して8%の税率で税込額(8.64円)を計算する(A15)。
一方、10%の税率が指定されて、税込額(110円)が入力された状態で(B11)、税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、10%の税率で税抜額(100円)を計算する。このとき、計算部9は、「1」に「税率/100」を加算した値(1.10)で税込額を除算して税抜計算を行なう(B12)。
B12の状態から、さらに税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、上述したB5からB6への計算と同様にして、税額(10円)を計算する(B13)。また、B12の状態とB13の状態との間でも、B5の状態とB6の状態との間と同様、税抜操作キー24が繰り返し操作されることにより、B12の表示状態とB13の表示状態とを切り替えることができる。
B13の状態から、固定税率キー23が操作されると、計算部9は、上記の税額に対して10%の税率で税込額(11円)を計算する(B14)。また、B13の状態から固定税率キー22が操作されると、計算部9は、上記の税額に対して8%の税率で税込額(10.8円)を計算する(B15)。
また、A12の状態から、固定税率キー22が操作されると、計算部9は、8%の税率で税込額(108円)を計算する(C11)。また、B12の状態から、固定税率キー22が操作されても、計算部9は、8%の税率で税込額(108円)を計算する(C11)。C11の状態から、税抜操作キー24が操作されると、計算部9は、上述したA2からA4への税抜計算と同じ税抜計算を行なって、A12の状態に移行する。
また、C11の状態から、固定税率キー23が操作されると、計算部9は、上述したA2からB2への変換計算と同じ変換計算を行なって、10%の税率での税込額(110円)を計算する(C12)。C12の状態から、固定税率キー22が操作されると、計算部9は、上述したB2からA2への変換計算と同じ変換計算を行なって、8%の税率での税込額(108円)を計算して、C11の状態に移行する。
また、A12およびB12の状態から、固定税率キー23が操作されると、計算部9は、上述したB1からB2への計算と同じ計算を行なって、C12の状態に移行する。また、C12の状態から、税抜操作キー24が操作されると、上述したB2からB5への計算と同じ計算を行なって、B12の状態に移行する。
なお、図5および図6を参照した上記の説明では、税額に対する税込額を計算するといった通常は行なわれないと思われる計算の例についても述べている。ただし、これらの例については、あくまでも計算例として挙げているに過ぎない。
以上のように、本実施形態に係る計算装置101は、固定の税率である8%に対応付けられた固定税率キー22と、固定の税率である10%に対応付けられた固定税率キー23とを備えている。また、計算装置101は、固定税率キー22,23のうちの操作された1つに対応付けられた税率に基づいて税込額を計算する計算部9と、計算部9によって計算された税込額を表示部3に表示させる表示制御部10とを備えている。
これにより、操作された固定税率キー22,23のうちの1つが操作されると、その1つに対応付けられた税率の指定と、指定された税率に基づく税込計算とが行なわれる。それゆえ、税率の指定のための操作キーと、税込計算を行なうための操作キーとを個別に設ける必要がなくなる。したがって、操作キーの削減を図ることができるとともに、税込計算における操作キーの操作数の削減も併せて図ることができる。
これに対し、税率を税率キーの操作によって切り替える従来の計算装置では、計算を実行するために、税率キーの操作と、税込計算キーまたは税抜計算キーの操作とが必要となる。このため、キー操作がユーザにとって負担となる。特に、多数の計算を行なう場合、その負担が顕著となる。
また、税率をスライドスイッチの操作によって切り替える従来の計算装置では、計算を実行するために、スライドスイッチの操作と、税込計算キーまたは税抜計算キーの操作とが必要となる。このため、当該計算装置でも、キー操作がユーザにとって負担となる。
本実施形態の計算装置101では、操作キーが従来の計算装置に比べて削減されているので、上記のように操作キーの操作数を減らすことで操作の負担を軽減することが可能となる。
なお、固定税率キー22,23に対応付けられる税率は、それぞれ8%と10%であるが、これらの税率に限定されないことは勿論である。
表示制御部10は、操作された固定税率キー22,23のうちの操作された1つに対応付けられた税率を表示部3の税率表示領域32に表示させる。
これにより、表示部3において、指定されている税率が税込額とともに表示されるので、税率を視覚的に把握することができる。それゆえ、指定されている税率がわからない状態になることはない。したがって、そのような状態で必要となる税率を指定するためのキー操作を回避することができる。
表示制御部10は、税込額が表示部3に表示された状態で、操作された固定税率キー22,23のうちの1つと同じ固定税率キーの操作に応じて得られた税額を表示部3に表示させる。また、表示制御部10は、当該税額が表示部3に表示された状態で、上記の同じ固定税率キーの操作に応じて得られた税込額を表示部3に表示させてもよい。
これにより、固定税率キー22,23のうちの1つのキーを繰り返し操作することで、表示部3の数値表示領域31には、例えば図5のA2およびA3の状態のように、税込額と税額とを交互に表示させることができる。したがって、税額を確認した後に、税込額を確認するといった両者の比較を容易に行なうことができる。
計算装置101は、税額を減じる操作を行なうための税抜操作キー24を備えている。また、表示制御部10は、税抜操作キー24の操作に応じて、表示部3に表示されている指定された税率に基づいて得られた税抜額を表示部3に表示させる。
このように、複数の税率に共通した税抜操作キー24を操作することで、指定された税率に基づいて税抜額を計算することができる。これにより、税率に応じた税抜操作キーを複数備える必要がなくなり、操作キーの削減を図ることができる。また、税抜操作キーが複数あることによる誤操作を防止することができる。
表示部3は、計算部9によって行なわれる計算が税込計算、税抜計算および税額計算のいずれか1つであることを表す計算情報を、税率表示領域32に近接した計算情報表示領域33に表示させる。また、表示部3において、数値表示領域31、税率表示領域32および計算情報表示領域33が図1に示すように配置されている。
これにより、ユーザは、税率表示領域32に表示された注目を引く税率を確認した後に、税率表示領域32に近接した計算情報表示領域33に表示された計算情報を確認し、さらに数値表示領域31に表示された計算額を確認するように視線を動かす。それゆえ、表示部3における奥側から手前側への自然な視線の動きで、税率、計算情報および計算額(数値)を確認することができる。また、税率と計算情報とが近接して視覚効果的に配置されているので、視線の動きを小さくして、税率と計算情報とを容易に把握することができる。
固定税率キー22,23のそれぞれの頂部(キートップ)には、対応付けられた税率が明示されている。税率は、印刷、刻印、LED表示などの容易には外れない形態で明示されている。LED表示は、固定税率キー22,23の内部に配置されたLEDを点灯させることにより、キートップの文字形状のスリットから漏れるLEDの光で税率を表現する。また、固定税率キー22,23は、LED、液晶、有機ELなどで構成されることにより、ユーザが設定した税率を表示するように構成されていてもよい。また、固定税率キー22,23は、税率が記載されたシートが載せられ、さらにその上に透明のキーカバーで覆われていてもよい。
これにより、固定税率キー22,23に対応付けられた税率を容易に把握することができる。したがって、固定税率キー22,23の誤操作を少なくすることができる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、図2、図7および図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同等の機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。また、本実施形態では、実施形態1と異なる部分について説明する。
図7は、本実施形態に係る計算装置102の外観構成を示す図である。図8は、計算装置102の制御部8Aを中心とする主要部の構成を示すブロック図である。
図7に示すように、計算装置102は卓上型の計算装置であって、本体1と、キー操作部2Aと、表示部3とを備えている。
キー操作部2Aは、数値を入力するための複数の数値キーを含む数値キー部21、固定税率キー22,23、税抜操作キー24、四則計算を指定するためのキー、計算を実行するための計算実行キー(イコールキー)などを含んでいる。キー操作部2Aにおける各キーはマトリクス状に配置されている。また、キー操作部2Aは、さらに任意税率キー25を備えている。
任意税率キー25は、ユーザによって設定された任意の税率が対応付けられている。任意税率キー25に対応付けられる税率は、最も高い税率であって、固定税率キー23に対応付けられた10%の税率よりも高い。なお、任意税率キー25に対応付けられる税率は、最も高い税率に限らず、地方税のような頻繁に使う税率であってもよい。
任意税率キー25の頂部(キートップ)には、固定の税率が対応付けられていないので、「税込」の文字が明示されている。「税込」の文字の明示形態は、固定税率キー22,23における税率の明示形態と同じである。なお、「税込」という文字の明示により、ユーザが、固定の税率による計算と混同する可能性がある。したがって、固定税率キー22,23に表示された8%や10%の税率による税込計算と区別できるように、任意税率キー25における文字を「税込3」や「任意税込」というように明示するとより好ましい。
任意税率キー25は、キー操作部2Aにおいて固定税率キー23と税抜操作キー24との間に配置されている。これにより、キー操作部2Aにおいて、固定税率キー22,23、任意税率キー25および税抜操作キー24は、左側からからこの順に並ぶように配置されている。特に、固定税率キー22,23および任意税率キー25については、それぞれに対応付けられた税率が左側から高くなっていく順に並ぶように配置されている。
また、図2に示すように、計算装置102は、CPU4と、RAM5と、ROM6と、補助メモリ7とを備えている。また、図8に示すように、計算装置102は、制御部8Aをさらに備えている。制御部8Aは、計算および表示の処理を制御するために設けられている。制御部8Aは、CPU4がROM6に記憶されている制御プログラムを実行することにより実現される機能ブロックの部分である。
制御部8Aは、計算部9と、表示制御部10と、税率設定部11とを含んでいる。税率設定部11は、ユーザによる税率の設定を受け受け、設定された税率を任意税率キー25に対応付ける。税率設定部11は、設定された税率を補助メモリ7に記憶させる。
上記のように構成される計算装置102も、上述した計算装置101と同じく、固定税率キー22,23と、計算部9と、表示制御部10とを備えている。これにより、操作キーの削減と、操作キーの操作数とを削減して、操作の負担を軽減することができる。
また、計算装置102は、任意税率キー25をさらに備えている。また、計算部9は、固定税率キー22,23および任意税率キー25のうちの操作された1つに対応付けられた税率に基づいて、税込額を計算する。また、固定税率キー22,23と最も高い税率が対応付けられた任意税率キー25とが、それぞれに対応付けられた税率の順に並ぶように配置されている。
これにより、固定税率キー22,23および任意税率キー25を視覚的に操作しやすくすることができる。
数値キー部21における数値キーは、それぞれに割り当てられた数値が大きくなる順(本実施形態では左から右へ大きくなる順)に配置されている。また、固定税率キー22,23および任意税率キー25が、数値キーにそれぞれ割り当てられた数値が増加する方向に沿って、それぞれに対応付けられた税率が高くなる順(本実施形態では左から右へ大きくなる順)に並ぶように配置されている。
これにより、数値キーの数値が増加する方向と、固定税率キーと任意税率キーとの税率が高くなる方向が同じになるので、視覚的に操作がしやすくなる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、図7〜図9に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同等の機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。また、本実施形態では、実施形態2の計算装置102による任意税率キー25への税率設定および任意税率キー25に設定された税率の確認について説明する。
図9は、計算装置102による本実施形態に係る税率設定および税率確認の動作を示す図である。図9においては、表示部3の左側に操作されるキーを添えて記載している。
ユーザが任意税率キー25へ税率を設定する場合、図9に示すように、まず、図7に示すクリアキー26が1度操作されるか、またはクリアエントリーキー27が2度操作されると、税率設定部11が起動して、税率設定・確認モードに移行する(A21)。A21の状態では、表示部3において、数値表示領域31に0が表示され、税率表示領域32に例えば10%の税率が表示されている。
A21の状態から、税率設定・確認モードにおいて任意税率キー25が操作されると、税率設定部11は、税率の設定が可能な状態に移行する(A22)。A22の状態では、税率設定部11は、計算情報として、税率設定・確認モードであることを計算情報として表示制御部10に提供する。
表示部3の計算情報表示領域33は、第1表示領域311、第2表示領域312および第3表示領域313に加えて、第2表示領域312と第3表示領域313とに接する第4表示領域314を有している。A22の状態において、表示制御部10は、第1表示領域311に「税」を表示させ、第4表示領域314に「率」を表示させる。これにより、計算情報表示領域33には、税率設定・確認モードを表す「税率」という文字が表示される。このとき、表示制御部10は、第2表示領域312に「込」という文字を表示させず、第3表示領域313に「抜」という文字を表示させない。
A22の状態から、例えば、税率を表す数値として「12」が数値キーの操作で入力されると、表示部3の数値表示領域31には、「12」が表示される(A23)。A23の状態から、任意税率キー25が操作されると、税率設定部11は、12を任意税率キー25に対応付ける税率として設定し、設定した税率を補助メモリ7に記憶させる(A24)。A24の状態では、表示制御部10は、表示部3における計算情報表示領域33の近傍に「=」を表示させる。これにより、税率設定が行なわれたことが表される。
A24の状態から、クリアキー26またはクリアエントリーキー27が操作されると、税率設定部11は、税率設定・確認モードを解除する(C21)、C21の状態では、税率設定部11が、税率を任意税率キー25に設定された税率を指定するように、補助メモリ7に記憶されている指定税率を書き替える。表示制御部10は、書き替えられた指定税率を税率表示領域32に表示させる。
一方、ユーザが任意税率キー25に設定された税率を確認する場合、図9に示すように、まず、クリアキー26またはクリアエントリーキー27が2度操作されると、図8に示す税率設定部11が起動して、税率設定・確認モードに移行する(B21)。B21の状態では、A21の状態と同様に、表示部3において、数値表示領域31に0が表示され、税率表示領域32に例えば10%の税率が表示されている。
B21の状態から、税率設定・確認モードにおいて税率確認の機能を有する税抜操作キー24が操作されると、税率の確認が可能な状態に移行する(B22)。B22の状態において、税率設定部11は、任意税率キー25に設定されている税率を補助メモリ7から読み出す。表示制御部10は、税率設定部11によって読み出された税率(12%)を数値表示領域31に「12」と表示させる(B22)。
B22の状態から、クリアキー26またはクリアエントリーキー27が操作されると、税率設定部11は、税率設定・確認モードを解除する(C21)。
〔ソフトウェアによる実現例〕
計算装置101,102の制御ブロック(特に制御部8)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、計算装置101,102は、各機能を実現するソフトウェアである制御プログラム(計算プログラム)の命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば少なくとも1つのプロセッサ(制御装置)を備えていると共に、上記制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な少なくとも1つの記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記制御プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。
上記プロセッサとしては、例えばCPU4を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM6等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM5などをさらに備えていてもよい。また、上記制御プログラムは、該制御プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。
なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
〔まとめ〕
本発明の態様1に係る計算装置は、金額を表示する表示部と、複数の異なる固定の税率が対応付けられた複数の固定税率キーと、操作された1つの前記固定税率キーに対応付けられた税率に基づいて、税込額を計算する計算部と、前記計算部によって計算された金額を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えている。
上記の構成によれば、1つの固定税率キーを操作することで、税率の指定と、指定された税率に基づく税込額の計算とが実行される。これにより、税率を設定するための操作キーと、税込額の計算を行なうための操作キーとを個別に設ける従来の計算装置と比べて、操作キーを削減することができる。操作キーが削減されることに伴い、操作キーの操作数も削減される。それゆえ、操作の負担を軽減することができる。
本発明の態様2に係る計算装置は、上記態様1において、前記計算部が前記表示部に表示された金額に当該税率を乗じた税額を当該金額に加算してもよい。
本発明の態様3に係る計算装置は、上記態様1または2において、前記表示制御部が、操作された前記固定税率キーに対応付けられた税率を前記表示部に表示させてもよい。
上記の構成によれば、表示部において、指定されている税率が税込額とともに表示されるので、税率を視覚的に把握することができる。これにより、指定されている税率がわからないために税率を指定するためのキー操作を行なう必要がなくなる。
本発明の態様4に係る計算装置は、上記態様1から3のいずれかにおいて、前記表示制御部が、前記税込額が前記表示部に表示された状態で、操作された前記固定税率キーと同じ前記固定税率キーの操作に応じて得られた税額を前記表示部に表示させ、当該税額が前記表示部に表示された状態で、操作された前記固定税率キーと同じ前記固定税率キーの操作に応じて得られた前記税込額を前記表示部に表示させてもよい。
上記の構成によれば、同じ固定税率キーの操作によって、税込額と税額とを表示することができる。これにより、税込額と税額とを交互に表示させることができる。したがって、両者の比較を容易に行なうことができる。
本発明の態様5に係る計算装置は、上記態様3または4において、税額を減じる操作を行なうための税抜操作キーをさら1つに備え、前記表示制御部が、前記税抜操作キーの操作に応じて、前記表示部に表示されている前記税率に基づいて得られた税抜額を前記表示部に表示させてもよい。
上記の構成によれば、複数の税率に共通した税抜操作キーを操作することで、税抜額を計算することができる。これにより、税率に応じた税抜操作キーを複数備える従来の計算装置と比べて、税抜操作キーを削減することができる。また、税抜操作キーが複数あることによる誤操作を防止することができる。
本発明の態様6に係る計算装置は、上記態様3または4において、表示部が、前記計算部によって行なわれる計算が税込計算、税抜計算および税額計算のいずれか1つであることを表す計算情報を、税率に近接した位置に表示してもよい。
上記の構成によれば、ユーザは、表示部において注目を引く税率を確認した後に、税率に近接した位置に表示された計算情報を確認するように視線を動かす。このように、税率と計算情報とが近接して視覚効果的に配置されているので、税率と計算情報とを容易に把握することができる。
本発明の態様7に係る計算装置は、上記態様1から6のいずれかにおいて、任意の税率が対応付けられた任意税率キーをさらに備え、前記計算部が、前記任意税率キーおよび複数の前記固定税率キーのうちの操作された1つに対応付けられた税率に基づいて、税込額を計算し、前記任意税率キーに最も高い税率が対応付けられ、前記固定税率キーと前記任意税率キーとが、それぞれに対応付けられた税率の順に並ぶように配置されていてもよい。
上記の構成によれば、固定税率キーと任意税率キーとが税率の順に並ぶので、視覚的に操作がしやすくなる。
本発明の態様8に係る計算装置は、上記態様7において、数値を入力するための数値キーであって、それぞれに割り当てられた数値が大きくなる順に配置されている複数の数値キーをさらに備え、前記固定税率キーおよび前記任意税率キーが、前記数値キーにそれぞれ割り当てられた数値が増加する方向に沿って、それぞれに対応付けられた税率が高くなる順に並ぶように配置されていてもよい。
上記の構成によれば、数値キーの数値が増加する方向と、固定税率キーと任意税率キーとの税率が高くなる方向が同じになるので、視覚的に操作がしやすくなる。
本発明の態様9に係る計算装置は、上記態様1から8のいずれかにおいて、前記固定税率キーのそれぞれには、対応付けられた税率が明示されていてもよい。
上記の構成によれば、固定税率キーに対応付けられた税率を容易に把握することができる。これにより、固定税率キーの誤操作を少なくすることができる。
本発明の態様10に係る計算方法は、計算装置に設けられた表示部に金額を表示させる表示ステップと、前記計算装置に設けられた、複数の異なる税率が対応付けられた複数の固定税率キーのいずれか1つの操作に基づいて税込額を計算する計算ステップと、を含み、前記表示ステップにおいて、計算された金額を前記表示部に表示させる。
上記の構成によれば、態様1に係る計算装置と同様、操作キーを削減することができるとともに、操作キーの操作数も削減される。それゆえ、操作の負担を軽減することができる。
本発明の各態様に係る計算装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記計算装置が備える各部(ソフトウェア要素)として動作させることにより上記計算装置をコンピュータにて実現させる計算装置の計算プログラムも、本発明の範疇に入る。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
3 表示部
9 計算部
10 表示制御部
21 数値キー部
22,23 固定税率キー
24 税抜操作キー
25 任意税率キー
101,102 計算装置

Claims (11)

  1. 金額を表示する表示部と、
    複数の異なる固定の税率が対応付けられた複数の固定税率キーと、
    操作された1つの前記固定税率キーに対応付けられた税率に基づいて、税込額を計算する計算部と、
    前記計算部によって計算された金額を前記表示部に表示させる表示制御部と、を備えていることを特徴とする計算装置。
  2. 前記計算部は、前記表示部に表示された金額に当該税率を乗じた税額を当該金額に加算する、ことを特徴とする請求項1に記載の計算装置。
  3. 前記表示制御部は、操作された前記固定税率キーに対応付けられた税率を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の計算装置。
  4. 前記表示制御部は、前記税込額が前記表示部に表示された状態で、操作された前記固定税率キーと同じ前記固定税率キーの操作に応じて得られた税額を前記表示部に表示させ、当該税額が前記表示部に表示された状態で、操作された前記固定税率キーと同じ前記固定税率キーの操作に応じて得られた前記税込額を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の計算装置。
  5. 税額を減じる操作を行なうための税抜操作キーをさら1つに備え、
    前記表示制御部は、前記税抜操作キーの操作に応じて、前記表示部に表示されている前記税率に基づいて得られた税抜額を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項3または4に記載の計算装置。
  6. 表示部は、前記計算部によって行なわれる計算が税込計算、税抜計算および税額計算のいずれか1つであることを表す計算情報を、税率に近接した位置に表示することを特徴とする請求項3から5のいずれか1項に記載の計算装置。
  7. 任意の税率が対応付けられた任意税率キーをさらに備え、
    前記計算部は、前記任意税率キーおよび複数の前記固定税率キーのうちの操作された1つに対応付けられた税率に基づいて、税込額を計算し、
    前記任意税率キーには、最も高い税率が対応付けられ、
    前記固定税率キーと前記任意税率キーとは、それぞれに対応付けられた税率の順に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の計算装置。
  8. 数値を入力するための数値キーであって、それぞれに割り当てられた数値が大きくなる順に配置されている複数の数値キーをさらに備え、
    前記固定税率キーおよび前記任意税率キーは、前記数値キーにそれぞれ割り当てられた数値が増加する方向に沿って、それぞれに対応付けられた税率が高くなる順に並ぶように配置されていることを特徴とする請求項7に記載の計算装置。
  9. 前記固定税率キーのそれぞれには、対応付けられた税率が明示されていることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の計算装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の計算装置としてコンピュータを機能させるための計算プログラムであって、前記計算部および前記表示制御部としてコンピュータを機能させるための計算プログラム。
  11. 計算装置に設けられた表示部に金額を表示させる表示ステップと、
    前記計算装置に設けられた、複数の異なる税率が対応付けられた複数の固定税率キーのいずれか1つの操作に基づいて税込額を計算する計算ステップと、を含み、
    前記表示ステップにおいて、計算された金額を前記表示部に表示させることを特徴とする計算方法。
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