JP2020186924A - 振動計測装置 - Google Patents

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雅隆 田邊
Masataka Tanabe
雅隆 田邊
慎司 梶原
Shinji Kajiwara
慎司 梶原
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Abstract

【課題】軸周りのねじり振動及び出力方向の振動以外の方向に作用する振動について計測可能な振動計測装置を提供する。【解決手段】センサー部は、第1の出力方向成分を含む第1の計測方向についての振動と、第1の出力方向の軸周りの第1の軸周り出力方向成分を含む第1の軸周り計測方向についての振動と、第1の出力方向と直交する第2の出力方向成分を含む方向であって、第1の計測方向とは異なる方向である第2の計測方向についての振動と、第2の出力方向の軸周りの第2の軸周り出力方向成分を含む方向であって、第1の軸周り計測方向とは異なる方向である第2の軸周り計測方向についての振動と、のそれぞれについて計測可能に構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、振動を計測する振動計測装置に関する。
従来、振動を計測する振動計測装置において、減速機にて生じるねじり振動を計測するために減速機の出力軸の軸周りに作用するトルクを計測可能な計測装置が用いられている。そのような振動を計測する振動計測装置において、軸方向に作用する荷重についても計測可能な計測装置について特許文献1に開示されている。
特開2013−79823号公報
ところが、出力軸の軸方向の振動及び出力軸の軸周りのねじり振動だけでは説明のつかないような方向についての振動が生じていることがわかった。特許文献1に開示された計測装置では、軸周りのねじり振動及び軸方向の振動については計測可能かもしれないが、その他の方向に作用する振動については計測することができない。
そこで、本発明は上記の事情に鑑み、軸周りのねじり振動及び軸方向の振動以外の方向に作用する振動について計測可能な振動計測装置を提供することを目的としている。
本発明の振動計測装置は、振動の計測対象となる計測対象減速機における入力軸に接続された回転駆動部と、前記回転駆動部によって前記計測対象減速機の前記入力軸が回転駆動された際に、前記計測対象減速機の出力軸で生じる振動を計測するセンサー部とを備え、前記センサー部は、第1の出力方向成分を含む第1の計測方向についての振動と、前記第1の出力方向の軸周りの第1の軸周り出力方向成分を含む第1の軸周り計測方向についての振動と、前記第1の出力方向と直交する第2の出力方向成分を含む方向であって、前記第1の計測方向とは異なる方向である第2の計測方向についての振動と、前記第2の出力方向の軸周りの第2の軸周り出力方向成分を含む方向であって、前記第1の軸周り計測方向とは異なる方向である第2の軸周り計測方向についての振動と、のそれぞれについて計測可能に構成されている。
上記構成の振動計測装置では、第1の計測方向、第2の計測方向、第1の軸周り計測方向及び第2の軸周り計測方向についての振動を計測するので、より多くの方向についての振動を計測すると共に、それぞれの計測値に基づいて出力値を算出することができる。従って、振動についてさらに詳細に計測を行うことができる。
また、前記センサー部によって計測された振動についての計測値に基づいて、出力値を算出する演算部を備えていてもよい。
前記演算部は、少なくとも前記第1の計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第1の出力方向についての出力値を算出してもよい。
少なくとも第1の計測方向への振動についての計測値に基づいて、第1の出力方向についての出力値が算出されるので、第1の出力方向についての出力値を正確に算出することができる。
また、前記演算部は、少なくとも前記第1の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第1の軸周り出力方向についての出力値を算出してもよい。
少なくとも第1の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、第1の軸周り出力方向についての出力値が算出されるので、第1の軸周り出力方向についての出力値を正確に算出することができる。
また、前記演算部は、少なくとも前記第2の計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第2の出力方向についての出力値を算出してもよい。
少なくとも第2の計測方向への振動についての計測値に基づいて、第2の出力方向についての出力値が算出されるので、第2の出力方向についての出力値を正確に算出することができる。
また、前記演算部は、少なくとも前記第2の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第2の軸周り出力方向についての出力値を算出してもよい。
少なくとも第2の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、第2の軸周り出力方向についての出力値が算出されるので、第2の軸周り方向についての出力値を正確に算出することができる。
また、前記センサー部は、前記第1の出力方向に直交する直交面内で前記第2の出力方向に直交する第3の出力方向成分を含む方向であって、前記第1の計測方向及び前記第2の計測方向とは異なる方向である第3の計測方向についての振動を計測可能に構成されていてもよい。
第3の計測方向についての振動を計測可能に構成されているので、さらに多くの方向についての振動を計測すると共に、それぞれの計測値に基づいて出力値を算出することができる。従って、振動についてさらに詳細に計測を行うことができる。
また、前記センサー部によって計測された計測値に基づいて、出力値を算出する演算部を備え、前記演算部は、少なくとも前記第3の計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第3の出力方向についての出力値を算出してもよい。
少なくとも第3の計測方向への振動についての計測値に基づいて、第3の出力方向についての出力値が算出されるので、第3の出力方向についての出力値を正確に算出することができる。
また、前記センサー部は、前記第3の出力方向の軸周りの第3の軸周り出力方向成分を含む方向であって、前記第1の軸周り計測方向及び前記第2の軸周り計測方向とは異なる方向である第3の軸周り計測方向についての振動を計測可能に構成されていてもよい。
第3の軸周り計測方向についての振動を計測可能に構成されているので、さらに多くの方向についての振動を計測すると共に、それぞれの計測値に基づいて出力値を算出することができる。従って、振動についてさらに詳細に計測を行うことができる。
前記センサー部によって計測された計測値に基づいて、出力値を算出する演算部を備え、前記演算部は、少なくとも前記第3の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第3の軸周り出力方向についての出力値を算出してもよい。
少なくとも第3の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、第3の軸周り出力方向についての出力値が算出されるので、第3の軸周り出力方向についての出力値を正確に算出することができる。
本発明の振動計測装置は、振動の計測対象となる計測対象減速機における入力軸に接続された回転駆動部と、前記回転駆動部によって前記計測対象減速機の前記入力軸が回転駆動された際に、前記計測対象減速機の出力軸で生じる振動を計測するセンサー部と、前記センサー部で計測された計測値に基づいて出力値を算出する演算部と、前記演算部で算出された出力値を出力する出力部とを備え、前記出力部は、前記計測対象減速機の前記出力軸の延びる方向の第1の出力方向成分と、前記第1の出力方向についての軸周りの第1の軸周り出力方向成分と、前記第1の出力方向に直交する第2の出力方向成分と、前記第2の出力方向についての軸周りの第2の軸周り出力方向成分と、のそれぞれについての振動を出力可能に構成されている。
上記構成の振動計測装置では、出力軸の延びる方向の第1の出力方向成分、第1の出力方向についての軸周りの第1の軸周り出力方向成分、第1の出力方向に直交する第2の出力方向成分及び第2の出力方向についての軸周りの第2の軸周り出力方向成分のそれぞれについて作用する振動を出力できるので、減速機で生じた振動の各方向への成分について、さらに詳細に出力することができる。
また、前記出力部は、前記第1の出力方向に直交する直交面内で前記第2の出力方向に直交する第3の出力方向成分についての振動を出力可能に構成されていてもよい。
出力部が、第1の出力方向に直交する直交面内で第2の出力方向に直交する第3の出力方向成分についても振動を出力することができるので、減速機で生じた振動の第3の出力方向への成分についても出力することができ、振動をさらに詳細に計測することができる。
また、前記出力部は、前記第3の出力方向についての軸周りの第3の軸周り出力方向成分の振動を出力可能に構成されていてもよい。
出力部が、第3の出力方向についての軸周りの第3の軸周り出力方向成分についても振動を出力することができるので、減速機で生じた振動の第3の軸周り出力方向成分についても計測することができ、振動をさらに詳細に計測することができる。
また、前記出力軸に前記第1の軸周り出力方向へ作用するトルクのうちの少なくとも一部を、前記センサー部を介さずに、前記減速機における前記出力軸からセンサー部よりも出力側に位置する部材に向けて伝達するトルク伝達部をさらに備えていてもよい。
トルク伝達部を介して、第1の軸周り出力方向へ作用するトルクのうちの少なくとも一部を、センサー部を介さずに、減速機における出力軸からセンサー部よりも出力側に位置する部材に向けて伝達されるので、第1の軸周り出力方向に生じるトルクによってセンサー部にかかる負荷を低減させることができる。これにより、振動計測装置の信頼性を向上させることができる。
また、前記トルク伝達部は、前記センサー部よりも径方向の外側の位置で、前記減速機の前記出力軸と前記センサー部よりも前記出力側に位置する部材との間を接続するように設けられていてもよい。
トルク伝達部がセンサー部よりも径方向の外側の位置で、減速機の出力軸とセンサー部よりも出力側に位置する部材との間を接続するように設けられているので、簡易な構成によってセンサー部よりも出力側に位置する部材に向けてトルクを伝達することができる。
また、前記トルク伝達部は、前記出力軸及び前記部材に径方向の外側の位置で接続され、前記出力軸と前記部材との間を接続するカップリングであり、前記出力軸の径方向の外側の周面には径方向の外側へ突出した第1の突出部が設けられ、前記カップリングにおける前記出力軸に接続される部分の径方向の内側には、前記第1の出力方向に延びる第1の溝が設けられ、前記第1の突出部が前記第1の溝に篏合することにより、前記カップリングが前記出力軸に接続されていてもよい。
第1の突出部と第1の溝との篏合によりカップリングが出力軸に接続されるので、カップリングと出力軸との間の接続を簡易な構成によって行うことができる。
また、前記部材の径方向の外側の周面には径方向の外側へ突出した第2の突出部が設けられ、前記カップリングにおける前記部材に接続される部分の径方向の内側には、前記第1の出力方向に延びる第2の溝が設けられ、前記第2の突出部が前記第2の溝に篏合することにより、前記カップリングが前記部材に接続されてもよい。
第2の突出部と第2の溝との篏合によりカップリングが部材に接続されるので、カップリングと部材との間の接続を簡易な構成によって行うことができる。
また、前記トルク伝達部は、磁力によって一方から他方へ互いに前記第1の軸周り出力方向へ作用するトルクを伝達することが可能な第1のマグネットカップリング及び第2のマグネットカップリングを有し、前記第1のマグネットカップリングが前記出力軸に接続され、前記第2のマグネットカップリングが前記部材に接続されていてもよい。
第1のマグネットカップリング及び第2のマグネットカップリングによって第1の軸周り出力方向へ作用するトルクの伝達が行われるので、簡易な構成によって出力軸と部材との間のトルクの伝達を行うことができる。
また、前記トルク伝達部は、前記センサー部の径方向外側の周面に設けられ前記センサー部から前記出力軸に向けて少なくとも前記第1の出力方向に延びた挿入部と、前記出力軸に設けられ前記出力軸の径方向の外側の位置で前記挿入部を挟み込むように前記出力軸の周方向に2つ並べられて配置された第1の挟み込み部及び第2の挟み込み部とを有し、前記挿入部が、前記第1の挟み込み部と前記第2の挟み込み部との間に挟み込まれて配置されてもよい。
センサー部の径方向外側の周面に設けられた挿入部が、第1の挟み込み部と第2の挟み込み部との間に挟み込まれて出力軸とセンサー部との間の接続が行われるので、センサー部の中心に近い位置を通じてのトルクの伝達を抑えながら、出力軸からのトルクの伝達を簡易な構成によって行うことができる。
また、本発明の振動計測装置は、振動の計測対象となる計測対象減速機における入力軸に接続された回転駆動部と、前記回転駆動部によって前記計測対象減速機の前記入力軸が回転駆動された際に、前記計測対象減速機の出力軸で生じる振動を計測するセンサー部と、前記センサー部で計測された計測値に基づいて出力値を算出する演算部と、前記演算部で算出された出力値を出力する出力部とを備え、前記出力部は、前記計測対象減速機の前記出力軸の延びる方向の第1の出力方向成分と、前記第1の出力方向に直交する第2の出力方向成分と、前記第2の出力方向についての軸周りの第2の軸周り出力方向成分と、のそれぞれについて作用する振動を出力可能に構成されている。
上記構成の振動計測装置では、出力軸の延びる方向の第1の出力方向成分、第1の出力方向に直交する第2の出力方向成分及び第2の出力方向についての軸周りの第2の軸周り出力方向成分のそれぞれについて作用する振動を出力できるので、減速機で生じた振動の各方向への成分について、さらに詳細に出力することができる。
本発明によれば、減速機で生じた振動について、より多くの方向への成分を計測し、出力することができるので、振動をさらに詳細に計測し、出力することができる。振動についてより詳細に計測し、出力することが可能なので、振動についてのより多くの情報を取得することができ、取得した情報に基づいて、例えばより確実に制振を行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る振動計測装置の模式的な側面図である。 図1の振動計測装置における減速機の出力軸で振動が生じたときに、センサー部によって振動を計測可能な方向のそれぞれについて示した斜視図である。 図1の振動計測装置におけるセンサーで測定された測定値から出力部で出力値を出力するまでのデータのフローについて示したブロック図である。 図1の振動計測装置における測定値から出力値を算出する際の測定値と出力値との関係について説明するための説明図である。 本発明の第2実施形態に係る振動計測装置において、減速機の出力軸と、センサー部よりも出力側に位置する部材との間の接続部分について示した側面図である。 図5のVI−VI線に沿う断面図である。 本発明の第3実施形態に係る振動計測装置において、減速機の出力軸と、カップリングとの間の接続部分について示した断面図である。 本発明の第4実施形態に係る振動計測装置において、減速機の出力軸と、センサー部よりも出力側に位置する部材との間の接続部分について示した側面図である。 本発明の第5実施形態に係る振動計測装置において、減速機の出力軸と、センサー部との間の接続部分について示した斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係る振動計測装置について、添付図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る振動計測装置1aの構成を示す模式的な側面図である。図1では、説明のために一部が断面として示されている。
振動計測装置1aは、回転駆動部2と、負荷部3と、センサー部4とを備えている。振動計測装置1aの一端部に回転駆動部2が配置され、振動計測装置1aの他端部に負荷部3が配置されている。回転駆動部2と負荷部3との間の位置には、振動を計測する計測対象の減速機(計測対象減速機)5を設置するためのスペースが設けられている。図1には、減速機5を設置するためのスペースに、減速機5が配置された状態について示されている。
本実施形態においては、振動計測装置1aにおける一方の回転駆動部2が設けられた側を入力側というものとし、振動計測装置1aにおける他方の負荷部3が設けられた側を出力側というものとする。
回転駆動部2と減速機5との間の位置には、入力軸トルクセンサー6が配置されている。センサー部4と負荷部3との間の位置には、出力軸トルクセンサー7が配置されている。
センサー部4は、円筒状の本体部4aと、本体部4aから負荷部3の方へ向かって突出した軸部4bとを備えている。
回転駆動部2の入力軸2aと入力軸トルクセンサー6との間の位置には、入力軸2aと入力軸トルクセンサー6とを接続するためのカップリング8が設けられている。また、入力軸トルクセンサー6と減速機5の入力軸5aとの間の位置には、入力軸トルクセンサー6と入力軸5aとを接続するためのカップリング9が設けられている。センサー部4の軸部4bと出力軸トルクセンサー7との間の位置には、軸部4bと出力軸トルクセンサー7とを接続するためのカップリング10が設けられている。出力軸トルクセンサー7と負荷部3との間の位置には、出力軸トルクセンサー7と負荷部3とを接続するためのカップリング11が設けられている。
減速機5は、入力軸5aと、出力軸5bとを備え、入力軸5aから入力された回転を、減速させて出力軸5bで出力させることができる。また、それに従って、出力軸5bで得られるトルクを、入力軸5aで入力されるトルクよりも大きくすることができる。本実施形態では、減速機5は、振動についての計測対象の減速機である。そのため、振動計測装置1aでは、減速機5が着脱可能となるように構成されている。
振動計測装置1aの減速機についての設置スペースに配置された減速機5についての振動の計測を終えると、振動計測装置1aから減速機5を取り外すことができる。また、振動についての計測を行いたい減速機があれば、その減速機を、設置スペースへ配置し、その減速機についての振動を計測することができる。
また、本実施形態では、計測対象の減速機5を振動計測装置1aの内部で支持するためのベース19が、減速機5及びセンサー部4を囲むように設けられている。
本実施形態では、回転駆動部2は、モーターである。回転駆動部2は、減速機5に対向する位置に向けて突出した入力軸2aを備えている。つまり、入力軸2aは、出力側に向けて突出している。回転駆動部2は、入力軸2aがベアリング18によって回転可能に支持されている。また、回転駆動部2は、ベース19によって支持されて構成されている。
本実施形態では、負荷部3は、径方向に延びた軸3aと、軸の径方向の両端部に設けられた錘3bと、軸3aの径方向の中心位置から回転駆動部2側に突出して延びた回転軸3cとを有して構成されている。負荷部3の回転軸3cは、ベアリング17によって、ベース19に対し回転可能に支持されている。負荷部3がこのように構成されているので、錘3bを回転軸3cの軸周りに回転させるために回転軸3cに負荷が作用する。従って、回転軸3cを回転させる際に、減速機5の出力軸5bに負荷となるトルクが作用する。出力軸5bに負荷となるトルクが作用すると、これによって出力軸5bに振動が発生する可能性がある。
本実施形態では、ベアリング17は、ベース19及び回転軸3cに対し軸方向について相対的に変位を行わないように、ベース19と回転軸3cとの間に配置されている。回転軸3cが変位すると、それによって減速機5で生じる振動のうち、出力軸5bの軸方向成分についての振動が影響を受ける可能性がある。そのため、後述するような振動の計測をセンサー部4によって正確に行うことができなくなる可能性がある。そのため、本実施形態では、ベアリング17は、回転軸3cに対し軸方向に相対移動を行わないように構成されている。
なお、本実施形態では、負荷部3は径方向に延びた軸3aと、錘3bと、軸方向に延びた回転軸3cとを有して構成されているが、負荷部3はモーターであってもよい。負荷部3の位置に、回転駆動部2とは逆方向の回転を行うモーターを配置することにより、減速機5の出力軸5bに負荷となるトルクを作用させることができる。このように、減速機5の出力軸5bに負荷となるトルクを作用させることができるのであれば、負荷部3はモーターであってもよい。また、負荷部3は、ブレーキであってもよい。回転軸3cの軸周りの回転を止めるようなブレーキを負荷部3の位置に配置すれば、回転軸3cの回転に対し負荷となるトルクを作用させることができる。従って、減速機5の出力軸5bに負荷となるトルクを作用させることができる。
また、負荷部3は、他の形式であってもよい。出力軸5bに回転の際の負荷となるトルクを作用させることができるのであれば、どのような形式であってもよい。また、負荷部3は無くてもよい。減速機5の出力軸5bが回転する際には、減速機5の内部でギア同士の摩擦等により出力軸5bの回転への負荷が生じる。この負荷によって振動が生じ、センサー部4でその振動を計測することができるのであれば、負荷部3は振動計測装置1aに設けられなくてもよい。
センサー部4は、減速機5と出力軸トルクセンサー7との間の位置に配置されている。また、本実施形態では、センサー部4は、6軸センサーとして構成されている。つまり、センサー部4は、3つの軸方向に作用する力と、3つの軸方向についての軸周り方向に作用するトルクとについて計測することが可能に構成されている。また、振動計測装置1aは、センサー部4によって計測された計測値に基づいて出力値を算出し、出力値を出力することが可能に構成されている。
センサー部4は、歪みゲージ型のセンサーであってもよいし、静電容量型のセンサーであってもよい。また、センサー部4は、他の形式のセンサーであってもよい。6軸センサーとしての機能を有していれば、センサー部4の形式は何であってもよい。
図2に、減速機5の出力軸5bにおける出力側の端部についての斜視図を示す。図2を用いて、出力軸5bに振動が生じたときに振動計測装置1aによって出力することが可能な方向を説明する。図2には、減速機5における出力軸5bの延びる方向に直交する仮想的な平面S1が示されている。
本実施形態では、振動計測装置1aは、センサー部4によって計測された計測値に基づいて、減速機5の出力軸5bの延びる第1の出力方向D1と、第1の出力方向D1に直交する第2の出力方向D2と、第1の出力方向D1に直交する平面である平面S1(直交面)内で第2の出力方向D2に直交する第3の出力方向D3との3つの軸方向に作用する力について算出し、出力することができる。また、振動計測装置1aは、センサー部4によって計測された計測値に基づいて、第1の出力方向D1についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2と、第3の出力方向D3についての軸周りの第3の軸周り出力方向A3とに作用する軸周りの力について算出し、出力することができる。
減速機5についての振動を計測する際には、回転駆動部2の入力軸2aが回転することにより、減速機5の入力軸5aが回転する。入力軸2aが回転すると、減速機5によって出力軸5bでの回転についての減速が行われる。従って、出力軸5bは、入力軸5aよりも少ない回転数で回転する。また、出力軸5bにおけるトルクは、入力軸5aにおけるトルクよりも大きい。
出力軸5bには、センサー部4が接続されているので、減速機5の出力軸5bで振動が発生したときには、センサー部4で振動を計測し、計測値に基づいて算出された出力値を出力することができる。本実施形態では、センサー部4は、第1の出力方向D1成分と、第2の出力方向D2成分と、第3の出力方向D3成分との3つの軸方向についての出力方向と、第1の軸周り出力方向A1成分と、第2の軸周り出力方向A2成分と、第3の軸周り出力方向A3成分との3つの軸周り方向についての出力方向のそれぞれに作用する力について出力することができるので、出力軸5bでそれぞれの方向の成分に作用する力が出力される。これにより、減速機5の出力軸5bにおいて、どの方向でどのような大きさの振動が生じているかを計測し、出力することができる。
図3に、振動計測装置1aについてのデータの流れを示すブロック図を示す。本実施形態の振動計測装置1aは、センサー部4の内部で、振動についての値を計測するセンサー20を備えている。また、振動計測装置1aは、センサー20によって計測された振動についての計測値に基づいて出力値を算出する演算部21を備えている。また、振動計測装置1aは、演算部21によって算出された出力値を出力する出力部22を備えている。
本実施形態のセンサー部4は、振動が生じたときに、振動についての計測値を計測するセンサー20を備えている。センサー20は、例えば歪みゲージである。本実施形態では、センサー20は、減速機5の出力軸5bに、一定の方向に作用する力を計測する。センサー20によって計測された力についての計測値は、演算部21に送られる。演算部21は、センサー20によって計測された計測値に基づいて、出力値を算出する。演算部21は、例えば、計測された計測値についての信号を増幅するアンプの内部に設けられている。演算部21で算出された出力値は、出力部22に送られる。出力部22は、出力値を表示し、出力する。出力部22は、例えば、ディスプレイである。
センサー20によって計測された振動についての計測値に基づいて、演算部21で振動についての出力値を算出する際の、演算部21での計算について説明する。図4に、センサー20によって計測される振動についての計測値の計測方向と出力値の出力方向との関係について示す。図4では、振動について、第1の出力方向D1成分の出力値と、第2の出力方向D2成分の出力値とを出力する場合について説明する。
センサー20は、第1の出力方向D1成分を含む第1の計測方向I1についての振動の計測値と、第1の出力方向D1と直交する第2の出力方向D2成分を含む方向であって、第1の計測方向I1とは異なる方向である第2の計測方向I2についての振動と、についての計測値を計測することが可能に構成されている。例えば、第1の計測方向I1に延びる歪みゲージと、第2の計測方向I2に延びる歪みゲージとを交差させて取り付けることにより、第1の計測方向I1と、第2の計測方向I2とについての振動を計測することができる。第1の計測方向I1についての計測値と第2の計測方向I2についての計測値とが計測されれば、第1の計測方向I1についての計測値と第2の計測方向I2についての計測値とに基づいて、演算部21が、第1の出力方向D1についての出力値と第2の出力方向D2についての出力値とを算出することができる。第1の計測方向I1及び第2の計測方向I2と、第1の出力方向D1及び第2の出力方向D2との間の関係については、予め試験により検出されていてもよい。
このとき、第1の計測方向I1と第1の出力方向D1とが同じ方向であれば、第1の計測方向I1についての計測値がそのまま第1の出力方向D1成分についての出力値として用いられる。従って、その場合には、第1の計測方向I1についての計測値のみに基づいて、第1の出力方向D1成分についての出力値が定められる。このことについては、第2の計測方向I2についても同様である。
また、軸周り方向についても、軸方向と同様である。つまり、センサー20は、第1の出力方向D1の軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分を含む第1の軸周り計測方向についての振動と、第2の出力方向D2の軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分を含む方向であって、第1の軸周り計測方向とは異なる方向である第2の軸周り計測方向についての振動とについて、計測することができる。また、センサー20によって計測された第1の軸周り計測方向についての振動と、第2の軸周り計測方向についての振動と、に基づいて、演算部21が、第1の軸周り出力方向A1についての出力値と、第2の軸周り出力方向A2についての出力値とを算出することができる。
このとき、第1の軸周り計測方向と第1の軸周り出力方向A1とが同じ方向であれば、第1の軸周り計測方向についての計測値がそのまま第1の軸周り出力方向A1成分についての出力値として用いられる。従って、その場合には、第1の軸周り計測方向についての計測値のみに基づいて、第1の軸周り出力方向A1成分についての出力値が定められる。このことについては、第2の軸周り計測方向についても同様である。
このように、演算部21は、少なくとも第1の計測方向I1への振動についての計測値に基づいて、第1の出力方向D1についての出力値を算出する。また、演算部21は、少なくとも第1の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、第1の軸周り出力方向A1についての出力値を算出する。また、演算部21は、少なくとも第2の計測方向I2への振動についての計測値に基づいて、第2の出力方向D2についての出力値を算出する。また、演算部21は、少なくとも第2の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、第2の軸周り出力方向A2についての出力値を算出する。
また、本実施形態では、計測する軸方向についての方向の数が、2方向だけでなく、3方向について計測できるように、振動計測装置1aが構成されている。つまり、センサー20は、第1の計測方向I1及び第2の計測方向I2だけでなく、さらに第3の計測方向を加えた、3つの計測方向によって振動を計測可能に構成されている。センサー20は、第1の出力方向D1に直交する直交面内で第2の出力方向D2に直交する第3の出力方向D3成分を含む方向であって、第1の計測方向I1及び第2の計測方向I2とは異なる方向である計測方向(第3の計測方向)についての振動を計測可能に構成されている。また、演算部21は、第1の計測方向I1、第2の計測方向I2、第3の計測方向に基づいて、第1の出力方向D1、第2の出力方向D2、第3の出力方向D3についての振動の出力値の算出を行うように構成されている。また、このとき、演算部21は、少なくとも第3の計測方向への振動についての計測値に基づいて、第3の出力方向D3についての出力値の算出を行うように構成されている。
第1の計測方向I1、第2の計測方向I2及び第3の計測方向についての3方向についての軸方向の計測値を計測することにより、第1の計測方向I1、第2の計測方向I2及び第3の計測方向についての計測値に基づいて、第1の出力方向D1成分と、第2の出力方向D2成分と、第3の出力方向D3成分との3つの軸方向の出力方向成分に作用する力について算出し、出力することができる。従って、図2に示される3つの軸方向の出力方向成分(D1成分、D2成分、D3成分)に作用する力について出力することができる。
また、軸周り方向についても同様に、3方向についての計測が行われるように振動計測装置1aが構成されている。つまり、センサー20は、第3の出力方向D3の軸周りの第3の軸周り出力方向A3成分を含む方向であって、第1の軸周り計測方向及び第2の軸周り計測方向とは異なる方向である計測方向(第3の軸周り計測方向)についての振動を計測可能に構成されている。演算部21は、第1の軸周り計測方向、第2の軸周り計測方向及び第3の軸周り計測方向についての振動の計測値に基づいて、第1の軸周り出力方向A1、第2の軸周り出力方向A2及び第3の軸周り出力方向A3についての出力値の算出を行うように構成されている。演算部21は、少なくとも第3の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、第3の軸周り出力方向A3についての出力値の算出を行うように構成されている。
3方向についての軸周り方向の計測値を計測することにより、第1の軸周り計測方向、第2の軸周り計測方向及び第3の軸周り計測方向についての計測値に基づいて、第1の軸周り出力方向A1成分と、第2の軸周り出力方向A2成分と、第3の軸周り出力方向A3成分との、3つの軸周り方向の出力方向成分に作用する力について算出し、出力することができる。従って、図2に示される3つの軸周り方向(A1方向成分、A2方向成分、A3方向成分)に作用する力について出力することができる。つまり、第1の軸周り計測方向、第2の軸周り計測方向及び第3の軸周り計測方向についての振動の計測値を計測することにより、第1の軸周り計測方向、第2の軸周り計測方向及び第3の軸周り計測方向についての振動の計測値に基づいて、第1の軸周り出力方向A1成分、第2の軸周り出力方向A2成分及び第3の軸周り出力方向A3成分についての出力方向成分の出力値を算出し、出力することができる。
なお、上記実施形態では、3方向の軸方向についての計測方向の振動について計測し、3方向の軸方向の出力方向成分についての振動を出力し、3方向の軸周り方向についての計測方向の振動について計測し、3方向の軸周り方向の出力方向成分について出力するように構成されているが、本発明は上記実施形態に限定されない。少なくとも、第1の出力方向D1成分を含む第1の計測方向I1についての振動と、第1の出力方向D1の軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分を含む第1の軸周り計測方向についての振動と、第1の出力方向D1と直交する第2の出力方向D2成分を含む方向であって、第1の計測方向I1とは異なる方向である第2の計測方向I2についての振動と、第2の出力方向D2の軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分を含む方向であって、第1の軸周り計測方向とは異なる方向である第2の軸周り計測方向についての振動と、の4つの計測方向のそれぞれについて計測可能に構成されていればよい。
また、振動計測装置1aは、上記の4つの計測方向のそれぞれについて計測可能であると共に、第1の出力方向D1に直交する直交面内で第2の出力方向D2に直交する第3の出力方向D3成分を含む方向であって、第1の計測方向I1及び前記第2の計測方向I2とは異なる方向である第3の計測方向についての振動を計測可能に構成されていてもよい。これにより、振動計測装置1aは、計5方向についての振動の計測値を計測可能に構成されてもよい。また、振動計測装置1aは、上記の4つの計測方向のそれぞれについて計測可能であると共に、第3の出力方向D3の軸周りの第3の軸周り出力方向A3成分を含む方向であって、第1の軸周り計測方向及び第2の軸周り計測方向とは異なる方向である第3の軸周り計測方向についての振動を計測可能に構成されていてもよい。
なお、本実施形態では、演算部21は、計測値の信号を増幅させるアンプの内部に設けられる構成について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、演算部21は、センサー部4の内部に設けられてもよい。また、演算部21は、振動計測装置1aの外部に接続されたPC等であってもよい。また、本実施形態では、出力部22は、ディスプレイである構成について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、出力部22は、アンプに設けられていてもよい。出力部22は、出力値を出力することができるのであれば、どのように構成されてもよい。演算部21及び出力部22は、必ずしも振動計測装置1aに含まれなくてもよい。振動計測装置1aの外部に接続された演算部21及び出力部22に向けてそれぞれの方向についての振動の計測値のデータが送られ、外部の演算部21で算出されたそれぞれの方向についての出力値が外部の出力部22で出力されるように構成されてもよい。
センサー部4のセンサー20で計測された計測値(計測データ)は、配線を介して演算部21に送られ、演算部21で算出された出力値(出力データ)は、配線を介して出力部22に送られている。なお、計測値及び出力値は、配線を介して伝達される形態に限定されない。計測値及び出力値は、配線以外によって伝達が行われてもよい。例えば、無線でデータの通信が行われる形態であってもよく、例えば、無線LANによってデータが送られる形態であってもよい。無線のデータ通信手段によってデータを送ることにより、振動についての計測を行う際に、配線が邪魔にならずに振動の計測を行うことができる。
また、センサー部4が静電容量型のセンサーを有する場合には、センサー部4が、それぞれの方向についての力検出部での変形量を、静電容量の変化を検出することによって計測するように構成されてもよい。それぞれの計測方向についての計測値が計測されると、それぞれの計測値に基づいて、それぞれの出力方向について作用する力の出力値が、演算部21で算出されるように構成されてもよい。
本実施形態では、センサー部4は、減速機5の出力軸5bのそれぞれの方向に作用する力を計測している。出力軸5bに作用する力の変動を計測することによって、それぞれの方向についての振動が生じているか否か、それぞれの方向についてどれくらいの大きさの振動が生じているかを計測し、出力している。なお、センサー部4は、力の変動が計測されることによる振動の計測に限定されない。センサー部4が変位を計測し、変位の計測によって振動が計測されてもよい。振動計測装置1aは、変位についての計測値に基づいて、変位についての出力値が出力されるように構成されてもよい。
本実施形態では、センサー部4としては、第1の軸周り出力方向A1についてのトルクを計測可能な範囲については限界がある。センサー部4によって計測可能な許容領域を超えセンサー部4によって計測できないような比較的大きな第1の軸周り出力方向A1のトルクについては、別に設けられた出力軸トルクセンサー7を用いて計測することができる。本実施形態では、センサー部4は、減速機5と負荷部3との間の位置で、センサー部4によって計測できないような大きなトルクに対しても耐えることができるように構成されている。従って、減速機5の出力軸5bに第1の軸周り出力方向A1への大きなトルクが作用したときには、トルクがセンサー部4を介して出力軸トルクセンサー7へ伝達され、そこでトルクを計測することができる。
本実施形態の振動計測装置1aによれば、センサー部4が、第1の出力方向D1及び第1の軸周り出力方向A1だけでなく、第1の出力方向D1に直交する第2の出力方向D2及び第2の軸周り出力方向A2に作用する振動についても計測可能に構成されている。従って、減速機5の出力軸5bに振動が生じた際に、より多くの方向への成分について振動の計測し、出力することができる。
振動計測装置1aが第1の出力方向D1及び第1の軸周り出力方向A1だけでなく、第1の出力方向D1に直交する第2の出力方向D2及び第2の軸周り出力方向A2に作用する振動についても出力可能に構成されているので、出力軸5bが水平方向に沿うD2方向についての振動や、図1に示される状態で出力軸5bの出力側の先端部が上下方向に傾くような軸周り出力方向A2について出力軸5bがねじれる方向への振動が生じたときに、これらの振動を計測し、出力することができる。
また、振動計測装置1aは、第3の出力方向D3についても出力軸5bに作用する力の変動を出力することができるので、図1に示される状態で出力軸5bに上下方向の振動が生じたときに、この振動を計測し、出力することができる。また、センサー部4は、第3の軸周り出力方向A3についても出力軸5bに作用する力の変動を出力することができるので、図1に示される状態で出力軸5bの出力側の先端部が紙面に垂直な方向に傾くような軸周り出力方向A3について出力軸5bがねじれる方向への振動が生じたときに、この振動を計測し、出力することができる。
このように振動の計測が行われることにより、振動がどの方向にどのような大きさで生じているかをより詳細に計測し、出力することができる。振動についてより詳細に計測し、出力することが可能なので、振動についてのより多くの情報を取得することができ、取得した計測結果に基づいて振動への対策を行うことができる。そのため、効率的に振動の対策を行うことができ、例えばより確実な制振を行うことができる。また、より細かな振動の対策を行うことができる。
なお、上記実施形態においては、出力部22は、第1の出力方向D1成分と、第2の出力方向D2成分と、第3の出力方向D3成分との3つの軸方向の出力方向成分に作用する力と、第1の出力方向D1についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分と、第3の出力方向D3についての軸周りの第3の軸周り出力方向A3成分との3つの軸周り方向の出力方向成分に作用する力について出力可能に構成されている。つまり、出力部22は、計6方向について減速機5の出力軸5bに作用する力について出力可能に構成されている。しかしながら、本発明は上記実施形態に限定されない。出力部22は、必ずしも6方向についての振動の出力を行えるように構成されていなくてもよい。出力部22は、少なくとも、第1の出力方向D1成分と、第1の出力方向D1についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分と、第1の出力方向に直交する第2の出力方向D2成分と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分と、のそれぞれについて作用する振動を出力可能に構成されていればよい。第1の出力方向D1成分と、第1の軸周り出力方向A1成分と、第2の出力方向D2成分と、第2の軸周り出力方向A2成分とのそれぞれについて作用する振動を出力することにより、より多くの方向についての振動を計測し出力することができ、振動がどの方向にどのような大きさで生じているかをより詳細に計測し出力することができる。
また、出力部22は、第1の出力方向D1成分と、第1の出力方向についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分と、第1の出力方向に直交する第2の出力方向D2成分と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分と、第3の出力方向D3成分とのそれぞれについて作用する振動を出力可能に構成されていてもよい。すなわち、出力部22は、第1の出力方向D1成分と、第2の出力方向D2成分と、第3の出力方向D3成分との3つの軸方向の出力方向成分に作用する力と、第1の出力方向D1についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分との2つの軸周り方向の出力方向成分に作用する力について出力可能に構成されていてもよい。
また、出力部22は、第1の出力方向D1成分と、第1の出力方向D1についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分と、第1の出力方向D1に直交する第2の出力方向D2成分と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分と、第3の出力方向D3について軸周りの軸周り出力方向A3成分とのそれぞれについて作用する振動を出力可能に構成されていてもよい。すなわち、出力部22は、第1の出力方向D1成分と、第2の出力方向D2成分との2つの軸方向の出力方向成分に作用する力と、第1の出力方向D1についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1成分と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2成分と第3の出力方向D3についての軸周り出力方向A3成分との3つの軸周り方向の出力方向成分に作用する力について出力可能に構成されていてもよい。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る振動計測装置1bについて説明する。なお、上記第1実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第1実施形態では、減速機5の出力軸5bとセンサー部4とが接続され、センサー部4の軸部4bとセンサー部4よりも出力側に位置する部材(例えば、第1実施形態ではカップリング10)とが接続され、出力軸5bに対し第1の軸周り出力方向A1へ作用するトルクは、センサー部4を介してセンサー部4よりも出力側に位置する部材へ伝達されている。これに対し、第2実施形態では、減速機5の出力軸5bと、センサー部4よりも出力側に位置する部材とが、カップリング13によっても接続されている点で第1実施形態の構成と異なる。
図5に、第2実施形態における振動計測装置1bにおいて、減速機5の出力軸5bと、センサー部4よりも出力側に位置する部材との間の接続部分について拡大した側面図を示す。図5では、説明のために一部が破断され断面として示されている。また、図6に、図5におけるVI−VI線に沿う断面図が示されている。
図5に示されるように、減速機5における出力軸5bと、センサー部4よりも出力側に位置する部材(第2実施形態では、カップリング14)とが、センサー部4を介して接続されると共に、センサー部4よりも出力軸5bの径方向の外側の位置で、カップリング13(トルク伝達部)によっても接続されている。出力軸5bとカップリング14との間の接続部分において、センサー部4だけでなく、カップリング13によっても接続されているので、出力軸5bからのトルクが、センサー部4だけでなく、カップリング13によってもカップリング14へ伝達される。
本実施形態では、カップリング14は、センサー部4よりも出力側の位置に配置されている。カップリング14は、入力側の端部にベアリング12を有して構成されている。ベアリング12の径方向の内側の位置には、センサー部4の軸部4b(図1)が挿入されて配置されている。カップリング14とセンサー部4の軸部4bとがベアリング12を介して接続されているので、減速機5の出力軸5bが回転し、カップリング14が回転する際に、カップリング14とセンサー部4とが第1の軸周り出力方向A1に対し相対的に回転することが可能に構成されている。
本実施形態では、減速機5の出力軸5bとカップリング13との間の接続部分では、出力軸5bに設けられた突条5cとカップリング13に設けられた溝13aとの篏合によって接続が行われている。出力軸5bは円柱状に形成され、カップリング13は円筒状に形成されている。出力軸5bは、カップリング13の径方向内側に挿入されて構成されている。カップリング13は、出力軸5b及びカップリング14に対し、出力軸5bの径方向の外側の位置で接続されている。
図6に示されるように、出力軸5bの径方向の外側の周面には、周面から径方向の外側に突出し、第1の出力方向D1(図1)に延びる突条5c(第1の突出部)が設けられている。カップリング13における出力軸5bに接続される部分の径方向の内側には、溝13a(第1の溝)が設けられている。溝13aは、カップリング13の径方向内側の周面で、第1の出力方向D1に沿って延びている。また、溝13aは、突条5cに対向する位置に設けられている。出力軸5bがカップリング13の径方向の内側に挿入され、そこで突条5cが溝13aに篏合されることにより、カップリング13が出力軸5bに接続されている。
本実施形態では、出力軸5bとカップリング13との間の接続部分では、突条5cは、第1の出力方向D1に直交する平面に沿って見たときに、断面がおおよそ長方形状の角型の突出部となるように形成されている。突条5cは、出力軸5bの外周面に、周方向に間欠的に並べられている。
また、溝13aは、突条5cが溝13a内に篏合するように、角型スプラインとなるように形成されている。溝13aについても、カップリング13の内周面に、周方向に間欠的に形成されている。
また、同様に、径方向外側の位置に配置されたカップリング13と、内側の位置に配置されたカップリング14との間の接続においても、カップリング14に設けられた突条とカップリング13に設けられた溝との篏合によって接続が行われている。カップリング14は、径方向の中心に第1の出力方向D1に沿って貫通口14aが形成された円筒状に形成されている。カップリング13は、円筒状に形成されている。カップリング14が、カップリング13の径方向内側に挿入されて構成されている。
カップリング13とカップリング14との間の接続部分においても同様に、図6に示されるように、カップリング14の径方向の外側の周面には、周面から径方向の外側に突出し、第1の出力方向D1に延びる突条(第2の突条)が設けられている。カップリング13におけるカップリング14に接続される部分の径方向の内側には、溝(第2の溝)が設けられている。カップリング13の溝は、カップリング13の径方向内側の周面に、第1の出力方向に沿って延びている。また、溝は、突条に対向する位置に設けられている。カップリング14がカップリング13の径方向の内側に挿入され、そこで突条が溝に篏合されることにより、カップリング13がカップリング14に接続されている。
また、本実施形態では、カップリング13とカップリング14との間の接続部分においても同様に、突条は、断面がおおよそ長方形状の角型の突出部となるように形成され、溝は、角型スプラインとなるように形成されている。突条は、カップリング14の外周面に、周方向に間欠的に並べられている。溝についても、カップリング13の内周面に、周方向に間欠的に形成されている。
減速機5における出力軸5bと、カップリング14とが、センサー部4を介して接続されると共に、カップリング13を介して接続されると、センサー部4に接続された配線4cが、貫通口14aを通って、カップリング14の外部に引き出されている。従って、センサー部4によって測定されたデータは、配線4cを通って、演算部21及び出力部22に送られるように構成されている。
第2実施形態の振動計測装置1bにおいては、減速機5の出力軸5bと、カップリング14とが、センサー部4を介して接続されると共に、センサー部4よりも出力軸5bの径方向の外側の位置で、カップリング13によっても接続されているので、出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1についてのトルクが、センサー部4だけでなく、カップリング13によってもカップリング14へ伝達される。従って、出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1についてのトルクが大きく、センサー部4による伝達だけではセンサー部4の許容範囲を超えるような場合であっても、トルクの一部を、カップリング13を介して伝達することにより、センサー部4が受け持つトルクの大きさを減少させることができる。これにより、センサー部4への第1の軸周り出力方向A1についてのトルクによる負荷を少なく抑えることができる。
第1の軸周り出力方向A1についての振動が生じたときに、センサー部4がそのことを計測できる程度のトルクをセンサー部4が受け持つように、振動計測装置1bが構成されてもよい。これにより、第1の軸周り出力方向A1についての振動が生じたときに、センサー部4が振動の発生を計測可能に構成されながら、センサー部4に許容範囲を超えるような過大なトルクが作用することを抑えることができる。そのため、振動の発生を計測可能とすると共に、耐久性に優れた振動計測装置1bを提供することができる。
第1の軸周り出力方向A1についてのトルクに関し、センサー部4を介して出力側へ伝達されるトルクと、カップリング13を介して出力側へ伝達されるトルクとの割合については、センサー部4及びカップリング13の各要素の剛性や接続状態等によって定まる。そのため、センサー部4を介して出力側へ伝達されるトルクと、カップリング13を介して出力側へ伝達されるトルクとの割合が、適切な割合となるように設定されてもよい。
なお、第2実施形態では、出力軸5bとカップリング13との間の接続部分及びカップリング13とカップリング14との間の接続部分においては、突条は、断面がおおよそ長方形状の角型の突出部となるように形成され、溝は、角型スプラインとなるように形成されているが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、突条は、断面がインボリュート曲線の歯面を有するように形成され、溝は、インボリュートスプラインとなるように形成されてもよい。また、第2実施形態では、突条及び溝が、周方向に間欠的となるように形成される形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。突条及び溝が、周方向に連続的に形成されてもよい。例えば、接続部分が、インボリュートセレーションによる接続となるように構成されてもよい。また、接続部分が、その他の形式の接続となるように構成されてもよい。出力軸5bに第1の軸周り出力方向A1に作用するトルクを出力側へ伝達することができるのであれば、接続部分は、どのような形式で構成されてもよい。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る振動計測装置について説明する。なお、上記第1実施形態及び第2実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第2実施形態では、減速機5の出力軸5bとカップリング13との間の接続が、突条5cと溝13aとの篏合によって行われている形態について説明した。これに対し第3実施形態では、ボルトを締めることによってカップリングの内径を縮小させ、カップリングの内側が出力軸の外側を締め付けることで、出力軸とカップリングとの間の接続を行う形態について説明する。
図7に、第3実施形態の振動計測装置の出力軸5bとカップリング23との接続部分についての断面図を示す。図7は、振動計測装置における図6と同じ位置での断面を示す断面図である。カップリング23は、周方向の一部が閉じられずに隙間23aが設けられた円環状に形成されている。また、カップリング23における周方向の隙間23aが形成された部分には、締結部23bが設けられている。本実施形態では、締結部23bは、ボルト23cとナット23dとによって構成されている。
出力軸5bの径方向の外側にカップリング23を配置し、ナット23dに対しボルト23cを締めることによってカップリング23の内径を縮小させることができる。これにより、カップリング23の内径の部分が出力軸5bに当接する。カップリング23の径方向の内側の部分が出力軸5bの径方向の外側を締め付けることにより、出力軸5bとカップリング23との間の接続を行うことができる。
また、本実施形態では、カップリング23とカップリング14との間の接続部分においても同様に、カップリング23は、ナット23dに対しボルト23cを締めることによって内径を縮小させ、カップリング23の径方向の内側の部分がカップリング14の径方向の外側を締め付けることにより、カップリング23とカップリング14との間の接続が行われている。
このように、出力軸5bとカップリング23との間の接続は、ボルトを締めることによってカップリング23の内径を縮小させ、カップリング23の内側の部分と出力軸5bとの間の摩擦によって行われてもよい。また、カップリング23とカップリング14との間の接続についても同様に、カップリング23の内径を縮小させ、カップリング23の内側の部分とカップリング14との間の摩擦によって行われてもよい。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る振動計測装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第3実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第1実施形態では、減速機5の出力軸5bとセンサー部4よりも出力側に位置する部材とがセンサー部4のみを介して接続された形態について説明し、第2実施形態では、減速機5の出力軸5bとセンサー部4よりも出力側に位置する部材とがセンサー部4を介して接続されると共に、カップリング13を介しても接続される形態について説明した。第3実施形態では、減速機5の出力軸5bとセンサー部4よりも出力側に位置する部材とがセンサー部4を介して接続されると共に、磁力によって一方から他方へ互いに第1の軸周り出力方向A1へ作用するトルクを伝達することが可能なマグネットカップリングを介して出力軸5bとセンサー部4よりも出力側に位置する部材とが接続される点で第1実施形態及び第2実施形態の構成と異なる。
図8に、第4実施形態における振動計測装置1cにおいて、減速機5の出力軸5bと、センサー部4よりも出力側に位置する部材との間の接続部分について拡大した側面図を示す。図8では、説明のために一部が破断され断面として示されている。
図8に示されるように、減速機5における出力軸5bと、センサー部4よりも出力側に位置するカップリング14とが、センサー部4を介して接続されると共に、センサー部4よりも出力軸5bの径方向の外側の位置で、マグネットカップリング15(トルク伝達部)によっても接続されている。マグネットカップリング15は、出力軸5bに接続された第1のマグネットカップリング15aと、カップリング14に接続された第2のマグネットカップリング15bとを備えて構成されている。第1のマグネットカップリング15aと、第2のマグネットカップリング15bとは、磁力によって一方から他方へ互いに第1の軸周り出力方向A1へ作用するトルクを伝達することが可能に構成されている。
第1のマグネットカップリング15aと出力軸5bとの間の接続部分においては、接続の形式は、第2実施形態で述べた接続形式が用いられてもよい。また、第2のマグネットカップリング15bとの間の接続部分においても、接続の形式は、第2実施形態で述べた接続形式が用いられてもよい。これらの接続に関しては、出力軸5bに第1の軸周り出力方向A1に作用するトルクを出力側へ伝達することができるのであれば、どのような形式であってもよい。
第4実施形態の振動計測装置1cにおいては、減速機5の出力軸5bと、カップリング14とが、センサー部4を介して接続されると共に、センサー部4よりも出力軸5bの径方向の外側の位置で、マグネットカップリング15によって出力側へトルクを伝達することができるので、出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1についてのトルクが、センサー部4だけでなく、マグネットカップリング15によってもカップリング14へ伝達される。従って、出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1についてのトルクが大きく、センサー部4による伝達だけではセンサー部4の許容範囲を超えるような場合であっても、トルクの一部を、マグネットカップリング15を介して伝達することにより、センサー部4が受け持つトルクの大きさを減少させることができる。これにより、センサー部4への第1の軸周り出力方向A1についてのトルクによる負荷を少なく抑えることができる。
第2実施形態及び第3実施形態の構成と同様に、第4実施形態においても、第1の軸周り出力方向A1についての振動が生じたときに、センサー部4がそのことを計測できる程度のトルクをセンサー部4が受け持つように、振動計測装置1cが構成されてもよい。これにより、第1の軸周り出力方向A1についての振動が生じたときに、センサー部4が振動の発生を計測可能に構成されながら、センサー部4に許容範囲を超えるような過大なトルクが作用することを抑えることができる。そのため、振動の発生を計測可能とすると共に、耐久性に優れた振動計測装置1cを提供することができる。
なお、図8では、センサー部4で計測されたデータを演算部21及び出力部22に送る配線4cについては図示していないが、図8でも図5の形態と同様に、配線を通してセンサー部4で計測されたデータが演算部21及び出力部22に送られるように構成されていてもよい。また、無線のデータ通信手段によって、演算部21及び出力部22に向けて計測データが送られるように構成されてもよい。また、他の手段によって演算部21及び出力部22に向けて計測データが送られるように構成されていてもよい。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る振動計測装置1dについて説明する。なお、上記第1実施形態ないし第4実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
第5実施形態では、センサー部4に挿入部16aが設けられ、出力軸5bに第1の挟み込み部16b及び第2の挟み込み部16cとが設けられ、出力軸5bからのトルクが、センサー部4を介して出力側の部材(第4実施形態ではカップリング10)に伝達されると共に、第1の挟み込み部16b及び第2の挟み込み部16cから挿入部16aに伝達される点で第1実施形態ないし第4実施形態の構成と異なる。
図9に、第5実施形態における振動計測装置1dにおいて、減速機5の出力軸5bと、センサー部4よりも出力側に位置する部材との間の接続部分について拡大した斜視図を示す。図9には、出力軸5bとセンサー部4とが接続される前の状態について示されている。
センサー部4の本体部4aにおける径方向外側の周面には、センサー部4から径方向の外側に向けて延び、そこから減速機5の出力軸5bに向けて第1の出力方向D1に沿って延びた挿入部16aが設けられている。挿入部16aは、センサー部4から出力軸5bに向かうために、少なくとも第1の出力方向D1の延びるように構成されている。減速機5の出力軸5bにおける径方向外側の周面には、それぞれ出力軸5bから第1の出力方向D1に直交する第3の出力方向D3(図1)に延び、出力軸5bの周方向に2つ並べられて配置された第1の挟み込み部16b及び第2の挟み込み部16cが設けられている。第4実施形態においては、挿入部16a、第1の挟み込み部16b及び第2の挟み込み部16cが、出力軸5bからのトルクの少なくとも一部を出力側へ伝達するトルク伝達部16として機能する。
図9に示される状態から出力軸5bとセンサー部4とが互いに近接する方向へ相対的に移動し出力軸5bとセンサー部4とが当接すると、挿入部16aが、第1の挟み込み部16bと第2の挟み込み部16cとの間に挿入される。挿入部16aが第1の挟み込み部16bと第2の挟み込み部16cとによって挟み込まれることにより、出力軸5bが回転する際の出力軸5bからのトルクが、センサー部4の本体部4a及び軸部4bを介してカップリング10に伝達されるだけでなく、挿入部16a、第1の挟み込み部16b及び第2の挟み込み部16cを介したルートによってもカップリング10に伝達することができる。
従って、出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1についてのトルクが大きく、センサー部4の本体部4a及び軸部4bによる伝達だけではセンサー部4における本体部4a及び軸部4bの許容範囲を超えるような場合であっても、トルクの一部を、挿入部16a、第1の挟み込み部16b及び第2の挟み込み部16cを介して伝達することにより、センサー部4における本体部4a及び軸部4bが受け持つトルクの大きさを減少させることができる。これにより、センサー部4における本体部4a及び軸部4bへの第1の軸周り出力方向A1についてのトルクによる負荷を少なく抑えることができる。
センサー部4においては、振動の計測に用いられる精密な部分が、主に本体部4a及び軸部4bの内部に形成されている。本実施形態では、出力軸5bからのトルクの一部を、挿入部16a、第1の挟み込み部16b及び第2の挟み込み部16cを介したルートによってもカップリング10に伝達することにより、センサー部4における径方向の外側の周面に近い部分を介してトルクの一部を伝達することができる。従って、センサー部4における振動の計測に用いられる精密な部分を外して、出力軸5bからのトルクの一部を伝達することができる。これにより、センサー部4の振動の計測に用いられる精密な部分へのトルクによる負荷を少なく抑えることができ、センサー部4を過大なトルクから保護することができる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る振動計測装置について説明する。なお、上記第1実施形態ないし第4実施形態と同様に構成される部分については説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態ないし第5実施形態では、振動計測装置が、減速機5の出力軸5bにおいて、少なくとも、第1の出力方向D1と、第1の出力方向についての軸周りの第1の軸周り出力方向A1と、第1の出力方向に直交する第2の出力方向D2と、第2の出力方向D2についての軸周りの第2の軸周り出力方向A2と、のそれぞれについて作用する振動を出力可能に構成されている形態について説明した。これに対し、第6実施形態では、第1の軸周り出力方向A1について作用する振動は出力されないように構成されている点で第1実施形態ないし第5実施形態とは異なる。
振動計測装置は、第1の軸周り出力方向A1については、振動が出力されないように構成されてもよい。つまり、第1の軸周り出力方向A1成分を含む第1の軸周り計測方向についての振動の計測が行われないように構成されてもよい。振動計測装置が、第1の軸周り出力方向A1について振動の計測を行わず、センサー部4が第1の軸周り計測方向についての振動の計測を行わないように構成されることにより、センサー部4を、第1の軸周り計測方向については変位しないように構成することができると共に、第1の軸周り計測方向については歪まないように構成することができる。このようにセンサー部4が構成されることにより、第1の軸周り計測方向について大きなトルクがセンサー部4に作用したとしても、センサー部4が大きなトルクに対し耐えることができるように構成されることが可能になる。つまり、第1の軸周り出力方向A1について大きなトルクがセンサー部4に作用したとしても、センサー部4が大きなトルクに対し耐えることができる。そのため、第1の軸周り出力方向A1についてのトルクに対し、許容範囲が大きく設定されたセンサー部4とすることができる。センサー部4が第1の軸周り出力方向A1について大きなトルクに対しても対応することができるので、出力軸5bからセンサー部4に対し大きなトルクをかけてもよく、より広範囲に亘った種類の減速機5の振動の計測を行うことができる。
また、図1に示されるように、上記第1実施形態ないし第4実施形態では、振動計測装置は、センサー部4とは別に、出力軸トルクセンサー7を有している。出力軸トルクセンサー7によって予め減速機5の出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1へのトルクの変動について測定され、第1の軸周り出力方向A1に作用する振動についての傾向が分かっているのであれば、センサー部4は、第1の軸周り出力方向A1へのトルクの変動について計測を行わないように構成されてもよい。
また、第2実施形態及び第3実施形態では、減速機5の出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1へのトルクの一部が、センサー部4を介さずに、トルク伝達部を介してセンサー部4よりも出力側の部材へ伝達されている。第5実施形態では、減速機5の出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1へのトルクの全てが、トルク伝達部を介して、センサー部4よりも出力側の部材へ伝達されるように構成されてもよい。こうすることにより、センサー部4には第1の軸周り出力方向A1へのトルクが作用せず、センサー部4では出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1についてのトルクが計測されず、出力されない。出力軸5bからの第1の軸周り出力方向A1へのトルクについては、出力軸トルクセンサー7が計測を行い、出力軸トルクセンサー7が第1の軸周り出力方向A1についての振動の計測を行う。その他の方向の振動についてはセンサー部4が計測を行うように構成される。このように、センサー部4と、出力軸トルクセンサー7との間で、役割分担が行われるように、振動計測装置が構成されてもよい。
1a、1b、1c、1d 振動計測装置
2 回転駆動部
4 センサー部
5 減速機
5a 入力軸
5b 出力軸
5c 突条(第1の突出部)
10 カップリング(部材)
13 カップリング
13a 溝(第1の溝)
14 カップリング(部材)
15a 第1のマグネットカップリング
15b 第2のマグネットカップリング
16a 挿入部
16b 第1の挟み込み部
16c 第2の挟み込み部
D1 第1の出力方向
D2 第2の出力方向
D3 第3の出力方向
A1 第1の軸周り出力方向
A2 第2の軸周り出力方向
A3 第3の軸周り出力方向
I1 第1の計測方向
I2 第2の計測方向

Claims (20)

  1. 振動の計測対象となる計測対象減速機における入力軸に接続された回転駆動部と、
    前記回転駆動部によって前記計測対象減速機の前記入力軸が回転駆動された際に、前記計測対象減速機の出力軸で生じる振動を計測するセンサー部とを備え、
    前記センサー部は、
    第1の出力方向成分を含む第1の計測方向についての振動と、
    前記第1の出力方向の軸周りの第1の軸周り出力方向成分を含む第1の軸周り計測方向についての振動と、
    前記第1の出力方向と直交する第2の出力方向成分を含む方向であって、前記第1の計測方向とは異なる方向である第2の計測方向についての振動と、
    前記第2の出力方向の軸周りの第2の軸周り出力方向成分を含む方向であって、前記第1の軸周り計測方向とは異なる方向である第2の軸周り計測方向についての振動と、のそれぞれについて計測可能に構成されている、振動計測装置。
  2. 前記センサー部によって計測された振動についての計測値に基づいて、出力値を算出する演算部を備えている、請求項1に記載の振動計測装置。
  3. 前記演算部は、少なくとも前記第1の計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第1の出力方向についての出力値を算出する、請求項2に記載の振動計測装置。
  4. 前記演算部は、少なくとも前記第1の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第1の軸周り出力方向についての出力値を算出する、請求項2または3に記載の振動計測装置。
  5. 前記演算部は、少なくとも前記第2の計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第2の出力方向についての出力値を算出する、請求項2から4のいずれか1項に記載の振動計測装置。
  6. 前記演算部は、少なくとも前記第2の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第2の軸周り出力方向についての出力値を算出する、請求項2から5のいずれか1項に記載の振動計測装置。
  7. 前記センサー部は、前記第1の出力方向に直交する直交面内で前記第2の出力方向に直交する第3の出力方向成分を含む方向であって、前記第1の計測方向及び前記第2の計測方向とは異なる方向である第3の計測方向についての振動を計測可能に構成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の振動計測装置。
  8. 前記センサー部によって計測された計測値に基づいて、出力値を算出する演算部を備え、
    前記演算部は、少なくとも前記第3の計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第3の出力方向についての出力値を算出する、請求項7に記載の振動計測装置。
  9. 前記センサー部は、前記第3の出力方向の軸周りの第3の軸周り出力方向成分を含む方向であって、前記第1の軸周り計測方向及び前記第2の軸周り計測方向とは異なる方向である第3の軸周り計測方向についての振動を計測可能に構成されている、請求項7または8に記載の振動計測装置。
  10. 前記センサー部によって計測された計測値に基づいて、出力値を算出する演算部を備え、
    前記演算部は、少なくとも前記第3の軸周り計測方向への振動についての計測値に基づいて、前記第3の軸周り出力方向についての出力値を算出する、請求項9に記載の振動計測装置。
  11. 振動の計測対象となる計測対象減速機における入力軸に接続された回転駆動部と、
    前記回転駆動部によって前記計測対象減速機の前記入力軸が回転駆動された際に、前記計測対象減速機の出力軸で生じる振動を計測するセンサー部と、
    前記センサー部で計測された計測値に基づいて出力値を算出する演算部と、
    前記演算部で算出された出力値を出力する出力部とを備え、
    前記出力部は、前記計測対象減速機の前記出力軸の延びる方向の第1の出力方向成分と、前記第1の出力方向についての軸周りの第1の軸周り出力方向成分と、前記第1の出力方向に直交する第2の出力方向成分と、前記第2の出力方向についての軸周りの第2の軸周り出力方向成分と、のそれぞれについての振動を出力可能に構成されている、振動計測装置。
  12. 前記出力部は、前記第1の出力方向に直交する直交面内で前記第2の出力方向に直交する第3の出力方向成分についての振動を出力可能に構成されている、請求項11に記載の振動計測装置。
  13. 前記出力部は、前記第3の出力方向についての軸周りの第3の軸周り出力方向成分の振動を出力可能に構成されている、請求項12に記載の振動計測装置。
  14. 前記出力軸に前記第1の軸周り出力方向へ作用するトルクのうちの少なくとも一部を、前記センサー部を介さずに、前記計測対象減速機における前記出力軸から前記センサー部よりも出力側に位置する部材に向けて伝達するトルク伝達部をさらに備える、請求項1から13のいずれか1項に記載の振動計測装置。
  15. 前記トルク伝達部は、前記センサー部よりも径方向の外側の位置で、前記計測対象減速機の前記出力軸と前記センサー部よりも前記出力側に位置する部材との間を接続するように設けられている、請求項14に記載の振動計測装置。
  16. 前記トルク伝達部は、前記出力軸及び前記部材に径方向の外側の位置で接続され、前記出力軸と前記部材との間を接続するカップリングであり、
    前記出力軸の径方向の外側の周面には径方向の外側へ突出した第1の突出部が設けられ、
    前記カップリングにおける前記出力軸に接続される部分の径方向の内側には、前記第1の出力方向に延びる第1の溝が設けられ、
    前記第1の突出部が前記第1の溝に篏合することにより、前記カップリングが前記出力軸に接続される、請求項15に記載の振動計測装置。
  17. 前記部材の径方向の外側の周面には径方向の外側へ突出した第2の突出部が設けられ、
    前記カップリングにおける前記部材に接続される部分の径方向の内側には、前記第1の出力方向に延びる第2の溝が設けられ、
    前記第2の突出部が前記第2の溝に篏合することにより、前記カップリングが前記部材に接続される、請求項16に記載の振動計測装置。
  18. 前記トルク伝達部は、磁力によって一方から他方へ互いに前記第1の軸周り出力方向へ作用するトルクを伝達することが可能な第1のマグネットカップリング及び第2のマグネットカップリングを有し、
    前記第1のマグネットカップリングが前記出力軸に接続され、
    前記第2のマグネットカップリングが前記部材に接続されている、請求項14に記載の振動計測装置。
  19. 前記トルク伝達部は、前記センサー部の径方向外側の周面に設けられ前記センサー部から前記出力軸に向けて少なくとも前記第1の出力方向に延びた挿入部と、前記出力軸に設けられ前記出力軸の径方向の外側の位置で前記挿入部を挟み込むように前記出力軸の周方向に2つ並べられて配置された第1の挟み込み部及び第2の挟み込み部とを有し、
    前記挿入部が、前記第1の挟み込み部と前記第2の挟み込み部との間に挟み込まれて配置される、請求項14に記載の振動計測装置。
  20. 振動の計測対象となる計測対象減速機における入力軸に接続された回転駆動部と、
    前記回転駆動部によって前記計測対象減速機の前記入力軸が回転駆動された際に、前記計測対象減速機の出力軸で生じる振動を計測するセンサー部と、
    前記センサー部で計測された計測値に基づいて出力値を算出する演算部と、
    前記演算部で算出された出力値を出力する出力部とを備え、
    前記出力部は、前記計測対象減速機の前記出力軸の延びる方向の第1の出力方向成分と、前記第1の出力方向に直交する第2の出力方向成分と、前記第2の出力方向についての軸周りの第2の軸周り出力方向成分と、のそれぞれについて作用する振動を出力可能に構成されている、振動計測装置。
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