JP2020186694A - 燃料供給システム及び燃料供給方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】二種類の燃料により作動する発動機における燃料流路のエア抜きを行う。【解決手段】第一の燃料タンク(110)と、第二の燃料タンク(120)と、第一の燃料ポンプ(130)と、第二の燃料ポンプ(140)と、各タンク及び各ポンプを接続する流路群(151-155, 161-165)と、からなり、所定の流路のみを開いた状態において各ポンプを作動させることにより、必要な流路におけるエア抜きを行う。【選択図】図1
Description
本発明は、第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動する発動機に第一の燃料及び第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む燃料供給システム及び燃料供給方法に関する。
ディーゼルエンジンを作動させる際には、燃料流通系統にエア(空気)を混入させることは絶対に避けなければならないことであり、仮に、燃料流通系統にエアが混入した場合には、エア抜きを行うことが必要である。
例えば、特開2005−54747号公報(特許文献1)はそのようなエア抜きを行うディーゼルエンジン用エア抜き装置を開示している。
例えば、特開2005−54747号公報(特許文献1)はそのようなエア抜きを行うディーゼルエンジン用エア抜き装置を開示している。
近年では、ディーゼルエンジンは1種類の燃料ではなく、2種類の燃料を用いて作動させることがある。
例えば、経済的コストを勘案して、常態では廃油またはパーム油で作動するディーゼルエンジンであっても、始動時及び停止時には、始動時の効率を重視して、軽油または重油が用いられることがある。
このように、廃油(パーム油)と軽油(重油)の2種類の燃料を用いてディーゼルエンジンを作動させる場合には、始動時における燃料流通系統へのエアの混入を防止する必要があるとともに、燃料切り替え時にも燃料流通系統へのエアの混入を防止することが絶対的に必要となる。
例えば、経済的コストを勘案して、常態では廃油またはパーム油で作動するディーゼルエンジンであっても、始動時及び停止時には、始動時の効率を重視して、軽油または重油が用いられることがある。
このように、廃油(パーム油)と軽油(重油)の2種類の燃料を用いてディーゼルエンジンを作動させる場合には、始動時における燃料流通系統へのエアの混入を防止する必要があるとともに、燃料切り替え時にも燃料流通系統へのエアの混入を防止することが絶対的に必要となる。
しかしながら、上記公報に記載されたディーゼルエンジン用エア抜き装置は、1種類の燃料で作動するディーゼルエンジン用のものであり、2種類の燃料で作動するディーゼルエンジンには適用不可能である。特に、燃料切り替え時のエア抜きには対処不可能である。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動するディーゼルエンジンその他の発動機に第一の燃料及び第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む際に、始動時のみならず、燃料切り替え時においても燃料流通系統からのエア抜きを行うことを可能にする燃料供給システム及び燃料供給方法を提供することを目的とする。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動するディーゼルエンジンその他の発動機に第一の燃料及び第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む際に、始動時のみならず、燃料切り替え時においても燃料流通系統からのエア抜きを行うことを可能にする燃料供給システム及び燃料供給方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動する発動機に前記第一の燃料及び前記第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む燃料供給システムであって、前記第一の燃料が充填されている第一の燃料タンクと、前記第二の燃料が充填されている第二の燃料タンクと、第一の燃料ポンプと、第二の燃料ポンプと、前記第一の燃料ポンプと前記第二の燃料ポンプと接続する第1流路と、前記第一の燃料タンクと前記第二の燃料ポンプとを接続する第2流路と、前記第二の燃料ポンプと前記第二の燃料タンクとを接続する第3流路と、前記第一の燃料タンクと前記発動機とを接続する第4流路と、前記発動機と前記第二の燃料タンクとを接続する第5流路と、を備え、前記第1流路、前記第2流路及び前記第4流路を開通状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第2流路の内部のエア抜きを行い、または、前記第1流路、前記第3流路及び前記第5流路を開通状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第3流路の内部のエア抜きを行うことを特徴とする燃料供給システムを提供する。
本燃料供給システムは、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプのオン・オフと、前記第1流路乃至前記第5流路の開閉を制御する制御装置をさらに備えることが好ましく、前記制御装置は、前記第1流路、前記第2流路及び前記第4流路を開状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第2流路の内部のエア抜きを行い、または、前記第1流路、前記第3流路及び前記第5流路を開状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第3流路の内部のエア抜きを行う。
本発明は、さらに、開閉可能な剛性のボックスと、上記の燃料供給システムと、前記燃料供給システムにより作動する発動機と、からなり、前記燃料供給システム及び前記発動機は前記ボックス内に配置されていることを特徴とする内蔵式燃料供給システムを提供する。
本発明は、さらに、第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動する発動機に前記第一の燃料及び前記第二の燃料を選択的に送り込む燃料供給システムであって、前記第一の燃料が充填されている第一の燃料タンクと、前記第二の燃料が充填されている第二の燃料タンクと、第一の燃料ポンプと、第二の燃料ポンプと、を備える燃料供給システムにおいて前記発動機に前記第一の燃料及び前記第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む燃料供給方法であって、前記第一の燃料タンクに通じる流路内のエア抜きを行う第一の工程と、前記第一の燃料タンクから前記発動機に通じる流路内のエア抜きを行う第二の工程と、前記第一の燃料を前記発動機に供給することにより前記発動機を作動させる第三の工程と、前記第二の燃料タンクに通じる流路のエア抜きを第四の工程と、前記第二の燃料タンクから前記発動機に通じる流路内のエア抜きを行う第五の工程と、前記第二の燃料を前記発動機に供給することにより前記発動機を作動させる第六の工程と、前記第一の燃料を前記発動機に供給することにより前記発動機を作動させる第七の工程と、前記発動機を停止させる第八の工程と、を備える燃料供給方法を提供する。
例えば、前記第二の工程は、前記第一の燃料ポンプと前記第二の燃料ポンプと接続する第1流路と、前記第一の燃料タンクと前記第二の燃料ポンプとを接続する第2流路と、前記第一の燃料タンクと前記発動機とを接続する第4流路とを開通状態にする工程と、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第2流路の内部のエア抜きを行う工程と、からなる。
例えば、前記第五の工程は、前記第1流路と、前記第二の燃料ポンプと前記第二の燃料タンクとを接続する第3流路と、前記発動機と前記第二の燃料タンクとを接続する第5流路とを開通状態にする工程と、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第3流路の内部のエア抜きを行う工程と、からなる。
前記第一乃至第八の工程は制御装置を介して自動的に実施されることが好ましい。
例えば、前記第五の工程は、前記第1流路と、前記第二の燃料ポンプと前記第二の燃料タンクとを接続する第3流路と、前記発動機と前記第二の燃料タンクとを接続する第5流路とを開通状態にする工程と、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第3流路の内部のエア抜きを行う工程と、からなる。
前記第一乃至第八の工程は制御装置を介して自動的に実施されることが好ましい。
本発明に係る燃料供給システム及び燃料供給方法によれば、第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動するディーゼルエンジンその他の発動機に第一の燃料及び第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む際に、発動機の始動時のみならず、燃料切り替え前においても燃料流通系統からのエア抜きを行うことが可能になり、二種類の燃料により作動するディーゼルエンジンその他の発動機の適正な作動を保証することができる。
(第一の実施形態)
図1は本発明の第一の実施形態に係る燃料供給システム100の構造を示すブロック図である。
本実施形態に係る燃料供給システム100は第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動するディーゼルエンジン300に対してこれら二種類の燃料の何れか一方を選択的に供給する。ディーゼルエンジン300はその動力により発電機(図示せず)を駆動し、発電機が発電を行う。
ディーゼルエンジン300は、コモンレール310(エンジンの燃料配管の総称)と、コモンレール310に接続された複数個のインジェクター320と、を備えている。燃料供給システム100を介して供給された燃料はコモンレール310を介して各インジェクター320からエンジンの燃焼室に噴射される。
図1は本発明の第一の実施形態に係る燃料供給システム100の構造を示すブロック図である。
本実施形態に係る燃料供給システム100は第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動するディーゼルエンジン300に対してこれら二種類の燃料の何れか一方を選択的に供給する。ディーゼルエンジン300はその動力により発電機(図示せず)を駆動し、発電機が発電を行う。
ディーゼルエンジン300は、コモンレール310(エンジンの燃料配管の総称)と、コモンレール310に接続された複数個のインジェクター320と、を備えている。燃料供給システム100を介して供給された燃料はコモンレール310を介して各インジェクター320からエンジンの燃焼室に噴射される。
本実施形態に係る燃料供給システム100は、第一の燃料としての重油または軽油が充填されている第一の燃料タンク110と、第二の燃料としてのパーム油または廃油が充填されている第二の燃料タンク120と、ディーゼルエンジン300に内蔵されている第一の燃料ポンプ130と、ディーゼルエンジン300の外部に配置されている第二の燃料ポンプ140と、第一の燃料ポンプ130と第二の燃料ポンプ140と接続する第1流路151と、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とを接続する第2流路152と、第二の燃料ポンプ140と第二の燃料タンク120とを接続する第3流路153と、第一の燃料タンク110とコモンレール310とを接続する第4流路154と、コモンレール310と第二の燃料タンク120とを接続する第5流路155と、を備えている。
第一の燃料ポンプ130はコモンレール310に直結されている。
第一の燃料ポンプ130はコモンレール310に直結されている。
本実施形態に係る燃料供給システム100は、さらに、補助的流路として、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とを接続する第1補助流路161と、第1流路151と第2流路152とを接続する第2補助流路162と、第二の燃料ポンプ140と第二の燃料タンク120とを接続する第3補助流路163と、第1流路151と第二の燃料タンク120とを接続する第4補助流路164と、第二の燃料ポンプ140と第4補助流路164とを接続する第5補助流路165と、を備えている。
本実施形態に係る燃料供給システム100は、さらに、各流路及び各補助流路を開閉する第1開閉弁171乃至第10開閉弁180を備えている。
ディーゼルエンジン300において使用されなかった燃料は各燃料タンクに戻され、再利用される。第4流路154はコモンレール310から第一の燃料タンク110へ不使用の重油を戻すための流路であり、第5流路155はコモンレール310から第二の燃料タンク120へ不使用のパーム油を戻すための流路である。第4流路154と第5流路155とは部分的に共通しており、この共通している部分を介してコモンレール310に達している。
本実施形態に係る燃料供給システム100は、さらに、各流路及び各補助流路を開閉する第1開閉弁171乃至第10開閉弁180を備えている。
ディーゼルエンジン300において使用されなかった燃料は各燃料タンクに戻され、再利用される。第4流路154はコモンレール310から第一の燃料タンク110へ不使用の重油を戻すための流路であり、第5流路155はコモンレール310から第二の燃料タンク120へ不使用のパーム油を戻すための流路である。第4流路154と第5流路155とは部分的に共通しており、この共通している部分を介してコモンレール310に達している。
第1開閉弁171は第1補助流路161に配置され、第1補助流路161の開閉を行う。
第2開閉弁172は第1流路151に配置され、第1流路151の開閉を行う。
第3開閉弁173は第4流路154に配置され、第4流路154の開閉を行う。
第4開閉弁174は第5補助流路165に配置され、第5補助流路165の開閉を行う。
第5開閉弁175は第5流路155に配置され、第5流路155の開閉を行う。
第6開閉弁176は第3流路153に配置され、第3流路153の開閉を行う。
第7開閉弁177は第2流路152に配置され、第2流路152の開閉を行う。
第8開閉弁178は第3補助流路163に配置され、第3補助流路163の開閉を行う。
第9開閉弁179は第4補助流路164に配置され、第4補助流路164の開閉を行う。
第10開閉弁180は第2補助流路162に配置され、第2補助流路162の開閉を行う。
第2開閉弁172は第1流路151に配置され、第1流路151の開閉を行う。
第3開閉弁173は第4流路154に配置され、第4流路154の開閉を行う。
第4開閉弁174は第5補助流路165に配置され、第5補助流路165の開閉を行う。
第5開閉弁175は第5流路155に配置され、第5流路155の開閉を行う。
第6開閉弁176は第3流路153に配置され、第3流路153の開閉を行う。
第7開閉弁177は第2流路152に配置され、第2流路152の開閉を行う。
第8開閉弁178は第3補助流路163に配置され、第3補助流路163の開閉を行う。
第9開閉弁179は第4補助流路164に配置され、第4補助流路164の開閉を行う。
第10開閉弁180は第2補助流路162に配置され、第2補助流路162の開閉を行う。
なお、第2開閉弁172及び第4開閉弁174は何れも第二の燃料ポンプ140と第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料タンク120とを接続するものであるが、第2開閉弁172は第一の燃料タンク110に貯蔵されている重油を通過させるための弁であり、第4開閉弁174は第二の燃料タンク120に貯蔵されているパーム油を通過させるための弁である。このように二つの開閉弁172、174を用いるのは重油とパーム油の混入を防止するためである。
本実施形態に係る燃料供給システム100においては、第一の燃料タンク110からの重油(または軽油)と第二の燃料タンク120からのパーム油(または廃油)の何れか一方がコモンレール310に送られ、その燃料によりディーゼルエンジン300が作動する。例えば、ディーゼルエンジン300の始動時には重油がコモンレール310に送られ、ディーゼルエンジン300の作動が定常状態になると重油に代えてパーム油がコモンレール310に送られる。ディーゼルエンジン300の停止前には、パーム油に代えて重油が再びコモンレール310に送られる。
本実施形態に係る燃料供給システム100においては、第一の燃料タンク110からの重油(または軽油)と第二の燃料タンク120からのパーム油(または廃油)の何れか一方がコモンレール310に送られ、その燃料によりディーゼルエンジン300が作動する。例えば、ディーゼルエンジン300の始動時には重油がコモンレール310に送られ、ディーゼルエンジン300の作動が定常状態になると重油に代えてパーム油がコモンレール310に送られる。ディーゼルエンジン300の停止前には、パーム油に代えて重油が再びコモンレール310に送られる。
ディーゼルエンジン300の始動前及び燃料切り替え前には燃料流通系統(第1流路151乃至第5流路155及び第1補助流路161乃至第5補助流路165)の内部へのエアの混入を防止するため、以下のように、燃料流通系統のエア抜きが実施される。
第1回目のエア抜きは、ディーゼルエンジン300の始動前の段階において、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とを接続する各流路において実施される。
具体的には、第1開閉弁171及び第7開閉弁177を開くとともに、他の開閉弁を閉じる。これにより、第1補助流路161及び第2流路152が開通状態となり、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とは第1補助流路161及び第2流路152を介して接続された状態となる。図2はこの状態を示す概略図である。
この状態において、第二の燃料ポンプ140を作動させ、第1補助流路161及び第2流路152のエア抜きを行う。
第1回目のエア抜きは、ディーゼルエンジン300の始動前の段階において、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とを接続する各流路において実施される。
具体的には、第1開閉弁171及び第7開閉弁177を開くとともに、他の開閉弁を閉じる。これにより、第1補助流路161及び第2流路152が開通状態となり、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とは第1補助流路161及び第2流路152を介して接続された状態となる。図2はこの状態を示す概略図である。
この状態において、第二の燃料ポンプ140を作動させ、第1補助流路161及び第2流路152のエア抜きを行う。
第1回目のエア抜きに続いて第2回目のエア抜きが行われる。第2回目のエア抜きはコモンレール310と第一の燃料タンク110とを接続する各流路において実施される。
具体的には、第2開閉弁172、第3開閉弁173及び第7開閉弁177を開くとともに、他の開閉弁を閉じる。これにより、第1流路151、第2流路152及び第4流路154が開通状態となり、第一の燃料ポンプ130と第二の燃料ポンプ140とは第1流路151を介して、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とは第2流路152を介して、第一の燃料タンク110とコモンレール310とは第4流路154を介してそれぞれ接続された状態となる。図3はこの状態を示す概略図である。
具体的には、第2開閉弁172、第3開閉弁173及び第7開閉弁177を開くとともに、他の開閉弁を閉じる。これにより、第1流路151、第2流路152及び第4流路154が開通状態となり、第一の燃料ポンプ130と第二の燃料ポンプ140とは第1流路151を介して、第一の燃料タンク110と第二の燃料ポンプ140とは第2流路152を介して、第一の燃料タンク110とコモンレール310とは第4流路154を介してそれぞれ接続された状態となる。図3はこの状態を示す概略図である。
この状態において、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140を作動させ、第1流路151、第2流路152及び第4流路154のエア抜きを行う。
この後、ディーゼルエンジン300には第一の燃料タンク110から重油が送られ、重油を燃料として作動する。ディーゼルエンジン300の作動状態が定常状態になると、重油からパーム油への燃料の切り替えが行われる。この燃料の切り替え前に3回目のエア抜きが実施される。
この後、ディーゼルエンジン300には第一の燃料タンク110から重油が送られ、重油を燃料として作動する。ディーゼルエンジン300の作動状態が定常状態になると、重油からパーム油への燃料の切り替えが行われる。この燃料の切り替え前に3回目のエア抜きが実施される。
具体的には、第6開閉弁176及び第8開閉弁178を開くとともに、他の開閉弁を閉じる。これにより、第3流路153及び第3補助流路163が開通状態となり、第二の燃料ポンプ140と第二の燃料タンク120とは第3流路153及び第3補助流路163を介して接続された状態となる。図5はこの状態を示す概略図である。
この状態において、第二の燃料ポンプ140を作動させ、第3流路153及び第3補助流路163のエア抜きを行う。
第3回目のエア抜きに続いて第4回目のエア抜きが行われる。第4回目のエア抜きはコモンレール310と第二の燃料タンク120とを接続する各流路において実施される。
この状態において、第二の燃料ポンプ140を作動させ、第3流路153及び第3補助流路163のエア抜きを行う。
第3回目のエア抜きに続いて第4回目のエア抜きが行われる。第4回目のエア抜きはコモンレール310と第二の燃料タンク120とを接続する各流路において実施される。
具体的には、第4開閉弁174、第5開閉弁175及び第6閉弁176を開くとともに、他の開閉弁を閉じる。これにより、第5補助流路165、第5流路155及び第3流路153が開通状態となり、第一の燃料ポンプ130と第二の燃料ポンプ140とは第5補助流路165、第4補助流路164の一部及び第1流路151の一部を介して、第二の燃料ポンプ140と第二の燃料タンク120とは第3流路153を介して、第二の燃料タンク120とコモンレール310とは第5流路155を介してそれぞれ接続された状態となる。図6はこの状態を示す概略図である。
この状態において、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140を作動させ、第5補助流路165(第4補助流路164の一部及び第1流路151の一部を含む)、第3流路153及び第5流路155のエア抜きを行う。
この状態において、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140を作動させ、第5補助流路165(第4補助流路164の一部及び第1流路151の一部を含む)、第3流路153及び第5流路155のエア抜きを行う。
この後、コモンレール310に第二の燃料タンク120からパーム油が送られ、ディーゼルエンジン300はパーム油を燃料として作動を開始する。
なお、上記の4回のエア抜きは、燃料輸送に必要な出力よりも低い出力で各ポンプ130、140を作動させることにより行われる。すなわち、燃料を吸い上げない程度の出力で各ポンプ130、140を作動させることにより、空気のみを吸引するものである。
以上のように、本実施形態に係る燃料供給システム100においては、燃料流通系統において4回のエア抜きが行われる。このうち第3回目と第4回目に行われるエア抜きにより、コモンレール310に通じる燃料流通系統に混入している可能性があるエアは全て排除される。このように、本実施形態に係る燃料供給システム100によれば、2種類の燃料(本実施形態においては重油及びパーム油)により作動するディーゼルエンジン300に2種類の燃料の何れか一方を選択的に送り込む際に、ディーゼルエンジン300の始動時のみならず、2種類の燃料の切り替え時においても燃料流通系統からのエア抜きを行うことが可能であり、ディーゼルエンジン300を適切に作動させることが可能になる。
なお、上記の4回のエア抜きは、燃料輸送に必要な出力よりも低い出力で各ポンプ130、140を作動させることにより行われる。すなわち、燃料を吸い上げない程度の出力で各ポンプ130、140を作動させることにより、空気のみを吸引するものである。
以上のように、本実施形態に係る燃料供給システム100においては、燃料流通系統において4回のエア抜きが行われる。このうち第3回目と第4回目に行われるエア抜きにより、コモンレール310に通じる燃料流通系統に混入している可能性があるエアは全て排除される。このように、本実施形態に係る燃料供給システム100によれば、2種類の燃料(本実施形態においては重油及びパーム油)により作動するディーゼルエンジン300に2種類の燃料の何れか一方を選択的に送り込む際に、ディーゼルエンジン300の始動時のみならず、2種類の燃料の切り替え時においても燃料流通系統からのエア抜きを行うことが可能であり、ディーゼルエンジン300を適切に作動させることが可能になる。
本実施形態に係る燃料供給システム100は上記の構造に限定されるものではなく、種々の改変が可能である。
例えば、本実施形態に係る燃料供給システム100はさらにインバーターを備えることができる。コモンレール310に通じる各流路のエア抜き(上記の第2回目及び第4回目のエア抜き)を行う際に、各流路内にエアが滞留しないように、インバーターその他これに類する装置を用いて、圧力調整を行うことも可能である。
また、各流路及び各補助流路にはベルトヒーターその他の加熱手段を巻き付け、各流路及び各補助流路を加熱することにより、各流路及び各補助流路内を流れる燃料の凝固を防止することも可能である。例えば、パーム油は凝固温度が低く凝固しやすいため、パーム油が流れる流路に加熱手段を設けることは有効である。
例えば、本実施形態に係る燃料供給システム100はさらにインバーターを備えることができる。コモンレール310に通じる各流路のエア抜き(上記の第2回目及び第4回目のエア抜き)を行う際に、各流路内にエアが滞留しないように、インバーターその他これに類する装置を用いて、圧力調整を行うことも可能である。
また、各流路及び各補助流路にはベルトヒーターその他の加熱手段を巻き付け、各流路及び各補助流路を加熱することにより、各流路及び各補助流路内を流れる燃料の凝固を防止することも可能である。例えば、パーム油は凝固温度が低く凝固しやすいため、パーム油が流れる流路に加熱手段を設けることは有効である。
本実施形態に係る燃料供給システム100においては、第一の燃料タンク110はディーゼルエンジン300とは独立に配置されているが、例えば、第一の燃料タンク110をディーゼルエンジン300の下部に設けられているオイルパンからなるものとすることも可能である。すなわち、オイルパンには重油が溜まっているため、オイルパンがそのまま第一の燃料タンク110として機能する。このように、第一の燃料タンク110はディーゼルエンジン300の外部に設けてもよく、あるいは、ディーゼルエンジン300の内部にディーゼルエンジン300の一部として設けることも可能である。
また、本実施形態に係る燃料供給システム100はディーゼルエンジン300を適用の対象としているが、2種類の燃料を使用する発動機であれば、いかなる種類の発動機に対しても適用可能である。
また、本実施形態に係る燃料供給システム100はディーゼルエンジン300を適用の対象としているが、2種類の燃料を使用する発動機であれば、いかなる種類の発動機に対しても適用可能である。
(第二の実施形態)
上記の第一の実施形態に係る燃料供給システム100においては、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉は手動で行われるものであったが、人手を介さずに燃料供給システム100の動作を自動的に行うことも可能である。以下に述べる第二の実施形態に係る燃料供給システム200においては、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉は制御装置210を介して自動的に行われる。
図9は本発明の第二の実施形態に係る燃料供給システム200の構造を示すブロック図である。
上記の第一の実施形態に係る燃料供給システム100においては、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉は手動で行われるものであったが、人手を介さずに燃料供給システム100の動作を自動的に行うことも可能である。以下に述べる第二の実施形態に係る燃料供給システム200においては、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉は制御装置210を介して自動的に行われる。
図9は本発明の第二の実施形態に係る燃料供給システム200の構造を示すブロック図である。
本実施形態に係る燃料供給システム200は、第一の実施形態に係る燃料供給システム100と比較して、制御装置210を追加的に備えている。
制御装置210は第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140に電気的に接続されており、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフを実行する。
さらに、制御装置210は第1乃至第10開閉弁171−180に電気的に接続されており、第1乃至第10開閉弁171−180の開閉を制御する。
例えば、ディーゼルエンジン300の内部には温度センサーが配置されており、この温度センサーはディーゼルエンジン300の内部温度を検出し、検出した内部温度を示す温度信号を制御装置210に発信する。
制御装置210は第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140に電気的に接続されており、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフを実行する。
さらに、制御装置210は第1乃至第10開閉弁171−180に電気的に接続されており、第1乃至第10開閉弁171−180の開閉を制御する。
例えば、ディーゼルエンジン300の内部には温度センサーが配置されており、この温度センサーはディーゼルエンジン300の内部温度を検出し、検出した内部温度を示す温度信号を制御装置210に発信する。
また、第一の燃料タンク110、第二の燃料タンク120、第1流路乃至第5流路155及び第1補助流路161乃至第5補助流路165の各々には圧力センサーが配置されており、これらの圧力センサーは内部圧力を検出し、検出した圧力を示す圧力信号を制御装置210に発信する。
制御装置210はこれらの温度信号及び圧力信号を受信し、これらの信号が示す温度及び圧力に応じて、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉を制御し、第一の実施形態に係る燃料供給システム100の動作と同様の動作を実行する。
以上のように、本実施形態に係る燃料供給システム200によれば、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉を自動的に行うことが可能になり、マンパワーの削減を図ることができる。
制御装置210はこれらの温度信号及び圧力信号を受信し、これらの信号が示す温度及び圧力に応じて、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉を制御し、第一の実施形態に係る燃料供給システム100の動作と同様の動作を実行する。
以上のように、本実施形態に係る燃料供給システム200によれば、第一の燃料ポンプ130及び第二の燃料ポンプ140のオン・オフ並びに第1乃至第10開閉弁171−180の開閉を自動的に行うことが可能になり、マンパワーの削減を図ることができる。
(第三の実施形態)
図10は本発明の第三の実施形態に係る燃料供給システム250の構造を示す概略図である。
本実施形態に係る燃料供給システム250は、上記の第二の実施形態に係る燃料供給システム200(図10においては、第二の燃料タンク120とディーゼルエンジン300のみが簡略的に示されている)と、剛性のボックス260と、発電機270と、から構成されている。
ディーゼルエンジン300は発電機270に接続されており、発電機270はディーゼルエンジン300から動力の供給を受け、発電を行う。
図10は本発明の第三の実施形態に係る燃料供給システム250の構造を示す概略図である。
本実施形態に係る燃料供給システム250は、上記の第二の実施形態に係る燃料供給システム200(図10においては、第二の燃料タンク120とディーゼルエンジン300のみが簡略的に示されている)と、剛性のボックス260と、発電機270と、から構成されている。
ディーゼルエンジン300は発電機270に接続されており、発電機270はディーゼルエンジン300から動力の供給を受け、発電を行う。
燃料供給システム200及び発電機270はボックス260の内部に収納されている。
ボックス260には、例えば、開閉式のドアが付いており、このドアを開けることにより、操作者はボックス260の内部に入ることができる。
ボックス260は、例えば、鉄製の直方体形状をなしている。例えば、市販のコンテナをボックス260として使用することが可能である。ボックス260は、燃料供給システム200及び発電機270を内部に収容可能である限りにおいて、任意の形状を取ることができる。
燃料供給システム200と発電機270とをボックス260の内部に配置することにより、運搬可能な単体の発電装置として使用することが可能になり、発電を必要とする工事現場その他の場所に容易に持ち込むこと及び持ち出すことが可能になる。
ボックス260には、例えば、開閉式のドアが付いており、このドアを開けることにより、操作者はボックス260の内部に入ることができる。
ボックス260は、例えば、鉄製の直方体形状をなしている。例えば、市販のコンテナをボックス260として使用することが可能である。ボックス260は、燃料供給システム200及び発電機270を内部に収容可能である限りにおいて、任意の形状を取ることができる。
燃料供給システム200と発電機270とをボックス260の内部に配置することにより、運搬可能な単体の発電装置として使用することが可能になり、発電を必要とする工事現場その他の場所に容易に持ち込むこと及び持ち出すことが可能になる。
図10は、さらに、本実施形態に係る燃料供給システム250の一使用例をも示している。
図10に示すように、二つの燃料タンク350、360を鉛直方向に並べて配置し、上方に位置する燃料タンク350の底面310aと下方に位置する燃料タンク360の天面360aとをパイプ370を介して接続する。
燃料供給システム250は、第二の燃料タンク120の燃料受け入れ口が燃料タンク360の底面360bよりも下方に位置するように、配置されている。燃料タンク360の底面360bと第二の燃料タンク120とはパイプ380を介して接続されており、パイプ380にはポンプ390が配置されている。
図10に示すように、二つの燃料タンク350、360を鉛直方向に並べて配置し、上方に位置する燃料タンク350の底面310aと下方に位置する燃料タンク360の天面360aとをパイプ370を介して接続する。
燃料供給システム250は、第二の燃料タンク120の燃料受け入れ口が燃料タンク360の底面360bよりも下方に位置するように、配置されている。燃料タンク360の底面360bと第二の燃料タンク120とはパイプ380を介して接続されており、パイプ380にはポンプ390が配置されている。
燃料(パーム油または廃油)は上方の燃料タンク350に入れられる。燃料タンク350と燃料タンク360とはパイプ370を介して接続されているため、燃料タンク350に燃料が注入されると、注入された燃料はパイプ370を介して燃料タンク360の内部に落下する。このため、燃料タンク350が満杯ではない場合であっても、燃料タンク360は常に満杯にしておくことが可能である。
燃料タンク350、360の高さをH2とする。燃料タンク350に所定量の燃料を注入し、燃料タンク350内の燃料の深さがH1(H1<H2)になったとすると、燃料タンク360の燃料の深さは常にその高さに等しいH2である。
ポンプ390によって燃料タンク360から第二の燃料タンク120に燃料を送り込む場合、燃料の深さ(H1+H2)に相当する水頭圧がポンプ390に作用する。このため、その水頭圧に対応する分だけポンプ390の動力(ポンプ圧)を小さくすることが可能であり、燃料の輸送効率を高めることができる。
本実施形態に係る燃料供給システム250は第二の実施形態に係る燃料供給システム200を構成要素としているが、第二の実施形態に係る燃料供給システム200に代えて第一の実施形態に係る燃料供給システム100を使用することも可能である。
燃料タンク350、360の高さをH2とする。燃料タンク350に所定量の燃料を注入し、燃料タンク350内の燃料の深さがH1(H1<H2)になったとすると、燃料タンク360の燃料の深さは常にその高さに等しいH2である。
ポンプ390によって燃料タンク360から第二の燃料タンク120に燃料を送り込む場合、燃料の深さ(H1+H2)に相当する水頭圧がポンプ390に作用する。このため、その水頭圧に対応する分だけポンプ390の動力(ポンプ圧)を小さくすることが可能であり、燃料の輸送効率を高めることができる。
本実施形態に係る燃料供給システム250は第二の実施形態に係る燃料供給システム200を構成要素としているが、第二の実施形態に係る燃料供給システム200に代えて第一の実施形態に係る燃料供給システム100を使用することも可能である。
(第四の実施形態)
第二の実施形態に係る燃料供給システム200においては、ディーゼルエンジン300は2種類の燃料、具体的には、重油(または軽油)とパーム油(または廃油)とを用いて作動する。
以下、燃料供給システム200における燃料供給方法の一例を説明する。
表1は、本実施形態に係る燃料供給方法の各工程において使用される燃料の種類、各工程における各燃料ポンプのオン・オフ及び各工程における各開閉弁の開閉を示している。
第二の実施形態に係る燃料供給システム200においては、ディーゼルエンジン300は2種類の燃料、具体的には、重油(または軽油)とパーム油(または廃油)とを用いて作動する。
以下、燃料供給システム200における燃料供給方法の一例を説明する。
表1は、本実施形態に係る燃料供給方法の各工程において使用される燃料の種類、各工程における各燃料ポンプのオン・オフ及び各工程における各開閉弁の開閉を示している。
本燃料供給方法の第一の工程においては、表1に示すように、第二の燃料ポンプ140を作動させ、第一の燃料タンク110に通じる各流路内のエア抜きが行われる。具体的には、第一の実施形態における第1回目のエア抜きが第一の工程として実施される(図2参照)。
第二の工程においては、表1に示すように、コモンレール310と第一の燃料タンク110とを接続する各流路において実施される。具体的には、第一の実施形態における第2回目のエア抜きが第二の工程として実施される(図3参照)。
第三の工程においては、表1に示すように、第3開閉弁173及び第10開閉弁180が開かれ、他の開閉弁は閉じられる。これにより、第4流路154が開通状態となるとともに、第1流路151の一部、第2補助流路162及び第2流路152の一部が開通状態となり、第一の燃料タンク110は第一の燃料ポンプ130及びコモンレール310に接続された状態となる。図4は第三の工程における接続状況を示す概略図である。
第二の工程においては、表1に示すように、コモンレール310と第一の燃料タンク110とを接続する各流路において実施される。具体的には、第一の実施形態における第2回目のエア抜きが第二の工程として実施される(図3参照)。
第三の工程においては、表1に示すように、第3開閉弁173及び第10開閉弁180が開かれ、他の開閉弁は閉じられる。これにより、第4流路154が開通状態となるとともに、第1流路151の一部、第2補助流路162及び第2流路152の一部が開通状態となり、第一の燃料タンク110は第一の燃料ポンプ130及びコモンレール310に接続された状態となる。図4は第三の工程における接続状況を示す概略図である。
この状態において、第一の燃料ポンプ130が作動し、コモンレール310に第一の燃料タンク110から重油が送り込まれ、ディーゼルエンジン300は重油を燃料として初期始動する。この初期始動により、ディーゼルエンジン300に予熱が与えられる。
予熱が十分になったとき、すなわち、例えば、ディーゼルエンジン300内に配置されている温度センサーによってディーゼルエンジン300の内部温度が所定の温度に到達したことが判明したとき、あるいは、重油によるディーゼルエンジン300の初期始動の時間が所定の時間に到達したときには、第四の工程が実施される。第四の工程においては、表1に示すように、第二の燃料ポンプ140と第二の燃料タンク120との間の各流路のエア抜きが実施される。具体的には、第一の実施形態における第3回目のエア抜きが第四の工程として実施される(図5参照)。
予熱が十分になったとき、すなわち、例えば、ディーゼルエンジン300内に配置されている温度センサーによってディーゼルエンジン300の内部温度が所定の温度に到達したことが判明したとき、あるいは、重油によるディーゼルエンジン300の初期始動の時間が所定の時間に到達したときには、第四の工程が実施される。第四の工程においては、表1に示すように、第二の燃料ポンプ140と第二の燃料タンク120との間の各流路のエア抜きが実施される。具体的には、第一の実施形態における第3回目のエア抜きが第四の工程として実施される(図5参照)。
続く第五の工程においても、コモンレール310と第二の燃料タンク120とを接続する各流路においてエア抜きが実施される。具体的には、第一の実施形態における第4回目のエア抜きが第五の工程として実施される(図6参照)。
第五の工程に続く第六の工程においては、表1に示すように、第5開閉弁175及び第9開閉弁179が開かれ、他の開閉弁は閉じられる。これにより、第5流路155が開通状態となるとともに、第1流路151の一部及び第4補助流路164が開通状態となり、第二の燃料タンク120は第一の燃料ポンプ130及びコモンレール310に接続された状態となる。図7は第六の工程における接続状況を示す概略図である。
第五の工程に続く第六の工程においては、表1に示すように、第5開閉弁175及び第9開閉弁179が開かれ、他の開閉弁は閉じられる。これにより、第5流路155が開通状態となるとともに、第1流路151の一部及び第4補助流路164が開通状態となり、第二の燃料タンク120は第一の燃料ポンプ130及びコモンレール310に接続された状態となる。図7は第六の工程における接続状況を示す概略図である。
この状態において、第一の燃料ポンプ130が作動し、第二の燃料タンク120からコモンレール310にパーム油が送られ、ディーゼルエンジン300はパーム油を燃料として本格作動を開始する。
次いで、ディーゼルエンジン300の作動を停止させる前に第七の工程が実施される。
第七の工程においては、表1に示すように、第2開閉弁172、第3開閉弁173及び第7開閉弁177が開かれ、他の開閉弁は閉じられる。これにより、第1流路151、第2流路152及び第4流路154が開通状態となり、第一の燃料タンク110がコモンレール310及び第二の燃料ポンプ140と接続するとともに、第一の燃料ポンプ130と第二の燃料ポンプ140とが相互に接続する。図8は第七の工程における接続状況を示す概略図である。
次いで、ディーゼルエンジン300の作動を停止させる前に第七の工程が実施される。
第七の工程においては、表1に示すように、第2開閉弁172、第3開閉弁173及び第7開閉弁177が開かれ、他の開閉弁は閉じられる。これにより、第1流路151、第2流路152及び第4流路154が開通状態となり、第一の燃料タンク110がコモンレール310及び第二の燃料ポンプ140と接続するとともに、第一の燃料ポンプ130と第二の燃料ポンプ140とが相互に接続する。図8は第七の工程における接続状況を示す概略図である。
この状態において、第一の燃料ポンプ130が作動し、第一の燃料タンク110からコモンレール310に重油が送られ、ディーゼルエンジン300は重油を燃料として作動する。
重油を燃料として所定時間だけディーゼルエンジン300を作動させた後、第八の工程において、第一の燃料ポンプ130の作動が停止され、これにより、ディーゼルエンジン300の作動も停止する。
以上のように、本実施形態に係る燃料供給方法によれば、2種類の燃料(重油及びパーム油)を選択的に用いてディーゼルエンジン300を作動させることができる。
重油を燃料として所定時間だけディーゼルエンジン300を作動させた後、第八の工程において、第一の燃料ポンプ130の作動が停止され、これにより、ディーゼルエンジン300の作動も停止する。
以上のように、本実施形態に係る燃料供給方法によれば、2種類の燃料(重油及びパーム油)を選択的に用いてディーゼルエンジン300を作動させることができる。
本発明は、第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動する発動機であって、第一の燃料及び第二の燃料を選択的に送り込む際に、始動時のみならず、燃料切り替え時においても燃料流通系統からのエア抜きを行うことを必要とする発動機に対して極めて有用である。
100 本発明の第一の実施形態に係る燃料供給システム
110 第一の燃料タンク
120 第二の燃料タンク
130 第一の燃料ポンプ
140 第二の燃料ポンプ
151−155 流路
161−165 補助流路
171−180 開閉弁
200 本発明の第二の実施形態に係る燃料供給システム
210 制御装置
250 本発明の第三の実施形態に係る燃料供給システム
260 ボックス
270 発電機
300 ディーゼルエンジン
110 第一の燃料タンク
120 第二の燃料タンク
130 第一の燃料ポンプ
140 第二の燃料ポンプ
151−155 流路
161−165 補助流路
171−180 開閉弁
200 本発明の第二の実施形態に係る燃料供給システム
210 制御装置
250 本発明の第三の実施形態に係る燃料供給システム
260 ボックス
270 発電機
300 ディーゼルエンジン
Claims (7)
- 第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動する発動機に前記第一の燃料及び前記第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む燃料供給システムであって、
前記第一の燃料が充填されている第一の燃料タンクと、
前記第二の燃料が充填されている第二の燃料タンクと、
第一の燃料ポンプと、
第二の燃料ポンプと、
前記第一の燃料ポンプと前記第二の燃料ポンプと接続する第1流路と、
前記第一の燃料タンクと前記第二の燃料ポンプとを接続する第2流路と、
前記第二の燃料ポンプと前記第二の燃料タンクとを接続する第3流路と、
前記第一の燃料タンクと前記発動機とを接続する第4流路と、
前記発動機と前記第二の燃料タンクとを接続する第5流路と、
を備え、
前記第1流路、前記第2流路及び前記第4流路を開通状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第2流路の内部のエア抜きを行い、または、前記第1流路、前記第3流路及び前記第5流路を開通状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第3流路の内部のエア抜きを行うことを特徴とする燃料供給システム。 - 前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプのオン・オフと、前記第1流路乃至前記第5流路の開閉を制御する制御装置をさらに備え、
前記制御装置は、
前記第1流路、前記第2流路及び前記第4流路を開状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第2流路の内部のエア抜きを行い、または、前記第1流路、前記第3流路及び前記第5流路を開状態とし、かつ、前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第3流路の内部のエア抜きを行うことを特徴とする請求項1に記載の燃料供給システム。 - 開閉可能な剛性のボックスと、
請求項1または2の何れか一項に記載の燃料供給システムと、
前記燃料供給システムにより作動する発動機と、
からなり、
前記燃料供給システム及び前記発動機は前記ボックス内に配置されていることを特徴とする内蔵式燃料供給システム。 - 第一の燃料及び第二の燃料の二種類の燃料により作動する発動機に前記第一の燃料及び前記第二の燃料を選択的に送り込む燃料供給システムであって、
前記第一の燃料が充填されている第一の燃料タンクと、
前記第二の燃料が充填されている第二の燃料タンクと、
第一の燃料ポンプと、
第二の燃料ポンプと、
を備える燃料供給システムにおいて前記発動機に前記第一の燃料及び前記第二の燃料の何れか一方を選択的に送り込む燃料供給方法であって、
前記第一の燃料タンクに通じる流路内のエア抜きを行う第一の工程と、
前記第一の燃料タンクから前記発動機に通じる流路内のエア抜きを行う第二の工程と、
前記第一の燃料を前記発動機に供給することにより前記発動機を作動させる第三の工程と、
前記第二の燃料タンクに通じる流路のエア抜きを第四の工程と、
前記第二の燃料タンクから前記発動機に通じる流路内のエア抜きを行う第五の工程と、
前記第二の燃料を前記発動機に供給することにより前記発動機を作動させる第六の工程と、
前記第一の燃料を前記発動機に供給することにより前記発動機を作動させる第七の工程と、
前記発動機を停止させる第八の工程と、
を備える燃料供給方法。 - 前記第二の工程は、
前記第一の燃料ポンプと前記第二の燃料ポンプと接続する第1流路と、前記第一の燃料タンクと前記第二の燃料ポンプとを接続する第2流路と、前記第一の燃料タンクと前記発動機とを接続する第4流路とを開通状態にする工程と、
前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第2流路の内部のエア抜きを行う工程と、
からなることを特徴とする請求項4に記載の燃料供給方法。 - 前記第五の工程は、
前記第1流路と、前記第二の燃料ポンプと前記第二の燃料タンクとを接続する第3流路と、前記発動機と前記第二の燃料タンクとを接続する第5流路とを開通状態にする工程と、
前記第一の燃料ポンプ及び前記第二の燃料ポンプをオンにすることにより、前記第1流路及び前記第3流路の内部のエア抜きを行う工程と、
からなることを特徴とする請求項5に記載の燃料供給方法。 - 前記第一乃至第八の工程は制御装置を介して自動的に実施されることを特徴とする請求項5または6に記載の燃料供給方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019092313A JP2020186694A (ja) | 2019-05-15 | 2019-05-15 | 燃料供給システム及び燃料供給方法 |
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JP2019092313A JP2020186694A (ja) | 2019-05-15 | 2019-05-15 | 燃料供給システム及び燃料供給方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US12085216B2 (en) | 2022-02-17 | 2024-09-10 | Arctic Cat Inc. | Multi-use fuel filler tube |
-
2019
- 2019-05-15 JP JP2019092313A patent/JP2020186694A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US12085216B2 (en) | 2022-02-17 | 2024-09-10 | Arctic Cat Inc. | Multi-use fuel filler tube |
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