JP2020186355A - 塗料及び塗布方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた着霜抑制効果を有する塗膜を形成できる塗料及び塗布方法を提供する。【解決手段】本発明の第1実施形態に係る塗料は、無機粒子と、カチオン樹脂とを含有する。前記カチオン樹脂以外の樹脂であるベース樹脂を更に含有するとよい。前記ベース樹脂は、ポリビニルアルコール又はポリアクリル酸ナトリウムであるとよい。本発明の第2実施形態に係る塗布方法は、本発明の第1実施形態に係る塗料を基材上に塗布する塗布工程を備える。【選択図】なし
Description
本発明は、塗料及び塗布方法に関する。
フィン式熱交換器は、複数のフィンを有し、フィンを介して熱交換を行う。フィン式熱交換器は、寒冷環境下で使用した場合、フィンの表面に霜(凍結した結露水)が付着し、フィン間が閉塞される場合がある。このように霜によってフィン間が閉塞されたフィン式熱交換器は、熱交換効率が低下するため、除霜作業が必要となる。そこで、フィン式熱交換器のフィンには、着霜抑制用の塗料を塗布することがある。
着霜抑制用の塗料としては、例えば、コロイダルシリカと、ポリビニルアルコールと、高酸価アクリル樹脂のカルボキシ基の少なくとも一部がアルカリ金属又はアルカリ土類金属と塩を形成してなる中和樹脂とを含有する組成物が提案されている(特許文献1)。
しかし、本発明者の検討により、上述の組成物は、形成される塗膜の着霜抑制効果において更なる向上の余地があることが判明した。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れた着霜抑制効果を有する塗膜を形成できる塗料及び塗布方法を提供することである。
本発明の実施形態に係る塗料は、無機粒子と、カチオン樹脂とを含有する。
本発明の実施形態に係る塗装方法は、上述の塗料を基材上に塗布する塗布工程を備える。
本発明の塗料及び塗布方法は、着霜抑制効果に優れる塗膜を形成できる。
以下、本発明の実施形態について、説明する。但し、本発明は、実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内で適宜変更を加えて実施できる。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。更に、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルを包括的に「(メタ)アクリル酸エステル」と総称する場合がある。本発明の実施形態において説明する各材料は、特に断りのない限り、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<第1実施形態:塗料>
本発明の第1実施形態は、塗料に関する。本実施形態に係る塗料は、無機粒子と、カチオン樹脂とを含有する。本実施形態に係る塗料は、基材(例えば、フィン型熱交換器の有するフィン)に塗布して用いる。本実施形態に係る塗料により形成される塗膜は、優れた着霜抑制効果を有し、霜の発生及び成長を抑制する。
本発明の第1実施形態は、塗料に関する。本実施形態に係る塗料は、無機粒子と、カチオン樹脂とを含有する。本実施形態に係る塗料は、基材(例えば、フィン型熱交換器の有するフィン)に塗布して用いる。本実施形態に係る塗料により形成される塗膜は、優れた着霜抑制効果を有し、霜の発生及び成長を抑制する。
本実施形態に係る塗料が上述の効果を有する理由は、以下のように推察される。本実施形態に係る塗料は、カチオン樹脂及び無機粒子を含有する塗膜を形成する。ここで、水が凍結するためには水分子が規則的に配列する必要がある。しかし、上述の塗膜の表面に付着した水は、水分子のうち一部が塗膜中のカチオン樹脂にクーロン力によって引き付けられる。このように、塗膜中のカチオン樹脂は、水分子の規則的な配列を阻害し、塗膜の表面に付着した水の凍結を抑制する。また、上述の塗膜は、無機粒子を含有するため親水性が比較的高い。そのため、塗膜の表面に付着した水のうち一部は、自然と流れ落ちる。これらの結果、上述の塗膜は、優れた着霜抑制効果を発揮する。また、上述の塗膜は、有機材料であるカチオン樹脂と、無機材料である無機粒子とを含有するため、様々な材質の基材に対して高い密着性を発揮する。
[無機粒子]
無機粒子としては、例えば、金属粒子、金属酸化物粒子及びシリカ粒子が挙げられる。金属粒子が含有する金属としては、例えば、金、白金、銀、銅、鉄、チタン、マンガン、ニッケル、スズ、アルミニウム及びこれらを含む合金が挙げられる。金属酸化物粒子が含有する金属酸化物としては、金属粒子が含有する金属として例示した金属の酸化物(例えば、酸化アルミニウム(Al2O3))が挙げられる。無機粒子としては、例えば、球状無機粒子及び針状無機粒子が挙げられる。無機粒子としては、シリカ粒子又は酸化アルミニウム粒子が好ましく、球状シリカ粒子又は針状酸化アルミニウム粒子がより好ましい。
無機粒子としては、例えば、金属粒子、金属酸化物粒子及びシリカ粒子が挙げられる。金属粒子が含有する金属としては、例えば、金、白金、銀、銅、鉄、チタン、マンガン、ニッケル、スズ、アルミニウム及びこれらを含む合金が挙げられる。金属酸化物粒子が含有する金属酸化物としては、金属粒子が含有する金属として例示した金属の酸化物(例えば、酸化アルミニウム(Al2O3))が挙げられる。無機粒子としては、例えば、球状無機粒子及び針状無機粒子が挙げられる。無機粒子としては、シリカ粒子又は酸化アルミニウム粒子が好ましく、球状シリカ粒子又は針状酸化アルミニウム粒子がより好ましい。
球状無機粒子の平均粒径としては、5nm以上100nm以下が好ましく、10nm以上50nm以下がより好ましい。球状無機粒子の平均粒径を5nm以上とすることで、形成される塗膜における球状無機粒子の分散性を向上できる。球状無機粒子の平均粒径を100nm以下とすることで、本実施形態に係る塗料の成膜性を向上できる。
針状無機粒子の平均長径としては、100nm以上4,000nm以下が好ましく、1,000nm以上1,800nm以下がより好ましい。針状無機粒子の平均短径としては、0.5nm以上20nm以下が好ましく、2nm以上10nm以下がより好ましい。針状無機粒子の平均長径を100nm以上とし、かつ平均短径を0.5nm以上とすることで、形成される塗膜における針状無機粒子の分散性を向上できる。針状無機粒子の平均長径を4,000nm以下とし、かつ平均短径を20nm以下とすることで、本実施形態に係る塗料の成膜性を向上できる。
なお、本明細書における粒子の「平均粒径」、「平均長径」及び「平均短径」は、以下の方法により測定される値である。まず、電子顕微鏡下で、対象となる粒子のうち任意の20個の粒子を選択する。次に、選択した20個の粒子の「粒径(詳しくは、円相当径)」、「長径」又は「短径」をそれぞれ測定する。そして、測定した「粒径」、「長径」又は「短径」の算術平均値を算出し、これを対象となる粒子の「平均粒径」、「平均長径」及び「平均短径」とする。
無機粒子は、表面処理剤により表面処理されていてもよい。表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤及びシリコーンオイルが挙げられる。無機粒子は、表面処理により表面にカチオン性が付与されていることが好ましい。表面にカチオン性が付与されている無機粒子は、カチオン樹脂と同様に、塗膜の表面に付着した水に含まれる水分子の規則的な配列を阻害する。そのため、無機粒子の表面にカチオン性が付与されていることで、形成される塗膜の着霜抑制効果をより向上できる。
無機粒子の固形分換算での含有割合としては、50質量%95質量%以下が好ましく、60質量%以上90質量%以下がより好ましく、65質量%以上85質量%以下が更に好ましい。無機粒子の固形分換算での含有割合を50質量%以上とすることで、形成される塗膜の着霜抑制効果をより向上できる。無機粒子の固形分換算での含有割合を95質量%以下とすることで、本実施形態に係る塗料の成膜性を向上できる。
[カチオン樹脂]
カチオン樹脂としては、例えば、ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリアミンスルホン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、カチオン変性(メタ)アクリル樹脂、カチオン変性ビニル樹脂及びカチオン性ウレタン樹脂が挙げられる。カチオン樹脂は、アミノ基を有することが好ましい。カチオン樹脂は、塩化物、塩酸塩、スルホン酸塩又は酢酸塩を形成していてもよい。カチオン樹脂としては、ポリアミン樹脂又はポリアリルアミンが好ましく、ポリアミン樹脂がより好ましい。
カチオン樹脂としては、例えば、ポリアミン樹脂、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルピリジン、ポリアミンスルホン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、カチオン変性(メタ)アクリル樹脂、カチオン変性ビニル樹脂及びカチオン性ウレタン樹脂が挙げられる。カチオン樹脂は、アミノ基を有することが好ましい。カチオン樹脂は、塩化物、塩酸塩、スルホン酸塩又は酢酸塩を形成していてもよい。カチオン樹脂としては、ポリアミン樹脂又はポリアリルアミンが好ましく、ポリアミン樹脂がより好ましい。
ポリアミン樹脂は、分子中にポリアミン構造を有する樹脂である。ポリアミン樹脂としては、例えば、ジアリルアミン又はジアリルアミン誘導体の重合体が挙げられる。ポリアミン樹脂は、ジアリルアミン又はジアリルアミン誘導体と、共重合可能な他のモノマー(例えば、アクリルアミド又は二酸化硫黄)との共重合体であってもよい。
ポリアミン樹脂としては、下記一般式(1)〜(4)で表される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(1)〜(4)と記載することがある)を有する樹脂が好ましい。繰り返し単位(1)及び(2)は、ジアリルアミン又はジアリルアミン誘導体に由来する繰り返し単位である。繰り返し単位(3)及び(4)は、ジアリルアミン又はジアリルアミン誘導体と、二酸化硫黄とに由来する繰り返し単位である。なお、繰り返し単位(1)〜(4)は、塩化物、塩酸塩、スルホン酸塩又は酢酸塩を形成していてもよい。
一般式(1)及び(3)中、R1は、各々独立に、水素原子又は炭素原子数1以上3以下のアルキル基である。R1としては、水素原子が好ましい。
一般式(2)及び(4)中、R2は、各々独立に、炭素原子数1以上3以下のアルキル基である。R2としては、メチル基又はエチル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
ポリアミン樹脂は、繰り返し単位(1)〜(4)に加え、下記化学式(5)又は(6)で表される繰り返し単位(以下、繰り返し単位(5)又は(6)と記載することがある)を更に有することが好ましい。繰り返し単位(5)は、アリルアミンに由来する繰り返し単位である。繰り返し単位(6)は、アクリルアミドに由来する繰り返し単位である。
ポリアミン樹脂の有する全繰り返し単位の物質量に対する繰り返し単位(1)〜(6)の合計物質量としては、60質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましい。
カチオン樹脂の質量平均分子量は、例えば、30,000以上200,000以下である。カチオン樹脂の質量平均分子量としては、10,000以上が好ましく、30,000以上がより好ましい。カチオン樹脂の質量平均分子量を10,000以上とすることで、形成される塗膜の着霜抑制効果をより向上できる。
カチオン樹脂の固形分換算での含有割合としては、0.3質量%以上10.0質量%以下が好ましく、0.8質量%以上6.0質量%以下がより好ましい。カチオン樹脂の固形分換算での含有割合を0.3質量%以上10.0質量%以下とすることで、形成される塗膜の着霜抑制効果をより向上できる。
[ベース樹脂]
本実施形態に係る塗料は、カチオン樹脂以外の樹脂であるベース樹脂を更に含有することが好ましい。ベース樹脂は、本実施形態に係る塗料の成膜性を向上させる。ベース樹脂としては、例えば、アニオン樹脂及び親水性ノニオン樹脂が挙げられる。
本実施形態に係る塗料は、カチオン樹脂以外の樹脂であるベース樹脂を更に含有することが好ましい。ベース樹脂は、本実施形態に係る塗料の成膜性を向上させる。ベース樹脂としては、例えば、アニオン樹脂及び親水性ノニオン樹脂が挙げられる。
アニオン樹脂は、例えば、アニオン性基(例えば、カルボキシ基)を有する樹脂である。アニオン樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、マレイン酸樹脂、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸及びこれらの塩(例えば、ナトリウム塩又はカリウム塩)が挙げられる。
親水性ノニオン樹脂は、例えば、非解離性の親水性基(例えば、ヒドロキシ基)を有し、かつアニオン性基及びカチオン性基を何れも有さない樹脂である。親水性ノニオン樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン及び親水性アクリル樹脂が挙げられる。
ベース樹脂としては、アニオン樹脂又は親水性ノニオン樹脂が好ましく、ポリビニルアルコール又はポリアクリル酸がより好ましい。
ベース樹脂の固形分換算での含有割合としては、3.0質量%以上30.0質量%以下が好ましく、5.0質量%以上20.0質量%以下がより好ましい。ベース樹脂の固形分換算での含有割合を3.0質量%以上とすることで、本実施形態に係る塗料の成膜性をより向上できる。ベース樹脂の含有量を30.0質量%以下とすることで、形成される塗膜の着霜抑制効果をより向上できる。
[溶剤]
本実施形態に係る塗料は、溶剤を更に含有することが好ましい。溶剤としては、例えば、水及びアルコール(例えば、メタノール、エタノール及びイソプロパノール)が挙げられる。溶剤としては、水が好ましい。本実施形態に係る塗料の固形分濃度としては、例えば、1.0質量%以上20.0質量%以下である。
本実施形態に係る塗料は、溶剤を更に含有することが好ましい。溶剤としては、例えば、水及びアルコール(例えば、メタノール、エタノール及びイソプロパノール)が挙げられる。溶剤としては、水が好ましい。本実施形態に係る塗料の固形分濃度としては、例えば、1.0質量%以上20.0質量%以下である。
[他の成分]
本実施形態に係る塗料は、添加剤を更に含有してもよい。添加剤としては、例えば、有機フィラー、界面活性剤、防菌剤、着色顔料、防錆顔料及び防錆剤が挙げられる。添加剤の固形分換算の含有割合としては、例えば、0.1質量%以上5.0質量%以下である。
本実施形態に係る塗料は、添加剤を更に含有してもよい。添加剤としては、例えば、有機フィラー、界面活性剤、防菌剤、着色顔料、防錆顔料及び防錆剤が挙げられる。添加剤の固形分換算の含有割合としては、例えば、0.1質量%以上5.0質量%以下である。
[塗料の製造方法]
本実施形態に係る塗料は、例えば、無機粒子及びカチオン樹脂と、必要に応じて用いられるベース樹脂及び添加剤とを、溶剤に溶解又は分散させることにより得られる。
本実施形態に係る塗料は、例えば、無機粒子及びカチオン樹脂と、必要に応じて用いられるベース樹脂及び添加剤とを、溶剤に溶解又は分散させることにより得られる。
<第2実施形態:塗布方法>
本発明の第2実施形態に係る塗布方法は、第1実施形態に係る塗料を基材上に塗布する塗布工程を備える。塗布工程により、基材上に塗膜が形成される。塗膜は、着霜抑制効果を有する。
本発明の第2実施形態に係る塗布方法は、第1実施形態に係る塗料を基材上に塗布する塗布工程を備える。塗布工程により、基材上に塗膜が形成される。塗膜は、着霜抑制効果を有する。
基材の材質としては、特に限定されないが、例えば、金属、セラミック及び樹脂が挙げられる。基材の材質としては、金属が好ましい。具体的な基材としては、例えば、フィン型熱交換器のフィンが挙げられる。塗布方法としては、特に限定されないが、例えば、スピンコート法、バーコート法、スプレーコート法、ディップコート法及びローラーコート法が挙げられ、これらの中でディップコート法が好ましい。
塗布工程で形成する塗膜の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、0.2μm以上3.0μm以下である。塗膜の厚さを0.2μm以上とすることで、着霜抑制効果をより向上できる。塗膜の厚さを3.0μm以下とすることで、基材の機能(例えば、基材がフィンである場合、熱交換機能)を維持できる。
本実施形態に係る塗布方法は、塗布工程の前に、基材に脱脂処理又は化成処理を行う前処理工程を更に備えることが好ましい。塗布方法が前処理工程を備えることで、基材及び塗膜の密着性を向上できる。脱脂処理としては、例えば、ブラスト処理、水蒸気処理、溶剤洗浄法、アルカリ脱脂処理及び酸洗浄処理が挙げられる。化成処理としては、例えば、クロメート処理及びリン酸塩処理が挙げられる。本工程では、脱脂処理及び化成処理の両方を行うことが好ましい。この場合、脱脂処理及び化成処理の順番としては、脱脂処理後に化成処理を行うことが好ましい。
本実施形態に係る塗布方法は、塗布工程の後に、基材を加熱する加熱工程を更に備えることが好ましい。加熱工程により、塗料中の揮発成分の除去が促進され、より容易かつ確実に塗膜を形成できる。加熱条件としては、例えば、加熱温度100℃以上200℃以下、加熱時間30分以上2時間以下とすることができる。
以下、実施例を示して本発明を更に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されるものではない。まず、実施例で用いた各材料について説明する。
(無機粒子溶液)
シリカゾル1:日産化学株式会社製「スノーテックス(登録商標)ST−AK」、表面にカチオン性が付与されているシリカ粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度20質量%、シリカ粒子の平均粒径12nm
シリカゾル2:日産化学株式会社製「スノーテックス(登録商標)ST−AK−L」、表面にカチオン性が付与されているシリカ粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度20質量%、シリカ粒子の平均粒径45nm
アルミナゾル1:川研ファインケミカル株式会社製「アルミゾル−F1000」:針状酸化アルミニウム粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度5.0質量%、針状酸化アルミニウム粒子の平均長径1,400nm、針状酸化アルミニウム粒子の平均短径4nm
アルミナゾル2:川研ファインケミカル株式会社製「アルミゾル−F3000」:針状酸化アルミニウム粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度5.0質量%、針状酸化アルミニウム粒子の平均長径3,000nm、針状酸化アルミニウム粒子の平均短径4nm
シリカゾル1:日産化学株式会社製「スノーテックス(登録商標)ST−AK」、表面にカチオン性が付与されているシリカ粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度20質量%、シリカ粒子の平均粒径12nm
シリカゾル2:日産化学株式会社製「スノーテックス(登録商標)ST−AK−L」、表面にカチオン性が付与されているシリカ粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度20質量%、シリカ粒子の平均粒径45nm
アルミナゾル1:川研ファインケミカル株式会社製「アルミゾル−F1000」:針状酸化アルミニウム粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度5.0質量%、針状酸化アルミニウム粒子の平均長径1,400nm、針状酸化アルミニウム粒子の平均短径4nm
アルミナゾル2:川研ファインケミカル株式会社製「アルミゾル−F3000」:針状酸化アルミニウム粒子と水とを含有するゾル、固形分濃度5.0質量%、針状酸化アルミニウム粒子の平均長径3,000nm、針状酸化アルミニウム粒子の平均短径4nm
(カチオン樹脂水溶液1)
ポリアミン樹脂水溶液(ニットーボーメディカル株式会社製「PAS−21CL」、固形分濃度25質量%、樹脂の質量平均分子量50,000)20質量部を、水80質量部に添加した。これにより、カチオン樹脂水溶液1(固形分濃度:5質量%)を得た。
ポリアミン樹脂水溶液(ニットーボーメディカル株式会社製「PAS−21CL」、固形分濃度25質量%、樹脂の質量平均分子量50,000)20質量部を、水80質量部に添加した。これにより、カチオン樹脂水溶液1(固形分濃度:5質量%)を得た。
(カチオン樹脂水溶液2)
ポリアミン樹脂水溶液(ニットーボーメディカル株式会社製「PAS−92」、固形分濃度20質量%、樹脂の質量平均分子量5,000)25質量部を、水75質量部に添加した。これにより、カチオン樹脂水溶液2(固形分濃度:5質量%)を得た。
ポリアミン樹脂水溶液(ニットーボーメディカル株式会社製「PAS−92」、固形分濃度20質量%、樹脂の質量平均分子量5,000)25質量部を、水75質量部に添加した。これにより、カチオン樹脂水溶液2(固形分濃度:5質量%)を得た。
(カチオン樹脂水溶液3)
ポリアリルアミン水溶液(ニットーボーメディカル株式会社製「PAA−HCL−3L」、固形分濃度50質量%、樹脂の質量平均分子量15,000)10質量部を、水90質量部に添加した。これにより、カチオン樹脂水溶液3(固形分濃度:5質量%)を得た。
ポリアリルアミン水溶液(ニットーボーメディカル株式会社製「PAA−HCL−3L」、固形分濃度50質量%、樹脂の質量平均分子量15,000)10質量部を、水90質量部に添加した。これにより、カチオン樹脂水溶液3(固形分濃度:5質量%)を得た。
ニットーボーメディカル株式会社製「PAS−21CL」、「PAS−92」又は「PAA−HCL−10L」が含有する樹脂は、各々、下記化学式(PAS−21CL)、(PAS−92)又は(PAA−HCL−3L)で表される繰り返し単位を有していた。
[PAANa水溶液]
粉末状ポリアクリル酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬株式会社製「ポリアクリル酸ナトリウム」、重合度2,700〜7,500)5質量部を、水95質量部に添加して溶解させた。これにより、PAANa水溶液(固形分濃度:5質量%)を得た。なお、PAANa水溶液は、中和樹脂を含有する水溶液である。PAANa水溶液は、比較例に用いる塗料(B−3)の調製において、カチオン樹脂水溶液の代わりに用いた。
粉末状ポリアクリル酸ナトリウム(富士フイルム和光純薬株式会社製「ポリアクリル酸ナトリウム」、重合度2,700〜7,500)5質量部を、水95質量部に添加して溶解させた。これにより、PAANa水溶液(固形分濃度:5質量%)を得た。なお、PAANa水溶液は、中和樹脂を含有する水溶液である。PAANa水溶液は、比較例に用いる塗料(B−3)の調製において、カチオン樹脂水溶液の代わりに用いた。
[PVA水溶液]
粉末状ポリビニルアルコール樹脂(富士フイルム和光純薬株式会社製「ポリビニルアルコール」、平均重合度1,500)10質量部を、水90質量部に添加して溶解させた。これにより、PVA水溶液(固形分濃度10質量%)を得た。
粉末状ポリビニルアルコール樹脂(富士フイルム和光純薬株式会社製「ポリビニルアルコール」、平均重合度1,500)10質量部を、水90質量部に添加して溶解させた。これにより、PVA水溶液(固形分濃度10質量%)を得た。
なお、粉末状ポリビニルアルコール樹脂を水に添加する際には、少量の粉末状ポリビニルアルコール樹脂を水に添加した後、粉末状ポリビニルアルコール樹脂が完全に溶解するまで溶液を十分に攪拌するという作業を繰り返した。
[PAA水溶液]
ポリアクリル酸水溶液(東亞合成株式会社製「AC−10H」、固形分濃度20質量%、質量平均分子量150,000)50質量部を、水50質量部に添加した。これにより、PAA水溶液(固形分濃度10質量%)を得た。
ポリアクリル酸水溶液(東亞合成株式会社製「AC−10H」、固形分濃度20質量%、質量平均分子量150,000)50質量部を、水50質量部に添加した。これにより、PAA水溶液(固形分濃度10質量%)を得た。
<塗料の調製>
以下の方法により、塗料(A−1)〜(A−7)及び(B−1)〜(B−3)を調製した。
以下の方法により、塗料(A−1)〜(A−7)及び(B−1)〜(B−3)を調製した。
[塗料(A−1)の調製]
以下に示す材料を混合し、マグネティックスターラーで攪拌した。これにより、塗料(A−1)を得た。
水:1376質量部
シリカゾル1:353質量部(固形分70.6質量部、固形分換算での含有割合79.1質量%)
アルミナゾル1:176質量部(固形分8.8質量部、固形分換算での含有割合9.9質量%)
PVA水溶液:88質量部(固形分8.8質量部、固形分換算での含有割合9.9質量%)
カチオン樹脂水溶液1:20質量部(固形分1.0質量部、固形分換算での含有割合1.1質量%)
以下に示す材料を混合し、マグネティックスターラーで攪拌した。これにより、塗料(A−1)を得た。
水:1376質量部
シリカゾル1:353質量部(固形分70.6質量部、固形分換算での含有割合79.1質量%)
アルミナゾル1:176質量部(固形分8.8質量部、固形分換算での含有割合9.9質量%)
PVA水溶液:88質量部(固形分8.8質量部、固形分換算での含有割合9.9質量%)
カチオン樹脂水溶液1:20質量部(固形分1.0質量部、固形分換算での含有割合1.1質量%)
[塗料(A−2)〜(A−7)及び(B−1)〜(B−3)の調製]
添加する材料の種類及び添加量を下記表1に示す通りとした以外は、塗料(A−1)の調製と同様の方法により、塗料(A−2)〜(A−7)及び(B−1)〜(B−3)を調製した。
添加する材料の種類及び添加量を下記表1に示す通りとした以外は、塗料(A−1)の調製と同様の方法により、塗料(A−2)〜(A−7)及び(B−1)〜(B−3)を調製した。
下記表1において、各成分の「部(wt%)」は、添加量[質量部]と、固形分換算での含有割合[質量%]とを併記していることを意味する。例えば、塗料(A−1)のシリカゾル1の「353(79.1)」は、シリカゾル1の添加量が353質量部であり、かつ塗料(A−1)の全固形分に対するシリカゾル1に含有される固形分の割合が79.1質量%であることを示す。
<評価>
以下の方法により、各塗料により形成される塗膜の着霜抑制効果を評価した。
以下の方法により、各塗料により形成される塗膜の着霜抑制効果を評価した。
[実施例1]
正方形状のアルミニウムプレート(40mm四方、厚さ1mm)を基材として用意した。粉末状の標準型脱脂剤(日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社製「サーフクリーナー53NF」)を水に溶解させ、濃度3質量%の脱脂処理液(中アルカリ)を調製した。脱脂処理液に基材を浸漬させた(脱脂処理)。浸漬条件は、60℃、2分間とした。浸漬後、基材を純水で洗浄した。
正方形状のアルミニウムプレート(40mm四方、厚さ1mm)を基材として用意した。粉末状の標準型脱脂剤(日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社製「サーフクリーナー53NF」)を水に溶解させ、濃度3質量%の脱脂処理液(中アルカリ)を調製した。脱脂処理液に基材を浸漬させた(脱脂処理)。浸漬条件は、60℃、2分間とした。浸漬後、基材を純水で洗浄した。
液体状の標準化成剤(日本ペイント・サーフケミカルズ株式会社製「アルサーフ312」)を水に添加し、濃度3質量%の化成処理液を調製した。この化成処理液に、洗浄後の基材を浸漬させた(化成処理)。浸漬条件は、45℃、2分間とした。浸漬後、基材を純水で洗浄した。
その後、基材を塗料(A−1)に浸漬させた(塗布工程)。浸漬条件は、23℃、30秒とした。浸漬後、基材を軽く振り、基材の端部に付着した余分な塗料(A−1)を除去した。
塗布工程後の基材をオーブンで150℃、1時間加熱した(加熱工程)。これにより、基材上に塗膜を形成した。塗膜の厚さは1μmであった。この塗膜形成後の基材をサンプルプレートとして用いた。
サンプルプレートを冷却するための装置として、空冷式ペルチェユニットを備える冷却プレートを用意した。空冷式ペルチェユニットは、ペルチェ素子及び排熱ファンを備えていた。低温高湿下(温度12℃、湿度85%RH)、サンプルプレートを冷却プレート上に載置した。
冷却プレートの温度を−1℃に設定し、1時間静置した(着霜試験)。その後、サンプルプレートの表面を観察し、結露した水分が凍結して霜が生じているか否かを目視で確認した。その後、冷却プレートの温度を−2℃、−3℃又は−4℃に変更し、同様の着霜試験を行った。
実施例1で作成したサンプルプレートは、−1℃、−2℃又は−3℃で着霜試験を行った場合には霜を抑制できた。一方、実施例1で作成したサンプルプレートは、−4℃で着霜試験を行った場合には霜が発生した。
[実施例2〜7及び比較例2〜4]
以下の点を変更した以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2〜7及び比較例2〜4のサンプルプレートの製造及び着霜試験を行った。実施例2〜7及び比較例2〜4では、塗料(A−1)の代わりに、それぞれ塗料(A−2)〜(A−7)又は(B−1)〜(B−3)を用いた。
以下の点を変更した以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2〜7及び比較例2〜4のサンプルプレートの製造及び着霜試験を行った。実施例2〜7及び比較例2〜4では、塗料(A−1)の代わりに、それぞれ塗料(A−2)〜(A−7)又は(B−1)〜(B−3)を用いた。
[比較例1]
比較例1では、基材(アルミニウムプレート)をそのままサンプルプレートとして用い、上述の着霜試験を行った。即ち、比較例1では、基材上に塗膜を形成しなかった。
比較例1では、基材(アルミニウムプレート)をそのままサンプルプレートとして用い、上述の着霜試験を行った。即ち、比較例1では、基材上に塗膜を形成しなかった。
着霜試験の結果は、霜が発生した温度のうち最も高い温度(最高着霜温度)を以下の基準に当てはめることによって評価した。
A(特に良好):−1℃〜−3℃では霜が生じなかった
B(良好):−1℃又は−2℃では霜が生じなかったが、−3℃で霜が生じた
C(不良):−1℃又は−2℃で霜が生じた
A(特に良好):−1℃〜−3℃では霜が生じなかった
B(良好):−1℃又は−2℃では霜が生じなかったが、−3℃で霜が生じた
C(不良):−1℃又は−2℃で霜が生じた
評価結果を下記表2に示す。下記表2の「Y」は、その温度での着霜を抑制できたことを示す。「N」は、結露した水分の凍結を抑制できなかったことを示す。
実施例1〜7で用いた塗料(A−1)〜(A−7)は、無機粒子と、カチオン樹脂とを含有していた。そのため、表2に示すように、実施例1〜7で基材上に形成した塗膜は、比較例1のサンプルプレートと比較し、着霜抑制効果が優れていた。
一方、比較例2〜4で用いた塗料(B−1)〜(B−3)は、無機粒子及びカチオン樹脂の少なくとも一方を含有していなかった。そのため、比較例2〜4で基材上に形成した塗膜は、着霜抑制効果が不良であった。具体的には、塗料(B−1)は、無機粒子を含有していなかった。塗料(B−2)は、カチオン樹脂を含有していなかった。塗料(B−3)は、カチオン樹脂の代わりに中和樹脂を含有していた。以上から、着霜抑制効果に優れる塗膜を形成するためには、無機粒子及びカチオン樹脂を組み合わせて用いることが重要であると判断される。
本発明の実施形態に係る塗料及び塗布方法は、基材(例えば、フィン型熱交換器のフィン)の霜抑制を目的とする塗料及び塗布方法として利用できる。
Claims (11)
- 無機粒子と、
カチオン樹脂とを含有する、塗料。 - 前記カチオン樹脂以外の樹脂であるベース樹脂を更に含有する、請求項1に記載の塗料。
- 前記ベース樹脂は、ポリビニルアルコール又はポリアクリル酸である、請求項2に記載の塗料。
- 前記無機粒子は、シリカ粒子又は酸化アルミニウム粒子である、請求項1〜3の何れか一項に記載の塗料。
- 前記無機粒子は、球状無機粒子又は針状無機粒子であり、
前記球状無機粒子の平均粒径は、5nm以上100nm以下であり、
前記針状無機粒子の平均長径は、100nm以上4,000nm以下である、請求項1〜4の何れか一項に記載の塗料。 - 前記カチオン樹脂の質量平均分子量は、10,000以上である、請求項1〜5の何れか一項に記載の塗料。
- 前記カチオン樹脂は、アミノ基を有する、請求項1〜6の何れか一項に記載の塗料。
- 前記カチオン樹脂は、ポリアミン樹脂である、請求項7に記載の塗料。
- 前記カチオン樹脂の固形分換算での含有割合は、0.3質量%以上10.0質量%以下である、請求項1〜8の何れか一項に記載の塗料。
- 請求項1〜9の何れか一項に記載の塗料を基材上に塗布する塗布工程を備える、塗布方法。
- 前記塗布工程の前に、前記基材に脱脂処理又は化成処理を行う前処理工程を更に備える、請求項10に記載の塗布方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2019093771A JP2020186355A (ja) | 2019-05-17 | 2019-05-17 | 塗料及び塗布方法 |
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|---|---|
| JP2020186355A true JP2020186355A (ja) | 2020-11-19 |
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ID=73222898
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| JP (1) | JP2020186355A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2022097685A1 (ja) | 2020-11-09 | 2022-05-12 | 日立Astemo株式会社 | 温度推定装置及び制御装置 |
-
2019
- 2019-05-17 JP JP2019093771A patent/JP2020186355A/ja active Pending
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