JP2020185822A - 空調システムおよびシート - Google Patents

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朗紀 ▲高▼橋
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Abstract

【課題】覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員とって快適な空間を提供する。【解決手段】快適化処理により、エアコンの温度が範囲A内の温度A1に、シート用空調装置の温度が範囲B内の温度B1に設定され、車内温度が範囲A内で安定し、シート表面温度が範囲B内で安定し、かつ、乗員の温熱状態が中立であると判定されると、覚醒維持処理により、エアコンの温度が範囲Aよりも低い温度A2に設定され、シート用空調装置の温度が範囲Bよりも低い温度B2に設定される。【選択図】図6

Description

本開示は、シートが備え付けられた乗物に用いられる空調システムおよび空調システムに利用されるシートに関する。
従来、空調機能を有する乗り物用のシートとして、眠気覚まし機能を持つものが知られている。例えば、国際公開第2017/145630号(以下、「特許文献1」という。)には、眠気等によって乗員の覚醒度合が低下した覚醒低下状態が検出された際に、通常のシート空調モードから覚醒用のシート空調モードに切り替えるシート空調装置が開示されている。
国際公開第2017/145630号
特許文献1に記載された乗り物用のシートは、覚醒用のシート空調モードを備えるため、乗員の覚醒度合が低下した覚醒低下状態が検出された際に、乗員の眠気を防止することができる。
しかし、特許文献1に記載された乗り物用のシートは、乗員が眠くなっていると判断されたときに、はじめて覚醒させる処理を行うものであり、覚醒状態を維持することができなかった。
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員とって快適な空間を提供することである。
本開示によるシートが備え付けられた乗物に用いられる空調システムは、シートに着席している乗員の身体的状態に関連するパラメータを計測する状態計測装置と、乗物内の温度を計測する温度計測装置と、乗物内の温度を調節する温度調節装置と、温度調節装置を制御する制御装置とを含む。制御装置は、乗物内の温度を予め定められた第1範囲となるように温度調節装置を制御する第1処理と、乗物内の温度を第1範囲よりも低い第2範囲となるように温度調節装置を制御する第2処理とを実行し、状態計測装置の計測結果に基づいて乗員の身体的状態を判断し、乗員の身体的状態が温熱的に中立となるまで第1処理を実行した後、第2処理を実行する。
この構成によれば、乗員の身体的状態を温熱的に中立にした後、乗物内の温度が、乗員の身体的状態が温熱的に中立となっているときの第1範囲よりも低い第2範囲内の温度に設定される。そのため、温熱的に中立な状態にあるときに乗員の体感温度が低下することとなる。体感温度が低下すると、体温維持のメカニズムが働き、乗員の血管が収縮されて交感神経が刺激され、覚醒度が上がる。すなわち、この構成によれば、乗員の身体的状態を温熱的に中立な状態にすることで快適にするとともに、温熱的に中立な状態から温度を低下させることで確実に覚醒させることができ、その結果、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員にとって快適な空間を提供することができる。
上記制御装置は、乗物内の温度が第1範囲であり、かつ乗員の身体的状態が温熱的に中立であると判断した場合に、第2処理を実行してもよい。
この構成によれば、乗物内の温度が確実に第1範囲となってから第2処理を行うことができる。
上記制御装置は、第2処理を実行した後、乗員の身体的状態が覚醒する方向に変化した場合に、再度第1処理を繰り返し、第1処理と第2処理とを繰り返し行ってもよい。
この構成によれば、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員にとって快適な空間を継続させることができる。
上記制御装置は、第2処理を実行した後、乗員の身体的状態が覚醒する方向に変化してから所定期間経過した後、再度前記第1処理を繰り返し、第1処理と第2処理とを繰り返し行ってもよい。
この構成によれば、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員にとって快適な空間を継続させることができる。
上記制御装置は、第1処理と第2処理とを繰り返す場合に、当該第2処理を実行する度に第2範囲を変更してもよい。
この構成によれば、第2処理を実行する度に第2範囲が変更されるため、乗員が第2範囲の温度に慣れてしまうことを防止することができる。
上記温度調節装置は、シートの表面を冷却若しくは加熱又は換気するシート用空調装置と、乗物内の空気を冷却若しくは加熱または換気する空調装置とを含んでもよい。この場合に、上記温度計測装置は、表面の温度を計測する表面温度計測装置と、乗物内の空間の温度を計測する空間温度計測装置とを含んでも良い。
この構成によれば、シートに着座した乗員の前面側を空調装置で、シートと密着する乗員の背面側をシート用空調装置で、各々乗員の温感を調節することができ、乗員の前面側の温感と背面側の温感とをバランス良く調節することができる。
上記空調システムは、乗員の身体的特徴を取得する身体計測装置をさらに有してもよい。この場合に、上記制御装置は、身体計測装置から得られる乗員の身体的特徴に応じて第1範囲を設定してもよい。
この構成によれば、乗員の身体的特徴に応じて、乗員の身体的状態を温熱的に中立にさせるために丁度良い温度範囲を設定することができる。
上記制御装置は、状態計測装置に基づいて乗員の身体的状態が予め定められた覚醒状態ではないと判断した場合に、当該覚醒状態となりように覚醒化処理を行ってもよい。
この構成によれば、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員にとって快適な空間を提供しつつ、万が一、運転している乗員の覚醒状態が下がった場合であっても、事故が発生することを防止することができる。
本開示の他の局面に従うと、乗物に備え付けられたシートが提供される。シートは、シートの表面の温度を計測する表面温度計測装置と、シートの表面を冷却若しくは加熱又は換気するシート用空調装置と、シート用空調装置を制御する制御装置とを有する。制御装置は、シートの表面の温度を予め定められた第1範囲となるようにシート用空調装置を制御する第1処理と、シートの表面の温度を第1範囲よりも低い第2範囲となるようにシート用空調装置を制御する第2処理とを実行し、シートに着席している乗員の身体的状態に基づいて、乗員の身体的状態が温熱的に中立となるまで第1処理を実行した後、第2処理を実行する。
この構成によれば、乗員の身体的状態を温熱的に中立にした後、シートの表面の温度が、乗員の身体的状態が温熱的に中立となっているときの第1範囲よりも低い第2範囲内の温度に設定される。そのため、温熱的に中立な状態にあるときに乗員の体感温度が低下することとなる。体感温度が低下すると、体温維持のメカニズムが働き、乗員の血管が収縮されて交感神経が刺激され、覚醒度が上がる。すなわち、この構成によれば、乗員の身体的状態を温熱的に中立な状態にすることで快適にするとともに、温熱的に中立な状態から温度を低下させることで確実に覚醒させることができ、その結果、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員にとって快適な空間を提供することができる。
本開示によれば、乗員の身体的状態を温熱的に中立な状態にすることで快適にするとともに、温熱的に中立な状態から温度を低下させることで確実に覚醒させることができ、その結果、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員にとって快適な空間を提供することができる。
乗り物の用空調システムが適用される車1000の構成の一例を模式的に示す図である。 シート用空調装置14について説明するための図である。 空調システム1の機能構成を示すブロック図である。 制御装置100が実行する空調制御処理のフローチャートである。 制御装置100が実行する空調制御処理のフローチャートである。 温度と脈拍との経時変化の一例を示す図である。 変形例における空調システム1aの機能構成を示すブロック図である。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
<全体構成>
図1は、乗り物の用空調システムが適用される車1000の構成の一例を模式的に示す図である。図1を参照して、車1000は、シート10、ステアリングホイール20と、温度センサ30と、エアコン40と、AC(Air Conditioner)−ECU(Electronic Control Unit)140とを備える。
シート10は、乗員が車1000を運転する際に座る運転席である。シート10は、シート本体である本体部12と、シートに座る乗員が感じる温度を(温感)を調整するためのシート用空調装置14と、シート表面の温度を計測するシート温度計16と、シート用空調装置14を制御するシートECU120とを備える。シートECU120は、本体部12の外部に設けられていても、本体部12の内部に設けられていてもよい。シート用空調装置14は、本体部12の内部に設けられている。シート温度計16は、本体部12に設けられていればよく、本体部12の表面に設けられていてもよく、また、本体部12の内部に設けられていてもよい。
ステアリングホイール20は、乗員が車1000の進行方向を調整するために回転操作される、環状の部品である。ステアリングホイール20には、乗員の身体的状態に関連するパラメータの一例として脈拍を計測するための脈拍計22が設けられている。
温度センサ30は、車室内の温度を計測する温度計測装置として機能する。
エアコン40は、AC−ECU140に制御され、車室内の暖房、冷房および換気を行うための装置であり、周知の車室内空調装置である。
AC−ECU140は、エアコン40を制御するための制御装置である。AC−ECU400は、脈拍計22から乗員の脈拍を、温度センサ30から車室内の温度を取得する。また、ACーECU140とシートECU120とは、互いに通信可能に接続されており、ACーECU140とシートECU120とが互いに協働してエアコン40およびシート用空調装置14を制御するための指令値を決定する。
本実施の形態において、車1000の空調は、シートECU120、AC−ECU140、エアコン40およびシート用空調装置14によって管理される。
<シート用空調装置>
図2は、シート用空調装置14について説明するための図である。シート用空調装置14は、冷却デバイス142と、ヒーター144と、送風機146とを含む。
冷却デバイス142は、シート表面の温度を低下させるためのデバイスであって、たとえば、ペルティエ素子などから構成される。冷却デバイス142は、たとえば、シートカバーとシートパッドとの間に設けられている。図2に示す例では、図示を簡略化するため、冷却デバイス142は、シートバック122にのみ設けられているように記載されているものの、シートクッション124にも設けられているものとする。
ヒーター144は、シート表面の温度を上げるためのデバイスである。ヒーター144は、たとえば、電気抵抗式のヒータユニットがシートカバーとシートパッドとの間に設けられている。図2に示す例では、図示を簡略化するため、ヒーター144は、シートクッション124の一部分にのみ設けられているように記載されているものの、シートバック122にも設けられているものとする。
送風機146は、換気をするための装置であって、本体部12の内部に配置されている。また、図2において図示していないものの、本体部12の表面(乗員と触れる側の面)には、複数の通風孔が設けられており、送風機146を駆動させると、通風孔から空気が排気または吸気される。送風機146は、シートバック122およびシートクッション124の各々に設けられているものとする。
<空調システム1の機能構成>
図3は、空調システム1の機能構成を示すブロック図である。上述したように、車1000の空調は、シートECU120、AC−ECU140、エアコン40およびシート用空調装置14によって管理される。空調システム1は、車1000の空調を管理するためのシステムである。空調システム1は、温度センサ30と、脈拍計22と、シート温度計16と、制御装置100と、エアコン40と、シート用空調装置14とを含む。
温度センサ30およびシート温度計16は、車1000の内部(車室空間)の温度を計測する温度計測装置として機能する。脈拍計22は、シートに着席している乗員の身体的状態に関連するパラメータを計測する状態計測装置として機能する。エアコン40およびシート用空調装置14は、車1000の内部の温度、すなわち、車室空間の温度を調整するための温度調節装置として機能する。なお、エアコン40およびシート用空調装置14は、乗員の感じる温度(温感)を調節する温感調節装置であるともいえる。
制御装置100は、エアコン40およびシート用空調装置14から成る温度調節装置を制御する。制御装置100は、エアコン40を制御するためのAC−ECU140と、シート用空調装置14を制御するためのシートECU120とから構成される。
本実施の形態においては、AC−ECU140が温度センサ30および脈拍計22の各々からの情報の入力を受け付けてシートECU120に送る。
シートECU120は、シート温度計16からの情報の入力を受け付ける。シートECU120は、シート温度計16からの情報、および、AC−ECU140を介した温度センサ30および脈拍計22の各々からの情報に基づいて、エアコン40およびシート用空調装置14の設定温度を決定する。
シートECU120は、決定したエアコン40の設定温度をAC−ECU140に送る。また、シートECU120は、決定したシート用空調装置14の設定温度となるようにシート用空調装置14に含まれる冷却デバイス142、ヒーター144、および送風機146の各々を制御する。AC−ECU140は送られたエアコン40の設定温度となるようにエアコン40を制御する。
<空調制御処理>
図4および図5は、制御装置100が実行する空調制御処理のフローチャートである。なお、図4および図5に示す空調制御処理は、シートECU120とAC−ECU140とが協働してプログラムを実行することで実現する処理である。なお、以下では、「ステップ」を単に「S」と表現する。
S102において、制御装置100は、覚醒度の推定を行う。具体的には、AC−ECU140から送られた乗員の脈拍に基づいてシートECU120が乗員の覚醒度合を推定する。人の脈拍と人の覚醒度合との間には相関関係があることが知られており、シートECU120は、相関関係に従い、人の脈拍に基づいて覚醒度合を推定する。たとえば、脈拍が所定範囲内にあるときは覚醒しており、所定範囲よりも低いときは眠たい状態にあると判断する。
S104において、制御装置100は、S102で推定した覚醒度が予め定められた閾値以上であるか否かを判定する。たとえば、覚醒度合は、5段階で評価され、5段階評価のうちの5が最も覚醒しており、値が小さくなるにつれて眠たい状態に近づくこととなる。たとえば、覚醒度が、1(眠っている),2(非常に眠そう),3(眠そう),4(やや眠そう),5(全く眠くなさそう)の5段階で評価されるものとする。覚醒度3以下のときが眠たい状態、または寝ている状態(睡眠状態)を示すものとする。また、覚醒度4以上のときは、少し眠たいものの覚醒している状態を示すものとする。本実施の形態において、たとえば、閾値は4とする。
制御装置100は、覚醒度合が予め定められた閾値以上ではない、すなわち、覚醒度合が予め定められた閾値未満であると判定した場合(S104においてNO)、処理をS200に切り替える。
S200において、制御装置100は、覚醒処理を行う。覚醒度合が予め定められた閾値未満であるということは、乗員が覚醒状態にない、すなわち、眠たい状態または睡眠状態にあることを意味する。そのため、制御装置100は、S200において覚醒処理を行い、乗員の眠気を覚まして覚醒状態にするための処理を行う。
たとえば、制御装置100は、図示しないスピーカから音を出力したり、また、図示しないライトの光量を上げたりするための処理を行う。制御装置100は、スピーカを利用して、たとえば、駐車場に停車することを音声で乗員に伝える。
制御装置100は、覚醒度合が予め定められた閾値以上である、すなわち、覚醒状態にあると判定した場合(S104においてYES)、快適化処理を行う。快適化処理は、乗員の周囲の雰囲気温度および乗員が着座しているシート表面の温度を、乗員にとって快適な温度状態にする処理である。本実施の形態においては、快適化処理を行って乗員にとって快適な温度状態にすることで、乗員の身体的状態を温熱的に中立にする。
乗員の身体的状態が温熱的に中立であるとは、乗員が温熱的に快適であると感じている状態であって、たとえば、乗員の脈拍、心拍、血流量などによって推定可能である。本実施の形態においては、乗員の脈拍に基づいて、乗員の身体的状態が温熱的に中立であるか否かを判定するものとする。以下、具体的にその処理方法について説明する。
S106において、制御装置100は、エアコン40の温度設定およびシート用空調装置14の温度設定を行う。具体的には、制御装置100は、エアコン40の温度設定を後述する範囲A内に、シート用空調装置14の温度設定を後述する範囲B内に設定する。
S108において、制御装置100は、車内の温度およびシート表面の温度を取得する。車内の温度は、温度センサ30から取得可能である。シート表面の温度は、シート温度計16から取得可能である。
S110において、制御装置100は、車内の温度が予め定められた範囲A内であるか否かを判定する。範囲Aは、人が暑くもなく、また寒くもないと感じる快適な温度範囲である。
制御装置100は、車内の温度が予め定められた範囲A内ではない、すなわち、範囲A外であると判定したときは(S110においてNO)、S112において、範囲A内になるようにエアコン40の温度制御を行う。
制御装置100は、車内の温度が予め定められた範囲A内であるとき(S110においてYES)、あるいは、S112においてエアコン40の温度制御を行ったのち、処理をS114に切り替える。
S112において、制御装置100は、シート表面の温度が予め定められた範囲B内であるか否かを判定する。範囲Bは、人が暑くもなく、また寒くもないと感じる快適な温度範囲である。
制御装置100は、シート表面の温度が予め定められた範囲B内ではない、すなわち、範囲B外であると判定したときは(S114においてNO)、S116において、範囲B内になるようにシート用空調装置14を制御する。
制御装置100は、シート表面の温度が予め定められた範囲B内であるとき(S114においてYES)、あるいは、S116においてシート用空調装置14の温度制御を行ったのち、処理をS118に切り替える。
S118において、制御装置100は、車内の温度が範囲A内であり、かつ、シート表面の温度が範囲B内であるか否かを判定する。制御装置100は、車内の温度が範囲A内であり、かつ、シート表面の温度が範囲B内となるまで、S108〜S118の処理を繰り返す。
制御装置100がS106からS118に示す快適化処理を行うことで、車室内を乗員にとって快適な状態にすることができる。
車室内を乗員にとって快適な状態にした後、制御装置100は、S120において、温熱的な状態を推定する。具体的には、AC−ECU140から送られた乗員の脈拍に基づいてシートECU120が乗員の温熱的な状態を推定する。
人の温熱的な状態とは、人の身体的状態の一つであって、人が熱いと感じている状態なのか、または寒いと感じている状態なのか、あるいは丁度良いと感じている状態(中立な状態)なのか、人の体感を示す状態である。人が温熱的に中立な状態にあるときに、人は生理的に安定した状態となる。一方、人が温熱的に中立な状態にないとき、すなわち、人が暑いまたは寒いと感じているときに、体温を一定に保つために血管の拡張または収縮、血流量の増加または低下などが人の体内では起こる。
すなわち、血管の状態を表す脈拍に基づいて、制御装置100は、人の温熱的な状態を推定することができる。
S122において、制御装置100は、温熱的に中立であるか否かを判定する。乗員が温熱的に中立ではないと判定した場合(S122においてNO)、制御装置100は、再度S108からS118に示す快適化処理を行う。一方、制御装置100は、乗員が温熱的に中立であると判定した場合(S122においてYES)、乗員の覚醒状態を維持するための覚醒維持処理を行う。
覚醒維持処理は、乗員の覚醒状態を維持するために、エアコン40およびシート用空調装置14の設定温度を下げて、シート表面の温度および車室内の温度を下げる処理である。
図5を参照して、S124において、制御装置100は、エアコン40の温度設定を下げる。具体的には、制御装置100は、エアコン40の温度を範囲Aよりも低い温度に設定する。すなわち、制御装置100は、エアコン40の温度を乗員が快適であると感じる温度よりも低い温度に設定する。たとえば、制御装置100は、範囲Aが25度から26度の範囲である場合、エアコン40の温度を24度に設定する。
S126において、制御装置100は、シート用空調装置14の温度設定を下げる。具体的には、制御装置100は、シート用空調装置14の温度を範囲Bよりも低い温度に設定する。すなわち、制御装置100は、シート用空調装置14の温度を乗員が快適であると感じる温度よりも低い温度に設定する。たとえば、制御装置100は、範囲Bが34度から36度の範囲である場合、シート用空調装置14の温度を33度に設定する。
S128において、制御装置100は、乗員の脈拍を取得する。
S130において、制御装置100は、覚醒反応があったか否かを判定する。人は、温熱的に中立な状態にあるときに体感温度が下がると、体温低下を防ぐために血管を収縮させる。これにより、交感神経が刺激されて覚醒度が上がる。S130においては、制御装置100は、脈拍の変化を検知して、覚醒反応があったか否かを判定する。
制御装置100は、覚醒反応がないと判定した場合(S130においてNO)、エアコン40およびシート用空調装置14の温度設定を下げたままにして、再度乗員の脈拍の取得と、覚醒反応の判定を行う。
覚醒反応があった場合に(S130においてYES)、設定温度で所定期間維持した後(S132)、再度S102から処理を開始する。その後、覚醒度が閾値以上であれば、再度快適化処理が行われ、車内に設置されたシート表面の温度を含む、車室内の温度が乗員にとって快適な温度(範囲A内の温度、範囲B内の温度)となり、かつ、乗員が温熱的に中立な状態となると、覚醒維持処理が行われる。そして、乗員の覚醒反応が検知されると、所定期間後に覚醒度が閾値以上であれば再度快適化処理が行われる。このように、本実施の形態においては、快適化処理と覚醒維持処理とが繰り替えされる。
<温度と身体的状態の変化の一例>
図6を参照して、空調処理に従ってエアコン40およびシート用空調装置14が制御された場合のシート表面の温度変化、車内の温度変化、乗員の脈拍変化および乗員の身体的状態の変化について説明する。図6は、温度と脈拍との経時変化の一例を示す図である。
図6には、上から順にエアコン40の設定温度、車内温度、シート用空調装置14の設定温度、シートの表面温度、乗員の脈拍を示す。また、図6において、横軸は時間である。また、図6に示す例では、乗員の覚醒度は閾値以上であるものとする。また、車内温度を示すライン中の破線は、エアコン40の設定温度である。また、シートの表面温度を示すライン中の破線は、シート用空調装置14の設定温度である。
快適化処理により、シート用空調装置14の温度が範囲A内の温度A1に、シート用空調装置14の温度が範囲B内の温度B1に設定されたものとする(図中のt0)。設定温度に従ってエアコン40が制御されると、車内温度が範囲A内で安定する(たとえば、図中のt1)。また、設定温度に従ってシート用空調装置14が制御されると、シート表面温度が範囲B内で安定する(たとえば、図中のt1)。
その後、乗員の温熱状態が中立であると判定されると、覚醒維持処理により、エアコン40の温度が範囲Aよりも低い温度A2に設定され、シート用空調装置14の温度が範囲Bよりも低い温度B2に設定される(図中のt2)。
その後、設定温度に従ってエアコン40およびシート用空調装置14が制御されると、車内温度およびシート表面温度が低下し、乗員の脈拍が振れ、覚醒反応を示す(図中のt3)。
覚醒反応が検知されてから所定期間経過した後、再度、シート用空調装置14の温度が範囲A内の温度A1に、シート用空調装置14の温度が範囲B内の温度B1に設定される(図中のt4)。
その後、乗員の温熱状態が中立であると判定されると、エアコン40の温度が範囲Aよりも低い温度A3に設定され、シート用空調装置14の温度が範囲Bよりも低い温度B3に設定される(図中のt5)。
その後、設定温度に従ってエアコン40およびシート用空調装置14が制御されると、車内温度およびシート表面温度が低下し、乗員の脈拍が振れ、覚醒反応を示す(図中のt6)。
覚醒反応が検知されてから所定期間経過した後、再度、シート用空調装置14の温度が範囲A内の温度A1に、シート用空調装置14の温度が範囲B内の温度B1に設定される(図中のt7)。
その後、乗員の温熱状態が中立であると判定されると、エアコン40の温度が範囲Aよりも低い温度A4に設定され、シート用空調装置14の温度が範囲Bよりも低い温度B4に設定され(図中のt8)、設定温度に従ってエアコン40およびシート用空調装置14が制御されると、車内温度およびシート表面温度が低下し、乗員の脈拍が振れ、覚醒反応が起こる(図中のt9)。
このように、本実施の形態に係る空調処理が行われると、快適化処理により車内に設置されたシート表面の温度を含む車室内の温度を、乗員にとって快適な温度にし、乗員を温熱的に中立な状態にした後、覚醒維持処理により車室内の温度が下がり、この温度の上げ下げが繰り返されることとなる。
なお、図6に示す例では、各覚醒維持処理において設定されるエアコン40の温度は、最初に設定された温度A2が最も高く、次いで温度A3、温度A4の順で低くなるように設定される。同様に、各覚醒維持処理において設定されるシート用空調装置14の温度は、最初に設定された温度B2が最も高く、次いで温度B3、温度B4の順で低くなるように設定される。
すなわち、図6に示す例では、覚醒維持処理においては、前回の覚醒維持処理において設定された温度よりも低くなるように温度が設定される。たとえば、制御装置100は、図5に示すS124およびS126における処理で前回の設定値を参照し、当該設定値よりも低い温度に設定する。なお、覚醒維持処理において設定する温度に下限値を設けることが好ましい。図6に示すような処理を行った場合、覚醒維持処理を繰り返すと、設定温度が徐々に下がって行くこととなる。そこで、制御装置100は、設定された下限値に達した場合に初期値に戻す制御をしたり、または、下限値以下に制御しないようにしたりしてもよい。
本実施の形態に係る空調処理が行われると、車内に設置されたシート表面の温度を含む車室内の温度を、乗員にとって快適な温度にして乗員を温熱的に中立な状態にした後、乗員にとって快適な温度よりも低い温度に設定して、車室内の空調(エアコン40およびシート用空調装置14)を制御することで、乗員の身体的状態を覚醒方向に向かわせることができる。これにより、乗員の身体的状態を温熱的に快適な中立な状態にすることで快適にするとともに、温熱的に中立な状態から温度を低下させることで確実に覚醒させることができ、その結果、覚醒状態を維持することができ、かつ、乗員にとって快適な車室内空間を提供することができる。
覚醒状態を維持する方法として、たとえば、車室内空間の温度を下げて続けたり、あるいは、刺激を与え続けたりする方法が考えられる。しかし、このような方法においては、車室内空間の快適性は失われる。本実施の形態においては、車室内空間を快適にして乗員を温熱的に中立な状態にした後、車室内空間の温度を下げて乗員の身体的状態を覚醒方向に向かわせ、乗員の身体的状態を覚醒方向に向かったら、再度、車室内空間を快適にする処理を行う。そのため、本実施の形態に係る空調システム1を利用することで、車室内空間の快適性を失うことなく、覚醒状態の維持を実現することができる。
<変形例>
上記実施の形態の空調制御処理において、車内温度が範囲A内でかつシート表面の温度が範囲B内となるまでS108〜S118の処理を繰り返すものとした。すなわち、覚醒維持処理を開始するための要件に、車内温度が範囲A内でかつシート表面の温度が範囲B内であることを含むものとした。なお、覚醒維持処理を開始するための要件に、車内温度が範囲A内でかつシート表面の温度が範囲B内であることを含めなくともよい。
すなわち、制御装置100は、図4および図5に示す処理において、S118の処理を行うことなくS120以降の処理を実行してもよい。
なお、S118の処理を介して、S120以降の処理を実行することで、車室内の環境を快適にしたことを確認した上で、覚醒維持処理を実行することができる。そのため、確実に車内温度が範囲A内でかつシート表面の温度が範囲B内となってから、覚醒維持処理を実行することができる。
上記実施の形態の空調制御処理において、図5に示すように、制御装置100は、覚醒反応があってから、設定温度で所定期間経過した後に、S102以降の処理を繰り返す。なお、覚醒反応があった後、S132の処理を実行することなく、S102以降の処理を繰り返しても良い。
また、空調制御処理において、覚醒度を推定して、覚醒度が閾値未満の場合に覚醒処理を行うとするS102、S104、S200の処理は、空調制御処理とは別に行うようにしてもよい。すなわち、快適化処理と覚醒維持処理との繰り返しとは別に、覚醒状態を監視する処理としてS102、S104、S200の処理を実行し、覚醒度が閾値未満となると覚醒処理が実行されるようにしてもよい。
上記空調システム1において、制御装置100は、図5に示すS124およびS126における処理で前回の設定値を参照し、当該設定値よりも低い温度に設定するとしたが、毎回同じ温度に設定してもよい。また、複数回連続して同じ温度に設定した後、その温度よりも低い温度に設定するようにしてもよい。また、S124において下げる温度の幅と、S126において下げる温度の幅を異なるようにしてもよい。すなわち、エアコン40と、シート用空調装置14とでは、快適化処理において設定した温度からの下げ幅を異なるようにしてもよい。
たとえば、乗員と密着するシート表面の温度の方が、車室内の空気の温度よりも乗員の身体的状態への影響度合いが高いことを考慮して、シート用空調装置14の温度の方が、エアコン40の温度よりも下げ幅を大きくしてもよい。
範囲Bは、乗員が着座した状態でシート表面の温度を計測することを考慮して34度から36度の範囲としたが、乗員が触れていない面を計測し、当該計測結果に従って制御する場合、範囲Aと共通の範囲としてもよい。また、この場合、シート表面の温度と車室内の空気とで乗員に与える体感温度の違いを考慮して互いに異なる範囲としてもよい。なお、範囲Aおよび範囲Bは、季節(車外環境)に応じて設定範囲を変更するようにしてもよい。
また範囲Aおよび範囲Bは、予め決められていてもよいが、たとえば、乗員の体格などの身体的特徴に基づいて定められてもよい。図7は、変形例における空調システム1aの機能構成を示すブロック図である。たとえば、変形例における空調システム1aは、空調システム1と比較して、カメラ32を備える点で異なる。
カメラ32は、乗員の身長、体重、および横幅などの身体的特徴を取得するための身体計測装置として機能する。制御装置100は、カメラ32から得られる乗員の画像に基づいて乗員の身体的特徴を特定し、その身体的特徴に応じて範囲Aおよび範囲Bを設定してもよい。
なお、乗員の身体的特徴を特定するための身体計測装置は、カメラに限られない。たとえば、身体計測装置は、シートに設けた圧力センサなどであってもよい。また、乗員の身体的特徴を特定するためのパラメータを取得する方法は、車室内に身体計測装置を設ける方法に限られない。たとえば、乗員の身体的特徴を特定するためのパラメータ(体重、身長など)が格納されたサーバと、制御装置100とが通信可能に接続されており、カメラ、静脈認証、指紋認証、その他の方法で乗員を特定して、当該乗員の身体的特徴をサーバから取得してもよい。
また、制御装置100は、乗員ごとに設定された範囲Aおよび範囲Bを予め記憶しておき、着座した乗員を識別し、その識別結果に基づいて範囲Aおよび範囲Bを定めてもよい。
上記実施の形態においては、シート用空調装置14は、冷却デバイス142と、ヒーター144と、送風機146とから構成されるものとしたが、いずれか一の装置から構成されてもよい。また、シート用空調装置14は、エアコン40とは別体で構成されているものとしたが、たとえば、エアコン40からシート10にまでを繋ぐ送風路を形成し、エアコン40の空気をシート10に届けることでシート10の表面温度をコントロールしてもよい。
上記実施の形態においては、乗物内の温度を調節する温度調節装置として、空調システム1は、エアコン40およびシート用空調装置14の各々を制御可能であるとした。なお、空調システム1は、エアコン40およびシート用空調装置14のうちの少なくとも一方について制御できればよい。たとえば、制御装置100は、エアコン40の設定温度だけを範囲A内の温度に設定したり、範囲Aよりも低い温度に設定したりするようにしてもよい。また、シート用空調装置14の設定温度だけを範囲B内の温度に設定したり、範囲Bよりも低い温度に設定したりするようにしてもよい。
また、制御装置100は、エアコン40の設定温度は常に範囲A内の温度に設定する一方、シート用空調装置14の設定温度だけを範囲B内の温度に設定したり、範囲Bよりも低い温度に設定したりするようにしてもよい。同様に、制御装置100は、シート用空調装置14の設定温度は常に範囲B内の温度に設定する一方、エアコン40の設定温度だけを範囲A内の温度に設定したり、範囲Aよりも低い温度に設定したりするようにしてもよい。なお、乗員の身体的状態への影響度合いや、温度調節する対象の面積または体積などを考慮すると、上記2つの例のうち、制御装置100は、エアコン40の設定温度は常に範囲A内の温度に設定する一方、シート用空調装置14の設定温度だけを範囲B内の温度に設定したり、範囲Bよりも低い温度に設定したりすることが好ましい。
上記実施の形態においては、乗員の覚醒度を乗員の脈拍に基づいて決定する例を挙げた。乗員の覚醒度合いを推定する方法は、上記実施の形態で挙げた例に限られない。乗員の覚醒度合いを推定する方法は、覚醒度合いと相関関係のあるパラメータであって、計測可能なパラメータを利用する方法であればよい。このようなパラメータとしては、たとえば、乗員の瞬きの回数、心拍、血流量などが挙げられる。また、乗員の覚醒度合いを推定する方法は、これらの複数種類のパラメータを組合せた方法であってもよい。
また、覚醒度を含む乗員の身体的状態を推定するためのパラメータの取得方法は、車1000に設置された計測装置(上記実施の形態においては、温度センサ30、脈拍計22)から取得する方法に限られない。たとえば、乗員が身につけている時計型のデバイス、携帯端末などから取得してもよい。
上記実施の形態において、覚醒度を推定して覚醒処理(S200)を行うか否かを判定した。なお、覚醒度ではなく眠気を推定して覚醒処理(S200)を行うか否かを判定してもよい。眠気は、たとえば、5段階で評価され、5段階評価のうちの5が睡眠状態にあり、値が小さくなるにつれて覚醒状態に近づくこととなる。この場合は、眠気が閾値未満のときにS106以降の処理が行われ、眠気が閾値以上のときにS200の覚醒処理が行われる。
上記実施の形態において、少し眠たい状態であっても覚醒状態として取り扱い、S106以降の処理を行うものとした。なお、少し眠たい状態においては覚醒処理(S200)を行うようにしてもよい。また、覚醒度に応じて覚醒処理の内容を変えるようにしてもよい。たとえば、眠たい状態であれば、空調の温度を下げて、眠気を覚ますような処理を行い、睡眠状態であれば、空調の温度を下げるとともにスピーカを利用して、駐車場に停車することを音声で乗員に伝えるようにしてもよい。
上記実施の形態において、乗員の温感を調節する方法として、温度を調節するものを例に挙げたが、温度だけでなく湿度も調節出来るようにしてもよい。
上記実施の形態にかかる空調システム1が適用される乗物の一例として車を例に挙げたが、車に限らない。たとえば、電車や飛行機などに上記空調システム1を適用させてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された発明は、可能な限り、単独でも、組み合わせても、実施することが意図される。
1,1a 空調システム、10 シート、12 本体部、14 シート用空調装置、16 シート温度計、20 ステアリングホイール、22 脈拍計、30 温度センサ、32 カメラ、40 エアコン、100 制御装置、122 シートバック、124 シートクッション、142 冷却デバイス、144 ヒーター、146 送風機、1000 車、120 シートECU、140 AC−ECU。

Claims (9)

  1. シートが備え付けられた乗物に用いられる空調システムであって、
    前記シートに着席している乗員の身体的状態に関連するパラメータを計測する状態計測装置と、
    前記乗物内の温度を計測する温度計測装置と、
    前記乗物内の温度を調節する温度調節装置と、
    前記温度調節装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記乗物内の温度を予め定められた第1範囲となるように前記温度調節装置を制御する第1処理と、前記乗物内の温度を前記第1範囲よりも低い第2範囲となるように前記温度調節装置を制御する第2処理とを実行し、
    前記状態計測装置の計測結果に基づいて前記乗員の身体的状態を判断し、前記乗員の身体的状態が温熱的に中立となるまで前記第1処理を実行した後、前記第2処理を実行する、空調システム。
  2. 前記制御装置は、前記乗物内の温度が前記第1範囲であり、かつ前記乗員の身体的状態が温熱的に中立であると判断した場合に、前記第2処理を実行する、請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記制御装置は、前記第2処理を実行した後、前記乗員の身体的状態が覚醒する方向に変化した場合に、再度前記第1処理を繰り返し、前記第1処理と前記第2処理とを繰り返し行う、請求項1または請求項2に記載の空調システム。
  4. 前記制御装置は、前記第2処理を実行した後、前記乗員の身体的状態が覚醒する方向に変化してから所定期間経過した後、再度前記第1処理を繰り返し、前記第1処理と前記第2処理とを繰り返し行う、請求項1または請求項2に記載の空調システム。
  5. 前記制御装置は、前記第1処理と前記第2処理とを繰り返す場合に、当該第2処理を実行する度に前記第2範囲を変更する、請求項3または請求項4に記載の空調システム。
  6. 前記温度調節装置は、前記シートの表面を冷却若しくは加熱又は換気するシート用空調装置と、前記乗物内の空気を冷却若しくは加熱または換気する空調装置とを含み、
    前記温度計測装置は、前記表面の温度を計測する表面温度計測装置と、乗物内の空間の温度を計測する空間温度計測装置とを含む、請求項1〜請求項5のうちいずれか1項に記載の空調システム。
  7. 前記乗員の身体的特徴を取得する身体計測装置をさらに備え、
    前記制御装置は、前記身体計測装置から得られる前記乗員の身体的特徴に応じて前記第1範囲を設定する、請求項1〜6のうちいずれか1項に記載の空調システム。
  8. 前記制御装置は、前記状態計測装置に基づいて前記乗員の身体的状態が予め定められた覚醒状態ではないと判断した場合に、当該覚醒状態となりように覚醒化処理を行う、請求項1〜7のうちいずれか1項に記載の空調システム。
  9. 乗物に備え付けられたシートであって、
    前記シートの表面の温度を計測する表面温度計測装置と、
    前記シートの表面を冷却若しくは加熱又は換気するシート用空調装置と、
    前記シート用空調装置を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記シートの表面の温度を予め定められた第1範囲となるように前記シート用空調装置を制御する第1処理と、前記シートの表面の温度を前記第1範囲よりも低い第2範囲となるように前記シート用空調装置を制御する第2処理とを実行し、
    前記シートに着席している乗員の身体的状態に基づいて、前記乗員の身体的状態が温熱的に中立となるまで前記第1処理を実行した後、前記第2処理を実行する、シート。
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