JP2020185605A - 中空容器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】硬度が高い金属部材同士を好適に接合することができる接合方法を用いた中空容器の製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】回転ツールFを補助部材10の外周面(表面)10aのみから挿入するとともに、攪拌ピンF2のみを補助部材10に接触させつつ、攪拌ピンF2の外周面を第一金属部材1及び第二金属部材2に僅かに接触させた状態で、突合せ部J1及び突合せ部J2に沿って回転ツールFを相対移動させて第一金属部材1と第二金属部材2とを補助部材10を介して接合する接合工程を含み、第一金属部材1及び第二金属部材2は補助部材10よりも硬度が高く、第一金属部材1及び第二金属部材2のうち少なくとも一方は、周壁部1e,2eの端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、補助部材10は、少なくとも一方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、中空容器の製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、一対の板状の金属部材を回転ツールを用いて摩擦攪拌接合する発明が開示されている。当該発明では、一対の金属部材の間に金属部材よりも軟質の補助部材を介設し、当該補助部材に回転ツールを挿入して摩擦攪拌を行うというものである。硬度の高い金属部材同士を摩擦攪拌接合すると、回転ツールの損傷が激しく、工具コストが増加するという問題がある。しかし、当該発明によれば、軟質の補助部材に回転ツールを挿入して摩擦攪拌を行うため、硬度の高い金属部材同士を好適に接合することができる。
従来の接合方法では、回転ツールの攪拌ピンが円柱状を呈するため、補助部材への挿入が困難となるという問題があった。また、回転ツールのショルダ部を金属部材に接触させた状態で摩擦攪拌を行うため、摩擦攪拌装置に作用する負荷が大きくなるという問題があった。
このような観点から、本発明は、硬度が高い金属部材同士を好適に接合することができる接合方法を用いた中空容器の製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、前記第一金属部材及び前記第二金属部材のうち少なくとも一方は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、前記補助部材は、少なくとも一方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備えることを特徴とする。
また、本発明は、先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、前記補助部材は、両方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備えることを特徴とする。
また、本発明は、先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、前記第一金属部材及び前記第二金属部材のうち少なくとも一方は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、前記補助部材は、少なくとも一方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備えるとともに、裏面側に少なくとも一方の側面側に向けて広がる突起部を備えることを特徴とする。
また、本発明は、先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、前記補助部材は、両方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備えるとともに、裏面側に少なくとも一方の側面側に向けて広がる突起部を備えることを特徴とする。
かかる中空容器の製造方法によれば、先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いるため、補助部材に容易に挿入することができる。また、攪拌ピンのみを補助部材に挿入するため、摩擦攪拌装置に作用する負荷を軽減することができる。また、第一金属部材及び第二金属部材よりも軟質の補助部材に回転ツールを挿入するため、回転ツールの寿命を長くすることができる。また、攪拌ピンと第一金属部材及び第二金属部材とを僅かに接触させることにより接合強度を高めることができる。
また、前記補助部材の裏面側に少なくとも一方の側面側に向けて広がる突起部を設けた場合には、擦攪拌接合したときに補助部材の浮き上がりを防ぐことができる。これにより、第一金属部材及び第二金属部材に対する補助部材の位置ずれを防ぐことができるため、より好適に摩擦攪拌接合することができる。
また、前記接合工程において、前記回転ツールを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の周壁部の外周面を一周させることが望ましい。この構成では、中空容器の密閉性を高めることができる。
また、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は鋳造材であり、前記補助部材は展伸材である場合には、鋳造材同士を好適に接合することができる。
本発明に係る中空容器の製造方法によれば、硬度が高い金属部材同士を好適に接合して中空容器を形成することができる。
[第一実施形態]
本発明の第一実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。第一実施形態に係る中空容器の製造方法は、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。図5に示すように、本実施形態では、第一金属部材1と第二金属部材2とを摩擦攪拌接合して中空容器100を製造する。
以下の説明における「外面」とは、「内面」の反対側の面を言う。また、以下の説明における「外周面」とは、「内周面」の反対側の面を言う。また、「表面」とは、「裏面」の反対側の面を言う。
本発明の第一実施形態について、適宜図面を参照しながら説明する。第一実施形態に係る中空容器の製造方法は、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。図5に示すように、本実施形態では、第一金属部材1と第二金属部材2とを摩擦攪拌接合して中空容器100を製造する。
以下の説明における「外面」とは、「内面」の反対側の面を言う。また、以下の説明における「外周面」とは、「内周面」の反対側の面を言う。また、「表面」とは、「裏面」の反対側の面を言う。
図1に示すように、準備工程は、第一金属部材1、第二金属部材2及び補助部材10を用意する工程である。
第一金属部材1及び第二金属部材2は、四角形の板状の金属部材である。第一金属部材1及び第二金属部材2の板厚は同一である。第一金属部材1及び第二金属部材2は、摩擦攪拌可能な金属であれば特に制限されないが、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金を用いる。第一金属部材1及び第二金属部材2は、本実施形態では、JISH5302 ADC12(Al-Si-Cu系)等のアルミニウム合金鋳造材を用いている。
第一金属部材1及び第二金属部材2は、四角形の板状の金属部材である。第一金属部材1及び第二金属部材2の板厚は同一である。第一金属部材1及び第二金属部材2は、摩擦攪拌可能な金属であれば特に制限されないが、例えば、アルミニウム又はアルミニウム合金を用いる。第一金属部材1及び第二金属部材2は、本実施形態では、JISH5302 ADC12(Al-Si-Cu系)等のアルミニウム合金鋳造材を用いている。
第一金属部材1の内面1cの中央部には、四角形の底部1dと、底部1dの周縁部から立ち上がる角筒状の周壁部1eと、を備えた凹部1fが形成されている。
第二金属部材2の内面2cの中央部には、四角形の底部2dと、底部2dの周縁部から立ち上がる角筒状の周壁部2eと、を備えた凹部2fが形成されている。
第二金属部材2の内面2cの中央部には、四角形の底部2dと、底部2dの周縁部から立ち上がる角筒状の周壁部2eと、を備えた凹部2fが形成されている。
図3に示すように、第一金属部材1では、周壁部1eの端面1aが外側(第二金属部材2の周壁部2eの端面2a側)に向けて傾斜する傾斜面になっている。第二金属部材2では、周壁部2eの端面2aが外側(第一金属部材1の周壁部1eの端面1a側)に向けて傾斜する傾斜面になっている。
このように、端面1a及び端面2aは、周壁部1e,2eの内周面1h,2hから外周面1g,2gに向かうにつれて互いに離間するように傾斜した傾斜面になっている。周壁部1eの外周面1gに直交する仮想直交面に対して、端面1a,2aの傾斜角度は同一になっている。
このように、端面1a及び端面2aは、周壁部1e,2eの内周面1h,2hから外周面1g,2gに向かうにつれて互いに離間するように傾斜した傾斜面になっている。周壁部1eの外周面1gに直交する仮想直交面に対して、端面1a,2aの傾斜角度は同一になっている。
図1に示すように、補助部材10は、第一金属部材1と第二金属部材2との間に介設される略四角形の枠状の部材である。補助部材10は、第一金属部材1よりも硬度の低い金属で形成されている。補助部材10は、例えば、JIS A1050,A1100,A6063等のアルミニウム合金展伸材で形成されている。
補助部材10は、図2に示すように、断面略台形を呈する押出材である長尺部材15から形成されている。長尺部材15において補助部材10(図3参照)の内周側となる面には、四つの切り欠き15aが長手方向に間隔を空けて形成されている。そして、各切り欠き15aにおいて長尺部材15を直角に折り曲げるとともに、長尺部材15の両端部を突き合わせることで、図1に示すように、四角形の枠状の補助部材10が形成されている。なお、枠状の補助部材10は、例えば、ダイキャストで形成してもよい。
図3に示すように、補助部材10は、断面台形状の本体部11と、本体部11の内周面10dから内側に突出した突起部12と、を備えている。
本体部11は、外周面(表面)10aと、側面10b,10cと、内周面(裏面)10dを備えている。側面10b,10cは、外周面10aから離間するにつれて(内周面10dに向かうにつれて)互いに近接する傾斜面になっている。つまり、補助部材10の側面10b,10cは、外周面10a側から内周面10d側に向けて先細りとなる傾斜面になっている。側面10b,10cの傾斜角度は、それぞれ対向する端面1a,2aの傾斜角度と同一になっている。
突起部12は、本体部11の内周面(裏面)10dよりも幅広となる断面矩形状を呈する。突起部12は、補助部材10の周方向に一定の形状で形成されている。
本体部11は、外周面(表面)10aと、側面10b,10cと、内周面(裏面)10dを備えている。側面10b,10cは、外周面10aから離間するにつれて(内周面10dに向かうにつれて)互いに近接する傾斜面になっている。つまり、補助部材10の側面10b,10cは、外周面10a側から内周面10d側に向けて先細りとなる傾斜面になっている。側面10b,10cの傾斜角度は、それぞれ対向する端面1a,2aの傾斜角度と同一になっている。
突起部12は、本体部11の内周面(裏面)10dよりも幅広となる断面矩形状を呈する。突起部12は、補助部材10の周方向に一定の形状で形成されている。
突合せ工程は、図3に示すように、第一金属部材1、第二金属部材2及び補助部材10を突き合わせる工程である。突合せ工程では、第一金属部材1の端面1aと、第二金属部材2の端面2aとを向き合せて配置する。さらに、端面1a,2a同士の間に補助部材10を配置し、端面1a,2a同士の間の隙間に補助部材10を挟み込む。
第一金属部材1の端面1aと、補助部材10の側面10bとが概ね面接触するように突き合わされて突合せ部J1が形成される。第二金属部材2の端面2aと、補助部材10の側面10cとが概ね面接触するように突き合わされて突合せ部J2が形成される。補助部材10の外周面(表面)10aは、第一金属部材1の外周面1g及び第二金属部材2の外周面2gと面一になる。補助部材10の内周面10dは、第一金属部材1の内周面1h及び第二金属部材2の内周面2hと面一になる。また、突起部12は、第一金属部材1の内周面1h及び第二金属部材2の内周面2hにそれぞれ係止される。
第一金属部材1の端面1aと、補助部材10の側面10bとが概ね面接触するように突き合わされて突合せ部J1が形成される。第二金属部材2の端面2aと、補助部材10の側面10cとが概ね面接触するように突き合わされて突合せ部J2が形成される。補助部材10の外周面(表面)10aは、第一金属部材1の外周面1g及び第二金属部材2の外周面2gと面一になる。補助部材10の内周面10dは、第一金属部材1の内周面1h及び第二金属部材2の内周面2hと面一になる。また、突起部12は、第一金属部材1の内周面1h及び第二金属部材2の内周面2hにそれぞれ係止される。
ここで、図4に示すように回転ツールFは、基部F1と、攪拌ピンF2とで構成されている。回転ツールFは、例えば、工具鋼で形成されている。基部F1は、摩擦攪拌装置の回転軸に接続される部位である。攪拌ピンF2は、基部F1から垂下し、先細りとなっている。攪拌ピンF2の先端には、回転中心軸に対して垂直な平坦面F3が形成されている。平坦面F3は、補助部材10の内周面(裏面)10dよりもやや大きな寸法で形成されている。
攪拌ピンF2の外周面のテーパー角度は、第一金属部材1の端面1a及び第二金属部材2の端面2aの各傾斜角度と同一になっている。つまり、攪拌ピンF2を側面から見た断面形状は、補助部材10の本体部11の断面形状と概ね同一になっている。
攪拌ピンF2の外周面には、螺旋溝が刻設されている。本実施形態では、回転ツールFを右回転させるため、基端側から先端側に向かうにつれて螺旋溝が左回りで形成されている。なお、回転ツールFを左回転させる場合は、基端側から先端側に向かうにつれて螺旋溝が右回りで形成されている。このようにすると、塑性流動化した金属が螺旋溝に導かれて先端側に移動するため、バリの発生を抑制することができる。回転ツールFは、例えば、先端に回転駆動手段を備えたアームロボットに取り付けて使用することができる。
接合工程は、図4に示すように、回転ツールFを用いて第一金属部材1と第二金属部材2とを摩擦攪拌接合する工程である。接合工程では、右回転させた回転ツールFの攪拌ピンF2を補助部材10の本体部11の外周面(表面)10aの幅方向中央に挿入する。
接合工程では、攪拌ピンF2の外周面を第一金属部材1の端面1a及び第二金属部材2の端面2aに接触させなくてもよいが、本実施形態では攪拌ピンF2の外周面を両端面1a,2aに僅かに接触させた状態で、補助部材10に沿って相対移動させる。攪拌ピンF2の外周面と、両端面1a,2aとの接触代は、例えば、1.0mm未満で適宜設定すればよい。
接合工程では、攪拌ピンF2の外周面を第一金属部材1の端面1a及び第二金属部材2の端面2aに接触させなくてもよいが、本実施形態では攪拌ピンF2の外周面を両端面1a,2aに僅かに接触させた状態で、補助部材10に沿って相対移動させる。攪拌ピンF2の外周面と、両端面1a,2aとの接触代は、例えば、1.0mm未満で適宜設定すればよい。
接合工程では、攪拌ピンF2のみを第一金属部材1、第二金属部材2及び補助部材10に接触させ、攪拌ピンF2の基端側は、第一金属部材1及び第二金属部材2から露出した状態で摩擦攪拌を行う。攪拌ピンF2の平坦面F3は、第一金属部材1の内周面1h及び第二金属部材2の内周面2hから突出しない範囲で深い位置まで挿入する。
図5に示すように、回転ツールFを補助部材10に沿って相対移動させ、回転ツールFを第一金属部材1及び第二金属部材2の周壁部1e,2eの外周面を一周させる。このとき、接合工程の始端と終端とをオーバラップさせつつ、終了位置に達したら回転ツールFを補助部材10から離脱させる。以上により、突合せ部J1,J2が一つの工程で同時に摩擦攪拌接合される。回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。
第一金属部材1の周壁部1eと第二金属部材2の周壁部2eとを摩擦攪拌接合することで、第一金属部材1の凹部1fと第二金属部材2の凹部2fとが連結される。これにより、両凹部1f,2fによって形成された内部空間を有する中空容器100が形成される。
図5に示すように、回転ツールFを補助部材10に沿って相対移動させ、回転ツールFを第一金属部材1及び第二金属部材2の周壁部1e,2eの外周面を一周させる。このとき、接合工程の始端と終端とをオーバラップさせつつ、終了位置に達したら回転ツールFを補助部材10から離脱させる。以上により、突合せ部J1,J2が一つの工程で同時に摩擦攪拌接合される。回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。
第一金属部材1の周壁部1eと第二金属部材2の周壁部2eとを摩擦攪拌接合することで、第一金属部材1の凹部1fと第二金属部材2の凹部2fとが連結される。これにより、両凹部1f,2fによって形成された内部空間を有する中空容器100が形成される。
以上説明した本実施形態に係る中空容器100の製造方法によれば、図4に示すように、先細りの攪拌ピンF2を備えた回転ツールFを用いるため、補助部材10の外周面(表面)10aに容易に挿入することができる。また、攪拌ピンF2のみを補助部材10に挿入し、攪拌ピンF2の基端側は露出させた状態で摩擦攪拌するため、摩擦攪拌装置に作用する負荷を軽減することができる。
また、第一金属部材1及び第二金属部材2よりも軟質の補助部材10に回転ツールFを挿入するため、回転ツールFの寿命を長くすることができる。また、攪拌ピンF2と第一金属部材1及び第二金属部材2を僅かに接触させるに留めるため、第一金属部材1及び第二金属部材2の硬質の金属が補助部材10側に多く混入するのを防ぐことができるため、より接合強度を高めることができる。
また、第一金属部材1の端面1aと第二金属部材2の端面2aに傾斜面を設けているため、攪拌ピンF2と第一金属部材1及び第二金属部材2とが大きく接触するのを防ぐことができる。また、本実施形態では、攪拌ピンF2のテーパー角度と、端面1a,2aの傾斜角度とを同一(概ね平行)にしているため、高さ方向に亘ってバランス良く摩擦攪拌することができる。
また、摩擦攪拌接合の接合長が長くなると、それに伴って補助部材10も長く形成する。このような場合に摩擦攪拌接合を行うと、補助部材10が浮き上がってしまうという問題がある。しかし、本実施形態によれば、補助部材10に突起部12を設けているため、突起部12が内周面1h,2hに係止され、補助部材10の浮き上がりを防ぐことができる。これにより、第一金属部材1及び第二金属部材2に対する補助部材10の位置ずれを防ぐことができるため、より好適に摩擦攪拌接合することができる。
なお、本実施形態では、突起部12が第一金属部材1及び第二金属部材2の両方に係止するように設定したが、補助部材10が浮き上がらないように、第一金属部材1及び第二金属部材2の少なくとも一方に係止させてもよい。
[第二実施形態]
次に、本発明の第二実施形態に係る中空容器の製造方法について説明する。図6は、本発明の第二実施形態に係る中空容器の製造方法の突合せ工程を示す断面図である。
第二実施形態に係る中空容器の製造方法は、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。第二実施形態では、補助部材10Aの形状が第一実施形態と主に相違する。本実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
次に、本発明の第二実施形態に係る中空容器の製造方法について説明する。図6は、本発明の第二実施形態に係る中空容器の製造方法の突合せ工程を示す断面図である。
第二実施形態に係る中空容器の製造方法は、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。第二実施形態では、補助部材10Aの形状が第一実施形態と主に相違する。本実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
図6に示すように、第一金属部材1及び第二金属部材2は第一実施形態と同一である。補助部材10Aは、断面台形状の本体部11からなる。つまり、第二実施形態の補助部材10Aは、第一実施形態の補助部材10(図3参照)の突起部12がない構成である。
突合せ工程では、第一実施形態と同様に、第一金属部材1及び第二金属部材2を補助部材10Aの両側から突き合わせる。第一金属部材1の端面1aと、補助部材10の側面10bとが突き合わされて突合せ部J1が形成される。第二金属部材2の端面2aと、補助部材10の側面10cとが突き合わされて突合せ部J2が形成される。
接合工程では、第一実施形態と同様に、回転ツールFを用いて突合せ部J1,J2に対して摩擦攪拌接合を行う。
接合工程では、第一実施形態と同様に、回転ツールFを用いて突合せ部J1,J2に対して摩擦攪拌接合を行う。
以上説明した第二実施形態によっても第一実施形態と略同等の効果を奏することができる。また、第二実施形態の補助部材10Aは、断面台形状であるため、補助部材10Aを押出成形材によって製造し易い。
[第三実施形態]
次に、本発明の第三実施形態に係る中空容器の製造方法について説明する。図7は、本発明の第三実施形態に係る中空容器の製造方法の突合せ工程を示す断面図である。図8は、本発明の第三実施形態に係る中空容器の製造方法の接合工程を示す断面図である。
第三実施形態に係る中空容器の製造方法では、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。第三実施形態では、補助部材10Bの形状が第一実施形態と主に相違する。本実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
次に、本発明の第三実施形態に係る中空容器の製造方法について説明する。図7は、本発明の第三実施形態に係る中空容器の製造方法の突合せ工程を示す断面図である。図8は、本発明の第三実施形態に係る中空容器の製造方法の接合工程を示す断面図である。
第三実施形態に係る中空容器の製造方法では、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。第三実施形態では、補助部材10Bの形状が第一実施形態と主に相違する。本実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
準備工程では、第一金属部材1Bと、第二金属部材2と、補助部材10Bとを用意する。第一金属部材1Bの端面1aは、外周面1g及び内周面1hに対して垂直になっている。第二金属部材2は、第一実施形態と同一である。
第三実施形態の補助部材10Bは、断面台形状の本体部11Bと、本体部11Bの内周面10dから内側に突出する突起部12とを備えている。
本体部11Bは、外周面(表面)10aと、側面10b,10cと、内周面(裏面)10dを備えている。側面10bは、外周面10aに対して垂直になっている。側面10cは、外周面10aから離間するにつれて先細りとなるように傾斜している。側面10cの傾斜角度は、第二金属部材2の端面2aの傾斜角度と同一である。突起部12は、第一実施形態と同一である。なお、第三実施形態の補助部材10Bにおいて突起部12を形成しなくてもよい。
本体部11Bは、外周面(表面)10aと、側面10b,10cと、内周面(裏面)10dを備えている。側面10bは、外周面10aに対して垂直になっている。側面10cは、外周面10aから離間するにつれて先細りとなるように傾斜している。側面10cの傾斜角度は、第二金属部材2の端面2aの傾斜角度と同一である。突起部12は、第一実施形態と同一である。なお、第三実施形態の補助部材10Bにおいて突起部12を形成しなくてもよい。
突合せ工程では、第一金属部材1Bと、第二金属部材2と、補助部材10Bとを突き合わせる。第一金属部材1Bの端面1aと、補助部材10Bの側面10bとが突き合わされて突合せ部J1が形成される。第二金属部材2の端面2aと、補助部材10Bの側面10cとが突き合わされて突合せ部J2が形成される。補助部材10の外周面(表面)10aは、第一金属部材1の外周面1g及び第二金属部材2の外周面2gとそれぞれ面一になる。補助部材10Bの内周面(裏面)10dは、第一金属部材1の内周面1h及び第二金属部材2の内周面1hとそれぞれ面一になる。
接合工程では、図8に示すように、回転ツールFを用いて摩擦攪拌接合を行う。第三実施形態では、回転ツールFの攪拌ピンF2のみを補助部材10Bに挿入し、攪拌ピンF2の基端側を露出させた状態で補助部材10Bに沿って相対移動させて突合せ部J1,J2に対して摩擦攪拌接合を行う。
また、第三実施形態では、攪拌ピンF2の回転中心軸Zを第二金属部材2側に傾斜させつつ、攪拌ピンF2の外周面を、第一金属部材1の端面1aと、第二金属部材2の端面2aとに僅かに接触させた状態で摩擦攪拌を行う。
なお、回転ツールFの傾斜角度は、適宜設定すればよいが、攪拌ピンF2の外周面と第一金属部材1Bの端面1aとが平行となるとともに、攪拌ピンF2の外周面と第二金属部材2の端面2aとが平行となるように設定することが好ましい。
また、第三実施形態では、攪拌ピンF2の回転中心軸Zを第二金属部材2側に傾斜させつつ、攪拌ピンF2の外周面を、第一金属部材1の端面1aと、第二金属部材2の端面2aとに僅かに接触させた状態で摩擦攪拌を行う。
なお、回転ツールFの傾斜角度は、適宜設定すればよいが、攪拌ピンF2の外周面と第一金属部材1Bの端面1aとが平行となるとともに、攪拌ピンF2の外周面と第二金属部材2の端面2aとが平行となるように設定することが好ましい。
以上説明した第三実施形態に係る中空容器の製造方法によっても、第一実施形態と略同等の効果を得ることができる。また、第三実施形態では、第一金属部材1Bの端面1aを傾斜面とする必要がないため、作業手間を省くことができる。
[第四実施形態]
次に、本発明の第四実施形態に係る中空容器の製造方法について説明する。図9は、本発明の第四実施形態に係る中空容器の製造方法の準備工程を示す斜視図である。図10は、第四実施形態に係る中空容器の製造方法の接合工程を示す断面図である。図11は、第四実施形態に係る中空容器の製造方法の接合工程を示す斜視図である。
第四実施形態に係る中空容器の製造方法では、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。第四実施形態では、第一金属部材1C、第二金属部材2C及び補助部材10Cの形状が第一実施形態と主に相違する。本実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
次に、本発明の第四実施形態に係る中空容器の製造方法について説明する。図9は、本発明の第四実施形態に係る中空容器の製造方法の準備工程を示す斜視図である。図10は、第四実施形態に係る中空容器の製造方法の接合工程を示す断面図である。図11は、第四実施形態に係る中空容器の製造方法の接合工程を示す斜視図である。
第四実施形態に係る中空容器の製造方法では、準備工程と、突合せ工程と、接合工程とを行う。第四実施形態では、第一金属部材1C、第二金属部材2C及び補助部材10Cの形状が第一実施形態と主に相違する。本実施形態では、第一実施形態と相違する部分を中心に説明する。
図9に示すように、第四実施形態の第一金属部材1Cの内面1cの中央部には、円形の底部1dと、底部1dの周縁部から立ち上がる円筒状の周壁部1eと、を備えた凹部1fが形成されている。
第四実施形態の第二金属部材2Cの内面2cの中央部には、円形の底部2dと、底部2dの周縁部から立ち上がる円筒状の周壁部2eと、を備えた凹部2fが形成されている。
第四実施形態の補助部材10Cは、第一金属部材1Cと第二金属部材2Cとの間に介設される円形の枠状の部材である。
第四実施形態の第二金属部材2Cの内面2cの中央部には、円形の底部2dと、底部2dの周縁部から立ち上がる円筒状の周壁部2eと、を備えた凹部2fが形成されている。
第四実施形態の補助部材10Cは、第一金属部材1Cと第二金属部材2Cとの間に介設される円形の枠状の部材である。
突合せ工程では、図10に示すように、第一金属部材1Cの端面1aと第二金属部材2Cの端面2aとの間に補助部材10Cを挟み込み、突合せ部J1,J2を形成する。
接合工程では、第一実施形態と概ね同じ要領で攪拌ピンF2のみを第一金属部材1C、第二金属部材2C及び補助部材10Cに接触させ、攪拌ピンF2の基端側は、第一金属部材1C及び第二金属部材2Cから露出した状態で摩擦攪拌を行う。そして、図11に示すように、回転ツールFを補助部材10Cに沿って相対移動させ、回転ツールFを第一金属部材1C及び第二金属部材2Cの周壁部1e,2eの外周面を一周させる。回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。
接合工程では、第一実施形態と概ね同じ要領で攪拌ピンF2のみを第一金属部材1C、第二金属部材2C及び補助部材10Cに接触させ、攪拌ピンF2の基端側は、第一金属部材1C及び第二金属部材2Cから露出した状態で摩擦攪拌を行う。そして、図11に示すように、回転ツールFを補助部材10Cに沿って相対移動させ、回転ツールFを第一金属部材1C及び第二金属部材2Cの周壁部1e,2eの外周面を一周させる。回転ツールFの移動軌跡には塑性化領域Wが形成される。
第一金属部材1Cの周壁部1eと第二金属部材2Cの周壁部2eとを摩擦攪拌接合することで、第一金属部材1Cの凹部1fと第二金属部材2Cの凹部2fとが連結される。これにより、両凹部1f,2fによって形成された内部空間を有する円柱状の中空容器200が形成される。
以上説明した第四実施形態に係る中空容器の製造方法によっても、第一実施形態と略同等の効果を得ることができる。
1 第一金属部材
1B 第一金属部材(第三実施形態)
1C 第一金属部材(第四実施形態)
1a 端面(傾斜面)
2 第二金属部材
2C 第二金属部材(第四実施形態)
2a 端面(傾斜面)
10 補助部材
10a 外周面(表面)
10b 内周面(裏面)
10A 補助部材(第二実施形態)
10B 補助部材(第三実施形態)
10C 補助部材(第四実施形態)
12 突起部
J1 突合せ部
J2 突合せ部
F 回転ツール
F2 攪拌ピン
1B 第一金属部材(第三実施形態)
1C 第一金属部材(第四実施形態)
1a 端面(傾斜面)
2 第二金属部材
2C 第二金属部材(第四実施形態)
2a 端面(傾斜面)
10 補助部材
10a 外周面(表面)
10b 内周面(裏面)
10A 補助部材(第二実施形態)
10B 補助部材(第三実施形態)
10C 補助部材(第四実施形態)
12 突起部
J1 突合せ部
J2 突合せ部
F 回転ツール
F2 攪拌ピン
Claims (6)
- 先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、
底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、
前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、
回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、
前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、
前記第一金属部材及び前記第二金属部材のうち少なくとも一方は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、前記補助部材は、少なくとも一方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備える
ことを特徴とする中空容器の製造方法。 - 先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、
底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、
前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、
回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、
前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、
前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、前記補助部材は、両方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備える
ことを特徴とする中空容器の製造方法。 - 先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、
底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、
前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、
回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、
前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、
前記第一金属部材及び前記第二金属部材のうち少なくとも一方は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、
前記補助部材は、少なくとも一方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備えるとともに、裏面側に少なくとも一方の側面側に向けて広がる突起部を備える
ことを特徴とする中空容器の製造方法。 - 先細りの攪拌ピンを備えた回転ツールを用いて中空容器を製造する製造方法であって、
底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第一金属部材と、底部と該底部の周縁部から立ち上がる周壁部を備えた凹部を有する第二金属部材と、枠状の補助部材と、を準備する準備工程と、
前記第一金属部材の周壁部の端面と前記第二金属部材の周壁部の端面とを向き合せて、前記端面同士の隙間に前記補助部材を挟みこみ、前記第一金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の一方の側面とを突合せて第一突合せ部を形成し、前記第二金属部材の周壁部の端面と前記補助部材の他方の側面とを突合せて第二突合せ部を形成する突合せ工程と、
回転する前記回転ツールを前記補助部材の表面のみから挿入するとともに、前記攪拌ピンのみを前記補助部材に接触させつつ、前記攪拌ピンの外周面を前記第一金属部材及び前記第二金属部材に僅かに接触させた状態で、前記第一突合せ部及び前記第二突合せ部に沿って前記回転ツールを相対移動させて前記第一金属部材と前記第二金属部材とを補助部材を介して接合する接合工程と、を含み、
前記第一金属部材、前記第二金属部材及び前記補助部材は、アルミニウム又はアルミニウム合金から形成され、前記第一金属部材及び前記第二金属部材は前記補助部材よりも硬度が高く、
前記第一金属部材及び前記第二金属部材は、前記周壁部の端面が外側に向けて傾斜する傾斜面を備え、
前記補助部材は、両方の側面に表面側から裏面側に向けて先細りとなる傾斜面を備えるとともに、裏面側に少なくとも一方の側面側に向けて広がる突起部を備える
ことを特徴とする中空容器の製造方法。 - 前記接合工程では、前記回転ツールを前記第一金属部材及び前記第二金属部材の周壁部の外周面を一周させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の中空容器の製造方法。
- 前記第一金属部材及び前記第二金属部材は鋳造材であり、前記補助部材は展伸材であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の中空容器の製造方法。
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US20030075584A1 (en) * | 2001-10-04 | 2003-04-24 | Sarik Daniel J. | Method and apparatus for friction stir welding |
JP2006061983A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-03-09 | Showa Denko Kk | 中空状被接合材の摩擦攪拌接合方法 |
WO2016132768A1 (ja) * | 2015-02-19 | 2016-08-25 | 日本軽金属株式会社 | 接合方法及び複合圧延材の製造方法 |
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