JP2020185195A - ロール材ホルダー - Google Patents

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Abstract

【課題】シンプル且つコンパクトな構造でありながら、片手での使用を可能とする。【解決手段】ロール材1の中心空洞部1cと係合してロール材本体1aを回転自在に支持するロール材支持軸5と、ロール材本体1aから使用する分を切り取るための刃9と、ロール材支持軸5に対して平行な回転軸6aで回転可能に支持され一方向に回転力が常に付勢されているフラップ6と、切り残し部位1bをフラップ6との間で挟み込むフラップ受け7とを備え、フラップ6はフラップ受け7との間の隙間から引き出されたロール材1の切り取り部位がフラップ受け7に押し当てられる端部とは反対側の端部に押し当てられて刃9に向けて引っ張られたときにフラップ受け7に向けて回転してフラップ受け7との間でロール材本体1aから引き出された部分を挟んで固定し、切り残し部位1bに張力を付与した状態で刃9に当てられて切り取られるようにしている。【選択図】図1

Description

本発明は、ロール状に巻き取られ使用する分だけ切り取り使用する製品(以下、ロール状製品と呼ぶ)を保持し、取り出し部から使用する分だけ引き出して切り取り使用するロール材ホルダーに関する。さらに詳述すると、本発明は、ロール材ホルダーのロール状製品を使用する分だけ引き出して切り取る取り出し部の改良に関するものである。
従来、片手で切出しが可能で、切り出し後のロール材先端部を次回使用時に引き出し易いようにロール材本体から乖離して配置するロール材ホルダーとしては、例えば特許文献1に開示されたものがある。
特許文献1記載のロールペーパーホルダーは、背板部および左右の側板部から構成されるホルダー本体と、ロールペーパーを回転自在に支持するロール支持部と、突部によりロールペーパーの上面を押える第1押え板部とを有するものであって、ロールペーパーからのペーパーを載置する載置杆部と、載置杆部上のペーパーを押える第2押え板部と、第2押え板部の前端部に連結され載置杆部よりも前方に配置された受け杆部と、受け杆部上に載置される先板部と、上下揺動支点として先板部を揺動自在に保持する保持部と、載置杆部からのペーパーを切断するための切断刃部とを備え、載置杆部上からのペーパーが手で持ち上げられて切断刃部に当てられると、ロールペーパーの回転およびペーパーの繰り出しを阻止してペーパーを片手で確実かつ容易に切断するようにしている。
特開2016−129597号公報
しかしながら、特許文献1記載の装置では、切出し時に紙を押える先板部は、ロール材先端部をロール材本体から乖離させ引き出し易いよう、ロール材の前方に配置される載置杆の、さらに前方に配置する必要があり、また、先板部は奥手側に軸があり、均一比重の場合、軸の手前側に奥側以上の前後長を確保する必要がある事から、ロール材の手前側に大幅にオーバーハングする事となる為、ロール材前方方向に十分なスペースを確保する必要があり、狭い空間でも設置できるようなコンパクトさをホルダーに担保するのが難しい。また、背面部からの大幅なオーバーハングは、先板部の上面に手をついてしまうなど、誤って先端部の上部から荷重がかかった際には、本体により大きなテコの力がかかってしまい、本体の脱落や取付け壁面の損傷などの障害発生リスクが高まってしまう。しかも、ロール材先端部の切出し時に使用する回転軸と、常時の先端部の押えに使用する回転軸と、ロール材のセット時に使用する回転軸が合計で3軸必要な構造となっており、部品点数や製造工程が増え、コスト増の要因となっている。さらには、構造として先板部の回転軸が、ホルダー本体の固定された側面部内側を架け渡す構造でなく、ホルダー本体の側面部内側間に架け渡され、それ自身が回転軸で揺動する第一押え板上に、更に架け渡されている。つまり軸回転する部品上に、更に軸回転する部品がマウントされた入れ子構造であり、部品強度や組立て精度の確保、それに伴いコストの低減が、容易ではない構造となっている。
つまり、特許文献1記載のロールペーパーホルダーの構造によれば、部品点数が多く複雑な構造であり、尚且つロール材本体を収容する部分から手前方向に相当突出した構造を採らざるを得ないので、大型化し場所を取る問題、本体先端部に荷重がかかった際のより甚大な障害発生リスクとを有している。しかも、構造が複雑で部品点数も増えてしまうことから、コスト高となるばかりか、構造的要因として壊れ易い上に複雑な動きを必要とするために作動不良や損傷などを招来し易い問題を含んでいる。
本発明は、簡素でコンパクトな構造であり、片手でも簡易に操作できるロール材ホルダーを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために請求項1記載のロール材ホルダーは、ロール状に巻き取られ使用する分だけ切り取り使用するロール材を保持し、取り出し部から使用する分だけ引き出して切り取り使用するロール材ホルダーにおいて、ロール材の中心空洞部と係合してロール材本体を回転自在に支持するロール材支持軸と、ロール材本体から引き出された部分から使用する分を切り取るための刃と、ロール材支持軸に対して平行な回転軸周りに回転可能に支持されると共に前記回転軸よりも奥側に重心を有し、自重により一方向に回転力が常に付勢されているフラップと、ロール材のロール材本体から引き出された部分を載置し、フラップとの間で挟み込むフラップ受けとを備え、フラップはフラップ受けとの間の隙間から引き出されたロール材の切り取り部位がフラップ受けに押し当てられる端部とは反対側の端部に押し当てられて刃に向けて引っ張られたときにフラップ受けに向けて回転してフラップ受けとの間でロール材本体から引き出された部分を挟んで固定し、ロール材の引き出された部分に張力を付与した状態で刃に当てて切り取られるようにしている。
また、請求項2記載の発明にかかるロール材ホルダーは、後端部に回転軸を有し、該回転軸を中心に揺動回転してロール材本体に直に接触しロール材本体の逆回転を阻止する可動式のロール材本体押えを備え、ロール材本体押えの回転軸の周囲の縁部分をフラップ受けとして機能させる一方、ロール材本体押えの外側の面をロール材のロール材本体から引き出された部分のフラップとフラップ受けとの間に挟まれた部分から刃までの間の切り残し部位を受け支える切り残し部位受部として機能させるようにしている。
また、請求項3記載の発明にかかるロール材ホルダーは、フラップとフラップ受けの互いに接触する部分を凹凸形状とし、ロール材切出しの際に凹凸形状を嵌合させ、フラップとフラップ受けとの間を通過するロール材本体から引き出された部分が凹凸形状の間で挟持されるようにしている。
また、請求項4記載の発明にかかるロール材ホルダーは、フラップがロール材本体の上方を遮蔽するようにしたものである。
さらに、請求項5記載の発明にかかるロール材ホルダーは、湾曲板状の受け皿部と、該受け皿部の両端を支持してホルダー本体のロール材支持軸を中心に受け皿部を回転可能に支持する左右一対のアーム部とを有し、フラップの下で受け皿部の回転が固定されるロール材受け皿を備え、受け皿部の外側の面がロール材のロール材本体から引き出された部分をフラップとの間で挟持するフラップ受けと、フラップ受けから刃までの間のロール材から引き出された切り残し部位を受け支える切り残し受部として機能させられ、ロール材の交換時にはロール材支持軸を軸に回転させることで、ロール材支持軸に受け皿部を吊り下げて受け皿部の内側の面をロール材の仮置き部として機能させ、ロール材の交換作業を幇助するようにしている。
また、ロール材ホルダーは、フラップとフラップ受けとをロール材の下に備え、かつフラップの先端に刃を備えるようにしている。
ここで、フラップの刃の近傍に、指を差し込み可能な貫通孔を備えることが好ましい。
また、フラップの下で且つ前記ロール材の前記ロール材本体から引き出された部分の上に、回転軸を中心とする自重による回転で前記フラップから離れかつ前記フラップと前記フラップ受けとの間を通過した前記ロール材の前記ロール材本体から引き出された部分を前記刃から剥離する剥離フラップを備えることを特徴とする請求項6記載のロール材ホルダー。
また、刃はフラップの先端に備えられた偏重心の回転体に取り付けられ、回転体はロール材が引き出されるときにロール材と共回りして刃がロール材の引き出される移動軌跡上に突出し、回転体がフラップとの間に備えるストッパにより固定された状態でロール材の切り離しが行われる一方、切り離し後には回転体の重心移動によりロール材の移動軌跡上から退避することが好ましい。
また、刃は、摩擦の低い部分と摩擦が高い部分とを有し、刃の先端側が摩擦が高く、基端側が摩擦が低いと共に先端側に比べて基端側の幅が広いことが好ましい。
請求項1記載のロール材ホルダーによれば、フラップとフラップ受けとの間の隙間から引き出されたロール材の切り残し部位がフラップ受けに押し当てられる端部とは反対側の端部に押し当てられて刃に向けて引っ張られたときにフラップ受けに向けて回転してフラップ受けとの間でロール材本体から引き出された部分を挟んで固定し、ロール材の引き出された部分に張力を付与した状態で刃に当てて切り取られるようにしているので、片手でも使用する分だけロール材を引き出して切り取り使用することができる上に、構造も簡素で且つコンパクトである。しかも、フラップを反対方向に回転させることにより生ずるフラップ受けとの間の隙間に、ロール材の先端部を上から下へ落とし込むだけの簡単な操作でセットできるので、フラップ等の部品を脱着する事なく、片手でも簡易に操作できる。さらに、フラップとフラップ受けとの間に挟まれたロール材の切り残し部位は、フラップの自重による回転力で常時フラップ受けに押しつけられて挟持されているので、切り残し部位がロール材本体側へ引き戻されるのを抑止することができ、切り残し部位がロール材本体から乖離した状態で定位置に存在し、次回の使用時も、片手で容易に先端部を引き出すことができる。
また、請求項2記載の発明によれば、1つの部品でフラップ受けと切り残し部位受部とロール材本体押えとを兼用させて構造をシンプルでコンパクトにできるので、部品点数を増やすこと無く、ロール材本体の逆回転を阻止してロール材の切り残し部位が引き戻されるのを抑えて次回のロール材の引き出しと切り取りをさらに容易なものとすることができる。しかも、ロール材の切り残し部位がロール材本体押えの外側の面を切り残し部位受部に受け支えられるので、切り残し部位を切り残し部位受部に押しつけながら容易に摘むことができる。
また、請求項3記載の発明によれば、ロール材を切り取る際に、フラップとフラップ受けとの凹凸が嵌合するため、ロール材のロール材本体から引き出された部分をフラップとフラップ受けとの間で挟む力をより高めてロール材の固定を、切り取り後にも凹凸嵌合による摩擦力の増大によってロール材の切り残し部位がロール材本体が先端部の引き戻りを、より強固に阻止する事が出来る。押えの強度と切り出し後のロールの逆回りを抑制する機能を高めることができる。
更に、請求項4記載の発明によれば、フラップがロール材本体の覆いとなり、上方からの水滴や塵埃などからロール材を保護し、ロール材の衛生維持に貢献する事が出来る。
更に、請求項5記載の発明によれば、ロール材をロール材支持軸に通してからロール材受け皿の受け皿部の上に載せ、先端側を引き出して受け皿部の手前側に垂らしてからロール材受け皿を使用位置まで回転させるだけで、フラップ受けとフラップとの間から切り残し部位が引き出された状態でロール材をホルダー本体にセットすることができる。依って、ロール材をホルダー本体に極めて簡易にセットすることができる。しかも、ロール材の装着時の操作性を損なうこと無くロールホルダーのコンパクト化を可能にすることができる。
更に、請求項6記載のロール材ホルダーによれば、ホルダーサイズがコンパクトにできる。また、ロール材のロール材本体から引き出した部位をフラップとフラップ受けとの間にセットする手順が簡素化できる。
また、請求項7及び8記載のロール材ホルダーによれば、切り残し部位の先端縁のささくれが刃に付着しても、指での突っつきや剥離フラップの降下により強制的に歯から剥離できるので、切り残し部位が垂れ下がらないという問題を引き起こさない。
また、請求項9記載のロール材ホルダーによれば、刃を必要とするときだけに突出させるので、刃が常時剥き出しとなることに起因する恐怖感等の影響を少なくすることができる。
また、請求項10記載のロール材ホルダーによれば、刃の先端側が摩擦が高く、基端側が摩擦が低いと共に先端側に比べて基端側の幅が広いことから、前滑りを防いだ刃に食いつきやすく作用し、かつ摩擦が大きな先端側よりも大きく隙間があいて抜けやすいことから引っ掛かることがない。即ち、ロール材の切り出し部位を押しつける時の食いつきの良さと、切り離し後の切り残し部位の刃離れし易さとを両立させ、刃に付着した切り残し部位の剥離を促進することができる。依って、ロール材の一部が切り離されると同時に、切り残し部位が自然落下により垂れ下がる。
本発明にかかるロール材ホルダーの第一の実施形態を示す側面図である。 同ロール材ホルダーの平面図である。 同ロール材ホルダーのフラップの動きを示す図で、(A)はフラップを逆回転させて、(B)はフラップを使用状態の位置に戻した状態を示すものである。 本発明にかかるロール材ホルダーの第二の実施形態を示す側面図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの第三の実施形態を示す図であり、(A)はフラップとロール材押さえとの関係を示す説明図、(B)は同ホルダーの平面図である。 第三の実施形態にかかるロール材ホルダーのフラップとロール材押さえとロール材本体との関係を示す概略説明図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの第四の実施形態を示す図であり、(A)はフラップとロール材押さえとロール材本体との関係を示す概略説明図、(B)はフラップとロール材押さえとの凹凸嵌合部分における引き出されるロール材との関係を示す拡大断面図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの第五の実施形態を示す側面図である。 本発明のフラップとフラップ受けとの配置例の他の実施形態を示す側面図である。 刃とフラップとの他の実施形態を示す説明図である。 フラップ受けの他の実施形態を示す図で、(A)は側面図、(B)は斜視図である。 フラップ受けの他の実施形態を示す側面図である。 フラップに対する刃の設置位置の説明図である。 ロール材押さえの先端縁部が異なる他の実施形態を示す側面図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの第六の実施形態を示すで、ロール材受け皿の実施の一形態を示す斜視図である。 同実施形態において、ロール材受け皿を交換位置に配置した状態を示す説明図である。 同実施形態において、ロール材受け皿を使用位置に配置した状態を示す説明図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの第七の実施形態を示す中央縦断面図である。 (A)は同実施形態にかかるロール材ホルダーの平面図であり、(B)はフラップとフラップ受け及びこれらの軸受け部との関係を示す説明図である。 同実施形態にかるロール材ホルダーに対するペーパーの先端を通す作業の説明図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの第八の実施形態を示す図であり、(A)はロール材ホルダーの平面図、(B)はフラップとフラップ受け及びこれらの軸受け部との関係を示す説明図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの第九の実施形態を示す中央縦断面図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの刃の他の実施形態を示す正面図である。 本発明にかかるロール材ホルダーの刃のさらに他の実施形態を示す説明図であり、(A)はロール材本体から引き出したペーパーを切り取る時の刃の状態を、(B)は待機時の刃の状態をそれぞれ示す。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。尚、本明細書において、互いに直交する前後方向(Y軸)、左右方向(X軸)並びに上下方向(Z軸)の3軸方向は特に断りがない限り鉛直方向を上下方向(Z軸)とすることを基準に定め、手前側あるいは外側とは図1及び図2において基準とするものの左側、奥側あるいは内側とは図1及び図2において基準とするものの右側を意味するものとしている。
図1及び図2に、本発明のロール材ホルダーの実施形態の一例を示す。この実施形態にかかるロール材ホルダーは、トイレットぺーパーホルダーに適用したものであり、ロール状に巻き取られたトイレットペーパー(以下、ロール材1と呼び、特にロール状に巻かれた部分をロール材本体1aと呼ぶ)を回転自在に保持するホルダー本体4と、ロール材1の切り取りを可能とするフラップ6とフラップ受け7とを有し、ホルダー本体4に保持されたロール材本体1aから使用する分だけ引き出して切り取り使用するようにしたものである。尚、本実施形態のホルダー本体4は、構造物の壁面などに取り付けて使用される。
ホルダー本体4は、例えば構造物・壁面などに取り付けられる背面部材2と、背面部材2の左右両端部から前方に延びて互いに対向する左右の側面部材3とで構成される平面視コ形のフレームであり、両側面部材3から内方へ向けて例えば側面部材3に対して垂直(背面部材2に対しては平行)に起立するロール材支持軸5を備える。このロール材支持軸5は、ロール材本体1aの中心空洞部1cに挿入されることでロール材を回転自在に支持するものであり、例えば、ホルダー本体4の内部空間にロール材本体1aを下から挿入するときにはロール材本体1aによって押し倒されてロール材本体1aの通過を許容し、ロール材本体1aがホルダー本体4の内部空間内に完全に収まったときには内蔵するばねの力で自動的に起立してロール材本体1aの中央空洞部1cに飛び込む揺動運動可能な軸である。
ホルダー本体4は、ロール材本体1aから剥離されて引き出された部分あるいは切り残された部分(以下、これらを総称して切り残し部位1bと呼ぶ)を載置するフラップ受け7と、フラップ受け7に対し常に自重で押え付けられ、切り残し部位1bをフラップ受け7との間で挟持するフラップ6とを備え、フラップ6とフラップ受け7との間の隙間から切り残し部位1bを引っ張り出すように設けられている。本実施形態では、ホルダ本体4の上部手前側に取り出し部と成るフラップ6とフラップ受け7とが設けられている。
フラップ6は、本実施形態の場合、例えば図2に示すような平面視長方形の平板から成り、鋭角状の先端縁が刃9を兼ねており、ロール材1の切り取りを可能としている。フラップ6は、本実施形態の場合、ホルダー本体4の左右の側面部材3の間の空間に水平に配置され、ロール材支持軸5(換言すればロール材本体1aの回転中心)に対して平行な回転軸(以下、フラップ軸6aと呼ぶ)の周りに回転可能に支持されている。そして、フラップ6はホルダー本体4の内部空間に収容されるロール材本体1aと干渉しない位置で尚且つロール材本体1aの先端部が取り出し易い位置に配置されている。例えば、本実施形態の場合、フラップ6は、図1に示すように、ロール材支持軸5よりも手前側で且つロール材支持軸5に支持されているロール材本体1aよりも上方のロール材本体1aと干渉しない位置に設けられている。
ここで、フラップ受け7とフラップ6との配置間隔は、例えばフラップ軸6aとフラップ受け7との間に少なくともロール材の先端即ち切り残し部位1bを引き出す隙間を形成する程度の間隔、好ましくは使用者の指先を自在に挿し入れられる程度の間隔が設けられ、且つフラップ6がフラップ受け7に押し当てられたときに切り残し部位1bをフラップ6とフラップ受け7との間で挟み込んで固定しロール材の繰り出しあるいは逆戻りを阻止することを可能とする位置関係にあり、切り残し部位1bをフラップ受け7の上に載置した状態で常にフラップ6で自重により上から押え込むように備え付けられている。つまり、フラップ軸6aよりも奥側にフラップ6の重心が設定され、フラップ6が自重により一方向即ちフラップ受け7に向けて回転する力が常に付勢されるようにホルダー本体4に回転可能に支持されている。そして、フラップ6とフラップ受け7との間の隙間からロール材本体から引き出された先端部を取り出すようにしている。
フラップ6は、例えばホルダー本体4の側面部材3と対向する両側面に幅方向(図2のX軸方向)に突出するフラップ軸6aが一体的に備えられ、ホルダー本体4の左右の側面部材3にそれぞれ設けられた軸受凹部例えば軸受け溝8に両側のフラップ軸6aを嵌合させることで回転自在に支持されている。勿論、フラップ軸6aはフラップ6とは別体の軸、例えばフラップ6を幅方向に貫通する1本の回転軸であっても良く、ホルダー本体4の左右両側面部材3、3の軸受け溝8に嵌合させることでフラップ6を回転自在に支持する。尚、フラップ軸6aを収容する軸受け溝8は、例えばフラップ軸6aを回転可能に支持する大きさの丸孔と、フラップ軸6aの移動が容易な三角形状の長溝と、括れ部とを有し、長溝に挿入されたフラップ軸6aを括れ部を通過させることで丸孔部分に支持されている。
本実施形態の場合、刃9はフラップ6の鋭角なエッジによって形成されているが、これに特に限られるものでは無く、例えば図5に示すようにフラップ6と直交するように下向きに突出するかえり(バリ)状のエッジによって形成されても良い。刃9を下向きに突出させることはロール材本体1aから引き出した部分を切り取る際に逃げ(滑り)が少なく軽い力で切り取れるので好ましい。また、刃9は、図13に示すように上向きあるいは正面向きに突出させるように形成しても良いし、場合によってはフラップ6の先端縁から奥側でかつフラップ軸6aよりも手前側に離れたフラップ下面に突出するように形成されても良い。また、刃9は、フラップ6と一体に形成されるものに限られず、別体に形成された刃9例えばEVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)などの軟質性の樹脂で鋸刃状に形成された別パーツを、フラップ6に接着や溶着などで固定するようにしても良い。
さらには、図10に示すように、フラップ6とは切り離されて独立して形成された刃9をロール材ホルダー4の側に備えてフラップ6の前方(手前側)に配置するようにしても良い。例えば、別パーツの刃9をロール材ホルダー4の両側壁3の間に跨がるように設置して固定しても良い。この場合、別パーツの刃9は、常時剥き出しとなったものとしても良いが、ロール材本体1aから引き出された部分を押し当てたときに刃9が相対的に露出する可動式としても良い。
フラップ6は、本実施形態の場合、全体に平坦な板状に形成されているが、これに特に限られるものではなく、例えば図示していないがフラップ軸6aよりも手前側の領域が下向きに湾曲させられたものとしても良い。この場合、フラップ6の先端縁に形成される刃9が下向きとなって、使用者の目に触れにくくなって刃9に対する恐怖感や不安感などを和らげることができる。譬え安全な刃であっても刃に触れることの心理的な恐れや不快感などを感じる人や、刃が正面に向けて突出することへの拒絶反応を示す人も少なくない。このようなユーザーに対しての配慮としては好ましいことである。また、ロール材本体1aから引き出した部分を切り離すときの逃げ(滑り)を無くして力が直角にかかり易くし、軽い力で切れるようにできる。
フラップ受け7は、ロール材の切り取りが行われない待機時にはフラップ6の自重による押しつけ力のみでフラップ6との間で切り残し部位1bを挟み込み、切り取り時にはフラップ6がフラップ軸6aを中心に手前側(先端縁側)が持ち上げられる方向(図1において時計回転方向)に回転させられることによって、フラップ6との間で切り残し部位1bを待機時よりも強く挟み付けるものである。つまり、ロール材の切り取り時には切り残し部位1bの固定が必要であり、それ以外のときには切り残し部位1bの巻き戻しを防止できる程度の軽度の摩擦抵抗が付与されることが好ましい。そこで、フラップ受け7は、切り残し部位1bをフラップ6との間で挟み込んで固定し、切り残し部位1bが刃9に当てられて引っ張られて切り離される際に、引き出されようとするロール材1の繰り出しあるいは逆戻りを阻止して張力がかかるようにするものである。そして、ロール材の切り取り後の待機時にはフラップ6の自重によって切り残し部位1bの逆戻りを阻止するものとして機能するものである。
ここで、フラップ受け7は、フラップ6の受けとしての機能だけを考慮すれば、図1に示すような軸部材でも、図4に示すような稜線部分(接触部11)を有する固定的な板状部材でも、いずれの方式でも遜色ない。他方、図1に示すような軸状のフラップ受け7の場合には、刃9からフラップ受け7までの間の切り残し部位1bが刃9よりも奥のフラップ6とフラップ受け7との接触位置(即ち、切り残し部位1bが挟持される位置)の附近で垂れ下がることとなる。これに対し、図4に示すように、板状のフラップ受け7の場合には、切り残し部位1bがフラップ6とフラップ受け7との接触位置よりも手前側の傾斜面(以下、切り残し受部10と呼ぶ)の上に受支えられることによって、軸状のフラップ受け7の場合よりも手前側で切り残し部位1bを摘むことができる。しかも、切り残し部位1bを切り残し受部10に押しつけながら摘み上げることができるので、摘み易くなる。つまり、切り残し部位1bの掴み易さの観点からは、フラップ6とフラップ受け7との接触位置よりも手前側に切り残し受部10が存在する図4に示すような板状のフラップ受け7とする方が好ましい。この場合のフラップ受け7は、例えば略山形に屈曲させられた金属板あるいは樹脂板であり、屈曲点(稜線)部分をフラップ6に対する接触部11として切り残し部位1bを挟持するように設けられている。板状のフラップ受け7は、フラップ6に対する接触部11よりも奥側は特に必要とされないので、例えば傾斜板の後端の最上部位をフラップに対する接触部11とし、それよりも手前側を切り残し受部10として機能させるようにしても良い。この板状のフラップ受け7は、ホルダー本体4の両側面部材3に対して固定され、その傾きなどは変化しないものである。棒状あるいは板状のいずれにしても、フラップ受け7はホルダー本体4の上前部に取り付けられたフラップ6のフラップ軸6aの奥側の下面と接してフラップ6の回転を阻止しうる位置に取り付けられている。
ここで、フラップ軸6aの位置は、フラップ6の重心位置よりも手前側でかつフラップ6の手前側の端部(外側の端部)よりも奥側であれば良く、特定の位置に限られない。例えば、図1の実施形態では、フラップ軸6aはフラップ6の前後方向長の真ん中(重心位置)より手前側に備えられて、フラップ軸6aよりも奥側に重心位置が配置されるように設けられているが、錘などを内蔵するのであれば、重心位置の設定は容易に変更できるので、回転軸6aの位置はフラップの前後方向の長さに関連した限定は受けない。つまり、中心に重心が存在する均一な肉厚・比重のフラップ6であれば、フラップ6の前後長の真ん中より少しでも手前側にフラップ軸6aを設けて重心位置が奥側となるようにしているが、重心そのものがフラップ6の前後長の真ん中より奥側に存在するのであれば、フラップ6の前後長の真ん中より奥側にフラップ軸6aが設けられても良い。また、場合によっては、フラップ6の重心をフラップ受け7よりも奥側に備えることも可能である。これによって、フラップ6は、フラップ軸6aを中心に重心がある側に自重で常時傾くように回動して、フラップ6をフラップ受け7に押しつけることができる。
勿論、フラップ軸6aを可能な限りフラップ6の手前側の縁即ち先端縁寄りの位置に備えれば、ロール材ホルダ本体4の容積をコンパクトにしたまま、フラップ軸6aとフラップの奥側を支えるフラップ受け7との間の距離を広げることができるので、切り残し部位1bの先端をフラップ軸6aとフラップ受け7との間の隙間を通過させることが容易となる。即ち、片手でのロール材の先端部のセット作業が一層容易に行えることとなる。依って、フラップ軸6aは可能な限りフラップ6の手前側即ち先端縁寄りの位置に備えることが好ましい。
他方、フラップ受け7の位置は、ロール材の切り残し部位1bが垂下する位置、あるいは切り残し受部10の開始位置となるので、次の切り取り作業等を考慮すると、ロール材支持軸5の真上付近に備えることが好ましい。
また、フラップ6とフラップ受け7とは、本実施形態の場合、フラップ6が水平に保たれるようにフラップ軸6aとフラップ受け7とがほぼ同じ高さに設けられているが、これに特に限定されるものではない。極端な例ではあるが、例えば図9に示すように、フラップ受け7がフラップ軸6aよりも上に配置されても良い。即ち、フラップ軸6aの方がフラップ受け7よりも手前側に配置される関係にあり、かつフラップ軸6aよりも奥側にフラップの重心が配置されることでフラップ6がフラップ受け7に常時押しつけられる力が自重によって発生する関係にあれば良い。
フラップ6が図1及び図2に示すような平坦な板であれば、X−Y平面上でフラップ受け7がロール材引き出し方向に対して斜めに配置されてフラップ6とフラップ受け7との接触部11(切り残し部位1bを挟み付けるライン)がフラップ軸6aと非平行となっても切り残し部位1bを挟持する働きについて大きな差異はない。ただし、この場合には、ロール材本体1aから引き出された部分が接触部11に沿って切り残し部位1bとして垂れ下がるので、切り残し部位1bの向きが真っ正面を向かないという事態が起こる。換言すれば、接触部11に沿って垂れ下がる切り残し部位1bの向きが真っ正面を向くようにするには、フラップ軸6aとフラップ受け7とが、ほぼ平行関係を保つように備えられることが好ましい。また、フラップ軸(支点)6aとフラップ受け(作用点)7との関係は、X−Y平面及びX−Z平面の双方において平行を確保することが切れ味向上に直結する。
フラップ受け7のフラップ6と接触する部分即ち接触部11は、本実施形態の場合、フラップ受け7として軸を用いている場合あるいは山形に折り曲げられた板の稜線を用いる場合には、いずれにしてもホルダー本体を横切る「線」として構成されるが、場合によっては面となるようにしても良い。例えば、図4に示すような山形に折り曲げられた板のフラップ受け7を採用する場合には、稜線部分(接触部11)を大きな曲率半径の緩やかな曲面にすることで接触面積を増やしたり、図12に示すような台形状のフラップ受け7を採用することで平板状の接触部11となるようにしても良い。この場合、ロール材本体1aから切り取る分を引き出すときの摩擦抵抗が軸状のフラップ受け7の場合よりも増大するので、慣性力でロール材本体1aが空転して余分に繰り出すことが少なくなる。他方、摩擦抵抗が増え過ぎると、ロール材を引き出すときに破れ易くなるので、フラップ6とフラップ受け(軸あるいは板)7との接触は、ロール材本体1aから切り取り分を引き出すときには切り取るときよりも摩擦抵抗が低く、切り取るときには引き出すときよりも摩擦抵抗が高くなるようにすることが好ましい。
以上のように構成された本実施形態のロール材ホルダーによれば、フラップ6あるいはフラップ受け7若しくはその双方をホルダー本体4から取り外さずにロール材交換作業を簡単に行える。例えば、図3(A)に示すように、フラップ6を手前側に翻転(例えば反時計回転方向に270°逆回転)させてフラップ6の奥側を下へ垂らすと、フラップ受け7とフラップ軸6aひいてはフラップ6との間に隙間が発生するので、その隙間にロール材本体1aから引き出した部分を通して垂下させることができる。その後にフラップ6を正転(時計回転方向に270°回転)させてフラップ6の後端(奥)側をフラップ受け7の上に載せて水平に戻すと、フラップ6とフラップ受け7との間にロール材の先端部が挟まれた状態でロール材本体1aから引き出された部分が切り残し部位1bとしてフラップ受け7の手前側に垂れ下がる。このロール材のホルダー本体4へのセット作業は、片手でも容易に行うことができる。
そして、フラップ受け7の手前側に垂れ下がった切り残し部位1bを摘んで、手前側(水平方向または斜め下方向)に引くと、フラップ6の自重に因ってフラップ6の奥側がフラップ受け7に押しつけられる力以上の力が働くことなく、スムーズにロール材本体1aから必要量だけ片手でも引き出すことができる。
ロール材本体1aから必要量が引き出せたら、その引き出した部分を上方向に持ち上げると、図1に示す実施形態の場合には、フラップ6が時計回転方向に回転してフラップ6の奥側の端部がフラップ受け7にさらに押しつけられる。これによって、フラップ6とフラップ受け7との間で切り残し部位1bが挟まれて固定され、切り残し部位1bが前後に動けなくなる。
この状態で上へ向けて切り残し部位1bをさらに引っ張ると、フラップ6とフラップ受け7との間に挟まれている部分よりも手前側の切り残し部位1bに張力がかかり、刃9で切り離される。その結果、片手でも確実かつ容易に切り取ることができる。
切りとりが終了した時点で、刃9からフラップ受け7までの間の切り残し部位1bは、フラップ6の自重でフラップ受け7との間に挟まれているので、切り取り時の反動などによる巻き戻りも抑止され、ロール材本体1a側へ巻き戻されることがない。したがって、フラップ受け7とフラップ6との間に挟まれた部分から先の切り残し部位1bがフラップ受け7の部分から確実に垂れ下がるため、切り残し部位1bを容易に摘み引きだせるので、次回使用時の引き出しが容易となる。また、フラップ受け7が図4に示すような板状に形成されている場合(あるいは図5,6に示す実施形態のロール材本体押え14の場合)には、フラップ6と接触する接触部(ライン部分)11よりも手前側の斜面即ち切り残し受部10に切り残し部位1bが受け止められて支えられるので、切り残し受部10に指を押し当てるようにして切り残し部位1bを容易に摘むことができる。したがって、切り残し部位1bを見つけ出せずにロール材本体1aから剥離して引き出す作業にストレスを覚えるようなことにはならない。
斯くして、ロール材のセットから切りとり操作まで、全行程に渡って片手での操作が可能である。しかも、ロール材のセットも、部品を取り外すことなく簡単に行える。さらには、ロール材の切り出そうとする部分以外の未使用部分には全く触れずに、切り出しを行うことが可能であるので、衛生的である。
以上のように構成された本実施形態のロール材ホルダーによれば、ホルダー本体4の左右両側面部材3の間にフラップ6とフラップ受け7の2点を掛け渡すように組み付けるだけの簡単な構造なので、既存のロール材ホルダー例えばトイレットぺーパーホルダーの製造工程や、各部品に求められる強度や精度を大きく変更することなく実施することができ、安価で堅牢なホルダーを容易に製造することができる。しかも、フラップ6とフラップ受け7だけで取り出し部位を構成できるので、スペースをとらずにコンパクト化を実現できるし、パーツ点数が少ない簡素な構造を実現でき、堅牢、容易で安価な製造が可能となる。
また、ロール状本体1aをセットするためにフラップ軸6aとフラップ受け7との間を引き離す新たな軸機能を加える必要はなく、フラップ軸6aにロールセット用途の軸機能も兼用させ、部材を取り外したりセット用軸を設けずとも、フラップ軸6aとフラップ受け7の間に容易にロール材本体1aから引き出された部分を介在させセットし得る。依って、コンパクトに設計でき、かつ部品点数削減など低コスト生産を両立させることができる。また、フラップ受け7とフラップ6との配置間隔が、少なくともフラップ軸6aとフラップ受け7との間にロール材の先端を引き出す隙間を形成する程度の間隔、好ましくは使用者の指先を自在に挿し入れられる程度の間隔が設けられていれば良く、さらにはフラップ軸6aから手前の端部までの長さも短くすることができるので、ホルダー本体4の手前方向への大幅なオーバーハングの発生を抑えられる。しかも、フラップは上下方向への回動がほとんどなく姿勢がほぼ変わらないため、上下方向に特段の回動用スペースを必要としない。このことから、フラップ6及びフラップ受け7による取り出し部の機構はコンパクトに設計され得るので、狭いトイレ個室空間での収まりを、既存の一般的なホルダーと同等に抑える事が出来る。
尚、このロール材ホルダーは、切り取り位置が一定なので、ロール材本体1aの残量(ロール直径)の変化に影響を受けず、ロール材本体1aの残量が少なくなっていっても、即ち巻径が小さくなっていっても、安定した切出しが行えると共に切れ味も常に一定であり、使い勝手に優れる。しかも、フラップ6はロール材本体1aの上方に設置されているので、切り残し部位1bが目視し易い。
図5及び図6に更に他の実施形態を示す。この実施形態にかかるロール材ホルダーは、ロール材本体1aに直に接触してロール材本体1aを常時押えて逆回転するのを阻止する可動式のロール材本体押え14を備えたものである。本実施形態のロール材本体押え14は、ロール材本体1aが逆回転して切り残し部位1bが巻き戻されてしまうのを未然に防ぐ手段としてだけでなく、フラップ受け7と切り残し受部10とを兼ねるものである。即ち、ロール材本体押え14の回転軸15を包囲する円筒部分がフラップ受け7として利用される一方、ロール材本体押え14の外周面が切り残し受部10として利用されるものである。
本実施形態のロール材本体押え14は、先端縁部でロール材本体1aの外周面と常に接触し自重で押え込むものであるが、これに特に限られるものではなく、図14に示すように先端縁部19を巻いて丸める(カーリング)などして、先端縁部19以外の箇所で押えるようにしても良い。つまり、先端縁部19に限られず切り残し受部10の裏面のいずれかの領域で常に接触し、あるいは図示していないが切り残し受部10がロール材本体1aに対して反り返るような逆向きの湾曲にしても良い。この場合にもロール材本体1aの径が変化するにつれて接触する部位が移ることにより常時接触することとなる。これによって切り残し部位1bとロール材本体1aの部分とが同時に押えられるので、ロール材本体1aの逆転防止に効果的に機能する。
ロール材本体押え14は、本実施形態の場合、例えば図7に示すようにロール材本体押え14の基端部のフラップ受け7としても機能する円筒部17を貫通する回転軸15によってホルダー本体4の左右両側壁部材3の軸受け溝8に回転自在に支持されている。しかし、この支持構造に特に限られるものではなく、場合によってはロール材本体押え14と一体成形される軸によって回転自在に支持されるようにしても良い。勿論、フラップ受け7としての軸とロール材本体押え14の回転軸とを兼用する方が部品点数が少なくなると共に構造も簡略化できるので構成上好ましいことは言うまでもない。
本実施形態のロール材本体押え14は、例えばロール材本体1aの曲面に沿った湾曲板状に形成されている。つまり、ロール材本体1aはその径が大きくなるほど、切り取り時の反動などによる逆転で切り残し部位1bを巻き戻す力が強いものとなることから、ロール材本体1aの逆転防止の重要度が高くなる。このため、ロール材本体押え14は、ロール材本体1aの最大径時の曲面とほぼ同じ曲率・曲率半径の湾曲面とされることが好ましい。
他方、ロール材本体1aの残量が少なくなってくると、それに従ってロール材本体1aの逆転する力も弱いものとなり、ロール材本体1aへのロール材本体押え14の接触の重要度は下がる。しかも、ロール材本体押え14がロール材本体1aの径が小さくなっても引き続きロール材本体1aとの接触を続けようとすると、ロール材本体押え14の傾斜が大きくなり、垂下状態に近づいてしまうので、逆に切り残し部位1bが取りづらくなる。また、ロール材本体押え14が鉛直に垂れ下がると、新たなロール材1を例えば下から装着しようとするときにロール材本体押え14を持ち上げなければ突っかかってしまうことからロール材1の片手でのセットの邪魔となる。そこで、ロール材本体1aの逆転防止のための押えが不要あるいは効果的で無くなる位置ないし角度で、ロール材本体押え14のそれ以上の傾斜・垂れ下がりを阻止するストッパ部材例えば突起(図示省略)を左右の側面部材3の少なくとも一方あるいは双方の内面、若しくは背面部材2の内面などに設けるなどして、ロール材本体押え14の動きを停止するような構造としても良い。例えば、ロール材本体押え14の傾斜が切り残し部位1bを摘むのに好適な角度例えば45度程度になった時には、ロール材本体1aの残量も少なくなっており、逆転する力も弱いものとなり、ロール材本体1aへの接触の重要度は下がるので、側面部材3の内壁面に図示していない突起などを設けてロール材本体押え14のそれ以上の傾斜が停止するような構造としても良い。
さらに、フラップ6とフラップ受け7との接触部11に、メス型とオス型の嵌合構造を設けることで、切り残し部位1bの押えとロール材本体1a側への巻き戻り抑止の効果をより高めることができる。例えば、図7に示すように、フラップ受け7側を軸構造(円筒部17)とする一方、これに当接するフラップ6の後端側寄りの部位に上に凸の半円状の溝(円弧部16)とし、円筒部17の曲面と円弧部16の曲面とを互いに嵌合させてロール材の引き出された部分を挟持する嵌合部18を構成しても良い。即ち、フラップ6とフラップ受け7との接触部11が面接触あるいはそれに近似したものとなって接触するため、図1に示す線接触の場合よりも接触面積が大きくなることから、ロール材本体1aから引き出された部分の挟持力を増大させ得る。つまり、ロール材の切り取り時には、フラップ6の円弧部16がロール材本体押え14のフラップ受け7として機能する円筒部17の上に押し付けられ、切り残し部位1bが広い面積で挟み込まれ、待機時の切り残し部位1bの巻き戻り、抜けをより確実に抑止する。さらに、ロール材の引き出し時には、切り残し部位1bにテンションがかかるため、ロール材の外周部の軌道は、円筒部17の頭頂部を通る最短ルートを描こうとするため、切り残し部位1bによってフラップ6の円弧部16の両端が押し上げられ、嵌合が解除されて隙間が広げられる。このため、切り残し部位1bに過剰な摩擦力が付与されることがない。そして、切り取り時には、切り取る際の外力(即ち、フラップ先端を持ち上げる力)を受けて、円弧部16が円筒部17に押しつけられて嵌合するため、円筒部17と円弧部16との間で切り残し部位1bが挟まれ固定される。
図15〜図17に更に他の実施形態を示す。この実施形態にかかるロール材ホルダーは、切り残し受部10とフラップ受け7とを兼ねるロール材受け皿20を組み込んだものである。即ち、この実施形態のロール材ホルダーは、使用位置(図17参照)では外側の面28の奥側(フラップ6の奥側の端部が当たる部分)がフラップ受け7として、手前側が切り残し受部10として利用され、交換位置(図16参照)では内側の面27がロール材を乗せて支持する受け皿として利用されるロール材受け皿20を備える。
ロール材受け皿20は、例えば図15に示すように、外側の面28をフラップ受け7及び切り残し受部10として機能させる一方、内側の面27をロール材1の仮置き部として機能させる受け皿部22と、該受け皿部22の両端を支持してホルダー本体4のロール材支持軸5を中心に受け皿部22を回転可能に支持する左右一対のアーム部21とで構成されている。
本実施形態の場合、受け皿部22は、円筒の一部を成す円弧状であり、例えばロール材本体1aの最大径時の曲面に沿った湾曲した板(以下、湾曲板と呼ぶ)に形成されている。受け皿部22は、図16の交換位置でロール材を受け支えロール材の交換作業を幇助する受け皿機能を発揮し、尚且つ使用位置ではフラップ6との間で切り残し部分1bを挟持できる関係、即ちフラップ受け7としてフラップ6と接触する部分(接触部11)がロール材の引き出された部分を挟持できる密着度を達成可能な関係にあれば十分である。したがって、受け皿部22は、円弧面であることが好ましいが、これに特に限られず、例えば多角形状であっても良い。
また、受け皿部22は、交換位置においてロール材の仮置き部として機能させるため、円弧の中心角が余り大き過ぎるとロール材の挿入時に邪魔となり、狭過ぎると使用位置においてフラップ受け7及び切り残し受部10として利用する際に不十分な長さとなることから、60°〜180°程度の範囲、好ましくは70°〜150°、より好ましくは80°〜130°、さらに好ましくは90°〜120°程度の劣弧とすることであり、例えば本実施例の場合120°に設定されているが、これに特に限られるものではない。
円盤状のアーム部21には、本実施形態の場合には、ロール材支持軸5よりもやや大きめの孔23を中心に有し、その周りに円弧状のガイド溝24と、位置決め用のロック用孔25とが設けられ、ロール材支持軸5と共にホルダー本体4の側面部材3から突出する爪部26がガイド溝24若しくはロック用孔25のいずれかに係合するように設けられている。この爪部26はロック用孔25と係合することによって、アーム部21を所定の位置に固定し、外力が付与されない限り、回転しないように設けられている。即ち、ロール材受け皿20が自重によって回転するのを阻止する。ロール材受け皿20は、回転中心軸よりも上側で且つ手前側に重心が配置される位置で爪部26とロック用孔25とが係合するように設けられることによって、アーム部21を固定している。ここで、受け皿部22とアーム部21とを合成樹脂で一体成形する場合、軽量であるため重心位置を鉛直線よりもずらすことの影響が明確にでない場合がある。このような場合には、前寄りの重心を設定して受け皿部22の回転を確実なものとするために、適宜位置にインサート成形により錘となる金属を内蔵したり、部分的な肉厚部を設けたりあるいは錘を外から付加するようにしても良い。例えば受け皿部22の前端縁部分に錘を備えたり、前端縁部分周辺を他の部分より肉厚に成形しても良い。尚、ガイド溝24は、爪部26が通過するための溝であり、ロール材受け皿20が自由に回転できる範囲を規定する。ガイド溝24は、ロール材支持軸5に吊り下げられて受け皿部22が自重によって安定する位置よりもさらに奥までロール材受け皿20を回転させられるように、広域な範囲に形成されている。
このロール材受け皿20は、アーム部21の孔23にロール材支持軸5を貫通させ、ロール材支持軸5に引っ掛けることによって回転自在に支持されている。したがって、孔23の縁とロール材支持軸5とが接触する位置を通る鉛直線よりも手前側にフラップ受け7の重心位置を設定することで、アーム部21とホルダ本体4との間での拘束が解除されたときに自重によりロール材受け皿20は回転し、受け皿部22が下に移動して吊り下げられるように支持される。
ここで、爪部26及びロール材支持軸5は、本実施形態の場合、例えばL形の樹脂板の先端にロール材支持軸5と爪部26とが備えられ、樹脂板全体の弾性でばね性が与えられるように構成されているが、樹脂板のみでは確実にロックさせのにばね力不足である場合には、コイルばねなどをホルダ本体4に組み込み、内蔵するばね構造などでホルダ本体4の側面部材3から内方へ向けて出没可能に設けられても良い。また、本実施形態では、アーム部21は、中心にロール材支持軸5が嵌入される孔23を有する円盤状に形成されているが、円盤状である必要はなく、受け皿部22を支持し得るのであれば例えば扇形のプレートでも良いし、場合によってはV形あるいはI型のロッドでも良い。
尚、本実施形態においては、ホルダー本体4に係止用爪26、アーム部21にロック用孔25及びガイド溝24をそれぞれ設けて係合させるようにしているが、これに特に限られず、アーム部21とホルダー本体4との素材自体の弾性力あるいは構造的弾性力の活用によってアーム部21とホルダー本体4との間にロック機構を設けるようにしても良い。例えば、図示していないが、アーム部21あるいはホルダ本体4側に半球状の突起を形成する一方、ホルダー本体4側あるいはアーム部21に半球面状の穴あるいは貫通孔を開けることで、凹凸が嵌合したときにロール材受け皿20がホルダ本体4に固定されるようにすることができる。この場合、アーム部21は、半球状の突起の穴あるいは貫通孔からの離脱あるいは嵌入時に一時的に弾性変形することにより、回転を可能としかつホルダー本体4側の対向する面の上を摺動可能とする。この場合、円弧状のガイド溝24は必要ない。
ここで、ロール材受け皿20は、アーム部21の中心の孔23の縁とロール材支持軸5とが接触する位置を通過する鉛直軸よりも手前側の位置(図17において、ロール材支持軸5の中心を通るXY座標平面を設定したときの第1象限の位置)に重心が配置されるように、アーム部21のホルダー本体4への固定位置が設定されている。
以上のように構成されたロールホルダーによれば、ロール材1を交換するときには、ロール材支持軸5に残ったロール材1の芯を持ち上げてロール材支持軸5をホルダー本体4の側面部材3内に押し込むように軸方向外側へ変位させながら取り外せば、同時にロック用爪26もロール材受け皿20のロック用孔25から外れ、ロール材受け皿20のホルダー本体4へのロックが解除される。これによって、ロール材受け皿20が自重によってロール材支持軸5を軸に手前側に回転し、受け皿部22が交換位置(図16の位置)に移動する。このとき、ロール材受け皿20はロール材支持軸5に引っ掛けられるようにして支持されているので、ロール材支持軸5の中心を通過する鉛直軸上に重心がくる位置に落ち着く。
一方、アーム部21に設けられているガイド溝24は、本実施形態の場合、受け皿部22が自重で落ち着く位置よりもさらに奥側まで回転できる余地を持たせるため長めに形成されている。このため、ロール材1をロール材支持軸5の間に取り付けるときには、受け皿部22をさらに奥側に押すことで手前側の縁を例えば最低位置まで低くするように受け皿部22を傾けることができる。これによって、ロール材1の挿入時に受け皿部22が邪魔する存在となることがない。
そこで、ロール材支持軸5の間にロール材1を差し入れることにより、中心中空部1cに嵌入させて回転自在に支持させる。そして、ロール材本体1aの中心空洞部1cに左右のロール材支持軸5が挿入された状態で、受け皿部22の上にロール材本体1aを載置して、仮置きする。このとき、ロール材本体1aから引き出した部分が手前側に垂れ下がるようにしてロール材1を受け皿部22の上に乗せておけば、ロール材受け皿20を手前側に回転(図16において反時計回転方向に回転)させることで、ロール材本体1aから引き出された部分即ち切り残し部位1bが受け皿部22の外側の面28に巻き付きながら回転する。そして、切り残し部位1bが受け皿部22の外側の面28とフラップ6との間に挟まれながら巻き上げられる。上の使用位置に達したときに、ロック用爪26とロック用孔25とが係合して、受け皿部22が定位置にセットされる(図17の状態)。この結果、ロール材1の先端部が受け皿部22の外側の面28とフラップ6との間に挟まれた状態で手前側に引き出され、尚且つ受け皿部22の外側の面28の手前側の切り残し受部10に相当する部分に載せられる。
つまり、ロール材の先端を十分に引き出した状態で受け皿部22の上(即ち、内側の面27)に乗せ、ロール材受け皿20を手前側に回転(図16において反時計回転方向に回転)させるだけで、ロール材本体から引き出された引き出し部位をフラップ6とフラップ受け7との間に挟まれた状態で切り残し受け10の上に載せることができる。
図1〜図14に示す実施形態のロールホルダーの場合、ロール材1を交換する(取り付ける)ときに、フラップ6を翻転させてからロール材1の先端部分を摘んでフラップ受け7とホルダー本体4の背面部材2との間の隙間から引き出すことが必要である。この場合、ロール材の先端を引き出すための隙間が狭いと、ロール材1の先端部分の引き出し作業が面倒であり、ロール材1の先端が前述の隙間に落ちるとやり直すのに手間がかかる。そこで、上述の隙間を広く採らざるを得ないが、必然的にホルダー本体の大型化を招く問題を伴う。
これに対し、本実施形態のロールホルダーの場合、ロール材1をロール材支持軸5に通してからロール材受け皿20の受け皿部22の上に載せ、先端側を引き出して受け皿部22の手前側に垂らしてからロール材受け皿20を使用位置まで回転させるだけで、フラップ受け7とフラップ6との間から切り残し部位1bが引き出された状態でロール材をホルダー本体4にセットすることができる。依って、ロール材の装着時の操作性を損なうこと無くロールホルダーのコンパクト化を可能にする。
尚、本実施形態のロール材受け皿20は、ロール材1を取り付けるロール材支持軸5を回転軸として共用することでロール材支持軸5を中心にホルダー本体に対して回転可能に設けているが、これに特に限られず、ロール材支持軸5とは別個の専用の回転軸(ボス等を含む)を備えて回転支持させるようにしても良い。
図18〜図24に更に他の実施形態を示す。この実施形態にかかるロール材ホルダーは、フラップ6とフラップ受け7とをロール材1の下に備え、かつフラップ6の先端に刃9を備えるようにしたものである。尚、フラップ6及びフラップ受け7並びに刃9の機能や構造などについては、特に言及しないかぎり上述の実施形態と同じであり、片手でロール材1の装着、切り取り等が簡易に実施できる点で同じである。
この実施形態のロール材ホルダーにおいては、ロール材1の先端の取り出し(換言すれば、切り残し部位1bの引き出し)は、ホルダーの奥側の位置から行うこと、つまり、ロール材1の切り残し部位1bが手前側でなく奥側で垂れ下がる状態であることが好ましい。勿論、ロール材本体1aの手前側から先端を取り出し、奥側に迂回させてからフラップ6とフラップ受け7との間を通過させることも可能であるが、迂回する分が弛んで抵抗となって取り出しが上手く行かなったり、フラップ6の前に垂れ下がったりする虞がある。
ここで、フラップ6とフラップ受け7とをロール材1の下に備えるとは、ロール支持棒5に支持されたロール材1の上方にフラップ6とフラップ受け7とを配置した上述の実施形態との比較において、単にロール材1の下方に配置されることを意味するものであり、特定の位置に配置されることを意味しているものではなく、少なくともフラップ6がロール支持棒5に支持されたロール材本体1aから切り残し部位1bを引き出すのに支障とならない位置に配置されることを意味している。さらに、ホルダー本体4のコンパクト化を前提にすると、ロール支持軸5に支持されているロール材本体1aの手前側の外周面に接する鉛直線とロール材本体1aの中心を通過する水平線とで区画される領域内でかつロール材本体1aの外の位置にフラップ受け7が配置されることが好ましく、さらに高さ方向及び奥行き方向の双方をよりコンパクトにするためには併せてフラップ回転軸6aも上記領域内でかつロール材本体1aの外の位置に配置することが好ましい。
つまり、本実施形態においては、フラップ6とフラップ受け7とをロール材1の下に備えるとは、切り残し部位1bを指40で摘んでフラップ6とフラップ受け7との間の隙間に差し入れられる程度にフラップ6の後部を持ち上げた(想定では約2cm程度)際に、フラップ6によるロール材1の持ち上げ高さ(あるいは水平移動量)が、少なくともロール材1の中央空洞部1cとロール支持軸5との間で脱落しない範囲として許容される移動範囲内に収まる位置に配置されることを意味する。例えば図18の実施形態においては、フラップ6並びにフラップ受け7は、ロール支持軸5に支持されているロール材本体1aの下端(外周部下部)に接する水平線よりも下側の離れた位置に設置される例が示されているが、これに特に限られるものでは無く、ホルダー本体4のコンパクト化を図ると共に切り残し部位1bの引き出しをスムーズにしかつフラップ6とフラップ受け7との間への指40の挿入を容易にする最小限の隙間を確保するいう観点からは、ロール材本体1aに可能なかぎり接近するも接触していない位置に配置されることが好ましい。
他方、フラップ6は、基本的には、水平に配置することが望ましいが、これに特に限られない。例えば、図示していないが、ロール材1の前側においてフラップ回転軸6aよりもフラップ受け7が低い位置に配置されて前上がりに傾けて配置されることも、あるいは、逆にロール材1の後側でフラップ回転軸6aよりもフラップ受け7が高い位置に配置されてフラップ6側が前下りに傾斜するように配置されることもある(図9参照)。この場合にも、フラップ6及びフラップ受け7は、ロール材1に接近させた状態で指40の差し入れが阻まない配置とすること、即ちフラップ6の後端側が押されてロール材が斜め上方に浮かされている状態でフラップ6とフラップ受け7との間に指40先が挿入される隙間が形成できる構造とすることができる。
尚、ローラ状の軸と軸とで切り残し部位1bを挟持する場合には、軸が撓んだり、X−Y,X−Zの二次元で2軸の平行度を確保することは困難であり、接触圧が不均一となったり、接触する部分が点あるいは部分的になることで、紙の切り取り時の固定に関して不十分となる虞がある。これに対し、平坦な面であるフラップと軸との接触によれば、少なくとも一次元において平行度を保てば、接触圧が均一となって、接触する部分が全域的(線状)になることで、紙の切り取り時の固定に関して十分なものとすること容易である。それにしても、フラップ受け7とフラップ6との接触面積が狭く、線状でしか接触しない場合、切り残し部位1bを挟みつける力が場合によっては弱くなることがある。例えば、丸棒のフラップ受け7の場合、撓みが生じている場合などには、フラップ6の先端の刃9に引き出したロール材1を宛がって引き上げるように力を掛けても、フラップ6の後部側とフラップ受け7との間で十分な挟持力が得られずに、前滑りを起こすことがあり得る。これを防ぐため、刃9のロール材に対する摩擦力を材質的にあるいは構造的・形状的に高めることが好ましい。例えば、EVA樹脂などの摩擦の高い樹脂製の刃を採用することにより、ロール材本体から引き出した部位にかかるテンションを高めることにより、引き出したロール材がずるずると前滑りすることを防ぐことができる。しかし、このように刃9と引き出されるロール材1との間の摩擦力を高める場合には、必要量のロール材を切り取った後に、切り残し部位1bの先端縁のささくれが刃の「先端」部分に絡まったり、「股」部分に挟まったして刃9から剥離できずに切り残し部位1bが垂れ下がらないという問題が起き易くなる。
この問題を防ぐため、フラップ6には、例えば図21に示すように、刃9の近傍に、刃9に付着した切り残し部位1bを突いて取り外すために指40を差し込み可能な貫通孔29を備えて、切り残し部位1bと刃9の剥離を促進することが好ましい。この孔29は、本実施形態の場合、指40が挿入可能な大きさの複数の真円とされているが、形状に特に限定はなく、指40さえ入れば楕円形や長円孔、矩形孔、三角形あるいは五角形以上の多角形状若しくは非円形などのさまざまな形状の孔でも良い。また、孔29の数も複数である必要はなく、1つでも良い。
また、切り残し部位1bと刃9の剥離を促進する手段としては、上述の貫通孔29に限られず、例えば図22に示すように、引き出したロール材を刃9に当てて切り取る際にはロール材1によって持ち上げられように回転し、切り離された後には自重による回転で刃9に近い先端側が降下することで刃9に付着した切り残し部位1bの先端縁を自動的に切り離す剥離フラップ32を用いても良い。この剥離フラップ30は、例えばフラップ6の下で且つロール材本体1aから引き出された切り残し部位1bの上に、回転軸31を中心とする自重による回転でフラップ6から離れかつフラップ6とフラップ受け7との間を通過したロール材のロール材本体から引き出された部分(切り残された部分:切り残し部位1bと呼ぶ)を刃9から剥離するものである。
剥離フラップ30は、本実施形態の場合、フラップ回転軸6aとフラップ受け7の軸との間に設定された剥離フラップ用回転軸31を中心に、フラップ6に対して回転自在に取り付けられており、自重で先端側が垂れ下がるように回転するように設けられている。この剥離フラップ30は、例えば直線的な平坦な板でも良いが、好ましくは剥離フラップ用回転軸31と平行な軸を中心に湾曲した板であって、切り残し部位1bが刃9に当たるのを妨げないような構造とすることである。この剥離フラップ30は、フラップ6の先端の刃9とフラップ回転軸6aとの間に配置されている回転軸31を中心にストッパ32に当たるまで自由回転して先端側が下がる構造であり、ロール材1から引き出された部分を刃9に当てて切り取る際に、引っ張られるトイレットペーパーによって回転軸31を中心に先端側が刃9に向けて接近しかつ刃9の内側に収まるように引き上げられる。このとき、ロール材本体1aから引き出された切り残し部位1bが刃9に宛がわれて切り離される際には、これを妨げないように退避する。そして、剥離フラップ30の自重による回転、即ち剥離フラップ30の先端側の降下は、切り残し部位1bが刃9に付着するよりも強い力であるので、刃9に付着した切り残し部位1bの端が自動的に切り離される。
また、刃9は、例えば摩擦の低い部分と摩擦が高い部分とを有し、刃9の先端側の摩擦が高く、基端側の摩擦が低いと共に先端側に比べて基端側の幅が広い形状とすることが好ましい。例えば、図23に示すように、円錐尖頭部33と円錐基部34とから成る先端部35と、円柱形の基部36とから成る尖塔状の刃9で構成されても良い。この場合、ロール材1の切り残し部位1bに突き刺さった尖塔状の刃9によって、ロール材1は突き破られ、裂かれて切り離される。
また、刃9は、先端部35の先端側、即ち円錐尖頭部33は摩擦の高い材料(即ち軟らかい材料)例えばEVA(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂)などで形成されあるいはコーティングされ、その他の部分即ち円錐基部34と円柱形の基部36は摩擦の低い材料(即ち硬い材料)例えば塩化ビニルやポリアセタールなどで構成されている。これによって、ロール材の切り出し部位1bを押しつける時の食いつき良さと、切り離し後の切り残し部位1bの刃離れし易さとを両立させ、刃9に付着した切り残し部位1bの剥離を促進することができる。尚、刃9は、フラップ6と一体に形成されるものに限られず、別体に形成された刃9例えばEVA樹脂(エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂)などの軟質性の樹脂で鋸刃状に形成された別パーツを、フラップ6に接着や溶着などで固定するようにしても良い。
また、刃9と刃9の間隔(幅W1)は、刃9の円柱部分の径D1(本実施形態の刃9は、尖塔状としているので直径と表現しているが、鋸刃状の場合には幅に相当する)と同幅程度を確保し、切断端を詰まりづらくしている。切断端詰まりの抑止上、刃9の胴囲は中間部から刃9の根元にかけて同一であること、即ち円柱状であることが望ましい。
刃9については、根元部分よりも短い胴位部分に収まる範囲の刃先の前面あるいは一部の面のみ摩擦係数を高くし、ロール材の切り出し部位1bを押しつける時の食いつき良さと、切り離し後の切り残し部位1bの刃離れし易さを両立し、刃9に付着した切り残し部位1bの剥離を促進することが好ましい。この場合、切り残し部位1bの刃9の間に詰まった部分の縁が円柱状の摩擦が小さな基部36の直径D1とほぼ同じ大きさの半円となり、摩擦が大きな円錐尖頭部33の直径D2よりも大きく隙間があいて抜けやすいことから引っ掛かることがない。依って、ロール材1が切り離されると同時に、切り残し部位1bが自然落下により垂れ下がる。
また、上述の実施形態のように、軟らかい材質で刃9を形成したとしても、刃9が前面に剥き出しとなっている場合、人によっては恐怖感を抱いたり、場合によっては刃が引っ掛かって傷を負うことも考えられる。そこで、このリスクを解消するため、ロール材1を引き出して切り取る際にのみ刃を突出させることが好ましい。例えば、図24に示すように、刃9はフラップ6の先端に備えられた偏重心の回転体37に取り付けられ、回転体37はロール材1が引き出されるときにロール材1と共回りして刃9がロール材1の引き出される移動軌跡上に突出し、回転体37がフラップ6との間に備えるストッパ39により固定された状態でロール材1の切り離しが行われる一方、切り離し後には回転体37の重心移動によりロール材1の移動軌跡上から自動的に退避させることが好ましい。これによって、刃9が剥き出しになっているリスクを解消することができる。尚、本実施形態においては、フラップ6の回転軸6aは、回転体37の回転中心も兼ねている。また、図中の符号38は偏重部の領域を示す。
フラップ6は、本実施形態の場合、全体に平坦な板状に形成されているが、これに特に限られるものではなく、例えば図示していないがフラップ軸6aよりも手前側の領域が下向きに湾曲させられたものとしても良い。この場合、フラップ6の先端縁に形成される刃9が下向きとなって、使用者の目に触れにくくなって刃9に対する恐怖感や不安感などを和らげることができる。譬え安全な刃であっても刃に触れることの心理的な恐れや不快感などを感じる人や、刃が正面に向けて突出することへの拒絶反応を示す人も少なくない。このようなユーザーに対しての配慮としては好ましいことである。また、ロール材本体1aから引き出した部分を切り離すときの逃げ(滑り)を無くして力が直角にかかり易くし、軽い力で切れるようにできる。
以上のように構成された本実施形態のロール材ホルダーによれば、ロール材本体1aの後ろ側に垂れ下がった切り残し部位1bを摘んだ状態でフラップ6の後端側を下から指40が入る程度例えば2cm程度押し上げつつ、フラップ6とフラップ受け7との間の隙間に切り残し部位1bを押し込み指40だけを抜く一連の1動作だけで、ロール材切り残し部位1bの装着を完了させることができる。
図1〜図14の実施例の場合、ロール材1のホルダー本体4へのセット作業は、1)フラップを手前に約270度回転させる、2)切り残し部位1bの先端をフラップ受け7とフラップ6との間の隙間に挿し入れる、3)フラップ6を先ほどとは逆方向に約270度回転させて元の位置に戻す、の3工程が必要となる。しかも、フラップ6とフラップ受け7との間の隙間に切り残し部位1bを通す作業にすんなりと移行させるには、ロール材1をロール材支持軸5にセットする際に、ロール材1の外周部上の頂点(高さ方向で外周部上の一番高い点)近くの狭い範囲にロール材1の取り出し位置即ち切り残し部位1bの先端が在るようにセットしなければならない。
これに対し、フラップ6とフラップ受け7とをロール材1の下に配置する本実施形態の場合、ロール材のホルダー本体4へのセット作業は、垂れ下がったロール材の切り残し部位1bを指40で摘んでフラップの後端側を押し上げながら手前側へ押し出すだけの1アクションで完了させることができ、ロール材をホルダー本体4にセットする手順が簡素化できる。その上、ロール材1のロール材支持軸5へのセットは、予めロール材1の先端側を20〜30センチ程度繰り出した状態にしておけば、ロール材支持軸5へは先端部位置に頓着せずロール材を装着しても、すでにロール材本体から引き出された部分がフラップ6とフラップ受け7の後方に垂れ下がった状態になっているため、その先端部を摘まんでフラップ6とフラップ受け7との間に通すことは非常に容易に行える。
ロール材1の切り残し部位1bを摘むためには例えば5cm程度の垂れ下がりを設ける必要がある。このため、図1〜図14に示すように、ロール材支持軸5の上方にフラップ6を設ける場合には、ロール材本体1aよりも上に少なくとも5cm以上離してフラップ6を設けるか、あるいは、フラップ6とフラップ受け7との間で挟持された切り残し部位1bが垂れ下がる位置がロール材本体1aの上にかからないように、フラップ6をロール材本体1aよりも手前側に大きく突出させる必要があり、その分だけホルダー本体4のコンパクト化を妨げる。これに対し、本実施形態の場合、ロール材本体1aの直ぐ下にフラップ6を設けることができ、また、フラップ6をロール材本体1aよりも手前側に突出させる必要もないので、ロールホルダーのコンパクト化を可能にする。フラップ6の下はホルダー本体4の外の空間なので、引き出したロール材の切れ残し部位1bの垂れ下がりに制限を受けることもなければ、大きく垂れ下がっても使用上特に問題無く使える。
また、フラップ6がロール材1の上だと、フラップ6を手前側に約270度回転させずに立ち上げるように途中まで翻転させた状態で切り残し部位1bをフラップ6とフラップ受け7との間の隙間へ挿入しようとすると、立ち上がったフラップ6の陰にフラップ受け7との間の隙間が隠れて死角となるので、姿勢を傾け頭を横に移動させた状態でロール材の装着作業を行う必要があり、作業がしづらく手間がかかる。しかしながら、本実施形態のロール材ホルダーの場合、フラップ6の後端を指40先が入る程度に持ち上げながらフラップ受け7との間の隙間に切り残し部位1bを押し込むだけの作業なので、フラップの陰に隠れて死角になるなどの、作業がしづらくなる問題はなく、ロール材先端のセットの手間がかからない。
さらに、フラップ6がロール材1の上だと、その分、使用者の目線に近い位置に刃9が存在することとなり、人によっては心理的な嫌悪感や恐怖感、圧迫感などを感ずる場合があり、これを無くすためのさまざま工夫を必要とする。これに対して、ロール材1の下にフラップ6を設置する場合、刃9が使用者の目線から遠ざかることから、心理的な嫌悪感や恐怖感、圧迫感などを与えることが少なく、これを無くすためのさまざま工夫を必要としなくなる。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態ではロール材は中央空洞部を有しているトイレットペーパーを一例として挙げているが、これに特に限られずロール状に巻き取られた紙製品やポリオレフィン製の切とり使用する用品(消費材)例えばロール状フィルム包装構造体(ポリエチレン袋がロール状に巻かれており、ミシン目から1枚ずつ切り取ることができるものであって、一般にはロールポリ袋とも呼ばれる。)、キッチンペーパ、サランラップ(登録商標)、アルミホイール、ビニール袋などでも良いことは言うまでもない。
また、上述の実施形態では、互いに直交する背面部材2と左右の側面部材3とで構成されるホルダー本体4に対して下あるいは上若しくは正面側からロール材1を挿入する構造のロール材ホルダーの例を挙げて主に説明しているが、これに特に限られず、例えば構造物・壁面などに取り付けられるフレーム部材に対して垂直に起立するロール材支持軸(芯棒)とフラップ支持軸及びフラップとを片持ちでそれぞれ備え、側方からロール材を挿入することでロール材支持軸にセットするようにしても良い。例えば、図示していないが、壁面に垂直に配置された水平の芯棒とその周囲を包囲してロール材を収納する筒状のホルダー本体との間に、前述のロール状フィルム包装構造体を収納し、筒状ホルダー本体の取り出し部に設けたフラップとフラップ受けとの間からポリエチレン袋を使用する分だけ引き出して切り取るようにしても良い。
また、図示していないが、フラップ受け7は、ロール材の先端を通過させる際に、例えば押し下げることによってフラップ軸6aとの間の空間を広げることが可能な通過空間拡張機構を備える構造としても良い。この場合、例えば比較的弱いばねでフラップ受け7を受け支え、指40等で押し下げる力が付与されない限り、ばね力でフラップの奥側にフラップ受け7が押し当てられるように機能する。同時にフラップ6の先端にロール材1が引っ掛けられてフラップ6に回転力が与えられると、フラップ受け7を押し下げながら紙を挟み込むため、過剰な力が働かない。フラップ受け7を押し下げる力が相対的に勝ったときに沈み、フラップ6とフラップ受け7との間で挟持する先端部に対して過剰な力が働かないようにしても良い。この通過空間拡張機構付きフラップ受け7の場合、ロール材から先端部を引き出してフラップとフラップ受け7との間を通過させる際に、フラップ6の回転と共にフラップ受け7の沈下によりフラップ6とフラップ受け7との間に広い空間・隙間が形成されるので、先端部の引き出し作業即ちロール材のセットが容易に実施できる。
また、上述の実施形態の場合、フラップ6は例えば平坦な板状に形成されているが、これに特に限られるものではなく、少なくともロール材が切り取られるために押し当てられるフラップ先端縁部分と、フラップ受け7との間で切り残し部位1bを挟む後端縁部分とが、ロール材の引き出し部分を傷付けることのない形状で且つ十分な剛性を有していれば良く、それ以外の部分や全体構造に特に平坦面や曲面などの面が要求されるものではない。このため、例えば軽量化などの観点などから格子組みのような中空構造のフレームを採用することもできる。
また、上述の実施形態ではフラップ6は短めの長さにしているが、これに特に限られるものではない。場合によっては図8に示すようにフラップ6を背面部材2の近くまで奥行方向に延伸して、ホルダー本体4の上蓋としての機能を兼用させるようにしても良い。この場合、部品点数を増やさずにロール材本体1aの上の空間を遮蔽して塵の侵入や水滴の飛沫などからロール材本体1aを保護することができる。このフラップ6の場合、例えばポリオレフィン等の軽量材を用いることでフラップ軸6aとフラップ受け7との間の隙間にロール材本体1aから引き出された部分を通す際の操作が容易となる。
さらに、フラップ6とフラップ受け7との接触部11とフラップ軸(支点)6aとの関係は、平行を確保する事が切れ味向上に直結する。このため、フラップ受け7とフラップ軸(支点)6aの軸受けを一体化する工夫などは有効である。例えば、図11に示すように、ブラケット12を有するフラップ受け7をフラップ軸6aを利用して取り付けるようにしても良い。具体的には、山形に屈曲した板材から成るフラップ受け7のフラップ6と接触する接触部(屈曲点を通過する直線)11よりも前方側の辺(切り残し受部10)の両側縁部が立ち上げられてブラケット12が形成され、そのブラケット12にフラップ軸6aを貫通させる孔13を設け、フラップ軸6aを使ってフラップ受け7をホルダー本体4に取り付けるようにしても良い。この場合、フラップ軸6aが貫通する孔13を結ぶ直線(フラップ軸)と接触部11とが常に平行に配置されるので、フラップ軸(支点)6aとフラップ受け(作用点)7との間の位置特定、平行度確保がし易い。
また、上述の実施形態では、トイレットぺーパーホルダーに適用した例を上げて説明しているが、これに特に限定されるものではなく、例えばロール状に巻き取られたポリオレフィン製の切出し使用製品例えばロール状フィルム包装構造体(ポリエチレン袋がロール状になっており、ミシン目から1枚ずつ切ることができるもの)を対象とすることも可能である。
また、上述の実施形態では、フラップ6は、重力によりフラップ受け7に対して上から押しつけられるような回転(例えば図1においては時計回転方向への回転)でロール材の先端部分を挟持するようにした横置き方式としているがこれに特に限られず、フラップ軸6aを鉛直方向に配置する縦置き方式とした場合、自重による付勢は消失するものの、下部となるロール材側面に大きな摩擦力が発生することから、ロール材の逆回転を防ぐ目的で自重によりフラップに付勢させていた押さえる力は不要となる事から、実施を妨げるものではない。また、上述の実施形態の横置き方式においては、フラップ軸6aとフラップ6の重心位置とをずらして自重によりフラップ6がフラップ受け7に向けて常に付勢されるようにホルダー本体4に回転可能に支持されているが、場合によってはばね力の付与などにより一方向に回転力が常に付勢されているようにしても良い。
1 ロール材
1a ロール材本体
1b 切り残し部位
4 ホルダー本体
5 ロール材支持軸
6 フラップ
6a フラップ支持軸
7 フラップ受け
9 刃
10 切り残し受部
11 フラップとフラップ受けとの接触部
14 ロール材本体押え(フラップ受けと切り残し受部とを兼ねる)
16 フラップ側の凹形状・円弧部(溝)
17 フラップ受け側の凸形状・円筒部(軸構造)
18 嵌合部
20 ロール材受け皿
21 アーム部
22 受け皿部
29 指を通せる貫通孔
30 剥離用フラップ
31 剥離用フラップの回転軸
32 ストッパ
33 円錐尖頭部
34 円錐基部
35 先端部
36 円柱状の基部
37 偏重心の回転体
38 偏重部
39 ストッパ
40 指
D2 先端側の幅(円錐尖頭部の底面の直径)
D1 基端側の幅(円柱状の基部の直径)
W1 刃と刃の間隔(幅)

Claims (10)

  1. ロール状に巻き取られ使用する分だけ切り取り使用するロール材を保持し、取り出し部から使用する分だけ引き出して切り取り使用するロール材ホルダーにおいて、
    前記ロール材の中心空洞部と係合してロール材本体を回転自在に支持するロール材支持軸と、
    前記ロール材本体から引き出された部分から使用する分を切り取るための刃と、
    前記ロール材支持軸に対して平行な回転軸周りに回転可能に支持されると共に前記回転軸よりも奥側に重心を有し、自重により一方向に回転力が常に付勢されているフラップと、
    前記ロール材の前記ロール材本体から引き出された部分を載置し、前記フラップとの間で挟み込むフラップ受けとを備え、
    前記フラップは前記フラップ受けとの間の隙間から引き出された前記ロール材の切り取り部位が前記フラップ受けに押し当てられる端部とは反対側の端部に押し当てられて前記刃に向けて引っ張られたときに前記フラップ受けに向けて回転して前記フラップ受けとの間で前記ロール材本体から引き出された部分を挟んで固定し、
    前記ロール材の引き出された部分に張力を付与した状態で前記刃に当てて切り取られること
    を特徴とするロール材ホルダー。
  2. 後端部に回転軸を有し、該回転軸を中心に揺動回転して前記ロール材本体に直に接触し前記ロール材本体の逆回転を阻止する可動式のロール材本体押えを備え、
    前記ロール材本体押えの前記回転軸の周囲の縁部分を前記フラップ受けとして機能させる一方、
    前記ロール材本体押えの外側の面を前記ロール材の前記ロール材本体から引き出された部分の前記フラップと前記フラップ受けとの間に挟まれた部分から前記刃までの間の切り残し部位を受け支える切り残し部位受部として機能させるものである
    ことを特徴とする請求項1記載のロール材ホルダー。
  3. 前記フラップと前記フラップ受けの互いに接触する部分を凹凸形状とし、前記ロール材切出しの際に前記凹凸形状を嵌合させ、前記フラップと前記フラップ受けとの間を通過する前記ロール材本体から引き出された部分が前記凹凸形状の間で挟持されることを特徴とする請求項1記載のロール材ホルダー。
  4. 前記フラップは前記ロール材本体の上方を遮蔽するものである請求項1記載のロール材ホルダー。
  5. 湾曲板状の受け皿部と、該受け皿部の両端を支持して前記ホルダー本体の前記ロール材支持軸を中心に前記受け皿部を回転可能に支持する左右一対のアーム部とを有し、前記フラップの下で前記受け皿部の回転が固定されるロール材受け皿を備え、
    前記受け皿部の外側の面が前記ロール材の前記ロール材本体から引き出された部分を前記フラップとの間で挟持する前記フラップ受けと、前記フラップ受けから前記刃までの間の前記ロール材から引き出された切り残し部位を受け支える切り残し受部として機能させられ、
    前記ロール材の交換時には前記ロール材支持軸を軸に回転させることで、前記ロール材支持軸に前記受け皿部を吊り下げて前記受け皿部の内側の面をロール材の仮置き部として機能させ、ロール材の交換作業を幇助する
    ことを特徴とする請求項1記載のロール材ホルダー。
  6. 前記フラップと前記フラップ受けとを前記ロール材の下に備え、かつ前記フラップの先端に前記刃を備えることを特徴とする請求項1記載のロール材ホルダー。
  7. 前記フラップの前記刃の近傍に、指を差し込み可能な貫通孔を備えることを特徴とする請求項6記載のロール材ホルダー。
  8. 前記フラップの下で且つ前記ロール材の前記ロール材本体から引き出された部分の上に、回転軸を中心とする自重による回転で前記フラップから離れかつ前記フラップと前記フラップ受けとの間を通過した前記ロール材の前記ロール材本体から引き出された部分を前記刃から剥離する剥離フラップを備えることを特徴とする請求項6記載のロール材ホルダー。
  9. 前記刃は前記フラップの先端に備えられた偏重心の回転体に取り付けられ、前記回転体は前記ロール材が引き出されるときに前記ロール材と共回りして前記刃が前記ロール材の引き出される移動軌跡上に突出し、前記回転体が前記フラップとの間に備えるストッパにより固定された状態で前記ロール材の切り離しが行われる一方、切り離し後には前記回転体の重心移動により前記ロール材の移動軌跡上から退避することを特徴とする請求項6記載のロール材ホルダー。
  10. 前記刃は、摩擦の低い部分と摩擦が高い部分とを有し、前記刃の先端側が摩擦が高く、基端側が摩擦が低いと共に前記先端側に比べて前記基端側の幅が広いことを特徴とする請求項6から9のいずれか1つに記載のロール材ホルダー。
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