JP2020183915A - 基板間隔調整保持機構、基板間隔調整保持機構を備えた静電誘導変換器及び静電誘導変換器を備えた時計 - Google Patents

基板間隔調整保持機構、基板間隔調整保持機構を備えた静電誘導変換器及び静電誘導変換器を備えた時計 Download PDF

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新之介 坂田
Shinnosuke Sakata
新之介 坂田
徳永 大介
Daisuke Tokunaga
大介 徳永
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Abstract

【課題】互いに略平行に対向した2つの基板の間隔を所定の範囲で自由に調整することができるものとしつつ、調整した後は、調整済の間隔を保持することができる基板間隔調整保持機構を提供する。【解決手段】基板間隔調整保持機構10は、互いに略平行に配置された2つの対向基板110,120の間に配置されたコイルばね22を縮める方向に変位させて2つの対向基板110,120の間の隙間L(回路基板111,112の間の隙間t)を調整する隙間調整機構20と、隙間調整機構20により隙間tが調整された状態の2つの対向基板110,120間に、隙間tが狭まる方向へ変位する第1対向基板110に対して反力を付与して、隙間tを保持する保持部材30と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、基板間隔調整保持機構、基板間隔調整保持機構を備えた静電誘導変換器及び静電誘導変換器を備えた時計に関する。
近年、静電誘導変換器を備えた時計が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この時計に組み込まれた静電誘導変換器は、回転する回転部材と、回転部材に対向して配置された対向基板と、回転部材又は対向基板の一方に設けられた帯電膜と、他方に、帯電膜に対向して設けられた対向電極と、を有する。
回転部材は、例えば機械式時計における、腕の振りによってゼンマイを自動的に巻き上げる自動巻き機構に用いられている回転錘と同じ機構の回転錘に連結することで回転する。回転部材が回転することで、帯電膜と対向電極との間で相対的な動き(回転)を生じる。そして、相対的な動きにより、平面視で、帯電膜と対向電極との重なる領域の面積が変化して、帯電膜と対向電極との間で交流電流が発生し、発電を行う。帯電膜は、いわゆるエレクトレット材料、つまり電荷を帯びた誘電体で形成され、自ら電場を形成する。
特開2016−142721号公報
ここで、静電誘導変換器は、帯電膜と対向基板との間の隙間が狭い程、発電量を増大したり、モータとしての駆動力を増大させたりすることができる。そこで、帯電膜と対向基板と隙間の寸法は、例えば数十[μm]という極狭い間隔に設定される。
また、回転部材の両面側にそれぞれ対向基板を配置して、発電効率を高めることも行われるが、両対向基板間の隙間を一定に固定すると、回転部材の個体差等により、回転部材と一方の対向基板とが干渉する事態が生じる恐れがある。
したがって、2つの対向基板間の間隔を変化させる基板間隔調整機構を設けることが求められる。また、2つの対向基板の間隔を自由に調整できるものとすると、時計を落下させて対向基板に衝撃が加わった際に、2つの対向基板の間隔が瞬間的に過度に狭くなって、回転部材と対向基板とが接触したり、回転部材を回転自在に保持する真(回転軸)が曲がったり、折れたりする恐れがある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、互いに略平行に対向した2つの基板の間隔を所定の範囲で自由に調整することができるものとしつつ、調整した後は、調整済の間隔を保持することができる基板間隔調整保持機構、基板間隔調整保持機構を備えた静電誘導変換器及び静電誘導変換器を備えた時計を提供することを目的とする。
なお、2つの対向基板の間隔を所定の範囲で自由に調整しつつ、調整した後は、調整済の間隔を保持する課題は、上述した静電誘導変換器に限定したものではなく、所定の間隔を以て互いに対向して配置された2つの基板に対して適用しうる課題である。したがって、本発明の課題に対応した基板間隔調整保持機構は静電誘導変換器に用いられるものに限定されない。
本発明の第1は、互いに略平行に配置された2つの基板の間に配置された弾性部材を縮める方向に変位させて前記2つの基板の間の隙間を調整する隙間調整機構と、前記隙間調整機構により前記隙間が調整された状態の前記2つの基板間に、前記隙間が狭まる方向へ変位する前記基板に対して反力を付与して、前記隙間を保持する保持部材と、を備えた基板間隔調整保持機構である。
本発明の第2は、回転軸回りに回転する、帯電膜が設けられた回転板と、前記回転板の各面にそれぞれ対向して、互いに略平行に配置された、対向電極が設けられた2つの対向基板と、前記2つの対向基板を前記2つの基板とする、本発明に係る基板間隔調整保持機構と、を備えた静電誘導変換器である。
本発明の第3は、本発明に係る静電誘導変換器を発電機又はモータとして備えた時計である。
本発明に係る基板間隔調整保持機構、静電誘導変換器及び時計によれば、互いに略平行に対向した2つの基板の間隔を所定の範囲で自由に調整することができるものとしつつ、調整した後は、調整済の間隔を保持することができる。
本発明の一実施形態に係る基板間隔調整保持機構を有する静電誘導変換器を備えた腕時計を示す平面図である。 図1に示した腕時計のムーブメントを裏蓋側(裏面側)から見た背面図である。 図2に示した静電誘導変換器の平面図である。 図3に示した静電誘導変換器を裏面側(時計のおもて面側)から見た背面図である。 図3におけるA−A線に沿った面による断面図である。 図3におけるB−B線に沿った面による断面図である。 隙間調整機構の他の変形例を示す図6相当の断面図であり、柱状部材を用いずにボルトを第2対向基板に直接締結することで、2つの対向基板の隙間を調整する構成の例である。 隙間調整機構の他の変形例を示す図6相当の断面図であり、柱状部材を用いずにボルトとナットとの締結により、2つの対向基板の隙間を調整する構成の例である。 保持部材の他の変形例を示す図6相当の断面図であり、角張ったU字状の突っ張り部材に代えて、L字状の突っ張り部材31を適用した例を示す。
以下、本発明に係る基板間隔調整保持機構の実施形態について、図面を用いて説明する。
<実施形態>
図1は本発明の一実施形態に係る基板間隔調整保持機構10を有する静電誘導変換器100を備えた腕時計500を示す平面図、図2は図1に示した腕時計500のムーブメント400を裏蓋側(裏面側)から見た背面図、図3は図2に示した静電誘導変換器の平面図、図4は図3に示した静電誘導変換器100を裏面側から見た背面図、図5は図3におけるA−A線に沿った面による断面図、図6は図3におけるB−B線に沿った面による断面図である。
なお、図1,2において、(12H)は腕時計500の文字板510における12時方向、(3H)は文字板510における3時方向(りゅうず520(巻真530)が設けられている方向)、(6H)は文字板510における6時方向、(9H)は文字板510における9時方向をそれぞれ示す。文字板510には、10時30分の方向の部分、5時の方向の部分及び7時の方向の部分にそれぞれ、開口511,513,512が形成されている。
(静電誘導変換器)
本発明の一実施形態の静電誘導変換器100は、図1,2に示すように、例えば腕時計500の内部のムーブメント400に設けられている。ムーブメント400には、静電誘導変換器100の他に、2つの静電誘導変換器200,300も備えている。
静電誘導変換器100は、図5に示すように、回転部材150と、2つの対向基板110,120と、軸支持基板130と、輪列機構160と、基板間隔調整保持機構10と、を一体に備えて、図3,4に示すようにユニット化された状態で、ムーブメント400の一部として備えられている。このユニット化された静電誘導変換器100は、後述するように、モータとして機能する。
一方、静電誘導変換器200,300は、ユニット化されてはいない状態で、ムーブメント400に組み込まれている。静電誘導変換器200,300は、発電機として機能する。
静電誘導変換器100の回転部材150は、回転軸151と、歯車152と、回転板153とを備えている。回転軸151は後述する第1対向基板110と軸支持基板130とによって、両端部151a,151bが回転自在に支持されている。
歯車152は、回転軸151の長手方向の中央部付近に設けられていて、後述する輪列機構160に噛み合っており、後述する回転板153の回転に連動して回転軸151回りに回転し、輪列機構160を回転させる。
回転板153は、回転軸151の一方の端部151a付近に設けられている。回転板153は、固定された回転軸151を中心とする円板状に形成されている。回転板153は、回転軸151回りの所定の角度範囲ごとの扇形の複数の領域に仕切られていて、その複数の領域の、回転軸151回りに交互に隣接する領域に、帯電膜153aが設けられている。
2つの対向基板110,120は、回転板153の両面にそれぞれ対向し、回転板153の各面に対して狭い間隔を以て、互いに略平行に配置されている。2つの対向基板110,120のうち、一方の対向基板110(以下、第1対向基板110という。)には、回転軸151の一方の端部151aが回転自在に支持されている。他方の対向基板120(以下、第2対向基板120という。)には、回転軸151を貫通させる貫通孔122が形成されている。
第1対向基板110の、回転板153に対向する面は、回転板153と同様に、支持している回転軸151回りの所定の角度範囲ごとの扇形の複数の領域に仕切られている。そして、その仕切られた複数の領域の、回転軸151回りに交互に隣接する領域に、対向電極が形成された回路基板111が、例えば両面テープで貼り付けられている。
なお、後述するように、腕時計500は、文字板510の開口511を通じて回転板153を覗かせる(見せる)ために、第1対向基板110には3つの開口119が形成されているとともに、この開口119の部分も含めて設けられた回路基板111は、一例として、光を透過するプラスチックやガラスなどの光透過性基板が用いられ、この光透過性基板に形成された対向電極も一例としてITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜で形成されている。なお、回路基板111は、光透過性を有するものでなくてもよい。
第2対向基板120の、回転板153に対向する面も、第1対向基板110と同様に、貫通している回転軸151回りの所定の角度範囲ごとの扇形の複数の領域に仕切られていて、その複数の領域の、回転軸151回りに交互に隣接する領域に、対向電極が形成された回路基板121が、例えば両面テープで貼り付けられている。
回路基板121は、一例としてプリント配線基板が用いられ、金属膜による対向電極が形成された構成となっている。ただし、回路基板121はこのような構成に限定されず、回路基板111と同様に光透過性基板が用いられ、対向電極も透明導電膜で形成された構成としてもよい。
第1対向基板110の回路基板111と第2対向基板120の回路基板121との間の隙間t(図3,4参照)は、後述する基板間隔調整保持機構10によって調整されているとともに、その調整された状態で保持されている。
軸支持基板130は、第2対向基板120に対して、第1対向基板110とは反対側に、第1対向基板110及び第2対向基板120と略平行に配置されている。軸支持基板130は、図1に示すように、回転軸151を囲む3本のねじ170により第2対向基板120に、第2対向基板120と一定の間隔を以て固定されている。軸支持基板130は、回転軸151の他方の端部151bを回転自在に支持している。
輪列機構160は、図5に示すように、第2対向基板120と軸支持基板130との間に形成された隙間に配置されている。輪列機構160は、例えば、第2対向基板120に支持されている。輪列機構160は、上述した歯車152と噛み合っており、一方の回転に伴い、他方が連動して回転可能に構成されている。
例えば、静電誘導変換器100の各回路基板111,121において、互いに隣接する扇形の対向電極に対して、それぞれ正負が時系列的に切り替わるように電圧を印加することにより、帯電膜153a、すなわち回転板153が回転軸151回りに回転する。
静電誘導変換器100は、この回転板153の回転により回転部材150の全体が回転し、回転軸151の回転によって回転する歯車152を介して、輪列機構160を回転させる。これにより、静電誘導変換器100は、輪列機構160から外部に動力を供給するモータとして機能する。
なお、静電誘導変換器100をモータとして機能させる代わりに、静電誘導変換器200,300と同様に、回転部材150を回転させることで、帯電膜153aと各回路基板111,121の対向電極との間で電力を発生させる発電機として機能させてもよい。
静電誘導変換器100を発電機として機能させた場合も、モータとして機能させた場合と同様に、回転部材150と、2つの対向基板110,120と、軸支持基板130と、輪列機構160と、基板間隔調整保持機構10と、を一体に備えたユニットにしてもよいし、静電誘導変換器200,300と同じようにユニット化されていないものとしてもよい。なお、静電誘導変換器200,300も、静電誘導変換器100と同様に、ユニット化してもよい。
静電誘導変換器100を、静電誘導変換機200,300と同様に発電機として機能させる場合、輪列機構160は、腕時計500に設けられた回転錘等の動力源から供給された駆動トルクを、回転軸151に固定された歯車152に伝達して、回転軸151を回転させる。
回転軸151が回転すると、回転板153が回転軸151回りに回転し、回転板153に設けられた帯電膜153aと、各回路基板111,121の対向電極との間で相対的な動き(回転)を生じる。
この相対的な動きに応じて、平面視で、帯電膜153aと各回路基板111,121の対向電極が正対したときには、その正対した対向電極に、帯電膜153aの極性とは反対極性の電荷が蓄積され、正対しないときには、その対向電極に蓄積された電荷が掃き出される。
この掃き出された電荷は整流されて電気エネルギとして取り出される。得られた電気エネルギは、各回路基板111,121が有する、図示を略した電気回路を介して、二次電池540(図2参照)に蓄電されたり、腕時計の各種機能を実行するための動力として用いられたりする。
(基板間隔調整保持機構)
基板間隔調整保持機構10は、第1対向基板110と第2対向基板120との間の隙間tを調整する隙間調整機構20と、隙間調整機構20によって調整された隙間tで、第1対向基板110と第2対向基板120との隙間を保持する保持部材30とを備えている。
隙間調整機構20は、第1対向基板110と第2対向基板120との間の隙間tを、予め設定された所定の範囲で、調整できるようにした機構である。隙間調整機構20は、図6に示すように、柱状部材21と、コイルばね22(弾性部材の一例)と、ねじ23(ねじ要素の一例)とを備えている。隙間調整機構20は、コイルばね22の長さを縮める方向に変位させ、その縮める長さに応じて、第1対向基板110と第2対向基板120との間の隙間tを調整する。
柱状部材21は、円柱状に形成されていて、両端部21b,21cが、中間部21aよりも細く形成されている。両端部21b,21cと中間部21aとは、同軸に形成されている。両端部21b,21cは互いに同じ直径であってもよいし、図6に示した例のように、第2対向基板120の側の一方の端部21bを、第1対向基板110の側の他方の端部21cよりも大きい直径に形成してもよい。
中間部21aの軸方向に沿った長さL2、すなわち、端部21bと中間部21aとの直径の差で形成された段付き面21dから、端部21cと中間部21aとの直径の差で形成された段付き面21eまでの長さL2は、第1対向基板110の回路基板111と第2対向基板120の回路基板121との間の隙間tの下限(最小値)t2を規制する。
すなわち、柱状部材21の一方の端部21bは、第2対向基板120に圧入されていて、柱状部材21の段付き面21dが、第2対向基板120の段付き面123に接している。
一方、柱状部材21の他方の端部21cは、第1対向基板110に緩く挿入されていて、柱状部材21の段付き面21eは、第1対向基板110の、回路基板111が配置された対向面113に接していないが、段付き面21eは対向面113に接する位置まで移動可能となる。
そして、柱状部材21の他方の端部21bに、第1対向基板110の外側(図6において下方)からねじ23を締結することで、段付き面21eから対向面113までの長さLの上限(最大値)を規制し、2つの回路基板111,121間の隙間tを上限(最大値)t1に調整することができる。柱状部材21とねじ23は規制部材の一例である。
段付き面21eが対向面113に接した状態(段付き面21eから対向面113までの長さL=L2)まで、ねじ23を柱状部材21に締め込むと、2つの回路基板111,121間の隙間tは最小値t2となる。
このように、ねじ23の締め込み量に応じて、2つの回路基板111,121間の隙間tを最大値t1から最小値t2までの間で、任意に調整することができる。
ここで、段付き面21eが対向面113に接していない状態では、段付き面21eと対向面113との間の隙間だけ、第1対向基板110が第2対向基板120に近づく方向に変位可能であるためがたつく。コイルばね22は、この第1対向基板110のがたつきを防止する機能を発揮する。
コイルばね22は、柱状部材21を囲むように外側に配置されていて、コイルばね22の軸方向の自然長は、柱状部材21の中間部21aの長さL2よりも長い長さL1に形成されている。なお、自然長L1のコイルばね22の両端がそれぞれ対向基板110,120に接している状態に、対向基板110,120の隙間が設定されているとき、回路基板111,121間の隙間tは最大値t1となる。
したがって、コイルばね22は、自然長L1よりも短く圧縮変形した状態においては、コイルばね22の両端に接する第1対向基板110と第2対向基板120とに対して、両対向基板110,120の隙間Lを広げる方向に弾性力を発揮する。これにより、回路基板111,121間の隙間tが最大値t1から最小値t2の間で、両対向基板110,120間に、コイルばねの弾性力が作用した状態となる。
本実施形態の基板間隔調整保持機構10は、2つの対向基板110,120の間に配置された弾性部材の一例としてコイルばね22を適用したが、本発明に係る基板間隔調整保持機構における弾性部材は、コイルばねに限定されず、コイルばね以外の他の弾性部材を適用することもできる。本発明における弾性部材としては、例えば、筒状または柱状のゴム部材などを適用することができる。
なお、本発明における弾性部材は、2つの対向基板110と120との間隔(距離)が離れる方向の弾性力が作用するように配置される。
本実施形態において、この隙間調整機構20は、図3,4に示すように、回転軸151を囲むように3か所に設けられているが、少なくとも回転軸151を挟んだ2か所に設けられていればよい。
保持部材30は、図6に示すように、突っ張り部材31と、固定部材34とを備えている。突っ張り部材31は、角張ったU字状に形成されていて、U字の縦に延びた2つの突っ張り部32,32と、この2つの突っ張り部32,32を繋いだ、2つの対向基板110,120の面の方向に延びた固定部33と一体に形成されている。
突っ張り部32は剛体であるか、又はコイルばね22よりも強い弾性力を発揮する弾性体で形成されている。突っ張り部32は、一端部32aが第1対向基板110の対向面113に接し、固定部33に繋がる他端部32bが第2対向基板120から突出して配置されている。
突っ張り部32は、第1対向基板110の対向面113から第2対向基板120の上面125(軸支持基板130に対向する面)までの長さよりも長く形成されている。したがって、突っ張り部32は、第1対向基板110と第2対向基板120との間隔よりも長く形成されている。
固定部33は、コイルばね22よりも強い弾性力の弾性体で形成されている。固定部33の中央部には貫通孔33aが形成されている。
固定部材34は、雄ねじ35と雌ねじ36とを備えている。雌ねじ36は、第2対向基板120の、回転板153に対向する対向面124の側に配置され、雄ねじ35は、第2対向基板120の上面125側で、突っ張り部材31の、図6に示す上側に配置されている。
突っ張り部32は、第1対向基板110の対向面113から第2対向基板120の上面125までの長さよりも長いため、固定部33は第2対向基板120との間で隙間が形成されている。この状態で、固定部33と第2対向基板120とを挟んで、雄ねじ35と雌ねじ36とを貫通孔33aを通じて互いに締結すると、固定部33は、中央部が撓んで第2対向基板120に接する位置まで弾性変形した状態で固定される。
このとき、固定部33の両端が繋がっている突っ張り部32,32の他端部32b,32bには、突っ張り部32を軸方向に圧縮荷重が作用する。この結果、雄ねじ35及び雌ねじ36の締結前は、鉛直方向に延びていた2つの突っ張り部32,32は、図6に示すように、鉛直方向から多少傾いた姿勢となるとともに、一方の端部32a(一端部32a)と他方の端部32b(他端部32b)との間で、圧縮荷重に対抗する反力が発生する。
この結果、第1対向基板110の回路基板111と第2対向基板120の回路基板121との間の隙間tを狭める方向の衝撃的な荷重が作用し、これら対向基板110,120が変位しても、保持部材30がこれら対向基板110,120に反力を付与するため、この隙間tが狭まるのを防止又は抑制することができる。
つまり、回路基板111,121の間の隙間tは、隙間調整機構20によって、ねじ23のねじ込み量を調整することで、最小値t2から最大値t1までの範囲で調整することができる。これにより、本実施形態の隙間調整機構20は、回転部材150や対向基板110,120等の個体差などに応じて、回路基板111,121の間の隙間tを、発電量が最適となるように個別に調整することができる。
一方、ねじ23のねじ込み量が最大となって、回路基板111,121の間の隙間tが最小値t2より大きい状態で調整されているときは、段付き面21eが対向面113に接していないため、回路基板111,121の間の隙間tは、コイルばね22の弾性力で保持されている。
このため、静電誘導変換器100を例えば落下等させて、対向基板110,120間の隙間を狭める方向に作用する衝撃力が加わると、コイルばね22が弾性変形して、対向基板110,120間の間隔が瞬間的に狭まり、第1対向基板110と軸支持基板130との間に支持されている、回転部材150の回転軸151が曲がったり、折損したりする恐れがある。
しかし、本実施形態の基板間隔調整保持機構10は、隙間調整機構20によって、隙間tが調整された状態で、保持部材30が、2つの対向基板110,120間に、コイルばね22の弾性力よりも強い弾性力を作用させている。
したがって、静電誘導変換器100に対して、仮に、2つの回路基板111,121間の調整後の隙間tを狭める方向の荷重が作用しても、保持部材30を備えないものに比べて、2つの回路基板111,121間の調整後の隙間tが狭められるのを防止又は抑制することができる。
このように、本実施形態の基板間隔調整保持機構10によれば、2つの対向基板110,120間の隙間(回路基板111,121間の隙間)を任意に調整することができるとともに、調整後の隙間を、十分な耐力で保持することができる。
なお、本実施形態の基板間隔調整保持機構10は、保持部材30における固定部材34を雄ねじと35と雌ねじ36との組み合わせで構成したが、固定部材34はこの組み合わせのものに限定されず、例えば、固定部33と第2対向基板120とを、接着や溶着等による接合手段によって固定してもよい。
本実施形態の基板間隔調整保持機構10は、図3,6に示すように、各隙間調整機構20のねじ23の頭部を押圧する押圧部材の一例としての押圧部117を有している。この押圧部117は、第1対向基板110に形成された舌片部116の先端に形成されていて、舌片部116は、ねじ23の頭部に向けて曲げられている。
この結果、舌片部116の先端に形成された押圧部117がねじ23の頭部に接した状態で、舌片部116の曲げが伸ばされるように撓んで弾性変形し、この弾性変形の反力により、押圧部117はねじ23の頭部を押圧する。このように、ねじ23が押圧部117によって軸方向に押圧されていることにより、振動等によってねじ23と柱状部材21との締結が緩むのを防止している。
本実施形態の静電誘導変換器100を備えた腕時計500は、図1に示すように、文字板510における10時30分の方向に静電誘導変換器100を備えており、文字板510における10時30分の方向の部分に形成された開口511、第1対向基板110の開口119及び開口119に設けられた透明の回路基板111を通じて、回転板153を覗かせる(見せる)スケルトン仕様となっている。したがって、静電誘導変換器100がモータとして機能する際に、回転板153が回転する様子を、腕時計500の使用者等に見せることができる。
また、腕時計500は、文字板510における5時の方向及び7時の方向にも静電誘導変換器300,200をそれぞれ備え、文字板510における5時の方向の部分及び7時の方向の部分にそれぞれ形成された開口513,512から、静電誘導変換器300が有する回転板353、静電誘導変換器200が有する回転板253をそれぞれ覗かせる(見せる)ことができる。したがって、静電誘導変換器200,300が発電機として機能する際に、回転板253,353が回転する様子も、腕時計500の使用者等に見せることができる。
なお、腕時計500は、ユニット化された静電誘導変換器100に、基板間隔調整保持機構10を備えられたものであるが、ユニット化されていない他の静電誘導変換器200,300にも、基板間隔調整保持機構10を備えたものとすることができる。
<変形例>
図7,8は隙間調整機構20の他の変形例を示す図6相当の断面図であり、図7は柱状部材21を用いずにボルト28を第2対向基板120に直接締結することで、2つの対向基板110,120の隙間を調整する構成の例、図8は柱状部材21を用いずにボルト28とナット29との締結により、2つの対向基板110,120の隙間を調整する構成の例をそれぞれ示す。
上述した実施形態の基板間隔調整保持機構10は、隙間調整機構20として、隙間tの最小値t2を規定する柱状部材21を備えた構成であるが、この柱状部材21を備えない構成によって、対向基板110,120間の隙間を調整するものであってもよい。
すなわち、例えば、図7に示すように、柱状部材21を備える代わりに、ねじ23に代わるボルト28(ねじ要素の一例)が第2対向基板120に直接締結されて、ボルト28のねじ込み量に応じて、2つの対向基板110,120の隙間を調整するものであってもよい。この場合、ボルト28と第2対向基板120とが、規制部材の一例となる。
また、例えば、図8に示すように、柱状部材21を備える代わりに、ねじ23に代わるボルト28(ねじ要素の一例)とナット29とが締結されて、ナット29に対するボルト28のねじ込み量に応じて、2つの対向基板110,120の隙間を調整するものであってもよい。この場合、ボルト28とナット29とが、規制部材の一例となる。
図9は保持部材30の他の変形例を示す図6相当の断面図であり、角張ったU字状の突っ張り部材31に代えて、L字状の突っ張り部材31を示す。
上述した実施形態の基板間隔調整保持機構10は、保持部材30は、2つの突っ張り部32,32と、これら2つの突っ張り部32,32を繋いだ1つの固定部33とを有するものであるが、図9に示すように、保持部材30は、1つの突っ張り部32と、この突っ張り部32に繋がる1つの固定部33とを有するL字状のものであってもよい。
なお、固定部33を第2対向基板120に接して固定する固定部材34も、雄ねじ35と雌ねじ36との組み合わせのものに代えて、第2対向基板120に直接締結されるねじのみからなる固定部材34を適用してもよい。
上述した実施形態及び各変形例の基板間隔調整保持機構10を備えた静電誘導変換器100は、腕時計に設けられた静電誘導変換器の例であるが、本発明に係る静電誘導変換器は、腕時計に設けられたものに限定されない。
また、本発明に係る基板間隔調整保持機構は、静電誘導変換器に備えられたものに限定されず、互いに平行な2つの対向する基板の間隔を調整し、かつ調整後の間隔で保持するために用いられるものであればよい。
また、本実施形態に係る腕時計500は、本発明に係る時計の一例であり、基板間隔調整保持機構10を備えた静電誘導変換器100をモータとして備えたものであるが、本発明に係る時計は、基板間隔調整保持機構10を備えた静電誘導変換器100を発電機として備えたものであってもよい。
また、本発明に係る時計は、静電誘導変換器100と同様の基板間隔調整保持機構10を静電誘導変換器200、300に備えたものであってもよい。
また、本発明に係る時計は腕時計に限定されず、懐中時計等の携帯され又は装着される時計であってもよいし、置時計や掛け時計であってもよい。
10 基板間隔調整保持機構
20 隙間調整機構
21 柱状部材
22 コイルばね
23 ねじ
30 保持部材
100 静電誘導変換器
110,120 対向基板
111,121 回路基板
151 回転軸
153 回転板
153a 帯電膜
L,t 隙間
t1 上限(最大値)
t2 下限(最小値)

Claims (6)

  1. 互いに略平行に配置された2つの基板の間に配置された弾性部材を縮める方向に変位させて前記2つの基板の間の隙間を調整する隙間調整機構と、
    前記隙間調整機構により前記隙間が調整された状態の前記2つの基板間に、前記隙間が狭まる方向へ変位する前記基板に対して反力を付与して、前記隙間を保持する保持部材と、を備えた基板間隔調整保持機構。
  2. 前記隙間調整機構は、前記隙間が広がる方向に前記基板が変位するのを規制する規制部材と、前記規制部材の外側に配置された前記弾性部材と、を備えた請求項1に記載の基板間隔調整保持機構。
  3. 前記規制部材は、回転より軸方向の長さを変化させるねじ要素を備え、
    前記ねじ要素の回転を抑制するように、前記ねじ要素の頭部を前記ねじ要素の軸方向に押圧する押圧部材を備えた請求項2に記載の基板間隔調整保持機構。
  4. 前記保持部材は、前記隙間の方向に延び、前記2つの基板の間隔よりも長く形成された、一端が前記2つの基板のうち一方の基板の、他方の基板に対向する対向面に接し、他端が前記他方の基板から突出して配置された突っ張り部と、前記突っ張り部に繋がって、前記基板の面の方向に延びた固定部とを一体に備えた突っ張り部材と、
    前記固定部を前記他方の基板に接して固定する固定部材と、を備えた請求項1から3のうちいずれか1項に記載の基板間隔調整保持機構。
  5. 回転軸回りに回転する、帯電膜が設けられた回転板と、
    前記回転板の各面にそれぞれ対向して、互いに略平行に配置された、対向電極が設けられた2つの対向基板と、
    前記2つの対向基板を前記2つの基板とする、請求項1から4のうちいずれか1項に記載の基板間隔調整保持機構と、を備えた静電誘導変換器。
  6. 請求項5に記載の静電誘導変換器を発電機又はモータとして備えた時計。
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