以下、本発明における好ましい加熱調理器の実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、これらの全図面にわたり、共通する部分には共通する符号を付すものとする。
図1は、本発明の加熱調理器をオーブンレンジに適用した一実施形態を示している。同図において、1は加熱動作を行なう調理器本体であり、調理器本体1の外郭をなすキャビネット2の内部には、前面を開口した調理室3が配設されている。また、調理器本体2のほぼ前面を覆うように、調理室3の前面開口部を開閉する扉4が回動可能に取り付けられ、調理室3内に被調理物を出し入れできる構成となっている。
扉4の上部には、縦開きの扉4を開閉するときに手をかける開閉操作用のハンドル5を備えており、扉4の下部には、表示や報知や操作のための操作パネル部6を備えている。操作パネル部6は、調理の設定内容や進行状況などを表示する表示部7の他に、表示部7の表面側に設けられ、当該表示部7の画面上をタッチ操作することで、調理メニューや調理条件などを選択するための項目選択手段8と、被調理物に対する調理の開始を指示する調理開始指示手段9と、設定を取り消したり調理を中止したりする取消し指示手段10が、ユーザの手動操作が可能な操作手段としてそれぞれ配設される。ここでの表示部7は、図示しないバックライト付きのドットマトリックス液晶ディスプレイを使用しており、液晶ディスプレイ背面をバックライトで照射しながら、文字やイラストなどをドットで表示できる。また選択項目手段8は、複数の透明電極スイッチを有してなるタッチパネルであり、タッチされた位置が検出されるようになっている。
図2は、上記調理器本体1の主要な電気的構成を示すブロック図である。同図において、11は調理器制御手段となるマイクロコンピュータにより構成される制御手段であり、制御手段11は周知のように、演算処理手段としてのCPUや、計時手段としてのタイマや、記憶手段12としてのメモリや、入出力デバイスなどを備えている。本実施形態では記憶手段12として、調理器本体1で加熱調理が可能な個々の調理メニューに関する情報を記憶する調理メニュー情報記憶部13や、これらの調理メニューで使用される材料に関する情報を記憶する材料情報記憶部14などを備えており、調理メニュー情報記憶部13は複数の調理メニューを予め記憶保持している。ここでいう個々の調理メニューに関する情報とは、その調理メニューに対応する加熱の進行手順や、お気に入りメニューとしての登録の有無や、材料や作りかたなどのレシピ情報や、調理条件として設定された仕上がり度や、調理メニューの名前や、特定の材料、例えば砂糖の重量当りの、後述するマイクロ波加熱手段18やヒータ加熱手段19の加熱時間および加熱の強さの情報などを含む。但し、少ない材料で簡単に作れる単純な調理メニューでは、その調理メニューに対応したレシピ情報が含まれていない場合もある。また、ここでいう材料に関する情報とは、材料の名前や、その材料の単位数量当りのカロリーの数値や、その材料の単位数量当りに含まれる糖質の量などの材料情報を含む。
制御手段11の入力ポートには、前述した項目選択手段8や、調理開始指示手段9や、取消し指示手段10の他に、調理室3内の温度を検出する温度検出手段16と、扉4の開閉状態を検出する扉開閉検出手段17が、それぞれ電気的に接続され、制御手段11の出力ポートには、前述した表示部7の他に、調理室3内の被調理物をレンジ加熱するためのマイクロ波加熱手段18と、調理室3内の被調理物をヒータ加熱するためのヒータ加熱手段19と、調理の終了などをユーザにブザー音などで報知する報知手段20が、それぞれ電気的に接続される。この中で、マグネトロンやその駆動手段を含むマイクロ波加熱手段18と、ヒータやその駆動手段を含むヒータ加熱手段19は、調理器本体1の内部に加熱手段として配設される。
制御手段11は、項目選択手段8や、調理開始指示手段9や、取消し指示手段10からの各操作信号と、温度検出手段16や、扉開閉検出手段17からの各検出信号を受けて、タイマからの計時に基づく所定のタイミングで、マイクロ波加熱手段18と、ヒータ加熱手段19に駆動用の制御信号を出力し、また表示部7に表示用の制御信号を出力する機能を有する。こうした機能は、記憶媒体としての記憶手段12に記録したプログラムを、制御手段11が読み取ることで実現するが、特に本実施形態では、制御手段11を加熱制御部22と、表示報知制御部23として機能させるプログラムを備えている。
加熱制御部22は、主に被調理物の加熱調理に係る各部の動作を制御するもので、調理開始指示手段9の操作に伴う操作信号を受け取ると、扉開閉検出手段17からの検出信号により、扉4が閉じていると判断した場合に、マイクロ波加熱手段18やヒータ加熱手段19に制御信号を送出して、被調理物に対する種々の加熱調理を制御する。詳細には、調理開始指示手段9を操作する前に、項目選択手段8からの操作により、加熱の種類(レンジ加熱またはヒータ加熱の選択)や、加熱の時間や、加熱の出力または温度をそれぞれ設定するための情報が、制御手段11に取り込まれると、加熱制御部22がその設定した内容に基づきマイクロ波加熱手段18やヒータ加熱手段19を制御して、被調理物を加熱する手動調理機能と、こうした設定を行なうことなく、調理開始指示手段9を操作する前に、項目選択手段8からの操作により、ユーザが意図して選択した特定の調理メニューの情報が制御手段11に取り込まれると、加熱制御部22がその特定の調理メニューに対応する情報を調理メニュー情報記憶部13や材料情報記憶部14から読み出し、必要に応じてお気に入りメニューとしての登録の有無や、後述する糖質設定の情報やカロリー設定の情報を書き換えた後に、当該特定の調理メニューに従う加熱手順でマイクロ波加熱手段18やヒータ加熱手段19を制御して、被調理物を自動的に加熱する自動調理機能と、をそれぞれ備えている。
表示報知制御部23は、加熱制御部22と連携して、項目選択手段8からの操作信号に基づき、表示部7の表示に係る動作や報知手段20の報知に係る動作を制御するものである。図3〜図5は、表示報知制御部23が表示部7に表示させる画面の遷移を示している。図3において、(A)は電源投入直後に表示部7に表示される初期画面であり、この初期画面(A)はいわゆるタブ形式の画面で、その上側には使用頻度の高いメニューボタンを下側に表示する「毎日1」のタブボタンt1や「毎日2」のタブボタンt2と、手動調理のためのメニューボタンを下側に表示する「手動」のタブボタンt3と、料理集のメニューボタンを下側に表示する「料理集」のタブボタンt4と、報知手段20などの各種設定用のメニューボ夕ンを下側に表示する「設定」のタブボタンt5が横並びに配置される。初期画面(A)では、「毎日1」に関連した6つのメニューボタン、すなわち「レンジ」メニューボタンb1と、「お気に入り」メニューボタンb2と、「履歴」メニューボタンb3と、「ごはん」メニューボタンb4と、「おかず」メニューボタンb5と、「二品あたため」メニューボタンb6が、項目選択表示部として各々表示される。
初期画面(A)が表示される状態で、「料理集」のタブボタンt4上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、初期画面(A)から「料理集」の選択画面(B)に切替える。「料理集」の選択画面(B)では、「お料理選択」メニューボタンb7と、「献立選び」メニューボタンb8と、「レシピ付メニュー」ボタンb9と、「食材」メニューボタンb10と、「メニュー番号」メニューボタンb11と、「50音」メニューボタンb12が、項目選択表示部として各々表示される。
「料理集」の選択画面(B)が表示される状態で「レシピ付メニュー」メニューボタンb9上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、「料理集」の選択画面(B)からレシピ付の調理メニューの選択画面である「メニュー一覧画面」(C)に切替える。「メニュー一覧画面」(C)では、「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューボタンb13と、「マフィン(糖質カットスイーツ)」メニューボタンb14と、「ブラウニー(糖質カットスイーツ)」メニューボタンb15と、表示部7の画面表示をひとつ前の操作画面に切替える「戻る」ボタンb16と、複数のページが存在する際に他のページを表示させる「前へ」ボタンb17および「次へ」ボタンb18が、項目選択表示部として各々表示される。
ここで、それぞれのメニューボタンb13、b14およびb15で表示される、「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューと、「マフィン(糖質カットスイーツ)」メニューと、「ブラウニー(糖質カットスイーツ)」メニューは、調理メニュー情報記憶部13に前述した材料や作りかたなどのレシピ情報が記憶されており、表示部7の画面上で当該レシピ情報を表示可能なメニューである。また「メニュー一覧画面」(C)が表示される状態で「戻る」ボタンb16上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、ひとつ前の操作画面である「料理集」の選択画面(B)に切替える。
「メニュー一覧画面」(C)が表示される状態で、例えば「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューボタンb13上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、「メニュー一覧画面」(C)から「メニュー決定画面」(D)に切替える。メニュー決定画面(D)では、「戻る」ボタンb16と、表示された調理メニューの前述したレシピ情報を表示部7の画面上に表示する「レシピ」ボタンb19と、スタート画面である「メニュー画面」を表示部7の画面上に表示する「次へ」ボタンb20が、項目選択表示部として各々表示される。
メニュー決定画面(D)が表示される状態で「レシピ」ボタンb19上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、メニュー決定画面(D)から図4に示すような「レシピ情報」用の画面に切替える。「レシピ情報」用の画面(E)〜(M)では、表示部7の画面上側には、調理メニューの名前として例えば「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」と、その調理メニューに対応する番号として例えば「No.354」を示した調理メニュー表示部H2が配置され、その調理メニュー表示部H2の下側表示領域には、レシピ情報の内容として材料を示した材料表示部H3,H4や、作りかたを示した作りかた表示部H5,H6,H7,H8,H9,H10,H11の一つが選択的に配置される。そのため図4に示された実施例では、表示部7の一画面上に材料が第1ページ(E)および第2ページ(F)の2ページ、作りかたが第3ページ(G)〜第9ページ(M)の7ページで、全9ページにも渡ってレシピ情報が表示される。そして次のページに進みたいときには、「次へ」ボタンb18上をタッチ操作し、前のページに戻りたいときには、「前へ」ボタンb17上をタッチ操作する。そして「レシピ情報」用の画面(E)〜(M)のいずれの画面でも、「戻る」ボタンb16上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、ひとつ前の操作画面であるメニュー決定画面(D)に切替える。
表示報知制御部23は、調理メニュー情報記憶部13に記憶された情報から調理メニューで使用する材料を読み出し、材料情報記憶部14に記憶された材料情報、調理メニュー情報記憶部13に記憶された後述する糖質設定およびカロリー設定を基に、これらの材料のそれぞれの分量を算出して、第1ページ(E)の材料表示部H3や第2ページ(F)の材料表示部H4にそれぞれの材料および分量を表示するように構成されている。なお表示報知制御部23は、調理メニューで使用する材料および分量を基に、材料情報記憶部14に記憶された材料情報からレシピで使用する材料全体の糖質の量やカロリーの数値を算出して、例えば材料表示部H3,H4に表示するようにしてもよい。
メニュー決定画面(D)が表示される状態で「次へ」ボタンb20上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、メニュー決定画面(D)から、図5の(N)に示すような、スタート画面としての「メニュー画面」に切替える。「メニュー画面」(N)では、「戻る」ボタンb16と、糖質設定を選択設定する「変更」ボタンb21と、カロリー設定を選択設定する「変更」ボタンb22と、現在のメニュー画面の設定を調理メニュー情報記憶部13に記憶する「お気に入り登録」ボタンb23が、項目選択表示部として各々表示される。「お気に入り登録」ボタンb23上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は現在のメニュー画面の設定の調理メニューを調理メニュー情報記憶部13の「お気に入り」フォルダに記憶する。そして次回、初期画面(A)の「お気に入り」メニューボタンb2をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、例えば「メニュー一覧画面」(C)のような形式で「お気に入り」フォルダに記憶された調理メニューを選択可能に表示する「お気に入り」画面(図示せず)に切替える。なお、「お気に入り」フォルダ内に、例えば「お父さん」フォルダや「お母さん」フォルダなど、個人別のお気に入りフォルダを作成するように構成してもよく、「お気に入り」メニューボタンb2をタッチ操作すると、前述の「お気に入り」画面にさらに個人別のメニューボタン、例えば「お父さん」メニューボタンや「お母さん」メニューボタンが表示されるように表示報知制御部23が表示部7を制御してもよい。この場合、「お気に入り」画面および項目選択手段8がメニュー選択設定手段として作用する。また、これらのメニューボタンをタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、当該個人別のフォルダ内、例えば「お父さん」フォルダ内や「お母さん」フォルダ内に記憶された調理メニューを選択可能に表示する個人別のお気に入り画面、例えば「お父さん」画面や「お母さん」画面に切替えるように構成してもよく、ユーザ毎に好みの設定の調理メニューを登録でき、また素早く選択できるので、ユーザが調理メニューを再設定する手間や設定した調理メニューを探す手間を省くことができる。
「メニュー画面」(N)では、選択された調理メニューの情報を表示する表示要素として、当該調理メニューでスチーム加熱の調理を行なう行程がある時に点灯する「給水」の表示要素d1と、当該調理メニューで予熱を行なう行程がある時に予熱の目安の時間を表示する「予熱目安」の表示要素d2と、調理開始時に入れる角皿や深皿の種類と入れる位置が表示される「皿位置表示」の表示要素d3と、現在設定されている糖質設定が表示される「糖質設定」の表示要素d4と、現在設定されているカロリー設定が表示される「カロリー設定」の表示要素d5と、調理開始指示手段9を操作すると加熱調理が開始できる場合に表示される「スタートできます」の表示要素d6が各々表示される。ここで表示報知制御部23は、調理メニュー情報記憶部13に記憶された情報を読み出して、「給水」の表示要素d1と、「予熱目安」の表示要素d2と、「皿位置表示」の表示要素d3と、「糖質設定」の表示要素d4と、「カロリー設定」の表示要素d5の表示を各々制御しており、温度検出手段16や扉開閉検出手段17の検出情報などを基に「スタートできます」の表示要素d6を制御している。
「メニュー画面」(N)が表示される状態で糖質設定を選択設定する「変更」ボタンb21上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、「メニュー画面」(N)から「糖質設定」画面(O)に切替える。「糖質設定」画面(O)では、選択された調理メニューである「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」のレシピで使用する材料全体の糖質の量の目安の設定として、例えば1〜7の番号を表示する糖質表示要素d7が横方向に展開して配設され、現在の糖質設定として選択用表示要素d8が表示される。また表示部7の画面右下には、「スタートできます」の表示要素d5が表示される。そして「戻る」ボタンb16と、選択用表示要素d8を多めに調整可能にする多め選択用ボタンb24と、選択用表示要素d7を少なめに調整可能にする少なめ選択用ボタンb25が項目選択表示部として各々表示される。ここでは表示報知制御部23が、調理メニュー情報記憶部13に記憶された糖質設定の情報を読み出して、糖質表示要素d7の「4」の場所に選択用表示要素d8を表示するように制御しており、多め選択用ボタンb24および少なめ選択用ボタンb25で糖質設定を増減可能にしている。したがって、「糖質設定」画面(O)および項目選択手段8が糖質設定手段として作用しており、調理メニューのレシピのなかでも、ユーザの好みに合わせて糖質設定を増減することができ、またユーザの好みに合わせた糖質設定の調理メニューのレシピを表示部7に表示することで提供できるため、よりユーザの好みに合った、おいしい調理メニューを提供することができる。
また「メニュー画面」(N)が表示される状態でカロリー設定を選択設定する「変更」ボタンb22上をタッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を、「メニュー画面」(N)から「カロリー設定」画面(P)に切替える。「カロリー設定」画面(P)では、選択された調理メニューである「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」のレシピで使用する材料全体のカロリーの数値の目安の設定として、例えば1〜7の番号を表示するカロリー表示要素d9が横方向に展開して配設され、現在のカロリー設定として選択用表示要素d10が表示される。また表示部7の画面右下には、「スタートできます」の表示要素d5が表示される。そして「戻る」ボタンb16と、選択用表示要素d10を多めに調整可能にする多め選択用ボタンb26と、選択用表示要素d10を少なめに調整可能にする少なめ選択用ボタンb27が項目選択表示部として各々表示される。ここでは表示報知制御部23が、調理メニュー情報記憶部13に記憶されたカロリー設定の情報を読み出して、糖質表示要素d9の「4」の場所に選択用表示要素d10を表示するように制御しており、多め選択用ボタンb26および少なめ選択用ボタンb27でカロリー設定を増減可能にしている。したがって、「カロリー設定」画面(P)および項目選択手段8がカロリー設定手段として作用しており、調理メニューのレシピのなかでも、ユーザの好みに合わせてカロリー設定を増減することができ、またユーザの好みに合わせたカロリー設定の調理メニューのレシピを表示部7に表示することで提供できるため、よりユーザの好みに合った、おいしい調理メニューを提供することができる。
特にお菓子関連をおいしく作成するためには、レシピの材料や材料の分量が正確である必要があるが、本実施形態のオーブンレンジは材料情報、糖質設定およびカロリー設定を基に材料の分量を算出して表示部7に表示するため、ユーザの好みに合った、おいしい糖質カットスイーツを手軽に作成することができる。
なお「カロリー設定」画面(P)でカロリー設定を変更したときに、そのカロリー設定に対応した設定になるように糖質設定を自動的に変更する制御を行ない、また逆に、「糖質設定」画面(O)で糖質設定を変更したときに、その糖質設定に対応した設定になるようにカロリー設定を自動的に変更する制御を行なうように表示報知制御部23を構成してもよい。また「メニュー画面」(N)や「糖質設定」画面(O)や「カロリー設定」画面(P)に「レシピ」ボタンb19を配置し、「メニュー画面」(N)や「糖質設定」画面(O)や「カロリー設定」画面(P)から直接「レシピ情報」用の画面に切替えられるように構成してもよい。
本実施形態のオーブンレンジでは、おいしい「糖質カットスイーツ」の提供を提案しており、これは調理メニューで使用する材料や、加熱の時間、加熱の出力や温度などの加熱手段が被調理物に与えるエネルギー量などのレシピ情報にも反映されている。図6は、本実施形態のオーブンレンジのスポンジケーキのレシピと従来の当社、A社、B社およびC社のオーブンレンジのスポンジケーキのレシピで使用する材料を比較したものであり、本実施形態のスポンジケーキのレシピ案1に記載された材料は、「レシピ情報」用の画面の第1ページ(E)および第2ページ(F)の材料表示部H3および材料表示部H4に表示されるものである。
先ずスポンジ材料を比較すると、本実施形態のレシピ案1およびレシピ案2では、従来のスポンジケーキの当社、A社、B社およびC社のレシピと比較して略50%および略56%の糖質カット、略25%および略31%のカロリーカットを実現している。具体的には、従来のスポンジケーキの当社、A社、B社およびC社のレシピと比較して、薄力粉の分量を減らし、その減らした薄力粉の代わりにレシピ案1ではアーモンドプードルを使用し、レシピ案2ではきな粉を使用することで糖質をカットし、さらに生地にバターを使わずレシピ案1では豆腐を使用し、レシピ案2では牛乳の量を増加させることでカロリーをカットしている。またレシピ案1およびレシピ案2共に、砂糖の量を減らすことで糖質およびカロリーをカットしている。
ここで、スポンジ材料の砂糖の量を減らすと、メイラード反応が起こりにくくなり、従来と同一の時間・同一の強さで加熱しても焼き色がつきにくく、色味が変化してしまう。また生地のふっくら感が少なくなってしまう。そのため本実施形態のオーブンレンジは、表示報知制御部23が、材料情報記憶部14に記憶された材料情報、調理メニュー情報記憶部13に記憶された現在の糖質設定およびカロリー設定を基に材料の分量を算出して加熱制御部22に情報を送信し、加熱制御部22は、当該情報を受信して、特に砂糖の量に対応して、加熱手段が被調理物であるスポンジ材料に与えるエネルギー量、例えば加熱時間や、加熱の出力または温度などを増減させるように当該加熱手段を制御している。
図6を参照して詳しく説明すると、(1)は、本実施形態のオーブンレンジのレシピのスポンジ材料を、従来のレシピと同様に、ヒータ加熱手段19により予熱あり、160度で25分加熱調理した生地の仕上がりの結果をオモテ、ウラ、断面で示している。従来のオーブンレンジのレシピのスポンジ材料で同様に加熱した生地の仕上がりの結果と比較すると、オモテ、ウラ共に焼き色が薄く、また生地のふっくら感が少なくなっていることが分かる。その一方で(2)は、本実施形態のオーブンレンジのレシピのスポンジ材料を本実施形態のオーブンレンジで加熱調理した生地の仕上がりの結果をオモテ、ウラ、断面で示している。ここでは加熱制御部22が、表示報知制御部23からの情報を受信して、ヒータ加熱手段19により予熱あり、160度で30分加熱調理しており、加熱制御部22が、当該スポンジ材料が従来のものよりも砂糖が50g減少していることに対応して、従来のスポンジケーキのレシピよりも5分長く加熱するようにヒータ加熱手段19を制御している。そのため、この生地の仕上がりを前述の従来のスポンジケーキの生地の仕上がりと比較しても、オモテ、ウラ共に焼き色は遜色がなく、生地のふっくら感も遜色がない仕上がりになっていることが分かる。このように、糖質設定やカロリー設定を変更してレシピの材料の分量を変更になっても、ユーザが設定しなおすことなく自動的に被調理物であるスポンジ材料に適切な加熱調理を行なうように加熱制御部22が調整するため、ユーザの手間を省くことができる。特にお菓子関連をおいしく作成するためには、レシピの材料や材料の分量により、加熱手段が被調理物に与えるエネルギー量を適切に変更する必要があるが、本実施形態のオーブンレンジは自動的に被調理物に適切な加熱調理を行なうように加熱制御部22が調整するため、ユーザの好みに合った、おいしい糖質カットスイーツを手軽に作成することができる。
次にクリーム材料を比較すると、本実施形態のレシピ案1およびレシピ案2では、従来の当社のレシピと比較して、クリームの略半量にヨーグルトを入れることでカロリーカットを実現している。しかしながら動物性の動物性の生クリームにヨーグルトを入れると、時間経過と共に柔らかくなり、水っぽくなってしまう。図7を参照して詳しく説明すると、(1)は、ホイップクリームの材料として動物性の生クリーム150g、ヨーグルト150g、砂糖24gで泡立てたクリームの仕上がりおよび時間経過後の結果を示しており、泡立て直後は当該クリームを生地に塗ってデコレーションすることが可能である硬さである一方で、時間の経過に伴い、当該クリームが、生地にデコレーションできないくらい柔らかく、かつ水っぽくなるという結果になった。
そこで本実施形態のレシピ案1およびレシピ案2では、ホイップクリームの材料として動物性の生クリームではなく植物性のクリームを採用し、前述の問題を解消している。(2)は植物性のクリーム200g、ヨーグルト100g、砂糖24gで泡立てたクリームの仕上がりおよび時間経過後の結果を示しており、泡立て直後は当該クリームを生地に塗ってデコレーションすることが可能である硬さであり、2時間後、4時間後と時間が経過しても、当該クリームの形状を維持できるくらいの硬さのままであるという結果になった。
図6を参照してクリーム材料を比較すると、本実施形態のレシピ案1およびレシピ案2では前述のホイップクリームの材料を採用し、従来の当社のレシピと比較して略46%の糖質カットおよび略39%のカロリーカットを実現していることが分かる。また本実施形態のレシピ案1およびレシピ案2をA社およびB社のレシピと比較(C社のオーブンレンジのレシピは、クリームの材料が「適量」となっていたため、比較ができなかった)すると、100g当りの糖質は28%のカットおよび同等である一方で、100g当りのカロリーは略32%のカットを実現していることが分かる。具体的には、従来のスポンジケーキの当社、A社およびB社のレシピと比較して、クリームの分量を減らし、その減らしたクリームの代わりにヨーグルトを使用することでカロリーをカットしている。また砂糖の量を減らすことで糖質およびカロリーをカットしている。
次に、上記構成のオーブンレンジについて、その作用を説明すると、前述したように、図3に示す初期画面(A)で「料理集」のタブボタンt4上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を初期画面(A)から「料理集」の選択画面(B)に切替え、「料理集」の選択画面(B)で「レシピ付メニュー」メニューボタンb9上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「メニュー一覧画面」(C)に切替える。ここで例えば、「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューボタンb13上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「メニュー決定画面」(D)に切替える。
ここで例えば、「レシピ」ボタンb19上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「レシピ情報」用の画面の第1ページ(E)に切替える。このとき表示報知制御部23は、調理メニュー情報記憶部13に記憶された情報から調理メニューで使用する材料を読み出し、材料情報記憶部14に記憶された材料情報、現在登録されている糖質設定の情報(例えば「4」)およびカロリー設定の情報(例えば「4」)を基に、これらの材料のそれぞれの分量を算出して、例えば第1ページ(E)の材料表示部H3および第2ページ(F)の材料表示部H4の表示のような材料および分量を、表示部7の画面に表示する。なお、糖質の量やカロリーの数値を算出して材料表示部H3,H4に表示する構成の場合、表示報知制御部23は、これらに併せて算出された糖質の量の値やカロリーの数値を材料表示部H3,H4に表示する。
その後、「戻る」ボタンb16上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「メニュー決定画面」(D)に切替え、ここで「次へ」ボタンb20上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「メニュー画面」(N)に切替える。「メニュー画面」(N)では、表示報知制御部23が、現在調理メニュー情報記憶部13に登録されている糖質設定である「4」を「糖質設定」の表示要素d4に、現在調理メニュー情報記憶部13に登録されているカロリー設定である「4」を「カロリー設定」の表示要素d5に表示するように表示部7の画面表示を制御する。
ここで例えば「変更」ボタンb21上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「糖質設定」画面(O)に切替える。「糖質設定」画面(O)では、表示報知制御部23が、調理メニュー情報記憶部13に記憶された糖質設定の情報を読み出して、糖質表示要素d7の「4」の場所に選択用表示要素d8を表示するように制御する。ここで例えば、多め選択用ボタンb24上を1回タッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は現在の糖質設定の情報「3」を調理メニュー情報記憶部13に記憶させ、併せて、表示部7の画面表示で糖質表示要素d7の「3」の場所に選択用表示要素d8を表示させるように制御する。その後、例えば「レシピ情報」用の画面に移動すると、表示報知制御部23は、材料情報記憶部14に記憶された材料情報、調理メニュー情報記憶部13に記憶された変更された糖質設定である「3」および現在のカロリー設定である「4」を基に、調理メニューの材料のそれぞれの分量を算出し、例えば前述の材料表示部H3,H4の表示と比較して、アーモンドパウダーの分量を減少させ、薄力粉や砂糖の分量を増加させて糖質の量を増加させた調理メニューの材料の分量を表示部7の画面に表示するように制御する。
その後、例えば「メニュー画面」(N)に移動して調理開始指示手段9を押動操作すると、加熱制御部22は、材料情報記憶部14に記憶された材料情報、変更された糖質設定である「3」や現在のカロリー設定である「4」を基に表示報知制御部23で算出された情報を受信し、例えば160度で予熱するようにヒータ加熱手段19を制御し、温度検出手段16からの検知信号で予熱が完了したと判断すると、報知手段20でユーザに報知するように制御する。ユーザが調理室3に被調理物であるスポンジの生地を入れ、扉4を閉めたことを扉開閉検出手段17の検出信号で検知すると、加熱制御部22は、例えば糖質設定が「4」のときよりも増加するように変更された砂糖の分量に対応して、例えば糖質設定が「4」のときよりも所定時間だけ減少させた加熱時間で加熱するようにヒータ加熱手段19を制御する。そして加熱制御部22は、タイマからの計時で加熱時間が終了したと判断すると、報知手段20でユーザに報知するように制御する。
スポンジの生地の加熱中、ユーザは材料表示部H4の<ホイップクリーム>に表示された材料を泡立ててホイップクリームを作成しておく。そして調理室3から焼きあがったスポンジの生地を取出し、当該スポンジの生地を材料表示部H4に表示された材料、具体的には前述のホイップクリームやいちごでデコレーションする。このときホイップクリームが余った場合は、当該ホイップクリームをアイスにアレンジしてもよい。
また糖質設定が「4」、カロリー設定が「4」と表示された前述の「メニュー画面」(N)で、例えば「変更」ボタンb22上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「カロリー設定」画面(P)に切替える。「カロリー設定」画面(P)では、表示報知制御部23が、調理メニュー情報記憶部13に記憶された糖質設定の情報を読み出して、糖質表示要素d9の「4」の場所に選択用表示要素d10を表示するように制御する。ここで例えば、少なめ選択用ボタンb27上を1回タッチ操作すると、項目選択手段8からの操作信号を受けて、表示報知制御部23は現在のカロリー設定の情報「5」を調理メニュー情報記憶部13に記憶させ、併せて、表示部7の画面表示で糖質表示要素d9の「5」の場所に選択用表示要素d10を表示させるように制御する。その後、例えば「レシピ情報」用の画面に移動すると、表示報知制御部23は、材料情報記憶部14に記憶された材料情報、調理メニュー情報記憶部13に記憶された現在の糖質設定である「4」および変更されたカロリー設定である「5」を基に算出し、例えば前述の材料表示部H3,H4の表示と比較して、植物性クリームの分量を減少させ、ヨーグルトの分量を増加させてカロリーを減少させた調理メニューの材料の分量を表示部7の画面に表示するように制御する。
その後、例えば「メニュー画面」(N)に移動して「お気に入り登録」ボタンb23上をタッチ操作すると、表示報知制御部23は、現在のメニュー画面である、糖質設定が「4」、カロリー設定が「5」の設定の「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」を調理メニュー情報記憶部13の「お気に入り」フォルダに記憶する。なお、「お気に入り」フォルダ内に「お父さん」フォルダや「お母さん」フォルダが作成される構成の場合は、例えば当該設定の「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」を調理メニュー情報記憶部13の「お気に入り」フォルダの例えば「お父さん」フォルダに記憶してもよい。
そして次回、初期画面(A)の「お気に入り」メニューボタンb2をタッチ操作すると、表示報知制御部23は「お気に入り」フォルダ(「お父さん」フォルダに記憶した場合は「お気に入り」フォルダ内の「お父さん」フォルダ)に記憶された当該設定の「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」を選択可能に表示するように制御する。その後、この「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」を選択すると、表示報知制御部23は表示部7の画面表示を「メニュー決定画面」(D)に切替える。その後の作用については、前述と同様なので説明を省略する。
図10は、本実施形態のオーブンレンジのマフィンのブラウニーのレシピと従来の当社、B社およびC社のブラウニーのレシピの材料を比較(A社のオーブンレンジでは、ブラウニーのレシピの掲載がなかったため、比較ができなかった)したものであり、本実施形態のマフィンのレシピ案に記載された材料は、例えば「メニュー一覧画面」(C)で「ブラウニー(糖質カットスイーツ)」メニューボタンb15上をタッチ操作し、「メニュー決定画面」(D)で「レシピ」ボタンb19上をタッチ操作したときに切替わる「レシピ情報」用の画面の第1ページ(E)および第2ページ(F)の材料表示部H3および材料表示部H4に表示されるものである。材料を比較すると、本実施形態のレシピ案では、従来の当社、B社およびC社のブラウニーのレシピと比較して、100g当り略54%、略54%および略65%の糖質カット、100g当り略37%、略34%および略34%のカロリーカットを実現している。具体的には、本実施形態のブラウニーのレシピ案では、従来の当社およびC社のブラウニーのレシピと比較して、薄力粉の分量を減らし、その減らした薄力粉の代わりにアーモンドプードルを使用することで糖質をカットし、さらにバターを使わず絹ごし豆腐を使用することでカロリーをカットしている。上記構成のオーブンレンジの作用については、実施例1と同様であるので説明を省略する。
以上のように、本実施形態の加熱調理器としてのオーブンレンジは、調理メニュー情報記憶部13に予め記憶保持された複数の調理メニューの中から、特定のメニューとしての、例えば「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューのレシピの材料および分量を表示する表示部7と、レシピの材料および当該材料のそれぞれの分量を記憶する調理メニュー情報記憶部13と、レシピの材料の単位数量当りのカロリーの数値と前記材料の単位数量当りに含まれる糖質の量とを含む材料情報を記憶する材料情報記憶部14と、調理メニュー情報記憶部13に記憶されたレシピの材料および分量を表示部7に表示するように制御する表示制御手段としての表示報知制御部23と、レシピで使用する材料全体の糖質の量の設定である糖質設定を増減可能にする糖質設定手段としての「糖質設定」画面(O)および項目選択手段8と、レシピで使用する材料全体のカロリーの数値の設定であるカロリー設定を増減可能にするカロリー設定手段としての「カロリー設定」画面(P)および項目選択手段8と、を備え、表示報知制御部23は、調理メニュー情報記憶部13からレシピの材料を読み出し、材料情報、糖質設定およびカロリー設定を基にレシピの材料のそれぞれの分量を算出して、表示部7に表示するように制御している。
この場合、糖質カットスイーツのメニューのレシピのなかでも、ユーザの好みに合わせて糖質設定およびカロリー設定を増減することができ、またユーザの好みに合わせた糖質カットスイーツのメニューのレシピを表示部7に表示することで提供できるため、よりユーザの好みに合った、おいしい糖質カットスイーツを手軽に作成することができる。
また本実施形態のオーブンレンジは、被調理物としての、例えばスポンジ材料を加熱する加熱手段としての、例えばヒータ加熱手段19やマイクロ波加熱手段18と、「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューに従う所定の手順でスポンジ材料を加熱調理するようにヒータ加熱手段19やマイクロ波加熱手段18を制御する加熱制御部22と、をさらに備え、表示報知制御部23は、算出したレシピの材料のそれぞれの分量の情報を加熱制御部22に送信し、加熱制御部22は、当該情報を受信して、算出したレシピの材料における特定の材料である、例えば砂糖の量に対応して、ヒータ加熱手段19やマイクロ波加熱手段18が被調理物に与えるエネルギー量を増減させるようにヒータ加熱手段19やマイクロ波加熱手段18を制御している。
この場合、糖質設定やカロリー設定を変更して、レシピの材料の分量を変更になっても、ユーザが設定しなおすことなく自動的に被調理物であるスポンジ材料に適切な加熱調理を行なうように加熱制御部22が調整するため、ユーザの手間を省くことができ、またユーザの好みに合った、おいしい糖質カットスイーツを手軽に作成することができる。
また本実施形態のオーブンレンジは、調理メニュー情報記憶部13が、算出したレシピの材料のそれぞれの分量である「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューのレシピの材料および当該材料のそれぞれの分量を個人別に記憶する個人別フォルダとしての、例えば「お父さん」フォルダや「お母さん」フォルダを有してもよく、「お父さん」フォルダや「お母さん」フォルダに記憶された「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューを選択的に設定可能にするメニュー選択設定手段としての、「お気に入り」画面、個人別のメニューボタン、例えば「お父さん」メニューボタンや「お母さん」メニューボタン、および項目選択手段8をさらに備えてもよい。そのため、ユーザが「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューを再設定する手間や設定した「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」を探す手間を省くことができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更可能である。例えば本実施形態では、表示部7に表示された「糖質設定」画面(O)や「カロリー設定」画面(P)で、項目選択手段8を使用して糖質設定やカロリー設定を行なっているが、例えば糖質設定手段やカロリー設定手段として、操作パネル部6に糖質設定用やカロリー設定用のスライドスイッチやトグルスイッチ、ロータリースイッチを設けるように構成してもよい。また本実施形態では、糖質設定やカロリー設定を基に調理メニューで使用する材料の分量を算出しているが、材料の分量、例えば砂糖や薄力粉の分量を調理メニュー情報記憶部13に入力設定できるように構成し、それを基に調理メニューで使用する材料の分量を算出できるように構成してもよい。
また本実施形態では表示報知制御部23が、材料情報記憶部14に記憶された材料情報、調理メニュー情報記憶部13に記憶された現在の糖質設定およびカロリー設定を基に材料の分量を算出する構成にしているが、本発明ではこれに限定されるものではなく、材料情報記憶部14を備えずに、特定の調理メニュー、例えば「スポンジケーキ(糖質カットスイーツ)」メニューのレシピ情報が、糖質設定およびカロリー設定の組み合わせの数、例えば実施例1の場合は7×7の49個存在するように構成し、これらのレシピ情報毎に加熱時間や、加熱の出力または温度などが設定されて加熱制御部22が当該加熱手段を制御するように構成してもよい。この場合、現在の糖質設定およびカロリー設定を基にレシピ情報が選択され、レシピ情報毎にレシピの材料の分量や、加熱手段が被調理物に与えるエネルギー量が固定されるため、表示報知制御部23がレシピの材料の分量を算出する必要がなく、オーブンレンジの構造の簡素化ができる。また、各手段や各部の構成は本実施形態のものに限定されず、適宜変更が可能である。