JP2020181898A - 熱伝導性シート - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導性が高く、粘着力も強く、かつ十分な難燃性を有する熱伝導性シートを提供する。【解決手段】少なくとも熱伝導性フィラー、水和金属化合物、赤リン、アクリル粘着剤を含む熱伝導層と、該熱伝導層の上に設けられた粘着層を有し、該熱伝導層中の熱伝導性フィラーの含有量が50体積%以上、水和金属化合物の含有量が10体積%以上、赤リンの含有量が0.8〜2.3体積%であり、粘着層が少なくともアクリル粘着剤を含有し、粘着層中の熱伝導性フィラーと水和金属化合物の合計含有量が30体積%以下であり、粘着層の厚みが熱伝導層の厚みの1/5以下であることを特徴とする熱伝導性シート。【選択図】なし

Description

本発明は、パソコン、携帯電話、PDAなどの電子機器や、LED、EL等の照明及び表示機器など、種々の装置の放熱に利用される熱伝導性シートに関する。
近年、演算素子や発光素子の著しい性能向上に伴い、パソコン、携帯電話、PDAなどの電子機器や、LED、EL等の照明及び表示機器などの性能向上は著しい。一方、演算素子や発光素子の性能向上に伴い発熱量も著しく増加していることから、電子機器、照明及び、表示機器等における放熱をどのように行うかは重要な課題となっている。熱対策として、演算素子や発光素子の発生する熱をできるだけ迅速に広い面積に拡散させて放熱する方法は冷却効率を上げることを目的としたもので、積極的に冷却をするものではないが、携帯電話やパソコンなどの小型電子機器や照明における冷却方法としては最も現実的なものである。
このような熱を拡散させる熱伝導シートの使用量は急速に拡大している。熱伝導シートは一般的に、熱伝導性のフィラーを、バインダー成分中に分散した複合材料であって、熱伝導性のフィラーとしてはシリカフィラーやアルミナフィラーが多く用いられている。また、さらに高い熱伝導性を要求される場合は窒化アルミニウムや窒化ホウ素が用いられたり、より高密度に熱伝導性フィラーを充填するようされたり、より大型の熱伝導性フィラーを用いられたりされてきた。
熱伝導シートのバインダーにはシリコーン樹脂やエポキシ樹脂、アクリル樹脂などが用いられる。熱伝導性シートを接着する際に位置ずれが問題になる場合には粘着性を有するアクリル樹脂、いわゆるアクリル粘着剤をバインダーとして用いる(例えば特許文献1)。また粘着性のないシリコーン樹脂の場合、シリコーンゴムの粘着性を補うために、シリコーンゴムからなる絶縁放熱シートの少なくとも片面に粘着剤層を設ける方法が提案されている(例えば特許文献2)。
熱伝導性シートはその性質上、熱源に隣接して用いられる。そのため、難燃性が強く要求され、特に厳しい場合にはUL94規格でのV−0レベルを満たすことが要求される。このため、熱伝導シートには臭素系難燃剤やリン化合物系難燃剤、水和金属化合物、赤リンなどの各種難燃剤が併用される(例えば特許文献3や特許文献4)。
また、熱伝導シートを多層化する方法が各種提案されている。例えば特開2012−233049号公報(特許文献5)では、熱伝導層と粘着層との界面接着力が高く、各層の特性を安定させるために、機能性層形成用塗液と粘着層形成塗液とを同時に塗布する方法が提案されている。また、特開2012−109313号公報(特許文献6)では、非球状粒子と50℃以下のガラス転移温度を有する有機高分子化合物とを含む熱伝導層の表面に粘着層を設ける方法が提案されている。
特開2005−187567号公報 特開昭60−157244号公報 特開2006−206691号公報 特開2003−238760号公報 特開2012−233049号公報 特開2012−109313号公報
近年の電子機器の高集積化、高速化に伴い、電子機器からの発熱量は増加の一途をたどっている。従って前述の通りこの熱をいかに外部に逃すのかが大きな課題になっている。熱伝導性シートは前述の通り、熱伝導性フィラーをバインダー中に分散させた複合材料であり、熱伝導性シートは熱伝導性フィラーとバインダー成分を少なくとも含有する。該複合材料中の熱伝導性フィラー(P)とバインダー成分(B)との比率(P/B比)は、熱伝導性シートの熱伝導性に深く相関しており、P/B比を高めると熱伝導性が高くなる。さらに同じP/B比の時には熱伝導性フィラーの平均粒径が大きいほど、また熱伝導率の高い物質からなる熱伝導性フィラーを用いると熱伝導性は高くなる。一方でこれらの熱伝導性を高める方法を取ると、バインダー量が少なくなるため、特にバインダーとして粘着剤を用いる場合は粘着力が小さくなっていくという問題を有している。
特許文献5や6にあるように熱伝導性シートを2層以上に分け、熱を通す熱伝導層と粘着力を担保する粘着層に分けることで前記の通りP/B比を高くしたり、大型の熱伝導性フィラーを用いても粘着力を維持できる点、非常に有用な方法である。
一方で前述の通り、熱伝導性シートは熱源の近くに配置されることもあり、火災にならないよう難燃性を有することが強く求められる。しかしながら多層化した熱伝導性シートは燃焼しやすいバインダーを多く含有する粘着層と、熱伝導性シートが燃焼した際に発する熱を伝播しやすい熱伝導層を有するため、熱伝導性フィラーとバインダーが混ざった熱伝導層のみを有する単層型の熱伝導性シートに比べ、非常に燃焼しやすい性質を有する。しかしながら、これまで知られている方法では、十分な難燃性を有する多層型の熱伝導性シートを作製する方法は知られていなかった。
従って本発明の目的は熱伝導性が高く、粘着力も強く、かつ十分な難燃性を有する熱伝導性シートを提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の熱伝導性シートによって解決できることを見出した。
少なくとも熱伝導性フィラー、水和金属化合物、赤リン、アクリル粘着剤を含む熱伝導層と、該熱伝導層の上に設けられた粘着層を有し、該熱伝導層中の熱伝導性フィラーの含有量が50体積%以上、水和金属化合物の含有量が10体積%以上、赤リンの含有量が0.8〜2.3体積%であり、粘着層が少なくともアクリル粘着剤を含有し、粘着層中の熱伝導性フィラーと水和金属化合物の合計含有量が30体積%以下であり、粘着層の厚みが熱伝導層の厚みの1/5以下であることを特徴とする熱伝導性シート。
本発明によって、熱伝導性が高く、粘着力も強く、かつ十分な難燃性を有する熱伝導性シートを提供することが可能となる。
本発明の熱伝導性シートは、少なくとも熱伝導性フィラー、水和金属化合物、赤リン、アクリル粘着剤を含む熱伝導層と、該熱伝導層の上に設けられた粘着層を有する。
<熱伝導層>
本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層は熱伝導性フィラーを有する。本発明において、熱伝導性フィラーとは熱伝導度が10W/m・K以上ある無機フィラーであればいかなる無機フィラーでも用いることができ、例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、炭化珪素、炭酸マグネシウム、ダイヤモンドなどの無機フィラーが挙げられる。中でも高い熱伝導度を有し、かつ安価な酸化マグネシウムフィラーを含有することが好ましい。かかる酸化マグネシウムフィラーは、金属マグネシウムを燃焼して酸化する方法や、水酸化マグネシウムまたは炭酸マグネシウムを焼成して熱分解する方法などで得ることができる。水酸化マグネシウムとしては、海水中のマグネシウム塩と水酸化カルシウムとの反応で沈殿したものが例示される。炭酸マグネシウムとしては、マグネサイト鉱石として産出したものなどが例示される。その他としては、電融酸化マグネシウムを粉砕・分級することによって得られる結晶性の高い酸化マグネシウムが例示される。上記した金属マグネシウム、水酸化マグネシウム、及び炭酸マグネシウムの焼成温度としては特に制限はなく、任意の焼成温度で焼成した酸化マグネシウムを用いることができる。
熱伝導性フィラーの形状は特には限定されず、球状、立方体状、直方体状、八面体、十四面体などの多面体状、不定形、繊維状のものを適宜使用することができる。
本発明で用いる熱伝導性フィラーは粒径60μm以上の熱伝導性フィラーが60質量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは70〜80質量%の範囲であり、かつ粒径が150μm以上の熱伝導性フィラーが20質量%以下の範囲であることが好ましい。この範囲を外れると耐水性、粘着力、熱伝導性、熱抵抗などの諸性能が悪くなることがある。なお上記した熱伝導性フィラーの粒径は、例えばレーザー散乱式粒度分布計を用いて測定することができるが、一般的に粒度分布計は粒径とその個数分布を測定するので、質量分布は熱伝導性フィラーを球形と仮定し、その粒径と密度から質量分布を計算して求める。本発明において熱伝導性フィラーの質量分布が上記の範囲に入る範囲で市販の熱伝導性フィラーを2種以上混合して用いることができる。なお、市販の熱伝導性フィラーの算術平均粒径は1〜100μmが好ましく、さらに好ましくは5〜60μmである。
本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層が含有する熱伝導性フィラーはシランカップリング剤による表面処理や、国際公開第2015/122427号パンフレットに記載のハロゲン化物処理、特開2015−13949号公報に記載のリン酸エステル化合物処理など、公知の処理も施すことができる。また、これらの表面処理を組み合わせて用いることも可能である。この中でもシランカップリング剤処理が特に好ましい。
熱伝導性フィラーの表面処理に好ましく使用するシランカップリング剤としては、モノマーあるいはオリゴマーのいずれであってもよい。かかるモノマーとしては、具体的には、R Si(OR4−kの構造式で示される化合物を例示することができ、ここで、kは1〜3の整数であり、Rは活性水素を有する基(例えばアミノ基、メルカプト基、ウレイド基など)、重合性反応基(例えばビニル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、スチリル基など)、活性水素と反応し得る基(例えばエポキシ基、イソシアネート基など)、アルキル基(直鎖状、分岐状及び環状のいずれでもあってもよく、炭素原子数が2〜18の範囲内にあることが好ましい)、及びフェニル基が挙げられ、ORはメトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基から選択される基であり、kが1〜2の場合(ORが2以上の場合)、ORは同一であっても異なっていてもよい。
上記したシランカップリング剤のうち、アミノ基を有するシランカップリング剤、ビニル基を有するシランカップリング剤、アルキル基を有するシランカップリング剤等が好ましい。
アミノ基を有するシランカップリング剤の例としては、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン及びN−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシランの塩酸塩等が挙げられる。
ビニル基を有するシランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン及びビニルトリエトキシシランなどのビニルシラン等が挙げられ、アルキル基を有するシランカップリング剤の例としてはヘキシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、デシルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。中でも粘着性の良好な熱伝導材料が得られる観点からビニル基を有するシランカップリング剤がより好ましい。
熱伝導性フィラーのシランカップリング剤による表面の処理方法は、乾式法、湿式法のいずれであっても良い。
本発明において、水和金属化合物とは、分解開始温度が150〜500℃の範囲にあって、一般式M・XHO(ここにMは金属、m、nは金属の原子価によって定まる1以上の整数、Xは含有結晶水の数を示す数)で表される化合物または該化合物を含む複塩である。水和金属化合物としては、例えば水酸化アルミニウム[Al・3HO;またはAl(OH)]、ベーマイト[Al・HO;またはAlOOH]、水酸化マグネシウム[MgO・HO;またはMg(OH)]、水酸化カルシウム[CaO・HO;またはCa(OH)]、水酸化亜鉛[Zn(OH)]、珪酸[HSiO;またはHSiO;またはHSi]、水酸化鉄[Fe・HO;またはFeO(OH)]、水酸化銅[Cu(OH)]、水酸化バリウム[BaO・HO;またはBaO・9HO]、酸化ジルコニウム水和物[ZrO・nHO]、酸化スズ水和物[SnO・HO]、塩基性炭酸マグネシウム[3MgCO・Mg(OH)・3HO]、ハイドロタルサイト[6MgO・Al・HO]、ドウソナイト[NaCO・Al・nHO]、硼砂[NaO・B・5HO]、ホウ酸亜鉛[2ZnO・3B・3.5HO]などを粉末に加工したフィラーを挙げることができる。これらの水和金属化合物は、単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。これらの水和金属化合物の中でも、熱伝導性が高く、高い難燃性を発揮するという理由から、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムが特に好ましい。
水和金属化合物の形状は特に限定されず、バルク状、針形状、板形状、層状であってもよい。バルク形状には、例えば球形状、直方体形状、破砕状またはそれらの異形形状が含まれる。水和金属化合物フィラーの算術平均粒径は9μm以下が好ましく、より好ましくは6μm以下である。
水和金属化合物は熱伝導性フィラーと同様にシランカップリング剤による表面処理や、その他の表面処理を組み合わせて用いることも可能である。この中でもシランカップリング剤処理が特に好ましい。なお、表面処理によるフィラーの質量、体積の増加量は極めて微小であるので、本発明においては表面処理済みフィラーの質量、体積は表面処理なしフィラーの質量、体積と同じであると見なす。
本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層は赤リンを含有する。赤リンとしては、一般的に用いられる未処理の赤リンや、樹脂被膜、金属水酸化物被膜などで被膜処理された赤リンを使用することができ、特に限定はされないが、取り扱い容易性の観点から被膜処理された赤リンであることが好ましい。またその粒径は、特に限定はされないが赤リン系難燃剤として流通している算術平均粒径100μm以下のものが使用でき、製造時や使用時の取り扱いの観点で1〜20μmであることがより好ましい。
本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層はアクリル共重合体と粘着付与剤をその成分として含有するアクリル粘着剤をバインダーとして有する。アクリル共重合体としてはアクリルモノマーを含む複数のモノマー成分を重合したアクリル共重合体を用いることができる。アクリルモノマーを含めて使用できるモノマー成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等のカルボキシル基含有モノマーまたはその無水物(例えば無水マレイン酸等)、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸ノナデシル、(メタ)アクリル酸エイコシル等の炭素数が1〜20の直鎖または分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシトリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸3−メトキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−エトキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸4−エトキシブチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキル、アリルアルコール等のヒドロキシル基(水酸基)含有モノマー、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアクリルアミド等のアミド基含有モノマー、(メタ)アクリル酸アミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等のアミノ基含有モノマー、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジル等のグリシジル基含有モノマー、アクリロニトリルやメタクリロニトリル等のシアノ基含有モノマー、N−ビニル−2−ピロリドン、(メタ)アクリロイルモルホリンの他、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール等の複素環含有ビニル系モノマー、ビニルスルホン酸ナトリウム等のスルホン酸基含有モノマー、2−ヒドロキシエチルアクリロイルフォスフェート等のリン酸基含有モノマー、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド等のイミド基含有モノマー、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート等のイソシアネート基含有モノマー等が挙げられる。
本発明においてアクリル共重合体の重量平均分子量(以下、Mwという)は、30万〜180万が好ましく、40万〜150万がより好ましく、50万〜130万がさらに好ましい。Mwを30万〜180万の範囲にすることで、粘着物性と塗工性の両立が容易になる。なお、本発明でMwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定したポリスチレン換算の値である。
本発明において熱伝導性シートの凝集力をより一層向上させ、安定した熱伝導率を得る上で、アクリル共重合体とともに架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、エポキシ架橋剤、イソシアネート架橋剤、金属キレート架橋剤、アジリジン架橋剤等を使用することができる。中でも、イソシアネート架橋剤及びエポキシ架橋剤を使用することが好ましい。なお、本発明において架橋剤の量はバインダー成分量に含むものとする。
エポキシ架橋剤として好適な例としては、例えばビスフェノールA−エピクロロヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N′,N′−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、及びN,N,N′,N′−テトラグリシジルアミノフェニルメタン等が挙げられる。
イソシアネート化合物として好適な例としては、例えばトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、及びポリメチレンポリフェニルイソシアネート等のジイソシアネートとトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、ならびにそのビュレット体、ならびにそのイソシアヌレート体、ならびに前記ジイソシアネートと、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、及びポリイソプレンポリオール等のうちのいずれかのポリオールとのアダクト体などの分子内に3個以上のイソシアネート基を有する化合物;トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、及びポリメチレンポリフェニルイソシアネート等のジイソシアネート、ならびにヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体等の分子内に2個のイソシアネート基を有する化合物;等が挙げられる。これらの中でも、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体が、粘着物性を容易に調整できるため好ましい。なお、イソシアネート基の個数は平均個数である。
粘着付与剤としては、公知の粘着付与剤を用いることができ、例えばロジン系樹脂、テルペン系樹脂、脂環族炭化水素樹脂、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂(油性フェノール樹脂)等が挙げられる。中でも高い粘着力を出すことができるロジン系樹脂やテルペン系樹脂を用いることが好ましい。ロジン系樹脂の好適な例としては、ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジンの未変性ロジンをアルコールなどでエステル化したロジンエステルや、未変性ロジンを変性した不均化ロジン、重合ロジン、水添ロジンなどの変性ロジン、これら変性ロジンをさらにアルコールなどでエステル化した不均化ロジンエステル、重合ロジンエステル、水添ロジンエステルなどの変性ロジンエステル、未変性ロジンにフェノールを付加したロジンフェノール等が挙げられる。これらの中でも粘着力及び透明性がより向上するためロジンエステル、及び変性ロジンエステルが好ましい。なお、ロジンエステル及び変性ロジンエステルには、エステル化に用いたアルコールなどの水酸基の一部が未反応で残存している場合もある。エステル化に用いるアルコールは、メタノールなどの単官能アルコール、エチレングリコールなどの2官能アルコール、グリセリンなどの3官能アルコール、及びペンタエリスリトールなどの4官能アルコールが挙げられるが、アクリル系共重合体との相溶性を考慮すると3官能以下のアルコールが好ましい。テルペン系樹脂としては、テルペンモノマーを重合した樹脂であれば特に限定されず、例えば、テルペンフェノール樹脂、ジペンテン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、酸変性テルペン樹脂、スチレン化テルペン樹脂などのテルペン系樹脂が挙げられるが、好ましくはテルペンモノマーとフェノールを共重合したテルペンフェノール樹脂である。これら粘着付与剤は単独でも複数の種類でも用いることができ、アクリル共重合体に対し10〜70質量%で用いられることが好ましい。
本発明で用いるアクリル粘着剤の市販品としては、例えばトーヨーケム(株)製オリバイン(登録商標)BPS6074THF、オリバインBPS6574OS、オリバインBPS6430OP、オリバインBPS6078TF、綜研化学(株)製SKダイン(登録商標)1700DT、SKダイン1502C、サイデン化学(株)製サイビノール(登録商標)ATD50、サイビノールAT193、東亞合成(株)製アロンタック(登録商標)S1511X、アロンタックS3403などが挙げられる。
本発明において熱伝導性シートが有する熱伝導層は下記化1で示される酸性リン酸エステル化合物を含有することが好ましい。
Figure 2020181898
式中Rはアルキル基またはアルケニル基を表す。該アルキル基としては、炭素数が3〜20の直鎖あるいは分岐したアルキル基が好ましく、例えばブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、イソデシル基、ドデシル基、ペンタデシル基等が例示される。アルケニル基としては、炭素数が3〜20の直鎖のアルケニル基が好ましく、例えば、アリル基、ブタジエニル基、ペンテニル基、トリデセニル基、オレイル基などが例示される。なお上記したアルキル基及びアルケニル基は置換基を有していても有していなくてもよい。また式中pは0以上の整数を表し、0〜5であることが好ましく、qは1もしくは2を表す。
上記した化1で示される酸性リン酸エステル化合物の中でもRとして炭素数が3〜20の直鎖あるいは分岐したアルキル基を有する酸性リン酸エステル化合物が特に好ましく、この具体例としては、p=0のものとしてはリン酸モノイソブチル、リン酸モノイソデシル、リン酸モノオレイル、リン酸モノ2−エチルヘキシル、リン酸ジブチル、リン酸ジオレイルなどが挙げられ、pが1以上のものとして、pが2、qが2、RがC12〜15のアルキルであるポリオキシエチレンエーテルリン酸、pが4、qが2、RがC12〜15のアルキルであるポリオキシエチレンエーテルリン酸などが挙げられる。また、化1で示される酸性リン酸エステル化合物の市販品としては例えばニッコール(登録商標)DDP−2、DDP−4(日光ケミカルズ(株)製)、DP−4、AP−10(大八化学工業(株)製)などが挙げられる。
熱伝導層における前記化1で示される酸性リン酸エステル化合物の含有量は熱伝導性フィラーに対して0.01〜4.5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜3.5質量%である。
本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層は、さらに可塑剤、界面活性剤、金属石鹸、赤リン以外の難燃剤など公知の物質を使用することができる。本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層は泡やボイド等の欠陥を含んでいないことが熱伝導の観点で好ましく、比重が2以上あることが好ましい。
本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層において、熱伝導性フィラーの含有量は50体積%以上、好ましくは54〜63体積%である。これより少ないと熱伝導性が低くなり、高すぎるとバインダー比率が相対的に低くなりすぎ、層がもろくなり密着力が低下する。また水和金属化合物の含有量は熱伝導層の10体積%以上、好ましくは12〜18体積%であり、さらに赤リンの含有量は0.8〜2.3体積%、好ましくは1〜1.9体積%である。この範囲外だと、十分な難燃性を得ることができなくなる。なお、本発明において、熱伝導層における各構成成分の含有量は、各構成成分の体積(質量/密度)の合計値を熱伝導層の体積とし、それに対する各構成成分の体積の割合である。
本発明の熱伝導性シートが有する熱伝導層の厚みは、例えばヒートシンクと基板のギャップによるなど使用用途によっても異なるが、80〜350μmであることが好ましく、100〜250μmがさらに好ましい。
<粘着層>
本発明の熱伝導性シートは熱伝導層の上に粘着層が設けられる。粘着層はアクリル粘着剤を少なくとも含有し、さらに熱伝導性フィラー、水和金属化合物、可塑剤、界面活性剤、金属石鹸、難燃剤など公知の物質を含有させることができる。
本発明の熱伝導性シートが有する粘着層に好ましく用いられるアクリル粘着剤としては、熱伝導層に用いられるものと同様のアクリル粘着剤が挙げられる。また熱伝導層と同様に架橋剤を併用することが好ましい。粘着層に用いるアクリル粘着剤は熱伝導層に用いられる粘着剤と同じ種類の粘着剤であってもよく、異なっていても良い。
本発明の熱伝導性シートが有する粘着層に熱伝導性フィラー及び/または水和金属化合物を含有させる場合、熱伝導層に用いられる熱伝導性フィラーや水和金属化合物を用いることができるが、算術平均粒径は好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下のものを用いることが好ましい。粘着層中の熱伝導性フィラーと水和金属化合物の合計含有量は30体積%以下であり、好ましくは10体積%以下であり、さらに好ましくは1体積%以下である。
本発明の熱伝導性シートが有する粘着層の厚みについては、熱伝導層もアクリル粘着剤をバインダーとして用いる場合には、粘着層と熱伝導層との境界の区別がつき難いため、熱伝導層が有する熱伝導性フィラーの最も表面に近いフィラーの表面から、粘着層の表面までの距離を粘着層の厚みとする。粘着層の厚みは熱伝導層の厚みの1/5以下、好ましくは1/20〜1/7である。この範囲外であると、難燃性が不十分となったり、粘着力が不足したりする。
<熱伝導性シート>
本発明の熱伝導性シートは好ましくは上記した成分を含有し有機溶剤で希釈された塗液(熱伝導層塗液ならびに粘着層塗液)を離型フィルム上に積層して塗布し、乾燥して伝導性シートとする。熱伝導層塗液と粘着層塗液は同時に塗布しても、逐次塗布しても良い。粘着層塗布後には熱伝導性シートの上にまた別の離型フィルムを貼合して使用することが好ましい。離型フィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムやポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレン(PE)フィルムなど、あるいはその表面にシリコーン離型剤など公知の離型剤を塗布した離型フィルムが例示される。熱伝導性シートを被着物に貼合する場合、片側の離型フィルムを剥離し、圧着することで仮貼合し、さらに残る離型フィルムを剥離し、別の被着体を熱伝導性シートに圧着させることでなされる。
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、熱伝導層における各構成成分の含有量を算出するにあたり、各構成成分の密度は以下の値を用いた。酸化マグネシウム3.6、水酸化アルミニウム2.42、赤リン2.2、アクリル粘着剤1.19、リン酸モノイソデシル1.1、リン酸トリクレジル1.16、イソシアネート架橋剤1.0。
「熱伝導性シート1の作製」
(株)シンキー製攪拌機AR250に下記の熱伝導層塗液1を投入し、撹拌モードで10分間撹拌した。得られた塗液を離型フィルム(アイム(株)製RF1PET38−CS001)に乾燥膜厚が175μmとなるよう塗布し、130℃で1分間乾燥した。
<熱伝導層塗液1>
RF−10C−SC(宇部マテリアルズ(株)製表面処理済酸化マグネシウムフィラー。算術平均粒径20μm) 191.0g
RF−50C−SC(宇部マテリアルズ(株)製表面処理済酸化マグネシウムフィラー。算術平均粒径61μm) 83.0g
BF−13STM(日本軽金属(株)製表面処理済水酸化アルミニウムフィラー。算術平均粒径4μm) 44.0g
ノーバレッド(登録商標)120UF(燐化学工業(株)製表面被覆赤リン。算術平均粒径13μm) 3.85g
オリバインBPS6574OS(トーヨーケム(株)製アクリル粘着剤。固形分57質量%) 46.8g
オリバインBHS8515(トーヨーケム(株)製イソシアネート架橋剤。固形分37.5質量%) 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
得られた熱伝導層の上に下記処方の粘着層塗液1を乾燥厚み15μmとなるよう塗布し、130℃で1分間乾燥し、その後離型フィルム(アイム(株)製RF1PET38−CS003)を貼合して熱伝導性シート1を得た。なお、作製した熱伝導性シートにおける熱伝導層中の熱伝導性フィラー、水和金属化合物、赤リンの含有量及び熱伝導層厚みに対する粘着層の厚み、粘着層中のフィラー含有量を表1に記載した。
<粘着層塗液1>
オリバインBPS6074OS(トーヨーケム(株)製アクリル粘着剤。固形分52質量%) 14.88g
オリバインBXX5983TF(トーヨーケム(株)製エポキシ架橋剤。固形分10質量%) 0.0056g
リン酸トリクレジル 0.30g
酢酸エチルを加えて全量を27gとした。
「熱伝導性シート2の作製」
下記処方の熱伝導層塗液2を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート2を得た。
<熱伝導層塗液2>
RF−10C−SC 152.8g
RF−50C−SC 66.4g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート3の作製」
下記処方の熱伝導層塗液3を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート3を得た。
<熱伝導層塗液3>
RF−10C−SC 114.6g
RF−50C−SC 49.8g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート4の作製」
下記処方の熱伝導層塗液4を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート4を得た。
<熱伝導層塗液4>
RF−10C−SC 229.2g
RF−50C−SC 99.6g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート5の作製」
下記処方の熱伝導層塗液5を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート5を得た。
<熱伝導層塗液5>
RF−10C−SC 230.0g
RF−50C−SC 85.5g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート6の作製」
下記処方の熱伝導層塗液6を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート6を得た。
<熱伝導層塗液6>
RF−10C−SC 191.0g
RF−50C−SC 83.0g
BF−13STM 26.4g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート7の作製」
下記処方の熱伝導層塗液7を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート7を得た。
<熱伝導層塗液7>
RF−10C−SC 162.0g
RF−50C−SC 70.6g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート8の作製」
下記処方の熱伝導層塗液8を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート8を得た。
<熱伝導層塗液8>
RF−10C−SC 191.0g
RF−50C−SC 83.0g
BF−13STM 57.2g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート9の作製」
下記処方の熱伝導層塗液9を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート9を得た。
<熱伝導層塗液9>
RF−10C−SC 191.0g
RF−50C−SC 83.0g
BF−13STM 61.6g
ノーバレッド120UF 3.85g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート10の作製」
下記処方の熱伝導層塗液10を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート10を得た。
<熱伝導層塗液10>
RF−10C−SC 191.0g
RF−50C−SC 83.0g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 1.93g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート11の作製」
下記処方の熱伝導層塗液11を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート11を得た。
<熱伝導層塗液11>
RF−10C−SC 191.0g
RF−50C−SC 83.0g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 2.70g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート12の作製」
下記処方の熱伝導層塗液12を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート12を得た。
<熱伝導層塗液12>
RF−10C−SC 191.0g
RF−50C−SC 83.0g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 7.7g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート13の作製」
下記処方の熱伝導層塗液13を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート13を得た。
<熱伝導層塗液13>
RF−10C−SC 191.0g
RF−50C−SC 83.0g
BF−13STM 44.0g
ノーバレッド120UF 5.78g
オリバインBPS6574OS 46.8g
オリバインBHS8515 1.26g
リン酸モノイソデシル 1.0g
リン酸トリクレジル 10.8g
酢酸エチルを加えて全量を500gとした。
「熱伝導性シート14の作製」
粘着層の乾燥膜厚を40μmとする以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート14を得た。
「熱伝導性シート15の作製」
粘着層の乾燥膜厚を30μmとする以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート15を得た。
「熱伝導性シート16の作製」
粘着層の乾燥膜厚を20μmとする以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート16を得た。
「熱伝導性シート17の作製」
粘着層の乾燥膜厚を11μmとする以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート17を得た。
「熱伝導性シート18の作製」
粘着層の乾燥膜厚を8μmとする以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート18を得た。
「熱伝導性シート19の作製」
下記の粘着層塗液2を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート19を得た。
<粘着層塗液2>
BF−13STM 5.50g
オリバインBPS6074OS 9.67g
オリバインBXX5983TF 0.0056g
リン酸トリクレジル 0.30g
酢酸エチルを加えて全量を27gとした。
「熱伝導性シート20の作製」
下記の粘着層塗液3を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート20を得た。
<粘着層塗液3>
BF−13STM 3.30g
オリバインBPS6074OS 9.38g
オリバインBXX5983TF 0.0056g
リン酸トリクレジル 0.30g
酢酸エチルを加えて全量を27gとした。
「熱伝導性シート21の作製」
下記の粘着層塗液4を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート21を得た。
<粘着層塗液4>
BF−13STM 1.98g
オリバインBPS6074OS 10.63g
オリバインBXX5983TF 0.0056g
リン酸トリクレジル 0.30g
酢酸エチルを加えて全量を27gとした。
「熱伝導性シート22の作製」
下記の粘着層塗液5を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート22を得た。
<粘着層塗液5>
BF−13STM 0.665g
オリバインBPS6074OS 11.88g
オリバインBXX5983TF 0.0056g
リン酸トリクレジル 0.30g
酢酸エチルを加えて全量を27gとした。
「熱伝導性シート23の作製」
下記の粘着層塗液6を用いる以外は熱伝導性シート1と同様にして、熱伝導性シート23を得た。
<粘着層塗液6>
BF−13STM 0.066g
オリバインBPS6074OS 12.44g
オリバインBXX5983TF 0.0056g
リン酸トリクレジル 0.30g
酢酸エチルを加えて全量を27gとした。
得られた熱伝導性シート1〜23を下記の方法に従い、熱伝導性、密着力、難燃性を評価した。結果を表1に示す。
<熱伝導性評価>
熱伝導性シートの一方の離型フィルム(RF1PET38−CS001)を剥離し、露出した熱伝導層表面に銀鏡メッキ(三菱製紙(株)製シルバープレーティングシステムを使用)を施した。続いて残る離型フィルムを剥離し、同じく銀鏡メッキを施した。断面をSEMで観察したところ、銀メッキ層の厚みはどちらも0.2μmであった。得られた銀メッキ済み熱伝導性シートを1cm×1cmの大きさに裁断し、ASTM E1461に準拠し、ネッチ・ジャパン(株)製のXeフラッシュアナライザーLFA447Nanoflashを用い、厚み方向の熱拡散率を測定した。また熱容量が既知である参照標準物質との比較からサンプルの比熱を算出した。さらに別途水上置換法により測定した密度とから、次式により厚み方向の熱伝導率を算出した。この結果を表1に示す。
〔熱伝導率〕=〔熱拡散率〕×〔密度〕×〔比熱〕
<密着力評価>
熱伝導性シートの片面の離型フィルム(RF1PET38−CS001)を剥離し、0.2mm厚みのアクリルフィルム(日東樹脂工業(株)製)に貼合し、残る離型フィルム(RF1PET38−CS003)を剥離し、剥離した面に同じ0.2mm厚みのアクリルフィルムを貼合した。得られた貼合物を幅25mmに裁断した。得られた試験片の密着強度を剥離機((株)イマダ製T字剥離法アタッチメントとフォースゲージDSTの組み合わせ)で測定した。
<難燃性評価>
熱伝導性シート1〜23のそれぞれを2枚に裁断し、2枚の熱伝導性シートの片面の離型フィルム(RF1PET38−CS001)を剥離し、それぞれを貼合した。続いて貼合した試料を13mm×15cmの大きさにカットし、貼合試料の両面に残っている離型フィルム(RF1PET38−CS003)を剥離した上で、UL94Vの方法に従い、難燃性を評価し、V−0、V−1、V−2のうち最も厳しい基準をクリアした条件を表1に記載した。表中×はV−2をクリアできなかったことを表す。
Figure 2020181898
以上の結果から本発明の効果が明らかにわかる。

Claims (1)

  1. 少なくとも熱伝導性フィラー、水和金属化合物、赤リン、アクリル粘着剤を含む熱伝導層と、該熱伝導層の上に設けられた粘着層を有し、該熱伝導層中の熱伝導性フィラーの含有量が50体積%以上、水和金属化合物の含有量が10体積%以上、赤リンの含有量が0.8〜2.3体積%であり、粘着層が少なくともアクリル粘着剤を含有し、粘着層中の熱伝導性フィラーと水和金属化合物の合計含有量が30体積%以下であり、粘着層の厚みが熱伝導層の厚みの1/5以下であることを特徴とする熱伝導性シート。
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