JP2020181736A - セパレータの検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】セパレータに対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減する。【解決手段】セパレータ(1)の幅方向に沿って、第2電極(5)におけるセパレータ(1)と対向する面(5a)の端部(5b)から、面(5a)の外側に設けられた絶縁体(7)を備えている。【選択図】図12

Description

本発明は、セパレータの検査装置に関する。
リチウムイオン二次電池等の非水電解液二次電池は、パーソナルコンピュータ、携帯電話、および携帯情報端末等の電池として広く使用されている。とりわけ、リチウムイオン二次電池は、従前の二次電池と比較して、COの排出量を削減し、省エネに寄与する電池として、注目されている。
非水電解液二次電池用セパレータをはじめとする、セパレータの製造工程には、セパレータの欠損を検出する、セパレータに対する耐電圧検査工程が含まれる(特許文献1参照)。
特開2016−133325号公報(2016年7月25日公開)
上記セパレータに対する耐電圧検査は、電源の電圧を印加しつつ、電源の負極と接続された第1電極と電源の正極と接続された第2電極とによってセパレータを挟み込むことによって行われる。第1電極および第2電極が1つのコンデンサとして機能し、セパレータにおける第1電極と第2電極との間に位置する部分が誘電体として機能する。第1電極と第2電極との間に空気が介在している場合、第1電極と第2電極との間に位置する空気も誘電体として機能する。
セパレータにおける第1電極と第2電極との間に位置する部分に対して、欠損が形成されていない場合、セパレータによって、第1電極と第2電極とが互いに絶縁される。一方、セパレータにおける欠損が形成されている部分は、セパレータにおける欠損が形成されていない部分に比べ、抵抗値が低くなっている。このため、セパレータにおける第1電極と第2電極との間に位置する部分に対して、欠損が形成されている場合、第1電極と第2電極との間の電界が欠損およびその近傍に集中し、第1電極と第2電極とが互いに通電する。
従って、電源の電圧が印加されており、かつ、第1電極と第2電極とによってセパレータを挟み込んだ状態で第1電極と第2電極とが互いに通電した場合、セパレータにおける第1電極と第2電極との間に位置する部分に対して、欠損が形成されていることを検出することができる。
上記セパレータに対する耐電圧検査時において、セパレータの幅方向に沿ってセパレータが湾曲することを防ぐ必要がある。このため、上記セパレータに対する耐電圧検査時において、セパレータを第1電極と第2電極とによって上下に挟み、セパレータの幅方向の全体に亘って、第1電極および第2電極のうち下方の電極に対してセパレータを載せることが一般的である。以下では、セパレータが載せられる、第1電極および第2電極のうち下方の電極が、第1電極である例について説明する。
セパレータが幅方向に沿って位置ズレを生じ得ることを考慮した結果、セパレータの幅方向に沿った第1電極の長さは、セパレータの幅方向の長さより大きい。この第1電極に対してセパレータを載せた場合、上記セパレータに対する耐電圧検査時において、第1電極における第2電極側の面が一部露出する。上記セパレータに対する耐電圧検査時において、第1電極における当該露出した部分と第2電極とが対向すると、セパレータの欠損の有無に関係なく、第1電極と第2電極とが通電する虞がある。この虞を防ぎ、さらにセパレータが幅方向に沿って位置ズレを生じ得ることを考慮した結果、セパレータの幅方向に沿った第2電極の長さは、セパレータの幅方向の長さより小さくする必要がある。
以上の第1電極および第2電極のサイズを適用した場合、第1電極と第2電極とが対向することができない部分が生じる。そして、上記セパレータに対する耐電圧検査時において、この部分に配置されたセパレータの部分は、厳密には第1電極と第2電極とによって挟み込まれない。このセパレータにおける第1電極と第2電極とによって挟み込まれない部分に対しては、正確な耐電圧検査を施すことが困難である。
本願発明者らは、鋭意検討の結果、上に説明したメカニズムによって生じる、セパレータに対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減させるために有効な技術を案出した。
本発明の一態様は、セパレータに対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るセパレータの検査装置は、セパレータの欠損を検出する、セパレータに対する耐電圧検査を行うセパレータの検査装置であって、上記耐電圧検査を行うために上記セパレータがセットされた状態において、上記セパレータにおける一方の面と接触する第1電極と、上記セパレータから離れた位置で上記セパレータを挟んで上記第1電極と対向する第2電極と、上記セパレータの幅方向に沿って、上記第2電極における上記セパレータと対向する面の端部から、当該面の外側に設けられた絶縁体とを備えている。
上記の構成によれば、絶縁体を設けることによって、セパレータに対する耐電圧検査時において、高い強度の電場が広い範囲に拡散することを防ぐことができる。このため、セパレータの幅方向に沿った第2電極の長さを、従来に比べて大きくしても、第1電極における第2電極側の面における上述した露出部分が高い強度の電場に晒される虞を低減することができるので、セパレータの欠損の有無に関係なく第1電極と第2電極とが通電する虞を低減することができる。これにより、上記セパレータに対する耐電圧検査時において、セパレータにおける第1電極と第2電極とによって挟み込まれない部分の面積を小さくすることができる。つまり、セパレータに対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することができる。
本発明の一態様に係るセパレータの検査装置は、上記耐電圧検査を行うために上記セパレータがセットされた状態において、上記絶縁体は、上記セパレータと対向する位置まで延びている。
上記の構成によれば、セパレータが幅方向に沿って位置ズレを生じたときに、上述した露出部分が、高い強度の電場に晒されることを防ぐことができる。従って、当該位置ズレを考慮した上で、セパレータに対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することができる。
本発明の一態様に係るセパレータの検査装置は、上記耐電圧検査を行うために上記セパレータがセットされた状態において、上記絶縁体は、上記第2電極における上記セパレータと対向する面より上記第1電極側に延びていてもよい。
本発明の一態様によれば、セパレータに対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することができる。
本発明の実施形態1に係るセパレータの検査装置の概略構成を示す正面図である。 図1に示す検査装置における、セパレータの幅方向の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。 比較例に係るセパレータの検査装置の概略構成を示す正面図である。 図3に示す検査装置における、セパレータの幅方向の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。 図1に示した検査装置の、各種変形例を示す正面図である。 図5に示す検査装置における、セパレータの幅方向の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。 図5に示す別の検査装置における、セパレータの幅方向の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。 図5に示した検査装置の変形例を示す正面図である。 図8に示す検査装置における、セパレータの幅方向の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。 図1に示した検査装置の、別の変形例を示す正面図である。 図10に示す検査装置における、セパレータの幅方向の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。 本発明の実施形態2に係るセパレータの検査装置の概略構成を示す正面図である。 図12に示す検査装置における、第2電極におけるセパレータと対向する面の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。 図12に示した検査装置の変形例を示す正面図である。 図14に示す検査装置における、第2電極におけるセパレータと対向する面の端部近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。
本発明を実施するための形態について説明する前に、セパレータ1(後述)に関して定義される各種方向について説明する。セパレータ1の搬送方向および幅方向はいずれも、セパレータ1の厚み方向と垂直である。セパレータ1の搬送方向は、セパレータ1の製造工程においてセパレータ1が搬送される方向であり、セパレータ1の長手方向に相当する。セパレータ1の幅方向は、セパレータ1の搬送方向と垂直であり、セパレータ1の短手方向に相当する。図1等においては、セパレータ1に対する耐電圧検査を行うためにセパレータ1が対応する検査装置に対してセットされた状態における、セパレータ1の搬送方向をMD、セパレータ1の幅方向をTD、セパレータ1の厚み方向をCDで示している。
〔実施形態1〕
図1は、本発明の実施形態1に係るセパレータ1の検査装置101の概略構成を示す正面図である。
検査装置101は、セパレータ1の欠損2を検出する、セパレータ1に対する耐電圧検査を行うものである。検査装置101は、電源3、第1電極4、第2電極5、および絶縁体6を備えている。
第1電極4は、電源3の負極と接続されている。第2電極5は、電源3の正極と接続されている。検査装置101は、電源3の電圧を印加しつつ、第1電極4と第2電極5とによってセパレータ1を挟み込む。第1電極4および第2電極5が1つのコンデンサとして機能し、セパレータ1における第1電極4と第2電極5との間に位置する部分が誘電体として機能する。図1に示す例においては、第1電極4と第2電極5との間に空気が介在しており、この場合、第1電極4と第2電極5との間に位置する空気も誘電体として機能する。
セパレータ1における第1電極4と第2電極5との間に位置する部分に対して、欠損2が形成されていない場合、セパレータ1によって、第1電極4と第2電極5とが互いに絶縁される。一方、セパレータ1における欠損2が形成されている部分は、セパレータ1における欠損2が形成されていない部分に比べ、抵抗値が低くなっている。このため、セパレータ1における第1電極4と第2電極5との間に位置する部分に対して、欠損2が形成されている場合、第1電極4と第2電極5との間の電界が欠損2およびその近傍に集中し、第1電極4と第2電極5とが互いに通電する。
従って、電源3の電圧が印加されており、かつ、第1電極4と第2電極5とによってセパレータ1を挟み込んだ状態で第1電極4と第2電極5とが互いに通電した場合、セパレータ1における第1電極4と第2電極5との間に位置する部分に対して、欠損2が形成されていることを検出することができる。
以上の原理によって、セパレータ1の欠損2を検出するために、セパレータ1に対する耐電圧検査を行うことができる。セパレータ1に対する耐電圧検査は、カメラによる光学検査と異なり欠損2を撮影する必要がないので、セパレータ1の搬送速度がある程度高速であっても、セパレータ1の微小な欠損2を検出することが可能である。従って、セパレータ1に対する耐電圧検査は、セパレータ1を搬送しながらセパレータ1の欠損2を検出することに好適である。また、セパレータ1に対して形成された凹状の欠損2は、その底部の存在によって、撮影画像において顕在しない場合があり、この場合、当該撮影画像を観察しても検出が困難である。セパレータ1に対する耐電圧検査は、カメラによる光学検査と異なり欠損2を撮影する必要がないので、セパレータ1に対して形成された凹状の欠損2を検出することが容易となる。当該搬送速度は特に限定されないが、1m/min以上200m/min以下とすることができ、30m/min以上100m/min以下が好ましい。
電源3の電圧値は、セパレータ1の抵抗値、第1電極4とセパレータ1との離間距離、ならびにセパレータ1と第2電極5との離間距離等によって決定される。上記電圧値および上記各離間距離は、上記耐電圧検査の原理を実現することが可能な条件であればよいが、電源3の電圧値は、例えば、1.8kV以上3kV以下とすることができ、2.1kV以上2.4kV以下としてもよい。また、第1電極4と第2電極5間との離間距離は100μm程度が好ましい。つまり、第1電極4と第2電極5間との離間距離を100μmとし、電源3の電圧値を1.8kV以上3kV以下とする条件が好適に使用できる。また、第1電極4および第2電極5のそれぞれに対して所望の値の電圧を連続的に印加することが好ましいので、第1電極4および第2電極5のそれぞれに対して印加する電圧は、交流電圧であるより、直流電圧であることが好ましい。直流電圧を連続的に印加することによって搬送速度をより速くすることが可能になる。また、第1電極4および第2電極5のそれぞれに対して印加する電圧値が大きいほど、高い抵抗値によって第1電極4と第2電極5とが通電することになる。このため、第1電極4と第2電極5との通電条件が変わることを避けるため、当該直流電圧は、定電圧であることが好ましい。また、空気の耐電圧は一般的に3kV/mmと言われているが、温度・湿度・飛散異物によって容易に増減するため、再現性の観点から当該検査は、温度・湿度が一定で飛散異物の少ないクリーンルーム環境で実施されることが望ましい。
第1電極4とセパレータ1とが互いに接しない場合、第1電極4の表面に対するダメージを低減することができるので、第1電極4を長持ちさせることができる。第2電極5とセパレータ1とが互いに接しない場合に関しても同様である。第1電極4とセパレータ1とが互いに接する場合、第1電極4とセパレータ1との離間距離を考慮する必要がないので、セパレータ1に対する耐電圧検査が容易となる。第2電極5とセパレータ1とが互いに接する場合に関しても同様である。
セパレータ1に対する耐電圧検査を行うためにセパレータ1が検査装置101に対してセットされた状態において、検査装置101は以下の構成を有している。
検査装置101は、セパレータ1を第1電極4と第2電極5とによって上下に挟んでいる。検査装置101においては、第1電極4および第2電極5のうち下方の電極が第1電極4である。第1電極4は、セパレータ1が載せられており、セパレータ1における一方の面1aを下方から支持するため、セパレータ1における一方の面1aと接触している。第2電極5は、セパレータ1を挟んで第1電極4と対向するように配置されている。検査装置101においては、セパレータ1の幅方向に沿った第1電極4の長さと、同方向に沿った第2電極5の長さとが同じであり、同方向に沿った位置が互いに一致するように、第1電極4および第2電極5が配置されている。検査装置101において、第2電極5は、セパレータ1と接しないように配置されているが、セパレータ1と接するように配置されていてもよい。
絶縁体6は、電源3の電圧が印加されている状態で、第1電極4および第2電極5の両方と一切通電しない程度の絶縁性を有している。絶縁体6の一例として、樹脂、および絶縁フィルムが挙げられる。絶縁体6は、第1電極4におけるセパレータ1と対向する面4aに沿って、セパレータ1の幅方向の端部1bと対向する位置からその外側に設けられている。なお、内側および外側の表現は、対応する検査装置の中心を基準とした位置を表すものとする。
セパレータ1の幅方向に沿って、面4aの端部4bから、面4aの外側に、絶縁体6が設けられている。セパレータ1の幅方向に沿って、端部4bは、端部1bより内側に配置されている。この結果、セパレータ1の幅方向に沿って、端部4bより外側においては、セパレータ1と絶縁体6とが対向している。また、セパレータ1の幅方向に沿って、端部1bよりさらに外側においては、第1電極4は露出しておらず、絶縁体6のみが露出している。つまり、セパレータ1が検査装置101に対してセットされた状態において、第1電極4における第2電極5側の面である面4aにおいて、露出部分は存在していない。
検査装置101は、セパレータ1の幅方向に沿って、第1電極4を挟んで絶縁体6と反対側においても、同様の構成となっている。
絶縁体6を設けることによって、セパレータ1に対する耐電圧検査時において、第1電極4における第2電極5側の面である面4aにおける露出部分を、理想的にはなくすことが可能である。これにより、セパレータ1の幅方向に沿った第2電極5の長さを、従来に比べて大きくしても、セパレータ1の欠損2の有無に関係なく第1電極4と第2電極5とが通電する虞を低減することができる。これにより、セパレータ1に対する耐電圧検査時において、セパレータ1における第1電極4と第2電極5とによって挟み込まれない部分の面積を小さくすることができる。つまり、セパレータ1に対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することができる。
また、絶縁体6は、セパレータ1と対向する位置まで延びている。これにより、セパレータ1が幅方向に沿って位置ズレを生じたときに、第1電極4における第2電極5側の面である面4aが露出することを防ぐことができる。従って、当該位置ズレを考慮した上で、セパレータ1に対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することができる。
図2は、検査装置101における、端部1b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。以下、本明細書におけるシミュレーションは、空気の電気抵抗率:7.2×104(Ω・m)、セパレータ1の電気抵抗率:1.05×106(Ω・m)、絶縁体6の電気抵抗率:7.2×105(Ω・m)、電位:2.1kV、第1電極4と第2電極5との間の距離:100μm、セパレータ1の膜厚:16μm、絶縁体6の厚み:30μm以上、の条件を設定した、計算ソフトANSYSの有限要素法を用いて実施した。
シミュレーション図に関し、図中Xに相当する領域は、強度1kV/mm未満の電場を持っており、図中Yに相当する領域は、強度1kV/mm以上の電場を持っている。特に、図中Yに相当する領域の中でも、第1電極4と第2電極5との間の電場の強度は、実質的に6kV/mm以上となる。第1電極4と第2電極5とによって挟み込まれたセパレータ1の部分は、欠陥2が形成されていなければ、セパレータ1の抵抗値が十分高い故、強度1kV/mm以上の電場の環境下においても第1電極4と第2電極5との通電を防ぐ。一方、第1電極4と第2電極5とによって挟み込まれたセパレータ1の部分は、欠陥2が形成されていれば、強度1kV/mm以上の電場の環境下において第1電極4と第2電極5との通電を許し得る。
図2によれば、セパレータ1の幅方向に沿って、端部4bより外側において、強度1kV/mm以上の電場を持つ領域が僅かに残っている。但し、この領域には、第1電極4ではなく絶縁体6が存在しているため、この領域が持つ電場によって第1電極4と第2電極5とは通電しない。
図3は、比較例に係るセパレータ1の検査装置102の概略構成を示す正面図である。検査装置101と検査装置102との相違点は、以下のとおりである。検査装置102には、絶縁体6が設けられていない。また、検査装置102の第1電極4は、検査装置101における絶縁体6が設けられている部分にまで延びている。つまり、検査装置101における絶縁体6を、第1電極4に置換したものが、検査装置102である。検査装置102においては、セパレータ1に対する耐電圧検査時において、第1電極4における第2電極5側の面である面4aの一部が露出している。図3においては、この露出部分を、露出部分4cとしている。
図4は、検査装置102における、端部1b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。
図4によれば、セパレータ1の幅方向に沿って、第1電極4と第2電極5との間より外側において、強度1kV/mm以上の電場を持つ領域が存在している。この領域には、露出部分4cが存在しているため、この領域が持つ電場によって第1電極4と第2電極5とは通電し得る。そしてこれにより、セパレータ1に対して正確な耐電圧検査を施すことが困難となり得る。
図5は、検査装置101の、各種変形例を示す正面図である。
検査装置101と図5に示す検査装置103との相違点は、以下のとおりである。検査装置103において、セパレータ1の幅方向に沿った第2電極5の長さは、同方向に沿った第1電極4の長さ未満である。また、検査装置103においては、耐電圧検査を行うためにセパレータ1がセットされた状態において、セパレータ1の幅方向に沿った第1電極4の長さは、セパレータ1の幅方向の長さと略同一である。これにより、理想的には、第1電極4における第2電極5側の面である面4aにおける露出部分をなくしつつ、セパレータ1の全体と第1電極4とが対向する。従って、セパレータ1に対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分をほぼなくすことができる。
検査装置101と図5に示す検査装置104との相違点は、以下のとおりである。検査装置104において、セパレータ1の幅方向に沿った第2電極5の長さは、同方向に沿った第1電極4の長さ未満である。また、検査装置104において、セパレータ1の幅方向の長さは、同方向に沿った第2電極5の長さ以上、同方向に沿った第1電極4の長さ以下である。
検査装置101と図5に示す検査装置105との相違点は、以下のとおりである。検査装置105において、セパレータ1の幅方向に沿った第2電極5の長さは、同方向に沿った第1電極4の長さを超えている。
検査装置101および検査装置105のように、耐電圧検査を行うためにセパレータ1がセットされた状態において、セパレータ1の幅方向に沿った第2電極5の長さは、同方向に沿った第1電極4の長さ以上であってもよい。これにより、第1電極4の全部と第2電極5とを対向させることができるため、セパレータ1に対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を十分低減することができる。
図6は、検査装置103における、端部1b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。
図7は、検査装置105における、端部1b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。
図6および図7によれば、セパレータ1の幅方向に沿って、端部4bより外側において、強度1kV/mm以上の電場を持つ領域が僅かに残っている。但し、この領域には、第1電極4ではなく絶縁体6が存在しているため、この領域が持つ電場によって第1電極4と第2電極5とは通電しない。
また、第1電極4と第2電極5との間の電場の強度が一様な分布であるほど、場所毎の測定結果のバラつきが小さいと言える。検査装置103に比べて、検査装置101および検査装置105のほうが、場所毎の測定結果のバラつきが小さいと言える。
図8は、検査装置105の変形例を示す正面図である。
検査装置105と図8に示す検査装置106との相違点は、以下のとおりである。検査装置106において、セパレータ1の幅方向に沿って、第1電極4の端部4dは、絶縁体6の内側端部6aより外側に配置されている。つまり、セパレータ1の厚み方向に沿って、絶縁体6と第1電極4の一部とが重なって配置されている。絶縁体6は、面4aに沿って設けられているため、絶縁体6と重なる第1電極4の部分より第2電極5側に配置されている。検査装置106において、セパレータ1の幅方向に沿った第2電極5の長さは、同方向に沿った第1電極4の最大長さ(端部4dから、反対側の端部4d相当位置までの長さ)と略同一である。
図9は、検査装置106における、端部1b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。概ね検査装置105における分布(図7参照)と同じである。
コンデンサの原理で考えると、セパレータ1の幅方向に沿って、端部4dが内側端部6aより外側に配置されている場合、第1電極4と絶縁体6と第2電極5とによってコンデンサが構成される。一般にコンデンサの絶縁破壊は、静電容量の低いものから生じる。従って、絶縁体6が、十分高い比誘電率および十分な厚みを有していれば、検査装置106を実施することも考えられる。
図10は、検査装置101の、別の変形例を示す正面図である。
検査装置101と図10に示す検査装置107との相違点は、以下のとおりである。検査装置107は、検査装置101において、第1電極4を電源3の正極と接続し、第2電極5を電源3の負極と接続したものである。
図11は、検査装置107における、端部1b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。概ね検査装置101における分布(図2参照)と同じである。
〔実施形態2〕
図12は、本発明の実施形態2に係るセパレータ1の検査装置108の概略構成を示す正面図である。
検査装置108は、セパレータ1の欠損2を検出する、セパレータ1に対する耐電圧検査を行うものである。検査装置108は、電源3、第1電極4、第2電極5、および絶縁体7を備えている。
第1電極4は、電源3の負極と接続されている。第2電極5は、電源3の正極と接続されている。電源3、第1電極4、および第2電極5によってセパレータ1に対する耐電圧検査を行う原理は、検査装置108と検査装置101とで同様である。
セパレータ1に対する耐電圧検査を行うためにセパレータ1が検査装置108に対してセットされた状態において、検査装置108は以下の構成を有している。
検査装置108は、セパレータ1を第1電極4と第2電極5とによって上下に挟んでいる。検査装置108においては、第1電極4および第2電極5のうち下方の電極が第1電極4である。第1電極4は、セパレータ1が載せられており、セパレータ1における一方の面1aを下方から支持するため、セパレータ1における一方の面1aと接触している。第2電極5は、セパレータ1を挟んで第1電極4と対向するように配置されている。検査装置108においては、セパレータ1の幅方向に沿った第1電極4の長さが、同方向に沿った第2電極5の長さを超えており、同方向に沿って、第1電極4の一部の位置と第2電極5の全部の位置とが互いに一致するように、第1電極4および第2電極5が配置されている。検査装置108において、第2電極5は、セパレータ1と接しないように配置されており、換言すれば、セパレータ1から離れた位置でセパレータ1を挟んで第1電極4と対向している。
絶縁体7は、電源3の電圧が印加されている状態で、第1電極4および第2電極5の両方と一切通電しない程度の絶縁性を有している。絶縁体7の一例として、樹脂、および絶縁フィルムが挙げられる。絶縁体7は、第2電極5におけるセパレータ1と対向する面5aに沿って、セパレータ1の幅方向の端部1bと対向する位置からその外側に設けられている。
セパレータ1の幅方向に沿って、面5aの端部5bから、面5aの外側に、絶縁体7が設けられている。セパレータ1の幅方向に沿って、端部5bは、端部1bより内側に配置されている。この結果、セパレータ1の幅方向に沿って、端部5bより外側においては、セパレータ1と絶縁体7とが対向している。また、セパレータ1の幅方向に沿って、絶縁体7は、第1電極4におけるセパレータ1と対向する面4aの露出部分4eの全部と対向している。露出部分4eは、面4aにおける端部1bとの対向部分より外側に相当する。
検査装置108は、セパレータ1の幅方向に沿って、第2電極5を挟んで絶縁体7と反対側においても、同様の構成となっている。
絶縁体7を設けることによって、セパレータ1に対する耐電圧検査時において、高い強度の電場が広い範囲に拡散することを防ぐことができる。このため、セパレータ1の幅方向に沿った第2電極5の長さを、従来に比べて大きくしても、露出部分4eが高い強度の電場に晒される虞を低減することができるので、セパレータ1の欠損2の有無に関係なく第1電極4と第2電極5とが通電する虞を低減することができる。これにより、セパレータ1に対する耐電圧検査時において、セパレータ1における第1電極4と第2電極5とによって挟み込まれない部分の面積を小さくすることができる。つまり、セパレータ1に対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することができる。
また、検査装置108において、絶縁体7は、セパレータ1と対向する位置まで延びている。これにより、セパレータ1が幅方向に沿って位置ズレを生じたときに、露出部分4eが、高い強度の電場に晒されることを防ぐことができる。従って、当該位置ズレを考慮した上で、セパレータ1に対して正確な耐電圧検査を施すことが困難である部分を低減することができる。
図13は、検査装置108における、端部5b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。
図13に示すシミュレーション結果においては、検査装置102におけるシミュレーション結果(図4参照)に比べ、強度1kV/mm以上の電場を持つ領域の最外部が、セパレータ1の幅方向に沿って内側にあることが分かる。これにより、図13によれば、高い強度の電場は、端部5bより外側まで拡散しているが、端部1bより外側の、露出部分4eに該当する部分までは拡散しておらず、露出部分4eに該当する部分の電場は強度1kV/mm未満となる。このため、露出部分4eの存在に起因して、第1電極4と第2電極5とは通電しない。
図14は、検査装置108の変形例を示す正面図である。
検査装置108と図14に示す検査装置109との相違点は、以下のとおりである。検査装置109において、絶縁体7は、面5aより第1電極4側に延びている。
図15は、検査装置109における、端部5b近傍における電場強度の分布を示すシミュレーション図である。
図15に示すシミュレーション結果においては、検査装置102におけるシミュレーション結果(図4参照)に比べ、強度1kV/mm以上の電場を持つ領域の最外部が、セパレータ1の幅方向に沿って内側にあることが分かる。これにより、図15によれば、高い強度の電場は、端部5bより外側まで拡散しているが、端部1bより外側の、露出部分4eに該当する部分までは拡散しておらず、露出部分4eに該当する部分の電場は強度1kV/mm未満となる。このため、露出部分4eの存在に起因して、第1電極4と第2電極5とは通電しない。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 セパレータ
1a セパレータにおける一方の面
1b セパレータの幅方向の端部
2 欠損
3 電源
4 第1電極
4a 第1電極におけるセパレータと対向する面
4b 第1電極におけるセパレータと対向する面の端部
4c 第1電極におけるセパレータと対向する面の露出部分
4d 第1電極の端部
4e 第1電極におけるセパレータと対向する面の露出部分
5 第2電極
5a 第2電極におけるセパレータと対向する面
5b 第2電極におけるセパレータと対向する面の端部
6 絶縁体
6a 絶縁体の内側端部
7 絶縁体
101〜109 検査装置

Claims (3)

  1. セパレータの欠損を検出する、セパレータに対する耐電圧検査を行うセパレータの検査装置であって、
    上記耐電圧検査を行うために上記セパレータがセットされた状態において、
    上記セパレータにおける一方の面と接触する第1電極と、
    上記セパレータから離れた位置で上記セパレータを挟んで上記第1電極と対向する第2電極と、
    上記セパレータの幅方向に沿って、上記第2電極における上記セパレータと対向する面の端部から、当該面の外側に設けられた絶縁体とを備えているセパレータの検査装置。
  2. 上記耐電圧検査を行うために上記セパレータがセットされた状態において、
    上記絶縁体は、上記セパレータと対向する位置まで延びている請求項1に記載のセパレータの検査装置。
  3. 上記耐電圧検査を行うために上記セパレータがセットされた状態において、
    上記絶縁体は、上記第2電極における上記セパレータと対向する面より上記第1電極側に延びている請求項1または2に記載のセパレータの検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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