JP2020180411A - カップ付き衣類 - Google Patents
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Abstract
【課題】着用時のカップ部の倒れを抑制でき、カップ部によるバストの造形性を十分に確保できるカップ付き衣類を提供する。【解決手段】左右一対のカップ部2と、カップ部2の下縁部13側を支持する土台部3と、左右一対のカップ部2のそれぞれに配置される可撓性のフレーム部材21と、を備え、フレーム部材21は、第1の支持片22と第2の支持片23と含む一体成型体であり、第1の支持片22は、カップ部2の脇縁部12に沿う第1の部分22Aと、第1の部分22Aから延長して土台部3に重なる第2の部分22Bと、を有し、第2の支持片23は、第1の支持片22の第1の部分22Aに設けられた分岐部24からカップ部2の中央側に分岐し、カップ部2の上縁部11に向かって延びている。【選択図】図3
Description
本開示は、カップ付き衣類に関する。
従来のカップ付き衣類として、バストを支持するための金属製のワイヤ部材をカップ部の下縁部に沿って配置したものがある。例えば特許文献1に記載のブラジャーでは、カップ部の下縁部がワイヤで補強されていると共に、カップ部の脇部を縦断するように形状安定性を有するボーンが配置されている。
上記特許文献1に記載のブラジャーのように、カップ部にワイヤ部材及び当該ワイヤ部材と別体のボーンを配置した構成では、着用者のバストの脇流れを抑制する効果は生じ得るが、着用時にカップ部が着用者の前方に倒れやすい。このため、着用時にカップ部が着用者のバスト上部から離れ、カップ部によるバストの造形性が低下するという問題が生じ得る。
本開示は、上記課題の解決のためになされたものであり、着用時のカップ部が着用者のバスト上部から離れることを抑制でき、カップ部によるバストの造形性を十分に確保できるカップ付き衣類を提供することを目的とする。
本開示の一側面に係るカップ付き衣類は、左右一対のカップ部と、カップ部の下縁部側を支持する土台部と、左右一対のカップ部のそれぞれに配置される可撓性のフレーム部材と、を備え、フレーム部材は、第1の支持片と第2の支持片と含む一体成型体であり、第1の支持片は、カップ部の脇縁部に沿う第1の部分と、当該第1の部分から延長して土台部に重なる第2の部分と、を有し、第2の支持片は、第1の支持片の第1の部分に設けられた分岐部からカップ部の中央側に分岐し、カップ部の上縁部に向かって延びている。
このカップ付き衣類では、左右一対のカップ部のそれぞれに可撓性のフレーム部材が配置されている。フレーム部材の第1の支持片は、カップ部の脇縁部に沿うと共に、土台部に重なるように延在している。また、カップ部の脇縁部には、第1の支持片と第2の支持片との分岐部が位置している。フレーム部材は、第1の支持片と第2の支持片とを含む一体成型体であるため、第1の支持片と第2の支持片とが別体である場合に比べて、分岐部でカップ部の脇側がしっかりと支持される。この分岐部を含む第1の支持片によってカップ部の脇側が支持されることで、着用者のバストの脇流れを抑制する効果が良好に発揮される。
また、このカップ付き衣類では、第1の支持片からカップ部の中央側に分岐する第2の支持片がカップ部の上縁部に向かって延びている。この第2の支持片が第1の支持片と一体となっているため、第2の支持片によって着用時にカップ部が外側へ倒れることを防止できる。したがって、着用時にカップ部が着用者のバスト上部から離れることを抑制でき、カップ部によるバストの造形性を十分に確保できる。カップ部において、第1の支持片と、当該第1の支持片から分岐した第2の支持片との間には、フレーム部材が配置されない領域が形成される。このため、カップ部に対するフレーム部材の形状の追従性を確保できる。また、フレーム部材による過剰な締め付けを回避でき、カップ付き衣類の付け心地の良さも保つことができる。
第1の支持片及び第2の支持片は、帯状をなしていてもよい。この場合、第1の支持片及び第2の支持片が線状をなす場合に比べて着用時にバストにかかる圧力を分散できるので、カップ付き衣類の着用時の快適性を向上できる。また、分岐部の面積が一層十分に確保されるため、分岐部によってカップ部の脇側が更にしっかりと支持される。したがって、良好な着用感が得られると共に、着用者のバストの脇流れを抑制する効果が一層良好に発揮される。
分岐部の曲げ剛性は、他の部位の曲げ剛性よりも高くなっていてもよい。この場合、分岐部によってカップ部の脇側が更にしっかりと支持され、着用者のバストの脇流れを抑制する効果が一層良好に発揮される。また、カップ部が側面視において嘴状につぶれてしまうような変形が生じにくくなり、カップ部の形状の安定性を確保できる。
第1の支持片及び第2の支持片の縁部分の厚さは、第1の支持片及び第2の支持片の中央部分の厚さに比べて小さくなっている。これにより、フレーム部材の肌当たりを軽減することができ、カップ付き衣類の付け心地を向上できる。
第1の支持片の第1の部分と第2の支持片の基端部とを連結する連結部を更に有していてもよい。この場合、連結部によって第1の支持片と第2の支持片との位置関係を一定に保つことができる。したがって、第1の支持片及び第2の支持片による効果が一層良好に発揮される。
連結部の厚さは、分岐部の厚さよりも小さくなっていてもよい。この場合、カップ部の脇側を支持する作用を維持しつつ、カップ部の変形に対するフレーム部材の変形の追従性を確保できる。
第1の支持片の上縁部及び第2の支持片の上縁部の少なくとも一方は、カップ部の上縁部に位置していてもよい。この場合、着用者のバストの脇流れを抑制する効果及び着用時にカップ部が着用者のバスト上部から離れることを抑制する効果を更に高めることができる。
第1の支持片の下縁部は、土台部の下縁部に位置していてもよい。この場合、第1の支持片を安定させることができ、着用者のバストの脇流れを抑制する効果を更に高めることができる。
本開示によれば、着用時のカップ部が着用者のバスト上部から離れることを抑制でき、バストの造形性を十分に確保できる。
以下、図面を参照しながら、本開示の一側面に係るカップ付き衣類の好適な実施形態について詳細に説明する。
[カップ付き衣類の構成]
[カップ付き衣類の構成]
図1は、カップ付き衣類の一実施形態を示す正面図である。同図に示すように、本実施形態のカップ付き衣類1は、例えば女性用のブラジャーとして構成されている。カップ付き衣類1は、左右一対のカップ部2と、カップ部2の下縁部13側を支持する土台部3と、土台部3の脇側から延びる左右一対のバック部4と、カップ部2とバック部4とを連結する左右一対のストラップ部5とによって構成されている。以下の説明では、左右一対のカップ部2間の中央で鉛直に延びる仮想線を前中心Fと称する。
カップ部2は、人体のバストの形状に対応するように、カップ付き衣類1の正面側に突出する椀形状をなしている。カップ部2は、バストトップの位置Xにおいて、最も前方に突出している。カップ部2の表面側には、装飾のための表生地が結合されていてもよい。また、カップ部2の裏面側(肌面側)には、肌触り及び吸湿性に優れる素材からなる肌側布が結合されていてもよい。
カップ部2は、上縁部11、脇縁部12、及び下縁部13を有している。カップ部2の上縁部11は、バストの上部に沿うように全体として上向きに凸となるように緩やかに湾曲している。上縁部11は、中央部11aから前中心側端部11bにかけて緩やかに下がっており、左右のカップ部2の前中心側端部11b,11bによって前中心Fの位置を中心とする略V字状部分が画成されている。上縁部11の脇側端部11cは、脇縁部12の上端部12aに繋がっている。
カップ部2の脇縁部12は、バストの脇部に沿うように全体として脇側に凸となるように緩やかに湾曲している。カップ部2の下縁部13は、脇縁部12と連続し、バストと胴体との境界線であるバージスラインに沿うように下向きに凸となるように湾曲している。下縁部13の脇側端部13aは、脇縁部12の下端部12bに繋がっている。また、下縁部13の前中心側端部13bは、上縁部11の前中心側端部11bに繋がっている。
本実施形態では、脇縁部12においてカップ部2と土台部3とが凹凸なく滑らかに連続しており、カップ部2と土台部3との間の境界が必ずしも明確ではない。このため、図1では、バージスラインに相当する線をカップ部2と土台部3との間の境界線とみなし、当該境界線において脇縁部12を示している。また、境界線と後述するフレーム部材21の内側の縁とが交わる位置を仮想的に脇縁部12の下端としている。
土台部3は、左右のカップ部2の下側において横方向に延在している。土台部3の上縁部3aは、左右のカップ部2のそれぞれの下縁部13に沿うように凹状に湾曲している。また、土台部3の下縁部3bは、前中心F側では上方に湾曲し、脇側では下方に湾曲している。本実施形態では、カップ部2及び土台部3は、例えば発泡ポリウレタンといった一定の保形性及び弾力性を有する素材を用い、モールド成型によって一体に形成されている。
カップ部2の下縁部13には、ワイヤ部材は配置されておらず、カップ部2の下縁部13と土台部3の上縁部3aとは、滑らかに連続している。カップ部2の下縁部13は、土台部3の上縁部3aに対し、カップ部2の突出形状に応じた立ち上がり角度を有している。この立ち上がり角度は、カップ部2のサイズ(対応するバストのサイズ)等に応じて適宜設定される。また、バージスラインへのフィット感の向上の観点から、当該角度は、カップ部2の下縁部13の位置に応じて異なっていてもよい。例えば下縁部13の脇側での角度が前中心F側での角度よりも大きくなっていてもよい。
バック部4は、土台部3の脇縁部3cから延びている。バック部4は、例えばダブルニット等の伸縮性を有する素材によって帯状に形成されている。バック部4における先端側には、ホック8が設けられている。このホック8により、左右のバック部4,4が着用者の背中側で互いに係脱自在となっている。
ストラップ部5は、例えば長手方向に伸縮性を有するテープ状素材によって構成されている。ストラップ部5に用いられる織物等の素材は、ストラップ部5の長手方向に伸縮性を有していることが好適である。ストラップ部5は、カップ部2とバック部4との間に掛け渡され、いわゆる肩紐を構成している。ストラップ部5の一端は、カップ部2の上縁部11に連結され、ストラップ部5の他端は、バック部4の上縁部4aに連結されている。本実施形態では、ストラップ部5は、カップ部2及びバック部4に対して着脱自在となっている。ストラップ部5をカップ部2及びバック部4から取り外した場合、当該カップ付き衣類1は、ストラップレスのブラジャーとなる。
[フレーム部材の構成]
[フレーム部材の構成]
上述したカップ付き衣類1には、従来の金属製のワイヤ部材に代えて、可撓性を有するフレーム部材21が配置されている。図2は、フレーム部材の一例を示す斜視図である。また、図3は、カップ部及び土台部に対するフレーム部材の配置関係を示す要部拡大図である。図2及び図3に示すように、フレーム部材21は、カップ部2の脇側で主に上下方向に配置され、着用者のバストを支持する部材である。このフレーム部材21は、カップ付き衣類1のワイヤレス化を実現すると共に、着用者のバストの脇流れを抑制する効果、及び着用時にカップ部が着用者のバスト上部から離れることの抑制によりバストの造形性を確保する効果を奏する。
フレーム部材21は、例えばカップ部2及び土台部3の内部に配置されている。フレーム部材21をカップ部2及び土台部3の内部に配置する場合、例えば発泡ポリウレタン等のモールド成型によってカップ部2及び土台部3の表面部材及び裏面(肌側面)部材の間にフレーム部材21を挟んだ状態でこれらの部材を一体成型すればよい。
フレーム部材21は、図2に示すように、第1の支持片22と、第2の支持片23とを有し、全体として略y字状をなしている。図2では、左側のカップ部2に配置されるフレーム部材21を図示している。右側のカップ部2に配置されるフレーム部材21は、左右が反転する点を除いて、左側のカップ部2に配置されるフレーム部材21と同一の構造を有している。フレーム部材21は、例えば第1の支持片22と第2の支持片23とを含む全体を樹脂による射出成型によって形成した一体成型体となっている。フレーム部材21を構成する樹脂としては、例えば熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性ポリエステルエラストマーなどが挙げられる。
フレーム部材21が一体成型体であることで、第1の支持片22及び第2の支持片23は、継ぎ目を有しない状態で一体化されている。また、フレーム部材21の厚さの分布も射出成形時に形成されている。フレーム部材21では、カップ部2の表面側を向く面には凹凸が無いが、カップ部2の裏面側(肌面側)を向く面には、第1の支持片22及び第2の支持片23の中央部分から縁部分に向かうにつれて緩やかな下り傾斜が設けられている。これにより、本実施形態では、フレーム部材21の縁部分の厚さがフレーム部材21の中央部分(縁部分を除く部分)の厚さに比べて小さくなっている。
第1の支持片22は、図2及び図3に示すように、例えば幅5mm〜30mm程度の帯状をなし、全体として直線状若しくはカップ部2の脇縁部12の湾曲に応じて緩やかに湾曲した形状となっている。第1の支持片22は、カップ部2の脇縁部12に沿う第1の部分22Aと、当該第1の部分22Aから下方に延長して土台部3に重なる第2の部分22Bと、を有している。第1の部分22Aは、脇縁部12と土台部3との境界線と重なるように位置している。本実施形態では、脇縁部12と土台部3との境界線は、第1の部分22Aの幅方向の中央よりも脇側に位置している。したがって、第1の部分22Aは、カップ部2の脇縁部12に沿うように、カップ部2と土台部3とに跨って延在した状態となっている。第2の部分22Bは、第1の部分22Aから連続し、脇縁部12のラインから外れて下方に延びている。
第2の支持片23は、例えば幅5mm〜30mm程度の帯状をなし、全体として直線状若しくは第1の支持片22と反対向きに緩やかに湾曲した形状となっている。第2の支持片23は、第1の支持片22の第1の部分22Aに設けられた分岐部24からカップ部2の中央側に分岐し、カップ部2の上縁部11に向かって延びている。第1の支持片22に対する第2の支持片23の分岐の角度(第1の支持片22の中心線と第2の支持片23の中心線とがなす角度)θは、鋭角となっている。角度θは、フレーム部材21の平面視において、例えば20°〜70°、より好ましくは35°〜55°となっている。なお、第2の支持片23は、全体として第1の支持片22と同じ向きに緩やかに湾曲した形状をなしていてもよい。
本実施形態では、図3に示すように、第1の支持片22の上縁部22a(第1の部分22Aの上縁部)及び第2の支持片23の上縁部23aの双方がカップ部2の上縁部11まで延びており、当該上縁部11に結合されている。第1の支持片22の上縁部22aは、カップ部2の上縁部11の脇側端部11cと重なっている。第2の支持片23の上縁部23aの位置は、カップ部2の上縁部11においてバストトップの位置Xの上方となる位置よりも脇側となっている。上縁部11とストラップ部5との結合位置は、第1の支持片22の上縁部22aと第2の支持片23の上縁部23aとの間の位置となっている。また、本実施形態では、第1の支持片22の下縁部22b(第2の部分22Bの下縁部)は、土台部3の下縁部3bまで延びており、当該下縁部3bに結合されている。
第1の支持片22と第2の支持片23との分岐部24では、他の部位に比べて第1の支持片22及び第2の支持片23の基端部23bが幅広となっている。これにより、分岐部24では、脇縁部12の下端部12b側を向く逆三角形状(或いは逆台形状)の面が形成されている。第1の支持片22の下縁部22bの位置を0とし、第1の支持片22の上縁部22aの位置を1とし、下縁部22bから上縁部22aまでの第1の支持片22の位置を0〜1で表した場合、分岐部24は、例えば第1の支持片22の1/4〜3/4の範囲にわたって位置している。この範囲は、カップ付き衣類1のサイズによって適宜設計され得る。この分岐部24が位置する範囲は、カップ部2を側面から見た場合に、バストトップの位置Xを含むものとなっていてもよい。
また、分岐部24の曲げ剛性は、他の部位の曲げ剛性よりも高くなっている。本実施形態では、分岐部24の厚さが他の部位の厚さに比べて大きくなっていることにより、分岐部24の曲げ剛性が他の部位の曲げ剛性よりも高くなっている。第1の支持片22では、延在方向の中央部分(分岐部24及びその近傍)の厚さが上縁部22a及び下縁部22bの厚さよりも大きくなっており、第2の支持片23では、分岐部24の近傍に位置する基端部23bの厚さが上縁部23aの厚さよりも大きくなっている。
このような第1の支持片22と第2の支持片23とが分岐部24で繋がっていることで、分岐部24の厚さが他の部位よりも盛り上がった状態となっている。そして、逆三角形状(或いは逆台形状)の面をなす分岐部24の曲げ剛性(特に第1の支持片22及び第2の支持片23の延在方向の曲げ剛性)が、第1の支持片22の上縁部22a、第1の支持片22の下縁部22b、及び第2の支持片23の上縁部23aの曲げ剛性(特に第1の支持片22及び第2の支持片23の延在方向の曲げ剛性)に比べて高くなっている。
また、フレーム部材21は、第1の支持片22と第2の支持片23の基端部23bとを連結する連結部25を更に有している。連結部25は、分岐部24によって構成される面を上方に拡張するものである。連結部25は、上述した射出成型により、第1の支持片22及び第2の支持片23と一体に形成されている。連結部25は、分岐部24の上側に位置し、第1の支持片22における第1の部分22Aの分岐部24側と第2の支持片23の基端部23bとを連結している。連結部25の上縁部25aは、フレーム部材21の平面視において凹状をなしている。
フレーム部材21において、カップ部2の裏面側(肌面側)を向く面では、連結部25に対応する部分が緩やかに窪んだ状態となっている。このため、連結部25の厚さは、分岐部24の厚さよりも小さくなっている。連結部25の厚さは、例えば第1の支持片22の上縁部22a、第1の支持片22の下縁部22b、及び第2の支持片23の上縁部23aと同程度の厚さとなっている。また、連結部25が位置する範囲は、カップ部2を側面から見た場合に、バストトップの位置Xを含むものとなっていてもよい。
以上説明したように、カップ付き衣類1では、左右一対のカップ部2のそれぞれに可撓性のフレーム部材21が配置されている。フレーム部材21の第1の支持片22は、カップ部2の脇縁部12に沿うと共に、土台部3に重なるように延在している。また、カップ部2の脇縁部12には、第1の支持片22と第2の支持片23との分岐部24が位置している。フレーム部材21は、第1の支持片22と第2の支持片23とを含む一体成型体であるため、第1の支持片22と第2の支持片23とが別体である場合に比べて、分岐部24でカップ部2の脇側がしっかりと支持される。この分岐部24を含む第1の支持片22によってカップ部2の脇側が支持されることで、着用者のバストの脇流れを抑制する効果が良好に発揮される。
また、このカップ付き衣類1では、第1の支持片22からカップ部2の中央側に分岐する第2の支持片23がカップ部2の上縁部11に向かって延びている。この第2の支持片23が第1の支持片22と一体となっているため、第2の支持片23によって着用時にカップ部2が外側へ倒れることを防止できる。したがって、着用時にカップ部2が着用者のバスト上部から離れることを抑制でき、カップ部2によるバストの造形性を十分に確保できる。また、フレーム部材21を配置したカップ部2では、第1の支持片22と、当該第1の支持片22から分岐した第2の支持片23との間にフレーム部材21が配置されない領域Rが形成される(図3参照)。このため、カップ部2に対するフレーム部材21の形状の追従性を確保できる。また、フレーム部材21による過剰な締め付けを回避でき、カップ付き衣類1の付け心地の良さも保つことができる。
カップ付き衣類1では、フレーム部材21の第1の支持片22及び第2の支持片23が帯状をなしている。これにより、第1の支持片22及び第2の支持片23が線状をなす場合に比べて着用時にバストにかかる圧力を分散できるので、カップ付き衣類1の着用時の快適性を向上できる。また、第1の支持片22と第2の支持片23との分岐部24が十分な面積を持つ面となり、分岐部24によってカップ部2の脇側が更にしっかりと支持される。したがって、良好な着用感が得られると共に、着用者のバストの脇流れを抑制する効果が一層良好に発揮される。
カップ付き衣類1では、フレーム部材21における分岐部24の曲げ剛性が他の部位の曲げ剛性よりも高くなっている。これにより、分岐部24によってカップ部2の脇側が更にしっかりと支持され、着用者のバストの脇流れを抑制する効果が一層良好に発揮される。また、カップ部2が側面視において嘴状につぶれてしまうような変形が生じにくくなり、カップ部2の形状の安定性を確保できる。特に、本実施形態のように、カップ付き衣類1をストラップレスとした場合には、バック部4からの引っ張り力によってカップ部2が側面視において嘴状につぶれる変形が生じ易くなる。したがって、分岐部24の曲げ剛性を確保し、分岐部24によってカップ部2の脇側をしっかりと支持することで、カップ部2の形状の安定性を好適に確保できる。
カップ付き衣類1では、フレーム部材21における第1の支持片22及び第2の支持片23の縁部分の厚さが第1の支持片22及び第2の支持片23の中央部分の厚さに比べて小さくなっている。これにより、フレーム部材21の肌当たりを軽減することができ、カップ付き衣類1の付け心地を向上できる。
カップ付き衣類1では、フレーム部材21において、第1の支持片22の第1の部分22Aと第2の支持片23の基端部23bとを連結する連結部25が更に設けられている。この場合、連結部25によって第1の支持片22と第2の支持片23との位置関係を一定に保つことができる。したがって、第1の支持片22及び第2の支持片23による効果が一層良好に発揮される。本実施形態では、連結部25の厚さが分岐部24の厚さよりも小さくなっている。これにより、連結部25によって分岐部24の周辺のフレーム部材21の曲げ剛性が過剰になることを回避でき、連結部25によってカップ部2の脇側を支持する作用を維持しつつ、カップ部2の変形に対するフレーム部材21の変形の追従性を確保できる。
カップ付き衣類1では、フレーム部材21における第1の支持片22の上縁部22a及び第2の支持片23の上縁部23aがカップ部2の上縁部11に位置している。第1の支持片22及び第2の支持片23がカップ部2の上縁部11まで延びることで、着用者のバストの脇流れを抑制する効果及び着用時にカップ部2が着用者のバスト上部から離れることを抑制する効果を更に高めることができる。カップ付き衣類1では、フレーム部材21における第1の支持片22の下縁部22bが土台部3の下縁部3bに位置している。第1の支持片22が土台部3の下縁部3bまで延びることで、第1の支持片22を安定させることができ、着用者のバストの脇流れを抑制する効果を更に高めることができる。
本開示は、上記実施形態に限られるものではない。例えば上記実施形態では、カップ部2及びバック部4に対して着脱自在のストラップ部5を備えたブラジャーをカップ付き衣類1として例示したが、カップ付き衣類は、ストラップ部5を有しないストラップレスのブラジャーであってもよい。また、上記実施形態では、フレーム部材21がカップ部2及び土台部3の内部に配置された構成を例示したが、フレーム部材21は、カップ部2及び土台部3の表面側或いは裏面側において外部から視認可能に配置されていてもよい。フレーム部材21の第1の支持片22及び第2の支持片23は、帯状に限られず、線状などの他の形状であってもよい。
また、第1の支持片22の上縁部22a及び第2の支持片23の上縁部23aは、必ずしもカップ部2の上縁部11まで延びていなくてもよい。第1の支持片22の上縁部22a及び第2の支持片23の上縁部23aの一方のみがカップ部2の上縁部11まで延びていてもよく、第1の支持片22の上縁部22a及び第2の支持片23の上縁部23aの双方がカップ部2の上縁部11まで延びていなくてもよい。同様に、第1の支持片22の下縁部22bは、必ずしも土台部3の下縁部3bまで延びていなくてもよい。すなわち、第1の支持片22の下縁部22bが土台部3の上縁部3aと下縁部3bとの間に位置していてもよい。
また、フレーム部材21は、メッシュ状に形成されていてもよい。この場合、フレーム部材21の全体がメッシュ状となっていてもよく、フレーム部材21の一部のみがメッシュ状となっていてもよい。例えば第1の支持片22及び第2の支持片23の一方のみがメッシュ状となっていてもよく、分岐部24のみがメッシュ状となっていてもよく、分岐部24を除いた部分のみがメッシュ状となっていてもよい。
また、フレーム部材21は、通気性を高めるための一又は複数の孔(通気孔)を有していてもよい。この場合、フレーム部材21の全体の領域に複数の孔が設けられていてもよく、フレーム部材21の一部の領域のみに一又は複数の孔が設けられていてもよい。例えば第1の支持片22及び第2の支持片23の一方のみに一又は複数の孔が設けられていてもよく、分岐部24のみに一又は複数の孔が設けられていてもよく、分岐部24を除いた部分のみに一又は複数の孔が設けられていてもよい。
上記実施形態では、射出成型によって形成された樹脂製のフレーム部材21を例示したが、フレーム部材は、射出成型以外の形成方法で形成された樹脂製のフレーム部材であってもよく、樹脂製以外の可撓性のフレーム部材であってもよい。樹脂製以外で可撓性を有する素材であってフレーム部材に適用可能なものとしては、例えば金属、天然繊維、化学繊維などが挙げられる。金属としては、例えばスチール、アルミニウム、ニッケル、或いはこれらを主成分としたステンレス、ニッケルチタンといった合金などが挙げられる。天然繊維としては、動物性、植物性、鉱物性といった各種天然繊維が挙げられる。化学繊維としては、合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、人造鉱物繊維といった各種化学繊維が挙げられる。その他、天然繊維及び化学繊維の集合体或いは生地(積層生地を含む)などが挙げられる。
1…カップ付き衣類、2…カップ部、3…土台部、11…上縁部、12…脇縁部、13…下縁部、21…フレーム部材、22…第1の支持片、22a…上縁部、22b…下縁部、22A…第1の部分、22B…第2の部分、23…第2の支持片、23a…上縁部、23b…基端部、24…分岐部、25…連結部。
Claims (8)
- 左右一対のカップ部と、
前記カップ部の下縁部側を支持する土台部と、
前記左右一対のカップ部のそれぞれに配置される可撓性のフレーム部材と、を備え、
前記フレーム部材は、第1の支持片と第2の支持片と含む一体成型体であり、
前記第1の支持片は、前記カップ部の脇縁部に沿う第1の部分と、当該第1の部分から延長して前記土台部に重なる第2の部分と、を有し、
前記第2の支持片は、前記第1の支持片の前記第1の部分に設けられた分岐部から前記カップ部の中央側に分岐し、前記カップ部の上縁部に向かって延びているカップ付き衣類。 - 前記第1の支持片及び前記第2の支持片は、帯状をなしている請求項1記載のカップ付き衣類。
- 前記分岐部の曲げ剛性は、他の部位の曲げ剛性よりも高くなっている請求項1又は2記載のカップ付き衣類。
- 前記フレーム部材の縁部分の厚さは、前記フレーム部材の中央部分の厚さに比べて小さくなっている請求項1〜3のいずれか一項記載のカップ付き衣類。
- 前記第1の支持片の前記第1の部分と前記第2の支持片の基端部とを連結する連結部を更に有する請求項1〜4のいずれか一項記載のカップ付き衣類。
- 前記連結部の厚さは、前記分岐部の厚さよりも小さくなっている請求項5記載のカップ付き衣類。
- 前記第1の支持片の上縁部及び前記第2の支持片の上縁部の少なくとも一方は、前記カップ部の上縁部に位置している請求項1〜6のいずれか一項記載のカップ付き衣類。
- 前記第1の支持片の下縁部は、前記土台部の下縁部に位置している請求項1〜7のいずれか一項記載のカップ付き衣類。
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