JP2020178520A - 車両用冷却装置の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両走行中にオイル貯留部のオイルの油面高さの上昇を抑制することができる車両用冷却装置の制御装置を提供する。【解決手段】電動オイルポンプ36が駆動される場合には、電磁開閉弁38が閉状態に切り替えられるので、機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルがMOP油路40に供給されると共に、電動オイルポンプ36から吐出されるオイルがEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給される。電動オイルポンプ36が停止すると、電磁開閉弁38が開状態に切り替えられるので、機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルがMOP油路40およびEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給される。このため、電動オイルポンプ36が駆動される場合または停止する場合であってもMOP油路40とEOP油路42と電動機冷却油路44とをオイルで満たすことができ車両走行中にオイル貯留部の油面高さの上昇を抑制できる。【選択図】図1

Description

本発明は、オイル貯留部に貯留されたオイルを機械式オイルポンプまたは電動オイルポンプを用いて電動機に供給する車両用冷却装置に関して、車両走行時において前記オイル貯留部のオイルの油面高さの上昇を好適に抑制する技術に関する。
(a)機械式オイルポンプと、(b)電動オイルポンプと、を備え、(c)前記機械式オイルポンプまたは前記電動オイルポンプから吐出されるオイルを電動機に供給して前記電動機を冷却する車両用冷却装置が知られている。例えば、特許文献1に示す車両用冷却装置がそれである。なお、特許文献1では、走行モード等によって、前記機械式オイルポンプを駆動させるかそれとも停止させるかが切り替えられると共に、前記電動オイルポンプを駆動させるかそれとも停止させるかが切り替えられる。
特開2017−56920号公報
ところで、特許文献1のような車両用冷却装置では、前記機械式オイルポンプが駆動されるとオイル貯留部からオイルが第1の供給油路へ供給され、前記電動オイルポンプが駆動されると前記オイル貯留部からオイルが第2の供給油路へ供給される。これにより、前記機械式オイルポンプおよび前記電動オイルポンプが駆動されると、前記第1の供給油路および前記第2の供給油路にオイルが満たされる。しかしながら、車両走行時において前記機械式オイルポンプが停止または前記電動オイルポンプが停止すると、前記第1の供給油路または前記第2の供給油路に満たされていたオイルが、前記オイル貯留部に戻るので、前記オイル貯留部のオイルの油面高さが上昇して攪拌損失が増加してしまうという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、車両走行中においてオイル貯留部のオイルの油面高さの上昇を抑制することができる車両用冷却装置の制御装置を提供することにある。
第1発明の要旨とするところは、(a)車両走行によって回転駆動される機械式オイルポンプと、電気的に駆動させられることによってオイルを吐出する電動オイルポンプと、切替弁と、を備え、前記機械式オイルポンプまたは前記電動オイルポンプから吐出されるオイルを電動機に供給して前記電動機を冷却する車両用冷却装置の、制御装置であって、(b)前記車両用冷却装置には、前記機械式オイルポンプから吐出されたオイルを前記切替弁へ供給する第1供給油路と、(c)前記電動オイルポンプから吐出されたオイルを前記切替弁へ供給する第2供給油路と、(d)前記第2供給油路に供給されたオイルを前記電動機へ供給する電動機冷却油路と、が備えられ、(e)前記切替弁は、前記第1供給油路と前記第2供給油路とが連通する開状態と、前記第1供給油路と前記第2供給油路との間を遮断する閉状態と、に切り替え可能であり、(f)前記電動オイルポンプを駆動させる場合には、前記切替弁が閉状態に切り替えられて、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが前記第1供給油路に供給されると共に、前記電動オイルポンプから吐出されるオイルが前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給され、(g)前記電動オイルポンプを停止させる場合には、前記切替弁が開状態に切り替えられて、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが、前記第1供給油路および前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給されることにある。
第1発明によれば、(b)前記車両用冷却装置には、前記機械式オイルポンプから吐出されたオイルを前記切替弁へ供給する第1供給油路と、(c)前記電動オイルポンプから吐出されたオイルを前記切替弁へ供給する第2供給油路と、(d)前記第2供給油路に供給されたオイルを前記電動機へ供給する電動機冷却油路と、が備えられ、(e)前記切替弁は、前記第1供給油路と前記第2供給油路とが連通する開状態と、前記第1供給油路と前記第2供給油路との間を遮断する閉状態と、に切り替え可能であり、(f)前記電動オイルポンプを駆動させる場合には、前記切替弁が閉状態に切り替えられて、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが前記第1供給油路に供給されると共に、前記電動オイルポンプから吐出されるオイルが前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給され、(g)前記電動オイルポンプを停止させる場合には、前記切替弁が開状態に切り替えられて、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが、前記第1供給油路および前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給される。このため、車両走行中において、前記電動オイルポンプが駆動される場合には、前記切替弁が閉状態に切り替えられるので、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが前記第1供給油路に供給されると共に、前記電動オイルポンプから吐出されるオイルが前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給される。また、車両走行中において、前記電動オイルポンプが停止すると、前記切替弁が開状態に切り替えられるので、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが、前記第1供給油路および前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給される。これによって、車両走行中において前記電動オイルポンプが駆動される場合または前記電動オイルポンプが停止する場合であっても、前記第1供給油路と前記第2供給油路と前記電動機冷却油路とにオイルがそれぞれ供給されて、前記第1供給油路と前記第2供給油路と前記電動機冷却油路とをそれぞれオイルで満たすことができるので、車両走行中においてオイル貯留部のオイルの油面高さの上昇を好適に抑制することができる。
本発明が好適に適用された電気自動車の構成を説明する図であり、車両走行中に電動オイルポンプが駆動されるとともに電磁開閉弁が閉状態に切り替えられたときにおける冷却装置内でのオイルの流れを示す図である。 図1の電気自動車の構成を説明する図であり、車両走行中に電動オイルポンプが停止するとともに電磁開閉弁が開状態に切り替えられたときにおける冷却装置内でのオイルの流れを示す図である。 電動モータに大きな負荷(高負荷)がかかっているときにおける電動オイルポンプおよび電磁開閉弁の状態と、電動モータに大きな負荷がかかっていないときにおける電動オイルポンプおよび電磁開閉弁の状態と、を示す図である。 図1の電子制御装置において、車両走行中における電動オイルポンプでの駆動と停止との切替えと、車両走行中における電磁開閉弁での開状態と閉状態との切替えと、を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が好適に適用された電気自動車10の構成を概略的に説明する図である。電気自動車10は、走行用の駆動力源である電動モータ(電動機)12によって図示しない左右一対の駆動輪を駆動させる駆動装置14を備えている。駆動装置14には、図1に示すように、電動モータ12と、電動モータ12からの回転駆動力を前記左右一対の駆動輪に伝達、または前記左右一対の駆動輪からの回転駆動力を電動モータ12に伝達する動力伝達機構16と、電動モータ12および動力伝達機構16等を収容する収容ケース18と、が備えられている。なお、動力伝達機構16には、電動モータ12に動力伝達可能に連結されたギヤ機構20と、ギヤ機構20に動力伝達可能に連結されたデファレンシャル装置22と、デファレンシャル装置22に動力伝達可能に連結されたドライブシャフト24L、24Rと、が備えられている。
収容ケース18は、図1および図2に示すように、第1ケース部材26と、第1ケース部材26に第1締結ボルトBo1によって一体的に固定された第2ケース部材28と、第1ケース部材26に第2締結ボルトBo2によって一体的に固定された第3ケース部材30と、を備えている。また、収容ケース18には、第1ケース部材26と第2ケース部材28とにより形成された第1収容空間SP1と、第1ケース部材26と第3ケース部材30とにより形成された第2収容空間SP2と、が形成されている。第1収容空間SP1には、ギヤ機構20と、デファレンシャル装置22等と、が収容されている。第2収容空間SP2には、電動モータ12等が収容されている。なお、第1ケース部材26には、第1収容空間SP1と第2収容空間SP2とを隔てる隔壁26aが形成されている。また、第2ケース部材28には、第1ケース部材26に形成された隔壁26aに対向する壁部28aが形成されている。また、第3ケース部材30には、第1ケース部材26に形成された隔壁26aに対向する壁部30aが形成されている。
駆動装置14には、図1および図2に示すように、車両走行時において電動モータ12を冷却する冷却装置(車両用冷却装置)32が備えられている。冷却装置32には、機械式オイルポンプ34と、電動オイルポンプ36と、電磁開閉弁(切替弁)38と、MOP油路(第1供給油路)40と、EOP油路(第2供給油路)42と、電動機冷却油路44と、が備えられている。
機械式オイルポンプ34は、ギヤ機構20の回転軸20aが回転駆動させられることによって、すなわち車両走行によって、図示しないポンプロータが回転駆動させられる、例えばベーンポンプ、内接歯車型のオイルポンプ等のオイルポンプである。機械式オイルポンプ34では、車両走行により前記ポンプロータが回転駆動させられると、収容ケース18の底部にオイルが貯留されたオイル貯留部からオイルが汲み上げられて、その汲み上げられたオイルがMOP油路40内に吐出される。
電動オイルポンプ36は、例えば、モータ(図示しない)と、前記モータによって回転駆動されるポンプロータ(図示しない)等と、を備えている。電動オイルポンプ36では、電子制御装置(制御装置)100から前記モータに供給される第1駆動電流I1[A]によって前記ポンプロータが回転駆動させられると、前記オイル貯留部からオイルが汲み上げられて、その汲み上げられたオイルがEOP油路42内に吐出される。すなわち、電動オイルポンプ36は、電気的に駆動させられることによってオイルをEOP油路42内に吐出する。なお、電動オイルポンプ36は、例えばベーンポンプ、内接歯車型のオイルポンプ等のオイルポンプである。
MOP油路40は、図1および図2に示すように、機械式オイルポンプ34から吐出されたオイルを電磁開閉弁38へ供給する油路である。MOP油路40は、第1供給油路40aと、第2供給油路40bと、を備えている。第1供給油路40aは、第2ケース部材28の壁部28aに形成された油路である。第2供給油路40bは、第1供給油路40aに連通した油路である。なお、第2ケース部材28の壁部28aには、第1供給油路40aに供給されたオイルの一部をキャッチタンク46に供給する分岐油路40cが形成されている。キャッチタンク46に貯留されたオイルは、キャッチタンク46に形成された排出口46aから、例えば、ギヤ機構20、デファレンシャル装置22等に供給されるようになっている。
EOP油路42は、図1および図2に示すように、電動オイルポンプ36から吐出されたオイルを電磁開閉弁38へ供給する油路である。EOP油路42は、第1供給油路42aと、第2供給油路42bと、を備えている。第1供給油路42aは、電動オイルポンプ36から吐出されたオイルをオイルクーラー48に供給する油路である。第2供給油路42bは、オイルクーラー48を介して第1供給油路42aに連通した油路である。なお、EOP油路42では、電動オイルポンプ36からオイルが吐出されると、その吐出されたオイルがオイルクーラー48で冷却されてその冷却されたオイルが電磁開閉弁38に供給されるようになっている。
電動機冷却油路44は、図1および図2に示すように、EOP油路42の第2供給油路42bに供給されたオイルの一部を電動モータ12へ供給する油路である。電動機冷却油路44は、EOP油路42の第2供給油路42bに連通し、且つ、冷却パイプ50の内部空間SP3に連通する油路である。なお、冷却パイプ50は、第2収容空間SP2内において電動モータ12の鉛直方向上方に配置されるように収容ケース18に固定されている。すなわち、電動機冷却油路44は、EOP油路42の第2供給油路42bにオイルが供給されると、その第2供給油路42bに供給されたオイルの一部を冷却パイプ50の内部に案内する。なお、冷却パイプ50内に供給されたオイルは、冷却パイプ50に形成された排出口50aから例えば電動モータ12のコイルエンド12aに供給されるようになっている。
電磁開閉弁38は、電子制御装置100から供給される第2駆動電流I2[A]によって、MOP油路40の第2供給油路40bとEOP油路42の第2供給油路42bとが連通する開状態と、MOP油路40の第2供給油路40bとEOP油路42の第2供給油路42bとを遮断する閉状態と、に切り替える電磁弁である。すなわち、電磁開閉弁38は、例えば、電子制御装置100から電磁開閉弁38に第2駆動電流I2[A]が供給されると前記閉状態に切り替えられ、電子制御装置100から電磁開閉弁38に第2駆動電流I2[A]が供給されないと前記開状態に切り替えられるノーマルオープン型のオンオフ電磁弁である。
以上のように構成された冷却装置32では、例えば、車両走行中に電動オイルポンプ36が駆動されるとともに電磁開閉弁38が前記閉状態に切り替えられると、図1に示すように、機械式オイルポンプ34から吐出されたオイルがMOP油路40に供給され、電動オイルポンプ36から吐出されたオイルがEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給される。これによって、電動オイルポンプ36から吐出されたオイルが電動モータ12のコイルエンド12aに供給されて、その電動モータ12のコイルエンド12aが冷却される。なお、図1に示す矢印F1は、冷却装置32内において機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルの流れを示す矢印である。また、図1に示す矢印F2は、冷却装置32内において電動オイルポンプ36から吐出されるオイルの流れを示す矢印である。
また、冷却装置32では、例えば、車両走行中に電動オイルポンプ36が停止されるとともに電磁開閉弁38が前記開状態に切り替えられると、図2に示すように、機械式オイルポンプ34から吐出されたオイルが、MOP油路40およびEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給される。これによって、機械式オイルポンプ34から吐出されたオイルが電動モータ12のコイルエンド12aに供給されて、その電動モータ12のコイルエンド12aが冷却される。なお、図2に示す矢印F3は、冷却装置32内において機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルの流れを示す矢印である。
図1に示すように、電子制御装置100は、例えばCPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより電気自動車10の各種制御を実行する。電子制御装置100は、電気自動車10に設けられた各センサにより検出された各種入力信号が供給されるようになっている。例えば、温度センサ102から検出される電動モータ12の温度Tm[℃]を表す信号等が電子制御装置100に入力される。
また、電子制御装置100から、電気自動車10に設けられた各装置に各種出力信号が供給されるようになっている。例えば、電動オイルポンプ36を駆動させるために電動オイルポンプ36に設けられたモータに供給される第1駆動電流I1[A]と、前記開状態と前記閉状態とを切り替えるために電磁開閉弁38に供給される第2駆動電流I2[A]と、が電子制御装置100から各部へ供給される。
図1に示すように、電子制御装置100には、モータ状態判定部110と、電動オイルポンプ制御部112と、電磁弁開閉制御部114と、が備えられている。モータ状態判定部110は、電動モータ12に大きな負荷(高負荷)がかかっている状態であるか否かを判定する。例えば、モータ状態判定部110は、温度センサ102から検出される電動モータ12の温度Tm[℃]が予め設定された所定温度Tj[℃]以上であると、電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であると判定する。なお、所定温度Tj[℃]は、電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であるか否かを判定する判定値である。
電動オイルポンプ制御部112は、モータ状態判定部110で電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であると判定すると、電動オイルポンプ36に設けられたモータに第1駆動電流I1[A]を供給する。また、電動オイルポンプ制御部112は、モータ状態判定部110で電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態ではないと判定すると、電動オイルポンプ36に設けられたモータへの第1駆動電流I1[A]の供給を停止する。すなわち、電動オイルポンプ制御部112は、モータ状態判定部110で電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であるか否かを判定し、その判定に基づいて、図3に示すように電動オイルポンプ36を駆動(ON)または停止(OFF)する。
電磁弁開閉制御部114は、モータ状態判定部110で電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であると判定すると、電磁開閉弁38に第2駆動電流I2[A]を供給する。また、電磁弁開閉制御部114は、モータ状態判定部110で電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態ではないと判定すると、電磁開閉弁38への第2駆動電流I2[A]の供給を停止する。すなわち、電磁弁開閉制御部114は、モータ状態判定部110で電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であるか否かを判定し、その判定に基づいて、図3に示すように前記閉状態(ON)と前記開状態(OFF)とを切り替える。
図4は、電子制御装置100において、車両走行中における電動オイルポンプ36での駆動と停止との切替えと、車両走行中における電磁開閉弁38での前記開状態と前記閉状態との切替えと、を説明するフローチャートである。
先ず、モータ状態判定部110の機能に対応するステップ(以下、ステップを省略する)S1において、電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であるか否かが判定される。S1の判定が肯定される場合すなわち電動モータ12に大きな負荷がかかっている場合には、電動オイルポンプ制御部112および電磁弁開閉制御部114の機能に対応するS2が実行される。S1の判定が否定される場合すなわち電動モータ12に大きな負荷がかかっていない場合には、電動オイルポンプ制御部112および電磁弁開閉制御部114の機能に対応するS3が実行される。
S2では、電動オイルポンプ36が駆動させられるとともに、電磁開閉弁38が前記閉状態に切り替えられる。S3では、電動オイルポンプ36が停止させられるとともに、電磁開閉弁38が前記開状態に切り替えられる。
上述のように、本実施例の冷却装置32の電子制御装置100によれば、冷却装置32には、機械式オイルポンプ34から吐出されたオイルを電磁開閉弁38へ供給するMOP油路40と、電動オイルポンプ36から吐出されたオイルを電磁開閉弁38へ供給するEOP油路42と、EOP油路42に供給されたオイルを電動モータ12へ供給する電動機冷却油路44と、が備えられ、電磁開閉弁38は、MOP油路40とEOP油路42とが連通する開状態と、MOP油路40とEOP油路42との間を遮断する閉状態と、に切り替え可能であり、電動オイルポンプ36を駆動させる場合には、電磁開閉弁38が閉状態に切り替えられて、機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルがMOP油路40に供給されると共に、電動オイルポンプ36から吐出されるオイルがEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給され、電動オイルポンプ36を停止させる場合には、電磁開閉弁38が開状態に切り替えられて、機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルが、MOP油路40およびEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給される。このため、車両走行中において、電動オイルポンプ36が駆動される場合には、電磁開閉弁38が閉状態に切り替えられるので、機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルがMOP油路40に供給されると共に、電動オイルポンプ36から吐出されるオイルがEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給される。また、車両走行中において、電動オイルポンプ36が停止すると、電磁開閉弁38が開状態に切り替えられるので、機械式オイルポンプ34から吐出されるオイルが、MOP油路40およびEOP油路42を介して電動機冷却油路44に供給される。これによって、車両走行中において電動オイルポンプ36が駆動される場合または電動オイルポンプ36が停止する場合であっても、MOP油路40とEOP油路42と電動機冷却油路44とにオイルがそれぞれ供給されて、MOP油路40とEOP油路42と電動機冷却油路44とをそれぞれオイルで満たすことができるので、車両走行中においてオイル貯留部のオイルの油面高さの上昇を好適に抑制することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例において、モータ状態判定部110は、温度センサ102から検出される電動モータ12の温度Tm[℃]が所定温度Tj[℃]以上であるか否かに基づいて、電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であるか否かを判定していた。例えば、電気自動車10に電気自動車10の前後方向における加速度G[m/s]を検出する加速度センサを設けて、その加速度センサから検出される加速度G[m/s]が予め設定された所定加速度Gj[m/s]以上であると、モータ状態判定部110で、電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であると判定しても良い。また、例えば、電気自動車10にアクセル開度θacc[%]を検出するアクセル開度センサを設けて、そのアクセル開度センサから検出されるアクセル開度θacc[%]が予め設定された所定アクセル開度θaccj[%]以上であると、モータ状態判定部110で、電動モータ12に大きな負荷がかかっている状態であると判定しても良い。
また、前述の実施例では、電子制御装置100から供給される第2駆動電流I2[A]によって前記開状態と前記閉状態とを切り替える電磁開閉弁38が冷却装置32に備えられていた。例えば、電磁開閉弁38にかえて、油圧式の切替弁を使用しても良い。なお、前記油圧式の切替弁は、油圧アクチュエータから供給される油圧によって、MOP油路40とEOP油路42とが連通する開状態と、MOP油路40とEOP油路42とを遮断する閉状態と、に切り替えられる。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
12:電動モータ(電動機)
32:冷却装置(車両用冷却装置)
34:機械式オイルポンプ
36:電動オイルポンプ
38:電磁開閉弁(切替弁)
40:MOP油路(第1供給油路)
42:EOP油路(第2供給油路)
44:電動機冷却油路
100:電子制御装置(制御装置)
112:電動オイルポンプ制御部
114:電磁弁開閉制御部

Claims (1)

  1. 車両走行により回転駆動させられることによってオイルを吐出する機械式オイルポンプと、電気的に駆動させられることによってオイルを吐出する電動オイルポンプと、切替弁と、を備え、前記機械式オイルポンプまたは前記電動オイルポンプから吐出されるオイルを電動機に供給して前記電動機を冷却する車両用冷却装置の、制御装置であって、
    前記車両用冷却装置には、
    前記機械式オイルポンプから吐出されたオイルを前記切替弁へ供給する第1供給油路と、
    前記電動オイルポンプから吐出されたオイルを前記切替弁へ供給する第2供給油路と、
    前記第2供給油路に供給されたオイルを前記電動機へ供給する電動機冷却油路と、が備えられ、
    前記切替弁は、前記第1供給油路と前記第2供給油路とが連通する開状態と、前記第1供給油路と前記第2供給油路との間を遮断する閉状態と、に切り替え可能であり、
    前記電動オイルポンプを駆動させる場合には、前記切替弁が閉状態に切り替えられて、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが前記第1供給油路に供給されると共に、前記電動オイルポンプから吐出されるオイルが前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給され、
    前記電動オイルポンプを停止させる場合には、前記切替弁が開状態に切り替えられて、前記機械式オイルポンプから吐出されるオイルが、前記第1供給油路および前記第2供給油路を介して前記電動機冷却油路に供給される
    ことを特徴とする車両用冷却装置の制御装置。
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