JP2020178395A - 引下線用コネクタ把持工具 - Google Patents

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宏成 奥村
Hironari Okumura
宏成 奥村
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Abstract

【課題】引下線用コネクタの締め付けボルトをトルクラチェットレンチで締め込む際に、引下線用コネクタが共に回転することがなく把持できる引下線用コネクタ把持工具を提供する。【解決手段】引下線用コネクタ把持工具1は、絶縁操作棒90bを回転させる操作によって雄ネジ材54が回転し、可動部30に向かって雄ネジ材54が送り出されることで雄ネジ材54の端部が可動部30の押圧面32を押し、可動部30の可動側把持面31が、固定部20に形成された固定片22の固定側把持面23に接近し、引下線用コネクタの被把持片を可動側把持面31と固定側把持面23とで挟み込むことで把持する。【選択図】 図1

Description

この発明は、間接活線作業における配電線への引下線用コネクタの着脱に際し、引下線用コネクタを把持する引下線用コネクタ把持工具に関する。
電柱間に架設された高圧線に引下線を取り付けて、この引下線を変圧器等に取り込む工事において、引下線と高圧線との接続には、引下線と高圧線とを電気的に接続できるように構成された引下線用コネクタが使用される。
引下線と高圧線の接続に使用する引下線用コネクタについて、図8に沿って説明する。引下線用コネクタ6は主として、一対のコネクタ本体61、61と、被把持片62と、締め付けボルト63と、弾性材64とを備える。
コネクタ本体61、61は、平板形状のアルミニウムからなる。互いが向き合う面に高圧線70を収納する空間と引下線80を収納する空間が形成されており、高圧線70および引下線80を対になって挟持する。被把持片62は一方のコネクタ本体61から平板形状に延びて形成され、高圧線70と引下線80の接続作業の際にヤットコ等によって把持される部分である。もう一方の被把持片62が形成されないコネクタ本体61の下部には、被把持片62が伸びる方向に略直交する面(コネクタ本体下部67)が形成されている。また、被把持片62にはヤットコ等で把持した際にヤットコ等の把持面に形成された凹凸と噛みあうように形成された、刻み目66が連続して形成されていて、ヤットコ等で把持した際にずれにくいようになっている。締め付けボルト63は、コネクタ本体61、61に形成されたネジ孔に螺合され、締め付けボルト63を締め付けることで一対のコネクタ本体61、61の間の高圧線70および引下線80を収納する空間が狭まり、高圧線70および引下線80を挟持して接続する。弾性材64は略C字形状に成型された弾性を有する棒状の針金で、被把持片62の端部付近に空けられた貫通孔65に挿通され両端がコネクタ本体61、61にそれぞれ当接し、コネクタ本体61、61が互いに近づく方向に付勢を与えている。
ところで、このような引下線用コネクタ6によって高圧線70と引下線80を接続する場合は、絶縁操作棒による間接活線作業で行われる。作業員が、高所作業車のバケット等から、絶縁操作棒の先端に取り付けたヤットコ等の把持工具を操作し、直接高圧線70や引下線用コネクタ6に触れずに作業をする。
図9に示すように、従来の引下線用コネクタ6を高圧線70に接続する際の作業には、主として、ヤットコPと、トングTと、クイックQと、トルクラチェットレンチRとの4種類の工具が使用される。ヤットコPは絶縁操作棒の先端に取り付けられ、絶縁操作棒の手元側に配設された開閉レバーを操作することでリンク機構を介して先端が開閉する把持工具である(例えば特許文献1および2参照)。
トングTは絶縁操作棒の先端に取り付けられ、絶縁操作棒を軸周りに回転させることによって配電線の把持および解除を行う工具である。クイックQは、いわゆるクイック型ヤットコと呼ばれ、絶縁操作棒の先端に取り付けられ、配電線のように略円形の断面を有する把持対象物を素早く簡易に把持することに特化しているヤットコ型の把持工具ある。トルクラチェットレンチRは、口径部にラチェット機構が組み込まれ、絶縁操作棒90を上下に操作することで、締め込みボルトを締め付けたり緩めたりできるようになっている。また、予め既定の締め付けトルクを設定しておき、既定の締め付けトルクに達すると、音と感触で締め付けトルクに達したことが分かるようになっている。
従来の作業は、これら4種類の工具を使用して、まずヤットコPで引下線用コネクタ6の被把持片をつかんで把持すると共に、引下線80を接続した側の高圧線70と引下線80をトングTで把持する。次に締め付けボルトを締め付けた時に高圧線70や引下線80が曲がらないように引下線用コネクタ6に向かって右側の高圧線70をクイックQで把持する。そして、ヤットコPで引下線用コネクタ6を把持したまま、トルクラチェットレンチRの口径部を引下線用コネクタ6の締め付けボルトに嵌め合わせ、トルクラチェットレンチRに取り付けられた絶縁操作棒90を軸心方向に上下に操作することで、引下線用コネクタ6の締め付けボルトを締め付けて引下線用コネクタ6を取り付けていた。
特開2018−110490号公報 特開2016−129453号公報
しかしながら、従来の作業は図9に示すように、4種類の工具の操作を絶縁操作棒90によって行わなければならず、作業者には高い技術が求められていた。また、従来のように開閉レバーによってリンク機構を介して開閉されるヤットコでは把持力が弱く、トルクラチェットレンチRで締め付けボルトを規定のトルクで締め付けた際に、締め付けボルトと共に引下線用コネクタ6も回転し、引下線用コネクタ6に接続された高圧線70が接続個所で大きく湾曲したり、高圧線70や引下線80が引下線用コネクタ6の嵌合部から導線部分がはみ出したりすることが起こっていた。このような事態は、高圧線70や引下線80にダメージを与えてしまうため好ましくない。従来では、高圧線70や引下線80にダメージを与えることなく引下線用コネクタ6を接続するには熟練を要し、作業者に多くの負担がかかり、作業に時間を要してしまううえに、作業者の技術によって引下線用コネクタの取り付け品質にバラつきが生じていた。
そこでこの発明は、引下線用コネクタを強固に把持して、引下線用コネクタの締め付けボルトをトルクラチェットレンチで締めこんでも、引下線用コネクタが共に回転することのない引下線用コネクタ把持工具を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、間接活線作業に用いられ、絶縁操作棒の先端に取り付けて使用する、電柱間に架設される高圧線と高圧線から分岐する引下線とを接続する引下線用コネクタに備えられた平板形状の被把持片を把持するための引下線用コネクタ把持工具であって、前記絶縁操作棒に取り付け可能な本体に固定側把持部が形成された固定部と、可動側把持部と押圧部を有し、前記押圧部を押すと前記可動側把持部が前記固定側把持部に対向して接近していくように前記固定部に回動自在に支持された可動部と、前記固定部に貫通して形成された雌ネジ孔に、前記絶縁操作棒に取り付け可能な雄ネジ材が螺合されて貫通して配置される送りネジ部と、を備え、前記雄ネジ材に接続した前記絶縁操作棒を軸心周りに回転させて前記雄ネジ材で前記押圧部を押すことで前記可動側把持部が前記固定側把持部に対向して接近し前記被把持片を把持することを特徴とする。
この発明によれば、絶縁操作棒を回転させる操作によって雄ネジ材が回転し、可動部に向かって雄ネジ材の端部が送り出されることで可動部の押圧部を押し、可動部の可動側把持部が、固定部に形成された固定側把持部に接近し、引下線用コネクタの被把持片を可動側把持部と固定側把持部とで挟み込むことで把持する。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の引下線用コネクタ把持工具において、前記固定側把持面には、口幅の両端側に所定の間隔で配置された一対のガイド材が口幅の垂直方向にわたって突出形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の引下線用コネクタ把持工具において、前記可動部には前記可動側把持面が前記固定側把持面から離れる方向に付勢が付けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の引下線用コネクタ把持工具において、前記固定片の開口側端面に突起部が突出して形成され、前記突起部は前記引下線用コネクタのコネクタ本体に当接させて把持したとき、前記被把持片が所定の範囲で把持される寸法に形成されていることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、可動部の押圧面を、雄ネジ材によって押すことで、可動側把持面が被把持片を固定側把持面に強固な力で押さえつけて把持することができる。そのことによって引下線用コネクタの締め付けボルトをトルクラチェットレンチで締めこんでも、引下線用コネクタが共に回転することを防ぐことができ、高圧線や引下線に負担をかけずに、引下線用コネクタの締め付けボルトを適正トルクで締め付けることが可能となる。さらには、高圧線に負担をかけずに締め付けボルトを締め付けることができるので、従来の作業で高圧線が曲がらないように把持していたクイックが不要になり、結果として作業に使用する工具を減らすことができ、作業の効率化・迅速化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、引下線用コネクタの締め付けボルトを締め付けた際に、把持面がずれた場合でも、被把持片の側面が固定側把持面に突出したガイド材に当接するので、より確実に引下線用コネクタが回転するのを防ぐことができる。
請求項3の発明によれば、可動部に前記可動側把持面が前記固定側把持面から離れる方向に付勢が付けられていることで、押圧面に押される力がかけられていないときに、可動部が閉じた位置で留まることがなく、作業効率が向上する。
請求項4の発明によれば、突起部が引下線用コネクタのコネクタ本体に当接したときに、被把持片を挟み込んで把持する十分の範囲を挟み込むことでより確実に被把持片62を把持することができ、また、引下線用コネクタの弾性材等他の部材を挟み込まない位置で把持することができるので、引下線用コネクタの弾性材等を挟み込んで損傷させることを防ぐことができる。
この発明に係る引下線用コネクタ把持工具の側面図であり、(a)は可動顎が閉じた状態、(b)は可動顎が開いた状態を示す。 引下線用コネクタ把持工具の正面図である。 引下線用コネクタ把持工具の背面図である。 (a)が引下線用コネクタ把持工具の平面図であり、(b)が図2のA−A断面図である。 引下線用コネクタ把持工具の固定片を説明する図であり、(a)が側面拡大図、(b)が正面拡大図、(c)が背面拡大図、(d)が平面拡大図、(e)が(b)のB−B断面図である。 引下線用コネクタ把持工具を使用した、引下線用コネクタの接続作業を説明する図である 引下線用コネクタ把持工具に取り付ける絶縁操作棒を示す図である。 引下線用コネクタを示す図であり(a)が引下線用コネクタの正面図であり、(b)が引下線用コネクタの側面図である。 従来の引下線用コネクタの接続作業を説明する図である。
この発明の実施の形態について図面を用いて詳しく説明する。
この実施の形態の引下線用コネクタ把持工具は、図6で示すように、電柱間に架設される高圧線70と高圧線70から分岐する引下線80とを引下線用コネクタ6によって接続するときに使用する間接活線作業用の把持工具である。
また、引下線用コネクタ把持工具1は絶縁操作棒90に取り付けて使用されるものである。
絶縁操作棒90は図7に示すように、操作棒本体91と、押圧部92と、連結部94と、固定用ネジ95と、保護ツバ96とを備える。操作棒本体91は長尺の棒であり、例えばFRP(繊維強化プラスチック)で構成されている。押圧部92は軸方向に延びて形成され、上部は雄ネジ93になっている。雄ネジ93には固定用ネジ95が螺合されている。固定用ネジ95は、雄ネジ93に回動自在に螺合されており、操作棒本体91の連結部94に装着された先端工具を連結部94との係合方向に押圧する機能を有している。固定用ネジ95は、筒状に形成されており、内面側に雄ネジ93と螺合する雌ネジ(図示略)が形成されている。
連結部94は、嵌合部94aと、係突起94bと、付勢部94cとを有している。嵌合部94aは、円柱状に形成されており、雄ネジ93の上端に連結されている。係突起94bは、軸心を中心として左右にそれぞれ設けられており、嵌合部94aの外面から外方に突出している。付勢部94cは円柱状に形成され、嵌合部94aの上面に設けられている。付勢部94cは、嵌合部94aの上面に進退自在に配置されており、嵌合部94a内に収納されたバネ(図示略)によって先端方向に付勢されている。絶縁操作棒90は、連結部94を先端工具の取り付け個所に挿入嵌合して、固定用ネジ95によって先端工具を押圧することで、連結部94の係突起94bを先端工具に形成された鉤状の係合溝に係合し、先端工具を取り付けるものである。本実施の形態の引下線用コネクタ把持工具1はこのような絶縁操作棒90に取り付けられて使用されるものである。
本実施の形態の引下線用コネクタ把持工具1は、図1に示すように、主として固定部20と、可動部30と、送りネジ部50を備える。
固定部20は主として鋼材で形成される。固定部20は本体21と、本体21に突出して形成される板状の固定片22とを有する。
本体21は、円柱形状の天面が突出した形状であって、天面側から、本体21のほぼ中心線上に、平板形状の固定片22が本体21の直径よりやや大きい幅で突出して形成されている。突出寸法は被把持片62の突出寸法よりやや大きく形成される。
固定片22の一方の面には固定側把持面23が形成されている。固定側把持面23は、被把持片62を把持するときに当接させる面である。図5(c)、(d)、(e)に示すように固定側把持面23には一対のガイド材24、24が形成される。ガイド材24、24は固定側把持面23の口幅の両端側に、被把持片62の幅寸法より僅かに広い間隔をあけて、口幅の垂直方向にわたって突出形成されている。すなわち、ガイド材24、24の間隔は、被把持片62の幅寸法がガイド材24、24の間に収まり、且つ被把持片62が締め付けボルト63を軸に回転する方向にずれたときに、被把持片62の側面がガイド材24、24に当接することで、それ以上回転することを止めることができるように被把持片62の大きさより若干の遊びを持たせた間隔で形成されている。ガイド材24、24の突出寸法は、被把持片62の厚み寸法よりも僅かに小さく形成されている。
さらに固定側把持面23には、口幅方向に延びる複数の刻み目が形成されている。この刻み目は被把持片62を把持したときに、被把持片62に形成された刻み目66、66、・・・と噛みあわさり、ずれにくくするものである。
図5に示すように、固定片22の先端には板状の突起部25が突出して形成されている。突起部25は図8に示す引下線用コネクタ6のコネクタ本体下部67に当接させ、引下線用コネクタ6の被把持片62以外を固定側把持面23と可動側把持面31とで挟まないようにするストッパである。突起部25の口幅寸法は固定片22の口幅の3分の1程度の寸法に形成される。突起部25の突出寸法は引下線用コネクタ6のコネクタ本体下部67に当接したときに、所定の十分な把持面積を確保できる寸法で、且つ、可動部30を閉じた時に引下線用コネクタ6の弾性材64等を挟み込まない寸法に形成される。突起部25の厚み寸法は固定片22の厚み寸法より小さくなっていて、固定片22の固定側把持面23の反対側面から面一に延びている。
図1に示すように、本体21には、軸孔40、40が対向して2カ所設けられている。この軸孔40、40は後述する可動部30を支持するためのものである。軸孔40、40は、本体21の固定片22下端部の口幅側両端からそれぞれ延びる板材に形成されている。
本体21には、固定片22の反対側の下端部に絶縁操作棒90の連結部94が挿入可能な空間があけられていて、絶縁操作棒90に取り付けることができるようになっている。本体21には係合溝26が形成されている。係合溝26は本体21の下端面から所定の長さだけ軸心に沿って上方に延び、次に本体21の円周方向に直角に曲がってさらに延び、そして下端側向かって直角に曲がり、所定の長さだけ軸心に沿って下方に延びた略鉤字状に形成される。係合溝26は、絶縁操作棒の連結部94の係突起94bが進入可能な幅に形成されている。係突起94bが係合溝26に終端まで係合され、絶縁操作棒90の固定用ネジ95で本体21を押圧すると、係突起94bが係合溝26の終端に押さえつけられ、絶縁操作棒90に対して軸心回りにも軸方向にもほとんどガタなく取り付けられるようになっている。
可動部30は側面視で略扇形状の鋼材からなり、可動側把持面31と、押圧面32を有する。
可動側把持面31は、被把持片62と当接する面であり、口幅寸法が被把持片62の幅寸法とほぼ同寸法に形成されていて、可動側把持面31には、固定側把持面23と同様に刻み目が形成されている。押圧面32は、可動側把持面31の反対側の面である。
可動部30の略扇形状の要に位置する部分には軸部41、41が形成される。軸部41は本体21に設けられた軸孔40、40に支持できるよう、軸孔40、40に対応する形状に形成されていて、該軸部41、41が本体21に形成された軸孔40、40に軸支されることで、可動部30の可動側把持面31が固定片22の固定側把持面23に接近したり離れたりすることが可能なように、すなわち可動部30が軸孔40を軸に回動自在に支持され、可動部30が回動することで、可動側把持面31と固定側把持面23が開閉可能になっている。
さらに可動部30は、被把持片62を固定片22の固定側把持面23と可動部30の可動側把持面31で挟み込んで把持したときに、固定側把持面23と、可動側把持面31とが平行になるように支持されている。すなわち、図1(a)に示す状態のように、可動側把持面31が閉じられて固定側把持面23と可動側把持面31とが引下線用コネクタ6の被把持片62の厚さ方向の寸法にまで接近したときに、固定側把持面23と可動側把持面31は平行になる。このことによって被把持片62を把持したときに、固定側把持面23および可動側把持面31がむらなく被把持片62に当接して強固に把持できるようになっている。
図1(b)で示すように、固定側把持面23と可動側把持面31との間の回動軸付近には、バネ42が配設されている。バネ42は針金をバネ状に形成した弾性体で、可動部30に対して外部から閉じる力が加わらない限り常に開くように付勢を与えるものである。これによって可動部30の押圧面32に対して押圧する力を加えないと、可動部30は可動側把持面31が開く状態となっている。
送りネジ部50は、可動部30の押圧面32を押圧する手段であって、支持材51と、取り付け部53と雄ネジ材54とからなる。
図1および図3に示すように、支持材51は固定部20の本体21の可動部30が支持されている側に配置、固定され、本体21と一体となっている。支持材51には、後述する雄ネジ材54を螺合可能な雌ネジ孔52が可動部30の押圧面32に向かって貫通して形成されている。
取り付け部53は円柱形状であり、軽量化のため主としてアルミニウムで形成されている。円柱形状の天面側には取り付け部53の軸心線上に延びる雄ネジ材54が配設される。一方の端部側には絶縁操作棒90の連結部94が挿入可能な空間があけられており、さらに取り付け部53には係合溝56が形成されていて、固定部20の本体21と同様に絶縁操作棒90の連結部94に取り付け可能となっている。
雄ネジ材54は、円柱状の鋼材からなり、外周面に支持材51に設けられた雌ネジ孔52に螺合するネジ山が形成されている。ネジ山の断面形状は台形形状の、いわゆる台形ネジとなっている。雄ネジ材54は、支持材51に形成された雌ネジ孔52を貫通した状態まで螺合される。支持材51を貫通した雄ネジ材54の先端付近には、雄ネジ材54が支持材51から抜けて、落下することがないように、リング状の抜け止め55が雄ネジ材54を挿通させた状態で配置固定されている。
つぎに、この引下線用コネクタ把持工具1を用いた作業および作用について説明する。引下線用コネクタ把持工具1は、前述のとおり、固定部20の本体21に絶縁操作棒90aが取り付けられされ、送りネジ部50の取り付け部53に絶縁操作棒90bがそれぞれ取り付けられる。
まず本体21に取り付けた絶縁操作棒90aを操作して、被把持片62を固定側把持面23に形成されたガイド材24、24の間に収めて、固定片22の先端に形成された突起部25を引下線用コネクタ6のコネクタ本体下部67に当接させ、そして被把持片62を固定側把持面23に当接させる。
つぎに、取り付け部53に取り付けた絶縁操作棒90bを先端方向に向かって軸心周りで時計周りに回転させると、雄ネジ材54も共に回転し、可動部30方向に送りだされる。雄ネジ材54の先端が可動部30の押圧面32に当接し、さらに雄ネジ材54が可動部30側に送り出されると、雄ネジ材54が押圧面32を押していって、可動部30は軸部41を支点に回動し、可動側把持面31が固定側把持面23に接近する方向に閉じていく。
被把持片62が固定側把持面23と可動側把持面31とに挟みこまれた状態で固定側把持面23、可動側把持面31および被把持片62の被把持面は平行に重なり、これによって被把持片62は引下線用コネクタ把持工具1によって把持される。さらに、絶縁操作棒90bを先端方向に向かって軸心周りで時計回りに締めこむことで、雄ネジ材54がより強固に押圧面32を押さえ、強い力で被把持片62を把持する。この時、固定側把持面23と可動側把持面31に形成された刻み目が、被把持片62に形成された刻み目66とかみ合い、把持した被把持片62がずれにくいようになっている。
ここで被把持片62を把持して、引下線用コネクタ6の締め付けボルト63をトルクラチェットレンチRで締め付ける際に、前述の雄ネジ材54による締め込みによって強い力で把持し、さらに刻み目がかみ合うことでずれにくくなっていても、引下線用コネクタ6が締め付けボルト63を軸にした回転方向にずれることがある。そのときに固定側把持面23に形成されたガイド材24、24に、被把持片62の側面が当接し、それ以上回転しないようにずれを止めることができる。
被把持片62の把持を解除する場合は、取り付け部53に取り付けた絶縁操作棒90bを、先端方向に向かって反時計回りに回転させることで、可動部30側に送り出されていた雄ネジ材54が、手元側に戻っていき、押圧面32に対して与えていた力が緩まって、被把持片62の把持を解除することができる。さらに絶縁操作棒90bを、反時計回りに回転させると雄ネジ材54の先端が押圧面32から離れる。そうすると固定側把持面23と可動側把持面31の間に配設されたバネ42が、可動部30が開く方向に付勢を与えているので、固定側把持面23と可動側把持面31との距離が離れる方向に可動部30が開く。
図6は、この引下線用コネクタ把持工具1を使用した引下線用コネクタ6の締め付けボルト63を締め付ける作業を説明する図である。図6に示すように、間接活線作業用の工具であるトングT、トルクラチェットレンチRおよび引下線用コネクタ把持工具1に絶縁操作棒90が取り付けられる。そしてトングTによって高圧線70と引下線80とが垂れ下がらないように把持され、引下線用コネクタ把持工具1が引下線用コネクタ6を把持した状態で、トルクラチェットレンチRによって、引下線用コネクタ6の締め付けボルト63が締め付けられる。
このような引下線用コネクタ把持工具1によれば、本体21に取り付けた絶縁操作棒90aを操作して、固定側把持面23を被把持片62にあわせ、取り付け部53に接続した絶縁操作棒90bを回転させて雄ネジ材54によって押圧面32を押して可動部30を閉じることで、引下線用コネクタ6を素早く把持することが可能となる。また、雄ネジ材54によって強固に押圧面32を押さえつけることができ、固定側把持面23と可動側把持面31とで被把持片62を強固に挟み込んで把持することができる。さらに、固定側把持面23と可動側把持面31に形成された刻み目が被把持片62に形成された刻み目66とかみ合うことでずれにくく、たとえ引下線用コネクタ6の締め付けボルト63を締め付けた際に、把持していた被把持片62がずれても固定側把持面23に形成されているガイド材24、24に被把持片62の側面が当接することで、それ以上引下線用コネクタ6が回転することを防ぐことが可能となる。このことによって適正なトルクで締め付けボルト63を締め付けても、高圧線70や引下線80にダメージを与えることなく作業ができる。
また、被把持片62を強固に把持できることによって、図9に示す従来のヤットコPを用いた作業に比較すると、締め付けの際に高圧線70が曲がるのを抑えていたクイックQが不要となり、作業の効率化が図れる。高圧線70が下がってくるおそれがない場合にあっては、さらにトングTの使用を省略することも可能であり、その場合にはさらに作業効率が向上し、作業時間の短縮ができる。
可動部30にはバネ42によって開く方向に付勢が付けられていることで、開いた状態の時に可動部30が閉じた位置で留まることがないため、可動部30が閉じた状態で留まり、被把持片62を挟みこむ前に手で可動部30を開かなければならない状態となって作業効率が低下することを防ぐ。さらには、突起部25が引下線用コネクタ6のコネクタ本体下部67に当接したときに、被把持片62を挟み込んで把持する十分の範囲を挟み込み、且つ、引下線用コネクタ6の弾性材64等他の部材を挟み込まない位置になることで、弾性材64等を挟み込んで損傷させることを防ぎながら、十分な把持範囲を確保することができる。そのことにより、作業者の熟練度に左右されることなく、容易に被把持片62の適切な範囲を挟み込むことができる。
以上、この発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。この実施の形態では、可動部30は、可動部30に形成された軸部41、41が、本体21に設けられた軸孔40、40に軸支して回動可能に支持しているが、例えば可動部30に軸孔を設けて、本体21に設けられた軸孔40、40にあわせて軸材を貫通させて支持してもよい。
1 引下線用コネクタ把持工具
20 固定部
21 本体
22 固定片
23 固定側把持面(固定側把持部)
24 ガイド材
25 突起部
30 可動部
31 可動側把持面(可動側把持部)
32 押圧面(押圧部)
40 軸孔
41 軸部
42 バネ
50 送りネジ部
51 支持材
52 雌ネジ孔
53 取り付け部
54 雄ネジ材
6 引下線用コネクタ
61 コネクタ本体
62 被把持片
63 締め付けボルト
67 コネクタ本体下部
70 高圧線
80 引下線
90 絶縁操作棒
90a 絶縁操作棒
90b 絶縁操作棒

Claims (4)

  1. 間接活線作業に用いられ、絶縁操作棒の先端に取り付けて使用する、電柱間に架設される高圧線と高圧線から分岐する引下線とを接続する引下線用コネクタに備えられた平板形状の被把持片を把持するための引下線用コネクタ把持工具であって、
    前記絶縁操作棒に取り付け可能な本体に固定側把持部が形成された固定部と、
    可動側把持部と押圧部を有し、前記押圧部を押すと前記可動側把持部が前記固定側把持部に対向して接近していくように前記固定部に回動自在に支持された可動部と、
    前記固定部に貫通して形成された雌ネジ孔に、前記絶縁操作棒に取り付け可能な雄ネジ材が螺合されて貫通して配置される送りネジ部と、を備え、
    前記雄ネジ材に接続した前記絶縁操作棒を軸心周りに回転させて前記雄ネジ材で前記押圧部を押すことで前記可動側把持部が前記固定側把持部に対向して接近し前記被把持片を把持する、
    ことを特徴とする引下線用コネクタ把持工具。
  2. 前記固定側把持面には、口幅の両端側に所定の間隔で配置された一対のガイド材が口幅の垂直方向にわたって突出形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の引下線用コネクタ把持工具。
  3. 前記可動部には前記可動側把持面が前記固定側把持面から離れる方向に付勢が付けられている、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の引下線用コネクタ把持工具。
  4. 前記固定片の開口側端面に突起部が突出して形成され、前記突起部は前記引下線用コネクタのコネクタ本体に当接させて把持したとき、前記被把持片が所定の範囲で把持される寸法に形成されている、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の引下線用コネクタ把持工具。
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