JP2020176466A - 間仕切耐火壁 - Google Patents

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Abstract

【課題】柱及び梁の位置から駐車室内への突出部分を低減して駐車室の有効面積を大きくでき、かつ火災時に火炎や煙が隣接する駐車室に侵入する隙間を大幅に低減できる間仕切耐火壁を提供する。【解決手段】間仕切耐火壁20が、駐車室の境目A−Aに位置する鉄骨構造10Aに沿って設置され、鉄骨構造10Aを構成する間仕切鉄骨12A、複数の支持金具30、耐熱パネル40、及び耐火被覆50を有する。間仕切鉄骨12Aは、間仕切柱13A、間仕切梁14A、及び間仕切筋交いである。支持金具30は、鉄骨構造10Aの平面視内側で間仕切鉄骨12Aに境目に沿って間隔を隔てて固定されている。耐熱パネル40は、開口が無く、鉄骨構造10Aの平面視内側で支持金具30に固定され境目A−Aに沿って鉄骨構造10Aの開口部を塞ぐ。耐火被覆50は、間仕切鉄骨12A、支持金具30、及び耐熱パネル40の外面に連続的に形成されている。【選択図】図4

Description

本発明は、駐車装置の内部に設置される間仕切耐火壁に関する。
建物内部の空間を仕切る間仕切り壁には、法令により所定の耐火性能基準が規定されている。例えば、駐車面積が1500m以上の駐車装置では、耐火1時間性能の壁で間仕切りをする必要がある。以下、かかる間仕切り壁を「間仕切耐火壁」と呼ぶ。
従来、かかる間仕切耐火壁には、軽量気泡コンクリート建材(Autoclaved Light−weight Concrete、以下「ALC材」)が用いられていた。ALC材を用いた間仕切耐火壁は、例えば、特許文献1,2に開示されている。
特許文献1の「耐火被覆ランナー部材」は、コンクリートパネル間仕切り璧材(ALC材)を固定するランナー部材の表面に熱膨張性耐火層が積層されているものである。
特許文献2の「間仕切り壁の耐火壁構造」は、天井面及び床面に取り付けられた上部ランナー及び下部ランナーと、それらの間に立設された複数のスタッドと、各スタッドの両側面にそれぞれ取り付けられた左右の耐火材(ALC材)とを備える。耐火材は、ケイ酸カルシウム板よりなる下張り耐火板と上張り耐火板とからなる。また、上部ランナーと天井面又は梁下面との間には、加熱によって膨張する熱膨張性耐火材が挿入されている。
特開2003−56098号公報 特開2012−52333号公報
ALC材は、高温高圧で蒸気養生された軽量気泡コンクリートであり、工場で生産され、所定の大きさで市販されている。例えば、駐車装置の内部に設置される従来の間仕切耐火壁では、厚さ75mm、幅600mm、長さ4000mm、重量約124kgのALC材が用いられている。
しかし、ALC材を用いた間仕切耐火壁には、以下の問題点があった。
(1)柱及び梁の位置から間仕切耐火壁が平面視で一方(又は両方)の駐車室内に突出し、駐車室の有効面積が狭くなる。
間仕切耐火壁の設置位置は、駐車装置のフレームとなる柱と梁の表面である。柱や梁の表面に間仕切耐火壁を設置する場合、柱や梁の外側表面に下地材(例えば、スタッド)を固定し、下地材のさらに外側に矩形状の複数のALC材を互いに隣接させて固定する。そのため、下地材及びALC材が、柱及び梁の外側表面から平面視で一方(又は両方)の駐車室内に突出し、駐車室の有効面積が狭くなる。この突出量は、例えば80mm以上である。
またこの突出量を小さくするため、平面視で柱と梁の内側に下地材又はALC材を固定する場合、柱と梁の間に中間柱や筋交い(ブレース)が存在するため、ALC材を矩形以外の形状に分割する必要があり、ALC材の隙間がさらに多くなり、構造が複雑となる。
(2)隣接するALC材の隙間が大きい。
火災時の熱膨張を考慮して隣接するALC材の隙間は大きく設定する必要がある。また、地震時の柱や梁の変形により、この隙間は設置時より部分的にさらに大きくなる。
そのため、火災時にこの隙間を介して下地材が過熱されて熱変形し、火炎や煙がその隙間を通って隣接する駐車室に侵入する可能性がある。
またこの問題を回避するため、特許文献1,2のように、隙間の前後に熱膨張性耐火層や熱膨張性耐火材を設けると、間仕切耐火壁の構造がいっそう複雑となる。
本発明は上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、柱及び梁の外側表面から駐車室内に突出する部分を低減して駐車室の有効面積を大きくでき、かつ火災時に火炎や煙が隣接する駐車室に侵入する隙間を大幅に低減することができる間仕切耐火壁を提供することにある。
本発明によれば、複数の駐車室の境目に位置する鉄骨構造に沿って設置された間仕切耐火壁であって、
前記鉄骨構造を構成する鉄骨と、
前記鉄骨構造の平面視内側で前記鉄骨に前記境目に沿って間隔を隔てて固定された複数の支持金具と、
前記平面視内側で前記支持金具に固定され前記境目に沿って前記鉄骨構造の開口部を塞ぐ開口の無い耐熱パネルと、
前記鉄骨、前記支持金具、及び前記耐熱パネルの外面に連続的に形成された耐火被覆と、を有する間仕切耐火壁が提供される。
上記本発明によれば、支持金具と耐熱パネルが、鉄骨構造の平面視内側に固定されるので、耐熱パネルの外面に形成された耐火被覆の一部(又は全部)が鉄骨構造の平面視内側に位置する。従って、耐熱パネルの外面の耐火被覆のうち、鉄骨構造を構成する鉄骨の開口部の位置から駐車室内に突出する部分は、皆無又は耐火被覆の厚さ以下(例えば30mm未満)であり、鉄骨構造からの突出部分を大幅に低減して駐車室の有効面積を大きくできる。
また、耐火被覆が、鉄骨、支持金具、及び耐熱パネルの外面に連続的に形成されるので、耐火被覆に隙間が生じない。また開口の無い耐熱パネルの両面に耐火被覆が形成されるので、地震等により一方の耐火被覆にき裂ができても、他方の耐火被覆と耐熱パネルを貫通する隙間ができない。
従って、火災時に火炎や煙が隣接する駐車室に侵入する隙間を大幅に低減することができる。
本発明による間仕切耐火壁を備えた駐車装置の側面図である。 車両の入出庫時の図1の入出庫フロアの平面図である。 間仕切耐火壁の第1実施形態を示す図2の部分拡大図(A)と、図2のB−B線における矢視図(B)である。 図3(A)のC部拡大図(A)と図3(B)のD部拡大図(B)である。 図3(B)のE−E線における矢視図である。 間仕切耐火壁の第2実施形態を示す図4と同様の図である。 間仕切耐火壁の第3実施形態図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
図1は、本発明による間仕切耐火壁(図示せず)を備えた駐車装置100の側面図であり、図2は、車両1の入出庫時の図1の入出庫フロア7の平面図である。
図1と図2において、駐車装置100は、2基のエレベータ式駐車装置90が横方向に隣接して配置された横列式エレベータ式駐車装置である。
また、この例において、2基のエレベータ式駐車装置90は、それぞれ格納棚6に格納されたパレット3の長手方向(以下、格納方向X)と車両1の入出庫方向Yとが直交するエレベータ式駐車装置である。
なお、本発明の駐車装置100は、この例に限定されず、その他の任意の型式の駐車装置であってもよい。
図1において、ケージ5は、その上にパレット3を搭載し、格納棚6と入出庫フロア7との間で昇降路4を昇降する。格納棚6は、昇降路4に沿って複数設けられている。格納棚6からケージ上に横行したパレット3は、入出庫フロア7に向けて昇降路4を下降する。
ケージ5の中央には、昇降旋回装置5aが設けられている。この昇降旋回装置5aは、格納棚6とケージ5の間でパレット3を横行させる横行装置を兼ねている。入出庫時には、昇降旋回装置5aによってパレット3が90度水平旋回し、車両1の前後方向を格納方向Xから入出庫方向Yに向けるようになっている。
図2において、8は入出庫扉、9は外壁、10は鉄骨構造である。
鉄骨構造10を構成する鉄骨12は、この例では駐車装置100のフレームとして機能する柱13、梁14、及び図示しない筋交い(ブレース)を有する。鉄骨構造10は、その他に図示しない中間柱や中間梁を有してもよい。
図2において、本発明による間仕切耐火壁20は、複数の駐車室(この例では2基のエレベータ式駐車装置90)の境目A−Aに位置する鉄骨構造10Aに沿って設置されている。例えば、エレベータ式駐車装置90の一方又は両方の駐車面積が所定の面積(例えば1500m)を超える場合、耐火1時間性能の間仕切耐火壁20が必要となる。
以下、境目A−Aに位置する鉄骨構造10Aを、必要な場合、単に「間仕切鉄骨構造10A」と呼ぶ。
図3は、間仕切耐火壁20の第1実施形態を示す図2の部分拡大図(A)と、図2のB−B線における矢視図(B)である。
この図において間仕切耐火壁20は、間仕切鉄骨構造10Aを構成する鉄骨12A、複数の支持金具30、開口の無い耐熱パネル40、及び耐火被覆50を有する。
間仕切鉄骨構造10Aを構成する鉄骨12Aは、この例では、境目A−Aに位置する柱13A、梁14A、及び筋交い15A(ブレース)であるが、その他に図示しない中間柱や中間梁を有してもよい。
以下、鉄骨12A、柱13A、梁14A、及び筋交い15Aをそれぞれ、必要な場合、「間仕切鉄骨12A」、「間仕切柱13A」、「間仕切梁14A」、及び「間仕切筋交い15A」と呼ぶ。
複数の支持金具30は、間仕切鉄骨構造10Aの平面視内側で鉄骨12A(間仕切鉄骨12A)に境目A−Aに沿って間隔を隔てて固定されている。この例で支持金具30が固定される間仕切鉄骨12Aは、間仕切柱13Aと間仕切筋交い15Aであるが、間仕切梁14Aであってもよい。
複数の支持金具30の間隔は、耐熱パネル40が火災時の消防作業で受ける圧力(例えば1000Pa)に耐え、大きな変形を生じない耐圧性を有するように設定することが好ましい。この間隔は、例えば700〜1000mmである。
耐熱パネル40は、間仕切鉄骨構造10Aの平面視内側で支持金具30に固定され境目A−Aに沿って間仕切鉄骨構造10Aの開口部11を塞ぐ。
間仕切鉄骨構造10Aの開口部11は、この例では間仕切柱13Aと間仕切梁14Aで囲まれた矩形開口部11aと、間仕切柱13A、間仕切梁14A、及び間仕切筋交い15Aで囲まれた三角開口部11bとからなる。なお開口部11は、矩形又は三角形に限定されず、その他の形状であってもよい。
耐火被覆50は、間仕切鉄骨12A、支持金具30、及び耐熱パネル40の外面に連続的に形成されている。以下、耐火被覆50を必要な場合、「間仕切被覆50」と呼ぶ。
図4は、図3(A)のC部拡大図(A)と図3(B)のD部拡大図(B)である。また、図5は、図3(B)のE−E線における矢視図である。
図4(A)(B)において、外壁9は、建築用不燃ボード又は鋼板であり、その内面に耐火被覆51が連続的に形成されている。以下、外壁9の耐火被覆51を「外壁被覆51」と呼ぶ。
外壁9の鋼板は、断面が角波形状又は丸波形状に折り曲げられた波形板であり、好ましくは波形の折曲げ部が鉛直に位置する縦張り工法で、鉄骨12に固定されている。
外壁被覆51は、ロックウールとセメントの混合物からなる吹付けロックウールであり、吹付け工法により、外壁9の外面に吹付けて形成されている。外壁被覆51の厚さは、30mm以上であることが好ましい。
上述した構成による外壁被覆51を有する外壁9は、外壁被覆51の厚さが30mm以上であれば、建築基準法による「1時間耐火」の耐火性能を有することが既に確認されている。
図4と図5において、間仕切鉄骨構造10Aを構成する間仕切柱13Aは、H型鋼であるが、その他の型鋼であってもよい。また、間仕切梁14Aもこの例でH型鋼であるが、その他の型鋼であってもよい。
支持金具30は、例えば、リップ溝型鋼(Cチャンネル鋼)、アングル材、チャンネル材、等の型鋼であるが、その他の部材(例えば角棒、丸棒、異形棒鋼)であってもよい。間仕切柱13A、間仕切梁14A、及び間仕切筋交い15Aへの支持金具30の固定は、溶接によることが好ましいが、図示しないビス、又はボルトとナット、などであってもよい。
この例で、複数の支持金具30は、開口部11(矩形開口部11aと三角開口部11b)の内側で、間仕切梁14A、又は間仕切筋交い15Aに水平方向に間隔を隔てて固定されている。
なお、複数の支持金具30を間仕切柱13Aと間仕切筋交い15Aに上下方向に間隔を隔てて固定してもよい。
耐熱パネル40は、開口が無く、かつ耐熱性と耐圧性を有する鋼板であることが好ましい。耐熱性は、火災時に耐火被覆50を介して加熱される最高温度(例えば300℃)に耐え、大きな変形を生じないことが好ましい。また、耐圧性は、複数の支持金具30で支持された状態で、火災時の消防作業で受ける圧力(例えば1000Pa)に耐え、大きな変形を生じないことが好ましい。
具体的には、耐熱パネル40は、断面が角波形状又は丸波形状に折り曲げられた耐熱性を有する鋼板(波形板)であることが好ましい。また、波形板の折曲げ部がこの例では水平に延びる横張り工法で支持金具30に固定されている。
また耐熱パネル40は、その中間部に開口(隙間)を有さないことが好ましい。
なお、1つの開口部11は、単一の耐熱パネル40で塞ぐことが好ましいが、複数の耐熱パネル40を部分的に重ねて用いてもよい。
上述した構成により、波形板の折曲げ部が水平に延びるので、吹付け工法による耐火被覆50(間仕切被覆50)の硬化前の流れや硬化後の脱落を防止又は低減することができる。また、耐熱パネル40が開口(隙間)を有さないので、間仕切被覆50の一部にき裂が生じても、間仕切耐火壁20の両面を貫通する隙間の発生を防止できる。
この例で、耐熱パネル40の水平方向の両端又は中間部が、開口部11(矩形開口部11aと三角開口部11b)の内側において支持金具30に固定されている。なお、耐熱パネル40の上下方向の両端又は中間部を間仕切柱13Aと間仕切筋交い15Aに固定された支持金具30に固定してもよい。
支持金具30への耐熱パネル40の固定は、図示しないビスによることが好ましいが、ボルトとナット、又は溶接であってもよい。
なお、耐熱パネル40の外面(図で両面)は、間仕切鉄骨構造10Aの平面視内側に位置するように、支持金具30の位置が設定されている。
図4と図5において、間仕切被覆50は、ロックウールとセメントの混合物からなる吹付けロックウールであり、吹付け工法により、間仕切鉄骨12A、支持金具30、及び耐熱パネル40の外面に吹付けて形成されている。間仕切被覆50の厚さは、30mm以上であることが好ましい。
なお、吹付けロックウールを吹付ける前に、間仕切鉄骨12A、支持金具30、及び耐熱パネル40の外面に接着剤を塗布し、吹付けロックウールの接合強度を高めることが好ましい。
また、耐熱パネル40の両面に吹付け工法で間仕切被覆50を形成した後、間仕切被覆50の表面をコテ等で押えて平らにすることが好ましい。
吹付けロックウールの吹付け作業は、例えば地上階に配置したポンプによりロックウールとセメントの混合物を所定高さまで圧送して実施する。
なお、図4と図5に示すように、開口部11の間仕切被覆50の外面が間仕切鉄骨構造10Aの平面視内側に位置するように、支持金具30及び耐熱パネル40の位置を設定することが好ましい。
上述した構成により、間仕切被覆50の厚さが30mm以上であれば、外壁9と同様に、建築基準法による「1時間耐火」の耐火性能を有するといえる。
上述した本発明の第1実施形態によれば、支持金具30と耐熱パネル40が、間仕切鉄骨構造10Aの平面視内側に固定されるので、耐熱パネル40の外面に形成された間仕切被覆50の一部(又は全部)が間仕切鉄骨構造10Aの平面視内側に位置する。
従って、間仕切被覆50のうち、鉄骨12Aの開口部11の位置から駐車室内に突出する部分は、皆無又は間仕切被覆50の厚さ以下(例えば30mm未満)であり、鉄骨構造10Aからの突出部分を大幅に低減して駐車室の有効面積を大きくできる。
また、間仕切被覆50が、間仕切鉄骨12A、支持金具30、及び耐熱パネル40の外面に連続的に形成されるので、間仕切被覆50に隙間が生じない。また開口の無い耐熱パネル40の両面に間仕切被覆50が形成されるので、地震等により一方の間仕切被覆50にき裂ができても、他方の間仕切被覆50と耐熱パネル40を貫通する隙間ができない。
従って、火災時に火炎や煙が隣接する駐車室に侵入する隙間を大幅に低減することができる。
図6は、間仕切耐火壁20の第2実施形態を示す図4と同様の図である。
この図において、支持金具30が境目A−A又はその近傍に位置し、1対の耐熱パネル40が、支持金具30の外側にそれぞれ固定されている。この図で支持金具30は厚さ方向に単一でも複数でもよい。
1対の耐熱パネル40は、境目A−Aに直交する厚さ方向に間隔Lを隔てて固定されている。間隔Lは、耐熱パネル40の外面が、間仕切鉄骨構造10Aの平面視内側に位置する限りで大きいことが好ましい。間隔Lは、例えば50〜100mmである。
またこの例で、耐火被覆50(間仕切被覆50)は、1対の耐熱パネル40の外側にそれぞれ形成されている。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
上述した本発明の第2実施形態によれば、1対の耐熱パネル40が、間隔Lを隔てて固定されているので、一方の耐熱パネル40が火災時に損傷しても、他方の耐熱パネル40を健全状態に維持することができる。
従って、火災時に火炎や煙が隣接する駐車室に侵入する隙間を第1実施形態よりもさらに低減することができる。
この構成によっても、間仕切被覆50のうち、鉄骨12Aの開口部11の位置から駐車室内に突出する部分は、皆無又は間仕切被覆50の厚さ以下(例えば30mm未満)であり、鉄骨構造10Aからの突出部分を大幅に低減して駐車室の有効面積を大きくできる。
図6において、間仕切耐火壁20は、さらに1対の耐熱パネル40の間に設置された断熱材60を有する。断熱材60は、軽量かつ耐熱性を有する保温材、例えば、岩綿、パーライト、ケイ酸カリウム、シリカウールからなる平板であるのがよい。
この構成により、一方の耐熱パネル40が火災時に損傷し、火炎や煙が1対の耐熱パネル40の間に侵入しても、他方の耐熱パネル40の過熱を防止して第1実施形態よりもさらに健全状態に維持することができる。
その他の効果は、第1実施形態と同様である。
なお図6に示すように、間仕切鉄骨12A、支持金具30、又は耐熱パネル40の外面にメタルラス42を固定し、その外面に吹付け工法により、吹付けロックウールを吹付けて間仕切被覆50を形成してもよい。また、必要に応じて間仕切鉄骨12Aの開口部に力骨を用いてもよい。力骨は、例えば鉄筋コンクリート用の棒鋼である。
この構成により、吹付けロックウールの必要量を減らすと共に、間仕切被覆50のき裂や脱落をいっそう確実に防止することができる。
図7は、間仕切耐火壁20の第3実施形態図である。この図において、(A)は、図4(A)と同様の平面図、(B)はF−F線における縦断面図である。
この例において、支持金具30は、柱(間仕切柱13A)、梁(間仕切梁14A)、又は筋交い(間仕切筋交い15A)に当接する位置で分断されている。
図7(A)(B)において、支持金具30は、開口部11の内側で、梁(間仕切梁14A)及び筋交い(間仕切筋交い15A)に上下端が固定され上下方向に延びる。また、支持金具30は、間仕切梁14A及び間仕切筋交い15Aに当接する位置で分断されている。
また、支持金具30は、境目A−Aに直交する水平方向の一方の面が、柱(間仕切柱13A)又は梁(間仕切梁14A)の水平方向の端面と実質的に面一に位置決めされている。
図7(A)において、支持金具30の水平方向の一方の面が、間仕切柱13Aの水平方向端面(図で下端)と実質的に面一に位置決めされている。
また、この例において、耐熱パネル40は、筋交いの部分では分断されず、連続して位置する。
すなわち、図7(A)(B)において、耐熱パネル40は、間仕切筋交い15Aの部分では分断されず、上下に位置する梁(間仕切梁14A)の間を切欠き部(開口)なしで連続して位置する。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
なお、この例で、支持金具30が、開口部の内側で、柱(間仕切柱13A)及び筋交い(間仕切筋交い15A)に両端が固定され、水平に延びてもよい。
この場合、耐熱パネル40は、間仕切筋交い15Aの部分では分断されず、水平方向両端部に位置する柱(間仕切柱13A)の間を切欠き部(開口)なしで連続して位置する。
上述した本発明の第3実施形態によっても、間仕切被覆50のうち、鉄骨12Aの開口部11の位置から駐車室内に突出する部分は、耐熱パネル40の厚さと間仕切被覆50の厚さの和であり、鉄骨構造10Aからの突出部分を大幅に低減して駐車室の有効面積を大きくできる。
本発明により、さらに以下の付随する効果が得られる。
(1)ALC材を用いた従来の間仕切耐火壁では、駐車装置の柱、梁、中間柱、及びブレースを耐火被覆で覆うために、ALC材の表面を養生シートで覆う等のALC材の養生が必要になる。
柱、梁、中間柱、及びブレースの耐火被覆は、例えば吹付ロックウールで形成される。しかし、ALC材を吹付ロックウールで覆うとALC材のメンテナンス(割れ等の点検や交換)に支障があり、かつ美観を損なう。そのため、吹付ロックウールを吹き付ける吹付工程の前に、ALC材の表面を養生シートで覆うALC材の養生工程が必要になり、作業工程が長期化する。
これに対し、本発明では、間仕切被覆50を鉄骨12A、支持金具30、及び耐熱パネル40の外面に連続的に形成するので、ALC材の表面を養生シートで覆う等の養生が不要となり、単一の吹付工程となり、作業工程を短縮することができる。
(2)1枚のALC材の重量が大きく(約124kg、厚さ75mm、幅600mm、長さ4000mmの場合)、その吊上げ作業、取付け作業にクレーン等を必要とし、高所における作業性が悪い。
これに対し、本発明による1枚の耐熱パネル40は軽量(例えば10kg以内)であり、吹付けロックウールの吹付け作業も、例えば地上階に配置したポンプにより所定高さまで圧送して実施できる。またケージ5や格納棚6を作業台に利用できるので、高所における安全かつ容易に作業できる。
なお本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
A−A 境目、X 格納方向、Y 入出庫方向、1 車両、3 パレット、
4 昇降路、5 ケージ、5a 昇降旋回装置、6 格納棚、7 入出庫フロア、
8 入出庫扉、9 外壁、10 鉄骨構造、10A 鉄骨構造(間仕切鉄骨構造)、
11 開口部、11a 矩形開口部、11b 三角開口部、12 鉄骨、
12A 鉄骨(間仕切鉄骨)、13 柱、13A 柱(間仕切柱)、14 梁、
14A 梁(間仕切梁)、15A 筋交い(間仕切筋交い、ブレース)、
20 間仕切耐火壁、30 支持金具、40 耐熱パネル、
42 メタルラス、50 耐火被覆(間仕切被覆)、51 耐火被覆(外壁被覆)、
60 断熱材、90 エレベータ式駐車装置、100 駐車装置

Claims (8)

  1. 複数の駐車室の境目に位置する鉄骨構造に沿って設置された間仕切耐火壁であって、
    前記鉄骨構造を構成する鉄骨と、
    前記鉄骨構造の平面視内側で前記鉄骨に前記境目に沿って間隔を隔てて固定された複数の支持金具と、
    前記平面視内側で前記支持金具に固定され前記境目に沿って前記鉄骨構造の開口部を塞ぐ開口の無い耐熱パネルと、
    前記鉄骨、前記支持金具、及び前記耐熱パネルの外面に連続的に形成された耐火被覆と、を有する間仕切耐火壁。
  2. 前記耐熱パネルの外面は、前記鉄骨構造の前記平面視内側に位置する、請求項1に記載の間仕切耐火壁。
  3. 前記鉄骨は、前記駐車室の前記境目に位置する柱、梁、又は筋交いであり、
    複数の前記支持金具は、前記開口部の内側で、前記柱、前記梁、又は前記筋交いに水平方向又は上下方向に前記間隔を隔てて固定され、
    前記耐熱パネルの水平方向又は上下方向の両端又は中間部が、前記開口部の前記内側において前記支持金具に固定されている、請求項1に記載の間仕切耐火壁。
  4. 前記支持金具は、前記柱、前記梁、又は前記筋交いに当接する位置で分断されており、かつ前記境目に直交する水平方向の一方の面が、前記柱又は前記梁の前記水平方向の端面と実質的に面一に位置決めされており、
    前記耐熱パネルは、前記筋交いの部分では分断されず、連続して位置する、請求項3に記載の間仕切耐火壁。
  5. 前記耐熱パネルは、断面が角波形状又は丸波形状に折り曲げられた鋼板であり、折曲げ部が水平又は鉛直に延びる、請求項1に記載の間仕切耐火壁。
  6. 前記耐火被覆は、ロックウールとセメントの混合物からなる吹付けロックウールである、請求項1に記載の間仕切耐火壁。
  7. 1対の前記耐熱パネルが、前記境目に沿って前記境目に直交する方向に所定の間隔を隔てて固定され、
    前記耐火被覆は、1対の前記耐熱パネルの外面にそれぞれ形成される、請求項1に記載の間仕切耐火壁。
  8. 1対の前記耐熱パネルの間に設置された断熱材を有する、請求項7に記載の間仕切耐火壁。

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