JP2020175409A - 溶接判定装置、溶接装置、および、溶接判定方法 - Google Patents

溶接判定装置、溶接装置、および、溶接判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶接ビードと母材とを精度よく判定すること。【解決手段】溶接判定装置の走査機構が、母材の溶接の進行方向と垂直な方向に、溶接を行った部分を含む領域に対して測定光を走査し、溶接判定装置の判定部が、上記領域からの反射光により得られる測定光の各照射位置における上記領域の高さ、および、反射光の強度に基づいて、測定光が照射された対象が母材であるのか、溶接により形成された溶接ビード部であるのかを判定する。【選択図】図1

Description

本開示は、溶接判定装置、溶接装置、および、溶接判定方法に関する。
従来、レーザ溶接時に生じる溶接ビードの良否を判定する技術がある。例えば、特許文献1には、溶接ビードの良否をリアルタイムで判定するモニタリング装置が開示されている。
このモニタリング装置は、被溶接部である母材に照射されるレーザ光のパルスに同期させてシャッタの開閉を行うCCDカメラを備え、CCDカメラからレーザ溶融中の溶融池、および、その近傍の画像を取得してリアルタイムで溶融状態の監視を行う。
特開平9−225666号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術では、溶接ビードの良否を判定するための情報は、CCDカメラから取得される画像における輝度の情報のみであった。
画像の輝度には、対象の反射率、光源からの光が対象に入射する際の入射角度、対象の表面性状などの様々な要因が複合して影響を及ぼすため、溶接ビードと母材とを精度よく判定することが難しいという課題があった。
本開示は、溶接ビードと母材とを精度よく判定することができる溶接判定装置、溶接装置、および、溶接判定方法を提供することを目的とする。
本開示の溶接判定装置は、母材の溶接の進行方向と垂直な方向に、前記溶接を行った部分を含む領域に対して測定光を走査する走査機構と、前記領域からの反射光により得られる前記測定光の各照射位置における前記領域の高さ、および、前記反射光の強度に基づいて、前記測定光が照射された対象が前記母材であるのか、前記溶接により形成された溶接ビード部であるのかを判定する判定部と、を備える。
また、本開示の溶接装置は、母材の溶接を行う溶接装置であって、上記溶接判定装置を備える。
また、本開示の溶接判定方法は、母材の溶接の進行方向と垂直な方向に、前記溶接を行った部分を含む領域に対して測定光を走査する走査ステップと、前記領域からの反射光により得られる前記測定光の各照射位置における前記領域の高さ、および、前記反射光の強度に基づいて、前記測定光が照射された対象が前記母材であるのか、前記溶接により形成された溶接ビード部であるのかを判定する判定ステップと、を含む。
本開示の溶接判定装置、溶接装置、および、溶接判定方法によれば、溶接ビードと母材とを精度よく判定することができる。
本実施の形態における溶接装置の全体を示す図 図1に示す光干渉計測装置の詳細を示す図 対象が溶接ビード部であるか、または、母材であるかを判定する手順を示したフローチャート 走査可能範囲における高さプロファイルを示す図 走査可能範囲における信号強度プロファイルを示す図 走査可能範囲における角度プロファイルを示す図 母材における信号強度と角度との間の第1の相関関係を示す図 溶接ビード部における信号強度と角度との間の第2の相関関係を示す図 対象が母材または溶接ビード部のどちらかであるかを判定する判定基準の一例を示す図 溶接ビード部のみのy方向の走査位置の角度分布について好ましい分布とレーザ発振器の出力が不足した場合の分布とを示す図 母材における角度と信号強度との間の第1の相関関係を決定する際の装置構成を示す図 母材を所定の角度傾けた状態で得られる反射光の信号強度のバラツキを示す図
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<溶接装置について>
図1は、本実施の形態における溶接装置100の全体を示す図である。
溶接装置100は、レーザ発振器103、レーザ光伝送用光学系110、および、集光光学系111を有する。
溶接装置100では、水平方向(図1のx方向)に延在する被溶接物である母材101の突き合わせ部102を溶接するため、母材101の上面に位置するレーザ発振器103からレーザ光(加工光)109が照射される。
溶接装置100は、レーザ発振器103がレーザ光109を照射している間に、移動ステージ104を移動させることで、母材101におけるレーザ光の照射位置をx方向へ変化させ、所望の範囲についてレーザ溶接を行う。
レーザ光109が照射された突き合わせ部102は、その上部から溶融した後、レーザ光109の照射位置が移動することで冷却され、溶接ビード部105が形成される。
また、光干渉計測装置106は、溶接ビード部105に対し、測定ヘッド107から母材101に対して垂直方向(z方向)に測定光108を照射する。
測定ヘッド107は、レーザ発振器103に対する相対位置が固定されている。母材101の溶接時に、移動ステージ104がx方向へ移動すると、測定光108はレーザ光109よりも遅れて溶接ビード部105へ照射される。
このような測定光108により、光干渉計測装置106によるy方向の走査、および、上記移動ステージ104の移動とあわせて、溶接ビード部105の測定が行われる。この測定方法については後述する。
測定光108とレーザ光109のx方向の距離は、加工時に生じるプラズマ光やヒュームが測定に影響しないよう、例えば10mm以上離れており、これは突き合わせ部102に、溶接ビード部105が形成されるのに十分な距離となっている。
なお、上述したように、レーザ発振器111に対する測定ヘッド107の相対位置(レーザ光109に対する測定光108の相対位置)は固定されており、かつ、走査方向においてレーザ光109が測定光108に先行する位置関係であることが望ましい。
例えば、移動ステージ104のように測定対象側が動くのではなく、例えば産業用ロボットを用いて測定ヘッド107とレーザ発振器103とがx方向に動いて走査を行うこととしてもよい。
照射された測定光108は、溶接ビード部105または母材101により散乱および反射した後、測定ヘッド107を通じ光干渉計測装置106に入射する。
光干渉計測装置106は、測定光108の光路長を測定可能であるため、測定した光路長から、溶接ビード部105または母材101の高さ計測を行うことができ、また、光干渉の信号強度(以下単に「信号強度」とする。)も同時に得ることができる。
制御装置113は、光干渉計測装置106が測定した溶接ビード部105または母材101の高さの情報と信号強度とから、測定光108の照射対象が溶接ビード部105であるのか、または、母材101であるのかを判定するとともに、その判定結果を含む情報を出力する。
なお、本実施の形態では、レーザ発振器103によるレーザ光109を用いた溶接を例に挙げて説明するが、母材101の所望の範囲を溶接することができれば、これに限らず抵抗溶接、超音波溶接などのような異なる溶接手法を用いて溶接を行うこととしてもよい。
また、本実施の形態では、突き合わせ部102の溶接を例に挙げて説明がなされているが、本実施の形態に開示された技術は、これに限らず、重ね接手やT字接手などの他の溶接に適用されてもよい。
<溶接機能>
つぎに、溶接装置100の溶接機能を担う構成部分について説明する。
レーザ発振器103は溶接用のレーザ光109を発振する。レーザ発振器103から発振されたレーザ光109は、レーザ光伝送用光学系110を介して集光光学系111に伝送される。
ここで、レーザ光伝送用光学系110とは、例えば光ファイバを含む光学系であり、集光光学系111とは、例えばレンズを含む光学系である。
集光光学系111は、伝送されたレーザ光109を集光し、集光したレーザ光109を、突き合わせ部102に照射する。レーザ発振器103としては、例えば、YAGレーザが挙げられる。なお、レーザ発振器103はYAGレーザに限られず、他のレーザ発振器であってもよい。
移動ステージ104は、制御装置113の制御部113aからの指令を受け付けるステージコントローラ112による制御に基づき、x方向に移動する。ここで、制御装置113は、プロセッサなどにより構成される制御デバイスである。
また、母材101は移動ステージ104に固定されている。レーザ光109が母材101に照射されている間に移動ステージ104が移動することで、母材101におけるレーザ光109の照射位置を変化させ、所定の範囲についてレーザ溶接が行われる。
制御部113aは、レーザ発振器103と接続されており、移動ステージ104の移動速度の他に、レーザ光109の出力開始、出力停止、レーザ光109の出力強度などを制御する。また、制御部113aは、後述する光干渉計測装置106の制御等も行う。
判定部113bは、光干渉計測装置106から取得した情報に基づいて、測定光108の照射対象が溶接ビード部105であるのか、または、母材101であるのかを判定し、その判定結果の情報を出力する。
光干渉計測装置106から取得した情報とは、光干渉計測装置106が取得した溶接ビード部105または母材101の高さの情報と信号強度の情報である。
判定部113bが行う判定処理については、後に詳しく説明する。
<干渉計測装置>
図2は、図1に示す干渉計測装置106の詳細を示す図である。また、図2は、図1のy軸に並行なA−A断面についても示している。
光干渉計測装置106は、例えば、波長走査型オプティカルコヒーレンストモグラフィー(SS−OCT:Swept Source Optical Coherence Tomography)を用いた光干渉信号測定装置である。光干渉計測装置106は、光源から射出される光の周波数を時間的に変化させながら干渉光の検出を行う。
なお、光干渉計測装置106として、低コヒーレンス光源を用い、参照平面の走査を行う時間領域型オプティカルコヒーレンストモグラフィー(TD−OCT:Time Domain Optical Coherence Tomography)を採用してもよい。
ただし、測定の速度を高めるために、例えば、1次元の走査を10kHz以上で実施可能なSS−OCT、もしくはスペクトロメータタイプのオプティカルコヒーレンストモグラフィー(FD−OCT:Fourier Domain Optical Coherence Tomography)を用いることが好ましい。
光干渉計測装置106は、光ファイバ干渉計301と、測定ヘッド107と、を備えている。
光ファイバ干渉計301は、出射する放射光の波長を変化させる波長走査型光源302を備える。光ファイバ干渉計301は、波長走査型光源302からの光を放射光と参照光とに分光し、放射光と参照光との光路長差により生じる光干渉信号を距離の測定に用いる測距手段である。
波長走査型光源302からの放射光は、測定ヘッド107に入射する。波長走査型光源302で波長を変化させる範囲は、例えば、波長1300nm±50nmとする。
測定ヘッド107は、照射コリメートレンズ303と、走査機構304と、レンズ305と、を備えている。この走査機構304と、上述した判定部113bとは、測定光108が照射された対象が母材101であるのか、溶接ビード部105であるのかを判定する溶接判定装置を構成する。
光ファイバ干渉計301からの放射光は、照射コリメートレンズ303、走査機構304、レンズ305を経て、溶接ビード部105または母材101に測定光108として照射される。
照射コリメートレンズ303は、波長走査型光源302からの光を平行光とし、走査機構304へ伝送する。
走査機構304は、測定光108の反射方向を変更することが可能な装置である。走査機構304としては、例えば、ガルバノスキャナ、ポリゴンスキャナ、または、レゾナンススキャナなどが用いられる。
これらの装置を用いることで、溶接方向(x方向)に対して垂直なy方向に沿った測定光108の走査を行うことができる。
そして、溶接ビード部105または母材101で後方散乱または反射した測定光108は、同じ光路を辿って光ファイバ干渉計301に入射し、参照光と合成され、干渉光となる。干渉光は、光ビート信号として、演算部306で解析される。
演算部306は、干渉光の光ビート信号の時間波形をフーリエ変換して、周波数解析を行い、干渉光の強度分布を表すSS−OCT信号を取得する。演算部306は、このSS−OCT信号から、溶接ビード部105または母材101のz軸における位置(高さ)と、その高さにおける信号強度を測定する。
光干渉計測装置106では、放射光と参照光との光路長とが等しいとき、検出する光干渉信号の周波数はゼロとなる。このときの放射光の反射面の位置を、便宜上、ゼロ点とする。
なお、ゼロ点から溶接ビード部105または母材101までの距離が、波長走査型光源302がもつ可干渉距離(コヒーレンス長)より大きい場合、放射光は参照光と干渉を起こさず、光ビート信号を検出することはできない。
また、ゼロ点から溶接ビード部105または母材101までの距離が、波長走査型光源302がもつ可干渉距離より小さくても、z軸における位置(高さ)に比例するビート信号の周波数が演算部306の応答周波数を超えると、正しい信号を検出することはできない。
そのため、光干渉計測装置106のz軸方向の測定範囲は、波長走査型光源302のコヒーレンス長および演算部306の応答周波数により制限される。この制限から決定されるz軸方向の測定可能範囲をLzと定義する。
また、光干渉計測装置106では、走査機構304の走査角度と、レンズ305の直径とによって、y軸方向の走査可能範囲が制限される。この制限から決定されるy軸方向の走査可能範囲をLyと定義する。
上記LzとLyは、装置構成に応じて定まり、演算部306が有するメモリまたはハードディスクなどの記憶デバイスに予め記憶されている。
溶接ビード部105のy方向の幅とz方向の高さは、溶接バラツキに応じて取り得る範囲が予め知られている。そのため、Lyは溶接ビード部105のy方向の幅よりも十分に大きく、Lzは溶接ビード部105のZ方向の位置と母材101の表面の差よりも十分に大きく設定されている。
光干渉計測装置106は、上記のようにして得られた溶接ビード部105または母材101のz軸における位置(高さ)と、その位置における信号強度とを制御装置113の判定部113bに出力する。
判定部113bは、z軸における位置(高さ)と、その高さにおける信号強度を収集した後、対象が溶接ビード部105であるのか、または、母材101であるのかを判定する。
<判定方法について>
対象が溶接ビード部105であるのか、または、母材101であるのかの判定方法を、図3に示すフローチャートを用いて説明する。図3は、対象が溶接ビード部105であるか、または、母材101であるかを判定する手順を示したフローチャートである。
なお、溶接ビード部105と母材101との境界さえ明確であれば、判定部113bは、対象が溶接ビード部か否かの判定を、溶接ビード部105の高さや幅だけでなく、Z軸に透過投影した溶接ビード部105の面積や形状などから行ってもよい。
また、判定部113bは、単一の断面で判定対象物が溶接ビード部か否かの判定をせず、異なる複数の断面でその判定を行ってもよい。
また、レンズ305は、母材101に対する測定光108の照射角度が走査機構304の角度によらず、常に一定となるテレセントリック光学系のレンズを採用することが好ましい。
テレセントリック光学系のレンズは、母材101に対する測定光108の照射角度が固定されており、母材101に対する測定光108の相対角度を調整することが容易であるためである。
また、レンズ305にテレセントリック光学系のレンズを用いなくとも、走査機構304の角度に対する測定光108の角度は、測定ヘッド107の設計によって固定できることから、母材に対する測定光108の相対角度を調整することは可能である。
まず、光ファイバ干渉計301は、溶接ビード部105および母材101に対して測定光108を照射してSS−OCT測定を実施することで、溶接ビード部105または母材101の高さ、および、信号強度のプロファイルの情報を取得する(ステップS1)。
具体的には、光ファイバ干渉計301は、走査機構304を駆動して、測定光108の照射位置を直線状に移動させ、走査可能範囲Lyを走査する。
そして、光ファイバ干渉計301は、反射光について、図4Aに示すような走査可能範囲Lyにおける高さプロファイル、および図4Bに示すようなその高さにおける信号強度のプロファイルの情報を取得する。
ここで、光ファイバ干渉計301は、各プロファイルの情報を演算部306が有する記憶デバイス(図示せず)に記憶するとともに、モニタ(図示せず)に表示する。
つぎに、制御装置113の判定部113bは、各プロファイルの情報を演算部306から取得して、高さプロファイル(図4A)から角度プロファイルを算出する(ステップS2)。
具体的には、判定部113bは、高さzのプロファイルのy方向に関する1次微分に基づいて、図5に示すようなx軸に平行な軸の回りの角度プロファイルを算出し、その結果を判定部113bが有するメモリまたはハードディスクなどの記憶デバイスに記憶する。
ここで、角度プロファイルにおける角度とは、溶接ビード部105および母材101を含む領域の盛り上がりの勾配を示す角度である。
なお、角度プロファイルの算出には、精度を向上させるため、微分でなくともスプライン補完によるフィッティングなどが用いられてもよいし、x軸に平行な軸の回りだけでなく、x方向にずらした別断面のプロファイルから、y軸に平行な軸の回りの角度プロファイルが算出されてもよい。
つぎに、判定部113bは、ステップS2において得られた角度プロファイルと、ステップS1において取得した信号強度プロファイルとから、各走査位置yにおいて既知である相関関係の情報を用いて、対象が母材101であるかどうかの判定を行う(ステップS3)。
図6Aは、母材101における信号強度と角度との間の第1の相関関係を示したものである。縦軸は信号強度Iを示し、横軸は角度Aを示す。
具体的には、判定部113bは、図5の走査位置yにおける角度Aと図4Bの走査位置yにおける信号強度Iとから構成される座標y1(A,I)が、第1の相関関係における一致領域に含まれるのか、不一致領域に含まれるのかを判定する。
そして、判定部113bは、座標y1(A,I)が一致領域に含まれる場合、対象の特徴が母材101の特徴と一致すると判定し、座標(A,I)が不一致領域に含まれる場合、対象の特徴が母材101の特徴と一致しないと判定する。
図6Aの例では、座標y1(A1,I1)は、不一致領域に含まれるため、判定部113bは、対象の特徴が母材101の特徴と一致しないと判定する。
つぎに、判定部113bは、ステップS2において得られた角度プロファイルと、ステップS1において取得した信号強度プロファイルとから、各走査位置yにおいて既知である第2の相関関係の情報を用いて、対象が溶接ビード部105であるかどうかの判定を行う(ステップS4)。
図6Bは、溶接ビード部105における信号強度と角度との間の第2の相関関係を示したものである。縦軸は信号強度Iを示し、横軸は角度Aを示す。
具体的には、判定部113bは、図5の走査位置yにおける角度Aと図4Bの走査位置yにおける信号強度Iとから構成される座標(A,I)が、第2の相関関係における一致領域に含まれるのか、不一致領域に含まれるのかを判定する。
そして、判定部113bは、座標y1(A,I)が一致領域に含まれる場合、対象の特徴が溶接ビード部105の特徴と一致すると判定し、座標y1(A,I)が不一致領域に含まれる場合、対象の特徴が溶接ビード部105の特徴と一致しないと判定する。
図6Bの例では、座標y1(A1,I1)は、一致領域に含まれるため、判定部113bは、対象の特徴が溶接ビード部105の特徴と一致すると判定する。
なお、ステップS3およびステップS4では、判定部113bは、座標y1(A,I)が一致領域、不一致領域のいずれに含まれるのかを判定することとしたが、第1または第2の相関関係に不明領域を設けることとしてもよい。
また、判定部113bは、図6Aに示した一致距離のように、一致の度合いを数値化したスコアを算出することとしてもよい。そして、判定部113bは、そのスコアに基づいて、対象の特徴が母材101の特徴と一致するか否かを判定してもよい。
つぎに、判定部113bは、ステップS3およびステップS4によって得られた判定結果に基づいて、走査位置yにおける測定対象物が、母材101または溶接ビード部105のどちらかであるかを判定する(ステップS5)。
図7は、対象が母材101または溶接ビード部105のどちらかであるかを判定する判定基準の一例を示すものである。なお、判定基準の内容はこれに限定されず、これとは異なる内容であってもよい。図7に示す判定基準の内容は、以下のようなものである。
(1)対象の特徴が母材101の特徴と一致しないが、溶接ビード部105の特徴と一致する場合、判定部113bは、対象が溶接ビード部105であると判定する。
(2)対象の特徴が溶接ビード部105の特徴と一致しないが、母材101の特徴と一致する場合、判定部113bは、対象が母材101であると判定する。
(3)対象の特徴が母材101の特徴にも溶接ビード部105の特徴にも一致しない場合、外部から混入した異物や、スパッタ(溶接する部分から発生した溶融金属の微粒子)、溶接する部分に生じる非金属物質であるスラグなど、母材101および溶接ビード部105のどちらでもない部分が検出されたものと推定して、判定部113bは、対象の検出不良と判定する。
(4)対象の特徴が母材101の特徴にも溶接ビード部105の特徴にも一致する場合、判定部113bは、対象が不定と判定する。
なお、この場合、判定部113bは、対象の検出またはモニタリング不良と判定してもよい。あるいは、判定部113bは、上述したように、一致度を数値化したスコア(例えば、図6Aに示した一致距離)を用いて、対象が母材101であるのか、溶接ビード部105であるのかを判定してもよい。
例えば、図6Aおよび図6Bに示した座標y1(A1,I1)の場合、対象の特徴が母材101の特徴と一致しないが、溶接ビード部105の特徴と一致するため、判定部113bは、対象が溶接ビード部105であると判定する。
上述した判定結果は、判定部113bが有する記憶デバイスに記憶される。
つぎに、判定部113bは、ステップS3〜S5の処理を全てのy方向の走査位置について実行したか否かを判定する(ステップS6)。
判定部113bが、ステップS3〜S5の処理を全てのy方向の走査位置について実行していない場合(ステップS6においてNOの場合)、先に説明したステップS3以降の処理が再度実行される。
その際、溶接ビード部105が離散的に点在することがなく、測定光108の照射位置に固まって存在することを利用して、処理の効率化が行われてもよい。
例えば、判定部113bは、すべてのy方向の走査位置においてステップS3およびステップS4の処理を実施せず、走査位置をy方向へ走査し、母材101から溶接ビード部105への切り替わりを検出した場合に、y方向への走査を終了することとしてもよい。
これにより、判定部113bは、対象が母材101であるのか、溶接ビード部105であるのかを判定しつつ、処理量を削減することができる。
一方、判定部113bが、ステップS3〜S5の処理を全てのy方向の走査位置について実行した場合(ステップS6においてYESの場合)、判定部113bは、判定部113bが有する記憶デバイスに記憶されたy方向の走査位置ごとの判定結果を、制御部113aに出力する。
制御部113aは、その判定結果に基づいて、レーザ発振器103に対しフィードバックを実施する(ステップS7)。
例えば、溶接ビード部105と判定されたy方向の走査位置の数が所定の閾値より少ない場合、制御部113aは、溶接ビード部105が小さいと判断し、レーザ発振器103の出力を増大させる。
一方、溶接ビード部105と判定されたy方向の走査位置の数が所定の閾値より多ければ、制御部113aは、溶接ビード部105が大きいと判断し、出力を減少させる。
また、制御部113aは、ステップS2で算出した図5に示す角度プロファイルから、溶接ビード部105と判定されたy方向の走査位置のみの角度を抽出し、溶接ビード部105における角度分布からフィードバックを行ってもよい。
図8は、溶接ビード部105のみのy方向の走査位置の角度分布について、好ましい分布A(実線)と、レーザ発振器103の出力が不足した場合の分布B(破線)とを示したものである。ここで、縦軸は頻度を、横軸は角度をそれぞれ示している。
図8の分布Bに示すように、分布Aと比較して小さい角度の頻度が高い場合、制御部113aは、母材101に対する溶接ビード部105の盛り上がりが十分に形成されていないと判断し、レーザ発振器103の出力を増大させてもよい。ここで、上記角度とは、溶接ビード部105の盛り上がりの勾配を示す角度である。
なお、上述した実施の形態では、制御部113aは、判定結果のフィードバックを行っているが、制御部113aは、溶接ビード部105と判定されたy方向の走査位置の数、および/または、角度分布による溶接ビード部105の良否の判断のみを行ってもよい。
つぎに、図6Aに示した第1の相関関係、および、図6Bに示した第2の相関関係の決定方法について説明する。
光干渉計測装置106で検出される信号強度は、測定ヘッド107から照射された測定光108の光軸と測定対象物の表面の傾斜との相対角度により異なる。
また、溶接ビード部105は、一度溶融した母材101が冷却され凝固したものであることから、上記相対角度が母材101と同一角度であっても、一度も溶融していない母材101と異なる反射率を持つ。
光干渉計測装置106は、異なる反射率は、異なる信号強度として検出する。例えば、母材101における角度と信号強度との間の第1の相関関係を決定する際の装置構成を図9に示す。図1および図2と同様の構成部材については同じ記号を用い、説明を省略する。
測定ヘッド107は、所定の傾斜角114で固定された母材101に対して、測定光108を照射する。この場合、光干渉計測装置106で得られた信号強度は、母材101の表面性状や測定精度によりバラツキを持つ。
図10は、母材101を所定の角度傾けた状態で得られる反射光の信号強度のバラツキを示す図である。縦軸は信号強度、横軸は試行回数を示す。
例えば、光干渉計測装置106による測定を100回繰り返し、信号強度について一定の確からしさが得られる範囲を用いて、母材101における傾斜角114での信号強度と角度との間の相関関係が決定される。一定の確からしさが得られる範囲としては、例えば、3σ(σは標準偏差)の範囲内が採用される。
光干渉測定装置106が複数の傾斜角114において母材101の走査を行うとともに、反射光の信号強度と傾斜角114との間の相関関係の情報を得ることで、母材101における信号強度と角度との間の第1の相関関係を示す情報が生成される。この情報は、判定部113bの記憶デバイスに記憶される。
なお、この情報は、信号強度と角度とを対応付けた表形式の情報であってもよいし、信号強度と角度との間の相関関係を表した数式であってもよい。
また、同様の方法により、図6Bに一例を示した溶接ビード部105における信号強度と角度との間の第2の相関関係の情報についても生成され得る。
本開示の技術は、溶接ビードと母材とを判定する装置に利用可能である。
100 溶接装置
101 母材
102 突き合わせ部
103 レーザ発振器
104 移動ステージ
105 溶接ビード部
106 光干渉計測装置
107 測定ヘッド
108 測定光
109 レーザ光
110 レーザ光伝送用光学系
111 集光光学系
112 ステージコントローラ
113 制御装置
113a 制御部
113b 判定部
114 傾斜角
301 光ファイバ干渉計
302 波長走査型光源
303 照射コリメートレンズ
304 走査機構
305 レンズ
306 演算部

Claims (7)

  1. 母材の溶接の進行方向と垂直な方向に、前記溶接を行った部分を含む領域に対して測定光を走査する走査機構と、
    前記領域からの反射光により得られる前記測定光の各照射位置における前記領域の高さ、および、前記反射光の強度に基づいて、前記測定光が照射された対象が前記母材であるのか、前記溶接により形成された溶接ビード部であるのかを判定する判定部と、
    を備える溶接判定装置。
  2. 前記溶接の進行方向は、レーザ光の走査方向であることを特徴とする請求項1に記載の溶接判定装置。
  3. 前記溶接ビード部であるとの判定を行った前記測定光の照射位置の数に基づいて、前記レーザ光の出力を制御するフィードバックを行う制御部をさらに備える請求項2に記載の溶接判定装置。
  4. 前記溶接ビード部であるとの判定を行った領域のみにおける前記領域の盛り上がりの勾配を示す角度の分布に基づいて、前記レーザ光の出力を制御するフィードバックを行う制御部をさらに備える請求項2に記載の溶接判定装置。
  5. 前記レーザ光に対する前記測定光の相対位置は固定されており、前記レーザ光の操作方向において、前記レーザ光は、前記測定光よりも前方に照射される請求項2〜4のいずれか1項に記載の溶接判定装置。
  6. 前記母材の溶接を行う溶接装置であって、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の溶接判定装置を備える溶接装置。
  7. 母材の溶接の進行方向と垂直な方向に、前記溶接を行った部分を含む領域に対して測定光を走査する走査ステップと、
    前記領域からの反射光により得られる前記測定光の各照射位置における前記領域の高さ、および、前記反射光の強度に基づいて、前記測定光が照射された対象が前記母材であるのか、前記溶接により形成された溶接ビード部であるのかを判定する判定ステップと、
    を含む溶接判定方法。
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