JP2020174790A - 放射線撮像システム及び放射線撮像システムの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放射線撮像システムにて、使用者が特別な操作を行うことなく、他の無線ネットワークへの誤接続を防止し、所望の無線ネットワークに対する無線接続を確立できるようにする。【解決手段】放射線撮像装置とアクセスポイントとの間で通信相手を特定しない第1の無線接続を確立して、第1の無線接続を通じて放射線撮像装置が自身を一意に示す第1の情報を送信し、第1の無線接続を通じてアクセスポイントが第1の情報を受信し、受信した第1の情報とアクセスポイントを一意に示す第2の情報とに応じた第3の情報をアクセスポイントが放射線撮像装置に送信し、第3の情報を識別子に用いて、放射線撮像装置と複数のアクセスポイントの内の1つのアクセスポイントとの第2の無線接続を確立する。【選択図】図4
Description
本発明は、放射線撮像システム及び放射線撮像システムの制御方法に関する。
X線等の放射線による医療画像診断や非破壊検査に用いる撮像装置として、半導体材料によって形成された平面検出器(Flat Panel Detector、以下FPDと略す)を用いた放射線撮像装置がある。FPDは、放射線を電気信号に変換する複数の画素が2次元マトリクス状に配列されており、検出した放射線に基づく放射線画像を出力する。このような放射線撮像装置は、例えば医療画像診断においては、一般撮影のような静止画撮影や、透視撮影のような動画撮影のデジタル撮像装置として用いられる。
近年、電源としてバッテリを搭載し、無線通信によりデータ通信を行うFPDが利用されている。無線通信方式としては、IEEE802.11に規定される無線LAN(Local Area Network)が広く採用されている。無線LANにおいて装置間の無線接続を確立するためには、SSID(Service Set Identifier)、認証方式、暗号化種類、暗号鍵などを接続する装置間で合わせる必要がある。
通常、無線接続に係るこれらの設定には、無線接続を行う機器のすべてに手作業で設定する手法や、WPS(WiFi Protected Setup)などの標準化技術に基づく手法が用いられる。また、特許文献1には、放射線撮影室の入り口にRFIDやバーコードを設置し、これらから無線接続の確立に必要な設定を通知する方法が提案されている。また、特許文献2には、通信相手機器を制限しない初期通信設定情報により確立した通信を用いて、その後の特定の通信相手機器との無線接続を確立するための通信設定情報を設定することで、利用者の設定時負担を軽減する技術が提案されている。
しかしながら、手作業での設定では人による入力操作を必要とし、入力ミスによって無線接続を確立できない可能性がある。WPSのPINコード方式では、PINコードを出力する子機に対して親機側に同じPINコードを手作業で入力する必要が生じる。また、WPSのプッシュボタン方式では、子機と親機の双方のボタンを略同時に押下する必要がある。特許文献2に記載の技術においても、通信相手機器を制限しない初期通信設定情報に基づく無線接続の確立には作業等が不要であるが、その後の特定の通信相手機器との無線接続を確立するための通信設定情報の設定には使用者による作業を必要とする。初期通信設定情報により確立した無線接続で運用し続けることも可能であるが、通信相手機器を特定しないために任意の機器が接続可能な状態であり、セキュリティリスクが存在する。また、同様の機器による無線ネットワーク構成を近接した環境で複数運用したい場合に対応できない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、放射線撮像システムにて、使用者が特別な操作を行うことなく、他の無線ネットワークへの誤接続を防止し、所望の無線ネットワークに対する無線接続を確立できるようにすることを目的とする。
本発明に係る放射線撮像システムは、制御装置と前記制御装置により制御される放射線撮像装置とを複数のアクセスポイントのいずれかを介して無線接続する放射線撮像システムであって、前記放射線撮像装置が有し、該放射線撮像装置を一意に示す第1の情報を記憶した第1の記憶手段と、前記アクセスポイント及び該アクセスポイントと接続される前記制御装置の少なくとも一方が有し、該アクセスポイントを一意に示す第2の情報を記憶した第2の記憶手段と、前記放射線撮像装置が有し、通信相手を特定しない第1の無線接続を確立して前記第1の情報を前記第1の無線接続を通じて送信し、前記第2の情報に応じた第3の情報を前記第1の無線接続を通じて受信して該第3の情報を識別子に用い前記複数のアクセスポイントの内の1つのアクセスポイントとの第2の無線接続を確立する第1の制御手段と、前記アクセスポイントが有し、通信相手を特定しない前記第1の無線接続を確立して前記第1の無線接続を通じて、前記第1の情報を受信し、前記第3の情報を送信し、前記第3の情報を識別子に用い前記放射線撮像装置との前記第2の無線接続を確立する第2の制御手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、放射線撮像システムにて、使用者が特別な操作を行うことなく、他の無線ネットワークへの誤接続を防止でき、所望の無線ネットワークに対する無線接続を確立することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせのすべてが本発明の解決手段として必須のものとは限らない。また、各実施形態における放射線には、放射線崩壊によって放出される粒子(光子を含む)の作るビームであるα線、β線、γ線などの他に、同程度以上のエネルギーを有するビーム、例えばX線や粒子線、宇宙線なども含みうる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態における放射線撮像システムの一例を示す構成図である。本実施形態における放射線撮像システムは、第1の放射線撮影室111と第2の放射線撮影室121とを有し、無線子機となる放射線撮像装置(FPD1)100を、第1の放射線撮影室111及び第2の放射線撮影室121に移動して使用する。
本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態における放射線撮像システムの一例を示す構成図である。本実施形態における放射線撮像システムは、第1の放射線撮影室111と第2の放射線撮影室121とを有し、無線子機となる放射線撮像装置(FPD1)100を、第1の放射線撮影室111及び第2の放射線撮影室121に移動して使用する。
第1の放射線撮影室111には、第1のアクセスポイント(AP1)112及び第1のコンソール(PC1)113が設置される。また、第2の放射線撮影室112には、第2のアクセスポイント(AP2)122及び第2のコンソール(PC2)123が設置される。本実施形態では、例えば第1のアクセスポイント112と第1のコンソール113とで第1の無線親機114を構成するものとする。また、例えば第2のアクセスポイント122と第2のコンソール123とで第2の無線親機124を構成するものとする。
本実施形態における放射線撮像システムでは、初期状態における第1のアクセスポイント112及び第2のアクセスポイント122の識別子は未設定とされる。したがって、初期状態において、無線子機となる放射線撮像装置100は、第1のアクセスポイント112及び第2のアクセスポイント122に対してともに未接続状態である。本実施形態では、識別子としてSSID(Service Set Identifier)を例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、識別子として、接続時の認証に用いられる暗号鍵を適用するようにしてもよいし、SSID及び暗号鍵の両方を適用するようにしてもよい。
なお、図1には、アクセスポイントとコンソールとの組が2つ、及び放射線撮像装置が1つの場合を示しているが、本実施形態における放射線撮像システムは、これに限定されるものではない。放射線撮像システムが有するアクセスポイントとコンソールとの組の数、及び放射線撮像装置の数は、それぞれ任意である。
図2は、第1の実施形態における放射線撮像装置100の構成例を示すブロック図である。放射線撮像装置100は、例えば半導体材料によって形成された平面検出器(FPD:Flat Panel Detector)を用いた放射線撮像装置である。放射線撮像装置100は、画素部201、読出し回路202、駆動回路203、制御部204、通信部205、通信インタフェース206、設定部207、及び記憶部208を有する。
画素部201は、2次元マトリクス状(2次元行列状)に配置された複数の画素を有する。複数の画素の各々は、入射した放射線を電荷に変換し、電荷を蓄積する変換素子と、蓄積された電荷を転送するためのスイッチング素子とを有する。変換素子は、放射線を直接電荷に変換する素子でも良いし、放射線を可視光に変換するシンチレータと可視光を電荷に変換する素子とを組み合せて構成してもよい。スイッチング素子は、例えばTFT(Thin Film Transistor)で構成され、ゲート端子への信号入力によってオン/オフ制御される。
画素部201の同一行における各画素が有するスイッチング素子のゲート端子は、行方向に延びる1本のゲート信号線に接続される。ゲート信号線は、列方向に複数配置され、駆動回路203に接続される。また、同一列に配置されるスイッチング素子の出力端子は、列方向に延びる1本のデータ信号線に接続される。ゲート信号線と同様にデータ信号線も行方向に複数配置され、読出し回路202に接続される。すなわち、同一行に配置されるスイッチング素子は、同時にオン/オフ制御され、その出力が行単位で読出し回路202に出力される。
読出し回路202は、データ信号線を介して入力される電荷を電圧変換した後にサンプルホールドし、アンプにて増幅した後にアナログデジタル変換する。このようにして、読出し回路202は、画素部201の各画素に蓄積された電荷量をデジタル値として取得する。駆動回路203は、ゲート信号線を駆動する。駆動回路203と読出し回路202とが協調して、ゲート信号により同一行のスイッチング素子をオンにして読出しを行う動作を、行を順に切り替えながらすべての行について実施することで、1画像分のデジタルデータを取得する。
制御部204は、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成され、放射線撮像装置100が有する各機能部を制御する。制御部204は、例えば画素部201で検出された放射線に基づく放射線画像を取得するための読出し回路202や駆動回路203に係る制御を行う。また、制御部204は、例えば通信部205及び通信インタフェース206を用いた無線通信を行うための、設定部207により設定される識別子に基づく無線接続を確立させる制御を行う。
通信部205は、例えばアンテナ等の通信インタフェース206を介して相手機器との間で無線信号を送受信する。設定部207は、識別子を含む無線接続に係る情報を制御部204に設定する。記憶部208は、無線接続に係る情報を含む各種データ等を記憶する。記憶部208には、通信ネットワークにおいて放射線撮像装置100自身を一意に示す第1の情報が予め記憶されている。
図3は、第1の実施形態における無線親機114、124の構成例を示すブロック図である。無線親機114、124は、通信インタフェース301、通信部302、制御部303、通知部304、記憶部A305、及び設定部306を有する。本実施形態では、例えばアクセスポイント112、122が、通信インタフェース301、通信部302、及び制御部303を有し、コンソール113、123が、通知部304、記憶部A305、及び設定部306を有する。なお、この例に限らず、アクセスポイント112、122が、コンソール113、123が有する機能部の一部又は全部を有し、コンソール113、123から必要に応じて制御指示等を行い無線親機114、124としての機能を実現するようにしてもよい。
通信部302は、例えばアンテナ等の通信インタフェース301を介して相手機器との間で無線信号を送受信する。制御部303は、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成され、各種制御を行う。制御部303は、例えば通信インタフェース301及び通信部302を用いた無線通信を行うための、設定部306により設定される識別子に基づく無線接続を確立させる制御を行う。
通知部304は、制御部303を介して通信相手機器である放射線撮像装置100に対して無線接続に係る情報を通知する。また、通知部304は、放射線撮像装置100に対して通知する無線接続に係る情報を設定部306に出力する。通知部304は、例えば受信された放射線撮像装置100からの第1の情報と記憶部A305から取得する第2の情報とに基づいて無線接続に係る第3の情報を生成し、生成した第3の情報を放射線撮像装置100に通知するとともに設定部306に出力する。記憶部A305は、無線接続に係る情報を含む各種データ等を記憶する。記憶部A305には、通信ネットワークにおいて無線親機114、124自身を一意に示す第2の情報が予め記憶されている。設定部306は、識別子を含む無線接続に係る情報を制御部303に設定する。
次に、図4及び図5を参照して、第1の実施形態における放射線撮像システムでの無線接続に係る動作について説明する。図4は、第1の実施形態における放射線撮像システム(無線子機側)での無線接続に係る動作例を示すフローチャートであり、図5は、第1の実施形態における放射線撮像システム(無線親機側)での無線接続に係る動作例を示すフローチャートである。以下では、放射線撮像装置100と、第1のアクセスポイント112及び第1のコンソール113で構成される第1の無線親機114との間で無線接続を確立する場合を適宜、例示して説明する。
通信ネットワークにおいて、放射線撮像装置100を一意に示す第1の情報を“FPD1”とし、第1の無線親機114を一意に示す第2の情報を“AP1”とする。また、通信相手を特定しない情報(以下の例では“FREE”)に基づく無線接続を“第1の無線接続”と称する。また、放射線撮像装置と無線親機との組み合わせを一意に示す情報(以下の例では放射線撮像装置100と第1の無線親機114との組み合わせを示す“FPD1−AP1”)に基づく無線接続を“第2の無線接続”と称する。
まず、図4に一例を示す無線子機側である放射線撮像装置100での無線接続に係る動作について説明する。放射線撮像システムは、図6に示す初期状態601では無線接続に係る設定がされていないので、無線接続が確立されない。放射線撮像システムでは、電源投入に伴うシステムの起動直後に放射線撮像装置100及びアクセスポイント112のそれぞれにて通信設定の初期化が行われる。放射線撮像装置100では、ステップS401にて、設定部207が、通信相手を特定しない第1の無線接続を確立するための識別子を制御部204に設定する。本例では、設定部207が、制御部204の識別子であるSSIDを“FREE”に設定する。これにより、放射線撮像装置100は、図6の状態602に示すように通信相手を特定しない無線接続が確立可能な状態となる。
次に、ステップS402では、制御部204は、無線親機との第1の無線接続が確立したか判定を行う。制御部204は、無線親機との第1の無線接続が確立したと判定するまでステップS402の処理を繰り返し行い、無線親機との第1の無線接続が確立したと判定するとステップS403へ進む。本例では、第1の無線親機114において、通信相手を特定しない情報“FREE”がSSIDとして設定されることで第1の無線接続の確立が可能な状態となり、この状態で無線接続を確立して相互に通信が可能になる。
第1の無線接続が確立した後のステップS403では、制御部204は、放射線撮像装置100自身を一意に示す第1の情報の情報要求を、第1の無線接続を通じて無線親機側から受信したか否かを判定する。無線親機側から第1の情報の情報要求を受信していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS404へ進み、無線親機側から第1の情報の情報要求を受信したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS405へ進む。
ステップS404では、制御部204は、第1の無線接続が確立したと判定してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS403に戻る。一方、所定の時間が経過したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS402に戻る。
ステップS405では、制御部204は、記憶部208に記憶された放射線撮像装置100自身を一意に示す第1の情報を取得し、第1の情報を第1の無線接続を通じて無線親機側に送信する。
第1の情報を送信した後のステップS406では、制御部204は、第2の無線接続においてSSIDとして使用するための第3の情報を、第1の無線接続を通じて無線親機側から受信したか否かを判定する。無線親機側から第3の情報を受信していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS407へ進み、無線親機側から第3の情報を受信したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS408へ進む。
ここで第3の情報は、無線接続する放射線撮像装置と無線親機との組を一意に示す情報であり、例えば放射線撮像装置を一意に示す第1の情報と無線親機を一意に示す第2の情報とに基づいて生成される情報であることが好ましい。本例では、放射線撮像装置100を示す情報“FPD1”と第1の無線親機114を示す情報“AP1”とをハイフン“−”で連結した“FPD1−AP1”を第3の情報とする。なお、第3の情報の生成方法は、これに限定されるものではなく、両文字列の排他的論理和を用いるなどの暗号化をしてもよく、その生成アルゴリズムは限定しない。さらに、放射線撮像装置100を一意に示す第1の情報“FPD1”は、放射線撮像装置100及び第1の無線親機114の双方で認識済みの情報である。そこで、第1の無線親機114を一意に示す第2の情報“AP1”のみを第1の無線親機114から送信し、放射線撮像装置100を示す第1の情報“FPD1”と合わせて第3の情報を放射線撮像装置100で生成する方法でもよい。なお、この場合には放射線撮像装置100と第1の無線親機114で同一の生成アルゴリズムを用いる必要がある。
ステップS407では、制御部204は、第1の情報を送信してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS406に戻る。一方、所定の時間が経過したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS402に戻る。
ステップS408では、設定部207が、無線親機との第2の無線接続を確立するための識別子として、取得した第3の情報を制御部204に設定する。本例では、設定部207が、制御部204のSSIDを“FPD1−AP1”に設定する。
次に、ステップS409では、制御部204は、無線親機との第2の無線接続が確立したか判定を行う。無線親機との第2の無線接続が確立していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS410へ進み、無線親機との第2の無線接続が確立したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS411へ進む。本例では、図6の状態603に示すように、アクセスポイント112においてSSIDとして第3の情報“FPD1−AP1”が設定されることで第2の無線接続の確立が可能な状態となる。この状態で第1の無線親機114との無線接続を確立して相互に通信が可能になる。
ステップS410では、制御部204は、第3の情報を受信したと判定してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS409に戻る。一方、所定の時間が経過したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS401に戻り、SSIDの初期化を実施する。
このようにステップS409において無線親機との第2の無線接続が確立したと制御部204が判定すると、以降、放射線撮像装置と無線親機との間で、その組み合わせを一意に示す第3の情報に基づく第2の無線接続を通じてデータ通信等が行われる。例えば、この第2の無線接続を維持した状態で、コンソール上の制御ソフトウェアによって放射線撮像装置100を用いた撮影が行われる。このとき、放射線撮像装置100を制御するコマンドや放射線撮像装置100の状態を示すデータ、撮影によって取得された放射線画像データ等が、この第2の無線接続によって授受される。
ここで、必要な撮影が実施された後、例えば放射線撮像装置100が別な放射線撮影室で使用するために持ち出されたとする。この場合、これまで使用していた放射線撮影室に対応する無線親機との識別子が残っており、放射線撮像装置100は、別な放射線撮影室に対応する無線親機との無線接続ができなくなってしまう。別な放射線撮影室に対応する無線親機との無線接続を可能とするには、現在の識別子を初期化する必要がある。
例えば、第3の情報に基づく第2の無線接続が所定時間以上途絶した時、放射線撮像装置100が別な放射線撮影室に持ち出されたと見なすことができる。そこで、ステップS411として示すように、制御部204は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したか否かを判定する。そして、制御部204は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したと判定した場合(YES)、ステップS401に戻り、SSIDの初期化を実施する。
また、例えば、放射線撮像装置100の図示しない操作部を介して使用者がSSIDの初期化を入力できるようにしてもよく、ステップS412として示すように、制御部204は、SSIDの初期化入力があったか否かを判定する。そして、制御部204は、SSIDの初期化入力があったと判定した場合(YES)、ステップS413にて無線親機側にSSIDの初期化指示を通知した後、ステップS401に戻り、SSIDの初期化を実施する。
また、例えば、無線親機を構成するコンソールのタッチパネル等から使用者がSSIDの初期化を入力できるようにし、無線親機ではSSIDの初期化入力があると無線子機側にSSIDの初期化指示を通知するようにしてもよい。この場合、ステップS414として示すように、制御部204は、無線親機側からSSIDの初期化指示を受信したか否かを判定する。そして、制御部204は、無線親機側からSSIDの初期化指示を受信したと判定した場合(YES)、ステップS401に戻り、SSIDの初期化を実施する。
次に、図5に一例を示す無線親機側での無線接続に係る動作について説明する。放射線撮像システムは、図6に示す初期状態601では無線接続に係る設定がされていないので、無線接続が確立されない。放射線撮像システムでは、電源投入に伴うシステムの起動直後に放射線撮像装置100及びアクセスポイント112のそれぞれにて通信設定の初期化が行われる。無線親機114では、ステップS501にて、設定部306が、通信相手を特定しない第1の無線接続を確立するための識別子を制御部303に設定する。本例では、設定部306が、制御部303の識別子であるSSIDを“FREE”に設定する。これにより、無線親機114のアクセスポイント112は、図6の状態602に示すように通信相手を特定しない無線接続が確立可能な状態となる。
次に、ステップS502では、制御部303は、無線子機としての放射線撮像装置100との第1の無線接続が確立したか判定を行う。制御部303は、放射線撮像装置100との第1の無線接続が確立したと判定するまでステップS502の処理を繰り返し行い、放射線撮像装置100との第1の無線接続が確立したと判定するとステップS503へ進む。本例では、放射線撮像装置100において、通信相手を特定しない情報“FREE”がSSIDとして設定されることで第1の無線接続の確立が可能な状態となり、この状態で無線接続を確立して相互に通信が可能になる。したがって、第1の無線接続が確立しているとき、本例におけるアクセスポイント112と放射線撮像装置100の状態は、図6に示す状態602となる。
第1の無線接続が確立した後のステップS503では、制御部303は、放射線撮像装置100自身を一意に示す第1の情報の情報要求を、第1の無線接続を通じて放射線撮像装置100に送信する。
第1の情報の情報要求を送信した後のステップS504では、制御部303は、放射線撮像装置100からの第1の情報を、第1の無線接続を通じて受信したか否かを判定する。放射線撮像装置100から第1の情報を受信していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS505へ進み、放射線撮像装置100から第1の情報を受信したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS506へ進む。
ステップS505では、制御部303は、第1の情報の情報要求を送信してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS504に戻る。一方、所定の時間が経過したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS502に戻る。
ステップS506では、通知部304は、第2の無線接続においてSSIDとして使用するための第3の情報を生成し、制御部303を介して無線子機側である放射線撮像装置100に送信する。通知部304は、放射線撮像装置100から受信した第1の情報と記憶部A305に記憶されている第2の情報とに基づいて第3の情報を生成する。また、通知部304は、生成した第3の情報を設定部306に出力する。
次に、ステップS507では、設定部306は、ステップS506において生成された第3の情報を、放射線撮像装置100との第2の無線接続を確立するための識別子として制御部303に設定する。本例では、設定部306が、制御部303のSSIDを“FPD1−AP1”に設定する。
次に、ステップS508では、制御部303は、無線子機との第2の無線接続が確立したか判定を行う。無線子機との第2の無線接続が確立していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS509へ進み、無線子機との第2の無線接続が確立したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS510へ進む。本例では、第1の無線親機114において、SSIDとして第3の情報“FPD1−AP1”が設定されることで第2の無線接続の確立が可能な状態となり、この状態で無線接続を確立して相互に通信が可能になる。
ステップS509では、制御部303は、SSIDを第3の情報に設定してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS508に戻る。一方、所定の時間が経過したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS501に戻り、SSIDの初期化を実施する。
ステップS510では、制御部303は、無線接続した無線子機が撮影に使用予定の放射線撮像装置100であるか否かを判定する。無線接続した無線子機が使用予定の放射線撮像装置100でないと判定した場合(NO)、ステップS501に戻り、SSIDの初期化を実施する。
放射線撮像装置100と第1の無線親機114との第2の無線接続が確立したとき、本例における第1のアクセスポイント112と放射線撮像装置100の状態は、図6に示す状態603となる。状態603では、第1のアクセスポイント112と放射線撮像装置100とが両者の組み合わせを一意に示すSSIDに基づいて固有の無線接続を実現しているため、他の無線ネットワークへの誤接続が防止される。
このように放射線撮像装置100との第2の無線接続が確立したと制御部303が判定すると、以降、放射線撮像装置100と無線親機114との間で、その組み合わせを一意に示す第3の情報に基づく第2の無線接続を通じてデータ通信等が行われる。例えば、この第2の無線接続を維持した状態で、コンソール上の制御ソフトウェアによって放射線撮像装置100を用いた撮影が行われ、各種コマンドや各種データ等が、この第2の無線接続によって授受される。
ここで、必要な撮影が実施された後、例えば放射線撮像装置100が別な放射線撮影室で使用するために持ち出されたとする。この場合、それまでの識別子が残っていると、新たに別な放射線撮像装置が持ち込まれた場合、その放射線撮像装置との無線接続ができなくなってしまう。別な放射線撮像装置との無線接続を可能とするには、現在の識別子を初期化する必要がある。
例えば、第3の情報に基づく第2の無線接続が所定時間以上途絶した時、放射線撮像装置100が別な放射線撮影室に持ち出されたと見なすことができる。そこで、ステップS511として示すように、制御部303は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したか否かを判定する。そして、制御部303は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したと判定した場合(YES)、ステップS501に戻り、SSIDの初期化を実施する。
また、例えば、コンソールを介して使用者がSSIDの初期化を入力できるようにしてもよく、ステップS512として示すように、制御部303は、SSIDの初期化入力があったか否かを判定する。そして、制御部303は、SSIDの初期化入力があったと判定した場合(YES)、ステップS513にて無線子機側にSSIDの初期化指示を通知した後、ステップS501に戻り、SSIDの初期化を実施する。
また、例えば、放射線撮像装置の図示しない操作部を介して使用者がSSIDの初期化を入力できるようにし、放射線撮像装置ではSSIDの初期化入力があると無線親機側にSSIDの初期化指示を通知するようにしてもよい。この場合、ステップS514として示すように、制御部303は、無線子機側からSSIDの初期化指示を受信したか否かを判定する。そして、制御部303は、無線子機側からSSIDの初期化指示を受信したと判定した場合(YES)、ステップS501に戻り、SSIDの初期化を実施する。
第1の実施形態によれば、通信相手を特定しない情報を識別子として設定して放射線撮像装置100と無線親機との第1の無線接続を確立する。そして、第1の無線接続での無線通信により、放射線撮像装置100を一意に示す第1の情報と無線親機を一意に示す第2の情報とから生成された放射線撮像装置100と無線親機との組み合わせを一意に示す第3の情報により第2の無線接続を確立する。これにより、使用者が特別な操作を行うことなく、他の無線ネットワークへの誤接続を防止でき、所望の無線ネットワークに対する無線接続を確立することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、通信相手を特定しない第1の無線接続を通じて無線親機を構成するアクセスポイントに接続した放射線撮像装置との間で無条件に両者を特定した第2の無線接続を確立する場合について説明した。第2の実施形態では、通信相手を特定しない第1の無線接続を通じて収集した情報に基づく接続中の放射線撮像装置を示すリストから選択した放射線撮像装置と無線親機との間で両者を特定した第2の無線接続を確立する場合について説明する。以下では、第2の実施形態において、前述した第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、通信相手を特定しない第1の無線接続を通じて無線親機を構成するアクセスポイントに接続した放射線撮像装置との間で無条件に両者を特定した第2の無線接続を確立する場合について説明した。第2の実施形態では、通信相手を特定しない第1の無線接続を通じて収集した情報に基づく接続中の放射線撮像装置を示すリストから選択した放射線撮像装置と無線親機との間で両者を特定した第2の無線接続を確立する場合について説明する。以下では、第2の実施形態において、前述した第1の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
第2の実施形態における放射線撮像システムでは、第1の無線接続を通じて無線親機を構成するアクセスポイントに接続した放射線撮像装置の固有情報が収集され、接続中の放射線撮像装置を示すリストが生成される。そして、生成したリストから選択した放射線撮像装置と無線親機との間で両者を特定した第2の無線接続を確立する。
図7は、第2の実施形態における無線親機114、124の構成例を示すブロック図である。無線親機114、124は、通信インタフェース301、通信部302、制御部303、通知部304、記憶部A305、及び設定部306に加え、選択部701及び記憶部B702を有する。
選択部701は、無線接続した放射線撮像装置から収集され、記憶部B702に記憶されている接続した放射線撮像装置を一意に示す情報のリストから、第2の無線接続を確立する放射線撮像装置の情報を選択する。記憶部B702は、無線接続に係る情報を含む各種データ等を記憶する。記憶部B702には、第1の無線接続を通じて収集され、無線親機114、124に対して第1の無線接続で接続中のすべての放射線撮像装置の各々を通信ネットワークにおいて一意に示す第1の情報が記憶されている。
次に、図8及び図9を参照して、第2の実施形態における放射線撮像システムでの無線接続に係る動作について説明する。図8は、第2の実施形態における放射線撮像システム(無線子機側)での無線接続に係る動作例を示すフローチャートであり、図9は、第2の実施形態における放射線撮像システム(無線親機側)での無線接続に係る動作例を示すフローチャートである。以下では、放射線撮像装置100と、第1のアクセスポイント112及び第1のコンソール113で構成される第1の無線親機114との間で無線接続を確立する場合を適宜、例示して説明する。
まず、図8に一例を示す無線子機側である放射線撮像装置100での無線接続に係る動作について説明する。放射線撮像システムでは、電源投入に伴うシステムの起動直後に放射線撮像装置100及びアクセスポイント112のそれぞれにて通信設定の初期化が行われる。放射線撮像装置100では、ステップS801にて、設定部207が、通信相手を特定しない第1の無線接続を確立するための識別子を制御部204に設定する。本例では、設定部207が、制御部204の識別子であるSSIDを“FREE”に設定する。これにより、放射線撮像装置100は、通信相手を特定しない第1の無線接続が確立可能な状態となる。
次に、ステップS802では、制御部204は、第2の無線接続においてSSIDとして使用するための第3の情報を無線親機側から受信したか否かを判定する。ここで、第2の実施形態では、無線親機側で放射線撮像装置100が選択された場合に、選択された放射線撮像装置100に応じた第3の情報が無線親機側から送信される。無線親機側から第3の情報を受信していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS803へ進み、無線親機側から第3の情報を受信したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS807へ進む。
次に、ステップS803では、制御部204は、無線親機との第1の無線接続が確立したか判定を行う。無線親機との第1の無線接続が確立したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS804へ進み、無線親機との第1の無線接続が確立していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS802へ戻る。
第1の無線接続が確立した後のステップS804では、制御部204は、放射線撮像装置100自身を一意に示す第1の情報の情報要求を、第1の無線接続を通じて無線親機側から受信したか否かを判定する。無線親機側から第1の情報の情報要求を受信していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS805へ進み、無線親機側から第1の情報の情報要求を受信したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS806へ進む。
ステップS805では、制御部204は、第1の無線接続が確立したと判定してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS804に戻る。一方、所定の時間が経過したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS802に戻る。
ステップS806では、制御部204は、記憶部208に記憶された放射線撮像装置100自身を一意に示す第1の情報を取得し、第1の情報を第1の無線接続を通じて無線親機側に送信する。ステップS806の処理後、処理はステップS802に戻る。
ステップS802において、第3の情報を受信したと制御部204が判定した場合に進むステップS807以降の処理は、図4に示した第1の実施形態におけるステップS408以降の処理と同様である。すなわち、ステップS807では、設定部207が、無線親機との第2の無線接続を確立するための識別子として、取得した第3の情報を制御部204に設定する。本例では、設定部207が、制御部204のSSIDを“FPD1−AP1”に設定する。
次に、ステップS808では、制御部204は、無線親機との第2の無線接続が確立したか判定を行う。無線親機との第2の無線接続が確立していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS809へ進み、無線親機との第2の無線接続が確立したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS810へ進む。
ステップS809では、制御部204は、第3の情報を受信したと判定してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS808に戻り、所定の時間が経過したと制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS801に戻る。
ステップS808において無線親機との第2の無線接続が確立したと制御部204が判定すると、以降、放射線撮像装置と無線親機との間で第2の無線接続を通じてデータ通信等が行われる。例えば、この第2の無線接続を維持した状態で、コンソール上の制御ソフトウェアによって放射線撮像装置100を用いた撮影が行われる。
その後、図4に示したステップS411と同様に、ステップS810として示すように、制御部204は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したか否かを判定する。制御部204は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したと判定した場合(YES)、ステップS801に戻る。
また、図4に示したステップS412と同様に、ステップS811として示すように、制御部204は、SSIDの初期化入力があったか否かを判定する。制御部204は、SSIDの初期化入力があったと判定した場合(YES)、ステップS812にて無線親機側にSSIDの初期化指示を通知した後、ステップS801に戻る。
また、図4に示したステップS414と同様に、ステップS813として示すように、制御部204は、無線親機側からSSIDの初期化指示を受信したか否かを判定する。そして、制御部204は、無線親機側からSSIDの初期化指示を受信したと判定した場合(YES)、ステップS801に戻り、SSIDの初期化を実施する。
次に、図9に一例を示す無線親機側での無線接続に係る動作について説明する。放射線撮像システムでは、電源投入に伴うシステムの起動直後に放射線撮像装置100及びアクセスポイント112のそれぞれにて通信設定の初期化が行われる。無線親機114では、ステップS901にて、設定部306が、通信相手を特定しない第1の無線接続を確立するための識別子を制御部303に設定する。本例では、設定部306が、制御部303の識別子であるSSIDを“FREE”に設定する。これにより、無線親機114のアクセスポイント112は、通信相手を特定しない第1の無線接続が確立可能な状態となる。
次に、ステップS902では、設定部306は、無線親機のコンソールにて撮影に使用する放射線撮像装置100(第2の無線接続を確立する無線子機)が選択されたか否かを判定する。放射線撮像装置の選択は、例えばコンソールの画面に記憶部B702に記憶された放射線撮像装置のリストを表示し、使用者が所望の放射線撮像装置をタッチパネル等によって選択するなどの方法によって実施される。撮影に使用する放射線撮像装置100が選択されていないと設定部306が判定した場合(NO)、処理はステップS903へ進み、ステップS903〜S908の処理を行い、第1の無線接続で接続されている放射線撮像装置の第1の情報を収集する動作を行う。一方、撮影に使用する放射線撮像装置100が選択されていると設定部306が判定した場合(YES)、処理はステップS909へ進む。
ステップS903では、制御部303は、無線子機としての放射線撮像装置100との第1の無線接続が確立したか判定を行う。放射線撮像装置100との第1の無線接続が確立したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS904へ進む。一方、放射線撮像装置100との第1の無線接続が確立していないと制御部204が判定した場合(NO)、処理はステップS902へ戻る。
ステップS904では、制御部303は、第1の無線接続で接続した放射線撮像装置100が、記憶部B702に記憶されているリストに登録済みの放射線撮像装置であるか否かを判定する。リストに登録済みの放射線撮像装置ではない、すなわち未登録の放射線撮像装置であると制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS905へ進む。一方、リストに登録済みの放射線撮像装置であると制御部204が判定した場合(YES)、処理はステップS902へ戻る。
ステップS905では、制御部303は、放射線撮像装置100自身を一意に示す第1の情報の情報要求を、第1の無線接続を通じて放射線撮像装置100に送信する。
第1の情報の情報要求を送信した後のステップS906では、制御部303は、放射線撮像装置100からの第1の情報を、第1の無線接続を通じて受信したか否かを判定する。放射線撮像装置100から第1の情報を受信していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS907へ進み、放射線撮像装置100から第1の情報を受信したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS908へ進む。
ステップS907では、制御部303は、第1の情報の情報要求を送信してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS906に戻り、所定の時間が経過したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS902に戻る。
ステップS908では、制御部303は、放射線撮像装置100から受信した第1の情報を、記憶部B308に記憶されているリストに登録する。記憶部B308に記憶されているリストに放射線撮像装置100の第1の情報を登録する処理を行った後、処理はステップS902に戻る。第1の無線親機114は、通信相手を特定しない第1の無線接続において、新たな放射線撮像装置が接続される毎にステップS903〜S908の処理を繰り返し行う。これにより、第1の無線親機114は、アクセスポイント112に接続中のすべて放射線撮像装置から第1の情報を収集し、放射線撮像装置のリストを記憶部B308に作成する。
ステップS902において、撮影に使用する放射線撮像装置100が選択されていると設定部306が判定した場合に進むステップS909以降の処理は、図5に示した第1の実施形態におけるステップS506以降の処理と同様である。すなわち、ステップS909では、通知部304は、第2の無線接続においてSSIDとして使用するための第3の情報を生成し、制御部303を介して放射線撮像装置100に送信する。また、通知部304は、生成した第3の情報を設定部306に出力する。
次に、ステップS910では、設定部306は、ステップS909において生成された第3の情報を、放射線撮像装置100との第2の無線接続を確立するための識別子として制御部303に設定する。本例では、設定部306が、制御部303のSSIDを“FPD1−AP1”に設定する。
次に、ステップS911では、制御部303は、無線子機との第2の無線接続が確立したか判定を行う。無線子機との第2の無線接続が確立していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS912へ進み、無線子機との第2の無線接続が確立したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS913へ進む。
ステップS912では、制御部303は、SSIDを第3の情報に設定してから所定の時間が経過したか否かを判定する。所定の時間が経過していないと制御部303が判定した場合(NO)、処理はステップS911に戻り、所定の時間が経過したと制御部303が判定した場合(YES)、処理はステップS901に戻る。
ステップS913では、制御部303は、無線接続した無線子機が撮影に使用予定の放射線撮像装置100であるか否か、すなわちステップS902において選択されていると判定した放射線撮像装置100であるか否かを判定する。無線接続した無線子機が使用予定の放射線撮像装置100でないと判定した場合(NO)、ステップS901に戻る。
放射線撮像装置100との第2の無線接続が確立したと制御部303が判定すると、以降、放射線撮像装置100と無線親機114との間で第2の無線接続を通じてデータ通信等が行われる。例えば、この第2の無線接続を維持した状態で、コンソール上の制御ソフトウェアによって放射線撮像装置100を用いた撮影が行われる。
その後、図5に示したステップS511と同様に、ステップS914として示すように、制御部303は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したか否かを判定する。制御部303は、第2の無線接続が所定時間以上途絶したと判定した場合(YES)、ステップS901に戻る。
また、図5に示したステップS512と同様に、ステップS915として示すように、制御部303は、SSIDの初期化入力があったか否かを判定する。制御部303は、SSIDの初期化入力があったと判定した場合(YES)、ステップS916にて無線子機側にSSIDの初期化指示を通知した後、ステップS901に戻る。
また、図5に示したステップS514と同様に、ステップS917として示すように、制御部303は、無線子機側からSSIDの初期化指示を受信したか否かを判定する。制御部303は、無線子機側からSSIDの初期化指示を受信したと判定した場合(YES)、ステップS901に戻る。
第2の実施形態によれば、通信相手を特定しない情報を識別子として設定して放射線撮像装置100と無線親機との第1の無線接続を確立する。そして、第1の無線接続での無線通信により放射線撮像装置100を一意に示す第1の情報を収集し、選択された放射線撮像装置100に応じた第3の情報により、選択された放射線撮像装置100と無線親機との第2の無線接続を確立する。これにより、使用者が設定に係る特別な操作を行うことなく、他の無線ネットワークへの誤接続を防止でき、所望の無線ネットワークに対する無線接続を確立することが可能となる。
(本発明の他の実施形態)
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:放射線撮像装置 111、121:放射線撮影室 112、122:アクセスポイント 113、123:コンソール 114、124:無線親機 201:画素部 202:読出し回路 203:駆動回路 204、303:制御部 205、302:通信部 206、301:通信インタフェース 207、306:設定部 208、305:記憶部A 304:通知部 701:選択部 702:記憶部B
Claims (9)
- 制御装置と前記制御装置により制御される放射線撮像装置とを複数のアクセスポイントのいずれかを介して無線接続する放射線撮像システムであって、
前記放射線撮像装置が有し、該放射線撮像装置を一意に示す第1の情報を記憶した第1の記憶手段と、
前記アクセスポイント及び該アクセスポイントと接続される前記制御装置の少なくとも一方が有し、該アクセスポイントを一意に示す第2の情報を記憶した第2の記憶手段と、
前記放射線撮像装置が有し、通信相手を特定しない第1の無線接続を確立して前記第1の情報を前記第1の無線接続を通じて送信し、前記第2の情報に応じた第3の情報を前記第1の無線接続を通じて受信して該第3の情報を識別子に用い前記複数のアクセスポイントの内の1つのアクセスポイントとの第2の無線接続を確立する第1の制御手段と、
前記アクセスポイントが有し、通信相手を特定しない前記第1の無線接続を確立して前記第1の無線接続を通じて、前記第1の情報を受信し、前記第3の情報を送信し、前記第3の情報を識別子に用い前記放射線撮像装置との前記第2の無線接続を確立する第2の制御手段とを有することを特徴とする放射線撮像システム。 - 前記第3の情報は、無線接続する前記放射線撮像装置と前記アクセスポイントとの組み合わせを一意に示す情報であることを特徴とする請求項1記載の放射線撮像システム。
- 前記第3の情報は、前記第1の情報と前記第2の情報とに基づいて生成される情報であることを特徴とする請求項1又は2記載の放射線撮像システム。
- 前記第2の制御手段は、前記第1の無線接続により接続された前記放射線撮像装置に前記第1の情報を要求することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の放射線撮像システム。
- 前記第2の制御手段は、前記第1の無線接続により接続された前記放射線撮像装置の内から選択された前記放射線撮像装置と前記第2の無線接続を確立することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の放射線撮像システム。
- 前記識別子は、無線接続に係るSSID及び暗号鍵の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の放射線撮像システム。
- 前記第1の制御手段は、前記アクセスポイントとの前記第2の無線接続が所定時間以上途絶した時、初期化指示を受信した時、又は前記放射線撮像装置に電源が投入された時に、前記第1の無線接続を確立する処理を行うことを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の放射線撮像システム。
- 前記第2の制御手段は、前記放射線撮像装置との前記第2の無線接続が所定時間以上途絶した時、初期化指示を受信した時、又は前記アクセスポイントに電源が投入された時に、前記第1の無線接続を確立する処理を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の放射線撮像システム。
- 制御装置と前記制御装置により制御される放射線撮像装置とを複数のアクセスポイントのいずれかを介して無線接続する放射線撮像システムの制御方法であって、
通信相手を特定しない第1の無線接続を確立して、前記第1の無線接続を通じて前記放射線撮像装置が該放射線撮像装置を一意に示す第1の情報を送信する工程と、
前記第1の無線接続を通じて前記アクセスポイントが前記第1の情報を受信し、該第1の情報と該アクセスポイントを一意に示す第2の情報とに応じた第3の情報を前記アクセスポイントが前記放射線撮像装置に送信する工程と、
前記第3の情報を識別子に用いて、前記放射線撮像装置と前記複数のアクセスポイントの内の1つのアクセスポイントとの第2の無線接続を確立する工程とを有することを特徴とする放射線撮像システムの制御方法。
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