JP2020174627A - 潅水装置 - Google Patents

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【課題】作物の生産計画に応じて作土に供給する流体の温度を調整することで作物の生育を制御することができる潅水装置を提供する。【解決手段】潅水装置1は、第1流体13を所定の温度に調整することによって生成された調整水13aが送給される調整水送給管路22と、第2流体が送給される第2流体送給管路23と、調整水13aと第2流体とを混合した混合水2が送給されるとともに、作土4へ混合水2を供給するための吐出口25が形成された混合水送給管路24と、調整水送給管路22に送給する調整水13aを生成する調整水生成手段を備え、調整水生成手段は、第1流体13を加熱する加熱部と、第1流体13を冷却する冷却部12と、生成する調整水13aの温度を設定するタッチパネル30と、タッチパネル30により設定された温度に基づいて、加熱部又は冷却部12を選択して制御する制御部26と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、所定温度の流体を作土へ供給する潅水装置に関する。
苺などの植物を含む作物を栽培する土壌へ潅水するための方法として、様々な方法が提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1では、貯水槽と接続される多孔質管を土壌中に埋設し、貯水槽内の水面の位置を多孔質管の位置よりも若干高位置とし、貯水槽内の水分圧を微正圧にするようにしている。これにより、外部環境に急激な変化が生じても、水圧差を利用した土壌への安定した潅水が可能となる。
特開2011−055713号公報
作物は市場からの需要に応じて収穫時期、換言すれば生育の進展を人為的に制御されるケースがある。例えば苺は、自然生育による収穫時期の目安は4月であるが、クリスマスケーキの素材として需要が高くなる12月頃に収穫のピークがくるように生育されるケースが多い。生育の進展を示す指標として用いられる積算温度は、作土に供給される水の温度を用いて算出する場合がある。しかしながら特許文献1を含む従来技術では、地下水などの原水をそのまま作土に供給していたため、作物の生産計画に応じて作土に供給する水の温度をオペレータが任意に調整することができなかった。
そこで本発明は、作物の生産計画に応じて作土に供給する流体の温度を調整することで作物の生育を制御することができる潅水装置を提供することを目的とする。
本発明の潅水装置は、第1流体を所定の温度に調整することによって生成された調整水が送給される調整水送給管路と、第2流体が送給される第2流体送給管路と、前記調整水送給管路から送給される調整水と、前記第2流体送給管路から送給される第2流体とを混合した混合水が送給されるとともに、作土へ混合水を供給するための吐出口が形成された混合水送給管路と、前記調整水送給管路に送給する調整水を生成する調整水生成手段と、を備え、前記調整水生成手段は、第1流体を加熱する加熱部と、第1流体を冷却する冷却部と、生成する調整水の温度を設定する設定部と、前記設定部により設定された温度に基づいて、前記加熱部又は冷却部を選択して制御する制御部と、を含む。
本発明によれば、作土に供給する流体の温度を調整することで作物の生育を制御することができる。
本発明の一実施の形態における潅水装置の全体構成を模式的に示す図 本発明の一実施の形態における潅水装置の全体構成を模式的に示す図 本発明の一実施の形態における潅水装置が備える制御部を構成するブロック図 本発明の一実施の形態における潅水装置が備えるタッチパネルに表示される稼働条件設定画面を示す図 本発明の一実施の形態における潅水装置による潅水方法を示す図 本発明の一実施の形態における潅水装置による潅水方法を示す図
図1及び図2を参照して本発明の一実施の形態における潅水装置(作土への給水装置)の全体構成について説明する。潅水装置1は、温度が異なる複数種類の流体を混合して生成された混合水2を、土壌3の表層である作土4に植設された作物5(苗)へ供給する機能を有する。作物5としては、苺などの多年生植物のみならず、南瓜などの一年生植物を含む多種の植物が挙げられる。
図1において、作土4はビニルハウス等、外界と仕切られた室内の温度を設定・管理することが可能な施設6の内部に形成されている。作土4に植えられた作物5の上方には、後述する混合水送給管路24の一部が作物5の植設方向に延びて設けられている。
図2において、潅水装置1は後述する調整水13aを生成するための作業部1aを備え、作業部1aは貯留部7、第1水源8、第2水源9、予備加熱部10、本加熱部11、冷却部12と、これらと接続される複数の管路を含んで構成される。貯留部7は調整水13aを貯留し、その内部には貯留された調整水13aの温度を計測する第1温度センサS1が設けられている。
第1水源8は例えば水道であり、15度前後の水(以下「第1流体」と称する。)を供給する。第1水源8から供給された第1流体13は予備加熱部10と本加熱部11、或いは冷却部12によって所定温度に調整された状態で貯留部7に貯留される。第1水源8は第1ポンプP1と第1バルブV1を備えた加熱部導通管路14(第1管路)の一端と接続されており、加熱部導通管路14の他端は本加熱部11の内部に開口している。
加熱部導通管路14には分岐管路15(第2管路)が接続されており、分岐管路15の一端と他端は第1バルブV1を挟むように加熱部導通管路14と連通している。分岐管路15は第2バルブV2および第3バルブV3と、これらのバルブV2,V3の間に配置された予備加熱部10を備えている。
予備加熱部10は、例えば太陽光などの光エネルギーを電気に変換するいわゆる太陽光発電によって駆動する公知の熱交換器である。予備加熱部10は、第1水源8から供給されて分岐管路15を通過する第1流体13を予備加熱する。この予備加熱部10によって所定温度まで加熱された第1流体13は、分岐管路15と加熱部導通管路14を介して本加熱部11に送られる。なお、予備加熱部10で第1流体13を予備加熱せずに、第1水源8から供給された第1流体13を本加熱部11に直接送給するパターンもある。
本加熱部11は、加熱部導通管路14を介して供給された第1流体13を加熱する機能を有し、水槽16と、水槽16内に配置された第2温度センサS2およびプラグヒータ17を備えている。第2温度センサS2は、水槽16に供給された第1流体13の温度を計測する。プラグヒータ17は、水槽16内の第1流体13を直接加熱する。予備加熱部10及び本加熱部11は、第1流体13を加熱する加熱部となっている。
水槽16の右上上部には加熱部導通管路14が貫入している。水槽16の左上上部には、第4バルブV4を備えた第1の貯留部導通管路18(第3管路)が貫入しており、その一端は水槽16内に開口している。第1の貯留部導通管路18の他端は貯留部7内に開口している。本加熱部11に供給された第1流体13はプラグヒータ17によって加熱され、これにより所定温度に調整された調整水13aが生成される。生成された調整水13aは、第1の貯留部導通管路18を介して貯留部7に送給される。
貯留部7の右側下部には戻り管路19(第4管路)の一端が接続され、戻り管路19の他端は本加熱部11の右下下部に接続されている。戻り管路19には第5バルブV5、第6バルブV6、第2ポンプP2、第7バルブV7、第8バルブV8が備えられている。
戻り管路19の第7バルブVと第8バルブV8に挟まれた位置には、冷却部導通管路20(第5管路)の一端が接続されており、冷却部導通管路20の他端は冷却部12に接続されている。冷却部導通管路20には第9バルブV9が備えられている。第1水源8から供給された第1流体13を冷却する場合、第1の水源8から供給された第1流体13は、戻り管路19と冷却部導通管路20を介して冷却部12に送給される。
冷却部12は例えば公知の空冷式チラーであり、冷媒を用いた熱交換によって第1流体13を所定温度まで冷却する機能を有している。冷却部12の右側上部には第2の貯留部導通管路21(第6管路)の一端が接続されており、第2の貯留部導通管路21の他端は貯留部7に接続されている。第2の貯留部導通管路21には第10バルブV10が備えられている。冷却部12によって冷却された第1流体13は、所定温度に調整された調整水13aとして第2の貯留部導通管路21を送給された後、貯留部7に貯留される。
戻り管路19の第5バルブV5と第6バルブV6に挟まれた位置には、調整水送給管路22(第7管路)の一端が接続されている。調整水送給管路22は第11バルブV11と第12バルブV12を備え、他端が第2流体送給管路23(第8管路)に接続されている。貯留部7内の調整水13aは、戻り管路19および調整水送給管路22を介して第2流体送給管路23に送給される。第2流体送給管路23には第13バルブV13が備えられている。第12バルブV12と第13バルブV13は、例えば玉形弁など、流量を調整可能なものが用いられる。
第2流体送給管路23はその一端が第2水源9に接続されており、他端は混合水送給管路24(第9管路)の一端と接続されている。第2水源9は、例えば恒温層を流れる地下水であり、年間を通じて水温が13〜16度の範囲に保たれている。第2流体送給管路23は第3ポンプP3を備えている。
第3ポンプP3の駆動によって第2水源9から供給された原水(以下「第2流体」と称する。)は、第2流体送給管路23を送給される過程で、調整水送給管路22を介して供給された調整水13aと混合位置Tにおいて混ぜ合わされ、所定温度の混合水2となって混合水送給管路24へ送給される。
図1において、混合水送給管路24は第2流体送給管路23との接続部を含み土壌3に向けて延びた第1部位24aと、第1部位24aと接続され土壌3内において水平方向に延びた第2部位24bと、第2部位24bと接続され土壌3から地上側へ突出して施設6の内部空間まで達する第3部位24cと、第3部位24cと接続され作物5の直上において植設方向に延びた第4部位24dと、を含んで構成される。作物5の直上に対応する混合水送給管路24(第4部位24d)の位置には、複数の吐出口25が長手方向に沿って形成されている。混合水2は吐出口25を介して作土4に供給される。
第2流体送給管路23には第3温度センサS3が設けられている。第3温度センサS3は、第2流体送給管路23の地上に露呈した位置であって、調整水送給管路22との連結位置と、第2水源9との間に配置されている。第3温度センサS3は例えばバイメタル式温度センサであり、図示しないバイメタルを内蔵した感温筒が第2流体送給管路23内に設けられている。第3温度センサS3は、調整水13aと混合される前の第2流体の温度を測定する。
混合水送給管路24には、第4温度センサS4と第5温度センサS5が設けられている。第4温度センサS4は、第1部位24aに対応する位置であって、第2流体送給管路23との連結位置に近い位置に配置されている。第5温度センサS4は、第4部位24dに対応する位置であって、吐出口25に近い位置に配置されている。第3温度センサS3と同様に、第4温度センサS4および第5温度センサS5は、例えばバイメタル式温度センサである。第4温度センサS4は、土壌3に埋設された混合水送給管路24(第2部位24d)を通過する前の混合水2の温度を計測する。第5温度センサS5は、施設6内に配置された混合水送給管路24(第4部位24b)を通過する混合水2の温度を計測する。作土4には、第5温度センサS5によって計測された温度に近い温度の混合水2が供給される。なお、作土4に温度センサを設けてもよい。
次に図3を参照して潅水装置1の制御系について説明する。制御部26は駆動部27、記憶部28、判定部29を備えており、予備加熱部10、本加熱部11、冷却部12、プラグヒータ17、第1〜3温度センサS1〜S3、タッチパネル30、報知部37と接続されている。駆動部27は、第1水源8から供給される第1流体13の温度と、オペレータがタッチパネル30を介して設定した調整水13aの生成温度に基づいて、駆動させる予備加熱部10、本加熱部11、冷却部12を選択して制御する。すなわち、駆動部27は、設定された調整水13aの生成温度が第1水源8から供給される第1流体13の温度よりも高い場合は予備加熱部10、本加熱部11を駆動し、設定された調整水13aの生成温度が第1水源8から供給される第1流体13の温度よりも低い場合は冷却部12を駆動する。予備加熱部10、本加熱部11、冷却部12は、調整水送給管路22に送給する調整水13aを生成する調整水生成手段となっている。
記憶部28には、作物5の種類ごとに規定された生産データや、第1〜第3温度センサS1〜S3によって計測された温度に関する情報、第1水源8から供給される第1流体13の温度等が記憶される。判定部29は、第1温度センサS1によって検出された貯留部7内の調整水13aの温度と、オペレータが設定した生成温度とを比較し、温度差が予め定めた値を超えていないか否か判定する。
タッチパネル30は、液晶パネルや有機ELパネル等の表示部と、タッチパッドなどの入力部が組み合わされたものであり、稼働条件などを表示する機能と、操作コマンドや各種データを入力する機能を有している。オペレータはタッチパネル30上の操作・入力を介して、生成する調整水13aの温度を設定することができる。タッチパネル30は、生成する調整水13aの温度を設定する設定部となっている。報知部37は例えば警報装置であり、判定部29による判定の結果、貯留部7内の調整水13aの温度とオペレータが設定した生成温度との温度差が予め定めた値を超えている場合、警報音を発信してオペレータに報知する。
図4は、稼働条件を設定するためにタッチパネル30に表示される稼働条件設定画面30aの一例である。稼働条件設定画面30aは「作物」31、「調整水設定温度」32、「貯留部温度」33、「第1流体温度」34、「第2流体温度」35、「開始」36を含んで構成される。「作物」31は、生産対象となる作物の種類を示す表示欄である。「調整水設定温度」32は、オペレータがタッチパネル30を介して設定した調整水13aの温度(生成すべき調整水13aの温度)を示す表示欄である。「貯留部温度」33は、第1温度センサS1によって計測された貯留部7内の調整水13aの温度を示す表示欄である。「第1流体温度」34は、第1水源8から供給される第1流体13の温度を示す表示欄である。「第2流体温度」35は、第3温度センサS3によって計測された第2流体の温度を示す表示欄である。「開始」36は、オペレータによって設定された所定温度の調整水13aを生成するために、予備加熱部10、本加熱部11、冷却部12の駆動を開始するための操作ボタンである。
オペレータは作物5の生産計画に基づいて、作土4に供給される混合水2の温度が所望の温度となるよう、潅水装置1によって生成する調整水13aの温度を設定する。例えば、オペレータは、第4温度センサS4や第5温度センサS5によって計測された混合水2の温度を目視により確認したうえで、タッチパネル30に表示される図示しない温度設定画面を介して生成すべき調整水13aの温度を設定する。
作土4に供給される混合水2の流量の調整は、オペレータが第12バルブV12を操作して第2流体送給管路23に送給される調整水13aの流量を制御し、また、第13バルブV13を操作して第2水源9から第2流体送給管路23を送給される第2流体の流量を制御することによってなされる。
ここで、作土4に供給する混合水2の温度と作物5の生育との関係を説明する。作物5の生育の進展を示す指標として、積算温度が一般に用いられている。積算温度は、作土4に供給する流体(本実施の形態では混合水2)の水温を用いて算出する場合がある。すなわち、作物5の生育期間は、作土4に供給する流体の温度を異ならしめることによって、一定の幅を生じさせることができる。
本出願人は、作土4に供給される流体の温度が作物5の生育スピードに影響を与えることを見出した。例えば生産対象が苺である場合、作土4に約15度の水を供給することによって生育が最も促進される(当該温度を「生育促進温度」と称する。その一方で、作土4に15度未満(例えば10度前後)の水を供給することによって苺の生育が抑制される(当該温度を「生育抑制温度」と称する)。
本実施の形態における潅水装置1では、作物5が植えられた作土4に供給する混合水2の温度をオペレータが任意に設定することで、季節を問わず作物5の生育スピード(生育期間)、言い換えれば作物5の出荷時期を人為的に制御できるようになっている。すなわち、作物5の生育を速めたい場合には、オペレータは混合水2が生育促進温度となるよう、調整水13aの生成温度を設定する。他方で、作物5の育成を遅らせたい場合には、オペレータは混合水2が生育抑制温度となるよう、調整水13aの生成温度を設定する。生育促進温度と生育抑制温度は、作物5の種類ごとにオペレータが自己の知見に基づいて設定する。
本実施の形態における潅水装置1は以上のように構成される。次に図5及び図6を参照して、潅水装置1を用いた潅水方法について説明する。まず、オペレータによるタッチパネル30の操作・入力を介して、生成される調整水13aの温度が設定される。このときオペレータはまず、作土4に供給されるべき混合水2の温度(目標温度)を生産計画に基づいて予め設定する。例えば、作物5の育成を速めたい場合には目標温度を「生育促進温度」に設定する。そして、オペレータは目標温度、第3温度センサS3によって計測された第2流体の温度等を参照して、第2流体に混合させる調整水13aの温度をタッチパネル30を介して設定し、「開始」36を操作する。
オペレータの入力により、第2流体よりも高い温度の混合水2を作土4へ供給する場合、第1水源8から供給される第1流体13を所定温度まで加熱することによって生成した調整水13aを第2流体に混合させる。第1流体13を加熱するに際しては、図5に示すように、オペレータは「開始」36をタップ操作する前に、第1バルブV1、第6バルブV6、第8バルブV8、第10バルブV10を「閉」状態にするとともに、残りのバルブを「開」状態にする。図5では便宜上、「閉」状態のバルブに黒色を付している。
この状態で、第1ポンプP1の駆動によって第1水源8から第1流体13を加熱部導通管路14に送給し(矢印a)、第1流体13が分岐管路15を通過する過程で予備加熱部10によって所定温度に予備加熱される(矢印b)。予備加熱された第1流体13は分岐管路15および加熱部導通管路14を経由して本加熱部11に送給される(矢印c)。なお、予備加熱が不要な場合は、オペレータは第2バルブV2、第3バルブV3を「閉」状態にするとともに、第1バルブV1を「開」状態にする。
次いで、本加熱部11によって第1流体13の本加熱が実行される。すなわち、制御部26(駆動部27)は、オペレータによって設定された調整水13aの生成温度に基づいてプラグヒータ17を制御する。これにより、本加熱部11に送給された第1流体13は加熱され、オペレータによって設定された温度まで上昇した調整水13aが生成される。加熱後の調整水13aは第1の貯留部導通管路18を介して貯留部7に送給される(矢印d)。
貯留部7に貯留した調整水13aは、戻り管路19と調整水送給管路22を経由して第2流体送給管路23に向けて送給される(矢印e)。そして、第2流体送給管路23上に設定された混合位置Tで調整水13aと、第3ポンプP3の駆動によって第2流体送給管路23に送給された第2流体とが混合され、これにより所定温度の混合水2が生成される。混合水2はその後、混合水送給管路24に送給され(矢印f)、吐出口25を介して作土4に供給される。
ところで、混合水送給管路24はその一部(第2部位24b)が地表に近い土壌3に埋設されている。例えば、土壌3の温度が低い冬季では、混合水送給管路24の第2部位24b(土壌埋設部位)の表面温度がきわめて低い状態となっている。この状態で加熱後の混合水2が第2部位24bを通過すると、混合水送給管路24との間で熱交換が行われて混合水2の温度が低下し、作土4に供給すべき目標温度よりも低い温度の混合水2が作土4に供給されるおそれがある。
そのため、混合水送給管路24を通過する際における混合水2の温度低下を考慮して、作土4に供給すべき混合水2の目標温度よりも幾分高い温度(目標温度から5〜7度ほど加算した温度)の混合水2を混合位置Tにおいて生成し、これを混合水送給管路24に送給して作土4に供給することが望ましい。これにより、吐出口25から吐出する際の混合水2の温度を目標温度に近づけることができる。かかる場合の調整水13aの生成温度は、例えばオペレータが第4温度センサS4、第5温度センサS5による測定結果を参考にして、タッチパネル30を介して任意に設定する。
なお、本加熱部11によって加熱された貯留部7内の調整水13aの温度が一定以上低下した場合、貯留部7内の調整水13aは第2ポンプP2の駆動によって本加熱部11へ導通する戻り管路19に送給されて本加熱部11に戻され(矢印g)、再加熱されたうえで第1の貯留部導通管路18を介して貯留部7に還流される。かかる場合、オペレータは第6バルブV6及び第8バルブV8を「開」状態とし、第9バルブV9及び第11バルブV11を「閉」状態としておく。
次に、オペレータの入力により、第2流体よりも低い温度の混合水2を作土4へ供給する場合、第1水源8から供給される第1流体13を所定温度まで冷却することによって生成した調整水13aを第2流体に混合させる。第1流体13を冷却するに際しては、図6に示すように、オペレータは「開始」36を操作する前に、第2バルブV2、第3バルブV3、第4バルブV4、第6バルブV6、第7バルブV7を「閉」状態にするとともに、残りのバルブを「開」状態にする。図6では便宜上、「閉」状態のバルブに黒色を付している。
この状態で、第1ポンプP1の駆動によって、第1水源8から第1流体13を、加熱部導通管路14を介して本加熱部11に送給する(矢印h)。このとき、プラグヒータ17は作動させない。水槽16内の第1流体13は、戻り管路19と冷却部導通管路20を経由して冷却部12に送給される(矢印i)。
次いで、冷却部12によって第1流体13の冷却が実行される。すなわち、制御部26(駆動部27)は、オペレータによって設定された調整水13aの生成温度に基づいて冷却部12を制御する。これにより、第1流体13を冷却して所定温度まで低下した調整水13aが生成される。冷却後の調整水13aは第2の貯留部導通管路21を介して貯留部7に送給される(矢印j)。
貯留部7に貯留した調整水13aは、戻り管路19と調整水送給管路22を経由して第2流体送給管路23に向けて送給される(矢印k)。そして、第2流体送給管路23上に設定された混合位置Tで調整水13aと、第3ポンプP3の駆動によって第2流体送給管路23に送給された第2流体とが混合され、これにより所定温度の混合水2が生成される。混合水2はその後、混合水送給管路24に送給され(矢印l)、吐出口25を介して作土4に供給される。
ところで、例えば土壌3の温度が高い夏季では、混合水送給管路24の第2部位24b(土壌埋設部位)の表面温度がきわめて高い状態となっている。この状態で冷却後の混合水2が第2部位24bを通過すると、混合水送給管路24との間で熱交換が行われて混合水2の温度が上昇し、作土4に供給すべき目標温度よりも高い温度の混合水2が作土4に供給されるおそれがある。
そのため、混合水送給管路24を通過する際における混合水2の温度上昇を考慮して、作土4に供給すべき混合水2の目標温度よりも幾分低い温度(目標温度から5〜7度ほど差し引いた温度)の混合水2を混合位置Tにおいて生成し、これを混合水送給管路24に送給して作土4に供給することが望ましい。これにより、吐出口25から吐出する際の混合水2の温度を目標温度に近づけることができる。かかる場合の調整水13aの生成温度は、例えばオペレータが第4温度センサS4、第5温度センサS5による測定結果を参考にして、タッチパネル30を介して任意に設定する。
なお、冷却部12によって冷却された貯留部7内の調整水13aの温度が一定以上上昇した場合、貯留部7内の調整水13aは第2ポンプP2の駆動によって戻り管路19を経由して冷却部導通管路20へ送給されて冷却部12に戻され、再冷却されたうえで第2の貯留部導通管路21を介して貯留部7に還流される。かかる場合、オペレータは第8バルブV8及び第11バルブV11を「閉」状態とし、第6バルブV6及び第7バルブV7を「開」状態としておく。
以上説明したように、本実施の形態における潅水装置1は、第1流体13を所定の温度に調整することによって生成された調整水13aが送給される調整水送給管路22と、第2流体が送給される第2流体送給管路23と、調整水送給管路22から送給される調整水13aと、第2流体送給管路23から送給される第2流体とを混合した混合水2が送給されるとともに、作土4へ混合水2を供給するための吐出口25が形成された混合水送給管路24と、調整水送給管路22に送給する調整水13aを生成する調整水生成手段を備えている。また、調整水生成手段は、第1流体13を加熱する加熱部(予備加熱部10及び本加熱部11)と、第1流体13を冷却する冷却部12と、生成する調整水13aの温度を設定する設定部(タッチパネル30)と、設定部により設定された温度に基づいて、加熱部又は冷却部12を選択して制御する制御部26と、を含んでいる。これにより、作土4に供給する流体の温度を調整することで、季節を問わず作物5の生育を制御することができる。
また、混合水送給管路24の一部は土壌3に埋設されており、制御部26が加熱部を選択して制御する場合、作土4に供給すべき目標温度よりも高い温度の混合水2が調整水13aと第2流体の混合位置Tにおいて生成され、制御部26が冷却部12を選択して制御する場合、作土4に供給すべき目標温度よりも低い温度の混合水2が調整水13aと第2流体の混合位置Tにおいて生成されることで、吐出口25から吐出する際の混合水2の温度を、オペレータが生産計画に基づいて予め設定した目標温度に近づけることができる。本発明の潅水装置1は本実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で設計変更することができる。
本発明によれば、作土に供給する流体の温度を調整することで作物の生育を制御することができ、農業分野において特に有用である。
1 潅水装置
3 土壌
4 作土
10 予備加熱部
11 本加熱部
12 冷却部
13 第1流体
13a 調整水
22 調整水送給管路
23 第2流体送給管路
24 混合水送給管路
25 吐出口
26 制御部
30 タッチパネル

Claims (3)

  1. 第1流体を所定の温度に調整することによって生成された調整水が送給される調整水送給管路と、
    第2流体が送給される第2流体送給管路と、
    前記調整水送給管路から送給される調整水と、前記第2流体送給管路から送給される第2流体とを混合した混合水が送給されるとともに、作土へ混合水を供給するための吐出口が形成された混合水送給管路と、
    前記調整水送給管路に送給する調整水を生成する調整水生成手段と、を備え、
    前記調整水生成手段は、
    第1流体を加熱する加熱部と、
    第1流体を冷却する冷却部と、
    生成する調整水の温度を設定する設定部と、
    前記設定部により設定された温度に基づいて、前記加熱部又は冷却部を選択して制御する制御部と、を含む、潅水装置。
  2. 前記混合水送給管路の一部は土壌に埋設されており、
    前記制御部が前記加熱部を選択して制御する場合、前記作土に供給すべき目標温度よりも高い温度の混合水が調整水と第2流体の混合位置において生成され、
    前記制御部が前記冷却部を選択して制御する場合、前記作土に供給すべき目標温度よりも低い温度の混合水が調整水と第2流体の混合位置において生成される、請求項1に記載の作土への潅水装置。
  3. さらに、前記加熱部又は前記冷却部によって生成された調整水を貯留する貯留部を備えた、請求項1又は2に記載の潅水装置。
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