JP2020172077A - 補修装置及び複合材の補修方法 - Google Patents

補修装置及び複合材の補修方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複合材の被補修部の形状が微小なヒビや隙間のような樹脂が流入し難い形状の場合でも、被補修部に樹脂を充填することができ、被補修部を補修することを目的とする。【解決手段】補修装置1は、繊維強化樹脂シートを積層して形成される板状の複合材2を補修する装置である。補修装置1は、複合材2の板面同士を接続する端面2cに該端面2cから凹むように形成された被補修部3を端面2cとの間に閉空間Sが形成されるように覆う本体部10と、本体部10と複合材2とを固定する固定部20と、閉空間Sへ圧力をかけて樹脂を注入する樹脂供給部と、を備えている。本体部10は、樹脂供給部からの圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成されている。【選択図】図2

Description

本発明は、補修装置及び複合材の補修方法に関するものである。
強化繊維に樹脂を含侵させた繊維強化樹脂シートを積層して形成される板状の複合材は、板厚方向と直交する方向の端部が衝撃を受けると、この端部を起点として層間が剥離し、層間に隙間が発生する場合がある。すなわち、破損した状態となる場合がある。破損した状態のまま複合材の使用を継続すると、層間の隙間が複合材の内部方向へ進展し、複合材が所定の強度や剛性を発揮できなくなる可能性がある。このような問題を解決するために、端部を起点として層間が剥離するなどの破損が発生した場合に、層間に発生した隙間に樹脂を流入させて隙間を埋めることで複合材を補修する技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、複合材パネルに形成された空隙欠損部の開口部の周囲領域を、被覆材としてのバギングフィルムで被覆し、被覆した部分の周囲にシーラントを配することにより、複合材パネルとバギングフィルムとで囲まれる特定空間を気密状態とする複合材の欠損部修理方法が記載されている。この方法では、バギングフィルムに真空口金を設けておき、真空金具に吸引装置を接続し、この吸引装置を用いて特定空間からの空気の排出(真空引き)を行い、特定空間内の圧力を所定の真空圧に設定する。そして、液状の樹脂を、特定空間内の真空圧により、開口部を介して空隙欠損部の内部に流入させている。
特開2006−187897号公報
複合材の層間が剥離することで発生する隙間は、微小な隙間であるため圧力損失が大きく、粘性を有する樹脂を注入し難い。特許文献1の方法では、真空圧により複合材の隙間に樹脂を流入させているが、上述のように、隙間は微小であるので、真空圧ではこの隙間に樹脂を好適に流入させることができない可能性があった。
また、仮に、特許文献1の方法において、より強い圧力で複合材の隙間に樹脂を注入するために、樹脂を加圧しながら注入することも考えられる。しかしながら、特許文献1の方法ではバギングフィルムで被覆することで特定空間を形成しているため、加圧して樹脂を注入しようとした場合に、圧力によってバギングフィルムが変形してしまうので、複合材の隙間に対して圧力が好適に作用しない。このため、隙間に樹脂を流入させることができない可能性があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複合材の被補修部の形状が微小なヒビや隙間のような樹脂が流入し難い形状の場合でも、被補修部に樹脂を充填することができ、被補修部を補修することができる補修装置及び複合材の補修方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の補修装置及び複合材の補修方法は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る補修装置は、繊維強化樹脂シートを積層して形成される板状の複合材を補修する補修装置であって、前記複合材の端面に形成された被補修部を、前記端面との間に閉空間が形成されるように覆う本体部と、前記本体部と前記複合材とを固定する固定部と、前記閉空間へ圧力をかけて樹脂を注入する樹脂供給部と、を備え、前記本体部は、前記樹脂供給部からの圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成されている。
上記構成では、複合材と固定され被補修部を覆う本体部と被補修部との間の閉空間へ圧力をかけて樹脂を注入している。閉空間へ樹脂を注入すると、閉空間内に樹脂が充填されるとともに、閉空間から被補修部の内部にも樹脂が充填される。複合材と本体部とが固定されているので、閉空間内に樹脂が充填されている状態で、さらに樹脂供給部から閉空間へ樹脂が供給されると、閉空間の圧力が増大する。閉空間の圧力が増大すると、被補修部の内部へ流入する樹脂に圧力が作用する。これにより、被補修部の内部に樹脂が好適に流入する。上記構成では、このように、被補修部の内部に樹脂を流入し易くすることができる。よって、例えば、複合材の被補修部の形状が微小なヒビや隙間のような樹脂が流入し難い形状の場合でも、被補修部の内部に樹脂を充填することができ、被補修部を補修することができる。
また、上記構成では、本体部が、樹脂供給部からの圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成されている。これにより、本体部が変形しないので、閉空間へ圧力をかけて樹脂を注入することができる。閉空間へ圧力をかけて樹脂を注入することで、被補修部の内部に流入する樹脂に対して圧力を作用させることができる。したがって、被補修部の内部に好適に樹脂を充填することができる。
なお、樹脂供給部からの圧力に対して変形しない剛性を有する部材とは、例えば金属部材や樹脂部材が挙げられる。また、変形しないとは、本体部として機能を発揮できなくなるほどに変形しないとの意味であって、多少の変形が許容されることはもちろんである。
また、本発明の一態様に係る補修装置は、前記閉空間から空気を排出して前記閉空間を真空とする排出部を備えていてもよい。
上記構成では、空間から空気を排出して閉空間を真空とする排出部を備えている。これにより、閉空間内及び被補修部から空気を排出することができる。したがって、被補修部の内部に樹脂を流入する際に、空気による阻害を抑制することができる。よって、より好適に被補修部の内部に樹脂を充填することができるので、被補修部をより好適に補修することができる。
なお、真空とは、完全な真空状態でなくてもよく、大気圧よりも低い状態であればよい。
また、本発明の一態様に係る補修装置は、前記固定部は、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の一側の板面である一面と面接触する第1接触部と、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の他側の板面である他面と面接触する第2接触部と、前記第1接触部を前記複合材の前記一面の方向へ押圧し前記第2接触部を前記複合材の前記他面の方向へ押圧する押圧部と、を有していてもよい。
上記構成では、本体部と一体的に設けられた第1接触部と複合材の一面とが面接触し、本体部と一体的に設けられた第2接触部と複合材の他面とが面接触している。したがって、本体部と複合材との間の圧力損失を増大させることができるので、本体部と複合材との間からの樹脂の漏洩を抑制することができる。
また、押圧部は、第1接触部を複合材の一面の方向へ押圧し、第2接触部を複合材の他面の方向へ押圧する。すなわち、固定部は、第1接触部と第2接触部との間に複合材を挟むように、複合材と本体部とを固定している。これにより、本体部と複合材との間からの樹脂の漏洩をより抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る補修装置は、前記固定部は、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の一側の板面である一面と面接触する第1接触部と、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の他側の板面である他面と面接触する第2接触部と、を有し、前記第1接触部は、前記複合材の前記一面と接触した状態で、前記一面側に付勢していて、前記第2接触部は、前記複合材の前記他面と接触した状態で、前記他面側に付勢していてもよい。
上記構成では、本体部と一体的に設けられた第1接触部と複合材の一面とが面接触し、本体部と一体的に設けられた第2接触部と複合材の他面とが面接触している。したがって、本体部と複合材との間の圧力損失を増大させることができるので、本体部と複合材との間からの樹脂の漏洩を抑制することができる。
また、第1接触部が複合材の一面と接触した状態で一面側に付勢していて、第2接触部が複合材の一面と接触した状態で他面側に付勢している。すなわち、固定部は、第1接触部と第2接触部との間に複合材を挟むように、複合材と本体部とを固定している。これにより、本体部と複合材との間からの樹脂の漏洩をより抑制することができる。
また、上記構成では、第1接触部及び第2接触部と複合材とを接触させるために、特別な装置を設けていない。したがって、第1接触部及び第2接触部と複合材とを接触させるために特別な装置を設ける構成と比較して、部品点数を低減し、簡素な構成とすることができる。
また、本発明の一態様に係る補修装置は、前記第1接触部と前記複合材の前記一面との間及び前記第2接触部と前記複合材の前記他面との間には、各々、シール部材が設けられていてもよい。
上記構成では、第1接触部と複合材の一面との間及び第2接触部と複合材の他面との間に、各々、シール部材が設けられている。これにより、本体部と複合材との間から漏洩しようとする樹脂は、シール材によって阻害されるので、本体部と複合材との間からの樹脂の漏洩をより抑制することができる。
また、本発明の一態様に係る補修装置は、前記閉空間に注入された樹脂を加熱する加熱機構を備えてもよい。
上記構成では、加熱機構によって、閉空間に充填された樹脂を加熱することで、樹脂の流動性を高めることができる。このため、被補修部の内部への樹脂の充填を促進したり、被補修部の内部に充填された樹脂の硬化を促進したりすることができる。
本発明の一態様に係る複合材の補修方法は、繊維強化樹脂シートを積層して形成される板状の複合材を補修する複合材の補修方法であって、前記複合材の端部に形成された被補修部を、該被補修部との間に閉空間が形成されるように、本体部で覆う被覆工程と、前記本体部と前記複合材とを固定する固定工程と、前記被覆工程と前記固定工程の後に、前記閉空間へ圧力をかけて樹脂を注入する注入工程と、を備え、前記本体部は、前記注入工程において注入される樹脂の圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成されている。
本発明によれば、複合材の被補修部の形状が微小なヒビや隙間のような樹脂が流入し難い形状の場合でも、被補修部に樹脂を充填することができ、被補修部を補修することができる。
本発明の第1実施形態に係る補修装置の斜視図である。 図1のII−II矢視断面部である。 本発明の第2実施形態に係る補修装置の縦断面図である。
以下に、本発明に係る補修装置及び複合材の補修方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態について、図1及び図2を用いて説明する。なお、図1は補修装置のみを図示している。また、図2は、補修装置に複合材が設置され、閉空間に樹脂が充填された状態を図示している。また、以下の説明では、図1及び図2に示されているように、補修装置に複合材が設置された状態における複合材の板厚方向をZ軸方向とし、Z軸方向と直交する方向であって樹脂を注入する方向をX軸方向とし、Z軸方向及びX軸方向と直交する方向をY軸方向として説明する。
本実施形態に係る補修装置1は、図1及び図2に示すように、繊維強化樹脂シートを積層して形成される板状の複合材2(例えば、プリプレグを用いた成形品)を補修する装置である。詳細には、板状の複合材2の板面同士を接続する面である端面2cから凹むように形成された被補修部3に対して樹脂4を注入することで、当該被補修部3の内部を樹脂4で充填する装置である。被補修部3の例としては、積層された繊維強化樹脂シートが端面2cを起点として剥離することで繊維強化樹脂シートの間に形成される隙間やヒビなどが挙げられる。
補修装置1は、端面2cとの間に閉空間Sが形成されるように被補修部3を覆う本体部10と、本体部10と複合材2とを固定する固定部20と、閉空間Sへ圧力をかけて樹脂4を注入する樹脂供給部30と、空間から空気を排出して閉空間Sを真空とする排出部40と、を備えている。
本体部10は、外形が直方体形状であって、内部に空間が形成されている箱状の部材である。また、本体部10のY軸方向の一側の端部には、略全域に亘って開口が形成されている。すなわち、本体部10の内部に形成された空間は、補修装置1に複合材2が設置されていない状態では、この開口によって開放状態とされている。一方、補修装置1に複合材2が設置された状態では、複合材2の端面2cがこの開口を塞ぐ。このため、本体部10の内部に形成されている空間は、本体部10及び複合材2の端面2cとで規定された閉空間Sとなる。
本体部10は、内部に形成された空間のY軸方向の他端(すなわち、開口とは反対側の端)を規定する第1壁部11を有する。第1壁部11は、補修装置1に複合材2が設置された状態において、複合材2の端面2cから所定距離離間している。この第1壁部11と複合材2の端面2cとの間に、閉空間Sが形成される。第1壁部11と複合材2の端面2cとの距離L1(図2参照)は、閉空間Sを流通する樹脂4に対する圧力損失が過度に高くならないように設定される。一例として、距離L1は、5mmから10mm程度とされる。ただし、距離L1は被補修部3の長さや樹脂4の粘度により好適な値が設定されるので、上記値に限定されるものではない。
また、本体部10は、第1壁部11のZ軸方向の一端から略直角に曲折してY軸方向へ延びる第2壁部12と、第1壁部11のZ軸方向の他端から略直角に曲折してY軸方向へ延びる第3壁部13と、を有する。第2壁部12は本体部10の内部に形成された空間のZ軸方向の一端を規定し、第3壁部13はこの空間のZ軸方向の他端を規定している。
また、本体部10は、第1壁部11のX軸方向の一端から略直角に曲折してY軸方向へ延びる第4壁部14と、第1壁部11のX軸方向の他端から略直角に曲折してY軸方向へ延びる第5壁部(図示省略)と、を有する。第4壁部14は本体部10の内部に形成された空間のX軸方向の一端を規定し、第5壁部はこの空間のX軸方向の他端を規定している。また、第4壁部14及び第5壁部は、第2壁部12と第3壁部13とを接続している。第4壁部14には、後述する注入ポート31及び排出ポート41が貫通している。また、第4壁部14及び第5壁部のY軸方向の一側の端面には、Z軸方向に延在する第1溝14aが形成されている。第1溝14aは、Z軸方向の全域に亘って形成されている。この第1溝14aには、後述するOリング25(図示省略)が収容される。
第1壁部11、第2壁部12、第3壁部13、第4壁部14及び第5壁部は、剛とされた部材で一体的に形成されている。剛とされた部材とは、樹脂供給部30から閉空間Sへ圧力をかけて樹脂4を注入した際に変形しない程度の剛性を有する部材であって、例えば、金属部材や樹脂部材が挙げられる。また、変形しないとは、本体部10として機能を発揮できなくなるほどに変形しないとの意味であって、多少の変形は許容されることはもちろんである。
固定部20は、複合材2の一側の板面である一面2aと面接触する第1接触板部(第1接触部)21と、複合材2の他側の板面である他面2bと面接触する第2接触板部(第2接触部)22と、を有する。また、固定部20は、第1接触板部21を複合材2の一面2aの方向へ押圧するとともに、第2接触板部22を複合材2の他面2bの方向へ押圧する押圧部23を有する。
第1接触板部21と第2接触板部22とは、略平行に延在しており、対向するように配置されている。第1接触板部21と、第2接触板部22との離間距離は、複合材2の厚さ(板厚方向の長さ)よりもわずかに大きく設定されており、第1接触板部21と第2接触板部22との間に複合材2を挿入可能とされている。第1接触板部21と第2接触板部22との間に複合材2を配置し、押圧部23により第1接触板部21及び第2接触板部22を押圧していない状態では、図2に示すように、第1接触板部21及び第2接触板部22は複合材2と面接触していない状態(もしくは、わずかに接触している状態)となる。この状態から、押圧部23が第1接触板部21及び第2接触板部22を押圧すると、第1接触板部21と第2接触板部22が弾性変形し、複合材2と接触する。なお、第1接触板部21及び第2接触板部22と複合材2とは、シート状のシール材等を介して、間接的に接触していてもよい。
第2接触板部22は、本体部10の第3壁部13のY軸方向の一側端部から、さらにY軸方向へ延びる板状の部材である。第1接触板部21と第3壁部13とは一体的に形成されている。また、第2接触板部22は、本体部10と同じ原材料により形成されている。
第2接触板部22の複合材2と接触する面には、図1に示すように、X軸方向の両端部に第2溝22aが形成されている。各第2溝22aは、Y軸方向に沿って延在しており、Y軸方向の略全域に亘って形成されている。各第2溝22aのY軸方向の他端は、第1溝14aのZ軸方向の他端と接続されている。また、第1接触板部21の複合材2と接触する面には、図1及び図2に示すように、Y軸方向の一端部に第3溝22bが形成されている。第3溝22bは、X軸方向に沿って延在しており、X軸方向の略全域に亘って形成されている。また、第3溝22bは、X軸方向の両端部が、各々、第2溝22aのY軸方向の一端に接続されている。すなわち、第3溝22bは、2本の第2溝22aのY軸方向の一端同士を接続している。
第1接触板部21は、本体部10の第2壁部12のY軸方向の一側端部から、さらにY軸方向へ延びる板状の部材である。第1接触板部21と第2壁部12とは一体的に形成されている。また、第1接触板部21は、本体部10と同じ原材料により形成されている。
第1接触板部21の複合材2と接触する面には、X軸方向の両端部に第4溝(図示省略)が形成されている。各第4溝は、Y軸方向に沿って延在しており、Y軸方向の略全域に亘って形成されている。各第4溝のY軸方向の他端は、第1溝14aのZ軸方向の一端と接続されている。また、第1接触板部21の複合材2と接触する面には、Y軸方向の一端部に第5溝21aが形成されている。第5溝21aは、X軸方向に沿って延在しており、X軸方向の略全域に亘って形成されている。また、第5溝21aは、X軸方向の両端部が、各々、第4溝のY軸方向の一端に接続されている。すなわち、第5溝21aは、2本の第4溝のY軸方向の一端同士を接続している。
第1溝14a、第2溝22a、第3溝22b、第4溝及び第5溝21aには、各々、Oリング25が収容設置されている。各溝に収容設置されるOリング25は、一体的に形成されている。Oリング25は、本体部10及び複合材2によって形成される閉空間Sと、外部空間との間をシールしている。なお、各溝に収容されるOリング25は、本体部10及び複合材2によって形成される閉空間Sと、外部空間との間をシールできるものであればよく、別体であってもよく、また、別体をつなぎ合わせたものであってもよい。
押圧部23は、図2に示すように、第1接触板部21を複合材2の一面2aの方向へ押圧するとともに、第2接触板部22を複合材2の他面2bの方向へ押圧する。押圧部23が第1接触板部21及び第2接触板部22を押圧し、複合材2に押し付けることで、複合材2と本体部10とが固定される。押圧部23として用いられる装置として、典型的にはC型クランプが挙げられる。
樹脂供給部30は、内部に流路が形成された第4壁部14を貫通する注入ポート31と、注入ポート31を介して閉空間Sへ補修用樹脂4を供給する樹脂供給装置(図示省略)と、を有する。
注入ポート31は、中心軸線がX軸方向に沿って延びる円筒状の部材であって、内部に樹脂4が流通可能な流路が形成されている。注入ポート31の内部に形成された流路は、閉空間Sに連通している。
樹脂供給装置は、注入ポート31と接続可能とされている。樹脂供給装置は、注入ポート31を介して所定の圧力をかけて閉空間Sへ樹脂4を注入するための装置である。すなわち、加圧した樹脂4を閉空間Sへ注入するための装置である。樹脂供給装置は、電動の装置であってもよく、手動の装置であってもよい。電動の装置としては、一例として、シリンジ・ディスペンサーコントローラー・コンプレッサが挙げられる。また、手動の装置としては、シリンジとピストンで構成された注射器状の装置が挙げられる。
排出部40は、内部に流路が形成された第4壁部14を貫通する排出ポート41と、排出ポート41を介して閉空間Sから空気を排出させる排出装置(図示省略)と、を有する。
排出ポート41は、中心軸線がX軸方向に沿って延びる円筒状の部材であって、内部に空気が流通可能な流路が形成されている。排出ポート41の内部に形成された流路は、閉空間Sに連通している。
排出装置は、排出ポート41と接続可能とされている。排出装置は、排出ポート41を介して、閉空間Sから空気を排出させるための装置である。排出装置としては、一例として、真空ポンプが挙げられる。
なお、本実施形態では、注入ポート31と排出ポート41とが隣り合って、第4壁部14に形成されているが、これに限るものではない。例えば、注入ポート31を第4壁部14に形成し、排出ポート41を第5壁部に形成してもよい。
次に、本体部10、第1接触板部21及び第2接触板部22の成形方法について説明する。
本実施形態の本体部10、第1接触板部21及び第2接触板部22とは、一体として成形される。以下、本体部10、第1接触板部21及び第2接触板部22が一体として成形された部材をチャンバーと称する。チャンバーの成形方法の一例として、三次元プリンタで成形する方法が挙げられる。チャンバーは、第1接触板部21と第2接触板部22との離間距離を、複合材2の板厚に応じた距離とする必要があるなど、複合材2の補修箇所の形状に応じて作成する必要がある。よって、チャンバーは、様々なサイズや形状が要求されるが、三次元プリンタで成形することで、あらゆる補修箇所の形状に応じたサイズや形状のチャンバーを短期間で成形することができる。また、チャンバーは、第1接触板部21及び第2接触板部22の内側の面(対向する面)にOリング25を収容するための溝を形成するなど、細かい加工が要求されるが、三次元プリンタで成形することで、細かい加工であっても、短期間で成形することができる。
なお、チャンバーの成形方法として、三次元プリンタで成形する方法以外を用いてもよい。例えば、金属からチャンバーを削り出してもよい。また、射出成型や、鋳造成型でチャンバーを成形してもよい。
次に、本実施形態に係る補修装置1を用いた複合材2の補修方法について説明する。
繊維強化樹脂シートを積層して形成される複合材2は、板厚方向と直交する方向の端部が衝撃を受けると、端面2cを起点として層間が剥離し、層間に隙間が発生する場合がある。すなわち、破損した状態となる場合がある。本実施形態に係る補修装置1は、このような複合材2の隙間などの被補修部3に樹脂4を注入することで複合材2の補修を行う。
[設置工程]
具体的には、まず、補修装置1を複合材2に設置する。詳細には、第1接触板部21が複合材2の一面2aと対向し第2接触板部22が複合材2の他面2bと対向するとともに、本体部10が複合材2の被補修部3を覆うように、補修装置1を複合材2に設置する(被覆工程)。また、このとき、複合材2の端面2cのうち、閉空間Sを規定する領域と隣接する領域が、第4壁部14及び第5壁部のY方向の一側の面(第1溝14aが形成される面)と接触させるように設置する。すなわち、複合材2の端面2cのうち、閉空間Sを規定する領域と隣接する領域は、図1の一点鎖線で示す位置となる。このように、本体部10と複合材2の端面2cとの間に閉空間Sが形成されるように、補修装置1を複合材2に設置する。
[固定工程]
次に、押圧部23によって、第1接触板部21を複合材2の一面2aの方向へ押圧するとともに、第2接触板部22を複合材2の他面2bの方向へ押圧する。これにより、第1接触板部21が複合材2の一面2aと面接触し、第2接触板部22が複合材2の他面2bと面接触する。また、これにより、第2溝22a及び第3溝22bに収容されているOリング25が、第2接触板部22と複合材2との間で圧迫される。また、第4溝及び第5溝21aに収容されているOリング25が、第1接触部と複合材2との間で圧迫される。このようにして、本体部10と複合材2とが固定される。
[空気排出工程]
次に、吸引ポンプを駆動し、排出ポート41を介して閉空間S内の空気を吸引することで排出し、閉空間S内を真空にする。なお、真空とは、空気が完全に存在しない状態(完全な真空状態)でなくてもよく、閉空間Sの圧力が大気圧よりも低い状態程度であってもよい。
[注入工程]
次に、樹脂供給装置を駆動させて、注入ポート31を介して、閉空間Sへ補修用樹脂4を注入する。このとき、樹脂供給装置は、所定の圧力をかけて閉空間Sへ樹脂4を注入する。閉空間Sへ樹脂4を注入すると、閉空間Sに樹脂4が充填されるとともに、閉空間Sから被補修部3の内部にも樹脂4が充填される。複合材2と本体部10とが固定されているので、閉空間S内に樹脂4が充填されている状態で、さらに樹脂供給部30から閉空間Sへ樹脂4が供給されると、閉空間Sの圧力が増大する。閉空間Sの圧力が増大すると、被補修部3の内部へ流入する樹脂4に圧力が作用する。これにより、被補修部3の内部に樹脂4が好適に流入する。
[取り外し工程]
樹脂4の注入が完了すると、次に、複合材2から補修装置1を取り外す。一度被補修部3の内部に流入した樹脂4は、固まる前であっても、被補修部3から排出されることはない。このため、取り外し工程は、注入した樹脂4が固まるまで待って樹脂4が固まった後に行ってもよいし、樹脂4が固まる前に行ってもよい。取り外し工程では、押圧部23の押圧を解除し、そのあとに、補修装置1を複合材2から取り外す。樹脂4が固まった後に補修装置1を取り外した場合には、その後に、複合材2の端面2cから突出する樹脂4(すなわち、閉空間Sで固まった樹脂4)を除去する。また、樹脂4が固まる前に補修装置1を取り外した場合には、その後に、複合材2の端面2cに付着した樹脂4を拭き取る。樹脂4を拭き取ってから、樹脂4を固める。樹脂4は、時間経過とともに固まるので、樹脂4が固まるまで待ってもよく、また、積極的に加熱等することで樹脂4の固化を促進してもよい。
このようにして、複合材2の被補修部3の補修を終了する。
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、複合材2と固定され被補修部3を覆う本体部10と被補修部3との間の閉空間Sへ圧力をかけて樹脂4を注入している。これにより、加圧力により、被補修部3の内部に樹脂4が好適に流入する。本実施形態では、このように、被補修部3の内部に樹脂4を流入し易くすることができるので、例えば、複合材2の被補修部3の形状が微小なヒビや隙間のような樹脂4が流入し難い形状の場合でも、被補修部3の内部に樹脂4を充填することができ、被補修部3を補修することができる。
また、本実施形態では、本体部10が、樹脂供給部30からの圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成されている。これにより、閉空間Sへ圧力をかけて樹脂4を注入することができる。閉空間Sへ圧力をかけて樹脂4を注入することで、上述のように、被補修部3の内部に流入する樹脂4に対して圧力を作用させることができるので、被補修部3の内部に好適に樹脂4を充填することができる。
本実施形態では、閉空間Sから空気を排出して閉空間Sを真空とする排出部40を備えている。これにより、閉空間S内及び被補修部3から空気を排出することができる。したがって、被補修部3の内部に樹脂4を流入する際に、空気による阻害を抑制することができる。よって、より好適に被補修部3の内部に樹脂4を充填することができるので、被補修部3をより好適に補修することができる。
本実施形態では、本体部10と一体的に設けられた第1接触板部21と複合材2の一面2aとが面接触し、本体部10と一体的に設けられた第2接触板部22と複合材2の他面2bとが面接触している。したがって、本体部10と複合材2との間の圧力損失を増大させることができるので、本体部10と複合材2との間からの樹脂4の漏洩を抑制することができる。
また、押圧部23は、第1接触部を複合材2の一面2aの方向へ押圧し、第2接触部を複合材2の他面2bの方向へ押圧する。すなわち、固定部20は、第1接触部と第2接触部との間に複合材2を挟むように、複合材2と本体部10とを固定している。これにより、本体部10と複合材2との間からの樹脂4の漏洩をより抑制することができる。
本実施形態では、第1接触部と複合材2の一面2aとの間及び第2接触部と複合材2の他面2bとの間に、各々、シール部材が設けられている。これにより、本体部10と複合材2との間から漏洩しようとする樹脂4は、シール材によって阻害されるので、本体部10と複合材2との間からの樹脂4の漏洩をより抑制することができる。
また、例えば、真空バッグ等を用いて樹脂4を注入する方法では、作業者に熟練度が要求され、作業者ごとに品質に差異が発生する可能性があるが、本実施形態では、樹脂供給部30からの圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成された本体部10によって形成された閉空間Sへ、樹脂供給装置によって樹脂4を注入するだけでよいので、作業を標準化することができる。すなわち、作業者の熟練度に依らず、一定の品質で補修を行うことができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明に第2実施形態について、図3を用いて説明する。なお、図3は、補修装置1に、複合材2が設置されていない状態を図示している。
本実施形態に係る補修装置51は、第1壁部11と、第2壁部52及び第3壁部53とが為す角度θが第1実施形態と異なっている。また、押圧部23の代わりに、第1接触板部54及び第2接触板部55に操作部56が設けられている点で、第1実施形態と異なる。その他においては、第1実施形態と略同一なので、同一の部材については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、被補修部3が設けられる複合材2も第1実施形態と同様のものである。
補修装置51は、図3に示すように、第1壁部11と、第2壁部52及び第3壁部53とが為す角度θが90度よりも小さく設定されている。これにより、第2壁部52及び第3壁部53と一体的に形成されている第1接触板部54と第2接触板部55とが、略平行に配置されておらず、Y軸方向の一端側に向かうほど、近づくように配置されている。また、第1接触板部54の先端と、第2接触板部55の先端との距離L2は、複合材2の板厚よりも小さくなるように設定されている。
また、第1接触板部54の外面(複合材2と対向する面の反対側の面)及び第2接触板の外面(複合材2と対向する面の反対側の面)には、一対の操作部56が固定されている。詳細には、各操作部56は、第1接触板部54の外面のY軸方向の一端部及び、第2接触板部55の外面のY軸方向の一端部に固定されている。各操作部56は、第1接触板部54及び第2接触板部55の外面に沿って延びる板状の部材であって、一端が第1接触板部54及び第2接触板部55の外面に固定されている。また、各操作部56の他端は、第1壁部11よりもY軸方向の他側に位置している。
次に、本実施形態に係る補修装置51を用いた複合材2の補修方法について説明する。
本実施形態に係る複合材2の補修方法は、設置工程、固定工程及び取り外し工程のみが、第1実施形態と異なっている。したがって、第1実施形態と同一である空気排出工程及び注入工程については、その詳細な説明は省略する。
[設置工程]
本実施形態に係る補修装置1は、第1接触板部54の先端と、第2接触板部55の先端との距離L2は、複合材2の板厚よりも小さい。したがって、この状態では、第1接触板部54と第2接触板部55との間に複合材2を挿入することができないため、第1接触板部54と第2接触板部55との間に複合材2を設置することはできない。そこで、本実施形態の補修装置1では、補修装置1を複合材2に設置する際に、まず、一対の操作部56の他端を操作する。詳細には、図3の矢印Aで示すように、他端同士が近づくように、一対の操作部56を操作する。このように操作することで、操作部56の本体部10の後端の角を支点Pとして、矢印Bで示すように、一対の操作部56の一端同士が離れるように移動する。操作部56の一端と本体部の一端部とが固定されているので、操作部56の一端の移動に伴って、本体部10が弾性変形する。詳細には、第1接触板部54の先端と、第2接触板部55の先端との距離L2が広がるように、本体部10が弾性変形する。第1接触板部54と第2接触板部55との間に複合材2を設置可能になるまで、距離L2を広げると、第1接触板部54と第2接触板部55との間に複合材2を設置する。複合材2の設置位置等は、第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。
[固定工程]
複合材2を設置した後に、操作部56の操作を解除する。操作部56の操作を解除すると、第1接触板部54と第2接触板部55とが元の形状に戻ろうとする力が働く。これにより、第1接触板部54が、複合材2の一面2aと接触した状態で、かつ、一面側に付勢した状態となる。また、第2接触板部55が、複合材2の他面2bと接触した状態で、かつ、他面側に付勢した状態となる。このようにして、本体部10と複合材2とが固定される。
[取り外し工程]
取り出し工程では、再度、図3の矢印Aで示すように、他端同士が近づくように、一対の操作部56を操作する。このように操作することで、本体部10が弾性変形し、第1接触板部54の先端と、第2接触板部55の先端との距離L2が広がるため、複合材2から補修装置1を取り外すことができる。
本実施形態によれば以下の作用効果を奏する。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、本体部10と一体的に設けられた第1接触部と複合材2の一面2aとが面接触し、本体部10と一体的に設けられた第2接触部と複合材2の他面2bとが面接触している。したがって、本体部10と複合材2との間の圧力損失を増大させることができるので、本体部10と複合材2との間からの樹脂4の漏洩を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1接触部が複合材2の一面2aと接触した状態で一面側に付勢していて、第2接触部が複合材2の一面2aと接触した状態で他面側に付勢している。すなわち、固定部20は、第1接触部と第2接触部との間に複合材2を挟むように、複合材2と本体部10とを固定している。これにより、第1実施形態と同様に、本体部10と複合材2との間からの樹脂4の漏洩をより抑制することができる。
また、本実施形態では、第1接触部及び第2接触部と複合材2とを接触させるために、特別な装置を設けていない。したがって、第1接触部及び第2接触部と複合材2とを接触させるという観点から見た場合に、特別な装置を設ける構成と比較して、部品点数を低減し、簡素な構成とすることができる。
なお、本発明は、上記各実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。
例えば、第1実施形態においても、第2実施形態と同様に、第1壁部11と第2壁部52及び第3壁部53とが為す角度θを調整し、第1接触板部54及び第2接触板部55を複合材2側へ付勢させてもよい。このように構成することで、第1接触板部54及び第2接触板部55と複合材2とが、より強く面接触するので、本体部10と複合材2との間からの樹脂4の漏洩をより抑制することができる。
また、上記第2実施形態において、第1壁部11と第2壁部52及び第3壁部53とが為す角度θを90度よりも小さくなるように設定する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。角度θは、補修装置1に複合材2が設置された状態における角度よりも、補修装置に複合材2が設置されていない状態における角度の方が小さくなるように設定すればよく、例えば、90度よりも大きくなるように設定してもよい。
また、上記各実施形態の本体部10に、閉空間Sに充填された樹脂4を加熱する加熱機構(図示省略)を設けてもよい。加熱機構によって、閉空間Sに充填された樹脂4を加熱することで、樹脂4の流動性を高めることができる。このため、被補修部3の内部への樹脂4の充填を促進したり、被補修部3の内部に充填された樹脂4の硬化を促進したりすることができる。加熱機構として、例えば、本体部10の内部にニクロム線を埋設し、通電することで加熱する機構が挙げられる。加熱機構の加熱の程度は、樹脂4の特性や本体部10の耐熱性により適宜決定される。
1 :補修装置
2 :複合材
2a :一面
2b :他面
2c :端面
3 :被補修部
4 :補修用樹脂
10 :本体部
11 :第1壁部
12 :第2壁部
13 :第3壁部
14 :第4壁部
14a :第1溝
20 :固定部
21 :第1接触板部
21a :第5溝
22 :第2接触板部
22a :第2溝
22b :第3溝
23 :押圧部
25 :Oリング
30 :樹脂供給部
31 :注入ポート
40 :排出部
41 :排出ポート
51 :補修装置
52 :第2壁部
53 :第3壁部
54 :第1接触板部
55 :第2接触板部
56 :操作部

Claims (7)

  1. 繊維強化樹脂シートを積層して形成される板状の複合材を補修する補修装置であって、
    前記複合材の端面に形成された被補修部を、前記端面との間に閉空間が形成されるように覆う本体部と、
    前記本体部と前記複合材とを固定する固定部と、
    前記閉空間へ圧力をかけて樹脂を注入する樹脂供給部と、を備え、
    前記本体部は、前記樹脂供給部からの圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成されている補修装置。
  2. 前記閉空間から空気を排出して前記閉空間を真空とする排出部を備えた請求項1に記載の補修装置。
  3. 前記固定部は、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の一側の板面である一面と面接触する第1接触部と、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の他側の板面である他面と面接触する第2接触部と、前記第1接触部を前記複合材の前記一面の方向へ押圧するとともに前記第2接触部を前記複合材の前記他面の方向へ押圧する押圧部と、を有する請求項1または請求項2に記載の補修装置。
  4. 前記固定部は、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の一側の板面である一面と面接触する第1接触部と、前記本体部と一体的に設けられていて前記複合材の他側の板面である他面と面接触する第2接触部と、を有し、
    前記第1接触部は、前記複合材の前記一面と接触した状態で、前記一面側に付勢していて、
    前記第2接触部は、前記複合材の前記他面と接触した状態で、前記他面側に付勢している請求項1または請求項2に記載の補修装置。
  5. 前記第1接触部と前記複合材の前記一面との間及び前記第2接触部と前記複合材の前記他面との間には、各々、シール部材が設けられている請求項3または請求項4に記載の補修装置。
  6. 前記閉空間に注入された樹脂を加熱する加熱機構を備える請求項1から請求項5のいずれかに記載の補修装置。
  7. 繊維強化樹脂シートを積層して形成される板状の複合材を補修する複合材の補修方法であって、
    前記複合材の端部に形成された被補修部を、該被補修部との間に閉空間が形成されるように、本体部で覆う被覆工程と、
    前記本体部と前記複合材とを固定する固定工程と、
    前記被覆工程と前記固定工程の後に、前記閉空間へ圧力をかけて樹脂を注入する注入工程と、を備え、
    前記本体部は、前記注入工程において注入される樹脂の圧力に対して変形しない剛性を有する部材で形成されている複合材の補修方法。
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