JP2020172071A - 3次元造形装置および3次元造形装置による造形物の造形方法 - Google Patents

3次元造形装置および3次元造形装置による造形物の造形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】造形物が自重によって破損する現象の発生を抑制することが可能な技術を提供する。【解決手段】3次元造形装置は、造形物情報が入力される入力部と、造形物情報に基づいて、造形物の自重により生じる応力を算出する算出部と、第1の粒子に対する第2の粒子の付与量と、造形物の強度との関係を示す強度情報を取得する取得部と、算出される応力と造形物の強度に関する強度情報とに基づいてスライスデータを生成するスライスデータ生成部と、スライスデータに基づいて、第1の粉末によって粉末層を形成する形成部と、スライスデータに基づいて、形成部によって形成される粉末層の造形部分に付与される第2の粉末の付与量を制御して、第2の粉末を粉末層の造形部分に付与する付与部と、第2の粉末が付与された粉末層を加熱する加熱部と、加熱部によって加熱された粉末層の非造形部分の粉末を除去する除去部とを有する。【選択図】図1

Description

本発明は、3次元造形装置および3次元造形装置による造形物の造形方法に関する。
3次元の造形物(立体物)を造形する方法として、造形対象物である3次元モデルのスライスデータに従って造形材料を積層する積層造形法が注目されている。これまでは樹脂材料を用いた造形が主流であったが、最近では、金属やセラミックスなど、樹脂以外の造形材料を用いた造形を行う装置も増えてきている。
特許文献1には、基板上に粉末材料の薄層を形成した後にレーザで局所的に高温加熱を行い、粉末材料を焼結する、という工程を繰り返すことで造形物を得る方法が開示されている。特許文献1の手法では、オーバーハング構造や可動部のある構造など、粉末材料が焼結されていない領域(以下「非造形部分」と称する)の上に構造体を形成する場合、非造形部分の上に存在する粉末材料を焼結しなければならない。その際の局所的な熱収縮により反りが発生することがあるため、構造体の形状によっては、反りを抑制するサポート体(「サポート構造」とも称する)を付加して造形する必要がある。サポート体は、造形物自体には不要な構造であり、造形物の形状次第では造形後に除去が必要となる場合があるため、サポート体の除去が困難な形状ないし構造の造形物は造形が困難である。特に、金属の造形物からサポート体を除去する際には金属加工機を用いる必要があるため、金属加工機による除去が物理的に困難な微細構造を有する造形物を造形することができない。また、セラミックスは負荷により破損しやすいため、セラミックスの造形物から選択的にサポート体を除去することは困難でもあった。
また、金属又はセラミックスなどの粒子と樹脂バインダーとの混合材料を用いて造形物の形状を作製した後に、樹脂を除去(脱脂)し焼結することで、金属又はセラミックスの造形物を得る手法が知られている。特許文献2では、金属粒子含有層に液状結合剤を塗布して固化する工程を繰り返した後に、固化していない領域を取り除くことで、樹脂と金属粒子の複合造形物を作製する手法が開示されている。特許文献2では、得られた複合造形物を、熱処理により脱脂、焼結することで金属造形物を得る。
積層造形法において、オーバーハング構造や可動部のある構造などを有する複雑な形状を作製する場合、非造形部分の上に構造体を形成する必要が生じる。このような場合、構造体の重力方向下側に、構造体を支持するサポート体が設けられる。つまり、造形の過程において、造形対象物の空隙となる領域には、必要に応じてサポート体が形成される。
そして、特許文献2の方法では、樹脂と金属の複合造形物を作製する際に、結合剤を塗布していない粒子(固化していない粒子)をサポート体の代わりとしている。しかし、サポート体の代わりの粒子は、脱脂及び焼結の前に除去しなければならないため、オーバーハング構造の形状によっては造形物が自重に耐えられず破損することがある。したがって、特許文献2の造形方法では、造形可能な形状やサイズに制限があった。そして、形状維持のためにサポート体の代わりの粒子を除去しないで熱処理を行うと、非造形領域の金属粒子が造形領域の金属粒子に合一してしまい、所望の形状の造形物が得られない可能性がある。
サポート体の代わりの粒子の破損を防ぐためには、造形物の強度を高める必要があるが、特許文献2の方法において造形物の強度を高めるために樹脂成分を多くすると、脱脂時の変形や破損、形成した造形物中の空隙の原因となる。一方で、特許文献3には、造形物
の最外層に付与する結着剤の量を他の層に付与する結着剤の量よりも多くすることで造形物の強度を高める技術が開示されている。
特開2015−38237号公報 特開2015−205485号公報 特開2005−88432号公報
しかしながら、造形物の形状によって、破損を防ぐために必要な強度は異なるため、特許文献3の方法では自重によって生じる応力の大きい箇所において造形物の強度が足りずに破損してしまう恐れがある。破損を防止するためにはあらかじめ自重により生じる応力を推測し、それに耐えうる強度を造形物に与えることが必要であるが、上記の技術ではそれが難しいといえる。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、造形物が自重によって破損する現象の発生を抑制することが可能な3次元造形装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明である3次元造形装置は、
造形物に関する造形物情報が入力される入力部と、
前記入力部に入力される前記造形物情報に基づいて、第1の粉末に含まれる第1の粒子どうしを第2の粉末に含まれる第2の粒子によって固定させることで造形される前記造形物の自重により生じる応力を算出する算出部と、
前記第1の粒子に対する前記第2の粒子の付与量と、前記第1の粒子と前記第2の粒子によって造形される造形物の強度との関係を示す強度情報を取得する取得部と、
前記算出部によって算出される前記応力と前記取得部によって取得される前記強度情報とに基づいて、スライスデータを生成するスライスデータ生成部と、
前記スライスデータ生成部によって生成される前記スライスデータに基づいて、前記第1の粉末によって粉末層を形成する形成部と、
前記スライスデータ生成部によって生成される前記スライスデータに基づいて、前記前記形成部によって形成される前記粉末層の造形部分に付与される前記第2の粉末の付与量を制御して、前記第2の粉末を前記粉末層の前記造形部分に付与する付与部と、
前記付与部によって前記第2の粉末が付与された前記粉末層を加熱する加熱部と、
前記加熱部によって加熱された前記粉末層の非造形部分の粉末を除去する除去部と、
を有する、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明である3次元造形装置による造形物の造形方法は、
前記造形物に関する造形物情報が前記3次元造形装置に入力される工程と、
前記入力される前記造形物情報に基づいて、第1の粉末に含まれる第1の粒子どうしを第2の粉末に含まれる第2の粒子によって固定させることで造形される前記造形物の自重により生じる応力を算出する工程と、
前記第1の粒子に対する前記第2の粒子の付与量と、前記第1の粒子と前記第2の粒子によって造形される造形物の強度との関係を示す強度情報を取得する工程と、
前記算出される前記応力と前記取得される前記強度情報とに基づいて、スライスデータを生成する工程と、
前記生成される前記スライスデータに基づいて、前記第1の粉末によって粉末層を形成
する工程と、
前記生成される前記スライスデータに基づいて、前記形成される前記粉末層の造形部分に付与される前記第2の粉末の付与量を制御して、前記第2の粉末を前記粉末層の前記造形部分に付与する工程と、
前記第2の粉末が付与された前記粉末層を加熱する工程と、
前記加熱された前記粉末層の非造形部分の粉末を除去する工程と、
を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、3次元造形を行う3次元造形装置において、造形物が自重によって破損する現象の発生を抑制することができる。
一実施形態に係る造形装置を模式的に表す図である。 一実施形態に係る造形方法を模式的に表す図である。 一実施形態に係る造形方法を模式的に表す別の図である。 一実施形態に係る造形方法における粉末層の構造を模式的に表す図である。 一実施形態に係る造形方法を実行する装置を模式的に表す図である。 一実施例における曲げ強さ試験を模式的に表す図である。 一実施例における曲げ強さ試験の結果の一例を表す図である。 一実施例における粒子量と曲げ強さの関係を表す図である。 一実施例におけるオーバーハング形状の応力計算の一例を表す図である。 一変形例における造形装置を模式的に表す図である。
以下に、図面を参照しつつ、本件開示の技術の好適な実施の形態について説明する。ただし、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状およびそれらの相対配置等は、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。よって、この発明の範囲を以下の記載に限定する趣旨のものではない。特に図示あるいは記述をしない構成や工程には、当該技術分野の周知技術または公知技術を適用することが可能である。また、重複する説明は省略する場合がある。
本件開示の技術は、粒子状の材料(以下、母粒子と称する)を用いて立体的な造形物を作製する技術に関する。よって本件開示の方法は、アディティブマニファクチャリング(AM)システム、3次元プリンタ、ラピッドプロトタイピングシステム等と呼ばれる3次元造形装置またはその制御方法、あるいは3次元造形方法として捉えられる。
(造形方法)
本発明の実施形態に係る造形方法には、下記の(工程1)〜(工程5)が含まれる。
(工程1)入力された造形モデルから、造形物の自重により生じる応力を算出し、その算出結果と記憶部に記憶されている強度情報とを用いてスライスデータを作成する工程
(工程2)第1の粒子を用いて粉末層を形成する工程
(工程3)形成された粉末層内の造形部分に第2の粒子を付与する工程
(工程4)粉末層を焼結し、造形部分の第1の粒子どうしを固定する工程
(工程5)造形部分以外の第1の粒子を除去する工程
上記の(工程1)〜(工程5)を行うことにより、粉末層1層分の厚みを有するシート状(又は板状)の造形物を形成することができる。さらに、上記の(工程2)〜(工程3)を繰り返し、多数の粉末層を積層することで、3次元的な造形物を形成することができる。
(3次元造形装置)
図1は、一実施形態に係る3次元造形装置1を模式的に示す図である。3次元造形装置1は造形を行う造形部10と、造形物情報である造形モデルのデータの入力を受け付ける入力部11を有する。また、3次元造形装置1は、造形モデルのデータを解析して、造形物の自重により生じる応力を算出する算出部12と、造形モデルのスライスデータを作成するスライスデータ生成部13を有する。さらに、3次元造形装置1は、上記の工程を実行する際に使用される種々のデータを記憶する記憶部14と、造形装置1の各部の動作を制御する制御部15を有する。造形部10、入力部11、算出部12、スライスデータ生成部13、記憶部14、制御部15は、装置内の同一の筐体に収納されてもよいし、別々のユニットとして互いに接続されていてもよい。また、入力部11、算出部12、スライスデータ生成部13、記憶部14、制御部15は、一体の処理部であってもよいし、別々の処理部であってもよい。
次に、3次元造形装置1によって実行される上記の各工程について説明する。
(工程1)
造形モデルの造形を開始する前に、3次元造形装置1の入力部11が造形モデルの情報の入力を受け付ける。入力部11は、造形モデルを示すデータを受け付けてもよい。次に、算出部12が、入力された造形モデルの情報を用いて、造形モデルの自重によって生じる応力を算出する。ここでの応力の算出方法には特に制限はないが、一般的な有限要素法や構造計算により、造形物を平置きしたときに自重で生じる応力を求める。
また、記憶部14には、後述する(工程3)で付与する第2の粒子の量と(工程4)の後の造形物の強度との関係を示す強度情報が記憶されている。ここで、造形物の強度とは、造形物の曲げ強さ又は引張り強さであることが好ましい。本実施形態では、図8、9を用いて後述するように、第1の粒子と第2の粒子を用いて角柱形状のオーバーハング構造を有する造形物を造形する場合にオーバーハング構造の部分に生じる応力から、第1の粒子に対する第2の粒子の付与量(滴下量)を決定できる。そして、記憶部14には、このように応力から第2の粒子の付与量を決定するための強度情報が記憶されている。これにより、スライスデータ生成部13は、この強度情報を基に、算出部12によって算出される応力から第2の粒子の付与量を決定する。なお、当該強度情報は、3次元造形装置1によって造形される造形物のオーバーハング構造が角柱形状である場合に使用される。したがって、記憶部14には、オーバーハング構造の形状に応じて異なる強度情報が記憶されてよい。スライスデータ生成部13は、入力部11が受け付けた造形モデルを示すデータを基に造形物のオーバーハング構造の形状を特定し、特定した形状に対応する強度情報を記憶部14から取得することができる。
そして、スライスデータ生成部13は、造形モデルの3次元形状データと、算出部12による応力の算出結果と、記憶部14に記憶されている強度情報とに基づいて、造形モデルの造形における各層を形成するためのスライスデータを生成する。なお、スライスデータ生成部は、造形物の強度情報を取得する取得部としても機能する。スライスデータの生成には、造形モデルの3次元形状データとして、3次元CAD、3次元モデラ、3次元スキャナなどで作成されたデータが用いられ、例えば、STL(Stereolithography)ファ
イルなどを好ましく利用できる。スライスデータは、造形対象物の3次元形状を所定の間隔(厚み)でスライスして得られるデータであり、断面の形状、層の厚み、材料の配置、上記の第2の粒子の付与量などの情報を含むデータである。造形モデルの造形において形成される層の厚みは造形精度に影響するため、要求される造形精度や造形に用いる粒子の粒径に応じて層の厚みが決定されるとよい。また、工程3で付与する第2の粒子の量の情報は、例えばグレースケールの濃度で与えられてもよい。具体的には、当該情報は、最大濃度から最小濃度(非印字)までの濃度が255段階に分けられ、濃度と第2の粒子の付
与量とが互いに関係付けられている情報である。
次に、図2A〜図2H、図3A〜図3G、図4を用いて、本実施形態の造形方法の各工程について説明する。図2A〜図2H、図3A〜図3Gは、本実施形態の造形方法の流れを模式的に示している。図2A〜図2Hは、上記の(工程2)〜(工程4)を複数回繰り返した後に(工程5)を実行するシーケンスの一例を示す。また、図3A〜図3Gは(工程2)と(工程3)を交互に複数回繰り返した後に(工程4)と(工程5)を実行するシーケンスの一例を示す。図4は、本実施形態の造形方法によって形成される第1の粒子20の粉末層の構造を模式的に示す拡大図である。
(工程2)第1の粉末を用いて粉末層を形成する工程
工程2では、造形対象物のスライスデータに基づいて、第1の粒子20を含む第1の粉末を用いて粉末層21が形成される(図2A、図3A)。ここでは、複数の粒子の集合体を「粉末」と称し、粉末を所定の厚さに均したものを「粉末層」と称し、複数の粉末層を積層したものを「積層体」と称する。工程2の段階では、粉末層21を構成する個々の粒子20は、互いに固定されていないが、粒子間に作用する摩擦力により粉末層21の形態が保持される。
粉末層21を形成する第1の粒子20としては、例えば、金属粒子、セラミックス粒子などを使用することができる。具体的には、第1の粒子20として使用可能な金属として、例えば、銅、錫、鉛、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、チタン、タンタル、鉄などが挙げられる。また、ステンレス合金、チタン合金、コバルト合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、鉄合金、ニッケル合金、クロム合金、シリコン合金、ジルコニウム合金などの金属合金を、第1の粒子20として用いてもよい。また、炭素鋼など、金属に炭素などの非金属元素を添加したものを、第1の粒子20として用いてもよい。
さらに、第1の粒子20として、酸化物セラミックスを用いてもよいし、非酸化物セラミックスを用いてもよい。酸化物セラミックスとしては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ウラン、チタン酸バリウム、バリウムヘキサフェライト、ムライトなどの金属酸化物が挙げられる。また、非酸化物セラミックスとしては、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化タングステン、炭化ホウ素、ホウ化チタンなどが挙げられる。さらに、非酸化物セラミックスとして、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ランタン、モリブデンシリサイド、鉄シリサイド、バリウムシリサイドなどが挙げられる。また、第1の粒子20は、複数種類の金属の複合粒子や、複数種類のセラミックスの複合粒子であってもよい。
第1の粒子20の平均粒径は、粉末層21を良好に形成するために、凝集が起こらない程度の粒径にすることが好ましい。具体的には、第1の粒子20の体積基準の平均粒径は、1μm以上500μm以下の範囲から選択されるとよく、好ましくは、1μm以上100μm以下の範囲から選択されるとよい。第1の粒子20の平均粒径が1μm以上であることで、粉末層21の形成時における第1の粒子20の凝集が抑えられ、欠陥の少ない粉末層21の形成が可能になる。また、第1の粒子20の平均粒径が100μm以下であることで、粉末層21に含まれる空隙のサイズが小さくなり、焼結工程において造形物の強度を所望の強度とすることができる。なお、第1の粒子20の平均粒子径が500μmより大きいと、造形物の表面が粗くなり、高精度な造形物を造形できない可能性がある。
第1の粒子20の平均粒径の測定は、レーザ回折/散乱式粒径分布測定装置LA−950(HORIBA社製)を用いて乾式で測定することができる。測定データのサンプリングは、透過率を95〜99%の範囲とし、データ取り込み回数は10000回とする。そ
して、当該装置によって得られる測定結果から、第1の粒子20の体積基準の平均粒径を算出することができる。
粉末層21の形成は、例えば、特開平8−281807号公報に開示されているように、上方開口したコンテナと、コンテナの内部に設定された昇降可能な支持体と、ワイパーを備えた材料供給装置とを用いて形成することができる。具体的には、支持体の上面をコンテナの上縁より一層の厚さ分だけ下方となる位置に制御し、材料供給装置により平板上に材料を供給した後、ワイパーによって材料を平坦化することで1層分の粉末層21を形成することができる。あるいは、平面(ステージ又は作製中の造形物の表面)上に第1の粉末を供給し、層厚規制手段(例えばブレードなど)で粉末の表面を均すことにより、所望の厚さの粉末層21を形成することができる。さらに、形成された粉末層21を、加圧手段(例えば加圧ローラ、加圧板など)で加圧してもよい。粉末層21を加圧することによって粒子間の接触点数が増加し、造形物の欠陥が形成されにくくすることができる。また、粉末層21内の第1の粒子20が、加圧によってより緻密に存在することとなり、後段の(工程3)及び(工程4)の処理中に、第1の粒子20の移動、すなわち粉末層21の形態が崩れることが抑制され、形状精度の高い造形物を作製することができる。
(工程3)粉末層のうちの造形部分に、第2の粒子を付与する工程
工程3では、造形対象物のスライスデータに基づいて、粒子付与装置によって粉末層21内の造形部分Sに、平均粒径が1nm以上500nm以下の第2の粒子30を含む第2の粉末を付与する(図2B、図3B)。粒子付与装置は、気流によって第2の粉末を付与する方法でもよいし、第2の粉末を分散した液体32を付与する方法であってもよい。そして、後述するように、粒子付与装置が液体32によって第2の粉末を付与する場合は、第1の粒子20どうしの接触部分に第2の粒子30を集積させられるメリットが得られる。ここで「造形部分S」とは、造形対象物の断面に対応する領域(つまり、粉末層21内の、粉末を固めて造形物として取り出すべき部分)を意味する。なお、造形部分S以外の領域(つまり、最終的には粉末が除去されるべき部分)は「非造形部分N」と称する。
第2の粒子30は、少なくとも、第1の粒子20よりも低い温度及び/又は短い時間で焼結及び溶融が可能な粒子である。これにより、第1の粉末と第2の粉末の混合粉末を加熱する場合に、第1の粉末を構成する少なくとも一部の第1の粒子20どうしは焼結(当然ながら溶融も)せず、第2の粉末を構成する第2の粒子30どうしが焼結または溶融する、加熱条件が設定できる。ここで加熱条件には、加熱温度や加熱時間が含まれる。また、第1の粉末と第2の粉末の混合粉末を加熱する場合、第1の粒子20どうしは容易に解砕され、第2の粒子30どうしは焼結して容易には解砕されない、という加熱条件が設定できるように、第2の粒子30が選択されているということもできる。
ここで「焼結」とは、粒子どうしが接触する状態で粉末を融点以下の温度で加熱し、粒子どうしを固定(結合)させる処理をいう。また、「焼結しない」ことには、粒子どうしが、固定していない状態、および、弱い力で固定されており、弱い力で固定されている粒子間の境界が電子顕微鏡で確認できる状態が含まれる。
また、本実施形態の造形方法においては、第2の粉末に含まれる粒子どうしが焼結または溶融する温度で加熱することで、第2の粒子30によって造形部分S内の第1の粒子20どうしを固定した後に、非造形部分N内の第1の粉末を取り除く。
平均粒子径が1nm以上500nm以下の第2の粒子30を含む第2の粉末を用いることは、第2の粉末の焼結または溶融開始温度を第1の粉末の焼結開始温度に比べて十分に小さくする効果がある。これは、粒子径が小さくなることで、粒子どうしが接触している状態での自由エネルギーが高くなるためである(粒子サイズ効果)。
第2の粉末に含まれる第2の粒子30の平均粒子径は、さらに好ましくは、1nm以上200nm以下である。以下、第2の粒子をナノ粒子と呼ぶ場合がある。第2の粒子30の平均粒子径が200nm以下であることで、焼結温度が低下するだけでなく、液体40(以下、「ナノ粒子分散液」と呼ぶ場合がある)中でのナノ粒子30の分散性が向上し、液体40を付与する際の均一性が向上するため好ましい。
ナノ粒子30の平均粒子径は、第1の粒子20の平均粒子径よりも小さい。これにより、ナノ粒子30が第1の粒子20どうしの間隙に充填され、ナノ粒子30による第1の粒子20どうしの固定が促進される効果が期待できる。
ナノ粒子30の平均粒子径は、液体40の付与時にナノ粒子30が第1の粒子20どうしの間隙に入り込むことができる程度に設定するとよい。
ナノ粒子30としては、金属粒子、セラミックス粒子などを使用することができる。ナノ粒子30として使用可能な金属としては、例えば、銅、錫、鉛、金、銀、白金、パラジウム、イリジウム、チタン、タンタル、鉄などが挙げられる。また、ステンレス合金、チタン合金、コバルト合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、鉄合金、ニッケル合金、クロム合金、シリコン合金、ジルコニウム合金などの金属合金を、ナノ粒子30として用いてもよい。また、炭素鋼など金属に炭素などの非金属元素を添加したものを、ナノ粒子30として用いてもよい。
また、ナノ粒子30としては、酸化物セラミックスを用いてもよいし、非酸化物セラミックスを用いてもよい。酸化物セラミックスとしては、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ウラン、チタン酸バリウム、バリウムヘキサフェライト、ムライトなどの金属酸化物が挙げられる。非酸化物セラミックスとしては、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化チタン、炭化タングステン、炭化ホウ素、ホウ化チタンなどが挙げられる。さらに、非酸化物セラミックスとして、ホウ化ジルコニウム、ホウ化ランタン、モリブデンシリサイド、鉄シリサイド、バリウムシリサイドなどが挙げられる。また、ナノ粒子30は、複数種類の金属の複合粒子や、複数種類のセラミックスの複合粒子であってもよい。
ナノ粒子30は、第1の粒子20と少なくとも1種類の同じ成分を含有することが好ましい。同じ成分を含有することで、ナノ粒子30の焼結時にナノ粒子30の表面と第1の粒子20の表面とが結合しやすくなり、より強固に第1の粒子20を固定することができる。さらには、ナノ粒子30が、第1の粒子20に含有されている成分を主成分として構成されていることがより好ましい。最終的な造形物は、第1の粒子20とナノ粒子30の混合物になる。したがって、ナノ粒子30が第1の粒子20と同じ成分(材料)で構成されていれば、造形物内の不純物の量が少なくなり、造形物の材質が均質化されるので、造形物の強度や品質を向上することができる。例えば、第1の粒子20が鉄を含有するステンレス合金である場合、ナノ粒子30としては鉄粒子や酸化鉄粒子などを好適に使用できる。
液体40を粉末層21に付与する工程と後述する(工程4)との間に、粉末層21に付与された液体40を乾燥させる工程を設けてもよい。さらに、液体40を乾燥させる工程は、粉末層21の1層ごとに行うのが好ましい。液体40の乾燥が進むにつれて徐々に濃縮される液体40が、その表面張力によって、第1の粒子20間の粒界に集まる。また、液体40中のナノ粒子30は液体40の移動に伴い、選択的に第1の粒子20間の粒界に集まり、凝集する。この乾燥工程の結果として、第1の粒子20の粒界にナノ粒子30が集積することによって、後述するナノ粒子30の焼結時に第1の粒子20どうしを効率的
にかつ強固に固定することができる。液体40を乾燥する際には、液体40の濃度や粉末層21への付与量などに応じて最適な温度、時間などの乾燥条件が選択されてよい。
また、液体40の均一性を増すために、液体40に溶媒を添加してもよい。具体的な溶媒としては、水溶媒、有機溶媒若しくは水溶媒と有機溶媒の混合溶媒を用いることができる。水溶媒としては、純水等を用いることができる。また、有機溶媒としては、メタノールやエタノール等のアルコール、メチルエチルケトン、アセトン、アセチルアセトン等のケトン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素等を用いることができる。液体40に溶媒を添加すると、液体40の乾燥時に適切な速度で溶媒の蒸発が行われるため、ナノ粒子30の分散ムラを発生しにくくする効果が期待できる。
また、液体40中のナノ粒子30の分散性を制御するために、液体40に添加剤を適宜添加することもできる。液体40は、必要に応じて顔料などの機能性物質を含んでいてもよい。
また、液体40は、粉末層21の粒子を固定するための結合剤を含んでもよい。結合剤としては既存の物質が使用可能であるが、後述する(工程4)の加熱処理によって分解される物質が好ましい。結合剤が加熱により分解されることで、(工程4)までは造形部分S内の第1の粒子20及び/又は造形部分S内のナノ粒子30を固定しながらも、(工程4)で結合剤を除去できるため、結合剤が造形物中の不純物となりにくい。具体的な結合剤としては、樹脂材料や水溶性炭水化物が挙げられる。結合剤は、液体40に溶解することが好ましい。
また、結合剤の付与工程と液体40の付与工程とをそれぞれ別工程とし、(工程3)と(工程4)との間に、粉末層21に対する結合剤の付与工程を設けてもよい。この場合、結合剤は、造形部分Sまたは/および非造形部分Nに付与することができる。結合剤を付与することにより、第1の粒子20を仮固定することができ、次の粉末層21の形成がより容易に行えることが期待できる。
また、結合剤の付与方法としては、液体に結合剤を溶かした液体結合剤を、液体付与装置を用いて付与する方法が好ましい。液体結合剤には、樹脂材料を溶剤に溶かした樹脂溶液、水溶性物質を水に溶かした溶液などを用いることができる。
ナノ粒子30を分散させた液体40と結合剤を含有する液体とを分けて粉末層21に付与すると、それぞれの液体の付与装置を、付与する液体に応じて独立して最適化することができ、付与装置の耐久性が高まる効果が期待できる。
粉末層21に付与された結合剤は、(工程3)においては第1の粒子20及び/又は造形部分S内のナノ粒子30の固定に寄与し、(工程4)における加熱処理によって分解され除去される。したがって、造形部分S内に付与された結合剤は、(工程3)の間は造形物の形状を保持し、(工程4)において、熱によって分解され、その分解物が第1の粒子20どうしの隙間を移動して除去される。その結果、結合剤が造形物中の不純物として残りにくく、非造形部分N内の第1の粒子20の除去も容易である。結合剤の残留が生じないように結合剤の種類及び量を決定することが好ましい。
液体40あるいは結合剤を含有する液体の付与に用いる液体付与装置としては、粉末層21の所望の位置に所望の量で液体あるいは結合剤を含有する液体を付与できる装置であれば、任意の装置が使用されてよい。液体付与装置としては、液量や配置位置が精度よく制御可能な点から、インクジェット装置が好ましく使用できる。ナノ粒子30の分散液である液体40と結合剤を含有する液体とを分けて付与する場合は、それぞれの液体を吐出
するノズルが設けられたヘッドを有するインクジェット装置が用いられるとよい。そして、当該インクジェット装置において、造形部分Sへの液体40の付与と結合剤を含有する液体の付与を一度に行う構成が採用されてもよい。
インクジェット装置によってそれぞれの液体を吐出する場合には、液体40の粘度は適切な値とすることが必要であり、50cP以下が好ましく、より好ましくは20cP以下である。一方で、第1の粒子20間に液体40を速やかに拡散させるため、また乾燥時に液体40を第1の粒子20間に凝集させるために、液体40の粘度を適切な値とする必要があり、20cP以下であると、流体40の吐出をより制御しやすくなる効果が期待できる。
造形物の体積密度を上げて強度をより高めるためには、液体40中のナノ粒子30の体積濃度は、上記の液体40の粘度の範囲内において、より高い濃度であることが好ましい。しかしながら、液体40を乾燥する過程において、第1の粒子20間の接触点近傍にナノ粒子30を集積させやすくする観点では、液体40の体積濃度は低い方が望ましい。以上を踏まえると、液体40の体積濃度は、50vol%以下であることが好ましく、より好ましくは30vol%以下である。体積濃度が50vol%以下であることで、液体40の乾燥時において、第1の粒子20間にナノ粒子30が集積しやすくなり、より効率よく第1の粒子20の固定を行える効果が期待できる。
ここで、液体40の付与を複数回に分けて行うことで、粉末層21中のナノ粒子30の濃度を制御することもできる。この場合、液体40の付与が行われる度に乾燥処理を行うと、非造形部分Nへの液体40の移動をより効果的に防止することができるため好ましい。具体的には(工程1)で説明した通り、造形モデルを平置きした場合に、造形物の自重により生じる応力の大きさに対し、その応力の大きさよりも強度が高くなるような量のナノ粒子30を与えるとよい。本実施形態では、必要なナノ粒子30の量と(工程4)の後に得られる造形物の強度との関係について、粒子材料の種類に応じてあらかじめ評価した結果が、記憶部14に記憶されている。なお、ナノ粒子30の量と(固定4)の後に得られる造形物の強度との関係の詳細については後述する。
(工程4)第2の粉末を焼結または溶融し、造形部分の第1の粒子どうしを固定する工程
本工程では、第2の粉末が焼結または溶融する条件にて粉末層21を加熱することで、焼結または溶融するナノ粒子30によって、造形部分S内の第1の粒子20どうしを固定する(図2C、図2F、図3F)。
図2C、図2Fの符号23は、本工程において粒子どうしが固定された領域を示している。図2A〜図2Hに示される一連の造形プロセスでは、(工程2)から(工程4)、すなわち、図2D〜図2Fを繰り返し、造形部分S内の粒子を固定しながら粉末層を積層することで、造形物を内部に含む積層体24が形成される。また、図3A〜図3Gに示される一連の造形プロセスでは、(工程2)と(工程3)、すなわち、図3C〜図3Dを繰り返し、造形部分S内にナノ粒子30が付与された粉末層を積層したのち、複数の粉末層からなる積層体26をまとめて加熱する。この造形プロセスでも、図2Gと同じように、造形物を内部に含む積層体24が形成される。なお、積層体26を加熱する前に、積層体26を加圧する工程を設けてもよい。積層体26を加圧することによって、第1の粒子20間の接点数が増加し、加熱時の粒子間結着が効率よく進行する効果が期待できる。また、ナノ粒子30の融点が第1の粒子20の融点よりも低く、加熱温度をナノ粒子30の融点以上かつ第1の粒子20の融点未満に設定することで、ナノ粒子30が付与された部分のみ第1の粒子20どうしを連結して固定することができる。
加熱時の雰囲気は材料の種類に応じて任意に定めることができる。例えば金属の場合、Ar、Nなどの不活性ガスや、水素ガス雰囲気、真空雰囲気などの酸素が少ない雰囲気で加熱することが、焼結時の金属の酸化を抑えることができるため好ましい。
また、(工程4)の工程では、有機成分および樹脂成分を、それらの周囲に第1の粒子20が存在する状況下で、熱によって除去することができるため、造形物の形状を維持しながら、造形物中の残炭素成分を減らすことができる。特に、造形物中に厚さが異なる造形形状が混在する場合でも、造形物内の有機成分および樹脂成分を除去することができるため、造形物の形状の自由度が高まる効果が期待できる。
(工程5)造形部分以外の第1の粒子を除去する工程
本工程では、(工程4)で得られた積層体24から造形部分S以外の粉末を除去し、造形物25を得る(図2F、図3G)。積層体24から不要な粉末を除去する方法としては、公知の方法含め、任意の方法が採用されてよい。例えば、洗浄、エアー吹付、吸引、加振、ブラシ等による物理的除去方法などが挙げられる。
上述した通り、粒子サイズ効果によって第1の粉末よりも第2の粉末の方が焼結もしくは溶融の開始温度が低い。このため、適切な焼結温度および焼結時間を選択することで、除去対象となる粉末に含まれる第1の粒子20は固定されていないか、固定されていたとしても造形部分Sと比較して弱く固定されており、不要な粉末の除去が容易に行うことができる。また、本工程において除去された粉末は回収して、造形材料として再利用することもできる。
本実施形態の造形方法は、以下の特徴を有する。
・主たる造形材料である第1の粒子20どうしを直接結合させるのではなく、ナノ粒子30を焼結または溶融させ、ナノ粒子30の結合作用によってその周囲に存在する第1の粒子20を間接的に結合させる。そして、ナノ粒子30を付与する位置及び範囲を制御することで、造形物の形状を制御することができる。
・第1の粒子20とナノ粒子30とを用いて造形物を造形した場合に造形物に生じる応力からナノ粒子30の付与量を決定するための強度情報が、あらかじめ記憶部14に記憶されている。これにより、算出部12よって算出される応力と強度情報とを基に、造形物の自重による破損が発生しないようにナノ粒子30の付与量を決定することができる。
・ナノ粒子30の分散液を用いてナノ粒子30の付与を行うため、インクジェット装置などの付与装置を利用することでナノ粒子30を付与する位置、範囲、量などを簡単にかつ高精度に制御することができる。
・ナノ粒子30を焼結または溶融させることで、第1の粒子20どうしを強固に結合させることができる。また、ナノ粒子30が第1の粒子20の間隙を埋める作用があるため、造形物の空隙率が低減する効果も期待できる。
・(工程4)では、ナノ粒子30が存在する部分が選択的に固定されるので、非造形部分Nの粒子の除去が容易である。また、非造形部分Nの粒子を除去する際に、大きな外力が造形部分Sに加わる懸念がないため、造形物の破損や損傷が発生する可能性も低い。
・(工程5)の前まで造形部分S以外の第1の粒子20の形態が保持されたまま残存しているため、造形物がオーバーハング構造を有する場合には、第1の粒子20を、オーバーハング構造を支持するサポート体として形成することができる。これにより、造形物の変形、割れを抑制することができる。さらには、オーバーハング構造のサポート体として形成される第1の粒子20は、工程5において除去が容易である。したがって、本実施形態の造形方法によれば、金属材料を用いて、従来手法では造形が困難であった複雑な形状や微細な形状の造形を容易にかつ高品質に行うことが可能である。
・図3A〜図3Gに示されるように、積層体26に含まれる複数の粉末層21をまとめて加熱する場合は、造形物の全体が均一に加熱される。したがって、局所的な熱衝撃が少な
くなり、造形物形成時のひずみや割れが低減することが期待できる。
・樹脂を使用しなくても造形ができるため、脱脂による造形物の縮みや変形を回避できる。また、樹脂を使用しない、もしくは樹脂を使用しても(工程3)で除去することで、不純物の少ない造形物を作製できる。これにより、従来手法では造形が困難であった複雑な形状や微細な形状の造形を容易にかつ高品質に行うことが可能である。
上述した(工程2)〜(工程5)は本実施形態の造形方法のうちの基本的な工程を例示するものにすぎず、本件開示の技術の適用範囲は上述した内容に限定されるものではない。上述した各工程の具体的な処理内容を適宜変更したり、上述した各工程以外の工程を追加したりすることができる。
例えば、(工程5)の後に、(工程4)における加熱温度よりも高い温度で造形物25を加熱する工程を設けてもよい。このような追加の加熱処理を行うことで、造形物25を構成する粒子の密度をさらに高めることができる。この追加の工程では、第1の粒子20が焼結する条件(加熱温度、加熱時間など)で造形物25を加熱してもよい。第1の粒子20どうしを焼結させることにより、造形物25の特性を向上させて、強度をより高めることができる。
また、従来方法によって造形される造形物には、樹脂バインダーなどの結合剤が含まれている場合がある。しかしながら、本実施形態の造形方法では、造形物25を、基本的に造形材料(第1の粒子20とナノ粒子30)のみで構成することが可能である。
したがって、造形物25に対して追加の加熱(焼結)処理を行っても、加熱処理の前後での造形物25の組成変化を従来方法による造形に比べて小さく抑えることが可能である。また、従来方法では、加熱処理によって造形物から樹脂を脱脂する際に、造形物の形状の変化が造形精度において無視できない大きさとなる可能性があるが、本実施形態の造形方法によれば、造形物25においてそのような形状の変化も生じにくいといえる。
(粒子の製造方法)
第1の粒子20及びナノ粒子30は、公知の方法を含む、任意の方法によって製造されてよい。例えば、第1の粒子20および/またはナノ粒子30としての金属粒子の製造方法には、略球形の粒子を得ることができる点で、ガスアトマイズ法や水アトマイズ法が好ましく用いられる。また、第1の粒子20および/またはナノ粒子30としてのセラミックス粒子の製造方法には、略球形の粒子を得ることができる点で、ゾルゲル法などの湿式での製法が好ましく用いられる。また、セラミックス粒子の製造方法として、高温の気中で液化させた金属酸化物を冷却し固化させる乾式での製法も好ましく用いられる。
(実施例1)
次に、上記の実施形態における製造方法の具体的な実施例について説明する。
<第1の粉末>
実施例1では、上記の第1の粉末として、SUS316Lのガスアトマイズ粉末(LPW社、LPW−316−AAAV、平均粒子径30μm)を用いた。
<第2の粉末>
実施例1では、上記の第2の粉末に含まれるナノ粒子として、鉄ナノ粒子(シグマアルドリッチ社、平均粒径25nm)を用いた。
<ナノ粒子分散液>
また、上記の鉄ナノ粒子5.0gをエタノール(特級 キシダ化学社製)45.0g中に分散させ、ナノ粒子分散液を得た。得られたナノ粒子分散液中の鉄ナノ粒子の体積濃度は1.1vol%であった。また、ナノ粒子分残液の粘度は1.2cPであった。
<造形物作成工程>
上記の実施形態に係る造形方法は、例えば図5に示すような3次元造形装置1の造形部10を用いて実施できる。図5に示す造形部10では、搬送モータ103のモータ軸103a上に、第1の粒子20の供給装置201、粉末層を均すためのローラ202、ナノ粒子30を付与するナノ粒子付与装置203が移動可能に設置される。なお、造形部10が、後述する第1の粒子20の粉末層を形成する形成部の一例であり、後述する非造形部分Nの粉末を除去する除去部の一例である。
供給装置201から造形ステージ101に第1の粒子20が供給され、ローラ202によって均一な厚さの粉末層102が形成される。その後、ナノ粒子付与装置203によって粉末層102の造形部分Sにナノ粒子30が付与される。ナノ粒子30の付与後、造形ステージ101が粉末層1層分下降し、再び粉末層102が形成され、以降、造形部分Sへのナノ粒子30の付与と粉末層102の形成とが繰り返される。
実施例1では、第1の粒子20を用いて50mm×50mm、厚さ100μmの均一な厚さの粉末層を形成した後、ナノ粒子分散液40を造形部分Sに滴下した。このとき、一度ナノ粒子分散液40を滴下した後にナノ粒子分散液40を乾燥させ、同じ場所への滴下と乾燥を複数回繰り返して1層の粉末層102における造形を行った。この処理を20層分繰り返し、図5に示す造形物A(長さ40mm、幅10mm、厚さ2mm)を作成した。さらに、比較のため、ナノ粒子分散液40の付与回数である滴下回数を変更してナノ粒子分残液40滴下量がそれぞれ異なる複数の造形物を作成した。なお、作成した造形物のナノ粒子分散液40の滴下量は、造形物に含まれる第1の粒子20の量に対して、1.0wt%、2.5wt%、3.5wt%、4.5wt%、5.5wt%、7.0wt%とした。
<第1焼結工程>
上記の造形物作成工程で得られた、非造形部分Nを含む積層体を、650℃1時間の条件で加熱処理した。なお、雰囲気は窒素雰囲気とし、焼結中の酸素分圧が10−4atmOとなるように調整した。
<取出し工程>
上記の第1焼結工程の後、エアーで非造形部分Nを除去し、造形物Aを得た。
<強度測定>
上記工程を経て得られた造形物Aに対し、図6に模式的に示す三点曲げ方式によって、造形物Aの曲げ強さを測定した。具体的には、図6に示すように、造形物Aを支持柱402、403の上に設置した後、造形物Aの中央部分を圧子401で押圧し、圧子401による押圧時の荷重をロードセル404によって測定した。造形物Aの曲げ強さはテンシロンRTC−1250A(株式会社エー・アンド・デイ社製)を用いて測定し、圧子401の半径は5mm、圧子401の侵入速度は1mm/秒、支点間距離Lは16mmとした。図7に造形物Aの曲げ強さの測定結果の一例を示す。図7に示す測定におけるナノ粒子分散液40の滴下量は第1の粒子20の量に対して2.5wt%であった。
圧子401が造形物Aに接触すると荷重が発生し、さらに圧子401を造形物A内に侵入させると、発生する荷重が増大する。しかし、圧子401を造形物A内に侵入させ続けると、造形物Aが破断して荷重は0となる。この破断直前の最大荷重を曲げ強さとして評価した。図8は、ナノ粒子分散液40の滴下量を変更しながら曲げ強さを測定した場合の、曲げ強さの変化を表すグラフである。図8に示すように、ナノ粒子分散液40の滴下量が増えるに従って曲げ強さも大きくなることが分かる。
ここで、図9に、造形物Aにおけるオーバーハング構造の例として、幅5mm、厚さ5mmの角柱を挙げ、この角柱の根元部分に生じる最大応力の算出結果の一例を示す。ここで、造形物Aの材質はSUS316L(比重7.98g/cm)とし、造形物Aの空隙率は40%とした。
上記の最大応力σは以下の式(1)によって算出される。
σ=M/Z・・・(1)
ここで、Mは曲げモーメントであり、以下の式(2)によって算出される。
M=W×X・・・(2)
ここで、Wは荷重であり、Xは荷重のかかる位置からの距離である。
また、Zは断面係数であり、角柱の場合は、以下の式(3)によって算出される。
Z=bh/6・・・(3)
ここで、bは角柱の幅であり、hは角柱の厚さである。
また、荷重は角柱の重さと重力加速度の積とし、加重は角柱の重心に働くものと仮定して算出を行った。
図9に示すグラフから、造形物Aにおける角柱の張り出し長さが189mmで、応力の最大値は1MPaを超えることが分かる。一方、図8に示すグラフから、ナノ粒子分散液40の滴下量が4wt%であるときの曲げ強さが1MPaである。したがって、ナノ粒子分散液40の滴下量を4wt%に設定して上記の造形物Aの造形を行うと、造形物Aにおいて、幅5mm厚さ5mmの角柱を188mmまで張り出すことができるといえる。
なお、上記の最大応力の算出はあくまで一例である。実施例1において造形される造形物Aに対し、張り出し構造の根元部分など、当該構造の自重により大きな応力のかかる部分において、上記の算出により求まる応力値を上回る強度が得られるようにナノ粒子分散液40の滴下量を設定できる。この結果、上記の取出し工程によって得られる造形物Aにおいて張り出し構造の破損を抑えることが可能となる。
<第2焼結工程>
上記の取出し工程で得られた造形物Aを上記の電気炉内にて窒素雰囲気下、酸素濃度10−8atmOの条件で1300℃、1時間の焼結を行い、最終造形物を得た。
第2焼結工程により、第1の粒子20どうしを焼結させることができるため、第1焼結工程で得られる造形物Aにおける第1の粒子20の密度をさらに高めることができる。第2焼結工程における加熱温度(T2)は、第1焼結工程における加熱温度(T1)よりも高い温度に設定される。
以上、本件開示の技術によれば、造形物を平置きしたときに生じる応力を算出し、応力の大きさに応じて付与するナノ粒子の付与量を制御して、造形物に応力値以上の強度を保持させることができる。この結果、非造形部分の粒子が除去された後に造形物が自重により破損する現象を抑制することができる。したがって、本件開示の技術は、従来の技術よりも造形物の形状の自由度が高い造形方法を提供することができる。また、上記の実施形態において、使用する粒子の種類や焼結雰囲気等の条件が異なる場合には、採用される各条件においてナノ粒子の付与量と造形物の強度の関係を評価すればよい。
また、上記の実施例1の3次元造形装置1において、図5に示す造形部10の代わりに図10に示す造形部100が使用されてもよい。
図10に示すように、造形部100は、ステージ309を有する粉末収容部303と、別のステージ307と、ブレード305と、液体供給部304と、液体付与部306と、
ヒータ302と、駆動機構301とを有する。粉末収容部303は、ステージ309上に第1の粉末308を収容する。ブレード305は、粉末収容部303に収容されている粉末をステージ307上に供給するとともに、ステージ307上に供給した粉末を均す機能を有する。なお、この機能を有するものであれば、ブレード305の代わりに、例えばローラ形状の部材を用いてもよい。ステージ307およびステージ309は、上下方向に移動可能に構成されている。ステージ307上には、ブレード305によって供給され均された1層分の粉末層311が積層される。液体供給部304は、ナノ粒子分散液40を収容する。液体付与部306は、液体供給部304に収容されたナノ粒子分散液40をステージ307上の粉末層311に付与する。ヒータ302は、ステージ307上の粉末層311を加熱する。なお、ヒータ302が粉末層を加熱する加熱部の一例である。また、ブレード305、液体供給部304、液体付与部306、及びヒータ302は、移動可能なヘッドに設けられている。
造形部100によって造形物が造形される場合、まず、スライスデータで定義される厚さに基づいて、粉末層1層分の量の第1の粉末を粉末収容部303からステージ307上に供給するために、ステージ309が上昇する。このとき、スライスデータで定義される厚さに基づいて、1層分の粉末層311が形成される距離だけ、ステージ307が下降する。その後、粉末収容部303上をブレード305がステージ307側に向かって移動することにより、粉末収容部303の上面よりも上側に位置する第1の粉末が、ブレード305とともに移動し、ステージ307上に供給される。さらに、ブレード305が、ステージ307上に供給された1層分の量の第1の粉末の表面を均し、造形物の1スライス分の第1の粉末の粉末層311が形成される。
次いで、液体付与部306によって、スライスデータで定義される造形対象物の断面形状に基づいて、粉末層311内の造形部分Sにナノ粒子分散液40が付与される。これにより、粉末層311において、造形部分S内の第1の粒子20の間隙にナノ粒子30が入り込んだ状態になる。そして、ヒータ302によって、第1の粒子どうしは焼結せず、かつ、第2の粒子どうしは焼結または溶融する条件にて、粉末層311が加熱される。これにより、焼結または溶融する第2の粒子によって第1粒子どうしが固定される。
さらに、各層のスライスデータに基づいて、上記の粉末層311の形成、ナノ粒子分散液40の付与、粉末層311の加熱といった一連の処理が繰り返されることで、複数の粉末層311が互いに重ね合わされた積層体310が作製される。その後、積層体310から非造形部分Nの第1の粉末が取り除かれることで、所望形状の造形物Aが得られる。
1・・・3次元造形装置、10・・・造形部、11・・・入力部、12・・・算出部、13・・・スライスデータ生成部

Claims (12)

  1. 造形物に関する造形物情報が入力される入力部と、
    前記入力部に入力される前記造形物情報に基づいて、第1の粉末に含まれる第1の粒子どうしを第2の粉末に含まれる第2の粒子によって固定させることで造形される前記造形物の自重により生じる応力を算出する算出部と、
    前記第1の粒子に対する前記第2の粒子の付与量と、前記第1の粒子と前記第2の粒子によって造形される造形物の強度との関係を示す強度情報を取得する取得部と、
    前記算出部によって算出される前記応力と前記取得部によって取得される前記強度情報とに基づいて、スライスデータを生成するスライスデータ生成部と、
    前記スライスデータ生成部によって生成される前記スライスデータに基づいて、前記第1の粉末によって粉末層を形成する形成部と、
    前記スライスデータ生成部によって生成される前記スライスデータに基づいて、前記形成部によって形成される前記粉末層の造形部分に付与される前記第2の粉末の付与量を制御して、前記第2の粉末を前記粉末層の前記造形部分に付与する付与部と、
    前記付与部によって前記第2の粉末が付与された前記粉末層を加熱する加熱部と、
    前記加熱部によって加熱された前記粉末層の非造形部分の粉末を除去する除去部と、
    を有する、ことを特徴とする3次元造形装置。
  2. 前記第1の粒子の平均粒径は、前記第2の粒子の平均粒径よりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載の3次元造形装置。
  3. 前記第1の粒子の平均粒径は、1μm以上500μm以下である、ことを特徴とする請求項1または2に記載の3次元造形装置。
  4. 前記第2の粒子の平均粒径は、1nm以上500nm以下である、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の3次元造形装置。
  5. 前記付与部は、前記第2の粉末の付与回数を制御することによって前記第2の粉末の付与量を制御する、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の3次元造形装置。
  6. 前記加熱部はさらに、前記除去部によって前記非造形部分の粉末が除去されることで得られる前記造形部分を加熱する、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の3次元造形装置。
  7. 3次元造形装置による造形物の造形方法であって、
    前記造形物に関する造形物情報が前記3次元造形装置に入力される工程と、
    前記入力される前記造形物情報に基づいて、第1の粉末に含まれる第1の粒子どうしを第2の粉末に含まれる第2の粒子によって固定させることで造形される前記造形物の自重により生じる応力を算出する工程と、
    前記第1の粒子に対する前記第2の粒子の付与量と、前記第1の粒子と前記第2の粒子によって造形される造形物の強度との関係を示す強度情報を取得する工程と、
    前記算出される前記応力と前記取得される前記強度情報とに基づいて、スライスデータを生成する工程と、
    前記生成される前記スライスデータに基づいて、前記第1の粉末によって粉末層を形成する工程と、
    前記生成される前記スライスデータに基づいて、前記形成される前記粉末層の造形部分に付与される前記第2の粉末の付与量を制御して、前記第2の粉末を前記粉末層の前記造形部分に付与する工程と、
    前記第2の粉末が付与された前記粉末層を加熱する工程と、
    前記加熱された前記粉末層の非造形部分の粉末を除去する工程と、
    を有する、ことを特徴とする3次元造形装置による造形物の造形方法。
  8. 前記第1の粒子の平均粒径は、前記第2の粒子の平均粒径よりも大きい、ことを特徴とする請求項7に記載の3次元造形装置による造形物の造形方法。
  9. 前記第1の粒子の平均粒径は、1μm以上500μm以下である、ことを特徴とする請求項7または8に記載の3次元造形装置による造形物の造形方法。
  10. 前記第2の粒子の平均粒径は、1nm以上500nm以下である、ことを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載の3次元造形装置による造形物の造形方法。
  11. 前記付与する工程は、前記第2の粉末の付与回数を制御することによって前記第2の粉末の付与量を制御する、ことを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載の3次元造形装置による造形物の造形方法。
  12. 前記除去する工程によって前記非造形部分の粉末が除去されることで得られる前記造形部分を加熱する工程をさらに有する、ことを特徴とする請求項7から11のいずれか一項に記載の3次元造形装置による造形物の造形方法。
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