JP2020171252A - エアロゾル吸引器用の制御装置、エアロゾル吸引器の制御方法、プログラム及びエアロゾル吸引器 - Google Patents

エアロゾル吸引器用の制御装置、エアロゾル吸引器の制御方法、プログラム及びエアロゾル吸引器 Download PDF

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Abstract

【課題】ヒータの物理的性質の変動、例えば劣化が生じた場合であっても、ヒータ温度を正確に推定しエアロゾル源の残量を正確に検知できるエアロゾル吸引器用の制御装置等を提供すること。【解決手段】エアロゾル吸引器用の制御装置の動作方法であって、前記制御装置は、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、制御回路とを含み、前記制御回路が、前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前の前記第1センサの出力値である第1値を取得するステップ(443)と、前記負荷がエアロゾルを生成可能な時の前記第1センサの出力値である第2値を取得するステップ(453)と、前記第1値と前記第2値とに基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するステップ(455)とを含む方法。【選択図】図4A

Description

本開示は、ユーザが吸引するエアロゾルを生成するエアロゾル吸引器用の制御装置、エアロゾル吸引器の制御、プログラム及びエアロゾル吸引器に関する。なお、エアロゾル吸引器は、エアロゾル生成装置とも呼ばれることがある。
一般的な電子たばこ、加熱式たばこ、ネブライザーなどの、ユーザが吸引するエアロゾルを生成するためのエアロゾル吸引器においては、霧化されることでエアロゾルとなるエアロゾル源(以下、エアロゾル形成基質と呼ぶこともある)が不足しているときにユーザが吸引を行うと、ユーザに対して十分なエアロゾルを供給できない。加えて、電子たばこや加熱式たばこの場合、意図した香喫味を有するエアロゾルを生成できないという問題が生じうる。
この問題に対する解決策として、特許文献1には、加熱要素の温度と加熱要素に印加される電力との関係に基づいて、ヒータにより加熱される液体エアロゾル形成基質の減少を判断する技術が開示されている(要約等を参照)。特許文献2には、電気ヒータの作動をモニタし、このモニタした作動に基づいて、液体貯蔵部に残っている液体エアロゾル形成基質の量を推定する技術が開示されている(要約等を参照)。特許文献3には、ヒータの温度測定値に基づき、液体貯蔵部分の液体レベルを求める技術が開示されている(要約等を参照)。
しかしながら、ヒータの物理的性質は変動する可能性があるところ、特許文献1〜3は、このような点に対処するためのヒータ温度の導出に関する較正を開示も示唆もしていない。
また、エアロゾル形成基質は、エアロゾル源の供給速度により一時的に空になる可能性があるところ、特許文献1〜3は、このような点に対処するための複数の異なる判定条件を開示も示唆もしていない。
国際公開第2012/085203号 国際公開第2012/085207号 国際公開第2017/144191号
本開示は、上記の点に鑑みてなされたものである。
本開示が解決しようとする第1の課題は、ヒータの物理的性質の変動、例えば劣化が生じた場合であっても、ヒータ温度を正確に推定しエアロゾル源の残量を正確に検知できるエアロゾル吸引器用の制御装置等を提供することである。
本開示が解決しようとする第2の課題は、ヒータ温度の推定精度やエアロゾル源の残量の検知精度を向上させるための較正を様々なタイミングで実施可能なエアロゾル吸引器用の制御装置等を提供することである。
本開示が解決しようとする第3の課題は、エアロゾル源の残量の検知精度が向上したエアロゾル吸引器用の制御装置等を提供することである。
上述した第1の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前の前記第1センサの出力値である第1値と、前記負荷がエアロゾルを生成可能な時の前記第1センサの出力値である第2値とに基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するよう構成される制御回路とを含むエアロゾル吸引器用の制御装置が提供される。
一実施形態において、前記制御回路は、前記第1値に基づき、前記相関を較正し、前記較正した相関と前記第2値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するよう構成することができる。
かかる構成によれば、パフ検知直後とエアロゾル生成中に取得したヒータ抵抗値に基づき、ヒータ温度を推定するために、ヒータの劣化等が発生しても、ヒータ温度を正確に推定できる。
一実施形態において、前記負荷の温度が基準温度にあるとみなせる時に前記第1値を取得した場合に、前記制御回路は、前記第1値に基づき、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、ヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる場合のみ基準抵抗値を取得するために、基準抵抗値取得時のヒータ温度と基準温度のズレにより温度推定の精度が落ちることを抑制できる。
一実施形態において、前記基準温度は、前記エアロゾル吸引器の使用が想定される環境の温度に基づき、一実施形態であるエアロゾル吸引器用の制御装置は、電源の温度を出力する第3センサを含み、前記制御回路は、前記第3センサの出力値に基づき、前記負荷が基準温度にあるとみなせるか否かを判断するよう構成することができる。
かかる構成によれば、バッテリーの温度を利用してヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる温度に至ったか否かを判断するために、より正確な基準抵抗値を取得できる。
一実施形態において、前記基準温度は、前記エアロゾル吸引器の使用が想定される環境の温度に基づき、前記制御回路は、前記生成要求を検知するまでの経過時間であって、前回の前記生成要求の検知が終了するか、又は、前記負荷がエアロゾルを生成可能とするための電力量の前回の供給が終了してからの経過時間に基づき、前記相関を較正するか否かを判断するよう構成することができる。
かかる構成によれば、前回のエアロゾル生成からの経過時間に基づき、ヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる温度に至ったか否かを判断するため、より簡便な方法で、ヒータ温度が基準温度にあるとみなせるか否かを判断できる。
一実施形態において、前記経過時間がエアロゾルを生成可能な温度から前記基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間以上の場合のみ、前記制御回路は、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、経過時間と冷却時間を比較して、ヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる温度に至ったか否かを判断するために、ヒータが基準温度にあるとみなせるか否かの判断の精度を向上できる。
一実施形態において、前記経過時間が、エアロゾルを生成可能な温度から前記基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間以上の既定時間であって、前記エアロゾル源の枯渇時のみ到達可能な温度から前記基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間より短い前記既定時間以上の場合のみ、前記制御回路は、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、経過時間と比較する閾値が極端に長い値にならないために、十分な較正の機会を担保できる。
一実施形態において、前記基準温度にあるとみなせる温度は、前記基準温度以上前記基準温度+15℃以下であることができる。
一実施形態において、前記経過時間が10秒以上の場合のみ、前記制御回路は、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、ヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる場合のみ基準抵抗値を取得するために、基準抵抗値取得時のヒータ温度と基準温度のズレにより温度推定の精度が落ちることを抑制できる。
一実施形態であるエアロゾル吸引器用の制御装置は、前記負荷と電源の間に直列接続され、第1開閉器を含む第1回路と、前記第1回路へ並列接続され、既知抵抗と第2開閉器を含み、前記第1回路よりも電気抵抗値が高い第2回路と、を含み、前記制御回路は、前記第1開閉器と前記第2開閉器を制御可能であり、前記第1開閉器と前記第2開閉器のうち前記第2開閉器のみがオン状態である間に、前記第1値と前記第2値を取得するよう構成することができる。
かかる構成によれば、抵抗値計測用の専用回路を有するために、既知抵抗により抵抗値の計測制度が向上するとともに、エアロゾル生成時に当該既知抵抗が邪魔にならず、リチウムイオンバッテリの蓄電容量の利用効率が向上する。
上述した第1の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル吸引器用の制御装置の動作方法であって、前記制御装置は、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、制御回路とを含み、前記制御回路が、前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前の前記第1センサの出力値である第1値を取得するステップと、前記負荷がエアロゾルを生成可能な時の前記第1センサの出力値である第2値を取得するステップと、前記第1値と前記第2値とに基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するステップとを含む方法が提供される。
上述した第1の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、前記生成要求の検知を契機に取得した前記第1センサの出力値に基づき、前記相関を較正するよう構成される制御回路とを含むエアロゾル吸引器用の制御装置が提供される。
上述した第1の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル吸引器用の制御装置の動作方法であって、前記制御装置は、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、制御回路とを含み、前記制御回路が、前記生成要求の検知を契機に前記第1センサの出力値を取得するステップと、前記第1センサの前記出力値に基づき、前記相関を較正するステップとを含む方法が提供される。
上述した第1の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、上記方法をプロセッサに実行させるプログラムが提供される。
かかる構成によれば、パフ検知直後とエアロゾル生成中に取得したヒータ抵抗値に基づき、ヒータ温度を推定するために、ヒータの劣化等が発生しても、ヒータ温度を正確に推定できる。
上述した第2の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、前記相関及び前記センサの出力値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するよう構成される制御回路とを含み、前記制御回路は、複数のタイミングで前記第1センサの出力値を取得可能であり、前記複数のタイミングのいずれかで取得した前記第1センサの出力値に基づき、前記相関を較正可能に構成される、エアロゾル吸引器用の制御装置が提供される。
かかる構成によれば、複数の較正タイミングを持つために、PTC特性を利用した液残量推定や温度推定の精度が向上する。
一実施形態において、前記制御回路は、前記負荷の交換を検出可能に構成され、前記複数のタイミングは、前記交換の時又は直後を含むことができる。
かかる構成によれば、較正するための値の取得のタイミングがカートリッジ交換時を含むために、PTC特性の製品公差が液残量推定や温度推定に与える影響を低減できる。
一実施形態であるエアロゾル吸引器用の制御装置は、前記負荷が電気的に接続される端子間の電圧又は抵抗値を出力する第2センサを含み、前記制御回路は、前記第2センサの出力値に基づき前記負荷の交換を検出するよう構成することができる。
かかる構成によれば、コネクタの電圧などに基づいてカートリッジの交換を検出するために、より簡便な方法でカートリッジの交換を検出できる。
一実施形態であるエアロゾル吸引器用の制御装置は、エアロゾルの生成要求を出力する第3センサを含み、前記複数のタイミングは、前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前のタイミングを含むことができる。
かかる構成によれば、較正するための値の取得タイミングがエアロゾル生成要求時を含むために、ヒータが劣化しても、液残量推定や温度推定の精度を担保できる。
一実施形態において、前記制御回路は、前記複数のタイミングのうちいずれか1つで取得した前記第1センサの出力値に基づき、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、いずれかのタイミングで較正するための値の取得を行うために、エアロゾル吸引器の状況に応じた適切なタイミングで較正するための値を取得できる。
一実施形態であるエアロゾル吸引器用の制御装置は、エアロゾルの生成要求を出力する第3センサを含み、前記制御回路は、前記負荷の交換を検出可能に構成され、前記複数のタイミングは、前記交換の時又は直後である第1タイミングと、前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前である第2タイミングとを含むことができる。
かかる構成によれば、較正するための値の取得のタイミングがカートリッジ交換時及びエアロゾル生成要求時を含むために、PTC特性の製品公差が液残量推定や温度推定に与える影響を低減できるとともに、ヒータが劣化しても、液残量推定や温度推定の精度を担保できる。
一実施形態において、前記第2タイミングにおいて前記負荷の温度が基準温度にあるとみなせる場合、前記制御回路は、前記第1センサの出力値を取得し、当該出力値に基づき、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、エアロゾル生成要求時にヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる場合に基準抵抗値を取得するために、基準抵抗値取得時のヒータ温度と基準温度のズレにより温度推定の精度が落ちることを抑制できる。
一実施形態において、前記第2タイミングにおいて前記負荷の温度が基準温度にあるとみなせない場合、前記制御回路は、前記第1タイミングで取得した前記第1センサの出力値に基づき、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、エアロゾル生成要求時にヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせないならば、カートリッジ交換時に取得した基準抵抗値を用いるために、エアロゾル生成要求時のヒータ温度と基準温度のズレの影響を受けずに、且つ、製品公差が与える影響を低減できる。
一実施形態において、前記制御回路は、前記生成要求を検知するまでの経過時間であって、前回の前記生成要求の検知が終了するか、又は、前記負荷がエアロゾルを生成可能とするための電力量の前回の供給が終了してからの経過時間に基づき、前記第2タイミングにおいて前記負荷が基準温度にあるとみなせるかを判断するよう構成することができる。
かかる構成によれば、前回のエアロゾル生成からの経過時間に基づき、ヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる温度に至ったか否かを判断するために、より簡便な方法で、ヒータ温度が基準温度にあるとみなせるか否かを判断できる。
一実施形態において、前記経過時間がエアロゾルを生成可能な温度から基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間以上の場合のみ、前記制御回路は、前記第2タイミングにおいて前記負荷が基準温度にあるとみなせると判断するよう構成することができる。
かかる構成によれば、経過時間と冷却時間を比較して、ヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる温度に至ったか否かを判断するために、ヒータ温度が基準温度にあるとみなせるか否かの判断の精度を向上できる。
一実施形態において、前記経過時間が、エアロゾルを生成可能な温度から基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間以上の既定時間であって、前記貯留部又は前記基材における前記エアロゾル源の枯渇時のみ到達可能な温度から基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間より短い前記既定時間以上の場合のみ、前記制御回路は、前記第2タイミングにおいて前記負荷が基準温度にあるとみなせると判断するよう構成することができる。
かかる構成によれば、経過時間と比較する閾値が極端に大きな値にならないために、十分な較正の機会を担保できる。
一実施形態において、前記経過時間が10秒以上の場合のみ、前記制御回路は、前記第2タイミングにおいて前記負荷が基準温度にあるとみなせると判断するよう構成することができる。
かかる構成によれば、エアロゾル生成要求時にヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせる場合に基準抵抗値を取得するために、基準抵抗値取得時のヒータ温度と基準温度のズレにより温度推定の精度が落ちることを抑制できる。
一実施形態において、前記第2タイミングにおいて前記負荷が基準温度にあるとみなせない場合、前記制御回路は、前記相関を較正しないか、又は、前記相関の前回較正時に用いた前記第1センサの出力値に基づき前記相関を較正するよう構成することができる。
一実施形態において、前記第2タイミングにおいて前記負荷が基準温度にあるとみなせない場合、前記制御回路は、前回以前の前記第2タイミングにおける前記第1センサの出力値に基づき前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、エアロゾル生成要求時にヒータ温度が基準温度、例えば室温にあるとみなせないならば、前回用いた値を用いるために、最新の基準抵抗値を取得できない場合でも、ヒータの劣化が与える影響を低減した相関を得ることができる。
一実施形態であるエアロゾル吸引器用の制御装置は、前記負荷と電源の間に直列接続され、第1開閉器を含む第1回路と、前記第1回路へ並列接続され、既知抵抗と第2開閉器を含み、前記第1回路よりも電気抵抗値が高い第2回路と、を含み、前記制御回路は、前記第1開閉器と前記第2開閉器を制御可能であり、前記第1開閉器と前記第2開閉器のうち前記第2開閉器のみがオン状態である間に取得した前記第1センサの出力値に基づき、前記相関を較正するよう構成することができる。
かかる構成によれば、抵抗値計測用の専用回路を有するために、既知抵抗により抵抗値の計測制度が向上するとともに、エアロゾル生成時に当該既知抵抗が邪魔にならず、リチウムイオンバッテリの蓄電容量の利用効率が向上する。
上述した第2の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル吸引器用の制御装置の動作方法であって、前記制御装置は、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、前記相関及び前記センサの出力値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するよう構成される制御回路とを含み、前記制御回路が、複数のタイミングで前記第1センサの出力値を取得するステップと、前記出力値のうちの1つに基づき、前記相関を較正するステップとを含む方法が提供される。
上述した第2の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、前記相関及び前記第1センサの出力値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇若しくは不足又は前記負荷の温度を判断するよう構成される制御回路とを含み、前記制御回路は、前記相関の製品公差による誤差を低減可能な較正と、前記相関の経時変化による誤差を低減可能な較正を実行可能に構成される、エアロゾル吸引器用の制御装置が提供される。
かかる構成によれば、複数の較正タイミングを持つために、PTC特性を利用した液残量推定や温度推定の精度が向上する。
一実施形態において、前記制御回路は、前記負荷の交換を検出可能に構成され、前記相関の製品公差による誤差を低減可能な較正は、前記交換の時又は直後に取得された前記第1センサの出力値に基づき実行することができる。
かかる構成によれば、較正するための値の取得のタイミングがカートリッジ交換時を含むために、PTC特性の製品公差が液残量推定や温度推定に与える影響を低減できる。
一実施形態であるエアロゾル吸引器用の制御装置は、エアロゾルの生成要求を出力する第3センサを含み、前記相関の経時変化による誤差を低減可能な較正は、前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前に取得された前記第1センサの出力値に基づき実行することができる。
かかる構成によれば、較正するための値の取得タイミングがエアロゾル生成要求時を含むために、ヒータが劣化しても、液残量推定や温度推定の精度を担保できる。
上述した第2の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル吸引器用の制御装置の動作方法であって、前記制御装置は、エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、前記相関及び前記第1センサの出力値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇若しくは不足又は前記負荷の温度を判断するよう構成される制御回路とを含み、前記制御回路が、前記相関の製品公差による誤差及び前記相関の経時変化による誤差のうちの少なくとも一方を低減可能な較正を実行するステップを含む方法が提供される。
上述した第2の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、上記方法をプロセッサに実行させるプログラムが提供される。
かかる構成によれば、複数の較正タイミングを持つために、PTC特性を利用した液残量推定や温度推定の精度が向上する。
上述した第3の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱する負荷の温度に関する値又は温度を出力するセンサと、前記センサの出力値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇を判断するよう構成される制御回路とを含み、前記制御回路は、前記エアロゾル源の枯渇を判断するために、前記センサの出力値を第1閾値と比較する第1処理と、前記センサの出力値を前記第1閾値とは異なる第2閾値と比較する第2処理とを実行可能に構成され、前記第1処理を実行する頻度と前記第2処理を実行する頻度は異なること、及び、前記第1処理を実行するフェーズと前記第2処理を実行するフェーズは異なることの一方又は双方を特徴とするエアロゾル吸引器用の制御装置が提供される。
かかる構成によれば、2つの温度閾値で液枯渇を検知するために、1つの温度閾値を用いた場合より検知精度が向上する。
一実施形態において、前記第1処理を実行する頻度と前記第2処理を実行する頻度は異なり、前記第1処理を実行するフェーズと前記第2処理を実行するフェーズは異なることができる。
かかる構成によれば、2つの温度閾値を用いる場面が異なるために、より検知精度が向上する。
一実施形態において、前記第1閾値は、前記第2閾値より高く、前記制御回路は、前記第1処理を前記第2処理よりも高い頻度で実行するよう構成することができる。
かかる構成によれば、高い温度閾値を用いた判定ほど高頻度に実行されるために、液枯渇が強く疑われる状態を迅速に検知できる。
一実施形態において、前記第1閾値は、前記第2閾値より高く、前記制御回路は、前記第1処理を前記第2処理よりも早いフェーズで実行するよう構成することができる。
かかる構成によれば、高い温度閾値を用いた判定ほど早く実行されるために、液枯渇が強く疑われる状態を迅速に検知できる。
一実施形態において、前記第1閾値は、前記第2閾値より高く、前記制御回路は、前記第1処理と前記第2処理のうち前記第1処理のみを前記エアロゾル源の加熱フェーズに実行するよう構成することができる。
かかる構成によれば、高い温度閾値を用いた判定がエアロゾル生成中に実行されるために、液枯渇が強く疑われる状態を迅速に検知できる。
一実施形態において、前記第1閾値は、前記第2閾値より高く、前記制御回路は、前記第1処理と前記第2処理のうち前記第2処理のみを前記エアロゾル源の加熱フェーズの後に実行するよう構成することができる。
かかる構成によれば、低い温度閾値を用いた判定がエアロゾル生成後に実行されるために、液が枯渇したのかウィックが一時的に乾燥したのかを見極められない状態ではエアロゾル生成が停止せず、ユーザの利便性が向上する。
一実施形態において、前記制御回路は、前記第1処理で、前記センサの出力値が前記第1閾値以上か否かを判断し、前記第2処理で、前記センサの出力値が前記第2閾値以上か否かを判断し、前記第1処理での肯定的な判断がN(Nは1以上の自然数)回なされた場合に、前記エアロゾル源の枯渇を判断し、前記第2処理での肯定的な判断がNとは異なるM(Mは1以上の自然数)回なされた場合に、前記エアロゾル源の枯渇を判断するように構成することができる。
かかる構成によれば、2つの温度閾値で液枯渇を検知するために、1つの温度閾値を用いた場合より検知精度が向上する。
一実施形態において、NはMより小さいことができる。
かかる構成によれば、液枯渇と判断するために、低い温度閾値についてはより多くの液枯渇が疑われるとの判断が必要になるために、液枯渇の誤検知を減らすことができる。
一実施形態において、Nは1であることができる。
かかる構成によれば、高い温度閾値については1回でも液枯渇が疑われるとの判断がなされたならば液枯渇と判断することができるために、液枯渇が強く疑われる状態を迅速に検知できる。
一実施形態において、前記第1閾値は、前記第2閾値より高く、前記エアロゾル源の加熱フェーズに前記第1処理で前記センサの出力値が前記第1閾値以上と判断された場合、前記制御回路は、前記給電を即時に停止し、且つ、前記負荷への給電を、時間の経過によっては満たされない第1条件が満たされるまで禁止するよう構成することができる。
かかる構成によれば、高い温度閾値を用いた判定により給電を即時停止且つ禁止できるために、ヒータの過熱を防ぐことができる。
一実施形態において、前記第1閾値は、前記第2閾値より高く、前記エアロゾル源の加熱フェーズに前記センサの出力値が前記第1閾値未満且つ前記第2閾値以上と判断された場合、前記制御回路は、前記給電を継続するよう構成することができる。
かかる構成によれば、低い温度閾値については液枯渇が疑われるとの判断がなされたとしてもすぐに給電が停止されないために、液が枯渇したのかウィックが一時的に乾燥したのかを見極められない状態ではエアロゾル生成が停止せず、ユーザの利便性が向上する。
一実施形態において、前記第1閾値は、前記第2閾値より高く、前記第2処理で前記センサの出力値が前記第2閾値以上と判断された場合、前記制御回路は、前記負荷への給電を、時間の経過によって満たされる第2条件が満たされるまで禁止するよう構成することができる。
かかる構成によれば、低い温度閾値について液枯渇が疑われるとの判断がなされた場合には通電の禁止が一時的となるために、ウィックが一時的に乾燥している場合に対処することができる。
上述した第3の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル吸引器用の制御装置の動作方法であって、前記制御装置は、エアロゾル源を加熱する負荷の温度に関する値又は温度を出力するセンサと、前記センサの出力値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇を判断するよう構成される制御回路とを含み、前記方法は、前記制御回路が、前記エアロゾル源の枯渇を判断するために、前記センサの出力値を第1閾値と比較する第1処理を実行するステップと、前記センサの出力値を前記第1閾値とは異なる第2閾値と比較する第2処理を実行するステップとを含み、前記第1処理を実行する頻度と前記第2処理を実行する頻度は異なること、及び、前記第1処理を実行するフェーズと前記第2処理を実行するフェーズは異なることの一方又は双方を特徴とする方法が提供される。
かかる構成によれば、2つの温度閾値で液枯渇を検知するために、1つの温度閾値を用いた場合より検知精度が向上する。
上述した第3の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル源を加熱する負荷の温度に関する値又は温度を出力するセンサと、前記負荷への給電を制御するよう構成される制御回路とを含み、前記制御回路は、前記エアロゾル源の加熱フェーズにおける前記センサの出力値が第1閾値以上の場合、前記給電を、時間の経過によっては満たされない第1条件が満たされるまで禁止し、前記エアロゾル源の加熱フェーズにおける前記センサの出力値が前記第1閾値未満且つ前記第1閾値より小さい第2閾値以上の場合、前記給電を、時間の経過によって満たされる第2条件が満たされるまで禁止するように構成される、エアロゾル吸引器用の制御装置が提供される。
上述した第3の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、エアロゾル吸引器用の制御装置の動作方法であって、前記制御装置は、エアロゾル源を加熱する負荷の温度に関する値又は温度を出力するセンサと、前記負荷への給電を制御するよう構成される制御回路とを含み、前記制御回路が、前記エアロゾル源の加熱フェーズにおける前記センサの出力値が第1閾値以上の場合、前記給電を、時間の経過によっては満たされない第1条件が満たされるまで禁止するステップと、前記エアロゾル源の加熱フェーズにおける前記センサの出力値が前記第1閾値未満且つ前記第1閾値より小さい第2閾値以上の場合、前記給電を、時間の経過によって満たされる第2条件が満たされるまで禁止するステップとを含む方法が提供される。
かかる構成によれば、2つの温度閾値を用いて異なる条件にて給電を禁止させるために、より適切にヒータの過熱を防ぐことができる。
上述した第3の課題を解決するため、本開示の実施形態によれば、上記方法をプロセッサに実行させるプログラムが提供される。
かかる構成によれば、2つの温度閾値で液枯渇を検知するために、1つの温度閾値を用いた場合より検知精度が向上する。また、かかる構成によれば、2つの温度閾値を用いて異なる条件にて給電を禁止させるために、より適切にヒータの過熱を防ぐことができる。
本開示の一実施形態による、エアロゾル吸引器の構成の概略的なブロック図である。 本開示の一実施形態による、エアロゾル吸引器の構成の概略的なブロック図である。 本開示の一実施形態による、エアロゾル吸引器の一部に関する例示的な回路構成を示す図である。 エアロゾル吸引器の負荷の温度プロファイルを概略的に表すグラフと、所定時間又は所定電力量あたりの負荷の温度変化を示す図である。 負荷の温度を測定し、エアロゾル源の枯渇又は不足を判断するための例示の主処理のフローチャートである。 負荷の温度を測定し、エアロゾル源の枯渇又は不足を判断するための例示の主処理のフローチャートである。 負荷の温度を測定し、エアロゾル源の枯渇又は不足を判断するための別の例示の主処理のフローチャートの一部である。 主処理を補助する例示の処理のフローチャートである。 負荷に対する加熱を停止してからの負荷の温度の時間変化を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態について詳しく説明する。なお、本開示の実施形態は、電子たばこ、加熱式たばこ及びネブライザーを含むが、これらに限定されない。本開示の実施形態は、ユーザが吸引するエアロゾルを生成するための様々なエアロゾル吸引器を含みうる。
1 エアロゾル吸引器の概要
図1Aは、本開示の一実施形態に係るエアロゾル吸引器100Aの構成の概略的なブロック図である。図1Aは、エアロゾル吸引器100Aが備える各コンポーネントを概略的且つ概念的に示すものであり、各コンポーネント及びエアロゾル吸引器100Aの厳密な配置、形状、寸法、位置関係等を示すものではないことに留意されたい。
図1Aに示されるように、エアロゾル吸引器100Aは、第1の部材102(以下、「本体102」という)及び第2の部材104A(以下、「カートリッジ104A」という)を備える。図示されるように、一例として、本体102は、制御部106、通知部108、電源110、センサ112及びメモリ114を含んでもよい。エアロゾル吸引器100Aは、流速センサ、流量センサ、圧力センサ、電圧センサ、電流センサ、温度センサなどのセンサを有してもよく、本開示においてはこれらをまとめて「センサ112」ともいう。本体102はまた、後述する回路134を含んでもよい。一例として、カートリッジ104Aは、貯留部116A、霧化部118A、空気取込流路120、エアロゾル流路121、吸口部122、保持部130及び負荷132を含んでもよい。本体102内に含まれるコンポーネントの一部がカートリッジ104A内に含まれてもよい。カートリッジ104A内に含まれるコンポーネントの一部が本体102内に含まれてもよい。カートリッジ104Aは、本体102に対して着脱可能に構成されてもよい。あるいは、本体102及びカートリッジ104A内に含まれるすべてのコンポーネントが、本体102及びカートリッジ104Aに代えて、同一の筐体内に含まれてもよい。
貯留部116Aは、エアロゾル源を収容するタンクとして構成されてもよい。この場合、エアロゾル源は、例えば、グリセリンやプロピレングリコールといった多価アルコール、水などの液体やこれらの混合液体である。エアロゾル吸引器100Aが電子たばこである場合、貯留部116A内のエアロゾル源は、加熱することによって香喫味成分を放出する成分を含んでいてもよい。保持部130は、貯留部116Aが供給するエアロゾル源を負荷132が加熱可能な位置で保持する。例えば、保持部130は、繊維状又は多孔質性の素材から構成され、繊維間の隙間や多孔質材料の細孔に液体としてのエアロゾル源を保持する。前述した繊維状又は多孔質性の素材には、例えばコットンやガラス繊維やセラミック、またはたばこ原料などを用いることができる。エアロゾル吸引器100Aがネブライザー等の医療用吸入器である場合、エアロゾル源はまた、患者が吸入するための薬剤を含んでもよい。別の例として、貯留部116Aは、消費されたエアロゾル源を補充することができる構成を有してもよい。あるいは、貯留部116Aは、エアロゾル源が消費された際に貯留部116A自体を交換することができるように構成されてもよい。また、エアロゾル源は液体に限られるものではなく、固体でも良い。エアロゾル源が固体の場合の貯留部116Aは、空洞の容器であってもよい。
霧化部118Aは、エアロゾル源を霧化してエアロゾルを生成するように構成される。センサ112によって吸引動作やユーザによる他の操作が検知されると、霧化部118Aはエアロゾルを生成する。例えば、保持部130は、貯留部116Aと霧化部118Aとを連結するように設けられる。この場合、保持部130の一部は貯留部116Aの内部に通じ、エアロゾル源と接触する。保持部130の他の一部は霧化部118Aへ延びる。なお、霧化部118Aへ延びた保持部130の他の一部は、霧化部118Aに収められてもよく、あるいは、霧化部118Aを通って再び貯留部116Aの内部に通じてもよい。エアロゾル源は、保持部130の毛細管効果によって貯留部116Aから霧化部118Aへと運ばれる。一例として、霧化部118Aは、電源110に電気的に接続された負荷132を含むヒータを備える。ヒータは、保持部130と接触又は近接するように配置される。吸引動作やユーザによる他の操作が検知されると、制御部106は、霧化部118Aのヒータへの電力供給を制御し、保持部130を通じて運ばれたエアロゾル源を加熱することによって当該エアロゾル源を霧化する。霧化部118Aには空気取込流路120が接続され、空気取込流路120はエアロゾル吸引器100Aの外部へ通じている。霧化部118Aにおいて生成されたエアロゾルは、空気取込流路120を介して取り込まれた空気と混合される。エアロゾルと空気の混合流体は、矢印124で示されるように、エアロゾル流路121へと送り出される。エアロゾル流路121は、霧化部118Aにおいて生成されたエアロゾルと空気との混合流体を吸口部122まで輸送するための管状構造を有する。
吸口部122は、エアロゾル流路121の終端に位置し、エアロゾル流路121をエアロゾル吸引器100Aの外部に対して開放するように構成される。ユーザは、吸口部122を咥えて吸引することにより、エアロゾルを含んだ空気を口腔内へ取り込む。
通知部108は、LEDなどの発光素子、ディスプレイ、スピーカ、バイブレータなどを含んでもよい。通知部108は、必要に応じて、発光、表示、発声、振動などによって、ユーザに対して何らかの通知を行うように構成される。
なお、カートリッジ104Aは外管として、空気取込流路120及びエアロゾル流路121の一方又は双方は外管内に配置される内管として構成することができる。また、負荷132は、内管である空気取込流路120又はエアロゾル流路121内に配置することができる。貯留部116Aは、外管であるカートリッジ104Aと内管である空気取込流路120又はエアロゾル流路121の間に配置又は形成することができる。
電源110は、通知部108、センサ112、メモリ114、負荷132、回路134などのエアロゾル吸引器100Aの各コンポーネントに電力を供給する。電源110は、一次電池であるか、又は、エアロゾル吸引器100Aの所定のポート(図示せず)を介して外部電源に接続することにより充電することができる二次電池であってよい。電源110のみを本体102又はエアロゾル吸引器100Aから取り外すことができてもよく、新しい電源110と交換することができてもよい。また、本体102全体を新しい本体102と交換することによって電源110を新しい電源110と交換することができてもよい。一例として、電源110は、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池やリチウムイオンキャパシタなどから構成されていてよい。二次電池である電源110は、当該電池の温度を検知するための温度センサを含むことがある。
センサ112は、回路134の全体又は特定の部分に印加される電圧の値、回路134の全体又は特定の部分に流れる電流の値、負荷132の抵抗値に関連する値又は温度に関連する値などを取得するために用いられる1つ又は複数のセンサを含んでもよい。センサ112は回路134に組み込まれてもよい。センサ112の機能が制御部106に組み込まれてもよい。センサ112はまた、空気取込流路120及びエアロゾル流路121の一方又は双方内の圧力の変動を検知する圧力センサ、流速を検知する流速センサ及び流量を検知する流量センサのうちの1以上を含んでもよい。センサ112はまた、貯留部116Aなどのコンポーネントの重量を検知する重量センサを含んでもよい。センサ112はまた、エアロゾル吸引器100Aを用いたユーザによるパフの回数を計数するように構成されてもよい。センサ112はまた、霧化部118Aへの通電時間を積算するように構成されてもよい。センサ112はまた、貯留部116A内の液面の高さを検知するように構成されてもよい。センサ112はまた、電源110のSOC(State of Charge,充電状態)、電流積算値、電圧などを求める又は検知するように構成されてもよい。SOCは、電流積算法(クーロン・カウンティング法)やSOC−OCV(Open Circuit Voltage,開回路電圧)法等によって求められてもよい。センサ112はまた、上述した電源110内の温度センサを含んでいてよい。センサ112はまた、ユーザが操作可能な操作ボタンなどに対する操作を検出可能であってもよい。
制御部106は、マイクロプロセッサ又はマイクロコンピュータとして構成された電子回路モジュールであってもよい。制御部106は、メモリ114に格納されたコンピュータ実行可能命令に従ってエアロゾル吸引器100Aの動作を制御するように構成されてもよい。メモリ114は、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの記憶媒体である。メモリ114には、上記のようなコンピュータ実行可能命令のほか、エアロゾル吸引器100Aの制御に必要な設定データ等が格納されてもよい。例えば、メモリ114は、通知部108の制御方法(発光、発声、振動等の態様等)、センサ112により取得及び検知の一方又は双方がされた値、霧化部118Aの加熱履歴等の様々なデータを格納してもよい。制御部106は、必要に応じてメモリ114からデータを読み出してエアロゾル吸引器100Aの制御に利用し、必要に応じてデータをメモリ114に格納する。
図1Bは、本開示の一実施形態に係るエアロゾル吸引器100Bの構成の概略的なブロック図である。
図示されるように、エアロゾル吸引器100Bは、図1Aのエアロゾル吸引器100Aと類似した構成を有する。但し、第2の部材104B(以下、「エアロゾル発生物品104B」又は「スティック104B」という)の構成は第2の部材104Aの構成とは異なっている。一例として、エアロゾル発生物品104Bは、エアロゾル基材116B、霧化部118B、空気取込流路120、エアロゾル流路121、吸口部122を含んでもよい。本体102内に含まれるコンポーネントの一部がエアロゾル発生物品104B内に含まれてもよい。エアロゾル発生物品104B内に含まれるコンポーネントの一部が本体102内に含まれてもよい。エアロゾル発生物品104Bは、本体102に対して挿抜可能に構成されてもよい。あるいは、本体102及びエアロゾル発生物品104B内に含まれるすべてのコンポーネントが、本体102及びエアロゾル発生物品104Bに代えて、同一の筐体内に含まれてもよい。
エアロゾル基材116Bは、エアロゾル源を担持する固体として構成されてもよい。図1Aの貯留部116Aの場合と同様に、エアロゾル源は、例えば、グリセリンやプロピレングリコールといった多価アルコール、水などの液体やこれらの混合液体であってもよい。エアロゾル基材116B内のエアロゾル源は、加熱することによって香喫味成分を放出するたばこ原料やたばこ原料由来の抽出物を含んでいてもよい。なお、エアロゾル基材116Bそのものがたばこ原料から構成されていてもよい。エアロゾル吸引器100Bがネブライザー等の医療用吸入器である場合、エアロゾル源はまた、患者が吸入するための薬剤を含んでもよい。エアロゾル基材116Bは、エアロゾル源が消費された際にエアロゾル基材116B自体を交換することができるように構成されてもよい。エアロゾル源は液体に限られるものではなく、固体でも良い。
霧化部118Bは、エアロゾル源を霧化してエアロゾルを生成するように構成される。センサ112によって吸引動作やユーザによる他の操作が検知されると、霧化部118Bはエアロゾルを生成する。霧化部118Bは、電源110に電気的に接続された負荷を含むヒータ(図示せず)を備える。吸引動作やユーザによる他の操作が検知されると、制御部106は、霧化部118Bのヒータへの電力供給を制御し、エアロゾル基材116B内に担持されたエアロゾル源を加熱することによって当該エアロゾル源を霧化する。霧化部118Bには空気取込流路120が接続され、空気取込流路120はエアロゾル吸引器100Bの外部へ通じている。霧化部118Bにおいて生成されたエアロゾルは、空気取込流路120を介して取り込まれた空気と混合される。エアロゾルと空気の混合流体は、矢印124で示されるように、エアロゾル流路121へと送り出される。エアロゾル流路121は、霧化部118Bにおいて生成されたエアロゾルと空気との混合流体を吸口部122まで輸送するための管状構造を有する。
制御部106は、本開示の実施形態に係るエアロゾル吸引器100A及び100B(以下、まとめて「エアロゾル吸引器100」ともいう)を様々な方法で制御するように構成される。
図2は、本開示の一実施形態による、エアロゾル吸引器100の一部に関する例示的な回路構成を示す図である。
図2に示す回路200は、電源110、制御部106、センサ112A〜112D(以下、まとめて「センサ112」ともいう)、負荷132(以下、「ヒータ抵抗」ともいう)、第1回路202、第2回路204、第1電界効果トランジスタ(FET)206を含むスイッチQ1、変換部208、第2FET210を含むスイッチQ2、抵抗212(以下、「シャント抵抗」ともいう)を備える。負荷132の電気抵抗値は温度に応じて変化する。換言すれば、負荷132はPTCヒータを含んでいてよい。シャント抵抗212は、負荷132と直列に接続され、既知の電気抵抗値を有する。シャント抵抗212の電気抵抗値は温度に対して殆ど又は完全に不変であってもよい。シャント抵抗212は負荷132より大きな電気抵抗値を有する。実施形態に応じて、センサ112C、112Dは省略されてもよい。スイッチQ1に含まれる第1FET206とスイッチQ2に含まれる第2FET210は、それぞれ電気回路を開閉する開閉器の役割を果たす。開閉器としては、FETだけでなく、IGBT、コンタクタなどの様々な素子をスイッチQ1及びQ2として用いることができることは当業者にとって明らかであろう。また、スイッチQ1及びQ2は、同一の特性を有していることが好ましいが、そうでなくてもよい。従って、スイッチQ1及びQ2として用いるFET、IGBT、コンタクタ等は、同一の特性を有していることが好ましいが、そうでなくてもよい。
変換部208は、例えばスイッチング・コンバータであり、FET214、ダイオード216、インダクタ218及びキャパシタ220を含みうる。変換部208が電源110の出力電圧を変換して、変換された出力電圧が回路全体に印加されるように、制御部106は変換部208を制御してもよい。ここで、変換部208は、制御部106による制御により、少なくともスイッチQ2がオン状態である間は、一定の電圧を出力するよう構成されていることが好ましい。また、変換部208は、制御部106による制御により、スイッチQ1がオン状態である間も、一定の電圧を出力するように構成されていてもよい。なお、スイッチQ1がオン状態である間に制御部106による制御により変換部208が出力する一定の電圧と、スイッチQ2がオン状態である間に制御部106による制御により変換部208が出力する一定の電圧は、同じでもよいし異なっていてもよい。これらが異なる場合、スイッチQ1がオン状態である間に制御部106による制御により変換部208が出力する一定の電圧は、スイッチQ2がオン状態である間に制御部106による制御により変換部208が出力する一定の電圧より、高くてもよいし低くてもよい。かかる構成によれば、電圧や他のパラメータが安定するため、エアロゾルの残量の推定精度が向上することになる。更に、変換部208は、制御部106による制御により、スイッチQ1のみがオン状態である間は、電源110の出力電圧が直接第1回路に印加されるように構成されていてもよい。このような態様は、制御部106が、スイッチング・コンバータをスイッチング動作が停止する直結モードで制御することによって実現されてもよい。なお、変換部208は必須のコンポーネントではなく、省略することも可能である。
図1A及び図1Bに示される回路134は、電源110と負荷132とを電気的に接続し、第1回路202及び第2回路204を含みうる。第1回路202及び第2回路204は、電源110及び負荷132に対して並列接続される。第1回路202はスイッチQ1を含みうる。第2回路204はスイッチQ2及び抵抗212(及び、オプションとして、センサ112D)を含みうる。第1回路202は第2回路204よりも小さい抵抗値を有してもよい。この例において、センサ112B及び112Dは電圧センサであり、それぞれ、負荷132及び抵抗212の両端の電位差(以下、「電圧」又は「電圧値」ということもある。)を検知するように構成される。しかし、センサ112の構成はこれに限定されない。例えば、センサ112は電流センサであってもよく、負荷132及び抵抗212の一方又は双方を流れる電流の値を検知してもよい。
図2において点線矢印で示すように、制御部106は、スイッチQ1、スイッチQ2等を制御することができ、センサ112により検知された値を取得することができる。制御部106は、スイッチQ1をオフ状態からオン状態に切り替えることにより第1回路202を機能させ、スイッチQ2をオフ状態からオン状態に切り替えることにより第2回路204を機能させるように構成されてもよい。制御部106は、スイッチQ1及びQ2を交互に切り替えることにより、第1回路202及び第2回路204を交互に機能させるように構成されてもよい。
第1回路202はエアロゾル源の霧化に主に用いられる。スイッチQ1がオン状態に切り替えられて第1回路202が機能するとき、ヒータ(すなわち、ヒータ内の負荷132)に電力が供給され、負荷132は加熱される。負荷132の加熱により、霧化部118A内の保持部130に保持されているエアロゾル源(図1Bのエアロゾル吸引器100Bの場合、エアロゾル基材116Bに担持されたエアロゾル源)が霧化されてエアロゾルが生成される。
第2回路204は、負荷132に印加される電圧の値、負荷132に流れる電流の値、抵抗212に印加される電圧の値、抵抗212に流れる電流の値等を取得するために用いられる。
2 基本的原理
2−1 負荷132の抵抗値の取得について
取得された電圧又は電流の値は、負荷132の抵抗値を取得するために用いることができる。以下、スイッチQ1がオフ状態であり第1回路202が機能しておらず、スイッチQ2がオン状態であり第2回路204が機能している場合を考える。この場合、電流はスイッチQ2、シャント抵抗212及び負荷132を流れるため、負荷132の抵抗値RHTRは、例えば以下の式を用いて計算により取得することが可能である。
Figure 2020171252
ここで、Voutは、センサ112Cより検知されうる電圧又は変換部208が出力する予め定められた目標電圧であって、第1回路202及び第2回路204全体に印加される電圧を表している。なお、変換部208を用いない場合には、電圧Voutはセンサ112Aにより検知されうる電圧VBattであってもよい。VHTRはセンサ112Bにより検知されうる負荷132に印加される電圧を表しており、Vshuntはセンサ112Dにより検知されうるシャント抵抗212に印加される電圧を表している。IHTRは、図示しないセンサ(例えば、ホール素子)等により検知されうる負荷132に流れる電流(この場合にはシャント抵抗212に流れる電流と同じ)を表している。Rshuntは予め決定可能なシャント抵抗212の既知の抵抗値を表している。
なお、負荷132の抵抗値は、スイッチQ1がオン状態である場合にも、スイッチQ2が機能しているか否かに関わらず、少なくとも式(1)を用いれば求めることが可能である。このことは、本開示の実施形態は、スイッチQ1がオン状態であるときに取得したセンサ112の出力値を用いることや、第2回路204が存在しない回路を用いることが可能であることを意味している。また、上述した手法は例示にすぎず、負荷132の抵抗値は任意の手法により求めてよいことに留意されたい。
2−2 負荷132の温度の取得について
取得した負荷132の抵抗値は、負荷132の温度を取得するために用いることができる。詳細には、負荷132が温度に応じて抵抗値が変わる正又は負の温度係数特性(正の温度係数特性は、「PTC特性」と呼ばれることがある。)を有している場合、予め知られている負荷132の抵抗値と温度との間の関係即ち相関と、式(1)により求められた負荷132の抵抗値RHTRとに基づいて、負荷132の温度THTRを推定することができる。詳述すると、負荷132の抵抗値RHTRと温度THTRの間には、以下の関係がある。
Figure 2020171252
従って、
Figure 2020171252
ここで、Trefは所定の基準温度であり、Rrefは基準抵抗値であり、αTCRは、負荷132の材質に依存する既知の定数である。ここで、負荷132の温度THTRを正確に求めるためには、基準抵抗値Rrefは、基準温度Trefであるときの負荷132の抵抗値に等しい必要がある。即ち、予め、負荷132を所望の基準温度Trefに設定し、その時点での負荷132の抵抗値を基準抵抗値Rrefとして取得しておけば、任意の時点での負荷132の未知の温度THTRを、その時点での式(1)により求められた負荷132の抵抗値RHTRを与えることで、式(3)を用いて計算により取得することが可能である。
2−3 エアロゾル源の枯渇又は不足の判断について
本開示の一実施形態によるエアロゾル吸引器100は、エアロゾル源の枯渇又は不足の発生を判断する。
本開示において、エアロゾル源の残量が「枯渇」しているとは、エアロゾル源の残量がゼロ又はほぼゼロである状態を意味している。
また、本開示において、エアロゾル源の残量が「不足」しているとは、エアロゾル源の残量が十分ではないが枯渇はしていない状態を意味していてもよい。あるいは、エアロゾル源の残量が瞬時的なエアロゾル生成には十分ではあるが、継続的なエアロゾル生成には不十分な状態を意味していてもよい。あるいは、エアロゾル源の残量が十分な香喫味を有するエアロゾルを生成できない不十分な状態を意味していてもよい。
更に、エアロゾル基材116B又は保持部130においてエアロゾル源が飽和状態にあるときには、負荷132の温度は、エアロゾル源の沸点やエアロゾル源の蒸発によりエアロゾルの生成が生じる温度(以下、「沸点等」という。)で定常状態となる。この事象は、電源110から供給される電力によって負荷132で発生する熱が、これらの温度を境にエアロゾル源の昇温ではなくエアロゾル源の蒸発やエアロゾルの生成に用いられることから理解されよう。ここで、エアロゾル基材116B又は保持部130においてエアロゾル源が飽和状態ではないが、その残量が一定量以上ある場合にも、負荷132の温度は沸点等で定常状態となる。本開示においてエアロゾル基材116B又は保持部130におけるエアロゾル源の残量が「十分」であるとは、エアロゾル基材116B若しくは保持部130におけるエアロゾル源の残量が当該一定量以上であるか、又は、エアロゾル基材116B若しくは保持部130におけるエアロゾル源の残量が、負荷132の温度が沸点等で定常状態となる程度である状態(飽和状態を含む)を意味している。なお、後者の場合、エアロゾル基材116B又は保持部130におけるエアロゾル源の具体的な残量を特定する必要はないことに留意されたい。また、エアロゾル源の沸点とエアロゾルの生成が生じる温度とは、エアロゾル源が単一の組成の液体である場合には一致する。一方で、エアロゾル源が混合液である場合には、ラウールの法則で求めた理論的な混合液体の沸点をエアロゾルの生成が生じる温度にみなしてもよいし、エアロゾル源の沸騰によってエアロゾルが生成される温度を実験で求めてもよい。
更にまた、貯留部116Aにおけるエアロゾル源の残量が一定量未満である場合には、原則的には、貯留部116Aから保持部130へのエアロゾル源の供給がなされなくなる(極めて少量のエアロゾル源が供給されることや、エアロゾル吸引器100を傾けたり、振ったりすることによって多少の供給がなされることはある)。本開示において貯留部116Aについてエアロゾル源の残量が「十分」であるとは、貯留部116Aにおけるエアロゾル源の残量が当該一定量以上あるか、又は、保持部130におけるエアロゾル源を飽和状態に若しくはエアロゾル源の残量を上記一定量以上にする供給が可能な程度である状態を意味している。なお、後者の場合、負荷132の温度が沸点等で定常状態となっていることによって貯留部116Aにおけるエアロゾル源の残量が十分であることを推定又は判断できるために、貯留部116Aにおけるエアロゾル源の具体的な残量を特定する必要はないことに留意されたい。また、この場合、保持部130におけるエアロゾル源の残量が十分でない(即ち、不足又は枯渇している)ときには、貯留部116Aにおけるエアロゾル源の残量が十分でない(即ち、不足又は枯渇している)と推定する又は判断することができる。
図3は、負荷132に給電を開始してからの負荷132の温度(以下、「ヒータ温度」ともいう。)の時系列的な変化(以下、「温度プロファイル」ともいう。)を概略的に表すグラフ300と、所定時間あたり又は供給される所定電力あたりの負荷132の温度変化350を図解している。
グラフ300における310は、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分であるときの負荷132の概略的な温度プロファイルを示しており、TB.P.は、エアロゾル源の沸点等を示している。温度プロファイル310は、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分であるときには、負荷132の温度が、上昇を開始した後、エアロゾル源の沸点等TB.P.に又は沸点等TB.P.の近傍おいて定常状態となることを示している。これは、最終的に、負荷132に供給される電力のほぼ全てが保持部等におけるエアロゾル源の霧化に費やされるために、供給電力による負荷132の温度上昇が生じなくなるためであると考えられる。
なお、温度プロファイル310はあくまで概略を模式的に表したものであり、実際には、負荷132の温度には、局所的な上下動が含まれ、図示されていない何らかの過渡的変化が生じる場合もあることに留意されたい。これらの過渡的変化は、負荷132において一時的に発生し得る温度の偏りや、負荷132の温度そのものや負荷132の温度に相当する電気的なパラメータを検出するセンサなどに生じるチャタリングなどによって生じ得る。
グラフ300における320は、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分でないときの負荷132の概略的な温度プロファイルを示している。温度プロファイル320は、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分でないときには、負荷132の温度が、上昇を開始した後、エアロゾル源の沸点等TB.P.よりも高い平衡温度Tequi.において定常状態となる場合があることを示している。これは、最終的に、負荷132に印加される電力による昇温と、負荷132付近の物質(負荷132の周りの気体や、エアロゾル吸引器100の構造の一部等を含む)への熱移動による降温と、場合によっては、エアロゾル基材116B又は保持部130における少量のエアロゾル源の気化熱による降温とが釣り合うためであると考えられる。なお、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分でないときには、エアロゾル基材116B又は保持部130におけるエアロゾル源の残量や貯留部116Aにおけるエアロゾル源の残量(保持部130へのエアロゾル源の供給速度に影響を与えうる。)、エアロゾル基材116B又は保持部130におけるエアロゾル源の分布等に応じて、負荷132は異なる温度で定常状態となる場合があることが確認されている。平衡温度Tequi.は、そのような温度のうちの1つ、好ましくは、そのような温度のうちの1つであって、最も高い温度(エアロゾル基材116B又は保持部130におけるエアロゾル源の残量が完全にゼロであるときの温度)ではない温度である。なお、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分でない場合、負荷132の温度が定常状態にならないときがあることも確認されているが、このときであっても、負荷132の温度がエアロゾル源の沸点等TB.P.よりも高い温度に達することに変わりはない。
以上に述べた保持部等におけるエアロゾル源が十分であるとき及び十分でないときの負荷132の概略的な温度プロファイルに基づくと、基本的には、負荷132の温度が、エアロゾル源の沸点等TB.P.以上平衡温度Tequi.以下の所定の温度閾値Tthreを越えたか否かを判定することによって、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分であること又は十分でないこと(即ち、不足又は枯渇していること)を判断可能である。
所定時間あたりの負荷132の温度変化350は、グラフ300における時点t1から時点t2までの間の所定時間Δtあたりの負荷132の温度変化を示している。360及び370は、それぞれ、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分であるとき及び十分でないときの温度変化に対応する。温度変化360は、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分であるときには、負荷132の温度が、所定時間ΔtあたりΔTsatだけ上昇することを示している。また、温度変化370は、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分でないときには、負荷132の温度が、所定時間ΔtあたりΔTsatより大きなΔTdepだけ上昇することを示している。なお、ΔTsat及びΔTdepは、所定時間Δtの長さにより変化し、また、長さを固定したとしても、t1(及びt2)を変化させると変化する。以下、ΔTsat及びΔTdepは、ある長さの所定時間Δtにおいてt1(及びt2)を変化させたときにとりうる最大の温度変化であるものとする。
以上に述べた保持部等におけるエアロゾル源が十分であるとき及び十分でないときの負荷132の所定時間あたりの温度変化に基づくと、基本的には、所定時間Δtあたりの温度変化が、ΔTsat以上ΔTdep以下の所定の温度変化閾値ΔTthreを越えたか否かを判定することによっても、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分であること又は十分でないこと(即ち、不足又は枯渇していること)を判断可能である。
なお、所定時間Δtあたりの温度変化に代えて、負荷132に供給される所定電力ΔWあたりの負荷132の温度変化を用いて、保持部等におけるエアロゾル源の残量が十分であること又は十分でないことを判断できることが理解されるであろう。
3 基本的原理に係る問題点
3−1 負荷132の抵抗値と温度の相関について
式(3)により負荷132の温度THTRを取得する場合、上述したように、予め、所定の基準温度Trefであるときの負荷132の抵抗値を基準抵抗値Rrefとして取得し、記憶しておかねばならない。
しかしながら、ヒータの個体差により、同じ温度であるときの負荷132の抵抗値は、個体ごとに異なる場合がある。従って、基準温度Trefであるときの、あるヒータにおける予め取得された負荷132の抵抗値と、別のヒータおける負荷132の抵抗値との間には、製品公差による誤差εproductが存在しうる。
また、同一のヒータであったとしても、劣化その他の様々な理由により、例えば工場出荷時に予め取得された、基準温度Trefであるときの負荷132の抵抗値と、使い込まれた後の基準温度Trefであるときの負荷132の抵抗値との間には、経時変化による誤差εdeteriorationが存在しうる。
更には、予め基準抵抗値として抵抗値を取得したときに、実際には負荷132の温度が基準温度Trefからずれていた場合には、予め取得された当該抵抗値と、正確に基準温度Trefであるときの負荷132の抵抗値との間には、温度のずれによる誤差εtemperatureが存在しうる。
以上を踏まえると、予め取得された基準抵抗値Rrefと、基準抵抗値Rrefを予め取得したヒータではないヒータにおける、ある時点(当該基準抵抗値Rrefを予め取得した時点より後である。)での、正確に基準温度Trefであるときの抵抗値との間には、以下のような誤差εが存在しうる。
Figure 2020171252
式(4)における|εproduct|と|εtemperature|と|εdeterioration|は、それぞれ製品公差による誤差が取り得る最大値と温度のずれによる誤差の取り得る最大値と経時変化による誤差が取り得る最大値を示している。|εproduct|と|εtemperature|と|εdeterioration|のそれぞれは正の値も負の値も取り得るため、誤差εの絶対値は、|εproduct|と|εtemperature|と|εdeterioration|の総和以下となる。誤差εを考慮して式(3)を書き直すと、以下のように表せる。
Figure 2020171252
なお、誤差εは、正の値も負の値も取り得る点に留意されたい。ここで、R refは、式(3)により負荷132の温度を取得しようとしているヒータにおける、抵抗値RHTRを取得した時点での、正確に基準温度Trefであるときの抵抗値(以下、「真の基準抵抗値」という。)である。なお、予め取得された基準抵抗値Rrefと真の基準抵抗値R refとの関係は以下の通りである。
Figure 2020171252
式(5)によれば、誤差εが大きな正の値を持つと、当該式により計算される負荷132の温度THTRが真値より低くなってしまう。逆に、誤差εが大きな負の値を持つと、当該式により計算される負荷132の温度THTRが真値より高くなってしまう。
従って、原則的には、式(3)に用いられる予め取得された基準抵抗値Rrefにおいて、上述した誤差εproduct、εtemperature及びεdeteriorationの絶対値を可能な限り小さくすることが好ましい。
3−2 エアロゾル源の枯渇又は不足の判断について
ユーザによるエアロゾル吸引の速度が速い場合等には、貯留部116Aのエアロゾル源の残量は十分であるが、供給が間に合わないために、保持部130におけるエアロゾル源の残量が不足する状況が発生する。上述した基本的原理のみでは、このような状況に対処できない。
4 負荷132の温度を測定し、エアロゾル源の枯渇又は不足を判断する処理
以下、本開示の一実施形態による、負荷132の温度を測定し、エアロゾル源の枯渇又は不足の発生を判断するための処理について説明する。以下に説明する処理については、制御部106がすべてのステップを実行するものと仮定している。しかしながら、一部のステップがエアロゾル吸引器100の別のコンポーネントによって実行されてもよいことに留意されたい。
4−1 主処理の概要
図4A及び4Bは、負荷132の温度を測定し、エアロゾル源の枯渇又は不足を判断するための例示の主処理400のフローチャートである。なお、主処理400は、エアロゾル吸引器100が動作している間、繰り返されるものである。
410は、第1条件及び第2条件を満たしているかを判定するステップを示している。第1条件及び第2条件を満たしていると判定された場合、処理はステップ420に進み、そうでない場合、ステップ410を繰り返す。第1条件と第2条件については、後述する。
後述する後続のステップ450において、エアロゾル源を霧化するためにスイッチQ1がオン状態とするための信号が送信される。ステップ410により、第1条件と第2条件の少なくとも一方が満たされない場合には、ステップ450に進まず、従って、スイッチQ1をオン状態とすることが禁止されることになる。
420は、エアロゾルの生成要求を検知したかを判定するステップを示している。エアロゾルの生成要求を検知したと判定した場合、処理はステップ430に進み、そうでない場合、ステップ420を繰り返す。
制御部106は、例えば、圧力センサや流速センサ、流量センサ等から得られた情報に基づき、ユーザによる吸引開始を検知した場合に、エアロゾルの生成要求を検知したと判定してよい。より詳細には、例えば、制御部106は、圧力センサの出力値即ち圧力が所定の閾値を下回った場合に、ユーザによる吸引開始が検知されたと判定することができる。また、例えば、制御部106は、流速センサ又は流量センサの出力値即ち流速又は流量が所定の閾値を越えた場合に、ユーザによる吸引開始が検知されたと判定することができる。かかる判定手法においては、ユーザの感覚に合ったエアロゾル生成が可能なため、流速センサ又は流量センサは特に好適である。あるいは、制御部106は、これらのセンサの出力値が連続的に変化し始めた場合、ユーザによる吸引開始が検知されたと判定してもよい。あるいは、制御部106は、エアロゾルの生成を開始するためのボタンが押されたことなどに基づいて、ユーザによる吸引開始が検知されたと判定してもよい。あるいは、制御部106は、圧力センサ、流速センサ又は流量センサから得られた情報とボタンの押下の双方に基づいて、ユーザによる吸引開始が検知されたと判定してもよい。
430は、カウンタが所定のカウンタ閾値以下かを判定するステップを示している。カウンタが所定のカウンタ閾値以下である場合、処理はステップ440に進み、そうでない場合、処理は後述する図4Bのステップ464に進む。
所定のカウンタ閾値は、1以上の所定の値であってよい。ステップ430の意義については、後述する。
440は、負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせるかを判定するステップを示している。負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせると判定した場合、処理はステップ442に進み、そうでない場合、処理はステップ448に進む。ステップ440の詳細は後述する。
442は、負荷132の抵抗値を取得するために、スイッチQ2をオン状態にするための信号を送信するステップを示している。
443は、式(1)を用いる上述した原理により負荷132の抵抗値をRとして取得し、少なくとも一時的にメモリ114に記憶するステップを示している。後述するように、この抵抗値Rは、負荷132の温度と抵抗値の相関を較正するために用いられるものである。
444は、スイッチQ2をオフ状態にするための信号を送信するステップを示している。
445は、後述するステップ455において負荷132の温度を取得するために、負荷132の温度と抵抗値の相関を較正すべく、基準抵抗値Rrefを表す変数に、直前のステップ443において取得した抵抗値Rを代入するステップを示している。
448は、基準抵抗値Rrefを表す変数に、前回以前のステップ443において取得した抵抗値Rの何れか、又は、後述するカートリッジ104Aの交換時に取得した負荷132の抵抗値Rの値を代入するステップを示している。
なお、エアロゾル吸引器100の動作中に基準抵抗値Rrefを表す変数の値が保持されるのであれば、ステップ448は、基準抵抗値Rrefを表す変数の値が設定されていない場合に当該変数に抵抗値Rの値を代入し、そうでない場合に何もしないステップであってもよい。
なお、ステップ445及び448おける代入は、負荷132の温度と電気抵抗値との相関を表す後述するステップ455において用いる式によって計算される負荷132の温度THTRの精度を向上させるものであり、当該相関を較正する処理の一例である。
450は、エアロゾル源を霧化するためにスイッチQ1をオン状態にするための信号を送信するステップを示している。
451は、負荷132の抵抗値を取得するために、スイッチQ2をオン状態にするための信号を送信するステップを示しており、452は、精度よく負荷132の抵抗値を取得するために、スイッチQ1をオフ状態にするための信号を送信するステップを示している。ステップ451及び452の順序はどちらが先であっても同時であっても構わないが、スイッチに信号を送ってから実際に状態が変化するまでの遅延を考慮すると、ステップ451はステップ452よりも前であることが好ましい。
453は、式(1)を用いる上述した原理により負荷132の抵抗値をRとして取得するステップを示している。
454は、スイッチQ2をオフ状態とする信号を送信するステップを示している。
455は、式(3)を用いる上述した原理により、負荷132の温度THTRを取得するステップを示している。
460は、直前のステップ455において取得した負荷132の温度THTRをデータ構造であるリストに追加して、後で参照できるようにするステップを示している。なお、リストは例示にすぎず、ステップ460においては配列等複数のデータを保持可能な任意のデータ構造を用いてよい。なお、後述するステップ470において処理がステップ480へ進むと判断されない限り、ステップ460の処理は複数回実行される。ステップ460が複数回実行される場合、データ構造における負荷132の温度THTRは、上書きされず、ステップ460の処理が実行される回数だけ追加される。
462は、直前のステップ455において取得した負荷132の温度THTRが、所定の第1閾値未満であるかを判定するステップを示している。負荷132の温度THTRが第1閾値未満である場合、処理はステップ470に進み、そうでない場合、処理はステップ464に進む。
第1閾値は、負荷132の温度が超えた場合に、エアロゾル源の枯渇が強く疑われる温度であることが好ましく、例えば300℃である。
464は、スイッチQ1がオン状態となることを禁止するステップを示している。
このステップは、第1条件に係るフラグをメモリ114において設定するステップであってよく、このフラグは、カートリッジ104Aが交換されたときに解除されるものであってよい。即ち、この例では、第1条件はカートリッジ104Aが交換されることであり、当該フラグが解除されるまで即ちカートリッジ104Aが交換されるまで第1条件は満たされないことになり、ステップ410における判定は偽となる。
466は、通知部108上のUI(ユーザ・インターフェース)において所定の通知を行うステップを示している。
この通知は、カートリッジ104Aを交換すべきことを示す通知であってよい。
470は、エアロゾル生成要求が終了したかを判定するステップを示している。エアロゾル生成要求が終了したと判定された場合、処理はステップ480に進み、そうでない場合、処理はステップ450に戻る。
制御部106は、例えば、圧力センサや流速センサ、流量センサ等から得られた情報に基づき、制御部106がユーザによる吸引終了を検知した場合に、エアロゾル生成要求が終了したと判定してよい。ここで、例えば、制御部106は、圧力センサの出力値即ち圧力が所定の閾値を越えた場合に、ユーザによる吸引終了が検知されたと、換言すればエアロゾルの生成が要求されていないと判定することができる。また、例えば、制御部106は、流速センサ又は流量センサの出力値即ち流速又は流量が所定の閾値を下回った場合に、ユーザによる吸引終了が検知されたと、換言すればエアロゾルの生成が要求されていないと判定することができる。なお、この閾値は、ステップ420における閾値より大きくても、当該閾値と等しくても、当該閾値より小さくてもよい。あるいは、制御部106は、エアロゾルの生成を開始するためのボタンが離されたことなどに基づいて、ユーザによる吸引終了が検知された、換言すれば、エアロゾルの生成が要求されていないと判定してもよい。あるいは、制御部106は、エアロゾルの生成を開始するためのボタンが押下されてから、所定時間が経過するなどの所定の条件が満たされたら、ユーザによる吸引終了が検知されたと、換言すればエアロゾルの生成が要求されていないと判定してもよい。
480は、負荷132の1以上の温度THTRが保持されているリストにおける最大値が、所定の第2の閾値未満かを判定するステップを示している。当該最大値が第2閾値未満である場合、処理はステップ488に進み、そうでない場合、処理はステップ482に進む。
第2閾値は、負荷132の温度が超えた場合に、エアロゾル源の枯渇が疑われるものの、供給が間に合わない等による保持部130におけるエアロゾル源の一時的な不足の可能性もある温度であることが好ましい。従って、第2閾値は第1閾値より小さくてよく、例えば250℃である。
482は、スイッチQ1がオン状態となることを一時的に禁止するステップを示している。
このステップは、第2条件に係るフラグをメモリ114において設定するステップであってよく、このフラグは、当該フラグの設定から所定時間経過したときに解除されるものであってよい。即ち、この例では、第2条件はフラグが設定されてから所定時間が経過することであり、当該フラグが解除されるまで即ち当該フラグの設定から所定時間が経過するまで第2条件は満たされないことになり、ステップ410における判定は一時的に偽となる。なお、所定時間は10秒以上、例えば11秒であってよい。
484は、通知部108上のUIにおいて所定の通知を行うステップを示している。
この通知は、エアロゾルの吸引をしばらく待つよう促す通知であってよい。
486は、カウンタをインクリメント、例えばカウンタに1を加算するステップを示している。
488は、カウンタ及びリストを初期化するステップを示している。このステップにより、カウンタは0となり、リストは空となってよい。
本実施形態においては、エアロゾル生成要求が終了した後のステップ480において、負荷132の温度THTRと第2閾値を比較している。本実施形態に代えて、エアロゾル生成要求が終了する前に負荷132の温度THTRと第2閾値を比較してもよい。この場合、負荷132の温度THTRが第2閾値以上と判断された場合、エアロゾル生成要求が終了するまで、負荷132の温度THTRと第2閾値の比較をこれ以上行わなくてもよい。
4−2 補助処理の概要
図5は、主処理400を補助する例示の処理500のフローチャートである。補助処理500は、主処理400と同時に又は並列に実行することができる。
510は、カートリッジ104Aの交換を検知したかを判定するステップを示している。カートリッジの交換を検知した場合、処理はステップ520に進み、そうでない場合、ステップ510を繰り返す。
520は、負荷132の抵抗値を取得するために、スイッチQ2をオン状態にするための信号を送信するステップを示している。
530は、式(1)を用いる上述した原理により負荷132の抵抗値をRとして取得し、少なくとも一時的にメモリ114に記憶するステップを示している。
540は、スイッチQ2をオフ状態にするための信号を送信するステップを示している。
550は、処理400において使用される上述したカウンタ及びリストを初期化するステップを示している。
4−3 負荷132の抵抗値Rについて
負荷132は、カートリッジごとに含まれるヒータに含まれるものである。ステップ530における抵抗値Rは、接続されたカートリッジが含む負荷132について取得されたものであり、ステップ455における温度THTRは、接続された当該カートリッジが含む負荷132について取得されるものである。従って、抵抗値Rを基準抵抗値Rrefとして用いることにより、当該基準抵抗値Rrefにおける製品公差による誤差εproductがゼロとなる。
4−4 負荷132の抵抗値Rについて
ステップ443における負荷132の抵抗値Rの取得は、ステップ530における抵抗値Rの取得よりも後に実行されるものである。加えて、ステップ443は、エアロゾルを生成する直前のステップである。従って、抵抗値Rを基準抵抗値Rrefとして用いれば、抵抗値Rを用いるよりも、当該基準抵抗値Rrefにおける経時変化による誤差εdeteriorationが小さくなる。
また、抵抗値Rを基準抵抗値Rrefとして用いることは、当該基準抵抗値Rrefにおける製品公差による誤差εproductをゼロとすることにもなる。
なお、ステップ443における負荷132の抵抗値Rの取得は、エアロゾル生成要求の検知中に行われるものであるから、エアロゾル生成要求の検知を契機としたものの例である。
4−5 負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせるかの判定について
温度のずれによる誤差εtemperatureは、負荷132の温度が基準温度Tref近傍にあるときに基準抵抗値を取得することによって小さくなる。即ち、ステップ440において負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせると判定された場合のステップ443において負荷132の抵抗値Rを取得し、当該抵抗値Rを基準抵抗値Rrefとして用いることは、当該基準抵抗値Rrefにおける温度のずれによる誤差εtemperatureを小さくすることを目的とするものでもある。
以下、負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせるかの判定の例について説明する。
図6は、負荷132に対する加熱即ち給電を停止してからの負荷132の温度の時間変化を表すグラフ600である。グラフ600の横軸は負荷132への給電を停止してからの時間を示し、縦軸は負荷132の温度を示している。610は、エアロゾル源の残量が十分であるときの負荷132の例示の温度変化を示すプロットであり、620は、エアロゾル源の残量が十分でないときの負荷132の例示の温度変化を示す3つのプロットを示している。
グラフ600は、負荷132への給電を停止してから十分な時間が経過すれば、負荷132の温度は室温TR.T.に戻ることを示している。従って、基準温度Trefを室温TR.T.とすれば、負荷132への通電が停止してからより長い時間が経過した後に取得した負荷132の抵抗値を基準抵抗値Rrefとして用いることにより、温度のずれによる誤差εtemperatureはより小さくなる傾向がある。
従って、基準温度Trefをエアロゾル吸引器100の使用が想定される環境に基づく温度、例えば室温TR.T.とした場合、ステップ440における負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせるかの判定は、ステップ420においてエアロゾルの生成要求を検知するまでの経過時間であって、前回実行したステップ470においてエアロゾルの生成要求の検知が終了するか、又は、前回実行したステップ452により負荷132への電力量の給電が終了してからの経過時間に基づくものであってよい。
なお、エアロゾル吸引器100の使用が想定される環境はエアロゾル吸引器100を持つユーザを含んでいてよい。従って、エアロゾル吸引器100の使用が想定される環境に基づく温度は、ユーザからエアロゾル吸引器100へと伝わる体温又は呼気の温度を考慮した温度であってもよい。
ここで、出願人の実験によれば、負荷132への給電が停止してから10000ms即ち10s経過した時点での負荷132の抵抗値を基準抵抗値Rrefとし、基準温度Trefを室温TR.T.に設定して式(3)により取得した負荷132の温度THTRは、上に説明した原理によりエアロゾル源の不足又は枯渇を判断する目的では十分な精度があることが判明した。重要なことは、負荷132への給電が停止してから10s経過した時点の負荷132の温度は厳密には室温TR.T.にはなく、T’R.T.にあったということである。即ち、基準抵抗値Rrefを取得する際の負荷132の温度は、上に説明した原理によりエアロゾル源の不足又は枯渇を判断する目的では、厳密に基準温度Trefにあることを要しない。即ち、負荷132の温度THTRがT’R.T.と等しくなったこと、又は負荷132の温度THTRがT’R.T.近傍になったことを以って、負荷132の温度THTRが基準温度Trefにあるとみなしてもよい。
従って、ステップ440においては、上記経過時間が、負荷132を、エアロゾルを生成可能な温度から基準温度Trefにあるとみなせる温度まで冷却するために必要な時間以上である場合に、負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせると判定してよい。
なお、基準温度Trefにあるとみなせる温度は、当該温度にある負荷132の抵抗値を基準抵抗値Rrefとして用いたときに、上に説明した原理によりエアロゾル源の不足又は枯渇を判断する目的において十分な精度で未知である負荷132の温度THTR取得可能な温度であってよい。例えば、出願人の実験によれば、基準温度Trefを25℃に設定した場合に、負荷132の温度が35℃程度にあるときの負荷132の抵抗値を基準抵抗値Rrefとして用いても、上に説明した原理によりエアロゾル源の不足又は枯渇を判断する目的において十分な精度で未知である負荷132の温度THTR取得可能であった。なお、25℃は、上記実験時の室温TR.T.である。即ち、基準温度Trefにあるとみなせる温度は、基準温度Tref以上基準温度Tref+15℃以下であってよい。
また、ステップ440においては、上記経過時間が、負荷132を、エアロゾルを生成可能な温度から基準温度Trefにあるとみなせる温度まで冷却するために必要な時間以上の既定時間であって、負荷132を、エアロゾル源の枯渇時のみ到達可能な温度から基準温度Trefにあるとみなせる温度まで冷却するために必要な時間より短い既定時間以上である場合に、負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせると判定してよい。
更に、ステップ440における負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせるかの判定は、電源110に含まれる温度センサの出力に基づくものであってもよい。例えば、電源110の温度は、負荷132への給電により上昇し、当該給電の停止により低下して周囲環境の温度近傍に収束する。換言すれば、電源110の温度が低下した後にその変化が落ち着いているときには、給電の終了から十分に時間が経過していると推定できる。従って、ステップ440において負荷132の温度は基準温度Trefにあるとみなせるかの判定は、電源110に含まれる温度センサの出力に基づき、電源110の温度が低下した後にその温度変化率が所定範囲内となったかの判定であることができる。
なお、電源110の温度が低下した後にその温度変化率が所定範囲内となったときの電源110に含まれる温度センサの出力又は電源110の温度に基づき、基準温度Trefを設定してもよい。
4−6 スイッチQ1がオン状態となることの少なくとも一時的な禁止について
スイッチQ1がオン状態となることは、ステップ462において負荷132の温度が第1閾値未満であると判定されなかった場合に、ステップ464を介して第1条件が満たされるまで禁止される。また、スイッチQ1がオン状態となることは、ステップ480において負荷132の過去の1以上の温度の最大値が第2閾値未満でないと判定された場合にも、ステップ482を介して第2条件が満たされるまで禁止される。
ここで、ステップ462における判定処理は、エアロゾル生成要求の検知中即ちエアロゾル源の加熱フェーズにおいて1以上の回数、通常は複数回繰り返される一方で、ステップ480における判定処理は、エアロゾル生成要求の検知終了後即ちエアロゾル源の加熱フェーズの後のフェーズにおいて1回のみ実行される。当該後のフェーズは、エアロゾル源の加熱が終了したフェーズである。即ち、前者の処理と後者の処理とは、実行される頻度が異なる。また、前者の処理と後者の処理とは、実行のフェーズが異なる。
本実施形態においては、ステップ480における判定処理は、エアロゾル生成要求の検知終了後即ちエアロゾル源の加熱フェーズの後のフェーズにおいて1回のみ実行される。本実施形態に代えた別の実施形態において、ステップ480における判定処理は、エアロゾル生成要求の検知中即ちエアロゾル源の加熱フェーズにおいて実行されてもよい。
当該別の実施形態において、ステップ480における判定処理が否定的に判断された場合は、ステップ480における判定処理をその後は実行されなくてもよい。また当該別の実施形態において、ステップ480における判定処理が否定的に判断された場合でも、ステップ482以降の処理は、エアロゾル生成要求の検知終了後(ステップ470)の後に実行されてもよい。当該別の実施形態においても、ステップ462における判定処理とステップ480における判定処理とは、実行される頻度が異なることに留意されたい。
また当該別の実施形態において、ステップ480は、ステップ462の後且つステップ470の前に実行されてもよい。
上述したように、ユーザによるエアロゾル吸引の速度が速い場合等には、貯留部116Aのエアロゾル源の残量は十分であるが、供給が間に合わないために、保持部130におけるエアロゾル源の残量が不足する状況が発生する。このような場合、時間の経過によって保持部130におけるエアロゾル源の残量不足は解消するから、一時的にスイッチQ1のオン状態を禁止することで足りる。また、このような場合、負荷132の温度は、エアロゾル源の沸点等より大きくはなるが、定常状態とならずに不安定な挙動を示すことがある。ステップ480は、このような場合を識別するためのものであり、そのために、負荷132の過去の1以上の温度の最大値が第2閾値未満であるかを判定している。また、そのために、ステップ482を介して課される、再びスイッチQ1がオン状態となることを可能にするための第2条件は、時間経過によって満たされるような条件とすることが好ましい。
一方、エアロゾル源が本当に枯渇している場合に負荷132を加熱すると、負荷132が過熱してしまう。そのため、エアロゾル源の枯渇が強く疑われる場合には、直ちに負荷132の加熱が停止されるようにすることが好ましい。ステップ462は、このような場合を識別するためのものであり、そのために負荷132の温度が、第2閾値より大きい第1閾値未満であるかを判定している。また、そのために、ステップ464を介して課される、再びスイッチQ1がオン状態となることを可能にするための第1条件は、時間の経過によっては満たされない、本質的にエアロゾル源の枯渇が解消されることによって満たされる条件、例えば、エアロゾル源の貯留部116Aを含むカートリッジ104A自体を交換することによって満たされる条件であることが好ましい。
なお、負荷132が、第1閾値以上の温度を示さないが、多数回第2閾値以上である温度を示す場合には、供給不足によるエアロゾル源の一時的な不足ではなく、エアロゾル源が枯渇している可能性が高い。ステップ430はこのような場合を識別するためのものであり、そのために、ステップ486において、スイッチQ1をオン状態とすることが一時的に禁止された回数をカウントしている。
なお、主処理400では、ステップ462において負荷132の温度が第1閾値未満でないと1回でも判定されなかった場合、直ちにスイッチQ1がオン状態となることを禁止しているが、負荷132の温度が第1閾値未満でないと複数回判定された場合に、スイッチQ1がオン状態となることを禁止してよい。
図4Cは、負荷132の温度が第1閾値未満でないと複数回判定された場合に、スイッチQ1がオン状態となることを禁止する、別の例示の主処理400’の一部のフローチャートである。同じ符号で示されたステップは、主処理400と主処理400’とで同一である。
463は、ステップ462と同様のステップを示しているが、負荷132の温度THTRが第1閾値未満でない場合に、ステップ468に進む点が相違する。
468は、第2カウンタが所定の第2カウンタ閾値以下かを判定するステップを示している。第2カウンタが所定の第2カウンタ閾値以下である場合、処理はステップ469に進み、そうでない場合、処理はステップ464に進む。
469は、第2カウンタをインクリメント、例えば第2カウンタに1を加算するステップを示している。
スイッチQ1がオン状態となることを禁止するために必要な、負荷132の温度が第2閾値未満でないとの判定の回数(スイッチQ1をオン状態とすることが一時的に禁止された回数であってよい。)は、誤検知を低減するために、負荷132の温度が第1閾値未満でないとの判定の回数よりも大きいことが好ましい。前者の回数を後者の回数より大きくすることは、ステップ430におけるカウンタ閾値を、ステップ468における第2カウンタ閾値より大きくすることで実現することが可能である。
なお、主処理400’に対応した補助処理における、補助処理500のステップ550に対応するステップは、第2カウンタを初期化するステップを含んでいてよい。
4−7 カートリッジ交換の検知について
カートリッジ104Aが本体102に取り付けられている場合、カートリッジ104Aが含む電子回路は、本体102が含む少なくとも2つの端子を介して本体102の電子回路と電気的に接続されることになる。
カートリッジ104Aが本体102に取り付けられているときの上記端子間の抵抗値は、カートリッジ104Aが含む負荷132の抵抗値に準じた値となる一方で、カートリッジ104Aが本体102から取り外されているときの上記端子間の抵抗値は、無限大又は極めて大きな値を示すことになる。これは、カートリッジ104Aが本体102から取り外されているときは、上記端子間が空気によって絶縁されているためである。
従って、例えば、上記端子間の抵抗値が、負荷132の抵抗値に準じた値より大きな所定の値を越えた後に再び所定の値を下回ったことを検知することによって、カートリッジ104Aが交換されたことを検知可能である。
また、本体102の電子回路は、所定の電圧を印加した場合に、カートリッジ104Aが本体102に取り付けられているときの上記端子間の電位差(電圧)が、カートリッジ104Aが含む負荷132の抵抗値に準じた値となる一方で、カートリッジ104Aが本体102から取り外されているときの上記端子間の電位差(電圧)が、負荷132の抵抗値に準じた上記値より大きくなるように構成可能である。
従って、例えば、本体102の電子回路に所定の電圧を印加し、上記端子間の電位差(電圧)が負荷132の抵抗値に準じた値より大きな所定の値(一般的には、本体102の電子回路に印加された電圧以下である)を上回った後に再び所定の値を下回ったことを検知することによって、カートリッジ104Aが交換されたことを検知可能である。
5 おわりに
上述の説明において、本開示の実施形態は、エアロゾル吸引器用の制御装置及び該制御装置の動作方法として説明された。しかし、本開示が、プロセッサにより実行されると当該プロセッサに当該方法を実行させるプログラム、又は当該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体として実施され得ることが理解されよう。
以上、本開示の実施形態が説明されたが、これらが例示にすぎず、本開示の範囲を限定するものではないことが理解されるべきである。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、実施形態の変更、追加、改良などを適宜行うことができることが理解されるべきである。本開示の範囲は、上述した実施形態のいずれによっても限定されるべきではなく、特許請求の範囲及びその均等物によってのみ規定されるべきである。
100A、100B…エアロゾル生成装置
102…本体
104A…カートリッジ
104B…エアロゾル発生物品
106…制御部
108…通知部
110…電源
112A〜112D…センサ
114…メモリ
116A…貯留部
116B…エアロゾル基材
118A、118B…霧化部
120…空気取込流路
121…エアロゾル流路
122…吸口部
130…保持部
132…負荷
134…回路
202…第1回路
204…第2回路
206、210、214…FET
208…変換部
212…抵抗
216…ダイオード
218…インダクタ
220…キャパシタ

Claims (15)

  1. エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、
    エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、
    前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前の前記第1センサの出力値である第1値と、前記負荷がエアロゾルを生成可能な時の前記第1センサの出力値である第2値とに基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するよう構成される制御回路と
    を含む
    エアロゾル吸引器用の制御装置。
  2. 前記制御回路は、
    前記第1値に基づき、前記相関を較正し、
    前記較正した相関と前記第2値に基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するよう構成される、
    請求項1に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  3. 前記負荷の温度が基準温度にあるとみなせる時に前記第1値を取得した場合に、前記制御回路は、前記第1値に基づき、前記相関を較正するよう構成される、
    請求項1又は2に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  4. 前記基準温度は、前記エアロゾル吸引器の使用が想定される環境の温度に基づき、電源の温度を出力する第3センサを含み、
    前記制御回路は、前記第3センサの出力値に基づき、前記負荷が基準温度にあるとみなせるか否かを判断するよう構成される、
    請求項3に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  5. 前記基準温度は、前記エアロゾル吸引器の使用が想定される環境の温度に基づき、
    前記制御回路は、前記生成要求を検知するまでの経過時間であって、前回の前記生成要求の検知が終了するか、又は、前記負荷がエアロゾルを生成可能とするための電力量の前回の供給が終了してからの経過時間に基づき、前記相関を較正するか否かを判断するよう構成される、
    請求項3又は4に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  6. 前記経過時間がエアロゾルを生成可能な温度から前記基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間以上の場合のみ、前記制御回路は、前記相関を較正するよう構成される、
    請求項5に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  7. 前記経過時間が、エアロゾルを生成可能な温度から前記基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間以上の既定時間であって、前記エアロゾル源の枯渇時のみ到達可能な温度から前記基準温度にあるとみなせる温度まで前記負荷を冷却するために必要な時間より短い前記既定時間以上の場合のみ、前記制御回路は、前記相関を較正するよう構成される、
    請求項5に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  8. 前記基準温度にあるとみなせる温度は、前記基準温度以上前記基準温度+15℃以下である、
    請求項6又は7に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  9. 前記経過時間が10秒以上の場合のみ、前記制御回路は、前記相関を較正するよう構成される、
    請求項5から8のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置
  10. 前記負荷と電源の間に直列接続され、第1開閉器を含む第1回路と、
    前記第1回路へ並列接続され、既知抵抗と第2開閉器を含み、前記第1回路よりも電気抵抗値が高い第2回路と、を含み、
    前記制御回路は、
    前記第1開閉器と前記第2開閉器を制御可能であり、
    前記第1開閉器と前記第2開閉器のうち前記第2開閉器のみがオン状態である間に、前記第1値と前記第2値を取得するよう構成される、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のエアロゾル吸引器用の制御装置。
  11. エアロゾル吸引器の制御方法であって、前記エアロゾル吸引器に搭載された制御装置は、
    エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、
    エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、
    制御回路と
    を含み、前記制御回路が、
    前記生成要求の検知後且つエアロゾルを生成可能な電力量の前記負荷への供給前の前記第1センサの出力値である第1値を取得するステップと、
    前記負荷がエアロゾルを生成可能な時の前記第1センサの出力値である第2値を取得するステップと、
    前記第1値と前記第2値とに基づき、前記エアロゾル源の枯渇又は前記負荷の温度を判断するステップと
    を含む制御方法。
  12. エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、
    エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと、
    前記生成要求の検知を契機に取得した前記第1センサの出力値に基づき、前記相関を較正するよう構成される制御回路と
    を含む
    エアロゾル吸引器用の制御装置。
  13. エアロゾル吸引器の制御方法であって、前記エアロゾル吸引器に搭載された制御装置は、
    エアロゾル源を加熱し且つ温度と電気抵抗値が相関を持つ負荷の電気抵抗値に関する値又は電気抵抗値を出力する第1センサと、
    エアロゾルの生成要求を出力する第2センサと 制御回路と
    を含み、前記制御回路が、
    前記生成要求の検知を契機に前記第1センサの出力値を取得するステップと、
    前記第1センサの前記出力値に基づき、前記相関を較正するステップと
    を含む制御方法。
  14. 請求項11又は13に記載の制御方法をプロセッサに実行させるプログラム。
  15. 請求項1から9、及び12のいずれか1項に記載の制御装置を含むエアロゾル吸引器。
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