JP2020171104A - 電動アクチュエータ - Google Patents

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池田 良則
Yoshinori Ikeda
良則 池田
慎介 平野
Shinsuke Hirano
慎介 平野
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Abstract

【課題】錆び易い環境下で使用しても、装置全体として錆が発生するのを有効に防止できる電動アクチュエータを提供する。【解決手段】モータと、モータの駆動により生じた回転運動をモータの出力軸と平行な向きの直線運動に変換する運動変換機構とを備える電動アクチュエータである。運動変換機構は、出力軸と平行に配設されて前記直線運動を行う可動部を有する。可動部とその周囲の固定系との間に樹脂製又はゴム製のブーツが配設される。可動部におけるブーツ外側突出部を、防錆性を有する被覆部にて被覆した。【選択図】図1

Description

本発明は、電動アクチュエータに関する。
近年、車両等の省力化、低燃費化を目的とした電動化が進んでおり、例えば、自動車の自動変速機やブレーキ、ステアリング等の操作をモータなど電動機の力で行うシステムが開発され、市場に投入されている。このような用途に使用されるアクチュエータとして、電動機の回転運動を直線方向の運動に変換する電動アクチュエータが知られている。
そして、従来には、モータの駆動により生じた回転運動をモータの出力軸と平行な向きの直線運動に変換する運動変換機構を備え、運動変換機構にはモータ出力軸と平行に配設されて直線運動を行う可動部を有する直動アクチュエータが開示されている(特許文献1)。この直動アクチュエータには樹脂製又はゴム製のブーツを用いて直動アクチュエータの密封性や気密性を有する構造となっている。
すなわち、特許文献1に記載の直動アクチュエータは駆動力を発生させる駆動部と、駆動部からの回転運動を直線運動に変換する運動変換機構部と、駆動部から運動変換機構部へ駆動力を伝達する駆動力伝達部と、運動変換機構部を支持する運動変換機構支持部と、運動変換機構部の運動を出力する操作部と、運動変換機構部の駆動を防止するロック機構部とを備える。駆動部102は、モータ部と減速機構部とで構成されている。
そして、図13と図14に示すように、運動変換機構部103は、ボールねじ122で構成される。ボールねじ122は、回転体としてのボールねじナット123と、直線運動する可動部(すなわちストローク部)であるボールねじ軸124と、多数のボール125、及び循環部材としてのこま126とで構成されている。ボールねじナット123の内周面とボールねじ軸124の外周面にそれぞれ螺旋状溝123a,124aが形成されている。両螺旋状溝123a,124aの間にボール125が充填され、こま126が組み込まれ、これにより2列のボール125が循環する。この場合、ボールねじ軸124の前進方向の先端部(図1の左端部)に、操作対象を操作する操作部(アクチュエータヘッド)106が設けられている。
そして、このボールねじ軸124の周囲の一部を覆うように円筒部129が設けられ、円筒部129とボールねじ軸124の間には、アクチュエータ内部への異物侵入を防止するブーツ136が取り付けられる。ブーツ136は樹脂製又はゴム製であり、大径端部136aと小径端部136bとこれらを繋いで軸方向に伸縮する蛇腹部136cで構成されている。大径端部136aが円筒部129の外周面の取付け部位にブーツバンド137によって締め付け固定され、小径端部136bがボールねじ軸124の外周面の取付け部位にブーツバンド138によって締め付け固定される。ブーツ136の周囲にブーツカバー139が配置されている。
ところで、ボールねじ軸124における小径端部136bの装着部位には、周方向溝140が設けられ、この周方向溝140に小径端部136bが嵌合している。このため、ボールねじ軸124には、小径端部136bの軸方向両端側に段差部140a、140bが設けられる。
図面上右側の段差部140a(アクチュエータ内部側)がブーツ136が縮んだ際の小径端部136bの位置ずれを防止し、図面上左側の段差部140b(アクチュエータ外部側)がブーツ136が伸びた際の小径端部136bの位置ずれを防止する。
図13はブーツカバー139側にボールねじ軸124が引っ込んだ状態であり、ブーツ136の蛇腹部136cが縮んだ状態となっている。また、図14はボールねじ軸124が突出した状態であり、ブーツ136の蛇腹部136cが伸びている。
特開2017−184481号公報
しかしながら、ブーツ外側に突出したボールねじ軸124の出力部(操作部)106は、外部環境に晒されることになる。このため、錆びやすい環境(塩水・高温多湿)では侵食してしまう。侵食された出力部をそのまま使い続けると錆び部(酸化鉄)の剥がれが周辺部に付着し故障の原因につながることや、直動性能への影響、外力に対する強度への影響が考えられ、アクチュエータの信頼性は低下する。
この様な事象を鑑み、錆びやすい環境においては出力部に防錆手段として、防錆めっきを施すことも提案できる。しかしながら、防錆めっきを施す場合、めっき工程を必要であるため、製造工程が増加し、コスト高となる。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、
錆び易い環境下で使用しても、装置全体として錆が発生するのを有効に防止できる電動アクチュエータを低コストで提供することにある。
本発明の電動アクチュエータは、モータと、前記モータの駆動により生じた回転運動を前記モータの出力軸と平行な向きの直線運動に変換する運動変換機構とを備え、前記運動変換機構は、前記出力軸と平行に配設されて前記直線運動を行う可動部を有し、前記可動部とその周囲の固定系との間に樹脂製又はゴム製のブーツが配設されている電動アクチュエータにおいて、前記可動部におけるブーツ外側突出部を、防錆性を有する被覆部にて被覆したものである。
本発明の電動アクチュエータによれば、可動部におけるブーツ外側突出部が防錆性を有する被覆部にて被覆されるものであり、このブーツ外側突出部が出力部を構成するため、出力部を防錆性を有する被覆部にて被覆することができる。しかも、可動部とその周囲の固定系との間にブーツが配設されるため、アクチュエータ内部を安定して密封することができる。
ブーツと被覆部とが一体成形品であっても、ブーツと被覆部とが別部材であり、ブーツの被覆部側端部と被覆部のブーツ側端部とが隙間なく連結されているものであってもよい。また、前記ブーツと被覆部とが別部材である場合、ブーツの被覆部側端部と前記被覆部のブーツ側端部とが重ね合され、この重ね合わせ部をブーツバンドにより締め付け固定するようにできる。ブーツと被覆部とが同一材質であってもよい。
被覆部は、可動部の突出端面を覆う底部を有するチューブ体にて構成されているものであっても、可動部に連結用の孔部が形成され、この孔部に防錆性を有する環状部材が内嵌されているものであってもよい。
ブーツは、可動部に外嵌される可動部側取付部と、前記固定系に外嵌される固定側取付部と、可動部側取付部と固定側取付部とを連結する蛇腹部とからなり、前記可動部に、可動部側取付部の軸方向内方側端縁が係止する位置決め用の段付部を形成したものであってもよい。
このように、ブーツの可動部側取付部のアクチュエータ内部側の位置決め用の段付部を形成したものでは、ブーツをブーツ外側突出部の突出端から嵌入させて行けば、段付部にブーツの可動部側取付部の軸方向内方側端縁が係止して、この可動部側取付部の位置決めがなされる。
出力部を防錆性を有する被覆部にて被覆することができる。しかも、可動部とその周囲の固定系との間にブーツが配設されるため、アクチュエータ内部を安定して密封することができる。このため、錆び易い環境下においても、全体として錆が発生するのを有効に防止できる電動アクチュエータを提供することができる。しかも、出力部を防錆性を有する被覆部にて被覆するものであるので、防錆めっきする必要がないので、生産性の向上及び低コストを図ることができる。
本発明の電動アクチュエータの縦断面図である。 図1のZ−Z線断面図である。 歯車減速機構を示す簡略図である。 伝達ギヤ機構を示す断面図である。 図1のY−Y線断面図である。 ブーツと被覆部との斜視図である。 ボールねじ軸の出力部を示す斜視図である。 ロック部材と滑りねじナットとの斜視図である。 電動アクチュエータの制御ブロック図である。 電動アクチュエータの他の制御ブロック図である。 ブーツと被覆部との他の実施形態を示す断面図である。 ブーツと被覆部との別の実施形態を示す断面図である。 従来の電動アクチュエータを示し、ブーツが縮んだ状態の縦断面図である。 従来の電動アクチュエータを示し、ブーツが伸びた状態の縦断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1と図2は本発明の実施形態である電動アクチュエータ1を示し、この電動アクチュエータ1は、駆動力を発生させる駆動部2と、駆動部2からの回転運動を直線運動に変換する運動変換機構部3と、駆動部2から運動変換機構部3へ駆動力を伝達する駆動力伝達部4と、運動変換機構部3を支持する運動変換機構支持部5と、運動変換機構部3の運動を出力する操作部6と、運動変換機構部の駆動を防止するロック機構部7とを備える。駆動部2は、モータ部8と減速機構部9とで構成されている。
電動アクチュエータ1を構成する各部分は、それぞれケースを有し、各ケース内に構成部品が収容されている。具体的に、モータ部8は、駆動力発生用のモータ(駆動用モータ10)を収容するモータケース11を有し、減速機構部9は、減速ギヤ機構16を収容する減速ギヤケース17を有する。また、駆動力伝達部4は、伝達ギヤ機構28を収容する伝達ギヤケース29を有し、運動変換機構支持部5は、支持軸受40を収容する軸受ケース41を有する。本実施形態では、モータ部8と減速機構部9、減速機構部9と駆動力伝達部4、駆動力伝達部4と運動変換機構支持部5は、互いにケースごと連結分離可能に構成されている。さらに、軸受ケース41に対しては、軸ケース50が連結分離可能に構成されている。以下、電動アクチュエータ1を構成する各部の詳細な構成について説明する。
モータ部8は主に、運動変換機構部3を駆動させるための駆動用モータ(例えばDCモータ)10と、駆動用モータ10を収容するモータケース11とで構成されている。モータケース11は、内部に駆動用モータ10が収容される有底円筒状のケース本体12と、ケース本体12の底部から外部に突出する突出部13とを有する。突出部13は、ケース本体12の内部空間と連通する孔部13aが形成されている。この孔部13aは、封止部材14によって封止されている。
図1に示すように、減速機構部9は主に、駆動用モータ10の駆動力を減速して出力する減速ギヤ機構16と、減速ギヤ機構16を収容する減速ギヤケース17とで構成されている。減速ギヤ機構16は、複数の歯車等からなる遊星歯車減速機構18で構成される。
遊星歯車減速機構18は、図3に示すように、リングギヤ55と、サンギヤ56と、複数の遊星ギヤ57と、遊星ギヤキャリア58から構成される。リングギヤ55の中央には、サンギヤ56が配置され、サンギヤ56には駆動用モータ10の出力軸10aが圧入嵌合されている。また、リングギヤ55とサンギヤ56との間には複数の遊星ギヤ57がこれらと噛み合うように配置されている。各遊星ギヤ57は、遊星ギヤキャリア58によって回転可能に保持されている。
遊星歯車減速機構18は、駆動用モータ10が回転駆動すると、駆動用モータ10の出力軸10aに連結されたサンギヤ56が回転し、これに伴って各遊星ギヤ57が自転しながらリングギヤ55に沿って公転する。そして、この遊星ギヤ57の公転運動により遊星ギヤキャリア58が回転する。これにより、駆動用モータ10の回転が減速されて伝達され、回転トルクが増加する。このように、遊星歯車減速機構18を介して駆動力が伝達されることで、電動アクチュエータ1の出力が大きく得られるようになり、駆動用モータ10の小型化を図ることが可能である。
運動変換機構部3は、図1に示すように、本実施形態ではボールねじ22で構成される。ボールねじ22は、回転体としてのボールねじナット23と、直線運動する可動部(すなわちストローク部)であるボールねじ軸24と、多数のボール25、及び循環部材としてのこま26とで構成されている。ボールねじナット23の内周面とボールねじ軸24の外周面にそれぞれ螺旋状溝23a,24aが形成されている。両螺旋状溝23a,24aの間にボール25が充填され、こま26が組み込まれ、これにより2列のボール25が循環する。この場合、ボールねじ軸24の前進方向の先端部(図1の左端部)に、操作対象を操作する操作部(アクチュエータヘッド)6が設けられている。
ボールねじナット23は、駆動用モータ10で発生させた駆動力を受けて正逆何れかの方向に回転する。一方、ボールねじ軸24は、その後端部(図1の右端部)に設けられた回転規制部材としてのピン27が、軸ケース50の内周面に設けられた軸方向案内溝(図示省略)に嵌入することによって、回転が規制される。
ボールねじナット23が回転すると、これに伴って複数のボール25が螺旋状溝23a,24aに沿って移動しながら循環部材(こま26)を介して循環し、ボールねじ軸24が軸ケース50の案内溝(図示省略)に沿って軸方向に進退する。このように、ボールねじ軸24が進退することで、駆動用モータ10からの回転運動が駆動用モータ10の出力軸10aと平行な軸方向の直線運動に変換される。そして、ボールねじ軸24の前進方向の先端部(図1の左端部)が、操作対象装置を操作する操作部(アクチュエータヘッド)6として機能する。
駆動力伝達部4は主に、駆動部2が有する駆動用モータ10から運動変換機構部3を構成するボールねじ22へ駆動力及び回転運動を伝達する伝達ギヤ機構28と、伝達ギヤ機構28を収容する伝達ギヤケース29とで構成されている。伝達ギヤ機構28は、図4に示すように、駆動側のドライブギヤ30と、これと噛み合う従動側のドリブンギヤ31、及びギヤボス32を有する。
ドライブギヤ30の回転中心部にはギヤボス32が圧入等により嵌合されている。ドライブギヤ30は、このギヤボス32を介して伝達ギヤケース29と後述する軸受ケース41それぞれに装着される2つの転がり軸受33,34によって回転可能に支持されている。一方、ドリブンギヤ31は、ボールねじナット23の外周面に圧入等により嵌合されることで固定されている。駆動用モータ10からの駆動力が遊星歯車減速機構18を介してドライブギヤ30に伝達されると、ドライブギヤ30とドリブンギヤ31との噛み合いにより上記駆動力がドリブンギヤ31に伝達される。これによりドリブンギヤ31とボールねじナット23が一体的に回転し、ボールねじ軸24がその長手方向に沿って前進又は後退する。
また、伝達ギヤケース29は、ボールねじ軸24の先端部側(図1の左側)へ突出する円筒部29gを有する。この円筒部29gは、伝達ギヤケース29内にドリブンギヤ31が収容され、これにボールねじ22が組み付けられた状態で、ボールねじ軸24の周囲を覆うように配置される部分である。円筒部29gとボールねじ軸24の間には、伝達ギヤケース29内への異物侵入を防止するブーツ36が取り付けられる。ブーツ36は樹脂製又はゴム製であり、大径端部36aと小径端部36bとこれらを繋いで軸方向に伸縮する蛇腹部36cで構成されている。上記モータケース11には、ブーツ36の周囲に配置されるブーツカバー39が一体に設けられている。
大径端部(固定側取付部)36aが円筒部29gの外周面の取付け部位(固定系)にブーツバンド37によって締め付け固定され、小径端部(可動部側取付部)36bにボールねじ軸24の先端露出部を被覆する被覆部80が連設されている。すなわち、ブーツ36は、可動部とその周囲の固定系との間に配設されている。この場合の被覆部80は、ブーツ36と一体成形品であるので、樹脂製又はゴム製とすることができる。樹脂としては、例えば、熱可塑性ポリエステルエラストマー等である。ゴムとしては、シリコーン材、CR材(クロロプレン)、VAMAC材(エチレンアクリルゴム)、CM材(塩素化ポリエチレン)等である。このため、この被覆部80及びブーツ36は防錆性を有するものである。
この場合、ボールねじ軸24の先端部には、図5〜図7に示すように、180°反対位置にそれぞれ切欠部81,81が形成され、この切欠部81,81を貫通する孔部82が設けられている。そして、この孔部82に短円筒体からなる環状部材83が嵌入され、連結穴6aが形成され、この連結穴6aを介して連結される操作対象が操作される。
環状部材83は、例えば、防錆性を有する金属(ステンレス、チタン合金、ニッケル合金等)で構成される。また、環状部材83は、切欠部間寸法よりも長く設定される。すなわち、環状部材83の軸方向長さをLとし、切欠部間寸法をWとし、各切欠量をC1、C2としたときに、L>Wとなり、L=C1+W+C2となる。そして、被覆部80をボールねじ軸24の先端露出部に被覆部80を被覆した際に、被覆部80における切欠部対応部位の端面80aと、環状部材83の開口端面83aとが同一平面上に配設されるようにしている。この場合、C1=C2としている。
運動変換機構支持部5は主に、運動変換機構部3であるボールねじ22を支持する支持軸受40と、支持軸受40を収容する軸受ケース41とで構成されている。支持軸受40は、本実施形態では、外輪42と内輪43とこれらの間に介在する複列のボール44を主要な構成要素とする背面合わせの複列アンギュラ玉軸受で構成される。
支持軸受40の固定位置は、ボールねじナット23の外周面に対して上記ドリブンギヤ31よりもボールねじ軸24の後端側(図1の右側)に圧入嵌合されている。ボールねじナット23の外周面に固定される支持軸受40とドリブンギヤ31は、ボールねじナット23のドリブンギヤ31側に設けられた規制突起23bと、支持軸受40側に装着された規制部材47によって軸方向の移動が規制される。規制部材47は、一対の半円弧状部材で構成され、これらを環状に組み合わせた状態でボールねじナット23の外周面に装着される。さらに、ボールねじナット23の外周面には、規制部材47を保持する押さえ用カラー48と、この押さえ用カラー48の軸方向の脱落を防止する止め輪49が装着される。
次に、ロック機構部7は、ロック部材60と、滑りねじナット61と、滑りねじ軸62と、ロック用駆動源としてのロック用モータ(例えばDCモータ)64とを備える。ロック用モータ64は、軸ケース50に設けられたホルダ部66内に収容される。このホルダ部66は、筒状の本体部66aと、この本体部66aの開口部を塞ぐキャップ66bとで構成される。
ロック用モータ64の出力軸64aに滑りねじ軸62が装着され、この滑りねじ軸62に滑りねじナット61が螺合している。このため、ロック用モータ64が駆動することによって、滑りねじ軸62が回転し、これによって滑りねじ軸62に螺合している滑りねじナット61はモータ64の出力軸64aの軸心方向に沿って往復動する。
また、ロック部材60は、図8に示すように、滑りねじナット61に装着される一対の取付肩部60b,60bと、この取付肩部60b,60bの駆動用モータ側に延びる本体部60aとを備える。また、本体部60aの先端部に突出片60cが形成されている。
そして、ロック部材60が前進する方向には、ドライブギヤ30が配設され、このドライブギヤ30には、ロック部材60の先端の突出片60cが係合する係合孔30aは周方向に沿って所定ピッチで複数個が配設されている。このため、いずれかの係合孔30aにロック部材60が係合することによって、ドライブギヤ30の回転が規制される。
また、軸受ケース41には、図2に示すように、ロック状態を検知するためのロックセンサ69が装着されている。ロックセンサ69は、板バネ等の弾性部材で構成された接触子69aを有する接触式センサであり、ロック部材60が前進して係合孔30aに係合されると(ロック状態になると)、ロック部材60が接触子69aを押すことで、ロック状態となったことが検知される。
さらに軸受ケース41には、図1に示すように、ロック状態から非ロックへの移行を検知するセンサ90、及び非ロック時を検知するセンサ91が装着されている。すなわち、ロック状態からロック部材60が後退し始めると、滑りねじナット61がセンサ90の接触子90aを押すことで、ロック状態から非ロック状態へ移行し始めたことをたことが検知される。そして、滑りねじナット61がセンサ91の接触子91aを押すことで、非ロック状態となったことが検知される。
上記構成のロック機構部7は、ロック部材60の先端部がドライブギヤ30の係合孔30aに係合したロック状態から、ボールねじ軸24の駆動を開始するために駆動用モータ10に電力が供給されると、ロック用モータ64にも電力が供給され、ロック用モータ64はロック部材60を後退させる方向に駆動する。これにより、滑りねじ軸62が回転し、滑りねじナット61が後退し、これと一体的にロック部材60も後退する。これにより、ロック部材60の先端部がドライブギヤ30の係合孔30aから離脱し、ロック状態が解除される。こうして、ボールねじ軸24を駆動させている間は、ロック部材60が後退した位置に保持され、ドライブギヤ30がロックされない状態に保持される。
その後、駆動用モータ10への電力供給が遮断され、ボールねじ軸24の駆動が停止すると、ロック用モータ64がロック部材60を前進する方向に駆動する。これにより、ロック部材60の先端部がドライブギヤ30の係合孔30aに係合することでロック状態となり、ドライブギヤ30の回転が規制される。
このように、ロック部材60によってドライブギヤ30の回転が規制されることで、ボールねじ軸24が進退しない状態で保持される。これにより、操作対象側からボールねじ軸24側へ外力が入力されたとしても、ボールねじ軸24の位置を所定の位置に保持しておくことができる。
すなわち、ロック部材60が係合孔30aの1つに係合してドライブギヤ30の回転を規制することで、操作対象装置側からボールねじ軸側へ外力が入力されたとしても、ボールねじ軸24の意図しない進退を防止し、その進退方向の位置を所定の位置に保持しておくことが可能である。斯かるロック部材60を備える構成は、特に位置保持が必要なアプリケーションに電動アクチュエータを適用する場合に好適である。
本実施形態では、ロック用モータ64を正逆回転させることで、ロック部材60を前進させたり後退させたりしているが、弾性部材を用いて、この弾性部材の弾発力で、ロック部材60を前進させ、ロック用モータ64を駆動させることにより、ロック部材60を後退させるようにしたり、反対に、弾性部材の弾発力で、ロック部材60を後退させ、ロック用モータ64を駆動させることにより、ロック部材60を前進させるようにしてもよい。
電動アクチュエータ1には、ボールねじ軸24に設けられた操作部6のストローク方向の位置を検出するための位置検出装置が搭載される。この位置検出装置は、ボールねじ軸24に設けられるセンサターゲットとしての永久磁石73と、ブーツ36を覆うブーツカバー39に、永久磁石のストローク方向の位置を検出するストロークセンサとしての磁気センサ70(図9参照)が配設されている。
磁気センサ70としては、任意のタイプが使用でき、その中でもホールIC、リニアホールICなどホール効果を利用して磁場の向き及び大きさを検出可能なタイプの磁気センサが好適に使用可能である。もちろん、上述のように永久磁石の向きが磁気センサ70と正対する向きから円周方向に45°ずれた状態であっても磁場の向き及び大きさを検出可能なタイプの磁気センサが望ましい。
図9に基づき、磁気センサ70を用いたフィードバック制御について説明する。目標値が制御装置100に送られると、制御装置100のコントローラ101から駆動用モータ10に制御信号が送られる。なお、この目標値は、例えば、車両上位のECU(Electronic Control Unit)に操作量が入力された際に、その操作量に基づいてECUが演算したストローク値である。
制御信号を受け取った駆動用モータ10は回転駆動を開始し、この駆動力が上記遊星歯車減速機構18、ドライブギヤ30、ドリブンギヤ31、ボールねじナット23を介してボールねじ軸24に伝達される。その結果、ボールねじ軸24が駆動用モータ10の出力軸10aと平行な向きに前進(又は後退)する。これにより、ボールねじ軸24の先端部側(アクチュエータヘッド側)に配置され、連結穴6aを介して連結される操作対象が操作される。
このとき、磁気センサ70によってボールねじ軸24のストローク値(軸方向位置)が検出される。磁気センサ70によって検知された検出値は制御装置100の比較部102に送られ、検出値と上記目標値との差分が算出される。そして、検出値が目標値と一致するようになるまで、駆動用モータ10を駆動させる。このように、磁気センサ70によって検出されたストローク値がフィードバックされてボールねじ軸24の位置が制御されることで、本実施形態の電動アクチュエータ1を、例えば、シフトバイワイヤに適用した場合、シフト位置を確実にコントロールすることができる。
以上はストロークセンサ(磁気センサ70)を電動アクチュエータ1に搭載した場合における制御例であるが、例えばストロークセンサに代えて圧用センサ103を用いたフィードバック制御を行うことも可能である。その一例を図10に基づいて説明する。
図10に示すように、この場合は、操作対象装置に圧用センサ103が設けられている。車両上位のECUに操作量が入力されると、ECUは要求される目標値(圧力指令値)を演算する。この目標値が制御装置100に送られ、コントローラ101から駆動用モータ10に制御信号が送られると、駆動用モータ10は回転駆動を開始する。これにより、ボールねじ軸24が前進し、ボールねじ軸24の先端部側(アクチュエータヘッド側)に配置される操作対象装置が加圧操作される。
このときのボールねじ軸24の操作圧力は、圧用センサ103により検出され、この検出値と目標値に基づいて、上記ストロークセンサ(磁気センサ70)を用いる場合と同様に、ボールねじ軸24の位置がフィードバック制御される。このように、圧用センサ103によって検出された圧力値がフィードバックされてボールねじ軸24の位置が制御されることで、本実施形態の電動アクチュエータ1を、例えば、ブレーキバイワイヤに適用した場合、ブレーキの液圧を確実にコントロールすることができる。
本電動アクチュエータによれば、可動部(ボールねじ軸24)におけるブーツ外側突出部(操作部6)が防錆性を有する被覆部80にて被覆されるものであり、このブーツ外側突出部が出力部を構成するため、出力部を防錆性を有する被覆部80にて被覆することができる。しかも、可動部とその周囲の固定系との間にブーツ36が配設されるため、アクチュエータ内部を安定して密封することができる。
可動部とその周囲の固定系との間にブーツ36が配設されるため、アクチュエータ内部を密封することができる。このため、錆び易い環境下においても、全体として錆が発生するのを有効に防止できる電動アクチュエータを提供することができる。しかも、出力部を防錆性を有する被覆部にて被覆するものであるので、防錆めっきする必要がないので、生産性の向上及び低コストを図ることができる。
ところで、図1に示す電動アクチュエータでは、ブーツ36と被覆部80とが一体成形品であり、ブーツ36の大径端部36aが開口した筒体となっている。このため、この被覆部80付きのブーツ36を円筒部29gに装着する場合、この大径端部36aを、ボールねじ軸24の出力部側(連結穴6aを有する側)から挿入していくことになる。このため、ボールねじ軸24には、段付部85が設けられ、この段付部85に小径端部(可動部側取付部)36bの反被覆部端(軸方向内方側端縁)36b1が係止するまで、挿入される。すなわち、段付部85がブーツ36の小径端部36bの位置決めを構成することになる。ボールねじ軸24が押し出される場合に小径端部36bの位置決めを構成する。
また、ボールねじ軸24が引込められる場合には、環状部材83が位置決めを構成する。このため、図13と図14に示す従来の電動アクチュエータでは、アクチュエータ外側の段差部140bを必要としたが、本電動アクチュエータでは、このような段差部140bを必要としない。すなわち、小径端部36bの装着部よりも先端側(アクチュエータ外側)をストレートにできる。
ところで、図1に示す電動アクチュエータでは、小径端部36bの肉厚を被覆部80の肉厚よりも大としているが、図11に示すように、小径端部36bの肉厚と被覆部80の肉厚とを同一に設定してもよい。また、逆に、被覆部80の肉厚を小径端部36bの肉厚よりも大としてもよい。
次に、図12では、ブーツ36と被覆部80との別部材で構成し、ブーツバンド38で締結している。すなわち、ブーツ36を、大径端部36aと小径端部36bと蛇腹部36cとで構成し、被覆部80を、有底筒状体からなる本体部88と、この本体部88の開口部に設けられる大径部89とからなり、この大径部89をブーツ36の小径端部36bに外嵌した状態で、この大径部89の外周面にブーツバンド38が締め付け固定される。
このように、ブーツ36と被覆部80とが別部材であっても、ブーツ36と被覆部80とが一体成形品と同様、錆び易い環境下においても、全体として錆が発生するのを有効に防止できる電動アクチュエータを提供することができる。しかも、出力部を防錆性を有する被覆部にて被覆するものであるので、防錆めっきする必要がないので、生産性の向上及び低コストを図ることができる。
すなわち、ブーツ36と被覆部80とが別部材であっても、ブーツ36の被覆部側端部と被覆部80のブーツ側端部とが隙間なく連結されているものであればよい。また、ブーツ36と被覆部80とが別部材である場合、ブーツ36と被覆部80とが防錆性を有する同一材質であっても、防錆性を有する別部材であってもよい。別部材であれば、ブーツを既存の従来のものを使用できる利点がある。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明は前記実施形態に限定されることなく種々の変形が可能であって、前記実施形態の被覆部80としては、ブーツ36と一体に成形したものであって、ブーツ36と別部材に成形したものであっても、被覆部80がチューブ体にて構成され、このチューブ体をボールねじ軸24に嵌合するものであったが、被覆部80として、チューブ体にて構成することなく、ボールねじ軸23に対して、防錆性を有する材料をコーティングするものであってもよい。コーティング方法としては、ボールねじ軸24を組み付ける前では、浸漬塗装、電着塗装、スプレー塗装、静電塗装、及びはけ塗り等の種々の公知・公用の工程で、防錆性を有する材料をコーティングすることができる。また、ボールねじ軸24を組み付けた後であっても、他の部位に影響を与えないコーティング方法があれば採用できる。
また、ブーツ36と被覆部80とが別部材である場合、図12では、被覆部80の開口部がブーツ36の小径端部36bの外径側に配設されているが、逆に被覆部80の開口部がブーツ36の小径端部36bの内径側に配設されるものであってもよい。この場合、被覆部80に大径部89を設ける必要がない。さらに、ブーツ36と被覆部80とが別部材である場合、図12に示すようなブーツバンド38を用いることなく、接着剤を用いた接着、粘着剤を用いた粘着、さらには熱溶着等であってもよい。ブーツ36の小径端部36bと被覆部80の開口部とを重ね合わせることなく、ブーツ36の小径端部36bと被覆部80の開口部とを突き合わせて、接着や粘着するものであってもよい。なお、被覆部50とボールねじ軸24とが接合一体されていても、接合一体化されていなくてもよい。
被覆部80の肉厚として、ボールねじ軸24のブーツ36からの露出部を覆って、防錆性を発揮できればよいので、使用する材質によるが、少なくとも、1mm程度あればよい。また、環状部材83の肉厚としては、被覆部80と同等程度の肉厚とすることができるは、使用する材質等に応じて、形成される連結穴6aを介して操作対象の操作が可能な強度を有する範囲で種々変更できる。
3 運動変換機構部
6a 連結穴
10 駆動用モータ
10a 出力軸
36 ブーツ
36a 大径端部(固定側取付部)
36b 小径端部(可動側取付部)
36c 蛇腹部
38 ブーツバンド
80 被覆部
83 環状部材
85 段差部

Claims (8)

  1. モータと、前記モータの駆動により生じた回転運動を前記モータの出力軸と平行な向きの直線運動に変換する運動変換機構とを備え、前記運動変換機構は、前記出力軸と平行に配設されて前記直線運動を行う可動部を有し、前記可動部とその周囲の固定系との間に樹脂製又はゴム製のブーツが配設されている電動アクチュエータにおいて、
    前記可動部におけるブーツ外側突出部を、防錆性を有する被覆部にて被覆したことを特徴とする電動アクチュエータ。
  2. 前記ブーツと前記被覆部とが一体成形品であることを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記ブーツと前記被覆部とが別部材であり、前記ブーツの被覆部側端部と前記被覆部のブーツ側端部とが隙間なく連結されていることを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記ブーツの被覆部側端部と前記被覆部のブーツ側端部とが重ね合され、この重ね合わせ部をブーツバンドにより締め付け固定したことを特徴とする請求項3に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記ブーツと前記被覆部とが同一材質であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記被覆部は、前記可動部の突出端面を覆う底部を有するチューブ体にて構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
  7. 前記可動部に連結用の孔部が形成され、この孔部に防錆性を有する環状部材が内嵌されていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
  8. 前記ブーツは、前記可動部に外嵌される可動部側取付部と、前記固定系に外嵌される固定側取付部と、前記可動部側取付部と前記固定側取付部とを連結する蛇腹部とからなり、前記可動部に、前記可動部側取付部の軸方向内方側端縁が係止する位置決め用の段付部を形成したことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の電動アクチュエータ。
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