JP2020170910A - Lvdsドライバー回路、集積回路装置、発振器、電子機器及び移動体 - Google Patents

Lvdsドライバー回路、集積回路装置、発振器、電子機器及び移動体 Download PDF

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Abstract

【課題】ハイインピーダンスモードから信号出力モードの切り替わったときのオーバーシュートの発生を防止できるLVDSドライバー回路等の提供。【解決手段】LVDSドライバー回路22は、電流源ISPと、第1入力信号IN及び第2入力信号INXが入力され第1出力信号OUT及び第2出力信号OUTXを出力する差動部24と、第1出力ノードNQ1、第2出力ノードNQ2に接続されトランジスターTSのゲートに制御電圧VCを出力することで差動出力信号のコモン電圧を設定するフィードバック制御を行うフィードバック制御回路26を含む。差動部24はハイインピーダンスモードにおいて第1出力ノードNQ1及び第2出力ノードNQ2がハイインピーダンス状態となり、信号出力モードにおいて第1出力信号OUT及び第2出力信号OUTXを出力し、ハイインピーダンスモードにおける制御電圧VCは信号出力モードにおける制御電圧VCよりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、LVDSドライバー回路、集積回路装置、発振器、電子機器及び移動体等に関する。
従来より、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)の信号方式で信号を出力するLVDSドライバー回路が知られている。特許文献1には、論理出力とハイインピーダンス出力が可能であり、異なる終端抵抗が使用された場合にも出力波形が歪まないようにするLVDSドライバー回路が開示されている。このLVDSドライバー回路は、定電流源と、出力状態を設定する出力切替回路と、ハイインピーダンス出力時に定電流源からの電流をバイパスするバイパス回路を備え、バイパス回路の中間ノードの電位を終端電圧に設定する。
特開2005−109897号公報
特許文献1のLVDSドライバー回路では、ハイインピーダンス出力時においてもバイパス回路を介して電流が流れ続けるため、信号を出力ないハイインピーダンス出力時での消費電力が増加してしまうという課題がある。
本開示の一態様は、ハイインピーダンスモード及び信号出力モードを有するLVDSドライバー回路であって、電流を供給する電流源と、前記電流源と第1ノードとの間に設けられ、差動入力信号を構成する第1入力信号及び第2入力信号が入力され、差動出力信号を構成する第1出力信号及び第2出力信号を出力する差動部と、前記第1ノードとグランドノードとの間に設けられるトランジスターと、前記第1出力信号が出力される第1出力ノードと前記第2出力信号が出力される第2出力ノードに接続され、前記トランジスターのゲートに制御電圧を出力することで、前記差動出力信号のコモン電圧を設定するフィードバック制御を行うフィードバック制御回路と、を含み、前記差動部は、前記ハイインピーダンスモードにおいて前記第1出力ノード及び前記第2出力ノードがハイインピーダンス状態となり、前記信号出力モードにおいて前記第1出力信号及び前記第2出力信号を出力し、前記ハイインピーダンスモードにおける前記制御電圧は、前記信号出力モードにおける前記制御電圧よりも大きいLVDSドライバー回路に関係する。
LVDSドライバー回路の第1の構成例の信号出力モードの説明図。 LVDSドライバー回路の第1の構成例のハイインピーダンスモードの説明図。 LVDSの差動出力信号の信号波形の説明図。 演算増幅器の構成例。 比較例のLVDSドライバー回路の構成例の説明図。 比較例のLVDSドライバー回路の動作を説明する信号波形例。 本実施形態のLVDSドライバー回路の動作を説明する信号波形例。 LVDSドライバー回路の第2の構成例の説明図。 LVDSドライバー回路の第3の構成例の信号出力モードの説明図。 LVDSドライバー回路の第3の構成例のハイインピーダンスモードの説明図。 本実施形態の集積回路装置の構成例。 出力回路の構成例。 PECLのドライバー回路の説明図。 HCSLのドライバー回路の説明図。 CMOSのドライバー回路の説明図。 発振器の第1の構造例。 発振器の第2の構造例。 電子機器の構成例。 移動体の構成例。
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲の記載内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
1.LVDSドライバー回路
図1、図2に本実施形態のLVDSドライバー回路22の第1の構成例を示す。本実施形態のLVDSドライバー回路22は信号出力モードとハイインピーダンスモードを有しており、図1は信号出力モードでの状態を示し、図2はハイインピーダンスモードでの状態を示している。
図1、図2のLVDSドライバー回路22は、電流を供給する電流源ISPと、差動部24と、トランジスターTSと、フィードバック制御回路26と、スイッチSWA、SW5を含む。
電流源ISPは、電源電圧であるVDDのノードと、ノードN2との間に設けられ、差動部24に電流を供給する。電流源ISPは、例えばゲートにバイアス電圧が入力されるP型のトランジスターなどにより実現できる。
差動部24は、電流源ISPとノードN1との間に設けられる。ノードN1は第1ノードである。具体的には差動部24は、電流源ISPの電流供給ノードであるノードN2と、トランジスターTSのドレインが接続されるノードN1との間に設けられる。差動部24は、例えばトランジスターTA1、TA2、TA3、TA4を含む。また差動部24は、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4を含むことができる。そして差動部24は、差動入力信号を構成する入力信号IN及び入力信号INXが入力され、差動出力信号を構成する出力信号OUT及び出力信号OUTXを出力する。入力信号IN、INXは、各々、第1入力信号、第2入力信号であり、出力信号OUT、OUTXは、各々、第1出力信号、第2出力信号である。入力信号INと入力信号INXは差動入力信号を構成しており、平衡伝送される信号である。出力信号OUTと出力信号OUTXは差動出力信号を構成しており、平衡伝送される信号である。例えば入力信号IN、出力信号OUTは正極性側の信号であり、入力信号INX、出力信号OUTXは負極性側の信号である。ここでXは負論理であることを示している。
ここで出力信号OUT、OUTXは例えばクロック信号である。例えば差動出力信号は差動出力クロック信号であり、出力信号OUT、OUTXは、各々、第1出力クロック信号、第2出力クロック信号である。但し出力信号OUT、OUTXはデータ信号であってもよい。例えば差動出力信号は差動出力データ信号であってもよく、出力信号OUT、OUTXは、第1出力データ信号、第2出力データ信号であってもよい。
トランジスターTSは、ノードN1とグランドノードとの間に設けられる。例えばトランジスターTSは、N型のトランジスターであり、ノードN1にドレインが接続され、グランドノードにソースが接続される。またトランジスターTSのゲートには、フィードバック制御回路26が出力する制御電圧VCが入力される。ここでグランドノードは、グランド電圧が供給されるノードである。グランド電圧は例えば接地電位である。本実施形態ではグランドを、適宜、GNDと記載する。GNDはVSSと呼ぶこともできる。
LVDSドライバー回路22は、ノードN1とグランドノードとの間に、トランジスターTSに並列に設けられる抵抗RSを含むことができる。例えば抵抗RSの一端はトランジスターTSのドレインに接続され、抵抗RSの他端はトランジスターTSのソースに接続される。トランジスターTSと抵抗RSとによりシンク電流源ISSが構成される。これにより、トランジスターTSのオン抵抗と抵抗RSの抵抗値が合成抵抗になるようなシンク電流源ISSを実現できる。
フィードバック制御回路26は、出力信号OUTが出力される出力ノードNQ1と出力信号OUTXが出力される出力ノードNQ2に接続される。出力ノードNQ1は第1出力ノードであり、出力ノードNQ2は第2出力ノードである。そしてフィードバック制御回路26は、トランジスターTSのゲートに制御電圧VCを出力することで、出力信号OUT、OUTXで構成される差動出力信号のコモン電圧VOSを設定するフィードバック制御を行う。
例えば図3にLVDSの差動出力信号の信号波形例を示す。出力信号OUT、OUTXで構成されるLVDSの差動出力信号は、GNDを基準にしたコモン電圧VOSを中心電圧とする信号であり、振幅VODが例えば0.35Vとなる信号である。コモン電圧は例えばVOS=1.25Vである。LVDSでは、出力信号OUTの出力ノードNQ1と出力信号OUTXの出力ノードNQ2との間に、100Ωの不図示の外部負荷が接続される。この100Ωの外部負荷に、電流源ISPからの3.5mAの電流が流れることで、差動出力信号の振幅VODが0.35Vになる。
そしてフィードバック制御回路26は、図3のコモン電圧VOSを設定するための基準電圧VREFを用いて、差動部24の出力ノードNQ1の電圧と出力ノードNQ2の電圧の中間電圧が、コモン電圧VOSになるようにフィードバック制御を行う。このようにすることで、基準電圧VREFによりコモン電圧VOSを設定し、コモン電圧VOSを中心電圧としたLVDSの差動出力信号を出力できるようになる。
そして本実施形態のLVDSドライバー回路22は、信号出力モードとハイインピーダンスモードを有している。信号出力モードでは図1の状態になり、ハイインピーダンスモードモードでは図2の状態になる。LVDSにより伝送される信号がクロック信号である場合には、信号出力モードはクロック出力モードになる。LVDSにより伝送される信号がデータ信号である場合には、信号出力モードはデータ出力モードになる。
具体的には差動部24は、図1の信号出力モードでは、図3に示すような出力信号OUT、OUTXを出力する。このとき図1に示すように、差動部24のスイッチSW1、SW2、SW3、SW4は全てオンになっている。
そして信号出力モードにおいて、入力信号INがHレベル(Highレベル)になり、入力信号INXがLレベル(Lowレベル)になると、差動部24のP型のトランジスターTA2及びN型のトランジスターTA3がオンになる。これにより電流源ISPからの3.5mAの電流が、トランジスターTA2から、不図示の100Ωの外部負荷を経由して、トランジスターTA3に流れる。この結果、出力信号OUTが図3の高電位側の電圧レベルVOHになり、出力信号OUTXが低電位側の電圧レベルVOLになる。ここでコモン電圧VOSは、VOHとVOLの中間電圧に対応する。
また信号出力モードにおいて、入力信号INがLレベルになり、入力信号INXがHレベルになると、差動部24のP型のトランジスターTA1及びN型のトランジスターTA4がオンになる。これにより電流源ISPからの3.5mAの電流が、トランジスターTA1から、100Ωの外部負荷を経由して、トランジスターTA4に流れる。この結果、出力信号OUTが図3の低電位側の電圧レベルVOLになり、出力信号OUTXが高電位側の電圧レベルVOHになる。
一方、差動部24は、図2のハイインピーダンスモードでは、出力ノードNQ1、NQ2がハイインピーダンス状態になる。即ち差動部24は、出力信号OUT、OUTXの出力端子である出力ノードNQ1、NQ2がハイインピーダンス状態となる出力ハイインピーダンス状態になる。具体的には図2に示すように、差動部24のスイッチSW1、SW2、SW3、SW4が全てオフになる。このようなハイインピーダンスモードに設定されることで、電流源ISPからの電流が外部負荷に流れないようになるため、消費電力を低減でき、LVDSドライバー回路22の省電力化を実現できる。またLVDSドライバー回路22がハイインピーダンスモードに設定されることで、後述の図12〜図15で説明する出力ドライバー46のPECL、HCSL又は差動CMOSなどの他のドライバー回路を動作させることが可能になる。なお、ハイインピーダンスモードへの設定は必ずしもスイッチSW1、SW2、SW3、SW4を用いる構成に限られず、例えばトランジスターTA1、TA2、TA3、TA4のゲート電圧を制御することによっても実現可能である。
以上のように本実施形態では、フィードバック制御回路26は、シンク電流源ISSとして設けられるトランジスターTSのゲートに制御電圧VCを出力することで、出力信号OUT、OUTXのコモン電圧VOSを設定するフィードバック制御を行っている。即ち出力信号OUTの電圧と出力信号OUTXの電圧の中間電圧を、コモン電圧VOSに設定するためのフィードバック制御を行っている。一方、差動部24は、図1の信号出力モードでは出力信号OUT、OUTXを出力し、図2のハイインピーダンスモードでは出力ハイインピーダンス状態になる。
そして後述の図6において詳細に説明するように、図2のハイインピーダンスモードから図1の信号出力モードに切り替わった直後に、出力信号OUT、OUTXの波形にオーバーシュートが発生してしまうという問題があることが判明した。例えば図6のA4に示すようなオーバーシュートが発生する。例えば出力信号OUT、OUTXの電圧レベルが、電源電圧付近まで跳ね上がってしまうオーバーシュートが発生する。このようなオーバーシュートが発生すると、例えば出力信号OUT、OUTXを受信する受信回路を有する集積回路装置において、最大定格をオーバーしてしまうおそれがある。
このようなオーバーシュートが発生するのは、ハイインピーダンスモードにおいて、フィードバック制御回路26が出力する制御電圧VCが、グランド電圧などの低電位電圧レベルになってしまい、シンク電流源ISSを構成するトランジスターTSがオフになってしまうことが原因である。
即ち、信号出力モードでは、出力信号OUT、OUTXの中間電圧がコモン電圧VOSに設定されるように、フィードバック制御回路26がフィードバック制御を行っている。つまり、フィードバック制御回路26が出力する制御電圧VCにより、シンク電流源ISSのトランジスターTSに流れる電流が制御されることで、出力信号OUT、OUTXの中間電圧をコモン電圧VOSに設定するフィードバック制御が行われる。
ところが、ハイインピーダンスモードにおいては、フィードバック制御回路26が出力する制御電圧VCが、グランド電圧などの低電位電圧レベルになってしまい、上記のようなフィードバック制御が働かなくなる。このため、トランジスターTSがオフになることで、シンク電流源ISSに十分な電流が流れなくなるため、出力信号OUT、OUTXの電圧レベルが、P型のトランジスターTA1、TA2等により高電位側電圧レベルに引き上げられてしまう。この結果、図6のA4に示すように、出力信号OUT、OUTXの電圧レベルが電源電圧であるVDDの電圧レベル付近まで跳ね上がるオーバーシュートが発生してしまう。フィードバック制御回路26によるフィードバック制御が正常に働くようになれば、図6のA5に示すように、出力信号OUT、OUTXの電圧レベルは、図3に示すような正常な電圧レベルの状態に戻るが、フィードバック制御が正常に働くまでには、時間を要してしまう。この結果、図6のA4のオーバーシュートが原因で、受信側の集積回路装置の最大定格レベルを越えてしまう問題が発生する。
そこで本実施形態では、ハイインピーダンスモードにおける制御電圧VCが、信号出力モードにおける制御電圧VCよりも大きくなるようにしている。例えば後述の図7のB2は、ハイインピーダンスモードでの制御電圧VCを示しており、B4は、信号出力モードでの制御電圧VCを示している。本実施形態では、図7のB2に示すハイインピーダンスモードでの制御電圧VCは、B4に示す信号出力モードでの制御電圧VCよりも大きくなっている。
このようにハイインピーダンスモードでの制御電圧VCが大きくなることで、制御電圧VCがゲートに入力されるトランジスターTSがオン状態になる。即ち、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わるタイミングから、フィードバック制御回路26によるフィードバック制御が正常に働くタイミングまでの期間において、トランジスターTSをオンにできる。これにより、当該期間においてシンク電流源ISSのトランジスターTSに十分な電流が流れるようになり、出力信号OUT、OUTXの電圧レベルが、P型のトランジスターTA1、TA2等により高電位側電圧レベルに引き上げられてしまうのを、効果的に防止できるようになる。この結果、図6のA4に示すようなオーバーシュートが発生するのを防止でき、LVDSドライバー回路22の適正な動作を実現することが可能になる。
具体的には図1、図2の第1の構成例では、VDDの電源ノードと、フィードバック制御回路26の制御電圧VCの出力ノードNCとの間にスイッチSWAが設けられている。そしてスイッチSWAは、ハイインピーダンスモードにおいては、図2に示すようにオンになり、信号出力モードにおいては、図1に示すようにオフになる。スイッチSWAのオン、オフの制御は、例えば後述する図11の制御回路50が行う。即ち制御回路50からの制御信号に基づいて、スイッチSWAのオン、オフが制御される。
このようにハイインピーダンスモードにおいて、スイッチSWAがオンになることで、制御電圧VCの出力ノードNCが、スイッチSWAを介してVDDの電源ノードに電気的に接続されるようになる。これにより、図7のB2に示すように、ハイインピーダンスモードにおいて、制御電圧VCがVDDの電源電圧レベルに設定されるようになる。従って、制御電圧VCがゲートに入力されるトランジスターTSがオンになり、トランジスターTSを介してグランド側に電流が流れるようになる。この結果、図6のA4に示すようなオーバーシュートの発生が防止される。
また前述の特許文献1のLVDSドライバー回路では、ハイインピーダンスモードにおいてもバイパス回路を介して電流が流れ続けるため、ハイインピーダンスモードでの省電力化を実現できないという問題がある。これに対して本実施形態では、ハイインピーダンスモードにおいては、例えば図2に示すようにスイッチSW1、SW2、SW3、SW4がオフになることで、電流源ISPからの電流は外部負荷に流れなくなり、外部負荷からの電流もシンク電流源ISSに流れないようになる。従って、ハイインピーダンスモードにおいて無駄な電流が流れないようになり、ハイインピーダンスモードでの省電力化を実現できるという利点がある。
2.フィードバック制御回路、差動部、演算増幅器
次にフィードバック制御回路26の構成の詳細について説明する。図1、図2のフィードバック制御回路26は、図3のコモン電圧VOSを設定するための基準電圧VREFを用いて、差動部24の出力ノードNQ1の電圧と出力ノードNQ2の電圧の中間電圧が、コモン電圧VOSになるようにフィードバック制御を行う。このようにすれば、例えば基準電圧VREF=1.25Vにすることで、出力信号OUT、OUTXのコモン電圧VOSを、例えばLVDSの仕様で決められた1.25Vに適正に設定できるようになる。
具体的にはフィードバック制御回路26は、図1、図2に示すように、差動部24の出力ノードNQ1と中間電圧の検出ノードNDとの間に直列に設けられる検出抵抗RD1及び検出スイッチSWD1と、差動部24の出力ノードNQ2と検出ノードNDとの間に直列に設けられる検出抵抗RD2及び検出スイッチSWD2を含む。検出抵抗RD1、検出スイッチSWD1は、各々、第1検出抵抗、第1検出スイッチであり、検出抵抗RD2、検出スイッチSWD2は、各々、第2検出抵抗、第2検出スイッチである。検出スイッチSWD1、SWD2は、例えばMOSのトランジスターにより実現できる。例えば検出スイッチSWD1、SWD2は、N型のトランジスターとP型のトランジスターとにより構成されるトランスファーゲートなどにより実現できる。
またフィードバック制御回路26は、アンプ回路である演算増幅器OPを含む。演算増幅器OPは、検出ノードNDでの検出電圧VMが非反転入力端子に入力され、基準電圧VREFが反転入力端子に入力される。検出電圧VMは中間電圧に対応する。非反転入力端子は第1入力端子であり、反転入力端子は第2入力端子である。そして演算増幅器OPは、シンク電流源ISSのトランジスターTSのゲートに制御電圧VCを出力する。
例えば図1の信号出力モードにおいては、フィードバック制御回路26の検出スイッチSWD1、SWD2がオンになる。そして検出抵抗RD1、RD2は同一抵抗値に設定されている。従って、検出ノードNDには、差動部24の出力ノードNQ1の電圧と出力ノードNQ2の電圧の中間電圧に対応する検出電圧VMが出力されるようになる。
そして、この検出ノードNDの検出電圧VMが、演算増幅器OPの非反転入力端子に入力され、VREF=1.25Vに設定された基準電圧VREFが、演算増幅器OPの反転入力端子に入力される。従って、演算増幅器OPの仮想接地により、中間電圧に対応する検出電圧VMと基準電圧VREFとが等しくなるように、制御電圧VCがフィードバック制御されるようになる。例えば、出力信号OUT、OUTXの中間電圧に対応する検出電圧VMが上昇して、検出電圧VMが基準電圧VREFよりも高くなると、演算増幅器OPによるフィードバック制御により、制御電圧VCが上昇する。これにより、トランジスターTSのオン抵抗が低くなり、出力信号OUT、OUTXの中間電圧が低下する。一方、検出電圧VMが低下して、検出電圧VMが基準電圧VREFよりも低くなると、演算増幅器OPによるフィードバック制御により、制御電圧VCが低下する。これにより、トランジスターTSのオン抵抗が高くなり、出力信号OUT、OUTXの中間電圧が上昇する。
このような構成の検出抵抗RD1、RD2、検出スイッチSWD1、SWD2、演算増幅器OPを設けることで、差動部24の出力ノードNQ1、NQ2の電圧の中間電圧が、出力信号OUT、OUTXのコモン電圧VOSになるようにするフィードバック制御を実現できる。
なお図1、図2では、LVDSドライバー回路22は、演算増幅器OPの非反転入力端子と、グランドノードとの間に設けられるスイッチSW5を含む。スイッチSW5は図1の信号出力モードではオフになり、図2のハイインピーダンスモードではオンになる。このようにハイインピーダンスモードにおいてスイッチSW5がオンになることで、演算増幅器OPの非反転入力端子がグランド電圧に設定されるようになる。従って、ハイインピーダンスモードにおいて、演算増幅器OPの非反転入力端子の電位が不定状態になって、動作が不安定になってしまう事態を防止できるようになる。
次に差動部24の構成の詳細について説明する。図1、図2に示すように差動部24は、トランジスターTA1、TA2、TA3、TA4と、スイッチSW1〜SW4を含む。トランジスターTA1は、電流源ISPと、第2出力ノードである出力ノードNQ2との間に設けられ、第1入力信号である入力信号INがゲートに入力されるP型のトランジスターである。トランジスターTA2は、電流源ISPと、第1出力ノードである出力ノードNQ1との間に設けられ、第2入力信号である入力信号INXがゲートに入力されるP型のトランジスターである。トランジスターTA3は、出力ノードNQ2と第1ノードであるノードN1との間に設けられ、入力信号INがゲートに入力されるN型のトランジスターである。トランジスターTA4は、出力ノードNQ1とノードN1との間に設けられ、入力信号INXがゲートに入力されるN型のトランジスターである。トランジスターTA1、TA2、TA3、TA4は、各々、第1トランジスター、第2トランジスター、第3トランジスター、第4トランジスターである。
このような構成の差動部24によれば、入力信号INがHレベル、入力信号INXがLレベルのときには、トランジスターTA2、TA3がオンになることで、電流源ISPからの電流が、トランジスターTA2から外部負荷を経由してトランジスターTA3に流れる。これにより出力信号OUTが図3の電圧レベルVOHになり、出力信号OUTXが電圧レベルVOLになる。また入力信号INがLレベル、入力信号INXがHレベルのときには、トランジスターTA1、TA4がオンになり、電流源ISPからの電流が、トランジスターTA1から外部負荷を経由してトランジスターTA4に流れる。これにより出力信号OUTが電圧レベルVOLになり、出力信号OUTXが電圧レベルVOHになる。このように、図1、図2の構成の差動部24によれば、差動入力信号を構成する入力信号IN、INXに応じて、図3に示すようなLVDSの差動出力信号を構成する出力信号OUT、OUTXを適正に出力できるようになる。
また差動部24はスイッチSW1、SW2、SW3、SW4を含む。スイッチSW1、SW2、SW3、SW4は、各々、第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ、第4スイッチである。例えばスイッチSW1、SW2はP型のトランジスターにより実現でき、スイッチSW3、SW4はN型のトランジスターにより実現できる。
そしてスイッチSW1は、電流源ISPと出力ノードNQ2との間に、トランジスターTA1と直列に設けられる。例えばスイッチSW1は、一端がノードN2に接続され、他端がトランジスターTA1のソースに接続される。スイッチSW2は、電流源ISPと出力ノードNQ1との間に、トランジスターTA2と直列に設けられる。例えばスイッチSW2は、一端がノードN2に接続され、他端がトランジスターTA2のソースに接続される。スイッチSW3は、出力ノードNQ2とノードN1との間に、トランジスターTA3と直列に設けられる。例えばスイッチSW3は、一端がトランジスターTA3のソースに接続され、他端がノードN1に接続される。スイッチSW4は、出力ノードNQ1とノードN1との間に、トランジスターTA4と直列に設けられる。例えばスイッチSW4は、一端がトランジスターTA4のソースに接続され、他端がノードN1に接続される。
なお図1、図2では、スイッチSW1、SW2が電流源ISP側に設けられ、トランジスターTA1、TA2が出力ノードNQ2、NQ1側に設けられているが、スイッチSW1、SW2を出力ノードNQ2、NQ1側に設け、トランジスターTA1、TA2を電流源ISP側に設けてもよい。またスイッチSW3、SW4がノードN1側に設けられ、トランジスターTA3、TA4が出力ノードNQ2、NQ1側に設けられているが、スイッチSW3、SW4を出力ノードNQ2、NQ1側に設け、トランジスターTA1、TA2をノードN1側に設けてもよい。
このようなスイッチSW1、SW2、SW3、SW4を設ければ、例えば図1の信号出力モードでは、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4がオンになることで、電流源ISPとトランジスターTA1、TA2が電気的に接続され、トランジスターTA3、TA4とシンク電流源ISSが電気的に接続されるようになる。これにより図3に示すようなLVDSの信号伝送が可能になる。一方、図2のハイインピーダンスモードでは、SW1、SW2、SW3、SW4がオフになることで、電流源ISPと出力ノードNQ1、NQ2との間や、出力ノードNQ1、NQ2とシンク電流源ISSとの間が、電気的に非接続になる。これにより、差動部24の出力ノードNQ1、NQ2がハイインピーダンス状態になり、ハイインピーダンスモードを実現できるようになる。またスイッチSW1、SW2、SW3、SW4がオフになることで、電流源ISPからの電流は外部負荷に流れないようになり、外部負荷からの電流もシンク電流源ISSに流れないようになり、ハイインピーダンスモードでの省電力化を実現できるようになる。またLVDSドライバー回路22が出力ハイインピーダンス状態になることで、後述の図12〜図15で説明する出力ドライバー46に設けられるPECL、HCSL又は差動CMOSなどの他のドライバー回路を、適正に動作させることが可能になる。
なお本実施形態では、図2のハイインピーダンスモードにおいて、トランジスターTA2及びトランジスターTA3がオンになり、トランジスターTA1及びトランジスターTA4がオフになる。このようにすれば、ハイインピーダンスモードにおいて、差動部24の出力ノードNQ1が、VDDの電圧レベルであるHレベルに設定され、出力ノードNQ2が、GNDの電圧レベルであるLレベルに設定されるようになる。従って、例えばハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わったときに、出力信号OUTがHレベルとなり、出力信号OUTXがLレベルとなる状態で信号出力を開始できるようになり、信号出力が不安定になってしまう事態を防止できる。
なお、ハイインピーダンスモードにおいて、トランジスターTA1及びトランジスターTA4がオンになり、トランジスターTA2及びトランジスターTA3がオフになってもよい。このようにすればハイインピーダンスモードにおいて、差動部24の出力ノードNQ1がLレベルに設定され、出力ノードNQ2がHレベルに設定されるようになる。従って、例えばハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わったときに、出力信号OUTがLレベルとなり、出力信号OUTXがHレベルとなる状態で信号出力を開始できるようなる。
次に演算増幅器OPの構成の詳細に説明する。図4に演算増幅器OPの構成例を示す。演算増幅器OPは、電流源ISBとトランジスターTB1、TB2、TB3、TB4を含む。電流源ISBは、VDDのノードとノードNB1との間に設けられる。P型のトランジスターTB1は、ノードNB1と、制御電圧VCが出力されるノードNB2と間に設けられ、ゲートに基準電圧VREFが入力される。N型のトランジスターTB2は、ノードNB2とグランドノードであるノードNB4との間に設けられる。P型のトランジスターTB3は、ノードNB1と、ノードNB3と間に設けられ、ゲートに検出電圧VMが入力される。N型のトランジスターTB4は、ノードNB3とノードNB4との間に設けられる。トランジスターTB2、TB4のゲートはノードNB3に接続され、カレントミラーの接続になっている。
次に本実施形態の詳細な動作について説明する。まず図5、図6を用いて本実施形態の比較例のLVDSドライバー回路122について説明する。図5の比較例のLVDSドライバー回路122では、図1、図2のスイッチSWAやスイッチSW5は設けられていない。このためハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わった後に、オーバーシュートが発生する。例えば図6は比較例のLVDSドライバー回路122の動作を説明する信号波形例である。信号MDSWはモード切替信号であり、信号MDSWがLレベルのときにハイインピーダンスモードになり、信号MDSWがHレベルのときに信号出力モードになる。そして図6のA1に示すように、信号MDSWがLレベルからHレベルになることで、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わることになる。
信号MDSWがLレベルであり、ハイインピーダンスモードに設定されている場合には、図5に示すようにスイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SWD1、SWD2がオフになる。そして例えば演算増幅器OPの非反転入力端子の電位が不定レベルになり、演算増幅器OPが出力する制御電圧VCは、図6のA2に示すように0V付近の電圧になってしまう。そして制御電圧VCが、このように0V付近の電圧になると、シンク電流源ISSのトランジスターTSはオフになる。そして、この状態で、A1に示すように信号MDSWがLレベルからHレベルになり、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わると、フィードバック制御回路26によるフィードバック制御は直ぐには働かず、A3に示すように制御電圧VCは0V付近の電圧から徐々に上昇して行く。そして制御電圧VCが、トランジスターTSのしきい値電圧を超えるタイミングまでの期間においては、トランジスターTSがオフになり、シンク電流源ISS側に十分な電流が流れなくなるため、A4に示すようなオーバーシュートが発生してしまう。例えばシンク電流源ISS側に十分に電流が流れないことにより、出力信号OUT、OUTXの電圧レベルが、P型のトランジスターTA1、TA2等により高電位側電圧レベルに引き上げられてしまう。このオーバーシュートにより、出力信号OUT、OUTXの電圧レベルが、例えばVDDの電圧レベル付近まで跳ね上がってしまい、受信側の集積回路装置の最大定格を越えてしまうなどの問題が生じる。なお、制御電圧VCがトランジスターTSのしきい値電圧を超えて、フィードバック制御回路26によるフィードバック制御が正常に働くようになると、出力信号OUT、OUTXがA5に示すような信号状態になり、LVDSの適正な信号伝送が行われるようになる。
図7は本実施形態のLVDSドライバー回路22の動作を説明する信号波形例である。図7のB1に示すように、モード切替信号である信号MDSWがLレベルからHレベルに変化すると、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わる。ここで信号MDSWは、例えば後述の図11の制御回路50が出力する。更に具体的には制御回路50は、信号MDSWに基づくスイッチ信号を、スイッチSW1、SW2、SW3、SW4、SWD1、SWD2、SWA、SW5に出力して、これらのスイッチのオン、オフを制御する。そして信号MDSWがLレベルであり、ハイインピーダンスモードに設定されると、図2に示すようにスイッチSW1、SW2、SW3、SW4がオフになり、差動部24の出力ノードNQ1、NQ2はハイインピーダンス状態になる。またフィードバック制御回路26の検出スイッチSWD1、SWD2がオフになり、検出電圧VMの検出は行われない。そしてスイッチSW5がオンになることで、演算増幅器OPの非反転入力端子がグランド電圧である0Vに設定され、演算増幅器OPの非反転入力端子の電位が不定状態になるのが防止される。
そして本実施形態ではハイインピーダンスモードにおいて、図2に示すようにスイッチSWAがオンになる。これにより図7のB2に示すように、制御電圧VCの出力ノードNCはVDDの電圧レベルに設定される。従って、トランジスターTSがオンになり、シンク電流源ISSに十分な電流が流れるようになる。
次にB1に示すように信号MDSWがLレベルからHレベルになって、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わると、B3に示すように制御電圧VCが徐々に低下して行く。そしてトランジスターTSのしきい値電圧は例えば0.4V程度であり、制御電圧VCは、このしきい値電圧を超えているため、シンク電流源ISSに十分な電流が流れるようになる。従って、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わった後においても、B4に示すように、図6のA4のオーバーシュートは発生しないようになる。そして、その後、フィードバック制御回路26のフィードバック制御が正常に働くようになると、出力信号OUT、OUTXがB5に示すような信号状態になり、図3で説明したLVDSの適正な信号伝送が行われるようになる。具体的には信号出力モードでは、図1に示すようにスイッチSW1、SW2、SW3、SW4がオンになり、差動部24による出力信号OUT、OUTXが出力可能な状態になる。また検出スイッチSWD1、SWD2がオンになることで、出力信号OUT、OUTXの中間電圧が検出電圧VMとしてモニターされ、フィードバック制御回路26によるフィードバック制御が行われる。またスイッチSWA、SW5についてはオフになる。
3.他の構成例
次に本実施形態の他の構成例について説明する。図8にLVDSドライバー回路22の第2の構成例を示す。図8の第2の構成例では、図1、図2の第1の構成例のスイッチSW1、SW2、SW3、SW4は設けられていない。即ち差動部24は、トランジスターTA1、TA2、TA3、TA4だけにより構成されている。そしてハイインピーダンスモードにおいては、図8に示すようにトランジスターTA1、TA2、TA3、TA4がオフになる。これにより、差動部24の出力ノードNQ1、NQ2がハイインピーダンス状態になり、ハイインピーダンスモードが実現される。またハイインピーダンスモードのときには、図1、図2と同様にスイッチSWAがオンになり、オーバーシュートの発生が防止される。またハイインピーダンスモードでは、図1、図2と同様に、検出スイッチSWD1、SWD2がオフになり、スイッチSW5がオンになる。一方、信号出力モードでは、検出スイッチSWD1、SWD2がオンになり、フィードバック制御回路26によるフィードバック制御が行われると共に、スイッチSWA、SW5がオフになる。
図9、図10にLVDSドライバー回路22の第3の構成例を示す。図9は信号出力モードでの状態を示し、図10はハイインピーダンスモードでの状態を示す。
図9、図10の第3の構成例では、図1、図2と同様に、フィードバック制御回路26は、制御電圧VCを出力する演算増幅器OPを含む。具体的にはフィードバック制御回路26は、コモン電圧VOSを設定するための基準電圧VREFを用いて、差動部24の出力ノードNQ1の電圧と出力ノードNQ2の電圧の中間電圧が、コモン電圧VOSになるようにフィードバック制御を行う。そしてフィードバック制御回路26には演算増幅器OPが設けられ、演算増幅器OPの非反転入力端子に、中間電圧に対応する検出電圧VMが入力され、演算増幅器OPの反転入力端子に基準電圧VREFが入力される。このようにすることで、差動部24の出力ノードNQ1の電圧と出力ノードNQ2の電圧の中間電圧が、差動出力信号のコモン電圧VOSになるようにするフィードバック制御を、演算増幅器OPの仮想接地を利用して実現できるようになる。
そしてLVDSドライバー回路22は、電源ノードと、演算増幅器OPの非反転入力端子との間に設けられるスイッチSWBを含む。具体的にはスイッチSWBは、一端がVDDの電源ノードに接続され、他端が、演算増幅器OPの非反転入力端子が接続される検出ノードNDに接続される。そしてスイッチSWBは、図9に示すように信号出力モードにおいてオフになり、図10に示すようにハイインピーダンスモードにおいてオンになる。
このようにハイインピーダンスモードにおいてスイッチSWBがオンになることで、演算増幅器OPの非反転入力端子がVDDの電源電圧レベルに設定される。これにより演算増幅器OPが出力する制御電圧VCも、図7のB2に示す場合と同様に、VDDの電源電圧レベルに設定されるようになる。そして、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わると、図7のB3に示す場合と同様に制御電圧VCが徐々に低下して行く。そして、このときに制御電圧VCは、トランジスターTSのしきい値電圧を超えているため、シンク電流源ISSに十分な電流が流れるようになり、B4と同様に、オーバーシュートは発生しないようになる。
なお、図9、図10の第3の構成例でのハイインピーダンスモードや信号出力モードにおけるスイッチSW1〜SW4、SWD1、SWD2のオン、オフの制御態様や、差動部24、フィードバック制御回路26の動作は、図1、図2の第1の構成例と同様であるため、詳細な説明は省略する。また図9、図10の第3の構成例においても、図8の第2の構成例のようにスイッチSW1〜SW4の構成を省略して、トランジスターTA1〜TA4をオフにすることでハイインピーダンスモードを実現するようにしてもよい。
4.集積回路装置
図11に本実施形態のLVDSドライバー回路22を含む集積回路装置20の構成例を示す。集積回路装置20は、発振回路30と出力回路40を含む。また本実施形態の発振器4は振動子10と集積回路装置20を含む。振動子10は集積回路装置20に電気的に接続されている。例えば振動子10及び集積回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と集積回路装置20は電気的に接続されている。
振動子10は、電気的な信号により機械的な振動を発生する素子である。振動子10は、例えば水晶振動片などの振動片により実現できる。例えば振動子10は、カット角がATカットやSCカットなどの厚みすべり振動する水晶振動片などにより実現できる。例えば振動子10は、恒温槽を備えない温度補償型水晶発振器(TCXO)に内蔵されている振動子であってもよいし、恒温槽を備える恒温槽型水晶発振器(OCXO)に内蔵されている振動子であってもよい。なお本実施形態の振動子10は、例えば厚みすべり振動型以外の振動片や、水晶以外の材料で形成された圧電振動片などの種々の振動片により実現できる。例えば振動子10として、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子や、シリコン基板を用いて形成されたシリコン製振動子としてのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用してもよい。
集積回路装置20は、IC(Integrated Circuit)と呼ばれる回路装置である。例えば集積回路装置20は、半導体プロセスにより製造されるICであり、半導体基板上に回路素子が形成された半導体チップである。
集積回路装置20は、発振回路30と出力回路40を含む。また集積回路装置20は、端子T1、T2、T3、T4、T5、T6と制御回路50と電源回路80を含むことができる。端子T1、T2、T3、T4、T5、T6は集積回路装置20の例えばパッドである。
端子T1は、振動子10の一端に電気的に接続され、端子T2は、振動子10の他端に電気的に接続される。例えば振動子10及び集積回路装置20を収納するパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて、振動子10と集積回路装置20の端子T1、T2は電気的に接続される。端子T1、T2は信号線L1、L2を介して発振回路30に電気的に接続される。
端子T3は、電源電圧VDDが供給される端子である。例えば外部の電源供給デバイスから端子T3に電源電圧VDDが供給される。端子T4は、グランド電圧であるGNDが供給される端子である。端子T5、T6は、発振回路30の発振信号OSCに基づき生成されたクロック信号CK、CKXが出力される端子である。クロック信号CK、CKXは、差動出力クロック信号を構成する第1出力クロック信号、第2出力クロック信号である。
端子T3、T4、T5、T6は、各々、発振器4の外部接続用の外部端子TE3、TE4、TE5、TE6に電気的に接続される。例えばパッケージの内部配線、ボンディグワイヤー又は金属バンプ等を用いて電気的に接続される。そして発振器4の外部端子TE3、TE4、TE5、TE6は外部デバイスに電気的に接続される。
発振回路30は振動子10を発振させる回路である。例えば発振回路30は、端子T1及び端子T2に電気的に接続され、振動子10を発振させることで発振信号OSCを生成する。例えば発振回路30は、端子T1、T2に接続される信号線L1及び信号線L2を介して振動子10を駆動して、振動子10を発振させる。例えば発振回路30は、端子T1、T2との間に設けられた発振用の駆動回路などを含む。例えば発振回路30は、駆動回路を実現するバイポーラトランジスターなどのトランジスターと、キャパシターや抵抗などの能動素子により実現できる。駆動回路は、発振回路30のコア回路であり、駆動回路が、振動子10を電流駆動又は電圧駆動することで、振動子10を発振させる。発振回路30としては、例えばピアース型、コルピッツ型、インバーター型又はハートレー型などの種々のタイプの発振回路を用いることができる。また発振回路30に、可変容量回路を設け、この可変容量回路の容量の調整により、発振周波数を調整できるようにしてもよい。可変容量回路は、バラクターなどの可変容量素子により実現できる。可変容量回路は、例えば端子T1が接続される信号線L1に電気的に接続される。発振回路30は、端子T1が接続される信号線L1に電気的に接続される第1可変容量回路と、端子T2が接続される信号線L2に電気的に接続される第2可変容量回路を有していてもよい。なお本実施形態における接続は電気的な接続である。電気的な接続は、電気信号が伝達可能に接続されていることであり、電気信号による情報の伝達が可能となる接続である。電気的な接続は能動素子等を介した接続であってもよい。
出力回路40は、発振回路30からの発振信号OSCに基づいてクロック信号CK、CKXを出力する。例えば出力回路40は、発振回路30からの発振信号OSCをバッファリングしてクロック信号CK、CKXを出力する。例えば出力回路40は、発振信号OSCの波形整形、電圧レベルのレベルシフトなども行うことができる。出力回路40は、例えば種々の信号形式でクロック信号CK、CKXを外部に出力することができる。例えば出力回路40は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)、PECL(Positive Emitter Coupled Logic)、HCSL(High Speed Current Steering Logic)、又は差動のCMOS(Complementary MOS)などの信号形式で、クロック信号CK、CKXを外部に出力する。例えば出力回路40は、LVDS、PECL、HCSL及び差動のCMOSのうちの少なくとも2つの信号形式でクロック信号を出力可能な回路であってもよい。この場合には出力回路40は、制御回路50により設定された信号形式でクロック信号を出力することになる。
制御回路50は種々の制御処理を行う。例えば制御回路50は集積回路装置20の全体の制御を行う。例えば集積回路装置20の動作シーケンスを制御する。また制御回路50は発振回路30の制御のための各種の処理を行う。また制御回路50は出力回路40や電源回路80の制御を行うこともできる。また制御回路50は、発振回路30の発振周波数の温度補償処理を行う。制御回路50は、例えばゲートアレイ等の自動配置配線によるASIC(Application Specific Integrated Circuit)の回路により実現できる。
電源回路80は、端子T3からの電源電圧VDDが供給されて、集積回路装置20の内部回路用の種々の電源電圧を内部回路に供給する。例えば電源電圧VDDそのものを供給したり、外部からの電源電圧VDDをレギュレートした電源電圧を供給する。なお集積回路装置20は温度補償機能を有していなくてもよい。この場合には発振器4はSPXO(Simple Packaged Crystal Oscillator)の発振器になる。
そして図11の集積回路装置20では、出力回路40が本実施形態のLVDSドライバー回路22を含む。そして出力回路40は、発振信号OSCに基づいて、出力信号OUTとしてクロック信号CKを出力し、出力信号OUTXとしてクロック信号CKXを出力する。クロック信号CKは第1出力クロック信号であり、クロック信号CKXは第2出力クロック信号である。
例えば図12に出力回路40の構成例を示す。出力回路40は、発振信号OSCのバッファリングなどを行うバッファー回路42と、発振信号OSCに基づくクロック信号CK、CKXの出力及び駆動を行う出力ドライバー46を含む。バッファー回路42は、例えば波形整形回路43、ディバイダー44、レベルシフター&プリドライバー45を含むことができる。波形整形回路43は、発振信号OSCの波形整形を行って、発振信号OSCに対応する矩形波の信号を出力する回路であり、インバーターIVBと、インバーターIVBの出力端子と入力端子の間に設けられる帰還用の抵抗RQを含む。ディバイダー44は、クロック分周を行う回路であり、ディバイダー44を設けることで、発振信号OSCの周波数を分周した周波数のクロック信号CK、CKXを出力できるようになる。レベルシフター&プリドライバー45は、VREG2の電源電圧レベルからVDDの電源電圧レベルへのレベルシフトや、出力ドライバー46を駆動するプリドライブを行う回路である。例えばバッファー回路42の波形整形回路43及びディバイダー44には、レギュレート電源電圧VREG2が供給され、レベルシフター&プリドライバー45には、レギュレート電源電圧VREG2及び電源電圧VDDが供給される。一方、出力ドライバー46には電源電圧VDDが供給される。VREG2は、VDD>VREG2となるレギュレート電源電圧であり、電源回路80が有するレギュレーターにより生成される。
出力ドライバー46は、LVDSドライバー回路22を含む。また出力ドライバー46は、PECLのドライバー回路、HCSLのドライバー回路、及び差動のCMOSのドライバー回路のうちの少なくとも1つのドライバー回路を含むことができる。なお、これらの複数のドライバー回路を出力ドライバー46に設ける場合に、複数のドライバー回路を構成するトランジスターの一部を、複数のドライバー回路の間で共用してもよい。
図13はPECLのドライバー回路の構成例である。このドライバー回路は、例えば15.25mAの駆動電流を流すP型のトランジスターと、差動部を構成する2つのP型のトランジスターと、出力信号OUT、OUTXのノードに5.7mAのバイアス電流を流すバイアス電流回路を構成する2つのP型のトランジスターを有する。このドライバー回路は、実際にはLV−PECL(Low Voltage Positive Emitter Coupled Logic)と呼ばれるが、本実施形態では単にPECLと記載する。PECLの差動出力信号は、高電位側の電圧がVOHとなり、低電位側の電圧がVOLとなる振幅の信号である。VOHは、VDDを基準にして負電位側に例えば0.9525Vとなる電圧であり、VOLは、VDDを基準にして負電位側に例えば1.715Vとなる電圧である。PECLでは、受信側においてテブナン終端又はY終端などが行われる。
図14はHCSLのドライバー回路の構成例である。このドライバー回路は、例えば15mAの駆動電流を流すP型のトランジスターと、差動部を構成する2つのP型のトランジスターを有する。HCSLの差動出力信号は、例えば0.4Vを中心電圧とした1.15V以下の振幅の信号である。図15は差動のCMOSのドライバー回路の構成例である。このドライバー回路は、VDDとGNDの間に直列に設けられ、ゲートに入力信号INが入力されるP型のトランジスター及びN型のトランジスターと、VDDとGNDの間に直列に設けられ、ゲートに入力信号INXが入力されるP型のトランジスター及びN型のトランジスターを含む。このCMOSのドライバー回路の差動出力信号は、VDD〜GNDとなる電圧範囲のフルスイングの信号になる。
5.発振器
次に本実施形態の発振器4の構造例を説明する。図16に発振器4の第1の構造例を示す。発振器4は、振動子10と、集積回路装置20と、振動子10及び集積回路装置20を収容するパッケージ15を有する。パッケージ15は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有しており、この収容空間に振動子10及び集積回路装置20が収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ15により、振動子10及び集積回路装置20を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
パッケージ15はベース16とリッド17を有する。具体的にはパッケージ15は、振動子10及び集積回路装置20を支持するベース16と、ベース16との間に収容空間を形成するようにベース16の上面に接合されたリッド17とにより構成されている。そして振動子10は、ベース16の内側に設けられた段差部に端子電極を介して支持されている。また集積回路装置20は、ベース16の内側底面に配置されている。具体的には集積回路装置20は、能動面がベース16の内側底面に向くように配置されている。能動面は集積回路装置20の回路素子が形成される面である。また集積回路装置20のパッドにバンプBMPが形成されている。そして集積回路装置20は、導電性のバンプBMPを介してベース16の内側底面に支持される。導電性のバンプBMPは例えば金属バンプであり、このバンプBMPやパッケージ15の内部配線や端子電極などを介して、振動子10と集積回路装置20が電気的な接続される。また集積回路装置20は、バンプBMPやパッケージ15の内部配線を介して、発振器4の外部端子18、19に電気的に接続される。外部端子18、19は、パッケージ15の外側底面に形成されている。外部端子18、19は、外部配線を介して外部デバイスに接続される。外部配線は、例えば外部デバイスが実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部デバイスに対してクロック信号などを出力できるようになる。
なお図16では、集積回路装置20の能動面が下方に向くように集積回路装置20がフリップ実装されているが、本実施形態はこのような実装には限定されない。例えば集積回路装置20の能動面が上方に向くように集積回路装置20を実装してもよい。即ち能動面が振動子10に対向するように集積回路装置20を実装する。
図17に発振器4の第2の構造例を示す。図17の発振器4は、振動子10と集積回路装置20と集積回路装置21を含む。また発振器4は、振動子10及び集積回路装置20を収容するパッケージ15と、パッケージ15及び集積回路装置21を収容するパッケージ5を含む。パッケージ15、パッケージ5は、各々、第1パッケージ、第2パッケージである。第1パッケージ、第2パッケージは第1容器、第2容器と言うこともできる。
そして本実施形態では、パッケージ15に収容される集積回路装置20が第1温度補償処理を行い、パッケージ5に収容される集積回路装置21が第2温度補償処理を行う。例えば振動子10及び集積回路装置20がパッケージ15に収容されることで、例えばアナログ方式の第1温度補償処理を行う温度補償型の発振器14が構成される。そして、アナログ方式の第1温度補償処理を行う発振器14と、デジタル方式の第2温度補償処理を行う集積回路装置21とがパッケージ5に収容されることで、高精度のクロック信号を生成する発振器4が構成される。集積回路装置21は、デジタル方式で微調整の第2温度補償処理を行う補正ICと呼ぶこともできる。
具体的にはパッケージ5は、例えばセラミック等により形成され、その内側に収容空間を有している。この収容空間に、振動子10及び集積回路装置20がパッケージ15に収容された発振器14と、集積回路装置21とが収容されている。収容空間は気密封止されており、望ましくは真空に近い状態である減圧状態になっている。パッケージ5により、集積回路装置21及び発振器14を衝撃、埃、熱、湿気等から好適に保護することができる。
パッケージ5はベース6とリッド7を有する。具体的にはパッケージ5は、発振器14及び集積回路装置21を支持するベース6と、ベース6との間に収容空間を形成するようにベース6の上面に接合されたリッド7とにより構成されている。ベース6は、その内側に、上面に開口する第1凹部と、第1凹部の底面に開口する第2凹部を有する。集積回路装置21は、第1凹部の底面に支持されている。例えば集積回路装置21は、端子電極を介して底面の段差部に支持されている。また発振器14は、第2凹部の底面に支持されている。例えば発振器14は、端子電極を介して底面の段差部に支持されている。またベース6は、第2凹部の底面に開口する第3凹部を有しており、この第3凹部に回路部品12が配置される。配置される回路部品12としては、例えばコンデンサーや温度センサーなどを想定できる。
集積回路装置21は、例えばボンディングワイヤーBWや、段差部に形成された端子電極や、パッケージ5の内部配線を介して、発振器14の端子に電気的に接続される。これにより発振器14からのクロック信号や温度検出信号を集積回路装置21に入力できるようになる。また集積回路装置21は、ボンディングワイヤーBWや、段差部に形成された端子電極や、パッケージ5の内部配線を介して、発振器4の外部端子8、9に電気的に接続される。外部端子8、9は、パッケージ5の外側底面に形成されている。外部端子8、9は、外部配線を介して外部デバイスに接続される。外部配線は、例えば外部デバイスが実装される回路基板に形成される配線などである。これにより外部デバイスに対してクロック信号などを出力できるようになる。なお発振器14の端子と外部端子8、9を電気的に接続するようにしてもよい。
なお図17では発振器14の上方向に集積回路装置21を配置しているが、発振器14の下方向に集積回路装置21を配置するようにしてもよい。ここで上方向はパッケージ5の底面からリッド7に向かう方向であり、下方向はその反対方向である。また発振器14の側方に集積回路装置21を設けてもよい。即ち発振器4の上面視において発振器14と集積回路装置21とが並ぶように配置する。
次に集積回路装置21について説明する。集積回路装置21は、発振器14で生成されたクロック信号である第1クロック信号が、基準クロック信号として入力されるクロック信号生成回路を含む。そしてクロック信号生成回路が生成したクロック信号が、発振器4の出力クロック信号として外部に出力される。例えば集積回路装置21のクロック信号生成回路は、発振器14からの第1クロック信号が基準クロック信号として入力されるフラクショナル−N型のPLL回路により構成される。このPLL回路は、第1クロック信号である基準クロック信号と、PLL回路の出力クロック信号を分周回路により分周したフィードバッククロック信号との位相比較を行う。そしてデルタシグマ変調回路を用いて小数の分周比を設定することで、フラクショナル−N型のPLL回路が実現される。また集積回路装置21が含む制御回路が、温度補償データに基づいて、PLL回路に設定される分周比データの補正処理を行うことで、第2温度補償処理が実現される。なお発振器14において行われる第1温度補償処理は、例えば多項式近似の温度補償処理により実現される。またクロック信号生成回路を、ダイレクトデジタルシンセサイザーにより構成してもよい。この場合には、第1クロック信号を基準クロック信号として動作するダイレクトデジタルシンセサイザーに対して、温度補償データにより補正された周波数制御データを入力することで、第2温度補償処理が実現される。
図17の発振器4によれば、振動子10を発振させる集積回路装置20が第1温度補償処理を行うことで、第1集積回路装置である集積回路装置20から出力される第1クロック信号の周波数温度特性での周波数変動量を小さくできる。そして第2集積回路装置である集積回路装置21が、集積回路装置20からの第1クロック信号に基づいてクロック信号を生成する際に第2温度補償処理を行う。このように集積回路装置20により第1温度補償処理を行った後に、集積回路装置21により第2温度補償処理を行うことで、温度計測結果の揺らぎなどを原因とする周波数のマイクロジャンプを小さくすることなどが可能になり、発振器4のクロック周波数の高精度化等を実現できるようになる。また図17の発振器4では、集積回路装置20に設けられる温度センサーを用いて第1温度補償処理を行うと共に、この温度センサーの温度検出信号が、集積回路装置20から出力されて集積回路装置21に入力されるようにしてもよい。そして集積回路装置21が、入力された温度検出信号に基づいて第2温度補償処理を行ってもよい。このようにすれば、集積回路装置20での第1温度補償処理と、集積回路装置21での第2温度補償処理を、同じ温度センサーからの温度検出信号に基づいて行うことが可能になるため、より適正な温度補償処理を実現できるようになる。この場合に集積回路装置20に内蔵される温度センサーと振動子10との距離は、当該温度センサーと集積回路装置21との距離よりも短くなる。従って、デジタル方式の温度補償処理を行うことで発熱量が多い集積回路装置21と、振動子10との距離を離すことができ、集積回路装置21の発熱が温度センサーの温度検出結果に及ぼす悪影響を低減できる。従って、振動子10についての温度を、集積回路装置20に内蔵される温度センサーを用いて、より正確に計測することが可能になる。
6.電子機器、移動体
図18に、本実施形態のLVDSドライバー回路22を含む電子機器500の構成例を示す。電子機器500は、本実施形態のLVDSドライバー回路22と、LVDSドライバー回路22からの出力信号OUT、OUTXに基づき動作する処理装置520を含む。具体的には電子機器500は、集積回路装置20と処理装置520を含み、LVDSドライバー回路22は集積回路装置20に設けられる。集積回路装置20は、一例としては図11に示すように発振器4に設けられる回路装置であり、この場合には出力信号OUT、OUTXはクロック信号CK、CKXになり、処理装置520は、クロック信号CK、CKXに基づく動作クロック信号により動作する。なお集積回路装置20は、このように発振器4に設けられるものには限定されず、出力信号OUT、OUTXはデータ信号であってもよい。また電子機器500は、アンテナANT、通信インターフェース510、操作インターフェース530、表示部540、メモリー550を更に含むことができる。なお電子機器500は図18の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
電子機器500は、例えば基地局又はルーター等のネットワーク関連機器、距離、時間、流速又は流量等の物理量を計測する高精度の計測機器、生体情報を測定する生体情報測定機器、或いは車載機器などである。生体情報測定機器は例えば超音波測定装置、脈波計又は血圧測定装置等である。車載機器は自動運転用の機器等である。また電子機器500は、頭部装着型表示装置や時計関連機器などのウェアラブル機器、ロボット、印刷装置、投影装置、スマートフォン等の携帯情報端末、コンテンツを配信するコンテンツ提供機器、或いはデジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器などであってもよい。
また電子機器500としては、5Gなどの次世代移動通信システムに用いられる機器がある。例えば次世代移動通信システムの基地局、リモートレディオヘッド(RRH)又は携帯通信端末などの種々の機器に本実施形態のLVDSドライバー回路22や集積回路装置20を用いることができる。次世代移動通信システムでは、時刻同期等のために高精度のクロック周波数が要望されており、高精度のクロック信号を生成できる本実施形態の集積回路装置20の適用例として好適である。
通信インターフェース510は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。プロセッサーである処理装置520は、電子機器500の制御処理や、通信インターフェース510を介して送受信されるデータの種々のデジタル処理などを行う。処理装置520の機能は、例えばマイクロコンピューターなどのプロセッサーにより実現できる。操作インターフェース530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。メモリー550は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーにより実現できる。
図19に、本実施形態のLVDSドライバー回路22を含む移動体の例を示す。移動体は、本実施形態のLVDSドライバー回路22と、LVDSドライバー回路22の出力信号OUT、OUTXに基づき動作する処理装置220を含む。具体的には移動体は、集積回路装置20と処理装置520を含み、LVDSドライバー回路22は集積回路装置20に設けられる。また集積回路装置20及び処理装置520は制御装置208に含まれる。例えば出力信号OUT、OUTXがクロック信号CK、CKXである場合には、処理装置220はクロック信号CK、CKXに基づく動作クロック信号により動作する。但し出力信号OUT、OUTXはデータ信号であってもよい。本実施形態のLVDSドライバー回路22は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図19は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、本実施形態のLVDSドライバー回路22が組み込まれる。具体的には、移動体である自動車206は、制御装置208を含み、制御装置208は、本実施形態のLVDSドライバー回路22と、LVDSドライバー回路22の出力信号OUT、OUTXに基づき動作する処理装置220を含む。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御する。例えば制御装置208により、自動車206の自動運転を実現してもよい。なお本実施形態のLVDSドライバー回路22が組み込まれる機器は、このような制御装置208には限定されず、自動車206等の移動体に設けられるメーターパネル機器やナビゲーション機器などの種々の車載機器に組み込むことが可能である。
以上に説明したように本実施形態のLVDSドライバー回路は、ハイインピーダンスモード及び信号出力モードを有するLVDSドライバー回路であって、電流を供給する電流源と、電流源と第1ノードとの間に設けられ、差動入力信号を構成する第1入力信号及び第2入力信号が入力され、差動出力信号を構成する第1出力信号及び第2出力信号を出力する差動部を含む。また第1ノードとグランドノードとの間に設けられるトランジスターと、第1出力信号が出力される第1出力ノードと第2出力信号が出力される第2出力ノードに接続され、トランジスターのゲートに制御電圧を出力することで、差動出力信号のコモン電圧を設定するフィードバック制御を行うフィードバック制御回路を含む。そして差動部は、ハイインピーダンスモードにおいて、第1出力ノード及び第2出力ノードがハイインピーダンス状態となり、信号出力モードにおいて、第1出力信号及び第2出力信号を出力し、ハイインピーダンスモードにおける制御電圧は、信号出力モードにおける制御電圧よりも大きくなっている。
本実施形態によれば、フィードバック制御回路は、トランジスターのゲートに制御電圧を出力することで、第1出力信号及び第2出力信号により構成される差動出力信号のコモン電圧を設定するフィードバック制御を行う。一方、差動部は、ハイインピーダンスモードにおいて、第1出力ノード及び第2出力ノードがハイインピーダンス状態になり、信号出力モードにおいて、第1出力信号及び第2出力信号を出力する。そして本実施形態では、ハイインピーダンスモードにおける制御電圧が、信号出力モードにおける制御電圧よりも大きくなる。このように制御電圧が大きくなることにより、例えばハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わった際に当該トランジスターをオンにでき、第1出力信号及び第2出力信号においてオーバーシュートが発生するのを防止できるようになる。また、本実施形態の構成によれば、特許文献1に記載されているようなバイパス回路を必ずしも設けなくてもオーバーシュートを防止できるので、消費電力の増加を抑制することができる。
また本実施形態では、電源ノードと、フィードバック制御回路の制御電圧の出力ノードとの間に設けられたスイッチを含み、スイッチは、ハイインピーダンスモードにおいてオンになり、信号出力モードにおいてオフになっていてもよい。
このようにすれば、ハイインピーダンスモードにおいてスイッチがオンになることで、制御電圧の出力ノードが、電源電圧レベルに設定されるようになり、オーバーシュートの発生を防止できるようになる。
また本実施形態では、フィードバック制御回路は、コモン電圧を設定するための基準電圧を用いて、差動部の第1出力ノードの電圧と第2出力ノードの電圧の中間電圧が、コモン電圧になるようにフィードバック制御を行ってもよい。
このようにすることで、基準電圧によりコモン電圧を設定し、コモン電圧を中心電圧としたLVDSの差動出力信号を出力できるようになる。
また本実施形態では、フィードバック制御回路は、第1出力ノードと検出ノードとの間に直列に設けられる第1検出抵抗及び第1検出スイッチと、第2出力ノードと検出ノードとの間に直列に設けられる第2検出抵抗及び第2検出スイッチと、検出ノードでの検出電圧が非反転入力端子に入力され、基準電圧が反転入力端子に入力され、トランジスターのゲートに制御電圧を出力する演算増幅器を含んでもよい。
このようにすれば、差動部の第1出力ノードの電圧と第2出力ノードの電圧の中間電圧が、差動出力信号のコモン電圧になるようにするフィードバック制御を実現できるようになる。
また本実施形態では、フィードバック制御回路は、制御電圧を出力する演算増幅器を含み、LVDSドライバー回路は、電源ノードと、演算増幅器の非反転入力端子との間に設けられるスイッチを含み、スイッチは、ハイインピーダンスモードにおいてオンになり、信号出力モードにおいてオフになってもよい。
このようにハイインピーダンスモードにおいてスイッチがオンになることで、演算増幅器の非反転入力端子が電源電圧レベルに設定されるようになる。これにより演算増幅器が出力する制御電圧も、電源電圧レベルに設定されるようになり、オーバーシュートの発生を防止できるようになる。
また本実施形態では、フィードバック制御回路は、コモン電圧を設定するための基準電圧を用いて、差動部の第1出力ノードの電圧と第2出力ノードの電圧の中間電圧が、コモン電圧になるようにフィードバック制御を行い、演算増幅器の非反転入力端子に中間電圧に対応する検出電圧が入力され、演算増幅器の反転入力端子に基準電圧が入力されてもよい。
このようにすれば、差動部の第1出力ノードの電圧と第2出力ノードの電圧の中間電圧が、差動出力信号のコモン電圧になるようにするフィードバック制御を、演算増幅器の仮想接地を利用して実現できるようになる。
また本実施形態では、第1ノードとグランドノードとの間に、トランジスターに並列に設けられる抵抗を含んでもよい。
このようにすることで、トランジスターのオン抵抗と抵抗の抵抗値が合成抵抗になるようなシンク電流源を実現できる。
また本実施形態では、差動部は、電流源と第2出力ノードとの間に設けられ、第1入力信号がゲートに入力されるP型の第1トランジスターと、電流源と第1出力ノードとの間に設けられ、第2入力信号がゲートに入力されるP型の第2トランジスターを含んでもよい。また第2出力ノードと第1ノードとの間に設けられ、第1入力信号がゲートに入力されるN型の第3トランジスターと、第1出力ノードと第1ノードとの間に設けられ、第2入力信号がゲートに入力されるN型の第4トランジスターを含んでもよい。
このような構成の差動部によれば、差動入力信号を構成する第1入力信号及び第2入力信号に応じて、LVDSの差動出力信号を構成する第1出力信号及び第2出力信号を適正に出力できるようになる。
また本実施形態では、差動部は、電流源と第2出力ノードとの間に、第1トランジスターと直列に設けられる第1スイッチと、電流源と第1出力ノードとの間に、第2トランジスターと直列に設けられる第2スイッチを含んでもよい。また第2出力ノードと第1ノードとの間に、第3トランジスターと直列に設けられる第3スイッチと、第1出力ノードと第1ノードとの間に、第4トランジスターと直列に設けられる第4スイッチを含んでもよい。そしてハイインピーダンスモードにおいて、第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ及び第4スイッチがオフになり、信号出力モードにおいて、第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ及び第4スイッチがオンになってもよい。
このようにすれば、第1スイッチ、第2スイッチ、第3スイッチ及び第4スイッチがオフになることで、差動部の第1出力ノード及び第2出力ノードがハイインピーダンス状態になり、ハイインピーダンスモードを実現できるようになる。
また本実施形態では、ハイインピーダンスモードにおいて、第2トランジスター及び第3トランジスターがオンになり、第1トランジスター及び第4トランジスターがオフになる、或いは、第1トランジスター及び第4トランジスターがオンになり、第2トランジスター及び第3トランジスターがオフになってもよい。
このようにすれば、ハイインピーダンスモードから信号出力モードに切り替わったときに、第1出力信号及び第2出力信号が適切な電圧レベルとなった状態で信号出力を開始できるようになり、信号出力が不安定になってしまう事態を防止できる。
また本実施形態では、ハイインピーダンスモードにおいて、第1トランジスター、第2トランジスター、第3トランジスター及び第4トランジスターがオフになってもよい。
このようにすれば、第1トランジスター、第2トランジスター、第3トランジスター及び第4トランジスターがオフになることで、差動部の第1出力ノード及び第2出力ノードがハイインピーダンス状態になり、ハイインピーダンスモードを実現できるようになる。
また本実施形態は、振動子を発振させることで発振信号を生成する発振回路と、上記に記載のLVDSドライバー回路を有し、発振信号に基づいて、第1出力信号として第1出力クロック信号を出力し、第2出力信号として第2出力クロック信号を出力する出力回路と、を含む集積回路装置に関係する。
また本実施形態は、上記に記載の集積回路装置と振動子とを含むに関係する。
また本実施形態は、上記に記載のLVDSドライバー回路と第1出力信号及び第2出力信号に基づき動作する処理装置を含む電子機器に関係する。
また本実施形態は、上記に記載のLVDSドライバー回路と第1出力信号及び第2出力信号に基づき動作する処理装置を含む移動体に関係する。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。またLVDSドライバー回路、集積回路装置、発振器、電子機器、移動体の構成・動作等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
ISP、ISB…電流源、TA1〜TA4、TB1〜TB4、TS…トランジスター、
SW1、SW2、SW3、SW4、SW5、SWA、SWB…スイッチ、
SWD1、SWD2…検出スイッチ、RD1、RD2…検出抵抗、
OP…演算増幅器、ISS…シンク電流源、RS…抵抗、
IN、INX…入力信号、OUT、OUTX…出力信号、
VC…制御電圧、VM…検出電圧、VREF…基準電圧、VOS…コモン電圧、
T1、T2、T3、T4、T5、T6…端子、CK、CKX…クロック信号、
OSC…発振信号、TE3、TE4、TE5、TE6…外部端子、
4…発振器、5…パッケージ、6…ベース、7…リッド、8、9…外部端子、
10…振動子、12…回路部品、14…発振器、15…パッケージ、
16…ベース、17…リッド、18、19…外部端子、
20、21…集積回路装置、22…LVDSドライバー回路、24…差動部、
26…フィードバック制御回路、30…発振回路、40…出力回路、
42…バッファー回路、43…波形整形回路、44…ディバイダー、
45…レベルシフター&プリドライバー、46…出力ドライバー、50…制御回路、
80…電源回路、100…記憶部、122…LVDSドライバー回路、
206…自動車、207…車体、208…制御装置、209…車輪、
220…処理装置、500…電子機器、510…通信インターフェース、
520…処理装置、530…操作インターフェース、540…表示部、
550…メモリー

Claims (15)

  1. ハイインピーダンスモード及び信号出力モードを有するLVDSドライバー回路であって、
    電流を供給する電流源と、
    前記電流源と第1ノードとの間に設けられ、差動入力信号を構成する第1入力信号及び第2入力信号が入力され、差動出力信号を構成する第1出力信号及び第2出力信号を出力する差動部と、
    前記第1ノードとグランドノードとの間に設けられるトランジスターと、
    前記第1出力信号が出力される第1出力ノードと前記第2出力信号が出力される第2出力ノードに接続され、前記トランジスターのゲートに制御電圧を出力することで、前記差動出力信号のコモン電圧を設定するフィードバック制御を行うフィードバック制御回路と、
    を含み、
    前記差動部は、
    前記ハイインピーダンスモードにおいて前記第1出力ノード及び前記第2出力ノードがハイインピーダンス状態となり、前記信号出力モードにおいて前記第1出力信号及び前記第2出力信号を出力し、
    前記ハイインピーダンスモードにおける前記制御電圧は、前記信号出力モードにおける前記制御電圧よりも大きいことを特徴とするLVDSドライバー回路。
  2. 請求項1に記載のLVDSドライバー回路において、
    電源ノードと、前記フィードバック制御回路の前記制御電圧の出力ノードとの間に設けられたスイッチを含み、
    前記スイッチは、
    前記ハイインピーダンスモードにおいてオンになり、前記信号出力モードにおいてオフになることを特徴とするLVDSドライバー回路。
  3. 請求項1又は2に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記フィードバック制御回路は、
    前記コモン電圧を設定するための基準電圧を用いて、前記差動部の前記第1出力ノードの電圧と前記第2出力ノードの電圧の中間電圧が、前記コモン電圧になるようにフィードバック制御を行うことを特徴とするLVDSドライバー回路。
  4. 請求項3に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記フィードバック制御回路は、
    前記第1出力ノードと検出ノードとの間に直列に設けられる第1検出抵抗及び第1検出スイッチと、
    前記第2出力ノードと前記検出ノードとの間に直列に設けられる第2検出抵抗及び第2検出スイッチと、
    前記検出ノードでの検出電圧が非反転入力端子に入力され、前記基準電圧が反転入力端子に入力され、前記トランジスターのゲートに前記制御電圧を出力する演算増幅器と、
    を含むことを特徴とするLVDSドライバー回路。
  5. 請求項1に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記フィードバック制御回路は、前記制御電圧を出力する演算増幅器を含み、
    前記LVDSドライバー回路は、電源ノードと、前記演算増幅器の非反転入力端子との間に設けられるスイッチを含み、
    前記スイッチは、前記ハイインピーダンスモードにおいてオンになり、前記信号出力モードにおいてオフになることを特徴とするLVDSドライバー回路。
  6. 請求項5に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記フィードバック制御回路は、前記コモン電圧を設定するための基準電圧を用いて、前記差動部の前記第1出力ノードの電圧と前記第2出力ノードの電圧の中間電圧が、前記コモン電圧になるようにフィードバック制御を行い、
    前記演算増幅器の前記非反転入力端子に前記中間電圧に対応する検出電圧が入力され、前記演算増幅器の反転入力端子に前記基準電圧が入力されることを特徴とするLVDSドライバー回路。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記第1ノードと前記グランドノードとの間に、前記トランジスターに並列に設けられる抵抗を含むことを特徴とするLVDSドライバー回路。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記差動部は、
    前記電流源と前記第2出力ノードとの間に設けられ、前記第1入力信号がゲートに入力されるP型の第1トランジスターと、
    前記電流源と前記第1出力ノードとの間に設けられ、前記第2入力信号がゲートに入力されるP型の第2トランジスターと、
    前記第2出力ノードと前記第1ノードとの間に設けられ、前記第1入力信号がゲートに入力されるN型の第3トランジスターと、
    前記第1出力ノードと前記第1ノードとの間に設けられ、前記第2入力信号がゲートに入力されるN型の第4トランジスターと、
    を含むことを特徴とするLVDSドライバー回路。
  9. 請求項8に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記差動部は、
    前記電流源と前記第2出力ノードとの間に、前記第1トランジスターと直列に設けられる第1スイッチと、
    前記電流源と前記第1出力ノードとの間に、前記第2トランジスターと直列に設けられる第2スイッチと、
    前記第2出力ノードと前記第1ノードとの間に、前記第3トランジスターと直列に設けられる第3スイッチと、
    前記第1出力ノードと前記第1ノードとの間に、前記第4トランジスターと直列に設けられる第4スイッチと、
    を含み、
    前記ハイインピーダンスモードにおいて、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチがオフになり、前記信号出力モードにおいて、前記第1スイッチ、前記第2スイッチ、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチがオンになることを特徴とするLVDSドライバー回路。
  10. 請求項9に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記ハイインピーダンスモードにおいて、前記第2トランジスター及び前記第3トランジスターがオンになり、前記第1トランジスター及び前記第4トランジスターがオフになる、或いは、前記第1トランジスター及び前記第4トランジスターがオンになり、前記第2トランジスター及び前記第3トランジスターがオフになることを特徴とするLVDSドライバー回路。
  11. 請求項8に記載のLVDSドライバー回路において、
    前記ハイインピーダンスモードにおいて、前記第1トランジスター、前記第2トランジスター、前記第3トランジスター及び前記第4トランジスターがオフになることを特徴とするLVDSドライバー回路。
  12. 振動子を発振させることで発振信号を生成する発振回路と、
    請求項1乃至11のいずれか一項に記載のLVDSドライバー回路を有し、前記発振信号に基づいて、前記第1出力信号として第1出力クロック信号を出力し、前記第2出力信号として第2出力クロック信号を出力する出力回路と、
    を含むことを特徴とする集積回路装置。
  13. 請求項12に記載の集積回路装置と、
    前記振動子と、
    を含むことを特徴とする発振器。
  14. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のLVDSドライバー回路と、
    前記第1出力信号及び前記第2出力信号に基づき動作する処理装置と、
    を含むことを特徴とする電子機器。
  15. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載のLVDSドライバー回路と、
    前記第1出力信号及び前記第2出力信号に基づき動作する処理装置と、
    を含むことを特徴とする移動体。
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