JP2020169347A - 三フッ化窒素製造用電解槽 - Google Patents

三フッ化窒素製造用電解槽 Download PDF

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拓夫 川原
Takuo Kawahara
拓夫 川原
秀夫 野坂
Hideo Nosaka
秀夫 野坂
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Abstract

【課題】三フッ化窒素製造用電解槽において、両極で発生するガスの混合を阻止し、電流密度を均一にすることを課題とする。【解決手段】フッ化水素含有の溶融塩物質を電解し、三フッ化窒素を製造するための電解槽1において、陰極2の外面に密着して、又は陰極表面に近接して、電解により発生するガスを通さない極微細孔の電導性隔膜4を設けることにより、課題を解決する。【選択図】図1

Description

この発明は、フッ化アンモニウムとフッ化水素を主原料とする溶融塩電解により三フッ化窒素を製造するための電解槽に関するものであり、具体的には、ニッケルイオン等金属イオンの陰極側への移動を阻止し、両極ガスの混合を防止する技術に関する。
図4に、非導電性の樹脂又は金属の板を隔膜とする従来の電解槽を示す。
フッ化アンモニウムとフッ化水素を主原料とする溶融塩電解では、陽極から発生する三フッ化窒素あるいはフッ素ガスと陰極から発生する水素ガスが混合すると爆発性混合ガスとなる。
そこで、両極ガスの混合を阻止するために、陰極21と陽極22の間に隔壁23が設けられている。しかしこの隔壁13は両電極の下端に至らない長さであり、両電極の下部が露出されているので、ガスの混合を完全に防止することができない。また陽極および隔壁から生じたニッケルイオンは自由に移動できて、運転トラブルの原因になる。
隔壁23が非電導性樹脂で作られている場合、電流は隔壁を迂回するので電解電流密度は不均一になり効率が低下する。また隔壁が金属の場合、分極により電解電圧の上昇と金属の溶解および金属の析出によるメンテナンス上のトラブルが発生する。
また発生ガスの拡散を防止するため極間距離を広くとる必要があり電力の損失を招く。
特開平08−176872号公報
この発明は、両極で発生するガスの混合を阻止することと、不要な隔壁を取り去り電流密度を均一にすることを課題とするものである。
この発明の電解槽は、フッ化水素含有の溶融塩物質を電解し、三フッ化窒素を製造するための電解槽において、陰極外面に密着して、又は陰極表面に近接して、電解により発生するガスを通さない極微細孔の電導性隔膜を設けることにより、課題を解決するものである。
前記陰極は、ステンレス、ニッケル等の金属製メッシュが好ましい。
前記電導性隔膜は、耐久性の観点から陽イオン交換膜が好ましいが、荷電基を持たなくてもイオンの透過を妨げない微細孔を持つ隔膜は電導性を持つので、イオン交換膜に限られるものではない。
電導性隔膜は、陰極の外面に密着させ、又は電極上に膜を合成し一体として形成し、陰極と隔膜は一体とすることが好ましい。この構成により、陰極は隔膜によって陽極液から完全に遮蔽される。
陰極は、側壁及び底壁を備えた室枠に収納され電導性隔膜を取り付けて陰極室を構成し、前記室枠の底部には陽極液との連通孔を設けた構成とすることが好ましい。この構成により、メッシュ状の陰極を安定して保持することができ、陰極は一層確実に陽極から遮断される。そして、連通孔を設けることにより、電導性隔膜を挟む差圧は+0に保たれる。
この発明によれば、陰極外面に密着して、又は陰極表面に近接して、電解により発生するガスを通さない極微細孔の電導性隔膜を設けたので、陰極室を陽極室から分離することができる。したがって、陽極ガスは隔膜により完全に陰極室から遮断され、両極のガスが混合することがなく、安定した電解を継続することができる。
また、陰極ガスは純粋な水素ガスとして利用することができる。
前記電導性隔膜は陰極外面に密着又は近接している。そして電導性隔膜により極間距離は短縮され、電解電流密度は均一化する。これにより、消費電力の低減および生産能力の向上が図られる。特に、電導性隔膜を陰極に密着させることにより、陰極―隔膜間(極間距離)が0ギャップとなる。
前記電導性隔膜は、電解により発生するガスを通さない微細孔を持つので、1価イオン選択透過性を持ち、ニッケルイオン等金属イオンが陰極室に移動することなく 陰極での金属イオンの析出によるトラブルが防止される。
この発明実施例の電解槽 同じく陰極の斜視図 同じく室枠の斜視図 従来の電解槽
以下、この発明の実施例を説明する。
電解槽1に陰極2及び陽極3が配設してある。
前記陰極2は、断面長方形としたステンレス製又はニッケル製のメッシュであり、その外面に、電導性隔膜4としてスルホン酸タイプのパーフロロ系陽イオン交換膜が張り付けてある。前記陰極2は、リード線によって外部の電源と接続してある。
前記電導性隔膜4の透過孔は、陽極側及び陰極側で発生するガスを通さない大きさとしてある。
前記電導性隔膜4が貼り付けられた陰極2は、室枠5に装着してある。この室枠5は、断面長方形で、周壁及び底壁を備え、上部に蓋5aが取り付けてある。室枠5はフッ素樹脂製であり、底壁に連通孔5bが設けてある。
前記陰極2,電導性隔膜4及び室枠5で陰極室6を構成している。
前記陰極室6は、室枠5の蓋5aを電解槽1の上面に係止させてあり、着脱自在としてある。
上記の構成により、電解槽1は、電導性隔膜4で囲われた陰極室6(陰極の内側)と、その余の部分とが隔離され、その余の部分は全て陽極室7となる。そして、陰極ガス(水素)は、陰極室6に接続された陰極ガス出口ライン8から排出され、陽極ガス(三フッ化窒素など)は、陽極ガス出口ライン9から排出される。
図中、符号10はスチーム・冷却水入口、11はスチーム・冷却水出口である。
以下、この発明の実験例を説明する。
実験例1
平面視の面積が144cm、厚みが1cmの上部に蓋がつき下部に連通孔のあいたフッ素樹脂製の枠体5に陰極2として5メッシュ、線径1mmのステンレス製メッシュを取り付け、さらにメッシュ上に電導性隔膜4としてスルホン酸タイプのパーフロロ系陽イオン交換膜を張り付けた。
陰極2は枠体の蓋5bを通したリード線によって外部の電源と接続し、陰極ガスは陰極ガス出口ライン8を通して外部に排出した。また、陽極3もリード線によって外部の電源と接続してある。
前記イオン交換膜の有効通電部分の面積は121cmである。この陰極室6を、陽極3を具備した電解槽1に取り付けた。陽極3は厚さ5mm、100cmのニッケル板を使用した。両極間の距離は約3cmである。
電解液としてモル比1/2(NHF/HF)の溶融塩を使い、温度120℃、圧力+0kg/cm、電流17Aで電解し、槽電圧6Vで両極室ガスの混合はなく安定していた。
実験例2
上記実験例1と同じ構成の電解槽を用いた。ただし電導性隔膜4にはイオン交換膜ではなく、厚さ130ミクロン、平均口径0.5ミクロンのテフロン(登録商標)製多孔質フィルムを使用し、これを陰極2に貼り付けた。
実験例1と同一の電解条件で運転した結果、槽電圧8Vで両極室ガスの混合はなく安定していたが、微かに陰極にニッケルの析出が見られた。
この発明は、半導体の分野におけるドライエッチングチャントやクリーニングガスとして需要が増大している三フッ化窒素を効率よく製造することに寄与するものであり、産業上の利用可能性を有するものである。
1 電解槽
2 陰極
3 陽極
4 電導性隔膜
5 室枠
6 陰極室








Claims (4)

  1. フッ化水素含有の溶融塩物質を電解し、三フッ化窒素を製造するための電解槽において、陰極外面に密着して、又は陰極外面に近接して、電解により発生するガスを通さない極微細孔の電導性隔膜を設けた三フッ化窒素製造用電解槽。
  2. 電導性隔膜は陽イオン交換膜とした、請求項1に記載の三フッ化窒素製造用電解槽。
  3. 電導性隔膜は、陰極の外面に密着又は電極面に形成された、請求項1又は2に記載の三フッ化窒素製造用電解槽。
  4. 陰極及び電導性隔膜は、周壁及び底壁を備えた室枠に収納されて陰極室を構成し、前記室枠の底部には陽極液との連通孔を設けた、請求項1ないし3の何れかに記載の三フッ化窒素製造用電解槽。
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