JP2020169279A - 導電顔料ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】高顔料濃度においても、顔料分散性、貯蔵安定性に優れる導電顔料ペースト及び塗工材を提供すること。【解決手段】分散樹脂(A)、導電性顔料(B)及び有機溶媒(C)を含有する顔料分散ペーストであって、該分散樹脂(A)が、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)、及び不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)を含有する原料モノマーの共重合体であり、重量平均分子量が5,000以上であるアクリル樹脂(a)を含むことを特徴とする導電顔料ペースト。【選択図】なし

Description

本発明は、導電顔料ペースト及びこれを用いた塗工材に関する。
カーボンなどの導電性顔料は、塗料、塗工材、コーティング材、シーリング材、フィルター、フィルム、シート、インキ、化粧材、磁石改質材、封止材、各種ゴム製品、各種電子機器部材、樹脂成形品などに広く用いられている。このような導電性顔料を含む材料を形成する際、生産プロセスを効率化するためには、顔料を溶媒中に、いかに高濃度かつ均一に分散して、容易に塗布可能とするかが重要である。そのために、優れた顔料分散能力と、形成された顔料分散体中の顔料粒子を再凝集させないだけの優れた顔料分散安定性を有する分散樹脂の開発が進められている。
分散樹脂の設計においては、顔料への濡れ性と分散樹脂の溶媒中での分散安定性を両立させることが重要である。濡れ性に関しては、分散樹脂が低粘度、低分子量であること、さらに顔料表面と分散樹脂との間に相互作用があることが有利であるといわれ、分散安定化に関しては、顔料表面での立体反発層の形成や分散樹脂の連続相への溶解性が良いことが有利であるといわれている。
また、導電顔料ペースト中に分散樹脂の量が多いと導電性が低下し、塗膜、フィルム、印刷物等の最終製品そのものの性能に悪影響を及ぼす可能性があること、溶媒及び分散樹脂の使用量が削減されることによるコスト等のメリット、乾燥時の使用エネルギー低減による環境面への配慮等を考慮すると、少量の分散樹脂で高濃度かつ均一に分散された導電顔料ペーストを作製することが重要となる。
例えば、特許文献1には、カルボン酸変性ポリビニルアセタール樹脂を含有するポリビニルアセタール樹脂と、導電性粉末と、有機溶剤とを含有する導電ペーストが開示されている。また、特許文献2には、水酸基を有するセルロースエステルに環状エステル類を開環グラフト重合させて得られるセルロースエステル誘導体、塗料用樹脂、導電性カーボンブラック、及び鱗片状グラファイトからなる導電性塗料組成物について開示されている。また、特許文献3には、トリアリールアミン化合物と、アルデヒド化合物および/またはケトン化合物とを、酸触媒の存在下で縮合重合することで得られる高分岐ポリマーからなるカーボンナノチューブ分散剤が開示されている。
しかしながら、これらの導電顔料ペーストや分散剤は、高顔料濃度での顔料分散性、貯蔵安定性のバランスがまだ十分でない場合があった。
特開2013−73689号公報 特開2001−64565号公報 特再公表2011−65395号公報
本発明の目的は、高顔料濃度においても、顔料分散性、貯蔵安定性に優れる導電顔料ペースト及び塗工材を提供することである。
発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、極性基を有する重合性不飽和モノマー及び不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマーを含有する原料モノマーの共重合体であり、重量平均分子量が5,000以上であるアクリル樹脂を含む分散樹脂によって、上記課題の解決が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は以下の項を提供する:
項1.分散樹脂(A)、導電性顔料(B)及び有機溶媒(C)を含有する顔料分散ペーストであって、該分散樹脂(A)が、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)、及び不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)を含有する原料モノマーの共重合体であり、重量平均分子量が5,000以上であるアクリル樹脂(a)を含むことを特徴とする導電顔料ペースト。
項2.前記原料モノマーが、さらに炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)を含有することを特徴とする、前記項1に記載の導電顔料ペースト。
項3.アクリル樹脂(a)の重量平均分子量が20,000〜300,000である、前記項1または2に記載の導電顔料ペースト。
項4.顔料分散ペーストの固形分質量を基準として、分散樹脂(A)を0.01〜20質量%含有することを特徴とする、前記項1〜3のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
項5.導電性顔料(B)に対するアクリル樹脂(a)の吸着量をX[μg/g]、導電性顔料(B)の比表面積をS[m/g]、アクリル樹脂(a)の重量平均分子量をM×10としたとき、下記一般式(1)が成り立つことを特徴とする、前記項1〜4のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
1<X/(S×M)<100 ・・・(1)
項6.導電性顔料(B)の一次粒子のアスペクト比が1.3以上であることを特徴とする、前記項1〜5のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
項7.導電性顔料(B)が導電性カーボンである、前記項1〜6のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
項8.導電性顔料(B)がカーボンナノチューブであることを特徴とする、前記項1〜7のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
項9.有機溶媒(C)の溶解性パラメーター(SP値)が11.0(cal/cm1/2以下である、前記項1〜8のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
項10.メジアレスで分散することを特徴とする、前記項1〜9のいずれか一項に記載の導電顔料ペーストの製造方法。
項11.高速せん断で分散することを特徴とする、前記項1〜9のいずれか一項に記載の導電顔料ペーストの製造方法。
項12.前記項1〜9のいずれか一項に記載の導電顔料ペーストを含有する塗工材。
項13.前記項12に記載の塗工材を塗布して得られる塗工膜。
本発明によれば、高顔料濃度においても、顔料分散性、貯蔵安定性に優れる導電顔料ペースト及び塗工材を提供できる。
本明細書において、「樹脂がその原料となるモノマーXを含有する」とは、相反する内容を別途明記しない限り、上記樹脂が、上記モノマーXを含む原料モノマーの(共)重合体であることを意味する。また、本明細書において、(共)重合体とは重合体又は共重合体を意味する。
なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及び/又はメタクリレートを意味し、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する。また、「(メタ)アクリロイル」は、アクリロイル及び/又はメタクリロイルを意味する。また、「(メタ)アクリルアミド」は、アクリルアミド及び/又はメタクリルアミドを意味する。
1.分散樹脂(A)
本発明の導電顔料ペーストの構成成分として含有する分散樹脂(A)は、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)、及び不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)を含有する原料モノマーの共重合体であり、重量平均分子量が5,000以上であるアクリル樹脂(a)を含有する。
本発明の導電顔料ペーストに含まれる分散樹脂(A)の含有量としては、導電顔料ペーストの分散性及び導電性の観点から、導電顔料ペーストの固形分質量を基準として、分散樹脂(A)の固形分質量が、0.01〜20質量%であることが好ましく、0.1〜10質量%であることがより好ましく、0.3〜5質量%であることが特に好ましい。
1−1.アクリル樹脂(a)
本発明で用いることができるアクリル樹脂(a)は、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)、及び不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)を含有する原料モノマーの共重合体であり、重量平均分子量が5,000以上である重合体である。上記アクリル樹脂(a)を含有する導電顔料ペーストは、分散性及び貯蔵安定性が良好となる。
上記アクリル樹脂(a)において、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)の極性基部位がどのような効果を発揮しているのかは定かではないが、該極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)は極性基を有さない重合性不飽和モノマーと比較して有機溶媒(C)と相溶しにくいことから、下記二点のいずれか或いは双方の効果が発現していると推測する。
(i)極性基は有機溶媒(C)中にあるよりも導電性顔料(B)の表面近傍にある方が安定であるため、導電性顔料(B)の表面に吸着する。
(ii)有機溶媒(C)中で、極性基部位をコアとしてアクリル樹脂(a)が粒子化し、反発層の働きをする。
上記アクリル樹脂(a)において、不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)は、通常の合成条件で容易に分岐ポリマー化・高分子量化するはたらきを有する。アクリル樹脂(a)が分岐構造を有する高分子量体である場合、十分な立体反発層が形成されるため、導電顔料ペーストの分散性及び貯蔵安定性が向上すると考えられる。
上記アクリル樹脂(a)としては、分散性及び貯蔵安定性の観点から、炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)をさらに含む原料モノマーの共重合体であることが好ましい。
上記炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)のアルキル基部位は、疎水溶媒中へと広がることで立体反発層として機能すると考えられ、導電顔料ペーストの分散性及び貯蔵安定性が向上すると考えられる。
<極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)>
極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)としては、極性基を有する重合性不飽和モノマーであれば特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物、(メタ)アクリル酸と炭素数2〜8の2価アルコールとのモノエステル化物のε−カプロラクトン変性体、N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシメチル)アクリルアミド、N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロペンアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル)アクリルアミド、アリルアルコール、分子末端が水酸基であるポリオキシアルキレン鎖を有する(メタ)アクリレート等の水酸基含有重合性不飽和モノマー;(メタ)アクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、β−カルボキシエチルアクリレート等のカルボキシル基含有重合性不飽和モノマー;(メタ)アクリロニトリル、ジメチルアクリルアミド、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、グリシジル(メタ)アクリレートとアミン類との付加物等のウレタン結合を含まない含窒素重合性不飽和モノマー;イソシアネート基含有重合性不飽和モノマーと水酸基含有化合物との反応生成物又は水酸基含有重合性不飽和モノマーとイソシアネート基含有化合物との反応生成物等のウレタン結合を有する重合性不飽和モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、β−メチルグリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有重合性不飽和モノマー;分子末端がアルコキシ基であるポリオキシエチレン鎖を有する(メタ)アクリレート;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−スルホエチル(メタ)アクリレート、アリルスルホン酸、4−スチレンスルホン酸等、これらスルホン酸のナトリウム塩及びアンモニウム塩等のスルホン酸基を有する重合性不飽和モノマー;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート等のリン酸基を有する重合性不飽和モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン等のアルコキシシリル基を有する重合性不飽和モノマー;パーフルオロブチルエチル(メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレート等のパーフルオロアルキル(メタ)アクリレート;フルオロオレフィン等のフッ素化アルキル基を有する重合性不飽和モノマー;マレイミド基等の光重合性官能基を有する重合性不飽和モノマー;メトキシ(メタ)アクリレート、エトキシ(メタ)アクリレート、ブトキシ(メタ)アクリレート等のアルコキシ(メタ)アクリレート;等が挙げることができ、これらは一種を単独でまたは二種以上を併用して用いることができる。中でも、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基、4級塩基、アミド基、水酸基、ポリアルキレングリコール基、アルコキシ基からなる群より選ばれる少なくとも一種の極性基を有することが好ましい。
上記アクリル樹脂(a)において、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)は、0.5〜30質量%含有することが好ましく、1〜20質量%含有することがより好ましい。
<不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)>
不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)としては、不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマーであれば特に制限なく用いることができる。具体的には、例えば、アリル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリスヒドロキシメチルプロパントリ(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、ジアリルテレフタレート、ジビニルベンゼン、ジ(2−メタクリロイルオキシエチルアシッド)ホスフェート、トリ(2−メタクリロイルオキシエチルアシッド)ホスフェート等を挙げることができ、これらは一種を単独でまたは二種以上を併用して用いることができる。
また、互いに反応する官能基を有する重合性不飽和モノマーを2種以上配合して、アクリル樹脂(a)の共重合前、共重合時及び/又は共重合後に互いに反応せしめることで実質的に不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)と同等のモノマーとして使用できる。官能基の組み合わせとしては、互いに反応する官能基の組み合わせであればいずれも好適に使用できるが、酸基とグリシジル基、アミノ基とグリシジル基、水酸基とイソシアネート基の組み合わせがより好ましい。具体的な重合性不飽和モノマーの組み合わせとしては、例えば、(メタ)アクリル酸とグリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシアルキルアシッドホスフェートとグリシジル(メタ)アクリレート、(ジ)アルキルアミノエチル(メタ)アクリレートとグリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネートなどが挙げられ、これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記アクリル樹脂(a)において、不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)は、0.1〜10質量%含有することが好ましく、0.2〜5質量%含有することがより好ましい。
<炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)>
炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)としては、炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマーであれば、直鎖状、分岐状又は環状アルキル基等を特に制限なく用いることができる。
炭素数が4以上のアルキル基としては、炭素数4以上25未満のアルキル基が好ましく、4以上18未満のアルキル基が特に好ましい。また、炭素数が4以上10未満のアルキル基を有する重合性不飽和モノマーと、炭素数が10以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマーを併用すると、分散樹脂と溶媒の親和性が制御されて分散性が向上するため好ましい。
重合性不飽和モノマー(a3)として具体的には、例えば、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリルアクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート等の直鎖状、分岐状又は環状アルキル基含有(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これらは一種を単独でまたは二種以上を併用して用いることができる。
上記アクリル樹脂(a)において、炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)は、30〜95質量%含有することが好ましく、35〜90質量%含有することがより好ましい。
<その他の重合性不飽和モノマー>
アクリル樹脂(a)としては、上記極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)、不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)、及び炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)以外の、その他の重合性不飽和モノマーに関しても好適に用いることができ、具体的には、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート等の炭素数が3以下のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー;スチレン、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルアルキル(メタ)アクリレート、ビニルトルエン等の単環芳香族炭化水素を有する重合性不飽和モノマー;ビニルナフタレン、ナフチル(メタ)アクリレート、ナフチルアルキル(メタ)アクリレート、ビニルアントラセン、アントラセニル(メタ)アクリレート、アントラセニルアルキル(メタ)アクリレート、ビニルピレン、ピレニル(メタ)アクリレート、ピレニルアルキル(メタ)アクリレート、ビニルクリセン、ビニルナフタセン、ビニルペンタセン、及びこれらの誘導体などの多環芳香族炭化水素を有する重合性不飽和モノマー等が挙げられる。
上記の通り得られるアクリル樹脂(a)は、導電顔料ペーストの分散性の観点から、酸基を有する場合は酸価が150mgKOH/g以下、好ましくは6〜100mgKOH/gの範囲内であり、アミノ基を有する場合はアミン価が150mgKOH/g以下、好ましくは6〜100mgKOH/gの範囲内であり、水酸基を有する場合は水酸基価が150mgKOH/g以下、好ましくは100mgKOH/g以下の範囲内であることができる。
上記アクリル樹脂(a)の重合方法は、従来公知の方法を用いることができる。例えば、重合性不飽和モノマーを有機溶媒中で溶液重合することにより製造することができるが、これに限られるものではなく、例えば、バルク重合や乳化重合や懸濁重合等でもよい。溶液重合を行う場合には、連続重合でもよいしバッチ重合でもよく、重合性不飽和モノマーは一括して仕込んでもよいし、分割して仕込んでもよく、あるいは連続的又は断続的に添加してもよい。
重合に用いられるラジカル重合開始剤としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、シクロヘキサノンパーオキサイド、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−アミルパーオキサイド、ビス(tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物系重合開始剤;2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、アゾクメン、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスジメチルバレロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)、2−(t−ブチルアゾ)−2−シアノプロパン、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合開始剤を挙げることができ、これらは1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
上記の重合又は希釈に使用される溶媒としては、特に制限はなく、水や有機溶剤、またはその混合物等を挙げることができる。有機溶剤としては、例えば、n−ブタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロブタン等の炭化水素溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;n−ブチルエーテル、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコール等のエーテル系溶剤;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酪酸ブチル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ブチルカルビトールアセテート等のエステル系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶剤;エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール等の等のアルコール系溶剤;エクアミド(商品名、出光興産株式会社製)、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−メチルプロピオアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶剤等、従来公知の溶剤を挙げることができ、これらは一種を単独で又は二種以上を併用して用いることができる。ただし、アクリル樹脂(a)の重合及び/又は希釈に使用された溶媒は、脱溶剤工程により除去しなかった場合、本発明の導電顔料ペースト中に混在する事になるため、後述する有機溶媒(C)の範囲内になることが好ましい。
有機溶剤中での溶液重合において、重合開始剤、重合性不飽和モノマー成分、及び有機溶剤を混合し、攪拌しながら加熱する方法、反応熱による系の温度上昇を抑えるために有機溶剤を反応槽に仕込み、60℃〜200℃の温度で攪拌しながら必要に応じて窒素やアルゴン等の不活性ガスを吹き込みながら、重合性不飽和モノマー成分と重合開始剤を所定の時間をかけて混合滴下又は分離滴下する方法等が用いられる。
重合は、一般に1〜10時間程度行うことができる。各段階の重合の後に必要に応じて
重合開始剤を滴下しながら反応槽を加熱する追加触媒工程を設けてもよい。
上記の通り得られるアクリル樹脂(a)の重量平均分子量は、導電顔料ペーストの分散性の観点から、5,000以上である必要がある。好ましくは20,000〜300,000、より好ましくは30,000〜200,000、特に好ましくは50,000〜100,000の範囲内であることが好適である。
尚、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)を用いて測定した保持時間(保持容量)を、同一条件で測定した分子量既知の標準ポリスチレンの保持時間(保持容量)によりポリスチレンの分子量に換算して求めた値である。具体的には、ゲルパーミュエーションクロマトグラフとして、「HLC8120GPC」(商品名、東ソー社製)を使用し、カラムとして、「TSKgel G−4000HXL」、「TSKgel G−3000HXL」、「TSKgel G−2500HXL」及び「TSKgel G−2000HXL」(商品名、いずれも東ソー社製)の4本を使用し、移動相テトラヒドロフラン、測定温度40℃、流速1mL/min及び検出器RIの条件下で測定することができる。なお、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)としてアミノ基、4級塩基、及びアミド基を有する重合性不飽和モノマーを用いたアクリル樹脂(a)については、移動相として0.5wt%のトリエタノールアミンを添加したテトラヒドロフランを用いて測定を行った。
本発明では、導電性顔料(B)に対するアクリル樹脂(a)の吸着量をX[μg/g]、導電性顔料(B)の比表面積をS[m/g]、アクリル樹脂(a)の重量平均分子量をM×10としたとき、下記一般式(1)’の値によって導電顔料ペーストの分散性を推測することができる。
X/(S×M) ・・・(1)’
本発明で用いることができるアクリル樹脂(a)は、導電性顔料(B)の表面に吸着して立体反発層を形成することで、顔料同士が凝集することを抑制する。より効率的に顔料の凝集を抑制し、分散性及び貯蔵性が高い導電顔料ペーストを得るためには、下記方法で測定される導電性顔料(B)に対するアクリル樹脂(a)の吸着量X[μg/g]が大きいことが好ましい。
<吸着量Xの測定方法>
導電顔料ペーストを遠心分離した後上澄み液を採取し、紫外可視吸収スペクトルを測定し、予め測定しておいた検量線から上澄み液に残存するアクリル樹脂の濃度を求め、下記計算式(2)にて算出する。
X[μg/g]=(m−L×m)/m×10
:導電顔料ペーストに含まれるアクリル樹脂(a)の質量[g]
:導電顔料ペーストに含まれる導電性顔料(B)の質量[g]
:導電顔料ペーストに含まれる有機溶媒(C)の質量[g]
L:上澄み液に残存するアクリル樹脂の濃度[質量%]
なお、導電顔料ペーストの粘度が高い等の理由で遠心分離にて上澄み液が採取できない場合には、導電顔料ペーストに有機溶媒(C)を適量添加してから遠心分離を行う。その場合、吸着量の算出において、上記計算式のmに添加した有機溶媒(C)の質量も加えて計算を行う。
上記の方法で算出される吸着量は、顔料の単位質量に対する樹脂の吸着量である。これに対して、顔料の単位面積に対する樹脂の吸着量は、導電性顔料(B)の比表面積S[m/g]とすると、X/S[μg/m]と表される。
また、顔料凝集の抑制のためには、アクリル樹脂(a)が十分に導電性顔料(B)の表面を被覆し、顔料表面がむき出しとなっている部分が少ないことが好ましい。分子量の異なる樹脂において、顔料の単位面積あたりに対するアクリル樹脂(a)の吸着量X/Sが一定の数値である場合、分子量が大きい樹脂の方が形成される立体反発層の厚みが大きい反面、溶媒中に広がる樹脂成分が多く、顔料表面が樹脂に被覆されていない部分の面積が大きいと考えられる。したがって、顔料表面の樹脂の被覆具合については、顔料の単位面積あたりに対するアクリル樹脂(a)の吸着量をX/S[μg/m]、アクリル樹脂(a)の重量平均分子量をM×10とした場合、X/(S×M)[nmol/m]によって擬似的に把握することができ、X/(S×M)が1以上、好ましくは5以上であることが、顔料の分散性向上の点から好ましい。
一方で、顔料の凝集は、顔料同士のvan der Waars引力により生じるため、顔料の凝集抑制のためには、van der Waars引力よりも大きな立体反発斥力が必要である。そのためには立体反発層に十分な厚みを有することが重要である。アクリル樹脂(a)が形成する立体反発層の厚みはアクリル樹脂(a)の分子量に依存するため、アクリル樹脂(a)の重量平均分子量は大きいことが好ましい。顔料の分散性の観点から、上述のX/(S×M)の式に当てはめる場合には、X/(S×M)が100以下、好ましくは50以下、特に好ましくは30以下であることが好適である。
1−2.アクリル樹脂(a)以外の樹脂
分散樹脂(A)は、アクリル樹脂(a)と共に必要に応じて従来既知の樹脂を含有することができ、具体的には、例えば、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂、塩素系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブタジエンゴム、及びこれらの変性樹脂や複合樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は1種を単独でまたは2種以上を組み合わせてアクリル樹脂(a)と共に含有することができる。
分散樹脂(A)に含まれるアクリル樹脂(a)以外の樹脂の割合は、0〜20質量%が好ましく、0〜10質量%がより好ましく、0質量%であることが特に好ましい。
2.導電性顔料(B)
本発明の導電顔料ペーストで用いることができる導電性顔料(B)としては、例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、サーマルブラック、チャネルブラック、ケッチェンブラック、バルカン、カーボンナノチューブ、グラフェン、黒鉛などの導電性カーボン;銅、ニッケル、アルミニウム、チタン、銀、金などの金属元素を構成要素として含む金属粉末、金属繊維、金属化合物;導電性セラミックスなどを好適に用いることができ、中でも導電性カーボンが好ましく、カーボンナノチューブが特に好ましい。これらの顔料は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
上記導電性顔料(B)のアスペクト比としては、板状、針状、繊維状、棒状などのアスペクト比が高い形状が好ましい。なかでも、一次粒子のアスペクト比は、1.3以上であることが好ましく、1.5以上であることがより好ましく、2.0以上であることがさらに好ましく、5.0以上であることが特に好ましい。
ここで、アスペクト比とは、三次元体の最短寸法に対する最長寸法の比のことである。アスペクト比の測定方法としては、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)により撮影した顔料粒子の画像100個を任意に選び出し、画像解析により長短比を計算して平均した値である。
上記導電性顔料(B)がカーボンナノチューブ、金属繊維等の繊維状の形状である場合、粘度及び導電性の関係から、平均繊維径が1〜1000nmの範囲内であることが好ましく、10〜500nmの範囲内であることがさらに好ましく、50〜250nmの範囲内であることが特に好ましい。平均繊維長としては、粘度及び導電性の関係から、0.1〜50μmの範囲内であることが好ましく、1〜30μmの範囲内であることがさらに好ましく、5〜20μmの範囲内であることが特に好ましい。
なお、上記導電性顔料(B)がカーボンナノチューブである場合、単層カーボンナノチューブ及び多層カーボンナノチューブのいずれも好適に用いることができ、気相成長カーボンファイバー(VGCF)を用いることもできる。
上記導電性顔料(B)が繊維状以外の形状である場合、平均粒子径(D50)としては、粘度及び導電性の関係から、20〜100nmの範囲内であることが好ましく、33〜70nmの範囲内であることがさらに好ましい。ここで、平均粒子径(D50)は、マイクロトラック粒度分布測定装置(MT3300、日機装社製)を用いることにより測定した値である。
上記導電性顔料(B)の比表面積としては、粘度及び導電性の関係から、1〜500m/gの範囲内であることが好ましく、10〜200m/gの範囲内であることがさらに好ましい。
上記導電性顔料(B)は、導電性の観点から、一次粒子が鎖状構造(ストラクチャー)を形成している状態が好ましく、ストラクチャー指数が1.5〜4.0の範囲内であることがより好ましく、1.7〜3.2の範囲内であることが特に好ましい。
ストラクチャー自体は電子顕微鏡で撮影した画像でも比較的容易に観察できるが、ストラクチャー指数はストラクチャーの度合いを定量化した数値である。ストラクチャー指数は一般的にDBP吸油量(ml/100g)を比表面積(m/g)で割った値で定義することができる。ストラクチャー指数が1.5未満であると、ストラクチャーが発達していないために、十分な導電性が得ることができず、また、4.0を超えるとDBP吸油量に対して粒子径が大きいために導電経路が減少し、十分な導電性を示さなくなるか、又はペーストの粘度が高くなる恐れがある。
本発明の導電顔料ペーストにおいて、上記導電性顔料(B)の含有量としては、導電性と顔料分散性の観点から、ペーストの固形分質量を基準として、10〜99.9質量%が好ましく、20〜99質量%がより好ましく、30〜98質量%が特に好ましい。
3.有機溶媒(C)
本発明の導電顔料ペーストにおいて、有機溶媒(C)は、従来既知の有機溶媒を特に限定されず用いることができる。
有機溶媒(C)は、分散性の観点から、溶解性パラメータが11.0(cal/cm1/2以下であることが好ましく、7.0〜10.0(cal/cm1/2であることがより好ましく、7.3〜8.4(cal/cm1/2であることが特に好ましい。
ここで、溶解性パラメータとは、一般にSP値(ソルビリティ・パラメータ)とも呼ばれるものであって、溶媒や樹脂の親水性又は疎水性の度合い(極性)を示す尺度である。また、溶媒と樹脂、樹脂間の溶解性や相溶性を判断する上で重要な尺度となるものであり、溶解性パラメータの値が近い(溶解性パラメータの差の絶対値が小さい)と、一般的に溶解性や相溶性が良好となる。
溶媒の溶解性パラメータは、J.BrandrupおよびE.H.Immergut編“Polymer Handbook”VII SolubilityParament Values,pp519−559(John Wiley& Sons社、第3版1989年発行)に記載される方法に従って求めることができる。2種以上の溶媒を組合せて混合溶媒として用いる場合、その溶解性パラメータは、実験的に求めることができ、また、簡便な方法として、個々の液状溶媒のモル分率と溶解性パラメータとの積の総和により求めることもできる。
また、樹脂の溶解性パラメータは、当業者に公知の濁度測定法をもとに数値定量化されるものであり、具体的には、K.W.SUH、J.M.CORBETTの式(Journal of Applied PolymerScience,12,2359,1968)に準じて求めることができる。
有機溶媒(C)は、分散性及び貯蔵安定性の観点から、下記式(3)で表されるエステル系溶媒、及び/又は炭化水素系溶媒であることが好ましい。
COOR・・・(3)
(式中、Rは炭素数3以上の炭化水素基、Rは炭素数4以上の炭化水素基を示し、R及びRは同一であってもよい。)
上記式(3)において、炭素数3以上の炭化水素基としては、プロピル基、イソプロピル基等が、炭素数4以上の炭化水素基としてはブチル基、sec−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、ベンジル基等のアリール基等が挙げられる。
炭化水素基の炭素数としては、10以下であることが好ましい。
上記式(3)で表されるエステル系溶媒としては、例えば、酪酸ブチル、酪酸ヘキシル、酪酸ラウリル、イソ酪酸ブチル、吉草酸ブチル、吉草酸ヘキシル、カプロン酸ブチル、カプロン酸ヘキシル、安息香酸ブチル等が挙げられる。また、炭化水素系溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、ヘプタン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、エチルベンゼン、ヘキサン、オクタン、ノナン、デカン等が挙げられる。これらの溶媒は、一種単独で、又は二種以上を混合して使用することができる。
有機溶媒(C)として式(3)で表されるエステル系溶媒と炭化水素系溶媒との混合物を用いる場合、その割合は特に限定されないが、例えば、式(3)で表されるエステル系溶媒100質量部に対し、炭化水素系溶媒を、通常、0.1〜10000質量部、好ましくは5〜5000質量部、より好ましくは10〜1000質量部使用することができる。
4.導電顔料ペーストのその他の成分
本発明の導電顔料ペーストには、上記成分(A)、(B)、及び(C)以外の成分(その他の添加剤と示すこともある)を配合してもよい。その他の添加剤としては、例えば、中和剤、消泡剤、防腐剤、防錆剤、可塑剤、硬化剤、結着剤、顔料分散剤、前記導電性顔料(B)以外の顔料等を挙げることができる。
硬化剤としては、分散樹脂(A)と架橋反応できるものであれば特に制限はなく、具体的には、例えば、メラミン樹脂、ポリイソシアネート樹脂等が挙げられ、該硬化剤によって分散樹脂(A)を架橋せしめることができる。
結着剤及び/又は顔料分散剤としては、例えば、上記顔料分散樹脂以外のアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリケート樹脂、塩素系樹脂、フッ素系樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、及びこれらの複合樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
前記導電性顔料(B)以外の顔料としては、体質顔料、着色顔料、防錆顔料、光輝性顔料などを必要に応じて好適に用いることができる。
5.導電顔料ペーストの製造方法
本発明の導電顔料ペーストは、分散樹脂(A)固形分の含有量として、通常20質量%以下、好ましくは0.01〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%であることが、顔料分散時の粘度、顔料分散性、分散安定性及び生産効率などの面から好適である。
本発明の導電顔料ペーストは、以上に述べた各成分を、例えば、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、ペブルミル、LMZミル、DCPパールミル、遊星ボールミル、ホモジナイザー、二軸混練機、薄膜旋回型高速ミキサーなどの従来公知の分散機を用いて均一に混合、分散させることにより調製することができる。
本発明の導電顔料ペーストは、導電性向上及び不純物の混入抑制の観点から、ホモジナイザー、二軸混練機、薄膜旋回型高速ミキサーなどのメジアを使用しない分散機を用いて分散させることが好ましい。メジア分散と比較して、メジアレス分散は導電性顔料のストラクチャーが破壊されにくく、導電性が高い導電顔料ペーストが得られる。
本発明の導電顔料ペーストは、上記メジアレス分散機の中でも、導電性向上及び生産性の観点から、二軸混練機、薄膜旋回型高速ミキサーなどの高速せん断を利用した分散機で分散されることが好ましい。
6.塗工材
本発明の塗工材は、塗工膜形成用の塗工材であって、上記導電顔料ペーストに含まれる分散樹脂(A)、導電性顔料(B)、及び有機溶媒(C)を必須成分とするものであって、さらに必要に応じて、樹脂、顔料、溶媒、添加剤などを含有することができる。
樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル樹脂、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリケート樹脂、塩素系樹脂、フッ素系樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、及びこれらの複合樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
顔料としては、例えば、着色顔料、光輝性顔料、体質顔料、防錆顔料などが挙げられる。これらの顔料は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
溶媒としては、特に制限はないが、前述した有機溶媒(C)と同様の溶媒を好適に用いることができる。上記溶媒は1種を単独で又は2種以上を併用して用いることができる。
添加剤としては、中和剤、顔料分散剤、消泡剤、防腐剤、防錆剤、可塑剤、粘性調整剤などが挙げられる。
塗工材中の分散樹脂(A)の含有量は、塗工材中の固形分を基準として、通常0.01〜20質量%、好ましくは0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜5質量%であることが、粘度、分散性、貯蔵安定性、及び生産効率などの面から好ましい。
塗工材は、以上に述べた各成分を、例えば、ディスパー、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、ペブルミル、LMZミル、DCPパールミル、遊星ボールミル、ホモジナイザー、二軸混練機、薄膜旋回型高速ミキサーなどの従来公知の撹拌機又は分散機を用いて均一に混合又は分散させることにより調製することができる。
塗工材の使用用途としては、具体的には、例えば、印刷配線板や電子部品等の配線層(導電層)、電気(導電)回路の形成、導電接着剤、導電シート材料、導電塗料(導電塗膜、導電シート)などが挙げられ、いずれの用途でも好適に用いることができる。
7.塗工膜
本発明の塗工材を被塗物に塗布することで、塗工膜を形成することができる。本発明の塗工膜とは、液状の塗工材を被塗物に塗布して加熱乾燥した固形状の膜のことであり、被塗物から剥がして用いることもできる。
塗布方法としては、一定の膜厚範囲内で塗布できるものであれば特に限定されず、例えば、ローラー塗装、刷毛塗装、霧化塗装、ディッピング塗装、アプリケーター塗装、シャワーコート塗装、ロールコーター塗装、ダイコーター塗装などが挙げられる。
膜厚としては、乾燥膜厚で1〜200μmが好ましく、2〜150μmがより好ましい。乾燥温度としては、80〜200℃の温度が好ましい。乾燥時間としては、1秒〜30分が好ましい。加熱乾燥することにより、塗工材に含まれる溶媒の80%以上消失することが好ましく、90%以上消失することがより好ましく、95%以上消失することが特に好ましい。
以下、実施例及び比較例により、本発明をさらに説明する。
各種樹脂の合成方法、導電顔料ペーストの製造方法、評価試験方法などは当該技術分野で従来公知の方法を用いている。
しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能である。
また、各例中の「部」は質量部、「%」は質量%を示す。
<アクリル樹脂(a)の製造>
製造例1
攪拌加熱装置と冷却管を備えた反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル40部を仕込み、窒素置換後、115℃に保った。この中に、以下に示すモノマー混合物を4時間かけて滴下した。
<モノマー混合物>
スチレン 19部
n−ブチルアクリレート 30部
ラウリルメタクリレート 40部
メタクリル酸 10部
1.6−ヘキサンジオールジアクリレート 1部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 3部
滴下終了後から1時間経過後、この中に、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部をプロピレングリコールモノメチルエーテル10部に溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1時間115℃に保持したのち、減圧下(50mmHg以下)にてプロピレングリコールモノメチルエーテルを取り除いた。酢酸ブチルを加え、モレキュラーシーブスによって水分を除去し、固形分50%のアクリル樹脂(a−1)溶液を得た。アクリル樹脂(a−1)は、重量平均分子量80,000であった。
製造例2〜18
下記表1、表2及び表3の種類、配合量、及び製造方法とする以外は、製造例1と同じ組成及び製造方法でアクリル樹脂(a−2)〜(a−18)溶液を製造した。
Figure 2020169279
Figure 2020169279
製造例19
攪拌加熱装置と冷却管を備えた反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル40部を仕込み、窒素置換後、115℃に保った。この中に、以下に示すモノマー混合物を4時間かけて滴下した。
<モノマー混合物>
スチレン 19部
n−ブチルアクリレート 30部
ラウリルメタクリレート 40部
2−メタクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート 10部
1.6−ヘキサンジオールジアクリレート 1部
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート 3部
2−メチル−1−プロパノール(モノマー溶解用途) 20部
滴下終了後から1時間経過後、この中に、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.5部をプロピレングリコールモノメチルエーテル10部に溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1時間115℃に保持したのち、減圧下(50mmHg以下)にてプロピレングリコールモノメチルエーテル及び2−メチル−1−プロパノールを取り除いた。酢酸ブチルを加え、モレキュラーシーブスによって水分を除去し、固形分50%のアクリル樹脂(a−19)溶液を得た。アクリル樹脂(a−19)は、重量平均分子量75,000であった。
製造例20〜22
下記表3の種類、配合量、及び製造方法とする以外は、製造例19と同じ組成及び製造方法でアクリル樹脂(a−20)〜(a−22)溶液を製造した。
Figure 2020169279
製造例23
攪拌加熱装置と冷却管を備えた反応容器に、プロピレングリコールモノメチルエーテル40部を仕込み、窒素置換後、95℃に保った。この中に、以下に示すモノマー混合物を4時間かけて滴下した。
<モノマー混合物>
スチレン 19部
n−ブチルアクリレート 35部
ラウリルメタクリレート 40部
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸 5部
1.6−ヘキサンジオールジアクリレート 1部
アゾビスイソブチロニトリル 3部
水(モノマー溶解用途) 10部
滴下終了後から1時間経過後、この中に、アゾビスイソブチロニトリル0.5部を酢酸ブチル10部に溶かした溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、これをさらに1時間95℃に保持したのち、減圧下(50mmHg以下)にてプロピレングリコールモノメチルエーテル及び水を取り除いた。酢酸ブチルを加え、モレキュラーシーブスによって残存水分を除去し、固形分50%のアクリル樹脂(a−23)溶液を得た。アクリル樹脂(a−23)は、重量平均分子量81,000であった。
<導電顔料ペーストの製造>
実施例1〜34、比較例1〜5
導電性顔料、溶媒、及び分散樹脂を、それぞれ下記表4〜7に示す分量で混合、分散し、導電顔料ペースト(X−1)〜(X−39)を作製した。作製した導電顔料ペーストについて、前述の方法で吸着量X[μg/g]を測定し、X/(S×M)を算出した。
Figure 2020169279
Figure 2020169279
Figure 2020169279
Figure 2020169279
(注1)分散方法:表中のα、β及びγは、下記分散方法を表す。
α:超音波ホモジナイザーにて2分間分散、
β:フィルミックス(薄膜旋回型高速ミキサー)にて回転数10000rpmで3分間分散、
γ:ボールミルにて20分間分散。
(注2)導電性顔料
カーボン1:カーボンナノチューブ(平均繊維径150nm、平均繊維長6μm、アスペクト比約40、比表面積13m/g)、
カーボン2:板状人工黒鉛粉末(平均粒子径3μm、アスペクト比約3、比表面積40m/g)、
カーボン3:アセチレンブラック(平均粒子径48μm、アスペクト比約1.2、比表面積39m/g)。
(注3)有機溶媒のSP値
酢酸ブチル:SP値8.5(cal/cm1/2
酪酸ブチル:SP値8.1(cal/cm1/2
N−メチルピロリドン:SP値11.3(cal/cm1/2
<<評価試験>>
上記表4〜7に、後述する評価試験の結果(粘度、貯蔵性、導電性)を記載する。本発明においては、粘度、貯蔵性、及び導電性の全ての性能に優れていることが重要であり、いずれか1つに不合格「E」の評価がある場合は不合格(総合評価が「E」)である。
<粘度>
実施例及び比較例で得られた導電顔料ペーストを、20℃の恒温室で1日貯蔵した後、コーン&プレート型粘度計「Mars2」(商品名、HAAKE社製)を用い、シアーレート0.1sec−1で粘度を測定し、下記基準により評価した。評価としては、S、A、B、C、Dが合格で、Eが不合格である。
S:粘度が、0.5Pa・s未満である。
A:粘度が、0.5Pa・s以上、かつ1Pa・s未満である。
B:粘度が、1Pa・s以上、かつ5Pa・s未満である。
C:粘度が、5Pa・s以上、かつ10Pa・s未満である。
D:粘度が、10Pa・s以上、かつ20Pa・s未満である。
E:粘度が、20Pa・s以上である。
<貯蔵性>
実施例及び比較例で得られた導電顔料ペーストを20℃の恒温室で1ヶ月貯蔵した後、コーン&プレート型粘度計「Mars2」(商品名、HAAKE社製)を用い、シアーレート0.1sec−1で粘度を測定し、下記基準により評価した。評価としては、S、A、B、C、Dが合格で、Eが不合格である。
S:粘度が、1Pa・s未満である。
A:粘度が、1Pa・s以上、かつ5Pa・s未満である。
B:粘度が、5Pa・s以上、かつ10Pa・s未満である。
C:粘度が、10Pa・s以上、かつ15Pa・s未満である。
D:粘度が、15Pa・s以上、かつ20Pa・s未満である。
E:粘度が、20Pa・s以上である。
<導電性>
実施例及び比較例で得られた導電顔料ペースト10部、各導電顔料ペースト作製時に使用した溶媒10.5部、KFポリマーW#7300(商品名、ポリフッ化ビニリデン、クレハ社製)1.8部を超音波ホモジナイザーで2分間混合し、塗工材を得た。
ガラス板(2mm×100mm×150mm)へ塗工材をドクターブレード法にて塗工して、130℃で30分加熱乾燥した。得られた厚さ10μmの塗工膜について、四探針プローブ(三菱化学製、PSP)を用いて、ソースメータ(ケースレー製、2400)により抵抗を測定した。評価としては、S、A、B、C、Dが合格で、Eが不合格である。
S:抵抗が、100Ω未満であり、導電性は非常に良好である。
A:抵抗が、100Ω以上、かつ135Ω未満であり、導電性は良好である。
B:抵抗が、135Ω以上、かつ170Ω未満であり、導電性はやや良好である。
C:抵抗が、170Ω以上、かつ205Ω未満であり、導電性は普通である。
D:抵抗が、205Ω以上、240かつΩ未満であり、導電性はやや劣る。
E:抵抗が、240Ω以上であり、導電性は非常に劣る。又は平滑性のある塗工膜が作成できなかった。

Claims (13)

  1. 分散樹脂(A)、導電性顔料(B)及び有機溶媒(C)を含有する顔料分散ペーストであって、該分散樹脂(A)が、極性基を有する重合性不飽和モノマー(a1)、及び不飽和基を二つ以上有する重合性不飽和モノマー(a2)を含有する原料モノマーの共重合体であり、重量平均分子量が5,000以上であるアクリル樹脂(a)を含むことを特徴とする導電顔料ペースト。
  2. 前記原料モノマーが、さらに炭素数が4以上のアルキル基を有する重合性不飽和モノマー(a3)を含有することを特徴とする、請求項1に記載の導電顔料ペースト。
  3. アクリル樹脂(a)の重量平均分子量が20,000〜300,000である、請求項1または2に記載の導電顔料ペースト。
  4. 顔料分散ペーストの固形分質量を基準として、分散樹脂(A)を0.01〜20質量%含有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
  5. 導電性顔料(B)に対するアクリル樹脂(a)の吸着量をX[μg/g]、導電性顔料(B)の比表面積をS[m/g]、アクリル樹脂(a)の重量平均分子量をM×10としたとき、下記一般式(1)が成り立つことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
    1<X/(S×M)<100 ・・・(1)
  6. 導電性顔料(B)の一次粒子のアスペクト比が1.3以上であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
  7. 導電性顔料(B)が導電性カーボンである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
  8. 導電性顔料(B)がカーボンナノチューブであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
  9. 有機溶媒(C)の溶解性パラメーター(SP値)が11.0(cal/cm1/2以下である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の導電顔料ペースト。
  10. メジアレスで分散することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の導電顔料ペーストの製造方法。
  11. 高速せん断で分散することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の導電顔料ペーストの製造方法。
  12. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の導電顔料ペーストを含有する塗工材。
  13. 請求項12に記載の塗工材を塗布して得られる塗工膜。
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