JP2020167580A - 物理的な接続関係を認識するための認識方法 - Google Patents

物理的な接続関係を認識するための認識方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高周波通信において他の系統の機器を同一系統として認識することなく、同一の系統に接続されている機器に対して適切に系統認識を行う手段を確立する。【解決手段】認識の主体にも認識の対象にも成り得る複数の第1機器としての室外機101、102、103、201、202、203、301と、認識の主体には成り得ない複数の第2機器としての室内機104、105、106、203、204、205、302、303、304を含む複数の機器に関して、複数の室外機101、102、103、201、202、203から最初に認識の主体となる「認識」役の室外機を決める第1ステップと、「認識」役となった室外機から認識用の信号である検知信号を発信する第2ステップと、該検知信号を受信した「被認識」役の室外機及び/又は室内機104、105、106が応答する第3ステップと、該応答に基づいて同一系統に所属する室外機及び/又は室内機104、105、106を認識する第4ステップとを備える。【選択図】図1B

Description

高周波通信を行う機器ネットワークシステムの、物理的な接続関係を認識するための認識方法に関する。
従来、ビル用マルチエアコンでは、同一系統の室外機・室内機を認識するために、室内機・室外機接続配線と系統間接続配線を分けて接続し、室内機・室外機系統認識時には系統間接続配線側をリレーにより切断し、ネットワーク上に同一系統の室内機・室外機しか存在しない状態を作り出すことで識別している。
しかしながら、通信速度を向上させるために、より高周波信号を使う通信方式に変更し、通信を行うことになると、従来のリレーによる切断では、リレーの接点間や基板パターン間の寄生容量により信号が相互に漏洩するクロストークが発生し、リレーで分断したネットワークが結合してしまう虞があり、高周波通信においてリレーは機能を果たすことができない。また、物理配線で接続されていない異なるネットワーク間で通信配線が並走し、配線間の寄生容量・相互誘導により信号が相互に漏洩しクロストークが発生すると、物理的に接続されていないネットワーク同士が結合してしまう虞がある。このようにクロストークが発生すると、従来の手法のように、通信によりネットワークの系統認識を行う処理では、物理的に繋がっていない他のネットワークの機器までも同一系統として認識する可能性がある。
そこで、高周波通信において他の系統の機器を同一系統として認識することなく、同一の系統に接続されている機器に対して適切に系統認識を行う手段を確立する、という課題が存在する。
第1観点の認識方法は、認識の主体にも認識の対象にも成り得る複数の第1機器と、認識の主体には成り得ない複数の第2機器と、を含む複数の機器に関して、物理的な接続関係を認識するための認識方法であって、複数の第1機器から最初に認識の主体となる第1機器を決める第1ステップと、認識の主体となった第1機器から認識用の信号を発信する第2ステップと、該信号を受信した第1機器及び/又は第2機器が応答する第3ステップと、該応答に基づいて同一グループに所属する対象機器を認識する第4ステップとを備える。
この認識方法によれば、複数の第1機器のうちの1つの機器が上層の機器とグループになり且つ下層の第2機器とも別のグループになる場合に、比較的容易にグループ認識処理を行うことができる。
第2観点の認識方法は、第1観点の認識方法であって、最初の認識の主体にならなかった第1機器は、一時的に前記認識の対象に遷移する。
第3観点の認識方法は、第1観点の認識方法であって、既に認識済みの第1機器は、次の認識主体の候補から除外される。
第4観点の認識方法は、第1観点から第3観点のいずれか1つの認識方法であって、次の認識主体の候補がなくなるまで、第1ステップから第4ステップまでの処理を繰り返す。
系統認識の概念図。 系統認識のフローチャート。 多段に系統を接続した場合の系統認識の概念図。 図2の形態を基に作成した系統リスト。 複数の冷媒系統から成る空調システムの構成図。 冷暖同時運転空調システムの構成図。 低周波信号検知方式の回路ブロック図。 図4に記載の空調システムの回路ブロック図。 系統認識のフローチャート。 2の冷媒系統から成る空調システムにおいて機器間のネットワークが正常に形成された状態の構成図。 図9Aの2つのネットワークが結合して1つのネットワークが形成された状態の構成図。 図9Aの機器の一部が他のネットワークに結合して、元の構成とは異なる構成の2つのネットワークが形成された状態の構成図。
(1)機器ネットワークシステムの概要
図1Aは、系統認識の概念図である。図1Aにおいて、機器A1,A2,B1,B2,B3,B4,C1,C2が存在し、全ての機器は1つの通信ネットワークに属しており、相互に通信可能である。系統1は機器A1,B1,B2,B3,B4が属する系統であり、系統2は機器A2,C1,C2が属する系統である。初期状態においては、各機器は自身がどの系統に属しているか把握できておらず、系統認識により属する系統を特定する必要がある。系統認識を実現するためには、認識対象とする機器のネットワーク上の役割を定める必要がある。ネットワーク上の機器には、初期の役割として、「認識」役と「被認識」役とが存在する。例えば、「認識」役は室外機、集中コントローラが該当し、「被認識」役は室内機が該当する。
(1−1)系統認識の手順
図1Bは、系統認識のフローチャートである。以下、図1Aおよび図1Bを参照しながら系統認識の手順を説明する。図1Aの上段に示すように、系統1には、認識する側である「認識」役になり得る2つの機器A1、B1が存在している。一方、系統2には、「認識」役になり得る1つの機器A2が存在している。
(ステップS1)
この3つの機器A1、B1およびA2の中のから1台の「認識」役を通信により選出する。選出方法は、例えば、各機器が持つ固有のIDや通信アドレスを参照し、最も値が小さいものを「認識」役とする方法がある。
機器A1が「認識」役に選出された場合、「認識」役に選出されなかった機器B1、A2は、一時的に「被認識」役に遷移する(図1Aの下段参照)。
(ステップS2)
機器B1、A2の「被認識」役への遷移が完了すると、「認識」役である機器A1が系統認識のための検知信号を「被認識」役の機器B1、B2、B3、B4へ発信する。
このとき、別系統である系統2の機器A2、C1、C2に検知信号を伝搬してはならず、同一系統である系統1の機器B1、B2、B3、B4にのみに検知信号が伝搬するようにする。
(ステップS3)
その検知信号を受け取った「被認識」役の機器B1、B2、B3、B4は通信にて応答を返す。
(ステップS4)
「認識」役である機器A1は、応答があった「被認識」役の機器B1、B2、B3、B4を同一系統に所属する機器であると認識して、その情報を記憶する。
(ステップS5)
既に「認識」役に選出された機器A1と「被認識」役に遷移して認識されたB1は、次の「認識」役の候補から除外される。そして、次の「認識」役の候補がなくなるまで、ステップS1からステップS4までの処理が繰り返される。その結果、各系統の機器構成が把握される。
(1−2)多段系統接続の認識
図2は、多段に系統を接続した場合の系統認識の概念図である。また、図3は、図2の形態を基に作成した系統リストである。図2において、役割は「認識」と「被認識」の2種類であるが、機器の形態として機器A1,A2,B4,C2のように「認識」役および「被認識」役の両方の役割を持つ機器によって系統間を接続する。この機器は、上流側に対しては「被認識」役、下流側に対しては「認識」役を持つ。ここでいう系統は、冷媒系統に限られるものではない。
具体的には、機器A1によって系統Sと系統1を接続し、機器A2によって系統Sと系統2を接続する。また、機器B4によって系統1と系統3を接続し、機器C2によって系統2と系統4を接続する。
接続できる系統は、上流側は一点のみであり、下流側は複数の系統との結合が可能である。
(2)空調システムへの適用
図4は、複数の冷媒系統から成る空調システムの構成図である。図4において、空調システムは、室外機と室内機、集中コントローラで構成され、冷媒配管で物理的に接続されたシステム単位を冷媒系統と呼ぶ。
冷媒系統Aでは、機器としての室外機101、102、103、室内機104、105、106が配線111a、111b、112、113、114によって接続されており、当該配線群110で接続されている。
冷媒系統Bでは、機器としての室外機201、202、室内機203、204、205が配線211、212、213、214によって接続されており、当該配線群210で接続されている。
冷媒系統Cでは、機器としての室外機301、室内機302、303、304が配線311、312、313によって接続されており、当該配線群310で接続されている。
系統Tでは、複数の冷媒系統A,B,Cに跨って制御するために、冷媒系統A,B,C間を系統間接続配線にて接続し、集中コントローラ5を接続している。
全ての機器間で1つの通信ネットワークを形成しており、各機器間の通信は、周波数が100kHz以上の高周波で行われる。
系統認識は、それぞれの室外機、室内機及び集中コントローラが系統A,B,C,Dのいずれに属するかの特定を行う。ここでは、説明の簡略化のために系統A,B,Cにおける機器の認識について説明する。ただし、集中コントローラと室外機の属する系統Tの認識においても系統A〜Cの認識処理と違いは無い。
3つの冷媒系統A,B,Cの全ての室外機の中から1台の「認識」役が選出される。例えば、図4において、冷媒系統Aには「認識」役になり得る3つの室外機101、102、103が存在する。
また、冷媒系統Bには「認識」役になり得る2つの室外機201、202が存在する。さらに、冷媒系統Cには「認識」役になり得る1つの室外機301が存在する。
この6つの室外機の中のから1台の「認識」が選出される。系統認識はどの系統から始めてもよいが、便宜上、冷媒系統Aから順に説明する。
(2−1)冷媒系統Aにおける系統認識
例えば、室外機101が「認識」役に選出された場合、「認識」役に選出されなかった室外機102、103、201、202、301は、一時的に「被認識」役に遷移する。
次に、「認識」役である室外機101が系統認識のための検知信号を発信する。検知信号には、10kHz以下の低周波の認識用信号が用いられる。なお、低周波の認識用信号は、DC(0Hz)信号を含む。
このとき、同一系統である冷媒系統Aの室外機102、103、室内機104、105、106にのみに検知信号が伝搬するようにし、別系統である冷媒系統B、Cの室外機201、202、301、室内機203,204,205,302,303,304には検知信号は伝搬してはならない。具体的には、室外機の系統間接続配線側に高周波透過フィルタ、例えばキャパシタが挿入されることによって低周波的に絶縁し、検知信号が他系統に伝搬しないようにしている。
次に、その検知信号を受け取った「被認識」役の室外機102、103、室内機104、105、106は通信にて応答を返す。
そして、「認識」役である室外機101は、応答があった「被認識」役の室外機102、103、室内機104、105、106を同一系統に所属する機器であると認識して、その情報を記憶する。
(2−2)冷媒系統Bにおける系統認識
既に「認識」役に選出された冷媒系統Aの室外機101、および冷媒系統Aに所属すると認識された室外機102、103は、次の「認識」役の候補から除外されるので、2つの冷媒系統B,Cの室外機201、202、301の中のから1台の「認識」役が選出される。
例えば、室外機201が「認識」役に選出された場合、「認識」役に選出されなかった室外機202、301は、一時的に「被認識」役に遷移する。
次に、「認識」役である室外機201が系統認識のための検知信号を発信する。検知信号には、10kHz以下の低周波の認識用信号が用いられる。なお、低周波の認識用信号は、DC(0Hz)信号を含む。
このとき、同一系統である冷媒系統Bの室外機202、室内機203、204、205にのみに検知信号が伝搬するようにし、別系統である冷媒系統A、Cの室外機101、102、103、301、室内機104,105,106,302,303,304には検知信号を伝搬してはならない。
次に、その検知信号を受け取った「被認識」役の室外機202、室内機203、204、205は通信にて応答を返す。
そして、「認識」役である室外機201は、応答があった「被認識」役の室外機202、室内機203、204、205を同一系統に所属する機器であると認識して、その情報を記憶する。
(2−3)冷媒系統Cにおける系統認識
既に「認識」役に選出された冷媒系統Aの室外機101および冷媒系統Bの室外機201と、冷媒系統Aに所属すると認識された室外機102、103および冷媒系統Bに所属すると認識された室外機202は、次の「認識」役の候補から除外されるので、冷媒系統Cの室外機301が「認識」役となる。
次に、「認識」役である室外機301が系統認識のための検知信号を発信する。検知信号には、10kHz以下の低周波の認識用信号が用いられる。なお、低周波の認識用信号は、DC(0Hz)信号を含む。
このとき、同一系統である冷媒系統Cの室内機302、303、304にのみに検知信号が伝搬するようにし、別系統である冷媒系統A、Bの室外機101、102、103、201、202、室内機104,105,106,203,204,205には検知信号を伝搬してはならない。
次に、その検知信号を受け取った「被認識」役の室内機302、303、304は通信にて応答を返す。
そして、「認識」役である室外機301は、応答があった「被認識」役の室内機302、303、304を同一系統に所属する機器であると認識して、その情報を記憶する。
(3)冷暖同時運転空調システムへの適用
図5は、冷暖同時運転空調システムの構成図である。図5において、冷暖同時運転空調システムは、室外機、室内機、および室外機と室内機間の冷媒回路を切り替えるための冷媒回路切替ユニットで構成されている。図5は、1つの冷媒系統であるが、冷媒制御上、冷媒回路切替ユニット以下に接続されている室内機を特定する必要があるため、3つの小系統D、E、Fに分けて系統認識を行う必要がある。
系統Dでは、機器としての室外機401、室内機402、冷媒回路切替ユニット403A、403Bが配線411、412によって接続されている。
系統Eでは、機器としての冷媒回路切替ユニット403A、室内機404、405、406が配線413、414、415によって接続されている。
系統Fでは、機器としての冷媒回路切替ユニット403B、室内機407、408、409が配線416、417、418によって接続されている。
冷媒回路切替ユニット403Aによって系統Dと系統Eを接続し、冷媒回路切替ユニット403Bによって系統Dと系統Fを接続している。
全ての機器間で1つの通信ネットワークを形成しており、各機器間の通信は、周波数が100kHz以上の高周波で行われる。
図5において、この冷媒系統には「認識」役になり得るのは、系統Dの室外機401と、系統Eの冷媒回路切替ユニット403Aと、系統Fの冷媒回路切替ユニット403Bである。
この1つの室外機401と、2つの冷媒回路切替ユニット403A、403Bの中のから1台の「認識」が選出される。系統認識は、どの系統から始めてもよいが、便宜上、系統D、系統E、系統Fの順で説明する。
(3−1)系統D
例えば、室外機401が「認識」役に選出されたとする。かかる場合、「認識」役に選出されなかった冷媒回路切替ユニット403A、403Bは、一時的に「被認識」役に遷移する。
次に、「認識」役である室外機401が系統認識のための検知信号を発信する。検知信号には、10kHz以下の低周波の認識用信号が用いられる。なお、低周波の認識用信号は、DC(0Hz)信号を含む。
このとき、同一系統である室内機402、冷媒回路切替ユニット403A、403Bにのみに検知信号が伝搬するようにし、冷媒回路切替ユニット403A以下、室内機404、405、406、冷媒回路切替ユニット403B以下、室内機407、408、409には検知信号を伝搬してはならない。
次に、その検知信号を受け取った「被認識」役の室内機402、冷媒回路切替ユニット403A、403Bは通信にて応答を返す。
そして、「認識」役である室外機401は、応答があった「被認識」役の室内機402、冷媒回路切替ユニット403A、403Bを同一系統に所属する機器であると認識して、その情報を記憶する。
(3−2)系統E
既に「認識」役に選出された室外機401は、次の「認識」役の候補から除外されるので、2つの冷媒回路切替ユニット403A、403Bの中のから1台の「認識」役が選出される。
例えば、冷媒回路切替ユニット403Aが「認識」役に選出された場合、「認識」役に選出されなかった冷媒回路切替ユニット403Bは、一時的に「被認識」役に遷移する。
次に、「認識」役である冷媒回路切替ユニット403Aが系統認識のための検知信号を発信する。検知信号には、10kHz以下の低周波の認識用信号が用いられる。なお、低周波の認識用信号は、DC(0Hz)信号を含む。
このとき、同一系統である室内機404、405、406にのみに検知信号が伝搬するようにし、冷媒回路切替ユニット403B以下、室内機407、408、409には検知信号を伝搬してはならない。
次に、その検知信号を受け取った「被認識」役の室内機404、405、406は通信にて応答を返す。
そして、「認識」役である冷媒回路切替ユニット403Aは、応答があった「被認識」役の室内機404、405、406を同一系統に所属する機器であると認識して、その情報を記憶する。
(3−3)系統F
既に「認識」役に選出された室外機401および冷媒回路切替ユニット403Aは、次の「認識」役の候補から除外されるので、冷媒回路切替ユニット403Bが「認識」役となる。
次に、「認識」役である冷媒回路切替ユニット403Bが系統認識のための検知信号を「被認識」役の室内機407、408、409へ発信する。検知信号には、10kHz以下の低周波の認識用信号が用いられる。なお、低周波の認識用信号は、DC(0Hz)信号を含む。
このとき、同一系統である室内機407、408、409にのみに検知信号が伝搬するようにし、冷媒回路切替ユニット403A以下、室内機404、405、406には検知信号を伝搬してはならない。
次に、その検知信号を受け取った「被認識」役の室内機407、408、409は通信にて応答を返す。
そして、「認識」役である冷媒回路切替ユニット403Bは、応答があった「被認識」役の室内機407、408、409を同一系統に所属する機器であると認識して、その情報を記憶する。
(4)系統認識の方法
本願では、通信に高周波通信を採用し、系統認識のための信号は通信で使用する周波数よりも十分周波数的に離れた低周波信号を使用する。これを、低周波信号検知方式とする。同一冷媒系統内の機器にのみ低周波信号が伝搬するようにし、これを検知することによって同一系統の機器を認識する方法である。
図6は、低周波信号検知方式の回路ブロック図である。一方の機器(例えば、室外機)には低周波信号送信回路PSと低周波信号受信回路PDが2回路、低周波信号の伝搬を阻害し高周波信号を透過する高周波透過フィルタHPFが設けられ、他方の機器(例えば、室内機)には低周波信号受信回路PDが設けられている。
室外機の低周波信号送信のタイミングと、室内機の低周波信号受信のタイミングを協調し、室内機が低周波信号を検知できていることを室外機に通知することによって、同一冷媒系統であると認識することができる。
(4−1)空調システムの場合
図7は、図4に記載の空調システムの回路ブロック図である。便宜上、冷媒系統Aと冷媒系統Bの途中までの記載となっている。図7において、系統間接続配線は高周波透過フィルタHPFが挿入されることによって高周波の通信信号は透過するが、低周波信号は他系統に伝搬しないようにしている。
図8は、系統認識のフローチャートである。以下、系統認識の手順を、図7及び図8を参照しながら説明する。
(ステップS11)
図7及び図8において、ステップS11で電源が投入される。
(ステップS12)
次に、高周波通信によりネットワークを確立する。各機器(室外機、室内機)は高周波通信の回路を持っており(図1参照)、電源投入されたあと、通信によりネットワークを確立する。
(ステップS13)
次に、同一系統の室外機・室内機の認識を行うため、全ての室外機は、通信により協調し、ネットワーク上の1台の室外機を選出し、「認識」役とする。
(ステップS14)
選出された室外機101は、低周波信号を送信することを全ての機器(室外機102、103、201、室内機104、105、106、203)に通知し、低周波信号送信回路PSから低周波信号を送信する。なお、選出された室外機101は、通知時に自己の固有のIDや通信アドレスも通知する。
(ステップS15)
選出された室外機101からの通知後に、低周波信号を検知した室外機102、103や室内機104、105、106は、事前に通知されたIDまたは通信アドレス宛に、自己のIDまたは通信アドレスを通知する。
(ステップS16)
選出された室外機101は、通知されたIDまたは通信アドレスを同一系統リストに追加する。
(ステップS17)
選出された室外機101は、系統認識が完了したことをネットワーク全体に通知する。
(ステップS18)
系統認識未完了の室外機が存在する場合は、ステップS13に戻り、次の系統認識を実行する室外機を協調的に選出し、ステップS13〜ステップS17までの処理を行う。
(4−2)冷暖同時運転空調システムの場合
冷暖同時運転空調システムの場合も図7を兼用して説明することができる。なお、ステップS11〜ステップS12の内容は、「(4−1)空調システムの場合」で説明した内容と同じであるので、説明を省略し、ステップS13〜ステップS18に対応する内容を、ステップS13B〜ステップS18Bとして記載する。
(ステップS13B)
図5において、系統Dには1台の室外機401と2台の冷媒回路切替ユニット403A、403Bが存在しているので、その中から「認識」役となる機器が選出される。以下、室外機401が最初の「認識」役に選出されたものとして説明する。
(ステップS14B)
次に、選出された室外機401は、低周波信号を送信することを全ての機器(室内機402、404,405,406,407,408,409、冷媒回路切替ユニット403A、403B)に通知し、低周波信号送信回路PSから低周波信号を送信する。なお、選出された室外機401は、通知時に自己の固有のID、又は通信アドレスも通知する。
(ステップS15B)
選出された室外機401からの通知後に、低周波信号を検知した室内機402、冷媒回路切替ユニット403A、403Bは、事前に通知されたIDまたは通信アドレス宛に、自己のIDまたは通信アドレスを通知する。
(ステップS16B)
選出された室外機401は、通知されたIDまたは通信アドレスを同一系統リストに追加する。
(ステップS17B)
選出された室外機401は、系統認識が完了したことをネットワーク全体に通知する。
(ステップS18B)
系統認識未完了の機器(冷媒回路切替ユニット)が存在する場合は、ステップS13Bに戻り、次の系統認識を実行する機器を協調的に選出し、ステップS13B〜ステップS17Bまでの処理を行う。
(5)系統認識時に系統外の機器の存在を確認した場合の処理
ここでは、系統間の容量性、または誘導性結合が発生し、系統認識時に系統外の機器の存在を確認した場合の処理方法について説明する。便宜上、2つの冷媒系統と、冷媒系統ごとに形成されているネットワークとを想定して説明する。
図9Aは、2の冷媒系統から成る空調システムにおいて機器間のネットワークが正常に形成された状態の構成図である。
図9Aにおいて、冷媒系統Aでは、室外機101、102、室内機104、105、106が配線111、112、113、114によって接続されており、これら配線群で接続されている機器間で第1ネットワーク10が形成されている。
冷媒系統Bでは、室外機201、202、室内機203、204、205が配線211、212、213、214によって接続されており、これら配線群で接続されている機器間で第2ネットワーク20が形成されている。
(5−1)クロストークが発生する第1状態
図9Bは、図9Aの2つのネットワークが結合して1つのネットワークが形成された状態の構成図である。
図9Bにおいて、冷媒系統Aと冷媒系統B間の配線が近接していることで容量性、または誘導性結合が発生し、通信信号がクロストークにより他系統のネットワークに伝搬した結果、第1ネットワーク10に第2ネットワーク20が結合し、1つの第1ネットワーク10´が形成された状態となっている。
このような状態では、冷媒系統Aの機器は冷媒系統Bの機器とも通信が可能となる。機器がどの系統に所属しているかを設定、もしくは検出手段により検出することができれば系統間接続配線で繋いでいることと同等であるため空調機器の制御上は問題ない。ただし、クロストークの結合が弱いと信号の減衰が大きいため、クロストークによる結合部で通信品質が低下し、ネットワーク全体の単位時間当たりの処理能力の低下を招来する。
(5−2)クロストークが発生する第2状態
図9Cは、図9Aの機器の一部が他のネットワークに結合して、元の構成とは異なる構成の2つのネットワークが形成された状態の構成図である。
図9Cにおいて、冷媒系統Aおよびと冷媒系統B間の配線が近接していることで容量性、または誘導性結合が発生し、通信信号がクロストークにより他系統のネットワークに伝搬した結果、第2ネットワーク20上の一部の機器(室内機204、205)が第1ネットワーク10に結合し、当初の冷媒系統の接続構成とは異なる構成で2つの仮想第1ネットワーク10´´と仮想第2ネットワーク20´´が形成される状態となっている。
このようなネットワークが形成されるのは、通信がマスター/スレーブプロトコルを採用している場合であり、1つのネットワーク上にマスターは1台のみという制約から、複数のマスターがスレーブを奪い合うことにより起こる可能性がある。
かかる場合、冷媒系統Bで室外機201,202と室内機204、205間で通信が不能となり制御できなくなる。
(5−3)ネットワークの結合の解消
クロストークによる上記のようなネットワークの結合を解消するためには、ネットワークと冷媒系統とが不整合状態であることを判別し、不整合状態となっている機器を所属しているネットワークから離脱させて、別のネットワークを探索し接続する必要がある。
その手段として、機器がどの系統に所属しているかを設定しておく方法、および検出手段により不整合状態を検出する方法の2種類が考えられる。
(5−3−1)不整合状態を検出する方法
系統認識では、同一系統にある機器に低周波の検知信号が送信され、検知信号を受信した機器は高周波通信で応答するので、系統認識は通信ネットワークが確立した後で行われる。
「(4)系統認識の方法」で説明したように、各室外機・室内機は高周波通信回路を有しており、電源投入後、ネットワークを確立する。
ネットワークに参加している機器は、通信により固有のIDや通信アドレスを取得することが可能である。
全ての系統認識が完了すると、系統認識した機器のリストが得られる。通信ネットワーク上では存在するが、系統認識により認識されずリスト上に存在していない機器は、通信ネットワークから離脱する、もしくは離脱させられる。
例えば、図9Cにおいて、冷媒系統2の室内機204、205が容量性または誘導性結合によって冷媒系統1のネットワークにいると認識される状態が発生したとしても、「認識」役に選出された機器(例えば、室外機101)が系統認識を行い、系統認識が完了したことをネットワーク全体に通知するので、その時点で室内機204、205は自分が認識されなかったことを認識して離脱する。
(5−3−2)機器がどの系統に所属しているかを設定しておく方法
クロストークは、ネットワーク構築時には発生しなくても、その後の配線の移動等によって発生することがある。例えば、配線が寄せられて途中からクロストークが発生するようになった場合、ネットワークが再構築される。
かかる場合、直近の系統認識によって同一系統リストが作成されているので、再度の系統認識後に、当該リストに登録されていない機器を離脱させればよい。
(6)特徴
(6−1)空調システムの場合
認識の主体にも認識の対象にも成り得る複数の第1機器としての室外機101、102、103、201、202、203、301と、認識の主体には成り得ない複数の第2機器としての室内機104、105、106、203、204、205、302、303、304を含む複数の機器に関して、複数の室外機101、102、103、201、202、203から最初に認識の主体となる「認識」役の室外機を決める第1ステップと、「認識」役となった室外機から認識用の信号である検知信号を発信する第2ステップと、該検知信号を受信した「被認識」役の室外機及び/又は室内機104、105、106が応答する第3ステップと、該応答に基づいて同一系統に所属する室外機及び/又は室内機104、105、106を認識する第4ステップとを備える。
この認識方法によれば、複数の第1機器としての室外機101、102、103のうちの1つの室外機が集中コントローラ5の管理下になり且つ下層の複数の第2機器としての室内機104、105、106とも別のグループになる場合に、容易にグループ認識処理を行うことができる。
(6−2)冷暖同時運転空調システムの場合
認識の主体にも認識の対象にも成り得る複数の第1機器としての室外機401、冷媒回路切替ユニット403A、403Bと、認識の主体には成り得ない複数の第2機器としての室内機404、405、406、407、408、409を含む複数の機器に関して、室外機401、冷媒回路切替ユニット403A、403Bから最初に認識の主体となる「認識」役の冷媒回路切替ユニットを決める第1ステップと、「認識」役となった冷媒回路切替ユニット(例えば、冷媒回路切替ユニット403A)から認識用の信号である検知信号を発信する第2ステップと、該検知信号を受信した「被認識」役の室内機404、405、406が応答する第3ステップと、該応答に基づいて同一系統に所属する室内機404、405、406を認識する第4ステップとを備える。
この認識方法によれば、複数の第1機器としての冷媒回路切替ユニット403A、403Bのうちの冷媒回路切替ユニット403Aが室外機401とグループになり且つ下層の複数の第2機器としての室内機404、405、406とも別のグループになる場合に、容易にグループ認識処理を行うことができる。
(6−3)共通の特徴
(6−3−1)
最初の「認識」役にならなかった室外機は、一時的に「被認識」役に遷移する。
(6−3−2)
既に認識済みの室外機は、次の認識主体の候補から除外される。
(6−3−3)
次の「認識」役の候補がなくなるまで、第1ステップから第4ステップまでの処理を繰り返す。
以上、本開示の実施形態を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
101、102、103 室外機(第1機器)
104、105、106 室内機(第2機器)
201、202 室外機(第1機器)
203、204、205 室内機(第2機器)
特開2016−219983号公報

Claims (4)

  1. 認識の主体にも認識の対象にも成り得る複数の第1機器と、認識の主体には成り得ない複数の第2機器と、を含む複数の機器に関して、物理的な接続関係を認識するための認識方法であって、
    前記複数の第1機器から最初に認識の主体となる第1機器を決める第1ステップと、
    前記認識の主体となった第1機器から認識用の信号を発信する第2ステップと、
    前記信号を受信した第1機器及び/又は第2機器が応答する第3ステップと、
    前記応答に基づいて同一グループに所属する対象機器を認識する第4ステップと、
    を備える認識方法。
  2. 前記最初の認識の主体にならなかった第1機器は、一時的に前記認識の対象に遷移する、
    請求項1に記載の認識方法。
  3. 既に認識済みの前記第1機器は、次の認識主体の候補から除外される、
    請求項1に記載の認識方法。
  4. 次の認識主体の候補がなくなるまで、前記第1ステップから前記第4ステップまでの処理を繰り返す、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の認識方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023148942A1 (ja) * 2022-02-04 2023-08-10 三菱電機株式会社 ネットワークシステム、及び、ネットワーク認識方法

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